1 00:00:26,494 --> 00:00:31,332 {\an8}(まき) 私 家元 就任を ご辞退 申し上げたいと 思います。 2 00:00:32,199 --> 00:00:33,534 {\an8}(大造) まき。 3 00:00:33,901 --> 00:00:37,838 {\an8}(里子) 大女将…。 大女将。 お会いしたかった。 4 00:00:37,905 --> 00:00:41,909 {\an8}(志乃) あっ。 どうした? 5 00:00:43,911 --> 00:00:46,847 {\an8}(順子) 私 今でも 信じられないよ。 6 00:00:46,914 --> 00:00:48,849 {\an8}(里子) 何が? (順子) 10年前→ 7 00:00:48,916 --> 00:00:52,853 {\an8}私のアパートの 隣の部屋に 放置されてた 赤ん坊を→ 8 00:00:52,920 --> 00:00:54,855 {\an8}連れ去って 心中しようと してたなんて→ 9 00:00:54,922 --> 00:00:58,793 {\an8}嘘でしょう? (里子) ホントよ。→ 10 00:00:58,859 --> 00:01:00,795 {\an8}でも 春子の おかげで→ 11 00:01:00,861 --> 00:01:03,798 {\an8}思いとどまることが できたのも 事実。 12 00:01:03,864 --> 00:01:06,801 {\an8}(順子) その子を 事故で失った 春子ちゃんとして→ 13 00:01:06,867 --> 00:01:09,804 {\an8}育てているのも 事実。→ 14 00:01:09,870 --> 00:01:11,806 {\an8}まあ 今では 本物の親子以上だけどね。 15 00:01:11,872 --> 00:01:15,810 {\an8}(里子) 春子は 私の運命を 懸けた娘。→ 16 00:01:15,876 --> 00:01:17,812 {\an8}いつか たとえ 罰を→ 17 00:01:17,878 --> 00:01:19,814 {\an8}受けるようなことが あったとしても→ 18 00:01:19,880 --> 00:01:21,816 {\an8}私の命に代えて→ 19 00:01:21,882 --> 00:01:25,820 {\an8}春子を 幸せに 育て上げたいと 思ってる。 20 00:01:25,886 --> 00:01:28,823 {\an8}(順子) 大丈夫よ。 私が 保証する。→ 21 00:01:28,889 --> 00:01:32,827 {\an8}里子姉ちゃんと 春子ちゃん 見てて そう 思う。 22 00:01:32,893 --> 00:01:34,829 {\an8}(里子) ありがと。 順子。 23 00:01:34,895 --> 00:01:39,834 {\an8}(春子) ああ。 ただいま! ああー。→ 24 00:01:39,900 --> 00:01:43,838 {\an8}いやぁ。 いい お湯だった。 (順子) おかえりなさい。 25 00:01:43,904 --> 00:01:46,841 {\an8}(志乃) 春子ちゃん。 ホントに 体力あるわ。→ 26 00:01:46,907 --> 00:01:48,843 泳ぎっこしたら 完全に 負けてしもうた。 27 00:01:48,909 --> 00:01:53,848 (里子) 大女将も 泳がれたんですか? 28 00:01:53,914 --> 00:01:55,850 (志乃) 銭湯 誰も おらんかったんで。→ 29 00:01:55,916 --> 00:01:58,786 頭 ぬらさんように シャワーキャップ かぶって→ 30 00:01:58,853 --> 00:02:02,790 私も 泳いでみました。 (里子) えーっ。 31 00:02:02,857 --> 00:02:04,792 (春子) オオカミさんも 毎日 練習すれば→ 32 00:02:04,859 --> 00:02:08,796 もっと 体力つくと 思うよ。 (志乃) ほうやねぇ。→ 33 00:02:08,863 --> 00:02:10,798 いやぁ。 ほやけど→ 34 00:02:10,865 --> 00:02:12,800 旅館の お風呂で 泳ぐわけにも いかんしね。 35 00:02:12,867 --> 00:02:14,802 (春子) ああ…。 (里子) 春子。→ 36 00:02:14,869 --> 00:02:16,804 話は そのぐらいにして。→ 37 00:02:16,871 --> 00:02:19,807 順子ちゃん 今日 お店 休みにしてくれたから→ 38 00:02:19,874 --> 00:02:21,809 夕食 ゆっくり 食べよう。 (春子) うん。 39 00:02:21,876 --> 00:02:25,813 (里子) お母さんが 春子が 好きな パエリア 作ってあげる。 40 00:02:25,880 --> 00:02:28,816 (春子) やった! じゃあ 荷物 上に 置いてくるね。→ 41 00:02:28,883 --> 00:02:30,818 パエリア。 パエリア。 (志乃) ホントに→ 42 00:02:30,885 --> 00:02:33,821 いい お嬢ちゃんに 育てましたね。 43 00:02:33,888 --> 00:02:35,823 (里子) ありがとうございます。→ 44 00:02:35,890 --> 00:02:40,828 あっ。 大女将。 ワイン 召し上がります? 45 00:02:40,895 --> 00:02:44,832 (志乃) ほんなら 今日は ゆっくりさせてもらおうかね。 46 00:02:44,899 --> 00:02:46,901 (里子) はい。 47 00:02:54,909 --> 00:02:56,844 (ノック) 48 00:02:56,911 --> 00:02:58,779 \(まき)すみれさん? お母さまだけど→ 49 00:02:58,846 --> 00:03:04,852 入っても いいですか? (すみれ) はい。 お母さま。 50 00:03:09,857 --> 00:03:11,792 (まき) お勉強の途中でしたか? 51 00:03:11,859 --> 00:03:13,794 (すみれ) ちょうど 終わったところです。 52 00:03:13,861 --> 00:03:15,796 (まき) そう。 53 00:03:15,863 --> 00:03:18,799 今日は 学校で たくさん 運動をしましたので→ 54 00:03:18,866 --> 00:03:20,801 疲れてしまって。 55 00:03:20,868 --> 00:03:24,805 それに おなかが すいて しかたがありません。 56 00:03:24,872 --> 00:03:27,808 (まき) そう。 それでは お夕食→ 57 00:03:27,875 --> 00:03:30,811 おじいさまたちには 申し訳ありませんが→ 58 00:03:30,878 --> 00:03:33,814 お母さまと すみれで 先に 頂くことにしましょう。 59 00:03:33,881 --> 00:03:37,818 はい。 お母さま。 60 00:03:37,885 --> 00:03:41,889 ところで どうかなさいました? お母さま。 61 00:03:44,892 --> 00:03:50,898 お座りになりますか? (まき) ありがとう。 62 00:03:54,902 --> 00:03:58,772 (まき) 実は 今日 おじいさまに→ 63 00:03:58,839 --> 00:04:02,776 お母さまの 家元 就任を お断りしてきました。 64 00:04:02,843 --> 00:04:05,779 どうかされたのですか? 65 00:04:05,846 --> 00:04:09,783 (まき) この前 すみれさんに お点前をしたとき→ 66 00:04:09,850 --> 00:04:16,790 すみれさん お母さまの 心の迷いに 気付かれましたね? 67 00:04:16,857 --> 00:04:22,796 >> はい。 (まき) その 心の迷いが 原因です。 68 00:04:22,863 --> 00:04:26,800 お母さま。 お茶の道が 大好きなの。 69 00:04:26,867 --> 00:04:31,805 でもね 家元を 就任したら→ 70 00:04:31,872 --> 00:04:36,810 茶道が 嫌いになるかも しれないって 怖かったの。 71 00:04:36,877 --> 00:04:42,816 そのことを おじいさまに 正直に お話ししたら→ 72 00:04:42,883 --> 00:04:45,819 おじいさま 分かってくださったの。 73 00:04:45,886 --> 00:04:48,822 そうですか。 74 00:04:48,889 --> 00:04:51,825 (まき) すみれさんには 隠し事は したくないから→ 75 00:04:51,892 --> 00:04:55,829 お母さま 一番に お話ししておきたかったのよ。 76 00:04:55,896 --> 00:04:57,765 隠さず ちゃんと→ 77 00:04:57,831 --> 00:05:02,836 お話を してくださって ありがとう。 お母さま。 78 00:05:05,839 --> 00:05:13,781 (まき) お母さま。 すみれさんに 正直に お話ししたら…。 79 00:05:13,847 --> 00:05:15,783 お母さまも おなかが すいてきました。 80 00:05:15,849 --> 00:05:18,786 照さんに お食事を お願いしに 行きましょう。 81 00:05:18,852 --> 00:05:21,855 はい。 お母さま。 82 00:05:24,858 --> 00:05:26,794 (大造) 破門とは どういうことですか? 83 00:05:26,860 --> 00:05:31,799 枝川流と お宅の 葉山流とは きょうだいも同じじゃないですか。 84 00:05:31,865 --> 00:05:37,805 それを 筋違いに 一方的に 破門だなんて。 いや…。 85 00:05:37,871 --> 00:05:43,877 いや。 ですから まきの件では 重ねて 謝ってるじゃないですか。 