1 00:00:01,335 --> 00:00:03,270 (岩上) 私の娘を 返してください。 2 00:00:03,337 --> 00:00:05,272 (岩上) 知ってるんですよ。 あなたが 私の娘を 連れ去ったって。 3 00:00:05,339 --> 00:00:10,277 (里子) 雄介さんと 私が産んだ 春子が 生きてたとしても→ 4 00:00:10,344 --> 00:00:12,279 一緒に 暮らすことなんて できない。 5 00:00:12,346 --> 00:00:17,284 (里子) 永遠の お別れをして 生きていく決心が つきました。 6 00:00:17,351 --> 00:00:21,288 雄介さん! 春子! 7 00:00:21,355 --> 00:00:24,291 幸せに 暮らしてね! 8 00:00:24,358 --> 00:00:27,361 (剛太郎)《里子も 幸せに。 さようなら》 9 00:00:57,324 --> 00:01:00,261 {\an8}(春子) 順子ちゃん。 (順子) あっ。 春子ちゃん。 10 00:01:00,327 --> 00:01:04,265 {\an8}(春子) 会いたかったよ! (順子) 私も 会いたかったよ。 11 00:01:04,331 --> 00:01:07,334 {\an8}(春子) 自分の部屋 見てくるね。 (順子) うん。 12 00:01:11,338 --> 00:01:13,274 {\an8}(里子) あの人からは? (順子) 岩上からは→ 13 00:01:13,340 --> 00:01:16,277 {\an8}何の連絡も ない。 たぶん 他を→ 14 00:01:16,343 --> 00:01:19,280 {\an8}捜し回ってるんじゃないかな。 (里子) そうね。 15 00:01:19,346 --> 00:01:22,283 {\an8}(順子) 今日は 春子ちゃんの好きな 空揚げ いっぱい 作ったから→ 16 00:01:22,349 --> 00:01:25,286 {\an8}食べてってよ。 (里子) ありがとう。 17 00:01:25,352 --> 00:01:28,289 {\an8}(順子) 里子姉ちゃん。 何か あった? 18 00:01:28,355 --> 00:01:33,294 {\an8}(里子) 今日 美浜の灯台で 剛太郎さんと ばったり 会ったの。 19 00:01:33,360 --> 00:01:36,297 {\an8}(順子) それで? 20 00:01:36,363 --> 00:01:41,302 {\an8}(里子) 雄介さん。 記憶 戻ってるかもしれない。 21 00:01:41,368 --> 00:01:43,304 {\an8}(順子) それじゃ…。 22 00:01:43,370 --> 00:01:47,374 {\an8}(里子) 話は また 今度。 (順子) 分かった。 23 00:01:50,377 --> 00:01:54,315 {\an8}(すみれ) それで お話って 何ですの? 24 00:01:54,381 --> 00:01:56,383 {\an8}(剛太郎) うん。 25 00:01:58,319 --> 00:02:04,258 {\an8}(剛太郎) お父さんね。 すみれ 将来→ 26 00:02:04,325 --> 00:02:06,260 何か したいことが あるのかなって 気になってね。 27 00:02:06,327 --> 00:02:09,263 (すみれ) もちろん 枝川流の家元ですわ。 28 00:02:09,330 --> 00:02:12,266 (剛太郎) うん。 枝川流の家元に なる前に→ 29 00:02:12,333 --> 00:02:14,268 それじゃ したいことは? 30 00:02:14,335 --> 00:02:17,271 (すみれ) 例えば どんなことですか? 31 00:02:17,338 --> 00:02:20,274 (剛太郎) うーん。 音楽 習ってみたいとか→ 32 00:02:20,341 --> 00:02:22,276 デザインの勉強 したいとか→ 33 00:02:22,343 --> 00:02:24,278 もう 趣味でも 何でも 構わない。 34 00:02:24,345 --> 00:02:26,280 (剛太郎) 何か したいこと ありますか? 35 00:02:26,347 --> 00:02:30,284 今は 学校の お勉強と お茶の お稽古で→ 36 00:02:30,351 --> 00:02:34,288 じゅうぶん 充実した毎日を 過ごしております。 37 00:02:34,355 --> 00:02:40,361 (剛太郎) そっか。 うん。 それは よかった。 >> はい。 38 00:02:42,363 --> 00:02:46,300 (剛太郎) すみれは これから 中等部 高等部→ 39 00:02:46,367 --> 00:02:49,303 それから 大学って 進学していくつもり? 40 00:02:49,370 --> 00:02:53,307 はい。 そのつもりです。 そして お茶の修業を 積んで→ 41 00:02:53,374 --> 00:02:59,246 お母さまの跡を お継ぎして 枝川流の家元に なります。 42 00:02:59,313 --> 00:03:02,249 (剛太郎) でも あんまり急いで→ 43 00:03:02,316 --> 00:03:04,251 家元になる 必要も ないんじゃないかなって→ 44 00:03:04,318 --> 00:03:08,255 お父さん 思うんだ。 >> 何を おっしゃりたいのですか? 45 00:03:08,322 --> 00:03:14,261 (剛太郎) うん。 色々な経験を 積んでから 家元になっても 遅くはない。 46 00:03:14,328 --> 00:03:17,264 それをね すみれに 伝えたくて。 47 00:03:17,331 --> 00:03:21,335 >> 色々な経験ですか? (剛太郎) うん。 48 00:03:23,337 --> 00:03:25,272 色々な経験を することは→ 49 00:03:25,339 --> 00:03:28,275 将来 家元になることに 役立つと思う。 50 00:03:28,342 --> 00:03:32,279 だから もし すみれが 何か やりたいことが できたら→ 51 00:03:32,346 --> 00:03:34,281 一番に お父さんに 相談してください。 52 00:03:34,348 --> 00:03:37,284 ありがとうございます。 お父さま。 53 00:03:37,351 --> 00:03:41,288 すみれは 色々な経験を したいと思います。 54 00:03:41,355 --> 00:03:43,290 してみたいことが できたら→ 55 00:03:43,357 --> 00:03:47,294 真っ先に お父さまに ご相談させて いただきます。 56 00:03:47,361 --> 00:03:51,298 {\an8}(里子) まきさんの 引き出物の器が 出来上がったら→ 57 00:03:51,365 --> 00:03:55,302 {\an8}どこか 別の場所に 行こうかって 春子と 話してたの。 58 00:03:55,369 --> 00:03:58,238 (春子) 順子ちゃんも 一緒に 行かない? 59 00:03:58,305 --> 00:04:00,240 (順子) そうだなぁ。→ 60 00:04:00,307 --> 00:04:02,242 一人で この町にいても さみしいし→ 61 00:04:02,309 --> 00:04:05,245 里子姉ちゃんと 春子ちゃんと 一緒に 行こうかな。 62 00:04:05,312 --> 00:04:07,247 (春子) 順子ちゃん。 どこが いいと思う? 63 00:04:07,314 --> 00:04:10,250 (順子) えっ? 南の島なんか いいんじゃない? 64 00:04:10,317 --> 00:04:12,252 (春子) ああ。 私は→ 65 00:04:12,319 --> 00:04:15,255 温泉のあるところが いいな。 (順子) いや。 でも やっぱ→ 66 00:04:15,322 --> 00:04:17,257 食べ物が おいしいところも いいよね。 67 00:04:17,324 --> 00:04:19,326 (春子) ああ。 68 00:04:21,328 --> 00:04:25,265 (まき) 私 高校生のころに テニスを していたって→ 69 00:04:25,332 --> 00:04:28,269 お話ししたことが ありましたでしょ? 70 00:04:28,335 --> 00:04:30,270 (剛太郎) ええ。 71 00:04:30,337 --> 00:04:36,276 (まき) 中部地区の 大会で 1位になったことが あるんです。 72 00:04:36,343 --> 00:04:38,278 (剛太郎) すごいじゃないですか。 73 00:04:38,345 --> 00:04:40,281 (まき) 誰にも 話したことは なかったけれど→ 74 00:04:40,347 --> 00:04:43,283 プロの プレーヤーに なることが 夢だったんです。 75 00:04:43,350 --> 00:04:45,285 (剛太郎) そうだったんですか。 