1 00:00:01,568 --> 00:00:03,503 (悲鳴) 2 00:00:03,503 --> 00:00:07,908 (亜弥)「富小路公子を掘り下げて 悪女小説に挑戦したい。 3 00:00:07,908 --> 00:00:10,944 (義彦)あの人は 呼吸をするように嘘がつけるんです。 4 00:00:10,944 --> 00:00:14,781 (義輝)本当にいい母でした。 正直で まっすぐで。 5 00:00:14,781 --> 00:00:17,618 (喜代美)悪魔よ あの女は! 6 00:00:17,618 --> 00:00:20,087 (健)おい! 何やってんだよ!➡ 7 00:00:20,087 --> 00:00:23,757 公子の二重生活は なかなか見事なもんでした。➡ 8 00:00:23,757 --> 00:00:27,594 昼は宝石店 夜はラーメン店で働きながら➡ 9 00:00:27,594 --> 00:00:32,399 税金や法律 宝石の知識を貪欲に取り入れた。➡ 10 00:00:32,399 --> 00:00:39,273 2人の男は 自分だけが公子の男だと 疑いもなく信じていました。 11 00:00:39,273 --> 00:00:42,609 (公子)できたみたいなの。 あなたとの赤ちゃん。 12 00:00:42,609 --> 00:00:44,945 (義雄)俺たち 結婚したわけじゃないだろ。 13 00:00:44,945 --> 00:00:48,782 (栄次)認知できないのは分かるよな 女房がいるんだから。 14 00:00:48,782 --> 00:00:52,619 いいえ 産みます。 15 00:00:52,619 --> 00:00:57,291 (健) 結局 義雄の両親は 手切れ金を渡すことで 問題を解決しました。 16 00:00:57,291 --> 00:00:59,293 (翔吾)まさか… 1億? 17 00:00:59,293 --> 00:01:02,229 このおなかに宿っている 社長との子どもの命を➡ 18 00:01:02,229 --> 00:01:04,564 奥様と喜び合いたかった。 19 00:01:04,564 --> 00:01:07,067 (朝子)自分が何言ってるか 分かってるの!?⚟(足音) 20 00:01:07,067 --> 00:01:09,570 ごめん…。 (朝子)どうして こんな小娘なんかに。 21 00:01:09,570 --> 00:01:13,073 本当は 誰の子どもだか分かるもんか! 22 00:01:13,073 --> 00:01:16,777 いいえ。 この子は あなたの子どもです。 23 00:01:19,579 --> 00:01:21,915 社長にそっくりでしょ。 24 00:01:21,915 --> 00:01:25,619 名前は義輝って付けたの。 25 00:01:27,254 --> 00:01:30,591 私生児になるのに 2人も産んで。 26 00:01:30,591 --> 00:01:35,262 いいのよ 覚悟はできてるんですから。 27 00:01:35,262 --> 00:01:38,165 (ノック) はい。 28 00:01:38,165 --> 00:01:42,936 (扉が開く音) いつものお花です。 29 00:01:42,936 --> 00:01:47,808 大勢の人に祝福されてるんだなあ。 またお花だよ。 30 00:01:47,808 --> 00:01:53,580 社長も差し入れてよ お花。 私 大好きなの。 31 00:01:53,580 --> 00:01:57,584 ありがとう。 ありがとうございます。 32 00:02:03,557 --> 00:02:07,227 あのなあ 公ちゃん。 なあに? 33 00:02:07,227 --> 00:02:14,901 新宿のラーメン店 小さいビルだけど 公ちゃんにやるよ。 34 00:02:14,901 --> 00:02:20,574 まああ。 うれしい。 35 00:02:20,574 --> 00:02:26,246 でも私 おめかけさんじゃありませんから 買わせて頂くわ。 36 00:02:26,246 --> 00:02:31,118 何年ローンになるか分からないけど。 37 00:02:31,118 --> 00:02:35,589 ローンか。 38 00:02:35,589 --> 00:02:44,598 公ちゃんは 何というか まっすぐで 堅くって 強くって➡ 39 00:02:44,598 --> 00:02:47,601 やっぱりかわいい子だよ。 40 00:02:49,469 --> 00:02:54,941 (健)数年後 沢山からせしめた土地に 大きなビルが建ち➡ 41 00:02:54,941 --> 00:02:58,612 オープニングパーティーが開かれました。 42 00:02:58,612 --> 00:03:03,216 (拍手) 43 00:03:03,216 --> 00:03:11,091 皆様 本日はご多忙にもかかわらず おいで頂き ありがとうございます。 44 00:03:11,091 --> 00:03:18,565 私が 当ビルオーナーの 富小路公子でございます。 45 00:03:18,565 --> 00:03:21,902 (健)いわば 公子の業界デビューです。➡ 46 00:03:21,902 --> 00:03:27,240 義雄からの手切れ金の1億と ITバブルの株でもうけた金を➡ 47 00:03:27,240 --> 00:03:31,111 公子は見事に開花させたわけです。 48 00:03:31,111 --> 00:03:35,916 あっ 言っておきますが これは 私が知り得た ほんの一部ですからね。 49 00:03:35,916 --> 00:03:42,789 いや 大した女ですよ 富小路公子というのは。 50 00:03:42,789 --> 00:03:46,927 信じられない。 51 00:03:46,927 --> 00:03:51,598 まっ 信じるかどうかは そちらの勝手ですから。 