1 00:00:04,000 --> 00:00:22,000 {\an1}♬〜 2 00:00:23,000 --> 00:00:25,000 (亀山美和子)キャッ! 3 00:00:25,000 --> 00:00:27,000 {\an1}(亀山 薫)ん? どうした? どうした? 4 00:00:27,000 --> 00:00:30,000 ああ もう ショック…。 5 00:00:30,000 --> 00:00:33,000 ペアカップの片方だけ割れるなんて 6 00:00:30,000 --> 00:00:33,000 縁起でもないよ。 7 00:00:33,000 --> 00:00:36,000 {\an1}まあ しゃあないよ。 8 00:00:36,000 --> 00:00:39,000 {\an1}「形あるものは いつか壊れる」ってな。 9 00:00:39,000 --> 00:00:41,000 {\an1}はい 今までありがとさん。 10 00:00:41,000 --> 00:00:44,000 あっ じゃあ 掃除機。 11 00:00:41,000 --> 00:00:44,000 は〜い。 12 00:00:48,000 --> 00:00:55,000 (時計の時報) 13 00:00:55,000 --> 00:01:08,000 {\an1}♬〜 14 00:01:08,000 --> 00:01:10,000 {\an1}(奥田 剛)キャスリング。 15 00:01:14,000 --> 00:01:17,000 (杉下右京)「王の入城」。 16 00:01:17,000 --> 00:01:23,000 {\an4}「城に入る」というだけあって 17 00:01:17,000 --> 00:01:23,000 {\an1}ますます 守りが堅くなりましたねぇ。 18 00:01:23,000 --> 00:01:28,000 キングを守るルークも 19 00:01:23,000 --> 00:01:28,000 ビショップに守られていて→ 20 00:01:28,000 --> 00:01:32,000 そのビショップもまた 21 00:01:28,000 --> 00:01:32,000 ナイトに守られている。 22 00:01:32,000 --> 00:01:35,000 ああ指せば こう指し返される。 23 00:01:35,000 --> 00:01:37,000 なかなか いい手が見つかりません。 24 00:01:37,000 --> 00:01:41,000 まさに 難攻不落の城塞。 25 00:01:41,000 --> 00:01:43,000 {\an1}(奥田)文字どおり 打つ手なし。 26 00:01:43,000 --> 00:01:45,000 リザインか? 27 00:01:45,000 --> 00:01:48,000 いいえ。 僕は諦めません。 28 00:01:48,000 --> 00:01:52,000 必ず どこかに穴があるはず。 29 00:01:52,000 --> 00:02:01,000 {\an1}♬〜 30 00:02:01,000 --> 00:02:03,000 望むところだ。 31 00:02:08,000 --> 00:02:10,000 {\an1}こんな山奥には 誰も来ない。 32 00:02:10,000 --> 00:02:13,000 {\an1}毎日 一人で向き合ってきたおかげで→ 33 00:02:13,000 --> 00:02:16,000 {\an4}どんな手がきても 34 00:02:13,000 --> 00:02:16,000 {\an1}揺らぐことはなくなった。 35 00:02:16,000 --> 00:02:18,000 なるほど。 36 00:02:18,000 --> 00:02:20,000 この城を崩すためには→ 37 00:02:20,000 --> 00:02:25,000 先の先まで 考えを張り巡らせる 38 00:02:20,000 --> 00:02:25,000 必要がありそうです。 39 00:02:25,000 --> 00:02:28,000 {\an1}まあ ゆっくり考えればいい。 40 00:02:28,000 --> 00:02:31,000 {\an4}ここの時間は 41 00:02:28,000 --> 00:02:31,000 {\an1}止まってるようなものだ。 42 00:02:35,000 --> 00:02:39,000 {\an1}道に迷ったって話だったが→ 43 00:02:39,000 --> 00:02:42,000 {\an4}そもそも 44 00:02:39,000 --> 00:02:42,000 {\an1}こんな山奥まで何しに来た? 45 00:02:42,000 --> 00:02:46,000 仕事です。 46 00:02:42,000 --> 00:02:46,000 {\an1}公務員のか? 47 00:02:46,000 --> 00:02:49,000 公務員といっても 48 00:02:46,000 --> 00:02:49,000 警察官ですので…。 49 00:02:51,000 --> 00:02:54,000 {\an1}警察が なんの用だ? 50 00:02:54,000 --> 00:02:58,000 ある事件のことで 51 00:02:54,000 --> 00:02:58,000 被害者遺族に会いに。 52 00:02:58,000 --> 00:03:00,000 {\an1}ある事件? 53 00:03:00,000 --> 00:03:07,000 今から15年前 2010年12月28日→ 54 00:03:07,000 --> 00:03:13,000 {\an4}杉並区高円寺で 55 00:03:07,000 --> 00:03:13,000 殺人事件が発生しました。 56 00:03:13,000 --> 00:03:17,000 {\an1}被害者は 3人家族の母親と娘さん。 57 00:03:17,000 --> 00:03:23,000 {\an4}2人とも 鋭利な刃物で刺されて 58 00:03:17,000 --> 00:03:23,000 {\an1}亡くなっていました。 59 00:03:23,000 --> 00:03:29,000 {\an4}遺体と現場の状況から 60 00:03:23,000 --> 00:03:29,000 {\an1}死亡時刻は 午前0時頃と推定。 61 00:03:29,000 --> 00:03:32,000 {\an1}凶器自体は見つかりませんでしたが→ 62 00:03:32,000 --> 00:03:37,000 {\an4}遺体の体内に残された破片から 63 00:03:32,000 --> 00:03:37,000 {\an1}出刃包丁と判明。 64 00:03:37,000 --> 00:03:40,000 {\an1}銘柄まで特定されました。 65 00:03:40,000 --> 00:03:42,000 その一方で→ 66 00:03:42,000 --> 00:03:47,000 {\an4}現場には 犯人のものとおぼしき 67 00:03:42,000 --> 00:03:47,000 {\an1}数々の遺留品が残され→ 68 00:03:47,000 --> 00:03:50,000 DNAまで検出されました。 69 00:03:50,000 --> 00:03:55,000 {\an4}そのため 70 00:03:50,000 --> 00:03:55,000 {\an1}犯人は容易に見つけ出せるはず…。 71 00:03:55,000 --> 00:03:59,000 {\an1}そう考えられていたにもかかわらず→ 72 00:03:59,000 --> 00:04:04,000 {\an4}15年が過ぎた今も 73 00:03:59,000 --> 00:04:04,000 {\an1}いまだ 事件解決には至っていません。 74 00:04:04,000 --> 00:04:07,000 {\an1}被害者遺族に会いに来ただと? 75 00:04:07,000 --> 00:04:09,000 ええ。 76 00:04:09,000 --> 00:04:16,000 {\an4}事件発生時 偶然 外出していたことで 77 00:04:09,000 --> 00:04:16,000 {\an1}一人だけ 難を逃れた方がいまして…。 78 00:04:16,000 --> 00:04:20,000 {\an1}第一発見者でもある 父親です。 79 00:04:20,000 --> 00:04:23,000 {\an1}わざと言ってるのか? 80 00:04:23,000 --> 00:04:27,000 そいつは…→ 81 00:04:27,000 --> 00:04:29,000 俺のことだろ。 82 00:04:30,000 --> 00:04:34,000 では あなたは 83 00:04:30,000 --> 00:04:34,000 奥田剛で間違いありませんね? 84 00:04:34,000 --> 00:04:37,000 {\an1}なんで 最初に警察だと言わなかった? 85 00:04:37,000 --> 00:04:40,000 おや てっきり言ったものと…。 86 00:04:40,000 --> 00:04:44,000 {\an4}聞いてたら 中に入れてない。 87 00:04:40,000 --> 00:04:44,000 {\an1}警察は嫌いだ。 88 00:04:44,000 --> 00:04:46,000 無理もありません。 89 00:04:46,000 --> 00:04:50,000 当時 あなたは 90 00:04:46,000 --> 00:04:50,000 警察の取り調べを受けた。 91 00:04:50,000 --> 00:04:53,000 {\an1}被害者側にもかかわらずだ。 92 00:04:53,000 --> 00:04:56,000 一人だけ 難を逃れられたのは→ 93 00:04:56,000 --> 00:05:02,000 事件の夜 たまたま忘年会があって 94 00:04:56,000 --> 00:05:02,000 外出していたからですね。 95 00:05:02,000 --> 00:05:06,000 ですが 実際には 96 00:05:02,000 --> 00:05:06,000 当日 店に行ってみたら→ 97 00:05:06,000 --> 00:05:10,000 幹事の手違いで 98 00:05:06,000 --> 00:05:10,000 予約できていなかったために→ 99 00:05:10,000 --> 00:05:14,000 会自体が 年明けに延期になった。 