86 00:05:45,879 --> 00:05:48,816 分かりました。 今日のところは 承っておきます。 87 00:05:48,882 --> 00:05:52,820 また 連絡します。 88 00:05:52,886 --> 00:05:55,823 (剛太郎) 葉山流が 枝川流を 破門とは どういうことですか? 89 00:05:55,889 --> 00:06:00,761 まきが 家元 就任を 辞退したいと 言いだして。 90 00:06:00,828 --> 00:06:02,763 (剛太郎) まきさんがですか? 91 00:06:02,830 --> 00:06:07,768 それで いったん 就任は 白紙に戻し→ 92 00:06:07,835 --> 00:06:09,770 無期延期にしようと 思い→ 93 00:06:09,837 --> 00:06:12,773 一刻も早く 伝えた方が いいと 思って→ 94 00:06:12,840 --> 00:06:15,776 きょうだい流派の 葉山さんと 連絡を取ったんだ。 95 00:06:15,843 --> 00:06:20,781 いや。 君に 相談せずに 事を進めたのは 悪かった。 96 00:06:20,848 --> 00:06:22,783 (剛太郎) いえ。 私は いいんですが。 97 00:06:22,850 --> 00:06:24,785 破門とは 穏やかでは ないですね。 98 00:06:24,852 --> 00:06:28,789 まきの 家元 就任 延期を 伝えたら→ 99 00:06:28,856 --> 00:06:31,792 葉山流のメンツも つぶされたと 言いだして→ 100 00:06:31,859 --> 00:06:33,794 破門だと 言いだしたんだ。 101 00:06:33,861 --> 00:06:35,796 (剛太郎) そもそも 葉山流に→ 102 00:06:35,863 --> 00:06:37,798 うちを 破門する権利は ありません。 103 00:06:37,865 --> 00:06:43,804 弱い人間は 人の弱みに 付け込むのが うまい。 104 00:06:43,871 --> 00:06:47,808 いつもは 静かに従っている ふりをしていて→ 105 00:06:47,875 --> 00:06:52,813 何か 人に 弱みが できると そこに 付け込む。 106 00:06:52,880 --> 00:06:56,884 (剛太郎) きょうだいで始まった 流派なのに 破門だとか 言いだすなんて。 107 00:06:58,819 --> 00:07:03,757 たぶん 「枝川流には 後継者が 育っていないから→ 108 00:07:03,824 --> 00:07:06,760 家元 就任を 延期した」 109 00:07:06,827 --> 00:07:10,764 「枝川流には 未来がないから→ 110 00:07:10,831 --> 00:07:15,769 葉山流に 流派を変えた方が いいですよ」とか 何とか言って→ 111 00:07:15,836 --> 00:07:18,772 弟子たちに 声を掛けるつもりだろう。 112 00:07:18,839 --> 00:07:23,777 (剛太郎) 許せませんね。 >> 何も 気にすることはない。 113 00:07:23,844 --> 00:07:27,781 こんなことは 前にも 同じようなことが あっただろう。 114 00:07:27,848 --> 00:07:33,787 枝川流は 枝川流だ。 何も 恐れることはない。 115 00:07:33,854 --> 00:07:40,794 ただ この話が まきの耳に入って また まきを→ 116 00:07:40,861 --> 00:07:44,865 悩ませるようなことだけは したくないんだ。 117 00:07:46,867 --> 00:07:50,804 (剛太郎) 家元。 お願いがございます。 118 00:07:50,871 --> 00:07:52,806 >> 何だね? (剛太郎) 葉山流のことは→ 119 00:07:52,873 --> 00:07:55,809 私に お任せいただくことは できませんでしょうか? 120 00:07:55,876 --> 00:07:57,744 何を しようというのだ? 121 00:07:57,811 --> 00:08:01,748 (剛太郎) 今回の 家元 就任は 延期したとしても→ 122 00:08:01,815 --> 00:08:03,750 いつかは まきさんが 枝川流を 継ぐことに→ 123 00:08:03,817 --> 00:08:05,752 変わりはないと 家元は お考えですね? 124 00:08:05,819 --> 00:08:07,754 ああ。 そう 考えている。 125 00:08:07,821 --> 00:08:09,756 (剛太郎) まきさんの枝川流に なったときにまで→ 126 00:08:09,823 --> 00:08:12,759 邪魔されることが ないよう 葉山流に→ 127 00:08:12,826 --> 00:08:14,761 おきゅうを 据えてあげようと 思うのです。 128 00:08:14,828 --> 00:08:17,764 >> おきゅうを 据える? (剛太郎) はい。 