52 00:03:51,598 --> 00:03:53,600 それじゃあ。 53 00:03:56,470 --> 00:04:03,777 ああ… 女がこの社会で一財産なすのには 裏があるってことだ。 54 00:04:08,882 --> 00:04:12,219  回想 社長みたいな優しい大人の人➡ 55 00:04:12,219 --> 00:04:14,888 今まで知らないで生きてきたから。 56 00:04:14,888 --> 00:04:20,193 私 お友達相手に お金もうけをしようとは思いませんもの。 57 00:04:22,762 --> 00:04:27,367 まああ。 私がそんな ひどいことをする女に見えますか? 58 00:04:27,367 --> 00:04:33,173 よもや お宅のお嬢様が 私の財力を 当てになさったとは思いませんけれども。 59 00:04:33,173 --> 00:04:36,576 この子は あなたの子どもです。 60 00:04:36,576 --> 00:04:39,880 ほかに一体 誰がいるとおっしゃるんですか? 61 00:04:41,448 --> 00:04:43,750 ひどい女。 62 00:04:46,586 --> 00:04:48,889 本当に悪女じゃない。 63 00:04:59,266 --> 00:05:04,971 まああ。 悪女ですって? 64 00:05:04,971 --> 00:05:07,274 この私が? 65 00:05:09,342 --> 00:05:15,215 あ~あ 私には無理。 66 00:05:15,215 --> 00:05:17,918 公子なんか忘れる。 67 00:05:20,086 --> 00:05:22,088 もうおしまい。 68 00:05:26,226 --> 00:05:30,897 ♬~ 69 00:05:30,897 --> 00:05:33,800  回想 (義輝)本当にいい母でした。 70 00:05:33,800 --> 00:05:35,769 正直で まっすぐで。 71 00:05:35,769 --> 00:05:40,574 時々はね 夢の中でも泣いてたよ。 72 00:05:40,574 --> 00:05:45,278 何だか かわいそうだった。 73 00:05:50,917 --> 00:06:30,924 ♬~ 74 00:06:35,428 --> 00:06:42,902 (騒ぐ声) 75 00:06:42,902 --> 00:06:44,904 あの…。 76 00:06:46,573 --> 00:06:51,444 ああ ああ… あっ 小説家の先生。 本当に来てくれたんだ。 77 00:06:51,444 --> 00:06:56,249 ライブ どうだった? あの 何か思ってたのと違ったけど➡ 78 00:06:56,249 --> 00:07:01,087 あっ すごくよかった。 本当に? よかった! 79 00:07:01,087 --> 00:07:05,058 あっ チケットありがとうね。 それ言いたくて。 80 00:07:05,058 --> 00:07:07,861 じゃあ。 あっ 待って待って待って。 81 00:07:07,861 --> 00:07:11,531 紹介するよ。いいよ みんな私の本なんか 読まないでしょ。 82 00:07:11,531 --> 00:07:14,868 あっ いや メンバーも紹介したいけど そうじゃなくて。 83 00:07:14,868 --> 00:07:17,203 僕のばあちゃん。 ばあちゃん? 84 00:07:17,203 --> 00:07:22,509 話 聞きたいんじゃないかと思って。 ねっ ほら 行こう。 85 00:07:26,212 --> 00:07:28,148 はい おばあちゃん。 (タネ)はい。 86 00:07:28,148 --> 00:07:31,084 あんまり飲みすぎちゃダメだよ。 フフフフ。 87 00:07:31,084 --> 00:07:33,386 じゃあ 先生 ごゆっくり。 88 00:07:36,856 --> 00:07:42,562 いい子だろう。 若い頃の公子とそっくりだよ。 89 00:07:42,562 --> 00:07:47,067 気立てがよくて純真で。 90 00:07:47,067 --> 00:07:50,904 あの子に頼まれたんじゃ 断れないね。 91 00:07:50,904 --> 00:07:55,241 あんた 何聞きたいの? 92 00:07:55,241 --> 00:08:00,513 あの すごく気になってることがあります。 93 00:08:00,513 --> 00:08:06,186 公子さんは あなたの実の子なんでしょうか? 94 00:08:06,186 --> 00:08:13,860 (笑い声) 95 00:08:13,860 --> 00:08:16,763 それな。 96 00:08:16,763 --> 00:08:25,472 正真正銘 私の子。 このおなかを痛めて産んだ子だよ。 97 00:08:25,472 --> 00:08:31,211 どうして 本当は高貴の生まれだって。 98 00:08:31,211 --> 00:08:35,548 夢をみていたかったんじゃないか。 99 00:08:35,548 --> 00:08:38,218 父親は早くに死んじまう。 100 00:08:38,218 --> 00:08:44,557 10代の大事な時には 母親が刑務所に入る。 101 00:08:44,557 --> 00:08:47,560 そんなんじゃね。 102 00:08:51,431 --> 00:08:53,566 もう一杯もらうよ。 103 00:08:53,566 --> 00:08:56,903 あっ あ…。 ありがと。 104 00:08:56,903 --> 00:09:02,175 はい はい もう一杯。 105 00:09:02,175 --> 00:09:12,185 私ね お父ちゃん死んでから 生活費稼ぐために 家政婦してたんだよ。 