1 00:00:44,120 --> 00:01:04,207 ♬~ 2 00:01:04,207 --> 00:01:23,226 ♬~ 3 00:01:23,226 --> 00:01:25,226 ♬~ 4 00:01:45,181 --> 00:01:47,117 <と あるが この壮麗も➡ 5 00:01:47,117 --> 00:01:50,053 そうでなければ 幸いである> 6 00:01:50,053 --> 00:01:58,194 ♬~ 7 00:01:58,194 --> 00:02:05,068 (時刻を告げる音) 8 00:02:05,068 --> 00:02:10,068 <城内の生活は まず ここから始まる> 9 00:02:14,210 --> 00:02:18,210 モ~ウ。 10 00:02:21,084 --> 00:02:26,084 (小姓)モ~ウ。 11 00:02:28,224 --> 00:02:33,096 (小姓)モ~ウ。 12 00:02:33,096 --> 00:02:36,099 <この者たちは 別に 牛の鳴き声を➡ 13 00:02:36,099 --> 00:02:38,234 まねているのではない> 14 00:02:38,234 --> 00:02:41,137 <これは 殿中における 触出しの符号である> 15 00:02:41,137 --> 00:02:44,040 <由来 しきたりというのは 他から見ると➡ 16 00:02:44,040 --> 00:02:47,043 このように バカげたものである> 17 00:02:47,043 --> 00:03:01,191 ♬~ 18 00:03:01,191 --> 00:03:04,094 (伯耆守)お世継ぎさまには お加減が優れぬご様子➡ 19 00:03:04,094 --> 00:03:07,094 医師を呼びましょうぞ。 んっ? 20 00:03:13,203 --> 00:03:16,203 ≪(男)モ~ウ。 21 00:03:43,032 --> 00:03:48,032 (但馬守)本日は 堀田 正盛が お相手つかまつります。 22 00:04:17,200 --> 00:04:19,200 (竹千代)や~! 23 00:04:23,072 --> 00:04:25,074 (伯耆守)ああ お見事 お見事。 24 00:04:25,074 --> 00:04:28,211 お世継ぎさまには このところ また 一段と➡ 25 00:04:28,211 --> 00:04:31,211 ご上達の赴きに拝し奉りまする。 26 00:04:51,167 --> 00:04:55,038 (竹千代)父君には ご健勝の体を拝し奉り➡ 27 00:04:55,038 --> 00:04:58,041 竹千代 恐悦至極に存じます。 28 00:04:58,041 --> 00:05:02,178 (秀忠)うむ。 そちも堅固で何よりじゃ。 29 00:05:02,178 --> 00:05:04,178 ははっ。 30 00:05:10,053 --> 00:05:14,190 (雅楽頭)竹千代君には ご健勝の体を拝し奉り➡ 31 00:05:14,190 --> 00:05:18,061 雅楽頭 恐悦至極に存じまする。 32 00:05:18,061 --> 00:05:20,063 そちも堅固で何よりじゃ。 33 00:05:20,063 --> 00:05:22,063 (雅楽頭)ははっ。 34 00:05:30,206 --> 00:05:35,078 (彦左)竹千代君には ご健勝の体を拝し奉り➡ 35 00:05:35,078 --> 00:05:38,081 彦左 恐悦至極に存じます。 36 00:05:38,081 --> 00:05:42,151 じいも堅固で何よりじゃ。 37 00:05:42,151 --> 00:05:45,054 ははっ。 38 00:05:45,054 --> 00:05:50,026 (小姓)モ~ウ。 39 00:05:50,026 --> 00:06:10,179 ♬~ 40 00:06:10,179 --> 00:06:29,198 ♬~ 41 00:06:29,198 --> 00:06:32,198 ≪(男)モ~ウ。 42 00:06:43,146 --> 00:06:46,146 ≪(男)モ~ウ。 43 00:06:52,155 --> 00:06:54,090 (小姓)おやすみを。 44 00:06:54,090 --> 00:06:57,026 まだ 眠くない。 45 00:06:57,026 --> 00:06:59,028 (小姓)お時刻にござります。 46 00:06:59,028 --> 00:07:11,174 ♬~ 47 00:07:11,174 --> 00:07:14,077 (小姓)お眠りに なれませぬようならば➡ 48 00:07:14,077 --> 00:07:17,077 順に 数を お数えになれば。 49 00:07:23,186 --> 00:07:25,186 (ため息) 50 00:07:27,056 --> 00:07:30,059 1つ➡ 51 00:07:30,059 --> 00:07:32,195 2つ➡ 52 00:07:32,195 --> 00:07:34,130 3つ➡ 53 00:07:34,130 --> 00:07:36,065 4つ➡ 54 00:07:36,065 --> 00:07:38,067 5つ➡ 55 00:07:38,067 --> 00:07:40,069 6つ➡ 56 00:07:40,069 --> 00:07:42,005 7つ➡ 57 00:07:42,005 --> 00:07:44,140 8つ➡ 58 00:07:44,140 --> 00:07:46,075 9つ。 59 00:07:46,075 --> 00:07:52,015 (坊主)モ~ウ。 60 00:07:52,015 --> 00:07:56,015 モ~ウ。 61 00:08:00,156 --> 00:08:04,027 (小姓)モ~ウ。 62 00:08:04,027 --> 00:08:10,166 2万3, 865➡ 63 00:08:10,166 --> 00:08:14,037 2万3, 866。 64 00:08:14,037 --> 00:08:19,175 <この若者は 何万数えれば 眠ることができるのだろう> 65 00:08:19,175 --> 00:08:22,078 <たとえ 50, 000を数えて 眠ったとしたところで➡ 66 00:08:22,078 --> 00:08:24,047 どうだと言うのだ。 目が覚めれば➡ 67 00:08:24,047 --> 00:08:28,184 また 同じ生活が待っているだけだ> 68 00:08:28,184 --> 00:08:31,087 <この生活を繰り返せば 人間 誰だって➡ 69 00:08:31,087 --> 00:08:34,057 バカになるに決まっている> 70 00:08:34,057 --> 00:08:45,134 ≪(男)火の用心。 ≪(拍子木をたたく音) 71 00:08:45,134 --> 00:08:49,134 (男)火の用心。 72 00:08:53,009 --> 00:08:57,009 (男)火の用心。 73 00:09:07,156 --> 00:09:09,156 (堀田)夜回りを斬りましても? 74 00:09:11,027 --> 00:09:27,176 ≪(侍)♬「花 咲かば 告げんといひし山里の」➡ 75 00:09:27,176 --> 00:09:35,176 ♬「告げんといひし山里の」 76 00:10:16,092 --> 00:10:18,092 (侍)明かりを持て。 77 00:10:24,167 --> 00:10:28,167 (但馬守)あっ 竹千代さま。 78 00:10:41,184 --> 00:10:46,055 このところ ご城下に 葵の御紋を付けたる辻斬り➡ 79 00:10:46,055 --> 00:10:49,058 夜な夜な徘徊するとの 噂あり➡ 80 00:10:49,058 --> 00:10:53,196 彦左殿 憂慮して拙者に計られ➡ 81 00:10:53,196 --> 00:10:55,131 昨夜 見届けに 参りましたるところ…。 82 00:10:55,131 --> 00:10:58,067 (春日局)竹千代君の み心ではござりませぬ。 83 00:10:58,067 --> 00:11:01,070 おそばを務める あれなる者どもが 不届きにも…。 84 00:11:01,070 --> 00:11:07,210 春日 あれらに罪はない。 85 00:11:07,210 --> 00:11:10,112 江戸に辻斬りなる者が はやるとの噂を伝えたのは➡ 86 00:11:10,112 --> 00:11:13,082 あれらじゃが➡ 87 00:11:13,082 --> 00:11:16,219 それをやろうと言い張ったのは 余じゃ。 88 00:11:16,219 --> 00:11:18,219 不届きなのは余じゃ。 89 00:11:20,089 --> 00:11:27,230 掛かる者に征夷大将軍の重職が 務まろうはずがない。 90 00:11:27,230 --> 00:11:34,103 余は世継ぎの座を 国松に譲り…。 なっ 何を仰せられます 和子さま。 91 00:11:34,103 --> 00:11:38,241 そのような そのような…。 92 00:11:38,241 --> 00:11:40,241 余は将軍になるのが嫌なのじゃ。 93 00:11:45,047 --> 00:11:48,050 余は もう 我慢ができぬ。 94 00:11:48,050 --> 00:11:51,187 将軍の世継ぎとは何じゃ? 95 00:11:51,187 --> 00:11:54,090 城内のしきたりに指図され➡ 96 00:11:54,090 --> 00:11:58,060 ただ 人形のように操られて 動くだけのものなのか。 97 00:11:58,060 --> 00:12:01,060 余だけが 皆とは別のものじゃ。 98 00:12:04,200 --> 00:12:06,135 余の暮らしに➡ 99 00:12:06,135 --> 00:12:09,135 まことは何一つない。 100 00:12:12,074 --> 00:12:14,074 但馬。 101 00:12:16,212 --> 00:12:22,084 武芸の稽古でも 余が負けたことがあるか? 102 00:12:22,084 --> 00:12:25,221 余は それほど強いのか? 103 00:12:25,221 --> 00:12:30,221 誰もが 2~3手 打ち合わせて 「恐れ入りました」と退く。 104 00:12:36,232 --> 00:12:39,135 余には 余の力が分からん。 105 00:12:39,135 --> 00:12:41,103 全てがそうじゃ。 106 00:12:41,103 --> 00:12:44,040 欲しくないときに 食事を取らねばならん。 107 00:12:44,040 --> 00:12:49,178 欲しいときには やめねばならぬ。 108 00:12:49,178 --> 00:12:53,049 こんな暮らしを その方ら➡ 109 00:12:53,049 --> 00:12:55,049 その方ら 幸せだと思うか? 110 00:12:57,053 --> 00:12:59,188 余は もう嫌じゃ。 111 00:12:59,188 --> 00:13:04,060 誰が 何と申そうとも 将軍などにはならん! 112 00:13:04,060 --> 00:13:06,060 ならんぞ! 113 00:13:09,198 --> 00:13:12,101 辻斬りとやらを思い立ったのも➡ 114 00:13:12,101 --> 00:13:14,070 見知らぬ者と斬り合って➡ 115 00:13:14,070 --> 00:13:17,073 余の本当の腕が 知りたかったからじゃ。 116 00:13:17,073 --> 00:13:21,210 御意のほど 身に染みて ご推察つかまつります。 117 00:13:21,210 --> 00:13:26,082 されど 将軍お世継ぎのことは 天下擾乱のもと➡ 118 00:13:26,082 --> 00:13:30,219 恐れながら 徳川家のご安泰にも 関わる大事➡ 119 00:13:30,219 --> 00:13:32,219 かりそめにもお口に。 120 00:13:34,090 --> 00:13:37,093 この 西丸という 座敷ろうの中に閉じ込められて➡ 121 00:13:37,093 --> 00:13:40,093 世の中を治める者に なり得ようぞ! 122 00:13:42,164 --> 00:13:47,036 余が 世継ぎの座を 辞退することが➡ 123 00:13:47,036 --> 00:13:49,038 むしろ 天下の幸せとは思わぬか。 124 00:13:49,038 --> 00:13:52,174 しかし。 くどい! 125 00:13:52,174 --> 00:13:56,045 その方ら 何と申そうとも➡ 126 00:13:56,045 --> 00:13:58,045 余の決心は変わらん! 127 00:14:04,186 --> 00:14:07,089 あっぱれじゃ 和子。 128 00:14:07,089 --> 00:14:12,061 和子の申すこと いちいち もっともじゃ。 129 00:14:12,061 --> 00:14:14,196 乱心召されたか 彦左殿! 130 00:14:14,196 --> 00:14:17,099 しからば そこもと お世継ぎのこと! 131 00:14:17,099 --> 00:14:21,070 (彦左)場合によっては それも やむを得ぬことでござろう。 132 00:14:21,070 --> 00:14:24,206 (伯耆守)黙れ! 三代将軍の座を巡って➡ 133 00:14:24,206 --> 00:14:28,077 竹千代さま 国松さま 両派 争いありしときに➡ 134 00:14:28,077 --> 00:14:31,080 竹千代さま 擁立の先陣を 務められたそこもとが➡ 135 00:14:31,080 --> 00:14:33,215 今に及んで。 (彦左)じゃによって➡ 136 00:14:33,215 --> 00:14:35,151 場合によると申しておる。 137 00:14:35,151 --> 00:14:37,086 場合? (彦左)和子に世間を➡ 138 00:14:37,086 --> 00:14:42,024 お知らせするのじゃ。 (伯耆守)世間を? 139 00:14:42,024 --> 00:14:49,165 恐れながら 和子をひと月ほど この 彦左に お預けくだされ。 140 00:14:49,165 --> 00:14:52,068 (伯耆守)和子をそこもとの手に? 141 00:14:52,068 --> 00:14:54,036 そのようなことができるか。 142 00:14:54,036 --> 00:14:57,039 掛かることは 極秘に取り計らわねばなるまい。 