1 00:00:01,402 --> 00:00:04,338 (まき) 葉山流との 合同茶会に? 2 00:00:04,405 --> 00:00:08,342 (大造) すみれも 参加してもらう。→ 3 00:00:08,409 --> 00:00:12,346 新しい 家元として まきは もちろん→ 4 00:00:12,413 --> 00:00:15,349 次期 家元として すみれを→ 5 00:00:15,416 --> 00:00:20,354 他流派の人たちに 印象づけておきたいのだ。 6 00:00:20,421 --> 00:00:25,359 まきも 10歳のころには 茶会に 参加していた。 7 00:00:25,426 --> 00:00:30,364 すみれも 大丈夫だな? 8 00:00:30,431 --> 00:00:33,434 (すみれ) はい。 おじいさま。 9 00:00:33,434 --> 00:00:41,442 ♪~ 10 00:00:46,447 --> 00:00:48,449 (里子) おはようございます。 11 00:00:48,449 --> 00:01:15,409 ♪~ 12 00:01:15,409 --> 00:01:17,344 (宮崎) フゥー。 13 00:01:17,411 --> 00:01:20,347 (里子) おはようございます。 14 00:01:20,414 --> 00:01:22,349 (宮崎) あっ。 里子さん。 おはようございます。→ 15 00:01:22,416 --> 00:01:27,354 えっ? もう そんな時間ですか? (里子) はい。 8時です。 16 00:01:27,421 --> 00:01:30,357 (宮崎) うわ。 いやぁ。 明るくなってきたから→ 17 00:01:30,424 --> 00:01:32,359 朝になってたのは 気付いてたんですけど…。→ 18 00:01:32,426 --> 00:01:34,361 いやぁ。 参ったな。 19 00:01:34,428 --> 00:01:36,363 (里子) あっ。 先生。 (宮崎) えっ?→ 20 00:01:36,430 --> 00:01:40,367 あっ。 ああ。 いや。 ちょっと…。→ 21 00:01:40,434 --> 00:01:42,369 あっ。 いいんですか? すいません。→ 22 00:01:42,436 --> 00:01:45,372 何か カッコ悪いとこ 見せちゃいましたね。 23 00:01:45,439 --> 00:01:50,377 (里子) いいえ。 さっきの 先生 すっごく カッコ良かったです。 24 00:01:50,444 --> 00:01:53,380 (宮崎) えっ? (里子) 茶わん作りに 集中してる 先生→ 25 00:01:53,447 --> 00:01:59,320 すごく カッコ良かったです。 (宮崎) ありがとうございます。→ 26 00:01:59,386 --> 00:02:03,324 でも 納得がいったのは 今のが 初めてで。 27 00:02:03,390 --> 00:02:06,327 (里子) ああ。 28 00:02:06,393 --> 00:02:09,330 (宮崎) でも まずは 一つ できました。→ 29 00:02:09,396 --> 00:02:11,332 まだまだ これからですけど→ 30 00:02:11,398 --> 00:02:15,336 何とか 一歩目は 踏み出せた気がします。 31 00:02:15,402 --> 00:02:18,405 (里子) はい。 ゆっくり 前進しましょう。 32 00:02:20,407 --> 00:02:23,410 (宮崎) ああ。 これ すいません。 (里子) あっ。 いいです いいです。 33 00:02:49,703 --> 00:02:53,307 {\an8}(大造) お久しぶりですな。 葉山さん。→ 34 00:02:53,374 --> 00:02:55,309 {\an8}夏の茶会以来でしたかな? 35 00:02:55,376 --> 00:02:57,244 {\an8}(葉山) もう そんなに なりますか。→ 36 00:02:57,311 --> 00:03:01,248 {\an8}枝川さんのことなど すっかり 忘れておりましたわ。 37 00:03:01,315 --> 00:03:06,253 {\an8}(大造) 何を おっしゃる。 色々と お気を使っていただいてるようで。 38 00:03:06,320 --> 00:03:09,256 {\an8}(葉山) はて。 何のことか。 39 00:03:09,323 --> 00:03:15,262 {\an8}(大造) おかげさまで 土産は しっかりと 準備できました。 