1 00:00:00,768 --> 00:00:05,039 ♪~ 2 00:00:05,106 --> 00:00:08,442 (伊藤澄子) あの店 売りに出そうと思って。 3 00:00:08,509 --> 00:00:10,177 {\an8}(伊藤 吟) じいちゃんとも 俺とも向き合わないで→ 4 00:00:10,244 --> 00:00:12,346 {\an8}そうやって勝手に決めないでって話。 5 00:00:12,413 --> 00:00:14,715 {\an8}(一歩己) 絶縁するほどの ケンカの理由って→ 6 00:00:14,782 --> 00:00:16,217 {\an8}なんなんだろうね。 7 00:00:16,283 --> 00:00:18,352 {\an8}(吟) じいちゃんと母ちゃんを 和解させたい。 8 00:00:18,419 --> 00:00:21,055 俺宛て? 9 00:00:21,122 --> 00:00:24,558 (一歩己) 正田さんからだ。 (屋守) ってことは 例の件!? 10 00:00:24,625 --> 00:00:26,627 (吟) え? 11 00:00:26,694 --> 00:00:29,563 (一歩己) 「突然のお手紙失礼します。→ 12 00:00:29,630 --> 00:00:33,234 金蔵さんには 大変お世話になっておりました。→ 13 00:00:33,300 --> 00:00:36,737 この度は 本当に残念でなりません。→ 14 00:00:36,804 --> 00:00:40,574 謹んで お悔やみを申し上げます。→ 15 00:00:40,641 --> 00:00:44,745 早速ですが本日は 金蔵さんが プロデュースする酒の件で→ 16 00:00:44,812 --> 00:00:50,584 ご連絡をいたしました」。 (吟) はい ここ!早速過ぎる! 17 00:00:50,651 --> 00:00:54,255 じいちゃんが 酒のプロデュースって何? (村祐) いいからちょっと黙れ。 18 00:00:54,321 --> 00:00:57,425 (一歩己) 「金蔵さんからは 「自分に何かあったときは→ 19 00:00:57,491 --> 00:01:01,362 孫の吟が引き継ぐ」と 言われておりましたため→ 20 00:01:01,429 --> 00:01:05,699 お手紙を 書かせていただきました」。 (吟) はい ここも! 21 00:01:05,766 --> 00:01:09,370 俺が日本酒を プロデュースするの? >> うるせえ ちょっと待て! 22 00:01:09,437 --> 00:01:12,039 (一歩己) 「金蔵さんが亡くなって まだ日が浅いというのに→ 23 00:01:12,106 --> 00:01:14,208 申し訳ございません。→ 24 00:01:14,275 --> 00:01:18,379 今年も仕込みが始まっていますが いかがいたしましょうか。→ 25 00:01:18,446 --> 00:01:22,049 ご連絡お待ちしております。正田」。 26 00:01:22,116 --> 00:01:26,954 ♪~ 27 00:01:27,021 --> 00:01:30,858 (吟) ちょっと しみじみしてないで ちゃんと教えてよ。 28 00:01:30,925 --> 00:01:34,395 手紙の通りだ。じいさんは 蔵元の正田さんのところで→ 29 00:01:34,462 --> 00:01:37,398 日本酒をプロデュースすることに なってたんだ。 30 00:01:37,465 --> 00:01:39,567 (吟) 全然知らなかったんだけど。 31 00:01:39,633 --> 00:01:44,405 (一歩己) 金蔵さんが亡くなって もう この話はナシだと思ってたからね。 32 00:01:44,472 --> 00:01:50,578 (篠峯) せやなぁ~。まさか吟に 託すつもりやったとはなぁ。 33 00:01:50,644 --> 00:01:53,247 (吟) さすがに今の俺には無理だよ。 34 00:01:53,314 --> 00:01:55,583 日本酒をプロデュースするって→ 35 00:01:55,649 --> 00:01:57,918 新しい日本酒を 造るってことでしょ? 36 00:01:57,985 --> 00:02:04,191 まあな。じいさんは 最後に もう一花咲かせるつもりだった。 37 00:02:04,258 --> 00:02:08,362 病気でつらそうだったけど。 38 00:02:08,429 --> 00:02:10,865 いろんな蔵に通ったり→ 39 00:02:10,931 --> 00:02:14,034 仕込み水も いろいろ調べて研究したり。→ 40 00:02:14,101 --> 00:02:17,304 正田さんのところにも 何度も通ってた。 