106 00:09:12,185 --> 00:09:16,856 あのころ 2軒掛け持ちで入ってたんだけど➡ 107 00:09:16,856 --> 00:09:22,195 そのうちの一軒が まあ 嫌な家でね。 108 00:09:22,195 --> 00:09:26,066 今で言う セクハラやら パワハラ。 109 00:09:26,066 --> 00:09:30,770 で その腹いせ代わりに つい。 110 00:09:33,206 --> 00:09:38,878 一度うまくいけば 二度三度と重なって➡ 111 00:09:38,878 --> 00:09:42,749 ついに見つかっちゃった。 112 00:09:42,749 --> 00:09:49,522 そのうえ 返そうにも 盗んだものが いくつか出てこない。 113 00:09:49,522 --> 00:09:58,531 話がこじれた上に 頭に血が上ってたから つい手まで出たの。 114 00:10:02,101 --> 00:10:07,407 気が付いたら 1年食らい込むはめになってた。 115 00:10:09,242 --> 00:10:12,912 その間 公子さんは。 116 00:10:12,912 --> 00:10:15,582 どういういきさつかは知らないけど➡ 117 00:10:15,582 --> 00:10:22,255 高校やめて 尾藤家の離れで暮らしてたよ。 118 00:10:22,255 --> 00:10:24,924 尾藤家? 119 00:10:24,924 --> 00:10:30,597 私が家政婦してた これ しなかったほうの家だよ。 120 00:10:30,597 --> 00:10:37,270 あそこの奥さんは 優しくてきれいな人だったよ。 121 00:10:37,270 --> 00:10:43,143 おかげで 出所してきたこの私まで 家政婦に迎えてくれて➡ 122 00:10:43,143 --> 00:10:46,946 しばらく世話になったよ。 123 00:10:46,946 --> 00:10:54,621 学習院出の一家で 血筋がどうとかって言ってたっけ。 124 00:10:54,621 --> 00:11:00,426 うん 公子が奥さんそっくりの言い方で➡ 125 00:11:00,426 --> 00:11:06,566 「まああ」なんて言うようになってたのには 笑っちまったけどね。 126 00:11:06,566 --> 00:11:09,469 「まああ」ですか。 127 00:11:09,469 --> 00:11:13,907 「まああ」だよ。 128 00:11:13,907 --> 00:11:21,581 あんなことさえなきゃ いつまでだって働いてたんだけどね。 129 00:11:21,581 --> 00:11:26,252 1週間以上 こっちの電話シカトしといて 今度は何? 130 00:11:26,252 --> 00:11:29,155 俺もいい加減 忙しいんだけど。 131 00:11:29,155 --> 00:11:31,925 🖩ごめんなさい。 悪いと思ってます。➡ 132 00:11:31,925 --> 00:11:36,262 でも 頭の整理つかなくて。 133 00:11:36,262 --> 00:11:41,601 創造的かつ知的職業の先生は 言うことも違うねえ。 134 00:11:41,601 --> 00:11:44,270 🖩そんなに意地悪しないでよ。 135 00:11:44,270 --> 00:11:47,173 今度は逆ギレか。 136 00:11:47,173 --> 00:11:51,611 🖩じゃあ 聞きたくないの? 何を? 137 00:11:51,611 --> 00:11:56,950 🖩富小路公子の息子の 本当の父親の話。 138 00:11:56,950 --> 00:12:00,220 あっ! あ~。 139 00:12:00,220 --> 00:12:02,889 どうして分かった? 140 00:12:02,889 --> 00:12:06,226 🖩男の名前は 尾藤輝彦。➡ 141 00:12:06,226 --> 00:12:10,563 輝彦は 輝くに彦星の彦。➡ 142 00:12:10,563 --> 00:12:15,868 公子の息子の名前は 義輝に義彦。 143 00:12:23,142 --> 00:12:26,145 詳しく聞かせろ。 144 00:12:27,914 --> 00:12:30,817 おはよ。 おはようございます。 145 00:12:30,817 --> 00:12:33,586 起きられたじゃないか。 146 00:12:33,586 --> 00:12:37,924 尾藤輝彦に取材できるんなら起きますよ。 147 00:12:37,924 --> 00:12:42,261 ニューヨークにいる相手に 文句は言えないよな。 148 00:12:42,261 --> 00:12:44,964 (あくび) 149 00:12:46,933 --> 00:12:51,604 「公ちゃんの公式のプロフィールに 僕は存在しないのに➡ 150 00:12:51,604 --> 00:12:54,274 よくたどりつきましたね」。 151 00:12:54,274 --> 00:12:56,776 公子さんと知り合ったのは➡ 152 00:12:56,776 --> 00:13:00,747 公子さんのお母さんが 逮捕されてからですか? 153 00:13:00,747 --> 00:13:05,885 (輝彦)「ええ。 お母さんが大変な迷惑をかけました。➡ 154 00:13:05,885 --> 00:13:10,223 お母さんの代わりに 私を家政婦として働かせて下さいって➡ 155 00:13:10,223 --> 00:13:15,561 飛び込んできたんです。 まるで傷ついた小鳥のようでしたよ。➡ 156 00:13:15,561 --> 00:13:22,235 僕は 一目で恋に落ちた。➡ 157 00:13:22,235 --> 00:13:26,572 僕は 篤志家気取りの母の善意につけ込んで➡ 158 00:13:26,572 --> 00:13:31,377 公ちゃんがかわいそうだ 同居させてあげようと説得しました」。 