40 00:03:15,329 --> 00:03:18,265 {\an8}(照)《枝川流 葉山流の 春の合同茶会で お配りする→ 41 00:03:18,332 --> 00:03:22,269 {\an8}お土産物が 葉山流のミスで 発注されていませんでした》 42 00:03:22,336 --> 00:03:25,272 {\an8}(剛太郎)《葉山流の 例の 嫌がらせです》 43 00:03:25,339 --> 00:03:29,276 {\an8}(葉山) ああ。 そういえば…。→ 44 00:03:29,343 --> 00:03:33,280 {\an8}いやいや。 こちらの手違いで ご面倒を おかけして 申し訳ない。 45 00:03:33,347 --> 00:03:37,284 {\an8}(大造) いえいえ。 そちらも 不透明な 会計処理とやらで→ 46 00:03:37,351 --> 00:03:40,287 {\an8}大変でしたでしょうからな。 47 00:03:40,354 --> 00:03:44,291 {\an8}(葉山) そんなことも ありましたかな? 48 00:03:44,358 --> 00:03:47,294 {\an8}(大造) まあ 過去のことは 水に流して→ 49 00:03:47,361 --> 00:03:52,299 {\an8}あさっての合同茶会 よろしく お願いします。 50 00:03:52,366 --> 00:03:56,303 {\an8}(葉山) いや。 こちらこそ 盲目の 新 家元の お点前→ 51 00:03:56,370 --> 00:03:59,239 {\an8}楽しみにしておりますよ。→ 52 00:03:59,306 --> 00:04:03,310 {\an8}では 失礼いたします。 (大造) それでは 失礼します。 53 00:04:06,313 --> 00:04:10,250 {\an8}\(ドアの開閉音) 54 00:04:10,317 --> 00:04:16,257 {\an8}(照) 相変わらずで ございますね。 葉山さまは。 55 00:04:16,323 --> 00:04:19,259 (大造) こちらは 同門の 本家筋だが→ 56 00:04:19,326 --> 00:04:24,264 あいつは 昔から 色々と 文句を つけてくる。 57 00:04:24,331 --> 00:04:27,267 (照) きっと 家元と まき お嬢さまを→ 58 00:04:27,334 --> 00:04:29,269 恐れておいでなのです。→ 59 00:04:29,336 --> 00:04:33,273 小物ほど よく 吠えると 申します。 60 00:04:33,340 --> 00:04:39,346 (大造) 吠えさせているうちは 駄目なのだよ。 61 00:04:41,348 --> 00:04:47,287 (大造) 照。 私は 親の欲目なしに→ 62 00:04:47,354 --> 00:04:51,291 まきは 枝川流の血脈の中で→ 63 00:04:51,358 --> 00:04:57,231 最も 崇高な 茶道家だと 思っている。→ 64 00:04:57,297 --> 00:05:02,236 目が見えぬだけに…。 いや。 見えぬからこそ→ 65 00:05:02,302 --> 00:05:06,240 茶の湯の神髄を 誰よりも 分かっている。→ 66 00:05:06,306 --> 00:05:12,246 そのことは 茶道家としての 私が 嫉妬を覚えるほどだ。 67 00:05:12,312 --> 00:05:15,249 (照) 家元…。 68 00:05:15,315 --> 00:05:18,252 (大造) だが 茶道家であることと→ 69 00:05:18,318 --> 00:05:23,257 茶道の 家元であることは 話が違う。 70 00:05:23,323 --> 00:05:27,261 家元ともなると 他流派との 力関係や→ 71 00:05:27,327 --> 00:05:31,265 3万人の 門弟のことも 考えねばならん。 72 00:05:31,331 --> 00:05:36,270 その意味で まきが 家元に なったとはいえ→ 73 00:05:36,336 --> 00:05:40,274 まだまだ 私が 支えてやらねば ならんのだ。 74 00:05:40,341 --> 00:05:44,278 (照) それでは 今回のことも…。 75 00:05:44,344 --> 00:05:48,282 すみれを 茶会に 参加させるのは→ 76 00:05:48,348 --> 00:05:54,288 この先の 枝川流を 思ってのことだ。