41 00:02:17,371 --> 00:02:21,208 あと 出来上がった酒で 夢を叶えるんだって→ 42 00:02:21,275 --> 00:02:24,712 よく言ってたんだよね。 (吟) 夢? 43 00:02:24,778 --> 00:02:28,716 (赤武) ああ。だが それが どんな夢なのかは→ 44 00:02:28,782 --> 00:02:30,784 最期まで教えてくれなかった。 45 00:02:33,787 --> 00:02:36,123 (吟) じいちゃんの夢…? 46 00:02:39,126 --> 00:02:43,397 (吟) ⟨都会の外れに 悠然と佇む古民家…⟩ 47 00:02:43,464 --> 00:02:45,399 ⟨ここは俺の住まいであり→ 48 00:02:45,466 --> 00:02:47,735 「必要としている人だけが 辿りつける→ 49 00:02:47,801 --> 00:02:51,272 不思議な酒屋」である…⟩ 50 00:02:51,338 --> 00:03:17,097 ♪~ 51 00:03:25,105 --> 00:03:30,711 ♪~ 52 00:03:30,778 --> 00:03:33,047 (正田) あ…。 53 00:03:33,113 --> 00:03:38,219 いやあ~。よく来てくれました。 どうぞどうぞ。 54 00:03:38,285 --> 00:03:40,220 (吟) はい…。 55 00:03:40,287 --> 00:03:46,060 ♪~ 56 00:03:46,126 --> 00:03:50,231 俺 25でこの蔵 継いだんです。 57 00:03:50,297 --> 00:03:53,734 (吟) そんなに早く。 >> はい。 58 00:03:53,801 --> 00:03:56,870 父の代から金蔵さんには お世話になっていて。 59 00:03:56,937 --> 00:04:01,508 父が体調を崩して この蔵を どうするってなったとき→ 60 00:04:01,575 --> 00:04:04,578 継ぐことを躊躇する 俺の背中を押してくれたのも→ 61 00:04:04,645 --> 00:04:07,014 金蔵さんでした。 62 00:04:07,081 --> 00:04:09,016 (吟) そうだったんですね。 63 00:04:09,083 --> 00:04:12,353 この蔵の伝統は 守っていきたいんですけど→ 64 00:04:12,419 --> 00:04:15,522 でも 新しいことにも 挑戦したくて。 65 00:04:15,589 --> 00:04:18,192 金蔵さんに相談したら→ 66 00:04:18,258 --> 00:04:22,196 「お前が新しい酒を造ったら 俺が売るぞ」って。 67 00:04:22,262 --> 00:04:25,866 (吟) じいちゃんが? >> そしたら その後 本当に→ 68 00:04:25,933 --> 00:04:29,637 俺が初めて造った酒を 大量に仕入れてくれて。 69 00:04:29,703 --> 00:04:32,439 (吟) そうですか。 70 00:04:34,108 --> 00:04:37,878 と言っても 最初は全然売れなくて。 71 00:04:37,945 --> 00:04:41,715 金蔵さんが試飲して アドバイスしてくれたおかげで→ 72 00:04:41,782 --> 00:04:44,385 売れるようになったんです。 73 00:04:44,451 --> 00:04:47,721 (吟) じいちゃん そんなこともしてたんですね。 74 00:04:47,788 --> 00:04:51,091 はい。それで金蔵さんとなら→ 75 00:04:51,158 --> 00:04:53,727 もっと旨い酒が 造れるんじゃないかって→ 76 00:04:53,794 --> 00:04:57,064 プロデュースをお願いしたんです。 77 00:04:57,131 --> 00:05:00,668 まあ 返事はノーでしたけど。 78 00:05:00,734 --> 00:05:04,838 (吟) あ そうなんですか? 79 00:05:04,905 --> 00:05:08,175 「俺の仕事は 日本酒を造ることじゃない。→ 80 00:05:08,242 --> 00:05:12,479 日本酒を必要としてる人に 届けることなんだ」って。 81 00:05:14,648 --> 00:05:19,687 (吟) じいちゃんっぽい。 (正田) はい。 82 00:05:19,753 --> 00:05:23,691 (吟) でも…じゃあなんで? 83 00:05:23,757 --> 00:05:27,528 それが だいぶ経ってから→ 84 00:05:27,594 --> 00:05:31,198 急に金蔵さんから電話が来て→ 85 00:05:31,265 --> 00:05:35,035 「あの時の話 どうなった?」