100 00:05:14,000 --> 00:05:20,000 {\an4}ところが あなたは 101 00:05:14,000 --> 00:05:20,000 {\an1}そのあと すぐには家に帰らず→ 102 00:05:20,000 --> 00:05:25,000 {\an4}終電間際まで 103 00:05:20,000 --> 00:05:25,000 {\an1}一人で街を散策されていた。 104 00:05:25,000 --> 00:05:29,000 {\an1}しかし それを証明する人物はおらず→ 105 00:05:29,000 --> 00:05:35,000 街中の防犯カメラなどにも 106 00:05:29,000 --> 00:05:35,000 あなたの姿は映っていなかった。 107 00:05:35,000 --> 00:05:40,000 確かに 捜査上は アリバイがない 108 00:05:35,000 --> 00:05:40,000 ということになってしまいます。 109 00:05:40,000 --> 00:05:45,000 {\an4}だから 代わりに教えてやっただろ。 110 00:05:40,000 --> 00:05:45,000 {\an1}犯人のこと。 111 00:05:45,000 --> 00:05:50,000 ええ。 事件の5日前 12月23日…。 112 00:05:50,000 --> 00:05:52,000 {\an1}よし もうちょっと付けよう。 ねっ。 113 00:05:54,000 --> 00:05:56,000 (杉下の声)あなたは→ 114 00:05:56,000 --> 00:06:01,000 {\an4}「自宅付近で 不審な男を目撃した」と 115 00:05:56,000 --> 00:06:01,000 {\an1}おっしゃった。 116 00:06:01,000 --> 00:06:05,000 {\an4}28日 忘年会って言ってたよね? 117 00:06:01,000 --> 00:06:05,000 ああ。 118 00:06:05,000 --> 00:06:09,000 {\an4}何時頃になりそう? 帰り。 119 00:06:05,000 --> 00:06:09,000 終電近くになるんじゃないか? 120 00:06:09,000 --> 00:06:11,000 {\an4}じゃあ 先に寝ちゃうね。 121 00:06:09,000 --> 00:06:11,000 ああ。 122 00:06:11,000 --> 00:06:18,000 {\an1}♬〜 123 00:06:18,000 --> 00:06:21,000 どうかした? 124 00:06:18,000 --> 00:06:21,000 {\an1}ん? ああ いや…。 125 00:06:21,000 --> 00:06:23,000 (杉下の声)その後→ 126 00:06:23,000 --> 00:06:29,000 {\an4}犯人の遺留品から出たDNAと あなたのものが 127 00:06:23,000 --> 00:06:29,000 {\an1}一致しなかったこともあり→ 128 00:06:29,000 --> 00:06:34,000 {\an4}捜査本部は 129 00:06:29,000 --> 00:06:34,000 {\an1}その男を第一容疑者に転換しましたが→ 130 00:06:34,000 --> 00:06:38,000 いまだ 逮捕には至っていません。 131 00:06:38,000 --> 00:06:43,000 {\an1}無実の遺族を疑った揚げ句に この体たらく。 132 00:06:43,000 --> 00:06:46,000 {\an1}いかに警察が無能かということだ。 133 00:06:46,000 --> 00:06:48,000 その点に限って言えば→ 134 00:06:48,000 --> 00:06:52,000 遺留品にとらわれすぎたのが 135 00:06:48,000 --> 00:06:52,000 原因ではないかと考えています。 136 00:06:52,000 --> 00:06:55,000 どういう意味だ? 137 00:06:55,000 --> 00:06:58,000 {\an1}凶器は持って行ったにもかかわらず→ 138 00:06:58,000 --> 00:07:04,000 {\an4}それ以外のものは残していくというのは 139 00:06:58,000 --> 00:07:04,000 {\an1}不自然だと思いませんか? 140 00:07:04,000 --> 00:07:07,000 捜査を攪乱するために→ 141 00:07:07,000 --> 00:07:13,000 {\an4}どこかから盗んできたものを 142 00:07:07,000 --> 00:07:13,000 {\an1}わざと置いていったのだとしたら…。 143 00:07:13,000 --> 00:07:19,000 だとすれば DNAの照合など 144 00:07:13,000 --> 00:07:19,000 なんの意味もないことになります。 145 00:07:19,000 --> 00:07:24,000 {\an4}俺の容疑を晴らすものでもない。 146 00:07:19,000 --> 00:07:24,000 {\an1}だから ここに来たと? 147 00:07:24,000 --> 00:07:28,000 {\an4}あくまで 捜査が難航している原因を 148 00:07:24,000 --> 00:07:28,000 述べたまでです。 149 00:07:28,000 --> 00:07:31,000 {\an1}なら 何しに来た? 150 00:07:31,000 --> 00:07:35,000 {\an4}まさか 新しい証拠が出たとでも 151 00:07:31,000 --> 00:07:35,000 {\an1}言うんじゃないだろうな? 152 00:07:35,000 --> 00:07:37,000 {\an1}15年も経って…。 153 00:07:37,000 --> 00:07:40,000 おっしゃるとおり 154 00:07:37,000 --> 00:07:40,000 時間が経てば経つほど→ 155 00:07:40,000 --> 00:07:44,000 新たな証拠が出てくる可能性は 156 00:07:40,000 --> 00:07:44,000 下がっていきます。 157 00:07:44,000 --> 00:07:46,000 しかし その一方で→ 158 00:07:46,000 --> 00:07:50,000 過去の手掛かりを分析する技術は 159 00:07:46,000 --> 00:07:50,000 進歩していく。 160 00:07:50,000 --> 00:07:56,000 {\an4}昨今では AIによる 161 00:07:50,000 --> 00:07:56,000 {\an1}防犯カメラの画像鮮明化という技術が…。 162 00:07:56,000 --> 00:07:58,000 防犯カメラ? 163 00:07:58,000 --> 00:08:02,000 事件現場と同じ沿線の荻窪に→ 164 00:08:02,000 --> 00:08:07,000 凶器と同じ型の包丁を販売していた 165 00:08:02,000 --> 00:08:07,000 金物店があったのですが→ 166 00:08:07,000 --> 00:08:11,000 {\an4}その店の向かいにあった防犯カメラに→ 167 00:08:11,000 --> 00:08:16,000 {\an4}店内で包丁を物色する男の 168 00:08:11,000 --> 00:08:16,000 後ろ姿が映っていました。 169 00:08:16,000 --> 00:08:23,000 {\an4}買わずに去っていったため 170 00:08:16,000 --> 00:08:23,000 {\an1}当時は 捜索するまで至りませんでしたが→ 171 00:08:23,000 --> 00:08:26,000 {\an1}先日 鮮明化技術によって→ 172 00:08:26,000 --> 00:08:31,000 {\an4}実は 173 00:08:26,000 --> 00:08:31,000 {\an1}万引きしていたことが新たにわかりました。 174 00:08:31,000 --> 00:08:34,000 {\an1}その男が俺だって言いたいのか? 175 00:08:35,000 --> 00:08:37,000 いえ。 176 00:08:37,000 --> 00:08:39,000 待ってください。 177 00:08:37,000 --> 00:08:39,000 なんだ? 178 00:08:46,000 --> 00:08:49,000 この手は いかがでしょう? 179 00:08:51,000 --> 00:08:55,000 {\an1}これまでの流れを生かした手か。 180 00:08:55,000 --> 00:09:03,000 ところで 包丁が万引きされたのは 181 00:08:55,000 --> 00:09:03,000 12月24日の午後3時頃なのですが→ 182 00:09:03,000 --> 00:09:06,000 どちらにいらっしゃいました? 183 00:09:06,000 --> 00:09:09,000 {\an4}なぜ そんなことを聞く? 184 00:09:06,000 --> 00:09:09,000 確認までに。 185 00:09:11,000 --> 00:09:14,000 {\an1}仕事先にいた。 186 00:09:14,000 --> 00:09:20,000 {\an4}確か 当時 あなたは 個人事業主として 187 00:09:14,000 --> 00:09:20,000 {\an1}電気工事を請け負っていらっしゃった。 188 00:09:20,000 --> 00:09:23,000 仕事先というと? 189 00:09:28,000 --> 00:09:30,000 築地。 190 00:09:33,000 --> 00:09:35,000 {\an1}お前の番だぞ。 191 00:09:38,000 --> 00:09:41,000 築地の どちら? 192 00:09:43,000 --> 00:09:46,000 {\an1}ウミマル水産って会社だ。 193 00:09:46,000 --> 00:09:54,000 {\an1}♬〜 194 00:09:54,000 --> 00:09:56,000 どうぞ。 