1 00:00:03,003 --> 00:00:06,941 (芹亜)早く麻衣子を片付けて。 でも麻衣子を口説くんなら→ 2 00:00:07,008 --> 00:00:08,943 どっかムードのあるとこに 連れてった方がいいよ。 3 00:00:09,009 --> 00:00:12,947 (徳須)めんどくさいな遠出は。 あっ。 4 00:00:13,013 --> 00:00:16,951 (麻衣子) 何?行きたいとこって。→ 5 00:00:17,017 --> 00:00:22,023 アハッ。やだ。 急にどうしたのよ?麟平さん。 6 00:00:24,024 --> 00:00:27,962 ☏(徳須)とにかく 1泊旅行のつもりで出ておいでよ。 7 00:00:28,029 --> 00:00:30,965 (麻衣子)今みんなでランチでも 食べようって言ってたのよ。 8 00:00:31,031 --> 00:00:33,968 ☏いいだろう? 抜け出してくれば。 9 00:00:34,034 --> 00:00:38,973 いつも突然ね。 やだ。フフフ。 10 00:00:39,039 --> 00:00:41,976 (唯美)⟨こんな気分になったのは 初めてです⟩ 11 00:00:42,042 --> 00:00:43,978 ⟨何でしょうか?⟩ 12 00:00:44,045 --> 00:00:50,051 ⟨この尋常ではない心の波立ちは 嫉妬というんでしょうか?⟩ 13 00:01:04,999 --> 00:01:08,936 {\an8}>>じゃあ悪いけど。 (芹亜)外泊届は出しとくから。 14 00:01:09,003 --> 00:01:14,942 {\an8}>>気が早いわね。いってきます。 (芹亜)いってらっしゃい。 15 00:01:15,009 --> 00:01:17,011 {\an8}(唯美)いってらっしゃい。 16 00:01:20,014 --> 00:01:26,954 {\an8}(芹亜)麻衣子はきっと 今夜徳須さんに抱かれるわね。 17 00:01:27,021 --> 00:01:30,958 {\an8}(唯美)どうして分かるの?そんなこと。 (芹亜)直感よ私の。 18 00:01:31,025 --> 00:01:35,963 {\an8}何だかんだ文句垂れてるけど あの浮き浮きした態度を見ればさ。 19 00:01:36,030 --> 00:01:37,965 {\an8}それに徳須さんが ほっとかないよ。 20 00:01:38,032 --> 00:01:40,968 {\an8}今どき婚約者だからって 結婚するまでは→ 21 00:01:41,035 --> 00:01:44,038 {\an8}手を出さないなんて 相手に対して失礼じゃん。 22 00:01:46,040 --> 00:01:50,911 {\an8}どしたの? (唯美)徳須さんってそういう人じゃ…。 23 00:01:50,978 --> 00:01:53,981 {\an8}(芹亜)麻衣子とは赤い糸で 結ばれてるんじゃない? 24 00:01:55,983 --> 00:01:57,918 {\an8}(唯美)赤い糸? 25 00:01:57,985 --> 00:02:05,926 {\an8}(芹亜)あんただけじゃないんだよ。 アハハ!アハハ…! 26 00:02:05,993 --> 00:02:08,929 {\an8}(唯美)どういう意味よ? (芹亜)とにかくさ→ 27 00:02:08,996 --> 00:02:11,932 {\an8}彼のことは私が 一番よく知ってるの。 28 00:02:11,999 --> 00:02:13,934 あいつは立派な雄なの。 29 00:02:14,001 --> 00:02:15,936 女と見れば 誰とでもやりたがる男よ。 30 00:02:16,003 --> 00:02:17,938 まして相手は麻衣子じゃない。 31 00:02:18,005 --> 00:02:21,942 初夜まで待つ必要なんか どこにあんのよ? 32 00:02:22,009 --> 00:02:24,945 (唯美)でも…。 (芹亜)あんたはさ→ 33 00:02:25,012 --> 00:02:29,016 徳須さんにしてもらっただけで ありがたいと思いなさいよ。 34 00:02:31,018 --> 00:02:34,955 (唯美)えっ? (芹亜)彼は能力抜群よ。 35 00:02:35,022 --> 00:02:39,960 ああいう男に抱いてもらえば 女は幸せになれるんだから。 36 00:02:40,027 --> 00:02:45,966 あんたもさやいたりしないで 感謝しなきゃ駄目。 37 00:02:46,033 --> 00:02:48,903 (唯美)芹亜。 