って。 86 00:05:35,102 --> 00:05:40,040 「俺が生きてるうちに一緒に 酒 造るぞ」って言ってくれて。 87 00:05:40,107 --> 00:05:43,711 (吟) じいちゃん 出来上がった酒で→ 88 00:05:43,777 --> 00:05:46,213 叶えたい夢が あったみたいなんです。 89 00:05:46,280 --> 00:05:52,052 夢?夢か…→ 90 00:05:52,119 --> 00:05:54,221 金蔵さん→ 91 00:05:54,288 --> 00:05:59,827 「届けたい酒を造るんだ」って 言ってたんですよ。 92 00:05:59,893 --> 00:06:03,297 (吟) 届けたい酒ですか? 93 00:06:03,363 --> 00:06:09,002 はい。そう言ってました。 あ そうだ。 94 00:06:09,069 --> 00:06:17,678 ♪~ 95 00:06:17,745 --> 00:06:22,750 これ 金蔵さんがつけてた ノートです。 96 00:06:24,752 --> 00:06:27,354 (吟) 日本酒造りの記録…? 97 00:06:27,421 --> 00:06:31,024 (正田) 吟さんが持っててください。 98 00:06:31,091 --> 00:06:34,027 金蔵さんの遺志を 引き継ぐかどうかは→ 99 00:06:34,094 --> 00:06:39,366 もう少しゆっくり じっくり考えてもらえたら。 100 00:06:39,433 --> 00:06:41,368 (吟) わかりました。 101 00:06:41,435 --> 00:06:50,244 ♪~ 102 00:06:50,310 --> 00:06:53,046 (吟) というわけで→ 103 00:06:53,113 --> 00:06:56,750 じいちゃんの夢の手掛かりに なりそうなノートを預かりました。 104 00:06:56,817 --> 00:06:59,253 (日本酒達) おお~。 105 00:06:59,319 --> 00:07:01,989 (吟) まだ見てません! (日本酒達) おお? 106 00:07:02,055 --> 00:07:04,491 (吟) みんなで見ようと 思ったからです! 107 00:07:04,558 --> 00:07:06,493 (日本酒達) おお~。 108 00:07:06,560 --> 00:07:11,999 ♪~ 109 00:07:12,065 --> 00:07:15,602 (吟) では 開きます! 110 00:07:15,669 --> 00:07:17,604 (日本酒達) お願いします。 111 00:07:17,671 --> 00:07:24,678 ♪~ 112 00:07:24,745 --> 00:07:26,747 (吟) んん。 113 00:07:29,416 --> 00:07:32,519 「俺の人生も残り僅か。→ 114 00:07:32,586 --> 00:07:38,025 人生のまとめとして 日本酒造りに挑戦したい。→ 115 00:07:38,091 --> 00:07:42,763 これは俺の日本酒が できるまでの記録だ」。 116 00:07:42,830 --> 00:07:44,765 (日本酒達) おお~! 117 00:07:44,832 --> 00:07:47,968 めっちゃかっこいい始まり方! >> 早く 次のページだ。 118 00:07:48,035 --> 00:07:55,976 ♪~ 119 00:07:56,043 --> 00:07:59,913 (吟) じいちゃん こんなに丁寧に調べて…。 120 00:08:03,851 --> 00:08:06,053 (吟) 今度は仕込み水のリスト!? 121 00:08:08,822 --> 00:08:11,124 (村祐) おい 全部リストなのか? 122 00:08:13,393 --> 00:08:17,664 これじゃ 夢の手掛かりになんねえぞ。 123 00:08:17,731 --> 00:08:20,901 (吟) いや なんか書いてある。 124 00:08:26,106 --> 00:08:28,041 (吟) 「透き通った川の水」→ 125 00:08:28,108 --> 00:08:30,277 「どの日本酒よりも 透き通っている」→ 126 00:08:30,344 --> 00:08:34,514 「水にしか見えない」「純粋」。 127 00:08:34,581 --> 00:08:36,583 えっ? 128 00:08:43,190 --> 00:08:45,759 ♪~ 129 00:09:01,541 --> 00:09:05,879 (吟) 透き通った川の水…。 130 00:09:06,747 --> 00:09:12,019 これ じいちゃんが造ろうとしてた 酒のイメージなんだろうな。 