195 00:09:56,000 --> 00:10:04,000 {\an1}♬〜 196 00:10:05,000 --> 00:10:07,000 {\an4}(美和子)ちょっと ちょっと… 見て。 197 00:10:05,000 --> 00:10:07,000 {\an1}ああ できた? 198 00:10:07,000 --> 00:10:10,000 (美和子)見て。 199 00:10:07,000 --> 00:10:10,000 {\an1}ああ ああ… 見る 見る。 フフフッ! 200 00:10:10,000 --> 00:10:13,000 {\an4}(においを嗅ぐ音) 201 00:10:10,000 --> 00:10:13,000 {\an1}あっ いいにおい。 ねっ。 うん。 202 00:10:13,000 --> 00:10:15,000 ほら! 203 00:10:16,000 --> 00:10:20,000 {\an4}ああ… 日本代表! 204 00:10:16,000 --> 00:10:20,000 {\an1}これ 美和子ブルー! 205 00:10:20,000 --> 00:10:22,000 いや 大げさだよ! もう…。 206 00:10:22,000 --> 00:10:25,000 {\an4}「食べなければならない戦いが 207 00:10:22,000 --> 00:10:25,000 {\an1}そこにはある」と。 208 00:10:25,000 --> 00:10:27,000 ん? なんて? 209 00:10:25,000 --> 00:10:27,000 (携帯電話の着信音) 210 00:10:27,000 --> 00:10:29,000 {\an4}あっ なんか来た。 211 00:10:27,000 --> 00:10:29,000 えっ? 212 00:10:31,000 --> 00:10:34,000 {\an1}あれ? 右京さんからだ。 213 00:10:34,000 --> 00:10:38,000 あれ? 今日 非番じゃないの? 214 00:10:34,000 --> 00:10:38,000 {\an1}そうなんだけど… うん? 215 00:10:38,000 --> 00:10:42,000 {\an4}「アリバイの裏取りをお願いします」だって。 216 00:10:38,000 --> 00:10:42,000 えっ? 217 00:10:42,000 --> 00:10:45,000 {\an4}あっ! ねえ ねえ ねえ ねえ ねえ…。 218 00:10:42,000 --> 00:10:45,000 えっ? 219 00:10:45,000 --> 00:10:49,000 {\an4}あれ? この人 どこかで見覚えない? 220 00:10:45,000 --> 00:10:49,000 だよね。 221 00:10:50,000 --> 00:11:03,000 {\an1}♬〜 222 00:11:03,000 --> 00:11:05,000 ああ… ここか。 223 00:11:05,000 --> 00:11:08,000 (携帯電話の着信音) 224 00:11:05,000 --> 00:11:08,000 あっ…! 225 00:11:09,000 --> 00:11:11,000 あっ さっきの 誰かわかったよ。 226 00:11:11,000 --> 00:11:15,000 高円寺母子殺害事件の 227 00:11:11,000 --> 00:11:15,000 一人だけ生き残った遺族だわ。 228 00:11:15,000 --> 00:11:17,000 {\an1}ああ〜! そうだ そうだ。 229 00:11:17,000 --> 00:11:19,000 ああ… でも 一瞬 疑われたみたい。 230 00:11:19,000 --> 00:11:21,000 えっ そうなの? 231 00:11:21,000 --> 00:11:23,000 {\an1}(美和子)うん。 とはいっても→ 232 00:11:23,000 --> 00:11:26,000 {\an4}犯人の遺留品から出たDNAが 233 00:11:23,000 --> 00:11:26,000 {\an1}一致しなかったから→ 234 00:11:26,000 --> 00:11:29,000 {\an1}捜査方針を すぐ転換したみたい。 235 00:11:29,000 --> 00:11:33,000 その人物のアリバイを 236 00:11:29,000 --> 00:11:33,000 右京さんが調べ直してる…。 237 00:11:33,000 --> 00:11:35,000 {\an1}これは 何かあるってことだよね。 238 00:11:35,000 --> 00:11:37,000 うん。 239 00:11:37,000 --> 00:11:39,000 (携帯電話の振動音) 240 00:11:43,000 --> 00:11:45,000 {\an1}(奥田)何をしてる? 241 00:11:47,000 --> 00:11:49,000 お前の番だ。 242 00:11:49,000 --> 00:11:51,000 失礼。 243 00:11:51,000 --> 00:12:07,000 {\an1}♬〜 244 00:12:07,000 --> 00:12:10,000 {\an1}まあ 15年前の話なんですけどね。 245 00:12:11,000 --> 00:12:13,000 (携帯電話の振動音) 246 00:12:18,000 --> 00:12:20,000 {\an1}(奥田)どうだった? 247 00:12:20,000 --> 00:12:22,000 {\an3}はい? 248 00:12:23,000 --> 00:12:25,000 調べさせてるんだろ? 249 00:12:27,000 --> 00:12:33,000 残念ながら 当時を知る人は 250 00:12:27,000 --> 00:12:33,000 もう残っていないようです。 251 00:12:33,000 --> 00:12:35,000 そうか。 252 00:12:35,000 --> 00:12:38,000 {\an4}なら その日 俺がいたことを 253 00:12:35,000 --> 00:12:38,000 {\an1}証明できないか。 254 00:12:38,000 --> 00:12:40,000 そうなりますね。 255 00:12:40,000 --> 00:12:45,000 {\an1}しかし 逆を言えば…→ 256 00:12:45,000 --> 00:12:49,000 {\an4}いなかったという証明も 257 00:12:45,000 --> 00:12:49,000 {\an1}できないということになるな。 258 00:12:52,000 --> 00:12:56,000 {\an4}誰か いないですかね? 259 00:12:52,000 --> 00:12:56,000 {\an1}一人でもいいんですけどね。 260 00:12:56,000 --> 00:12:58,000 そう言われましてもね…。 261 00:12:58,000 --> 00:13:02,000 {\an1}いない? あっ ありがとうございました。 262 00:13:04,000 --> 00:13:06,000 駄目か…。 263 00:13:11,000 --> 00:13:16,000 そうだ… 思い出した。 264 00:13:16,000 --> 00:13:20,000 あの倉庫係なら 265 00:13:16,000 --> 00:13:20,000 まだいるかもしれない。 266 00:13:20,000 --> 00:13:23,000 倉庫係…。 267 00:13:28,000 --> 00:13:32,000 倉庫係ね。 えっと…。 268 00:13:32,000 --> 00:13:37,000 {\an4}すいません! 269 00:13:32,000 --> 00:13:37,000 {\an1}あの… 倉庫に入りたいんですけど。 270 00:13:37,000 --> 00:13:40,000 {\an1}…いないから 開けちゃいま〜す。 271 00:13:40,000 --> 00:13:43,000 おおっ! 失礼します。 272 00:13:43,000 --> 00:13:46,000 うっ うっ… おお! 273 00:13:46,000 --> 00:13:49,000 えっ? マイナス70度!? 274 00:13:49,000 --> 00:13:52,000 下手すりゃ死んじゃうよ こりゃ。 275 00:13:52,000 --> 00:13:55,000 {\an1}えー… 倉庫係の方 いらっしゃいますか? 276 00:13:56,000 --> 00:14:00,000 (時計の時報) 277 00:14:00,000 --> 00:14:02,000 かかったな。 278 00:14:11,000 --> 00:14:13,000 (扉の閉まる音) 279 00:14:13,000 --> 00:14:16,000 ん…? えっ? 280 00:14:16,000 --> 00:14:18,000 {\an1}あれ? 閉まってる。 281 00:14:18,000 --> 00:14:21,000 {\an1}えっ なんで? ちょっ… えっ!? 282 00:14:21,000 --> 00:14:25,000 ううっ…! くっ…! 283 00:14:25,000 --> 00:14:27,000 {\an1}おいおい どうなってんだ? これ。 284 00:14:27,000 --> 00:14:30,000 {\an1}あっ そうだ。 右京さんに…。 285 00:14:31,000 --> 00:14:35,000 {\an1}あれ? おい! 電源入んねえ。 286 00:14:35,000 --> 00:14:38,000 {\an1}そうか 気温が低すぎるのか…。 287 00:14:38,000 --> 00:14:40,000 クソ! 288 00:14:40,000 --> 00:14:44,000 (たたく音) 289 00:14:40,000 --> 00:14:44,000 {\an1}おーい! おーい! おい! 290 00:14:47,000 --> 00:14:52,000 {\an1}やべえ… 頭がボーッとしてきた。 クソ! 291 00:14:52,000 --> 00:14:54,000 (たたく音) 292 00:14:52,000 --> 00:14:54,000 おーい! 293 00:14:54,000 --> 00:14:58,000 {\an4}ᗕ誰か いますか!? 出してくれ! 