143 00:14:57,039 --> 00:15:00,176 和子が この西丸を ひと月も空けられて➡ 144 00:15:00,176 --> 00:15:03,079 それが 知れずに済むなど。 (彦左)済むようにいたすのが➡ 145 00:15:03,079 --> 00:15:05,079 そこもとの役目じゃ。 146 00:15:09,185 --> 00:15:29,205 (ざわめき) 147 00:15:29,205 --> 00:15:39,215 (ざわめき) 148 00:15:39,215 --> 00:15:41,150 (男)さあさあさあ どうでどうで このタイだ ええ?➡ 149 00:15:41,150 --> 00:15:43,085 何も買ってくれとは言わねえぞ。 150 00:15:43,085 --> 00:15:46,021 いいか? 見てるだけでも目の法楽だ。 151 00:15:46,021 --> 00:15:50,159 値段を聞いてびっくらするな よ~し きゅうすけでどうだい?➡ 152 00:15:50,159 --> 00:15:52,094 何で何で何で おい どうした おい➡ 153 00:15:52,094 --> 00:15:55,030 声も出ねえのかい へっ 何で ざまあねえな おい。 154 00:15:55,030 --> 00:15:58,033 (太助)買ったい!➡ 155 00:15:58,033 --> 00:16:01,170 どいた どいたい。 (男)よっ 来たね。➡ 156 00:16:01,170 --> 00:16:03,105 さすが兄貴だ。 ねえ。 でも 兄貴➡ 157 00:16:03,105 --> 00:16:05,040 このぐれえのやつならな どこへ持ってたって➡ 158 00:16:05,040 --> 00:16:07,042 もうけは でっけえぜ。 ヘヘヘ。 159 00:16:07,042 --> 00:16:10,179 (太助)ところが こいつはよ うちの親分への心尽くしなんだ。 160 00:16:10,179 --> 00:16:12,114 ここんところよ 俺の面 見りゃ➡ 161 00:16:12,114 --> 00:16:14,049 タイが食いたい タイが食いたいって まるで➡ 162 00:16:14,049 --> 00:16:16,051 人をえびすさま扱いしやがんでい。 (男)ようよう➡ 163 00:16:16,051 --> 00:16:18,053 もらった親分が えびす顔だ。 164 00:16:18,053 --> 00:16:20,189 ヘヘ 違えねえや。 165 00:16:20,189 --> 00:16:26,061 ところがよ おかげで こっちの仕入れの金も➡ 166 00:16:26,061 --> 00:16:28,063 すっからかんよ。 おい。 (男)へい まいど。 167 00:16:28,063 --> 00:16:32,201 おう。 ヘヘヘイ。 168 00:16:32,201 --> 00:16:34,136 ≪(人足)おい みんな 手 貸してくんな。 169 00:16:34,136 --> 00:16:36,071 (人足)どうした? (人足)おかしな野郎が➡ 170 00:16:36,071 --> 00:16:38,073 こちとら因縁をつけ 豪勢にふんぞり返って➡ 171 00:16:38,073 --> 00:16:41,210 ご託を並べやがる! 袋だたきにして➡ 172 00:16:41,210 --> 00:16:43,145 足腰立たねえようにしてやるんだ。 おう 来てくれ。 173 00:16:43,145 --> 00:16:45,145 (人足)おう 行くぜ。 おう。 174 00:16:48,017 --> 00:16:52,154 ≪(騒ぎ声) 175 00:16:52,154 --> 00:16:55,057 (男)やめろ~! (人足)うわっ。 176 00:16:55,057 --> 00:17:01,163 (男)おう! こうなりゃ男1匹 びくともするもんじゃねえ。➡ 177 00:17:01,163 --> 00:17:05,034 煮るなり 焼くなり 好きなようにしやがれ!➡ 178 00:17:05,034 --> 00:17:08,037 だから その代わり➡ 179 00:17:08,037 --> 00:17:13,175 俺の体に 万が一のことがあったら 俺の親分が ただ置かねえぞ。 180 00:17:13,175 --> 00:17:16,078 (人足)親分? (男)ヘヘ。➡ 181 00:17:16,078 --> 00:17:23,185 このつい 目と鼻の先 駿河台にお屋敷を賜るお旗本➡ 182 00:17:23,185 --> 00:17:26,088 天下のご意見番として その名も高え➡ 183 00:17:26,088 --> 00:17:30,088 大久保 彦左衛門 忠敬さまよ! 184 00:17:34,196 --> 00:17:37,099 何だって? (男)この背中の彫り物から➡ 185 00:17:37,099 --> 00:17:43,005 人呼んで 一心 太助という 俺は ケチな魚屋よ。➡ 186 00:17:43,005 --> 00:17:46,005 さあ 殺せ! さあ 殺せい! ちょっと ごめんなすって。 187 00:17:52,147 --> 00:17:57,019 兄い ここじゃ人もたかるし 往来の皆さまの ご迷惑になる。 188 00:17:57,019 --> 00:17:59,021 仲裁は時の氏神 ここは一つ あっしに…。 189 00:17:59,021 --> 00:18:03,158 (男)おう! どこの三下か知らねえがな➡ 190 00:18:03,158 --> 00:18:05,094 扱いにゃ 扱いの…。 心得てらあな 兄い。 191 00:18:05,094 --> 00:18:08,030 悪いようにはしねえや。 とにかく。 192 00:18:08,030 --> 00:18:11,033 おい 上がれ おい 上がれ。 (男)駄目だよ。➡ 193 00:18:11,033 --> 00:18:14,169 何しやがるんでい この野郎! いいって ほら ねっ。 194 00:18:14,169 --> 00:18:16,105 いいから あっちへ。 (男)何だよ この野郎。 放せよ。 195 00:18:16,105 --> 00:18:18,040 いいってよ。 196 00:18:18,040 --> 00:18:22,044 (男)はっは~ん。 なるほど。➡ 197 00:18:22,044 --> 00:18:25,180 この2階で 1杯やろうって寸法かい? 198 00:18:25,180 --> 00:18:27,116 まず 湯へ入ってな お前さんの背中の字を➡ 199 00:18:27,116 --> 00:18:30,052 洗い落とそうって寸法だい。 (男)いや。➡ 200 00:18:30,052 --> 00:18:34,189 な… 何だと! てめえ いったい どこの誰でい? 201 00:18:34,189 --> 00:18:36,125 お前さんと おんなじ字が腕にある➡ 202 00:18:36,125 --> 00:18:38,060 魚屋の太助って者だい! (男)あっ…。 203 00:18:38,060 --> 00:18:41,997 ただし➡ 204 00:18:41,997 --> 00:18:46,135 こいつは 湯へ入っても 落ちねえけどな! 205 00:18:46,135 --> 00:18:49,135 ヘヘヘヘ。 206 00:18:53,008 --> 00:19:00,149 な… なん… 何だ…。 207 00:19:00,149 --> 00:19:04,019 ハハハ。 うわっ。 208 00:19:04,019 --> 00:19:06,021 うわっ。➡ 209 00:19:06,021 --> 00:19:11,021 うわっ。 わ~ 誰か~…! 210 00:19:13,162 --> 00:19:16,065 ヘヘヘヘへ。 211 00:19:16,065 --> 00:19:19,034 しかし もうちょっと カッコイイのいなかったのかね? 212 00:19:19,034 --> 00:19:21,036 (お蓮)ちょいと 太助親分。 はいよ! 213 00:19:21,036 --> 00:19:23,172 (お蓮)もう この 薄情者! 214 00:19:23,172 --> 00:19:25,107 ちょっと待って 何も 俺は お前とは。 215 00:19:25,107 --> 00:19:28,043 はっ? 奇麗なおかみさん もらったからって➡ 216 00:19:28,043 --> 00:19:31,046 何も そう 素っ気なくすること ないじゃないか。 217 00:19:31,046 --> 00:19:36,185 ねえ 私は ずいぶん先から あれだけ 色目使ってたのにさ。 218 00:19:36,185 --> 00:19:38,120 色目? ヘヘ。 219 00:19:38,120 --> 00:19:40,055 いや 俺はてっきりよ➡ 220 00:19:40,055 --> 00:19:42,991 お前の目に ごみでも入ったのかと思った。 221 00:19:42,991 --> 00:19:44,993 チクショー! 口惜しいったらありゃしない。 222 00:19:44,993 --> 00:19:49,131 (お滝)ホントだよ 太助さん お見限りはひどいじゃないか。➡ 223 00:19:49,131 --> 00:19:51,066 ねえ たまには 顔 見せとくれよ。 224 00:19:51,066 --> 00:19:53,001 ねっ 堪忍してくれよな。 (お滝)駄目だよ。 225 00:19:53,001 --> 00:19:55,003 (お仙)あの おかみさんと あんたたちじゃ➡ 226 00:19:55,003 --> 00:19:57,005 月とすっぽんよ。 ねえ 太助さん? 227 00:19:57,005 --> 00:20:00,142 ヘヘ。 さすが お仙ちゃん いいこと言うねえ。 228 00:20:00,142 --> 00:20:03,142 (お滝)あ~ 嫌だ ちょっと。 (お蓮)ちょっと! 229 00:20:05,013 --> 00:20:07,013 ない! 230 00:20:16,158 --> 00:20:19,061 (男)おかえり。 (女)おかえりなさい。 231 00:20:19,061 --> 00:20:21,029 (お豊)太助さん➡ 232 00:20:21,029 --> 00:20:24,032 さっきから お仲さんが 「遅い」って怒ってたわよ。 233 00:20:24,032 --> 00:20:26,032 えっ? 234 00:20:36,178 --> 00:20:39,081 あっ ごめんなすって うち 間違えちゃってい。 235 00:20:39,081 --> 00:20:41,081 (お仲)あんた! 236 00:20:45,187 --> 00:20:49,057 何だよ お前か。 ええ? 237 00:20:49,057 --> 00:20:53,061 豪勢ななりしてやがるからよ よそのうちと間違えた。 238 00:20:53,061 --> 00:20:55,197 何だって いったい その格好を? 何だも➡ 239 00:20:55,197 --> 00:20:58,100 蜂の頭もありますか。 今まで いったい どこを うろうろ…。 240 00:20:58,100 --> 00:21:02,100 何 言ってやがんだかな おいら ちゃんと 買い出しによ。 241 00:21:06,208 --> 00:21:12,080 めっぽうめかし込んでよ ホントに おいら 見違えたぜ。 242 00:21:12,080 --> 00:21:14,082 お前さん➡ 243 00:21:14,082 --> 00:21:16,218 このところ 駿河台のお殿様のところに➡ 244 00:21:16,218 --> 00:21:18,153 と~んと いたちの道だって 言うじゃないか。 245 00:21:18,153 --> 00:21:21,089 いや それがよ その…。 246 00:21:21,089 --> 00:21:24,092 お殿様 すっかり お怒りと見えて➡ 247 00:21:24,092 --> 00:21:27,229 朝から三度も お呼び出しの お使いがあったんだよ。 248 00:21:27,229 --> 00:21:29,164 お前さんのぐうたらのおかげで➡ 249 00:21:29,164 --> 00:21:32,100 私までが お小言のお付き合いだよ。 250 00:21:32,100 --> 00:21:34,102 さっさと着替えて 盤台の中から いいところ見繕って➡ 251 00:21:34,102 --> 00:21:36,238 お土産に持って行くんですよ! 252 00:21:36,238 --> 00:21:38,238 はい。 253 00:21:52,187 --> 00:21:56,058 (彦左)太助 長いこと 顔を見せなんだな。 254 00:21:56,058 --> 00:22:02,197 へい。 誠に 相すいません。 実は その タイが…。 255 00:22:02,197 --> 00:22:05,100 お殿様 もう この人ったら➡ 256 00:22:05,100 --> 00:22:07,069 せっかく 手に入ったタイを もう➡ 257 00:22:07,069 --> 00:22:10,072 おっちょこちょいで犬に食われて。 犬じゃねえよ 猫だよ。 258 00:22:10,072 --> 00:22:15,072 実は お前ら夫婦に 折り入って 頼みたいことがあってな。 259 00:22:18,213 --> 00:22:21,116 ヘヘヘ ほら 見やがれ お小言じゃねえんだよ。 260 00:22:21,116 --> 00:22:23,085 てめえが いちいちな ろくでもないこと言うからな➡ 261 00:22:23,085 --> 00:22:25,087 話がこんがらがって いけねえんでい! 262 00:22:25,087 --> 00:22:29,224 実は わしの遠縁の 貧乏旗本の三男坊が➡ 263 00:22:29,224 --> 00:22:32,127 侍が嫌だと言いよってな。 264 00:22:32,127 --> 00:22:35,097 とんでもねえ 心得違えの野郎だ。 あんた! 265 00:22:35,097 --> 00:22:38,233 あっしに その野郎 取っ捕まえて 頭 丸めて➡ 266 00:22:38,233 --> 00:22:41,136 山寺でも放り込んでくれって そういうお頼みなんでしょう。 267 00:22:41,136 --> 00:22:43,071 ええ。 どうせ 変わり者の 強情張りだから➡ 268 00:22:43,071 --> 00:22:46,041 周りの者が ほとんど 手を焼いているんでしょうから。 269 00:22:46,041 --> 00:22:48,043 (彦左)いや お前の手元で 一つ みっちり➡ 270 00:22:48,043 --> 00:22:51,179 魚屋修業を仕込んでくれんか。 