1 00:00:02,202 --> 00:00:21,555 ♬~ (テーマ音楽) 2 00:00:21,555 --> 00:00:33,767 ♬~ 3 00:01:18,278 --> 00:01:22,149 (あぐり)お義母様…! 私が…。 (光代)何するの? 4 00:01:22,149 --> 00:01:25,152 淳之介は 私の子供です。 あぐり…。 5 00:01:25,152 --> 00:01:29,790 このままだと 私 淳之介の母親じゃ なくなっちゃいます! 6 00:01:29,790 --> 00:01:32,793 私が 看病します。 7 00:01:41,802 --> 00:01:45,305 <幸い 淳之介の熱は まもなく 下がり始め➡ 8 00:01:45,305 --> 00:01:48,208 大事には 至りませんでしたが この家に嫁いで➡ 9 00:01:48,208 --> 00:01:52,212 初めて 姑に逆らった あぐりでした> 10 00:01:55,315 --> 00:02:01,121 ♬「ねんねこ しゃっしゃりませ」 11 00:02:01,121 --> 00:02:07,761 ♬「寝た子の かわいさ」 12 00:02:07,761 --> 00:02:13,633 ♬「起きて泣く子の ねんころろ」 13 00:02:13,633 --> 00:02:24,211 ⚟♬「つらにくさ ねんころろ ねんころろ」 14 00:02:24,211 --> 00:02:26,780 (鶴)後ろ… 通ります。 (しお)気い付けねえよ! 15 00:02:26,780 --> 00:02:28,715 はい。 16 00:02:28,715 --> 00:02:32,285 しおさん 淳之介の重湯 まだですか? もう はあ すぐです。 17 00:02:32,285 --> 00:02:35,188 急いでね。 淳之介 お腹 すかしてるの。 はい。 18 00:02:35,188 --> 00:02:38,425 あっ それからカボチャなんだけど。 (春)今 裏ごし しとります。 19 00:02:38,425 --> 00:02:42,963 そう。 そしたら それは スープにして下さい。 まだ 口ん中に残るものは➡ 20 00:02:42,963 --> 00:02:45,432 あげない方が いいから。 じゃけど 奥様が➡ 21 00:02:45,432 --> 00:02:49,636 「そのままの方が ええ」言うて。 ええんよ。 大丈夫! 22 00:02:51,238 --> 00:02:53,306 しおさん…。 あ…? 23 00:02:53,306 --> 00:02:56,076 お嬢様 どうされたんじゃろうか? 24 00:02:56,076 --> 00:02:59,312 あれほど 淳之介様に 触らせてもらえなんだのに。 25 00:02:59,312 --> 00:03:02,215 いつじゃったか 淳之介様が 熱 出した日から➡ 26 00:03:02,215 --> 00:03:07,120 急に 奥様が お嬢様に 遠慮しはじめたんよなぁ…。 27 00:03:07,120 --> 00:03:11,124 お二人に 何が あったんじゃろうか…!? 28 00:03:14,761 --> 00:03:19,266 <あぐりは 淳之介との時間が増えて 喜んでいました。➡ 29 00:03:19,266 --> 00:03:23,270 そして この前の事で あぐりは やはり 自分の意見は➡ 30 00:03:23,270 --> 00:03:25,605 言うべき時に 言った方が 良いのだと➡ 31 00:03:25,605 --> 00:03:29,309 ひそかに 確信していたので ありました> 32 00:03:32,279 --> 00:03:34,281 (健太郎)みんな 聞いてくれ! 33 00:03:34,281 --> 00:03:38,085 来年の 3月から始まる 鉱山の鉄道工事じゃが➡ 34 00:03:38,085 --> 00:03:44,291 一切を 特命で この望月組が 請け負う事になったんじゃ。 35 00:03:44,291 --> 00:03:49,162 これは 組を挙げての一大事業。 みんな 一丸となってのう➡ 36 00:03:49,162 --> 00:03:53,300 何としても 成し遂げて もらいたいんじゃ。 頼むぞ! 37 00:03:53,300 --> 00:03:55,802 (一同)おう…! 38 00:03:55,802 --> 00:04:00,774 (磯辺)望月組 バンザ~イ! (一同)バンザ~イ! 39 00:04:00,774 --> 00:04:03,376 バンザ~イ! (一同)バンザ~イ! 40 00:04:03,376 --> 00:04:06,279 (磯辺)バンザ~イ! (一同)バンザ~イ! 41 00:04:06,279 --> 00:04:08,782 (拍手と歓声) 42 00:04:11,585 --> 00:04:16,389 それじゃ 2月には 倉敷の方へ 行ったままじゃなあ。 43 00:04:16,389 --> 00:04:20,927 おう そうなるのう。 