1 00:00:03,170 --> 00:00:05,405  回想  (保本)先生のご新造様は➡ 2 00:00:05,405 --> 00:00:08,308 おたねなのではないですか? 3 00:00:08,308 --> 00:00:14,615 <先生は おたねに真実を語ることを心に決めた> 4 00:00:23,790 --> 00:00:26,426 具合は どうだ? 5 00:00:26,426 --> 00:00:28,929 (おたね)ええ。 6 00:00:44,845 --> 00:00:49,149 (おたね) 何だか いつもと違います。 7 00:00:49,149 --> 00:00:51,985 そうか…。 8 00:00:51,985 --> 00:00:57,858 ありのままに 受け止めようと思っています。 9 00:00:57,858 --> 00:01:02,563 あなたが今からお話しされることが どんなことであっても。 10 00:01:04,631 --> 00:01:09,636 わしとお前は 夫婦だった。 11 00:01:11,939 --> 00:01:14,975 驚かないのか? 12 00:01:14,975 --> 00:01:19,680 そうではないかと うすうす思っておりました。 13 00:01:21,615 --> 00:01:27,287 定之助は わしたちの子だ。 14 00:01:27,287 --> 00:01:32,793 定之助が なぜ死んだのか その訳を話そう。 15 00:01:32,793 --> 00:01:45,505 ♬~ 16 00:01:45,505 --> 00:01:47,808 (田山)おたねに 煎じ薬を飲ませに行ってくる。 17 00:01:47,808 --> 00:01:50,644 今は行ってはいけません。 えっ? 18 00:01:50,644 --> 00:01:56,149 保本先生が しばらく去定先生と おたねさんの2人だけにするようにと。 19 00:01:56,149 --> 00:01:58,652 そうか…。 20 00:02:00,387 --> 00:02:06,259 わしは 麹町で町医者をしていた。 21 00:02:06,259 --> 00:02:10,597 毎日 多くの病人を診て➡ 22 00:02:10,597 --> 00:02:13,500 それは忙しい日々だった。 23 00:02:13,500 --> 00:02:19,773 そんなわしを支えてくれたのが お前➡ 24 00:02:19,773 --> 00:02:22,609 おしのだ。 25 00:02:22,609 --> 00:02:25,645 しの…。 26 00:02:25,645 --> 00:02:27,781 おしの。 (おしの)はい! 27 00:02:27,781 --> 00:02:31,418 晒を取ってくれ。 はい。 28 00:02:31,418 --> 00:02:33,787 どうぞ。 ありがとう。 29 00:02:33,787 --> 00:02:38,959 (せきこみ) 30 00:02:38,959 --> 00:02:41,628 まあ。 つらかったら横になっててくださいね。 31 00:02:41,628 --> 00:02:43,563 ありがとうございます。 32 00:02:43,563 --> 00:02:47,801 やがて わしとお前は夫婦になった。 33 00:02:47,801 --> 00:02:52,139 そして 定之助が生まれた。 34 00:02:52,139 --> 00:02:56,309 病に苦しむ人を少しでも減らしたい。 35 00:02:56,309 --> 00:03:00,247 そのために 全てをかけようと思っていた わしに➡ 36 00:03:00,247 --> 00:03:05,118 あのような穏やかな幸せが来るとは➡ 37 00:03:05,118 --> 00:03:08,255 思ってもいなかった。 38 00:03:08,255 --> 00:03:11,925 幸せだったんですね。 39 00:03:11,925 --> 00:03:16,430 ああ 幸せだった。 40 00:03:18,398 --> 00:03:24,404 しかし それは ほんの短い間だった。 41 00:03:28,608 --> 00:03:31,111 よし 定之助。 起きるぞ。 42 00:03:31,111 --> 00:03:33,046 ああ すまん。 はい。 43 00:03:33,046 --> 00:03:36,616 <その日 定之助は 熱を出して寝込んでいた。➡ 44 00:03:36,616 --> 00:03:39,119 わしは 薬を飲ませ 往診に出かけた。➡ 45 00:03:39,119 --> 00:03:45,892 犬に かまれたことで 狂犬傷を患い 命の危ない病人がいたからだ> 46 00:03:45,892 --> 00:03:48,829 ああ いい。 ついててやれ。 47 00:03:48,829 --> 00:03:51,298 はい。 48 00:03:51,298 --> 00:04:04,578 ♬~ 49 00:04:04,578 --> 00:04:07,380 <寒い日だった> 50 00:04:10,250 --> 00:04:12,919 <定之助の熱は 一向に下がらなかった> 51 00:04:12,919 --> 00:04:15,255 (おしの)大丈夫? 52 00:04:15,255 --> 00:04:17,591 もっとだ。 あ~! 53 00:04:17,591 --> 00:04:19,893 <わしは まだ往診先にいた> 54 00:04:24,931 --> 00:04:27,134 (定之助)母上。 55 00:04:30,270 --> 00:04:34,107 母上 母上…。 56 00:04:34,107 --> 00:04:37,777 定之助…。 57 00:04:37,777 --> 00:04:42,582 <わしが帰らず 思い余ったお前は…> 58 00:04:46,486 --> 00:04:49,789 大丈夫よ 大丈夫だからね…。 59 00:04:49,789 --> 00:04:55,295 <定之助を抱いて ほかの町医者の所に走った> 60 00:05:02,903 --> 00:05:05,572 先生! お願いします! 