271 00:22:51,179 --> 00:22:53,115 駄目だ 駄目だい。 272 00:22:53,115 --> 00:22:56,051 いや そんな 浮ついた野郎ね お断りだね。 273 00:22:56,051 --> 00:22:59,054 まあ そりゃ まあ 親分の申し付けじゃ➡ 274 00:22:59,054 --> 00:23:01,189 何だって聞かねえわけには いかねえよ。 275 00:23:01,189 --> 00:23:06,061 だけどね 魚屋だって 男1匹 命張った 大仕事だい! 276 00:23:06,061 --> 00:23:09,064 そんな野郎に やられてたまるかい! 277 00:23:09,064 --> 00:23:11,199 あんた。 何だい! 278 00:23:11,199 --> 00:23:14,102 (彦左)こいつは わしが 赤ん坊のときから➡ 279 00:23:14,102 --> 00:23:18,073 目の中に入れても痛くないと こう思っていたやつでな➡ 280 00:23:18,073 --> 00:23:22,073 何とか 望みを かなえてやってくれんか? 281 00:23:25,213 --> 00:23:28,116 あっしゃね 甘やかさねえ! 282 00:23:28,116 --> 00:23:30,085 朝は 暗いうちから たたき起こして➡ 283 00:23:30,085 --> 00:23:32,087 河岸に引っ張り出すし➡ 284 00:23:32,087 --> 00:23:34,222 重い盤台を担いで 町じゅう歩くし➡ 285 00:23:34,222 --> 00:23:37,125 包丁一つにしたってね なまくらな気持ちじゃね➡ 286 00:23:37,125 --> 00:23:39,094 指の1本や2本 切り落とすことだって➡ 287 00:23:39,094 --> 00:23:43,031 あるんですよ。 まあ 修業の身となりゃね➡ 288 00:23:43,031 --> 00:23:45,167 それぐれえの つれえことだって やらせなきゃ。 289 00:23:45,167 --> 00:23:49,037 分かった。 立派な一人前の男に してやってくれよ。 290 00:23:49,037 --> 00:23:52,040 なっ? 頼む。 291 00:23:52,040 --> 00:23:55,040 なっ 何するんです 親分 そんな…。 292 00:23:57,179 --> 00:23:59,114 アハハハハハ。 293 00:23:59,114 --> 00:24:01,049 喜内! 294 00:24:01,049 --> 00:24:03,049 ≪(喜内)どうぞ。 295 00:24:10,192 --> 00:24:12,192 (喜内)お連れ申しました。 296 00:24:23,205 --> 00:24:26,108 名前は その…➡ 297 00:24:26,108 --> 00:24:31,079 あっ 竹 竹… 竹三郎➡ 298 00:24:31,079 --> 00:24:34,079 座んなさい 座りなさい。 299 00:24:42,157 --> 00:24:46,028 どうじゃ 太助 変わっとるじゃろ? ええ? 300 00:24:46,028 --> 00:24:50,028 ハハハハハ…。 301 00:24:57,172 --> 00:24:59,107 おう お仲 茶 入れてくれ。 はい。 302 00:24:59,107 --> 00:25:02,044 あ~あっと チキショー。 303 00:25:02,044 --> 00:25:04,044 よう こっち入んなさいよ。 304 00:25:35,210 --> 00:25:37,145 さあさ どうぞ。 305 00:25:37,145 --> 00:25:39,145 はい お前さん。 はいよ。 306 00:26:16,184 --> 00:26:19,087 まあ その何だい。 出は お侍でもよ➡ 307 00:26:19,087 --> 00:26:22,057 いったん 魚屋になる気で ここに来た以上はな➡ 308 00:26:22,057 --> 00:26:25,193 俺が主人で お前が雇われ人だい。 309 00:26:25,193 --> 00:26:27,129 まっ 竹三郎殿ってわけにも いかないし➡ 310 00:26:27,129 --> 00:26:31,066 第一よ 魚屋の小僧が 竹三郎ってのは似合わねえよな。 311 00:26:31,066 --> 00:26:35,203 これからな 竹って呼ぶことにするからな。 312 00:26:35,203 --> 00:26:37,139 おいらのことは 親方と呼ぶんだい。 313 00:26:37,139 --> 00:26:39,139 こいつは かみさんだ。 分かったな? 314 00:26:45,013 --> 00:26:48,150 まっ 見てのとおり ちっぽけなうちだからよ➡ 315 00:26:48,150 --> 00:26:51,052 お前のねぐら2階だ。 316 00:26:51,052 --> 00:26:53,021 ねぐら? ああ。 押し入れ開けるとな➡ 317 00:26:53,021 --> 00:26:55,023 俺の着古したはんてんと きまた入ってるから➡ 318 00:26:55,023 --> 00:26:57,023 おい それ 着てきな。 319 00:26:59,161 --> 00:27:01,161 2階だよ。 320 00:27:13,175 --> 00:27:15,110 ここを上がるのか? 上がらねえと➡ 321 00:27:15,110 --> 00:27:17,110 2階に行けねえんだよ。 322 00:27:21,049 --> 00:27:25,187 おい あいつんとこは 平屋だったんだよ。 323 00:27:25,187 --> 00:27:29,057 貧乏な旗本なんだな きっと。 ハハ。 324 00:27:29,057 --> 00:27:33,057 ≪(喜内)お仲殿 お仲殿! 325 00:27:37,199 --> 00:27:39,199 おや。 (喜内)し~ しっ。 326 00:27:42,037 --> 00:27:44,005 変わった野郎だな。 327 00:27:44,005 --> 00:27:46,007 (喜内)実はな その方に➡ 328 00:27:46,007 --> 00:27:49,144 そっと 知らせておかなければ ならんことがあって➡ 329 00:27:49,144 --> 00:27:53,014 参ったのだがな お殿様は あのお方➡ 330 00:27:53,014 --> 00:27:55,016 つまり 竹三郎殿のことを➡ 331 00:27:55,016 --> 00:27:58,153 貧乏旗本の三男坊だと おっしゃったが➡ 332 00:27:58,153 --> 00:28:02,023 実はそれはな 太助が仕込むのに 遠慮があってはならんという➡ 333 00:28:02,023 --> 00:28:04,025 お心使いからで➡ 334 00:28:04,025 --> 00:28:09,164 実は もそっと ご大身の出じゃ。➡ 335 00:28:09,164 --> 00:28:13,034 太助が 手荒く扱うような場合は➡ 336 00:28:13,034 --> 00:28:15,036 お前がそばから何かと➡ 337 00:28:15,036 --> 00:28:18,036 手加減をしてくれるように なっ? 338 00:28:28,183 --> 00:28:30,118 おう お豊ちゃん 駄目だよ 駄目だよ。 339 00:28:30,118 --> 00:28:33,054 そのネタは みんな宵越しだよ。 お豊ちゃん➡ 340 00:28:33,054 --> 00:28:36,057 この人ったらね 仕入れの金を はたいて 買ったタイを…。 341 00:28:36,057 --> 00:28:38,193 うるせえ! つべこべ言うんじゃねえや! 342 00:28:38,193 --> 00:28:41,096 お豊ちゃん 今日からな うちに若え者 置いたんだよ。 343 00:28:41,096 --> 00:28:43,031 まあ 変わり者でな 近所付き合いも➡ 344 00:28:43,031 --> 00:28:45,000 ろくすっぽできねえ 野郎だけどよ➡ 345 00:28:45,000 --> 00:28:48,003 よろしくお引き回し頼むぜ。 ヘヘ。 346 00:28:48,003 --> 00:28:51,003 あの野郎 2階上がったまま 何やってやんでい。 347 00:28:54,142 --> 00:28:56,077 おい 竹! 348 00:28:56,077 --> 00:28:58,013 ≪おう。 バカ野郎! 349 00:28:58,013 --> 00:29:00,015 「おう」って言うやつがあるかい。 350 00:29:00,015 --> 00:29:02,017 へいって言うんだよ へいって。 351 00:29:02,017 --> 00:29:04,152 ≪へい。 早く 下りてこい。 352 00:29:04,152 --> 00:29:08,023 何 まごまごしてるんだい! ≪へい。 353 00:29:08,023 --> 00:29:10,023 ヘヘ。 354 00:29:23,171 --> 00:29:25,171 (お豊の笑い声) 355 00:29:30,045 --> 00:29:32,180 どうかしたのか? 356 00:29:32,180 --> 00:29:35,180 おいらが聞きてえぐれえだよ。 357 00:29:48,129 --> 00:29:51,032 熱い。 358 00:29:51,032 --> 00:29:56,004 よいしょ。 熱い 熱い。 359 00:29:56,004 --> 00:29:58,139 おっ お前も 1杯やるかい? 360 00:29:58,139 --> 00:30:02,010 まあ 普段やんねえんだけどよ 今日は 奉公始めだからな。 361 00:30:02,010 --> 00:30:04,012 ささは食べぬ。 バカ野郎。 362 00:30:04,012 --> 00:30:06,014 馬じゃあるまいし ササ食うやついるかい。 363 00:30:06,014 --> 00:30:09,150 いや 酒のことをささと申す。 364 00:30:09,150 --> 00:30:11,086 さあさ。 365 00:30:11,086 --> 00:30:14,086 よいしょ。 熱ち。 366 00:30:21,162 --> 00:30:26,034 お仲 とさこけだろうから しゃりにしてやんな。 367 00:30:26,034 --> 00:30:28,036 親方。 んっ? 368 00:30:28,036 --> 00:30:31,172 とさこけとは? 腹が減ってるってこったい。 369 00:30:31,172 --> 00:30:33,172 ああ。 ハハ。 370 00:30:37,045 --> 00:30:39,045 はい。 371 00:30:57,198 --> 00:31:00,101 おい。 目刺しな むしって食うやついるかい。 372 00:31:00,101 --> 00:31:02,070 そのまま かじって食うんだよ。 373 00:31:02,070 --> 00:31:06,070 いいか? 目刺し1匹でな 飯 1杯いくんだ。 374 00:31:15,216 --> 00:31:19,216 うむ。 珍味じゃ。 375 00:31:26,227 --> 00:31:28,163 ≪(お豊)太助さん。 376 00:31:28,163 --> 00:31:31,099 おう。 八百勝っつぁん 上がって 1杯飲んでいかねえか? 377 00:31:31,099 --> 00:31:33,101 (勝蔵)いやいや そうしちゃいられねえんだよ。➡ 378 00:31:33,101 --> 00:31:35,236 またな。 (お豊)晩ごはんも そこそこ➡ 379 00:31:35,236 --> 00:31:38,139 髪床に将棋指しに行くのよ。 サトイモ煮たら➡ 380 00:31:38,139 --> 00:31:44,045 とってもおいしく出来たの。 まあ~ すいませんね。 381 00:31:44,045 --> 00:31:47,182 竹どんも ごちそうになんなさい。 382 00:31:47,182 --> 00:31:49,117 あれは 見ぬ顔じゃが。 ヘヘ 何 言ってやんでい。 383 00:31:49,117 --> 00:31:51,052 さっき 会ったばっかし じゃねえかよ。 384 00:31:51,052 --> 00:31:54,055 名は 何と申す? 385 00:31:54,055 --> 00:31:56,191 バカ野郎。 あっ!➡ 386 00:31:56,191 --> 00:31:59,094 ちょ… あんた 何すんだよ! べらぼうめ! 387 00:31:59,094 --> 00:32:01,062 奉公早々 女に 目 付ける とんでもねえ野郎だ! 388 00:32:01,062 --> 00:32:04,065 だって 何もそんな 名前を聞いただけ…。 389 00:32:04,065 --> 00:32:06,201 俺はな その ど根性 言ってるんだよ! 390 00:32:06,201 --> 00:32:08,136 そんな性根でな いっちょ前の 魚屋になれると思ったら➡ 391 00:32:08,136 --> 00:32:10,071 大間違えでい! だって…。 392 00:32:10,071 --> 00:32:13,074 だっても ヘチマもあるもんか! いや➡ 393 00:32:13,074 --> 00:32:17,212 親方の仰せ 重々もっとものこと。 394 00:32:17,212 --> 00:32:20,115 確かに 緩みがござった。 395 00:32:20,115 --> 00:32:24,085 諌言 うれしく存じまする。 396 00:32:24,085 --> 00:32:27,222 分かったらよ さっさと 飯 食って➡ 397 00:32:27,222 --> 00:32:29,157 食った後は てめえで洗うんだい。 あっ 洗うのは…。 398 00:32:29,157 --> 00:32:31,092 女の口出すところじゃねえ! 399 00:32:31,092 --> 00:32:33,092 御意。 400 00:32:36,231 --> 00:32:56,184 ♬~ 401 00:32:56,184 --> 00:33:12,200 ♬~ 402 00:33:12,200 --> 00:33:16,070 お前さん 初めから 何もあんなに。 403 00:33:16,070 --> 00:33:18,070 人間 初めが大事なんだ。 404 00:33:21,209 --> 00:33:25,079 駿河台の親分が かわいがるだけのことあるぜ。 