38 00:02:48,969 --> 00:02:51,906 (芹亜)男と女が赤い糸で 結ばれてるってことが→ 39 00:02:51,972 --> 00:02:54,909 どういうことか 分からせてやる。 40 00:02:54,975 --> 00:03:00,915 この体で実感させてやる。 (唯美)何ですって? 41 00:03:00,981 --> 00:03:03,918 (芹亜)でも彼あんたとは セックスが合うって言ってたよ。 42 00:03:03,984 --> 00:03:06,921 これからもずっと 付き合いたいって。 43 00:03:06,987 --> 00:03:09,924 (唯美)じゃ徳須さんが? (芹亜)そうよ。 44 00:03:09,990 --> 00:03:12,927 だからあんたは私に 隠し立てする必要なんか→ 45 00:03:12,993 --> 00:03:17,998 まったくないの。 何もかも筒抜けなんだから。 46 00:03:20,000 --> 00:03:24,939 唯美。私たちって そういう仲なのよ。 47 00:03:25,005 --> 00:03:29,944 あんたが私のこの顔の 整形のことを知ってるように→ 48 00:03:30,010 --> 00:03:32,947 私だってあんたの セックスのことくらいは→ 49 00:03:33,013 --> 00:03:36,951 知っとくべきって。 まあそういう関係。 50 00:03:37,017 --> 00:03:42,957 フッ。だいたい男なんてさ 自分がやっつけた女の話→ 51 00:03:43,023 --> 00:03:45,960 やたら大げさに 吹聴して回るんだから。 52 00:03:46,026 --> 00:03:48,896 徳須さんが特別 口が軽い男だなんて→ 53 00:03:48,963 --> 00:03:50,898 思わない方がいいわ。 54 00:03:50,965 --> 00:03:55,903 (唯美)でも…。でもこういうこと もし麻衣子に。 55 00:03:55,970 --> 00:03:58,906 (芹亜)ええ。彼女には 秘密にしておきましょ。 56 00:03:58,973 --> 00:04:03,911 田舎のお嬢さんだしショックが 効き過ぎてもいけないから。 57 00:04:03,978 --> 00:04:06,914 (唯美)あなたしゃべらないでね。 お願い。 58 00:04:06,981 --> 00:04:09,917 これだけは絶対…。 絶対秘密よ。 59 00:04:09,984 --> 00:04:16,924 口が裂けてもしゃべらないで! (芹亜)OK。秘密は守らなきゃね。 60 00:04:16,991 --> 00:04:22,997 (唯美)芹亜。 (芹亜)唯美。 61 00:04:24,999 --> 00:04:29,937 これで私たちの秘密が また増えたよね。 62 00:04:30,004 --> 00:04:32,940 (唯美)ええ。秘密が。 63 00:04:33,007 --> 00:04:37,945 (芹亜)一つの秘密から また次の秘密が生まれて。 64 00:04:38,012 --> 00:04:44,018 秘密ってこうやってどんどん 増殖していくもんなんだよね。 65 00:04:47,955 --> 00:04:49,890 (麻衣子)ハァー。 (徳須)ハァー。→ 66 00:04:49,957 --> 00:04:51,892 高原の秋はどう? 67 00:04:51,959 --> 00:04:54,895 (麻衣子)すがすがしいわ。 来てよかった。 68 00:04:54,962 --> 00:04:56,897 \(チャイム) 69 00:04:56,964 --> 00:04:58,899 おお。ルームサービスが来た。 70 00:04:58,966 --> 00:05:02,903 えっ?ここでお食事できるの? (徳須)当たり前だよ。 71 00:05:02,970 --> 00:05:05,906 すてき! (徳須)行こう。 72 00:05:05,973 --> 00:05:07,908 (麻衣子)ゴージャスね。 大丈夫? 73 00:05:07,975 --> 00:05:11,912 (徳須)懐の心配してくれてるの? 結婚すると決まってる女に→ 74 00:05:11,979 --> 00:05:13,914 金を使わないなんてことは ないんだよ。 75 00:05:13,981 --> 00:05:17,918 (麻衣子)じゃあどうなのかしら? 結婚した後もこんなふうに→ 76 00:05:17,985 --> 00:05:21,922 一晩泊まりの優雅な旅行に 連れてきてくれるのかしら? 77 00:05:21,989 --> 00:05:23,924 麻衣さんが望めばね。 78 00:05:23,991 --> 00:05:25,926 (麻衣子)私って倹約家だから 駄目ね。