61 00:05:05,572 --> 00:05:09,242 <しかし その医者は留守だった> 62 00:05:09,242 --> 00:05:11,244 帰ったぞ! 63 00:05:11,244 --> 00:05:14,548 定之助は どうだ? 64 00:05:20,387 --> 00:05:25,592 <お前は 定之助を抱いて ほかの医者を探して さまよった> 65 00:05:33,967 --> 00:05:36,837 定之助。 66 00:05:36,837 --> 00:06:13,373 ♬~ 67 00:06:13,373 --> 00:06:19,179 定之助… 定之助! 68 00:06:19,179 --> 00:06:26,186 (泣き声) 69 00:06:33,260 --> 00:06:36,930 (泣き声) 70 00:06:36,930 --> 00:06:39,232 おしの~! 71 00:07:00,887 --> 00:07:05,892 <もう手の施しようがなかった…> 72 00:07:17,437 --> 00:07:21,574 定之助! 定之助!➡ 73 00:07:21,574 --> 00:07:25,745 定之助! 74 00:07:25,745 --> 00:07:31,251 あああ… 定之助! 75 00:07:33,386 --> 00:07:37,190 おい おしの! おしの しっかりしろ! 76 00:07:40,593 --> 00:07:43,630 わしが悪いんだ。 77 00:07:43,630 --> 00:07:48,468 しかし お前は自分を責めた。 78 00:07:48,468 --> 00:07:53,173 寒空の下に定之助を連れ出した 自分のせいだと。 79 00:07:55,141 --> 00:08:03,216 (おしのの荒い息遣い) 80 00:08:03,216 --> 00:08:08,355 <お前は 何日も高い熱にうなされた。➡ 81 00:08:08,355 --> 00:08:14,661 それは 体の病ではない 心が悲鳴を上げていたんだ> 82 00:08:17,731 --> 00:08:22,736 <わしは 何もしてやることができなかった> 83 00:08:36,583 --> 00:08:39,586 ああ…。 84 00:08:46,760 --> 00:08:51,931 おしの! おしの! 85 00:08:51,931 --> 00:08:54,434 おしの! 86 00:08:57,103 --> 00:09:00,807 おしのを見なかったか? いえ 見ていません。 87 00:09:02,909 --> 00:09:04,911 いや 見てませんね。 88 00:09:04,911 --> 00:09:09,215 <わしは お前を捜した。 必死に捜し回った> 89 00:09:09,215 --> 00:09:11,217 そうか。 90 00:09:17,891 --> 00:09:23,229 おしの~! 91 00:09:23,229 --> 00:09:29,436 <しかし ついに見つけることはできなかった> 92 00:09:39,078 --> 00:09:44,384 やっと分かりました。 93 00:09:46,820 --> 00:09:51,324 よく お話ししてくださいました。 94 00:09:57,096 --> 00:09:59,999 すまなかった。 95 00:09:59,999 --> 00:10:05,605 わしは 定之助も…➡ 96 00:10:05,605 --> 00:10:09,609 お前も救うことができなかった…。 97 00:10:16,950 --> 00:10:21,120 いいえ…。 98 00:10:21,120 --> 00:10:27,794 誰のせいでもなかったのかもしれません。 99 00:10:27,794 --> 00:10:34,434 それが定めだったのかも…。 100 00:10:34,434 --> 00:10:37,437 ただ…。 101 00:10:39,973 --> 00:10:47,313 私は 身内のぬくもりを知らないと 思っていました。 102 00:10:47,313 --> 00:10:50,517 でも違った。 103 00:10:53,186 --> 00:10:56,022 定之助が…➡ 104 00:10:56,022 --> 00:11:02,228 あの子が 今もここにいるようです。 105 00:11:05,698 --> 00:11:13,273 私は あなたと愛し合い 定之助を授かった。 106 00:11:13,273 --> 00:11:18,611 この手に 定之助が確かにいた。 107 00:11:18,611 --> 00:11:22,415 そんな月日があったんですね。 108 00:11:22,415 --> 00:11:24,617 あった。 109 00:11:26,953 --> 00:11:29,756 あったぞ。 110 00:11:44,804 --> 00:11:51,144 (おしの)♬「ねんねん ころりよ」 111 00:11:51,144 --> 00:11:55,982 ♬「おころりよ」 112 00:11:55,982 --> 00:11:59,018 帰ったぞ。 113 00:11:59,018 --> 00:12:01,788 おお 定之助。 お帰りなさいませ。 114 00:12:01,788 --> 00:12:05,792 健やかにしておりました。 そうか よしよしよし。 115 00:12:05,792 --> 00:12:09,529 おっ オッホホホホ…。 116 00:12:09,529 --> 00:12:15,101 しの 定之助が立ったぞ。 アハハハ…。 117 00:12:15,101 --> 00:12:20,406 はっ! おっ おっ おっ! おっと… おお 定之助 ちょっと待て。 118 00:12:20,406 --> 00:12:25,245 定之助 待て 待て。 定之助 参った。 参った 定之助。 119 00:12:25,245 --> 00:12:29,115 ああ…。 120 00:12:29,115 --> 00:12:33,953 ああ…。 121 00:12:33,953 --> 00:12:35,989 短くなんかない。 122 00:12:35,989 --> 00:12:42,962 あなたと定之助の思い出が こんなにたくさん。 