405 00:33:25,079 --> 00:33:29,083 おっとりしちゃいるが 素直な子じゃねえか。 406 00:33:29,083 --> 00:33:31,219 和子が目刺しを? (喜内)はい。➡ 407 00:33:31,219 --> 00:33:34,122 珍味だと申されまして➡ 408 00:33:34,122 --> 00:33:39,122 そして お食事の後 御自ら お食器を洗わせられ…。 409 00:33:44,165 --> 00:33:47,068 (喜内)あの 御前 どちらへ? (彦左)知れたこと➡ 410 00:33:47,068 --> 00:33:51,039 わしも 茶わんを洗うのじゃ! (喜内)はい。 411 00:33:51,039 --> 00:33:55,039 ≪(食器の割れる音) 412 00:34:05,186 --> 00:34:08,089 おう 手始めにやってみろい。 413 00:34:08,089 --> 00:34:10,089 へい。 414 00:34:41,222 --> 00:34:44,125 (庄吉)親父はいねえようだな。 415 00:34:44,125 --> 00:34:47,028 (お豊)すいません もう 店じまいなんですけど。 416 00:34:47,028 --> 00:34:49,030 (庄吉)買い物なら 女中をよこすよ。➡ 417 00:34:49,030 --> 00:34:52,166 わざわざ こんな時刻に来るには 来るだけの➡ 418 00:34:52,166 --> 00:34:54,102 用事があろうってもんだぜ。 419 00:34:54,102 --> 00:34:56,037 (お豊)用事なら おとっつぁんに。 420 00:34:56,037 --> 00:35:01,037 (庄吉)それがな お前でなきゃ 足りねえ用なんだよ。 421 00:35:04,178 --> 00:35:06,114 (庄吉)ほれ。 422 00:35:06,114 --> 00:35:08,049 (お豊)やめてください。 423 00:35:08,049 --> 00:35:17,191 ≪えい えい や~! えい えい や~! 424 00:35:17,191 --> 00:35:26,200 えい えい や~! えい や~ や~! 425 00:35:26,200 --> 00:35:33,074 えい や~ えい や~! 426 00:35:33,074 --> 00:35:36,210 えい や~ あっ あっ。 427 00:35:36,210 --> 00:35:49,157 (ざわめき) 428 00:35:49,157 --> 00:35:55,029 《「にんべん くち きすけ につけ かすけ へいすけ」➡ 429 00:35:55,029 --> 00:35:59,167 「とおすけ きゅすけ りえもん」》 430 00:35:59,167 --> 00:36:02,070 《「にんべん くち きすけ につけ かすけ へいすけ」➡ 431 00:36:02,070 --> 00:36:04,038 「とおすけ きゅすけ りえもん」》 432 00:36:04,038 --> 00:36:07,041 決まった 半額だい? (男)半額 よ~し 持ってけ! 433 00:36:07,041 --> 00:36:09,177 おい 竹 これ しょっとけ。 へい。 434 00:36:09,177 --> 00:36:11,112 (男)何 何? きすけ きすけ きすけ。 435 00:36:11,112 --> 00:36:13,047 駄目だ。 キンメだい。 (男)キンメはきついよ。➡ 436 00:36:13,047 --> 00:36:17,051 じゃあ くちにしとけ くちに。 どうだどうだ どうだどうだい。 437 00:36:17,051 --> 00:36:37,205 ♬~ 438 00:36:37,205 --> 00:36:48,149 ♬~ 439 00:36:48,149 --> 00:36:50,084 ヘヘヘ。 まだまだ 半人前ですけどね➡ 440 00:36:50,084 --> 00:36:53,020 ここんとこ めっきり 腕上げやしたよ。 ハハ。 441 00:36:53,020 --> 00:36:56,023 竹。 ほら もうちょっと 厚くすんだよ 厚く。 442 00:36:56,023 --> 00:36:59,160 へい。 うまかねえだろ そんなんじゃ。 443 00:36:59,160 --> 00:37:01,095 へい。 しっかりしろ ほら。 アハハハハ。 444 00:37:01,095 --> 00:37:04,031 すいません。 445 00:37:04,031 --> 00:37:09,170 おう いいじゃねえかよ。 んっ? ヘヘ。 446 00:37:09,170 --> 00:37:12,073 へい。 親分 どうぞ。 447 00:37:12,073 --> 00:37:15,042 こ… こんなものは もったいなくて。 448 00:37:15,042 --> 00:37:17,044 何 言ってるんすか 大久保家の台所は➡ 449 00:37:17,044 --> 00:37:19,180 この 太助に任して どんと安心しておいでなせえ。 450 00:37:19,180 --> 00:37:21,115 なあ 竹。 へい。 451 00:37:21,115 --> 00:37:23,050 あっ 親方 とさこけだから➡ 452 00:37:23,050 --> 00:37:25,052 しゃりはこちらで 使わせていただきやすか? 453 00:37:25,052 --> 00:37:27,054 そうだな。 じゃあ まあ 茶 もらって来い。 454 00:37:27,054 --> 00:37:30,191 へい。 (彦左)あの とさこけ? 455 00:37:30,191 --> 00:37:32,126 腹 減ってるってことなんです。 あっ そうか。 456 00:37:32,126 --> 00:37:35,062 竹の野郎 よく食いやがってね ハハハハハ。 457 00:37:35,062 --> 00:37:38,065 親分 どうですか? これ。 いや…。 458 00:37:38,065 --> 00:37:40,201 えっ? 459 00:37:40,201 --> 00:37:55,201 (女の泣き声) 460 00:37:58,152 --> 00:38:00,087 太助さん こんなことを…。 461 00:38:00,087 --> 00:38:03,024 早速 今夜のねぐらに 困るじゃねえかよ。 462 00:38:03,024 --> 00:38:05,024 (女)ありがとうございます。 (男)ありがとうございます。 463 00:38:17,171 --> 00:38:19,106 親方➡ 464 00:38:19,106 --> 00:38:21,042 いったい どうしたことなんです? 465 00:38:21,042 --> 00:38:24,045 因業家主に放り出されたんでい。 ええ? 466 00:38:24,045 --> 00:38:26,180 しかし あんなひでえことしても いいんですかい? 467 00:38:26,180 --> 00:38:28,115 いいも悪いもねえやい。 468 00:38:28,115 --> 00:38:31,052 町役人の野郎が 立ち会っていやがるのよ。 469 00:38:31,052 --> 00:38:33,054 どうして あんなことが。 470 00:38:33,054 --> 00:38:36,054 将軍さまが バカだからさ。 471 00:38:40,194 --> 00:38:42,129 将軍が➡ 472 00:38:42,129 --> 00:38:44,129 バカですか。 473 00:38:59,146 --> 00:39:01,082 親方 どちらへ? 474 00:39:01,082 --> 00:39:05,019 黙って付いて来い ほら いいから 早く来いっていうんだよ。 475 00:39:05,019 --> 00:39:07,019 へい。 476 00:39:11,158 --> 00:39:13,094 親方。 えっ? 477 00:39:13,094 --> 00:39:17,031 うん。 あしたの仕入れの金まで 洗いざらいはたいちまって➡ 478 00:39:17,031 --> 00:39:19,033 まっ これじゃ まあ 敷居が高えからな➡ 479 00:39:19,033 --> 00:39:21,168 飲んだ勢いで帰らなくちゃ ヘヘ。 480 00:39:21,168 --> 00:39:23,104 おう 大将! (店主)へい。 481 00:39:23,104 --> 00:39:25,039 盤台 かたに置いてくから また 1杯飲ましてくんな? 482 00:39:25,039 --> 00:39:29,043 ああ いいよ。 たこ足で1本頼むぜ。 483 00:39:29,043 --> 00:39:32,179 はい。 おう 入んな ほら。 484 00:39:32,179 --> 00:39:36,050 ほら 入れって ほら。 ここに置いてよ ほら。 485 00:39:36,050 --> 00:39:38,050 こっち座れ ほら。 486 00:39:41,188 --> 00:39:44,188 あ~ 来た来た 悪いね。 487 00:39:46,994 --> 00:39:50,994 こいつは ささは飲まねえんだ。 なっ? ハハハハ。 488 00:39:53,134 --> 00:39:55,134 んっ 食いな。 489 00:40:00,007 --> 00:40:02,143 珍味だろ? 490 00:40:02,143 --> 00:40:05,143 ハハハハハ…。 491 00:40:08,015 --> 00:40:10,017 親方。 んっ? 492 00:40:10,017 --> 00:40:15,156 さっき 「将軍がバカだから」と 言ったが。 493 00:40:15,156 --> 00:40:19,026 そうよ。 世の中を治めるのが 将軍さまの役だい。 494 00:40:19,026 --> 00:40:21,028 その世の中がな➡ 495 00:40:21,028 --> 00:40:23,030 あんなこと起こってるってことも 知らねえで➡ 496 00:40:23,030 --> 00:40:26,167 ふんぞり返って 「よきに計らえ」なんて➡ 497 00:40:26,167 --> 00:40:28,102 抜かしてやがるからよ➡ 498 00:40:28,102 --> 00:40:31,038 「上のするところ 下 これにならう」って➡ 499 00:40:31,038 --> 00:40:33,040 言うじゃねえか。 500 00:40:33,040 --> 00:40:35,176 「よきに計らえ」って 言われた野郎が➡ 501 00:40:35,176 --> 00:40:38,079 また 下の野郎に 「よきに計らえ」だい。 502 00:40:38,079 --> 00:40:40,047 どんどん下がってよ 「よきに計らった」のが➡ 503 00:40:40,047 --> 00:40:42,049 あの始末だい。 504 00:40:42,049 --> 00:40:45,186 もうちっと ましな将軍が出てこねえ限り➡ 505 00:40:45,186 --> 00:40:47,186 泣くやつが増えるばっかりよ。 506 00:40:54,195 --> 00:40:57,098 (男)家主の息子さんに 見初められたのは➡ 507 00:40:57,098 --> 00:41:00,067 言ってみりゃ 玉のこしに乗った みたいなもんだ。➡ 508 00:41:00,067 --> 00:41:05,206 それを断って つむじでも曲げられたら➡ 509 00:41:05,206 --> 00:41:09,076 この店だって 追い立てを食うかも分からねえ。➡ 510 00:41:09,076 --> 00:41:13,076 まあ とっくりと考えて 返事をするんだね。 511 00:41:22,223 --> 00:41:31,232 ♬(歌声) 512 00:41:31,232 --> 00:41:33,167 親方。 513 00:41:33,167 --> 00:41:40,241 ♬(歌声) 514 00:41:40,241 --> 00:41:43,144 親方… しっかり。 お前も歌え ほら。 515 00:41:43,144 --> 00:41:46,144 歌えっていうんだよ。 親方 もう。 516 00:41:48,049 --> 00:41:52,049 山の神 亭主関白がお帰りだい! 517 00:42:00,194 --> 00:42:02,129 (勝蔵・お豊)アハハハハ。 518 00:42:02,129 --> 00:42:04,065 (勝蔵)あの 竹どんって若え者は➡ 519 00:42:04,065 --> 00:42:06,067 なかなか 主人思いで 感心なやつだな。 520 00:42:06,067 --> 00:42:08,067 (お豊)まあね。 521 00:42:19,213 --> 00:42:22,116 人助けが悪いって 言ってるんじゃないんですよ。 522 00:42:22,116 --> 00:42:26,087 だけど 何も あしたの仕入れのお金まで。 523 00:42:26,087 --> 00:42:28,087 申し訳ねえ。 524 00:42:31,225 --> 00:42:34,128 商いができなきゃ しょうがないから➡ 525 00:42:34,128 --> 00:42:38,099 私の着物を出しますよ。 ありがてえや。 526 00:42:38,099 --> 00:42:41,099 だけど もう ホントにこれっきりですよ! 527 00:42:48,175 --> 00:42:52,175 ほれ 気の変わんねえうちによ これ 曲げてこい。 528 00:42:55,049 --> 00:42:58,185 あっ あ… どういうふうに曲げれば? 529 00:42:58,185 --> 00:43:00,121 バカ野郎 てめえ。 角の質屋 持ってきゃな➡ 530 00:43:00,121 --> 00:43:02,056 金 貸してくれるんでい。 だけど いいんですよ。 531 00:43:02,056 --> 00:43:04,058 私が持って行くから。 いいって いいってよ。 532 00:43:04,058 --> 00:43:07,194 途中で気が変わったらよ こちとら お釈迦だい。 533 00:43:07,194 --> 00:43:10,097 第一よ 質屋通いが ろくにできねえ野郎なんてな➡ 534 00:43:10,097 --> 00:43:12,066 いっちょ前の魚屋に なれるわけがねえ! 535 00:43:12,066 --> 00:43:14,068 ほら 行ってこい。 競りでいい値で➡ 536 00:43:14,068 --> 00:43:17,068 曲げてくるんだい。 へい。 537 00:43:27,214 --> 00:43:29,150 ≪(お豊)竹どん。 ああ お豊ちゃん。 