→ 79 00:05:25,993 --> 00:05:28,929 それよりうちで おいしいものでも食べようって→ 80 00:05:28,996 --> 00:05:30,931 言うかもしれない。 81 00:05:30,998 --> 00:05:32,933 (徳須)いい奥さんになる素質 十分だ。 82 00:05:33,000 --> 00:05:34,935 当分は共稼ぎでもいいのよ。 83 00:05:35,002 --> 00:05:36,937 (徳須)ああ。それだと 僕も助かるけどね。 84 00:05:37,004 --> 00:05:39,940 でも住むところは 広いとこのがいいわ。 85 00:05:40,007 --> 00:05:41,942 ちまちましたところは嫌ね。 86 00:05:42,009 --> 00:05:43,944 共稼ぎなら 広いマンションを借りられるさ。 87 00:05:44,011 --> 00:05:46,880 これからは僕も ますます忙しくなるし。 88 00:05:46,947 --> 00:05:48,882 今日のことは いい思い出になるよ。 89 00:05:48,949 --> 00:05:51,885 うれしいわ私も。 90 00:05:51,952 --> 00:05:53,887 高校生のときにね 夏休みなんかに→ 91 00:05:53,954 --> 00:05:56,890 あなたが東京から 帰ってくるでしょ。→ 92 00:05:56,957 --> 00:06:00,894 うちに遊びに来て都会の 学生生活なんかの話をして→ 93 00:06:00,961 --> 00:06:03,897 ビアホールでバイトしてた 話なんか聞いたりすると→ 94 00:06:03,964 --> 00:06:06,900 私ひそかに嫉妬してたの。 95 00:06:06,967 --> 00:06:09,903 (徳須)えっ?誰に? 96 00:06:09,970 --> 00:06:14,908 あなたと一緒に働いてる女によ。 (徳須)ハッ…ハハハ。 97 00:06:14,975 --> 00:06:17,911 そんな不特定多数の女に 嫉妬なんかしてちゃ。 98 00:06:17,978 --> 00:06:22,983 麟平さん。覚えといてね。 私って嫉妬深いのよ。 99 00:06:27,988 --> 00:06:29,990 (唯美)フゥ…。 100 00:06:32,993 --> 00:06:34,995 (唯美)はっ。 101 00:06:45,005 --> 00:06:47,875 (徳須)やっと思いがかなうよ。 麻衣子。 102 00:06:47,941 --> 00:06:51,879 (麻衣子)高校のときから あなたしかいないって思ってた。→ 103 00:06:51,945 --> 00:06:55,883 愛し合う相手はこの人だって。 104 00:06:55,949 --> 00:06:59,887 (徳須)同じ土地で育って 僕たち生まれたときから→ 105 00:06:59,953 --> 00:07:04,892 赤い糸で結ばれ合ってたんだね。 (麻衣子)赤い糸。 106 00:07:04,958 --> 00:07:06,894 ミシンの糸のように 細い糸じゃないわ。 107 00:07:06,960 --> 00:07:11,965 強くより合わせた 特別な赤い糸で。 108 00:07:15,969 --> 00:07:17,971 麻衣子。 109 00:07:17,971 --> 00:07:28,982 ♪~ 110 00:07:28,982 --> 00:07:31,919 僕たちが特別な赤い糸で 結ばれてるってことが→ 111 00:07:31,985 --> 00:07:34,922 どういうことか分かるか? 112 00:07:34,988 --> 00:07:39,993 分からせて。 あなた分からせて。 113 00:07:39,993 --> 00:08:02,015 ♪~ 114 00:08:02,015 --> 00:08:05,018 (麻衣子)うっ…。 115 00:08:10,023 --> 00:08:16,964 (徳須)これなんだよ。 これが赤い糸。 116 00:08:17,030 --> 00:08:20,968 ああ…。麟平さん。 117 00:08:21,034 --> 00:08:26,974 私たち赤い糸で しっかりと縫い付けられたのね。 118 00:08:27,040 --> 00:08:30,043 (徳須)もう離れらんないぞ。 119 00:08:33,046 --> 00:08:37,050 (麻衣子)ああ…。幸せ。 120 00:08:43,056 --> 00:08:50,931 (芹亜)ふーん。軽井沢のジャムに チョリソーか。 