129 00:08:17,831 --> 00:08:21,768 (春子) オオカミ。 そういえば えんじょもんの お嫁さんは 元気? 130 00:08:21,835 --> 00:08:23,770 (里子) 春子。 奈緒子さんのこと 覚えてんの? 131 00:08:23,837 --> 00:08:27,774 (春子) うん。 保育園で お母さんの お迎え 待ってたとき→ 132 00:08:27,841 --> 00:08:30,777 よく お菓子 届けてくれたんだ。 133 00:08:30,844 --> 00:08:33,780 (志乃) 奈緒子さんらしい 心遣いや。 134 00:08:33,847 --> 00:08:35,782 (里子) 私 奈緒子さんの 笑顔を見て→ 135 00:08:35,849 --> 00:08:38,852 いつも 励まされていたんです。 136 00:08:40,854 --> 00:08:42,789 春子が 熱を出して→ 137 00:08:42,856 --> 00:08:44,791 どうしたらいいか 分かんないときも→ 138 00:08:44,858 --> 00:08:49,796 シフトを 変更してくれて。 (春子) 私 熱なんか 出したの? 139 00:08:49,863 --> 00:08:51,798 (里子) なぜか 旅館が 忙しいときに限って→ 140 00:08:51,865 --> 00:08:55,802 熱を出して そのたんびに みんなに 迷惑 掛けてたのよ。 141 00:08:55,869 --> 00:08:58,739 (春子) うーん。 全然 覚えてない。 142 00:08:58,805 --> 00:09:00,741 (里子) 私が 保育園に 迎えに行くと→ 143 00:09:00,807 --> 00:09:03,744 びえーんって 泣いて 抱き付いてきたんだから。 144 00:09:03,810 --> 00:09:05,746 (春子) びえーんなんて 泣かないよ。 145 00:09:05,812 --> 00:09:07,748 (里子) びえーんって そのときは 泣いてたの。 146 00:09:07,814 --> 00:09:09,750 (春子) 泣かないもん! (里子) 泣いてたってば。 147 00:09:09,816 --> 00:09:12,753 (春子) オオカミ。 (志乃) ああ。 148 00:09:12,819 --> 00:09:17,758 私も 聞いてみたかったな。 ほの びえーんっていう 泣き方。 149 00:09:17,824 --> 00:09:20,761 (春子) 何で! (志乃) ちょっと やってみて。 150 00:09:20,827 --> 00:09:22,829 (春子) やだ。 151 00:09:22,829 --> 00:09:34,841 ♪~ 152 00:09:34,841 --> 00:09:36,843 (大造) 照。 (照) はい。 153 00:09:40,847 --> 00:09:43,784 (大造) まきの 家元 就任パーティーは→ 154 00:09:43,850 --> 00:09:48,789 延期することにした。 (照) 何か あったんですか? 155 00:09:48,855 --> 00:09:54,795 まきが 「人前で 茶を たてるのが 怖くなったので→ 156 00:09:54,861 --> 00:09:58,799 家元になるのを 辞退したい」と 言いだしたのだ。 157 00:09:58,865 --> 00:10:01,802 (照) 人前で お茶を たてるのが 怖いですって? 158 00:10:01,868 --> 00:10:03,804 (大造) うん。 (照) まき お嬢さまが→ 159 00:10:03,870 --> 00:10:05,806 ホントに そんなこと おっしゃったんですか? 160 00:10:05,872 --> 00:10:07,808 ああ。 161 00:10:07,874 --> 00:10:12,813 そういえば まき お嬢さま。 宮崎工房が→ 162 00:10:12,879 --> 00:10:15,816 作家のスランプを 理由に 引き出物の器を 断ってから→ 163 00:10:15,882 --> 00:10:18,819 様子が おかしくなった気がします。 164 00:10:18,885 --> 00:10:21,822 気のせいじゃないのか? (照) いいえ。 165 00:10:21,888 --> 00:10:25,826 宮崎工房の 遠藤という 女の人と 出会ってから→ 166 00:10:25,892 --> 00:10:29,830 そのようなことを 言い始めたのは 事実です。 167 00:10:29,896 --> 00:10:32,833 彼女に 何か 吹き込まれたのかも しれません。 168 00:10:32,899 --> 00:10:36,837 一度 会って 確かめてください。 169 00:10:36,903 --> 00:10:41,842 照が そうまで言うのなら 会ってみるとしようか。 