123 00:12:42,962 --> 00:12:47,834 思い出したのか。 はい。 124 00:12:47,834 --> 00:12:51,037 そうか そうか。 125 00:12:54,140 --> 00:12:56,943 おしの…。 126 00:12:59,812 --> 00:13:03,249 おしの…。 127 00:13:03,249 --> 00:13:12,258 (泣き声) 128 00:13:20,400 --> 00:13:23,936 <そして 一人の男が担ぎ込まれた> 129 00:13:23,936 --> 00:13:26,606 (善助)ううっ… ううっ…。 130 00:13:26,606 --> 00:13:30,109 どうだ? 熱が高く 右の下っ腹に しこりが…。 131 00:13:30,109 --> 00:13:32,779 痛みも大きいようです。 そうか。 132 00:13:32,779 --> 00:13:37,617 うう~! ううっ…。 133 00:13:37,617 --> 00:13:43,122 (荒い息遣い) 134 00:13:43,122 --> 00:13:45,958 田山 補中益気湯を飲ませてやれ。 135 00:13:45,958 --> 00:13:49,962 少しは 痛みが和らぐかもしれん。 (田山)はい。 136 00:13:53,299 --> 00:13:55,635 (おくみ)ごめんください! (お雪)はい。 137 00:13:55,635 --> 00:13:58,671 こちらに 善助って人が運ばれたとか。 138 00:13:58,671 --> 00:14:01,374 (お雪)ああ どうぞ。➡ 139 00:14:01,374 --> 00:14:03,309 こちらです。 ありがとうございます。 140 00:14:03,309 --> 00:14:07,580 善助さん…。 おくみ…。 141 00:14:07,580 --> 00:14:10,616 びっくりしたわ。 でも元気そうじゃないの。 142 00:14:10,616 --> 00:14:18,591 ああ 大したことない。 143 00:14:18,591 --> 00:14:22,395 ここんとこ 仕事が立て込んでたからな。 144 00:14:22,395 --> 00:14:25,598 疲れてたんだよ。 ゆっくり休めばいいよ。 145 00:14:25,598 --> 00:14:27,934 そうするか フフフ。 146 00:14:27,934 --> 00:14:29,969 おかみさんですか? 147 00:14:29,969 --> 00:14:32,105 いえ まだ。 148 00:14:32,105 --> 00:14:34,140 でも やっと祝言を挙げることに。 149 00:14:34,140 --> 00:14:37,276 え~ いいですねえ。 150 00:14:37,276 --> 00:14:39,946 (おくみと善助の笑い声) 151 00:14:39,946 --> 00:14:43,449 (おくみ)ゆっくり養生しておくれ。 152 00:14:45,418 --> 00:14:48,321 あの男の病は何だと思う? 153 00:14:48,321 --> 00:14:52,792 臓腑の膈の病ではないかと…。 そうだ。 154 00:14:52,792 --> 00:14:56,629 では 長くは…。 155 00:14:56,629 --> 00:15:00,900 本人は そのことを知らないんだな。 知りません。 156 00:15:00,900 --> 00:15:04,370 言い交わした女が来て 近く祝言を挙げると言っていました。 157 00:15:04,370 --> 00:15:09,909 (田山)いずれは分かることです。 本当のことを知らせるしかないのでは…。 158 00:15:09,909 --> 00:15:14,413 田山。 お前 話せるか? 159 00:15:17,083 --> 00:15:19,752 ここは 女のつぐみから話す方が➡ 160 00:15:19,752 --> 00:15:23,623 柔らかくて よいのではないでしょうか。えっ? 161 00:15:23,623 --> 00:15:27,927 嫌なのか? つぐみ。 いえ やります。 162 00:15:27,927 --> 00:15:32,765 任せたぞ。 はい。 163 00:15:32,765 --> 00:15:35,101 ⚟(善助)働き過ぎたのかもしれねえな。 164 00:15:35,101 --> 00:15:38,137 ⚟(おくみ) きっとそうよ。 すぐによくなるわ。 165 00:15:38,137 --> 00:15:41,607 ここを出たら お前と住む家を探さなくちゃな。 166 00:15:41,607 --> 00:15:45,411 もう あんたったら。 (善助とおくみの笑い声) 167 00:15:45,411 --> 00:15:47,613 アハッ…。 168 00:15:49,615 --> 00:15:55,321 ⚟(善助)フフフ… ありがとう。 ⚟(おくみ)フフフ。 169 00:15:58,291 --> 00:16:00,993 はあ…。 170 00:16:11,737 --> 00:16:17,376 <おしのは あれ以来 穏やかな日々を送っていた> 171 00:16:17,376 --> 00:16:20,279 おお 具合がよさそうだな。 172 00:16:20,279 --> 00:16:22,248 ええ…。 173 00:16:22,248 --> 00:16:24,917 おお…。 174 00:16:24,917 --> 00:16:29,789 このところ 随分と気分がいいのです。 175 00:16:29,789 --> 00:16:31,791 それは よかった。 176 00:16:31,791 --> 00:16:33,926 外に出られそうなくらい。 177 00:16:33,926 --> 00:16:38,764 うん。 少し歩いてみるのもよかろう。 178 00:16:38,764 --> 00:16:45,404 遠出はいかがですか? 遠出? どこへ? 179 00:16:45,404 --> 00:16:51,611 定之助のお墓参りに 行きたいのです。 180 00:16:51,611 --> 00:16:54,413 あの子が確かにいた。 