76 00:04:45,352 --> 00:04:49,289 (まき) もう一つ 大会に勝って→ 77 00:04:49,356 --> 00:04:52,293 プロの世界に 手が届くところまで いき→ 78 00:04:52,359 --> 00:04:55,295 そしたら お父さまに お話ししようと 思って→ 79 00:04:55,362 --> 00:05:01,235 お父さまに お話しする内容まで 考えていたんですのよ。 80 00:05:01,301 --> 00:05:05,239 (剛太郎) どう お話しするつもり だったんですか? 81 00:05:05,305 --> 00:05:09,243 (まき)「テニスの プロに 挑戦させてください」 82 00:05:09,309 --> 00:05:12,246 「テニスの “動”に 挑戦することで→ 83 00:05:12,312 --> 00:05:19,253 必ず 茶の道の “静”の世界を 豊かなものに してみせます」 84 00:05:19,319 --> 00:05:23,257 そう 言って お父さまが 何を おっしゃっても→ 85 00:05:23,323 --> 00:05:25,325 説得するつもりでした。 86 00:05:27,327 --> 00:05:31,265 でも その夢も 挑戦する前に→ 87 00:05:31,331 --> 00:05:35,269 諦めなければ ならなかったんです。 88 00:05:35,335 --> 00:05:38,272 だからこそ すみれさんには→ 89 00:05:38,338 --> 00:05:43,277 何にでも 挑戦してもらいたいと 思います。 90 00:05:43,343 --> 00:05:48,282 剛太郎さん。 (剛太郎) はい。 91 00:05:48,348 --> 00:05:56,356 (まき) そのときは すみれさんの説得に 必ず 負けてくださいね。 92 00:06:01,295 --> 00:06:03,297 (剛太郎) はい。 93 00:06:09,303 --> 00:06:11,238 (里子) おはようございます。 94 00:06:11,305 --> 00:06:15,242 (まき) 里子さん? おはようございます。 玄関で 何を なさっているの? 95 00:06:15,309 --> 00:06:18,245 (里子) 春子と 一緒に お掃除を していました。 96 00:06:18,312 --> 00:06:20,247 (春子) おはようございます。 97 00:06:20,314 --> 00:06:23,250 (まき) お手伝いさんを お辞めになったのに どうして? 98 00:06:23,317 --> 00:06:26,253 (里子) ここに 住まわせてもらってるんです。 99 00:06:26,320 --> 00:06:28,255 何か しなきゃと 思いまして。 100 00:06:28,322 --> 00:06:31,258 (まき) 里子さんは ホントに 律義な方なのね。 101 00:06:31,325 --> 00:06:34,261 (里子) いえ。 今日は 皆さん お揃いで→ 102 00:06:34,328 --> 00:06:36,263 こんなに 朝 早く どうされたんですか? 103 00:06:36,330 --> 00:06:39,266 (剛太郎) 今日は すみれの 授業参観なんです。 104 00:06:39,333 --> 00:06:41,268 (春子) 授業参観って 何ですか? 105 00:06:41,335 --> 00:06:46,273 (剛太郎) すみれの 勉強している様子を みんなで 見学するの。 106 00:06:46,340 --> 00:06:49,276 (里子) そうですか。 それでは いってらっしゃいませ。 107 00:06:49,343 --> 00:06:52,346 (春子) いってらっしゃい…。 (まき・すみれ) いってまいります。 108 00:07:03,290 --> 00:07:06,226 (里子) 春子。 どうしたの? 109 00:07:06,293 --> 00:07:10,230 (春子) 学校って どこが いいんだろうって 考えてるの。 110 00:07:10,297 --> 00:07:13,233 (里子) どうして そんなこと 思ったの? 111 00:07:13,300 --> 00:07:17,237 (春子) わざわざ 学校に 勉強の様子を 見に行くって→ 112 00:07:17,304 --> 00:07:19,239 おかしいと 思ったの。 (里子) うん? 113 00:07:19,306 --> 00:07:23,243 私は 毎日 お母さんに 勉強を 教えてもらって→ 114 00:07:23,310 --> 00:07:26,246 その上 授業参観も してもらってる。 115 00:07:26,313 --> 00:07:31,251 その方が いいのに 何で みんな 学校に 行くんだろう? 116 00:07:31,318 --> 00:07:35,255 (里子) 他の人たちは お仕事とかで 色々 忙しいのよ。 117 00:07:35,322 --> 00:07:40,260 自分の子供に 毎日 勉強を 教えられる人は 限られてるのよ。 118 00:07:40,327 --> 00:07:44,264 それじゃ 春子は 限られた 幸せな子供なんだね。 119 00:07:44,331 --> 00:07:47,267 (里子) 春子。 幸せなの? (春子) うん。 120 00:07:47,334 --> 00:07:50,270 (里子) それじゃ 掃除が 済んだら 宮崎工房に 行きましょう。 121 00:07:50,337 --> 00:07:52,339 (春子) うん! 122 00:07:56,510 --> 00:08:00,280 (春子) 春子 たぶん 自己犠牲の 物語ばかり 読んでたから→ 123 00:08:00,347 --> 00:08:03,283 そんな夢 見ちゃったの。 (里子) ああ。 124 00:08:03,350 --> 00:08:06,286 バグバグ怪獣って 春子の夢の お話だったのね。 125 00:08:06,353 --> 00:08:08,288 (春子) うん。 126 00:08:08,355 --> 00:08:11,291 (里子) お母さん。 バグバグ怪獣に 食べられちゃったんだね。 127 00:08:11,358 --> 00:08:13,360 (春子) うん。 128 00:08:16,363 --> 00:08:18,298 (照) フランスからの お客さま。→ 129 00:08:18,365 --> 00:08:22,302 お喜びで 帰られて ホントに よかったですわね。 130 00:08:22,369 --> 00:08:26,306 (大造) ああ。 でも さすがに 疲れた。 131 00:08:26,373 --> 00:08:28,308 (照) 剛太郎さまは 今日は 午前中は→ 132 00:08:28,375 --> 00:08:31,311 すみれ お嬢さまの 授業参観に お顔を出され→ 133 00:08:31,378 --> 00:08:34,314 午後には こちらに お戻りになるそうです。 134 00:08:34,381 --> 00:08:37,384 (大造) そうか。 分かった。 135 00:08:39,386 --> 00:08:42,322 (里子) すみれちゃんから “銀河鉄道の夜”とか→ 136 00:08:42,389 --> 00:08:46,326 “幸福の王子”とか 自己犠牲がテーマの本を 借りて→ 137 00:08:46,393 --> 00:08:49,329 もう 10冊も 読んだんですって。 138 00:08:49,396 --> 00:08:51,331 (宮崎) すごいね 春子ちゃん。 それじゃ もう→ 139 00:08:51,398 --> 00:08:54,334 自己犠牲の物語 作れるんじゃないの? 140 00:08:54,401 --> 00:08:57,271 そうだ。 宮崎先生の 言うとおり→ 141 00:08:57,337 --> 00:09:01,275 今度は 自己犠牲の物語を 作ってみよう。 142 00:09:01,341 --> 00:09:04,278 あっ。 宮崎先生。 相談に 乗ってくれますか? 143 00:09:04,344 --> 00:09:07,281 (宮崎) もちろん。 144 00:09:07,347 --> 00:09:10,284 (順子) こんにちは。→ 145 00:09:10,350 --> 00:09:14,288 お弁当 持ってきたよ。 (里子) ありがとう。 146 00:09:14,354 --> 00:09:18,292 (春子) 順子ちゃん! 147 00:09:18,358 --> 00:09:20,294 (順子) ちょっと 話 あるんだけど いい? 148 00:09:20,360 --> 00:09:22,296 (里子) ああ。 分かった。 149 00:09:22,362 --> 00:09:27,301 皆さん。 お食事にしてください。 (宮崎) はい。 150 00:09:27,367 --> 00:09:30,304 (里子) 春子。 お母さん ちょっと 順子ちゃんと→ 151 00:09:30,370 --> 00:09:34,308 お話ししてくるから 先に 3人で お食事してくれるかな? 