538 00:43:29,150 --> 00:43:31,085 何してんの? 539 00:43:31,085 --> 00:43:33,087 いや 今 親方から➡ 540 00:43:33,087 --> 00:43:38,225 これを 質屋という所で 曲げてこいと言われたんだ。 541 00:43:38,225 --> 00:43:42,096 どう曲げればいいのか。 542 00:43:42,096 --> 00:43:44,096 付いてらっしゃい。 543 00:43:57,178 --> 00:43:59,178 (庄吉)あの野郎。 544 00:44:06,187 --> 00:44:11,058 お豊ちゃん 助かったよ。 ハハハハハ…。 545 00:44:11,058 --> 00:44:13,060 お豊ちゃんって偉いんだな。 546 00:44:13,060 --> 00:44:15,196 値をつり上げる 駆け引きのコツなんぞ➡ 547 00:44:15,196 --> 00:44:17,131 やあ まったくもって。 何 言ってんのよ。➡ 548 00:44:17,131 --> 00:44:19,066 質屋なんて あたしゃ 7つ 8つのときから➡ 549 00:44:19,066 --> 00:44:22,069 通い慣れてんだもの。 550 00:44:22,069 --> 00:44:26,069 えっ? 7つ 8つ? (お豊)うん。 551 00:44:35,216 --> 00:44:38,118 それに比べて 俺なんざ➡ 552 00:44:38,118 --> 00:44:41,088 7つ 8つといえば➡ 553 00:44:41,088 --> 00:44:43,023 まるっきしだ。 554 00:44:43,023 --> 00:44:47,161 お侍のうちなんて みんな 体裁屋だもんね。 555 00:44:47,161 --> 00:44:50,161 竹どんも 商売替えして よかったよ。 ねっ? 556 00:44:57,171 --> 00:45:00,074 私が あんたの質屋を 付き合ってあげたんだから➡ 557 00:45:00,074 --> 00:45:02,042 あんたが 私のお宮参り 付き合うのよ。 558 00:45:02,042 --> 00:45:05,045 さあ いらっしゃい。 559 00:45:05,045 --> 00:45:08,182 (お豊)お仙ちゃん。 560 00:45:08,182 --> 00:45:11,085 (お仙)お豊ちゃんのいい人? (お豊)ウフ。➡ 561 00:45:11,085 --> 00:45:14,054 お仙ちゃんも 早くいい人と 一緒になれるようにって➡ 562 00:45:14,054 --> 00:45:16,054 お願いしたんでしょ? 563 00:45:28,202 --> 00:45:46,153 ♬~ 564 00:45:46,153 --> 00:45:49,056 お豊ちゃん 何を願った? 565 00:45:49,056 --> 00:45:52,026 (お豊)内緒。 竹どんは? 566 00:45:52,026 --> 00:45:54,026 内緒。 567 00:45:58,165 --> 00:46:00,100 竹の野郎➡ 568 00:46:00,100 --> 00:46:02,036 初めは 全く変わり者で➡ 569 00:46:02,036 --> 00:46:05,039 手が付けられねえと 思ったけどよ➡ 570 00:46:05,039 --> 00:46:09,176 近頃はよ 言われりゃ 素直に質屋にも行くし➡ 571 00:46:09,176 --> 00:46:12,079 全く 何だい。 俺はな 実の弟が1人➡ 572 00:46:12,079 --> 00:46:15,049 できたような気がしてよ。 573 00:46:15,049 --> 00:46:19,186 私もそうなんだよ。 ヘヘヘ。 574 00:46:19,186 --> 00:46:22,089 実はね。 うん。 575 00:46:22,089 --> 00:46:26,060 お前さんには内緒だって 言われてたんだけどさ➡ 576 00:46:26,060 --> 00:46:31,198 竹どんはね 貧乏旗本の 三男坊なんかじゃないんだってさ。 577 00:46:31,198 --> 00:46:34,101 もちっとご大身の…。 578 00:46:34,101 --> 00:46:36,070 でも まあ 今となっちゃ➡ 579 00:46:36,070 --> 00:46:39,073 もう そんなこと どうだっていいんだよ。 580 00:46:39,073 --> 00:46:41,208 私もお前さんも➡ 581 00:46:41,208 --> 00:46:44,111 もう あの子に すっかり 情が移っちまってるし➡ 582 00:46:44,111 --> 00:46:49,016 あの子も 親方 おかみさんって 慕ってくれてるしさ。 583 00:46:49,016 --> 00:46:53,153 まあ そりゃ そうだけどよ。 584 00:46:53,153 --> 00:46:55,089 それにしても 大久保の親分野郎➡ 585 00:46:55,089 --> 00:46:58,025 預けるのに そいつの素性 俺に隠すことねえじゃないか。 586 00:46:58,025 --> 00:47:00,027 水くさいじじいだい。 587 00:47:00,027 --> 00:47:03,163 第一な 俺が そんなこと見抜けねえと➡ 588 00:47:03,163 --> 00:47:05,099 思ってやがんのかね。 ヘッ。 589 00:47:05,099 --> 00:47:10,037 お前に言われねえ先にな 俺は もう ちゃんとよ…。 590 00:47:10,037 --> 00:47:13,173 お仲 竹の野郎はな➡ 591 00:47:13,173 --> 00:47:16,076 旗本のご大身 なんてもんじゃねえぜ。 592 00:47:16,076 --> 00:47:21,048 まあ 俺のにらんだところじゃ あの おっとり案配から➡ 593 00:47:21,048 --> 00:47:25,185 まず 万石のお大名の…。 (ため息) 594 00:47:25,185 --> 00:47:27,121 太助さん お豊ちゃんが大変! 595 00:47:27,121 --> 00:47:29,056 お豊ちゃんが? 596 00:47:29,056 --> 00:47:31,058 あんた ひょっとしたら 竹どんも一緒じゃ? 597 00:47:31,058 --> 00:47:34,058 竹? チキショー。 598 00:47:37,197 --> 00:47:40,197 どこでい? お稲荷さんの裏! 599 00:47:42,036 --> 00:47:45,005 何をしておる? (庄吉)お平のナガイモみてえに➡ 600 00:47:45,005 --> 00:47:47,007 のっぺりしやがって。➡ 601 00:47:47,007 --> 00:47:49,143 町内のな 小町娘に➡ 602 00:47:49,143 --> 00:47:52,046 ちょっかい出されて たまるもんかい。 603 00:47:52,046 --> 00:47:56,016 その ちょっかいとは何だ? (庄吉)何だ?➡ 604 00:47:56,016 --> 00:47:59,153 ふざけやがって この野郎。➡ 605 00:47:59,153 --> 00:48:02,153 やっつけろい! もう。 (男)この野郎! うおっ。 606 00:48:04,024 --> 00:48:06,024 (男)野郎! 607 00:48:08,162 --> 00:48:10,162 (男)あ~ 痛っ。 608 00:48:14,034 --> 00:48:16,034 (男)野郎! 609 00:48:36,190 --> 00:48:39,093 おっ おっ… 竹! 610 00:48:39,093 --> 00:48:42,093 この野郎 この野郎! 611 00:48:44,998 --> 00:48:48,135 この野郎! 俺の弟に何しようってんだい! 612 00:48:48,135 --> 00:48:53,006 ええ? えっ? えっ…? 613 00:48:53,006 --> 00:48:56,009 (庄吉)チキショー。 この野郎。 614 00:48:56,009 --> 00:49:01,148 逃げるな! ったく。 615 00:49:01,148 --> 00:49:03,083 お前 なかなかやるじゃねえかよ。 616 00:49:03,083 --> 00:49:07,020 (お豊)竹どん お前さん 強いんだね。 617 00:49:07,020 --> 00:49:09,020 ヘヘヘヘ。 618 00:49:17,164 --> 00:49:20,067 竹。 (泣き声) 619 00:49:20,067 --> 00:49:24,037 おい お前 どうしたんだよ? ええ? 620 00:49:24,037 --> 00:49:28,175 (泣き声) 621 00:49:28,175 --> 00:49:34,047 俺は 自分がこんなに強えとは 思わなかったんだ。 622 00:49:34,047 --> 00:49:36,049 それが…。 いや 強えよ。 623 00:49:36,049 --> 00:49:39,186 強えじゃねえかよ 大したもんだぜ おい。 624 00:49:39,186 --> 00:49:43,056 (泣き声) 625 00:49:43,056 --> 00:49:44,992 弱くって お前 なあ 悔しいから泣くってのは➡ 626 00:49:44,992 --> 00:49:50,130 分かるけどよ お前は強えんだよ! なあ? 627 00:49:50,130 --> 00:49:52,130 ハハハハハ…。 628 00:50:34,107 --> 00:50:36,043 (伯耆守)竹千代君のご容体は? 629 00:50:36,043 --> 00:50:39,046 (玄庵)はかばかしくございません。 (伯耆守)うむ。➡ 630 00:50:39,046 --> 00:50:43,183 それでは お目通りの儀は かなわぬか? 631 00:50:43,183 --> 00:50:47,183 (玄庵)まだ 当分は ご看護の者以外は…。 632 00:50:50,057 --> 00:50:52,192 (小姓)本多 上野介さま ご登城➡ 633 00:50:52,192 --> 00:50:55,095 お世継ぎ お見舞いの儀 願い出ておりまする。 634 00:50:55,095 --> 00:50:58,065 何? 正純が? 635 00:50:58,065 --> 00:51:00,065 (小姓)はっ。 636 00:51:05,205 --> 00:51:09,205 (上野介)伊賀殿 もっとこれへ。 637 00:51:16,216 --> 00:51:21,088 竹千代殿 ご不例の触出しは どうやら偽りらしい。 638 00:51:21,088 --> 00:51:24,091 (伊賀守)と 申されますと? 639 00:51:24,091 --> 00:51:26,226 何やら子細があって➡ 640 00:51:26,226 --> 00:51:31,098 彦左衛門が ひそかに 城外へ 連れ出しているとのことじゃ。 641 00:51:31,098 --> 00:51:34,101 この機を逃さず➡ 642 00:51:34,101 --> 00:51:36,236 われらは 国松君のため。 643 00:51:36,236 --> 00:51:38,236 (伊賀守)はっ。 644 00:51:53,186 --> 00:51:57,186 気に入らねえ ああ 気に入らねえとも! 645 00:51:59,059 --> 00:52:03,196 親分 親分はね あっしを男と見込んで➡ 646 00:52:03,196 --> 00:52:06,099 竹を預けると そう言いなすったよね。 647 00:52:06,099 --> 00:52:11,071 ところがね これが まるで 男と見込んじゃいねえんだよね。 648 00:52:11,071 --> 00:52:15,208 竹の素性 あっしに隠してるじゃねえかい! 649 00:52:15,208 --> 00:52:19,079 ほら ほらほらほら 顔色が変わったい! ヘヘ。 650 00:52:19,079 --> 00:52:22,082 本当の氏素性をね 教えられねえぐらい➡ 651 00:52:22,082 --> 00:52:26,219 そんな 頼りねえ男に なぜ 頼むんだい! 652 00:52:26,219 --> 00:52:31,091 あっしの目はね あいにくと 節穴じゃねえんでね。 653 00:52:31,091 --> 00:52:33,093 水くせえよ。 654 00:52:33,093 --> 00:52:36,229 水くせえ親分が 情けねえんだよ! 655 00:52:36,229 --> 00:52:39,132 最初からよ あいつの素性 言ってくれりゃ おい➡ 656 00:52:39,132 --> 00:52:41,132 何でもねえのによ。 657 00:52:46,039 --> 00:52:50,177 貧乏旗本の冷や飯食いと 言いなすったよね。 658 00:52:50,177 --> 00:52:55,048 ところが お仲にはよ ご大身のお旗本ときた。 659 00:52:55,048 --> 00:53:00,187 ところがね 俺が見た感じじゃ そうじゃないね。 660 00:53:00,187 --> 00:53:04,187 まず 万石のお大名の…。 661 00:53:07,060 --> 00:53:12,060 じゃあ 何だよ ほら 国持ちのお大名…。 662 00:53:14,201 --> 00:53:18,071 まさか 御三家の? 663 00:53:18,071 --> 00:53:20,071 その上じゃ! 664 00:53:22,075 --> 00:53:24,211 竹千代君➡ 665 00:53:24,211 --> 00:53:26,146 現将軍のお世継ぎ➡ 666 00:53:26,146 --> 00:53:32,085 やがては 三代将軍となられるお方じゃ! 667 00:53:32,085 --> 00:53:34,221 な… 何だと 親分。 668 00:53:34,221 --> 00:53:41,094 (彦左)太助 その方を信じて この大事を打ち明けるのじゃ。 669 00:53:41,094 --> 00:53:44,030 ま… 待ってくださいよ。 670 00:53:44,030 --> 00:53:47,167 和子は 世の中を何一つ知らずに➡ 671 00:53:47,167 --> 00:53:51,037 この世の中を治めることが できるかと仰せられたのじゃ。 672 00:53:51,037 --> 00:53:53,039 偉えぞ 竹のやつ。 