181 00:16:54,413 --> 00:16:59,952 そのことを しっかりと感じたいのです。 182 00:16:59,952 --> 00:17:02,722 うん…。 183 00:17:02,722 --> 00:17:05,758 定之助のお墓は どこに? 184 00:17:05,758 --> 00:17:10,596 縁あって 定之助の墓は 常陸の寺にある。 185 00:17:10,596 --> 00:17:17,236 お前が行くのは とても…。 もう一度 定之助に会わせてください。 186 00:17:17,236 --> 00:17:20,740 うん…。 187 00:17:24,110 --> 00:17:27,246 (赤ちゃんの泣き声) 188 00:17:27,246 --> 00:17:32,952 <私 保本 登に 初めての子が生まれた> 189 00:17:34,754 --> 00:17:37,590 そうか 生まれたか。 はい。 190 00:17:37,590 --> 00:17:39,625 まさを殿は? 元気です。 191 00:17:39,625 --> 00:17:43,763 それは よかった。 うん めでたい。 192 00:17:43,763 --> 00:17:46,098 ありがとうございます。 193 00:17:46,098 --> 00:17:50,403 では 失礼します。 194 00:17:50,403 --> 00:17:53,773 ああ 保本。 はい。 195 00:17:53,773 --> 00:17:59,645 実は お前に頼みがある。 何でしょう? 196 00:17:59,645 --> 00:18:04,216 わしは 少し出かけてくる。 えっ どちらへ? 197 00:18:04,216 --> 00:18:07,119 墓参りだ。 墓参り? 198 00:18:07,119 --> 00:18:13,559 うん。 おしのが どうしても 定之助の墓へ参りたいと言うもんでな。 199 00:18:13,559 --> 00:18:18,731 しかし おしのさんの体は…。 大丈夫だ。 わしがついている。 200 00:18:18,731 --> 00:18:22,568 わしがいない間 養生所を頼むぞ。 201 00:18:22,568 --> 00:18:25,905 えっ… はい…。 202 00:18:25,905 --> 00:18:28,240 ああ そうだ。 203 00:18:28,240 --> 00:18:32,078 つぐみが少し困っているようだ。 気にかけてやってくれ。 204 00:18:32,078 --> 00:18:34,013 はい。 205 00:18:34,013 --> 00:18:35,948 行ってらっしゃいまし。 行ってらっしゃいまし。 206 00:18:35,948 --> 00:18:39,251 あとは頼むぞ。 (2人)はい。 207 00:18:39,251 --> 00:18:42,254 さっ 気を付けろよ。 208 00:18:42,254 --> 00:18:46,392 <去定先生が 数日 養生所を空けるのは➡ 209 00:18:46,392 --> 00:18:49,595 初めての出来事だった> 210 00:18:51,263 --> 00:18:53,766 去定先生は どこに行かれたのですか? 211 00:18:53,766 --> 00:18:59,271 ああ 墓参りだ。 誰のですか? 212 00:18:59,271 --> 00:19:03,042 おたねの子どものだ。 213 00:19:03,042 --> 00:19:06,879 おたねさんには 子がいたのですか? 214 00:19:06,879 --> 00:19:11,050 ああ。 でも おたねの体は…。 215 00:19:11,050 --> 00:19:14,887 先生がついているんだ。 その点は心配ないだろう。 216 00:19:14,887 --> 00:19:20,059 はあ 去定先生は おたねのことに甘い気がします。 217 00:19:20,059 --> 00:19:23,362 ここは我々が お止めすべきだったのではないですか? 218 00:19:23,362 --> 00:19:27,733 確かに よく分からんな。 219 00:19:27,733 --> 00:19:32,071 実は おたねは…➡ 220 00:19:32,071 --> 00:19:34,573 もう長くないんだ。 221 00:19:34,573 --> 00:19:38,077 えっ? 222 00:19:38,077 --> 00:19:40,579 そうだったのか…。 223 00:19:42,748 --> 00:19:47,586 それで 皆に聞いてほしいことがあるんだ。 224 00:19:47,586 --> 00:19:56,762 ♬~ 225 00:19:56,762 --> 00:20:02,935 おたねの本当の名は おしのというそうだ。 226 00:20:02,935 --> 00:20:07,606 去定先生が町医者だった頃 先生の考えに共感した おしのは…。 227 00:20:07,606 --> 00:20:12,778 <私は 去定先生の帳面に書かれていることを➡ 228 00:20:12,778 --> 00:20:14,714 皆に話した。➡ 229 00:20:14,714 --> 00:20:19,218 皆は じっと聞いてくれた> 230 00:20:26,959 --> 00:20:30,296 そんなことが…。 231 00:20:30,296 --> 00:20:35,801 だから私は 2人を送り出すことにした。 232 00:20:35,801 --> 00:20:37,736 もちろん そうすべきです。 233 00:20:37,736 --> 00:20:40,139 さっきまで 不服だったくせに。 234 00:20:40,139 --> 00:20:43,175 「君子 豹変す」 と言うじゃないですか。 235 00:20:43,175 --> 00:20:47,446 お前は君子か? 236 00:20:47,446 --> 00:20:49,448 フフ。 ハハ…。 237 00:20:52,818 --> 00:20:54,854 去定先生が➡ 238 00:20:54,854 --> 00:20:58,691 つぐみが困っているようだと おっしゃっていたが 何だ? 239 00:20:58,691 --> 00:21:04,497 私が? 