1 00:00:01,369 --> 00:00:04,305 (岩上) 知ってるんですよ。 あなたが 私の娘を 連れ去ったって。 2 00:00:04,372 --> 00:00:06,307 (剛太郎) 里子さんと 春子ちゃんは→ 3 00:00:06,374 --> 00:00:10,311 今 本当に 幸せなんでしょうか? 4 00:00:10,378 --> 00:00:13,314 (里子) 春子も 雄介さんも 生きていたんです。 5 00:00:13,381 --> 00:00:16,384 (里子) 間違いなく 生きています。 6 00:00:19,387 --> 00:00:21,322 (剛太郎)「まきさん。 どうか 私の妻→ 7 00:00:21,389 --> 00:00:26,327 そして 娘 すみれの母親に なっていただけませんか?」→ 8 00:00:26,394 --> 00:00:31,399 「私は 何があっても まきさんを 幸せにしてみせます」 9 00:00:33,401 --> 00:00:36,337 (剛太郎) 《藤塚 剛太郎さんという人は→ 10 00:00:36,404 --> 00:00:38,339 ご両親と 奥さんを亡くして→ 11 00:00:38,406 --> 00:00:43,344 赤ちゃんを連れて まきさんと 再婚した》→ 12 00:00:43,411 --> 00:00:46,347 《いや。 するつもりだった》→ 13 00:00:46,414 --> 00:00:49,350 《私は 間違いなく 石原 雄介》→ 14 00:00:49,417 --> 00:00:53,354 《それでは 本当の 藤塚 剛太郎さんは→ 15 00:00:53,421 --> 00:00:56,424 今 どこに いるんだろうか?》 16 00:01:23,517 --> 00:01:27,321 {\an8}(まき) すみれさん。 まだ 風に飛ばされる夢を→ 17 00:01:27,388 --> 00:01:31,325 {\an8}見ることは ありますか? (すみれ) いいえ。 お母さま。→ 18 00:01:31,392 --> 00:01:35,396 {\an8}最近は あまり 夢を 見なくなりました。 19 00:01:37,398 --> 00:01:39,333 {\an8}(春子) 夢で 思い出した。 20 00:01:39,400 --> 00:01:43,337 {\an8}(すみれ) 春子さん。 何か 夢を ご覧になったのですか? 21 00:01:43,404 --> 00:01:46,340 {\an8}(春子)“銀河鉄道の夜”とか “泣いた赤鬼”とか 読んでたら→ 22 00:01:46,407 --> 00:01:48,342 {\an8}変な夢 見たの。 23 00:01:48,409 --> 00:01:52,346 {\an8}(まき) どんな お話ですか? 聞かせてくれますか? 24 00:01:52,413 --> 00:01:54,415 {\an8}(春子) うん。 25 00:01:56,417 --> 00:02:00,287 {\an8}(里子)《春子。 悪いことばっかり してると→ 26 00:02:00,354 --> 00:02:03,290 {\an8}バグバグ怪獣に 食べられちゃうわよ》 27 00:02:03,357 --> 00:02:06,293 {\an8}(春子)《バグバグ怪獣って 何?》 28 00:02:06,360 --> 00:02:10,297 {\an8}(里子)《悪いことばっかり してる子を 食べちゃう 怪獣のことよ》 29 00:02:10,364 --> 00:02:13,300 {\an8}\(怪獣)《バグバグ怪獣だぞ》 (春子)《バグバグ怪獣!?》 30 00:02:13,367 --> 00:02:18,305 {\an8}(怪獣)《悪い子は 食べちゃうぞ》→ 31 00:02:18,372 --> 00:02:21,308 {\an8}《春子ちゃん。 いっぱい いたずらしてるから→ 32 00:02:21,375 --> 00:02:25,312 {\an8}おいしそうだ》 33 00:02:25,379 --> 00:02:28,315 {\an8}(里子)《春子を 食べるなら 私を 食べなさい》 34 00:02:28,382 --> 00:02:31,318 {\an8}(怪獣)《おなかが すいてるから 誰でも いいや》 35 00:02:31,385 --> 00:02:35,322 {\an8}(里子)《嫌!?》 (怪獣)《ハハハ…》 36 00:02:35,389 --> 00:02:41,328 (春子)《お母さん? お母さん!》 37 00:02:41,395 --> 00:02:46,333 私の 目の前で お母さんが 食べられちゃう。 38 00:02:46,400 --> 00:02:48,335 そう 思ったところで 目が覚めたの。 