131 00:09:14,855 --> 00:09:17,090 (一歩己) 吟。 132 00:09:17,157 --> 00:09:19,326 (吟) おう 一歩己。 133 00:09:21,495 --> 00:09:23,830 なに? 134 00:09:23,897 --> 00:09:26,667 (一歩己) ちょっと思い出したことが あって。 135 00:09:26,733 --> 00:09:30,103 前に 村祐が瓶に戻った時→ 136 00:09:30,170 --> 00:09:34,374 みんなで日記 見てたでしょ? 137 00:09:34,441 --> 00:09:37,411 その時に俺 これ 見つけて。 138 00:09:41,281 --> 00:09:44,117 {\an8}(一歩己) この日記は ちょうど吟のお母さんが→ 139 00:09:44,184 --> 00:09:48,188 {\an8}生まれた頃のものだと 思うんだけど。 140 00:09:48,255 --> 00:09:50,324 {\an8}これ 見て。 141 00:09:50,390 --> 00:09:52,426 (吟) あ…。 142 00:09:52,492 --> 00:09:54,962 母ちゃんの名前! 143 00:10:05,505 --> 00:10:08,675 (吟) これ…→ 144 00:10:08,742 --> 00:10:12,379 透き通った川の水。 145 00:10:12,446 --> 00:10:17,417 じいちゃんが造ろうとしていた 日本酒のイメージって→ 146 00:10:17,484 --> 00:10:21,288 実は母ちゃんなんだ。 147 00:10:21,355 --> 00:10:25,959 そうか じいちゃんは→ 148 00:10:26,026 --> 00:10:30,664 母ちゃんに届けたくて この酒を…。 149 00:10:30,731 --> 00:10:36,003 じいちゃん 無口だったし 口下手だったから。 150 00:10:36,069 --> 00:10:40,407 言葉にできない想いを 日本酒に託そうとしたのかも。 151 00:10:40,474 --> 00:10:44,011 (一歩己) そうだね。金蔵さんは→ 152 00:10:44,077 --> 00:10:47,414 ずっと澄子さんと 仲直りしたかったんだと思う。 153 00:10:47,481 --> 00:11:05,665 ♪~ 154 00:11:05,732 --> 00:11:09,436 (吟) この日本酒を完成させられたら→ 155 00:11:09,503 --> 00:11:12,706 じいちゃんの夢を叶えられるかな。 156 00:11:12,773 --> 00:11:17,077 (一歩己) 金蔵さんの夢が叶えられるのは 吟だけだよ。 157 00:11:19,746 --> 00:11:23,316 (吟) 俺 やってみる。 158 00:11:25,852 --> 00:11:28,055 (一歩己) 本当に!? 159 00:11:28,121 --> 00:11:30,690 (吟) うん。 160 00:11:30,757 --> 00:11:35,228 でも そのためには みんなの力が必要だ。 161 00:11:35,295 --> 00:11:37,397 協力してくれる? 162 00:11:42,069 --> 00:11:44,738 (一歩己) もちろん! 163 00:11:44,805 --> 00:11:48,809 (吟) ありがとう。 164 00:11:48,875 --> 00:11:53,713 《日本酒を完成させて 母ちゃんに飲んでもらって→ 165 00:11:53,780 --> 00:11:56,983 じいちゃんの この想いを伝える。→ 166 00:11:57,050 --> 00:12:01,822 そうすれば きっと 母ちゃんも心を開いてくれる!→ 167 00:12:01,888 --> 00:12:06,793 で 店を売るのも 考え直してくれるはず!→ 168 00:12:06,860 --> 00:12:08,962 俺はそこに賭ける!》 169 00:12:17,904 --> 00:12:20,073 (一歩己) 吟 いってらっしゃい。 170 00:12:20,140 --> 00:12:22,843 (赤武) 正田さんによろしくな。 (吟) うん。いってきます! 171 00:12:22,909 --> 00:12:25,412 (一歩己) うん。 >> 気をつけろよ。 >> いってらっしゃ~い。 172 00:12:32,252 --> 00:12:38,024 ♪~ 173 00:12:39,726 --> 00:12:42,362 ♪~ 174 00:12:42,429 --> 00:12:44,698 (吟) 母ちゃん!?どうしたの? 