170 00:10:41,908 --> 00:10:45,846 もしかしたら まきが 悩んでることの→ 171 00:10:45,912 --> 00:10:51,918 本当の理由が 分かるかもしれないからな。 うん。 172 00:10:54,021 --> 00:11:01,962 ♪~ 173 00:11:04,331 --> 00:11:09,336 (剛太郎) 帰りました。 (まき) おかえりなさい。 174 00:11:10,771 --> 00:11:12,706 (剛太郎) いいですか? 175 00:11:12,773 --> 00:11:15,709 すみれは どうしてますか? 176 00:11:15,776 --> 00:11:17,711 (まき) すいません。 お夕食は→ 177 00:11:17,778 --> 00:11:21,715 2人で 先に 済まさせて いただきました。 178 00:11:21,782 --> 00:11:24,718 それに 今日は たくさん 運動をしていたと→ 179 00:11:24,785 --> 00:11:27,721 言っていたので もう 休んでいると思います。 180 00:11:27,788 --> 00:11:29,790 (剛太郎) そうですか。 181 00:11:31,792 --> 00:11:34,728 まきさんは 本当に→ 182 00:11:34,795 --> 00:11:38,732 この アロマキャンドルが 好きなんですね。 183 00:11:38,799 --> 00:11:40,734 (まき) この キャンドルを 見ていると→ 184 00:11:40,801 --> 00:11:43,737 アロマの香りに うっとりと しながら→ 185 00:11:43,804 --> 00:11:49,743 炎の温かさを 感じて そのうち 炎の揺らぎが 見えてくるんです。 186 00:11:49,810 --> 00:11:54,748 (剛太郎) 炎の揺らぎが 見える。 なるほど。 187 00:11:54,815 --> 00:11:58,685 (まき) 目の見えない 私が おかしいと 思いましたか? 188 00:11:58,752 --> 00:12:00,687 (剛太郎) いいえ。 まきさんの説明を 聞いていると→ 189 00:12:00,754 --> 00:12:03,690 そんなことは ありません。 190 00:12:03,757 --> 00:12:07,694 (まき) 剛太郎さんは 私が お伝えしたいことを→ 191 00:12:07,761 --> 00:12:10,697 いつも すぐに 理解してくださいます。 192 00:12:10,764 --> 00:12:15,702 私 本当に 思いますのよ。 (剛太郎) 何をですか? 193 00:12:15,769 --> 00:12:22,709 (まき) 私たち 本当に 結ばれる 運命だったんだなって。 194 00:12:22,776 --> 00:12:26,713 どんなに 離れてしまっても また 出会える→ 195 00:12:26,780 --> 00:12:30,717 一対の 貝殻のように。 196 00:12:30,784 --> 00:12:33,787 (剛太郎) そうですね。 197 00:12:40,794 --> 00:12:45,732 (まき) 実は 今日 お父さまに 家元 就任を→ 198 00:12:45,799 --> 00:12:48,735 ご辞退させて いただきたいと 申し上げました。 199 00:12:48,802 --> 00:12:50,737 (剛太郎) お聞きしました。 200 00:12:50,804 --> 00:12:52,739 (まき) 事務長の 剛太郎さんにも→ 201 00:12:52,806 --> 00:12:54,741 ご迷惑を お掛けして 申し訳ありません。 202 00:12:54,808 --> 00:12:57,677 (剛太郎) 私のことは いいんですよ。 203 00:12:57,744 --> 00:13:02,682 (まき) 剛太郎さんなら 分かってくださると思ってました。 204 00:13:02,749 --> 00:13:05,685 本当に ありがとう。 205 00:13:05,752 --> 00:13:08,688 (剛太郎) 家元も まきさんの お話を聞いて→ 206 00:13:08,755 --> 00:13:11,691 ご自分でも 茶道家として まきさんほど 茶道を→ 207 00:13:11,758 --> 00:13:13,693 突き詰めて 考えたことは なかったと→ 208 00:13:13,760 --> 00:13:16,696 お話しされていました。 そして あらためて→ 209 00:13:16,763 --> 00:13:18,698 まきさんの 茶道家としての 可能性に→ 210 00:13:18,765 --> 00:13:21,701 期待されているようでした。 211 00:13:21,768 --> 00:13:28,708 私も 茶道の家元というのは 人間として これほどまでに→ 212 00:13:28,775 --> 00:13:30,710 自分自身に 厳しくしなくては ならないのかと→ 213 00:13:30,777 --> 00:13:32,712 あらためて 思い知りました。 