どこも かしこも 景気が ぱっとせん時に➡ 44 00:04:20,927 --> 00:04:26,099 この大工事じゃ。 お前も しっかり頼むぞ。はい。 45 00:04:26,099 --> 00:04:29,769 何としても エイスケを 呼び戻さんと いかんのう…。 46 00:04:29,769 --> 00:04:34,407 エイスケから 何か 連絡は あったんか? いいえ…。 47 00:04:34,407 --> 00:04:39,779 年が明けたら 勇造の試験も 始まるしのう。 それまでに➡ 48 00:04:39,779 --> 00:04:43,617 なんとか エイスケと これからのことを 話し合いたいんじゃ…。 49 00:04:43,617 --> 00:04:48,288 あなたが 東京 行かれますか? いや 大事な仕事が 控えてるんだ。 50 00:04:48,288 --> 00:04:52,159 そんな時間はない。 困ったなあ…。 51 00:04:52,159 --> 00:05:02,235 もし 正月に帰ってこんとなるとだ 少し 仕送りを やめてみよう。➡ 52 00:05:02,235 --> 00:05:05,739 そうしたら とりあえずは 帰ってくるじゃろう。 53 00:05:05,739 --> 00:05:10,243 やめるんですか? ああ。 手荒え やり方かもしれんがのう➡ 54 00:05:10,243 --> 00:05:16,249 しかたがねえ。 あいつには 少し 荒療治が必要なんじゃ。 55 00:05:22,255 --> 00:05:25,592 ⚟勇造さん…。 夜食を 持ってきましたよ。 56 00:05:25,592 --> 00:05:30,463 (勇造)あ すいません。 どう… 進んでる? 57 00:05:30,463 --> 00:05:34,968 まあまあじゃな。 試験… もうすぐじゃもんなあ。 58 00:05:39,139 --> 00:05:41,775 お義姉さん…。 なに…? 59 00:05:41,775 --> 00:05:45,278 兄さん… 正月には 帰ってくるんじゃろうか? 60 00:05:45,278 --> 00:05:49,115 どうかなあ。 61 00:05:49,115 --> 00:05:54,421 どうしたん? もし 兄さんが 帰ってこないまま➡ 62 00:05:54,421 --> 00:05:59,259 僕が 東京の大学へ行くと この家に 男は お父さん 一人じゃ。 63 00:05:59,259 --> 00:06:02,729 心配 いらんわ! 妻五郎さんたちも いるし…。 64 00:06:02,729 --> 00:06:06,366 さっき 聞いたら 2月には 鉄道工事で➡ 65 00:06:06,366 --> 00:06:11,204 お父さんや妻五郎たちは みんな 倉敷で 暮らす事になるんじゃって。 66 00:06:11,204 --> 00:06:13,139 そう…。 67 00:06:13,139 --> 00:06:19,246 そうなると… 半年ぐらいは この家に 男がいないわけじゃ。 68 00:06:19,246 --> 00:06:23,116 それでも 僕は 東京へ 行って ええんかな? 69 00:06:23,116 --> 00:06:27,120 でも お義父様が お許しに なったことなんじゃろ? 70 00:06:27,120 --> 00:06:31,258 うん。 だったら 家のことは 気にしないで➡ 71 00:06:31,258 --> 00:06:34,160 勇造さんの 思ったとおりにすれば ええんよ。 72 00:06:34,160 --> 00:06:37,397 勇造さんは 勇造さんの人生が あるんじゃから。 73 00:06:37,397 --> 00:06:43,203 エイスケさんのことなんか 考えずに 自分の決めた道を進むべきよ。 74 00:06:43,203 --> 00:06:46,773 ありがとう… お義姉さん。 頑張ってな…! 75 00:06:46,773 --> 00:06:48,975 はい。 76 00:06:54,281 --> 00:06:59,786 <笑顔で あぐりに答えたものの 勇造の気持ちは 迷ったままでした。➡ 77 00:06:59,786 --> 00:07:02,355 そして その年も暮れて➡ 78 00:07:02,355 --> 00:07:05,558 大正14年の正月が やってきたのでした> 79 00:07:05,558 --> 00:07:10,430 あけましておめでとう! 今年も みんな 頑張ってくれや。 80 00:07:10,430 --> 00:07:13,733 (光代)はい。 (一同)おめでとうございます。 81 00:07:13,733 --> 00:07:15,735 おめでとう。 82 00:07:17,604 --> 00:07:21,241 <あぐりが 望月家に嫁いで 2度目の正月も➡ 83 00:07:21,241 --> 00:07:25,045 やはり エイスケの姿はありませんでした> 84 00:07:29,115 --> 00:07:35,255 ☎ 85 00:07:35,255 --> 00:07:39,125 (世津子)もしもし…? カフェ セ・ラ・ヴィでございます。 