175 00:12:44,764 --> 00:12:51,605 ♪~ 176 00:12:51,671 --> 00:12:56,710 吟に話があってね。 (吟) え? 177 00:12:56,777 --> 00:12:59,412 売れたから。この土地。 178 00:12:59,479 --> 00:13:02,082 (吟) ちょっと待って。 >> だから→ 179 00:13:02,149 --> 00:13:05,585 今月中には 出ていってもらいたいの。 180 00:13:05,652 --> 00:13:08,922 (日本酒達) え!? 181 00:13:08,989 --> 00:13:12,125 (吟) そんな急に。 >> 急じゃないでしょ。 182 00:13:12,192 --> 00:13:15,095 前から話してたよね? 183 00:13:15,162 --> 00:13:18,365 (一歩己) ハァ…そういうことだったのか。 184 00:13:18,431 --> 00:13:21,034 なんや 気ぃついとったんか? (一歩己) いや…。 185 00:13:21,101 --> 00:13:25,071 な なんとなくなんだけど 吟の様子が気にはなってたんだ。 186 00:13:25,138 --> 00:13:28,909 え?全然 気づかなかった。 >> …んだよ! だったら さっさと言えよ! 187 00:13:28,975 --> 00:13:31,378 (赤武) 落ち着け。 >> おい!どういうことだ 吟!→ 188 00:13:31,444 --> 00:13:34,881 なんで そんな大事なことを 言わねえんだよ。 >> 落ち着けって。 189 00:13:36,716 --> 00:13:38,718 (吟) みんな ごめん! 190 00:13:42,522 --> 00:13:48,495 ハァ…おじいちゃんと同じだね。 191 00:13:48,562 --> 00:13:50,564 (吟) え? 192 00:14:11,318 --> 00:14:13,954 あれ?聞こえなくない? (一歩己) シーッ! 193 00:14:19,159 --> 00:14:25,165 (宝田) え~…土地を売るにあたり→ 194 00:14:25,232 --> 00:14:28,768 吟くんのサインも必要でね。 195 00:14:32,105 --> 00:14:34,040 (吟) もう少し待って欲しい。 196 00:14:34,107 --> 00:14:36,109 どれくらい? 197 00:14:40,380 --> 00:14:43,216 (吟) 1年。 >> 無理。 198 00:14:43,283 --> 00:14:49,522 大体 私は あなたが この店を継ぐことには反対なの。 199 00:14:49,589 --> 00:14:52,492 (吟) じゃあ ちゃんと その理由を教えて。 200 00:14:52,559 --> 00:14:54,794 俺だって このままじゃ納得できない。 201 00:14:54,861 --> 00:15:05,839 ♪~ 202 00:15:05,905 --> 00:15:08,108 わかった。 203 00:15:15,849 --> 00:15:20,120 おじいちゃんも さっきの吟みたいに→ 204 00:15:20,186 --> 00:15:25,191 ある日 突然 見えない何かと 喋り出したの。 205 00:15:27,460 --> 00:15:28,995 (吟) それは…。 206 00:15:29,062 --> 00:15:32,432 (澄子) 酒屋を始めてすぐ。 207 00:15:32,499 --> 00:15:37,170 私がまだ小学生の頃。 208 00:15:37,237 --> 00:15:43,343 友達が たまたま その姿を見て→ 209 00:15:43,410 --> 00:15:46,680 「澄子の父ちゃん 変人だ。→ 210 00:15:46,746 --> 00:15:51,618 見えない誰かと喋ってる」って バカにしてきて…。 211 00:15:51,685 --> 00:15:53,687 (吟) え…。 212 00:15:55,989 --> 00:15:59,559 知ってた? >> 知らねえ。 213 00:15:59,626 --> 00:16:06,800 変なことやめてって お願いしても 聞いてくれなくて。 214 00:16:06,866 --> 00:16:12,339 ああ この人は 娘の私より→ 215 00:16:12,405 --> 00:16:15,308 日本酒が大切なんだなって 思ったわ。 216 00:16:15,375 --> 00:16:16,843 (吟) そんなこと。 217 00:16:16,910 --> 00:16:20,780 それだけじゃない。 