39 00:02:48,402 --> 00:02:50,337 {\an8}(すみれ) 春子さんの お母さまが→ 40 00:02:50,404 --> 00:02:55,342 {\an8}自己犠牲の精神で 春子さんを 助けられたんですね。 41 00:02:55,409 --> 00:02:59,280 (春子) そうだね。 (まき) それは 怖かったでしょう。 42 00:02:59,346 --> 00:03:03,284 お母さんが 食べられちゃうって 思ったら 怖かった。 43 00:03:03,350 --> 00:03:05,286 (すみれ) すみれも お母さまが→ 44 00:03:05,352 --> 00:03:07,288 目の前で 食べられてしまうなんて 夢→ 45 00:03:07,354 --> 00:03:10,291 恐ろしくて 見たくないわ。 46 00:03:10,357 --> 00:03:13,294 夢って 忘れちゃうもんだね。 47 00:03:13,360 --> 00:03:16,297 夢を 見た後は まだ 夜中の 3時だったから→ 48 00:03:16,363 --> 00:03:20,301 また 寝ちゃったら 今まで 忘れてた。 49 00:03:20,367 --> 00:03:26,307 (剛太郎) おっ。 何か 面白い話でも してたんですか? 50 00:03:26,373 --> 00:03:29,310 (まき) 春子ちゃんの夢の お話です。 (剛太郎) うん。 51 00:03:29,376 --> 00:03:32,313 (すみれ) バグバグ怪獣が 出てくるんです。 52 00:03:32,379 --> 00:03:36,317 (剛太郎) そうですか。 それは 面白そうですね。→ 53 00:03:36,383 --> 00:03:38,385 始めてください。 (常子) はい。 54 00:03:41,388 --> 00:03:43,324 (剛太郎) よし。 (まき) 久しぶりに→ 55 00:03:43,390 --> 00:03:46,327 ご自分が 書かれた エアメールを お読みになられて→ 56 00:03:46,393 --> 00:03:49,330 いかがでしたか? 57 00:03:49,396 --> 00:03:53,334 (剛太郎) はい。 懐かしい思いが しました。 58 00:03:53,400 --> 00:03:57,338 (まき) 私も 思い出すわ。 あのころを。 59 00:04:00,341 --> 00:04:04,278 (順子) ホントに しつこそうな やつだったね。 60 00:04:04,345 --> 00:04:10,284 (里子) どんなに しつこくても 私は 絶対に 春子を離さないわ。 61 00:04:10,351 --> 00:04:15,289 (順子) でも あいつなら 明らかな証拠を 見つけてきて→ 62 00:04:15,356 --> 00:04:18,292 訴えてくる 可能性も ないとは 言い切れないよ? 63 00:04:18,359 --> 00:04:20,294 (里子) たとえ 訴えられたとしても→ 64 00:04:20,361 --> 00:04:23,297 あの人にだけは 春子は 絶対に 渡さない。 65 00:04:23,364 --> 00:04:27,301 (順子) 里子姉ちゃん。 66 00:04:27,368 --> 00:04:31,305 (里子) 人の 弱みをネタに お金を 脅し取るような 卑劣な人に→ 67 00:04:31,372 --> 00:04:35,309 春子を渡すことなんか できない。 (順子) うん。→ 68 00:04:35,376 --> 00:04:40,314 私も 水商売で 築き上げた 人脈を 総動員して 応援するよ。 69 00:04:40,381 --> 00:04:45,319 (里子) ありがと 順子。 (順子) あっ。 そうだ。→ 70 00:04:45,386 --> 00:04:50,324 さっきね 剛太郎さんが 訪ねて来たの。 71 00:04:50,391 --> 00:04:54,328 (里子) 剛太郎さんが? (順子) うん。 このケーキ 持って。 72 00:04:54,395 --> 00:04:57,264 (順子)「近くまで 来たから 寄った」って 言ってたけど→ 73 00:04:57,331 --> 00:05:00,267 ホントかな? (里子) どういうこと? 74 00:05:00,334 --> 00:05:03,270 (順子) このケーキ たぶん 名古屋の デパ地下で→ 75 00:05:03,337 --> 00:05:06,273 買ったものだと 思うし それに…。 76 00:05:06,340 --> 00:05:09,276 (里子) それに 何なの? 77 00:05:09,343 --> 00:05:11,278 (順子)「里子姉ちゃんと 春子ちゃんは→ 78 00:05:11,345 --> 00:05:13,280 今 幸せなのか?」って 聞いてきた。 