673 00:53:53,039 --> 00:53:55,041 それで わしは思い余って➡ 674 00:53:55,041 --> 00:54:00,180 こんなことを してしまったのじゃ。 675 00:54:00,180 --> 00:54:03,083 そりゃ むちゃだ➡ 676 00:54:03,083 --> 00:54:06,052 そんならそうと 初めから…。 677 00:54:06,052 --> 00:54:10,190 俺 そんなこと 露知らずに➡ 678 00:54:10,190 --> 00:54:13,093 あの野郎… あのお方を➡ 679 00:54:13,093 --> 00:54:15,061 げんこつでぶん殴っちまったよ。 680 00:54:15,061 --> 00:54:19,199 何? お世継ぎを? この! 681 00:54:19,199 --> 00:54:21,199 いけ好かない! 682 00:54:28,208 --> 00:54:30,143 痛かった? 683 00:54:30,143 --> 00:54:33,079 だって あんたが悪いのよ。 684 00:54:33,079 --> 00:54:37,217 出し抜けに 抱いたりなんかすんだもの。 685 00:54:37,217 --> 00:54:41,087 そりゃ 私だって➡ 686 00:54:41,087 --> 00:54:44,087 竹どんのこと 嫌いじゃないんだけど。 687 00:54:50,163 --> 00:54:52,163 何してんの? 688 00:54:57,037 --> 00:54:59,172 こちらへいらっしゃい。 689 00:54:59,172 --> 00:55:19,192 ♬~ 690 00:55:19,192 --> 00:55:27,067 ♬~ 691 00:55:27,067 --> 00:55:30,203 竹どん➡ 692 00:55:30,203 --> 00:55:35,203 私のこと好きだって うちのおとっつぁんに言って。 693 00:55:39,212 --> 00:55:42,115 八百勝さんに? 694 00:55:42,115 --> 00:55:44,050 おとっつぁんは 私が赤ん坊のときに➡ 695 00:55:44,050 --> 00:55:46,019 おっかさんに死なれて➡ 696 00:55:46,019 --> 00:55:52,158 それから ず~っと今まで 男手一つで 私を育ててきたのよ。 697 00:55:52,158 --> 00:55:56,029 私が 竹どんと一緒になって 幸せになるって知ったら➡ 698 00:55:56,029 --> 00:55:58,029 どんなに…。 699 00:56:01,167 --> 00:56:04,070 八百勝さんとお豊ちゃんは➡ 700 00:56:04,070 --> 00:56:07,040 お豊ちゃんが赤ん坊のときから 今まで➡ 701 00:56:07,040 --> 00:56:11,177 ずっと毎日➡ 702 00:56:11,177 --> 00:56:14,080 朝から晩まで➡ 703 00:56:14,080 --> 00:56:16,049 ずっと あのうちに 一緒にいるのか? 704 00:56:16,049 --> 00:56:19,049 当たり前じゃない 親子だもの。 705 00:56:21,187 --> 00:56:23,187 そうか。 706 00:56:25,058 --> 00:56:27,060 親子って そうか。 707 00:56:27,060 --> 00:56:29,060 (お豊)竹どんだって。 708 00:56:34,200 --> 00:56:38,071 《父君には ご健勝の体を拝し奉り➡ 709 00:56:38,071 --> 00:56:41,074 竹千代 恐悦至極に存じます》 710 00:56:41,074 --> 00:56:46,146 (秀忠)《うむ。 そちも堅固で何よりじゃ》 711 00:56:46,146 --> 00:56:48,146 《ははっ》 712 00:56:54,020 --> 00:56:56,156 俺は➡ 713 00:56:56,156 --> 00:57:00,026 1日にたった一度➡ 714 00:57:00,026 --> 00:57:04,026 たったの一言 挨拶するだけだ。 715 00:57:06,166 --> 00:57:09,069 それじゃ まるで 他人じゃないの。 716 00:57:09,069 --> 00:57:13,039 よかったね 竹どん そんなとこから出てきて。 717 00:57:13,039 --> 00:57:15,175 もう 大丈夫。 718 00:57:15,175 --> 00:57:20,046 これからは 竹どんも入れて 親子3人きりの水入らず。 719 00:57:20,046 --> 00:57:22,048 太助さん夫婦もお隣だし➡ 720 00:57:22,048 --> 00:57:25,048 ちっとも 寂しいことなんか ありゃしないよ。 721 00:57:29,189 --> 00:57:32,092 そうなりゃな➡ 722 00:57:32,092 --> 00:57:34,092 おいらも 寂しかねえが。 723 00:57:39,199 --> 00:57:41,134 抱いて。 724 00:57:41,134 --> 00:57:53,134 ♬~ 725 00:58:02,155 --> 00:58:04,155 (男)おかえり。 726 00:58:07,027 --> 00:58:09,027 (男)おかえり。 727 00:58:21,174 --> 00:58:24,077 お前さん。 728 00:58:24,077 --> 00:58:26,046 どうでした? 大久保のお殿様。 729 00:58:26,046 --> 00:58:29,049 竹どんの素性を? 730 00:58:29,049 --> 00:58:32,185 やっぱり お前さんの 眼鏡違いだったでしょう➡ 731 00:58:32,185 --> 00:58:36,056 万石大名だなんて。 732 00:58:36,056 --> 00:58:38,058 そら ご覧なさいよ。 733 00:58:38,058 --> 00:58:40,060 100石だろうと 500石だろうと どっちにしたって➡ 734 00:58:40,060 --> 00:58:44,130 大したことありませんよ。 わざわざ 駿河台まで➡ 735 00:58:44,130 --> 00:58:47,033 出向いて行くことも なかったでしょう。 736 00:58:47,033 --> 00:58:49,002 行かなけりゃ よかったい。 737 00:58:49,002 --> 00:58:51,004 (勝蔵の泣き声) 738 00:58:51,004 --> 00:58:53,139 八百勝さん どうしたの? 739 00:58:53,139 --> 00:58:56,042 (勝蔵)ハハハハ まあ 聞いてくんなよ。➡ 740 00:58:56,042 --> 00:59:03,042 お前とこの 竹どんが うちのお豊のやつを 好きだと…。 741 00:59:05,151 --> 00:59:07,087 (勝蔵)俺 もう ほっとしたよ。➡ 742 00:59:07,087 --> 00:59:10,023 いや お前さんたちも うすうすは知っていたろうが➡ 743 00:59:10,023 --> 00:59:13,026 あの家主の道楽息子が お豊のやつを追い回して➡ 744 00:59:13,026 --> 00:59:15,161 困り果てていたんだ。➡ 745 00:59:15,161 --> 00:59:18,064 お豊は 俺にとっちゃ たった一人の娘だい。➡ 746 00:59:18,064 --> 00:59:20,033 誰があんなやつに なあ?➡ 747 00:59:20,033 --> 00:59:22,035 竹どんと一緒になりゃあよ➡ 748 00:59:22,035 --> 00:59:26,172 いくら相手が家主でも そう 横車は押し切れねえって。➡ 749 00:59:26,172 --> 00:59:28,108 アハハハハ…。 750 00:59:28,108 --> 00:59:30,043 八百勝っつぁん そりゃ困るよ。 751 00:59:30,043 --> 00:59:33,046 (勝蔵)何? 困る?➡ 752 00:59:33,046 --> 00:59:35,181 それじゃ お前は 何かい?➡ 753 00:59:35,181 --> 00:59:37,117 この縁談は不服だと言うのか? ええ? 754 00:59:37,117 --> 00:59:41,054 訳を聞こうじゃねえか 訳を。 身分がよ…。 755 00:59:41,054 --> 00:59:43,990 (勝蔵)身分? 756 00:59:43,990 --> 00:59:47,127 おかしなことを抜かすじゃねえか 身分とは何だよ おう。 757 00:59:47,127 --> 00:59:49,062 魚屋と八百屋と どう身分が違うって言うんだよ! 758 00:59:49,062 --> 00:59:50,997 ふざけやがったこと 抜かしやがって この野郎! 759 00:59:50,997 --> 00:59:52,999 違うから違うんでい この野郎! そうかい。 760 00:59:52,999 --> 00:59:55,001 俺は お前を見損なっていたよ。 761 00:59:55,001 --> 00:59:58,138 そういう了見の男とは 露知らず。 762 00:59:58,138 --> 01:00:01,040 ええ? 何て野郎だ おう! 763 01:00:01,040 --> 01:00:04,010 親戚以上の気持ちで 付き合っていたのに➡ 764 01:00:04,010 --> 01:00:07,147 何て情けねえ野郎だ! おい 太助! 765 01:00:07,147 --> 01:00:09,082 俺な 金輪際 口をきかねえから➡ 766 01:00:09,082 --> 01:00:12,082 そう思いやがれ! 帰る! 767 01:00:14,020 --> 01:00:16,020 バカ! 768 01:00:18,158 --> 01:00:22,028 お前さん 何てことを。 そりゃ 竹どんの出は➡ 769 01:00:22,028 --> 01:00:25,031 ご大身の旗本さまかも しれないが➡ 770 01:00:25,031 --> 01:00:27,167 今じゃ この家の奉公人。 771 01:00:27,167 --> 01:00:31,037 いや 私たちの 実の弟 みたいなもんだとまで➡ 772 01:00:31,037 --> 01:00:34,037 お前さんだって言った…。 うるせえ! 引っ込んでろい! 773 01:00:50,190 --> 01:00:53,190 うるせえな ホントに。 774 01:01:13,213 --> 01:01:15,148 ≪好いた同士の2人を➡ 775 01:01:15,148 --> 01:01:19,085 何で 一緒にさせてやらないんだよ! 776 01:01:19,085 --> 01:01:21,087 訳がよ。 777 01:01:21,087 --> 01:01:24,224 私が 大久保のお殿様に話して 2人を…。 778 01:01:24,224 --> 01:01:26,159 ならねえ! そんなこと 絶対ならねえ! 779 01:01:26,159 --> 01:01:29,095 分からず屋 薄情者 自分勝手のおたんちん! 780 01:01:29,095 --> 01:01:31,097 何を? 781 01:01:31,097 --> 01:01:33,233 この野郎 余計なこと言いやがると➡ 782 01:01:33,233 --> 01:01:36,135 離縁だ! 離縁? 783 01:01:36,135 --> 01:01:38,104 お前さん 本気かい? 784 01:01:38,104 --> 01:01:42,041 男1匹 そんな大事なこと 冗談で口に出せるかい! 785 01:01:42,041 --> 01:01:59,192 ♬~ 786 01:01:59,192 --> 01:02:01,127 なあ お仲➡ 787 01:02:01,127 --> 01:02:05,064 おいらたちの仲は そんなもんじゃねえはずだぜ。 788 01:02:05,064 --> 01:02:07,066 駿河台のお屋敷で➡ 789 01:02:07,066 --> 01:02:11,204 お前は腰元勤め おいらは中間奉公。 790 01:02:11,204 --> 01:02:14,107 そんなある日 お前が 粗相で 殿様の大事な茶わんを割ったい。 791 01:02:14,107 --> 01:02:17,076 茶わんじゃないよ お皿だよ。 792 01:02:17,076 --> 01:02:23,216 私たちの 一生の大切な思い出を もう 間違えるんだからね。 793 01:02:23,216 --> 01:02:25,151 その 皿割ったとがで➡ 794 01:02:25,151 --> 01:02:28,087 お殿様が お前を お手討ちにすると言う。 795 01:02:28,087 --> 01:02:31,090 それ聞いて 俺は 夢中で その場へ飛び込んでよ➡ 796 01:02:31,090 --> 01:02:33,226 皿と人間の命を 引っ換えにする気かいって➡ 797 01:02:33,226 --> 01:02:35,226 たんか切ったい。 798 01:02:38,097 --> 01:02:43,036 何 こちとらの本音は 人の命じゃねえ。 799 01:02:43,036 --> 01:02:45,036 お前の命さ。 800 01:02:47,173 --> 01:02:49,108 俺がかねがね 人知れず ほれていたお前が➡ 801 01:02:49,108 --> 01:02:53,108 殺されるぐれえなら 俺が先に斬られてえって。 802 01:02:55,048 --> 01:02:57,183 お殿様もバカじゃねえやい。 803 01:02:57,183 --> 01:02:59,118 お手討ち取りやめになった どころか➡ 804 01:02:59,118 --> 01:03:02,055 こっちの気持ちを ちゃんと見抜いて➡ 805 01:03:02,055 --> 01:03:06,192 「お仲と一緒になりてえか」って 来やがった。 806 01:03:06,192 --> 01:03:09,095 訳知りなじじいだぜ 全くの話が。 807 01:03:09,095 --> 01:03:14,067 屋敷内では 一緒にできねえ しきたりだっていうんで➡ 808 01:03:14,067 --> 01:03:16,202 こうして 魚屋 始めたが➡ 809 01:03:16,202 --> 01:03:23,076 新米で 商いも分からず 最初は ずいぶん苦労したぜ。 