218 00:16:20,847 --> 00:16:26,319 「この人は今 日本酒を 必要としてるから」って→ 219 00:16:26,386 --> 00:16:32,992 お客さんから まともに お金を取らないことも多いし→ 220 00:16:33,059 --> 00:16:37,998 「この酒は鮮度が命だから」って→ 221 00:16:38,064 --> 00:16:42,402 口開けしたばっかりのお酒を あげちゃったりするし…。 222 00:16:45,805 --> 00:16:51,111 (澄子) お客さんは 笑顔で帰っていくけど→ 223 00:16:51,177 --> 00:16:57,183 私はそんなの どうでもよかった。 224 00:17:03,289 --> 00:17:12,999 そんなんだから 生活が苦しくて 家族の時間なんてなくて→ 225 00:17:13,066 --> 00:17:18,571 私はずっと1人だった。 226 00:17:18,638 --> 00:17:28,782 ♪~ 227 00:17:28,848 --> 00:17:32,485 (澄子の声) 私のお母さんが 病気になった時も→ 228 00:17:32,552 --> 00:17:38,992 おじいちゃんは ず~っと 日本酒 日本酒。→ 229 00:17:39,058 --> 00:17:42,896 日本酒が必要な お客さんが来るからって。 230 00:17:46,232 --> 00:17:52,806 お母さんの死に際にも 日本酒を優先したんだよ。 231 00:17:52,872 --> 00:17:55,074 (吟) え…。 232 00:17:55,141 --> 00:17:59,979 日本酒よりも 家族を大事にしてほしかった。 233 00:18:04,050 --> 00:18:08,988 吟が生まれて シングルマザーになった時も→ 234 00:18:09,055 --> 00:18:13,793 本当は この家に 戻ってきたくなかった。 235 00:18:13,860 --> 00:18:21,935 でも 他にどうしようもなくて 仕方なく預けたの。 236 00:18:22,001 --> 00:18:27,273 〔絶対に ぜ~ったいに→ 237 00:18:27,340 --> 00:18:30,143 吟をお酒には 近づけないでね。→ 238 00:18:30,210 --> 00:18:33,379 お願い。わかってる?〕 239 00:18:37,917 --> 00:18:42,522 (伊藤金蔵) 〔わかったよ。約束する〕 240 00:18:42,589 --> 00:18:44,524 〔うん〕 241 00:18:44,591 --> 00:18:54,901 ♪~ 242 00:18:54,968 --> 00:18:57,103 (澄子の声) 私がした嫌な思いを→ 243 00:18:57,170 --> 00:19:00,573 アンタにはさせたくなくて 約束したのに→ 244 00:19:00,640 --> 00:19:05,144 それを おじいちゃんは あっさり破った。 245 00:19:05,211 --> 00:19:09,749 (吟) 〔今日ね お兄ちゃんたちとね 花火したんだよ〕 >> 〔うん…〕 246 00:19:09,816 --> 00:19:13,319 〔え~?だれ?〕 (吟) 〔むらゆう〕 247 00:19:19,592 --> 00:19:21,928 (澄子の声) あげくの果てには。 248 00:19:21,995 --> 00:19:27,667 (吟) 〔俺 大きくなったら じいちゃんの店やる〕 249 00:19:30,003 --> 00:19:32,005 (澄子の声) おじいちゃんは→ 250 00:19:32,071 --> 00:19:34,941 私から吟を奪おうとしたの。 251 00:19:35,008 --> 00:19:39,379 (吟) 奪うって…大袈裟だよ。 252 00:19:39,445 --> 00:19:43,082 俺が勝手に言ったんだよ じいちゃんみたいになりたいって。 253 00:19:43,149 --> 00:19:46,586 吟は じいちゃんの 良いところしか見えてない。 254 00:19:46,653 --> 00:19:51,791 あの人は 自分の夢と 日本酒のことしか考えてなかった。 255 00:19:51,858 --> 00:19:55,061 吟には そんな人に なってほしくないの。 256 00:19:55,128 --> 00:19:58,631 (吟) そんな言い方…。 257 00:19:58,698 --> 00:20:02,001 じいちゃんだって母ちゃんのこと。 258 00:20:02,068 --> 00:20:04,370 (勝義) 〔でも しょっちゅう 金蔵さん→ 259 00:20:04,437 --> 00:20:09,142 「俺が余計な事言った」 「娘に謝れなかった」って→ 260 00:20:09,208 --> 00:20:11,311 後悔してたよ〕 261 00:20:13,313 --> 00:20:14,948 申し訳ないと思ってた? 