79 00:05:13,347 --> 00:05:16,283 (里子)「今 幸せなのか?」 そう 聞いたの? 80 00:05:16,350 --> 00:05:20,287 ホントは 記憶が 戻ってるんじゃないの? 81 00:05:20,354 --> 00:05:22,289 雄介さんに 戻ったから→ 82 00:05:22,356 --> 00:05:24,291 里子姉ちゃんと 春子ちゃんのことが→ 83 00:05:24,358 --> 00:05:29,296 心配に なったんじゃないの? (里子) そんなこと ないわ。 84 00:05:29,363 --> 00:05:34,301 私が まきさんの お友達だから 心配してくださっただけよ。 85 00:05:34,368 --> 00:05:39,306 そうかな? 私には 言い訳にしか 思えなかったけど。 86 00:05:39,373 --> 00:05:43,310 (里子) 剛太郎さんは それほど まきさんを 愛しているの。 87 00:05:43,377 --> 00:05:47,314 私は 近くで 見ているから よく 分かるわ。 88 00:05:47,381 --> 00:05:52,319 そうだ。 枝川家に 戻るね。 >> うん。 89 00:05:52,386 --> 00:05:56,390 おやすみなさい。 (里子) おやすみ。 90 00:06:00,327 --> 00:06:03,263 (剛太郎) あした 南知多に 行くから→ 91 00:06:03,330 --> 00:06:06,266 すみれの大好きな たい焼き 買ってくる。 92 00:06:06,333 --> 00:06:08,268 (すみれ) うれしいわ。 お父さま。 93 00:06:08,335 --> 00:06:11,271 (春子) その たい焼きって そんなに おいしいの? 94 00:06:11,338 --> 00:06:13,273 (剛太郎) うん。 (すみれ) 皮が薄くて→ 95 00:06:13,340 --> 00:06:17,277 甘さも 控えめで とっても 上品で おいしい お味なのよ。 96 00:06:17,344 --> 00:06:21,281 (春子) えーっ? 私も 食べてみたいなぁ。 97 00:06:21,348 --> 00:06:23,283 (まき) たくさん 買ってきていただくから→ 98 00:06:23,350 --> 00:06:25,285 春子ちゃんも 一緒に 頂きましょうね。 99 00:06:25,352 --> 00:06:29,356 うん! あしたが 楽しみになってきた。 100 00:06:32,359 --> 00:06:35,362 (里子) おはようございます。 (春子) おはようございます。 101 00:06:37,364 --> 00:06:42,302 (里子) 宮崎先生と 九兵衛先生。 もしかして 徹夜されたんですか? 102 00:06:42,369 --> 00:06:44,304 (宮崎) あれ? もう 朝なんですか? 103 00:06:44,371 --> 00:06:48,308 (九兵衛) そんなこと あるまい。→ 104 00:06:48,375 --> 00:06:53,380 おっ? いや。 確かに 朝になったようだな。 105 00:07:01,388 --> 00:07:05,325 (九兵衛) うん。 この おにぎり おいしい。 106 00:07:05,392 --> 00:07:08,328 (春子) この おにぎり 駅前の お米屋さんが 作ってる→ 107 00:07:08,395 --> 00:07:10,330 おにぎりなんだよ。 (九兵衛) うん。 108 00:07:10,397 --> 00:07:12,332 (宮崎) 昨日の夜から 何にも 食べてなかったから→ 109 00:07:12,399 --> 00:07:15,335 余計に おいしく感じますね。 110 00:07:15,402 --> 00:07:18,338 (里子) お二人とも 朝が来るのを 忘れてしまうぐらい→ 111 00:07:18,405 --> 00:07:20,340 集中していたなんて ホント すごいですよね。 112 00:07:20,407 --> 00:07:24,344 (春子) うんうん。 私には とても まねできないよ。 113 00:07:24,411 --> 00:07:27,347 (里子) 春子は すぐ 休憩しちゃうもんね。 (春子) んんー。 フフフ。 114 00:07:27,414 --> 00:07:31,351 ☏ (里子) あっ。 私が 出ます。 115 00:07:31,418 --> 00:07:33,353 はい。 宮崎工房です。 116 00:07:33,420 --> 00:07:38,358 あっ。 千佳さん。 昨日は どうも ありがとうございました。 117 00:07:38,425 --> 00:07:42,362 はい。 ホントですか? 