121 00:08:50,998 --> 00:08:52,933 (麻衣子)コケモモのジャムなんて 珍しいでしょ? 122 00:08:53,000 --> 00:08:54,935 朝ご飯のトーストに いいと思って。 123 00:08:55,002 --> 00:08:59,940 (芹亜)そうだね。あんたジャム 好きでしょ?ソーセージも。 124 00:09:00,007 --> 00:09:04,945 (唯美)楽しかった?麻衣子。 >>ええ。最高。 125 00:09:05,012 --> 00:09:07,948 空気は澄んでるしロッジは フランスの田舎みたいな造りで→ 126 00:09:08,015 --> 00:09:11,952 朝小鳥の声で目覚めるなんて めったにできないことよ。 127 00:09:12,019 --> 00:09:16,957 (芹亜)いいな。徳須さんの腕の中で 小鳥の声を聞けばさ→ 128 00:09:17,024 --> 00:09:18,959 そりゃパラダイスに 決まってるじゃん。 129 00:09:19,026 --> 00:09:21,962 ねえ?唯美。 130 00:09:22,029 --> 00:09:24,965 彼ったらね麻衣子とは 生まれたときから→ 131 00:09:25,032 --> 00:09:27,968 赤い糸で 結ばれ合ってただなんて。 132 00:09:28,035 --> 00:09:29,970 (唯美)えっ? 133 00:09:30,037 --> 00:09:32,973 今まで付き合ってて初めてよ そんなこと言ったの。 134 00:09:33,040 --> 00:09:35,976 普通めったに言わないわね そんな歯の浮いたせりふ。 135 00:09:36,043 --> 00:09:39,980 でも言われてみると うれしいものなのよ。 136 00:09:40,047 --> 00:09:43,984 (芹亜)フフッ。のろけないでよ。 唯美耳まで赤くなってるじゃん。 137 00:09:44,051 --> 00:09:47,921 >>アハッ。ごめんなさい。 (芹亜)じゃ行くからね。 138 00:09:47,988 --> 00:09:49,923 >>えっ?どこへ? (芹亜)バイト。 139 00:09:49,990 --> 00:09:55,929 ふーん。 いってらっしゃい。 140 00:09:55,996 --> 00:10:00,934 ああ。人恋しいって こういうことかしら。 141 00:10:01,001 --> 00:10:04,938 さっき別れたばっかりなのに もう会いたいの。 142 00:10:05,005 --> 00:10:07,941 (唯美)そう。 >>あなただって森下さんって人と→ 143 00:10:08,008 --> 00:10:10,944 いつも会いたいって 思ってるでしょう? 144 00:10:11,011 --> 00:10:12,946 (唯美)それは…まあ。 145 00:10:13,013 --> 00:10:15,949 愛するって そういうことじゃないかしら。 146 00:10:16,016 --> 00:10:19,953 早く結婚して 毎日一緒にいたいって思うの。 147 00:10:20,020 --> 00:10:23,023 卒業まで待ちきれないくらい。 フフッ。 148 00:10:27,027 --> 00:10:30,964 (芹亜)やっぱり 赤い糸が効いてるよね。 149 00:10:31,031 --> 00:10:32,966 (徳須)フッ。そうかもな。 150 00:10:33,033 --> 00:10:36,970 (芹亜)彼女感度はどう? >>悪くないよ。 151 00:10:37,037 --> 00:10:39,973 朝トイレに行ったら その刺激でまた感じたって。 152 00:10:40,040 --> 00:10:42,976 (芹亜)うわっ。じゃよっぽど よかったんだ。 153 00:10:43,043 --> 00:10:45,979 唯美も麻衣子も どこでどう感じてるか→ 154 00:10:46,046 --> 00:10:48,915 手に取るように分かるけど一番 分かりにくいのはあんただな。 155 00:10:48,982 --> 00:10:53,920 (芹亜)私?私はまあ半ば 職業化しちゃってるからね。 156 00:10:53,987 --> 00:10:55,989 でもこれで完璧じゃない。 157 00:10:57,991 --> 00:11:02,929 >>満足か? (芹亜)あんただって満足でしょ? 158 00:11:02,996 --> 00:11:05,932 白藤寮3号室の 花咲く乙女たち3人が→ 159 00:11:05,999 --> 00:11:09,936 揃いも揃って あんたの女になったんだから。 