159 00:13:33,446 --> 00:13:39,152  回想 わあ たくさんのお着物。 どちらかお出かけですか? 160 00:13:39,152 --> 00:13:42,588 (玲子) お世話になった教授の退官パーティー。 161 00:13:42,588 --> 00:13:46,459 (繁)さてと 俺は出かけるか。 162 00:13:46,459 --> 00:13:50,263 公ちゃん 奥様にいい着物 選んでやってくれ。 163 00:13:50,263 --> 00:13:53,166 いえ…。 そうやって逃げるのね。 164 00:13:53,166 --> 00:13:55,601 はいはい。 165 00:13:55,601 --> 00:14:02,208 いいわ。 ねえ 公ちゃん。 はい。 166 00:14:02,208 --> 00:14:06,079 これ 派手かしら? 167 00:14:06,079 --> 00:14:09,716 いいえ。 とってもすてきです。 168 00:14:09,716 --> 00:14:15,221 どちらかというと これは公ちゃんに似合うわね。 169 00:14:15,221 --> 00:14:19,892 どう? あててみないこと? え…。 170 00:14:19,892 --> 00:14:22,562 ほら こっち来て。 え…。 171 00:14:22,562 --> 00:14:24,564 ほらほら。 172 00:14:30,903 --> 00:14:34,774 まああ。 思った以上だわ。 173 00:14:34,774 --> 00:14:37,577 髪をアップにして➡ 174 00:14:37,577 --> 00:14:40,913 耳元にパールをあしらったら きっとすてきよ。 175 00:14:40,913 --> 00:14:43,816 パールですか。 そう。 176 00:14:43,816 --> 00:14:46,252 お召し物には 和でも洋でも➡ 177 00:14:46,252 --> 00:14:49,922 必ず合わせる宝石を 考えなくちゃいけないのよ。 178 00:14:49,922 --> 00:14:53,793 はい。 でも 型にはまっちゃダメよ。 179 00:14:53,793 --> 00:14:57,263 旦那様みたいな堅物は退屈。 180 00:14:57,263 --> 00:14:59,932 (玲子)フフフ…。 フフフ…。 181 00:14:59,932 --> 00:15:02,201 (玲子)ねえ 公ちゃん➡ 182 00:15:02,201 --> 00:15:06,873 私たち2人してお着物で出かけたら 親子に見えるわね。 183 00:15:06,873 --> 00:15:11,210 いいえ きっと姉妹って言われます。 184 00:15:11,210 --> 00:15:13,880 まああ。 185 00:15:13,880 --> 00:15:20,887 (笑い声) 186 00:15:43,876 --> 00:15:46,579 あっ 俺のパンツ! 187 00:15:46,579 --> 00:15:48,514 公ちゃん 公ちゃん 公ちゃん…。 188 00:15:48,514 --> 00:15:50,917 こんなものまで干してんのか? 189 00:15:50,917 --> 00:15:56,255 干してるわよ。 月火水木金土日 毎日。 190 00:15:56,255 --> 00:16:02,061 いや~ 参ったなあ。 母さんは? 191 00:16:02,061 --> 00:16:06,532 先ほどお出かけになったわ。 192 00:16:06,532 --> 00:16:08,868 公ちゃん。 ん? 193 00:16:08,868 --> 00:16:12,872 ちょっとこっち。 えっ なあに? 194 00:16:17,877 --> 00:16:19,879 なあに? 195 00:16:24,217 --> 00:16:27,887 ねえ ちょっと。 196 00:16:27,887 --> 00:16:30,189 何よ。 197 00:16:50,576 --> 00:16:52,879 公ちゃん。 198 00:16:56,449 --> 00:17:00,753 母さんの秘密の小部屋。 199 00:17:18,537 --> 00:17:20,473 まああ。 200 00:17:20,473 --> 00:17:24,877 まああ… か。 すっかり公ちゃんは 小さい母さんだ。 201 00:17:24,877 --> 00:17:30,550 そうよ。 だって私 奥様みたいになりたいんだもの。 202 00:17:30,550 --> 00:17:36,222 きれいな着物や洋服 靴 アクセサリー➡ 203 00:17:36,222 --> 00:17:39,892 しぐさや言葉遣い。 204 00:17:39,892 --> 00:17:44,230 私 このうちに来て分かったの。 205 00:17:44,230 --> 00:17:51,571 美しいものは 何もかも美しく変える力を持ってるって。 206 00:17:51,571 --> 00:18:02,281 醜い生まれも 醜い生活も 醜い心も。 207 00:18:07,520 --> 00:18:10,222 公ちゃん。 208 00:18:14,393 --> 00:18:17,697 まだ気付いてない? 209 00:18:22,535 --> 00:18:28,407 公ちゃんは➡ 210 00:18:28,407 --> 00:18:35,548 もう十分➡ 211 00:18:35,548 --> 00:18:38,851 美しいよ。 212 00:18:40,886 --> 00:18:44,190 ほら 見て。 213 00:18:54,233 --> 00:18:57,903 (輝彦) 「僕らは何度も口づけを交わしました。