214 00:13:32,779 --> 00:13:37,717 そして 心から 枝川 大造という人を→ 215 00:13:37,784 --> 00:13:39,786 尊敬いたしました。 216 00:13:41,788 --> 00:13:46,726 私は 記憶を 失ってしまいましたが→ 217 00:13:46,793 --> 00:13:50,730 まきさんと 結婚して 本当に幸せな 今を→ 218 00:13:50,797 --> 00:13:52,732 手に入れることが できました。 219 00:13:52,799 --> 00:13:58,672 これも 家元の まきさんへの思い あってこそです。 220 00:13:58,738 --> 00:14:04,744 (まき) 私も お父さまの愛に 感謝しています。 221 00:14:04,744 --> 00:14:21,761 ♪~ 222 00:14:21,761 --> 00:14:25,699 (里子) 春子。 寝ながら 笑ってる。 223 00:14:25,765 --> 00:14:29,703 (志乃) 天使のような 寝顔やねぇ。 224 00:14:29,769 --> 00:14:33,707 (里子) 私 ちょっと 春子 寝かしてきますね。 225 00:14:33,773 --> 00:14:37,711 (志乃) えっ? 重うないか? 里子さん。 226 00:14:37,777 --> 00:14:39,779 (里子) 幸せの重さです。 227 00:14:43,783 --> 00:14:46,720 (順子) 里子姉ちゃん。 大女将さんと 春子ちゃんが→ 228 00:14:46,786 --> 00:14:49,723 お風呂に 行ってる間 ずっと かぐらや時代の→ 229 00:14:49,789 --> 00:14:52,726 楽しかった 思い出 話してくれてたんですよ。 230 00:14:52,792 --> 00:14:54,728 ほうでしたか。 231 00:14:54,794 --> 00:14:58,665 (順子) いつも 笑顔の 女将の奈緒子さん。→ 232 00:14:58,732 --> 00:15:01,668 心強い仲間の 仲居の皆さん。→ 233 00:15:01,735 --> 00:15:06,673 大女将の ご主人の 板長さん。 そして 板前の皆さん。→ 234 00:15:06,740 --> 00:15:08,675 里子姉ちゃん。 ホントに 楽しい→ 235 00:15:08,742 --> 00:15:12,679 幸せな時間だったって 言ってました。 236 00:15:12,746 --> 00:15:14,681 (志乃) ほうですか。 237 00:15:14,748 --> 00:15:16,683 (順子) なのに どうして→ 238 00:15:16,750 --> 00:15:21,688 黙って かぐらや 辞めちゃったんでしょうか? 239 00:15:21,755 --> 00:15:25,692 ほうやねぇ。 240 00:15:25,759 --> 00:15:27,694 (順子) 私 里子姉ちゃん 手伝ってきますね。 241 00:15:27,761 --> 00:15:29,696 (志乃) あっ。 (順子) 今日は→ 242 00:15:29,763 --> 00:15:31,698 ごゆっくり してってください。 (志乃) ありがとう。 243 00:15:31,765 --> 00:15:33,767 (順子) 失礼します。 244 00:15:45,679 --> 00:15:48,348 (志乃) あっ。→ 245 00:15:48,515 --> 00:15:51,451 元気な 天使さんは ご機嫌よう お休みですか? 246 00:15:51,518 --> 00:15:54,454 (里子) はい。 今日は ホントに すいませんでした。 247 00:15:54,521 --> 00:15:57,457 春子が 色々と ご迷惑を お掛けしちゃって。 248 00:15:57,524 --> 00:15:59,459 (志乃) ううん。 いいんや。 249 00:15:59,526 --> 00:16:01,461 こちらの方こそ 春子さんの おかげで→ 250 00:16:01,528 --> 00:16:05,465 楽しい時間を 過ごさせてもらいました。 251 00:16:05,532 --> 00:16:09,469 (里子) 大女将。 常滑に お越しいただいたのに→ 252 00:16:09,536 --> 00:16:13,473 お茶わんの件 すいませんでした。 253 00:16:13,540 --> 00:16:15,475 スランプで 新作が 作れんのやったら→ 254 00:16:15,542 --> 00:16:17,477 仕方ありません。 255 00:16:17,544 --> 00:16:20,547 あっ。 ほの代わり…。 256 00:16:22,549 --> 00:16:32,492 これを 私と 嫁の奈緒子さんの分→ 257 00:16:32,559 --> 00:16:37,497 2つ 買わせてもらいました。 カワイイもんねぇ。 うん。 258 00:16:37,564 --> 00:16:41,501 (里子) 大女将。 (志乃) うん? 259 00:16:41,568 --> 00:16:44,504 (里子) かぐらやを 無断で 辞めてしまって→ 260 00:16:44,571 --> 00:16:46,506 本当に 申し訳ありませんでした。 261 00:16:46,573 --> 00:16:49,509 過ぎたことは もう いいと 言うとるやないかいね。 262 00:16:49,576 --> 00:16:51,511 (里子) いえ。 すいません。 263 00:16:51,578 --> 00:16:54,514 ほれより 里子さん。 264 00:16:54,581 --> 00:16:58,518 何か 悩み事が あるんやないですか? 265 00:16:58,585 --> 00:17:02,522 (里子) はい。 >> 私で よかったら 話 聞くさかい→ 266 00:17:02,589 --> 00:17:05,525 言うてみまっし。 267 00:17:05,592 --> 00:17:08,528 悩みというのは 誰かに 話せば→ 268 00:17:08,595 --> 00:17:11,531 気分が 和らぐことも ありますさかい。 269 00:17:11,598 --> 00:17:20,540 (里子) 実は 今のままの生活をしていて 春子は 本当に 幸せなのかな。 270 00:17:20,607 --> 00:17:24,544 将来 春子のために ならないんじゃないかって→ 271 00:17:24,611 --> 00:17:26,546 不安に 思っているんです。 272 00:17:26,613 --> 00:17:31,484 私の わがままで 学校にも 通わせていません。 273 00:17:31,551 --> 00:17:34,487 いつも そばに いないと 不安になってしまうんです。 274 00:17:34,554 --> 00:17:39,492 うん。 私の目には 春子ちゃんは→ 275 00:17:39,559 --> 00:17:42,495 お母さんに 愛されて→ 276 00:17:42,562 --> 00:17:45,498 ホントに 伸び伸びと 真っすぐに 育っとる→ 277 00:17:45,565 --> 00:17:47,500 いい お子さんに 見えましたけど。 278 00:17:47,567 --> 00:17:51,504 (里子) そう 言っていただいて ありがとうございます。 279 00:17:51,571 --> 00:17:54,507 里子さんの 心配しとることは→ 280 00:17:54,574 --> 00:17:59,512 本当は 別のところに 原因が あるんやないですか? 281 00:17:59,579 --> 00:18:04,517 人が 不安や 恐怖を 感じるのは→ 282 00:18:04,584 --> 00:18:07,520 ほの正体が 分からんからです。 283 00:18:07,587 --> 00:18:10,523 ほやから ほの正体を 突き止めて→ 284 00:18:10,590 --> 00:18:14,527 ほれと 真正面から 向き合えば→ 285 00:18:14,594 --> 00:18:17,530 不安や 恐怖は 和らぐことが あります。 286 00:18:17,597 --> 00:18:22,602 まあ 言いたくないなら 言わんでいい。 287 00:18:24,604 --> 00:18:28,475 (里子) かぐらやを 辞める前に 大女将に→ 288 00:18:28,541 --> 00:18:31,478 春子は 私が産んだ子では ないと→ 289 00:18:31,544 --> 00:18:34,481 打ち明けたことを 覚えてらっしゃいますか? 290 00:18:34,547 --> 00:18:37,484 もちろん。 覚えとりますとも。 291 00:18:37,550 --> 00:18:40,487 (里子) そのとき 大女将に→ 292 00:18:40,553 --> 00:18:44,491 何があっても 覚悟を持って 生きることが→ 293 00:18:44,557 --> 00:18:47,494 私にとっても 春子にとっても→ 294 00:18:47,560 --> 00:18:50,497 大切なことだと おっしゃって いただきました。 295 00:18:50,563 --> 00:18:56,569 私 その言葉を支えに 今まで 生きてきたんです。 296 00:18:59,572 --> 00:19:03,510 (里子) 覚悟を持って 生きてるつもりなんです。 297 00:19:03,576 --> 00:19:10,517 でも 今のままで いいのか 不安なのも 事実なんです。 298 00:19:10,583 --> 00:19:14,521 里子さんね。 私はね→ 299 00:19:14,587 --> 00:19:20,527 人の生き方には 絶対の正解は ないと 思うとります。 300 00:19:20,593 --> 00:19:24,531 特に 大きな目標も 持たず→ 301 00:19:24,597 --> 00:19:30,470 将来に ほんなに 不安も感じずに のほほんと 生きとる人は…。 