160 00:11:10,003 --> 00:11:12,939 (徳須)しかし頼むぜ。麻衣子に 他とできてるってことは。 161 00:11:13,006 --> 00:11:15,942 (芹亜)もちのろん。内緒よ。 162 00:11:16,009 --> 00:11:18,945 真面目一方で情の深い女ほど おっかないからな。 163 00:11:19,012 --> 00:11:21,948 (芹亜)エニーウエーよ あんたの太い縫い針で→ 164 00:11:22,015 --> 00:11:24,951 私たちルームメート 3人の体は→ 165 00:11:25,018 --> 00:11:26,953 赤い糸でしっかりと 縫い付けられたの。 166 00:11:27,020 --> 00:11:30,957 美しくも強い絆で結ばれたのよ。 167 00:11:31,024 --> 00:11:36,963 これで私たちの聖なる三角形の 愛の形が見事完成したの。 168 00:11:37,030 --> 00:11:39,966 ハハハ。パーフェクトだ。 169 00:11:40,033 --> 00:11:50,911 (芹亜)私が追い求めてた理想の形。 最高の学園生活。しびれるわ。 170 00:11:50,977 --> 00:11:53,914 おめでたいと言おうか 何と言おうか。 171 00:11:53,980 --> 00:11:57,984 (芹亜)聖三角形の愛のために。 172 00:12:06,993 --> 00:12:08,929 (稲垣)皆さんは大正5年 葉山の→ 173 00:12:08,995 --> 00:12:10,931 日蔭茶屋事件っていうのを ご存じでしょうか?→ 174 00:12:10,997 --> 00:12:14,935 これは日本女性史の 1ページとして→ 175 00:12:15,001 --> 00:12:17,938 見過ごすことのできない 事件といえます。→ 176 00:12:18,004 --> 00:12:19,940 先週もお話ししたように→ 177 00:12:20,006 --> 00:12:23,944 “青鞜”を平塚らいてうから 引き継いだ伊藤野枝は→ 178 00:12:24,010 --> 00:12:26,947 経営に行き詰まり 大正5年の2月号を最後に→ 179 00:12:27,013 --> 00:12:29,950 休刊に追い込まれます。→ 180 00:12:30,016 --> 00:12:34,955 彼女は上野高女の英語教師だった 辻潤の妻になっていたのだが→ 181 00:12:35,021 --> 00:12:37,958 辻に助けられて出版した エンマ・ゴールドマンの→ 182 00:12:38,024 --> 00:12:41,962 “婦人解放の悲劇”を アナキストの大杉栄が→ 183 00:12:42,028 --> 00:12:43,964 べた褒めしたことが きっかけで→ 184 00:12:44,030 --> 00:12:47,901 2人は互いに 引かれ始めるんです。 185 00:12:47,968 --> 00:12:51,905 (稲垣)大杉といえば 堺利彦の前妻の妹である→ 186 00:12:51,972 --> 00:12:56,910 堀保子と結婚していながら フリーラブを提唱していた。→ 187 00:12:56,977 --> 00:12:59,913 ここで大杉のフリーラブの 条件というのがあります。→ 188 00:12:59,980 --> 00:13:02,916 それはこういうものでした。→ 189 00:13:02,983 --> 00:13:06,920 「1.互いに経済的に自立する」→ 190 00:13:06,987 --> 00:13:10,924 「2.同居することを 前提にしない」→ 191 00:13:10,991 --> 00:13:16,930 「3.互いに 性的自由を保証する」→ 192 00:13:16,997 --> 00:13:20,934 そしてこのフリーラブの 提唱者である大杉に→ 193 00:13:21,001 --> 00:13:23,937 今度は 神近市子が接近してきた。→ 194 00:13:24,004 --> 00:13:27,941 神近は津田塾出身の 東京日日新聞の記者で→ 195 00:13:28,008 --> 00:13:32,946 英語が堪能なインテリ女性です。 大杉の主宰する“近代思想”の→ 196 00:13:33,013 --> 00:13:36,950 編集の手伝いをしながら 恋愛関係を結びます。→ 197 00:13:37,017 --> 00:13:43,957 {\an8}この大杉栄という男一種強烈な 個性の持ち主でしてね→ 198 00:13:44,024 --> 00:13:46,893 {\an8}男性的な りりしい風貌をしている。