➡ 214 00:18:57,903 --> 00:19:02,174 夢のような時間でしたが 長くは続きませんでした。➡ 215 00:19:02,174 --> 00:19:07,046 出所してきた公ちゃんのお母さんに 見つかったんです」。 216 00:19:07,046 --> 00:19:09,849  回想 (タネ)クソガキが! 217 00:19:09,849 --> 00:19:13,185 お母さん 違うの! ねえ 違うの! 輝さん悪くないの! 218 00:19:13,185 --> 00:19:16,088 公子を傷物にしやがって このクソガキが! 219 00:19:16,088 --> 00:19:18,858 やめて! 離せ 公子! 220 00:19:18,858 --> 00:19:23,195 待て! 危ない危ない…。 221 00:19:23,195 --> 00:19:27,867 (繁)タネさん…。 (玲子)タネさん 落ち着いて。 222 00:19:27,867 --> 00:19:32,538 この… どうしてくれるんだ! やめて! 223 00:19:32,538 --> 00:19:35,875 待て! このドラ息子! 224 00:19:35,875 --> 00:19:39,211 待て! このクソガキが! 225 00:19:39,211 --> 00:19:42,548 待て! どうしてくれるんだ! 226 00:19:42,548 --> 00:19:44,884 お母さん お願い やめて! 227 00:19:44,884 --> 00:19:46,819 公子! 228 00:19:46,819 --> 00:19:48,754 まああ! 229 00:19:48,754 --> 00:19:51,223 おかしな声出すんじゃないよ。 230 00:19:51,223 --> 00:19:55,895 どんなにあんたがお嬢様ぶったって あんたは この私が産んだ子なんだよ! 231 00:19:55,895 --> 00:19:58,230 ああ…! 232 00:19:58,230 --> 00:20:01,233 (タネ)逃げんのか このクソガキ! 233 00:20:07,239 --> 00:20:10,142 (繁)輝彦! 234 00:20:10,142 --> 00:20:14,447 フン 男なんてあんなもんさ。 235 00:20:22,588 --> 00:20:25,257 (すすり泣き) 236 00:20:25,257 --> 00:20:31,564 (タネ)さあ どうしてくれるんです 奥様 旦那様! 237 00:20:34,400 --> 00:20:36,335 昼飯どうする? ラーメン。 238 00:20:36,335 --> 00:20:38,838 ラーメン また? 239 00:20:40,606 --> 00:20:44,910 どうした? ああ ごめん 先行ってて。 240 00:20:50,950 --> 00:20:56,822 公ちゃん。 今 どこで暮らしてるの? 241 00:20:56,822 --> 00:21:04,497 うん アパート用意して下さったから。 242 00:21:04,497 --> 00:21:08,234 要するに手切れ金じゃないか。 243 00:21:08,234 --> 00:21:10,903 うっ… 畜生! クソおやじめ! 244 00:21:10,903 --> 00:21:14,607 そんな汚い言葉を使わないで。 245 00:21:16,775 --> 00:21:24,917 ああ… 本当は おやじに直接言わなきゃいけないのに➡ 246 00:21:24,917 --> 00:21:31,590 僕には それができない。 247 00:21:31,590 --> 00:21:33,926 ごめん。 248 00:21:33,926 --> 00:21:39,632 もう 嫌いになったね。 249 00:21:42,601 --> 00:21:44,603 バカ! 250 00:21:54,213 --> 00:22:01,554 (輝彦)その日 初めて僕らは肉体関係を持ちました。 251 00:22:01,554 --> 00:22:44,930 ♬~ 252 00:22:44,930 --> 00:22:47,833 輝さん…。 253 00:22:47,833 --> 00:23:06,886 ♬~ 254 00:23:06,886 --> 00:23:13,759 来週 今日と同じ時間 同じ場所で。 255 00:23:13,759 --> 00:23:16,462 うん。 256 00:23:21,900 --> 00:23:29,575 本当は送ってあげたいけど 無理なんだ。 257 00:23:29,575 --> 00:23:32,478 ごめん。 258 00:23:32,478 --> 00:23:59,471 ♬~ 259 00:24:01,874 --> 00:24:09,748 (輝彦)「妊娠が分かった時 僕は 言いようのない喜びに満たされました。➡ 260 00:24:09,748 --> 00:24:18,891 でも 結婚はできなかった。 両親を説得する自信がなかったんです。➡ 261 00:24:18,891 --> 00:24:25,230 それに何より 公ちゃんのお母さんが怖かった。➡ 262 00:24:25,230 --> 00:24:31,570 1人目が生まれ 翌年 2人目が生まれました」。 263 00:24:31,570 --> 00:24:35,441 まああ。 バラの花。 264 00:24:35,441 --> 00:24:39,745 きれいだわ。 ありがとう。 265 00:24:41,580 --> 00:24:45,284 退院するまで 毎日届けるよ。 266 00:24:48,454 --> 00:24:52,591 子どもも公ちゃんも元気そうでよかった。 267 00:24:52,591 --> 00:24:55,260 ねえ 輝さん。 ん? 268 00:24:55,260 --> 00:25:00,866 この子の名前 義輝にしたの。 