別に。 240 00:21:13,939 --> 00:21:16,775 私の体は どうですか? 先生。 241 00:21:16,775 --> 00:21:20,279 えっ ええ…。 242 00:21:20,279 --> 00:21:22,214 いつごろになれば 帰れますか? 243 00:21:22,214 --> 00:21:24,950 祝言の用意もしないと。 244 00:21:24,950 --> 00:21:26,952 ええ…。 245 00:21:31,290 --> 00:21:35,294 あの 実は…。 246 00:21:35,294 --> 00:21:37,296 はい。 247 00:21:42,001 --> 00:21:46,305 よくないんですか? 俺の病。 248 00:21:46,305 --> 00:21:48,307 えっ? 249 00:21:50,810 --> 00:21:54,980 やっぱり そうなんですね。 250 00:21:54,980 --> 00:21:56,982 そうです。 251 00:21:59,451 --> 00:22:06,225 そうですか…。 そんな気がしてたんです。➡ 252 00:22:06,225 --> 00:22:10,095 先生たちの様子を見て。 253 00:22:10,095 --> 00:22:15,401 で 長くないんですか? 254 00:22:22,608 --> 00:22:25,945 私は まだまだ駄目です…。 255 00:22:25,945 --> 00:22:29,281 長年やっていれば 楽にできるというものでもない。 256 00:22:29,281 --> 00:22:33,786 自分が駄目だと思うのは 成長する見込みがあるということだ。 257 00:22:33,786 --> 00:22:38,657 慰めになりません! でも拍子抜けしました。 258 00:22:38,657 --> 00:22:41,293 善助は 随分 落ち着いて…。 259 00:22:41,293 --> 00:22:44,964 少しは 感づいていたんだろうな。 260 00:22:44,964 --> 00:22:48,801 自分だったら どうだろうと思いますよ。 261 00:22:48,801 --> 00:22:52,304 もう長くないって 言われたら…。 262 00:23:05,251 --> 00:23:08,053 あ~。 263 00:23:20,799 --> 00:23:27,640 (善助の泣き声) 264 00:23:27,640 --> 00:23:33,946 何で… 何でだよ。 265 00:23:36,615 --> 00:23:39,618 おくみ…。 266 00:24:11,383 --> 00:24:14,086 すみませんでした。 267 00:24:14,086 --> 00:24:16,588 わがままを言って。 268 00:24:16,588 --> 00:24:19,091 いや…。 269 00:24:19,091 --> 00:24:25,397 あなたと 夫婦らしいことを したかったのかもしれません。 270 00:24:25,397 --> 00:24:27,766 お金がなくて➡ 271 00:24:27,766 --> 00:24:33,405 2人で旅をしたことなど なかったですもんね。 272 00:24:33,405 --> 00:24:36,709 そうだな…。 273 00:24:40,279 --> 00:24:46,285 私は 一人じゃなかった。 274 00:24:46,285 --> 00:24:50,789 今も一人じゃない。 275 00:24:50,789 --> 00:24:52,992 ああ。 276 00:25:01,900 --> 00:25:10,242 わしが こうして 医者を 続けてこられたのは お前のおかげだ。 277 00:25:10,242 --> 00:25:17,583 医者として あるべき姿を求めても 少しも金にはならん。 278 00:25:17,583 --> 00:25:21,086 無知と貧困と闘うなどと 言いながら➡ 279 00:25:21,086 --> 00:25:26,959 あのころのわしは 己の貧しさに負けようとしていた。 280 00:25:26,959 --> 00:25:31,263 そんなわしに お前は➡ 281 00:25:31,263 --> 00:25:34,166 「貧しさなど 2人なら乗り越えられる。➡ 282 00:25:34,166 --> 00:25:37,936 医者として やるべきことをやりなさい。➡ 283 00:25:37,936 --> 00:25:43,809 思ったとおり突き進みなさい」。 284 00:25:43,809 --> 00:25:48,313 そう言って 支え続けてくれた。 285 00:25:51,116 --> 00:25:55,921 だから 今のわしがいる。 286 00:25:58,290 --> 00:26:06,899 そうして突き進んで 今 あの養生所があるんですね。 287 00:26:06,899 --> 00:26:08,934 そうだ。 288 00:26:08,934 --> 00:26:18,076 じゃあ 私も 少しは お役に立てたんですね。 289 00:26:18,076 --> 00:26:21,580 少しどころじゃない。 290 00:26:31,090 --> 00:26:34,760 <去定先生が出かけて数日がたった。➡ 291 00:26:34,760 --> 00:26:39,398 今日にも お帰りになるかと待っていた その日…> 292 00:26:39,398 --> 00:26:41,467 どうしました? 293 00:26:41,467 --> 00:26:44,770 先生にも聞いていただこうと 思いましてね。 294 00:26:44,770 --> 00:26:47,272 えっ? 295 00:26:47,272 --> 00:26:52,077 で 何なのさ? 話って。 296 00:26:57,282 --> 00:26:59,485 驚かないでくれよ。 297 00:27:04,356 --> 00:27:08,660 どうやら 俺 おっ死ぬらしいんだ。 298 00:27:10,896 --> 00:27:14,566 えっ…。 