294 00:14:54,000 --> 00:14:58,000 ᗕ(扉をたたく音) 295 00:14:58,000 --> 00:15:02,000 {\an1}(奥田)大事な駒を失ったな。 296 00:15:02,000 --> 00:15:15,000 {\an1}♬〜 297 00:15:15,000 --> 00:15:17,000 (奥田)何をしてる? 298 00:15:20,000 --> 00:15:22,000 お前の番だ。 299 00:15:24,000 --> 00:15:26,000 失礼。 300 00:15:34,000 --> 00:15:36,000 {\an1}どうした? 301 00:15:36,000 --> 00:15:42,000 {\an4}考えた末 この手は やめておいたほうがよい 302 00:15:36,000 --> 00:15:42,000 {\an1}という結論に至りました。 303 00:15:42,000 --> 00:15:49,000 {\an4}指せば 3手前に張られた罠に落ちて 304 00:15:42,000 --> 00:15:49,000 大事な駒を失ってしまいます。 305 00:15:49,000 --> 00:15:51,000 {\an1}よく気づいたな。 306 00:15:51,000 --> 00:15:54,000 気づいたといえば もう一つ。 307 00:15:54,000 --> 00:15:58,000 12月24日は 築地にいたと 308 00:15:54,000 --> 00:15:58,000 おっしゃいましたが→ 309 00:15:58,000 --> 00:16:04,000 確か 当時の事情聴取では 310 00:15:58,000 --> 00:16:04,000 横浜と証言されていました。 311 00:16:04,000 --> 00:16:06,000 なぜ 嘘を? 312 00:16:06,000 --> 00:16:11,000 {\an4}そうだったか? 313 00:16:06,000 --> 00:16:11,000 {\an1}何せ 15年も前のことなんでな。 314 00:16:11,000 --> 00:16:16,000 チェスと同じく 315 00:16:11,000 --> 00:16:16,000 何かの罠にでも はめようと? 316 00:16:18,000 --> 00:16:20,000 次の手は? 317 00:16:26,934 --> 00:16:33,934 {\an4}一手 指しかけては 考え直し 318 00:16:26,934 --> 00:16:33,934 {\an1}頭の中と現実を行ったり来たり…。 319 00:16:40,934 --> 00:16:43,934 こういう手なら どうでしょう? 320 00:16:44,934 --> 00:16:48,934 {\an4}序盤のクイーンズ・ギャンビットを 321 00:16:44,934 --> 00:16:48,934 {\an1}生かす手だな。 322 00:16:48,934 --> 00:16:53,934 事件の5日前 12月23日。 323 00:16:53,934 --> 00:16:57,934 あなたが自宅周辺で見かけた 324 00:16:53,934 --> 00:16:57,934 という男について→ 325 00:16:57,934 --> 00:17:01,934 {\an1}もう一度 お話し願えないでしょうか? 326 00:17:01,934 --> 00:17:05,934 覚えているのは…→ 327 00:17:05,934 --> 00:17:10,934 {\an1}チェック柄のマフラーと… 手袋。 328 00:17:10,934 --> 00:17:12,934 {\an1}(杉下の声)どんな手袋でしょう? 329 00:17:12,934 --> 00:17:16,934 {\an4}(奥田の声)手の甲に 330 00:17:12,934 --> 00:17:16,934 {\an1}牙のようなマークがあった。 331 00:17:18,934 --> 00:17:23,934 気を落ち着けるために 332 00:17:18,934 --> 00:17:23,934 一度 外の空気を吸ってきます。 333 00:17:28,934 --> 00:17:31,934 {\an1}棋譜は覚えていますので ご心配なく。 334 00:17:36,934 --> 00:17:38,934 {\an1}さっき送ってくれた画像って→ 335 00:17:38,934 --> 00:17:41,934 高円寺事件で生き残った 336 00:17:38,934 --> 00:17:41,934 被害者遺族ですよね? 337 00:17:41,934 --> 00:17:43,934 何 調べてるんですか? 338 00:17:43,934 --> 00:17:47,934 {\an4}今は 339 00:17:43,934 --> 00:17:47,934 {\an1}細かい話をしていられる状況にありません。 340 00:17:47,934 --> 00:17:51,934 {\an4}これから言うマフラーと手袋について 341 00:17:47,934 --> 00:17:51,934 {\an1}調べてもらえますか? 342 00:17:51,934 --> 00:17:55,934 {\an4}えっ ウミマル水産は? 343 00:17:51,934 --> 00:17:55,934 {\an1}築地って言うから 来てるんですけど。 344 00:17:55,934 --> 00:17:59,934 {\an1}一つは strandというブランドのマフラー。 345 00:17:59,934 --> 00:18:03,934 {\an4}イギリスのメーカーで 346 00:17:59,934 --> 00:18:03,934 {\an1}代理店は 日本に1つしかないはずです。 347 00:18:03,934 --> 00:18:05,934 もう一つは手袋で→ 348 00:18:05,934 --> 00:18:10,934 手の甲に 牙のようなマークが 349 00:18:05,934 --> 00:18:10,934 ついているそうなのですが→ 350 00:18:10,934 --> 00:18:12,934 それについては わかりません。 351 00:18:12,934 --> 00:18:14,934 牙? ああ…。 352 00:18:15,934 --> 00:18:18,934 (田中)もう 在庫限りだ。 353 00:18:18,934 --> 00:18:20,934 {\an1}ああ… すいませんね。 354 00:18:20,934 --> 00:18:23,934 {\an4}あっ そう そう そう。 355 00:18:20,934 --> 00:18:23,934 {\an1}これ これ これ。 356 00:18:23,934 --> 00:18:27,934 {\an4}確か ここのって 店長のとこでしか 357 00:18:23,934 --> 00:18:27,934 {\an1}取り扱ってないって言ってたよね? 358 00:18:27,934 --> 00:18:29,934 うん うちだけだよ。 359 00:18:29,934 --> 00:18:32,934 わざわざ 現地 行って 360 00:18:29,934 --> 00:18:32,934 買い付けてきてるんだ。 361 00:18:32,934 --> 00:18:35,934 {\an4}どれぐらい前から? 362 00:18:32,934 --> 00:18:35,934 うーん… もうすぐ20年になるね。 363 00:18:35,934 --> 00:18:38,934 {\an1}どうしても欲しいっていう常連がいるんでな。 364 00:18:38,934 --> 00:18:42,934 {\an4}じゃあ じゃあ じゃあ じゃあ 365 00:18:38,934 --> 00:18:42,934 {\an1}買った客は大体わかるってこと? 366 00:18:42,934 --> 00:18:45,934 全員わかるよ。 367 00:18:42,934 --> 00:18:45,934 {\an1}助かる。 368 00:18:48,934 --> 00:18:52,934 {\an4}(奥田)どうやって 369 00:18:48,934 --> 00:18:52,934 {\an1}こんな立派な山荘を手に入れたのか。 370 00:18:52,934 --> 00:18:54,934 そう思ってるんだろ? 371 00:18:54,934 --> 00:18:57,934 {\an1}いえ そういうわけでは…。 372 00:18:57,934 --> 00:19:00,934 {\an1}別に 悪事を働いたわけじゃない。 373 00:19:00,934 --> 00:19:04,934 {\an1}事件で保険金が入ったんだ。 374 00:19:04,934 --> 00:19:07,934 (携帯電話の振動音) 375 00:19:07,934 --> 00:19:09,934 失礼。 376 00:19:09,934 --> 00:19:12,934 お前の番だ。 377 00:19:12,934 --> 00:19:15,934 ここで出ればいい。 378 00:19:15,934 --> 00:19:17,934 (携帯電話の振動音) 379 00:19:17,934 --> 00:19:20,934 {\an1}マフラーの店に来ています。 380 00:19:20,934 --> 00:19:25,934 {\an4}確かに 日本では ここでしか扱ってないうえに 381 00:19:20,934 --> 00:19:25,934 {\an1}言ってた柄が限定品で→ 382 00:19:25,934 --> 00:19:28,934 {\an1}顧客リストまであったんですが→ 383 00:19:28,934 --> 00:19:32,934 {\an4}チェックのマフラーと 384 00:19:28,934 --> 00:19:32,934 {\an1}牙のロゴの手袋→ 385 00:19:32,934 --> 00:19:35,934 {\an4}両方買った人物っていうのは 386 00:19:32,934 --> 00:19:35,934 {\an1}いなかったんですよ。 387 00:19:35,934 --> 00:19:38,934 そうですか。 ご苦労さま。 388 00:19:39,934 --> 00:19:42,934 {\an1}当てが外れたか? 