269 00:25:00,866 --> 00:25:06,205 義輝。 僕の名前から一字とってくれるの? 270 00:25:06,205 --> 00:25:13,078 長男の義彦も 輝さんの名前から 彦の字をもらったじゃない。 271 00:25:13,078 --> 00:25:20,219 うん うれしいよ 公ちゃん。 272 00:25:20,219 --> 00:25:26,091 でも どうして2人とも義の字を使うの? 273 00:25:26,091 --> 00:25:37,236 だって 輝と彦は私の真実の愛。 274 00:25:37,236 --> 00:25:44,576 義っていう文字は 私の正義。 275 00:25:44,576 --> 00:25:53,886 その二つが私の真ん中にあって 私を支えてくれてるものだから。 276 00:26:02,528 --> 00:26:08,200 (すすり泣き) 277 00:26:08,200 --> 00:26:11,870 ごめん 公ちゃん。 278 00:26:11,870 --> 00:26:21,880 僕… 僕は… 僕は 君を幸せにしてあげられない。 279 00:26:21,880 --> 00:26:29,888 僕は 家のために 別の人と結婚しなきゃならない。 280 00:26:32,891 --> 00:26:41,900 輝さん 私 誰かに 幸せにしてもらいたくなんかない。 281 00:26:41,900 --> 00:26:51,910 私は自分の力で 勝手に幸せになる。 282 00:26:51,910 --> 00:26:55,614 公ちゃん。 283 00:26:59,251 --> 00:27:05,257 あとね 輝さん 一つだけお願い。 284 00:27:06,859 --> 00:27:09,761 何? 285 00:27:09,761 --> 00:27:18,470 どんな生き方をしても 許してほしいの。 286 00:27:18,470 --> 00:27:25,544 全部 尾藤家の輝さんに ふさわしい女になるためだから。 287 00:27:25,544 --> 00:27:34,887 (泣き声) 288 00:27:34,887 --> 00:27:38,590 富小路でございます。 289 00:27:40,225 --> 00:27:43,128 お一人でいらしてるなんて珍しいわね。 290 00:27:43,128 --> 00:27:46,098 まあな。 291 00:27:46,098 --> 00:27:50,235 ねえ ここでは言えない相談事があるの。 292 00:27:50,235 --> 00:27:53,906 まあ センスのいいネクタイ。 293 00:27:53,906 --> 00:27:57,242 ありがとう。 294 00:27:57,242 --> 00:28:04,550 「本当に公ちゃんは 宝石のように 自分自身で輝ける人でした」。 295 00:28:08,854 --> 00:28:12,858 「あれ どうかされましたか?」。 296 00:28:20,198 --> 00:28:29,207 あの 公子さんが亡くなられたことは いつ知ったんですか? 297 00:28:29,207 --> 00:28:34,546 「実は あの日 ほんの30分くらい前に➡ 298 00:28:34,546 --> 00:28:38,350 電話で話したんです 彼女と。➡ 299 00:28:38,350 --> 00:28:43,889 来週 ハワイに行ったあとで 会いに行くわって楽しみにしていて➡ 300 00:28:43,889 --> 00:28:48,060 声も いつにも増して弾んでいました。➡ 301 00:28:48,060 --> 00:28:53,565 だから 彼女は 自殺でなんかあるはずがないんです」。 302 00:28:55,234 --> 00:28:59,938 あの もう一つ構いませんか? 303 00:29:01,506 --> 00:29:03,842 (義彦)「どうぞ」。 304 00:29:03,842 --> 00:29:11,550 2人の息子さんですが どうして ご自分の子だと思われるんですか? 305 00:29:14,186 --> 00:29:20,058 「ほかに男がいたと言いたいんですか?➡ 306 00:29:20,058 --> 00:29:27,532 それでも 僕がそう信じてる以上 2人は僕の息子です。➡ 307 00:29:27,532 --> 00:29:34,206 科学的根拠が欲しければ DNA鑑定でも何でもすればいい。➡ 308 00:29:34,206 --> 00:29:44,216 でも あの時 認知すらできなかった 罪の重さに比べたら➡ 309 00:29:44,216 --> 00:29:50,522 科学的根拠の重さが どれほどのものなんでしょうか」。 310 00:29:55,560 --> 00:30:01,566 すみません。 ありがとうございました。 311 00:30:07,172 --> 00:30:14,579 「ああ 夜が明けたんですね。➡ 312 00:30:14,579 --> 00:30:17,883 きれいな朝です」。 313 00:30:28,593 --> 00:30:38,270 「ひとえに皆様を愛し その分 皆様に愛されたことの結果です。➡ 314 00:30:38,270 --> 00:30:42,140 本当に夢のようですわ」。 315 00:30:42,140 --> 00:30:45,143 こうして しれっと愛だの夢だのと➡ 316 00:30:45,143 --> 00:30:48,914 陰り一つない笑顔で語れるんだから➡ 317 00:30:48,914 --> 00:30:53,218 本物の悪女だよ 富小路公子は。 318 00:30:56,288 --> 00:31:02,594 どうした? 何黙ってんだ。 さっきからおかしいぞ。 319 00:31:04,563 --> 00:31:08,567 公子の涙について考えてた。 