302 00:19:30,537 --> 00:19:35,475 まあ ほのときは 楽やろうけど→ 303 00:19:35,542 --> 00:19:40,480 恐ろしく 退屈な 未来が 待っとるかも しれません。 304 00:19:40,547 --> 00:19:43,483 ほの反対に 里子さんのように→ 305 00:19:43,550 --> 00:19:45,485 本当に これで いいんだろうかって→ 306 00:19:45,552 --> 00:19:50,490 一生懸命 考えて 悩んで 悩んで→ 307 00:19:50,557 --> 00:19:53,493 必死に 答えを 出しながら 生きとる人は→ 308 00:19:53,560 --> 00:19:56,496 ほのときは 大変やろうけど→ 309 00:19:56,563 --> 00:20:04,504 ほの 悩んだだけの 大きな未来が 待っとるかもしれませんよ? 310 00:20:04,571 --> 00:20:10,510 私はね 里子さんは 春子ちゃんのことを→ 311 00:20:10,577 --> 00:20:15,515 一番に 考えて 生きとると 思います。 うん。 312 00:20:15,582 --> 00:20:21,521 未来に対して 漠然と 不安を 感じるのは→ 313 00:20:21,588 --> 00:20:27,527 未来を 一生懸命に 考えとる 証拠やと 私は思います。 314 00:20:29,529 --> 00:20:34,467 (里子) 私 春子を 学校に行かせるか どうか…。 315 00:20:34,534 --> 00:20:39,472 これから 私が 春子に→ 316 00:20:39,539 --> 00:20:45,478 自分の子ではないことを いつ 言うのか 言わないのか…。 317 00:20:45,545 --> 00:20:52,485 もっと ちゃんと 考えてみます。 >> ほうやね。 ほれがいい。 318 00:20:52,552 --> 00:20:56,489 (里子) 大女将が おっしゃるとおり 不安や 恐怖って→ 319 00:20:56,556 --> 00:21:00,493 分からないから 感じるんですよね。 320 00:21:00,560 --> 00:21:06,499 その正体と 向き合うと 気持ちが 少し 楽になりました。 321 00:21:06,566 --> 00:21:09,569 ほうか。 ほれは よかった。 322 00:21:11,571 --> 00:21:13,506 ほんなら 私は→ 323 00:21:13,573 --> 00:21:16,509 里子さんが 取ってくれた ホテルに行って→ 324 00:21:16,576 --> 00:21:18,511 今日は 泊まって→ 325 00:21:18,578 --> 00:21:20,513 あしたの 朝一番で 金沢に帰ります。 326 00:21:20,580 --> 00:21:24,517 (里子) ホテルまで お送りしますね。 >> ありがとう。 327 00:21:24,584 --> 00:21:27,453 あっ。 ほしたら ホテルまでは→ 328 00:21:27,520 --> 00:21:30,456 今度は 楽しい話をしながら 参りましょう。 329 00:21:30,523 --> 00:21:35,461 (里子) はい。 そしたら 最近の春子の 面白い出来事を お話ししますね。 330 00:21:35,528 --> 00:21:37,463 (志乃) えっ? どんな? 331 00:21:37,530 --> 00:21:39,465 (里子) 納豆は 食べれないんですけど→ 332 00:21:39,532 --> 00:21:41,467 くさやは 食べれるように なったんです。 333 00:21:41,534 --> 00:21:43,469 (志乃) くさや!? (里子) はい。 334 00:21:43,536 --> 00:21:46,472 (春子) いただきます! (里子) いただきます。 335 00:21:46,539 --> 00:21:48,541 (春子) おいしそう。 336 00:21:50,543 --> 00:21:53,479 (春子) うん。 おいしい。 (里子) うん。 よかった。 337 00:21:53,546 --> 00:21:55,481 (春子) そういえば オオカミさん 帰っちゃったの? 338 00:21:55,548 --> 00:21:57,483 (里子) もう 帰っちゃったよ。 (春子) えーっ。→ 339 00:21:57,550 --> 00:21:59,485 また 遊びに来てくれるかな? 340 00:21:59,552 --> 00:22:02,488 (里子) そうねぇ。 春子が すっごい いい子にしてたら→ 341 00:22:02,555 --> 00:22:04,490 遊びに 来てくれるかもしれないね。 342 00:22:04,557 --> 00:22:06,492 (春子) えーっ。 どういう意味? それって。 343 00:22:06,559 --> 00:22:09,562 (里子) サンタクロース的な? >> えーっ。 そんな…。