389 00:19:42,934 --> 00:19:44,934 {\an1}早く指せ。 390 00:19:47,934 --> 00:19:57,934 (時計の時報) 391 00:20:04,934 --> 00:20:09,934 {\an1}なるほど。 そういうわけでしたか。 392 00:20:16,934 --> 00:20:18,934 チェック。 393 00:20:20,934 --> 00:20:27,934 {\an4}当時 証言になかった服装の話を 394 00:20:20,934 --> 00:20:27,934 {\an1}なぜ 今になってと思っていました。 395 00:20:27,934 --> 00:20:31,934 {\an1}マフラーは あの新聞。 396 00:20:31,934 --> 00:20:36,934 {\an1}手袋は あの雑誌。 397 00:20:36,934 --> 00:20:41,934 {\an4}目にしたものを ただ適当に挙げていただけ 398 00:20:36,934 --> 00:20:41,934 {\an1}というわけですね。 399 00:20:41,934 --> 00:20:45,934 なんのために 400 00:20:41,934 --> 00:20:45,934 そんな嘘をついたのでしょう? 401 00:20:45,934 --> 00:20:52,934 {\an4}それは あなた自身が 402 00:20:45,934 --> 00:20:52,934 {\an1}矛盾に気づいているからなのではないですか? 403 00:20:52,934 --> 00:20:58,934 {\an1}♬〜 404 00:20:58,934 --> 00:21:03,934 {\an1}もう ここまでか。 405 00:21:03,934 --> 00:21:06,934 負けを認めると? 406 00:21:08,934 --> 00:21:15,934 {\an1}俺は… 家族を持つべき人間じゃなかった。 407 00:21:15,934 --> 00:21:20,934 あなたが犯人だという証明は 408 00:21:15,934 --> 00:21:20,934 可能ですか? 409 00:21:23,934 --> 00:21:27,934 殺害現場の家の裏手に→ 410 00:21:27,934 --> 00:21:29,934 古いビルがある。 411 00:21:31,934 --> 00:21:36,934 {\an4}(奥田の声)そのビルの屋上にある 412 00:21:31,934 --> 00:21:36,934 {\an1}給水タンクの上に凶器を隠した。 413 00:21:39,934 --> 00:21:41,934 あの上か…。 414 00:21:47,934 --> 00:21:49,934 …なんてな。 415 00:21:49,934 --> 00:21:56,934 {\an1}♬〜 416 00:21:56,934 --> 00:21:58,934 あっ…! ああーっ! 417 00:22:04,934 --> 00:22:06,934 早く指せ。 418 00:22:11,934 --> 00:22:14,934 {\an1}どうした? 指さないのか? 419 00:22:14,934 --> 00:22:16,934 ええ。 420 00:22:16,934 --> 00:22:21,934 チェックできると見せかけて 421 00:22:16,934 --> 00:22:21,934 これも罠ですね。 422 00:22:28,000 --> 00:22:30,000 {\an1}次の手は? 423 00:22:38,000 --> 00:22:40,000 これは…。 424 00:22:42,000 --> 00:22:45,000 {\an1}今までになく平凡な手だが。 425 00:22:45,000 --> 00:22:48,000 {\an1}「事件当日の行動を追って下さい」 426 00:22:48,000 --> 00:22:51,000 なるほどね。 了解! 427 00:22:52,000 --> 00:22:54,000 基本に立ち返ろうかと。 428 00:22:54,000 --> 00:22:59,000 {\an1}要は 苦し紛れの一手か。 429 00:23:00,000 --> 00:23:06,000 {\an1}15年前ね 2010年の12月28日に… ね→ 430 00:23:06,000 --> 00:23:10,000 {\an4}本人が ここで一杯だけ飲んだって 431 00:23:06,000 --> 00:23:10,000 {\an1}証言したみたいなんですけど。 432 00:23:10,000 --> 00:23:14,000 (中野)ああ それね。 433 00:23:10,000 --> 00:23:14,000 当時も聞かれたんだけど→ 434 00:23:14,000 --> 00:23:16,000 うちは立ち飲みだし→ 435 00:23:16,000 --> 00:23:19,000 よっぽど常連さんじゃないと 436 00:23:16,000 --> 00:23:19,000 覚えてないんですよね。 437 00:23:19,000 --> 00:23:21,000 すいませんね。 438 00:23:19,000 --> 00:23:21,000 いえいえ。 439 00:23:21,000 --> 00:23:24,000 {\an4}じゃあ いなかったってことかな? 440 00:23:21,000 --> 00:23:24,000 覚えてないんすよ。 441 00:23:24,000 --> 00:23:26,000 それもね。 442 00:23:24,000 --> 00:23:26,000 はい。 443 00:23:26,000 --> 00:23:30,000 {\an4}(小谷)2010年の12月28日って… 444 00:23:26,000 --> 00:23:30,000 {\an1}ああ その人。 445 00:23:30,000 --> 00:23:32,000 {\an4}えっ? この人? 446 00:23:30,000 --> 00:23:32,000 (中野)知ってんのか? 447 00:23:32,000 --> 00:23:34,000 {\an1}俺らの結婚 ここで出会ったからって→ 448 00:23:34,000 --> 00:23:36,000 {\an4}常連の人たちに 449 00:23:34,000 --> 00:23:36,000 {\an1}お祝いしてもらったことあったでしょ。 450 00:23:36,000 --> 00:23:38,000 ああ ああ ああ…! 451 00:23:38,000 --> 00:23:40,000 その時に…。 452 00:23:44,000 --> 00:23:48,000 {\an4}一人だけ 知らないお客さんがいて…。 453 00:23:44,000 --> 00:23:48,000 ああ ここに? 454 00:23:48,000 --> 00:23:52,000 {\an1}(中野)2人の結婚を祝って みんなで乾杯! 455 00:23:52,000 --> 00:23:54,000 (一同)乾杯! 456 00:23:54,000 --> 00:23:56,000 {\an4}(小谷)ありがとうございます。 457 00:23:54,000 --> 00:23:56,000 {\an1}ありがとうございます。 458 00:23:56,000 --> 00:23:58,000 {\an4}ありがとう ありがとう ありがとう… 459 00:23:56,000 --> 00:23:58,000 {\an1}ありがとう! 460 00:23:58,000 --> 00:24:01,000 {\an1}おお 久しぶり。 はい 乾杯 乾杯。 461 00:24:01,000 --> 00:24:04,000 すいません お祝いで。 462 00:24:01,000 --> 00:24:04,000 (奥田)ああ いえいえ。 463 00:24:04,000 --> 00:24:07,000 {\an1}あっ その指輪… 先輩っすね。 464 00:24:07,000 --> 00:24:09,000 まあ… ハハッ…。 465 00:24:09,000 --> 00:24:12,000 でも 独身もいいですよね。 466 00:24:12,000 --> 00:24:16,000 {\an4}(小谷の声)「こっちは これからなんだけど!」 467 00:24:12,000 --> 00:24:16,000 {\an1}って思ったの覚えてて。 468 00:24:16,000 --> 00:24:19,000 {\an4}そのあと すぐ帰っちゃいましたけど。 469 00:24:16,000 --> 00:24:19,000 ああ…。 470 00:24:19,000 --> 00:24:22,000 じゃ 本当に ここに…。 471 00:24:23,000 --> 00:24:27,000 (携帯電話の振動音) 472 00:24:28,000 --> 00:24:30,000 杉下です。 473 00:24:31,000 --> 00:24:34,000 ほう アリバイが取れた。 474 00:24:34,000 --> 00:24:36,000 ええ。 でも 右京さん→ 475 00:24:36,000 --> 00:24:41,000 {\an4}多分 一人だけ生き残った被害者遺族のことを 476 00:24:36,000 --> 00:24:41,000 {\an1}疑ってるんですよね? 477 00:24:43,000 --> 00:24:48,000 {\an1}今 アリバイがどうとか聞こえたが? 478 00:24:48,000 --> 00:24:51,000 {\an1}おっしゃってたことの裏が取れたようです。 479 00:24:52,000 --> 00:24:56,000 {\an4}こりゃいい。 480 00:24:52,000 --> 00:24:56,000 {\an1}わざわざ証明してくれたわけだ。 481 00:24:56,000 --> 00:24:58,000 あなたには アリバイがあった。 482 00:24:58,000 --> 00:25:02,000 {\an4}そうなれば 483 00:24:58,000 --> 00:25:02,000 {\an1}考えられるのは もう 一つしかありません。 484 00:25:02,000 --> 00:25:05,000 それは…。 485 00:25:02,000 --> 00:25:05,000 {\an1}共犯者がいる。 