320 00:31:17,576 --> 00:31:20,479 あの時の涙が➡ 321 00:31:20,479 --> 00:31:26,251 鈴木公子を 富小路公子にしたんじゃないかな。 322 00:31:26,251 --> 00:31:28,920 うん…。 323 00:31:28,920 --> 00:31:35,227 アホくさ。 涙ぐらい いくらでも流せるだろ 悪女なんだから。 324 00:31:40,265 --> 00:31:42,601 何だ? それ。 325 00:31:42,601 --> 00:31:47,472 ルビー。 富小路公子にもらったの。 326 00:31:47,472 --> 00:31:50,275 ど… どうして? 327 00:31:50,275 --> 00:31:54,146 一度だけ会ったことがあるんだ 富小路公子に。 328 00:31:54,146 --> 00:31:56,948 いつ? 329 00:31:56,948 --> 00:32:03,755 2011年の3月11日 東日本大震災の時。 330 00:32:03,755 --> 00:32:10,896 私はまだ高校生で 毎週金曜日は都心の心療内科に通ってた。 331 00:32:10,896 --> 00:32:16,234 友人関係に疲れ果てて 生きることが おっくうになっていた頃。 332 00:32:16,234 --> 00:32:45,263 ♬~ 333 00:32:45,263 --> 00:32:50,602 「電車が動いていないので 病院の近くの避難施設に泊まります。➡ 334 00:32:50,602 --> 00:32:54,606 大丈夫だから心配しないで」。 335 00:32:56,942 --> 00:32:59,277 何だよ! (物音) 336 00:32:59,277 --> 00:33:01,213 ごちゃごちゃ言ってねえで そっち座ってろよ。 337 00:33:01,213 --> 00:33:03,915 ここしか空いてねえんだよ。 338 00:33:18,230 --> 00:33:20,532 いった…。 339 00:33:26,905 --> 00:33:29,207 いた…。 340 00:33:52,597 --> 00:33:58,270 まああ。 頂けるの? 341 00:33:58,270 --> 00:34:01,273 ありがとう。 342 00:34:06,077 --> 00:34:11,383 貼りましょうか? 助かるわ。 343 00:34:31,903 --> 00:34:37,208 こんなもの 履かないほうがいいこともあるのね。 344 00:34:39,244 --> 00:34:42,147 (おなかが鳴る音) 345 00:34:42,147 --> 00:34:45,917 いやあね。 (おなかが鳴る音) 346 00:34:45,917 --> 00:34:49,788 フフフフフ…。 347 00:34:49,788 --> 00:34:51,790 あっ。 348 00:34:57,529 --> 00:35:00,432 これ よかったら。 349 00:35:00,432 --> 00:35:05,136 まああ。 まるで魔法のポーチね。 350 00:35:18,817 --> 00:35:25,824 う~ん こんなにおいしいものがあるなんて。 351 00:35:31,229 --> 00:35:37,902 本当はね なんとかして うちに帰るつもりだったのよ。 352 00:35:37,902 --> 00:35:44,209 でも 高校生のあなたが 1人でここに入ったのを見て。 353 00:35:45,777 --> 00:35:48,780 ついてきてよかったわ。 354 00:36:14,205 --> 00:36:16,508 ねえ。 355 00:36:18,877 --> 00:36:25,183 ここ 屋上に出られるわよ。 一緒に出てみない? 356 00:36:43,902 --> 00:36:50,241 きれいだわ。 美は力ね。 357 00:36:50,241 --> 00:36:57,916 私ね いつかあんな美しい場所に たどりつきたいの。 358 00:36:57,916 --> 00:37:05,924 いつか もっともっと美しい場所へ。 359 00:37:17,202 --> 00:37:19,504 (悲鳴) 360 00:37:21,873 --> 00:37:23,875 (悲鳴) 361 00:37:33,885 --> 00:37:39,224 ハハハハハ…。 362 00:37:39,224 --> 00:37:42,560 アハハハハ…。 アハハハ…。 363 00:37:42,560 --> 00:37:48,233 (笑い声) 364 00:37:48,233 --> 00:38:00,512 (泣き声) 365 00:38:00,512 --> 00:38:05,183 どうしたの? (泣き声) 366 00:38:05,183 --> 00:38:12,524 (泣き声) 367 00:38:12,524 --> 00:38:17,829 すごく久しぶりに笑って…。 368 00:38:21,533 --> 00:38:29,207 笑えるんだって思ったら 急に…。 369 00:38:29,207 --> 00:38:34,879 (泣き声) 370 00:38:34,879 --> 00:38:41,553 流していいのよ 本物の涙なら。 371 00:38:41,553 --> 00:38:46,424 私も今まで いろんな涙を流してきたけど➡ 372 00:38:46,424 --> 00:38:51,563 嘘の涙は ひとしずくもなかったわ。 373 00:38:51,563 --> 00:39:00,838 何度も流して これを手に入れたの。 374 00:39:00,838 --> 00:39:10,181 ♬~ 375 00:39:10,181 --> 00:39:13,184 だから あげる。 376 00:39:17,055 --> 00:39:23,528 あなたの涙と 未来のお守りに。 