→ 199 00:13:46,960 --> 00:13:50,897 {\an8}その派手な行動はいつも 社会的波紋を引き起こし→ 200 00:13:50,964 --> 00:13:54,901 思想的に目覚めた女を 引き付ける魅力があるんですね。→ 201 00:13:54,968 --> 00:13:58,905 {\an8}妻の保子は大杉が 何度監獄にぶちこまれても→ 202 00:13:58,972 --> 00:14:01,908 {\an8}動じることなく 支えてきたんです。→ 203 00:14:01,975 --> 00:14:03,910 {\an8}しかしこの恋愛には 我慢がならなかった。→ 204 00:14:03,977 --> 00:14:06,913 そして大杉はこう言います。→ 205 00:14:06,980 --> 00:14:08,915 「神近を愛したからといって→ 206 00:14:08,982 --> 00:14:11,918 君が嫌になったと いうわけではない」→ 207 00:14:11,985 --> 00:14:14,921 「2人を同じように 愛しているんだから→ 208 00:14:14,988 --> 00:14:19,926 どうかしばらく 目をつぶっていてくれ」 209 00:14:19,993 --> 00:14:21,928 どうでしょう? 210 00:14:21,995 --> 00:14:27,934 こういう男の言い分 皆さんは納得できますかな?→ 211 00:14:28,001 --> 00:14:30,937 一方辻潤の元を離れ→ 212 00:14:31,004 --> 00:14:35,942 一時九州に帰省していた 伊藤野枝は東京に戻ってきて→ 213 00:14:36,009 --> 00:14:38,945 神近市子と大杉の関係を 目の当たりにすると→ 214 00:14:39,012 --> 00:14:42,949 猛然とライバル意識を燃やし 体当たりで→ 215 00:14:43,016 --> 00:14:44,951 大杉の胸の中に 飛び込んでいくんですね。→ 216 00:14:45,018 --> 00:14:50,890 つまり大杉は自ら提唱する フリーラブを実証してみせて→ 217 00:14:50,957 --> 00:14:58,898 三角関係いや妻保子を含めて 四角関係になるわけです。→ 218 00:14:58,965 --> 00:15:03,903 そしてこの年の11月10日 大杉が仕事場にしている→ 219 00:15:03,970 --> 00:15:06,907 葉山の日蔭茶屋に 神近が訪れてみると→ 220 00:15:06,973 --> 00:15:10,910 何と野枝も宿泊してるんです。→ 221 00:15:10,977 --> 00:15:15,915 {\an8}その夜は3人 枕を並べて寝るんですが→ 222 00:15:15,982 --> 00:15:17,917 {\an8}寝苦しい 一夜だったんじゃないでしょうか。 223 00:15:17,984 --> 00:15:22,922 (大杉)《ああ…。おっ? どうしたんだ?2人とも》→ 224 00:15:22,989 --> 00:15:25,992 《早く食べないと 味噌汁が冷めちゃうぞ》 225 00:15:29,996 --> 00:15:33,933 (野枝)《私帰ります》 (大杉)《えっ?食べずにか?》 226 00:15:34,000 --> 00:15:37,937 《お二人でごゆっくり》 227 00:15:38,004 --> 00:15:40,940 (大杉)《おっ。野枝。 おい。野枝!》 228 00:15:41,007 --> 00:15:44,945 (稲垣)その後部屋に戻ってきた 大杉と神近市子の間に→ 229 00:15:45,011 --> 00:15:47,947 激しい口論がなされました。→ 230 00:15:48,014 --> 00:15:51,951 経済的に自立していることが フリーラブの条件といいながら→ 231 00:15:52,018 --> 00:15:54,955 自立しているのは 神近市子一人。→ 232 00:15:55,021 --> 00:15:58,958 いつも大杉に 援助させられていたんですね。→ 233 00:15:59,025 --> 00:16:01,961 伊藤野枝が九州から上京する 旅費まで出さされていた→ 234 00:16:02,028 --> 00:16:08,034 神近市子は その屈辱と恨みを爆発させて…。 235 00:16:08,034 --> 00:16:35,061 ♪~ 236 00:16:35,061 --> 00:16:39,065 《おお。どこへ行ってたんだ?》 