152 00:09:34,374 --> 00:09:37,377 (春子) はい。 かしこまりました。 153 00:09:45,385 --> 00:09:49,323 (順子) それは もう 雄介さん 記憶が 戻ってると思う。 154 00:09:49,389 --> 00:09:51,325 (里子) 私も そう 思う。 155 00:09:51,391 --> 00:09:55,329 (順子) それで 里子姉ちゃん どうするの? 156 00:09:55,395 --> 00:09:58,265 (里子) どうするって? (順子) 記憶が 戻ったってことは→ 157 00:09:58,332 --> 00:10:02,269 剛太郎さんじゃなくて 雄介さんなわけでしょ?→ 158 00:10:02,336 --> 00:10:04,271 里子姉ちゃんが 産んだ 春子ちゃんだって→ 159 00:10:04,338 --> 00:10:06,273 何にも 分からないうちに→ 160 00:10:06,340 --> 00:10:08,275 枝川すみれちゃんに されちゃっただけなんだから→ 161 00:10:08,342 --> 00:10:11,278 雄介さんと すみれちゃんと→ 162 00:10:11,345 --> 00:10:14,281 元の家族に 戻った方が いいんじゃないの? 163 00:10:14,348 --> 00:10:17,284 (里子) 順子。 164 00:10:17,351 --> 00:10:23,290 順子は 大地君が 今の生活を 続けた方が→ 165 00:10:23,357 --> 00:10:27,294 将来 幸せになれると思って 自分が 母親だって→ 166 00:10:27,361 --> 00:10:31,298 名乗り出ることを 諦めたんだよね? 167 00:10:31,365 --> 00:10:33,300 (順子) うん。 168 00:10:33,367 --> 00:10:36,303 (里子) 私も 同じなの。 169 00:10:36,370 --> 00:10:43,310 私と 一緒に 暮らすより 雄介さんも すみれちゃん…。 170 00:10:43,377 --> 00:10:49,316 ううん。 私が産んだ 春子も→ 171 00:10:49,383 --> 00:10:56,323 今の生活を 続けてた方が 将来 幸せになれるって 思ったの。 172 00:10:56,390 --> 00:11:02,262 それに 私には 一番 大事な 春子がいる。 173 00:11:02,329 --> 00:11:08,268 雄介さんも すみれちゃんになった 春子も→ 174 00:11:08,335 --> 00:11:11,271 幸せな生活を 続けてられる。 175 00:11:11,338 --> 00:11:18,278 でも もし 私が 今の生活を 壊してしまったら→ 176 00:11:18,345 --> 00:11:22,282 春子は 独りぼっちに なってしまう。 177 00:11:22,349 --> 00:11:26,286 それに 何を考えているか 分からない→ 178 00:11:26,353 --> 00:11:29,289 春子の 実の父親だって 名乗っている→ 179 00:11:29,356 --> 00:11:34,361 岩上って人にだけは 春子を 絶対に 渡したくない。 180 00:11:38,365 --> 00:11:42,302 (順子) 分かった。 もう 何にも言わない。 181 00:11:42,369 --> 00:11:45,305 じゃあ 早く 岩上と 決着つけて→ 182 00:11:45,372 --> 00:11:48,308 できるだけ早く この町 出よう。 183 00:11:48,375 --> 00:11:54,314 (里子) そうだね。 3人で 一から 出直せる町に 行こう。 184 00:11:54,381 --> 00:11:56,383 (順子) うん。 185 00:11:59,319 --> 00:12:02,255 \(戸の開く音) 186 00:12:02,322 --> 00:12:06,259 (千葉) 失礼します。 枝川流から 参りました 千葉と申します。→ 187 00:12:06,326 --> 00:12:08,261 宮崎さんは おいでになられますか? 188 00:12:08,328 --> 00:12:11,264 宮崎は 私ですけど 何でしょうか? 189 00:12:11,331 --> 00:12:13,266 (千葉) すみれ お嬢さまの 陶芸学校の 招き猫を→ 190 00:12:13,333 --> 00:12:15,268 取りに 伺いました。 (宮崎) ああ。 招き猫ですか。 191 00:12:15,335 --> 00:12:17,270 できてますよ。 192 00:12:17,337 --> 00:12:19,272 リストを 忘れてきてしまいましたので→ 193 00:12:19,339 --> 00:12:22,275 枝川会館まで 運んで そこで 数が合うか どうか→ 194 00:12:22,342 --> 00:12:24,277 伝票と 照らし合わせて 検品したいのですが→ 195 00:12:24,344 --> 00:12:26,279 どなたか 一緒に おいでいただけますか? 196 00:12:26,346 --> 00:12:31,284 ああ。 分かりました。 じゃあ 私が 参りましょう。 197 00:12:31,351 --> 00:12:34,287 (春子) 陶芸学校は 私が 責任者だから→ 198 00:12:34,354 --> 00:12:37,290 私も 一緒に 行く。 いいでしょ? 199 00:12:37,357 --> 00:12:40,293 (宮崎) 分かった。 じゃあ 春子ちゃんも 一緒に 行こまい。→ 200 00:12:40,360 --> 00:12:42,295 里子さんに お伝えいただけますか? 201 00:12:42,362 --> 00:12:45,298 (九兵衛) ああ。 分かった。 行ってきなさい。 202 00:12:45,365 --> 00:12:47,367 (宮崎) よろしく お願いします。 203 00:12:51,371 --> 00:12:55,308 京都から 大きな荷物が 届く予定だ。 204 00:12:55,375 --> 00:12:59,246 外出中に 届いたら 理事長室に 運んでおいてほしい。 205 00:12:59,312 --> 00:13:02,249 (板谷) はい。 かしこまりました。 206 00:13:02,315 --> 00:13:04,251 (里子) そうですか。 宮崎先生も→ 207 00:13:04,317 --> 00:13:07,254 ご一緒してくださってるんだったら 安心ですね。 208 00:13:07,320 --> 00:13:11,258 あっ。 お茶 入れてきますね。 (九兵衛) ああ。 すまんな。 209 00:13:11,324 --> 00:13:13,260 (里子) ああ。 いえ。 210 00:13:13,326 --> 00:13:15,328 (九兵衛) ああっ! 211 00:13:17,330 --> 00:13:21,268 (九兵衛) ああ…。 (里子) あっ。 九兵衛先生! 212 00:13:21,334 --> 00:13:25,272 大丈夫ですか!? 九兵衛先生! 九兵衛先生! 213 00:13:25,338 --> 00:13:28,341 あっ。 九兵衛先生。 ちょっ…。 ちょっと待ってください。 214 00:13:32,345 --> 00:13:35,348 (里子) 救急車を お願いします! 215 00:13:42,355 --> 00:13:44,291 (千葉) リストを お持ちしますので しばらく お待ちください。 216 00:13:44,357 --> 00:13:46,359 (宮崎) はい。 (春子) はい。 217 00:13:49,362 --> 00:13:53,300 (宮崎) よいしょ。 ああー。 (春子) 大丈夫? 218 00:13:53,366 --> 00:13:55,302 (宮崎) ちょっと 飲み物 買ってくるから 待っとって。 219 00:13:55,368 --> 00:13:57,304 (春子) うん。 待ってる。 220 00:14:04,311 --> 00:14:07,314 (春子) うん? 何だ? 221 00:14:10,317 --> 00:14:12,319 (春子) よいしょ。 222 00:14:14,321 --> 00:14:18,258 (春子) よいしょ。→ 223 00:14:18,325 --> 00:14:26,333 わあ。 カワイイ 縫いぐるみちゃんが いっぱい。 224 00:14:30,670 --> 00:14:31,404 (配達員) いいですか? (板谷) はい。→ 225 00:14:31,471 --> 00:14:33,940 よろしく お願いします。 (配達員) お願いします。→ 226 00:14:34,007 --> 00:14:38,111 よし。 行こう。 (配達員) はい。 せーの。 はい。 227 00:14:38,178 --> 00:14:42,115 (配達員) せーの。 はい。 本にしちゃ 軽くないか? 228 00:14:42,182 --> 00:14:44,117 (配達員) いや。 