810 01:03:23,076 --> 01:03:25,211 だがな➡ 811 01:03:25,211 --> 01:03:29,082 お前と一緒の暮らしを 幸せにしてえって➡ 812 01:03:29,082 --> 01:03:33,082 ただ それだけで 俺は 歯食いしばって 我慢したんでい。 813 01:03:37,223 --> 01:03:39,158 人間 誰だって➡ 814 01:03:39,158 --> 01:03:43,029 我慢しなきゃならねえことが あるもんだ。 815 01:03:43,029 --> 01:03:46,032 その我慢を 誰のためにする? 816 01:03:46,032 --> 01:03:49,168 俺は➡ 817 01:03:49,168 --> 01:03:53,168 お前がいてくれて それで 我慢ができたんだい! 818 01:04:01,180 --> 01:04:04,083 お前さん➡ 819 01:04:04,083 --> 01:04:06,083 すいません。 820 01:04:12,191 --> 01:04:16,062 あんた 2人で…。 821 01:04:16,062 --> 01:04:18,062 死ぬまで一緒でい! 822 01:04:21,200 --> 01:04:28,200 ≪(泣き声) 823 01:04:32,211 --> 01:04:35,114 竹どん 見てたの? 824 01:04:35,114 --> 01:04:37,083 嫌だわ 恥ずかしい。 おい。 825 01:04:37,083 --> 01:04:49,162 ♬~ 826 01:04:49,162 --> 01:04:52,162 どうしたんだ お前 涙なんか流して。 827 01:04:55,034 --> 01:05:05,178 親方と おかみさんが➡ 828 01:05:05,178 --> 01:05:07,178 おいら うらやましい。 829 01:05:12,051 --> 01:05:14,051 すいません。 830 01:05:33,206 --> 01:05:38,077 さあ さあさあさあ。 (女)どうも。 831 01:05:38,077 --> 01:05:41,080 お仲 どうしたんでい? 832 01:05:41,080 --> 01:05:44,150 お米が買えないんですよ。 ええ? 833 01:05:44,150 --> 01:05:46,085 こないだ 上がった上に また 追い掛けて➡ 834 01:05:46,085 --> 01:05:48,020 値上がりですもん。 835 01:05:48,020 --> 01:05:52,024 一升26文ですもんね。 836 01:05:52,024 --> 01:05:55,161 子供の多いうちじゃ たまりませんよ。 837 01:05:55,161 --> 01:05:59,031 どうして こんなことに なってしまうんでしょうね。 838 01:05:59,031 --> 01:06:04,170 札差どもが 蔵役人と結託して 買い占めやってやがるからよ。 839 01:06:04,170 --> 01:06:08,040 親方➡ 840 01:06:08,040 --> 01:06:12,044 それは➡ 841 01:06:12,044 --> 01:06:15,044 将軍がバカだからですよ。 842 01:06:17,183 --> 01:06:20,086 世の中を治めるのが 将軍の役でさあ。 843 01:06:20,086 --> 01:06:22,054 その世の中で➡ 844 01:06:22,054 --> 01:06:24,056 こんなことが起こってることも 知らねえで➡ 845 01:06:24,056 --> 01:06:26,192 ふんぞり返って 「よきに計らえ」なんて➡ 846 01:06:26,192 --> 01:06:28,192 抜かしてやがるからですよ。 847 01:06:37,203 --> 01:06:39,203 そちも堅固で何よりじゃ。 848 01:06:44,010 --> 01:06:47,010 大べらぼうめ! ちぇっ。 849 01:06:51,150 --> 01:06:54,053 おう お仲。 八百勝 行ってな➡ 850 01:06:54,053 --> 01:06:56,022 勝っつぁんに 俺がわびてえからよ➡ 851 01:06:56,022 --> 01:06:59,022 祭りの日に みんなで飯食おうって 言ってきてくれ。 852 01:07:01,160 --> 01:07:03,160 あいよ! 853 01:07:08,034 --> 01:07:11,170 竹➡ 854 01:07:11,170 --> 01:07:15,170 2階のあいつが ふびんでならねえ。 855 01:07:17,043 --> 01:07:21,043 せめて 今のうちだけでも。 856 01:07:45,037 --> 01:07:49,008 ≪(声)わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。 857 01:07:49,008 --> 01:07:52,144 あっ おみこしだ。 858 01:07:52,144 --> 01:07:54,080 お豊ちゃん。 859 01:07:54,080 --> 01:08:00,019 まあ しょうがないね ほっぽり出したまんまで。 860 01:08:00,019 --> 01:08:20,172 (一同)わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。➡ 861 01:08:20,172 --> 01:08:22,108 わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。 862 01:08:22,108 --> 01:08:24,043 竹どん! 863 01:08:24,043 --> 01:08:26,043 おう お豊ちゃん! 864 01:08:30,182 --> 01:08:33,085 お豊ちゃん さあさあ 早く! 865 01:08:33,085 --> 01:08:43,129 (一同)わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。 866 01:08:43,129 --> 01:08:46,999 親方! そんなに張り切って大丈夫かい? 867 01:08:46,999 --> 01:08:49,001 あしたの朝になって 足腰立たなくなっても➡ 868 01:08:49,001 --> 01:08:51,003 知らねえぞ! 何 べらぼうめ! 869 01:08:51,003 --> 01:08:53,139 一心 太助 江戸っ子だい おら! 870 01:08:53,139 --> 01:08:55,074 竹 行くぜ おい! 871 01:08:55,074 --> 01:09:15,161 (一同)わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。➡ 872 01:09:15,161 --> 01:09:28,174 わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。 873 01:09:28,174 --> 01:09:32,044 神田三河町の 一心 太助と申す 魚屋にいること➡ 874 01:09:32,044 --> 01:09:34,046 しかと 見届けまして ございまする。 875 01:09:34,046 --> 01:09:38,184 何 竹千代が魚屋に? 876 01:09:38,184 --> 01:09:40,119 (重臣)この魚屋は 彦左衛門の屋敷に➡ 877 01:09:40,119 --> 01:09:43,022 親しく出入りの者とかに ございまする。 878 01:09:43,022 --> 01:09:44,990 (伊賀守)彦左のやつ いかなる所存で➡ 879 01:09:44,990 --> 01:09:47,993 竹千代君を魚屋なぞに? 880 01:09:47,993 --> 01:09:52,131 (上野介)その詮議立ては 当方にとっては 無用なこと➡ 881 01:09:52,131 --> 01:09:58,003 要は その竹千代に似たる若者を この世から 消してしまうことだ。 882 01:09:58,003 --> 01:10:00,005 (伊賀守)竹千代を亡き者に? 883 01:10:00,005 --> 01:10:03,142 竹千代に似た若者と申しておる。 884 01:10:03,142 --> 01:10:06,045 無礼討ちで結構。 885 01:10:06,045 --> 01:10:11,016 それを殺した者が たとえ捕らえられたにしても➡ 886 01:10:11,016 --> 01:10:15,154 竹千代君と知って やったことではござらん。➡ 887 01:10:15,154 --> 01:10:18,057 いったん決まった お世継ぎを変えるには➡ 888 01:10:18,057 --> 01:10:21,026 これくらいのことは。➡ 889 01:10:21,026 --> 01:10:23,026 手配いたせ。 890 01:10:36,175 --> 01:10:38,110 おい お仲。 酒だ 酒だい! 891 01:10:38,110 --> 01:10:41,046 へえ 喉がからからだよ まったく。 892 01:10:41,046 --> 01:10:44,049 あっ 駿河台の親分! 893 01:10:44,049 --> 01:10:46,185 お殿様 さっきから お待ちかねなんですよ。 894 01:10:46,185 --> 01:10:48,120 もう いい年して おみこしなんか担いで。 895 01:10:48,120 --> 01:10:51,056 何 言ってやんだい お前。 みこし担ぐのにな➡ 896 01:10:51,056 --> 01:10:53,058 年もへったくれもあるもんかい ねえ 親分? 897 01:10:53,058 --> 01:10:57,196 (彦左)せっかくの 招きじゃによって➡ 898 01:10:57,196 --> 01:11:01,066 参上いたしたぞ。 へい。 899 01:11:01,066 --> 01:11:04,069 ハハハ ああ 愉快だ 愉快だ。 ハハ。 900 01:11:04,069 --> 01:11:06,205 こんな楽しい日は 生まれて初めてだぜ。 901 01:11:06,205 --> 01:11:08,140 (お豊・竹千代)わっしょい わっしょい わっしょい➡ 902 01:11:08,140 --> 01:11:12,077 わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい➡ 903 01:11:12,077 --> 01:11:15,214 わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい➡ 904 01:11:15,214 --> 01:11:18,117 わっしょい わっしょい ハハハハ わっしょい➡ 905 01:11:18,117 --> 01:11:21,086 わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい…。 906 01:11:21,086 --> 01:11:23,086 わっしょい。 907 01:11:26,225 --> 01:11:28,160 ハハハハハ…。 908 01:11:28,160 --> 01:11:30,095 さあさ 皆さん 何にもありませんけど さあ。 909 01:11:30,095 --> 01:11:34,099 親分 あの ご用人さまも ねっ。 910 01:11:34,099 --> 01:11:36,235 さあ。 親方 あっしが。 911 01:11:36,235 --> 01:11:39,138 そうかい。 (喜内)いっ いや…。 912 01:11:39,138 --> 01:11:41,106 さあ 殿。 (彦左)恐れ…。 913 01:11:41,106 --> 01:11:43,042 まあまあ 親分 1杯1杯。 ヘヘヘヘヘ。 914 01:11:43,042 --> 01:11:49,181 おやおや 駿河台の殿様は 中気の気がおありですか? 915 01:11:49,181 --> 01:11:51,116 (彦左)何を言うのか。 ハハハハハ。 916 01:11:51,116 --> 01:11:55,054 さあ ご用人さまは? (喜内)い… いや いや いや いや。 917 01:11:55,054 --> 01:11:58,190 ご用人さまも 中気の気があると見えらあ。 918 01:11:58,190 --> 01:12:01,093 (お豊)太助さん 今日はお祭りだから➡ 919 01:12:01,093 --> 01:12:04,063 竹どんも飲んでいいんでしょ? 920 01:12:04,063 --> 01:12:07,199 いや ささは➡ 921 01:12:07,199 --> 01:12:11,070 いや 俺はな 酒は飲めねえんだ。 922 01:12:11,070 --> 01:12:14,073 どうせ 私のお酌じゃ 気に入らないんでしょ。 923 01:12:14,073 --> 01:12:16,073 いやいや お豊ちゃん。 924 01:12:20,212 --> 01:12:23,115 俺な ホントに 飲めねえんだ。 925 01:12:23,115 --> 01:12:26,085 (お豊)知らない。 926 01:12:26,085 --> 01:12:30,222 では ちょっぴりだぞ なっ? 927 01:12:30,222 --> 01:12:34,093 いや ほんのちょっぴりだ なっ? (お豊)うん。 928 01:12:34,093 --> 01:12:36,093 うん。 929 01:12:56,181 --> 01:12:59,181 ≪(男)ごめんなすって。 へい。 930 01:13:08,193 --> 01:13:10,129 親方。 ほい! 931 01:13:10,129 --> 01:13:12,129 お客さんですよ。 ほい きた。 932 01:13:15,067 --> 01:13:17,202 あっしが 太助でごぜえ…。 933 01:13:17,202 --> 01:13:20,105 お前さん いつかの。 (男)ヘヘヘヘヘ。➡ 934 01:13:20,105 --> 01:13:25,077 どうも その節は いろいろと ご厄介掛けやした。➡ 935 01:13:25,077 --> 01:13:31,216 ちょっと ちょっと。 何だよ。 えっ? 936 01:13:31,216 --> 01:13:35,087 実は 今しがた そこら辺で 柄の良くねえ侍が➡ 937 01:13:35,087 --> 01:13:38,090 寄り合って相談してるのを 小耳に挟んだら➡ 938 01:13:38,090 --> 01:13:41,226 何でも 親分んとこへ殴り込みを かけるっていうようでした。 