→ 77 00:05:54,354 --> 00:05:57,224 私の跡を継ぐ まき。→ 78 00:05:57,291 --> 00:06:03,230 まきの跡を継ぐ すみれまでが 他流派を 圧倒する。→ 79 00:06:03,297 --> 00:06:10,237 それによって 400年 500年と 枝川流は 続いていく。 80 00:06:10,304 --> 00:06:14,241 私は そう 確信している。 81 00:06:14,308 --> 00:06:19,246 剛太郎君を あの若さで 副理事長に 抜てきしたのも→ 82 00:06:19,313 --> 00:06:22,249 それが 理由だ。 83 00:06:22,316 --> 00:06:30,257 私の目の黒いうちに 盤石の体制を つくる。 84 00:06:30,324 --> 00:06:33,260 それが 今の私の 命題だ。 85 00:06:33,327 --> 00:06:37,264 さすが 家元でございます。 86 00:06:37,331 --> 00:06:40,267 そこまで 深い お考えが あってのこととは→ 87 00:06:40,334 --> 00:06:43,270 私も 存じませんでした。 88 00:06:43,337 --> 00:06:47,274 この 照。 家元に これからも→ 89 00:06:47,341 --> 00:06:49,276 ついて いかせて いただきますので→ 90 00:06:49,343 --> 00:06:54,348 どうか 何なりと お申し付けくださいませ。 91 00:07:09,296 --> 00:07:13,233 (まき)《嫌なこと? うちの すみれさんが 何を?》 92 00:07:13,300 --> 00:07:17,237 (里子)《春子に 頭が悪いって》 93 00:07:17,304 --> 00:07:19,239 (まき)《うちの すみれさんに限って そんなこと…》 94 00:07:19,306 --> 00:07:21,241 (里子)《春子に 聞いたんです》 95 00:07:21,308 --> 00:07:25,312 《あの子は 嘘をつくような子じゃ ありません》 96 00:07:25,312 --> 00:07:33,320 ♪~ 97 00:07:37,324 --> 00:07:40,260 (宮崎) あんまり 見られると ちょっと 恥ずかしいです。 98 00:07:40,327 --> 00:07:42,262 (里子) ああ。 ごめんなさい。 99 00:07:42,329 --> 00:07:46,266 でも 先生が やる気に なってくれたことが うれしくて。 100 00:07:46,333 --> 00:07:50,270 それに この お茶わん。 まだ 焼いたわけではないけど→ 101 00:07:50,337 --> 00:07:54,274 ホントに すてきだなと 思って。 102 00:07:54,341 --> 00:07:57,211 形としては 私も 満足しています。 103 00:07:57,277 --> 00:08:00,214 だけど 焼きあがってみないと どうなるか 分かりませんし。→ 104 00:08:00,280 --> 00:08:02,216 火の神様と 対決するためにも→ 105 00:08:02,282 --> 00:08:05,219 もっと 数を作らないと いけないんですけどね。 106 00:08:05,285 --> 00:08:09,223 (里子) 窯たきの場合 割れてしまったりも あるんですよね? 107 00:08:09,289 --> 00:08:13,227 そうなんです。 火の温度によって 割れてしまうことも ありますし→ 108 00:08:13,293 --> 00:08:16,230 焼けた まきが 跳ねて 茶わんを 割ってしまうこともある。 109 00:08:16,296 --> 00:08:19,233 正直 作った 茶わんのうち→ 110 00:08:19,299 --> 00:08:21,235 物になるのは 6~7割くらいなんです。 111 00:08:21,301 --> 00:08:24,238 (里子) そんなに 割れてしまうんですか? >> ええ。 112 00:08:24,304 --> 00:08:27,241 だからこそ 三日三晩 火の神様と 戦うんです。 113 00:08:27,307 --> 00:08:30,244 (里子) ホントに 大変ですね。 114 00:08:30,310 --> 00:08:34,248 でもね 神様も 気難しいだけじゃ ないんですよ。 