でも さっきより 重くなったんじゃ ないっすか? 229 00:14:44,184 --> 00:14:46,119 \(配達員) そうか? \(配達員) はい。 230 00:14:46,186 --> 00:14:53,193 (春子)《何だ? 乗り物に 乗ってるみたいで 楽しい》 231 00:14:58,198 --> 00:15:03,203 (春子)《何だか あったかくって 気持ちよくって…》 232 00:15:14,214 --> 00:15:16,216 (宮崎) 春子ちゃん? 233 00:15:16,216 --> 00:15:31,164 ♪~ 234 00:15:31,164 --> 00:15:33,099 (照) これは 何ですか? 235 00:15:33,166 --> 00:15:37,103 (大造) エール財団の方から すみれに 本のプレゼントだよ。 236 00:15:37,170 --> 00:15:39,105 (照) こんなに たくさん。 237 00:15:39,172 --> 00:15:41,107 (大造) 後で すみれに プレゼントして→ 238 00:15:41,174 --> 00:15:44,110 驚かせようと 思ってるんだ。 239 00:15:44,177 --> 00:15:46,179 \(ノック) 240 00:15:50,183 --> 00:15:54,120 (剛太郎) 宗匠。 京都 出張 お疲れさまでございました。 241 00:15:54,187 --> 00:15:57,123 (大造) ホントに 疲れたよ。→ 242 00:15:57,190 --> 00:16:02,195 ああ。 お茶 入れてくれないか? (照) かしこまりました。 243 00:16:06,199 --> 00:16:15,208 ♪~ 244 00:16:15,208 --> 00:16:18,144 (千葉) お待たせしました。 リストと 照らし合わせて→ 245 00:16:18,211 --> 00:16:20,213 検品を しましょう。 (宮崎) はい。 246 00:16:25,218 --> 00:16:41,234 ♪~ 247 00:16:41,234 --> 00:16:44,170 \(大造) 話が 済んだら 声を掛けるから→ 248 00:16:44,237 --> 00:16:50,243 それまで 外していてくれないか? (照) 承知しました。 249 00:16:58,251 --> 00:17:00,253 \(ドアの閉まる音) 250 00:17:03,256 --> 00:17:09,262 それでは 記憶が戻った話を 聞かせてもらおうか。 251 00:17:12,265 --> 00:17:14,200 (剛太郎) 分かりました。 252 00:17:14,267 --> 00:17:17,203 (春子)《記憶が戻った話?》 253 00:17:17,270 --> 00:17:21,207 いつ 戻ったのかね? (剛太郎) 理事長 就任パーティーのときです。 254 00:17:21,274 --> 00:17:24,210 理事長 就任パーティーの 最中にかね? 255 00:17:24,277 --> 00:17:27,147 (剛太郎) パーティーの最中に お手伝いを されている→ 256 00:17:27,213 --> 00:17:29,149 遠藤 里子さんの 顔を見たら→ 257 00:17:29,215 --> 00:17:33,153 急に 過去の記憶が 蘇ってきたんです。 258 00:17:33,219 --> 00:17:38,158 (春子)《何で お母さんの顔 見て 記憶が戻ったの?》 259 00:17:38,224 --> 00:17:44,164 (剛太郎) まきさんのスピーチを 聞きながら 里子さんの顔を 見た瞬間…。 260 00:17:44,230 --> 00:17:47,167 (雄介)《夫婦だろ?》 261 00:17:47,233 --> 00:17:52,172 《里子が つらいときは 俺が 里子 守る》 262 00:17:52,238 --> 00:17:55,175 (里子)《雄介さん。 ホントに ありがとう》 263 00:17:55,241 --> 00:17:58,178 《正直に 言いなさい》 264 00:17:58,244 --> 00:18:00,180 (剛太郎)《えーと。 正直に 申し上げます》 265 00:18:00,246 --> 00:18:05,185 《私 石原 雄介は→ 266 00:18:05,251 --> 00:18:08,188 遠藤 里子さんに 一目ぼれしました》 267 00:18:08,254 --> 00:18:11,191 (里子)《正直で よろしい》 (剛太郎)《ちょっ ちょっ…。 