86 00:07:39,125 --> 00:07:44,397 あら! 御大…。 お久しぶりですわね。 87 00:07:44,397 --> 00:07:50,203 ああ…。 時間がねえんでなあ。 用件だけ 言うぞ。 88 00:07:50,203 --> 00:07:53,606 「エイスケへの仕送りは やめた」。 …おやおや。 89 00:07:53,606 --> 00:07:56,276 とうとう そこまで やりますか。 90 00:07:56,276 --> 00:07:58,778 ☎(健太郎)これ以上 東京で暮らすことは無理じゃ。➡ 91 00:07:58,778 --> 00:08:03,216 お前からものう 「岡山に 早く帰ってくるよう」 伝えてくれ。 92 00:08:03,216 --> 00:08:05,552 はい。 分かりました。 93 00:08:05,552 --> 00:08:10,357 まあ 伝えるだけは 伝えますけど…。 でもね 御大…➡ 94 00:08:10,357 --> 00:08:15,195 それきしの事で エイスケさん 東京を諦めませんよ。 95 00:08:15,195 --> 00:08:18,098 ☎(健太郎)どういう事じゃ? だって お金なんか➡ 96 00:08:18,098 --> 00:08:22,736 どうにでもなるって事ですよ。 ☎(健太郎)お前が 工面するってことか? 97 00:08:22,736 --> 00:08:27,607 私は しませんよ。 だって それは 「御大との約束」ですからね。 98 00:08:27,607 --> 00:08:32,746 でもね ほかに出す人がいたって 不思議じゃないでしょ? 99 00:08:32,746 --> 00:08:38,251 えっ? エイスケに 金を出す人間が おるっちゅうのか? 100 00:08:38,251 --> 00:08:43,123 ☎(世津子)まあね…。 世津子…。 101 00:08:43,123 --> 00:08:45,125 ☎(世津子)はい…? 102 00:08:45,125 --> 00:08:53,266 それは 女か? ん? エイスケに 女がいるっちゅうのか? 103 00:08:53,266 --> 00:08:57,937 アハハ そんな ヤボなこと 私の口から 言えませんよ。 104 00:08:57,937 --> 00:09:01,708 でもね 御大…。 御大なら 分かるでしょうけど➡ 105 00:09:01,708 --> 00:09:05,345 東京で 若い男が 独りで 暮らしているんです。 106 00:09:05,345 --> 00:09:10,183 そんな話の一つや二つ あったって おかしくありませんよ。 107 00:09:10,183 --> 00:09:17,090 世津子… 頼むわ! エイスケと その女を 別れさせてくれ! 108 00:09:17,090 --> 00:09:24,230 エイスケにはのう こっちには 女房も 子供も おるんじゃぞ。 …頼む! 109 00:09:24,230 --> 00:09:35,241 ああ…。 ああ… あの… また 電話するわ。 それじゃな…。 110 00:09:35,241 --> 00:09:37,544 (電話を切る音) 111 00:09:39,112 --> 00:09:43,616 磯辺…。 分かっちょるのう…? 112 00:09:46,386 --> 00:09:50,256 <世津子が言うように 仕送りを止めたぐらいでは➡ 113 00:09:50,256 --> 00:09:54,127 エイスケは 戻ってきませんでした。 そして いよいよ➡ 114 00:09:54,127 --> 00:09:59,966 勇造の受験の願書締め切りの日が やってきたのです> 115 00:09:59,966 --> 00:10:04,604 ⚟(妻五郎)大変じゃ! 誰か? お~い 誰か おらんのか? 116 00:10:04,604 --> 00:10:10,276 御大が 倒れた! 医者じゃ! 千吉…! 117 00:10:10,276 --> 00:10:14,781 ちょっと 血圧が高う なっただけじゃ。 118 00:10:14,781 --> 00:10:24,290 心配ねえ! 多分 過労じゃなあ…。 もう ええ年なんじゃから…➡ 119 00:10:24,290 --> 00:10:27,794 あんまり 無理せんようにな。 ああ…。 120 00:10:27,794 --> 00:10:31,631 ご面倒 おかけしました。 いやいやいや…。 121 00:10:31,631 --> 00:10:35,502 ありがとうございました。 122 00:10:35,502 --> 00:10:38,805 じゃ…。 どうも…。 123 00:10:48,181 --> 00:10:51,818 勇造…。 はい。 124 00:10:51,818 --> 00:10:54,821 願書は 出したんか? 