118 00:07:42,429 --> 00:07:46,366 はい。 もちろん。 すぐに お伺いします。 119 00:07:46,433 --> 00:07:50,370 ありがとうございます。 120 00:07:50,437 --> 00:07:53,373 南知多の 製材所の 娘さんからでした。 121 00:07:53,440 --> 00:07:56,376 (宮崎) 製材所の 娘さんが 何の用事だったんですか? 122 00:07:56,443 --> 00:07:59,379 (里子) 宮崎先生が スランプから 抜け出して→ 123 00:07:59,446 --> 00:08:02,382 窯たきを 始めたら お父さまに 伝えて→ 124 00:08:02,449 --> 00:08:06,386 まきを 無料で 下さるって 約束してくださったんです。 125 00:08:06,453 --> 00:08:09,389 (宮崎) まきを 無料で? (里子) はい。 126 00:08:09,456 --> 00:08:13,393 まき ありがとうございました。 助かります。 127 00:08:13,460 --> 00:08:16,396 (千佳) 宮崎先生 スランプを 抜け出せて よかったですね。 128 00:08:16,463 --> 00:08:20,400 (里子) はい。 \(男性) 遠藤さん。 129 00:08:20,467 --> 00:08:22,402 (男性) トラック 出します。 130 00:08:22,469 --> 00:08:25,405 (里子) まきの 積み降ろし ホントに お願いしても いいんですか? 131 00:08:25,472 --> 00:08:27,407 (男性) 大丈夫です。 こっちで やっときます。 132 00:08:27,474 --> 00:08:30,410 (里子) それじゃ お願いします。 133 00:08:30,477 --> 00:08:34,414 (千佳) 里子さん。 せっかく 南知多に いらしたんだから→ 134 00:08:34,481 --> 00:08:36,416 野間の灯台を 見に行ってください。 135 00:08:36,483 --> 00:08:39,419 (里子) 野間の灯台ですか? (千佳) いいところですよ。 136 00:08:39,486 --> 00:08:43,490 (里子) それじゃ 帰りに 寄ってみます。 137 00:08:52,499 --> 00:08:57,437 (里子) ああ。 ホントに 奇麗な灯台。 138 00:09:05,445 --> 00:09:09,383 ♪「まいごの まいごの (里子) おまわりさん」 139 00:09:09,449 --> 00:09:14,454 ♪「あなたの おうちは どこですか」 140 00:09:16,456 --> 00:09:21,395 \♪「なまえを きいても わからない」 141 00:09:21,461 --> 00:09:25,399 《♪「あなたの おうちは どこですか」》 142 00:09:25,465 --> 00:09:29,403 《♪「なまえを きいても わからない」》 143 00:09:29,469 --> 00:09:33,407 (雄介)《その歌 聴くの 久しぶりだな》 144 00:09:33,473 --> 00:09:37,411 ♪「いぬの おまわりさん」 145 00:09:37,477 --> 00:09:41,415 ♪「こまってしまって わんわん わわん」 146 00:09:41,481 --> 00:09:45,419 ♪「わんわん わわん」 147 00:09:45,485 --> 00:09:47,421 \(剛太郎) その歌 お好きなんですか? 148 00:09:47,487 --> 00:09:51,425 (里子) 剛太郎さん。 どうして ここに? 149 00:09:51,491 --> 00:09:54,428 (剛太郎) 打ち合わせの 帰りです。 里子さんは? 150 00:09:54,494 --> 00:10:01,435 (里子) この近くまで 来て 人から この灯台を 紹介されて。 151 00:10:03,437 --> 00:10:09,376 (剛太郎) 美しい灯台ですからね。 (里子) ええ。 奇麗な灯台です。 152 00:10:09,443 --> 00:10:12,379 (剛太郎) ああ。 10年前に 初めて来たときと→ 153 00:10:12,446 --> 00:10:14,381 海の景色は 何にも 変わってないな。 154 00:10:14,448 --> 00:10:19,386 (里子) 10年前から この景色を 見てきたんですか? 155 00:10:19,453 --> 00:10:25,392 (剛太郎) うん。 まきさんと 結婚した後→ 156 00:10:25,459 --> 00:10:31,398 ここが 縁結びの聖地だって 聞いて お礼がてら 来たんです。 