486 00:25:06,000 --> 00:25:10,000 {\an1}お前ら警察の考えてることぐらい わかる。 487 00:25:13,000 --> 00:25:18,000 {\an4}(奥田の声) 488 00:25:13,000 --> 00:25:18,000 {\an1}俺は アリバイを作るために別の場所にいて→ 489 00:25:18,000 --> 00:25:21,000 他の誰かにやらせた。 490 00:25:22,000 --> 00:25:24,000 {\an1}そう思ってるんだろう。 491 00:25:24,000 --> 00:25:27,000 {\an1}確かに その可能性も否定できません。 492 00:25:27,000 --> 00:25:34,000 {\an4}だとすれば 当然 そちらも 493 00:25:27,000 --> 00:25:34,000 {\an1}確認しなくてはならないのでしょうねぇ。 494 00:25:34,000 --> 00:25:39,000 {\an4}簡単に言うが 495 00:25:34,000 --> 00:25:39,000 {\an1}15年も解決できなかった警察には…。 496 00:25:39,000 --> 00:25:45,000 {\an1}杉並区阿佐谷中3の20の2の102。 497 00:25:47,000 --> 00:25:50,000 この住所に聞き覚えは? 498 00:25:51,000 --> 00:25:54,000 {\an4}はい。 499 00:25:51,000 --> 00:25:54,000 {\an1}とにかく その住所に行けばいいんですね? 500 00:25:54,000 --> 00:25:56,000 ええ。 501 00:25:56,000 --> 00:25:58,000 {\an1}さっきから なんのまねだ? 502 00:25:58,000 --> 00:26:02,000 この城を崩す穴を見つけるように→ 503 00:26:02,000 --> 00:26:09,000 {\an4}僕は ずっと 504 00:26:02,000 --> 00:26:09,000 {\an1}あなたの話の矛盾点を探し続けていました。 505 00:26:09,000 --> 00:26:11,000 なんだと? 506 00:26:18,000 --> 00:26:20,000 チェック。 507 00:26:21,000 --> 00:26:24,000 どうぞ あなたの番です。 508 00:26:24,000 --> 00:26:26,000 (ノック) 509 00:26:26,000 --> 00:26:36,000 {\an1}♬〜 510 00:26:36,000 --> 00:26:39,000 お邪魔しますよ…。 511 00:26:44,000 --> 00:26:47,000 {\an1}なんだ? この部屋…。 512 00:26:47,000 --> 00:26:50,000 一体 どんな奴が…。 513 00:26:50,000 --> 00:26:52,000 あれ? 514 00:26:56,000 --> 00:26:59,000 {\an1}これ 事件で亡くなった…。 515 00:26:59,000 --> 00:27:09,000 {\an1}♬〜 516 00:27:09,000 --> 00:27:13,000 (携帯電話の振動音) 517 00:27:14,000 --> 00:27:17,000 📞ああ 俺です。 亀山です。 518 00:27:17,000 --> 00:27:19,000 {\an1}被害者親子の写真と→ 519 00:27:19,000 --> 00:27:22,000 {\an4}行動を把握してたかのようなメモが 520 00:27:19,000 --> 00:27:22,000 {\an1}出てきました。 521 00:27:22,000 --> 00:27:26,000 {\an4}📞この部屋の主は 522 00:27:22,000 --> 00:27:26,000 {\an1}被害者を狙ってたんじゃないですかね? 523 00:27:26,000 --> 00:27:32,000 {\an1}昔 仕事の講習で よく聞かされた。 524 00:27:33,000 --> 00:27:37,000 {\an1}感電には 2種類あるってな。 525 00:27:39,000 --> 00:27:45,000 {\an1}一つは 一瞬で黒焦げになる 高電圧感電。 526 00:27:45,000 --> 00:27:54,000 {\an1}♬〜 527 00:27:54,000 --> 00:27:57,000 {\an1}うわっ 水があふれちゃってますよ これ。 528 00:27:57,000 --> 00:28:01,000 {\an1}うっ… ううっ… ううっ…。 529 00:28:01,000 --> 00:28:03,000 亀山くん? 530 00:28:03,000 --> 00:28:10,000 {\an4}もう一つは 531 00:28:03,000 --> 00:28:10,000 {\an1}心臓がけいれんを起こす 低電圧感電。 532 00:28:10,000 --> 00:28:18,000 {\an4}筋肉が硬直して 動けなくなって 533 00:28:10,000 --> 00:28:18,000 {\an1}声も出せない。 534 00:28:18,000 --> 00:28:25,000 {\an1}こんなふうに 音もなく死に至る。 535 00:28:25,000 --> 00:28:29,000 うっ… ううっ… ああっ…。 536 00:28:29,000 --> 00:28:32,000 {\an1}📞亀山くん! 亀山くん! 537 00:28:34,000 --> 00:28:36,000 亀山くん! 538 00:28:39,000 --> 00:28:41,000 お前は駒に触れた! 539 00:28:41,000 --> 00:28:47,000 もう後戻りはできない。 540 00:28:41,000 --> 00:28:47,000 このまま続行だ。 541 00:28:55,000 --> 00:28:58,000 {\an1}一つ聞きたい。 542 00:29:00,000 --> 00:29:05,000 {\an1}大事な人間を失った気分は どんなだ? 543 00:29:05,000 --> 00:29:11,000 言葉にならない。 544 00:29:05,000 --> 00:29:11,000 全ての責任は自分にある。 545 00:29:11,000 --> 00:29:14,000 自分を許せない…。 546 00:29:14,000 --> 00:29:19,000 {\an1}そうか… そうだろうな。 547 00:29:19,000 --> 00:29:23,000 {\an1}あなたも そうだったのでしょうねぇ。 548 00:29:24,000 --> 00:29:28,000 もし あの夜に 549 00:29:24,000 --> 00:29:28,000 自分が すぐに家に帰っていたら→ 550 00:29:28,000 --> 00:29:31,000 事件は防げたのではないか。 551 00:29:31,000 --> 00:29:33,000 そう考えたのでは? 552 00:29:35,000 --> 00:29:38,000 {\an4}どうして そんなに暴きたがる? 553 00:29:35,000 --> 00:29:38,000 それは…。 554 00:29:38,000 --> 00:29:42,000 {\an1}「警察だから」では済まさんぞ。 555 00:29:42,000 --> 00:29:45,000 {\an1}どんなに目を背けたいことであっても→ 556 00:29:45,000 --> 00:29:50,000 {\an1}真実と向き合うべきだと思うからです。 557 00:29:50,000 --> 00:29:56,000 {\an1}その結果 相手を地獄に突き落としてもか? 558 00:30:00,000 --> 00:30:02,000 ええ。 559 00:30:02,000 --> 00:30:06,000 なら お前も落ちてみろ。 560 00:30:06,000 --> 00:30:16,000 {\an1}♬〜 561 00:30:17,000 --> 00:30:19,000 (刺す音) 562 00:30:19,000 --> 00:30:25,000 {\an1}♬〜 563 00:30:25,000 --> 00:30:30,000 {\an1}どうだ… 痛みがわかったか! 564 00:30:30,000 --> 00:30:42,000 {\an1}♬〜 565 00:30:42,000 --> 00:30:44,000 思い知れ! 566 00:30:44,000 --> 00:31:08,000 {\an1}♬〜 567 00:31:08,000 --> 00:31:10,000 ここは…。 568 00:31:12,000 --> 00:31:14,000 なんで…! 569 00:31:15,000 --> 00:31:17,000 チェック。 570 00:31:15,000 --> 00:31:17,000 (駒を置く音) 571 00:31:21,000 --> 00:31:26,000 {\an4}何度 想像と現実を 572 00:31:21,000 --> 00:31:26,000 {\an1}行き来したことでしょうか。 573 00:31:26,000 --> 00:31:29,000 {\an1}あなたの城を崩すために。 574 00:31:30,000 --> 00:31:35,000 お前は さっき死んだはず…。 575 00:31:35,000 --> 00:31:37,000 あなたの番です。 576 00:31:37,000 --> 00:31:53,000 {\an1}♬〜 577 00:31:53,000 --> 00:32:00,000 {\an4}あなたは 家族を殺そうと 578 00:31:53,000 --> 00:32:00,000 {\an1}その機会をうかがっていた。 579 00:32:00,000 --> 00:32:20,000 {\an1}♬〜 580 00:32:20,000 --> 00:32:25,000 {\an1}凶器は 足がつかないように万引きし…。 581 00:32:25,000 --> 00:32:33,000 {\an1}♬〜 582 00:32:33,000 --> 00:32:38,000 {\an4}(杉下の声)捜査を攪乱するための 583 00:32:33,000 --> 00:32:38,000 {\an1}遺留品を手に入れ…。 