115 00:08:34,314 --> 00:08:37,251 (里子) えっ? >> 火の強さや 当たり方は→ 116 00:08:37,317 --> 00:08:40,254 一度として 同じになることはない。 117 00:08:40,320 --> 00:08:44,258 時には 奇跡といえる 色合いが 出ることもある。 118 00:08:44,324 --> 00:08:47,261 窯出しをして そんな茶わんに 巡り合えるとき→ 119 00:08:47,327 --> 00:08:49,263 心が 震えるっていうか…。 120 00:08:49,329 --> 00:08:53,267 何か こう 人知を超えた 何かを 感じることが できるんです。 121 00:08:53,333 --> 00:08:56,270 まあ そんな瞬間が あるからこそ→ 122 00:08:56,336 --> 00:08:59,206 陶芸家っていうのは 三日三晩の 窯たきに→ 123 00:08:59,273 --> 00:09:01,208 耐えられるのかも しれません。 124 00:09:01,275 --> 00:09:04,211 (里子) すてきな お仕事ですね。 陶芸家の お仕事って。 125 00:09:04,278 --> 00:09:08,215 先生っていうのも すてきな職業だと 思います。 126 00:09:08,282 --> 00:09:11,218 何で 辞められちゃったんですか? 127 00:09:11,285 --> 00:09:15,222 (里子) ある出来事が あって 学校のことが…。 128 00:09:15,289 --> 00:09:21,228 周りの人のことが 信じられなくなって。 129 00:09:21,295 --> 00:09:27,234 信じていた人たちの 悪意に 押しつぶされそうになって…。 130 00:09:27,301 --> 00:09:32,239 怖くなって 私は 逃げ出しました。 131 00:09:32,306 --> 00:09:34,241 自分の生きている 世界から→ 132 00:09:34,308 --> 00:09:38,312 全ての色が 消えてしまったような気がして。 133 00:09:38,312 --> 00:09:57,331 ♪~ 134 00:09:57,331 --> 00:10:00,267 (里子) あっ。 135 00:10:00,334 --> 00:10:03,270 (宮崎) きっと 大変なことが あったんですよね。 136 00:10:03,337 --> 00:10:05,272 何か 何も知らずに→ 137 00:10:05,339 --> 00:10:07,274 嫌なこと 思い出させてしまって すいません。 138 00:10:07,341 --> 00:10:10,277 (里子) ああ。 いえ。 こちらこそ。 139 00:10:10,344 --> 00:10:13,280 急に 変な話を してしまって すいません。 140 00:10:13,347 --> 00:10:18,285 でも 今の里子さんは もう 大丈夫なはずです。 141 00:10:18,352 --> 00:10:21,288 (里子) えっ? 142 00:10:21,355 --> 00:10:24,291 あなたには 春子ちゃんがおる。 143 00:10:24,358 --> 00:10:27,294 あの子の笑顔は どんな 上薬でも 出せない→ 144 00:10:27,361 --> 00:10:30,297 温かな色に 満ちとります。 145 00:10:30,364 --> 00:10:32,299 そんな あの子の笑顔を つくりだしたのは 里子さん→ 146 00:10:32,366 --> 00:10:35,302 あなたです。 147 00:10:35,369 --> 00:10:39,306 色が 消えてしまったなんて 思い過ごしです。 148 00:10:39,373 --> 00:10:44,311 あなたの心は 豊かな色彩に 満ちとります。 149 00:10:44,378 --> 00:10:47,381 だから 安心してください。 150 00:10:49,383 --> 00:10:51,885 (里子) 先生。 ありがとうございます。 151 00:10:57,391 --> 00:11:01,328 (すみれ) ただ今 戻りました。 (まき) ああ。 おかえりなさい。 152 00:11:01,395 --> 00:11:06,333 すみれさん。 昨日 お話ししようと したことなんだけれど。 153 00:11:06,400 --> 00:11:08,335 何ですか? お母さま。 