262 00:20:15,014 --> 00:20:17,250 (吟) 思ってたよ! 263 00:20:17,317 --> 00:20:20,153 フフッ どうかな? 264 00:20:20,219 --> 00:20:24,057 (吟) じいちゃんは 口下手だったから→ 265 00:20:24,123 --> 00:20:27,727 思ってることを 言葉にできなかっただけなんだよ。 266 00:20:27,794 --> 00:20:33,499 思ってるだけで 言葉にしたり 行動に移してないんなら→ 267 00:20:33,566 --> 00:20:37,837 その思いって 無いのと一緒だよ。 268 00:20:37,904 --> 00:20:45,812 ♪~ 269 00:20:45,878 --> 00:20:49,682 (村祐) あ~ もう 吟! 言ってやれよ→ 270 00:20:49,749 --> 00:20:53,219 じいさんが澄子のために 日本酒 造ろうとしてたこと! 271 00:20:53,286 --> 00:20:54,787 (一歩己) 村祐 ちょっと落ち着いて。 (村祐) 吟! 272 00:20:54,854 --> 00:20:56,856 (吟) ちょっと黙って! 273 00:20:59,258 --> 00:21:04,597 吟くん?…大丈夫? 274 00:21:04,664 --> 00:21:11,204 (吟) あ すいません。大丈夫です。 275 00:21:11,270 --> 00:21:15,308 とにかく ここの買い手が決まった以上→ 276 00:21:15,375 --> 00:21:20,546 出て行くしかないの。 もう決まったことだから。 277 00:21:24,484 --> 00:21:27,220 (吟) ひとつ聞いてもいいですか。 278 00:21:27,286 --> 00:21:33,559 遺言書には この店を俺に託すって 書いてありましたけど…。 279 00:21:37,130 --> 00:21:40,299 あの遺言書によって 金蔵さんは→ 280 00:21:40,366 --> 00:21:46,472 土地を娘の澄子さん 店を孫の吟くんに残しているの。 281 00:21:46,539 --> 00:21:51,577 今回 土地の相続権を持つ 澄子さんが その売却を決めた。 282 00:21:51,644 --> 00:21:56,315 だから ここから 出て行かないといけない。→ 283 00:21:56,382 --> 00:21:59,752 今ここで 店をやっているのは 吟くんだから→ 284 00:21:59,819 --> 00:22:03,156 売却に同意している サインが必要なの。 285 00:22:07,527 --> 00:22:11,264 (加茂錦) 金蔵さんは そんなつもりで→ 286 00:22:11,330 --> 00:22:14,834 吟と澄子さんに 残したわけじゃないよ…。 287 00:22:14,901 --> 00:22:17,937 {\an8}本当に この店 なくなるってことかよ? 288 00:22:18,004 --> 00:22:25,378 ♪~ 289 00:22:25,445 --> 00:22:27,380 {\an8}(吟) わかりました。 290 00:22:27,447 --> 00:22:29,415 {\an8}えっ!? 291 00:22:29,482 --> 00:22:32,318 {\an8}マジか。 >> うせやん!? 292 00:22:32,385 --> 00:22:36,022 {\an8}(一歩己) 吟…。 293 00:22:36,089 --> 00:22:40,259 {\an8}(吟) 母ちゃんに相続権があるなら→ 294 00:22:40,326 --> 00:22:42,695 {\an8}母ちゃんの言うとおりに するしかないです。 295 00:22:42,762 --> 00:22:44,731 {\an8}吟!お前 何言ってんだよ! 296 00:22:44,797 --> 00:22:48,034 {\an8}(加茂錦) ちょっと…待って 村祐! 297 00:22:48,101 --> 00:22:51,237 {\an8}なんでお前ら 落ち着いてられんだよ! 298 00:22:51,304 --> 00:22:52,939 {\an8}(村祐) ちょっと どけ! >> 村祐! 299 00:22:53,005 --> 00:22:55,441 {\an8}ちょっと待ってよ! (村祐) 止めないと! 300 00:22:55,508 --> 00:22:57,844 ♪~ 301 00:22:57,910 --> 00:23:01,748 {\an8}(吟) 今月中に 出て行きます。 302 00:23:04,751 --> 00:23:19,966 ♪~