299 00:27:14,566 --> 00:27:19,238 何を ふざけてるの よしとくれよ。 冗談じゃねえよ。 300 00:27:19,238 --> 00:27:22,741 先生に言われたんだ。 301 00:27:28,380 --> 00:27:31,750 帰ったぞ。 302 00:27:31,750 --> 00:27:35,254 (お雪)あっ お帰りなさいまし。 うむ。 303 00:27:37,556 --> 00:27:40,559 ん? どうした? 304 00:27:48,600 --> 00:27:52,304 (田山)先生 お帰りなさい。 (つぐみ)お帰りなさいませ。 305 00:27:56,275 --> 00:27:58,610 (おくみの泣き声) 306 00:27:58,610 --> 00:28:02,214 メソメソするんじゃねえ…。 307 00:28:02,214 --> 00:28:04,716 善さん。 308 00:28:04,716 --> 00:28:07,619 何で こんなことになったのかなあ。 309 00:28:07,619 --> 00:28:09,588 酒の飲み過ぎか? 310 00:28:09,588 --> 00:28:12,357 あっ でも俺のおやじは 酒飲みだったけど➡ 311 00:28:12,357 --> 00:28:14,426 ピンピンしてたもんなあ。 312 00:28:14,426 --> 00:28:18,897 屋根から落ちて死んじまった…。 本当なの!? 313 00:28:18,897 --> 00:28:22,367 (善助)ああ…。 314 00:28:22,367 --> 00:28:25,571 そんで 話ってのは 俺が死んだあとのことだ。 315 00:28:25,571 --> 00:28:27,906 そんなこと…。 すまないが…➡ 316 00:28:27,906 --> 00:28:30,909 お前とは一緒には なれねえようだ。 317 00:28:34,079 --> 00:28:38,750 お前は ほかに いい男を探して 一緒になってくれ。 318 00:28:38,750 --> 00:28:41,086 何 言ってるの。 弥助なんか どうだ。 319 00:28:41,086 --> 00:28:44,590 ガキの頃から仲良しで 気心も知れてる。 お断りだよ。 320 00:28:44,590 --> 00:28:47,492 (善助)あいつじゃ不満か。 (おくみ)そんなんじゃないよ。 321 00:28:47,492 --> 00:28:50,262 (善助) これから死ぬ人間の頼みでも駄目かよ。 322 00:28:50,262 --> 00:28:52,931 お断りだよ! 323 00:28:52,931 --> 00:29:00,739 ハハハ…。 324 00:29:00,739 --> 00:29:06,211 分かった 分かった。 もう言わねえよ。 325 00:29:06,211 --> 00:29:13,719 (すすり泣き) 326 00:29:13,719 --> 00:29:16,355 私は あんたと祝言を挙げるよ。 327 00:29:16,355 --> 00:29:19,257 えっ? バカを言うな。 328 00:29:19,257 --> 00:29:23,228 ねえ 先生。 人は必ず死ぬんだ。 329 00:29:23,228 --> 00:29:25,564 いつ死ぬか分からないからって➡ 330 00:29:25,564 --> 00:29:28,867 祝言を挙げちゃいけないって法は ないでしょう。 331 00:29:31,370 --> 00:29:36,575 祝言を挙げればいい。 332 00:29:36,575 --> 00:29:42,080 後悔せぬよう 思ったことをやればいい。 333 00:29:42,080 --> 00:29:56,628 ♬~ 334 00:29:56,628 --> 00:30:00,265 男の子か。 はい。 335 00:30:00,265 --> 00:30:03,101 源伯先生は どんな様子だ? 336 00:30:03,101 --> 00:30:05,937 父は それはもう喜んで➡ 337 00:30:05,937 --> 00:30:10,442 踊りださんばかりで。 ハハハ… それは見てみたいものだな。 338 00:30:13,612 --> 00:30:17,916 おしのさんも 見てやってください。 339 00:30:20,485 --> 00:30:22,487 大丈夫か? 340 00:30:26,124 --> 00:30:30,962 かわいい。 341 00:30:30,962 --> 00:30:35,801 まあ… 抱かせて。 342 00:30:35,801 --> 00:30:39,971 はい どうぞ。 343 00:30:39,971 --> 00:30:44,843 あ~ ハハ。 344 00:30:44,843 --> 00:30:53,518 あなたは どうして ここにやって来たの? 345 00:30:53,518 --> 00:31:02,260 このお父さんと お母さんなら 安心だと思ったから来たのね。 346 00:31:02,260 --> 00:31:04,763 きっと そうね。 347 00:31:04,763 --> 00:31:08,633 エヘヘ…。 フフ。 348 00:31:08,633 --> 00:31:11,837 この子の名前は? 349 00:31:13,939 --> 00:31:17,809 そのことです。 うん? 350 00:31:17,809 --> 00:31:20,412 私たちで話し合って➡ 351 00:31:20,412 --> 00:31:26,284 去定先生の 「定」の字を頂ければと 思うのですが。 352 00:31:26,284 --> 00:31:30,088 おっ…。 いいですねえ。 353 00:31:30,088 --> 00:31:32,891 よろしいでしょうか? 是非。 354 00:31:37,429 --> 00:31:41,299 わしのような偏屈になっても知らんぞ。 355 00:31:41,299 --> 00:31:46,171 (笑い声) 356 00:31:46,171 --> 00:31:49,808 (まさを)ありがとうございます。 ありがとうございます。 