125 00:10:57,323 --> 00:11:00,760 いえ。 (健太郎)締め切りは? 126 00:11:00,760 --> 00:11:04,264 今日です。 何を しとん? 127 00:11:04,264 --> 00:11:06,766 早う 出さんかい! 128 00:11:09,135 --> 00:11:14,274 心配するな。 わしは 大丈夫じゃ! 129 00:11:14,274 --> 00:11:18,611 早う 出してこい! はい…。 130 00:11:18,611 --> 00:11:36,796 ♬~ 131 00:11:36,796 --> 00:11:43,303 勇造さん…。 ちょっと 話 聞いて頂けんじゃろか? 132 00:11:43,303 --> 00:11:49,175 お願いします。 御大のそばにいて この望月組を継いで下さい! 133 00:11:49,175 --> 00:11:53,813 お願いします! 妻五郎さん…。 磯辺さん…。 134 00:11:53,813 --> 00:11:57,317 お兄さんは 東京から 戻ってきそうにもありません。 135 00:11:57,317 --> 00:12:03,923 詳しい事 勇造さんには言えんのじゃけど ボンは きっと戻ってこん! 136 00:12:03,923 --> 00:12:08,261 このままじゃと 望月組は 「御大の代」で 終わりじゃ。➡ 137 00:12:08,261 --> 00:12:10,930 御大 それで 心 痛められて…。 138 00:12:10,930 --> 00:12:13,967 (妻五郎)口では ああ言いよるけど➡ 139 00:12:13,967 --> 00:12:18,605 御大 本当は 勇造さんに そばにいてほしいんじゃ と思います。 140 00:12:18,605 --> 00:12:21,507 二人とも 手 上げて下さい。 いえ! 聞いてもらいます! 141 00:12:21,507 --> 00:12:23,476 今日は 聞いてもらいます。 142 00:12:23,476 --> 00:12:28,781 勇造さん。 わしら 勇造さんに 夢 あるん よう分かっとります。 143 00:12:28,781 --> 00:12:33,286 じゃけど もう一度 考えてみてくれんじゃろうか?➡ 144 00:12:33,286 --> 00:12:36,956 お願いします! (妻五郎)頼みます…! 145 00:12:36,956 --> 00:12:51,504 ♬~ 146 00:12:51,504 --> 00:12:54,974 勇造さん…。 147 00:12:54,974 --> 00:12:57,176 これ…。 148 00:12:59,312 --> 00:13:03,182 願書 出す時から 試験は 始まっとんじゃから。 149 00:13:03,182 --> 00:13:06,886 ありがとう。 行ってらっしゃい。 150 00:13:15,762 --> 00:13:18,965 東京まで 書留 お願いします。 151 00:13:30,276 --> 00:13:33,112  回想  勇造さんは 勇造さんの人生が あるんじゃから。➡ 152 00:13:33,112 --> 00:13:37,950 エイスケさんの事なんか 気にしないで 自分の決めた道を進むべきよ。 153 00:13:37,950 --> 00:13:39,986  回想  御大 口では ああ言いよるけど➡ 154 00:13:39,986 --> 00:13:43,289 本当は 勇造さんに そばにいてほしいんじゃ と思います。 155 00:13:43,289 --> 00:13:47,160 わしら 勇造さんに 夢があるん よう知っとります。 156 00:13:47,160 --> 00:13:51,164 じゃけど もう一度 考え直してみてくれんじゃろうか。 157 00:13:51,164 --> 00:13:55,001 お願いします! 頼みます!頼みます! 158 00:13:55,001 --> 00:13:58,438  回想  来年の受験は 必ず合格しろ! 159 00:13:58,438 --> 00:14:02,075 それで 東京へ行きゃ ええ。 160 00:14:02,075 --> 00:14:05,278 こっちのことは… 心配するな! 161 00:14:06,946 --> 00:14:11,384 (郵便局員)次の方 次の方… どうぞ。 162 00:14:11,384 --> 00:14:13,386 あ… はい。 163 00:14:15,254 --> 00:14:20,093 勇造は どうしたんじゃろう? (しお)さあ…? 164 00:14:20,093 --> 00:14:23,296 私… 呼んでまいります。 165 00:14:25,898 --> 00:14:29,902 勇造さん! お食事ですよ。 166 00:14:38,478 --> 00:14:48,955 ♬~ 167 00:14:48,955 --> 00:14:51,791 勇造さん…。 168 00:14:51,791 --> 00:14:57,296 ♬~