157 00:10:31,465 --> 00:10:34,401 (里子) そうですか。 158 00:10:34,468 --> 00:10:37,404 (剛太郎) 事故で 記憶のなくなった 私は→ 159 00:10:37,471 --> 00:10:41,475 その縁に 心から 感謝したかったんです。 160 00:10:44,478 --> 00:10:50,417 (剛太郎) それから 近くに来るたびに 感謝の気持ちを 忘れないように→ 161 00:10:50,484 --> 00:10:56,423 立ち寄ることに してるんです。 (里子) そうだったんですか。 162 00:10:56,490 --> 00:10:58,425 (剛太郎) はい。 163 00:11:00,427 --> 00:11:02,362 (里子) あっ。 そういえば→ 164 00:11:02,429 --> 00:11:08,368 枝川流の 理事長 就任 おめでとうございます。 165 00:11:08,435 --> 00:11:11,371 (剛太郎) ありがとうございます。 166 00:11:11,438 --> 00:11:15,375 (里子) そうだ。 昨日 順子の お店に ケーキを…。 167 00:11:15,442 --> 00:11:19,379 (剛太郎) あれは 近くに 寄ったものですから。 168 00:11:19,446 --> 00:11:21,448 (里子) ありがとうございました。 169 00:11:24,451 --> 00:11:28,388 (剛太郎) 本当は あなたと 春子ちゃんが→ 170 00:11:28,455 --> 00:11:33,460 幸せなのか 知りたくて 伺ったんです。 171 00:11:37,464 --> 00:11:43,470 (里子) まきさんの 親友としての 私を 気遣ってくださったんですよね? 172 00:11:45,472 --> 00:11:50,410 (剛太郎) すいません。 それも 言い訳です。 173 00:11:50,477 --> 00:11:56,416 親子 2人で けなげに 暮らしている→ 174 00:11:56,483 --> 00:12:00,420 あなたの今が 幸せか どうか 知りたかったんです。 175 00:12:02,322 --> 00:12:06,259 (剛太郎) 昨日 藤塚 剛太郎だったころ→ 176 00:12:06,326 --> 00:12:11,264 アメリカから まきさんに送った エアメールを 読んでみたんです。 177 00:12:11,331 --> 00:12:15,268 (里子) 藤塚 剛太郎さんだったころの エアメールですか。 178 00:12:15,335 --> 00:12:17,337 (剛太郎) はい。 179 00:12:19,339 --> 00:12:24,277 両親と 妻を 亡くしたことが 書かれてました。 180 00:12:24,344 --> 00:12:33,220 でも 私には 今でも その記憶が ありません。 181 00:12:33,286 --> 00:12:35,222 エアメール 読んで→ 182 00:12:35,288 --> 00:12:38,225 藤塚 剛太郎さんは どんな人だったのか? 183 00:12:38,291 --> 00:12:42,229 彼の奥さんは どんな人だったのか? 184 00:12:42,295 --> 00:12:47,300 他人のことのように 興味が 湧いてきました。 185 00:12:49,302 --> 00:12:53,240 まきさんから 聞きました。 (里子) 何をですか? 186 00:12:53,306 --> 00:13:00,313 (剛太郎) 10年前 あなたも ご主人と 娘さんを 亡くされたと。 187 00:13:03,316 --> 00:13:07,320 (剛太郎) つらかったでしょうね。 (里子) はい。 188 00:13:09,322 --> 00:13:14,261 私の 亡くなった主人の 雄介さんは→ 189 00:13:14,327 --> 00:13:16,263 施設で育った 私に→ 190 00:13:16,329 --> 00:13:21,334 初めて 家族の温かさを 教えてくれたんです。 191 00:13:24,337 --> 00:13:33,213 (里子) 私 物心 付いたころに 施設の人から→ 192 00:13:33,280 --> 00:13:36,216 あなたの お母さんは 私を連れて→ 193 00:13:36,283 --> 00:13:42,222 無理心中しようとして 死んだって 聞かされたんです。 194 00:13:42,289 --> 00:13:49,229 でも それは 間違いに 違いないと思って 育ちました。 195 00:13:49,296 --> 00:13:53,233 かすかな記憶の中で お母さんは→ 196 00:13:53,300 --> 00:13:57,304 私を 助けようと してくれたんです。 