357 00:31:49,808 --> 00:32:20,272 ♬~ 358 00:32:20,272 --> 00:32:25,977 <善助と おくみは 養生所の中で祝言を挙げた> 359 00:32:28,413 --> 00:32:31,283 よっ ご両人! お似合いの夫婦だよ。 360 00:32:31,283 --> 00:32:35,620 よっ 色男。 (歓声) 361 00:32:35,620 --> 00:32:40,292 <大勢の人が立ち会い 心から2人を祝った> 362 00:32:40,292 --> 00:32:45,797 〽 ヤーエ エイエエー (ハ コリャコリャ) 363 00:32:45,797 --> 00:32:51,136 〽 エ お酒盛 364 00:32:51,136 --> 00:32:55,640 〽 ヨーエ 松 365 00:32:55,640 --> 00:33:04,449 〽 エ 竹を ヤーエ エイエエー (ハ マダマダ) 366 00:33:04,449 --> 00:33:12,123 〽 エ 立てて添よ 367 00:33:12,123 --> 00:33:15,594 〽 エ お酌 368 00:33:15,594 --> 00:33:18,597 <そして…> 369 00:33:21,099 --> 00:33:25,604 (おしの)ああ ああ…。 370 00:33:25,604 --> 00:33:30,609 ああ ああ…。 371 00:33:35,113 --> 00:33:42,621 ありがとう… ございました…。 372 00:33:42,621 --> 00:33:47,959 わしの方こそ 礼を言うぞ。 373 00:33:47,959 --> 00:33:54,132 お前と一緒になれてよかった。 374 00:33:54,132 --> 00:33:59,638 本当によかった。 375 00:33:59,638 --> 00:36:26,851 ♬~ 376 00:36:32,390 --> 00:36:36,761 帰ったぞ。 377 00:36:36,761 --> 00:36:40,398 先生 お帰りなさいまし。 おお。 378 00:36:40,398 --> 00:36:43,601 お帰りなさいませ。 379 00:36:43,601 --> 00:36:48,406 皆を集めてくれ。 話がある。 380 00:36:51,342 --> 00:36:54,946 お奉行の大岡様から➡ 381 00:36:54,946 --> 00:36:59,818 新しく医学校をつくり そこの長になるよう命じられた。 382 00:36:59,818 --> 00:37:01,753 (一同)えっ? 383 00:37:01,753 --> 00:37:05,356 それは ここを去られるということですか? 384 00:37:05,356 --> 00:37:07,726 ⚟え いや あの… しかし…。 385 00:37:07,726 --> 00:37:11,362 ⚟わしが いなければ やっていけないと思えば➡ 386 00:37:11,362 --> 00:37:14,899 この話は断ろうと思っていた。 387 00:37:14,899 --> 00:37:19,571 だが お前たちは大丈夫だ。 388 00:37:19,571 --> 00:37:21,506 いえ 私たちは まだ➡ 389 00:37:21,506 --> 00:37:23,742 お教えいただきたいことが たくさんあります。 390 00:37:23,742 --> 00:37:26,377 そうです。 まだまだ分からないことが たくさんあります。 391 00:37:26,377 --> 00:37:32,183 そこは 保本と津川が教えてやれ。 392 00:37:32,183 --> 00:37:35,120 私は やはり 先生から まだまだ教わりたく存じます。 393 00:37:35,120 --> 00:37:37,122 この2人では不足か? 394 00:37:37,122 --> 00:37:40,258 いえ そういう…。 不足のようです。 395 00:37:40,258 --> 00:37:42,193 保本先生や津川先生でも➡ 396 00:37:42,193 --> 00:37:44,129 分からないことが おありなのではないでしょうか? 397 00:37:44,129 --> 00:37:49,934 分からないことなら わしにも いくらもある。 398 00:37:49,934 --> 00:37:52,604 何を恐れてる! 399 00:37:52,604 --> 00:37:56,908 恐れていては 何も始まらん! 400 00:38:08,720 --> 00:38:11,756 かねてより仰せつかっておりました 医学校➡ 401 00:38:11,756 --> 00:38:16,060 長らくお待たせいたしましたが いよいよ 取りかかりたいと存じます。 402 00:38:16,060 --> 00:38:19,931 養生所に未練はないのだな? 403 00:38:19,931 --> 00:38:23,234 はい。 よし。 404 00:38:23,234 --> 00:38:26,237 では 学校を どこに つくるかだ。 405 00:38:26,237 --> 00:38:30,108 はあ…。 406 00:38:30,108 --> 00:38:34,379 おお これは 養生所の見取り図ではありませんか。 407 00:38:34,379 --> 00:38:37,081 ここには何がある? 408 00:38:37,081 --> 00:38:39,017 それは薬草園です。 409 00:38:39,017 --> 00:38:41,753 (大岡)その隣だ。 410 00:38:41,753 --> 00:38:46,591 はあ 新たな薬草を植えるための空き地です。 411 00:38:46,591 --> 00:38:51,462 ここに医学校をつくれ。 412 00:38:51,462 --> 00:38:55,600 はっ? ああ 聞こえなかったのか。➡ 413 00:38:55,600 --> 00:39:00,572 養生所の敷地内に 医学校を建てるということだ。 414 00:39:00,572 --> 00:39:02,707 なんと! 415 00:39:02,707 --> 00:39:06,044 ここなら養生所と学校➡ 416 00:39:06,044 --> 00:39:09,881 2つの長ができ 都合がよかろう。 