377 00:39:23,528 --> 00:39:36,241 ♬~ 378 00:39:38,876 --> 00:39:42,747 それを もらった? 379 00:39:42,747 --> 00:39:48,887 富小路公子から 君が? 380 00:39:48,887 --> 00:39:51,222 何で? 381 00:39:51,222 --> 00:39:55,560 これが必要なくらい 危なっかしく見えたんじゃないかな。 382 00:39:55,560 --> 00:40:00,231 確かに私 これが いつもここにあったから➡ 383 00:40:00,231 --> 00:40:03,568 周りの人と違うもの持ってるんだぞ➡ 384 00:40:03,568 --> 00:40:09,574 だから一人でも大丈夫なんだって思えて 生き延びられた。 385 00:40:12,243 --> 00:40:15,146 お~い 亜弥ちゃん。 386 00:40:15,146 --> 00:40:17,916 青春小説から脱皮して➡ 387 00:40:17,916 --> 00:40:22,220 悪女小説書きたいなんていうのは でたらめだな。 388 00:40:24,255 --> 00:40:29,594 富小路公子への個人的関心で 俺のこと利用したな。 389 00:40:29,594 --> 00:40:35,266 畜生 金かかってんだぞ 取材。 390 00:40:35,266 --> 00:40:42,607 ごめんなさい。 でもこの先 何を書けばいいか悩んでたのは本当。 391 00:40:42,607 --> 00:40:46,477 実際 もう書ける気がしなくなってた。 392 00:40:46,477 --> 00:40:54,218 だから 富小路公子に迫れば もう一度 助けてもらえるかなって。 393 00:40:54,218 --> 00:40:59,223 で 助けてくれたのか? 富小路公子は。 394 00:41:02,560 --> 00:41:07,899 心から望むものがあって どうしても守りたいなら➡ 395 00:41:07,899 --> 00:41:11,569 どんな犠牲を払っても かまわないって。 396 00:41:11,569 --> 00:41:15,907 そんな覚悟 私にはなかったけど。 397 00:41:15,907 --> 00:41:19,577 他人がどう見るかなんて関係ない。 398 00:41:19,577 --> 00:41:23,915 公子は 半端じゃない犠牲払いながら 毅然としてた。 399 00:41:23,915 --> 00:41:27,251 だから➡ 400 00:41:27,251 --> 00:41:31,923 書くよ 私。 悪女小説か? 401 00:41:31,923 --> 00:41:35,793 ただ 私の書く悪女は➡ 402 00:41:35,793 --> 00:41:41,599 秋の海風みたいに 爽快なものになると思う。 403 00:41:41,599 --> 00:41:45,470 爽快な悪女か。 404 00:41:45,470 --> 00:41:50,475 そういうもんが書けるなら 無駄じゃなかったか この取材もな。 405 00:41:56,147 --> 00:42:01,152 …にしたって 初対面の相手にねえ。 406 00:42:04,822 --> 00:42:11,896 いや… そうか 模造品だ 模造品。 407 00:42:11,896 --> 00:42:17,235 亜弥ちゃん だまされたんだよ 本物じゃないさ。 408 00:42:17,235 --> 00:42:21,739 そうね 模造品かもね。 409 00:42:21,739 --> 00:42:26,911 これで本物だったら 5,000万は下らないもんね。 410 00:42:26,911 --> 00:42:29,614 5,000万…。 411 00:42:31,582 --> 00:42:35,253 いや~ しかし どうかな。 412 00:42:35,253 --> 00:42:39,924 一応 鑑定してみるっていうのは… ダメもとで。 413 00:42:39,924 --> 00:42:43,261 何のために? え? 414 00:42:43,261 --> 00:42:49,934 偽物だったら 富小路公子が 度々 模造品を売りつけていた悪女だ➡ 415 00:42:49,934 --> 00:42:54,272 っていう証拠の一つになる。 本物だったら? 416 00:42:54,272 --> 00:42:57,175 頭がおかしいことの証明になる。 417 00:42:57,175 --> 00:43:01,079 どうして そう…。 418 00:43:01,079 --> 00:43:11,222 あれ? もしかして公子は 幸せの絶頂を永遠にしたかった。 419 00:43:11,222 --> 00:43:14,559 え? 永遠? 420 00:43:14,559 --> 00:43:18,863 つまり あの転落死は自殺ってことか? 421 00:43:24,235 --> 00:43:29,574 バカ! なんてことすんだよ! あ~ 5,000万…。 422 00:43:29,574 --> 00:43:31,909 <そんなはずない。➡ 423 00:43:31,909 --> 00:43:37,248 だって公子は 幸せにゴールなんかない って知っていたはず。➡ 424 00:43:37,248 --> 00:43:44,922 私はもう大丈夫。 だから このお守りは返すよ。➡ 425 00:43:44,922 --> 00:43:49,260 ありがとう 富小路公子> 426 00:43:49,260 --> 00:43:52,163 まああ。 427 00:43:52,163 --> 00:43:56,133 フフフフ。 428 00:43:56,133 --> 00:44:23,895 ♬~ 429 00:44:23,895 --> 00:44:27,198 ちゃんと回収してくれよ 悪女小説で。 頑張ります!