584 00:32:40,000 --> 00:32:45,000 {\an4}事件当日 585 00:32:40,000 --> 00:32:45,000 {\an1}予定がキャンセルになったのを幸いと→ 586 00:32:45,000 --> 00:32:49,000 {\an1}自宅に戻り 犯行に及んだ。 587 00:32:53,000 --> 00:32:56,000 そう思い込んでいる。 588 00:32:58,000 --> 00:33:00,000 なんだと? 589 00:33:00,000 --> 00:33:03,000 しかし 本当のあなたは…。 590 00:33:03,000 --> 00:33:05,000 やめろ! 591 00:33:03,000 --> 00:33:05,000 (駒を置く音) 592 00:33:09,000 --> 00:33:11,000 チェックメイト。 593 00:33:17,000 --> 00:33:20,000 サンタさんには 何 頼んだの? 594 00:33:17,000 --> 00:33:20,000 {\an1}ペットウォッチ。 595 00:33:20,000 --> 00:33:23,000 {\an4}えっ? それ 今 596 00:33:20,000 --> 00:33:23,000 {\an1}どこ行っても売ってないんでしょ? 597 00:33:23,000 --> 00:33:26,000 {\an1}だからお願いするんじゃん。 598 00:33:26,000 --> 00:33:31,000 {\an4}サンタさんも大変なのよ。 ねえ? 599 00:33:26,000 --> 00:33:31,000 ああ。 600 00:33:31,000 --> 00:33:35,000 {\an4}(奥田)きっと くれるよ。 601 00:33:31,000 --> 00:33:35,000 {\an1}いつも いい子にしてるから。 ねっ。 602 00:33:35,000 --> 00:33:41,000 {\an1}♬〜 603 00:33:41,000 --> 00:33:43,000 そして…。 604 00:33:46,000 --> 00:33:49,000 {\an1}(杉下の声)プレゼントを探して回った。 605 00:33:49,000 --> 00:33:53,000 {\an1}凶器が万引きされたのは その日です。 606 00:33:53,000 --> 00:33:56,000 {\an1}つまり あなたにはアリバイがある。 607 00:33:56,000 --> 00:33:58,000 どこだ? 608 00:34:01,000 --> 00:34:05,000 {\an4}(杉下の声) 609 00:34:01,000 --> 00:34:05,000 {\an1}事件当夜 予定が変わったあなたは…。 610 00:34:08,000 --> 00:34:11,000 {\an1}(奥田)ここは…。 611 00:34:11,000 --> 00:34:14,000 {\an1}(杉下の声)思いがけずできた 一人の時間。 612 00:34:14,000 --> 00:34:20,000 {\an1}独身時代によく行った場所を巡っていた。 613 00:34:20,000 --> 00:34:26,000 {\an1}♬〜 614 00:34:26,000 --> 00:34:32,000 {\an4}(杉下の声)家族を持つ前の自由を 615 00:34:26,000 --> 00:34:32,000 {\an1}思い出してみたくなった。 616 00:34:36,000 --> 00:34:42,000 {\an4}(杉下の声)ただそれだけの 617 00:34:36,000 --> 00:34:42,000 {\an1}なんということもない時間だった。 618 00:34:43,000 --> 00:34:48,000 {\an1}しかし その結果 もたらされたのは…。 619 00:34:49,000 --> 00:34:51,000 (奥田)ただいま。 620 00:34:55,000 --> 00:34:58,000 ああーっ! 621 00:35:05,000 --> 00:35:07,000 {\an1}ここは…。 622 00:35:09,000 --> 00:35:11,000 {\an1}どこだ? 623 00:35:11,000 --> 00:35:14,000 警視庁です。 624 00:35:11,000 --> 00:35:14,000 {\an1}警視庁? 625 00:35:14,000 --> 00:35:18,000 {\an1}僕たちは ずっと ここで話してました。 626 00:35:18,000 --> 00:35:28,000 {\an1}♬〜 627 00:35:28,000 --> 00:35:32,000 {\an1}嘘だ。 ついさっきまで 山荘で…。 628 00:35:32,000 --> 00:35:36,000 その山荘についてですが…。 629 00:35:36,000 --> 00:35:39,000 {\an1}あなたの家なら 今 行ってきましたよ。 630 00:35:42,000 --> 00:35:44,000 {\an1}なんだ? これは。 631 00:35:44,000 --> 00:35:47,000 {\an1}あなたが住んでるアパートです。 632 00:35:47,000 --> 00:35:51,000 {\an4}何を言ってる。 633 00:35:47,000 --> 00:35:51,000 {\an1}俺の家は 保険金で買った…。 634 00:35:51,000 --> 00:35:57,000 確かに ご家族に 635 00:35:51,000 --> 00:35:57,000 生命保険をかけておられましたが→ 636 00:35:57,000 --> 00:36:00,000 {\an1}あなたは 受け取りを拒否されました。 637 00:36:00,000 --> 00:36:03,000 「家族は死んでないから」と。 638 00:36:03,000 --> 00:36:06,000 事情は聞きました。 639 00:36:06,000 --> 00:36:10,000 {\an4}事件のあと あなたは 640 00:36:06,000 --> 00:36:10,000 {\an1}元の家の近くに 一人でアパートを借りて→ 641 00:36:10,000 --> 00:36:13,000 ずっと そこに住んでいた。 642 00:36:16,000 --> 00:36:18,000 家族の写真と→ 643 00:36:18,000 --> 00:36:22,000 こっちのメモには 644 00:36:18,000 --> 00:36:22,000 朝 娘さんを幼稚園に送る時間と→ 645 00:36:22,000 --> 00:36:26,000 {\an4}仕事帰りに 646 00:36:22,000 --> 00:36:26,000 {\an1}買い物で寄るスーパーの特売の時間。 647 00:36:26,000 --> 00:36:30,000 {\an4}事件の前 648 00:36:26,000 --> 00:36:30,000 {\an1}あなたが毎日やってたことですよね? 649 00:36:30,000 --> 00:36:34,000 あなたは 犯人ではありません。 650 00:36:34,000 --> 00:36:39,000 今日は 面通しのために 651 00:36:34,000 --> 00:36:39,000 ここに呼ばれてきたのです。 652 00:36:39,000 --> 00:36:41,000 面通し? 653 00:36:39,000 --> 00:36:41,000 ええ。 654 00:36:41,000 --> 00:36:45,000 {\an1}AIによる 防犯カメラの映像の鮮明化。 655 00:36:45,000 --> 00:36:51,000 {\an4}それによって 656 00:36:45,000 --> 00:36:51,000 {\an1}事件の有力な被疑者が出てきたのです。 657 00:36:51,000 --> 00:36:57,000 {\an4}(伊丹憲一)近隣を徹底的に聞き込みしたら 658 00:36:51,000 --> 00:36:57,000 {\an1}お前に行き着いた。 659 00:36:57,000 --> 00:37:00,000 {\an1}(杉下の声)そこで あなたが呼び出された。 660 00:37:04,000 --> 00:37:06,000 {\an1}なんの用だ? 661 00:37:06,000 --> 00:37:10,000 {\an1}(伊丹)捜査に ご協力願いたくて…。 662 00:37:10,000 --> 00:37:15,000 {\an4}(芹沢慶二)事件当時 663 00:37:10,000 --> 00:37:15,000 {\an1}リビングから見たっていう男なんですが…。 664 00:37:16,000 --> 00:37:19,000 {\an4}(出雲麗音)同一人物じゃないか 665 00:37:16,000 --> 00:37:19,000 確認してもらえませんか? 666 00:37:19,000 --> 00:37:21,000 (杉下の声)しかし…。 667 00:37:21,000 --> 00:37:23,000 {\an1}俺が犯人だという証拠が どこにある! 668 00:37:23,000 --> 00:37:28,000 {\an4}(杉下の声)捜査に協力してもらうのは難しいと 669 00:37:23,000 --> 00:37:28,000 {\an1}判断されました。 670 00:37:32,000 --> 00:37:36,000 頭の中で 何かを思い浮かべ→ 671 00:37:36,000 --> 00:37:40,000 また元の場所に戻ってくる。 672 00:37:41,000 --> 00:37:47,000 {\an4}(杉下の声)だから 我々は 673 00:37:41,000 --> 00:37:47,000 {\an1}元の場所が現実だと認識します。 674 00:37:47,000 --> 00:37:49,000 しかし ある時→ 675 00:37:49,000 --> 00:37:55,000 {\an4}その元の場所が 676 00:37:49,000 --> 00:37:55,000 {\an1}別の場所に変わってしまっていたら→ 677 00:37:55,000 --> 00:38:01,000 {\an4}我々は 一体 678 00:37:55,000 --> 00:38:01,000 {\an1}どの場所を現実だと捉えるのでしょう。 