939 01:13:41,226 --> 01:13:43,162 何を? 940 01:13:43,162 --> 01:13:45,097 (男)その目当ては お前さんじゃなくて➡ 941 01:13:45,097 --> 01:13:48,097 お前さんとこにいる 若けえ者のようでしたぜ。 942 01:13:52,171 --> 01:13:54,106 ありがとうごぜえやす。 よく知らせてくだすった。 943 01:13:54,106 --> 01:13:58,043 (男)いえいえ 何もできやせんが 少しでもお役に立ちたいと➡ 944 01:13:58,043 --> 01:14:00,043 思いやして。 助かったぜ。 945 01:14:04,183 --> 01:14:08,183 最近は 遠慮して 小さくさせていただきやした。 946 01:14:10,055 --> 01:14:12,055 (男)それじゃ ごめんなすって。 947 01:14:14,193 --> 01:14:16,128 おい 兄い 今日はカッコイイでい。 948 01:14:16,128 --> 01:14:23,202 (男)あっ ああ… そいつは そいつはよ…。➡ 949 01:14:23,202 --> 01:14:26,202 あっ… どうも。 950 01:14:33,212 --> 01:14:38,212 (一同の笑い声) 951 01:14:50,162 --> 01:14:52,162 ご用人さま ちょっと。 952 01:14:57,036 --> 01:14:59,171 実は…。 953 01:14:59,171 --> 01:15:01,106 (喜内)何! 柳生さまへ。 954 01:15:01,106 --> 01:15:03,106 (喜内)よし。 955 01:15:06,045 --> 01:15:09,181 お前さん 何かあったのかい? 956 01:15:09,181 --> 01:15:12,084 (お豊)女が 口を出すところじゃねえ。 957 01:15:12,084 --> 01:15:14,084 そのとおりだい! 958 01:15:17,056 --> 01:15:25,056 (侍たちの笑い声) 959 01:15:27,199 --> 01:15:29,134 (侍)無礼者が! (侍)何が無礼だ! 960 01:15:29,134 --> 01:15:32,071 (侍)何を! 961 01:15:32,071 --> 01:15:34,071 (侍)やめろ! 962 01:15:45,150 --> 01:15:47,086 無礼者! 下がりおろう! 963 01:15:47,086 --> 01:15:50,022 構わん。 たたっ斬れ! 964 01:15:50,022 --> 01:15:53,025 この野郎 何しやがるんだい この野郎! 965 01:15:53,025 --> 01:15:56,161 この野郎 土足で人のうち 上がりやがって! 966 01:15:56,161 --> 01:15:58,097 表 出ろい! 967 01:15:58,097 --> 01:16:01,033 何! 町人の分際で許さん! 968 01:16:01,033 --> 01:16:03,033 来い! 969 01:16:05,170 --> 01:16:07,170 よっしゃあ。 970 01:16:15,180 --> 01:16:17,116 じいじ 無理するな。 いやいや 何を言うか。 971 01:16:17,116 --> 01:16:20,052 この 彦左衛門 16歳の初陣のみぎり➡ 972 01:16:20,052 --> 01:16:23,055 鳶の巣 文珠山の戦いに おいてだな…。 973 01:16:23,055 --> 01:16:28,055 ほら。 よし 俺に任せろ なっ? (彦左)よし しっかりやりなさい! 974 01:16:31,196 --> 01:16:33,196 竹どん。 975 01:16:35,067 --> 01:16:37,069 いいか 竹 お前は強えんだぜ。 976 01:16:37,069 --> 01:16:39,071 強えってこと忘れんない! 977 01:16:39,071 --> 01:16:41,071 へい! 978 01:16:49,148 --> 01:16:53,018 べらぼうめ! ヤベえ橋を渡って ばらそうと掛かったのが➡ 979 01:16:53,018 --> 01:16:57,022 へっ お釈迦になって お気の毒さまでい! 980 01:16:57,022 --> 01:17:09,168 ♬~ 981 01:17:09,168 --> 01:17:12,070 (お豊)竹どん! 982 01:17:12,070 --> 01:17:15,040 中へ 早く! 983 01:17:15,040 --> 01:17:17,040 (勝蔵)この野郎! 984 01:17:19,178 --> 01:17:21,113 おやっさん! おう 竹どん! 死ぬんじゃねえぜ。 985 01:17:21,113 --> 01:17:23,113 お豊が泣くぜ おい。 986 01:17:33,192 --> 01:17:38,063 親方! あっ 竹! 987 01:17:38,063 --> 01:17:40,063 この野郎! 988 01:17:48,140 --> 01:17:54,012 (勝蔵)手を放せ 竹どんが危ない! あ~っ…。 989 01:17:54,012 --> 01:17:57,149 竹 俺のことはどうでもいい 逃げるんだい。 990 01:17:57,149 --> 01:17:59,084 何を言ってるんだ 親方。 991 01:17:59,084 --> 01:18:02,020 親方を残して逃げられるか! バカ野郎! 992 01:18:02,020 --> 01:18:05,023 主人の言うことが 聞けねえのかよ! 993 01:18:05,023 --> 01:18:10,162 俺のことは構わず 何としてでも逃げてくだせえよ。 994 01:18:10,162 --> 01:18:14,032 俺は生きても死んでも 親方と一緒の方が➡ 995 01:18:14,032 --> 01:18:16,032 その方がいいんでい。 996 01:18:20,172 --> 01:18:22,107 聞き分けのねえ野郎だい! 997 01:18:22,107 --> 01:18:26,044 お前なんかな もう おいらのうちの 竹じゃねえやい! 998 01:18:26,044 --> 01:18:28,044 竹千代さんだい。 999 01:18:35,187 --> 01:18:37,187 行くぜ こら~! 1000 01:18:39,057 --> 01:18:41,059 くそ~! 1001 01:18:41,059 --> 01:19:00,145 ♬~ 1002 01:19:00,145 --> 01:19:02,080 ♬~ 1003 01:19:02,080 --> 01:19:04,016 親方! 1004 01:19:04,016 --> 01:19:07,019 あ~! 1005 01:19:07,019 --> 01:19:27,172 ♬~ 1006 01:19:27,172 --> 01:19:47,125 ♬~ 1007 01:19:47,125 --> 01:20:07,145 ♬~ 1008 01:20:07,145 --> 01:20:27,165 ♬~ 1009 01:20:27,165 --> 01:20:47,185 ♬~ 1010 01:20:47,185 --> 01:20:49,185 (刺客)あっ あっ 柳生だ! 1011 01:21:03,201 --> 01:21:05,201 おかごへ。 1012 01:21:32,097 --> 01:21:35,233 竹どん どうしたの? どこ行くの?➡ 1013 01:21:35,233 --> 01:21:39,104 ねえ 太助さん! 1014 01:21:39,104 --> 01:21:42,040 何で行ってしまうの? 1015 01:21:42,040 --> 01:21:45,043 また 帰ってくんの? 1016 01:21:45,043 --> 01:21:47,179 お豊ちゃん➡ 1017 01:21:47,179 --> 01:21:49,114 聞き分けねえぜ。 1018 01:21:49,114 --> 01:21:51,114 お豊ちゃん。 1019 01:22:01,193 --> 01:22:04,096 一刻の猶予も許せません。 1020 01:22:04,096 --> 01:22:08,066 やつらは また 新手をもって押し寄せるは必定。➡ 1021 01:22:08,066 --> 01:22:10,202 かごを。 1022 01:22:10,202 --> 01:22:30,222 ♬~ 1023 01:22:30,222 --> 01:22:50,175 ♬~ 1024 01:22:50,175 --> 01:22:53,078 さあ 行きなせえ。 1025 01:22:53,078 --> 01:23:13,198 ♬~ 1026 01:23:13,198 --> 01:23:33,218 ♬~ 1027 01:23:33,218 --> 01:23:44,162 ♬~ 1028 01:23:44,162 --> 01:23:47,065 彦左殿 ご先導を。 1029 01:23:47,065 --> 01:24:07,185 ♬~ 1030 01:24:07,185 --> 01:24:27,205 ♬~ 1031 01:24:27,205 --> 01:24:38,216 ♬~ 1032 01:24:38,216 --> 01:24:41,119 太助さん➡ 1033 01:24:41,119 --> 01:24:46,119 あの人 お屋敷から お迎えが来たのね。 1034 01:24:52,163 --> 01:24:54,099 あの お方はな➡ 1035 01:24:54,099 --> 01:24:59,037 三代将軍におなりになる 家光さまだ。 1036 01:24:59,037 --> 01:25:06,177 えっ 竹どん? 違うよ。 あのお方は 家光さまだ。 1037 01:25:06,177 --> 01:25:10,048 竹➡ 1038 01:25:10,048 --> 01:25:14,052 竹は 死んじまったんだい! 1039 01:25:14,052 --> 01:25:20,191 どうして? どうして言ってくれなかったの? 1040 01:25:20,191 --> 01:25:25,191 知ってたなら もっと早く 知ってたら…。 1041 01:25:27,065 --> 01:25:30,065 私 竹どんを…。 1042 01:25:33,204 --> 01:25:36,204 太助さん ひどい。 1043 01:25:41,079 --> 01:25:44,149 なあ お豊ちゃん➡ 1044 01:25:44,149 --> 01:25:46,149 考えてもみねえよ。 1045 01:25:48,019 --> 01:25:53,158 もし あれが 竹の野郎だったら➡ 1046 01:25:53,158 --> 01:25:55,093 俺とお前は➡ 1047 01:25:55,093 --> 01:25:59,093 将軍さま ぶん殴ったってことに なるんだぜ。 1048 01:26:02,167 --> 01:26:06,167 こんな べらぼうなことがあって たまるもんけえ! 1049 01:26:10,041 --> 01:26:12,177 ホントにそうだね。 1050 01:26:12,177 --> 01:26:27,192 ♬~ 1051 01:26:27,192 --> 01:26:30,095 (雅楽頭)竹千代君には 永のご不例のところ➡ 1052 01:26:30,095 --> 01:26:35,066 ご本復 旧に勝る ご健勝の体を拝し奉り➡ 1053 01:26:35,066 --> 01:26:39,204 雅楽頭 ただ ただ 恐悦至極に存じまする。 1054 01:26:39,204 --> 01:26:43,074 うむ。 そちも堅固で何よりじゃ。 1055 01:26:43,074 --> 01:26:45,074 (雅楽頭)ははっ。 1056 01:26:55,153 --> 01:26:59,023 竹千代君には 永のご不例のところ➡ 1057 01:26:59,023 --> 01:27:05,163 ご本復 旧に勝る ご健勝の体を拝し奉り➡ 1058 01:27:05,163 --> 01:27:12,036 上野介 ただ ただ 恐悦至極に存じまする。 1059 01:27:12,036 --> 01:27:15,173 せっかく ヤバい橋を渡って➡ 1060 01:27:15,173 --> 01:27:19,173 こちとら ばらそうと掛かったのが お釈迦になって 気の毒だったな。 1061 01:27:32,190 --> 01:27:36,190 モ~ウ! 1062 01:27:38,062 --> 01:27:44,135 お眠りになれませぬようならば 順に 数を お数えになれば。 1063 01:27:44,135 --> 01:28:04,155 ♬~ 1064 01:28:04,155 --> 01:28:24,175 ♬~ 1065 01:28:24,175 --> 01:28:31,049 ♬~ 1066 01:28:31,049 --> 01:28:34,049 竹どん どうしてるかね? 1067 01:28:39,190 --> 01:28:41,125 今にも ただいまって➡ 1068 01:28:41,125 --> 01:28:44,996 盤台担いで 帰ってきそうな気がして…。 1069 01:28:44,996 --> 01:29:05,149 ♬~ 1070 01:29:05,149 --> 01:29:12,023 ♬~ 1071 01:29:12,023 --> 01:29:15,159 竹➡ 1072 01:29:15,159 --> 01:29:17,095 寂しくっても➡ 1073 01:29:17,095 --> 01:29:21,032 我慢しなせえよ。 1074 01:29:21,032 --> 01:29:24,168 それが お前さんの持って生まれた➡ 1075 01:29:24,168 --> 01:29:27,071 宿命だい。 1076 01:29:27,071 --> 01:29:38,182 ♬~ 1077 01:29:38,182 --> 01:29:43,021 親方➡ 1078 01:29:43,021 --> 01:29:46,991 俺は さみしいけどよ➡ 1079 01:29:46,991 --> 01:29:48,991 頑張るぜ。 1080 01:29:56,134 --> 01:30:10,148 にんべん くち きすけ につけ かすけ へいすけ➡ 1081 01:30:10,148 --> 01:30:16,148 とおすけ きゅすけ りえもん。 1082 01:30:34,172 --> 01:30:54,192 ♬~ 1083 01:30:54,192 --> 01:31:14,212 ♬~ 1084 01:31:14,212 --> 01:31:34,232 ♬~ 1085 01:31:34,232 --> 01:31:52,232 ♬~