ん? 417 00:39:09,881 --> 00:39:15,053 いや さ… 大岡様! ん? 418 00:39:15,053 --> 00:39:18,923 もしや 大岡様は はなから そのおつもりだったのですか? 419 00:39:18,923 --> 00:39:25,763 はあ… 決まりだな。 420 00:39:25,763 --> 00:39:28,967 はあ…。 (大岡)励めよ。 421 00:39:38,243 --> 00:39:42,046 失礼します。 ああ。 422 00:39:49,954 --> 00:39:54,259 先生が ここを去られたあとの➡ 423 00:39:54,259 --> 00:39:58,129 養生所の宰領について 案を作成しました。 424 00:39:58,129 --> 00:40:01,100 私と田山で一組 保本先生と つぐみで一組となり➡ 425 00:40:01,100 --> 00:40:05,603 それぞれ 午前と午後 交代で担当します。 426 00:40:05,603 --> 00:40:09,907 常に組になることで 間違いのない病の見立てと…。 427 00:40:12,477 --> 00:40:16,948 先生? どうかされました? 428 00:40:16,948 --> 00:40:20,785 いや…➡ 429 00:40:20,785 --> 00:40:22,787 実はな…。 430 00:40:24,656 --> 00:40:26,858 ⚟えっ? 431 00:40:28,960 --> 00:40:31,296 わっ! チッ。 はあ。 432 00:40:31,296 --> 00:40:33,231 では 去定先生は➡ 433 00:40:33,231 --> 00:40:36,134 養生所と医学校 両方の長をなさるということですか? 434 00:40:36,134 --> 00:40:38,636 では これまでどおりで いてくださる ということですね? 435 00:40:38,636 --> 00:40:41,306 わしが どこにいようと 何をしようと➡ 436 00:40:41,306 --> 00:40:44,142 お前たちが養生所をやっていくことに 変わりはない。 437 00:40:44,142 --> 00:40:46,444 分かったな! はい! 438 00:40:46,444 --> 00:40:48,379 何だ…。 不服か? 439 00:40:48,379 --> 00:40:51,282 いえ 分かりました! 440 00:40:51,282 --> 00:41:01,926 ♬~ 441 00:41:01,926 --> 00:41:04,729 お常さん! お常さん! 442 00:41:06,597 --> 00:41:09,100 去定先生が…。 ちょ ちょっと 何だよ。 443 00:41:09,100 --> 00:41:12,403 去定先生が ここにいてくださるんだって! 444 00:41:12,403 --> 00:41:14,772 どういうこと? だから…。 445 00:41:14,772 --> 00:41:19,944 ええっ… ちょっと…。 (戸が開く音) 446 00:41:19,944 --> 00:41:22,981 ただいま戻りました。 447 00:41:22,981 --> 00:41:27,118 お光さん! あんた! 448 00:41:27,118 --> 00:41:30,421 あ~ 疲れた アハハハ。 449 00:41:30,421 --> 00:41:34,625 (笑い声) 450 00:41:34,625 --> 00:41:36,561 お土産が いろいろとあるのよ。 451 00:41:36,561 --> 00:41:38,496 そんなことは いいから 早く手伝っておくれよ。 452 00:41:38,496 --> 00:41:42,367 いや 少しは休ませておくれよ。 いいから早く。 453 00:41:42,367 --> 00:41:45,136 もう しょうがないなあ。 何すればいいの? 454 00:41:45,136 --> 00:41:47,805 台所 手伝っておくれよ。 繕い物もね。 455 00:41:47,805 --> 00:41:49,741 繕い物? ちょっと 台所が先だろ。 456 00:41:49,741 --> 00:41:51,676 繕い物です。 台所。 457 00:41:51,676 --> 00:41:57,515 <しばらくして 去定先生は医学校をつくる用意を始めた> 458 00:41:57,515 --> 00:42:01,085 ここで 本草学を 一度に学ぶことができる。 459 00:42:01,085 --> 00:42:04,389 いいですね。 そうしましょう。 ⚟あ~! 460 00:42:04,389 --> 00:42:09,227 あ~ 痛え! 大丈夫だ。 任せろ。痛えよ! 461 00:42:09,227 --> 00:42:14,232 <しかし 養生所が忙しいことに変わりはない> 462 00:42:15,933 --> 00:42:18,403 ここは わしと保本でやる。 手が足らんようだ。 463 00:42:18,403 --> 00:42:20,938 つぐみ お前は 通い病人を診てやれ。 464 00:42:20,938 --> 00:42:24,142 (つぐみ)はい! よし 代わるぞ。 465 00:42:27,812 --> 00:42:30,648 待合の病人を診てきます。 (津川)ああ 頼む。 466 00:42:30,648 --> 00:42:34,786 喉を診る。 口を開けろ。 ああ もっとだ。 467 00:42:34,786 --> 00:42:36,721 よし いいぞ。 468 00:42:36,721 --> 00:42:39,023 よし しっかり押さえろ。 はい。 469 00:42:40,658 --> 00:42:44,128 縫うぞ。 はい。 470 00:42:44,128 --> 00:42:46,164 ああ~! 471 00:42:46,164 --> 00:42:50,802 <私たちの無知と貧困との闘いは➡ 472 00:42:50,802 --> 00:42:53,304 まだまだ続く>