197 00:13:59,306 --> 00:14:05,245 施設で 暮らしていても 希望を 持っていれば→ 198 00:14:05,312 --> 00:14:10,250 幸せに暮らせるって 信じて 大学を 卒業して→ 199 00:14:10,317 --> 00:14:15,255 子供のころから なりたかった 教師に なったんです。 200 00:14:15,322 --> 00:14:20,260 赴任した 小学校で 雄介さんと 出会って→ 201 00:14:20,327 --> 00:14:23,330 娘を 授かって…。 202 00:14:26,333 --> 00:14:35,275 (里子) やっと つかんだ 温かい 家族に 囲まれた 生活だったんです。 203 00:14:38,278 --> 00:14:45,285 (里子) なのに 突然の別れが やってきたんです。 204 00:14:49,289 --> 00:14:56,229 (里子) 私は 雄介さんと 春子が 死んだことを 認めたくなくて…。 205 00:14:56,296 --> 00:15:01,234 ううん。 信じたくなくて。 206 00:15:01,301 --> 00:15:05,238 でも 現実は 有無を言わせず→ 207 00:15:05,305 --> 00:15:10,243 雄介さんと 春子の死を 認めろって 迫り続ける→ 208 00:15:10,310 --> 00:15:13,246 厳しい毎日でした。 209 00:15:13,313 --> 00:15:19,252 それでも 何とか 耐えて 生きていようって 思ったんです。 210 00:15:19,319 --> 00:15:28,194 でも 雄介さんと 春子の死を 私のせいだと 思わないと→ 211 00:15:28,261 --> 00:15:31,197 気が狂いそうになるまで→ 212 00:15:31,264 --> 00:15:33,199 お母さんを 追い込んでしまったのは→ 213 00:15:33,266 --> 00:15:37,203 自分のせいだと 気付いて→ 214 00:15:37,270 --> 00:15:45,211 やっぱり 私は 疫病神なんだ。 生きていては いけない。 215 00:15:45,278 --> 00:15:52,285 そう 思って 死ぬことを 覚悟しました。 216 00:15:56,289 --> 00:16:01,227 (剛太郎) そこまで 追い詰められてたんだね。 217 00:16:01,294 --> 00:16:06,232 (里子) 最後に お別れの挨拶を 言いに→ 218 00:16:06,299 --> 00:16:10,236 親友の順子の アパートに 行ったとき→ 219 00:16:10,303 --> 00:16:17,243 親に ずっと 放置されてる 赤ん坊と 出会いました。 220 00:16:17,310 --> 00:16:25,251 その赤ん坊を 連れて 同じ 居場所のない者同士→ 221 00:16:25,318 --> 00:16:33,259 一緒に 死のうと思って 海に向かう途中→ 222 00:16:33,326 --> 00:16:38,264 私の お母さんも 同じように 絶望して→ 223 00:16:38,331 --> 00:16:42,335 私を連れて 死のうとしたんだって 思いました。 224 00:16:44,337 --> 00:16:50,276 その子と 一緒に 死のうとしたとき→ 225 00:16:50,343 --> 00:16:54,280 自分でも 驚くほど 穏やかな気持ちで→ 226 00:16:54,347 --> 00:17:01,287 海に 入っていったんです。 そしたら どこからか→ 227 00:17:01,354 --> 00:17:05,358 自分の名前を呼ぶ お母さんの声を 聞いたんです。 228 00:17:07,360 --> 00:17:12,298 そのとき ちょうど 赤ん坊も 泣きだして→ 229 00:17:12,365 --> 00:17:19,305 われに返って 「あっ。 やっぱり あのとき お母さんは→ 230 00:17:19,372 --> 00:17:22,375 私を 助けてくれたんだ」って 思いました。 231 00:17:25,378 --> 00:17:35,255 (里子) その後 海から上がって 赤ん坊に お乳を与えながら→ 232 00:17:35,321 --> 00:17:43,263 この子を 春子として 2人で 生きていこうって 誓ったんです。 233 00:17:43,329 --> 00:17:47,267 (剛太郎) それが 今の 春子ちゃんなんですね。 234 00:17:47,333 --> 00:17:57,343 (里子) はい。 私の 一番 大切な娘。 私の 運命の娘 春子です。 