154 00:11:08,402 --> 00:11:12,339 (まき) 里子さんと 春子ちゃんのことで。 155 00:11:12,406 --> 00:11:15,342 お母さま。 そのことでしたら→ 156 00:11:15,409 --> 00:11:18,345 お茶会が 済んでからでも よろしいでしょうか? 157 00:11:18,412 --> 00:11:21,348 (まき) えっ? >> これから おじいさまに→ 158 00:11:21,415 --> 00:11:24,351 お稽古を つけていただくことに なっているんです。 159 00:11:24,418 --> 00:11:27,354 私は 枝川の人間として→ 160 00:11:27,421 --> 00:11:30,357 恥ずかしくない 点前を 披露したいのです。 161 00:11:30,424 --> 00:11:32,359 お茶会が 済むまでは→ 162 00:11:32,426 --> 00:11:35,362 そのことだけを 考えたいと 思っているのです。 163 00:11:35,429 --> 00:11:40,434 (まき) そう。 分かったわ。 164 00:11:47,441 --> 00:11:49,376 (大造) その 棗は この字ではなく→ 165 00:11:49,443 --> 00:11:52,379 二の字で 清める。 166 00:11:52,446 --> 00:11:55,382 \(大造)何度 同じ間違いを 繰り返すんだ。 167 00:11:55,449 --> 00:11:58,318 \(すみれ)申し訳ありません。 おじいさま。 168 00:11:58,385 --> 00:12:00,320 (大造) そんなことは まきは→ 169 00:12:00,387 --> 00:12:04,324 小学1年のころには 覚えていたぞ。 170 00:12:04,391 --> 00:12:06,393 (すみれ) すみません。 171 00:12:08,395 --> 00:12:10,397 (大造) もう一度 やってみなさい。 172 00:12:12,399 --> 00:12:15,335 (大造) 駄目だ 考えちゃ。 173 00:12:15,402 --> 00:12:19,339 \(大造)頭で 考えているうちは 駄目だ。 174 00:12:19,406 --> 00:12:24,344 体が 自然に 動くようになるまで 何度でも やり続ける。 175 00:12:24,411 --> 00:12:28,415 それが 大事なのだ。 (すみれ) はい。 176 00:12:30,417 --> 00:12:32,352 (大造) 少し 休憩しよう。→ 177 00:12:32,419 --> 00:12:39,359 夕食後 また 最初からだ。 (すみれ) はい。 178 00:12:39,426 --> 00:12:42,362 \(ドアの開く音) 179 00:12:42,429 --> 00:12:45,365 (大造) ハァ…。 180 00:12:45,432 --> 00:12:49,369 (まき) お父さま。 >> うん? どうした? 181 00:12:49,436 --> 00:12:52,372 (まき) 今度の お茶会のことなんですが→ 182 00:12:52,439 --> 00:12:59,312 本当に すみれさんに お点前を お任せするのですか? 183 00:12:59,379 --> 00:13:02,315 お前まで 何を言うのだ? 184 00:13:02,382 --> 00:13:06,319 このことは すみれのためだけではなく→ 185 00:13:06,386 --> 00:13:08,321 お前のためでも あるんだぞ? 186 00:13:08,388 --> 00:13:11,324 (まき) お父さまの お気持ちは 分かっております。 187 00:13:11,391 --> 00:13:16,329 今回のことも 何か お考えが あってのことと 思います。 188 00:13:16,396 --> 00:13:22,335 ですが すみれさんは まだ 10歳なんです。 189 00:13:22,402 --> 00:13:25,338 もう少し 子供らしく→ 190 00:13:25,405 --> 00:13:30,343 過ごしてもらっても いいような気が しているのです。 191 00:13:30,410 --> 00:13:34,347 私は 怖いのだよ。 192 00:13:34,414 --> 00:13:40,353 この先 間違いなく 私は お前より 先に死ぬ。 193 00:13:40,420 --> 00:13:45,358 そのことが 怖いのだ。 (まき) お父さま。 194 00:13:45,425 --> 00:13:48,361 目の見えぬ お前を 支えてやりたくても→ 195 00:13:48,428 --> 00:13:54,367 できなくなる。 だからこそ 私が 生きてる間に→ 196 00:13:54,434 --> 00:14:00,307 何としても お前を支えてくれる 人間を 育て上げたいのだ。 197 00:14:00,373 --> 00:14:03,310 (まき) ですが…。 >> 剛太郎君も→ 198 00:14:03,376 --> 00:14:06,313 支えに なってくれるだろうが→ 199 00:14:06,379 --> 00:14:10,317 何よりも 支えになるのは すみれだ。 200 00:14:10,383 --> 00:14:15,322 私が お前の存在によって 支えられたように→ 201 00:14:15,388 --> 00:14:22,329 お前にとっては すみれの存在が 支えとなる。 202 00:14:22,395 --> 00:14:29,336 だから すみれのことは 私に 任せておきなさい。 203 00:14:29,402 --> 00:14:32,405 (まき) 分かりました。 204 00:14:32,405 --> 00:14:52,425 ♪~ 205 00:14:52,425 --> 00:14:57,297 (剛太郎)《私は 記憶を 失ってしまいましたが→ 206 00:14:57,364 --> 00:15:01,301 まきさんと 結婚して 本当に幸せな 今を→ 207 00:15:01,368 --> 00:15:03,303 手に入れることが できました》→ 208 00:15:03,370 --> 00:15:09,309 《これも 家元の まきさんへの 思い あってこそです》 209 00:15:09,376 --> 00:15:14,381 (まき)《私も お父さまの愛に 感謝しています》 210 00:15:23,390 --> 00:15:27,327 (まき) お父さまを 信じなくては。 211 00:15:27,394 --> 00:15:31,398 そうですよね? 剛太郎さん。 212 00:15:38,405 --> 00:15:41,341 (里子) すごい 春子。 これ ほとんど 丸よ。 213 00:15:41,408 --> 00:15:44,344 (春子) でしょう? 春子 やれば できる子だもん。 214 00:15:44,411 --> 00:15:47,347 (里子) うん。 (春子) でも 今日は→ 215 00:15:47,414 --> 00:15:49,349 全然 面白くなかった。 (里子) えっ? 216 00:15:49,416 --> 00:15:52,352 (春子) だって お母さんと ほとんど いられなかったんだよ。 217 00:15:52,419 --> 00:15:57,290 (里子) 春子…。 そうね。 春子 頑張ったもんね。 218 00:15:57,357 --> 00:16:01,294 じゃあ ご褒美に 今度の土曜日 お母さん→ 219 00:16:01,361 --> 00:16:04,297 工房の お仕事 お休みだから 一緒に どっか 行こっか? 220 00:16:04,364 --> 00:16:06,299 >> えっ? ホント? (里子) うん。 221 00:16:06,366 --> 00:16:08,301 春子が 好きなとこ 連れてってあげる。 222 00:16:08,368 --> 00:16:11,304 やったー! 223 00:16:11,371 --> 00:16:14,307 ねえ。 一日中 一緒? (里子) うん。 一日中 一緒よ。 224 00:16:14,374 --> 00:16:16,309 すっごい! 225 00:16:16,376 --> 00:16:18,311 あっ。 でも やっぱり→ 226 00:16:18,378 --> 00:16:21,314 あの子が 言ってることは 間違ってるってことだよね? 227 00:16:21,381 --> 00:16:23,316 (里子) あの子って すみれちゃんのこと? 228 00:16:23,383 --> 00:16:25,318 うん。 だって 春子→ 229 00:16:25,385 --> 00:16:27,320 お母さんの おかげで ちゃんと 勉強 できてるよ。 230 00:16:27,387 --> 00:16:29,322 そんなことも 分からない すみれちゃんの方が→ 231 00:16:29,389 --> 00:16:33,326 頭が悪いんだよ。 (里子) 春子。 そんなこと 言わないの。 232 00:16:33,393 --> 00:16:35,328 すみれちゃんだって 悪気があって そんなこと→ 233 00:16:35,395 --> 00:16:37,330 言ったんじゃないと 思うよ? >> ふん。 234 00:16:37,397 --> 00:16:39,332 どうせ もう 会わないから いいもん。 235 00:16:39,399 --> 00:16:41,401 あんな子 大嫌いなんだから。 236 00:16:45,805 --> 00:16:50,510 (すみれ) どうぞ。 (大造) お点前 頂戴いたします。 237 00:16:50,510 --> 00:17:08,528 ♪~ 238 00:17:08,528 --> 00:17:14,467 (大造) うん。 だいぶ よくなった。 (すみれ) 本当ですか? 239 00:17:14,534 --> 00:17:17,470 (大造) だが 慢心するでない。→ 240 00:17:17,537 --> 00:17:23,476 もし お前が 失敗すれば それは 枝川流だけではない。→ 241 00:17:23,543 --> 00:17:29,416 新しい家元の まきの恥にもなる。 242 00:17:29,482 --> 00:17:35,422 あさっての 茶会まで 引き続き 精進しなさい。 243 00:17:35,488 --> 00:17:39,426 はい。 ありがとうございました。 244 00:17:39,492 --> 00:17:43,496 おじいさま。 (大造) うん。 245 00:17:51,504 --> 00:17:55,442 (里子)《春子は 今のままでも じゅうぶん 幸せです》 246 00:17:55,508 --> 00:18:01,448 《春子のことは 母親の私が 誰よりも 考えてるつもりです》 247 00:18:01,514 --> 00:18:05,452 (大造)《私が お前の存在によって 支えられたように→ 248 00:18:05,518 --> 00:18:11,458 お前にとっては すみれの存在が 支えとなる》→ 249 00:18:11,524 --> 00:18:17,530 《だから すみれのことは 私に 任せておきなさい》 250 00:18:21,534 --> 00:18:27,474 私の失敗は お母さまの恥。 251 00:18:27,474 --> 00:18:41,488 ♪~ 252 00:18:43,490 --> 00:18:48,428 (里子) 私が お茶会にですか? (まき) ええ。 もし よかったら→ 253 00:18:48,495 --> 00:18:51,431 春子ちゃんと来ていただけないかと 思いまして。 254 00:18:51,498 --> 00:18:57,437 (里子) でも 私 茶道のこと 何も 分かりませんし。 255 00:18:57,504 --> 00:19:00,440 (まき) そうですか…。 256 00:19:00,507 --> 00:19:05,512 無理なことを 言ってしまい 申し訳ありませんでした。 257 00:19:09,516 --> 00:19:11,451 (里子) どうかされたんですか? 258 00:19:11,518 --> 00:19:16,456 (まき) 今回 お茶を たてるのは すみれさんなんです。 259 00:19:16,523 --> 00:19:19,459 (里子) えっ? (まき) 私は 亭主役として→ 260 00:19:19,526 --> 00:19:25,465 お客さまを おもてなしし お茶を すみれさんが たてる。 261 00:19:25,532 --> 00:19:27,400 そういう会なんです。 262 00:19:27,467 --> 00:19:32,405 (里子) まだ 10歳なのに すみれちゃん ホントに すごいですね。 263 00:19:32,472 --> 00:19:36,409 (まき) いや。 まだ 10歳だから 心配なんです。 264 00:19:36,476 --> 00:19:38,411 春子ちゃんとのことも→ 265 00:19:38,478 --> 00:19:42,415 実は まだ すみれさんとは 何も 話せてなくて。 266 00:19:42,482 --> 00:19:45,418 もし 来ていただけたら 仲直りの きっかけに→ 267 00:19:45,485 --> 00:19:48,421 なるかもしれないって 思ったんです。 268 00:19:48,488 --> 00:19:52,425 でも ご迷惑でしたよね。 