679 00:38:01,000 --> 00:38:06,000 {\an1}果たして 戻って来られるのでしょうか? 680 00:38:09,000 --> 00:38:12,000 {\an1}現実を受け入れられなかった あなたは→ 681 00:38:12,000 --> 00:38:17,000 {\an4}そうやって 682 00:38:12,000 --> 00:38:17,000 {\an1}想像の山荘へ行ったきりになってしまった。 683 00:38:17,000 --> 00:38:21,000 そして 15年という歳月は→ 684 00:38:21,000 --> 00:38:26,000 {\an1}その場所を城のように堅固なものにさせた。 685 00:38:27,000 --> 00:38:31,000 {\an1}それが… どうして ここに? 686 00:38:32,000 --> 00:38:35,000 {\an1}(杉下の声)お帰りの際 見かけたもので…。 687 00:38:37,000 --> 00:38:41,000 こちらへお連れして 688 00:38:37,000 --> 00:38:41,000 しばし チェスを指しながら→ 689 00:38:41,000 --> 00:38:44,000 お話を伺っていました。 690 00:38:45,000 --> 00:38:48,000 キングをルークが守り→ 691 00:38:48,000 --> 00:38:52,000 {\an1}ルークはビショップが守り→ 692 00:38:52,000 --> 00:38:57,000 そのビショップもまた 693 00:38:52,000 --> 00:38:57,000 ナイトに守られている。 694 00:38:57,000 --> 00:39:04,000 同じく あなた自身の心も 695 00:38:57,000 --> 00:39:04,000 幾重もの理屈で守られていました。 696 00:39:04,000 --> 00:39:08,000 {\an1}自分が帰らなかったから家族が殺された。 697 00:39:08,000 --> 00:39:14,000 自分が殺したようなものだ。 698 00:39:08,000 --> 00:39:14,000 犯人は自分だ。 699 00:39:14,000 --> 00:39:18,000 {\an1}ならば 犯人として生きなければならない。 700 00:39:18,000 --> 00:39:24,000 {\an4}やがて ついに 701 00:39:18,000 --> 00:39:24,000 {\an1}本当に犯人のように振る舞うようになった。 702 00:39:24,000 --> 00:39:29,000 {\an1}僕のすべきことは その矛盾点を見つけ→ 703 00:39:29,000 --> 00:39:34,000 {\an1}あなたの無実を証明することでした。 704 00:39:35,000 --> 00:39:40,000 {\an4}そうだ… 思い出した。 705 00:39:35,000 --> 00:39:40,000 {\an1}こっち側に犯人が写ってた。 706 00:39:40,000 --> 00:39:43,000 {\an4}そいつは 707 00:39:40,000 --> 00:39:43,000 {\an1}家族を疎ましく思うような最低な人間だ。 708 00:39:43,000 --> 00:39:45,000 {\an1}だから あんなことが…! 709 00:39:45,000 --> 00:39:49,000 {\an1}そこに写ってたのは…。 710 00:39:49,000 --> 00:39:58,000 {\an1}♬〜 711 00:39:58,000 --> 00:40:03,000 {\an4}長い暮らしの中で 712 00:39:58,000 --> 00:40:03,000 {\an1}ふと独身生活を懐かしむことぐらい→ 713 00:40:03,000 --> 00:40:07,000 {\an4}誰にだってあることじゃないですか。 714 00:40:03,000 --> 00:40:07,000 {\an1}それを そんなふうに…。 715 00:40:09,000 --> 00:40:15,000 {\an4}本当のあなたは ずっと 716 00:40:09,000 --> 00:40:15,000 {\an1}家族をとても大事にしてきたんでしょう。 717 00:40:15,000 --> 00:40:17,000 だから 今でも…。 718 00:40:21,000 --> 00:40:26,000 {\an4}何一つ 719 00:40:21,000 --> 00:40:26,000 {\an1}悪いことなどしていないにもかかわらず→ 720 00:40:26,000 --> 00:40:34,000 {\an4}ある日 突然 見ず知らずの誰かの悪意で 721 00:40:26,000 --> 00:40:34,000 {\an1}全てを奪われてしまう。 722 00:40:34,000 --> 00:40:38,000 {\an1}これ以上 不条理なことはありません。 723 00:40:38,000 --> 00:40:42,000 {\an1}受け入れがたい現実だったと思います。 724 00:40:42,000 --> 00:40:47,000 {\an1}そのうえで… そのうえで言うのですが→ 725 00:40:47,000 --> 00:40:51,000 {\an4}いま一度 726 00:40:47,000 --> 00:40:51,000 {\an1}捜査に ご協力願えないでしょうか? 727 00:40:51,000 --> 00:40:58,000 今 取り調べ中の被疑者が 728 00:40:51,000 --> 00:40:58,000 あなたが見た男かどうか…。 729 00:40:58,000 --> 00:41:02,000 {\an1}やめろ! 何も見たくない! 730 00:41:09,000 --> 00:41:12,000 (奥田)すまんな。 731 00:41:12,000 --> 00:41:17,000 {\an4}指す手を考えているうちに 732 00:41:12,000 --> 00:41:17,000 夢を見ていたようだ。 733 00:41:18,000 --> 00:41:20,000 奥田さん。 734 00:41:32,000 --> 00:41:35,000 あなた自身のためではなく→ 735 00:41:35,000 --> 00:41:38,000 あなたのご家族と→ 736 00:41:38,000 --> 00:41:44,000 {\an4}この世界から 737 00:41:38,000 --> 00:41:44,000 {\an1}一つ 未解決事件を終わらせるために。 738 00:41:46,000 --> 00:42:16,000 {\an1}♬〜 739 00:42:16,000 --> 00:42:28,000 {\an1}♬〜 740 00:42:28,000 --> 00:42:31,000 {\an1}(男)ケーキ屋の前で ぶつかりかけたんです。 741 00:42:31,000 --> 00:42:46,000 {\an1}♬〜 742 00:42:46,000 --> 00:42:50,000 {\an1}(男の声)「私には 守るものがあるんだ」って。 743 00:42:50,000 --> 00:42:52,000 {\an1}(男)それに イラッとして…。 744 00:42:52,000 --> 00:42:56,000 {\an1}(芹沢)守るものがあって 何が悪いんだよ。 745 00:42:56,000 --> 00:43:03,000 {\an4}…で そのまま あとをつけて 746 00:42:56,000 --> 00:43:03,000 旦那がいない日を知り→ 747 00:43:03,000 --> 00:43:09,000 {\an4}凶器の包丁と 748 00:43:03,000 --> 00:43:09,000 {\an1}遺留品に見せかけるカバンを盗んで→ 749 00:43:09,000 --> 00:43:13,000 {\an1}事件当日 押し入った。 つまり…。 750 00:43:13,000 --> 00:43:16,000 {\an1}🔊(伊丹)犯行を認めるんだな? 751 00:43:20,000 --> 00:43:26,000 (麗音)あの… 752 00:43:20,000 --> 00:43:26,000 ご協力 ありがとうございました。 753 00:43:28,000 --> 00:43:34,000 {\an4}こちらこそ 754 00:43:28,000 --> 00:43:34,000 {\an4}あんな話に ずっと付き合っていただいて…。 755 00:43:34,000 --> 00:43:42,000 {\an4}♬〜 756 00:43:42,000 --> 00:43:46,000 {\an4}(小出茉梨) 757 00:43:42,000 --> 00:43:46,000 {\an4}じゃあ その事件は解決したんですか? 758 00:43:46,000 --> 00:43:48,000 {\an6}ええ。 759 00:43:48,000 --> 00:43:53,000 {\an4}その方も 誰かに 760 00:43:48,000 --> 00:43:53,000 {\an4}聞いてもらいたかったんじゃないですかね。 761 00:43:53,000 --> 00:43:59,000 {\an4}矛盾を解き明かして 762 00:43:53,000 --> 00:43:59,000 {\an4}終わらせてくれる誰かに…。 763 00:43:59,000 --> 00:44:03,000 自分のためだけでは 764 00:43:59,000 --> 00:44:03,000 なかったと思いますよ。 765 00:44:03,000 --> 00:44:08,000 家族を奪われた現実と 766 00:44:03,000 --> 00:44:08,000 再び向き合うことが→ 767 00:44:08,000 --> 00:44:11,000 どれほどの痛みだったか…。 768 00:44:12,000 --> 00:44:14,000 感謝しかありません。 769 00:44:14,000 --> 00:44:19,000 {\an4}♬〜 770 00:44:19,000 --> 00:44:28,000 {\an1}♬〜