237 00:16:46,072 --> 00:16:48,942 (刺す音) 238 00:16:49,008 --> 00:16:53,947 (稲垣)以上が日蔭茶屋事件の あらましです。 239 00:16:54,013 --> 00:16:55,949 よくも悪くも これが→ 240 00:16:56,015 --> 00:16:59,953 フリーラブの 決着ということになりますが→ 241 00:17:00,019 --> 00:17:02,022 皆さんはどう思いますか? 242 00:17:04,023 --> 00:17:08,962 (唯美)⟨私は日蔭茶屋事件に 強く興味を引かれながら→ 243 00:17:09,028 --> 00:17:12,966 何か嫌な感じを 受けずにはいられませんでした⟩ 244 00:17:13,032 --> 00:17:16,970 ⟨それは現代の私たち ルームメート3人と→ 245 00:17:17,036 --> 00:17:19,973 徳須さんの関係を 知らず知らず→ 246 00:17:20,039 --> 00:17:23,042 ダブルイメージさせて いたからなのです⟩ 247 00:17:25,044 --> 00:17:28,982 葉山へ? (芹亜)行かない?みんなで。 248 00:17:29,048 --> 00:17:31,050 (唯美)みんなって? 249 00:17:33,052 --> 00:17:35,989 (芹亜)日蔭茶屋って今も 葉山にあるんだって。 250 00:17:36,055 --> 00:17:37,991 徳須さんも誘って 一緒に行こうよ。 251 00:17:38,057 --> 00:17:40,994 へえー。今もあるの? 252 00:17:41,060 --> 00:17:43,997 (芹亜)しゃれた和食レストランに なってるみたいよ。 253 00:17:44,063 --> 00:17:48,935 今度の週末4人で行こう。 >>いいわね。気分が変わって。 254 00:17:49,002 --> 00:17:50,937 じゃあ彼に スケジュール聞いてみようかな。 255 00:17:51,004 --> 00:17:53,006 (芹亜)ええ。そうして。 >>うん。 256 00:17:56,009 --> 00:18:02,949 (唯美)⟨そんなわけで週末の葉山行きが 決まってしまいました⟩ 257 00:18:03,016 --> 00:18:05,952 (麻衣子)あーっ。風が気持ちいい。 258 00:18:06,019 --> 00:18:07,954 (徳須)こんなことでもなきゃ めったに来ないからな→ 259 00:18:08,021 --> 00:18:10,957 葉山なんて。 (唯美)何だか生き返るわね。 260 00:18:11,024 --> 00:18:15,962 (シャッター音) 261 00:18:16,029 --> 00:18:19,966 (芹亜)大正時代そのままじゃなくて 昭和30年代に→ 262 00:18:20,033 --> 00:18:24,971 リニューアルされたんだってさ。 (麻衣子)昔は旅館だったのね。 263 00:18:25,038 --> 00:18:27,974 (芹亜)麻衣子はどう? もし徳須さんが→ 264 00:18:28,041 --> 00:18:30,977 大杉栄みたいに 多角恋愛してたら→ 265 00:18:31,044 --> 00:18:34,981 あんた短刀で刺す? (麻衣子)考えられない。→ 266 00:18:35,048 --> 00:18:37,984 第一麟平さん そんなことできる人じゃないし。 267 00:18:38,051 --> 00:18:40,987 (芹亜)分かんないよ。 この人だって目を離すと。 268 00:18:41,054 --> 00:18:42,989 (麻衣子)そうかしら? 269 00:18:43,056 --> 00:18:44,991 男性にはフリーラブの願望が あるのかしら。 270 00:18:45,058 --> 00:18:48,928 (芹亜)唯美はどう? (唯美)私? 271 00:18:48,995 --> 00:18:50,930 (芹亜)もし徳須さんと私たち3人が→ 272 00:18:50,997 --> 00:18:55,935 伊藤野枝。神近市子。 妻保子の関係だったら。 273 00:18:56,002 --> 00:18:59,005 (唯美)そうね…。 274 00:19:03,009 --> 00:19:06,946 (唯美)私は神近市子には なりたくないわ。 275 00:19:07,013 --> 00:19:10,950 (芹亜)じゃああんたは伊藤野枝? (唯美)かしら。 276 00:19:11,017 --> 00:19:14,954 (芹亜)麻衣子は妻の保子ね。 >>あら。