269 00:19:52,492 --> 00:19:55,428 ホントに 申し訳ありませんでした。 270 00:19:55,495 --> 00:20:01,434 (里子) いえ。 そういうことでしたら お手伝い いたします。 271 00:20:01,501 --> 00:20:03,436 (まき) えっ? 272 00:20:03,503 --> 00:20:07,440 (里子) 春子にとっても すみれちゃんと このまま 仲たがいしたままじゃ→ 273 00:20:07,507 --> 00:20:10,443 後味が 悪いだけですし。 274 00:20:10,510 --> 00:20:14,447 春子と お伺いさせて いただきます。 275 00:20:14,514 --> 00:20:17,450 (まき) ありがとうございます。 里子さん。 276 00:20:17,517 --> 00:20:21,454 お作法などについては 私が 要点を お教えいたしますね。 277 00:20:21,521 --> 00:20:27,393 (里子) あっ。 それで お茶会の日にちは いつなんですか? 278 00:20:27,460 --> 00:20:32,398 (まき) 私としたことが 肝心なことを 言い忘れてました。 279 00:20:32,465 --> 00:20:36,402 お茶会は 今度の土曜日なんです。 (里子) えっ? 280 00:20:36,469 --> 00:20:42,408 (まき) 何か ご予定でも ありましたか? (里子) あっ。 いえ。 大丈夫です。 281 00:20:42,475 --> 00:20:47,413 (まき) よかったわ。 それでは 今度の土曜日 お待ちしてますね。 282 00:20:47,480 --> 00:20:50,416 (里子) はい…。 283 00:20:50,483 --> 00:20:52,418 (春子) えっ? お茶会?→ 284 00:20:52,485 --> 00:20:55,421 やった。 まきさんに また 会えるんだ。 285 00:20:55,488 --> 00:20:58,424 (里子) 春子。 まきさんのこと 好きなの? 286 00:20:58,491 --> 00:21:00,426 (春子) うん! 奇麗だし お上品だし。→ 287 00:21:00,493 --> 00:21:04,430 あの子のことは 嫌いだけど まきさんのことは 大好き。 288 00:21:04,497 --> 00:21:08,434 (里子) すみれちゃんとも 仲直りしなきゃ 駄目よ。 289 00:21:08,501 --> 00:21:12,438 すみれちゃん 初めて お茶会に 参加するんですって。 290 00:21:12,505 --> 00:21:16,442 すごいわよねぇ。 >> お茶会は いつなの? 291 00:21:16,509 --> 00:21:20,446 (里子) それが…。 今度の土曜日よ。 >> えっ? 292 00:21:20,513 --> 00:21:23,449 (里子) 春子と 一緒に 遊びに行く 予定だったけど→ 293 00:21:23,516 --> 00:21:26,452 それは また 今度で いいわよね? 294 00:21:26,519 --> 00:21:30,390 何で? だって 約束したよね? 295 00:21:30,456 --> 00:21:33,393 春子と 一日中 遊んでくれるって。 296 00:21:33,459 --> 00:21:35,395 (里子) ごめんね 春子。 297 00:21:35,461 --> 00:21:40,400 だって すみれちゃんの 初めての お茶会なのよ? 298 00:21:40,466 --> 00:21:42,402 一緒に 見に行ってあげても…。 299 00:21:42,468 --> 00:21:45,405 意味 分かんない。 何で あの子のために→ 300 00:21:45,471 --> 00:21:47,407 お母さんとの お休みを 使わないと いけないの?→ 301 00:21:47,473 --> 00:21:50,410 ケンカしたのだって お母さんが 悪いんだよ。 302 00:21:50,476 --> 00:21:53,413 お母さんが 春子のこと 学校に 行かしてくれれば→ 303 00:21:53,479 --> 00:21:55,415 こんなことに ならなかったのに。 304 00:21:55,481 --> 00:21:59,419 春子との 約束の方が 先だったのに。 305 00:21:59,485 --> 00:22:04,490 私 絶対に 行かないから。 お母さんなんて 嫌い。 大嫌い!