235 00:18:00,346 --> 00:18:03,283 (里子) 私には 春子を→ 236 00:18:03,349 --> 00:18:10,290 私が産んだ 子供だと 信じさせて 育ててきた 責任があるんです。 237 00:18:10,356 --> 00:18:15,295 だから どんなことが あっても 春子を 守る。 238 00:18:15,361 --> 00:18:20,300 それが 私の人生の 全てなんです。 239 00:18:20,366 --> 00:18:26,372 (剛太郎) あっ。 人生の 全てですか。 240 00:18:28,308 --> 00:18:33,246 (里子) もし 万が一 雄介さんと→ 241 00:18:33,313 --> 00:18:37,250 私が産んだ 春子が 生きてたとしても→ 242 00:18:37,317 --> 00:18:44,324 うれしいけれど 一緒に 暮らすことなんて できない。 243 00:18:48,328 --> 00:18:55,268 (里子) あっ。 剛太郎さんに 全てを話したら→ 244 00:18:55,335 --> 00:18:59,339 何だか 気持ちが 楽になりました。 245 00:19:01,341 --> 00:19:07,280 まきさんの 引き出物の器が 出来上がったら→ 246 00:19:07,347 --> 00:19:10,350 この町を 去るつもりです。 247 00:19:12,352 --> 00:19:22,295 剛太郎さんと 話をして 雄介さんと 私が産んだ 春子と→ 248 00:19:22,362 --> 00:19:29,302 永遠の お別れをして 生きていく決心が つきました。 249 00:19:38,311 --> 00:19:44,250 (里子) 雄介さん! 春子! 250 00:19:44,317 --> 00:19:48,254 幸せに 暮らしてね! 251 00:19:48,321 --> 00:19:53,326 永遠に さようなら! 252 00:19:56,329 --> 00:20:03,336 (剛太郎)《里子も 幸せに。 さようなら。 永遠に》 253 00:20:12,345 --> 00:20:15,348 (里子) 雄介さん。 ありがと。 254 00:20:17,350 --> 00:20:21,354 (剛太郎) 里子。 ごめん…。 255 00:20:25,358 --> 00:20:29,295 (里子) ホントに ありがと。 256 00:20:43,309 --> 00:20:48,247 (里子) ただ今 帰りました。 (春子) お母さん。 おかえり! 257 00:20:48,314 --> 00:20:52,251 (里子) 招き猫作り お疲れさま。 (春子) はい。 フフフ。→ 258 00:20:52,318 --> 00:20:56,255 お母さんが 出掛けてる間に 5個も 作ったんだよ。 259 00:20:56,322 --> 00:21:00,259 (里子) すごいねぇ。 頑張ったね。 偉いね 春子。 260 00:21:00,326 --> 00:21:04,263 (春子) フフフ。 あっ。 お母さん。 まきは? ねえ。 まき。 261 00:21:04,330 --> 00:21:07,266 (里子) 窯のあるところに 運んでもらったのよ。 262 00:21:07,333 --> 00:21:09,268 (春子) ねえ。 今日は 一緒に 帰れる? 263 00:21:09,335 --> 00:21:12,271 (里子) うん。 順子ちゃんのところに 寄ってから 帰ろうか。 264 00:21:12,338 --> 00:21:14,340 (春子) うん! 265 00:21:14,340 --> 00:21:31,290 ♪~ 266 00:21:31,290 --> 00:21:33,292 (剛太郎) ただ今 戻りました。 267 00:21:35,294 --> 00:21:37,230 (里子) 春子。 (春子) うん? 268 00:21:37,296 --> 00:21:41,234 (里子) お母さん どこか 違う場所に 行きたくなっちゃった。 春子は? 269 00:21:41,300 --> 00:21:45,238 (春子) 春子は お母さんと 一緒だったら どこでも いいよ。 270 00:21:45,304 --> 00:21:49,242 (里子) それじゃ どこに 行きたいか 帰りながら 話そうか。 271 00:21:49,308 --> 00:21:52,245 (春子) うん。 順子ちゃんも 一緒だと いいね。 272 00:21:52,311 --> 00:21:55,248 (里子) それじゃ 順子ちゃんにも 聞いてみようか。 273 00:21:55,314 --> 00:22:00,253 (春子) うん。 あっ。 そういえば たい焼き。 274 00:22:00,319 --> 00:22:05,324 (里子) たい焼きが どうかしたの? >> 何でもない。