そうすると芹亜→ 277 00:19:15,021 --> 00:19:17,957 あなたが 神近市子ってことになるのよ。 278 00:19:18,024 --> 00:19:19,959 (芹亜)似合わないな私には。 279 00:19:20,026 --> 00:19:23,963 いや。大杉栄って 見事なプレーボーイだな。 280 00:19:24,030 --> 00:19:27,967 見習うべきかもしれない。 (唯美)刺されてもいいんですか? 281 00:19:28,034 --> 00:19:30,970 (徳須)男の勲章に なるかもしれないぞ。→ 282 00:19:31,037 --> 00:19:33,973 大杉栄はその後 刺された傷痕を見せびらかして→ 283 00:19:34,040 --> 00:19:36,976 自慢したんじゃないかな。 (麻衣子)嫌ねぇ。 284 00:19:37,043 --> 00:19:38,978 まあフリーラブっていうのは→ 285 00:19:39,045 --> 00:19:40,980 現代のフリーセックスとは 違う概念だろ。 286 00:19:41,047 --> 00:19:44,050 それなりの信念に基づいた 男女関係なんだな。 287 00:19:46,052 --> 00:19:49,923 (唯美)結局フリーラブの 一番の勝利者は伊藤野枝よね。 288 00:19:49,989 --> 00:19:52,926 神近市子は 監獄にぶちこまれるし→ 289 00:19:52,992 --> 00:19:54,928 妻の保子は離婚して→ 290 00:19:54,994 --> 00:19:57,931 伊藤野枝だけが 誰はばかることなく→ 291 00:19:57,997 --> 00:20:00,934 大杉栄の愛を むさぼることができたんだもん。 292 00:20:01,000 --> 00:20:05,939 (芹亜)だから唯美。あんたは 伊藤野枝になりたいんだ。 293 00:20:06,005 --> 00:20:07,941 (唯美)女なら 誰でもそうでしょ。 294 00:20:08,007 --> 00:20:12,946 (芹亜)でも大正12年には 関東大震災のどさくさに→ 295 00:20:13,012 --> 00:20:16,950 伊藤野枝は大杉栄と一緒に 甘粕大尉に殺されるんだよ。 296 00:20:17,016 --> 00:20:20,019 そこまでの覚悟が あんたにあんの? 297 00:20:24,023 --> 00:20:27,961 (唯美)徳須さんとなら 殺されてもいいかな。 298 00:20:28,027 --> 00:20:35,034 ハッ…。 それは光栄だ。ハハハ。 299 00:20:38,037 --> 00:20:40,974 (芹亜)あーもう!このモテ男。 300 00:20:41,040 --> 00:20:42,976 麻衣子ばっかり かわいがるんじゃないぞ。 301 00:20:43,042 --> 00:20:45,979 (唯美)許さないからね! 302 00:20:46,045 --> 00:20:48,915 (徳須)ちょっと麻衣子。 何だよ。助けてよ。→ 303 00:20:48,982 --> 00:20:51,918 いやいや。ちょっと待って。 やめろって!あ痛て。 304 00:20:51,985 --> 00:20:57,924 (唯美・芹亜)わーっ! (徳須)危ねえ!痛っ。 305 00:20:57,991 --> 00:21:01,928 (芹亜)麻衣子。徳須さんに キスしちゃ駄目? 306 00:21:01,995 --> 00:21:03,930 いいわよ。 今日だけ貸してあげる。 307 00:21:03,997 --> 00:21:06,933 (徳須)えっ。 (芹亜)奥さんのお墨付きだよ。 308 00:21:07,000 --> 00:21:09,936 (徳須)えっ。 おいおい。うっ…。 309 00:21:10,003 --> 00:21:13,940 (芹亜)ハハハ! (徳須)もう。 310 00:21:14,007 --> 00:21:17,010 (唯美)私も。 (徳須)えっ? 311 00:21:21,014 --> 00:21:24,951 (徳須)もう。 こんなモテていいのかな。 312 00:21:25,018 --> 00:21:30,957 (芹亜)アハハ。最高のキスの味。 たまんなーい! 313 00:21:31,024 --> 00:21:32,959 フフフ! (麻衣子)フフフ。 314 00:21:33,026 --> 00:21:35,962 私たちみたいな友達関係って めったにないよね? 315 00:21:36,029 --> 00:21:39,032 (芹亜)ホントホント。 316 00:21:39,032 --> 00:21:58,985 ♪~