何で? 何で?》 268 00:18:11,257 --> 00:18:15,195 石原 雄介 石原 里子 夫婦の記憶が→ 269 00:18:15,261 --> 00:18:17,197 蘇ってきたんです。 270 00:18:17,263 --> 00:18:22,202 (大造) 誰だね? そのう…。 石原 雄介と 里子という 夫婦は? 271 00:18:22,268 --> 00:18:26,206 (剛太郎) 私が 石原 雄介で→ 272 00:18:26,272 --> 00:18:30,143 遠藤 里子さんが 妻の 石原 里子です。 273 00:18:30,210 --> 00:18:32,145 それを 思い出したんです。 274 00:18:32,212 --> 00:18:38,151 >> 君たちは 夫婦だったのか。 (剛太郎) はい。 私たちは 夫婦でした。 275 00:18:38,218 --> 00:18:41,154 (春子)《すみれちゃんの お父さんが→ 276 00:18:41,221 --> 00:18:43,156 お母さんと 夫婦だったって…》→ 277 00:18:43,223 --> 00:18:48,161 《私の お父さんってこと?》→ 278 00:18:48,228 --> 00:18:53,166 《でも お父さんは 死んじゃったんじゃないの?》 279 00:18:53,233 --> 00:18:55,168 \(大造) それでは 君が 連れていた→ 280 00:18:55,235 --> 00:19:01,174 赤ん坊の すみれは…。 (剛太郎) 私と 里子の娘 春子です。 281 00:19:01,241 --> 00:19:03,176 (春子)《えっ!?》→ 282 00:19:03,243 --> 00:19:05,178 《すみれちゃんが→ 283 00:19:05,245 --> 00:19:08,181 お母さんと すみれちゃんの お父さんの→ 284 00:19:08,248 --> 00:19:13,186 娘の 春子だったら 私は 誰なの?》 285 00:19:13,253 --> 00:19:17,190 \(大造) それでは 今 遠藤 里子さんが→ 286 00:19:17,257 --> 00:19:22,195 娘の春子ちゃんとして 育てている あの お子さんは 誰だね? 287 00:19:22,262 --> 00:19:25,198 (剛太郎) 10年前に アパートに 置き去りにされて→ 288 00:19:25,265 --> 00:19:28,134 泣いていた 赤ん坊を 連れ出したそうです。 289 00:19:28,201 --> 00:19:32,138 それが 今 里子が 育てている 春子ちゃんなんです。 290 00:19:32,205 --> 00:19:36,142 (春子)《置き去りにされて 泣いていた 赤ん坊を→ 291 00:19:36,209 --> 00:19:40,146 お母さんが 連れてきたのが 私?》 292 00:19:40,213 --> 00:19:43,149 (大造) 君の話を 疑うわけじゃないが→ 293 00:19:43,216 --> 00:19:45,151 本当のことかね? 294 00:19:45,218 --> 00:19:49,222 (剛太郎) 昨日 里子 本人から 聞いた話です。 間違いありません。 295 00:19:53,226 --> 00:19:58,164 \(大造) 君が 記憶を 取り戻したことは 分かった。→ 296 00:19:58,231 --> 00:20:02,235 それで どうしようと いうのかね? 297 00:20:04,237 --> 00:20:07,173 (大造) どうした? 入りなさい。 298 00:20:07,240 --> 00:20:10,176 (照) 失礼いたします。→ 299 00:20:10,243 --> 00:20:16,182 配送の方が 荷物を 間違えて 持っていってしまったそうで。 300 00:20:16,249 --> 00:20:19,185 (配達員) 失礼します。 301 00:20:19,252 --> 00:20:23,189 (配達員) すみません。 伝票が 間違っていました。 302 00:20:23,256 --> 00:20:26,259 (配達員) はい。 (配達員) せーの。 303 00:20:30,196 --> 00:20:32,131 (春子)《お母さんと→ 304 00:20:32,198 --> 00:20:35,134 すみれちゃんの お父さんが 夫婦で→ 305 00:20:35,201 --> 00:20:38,137 すみれちゃんが 春子ちゃん》→ 306 00:20:38,204 --> 00:20:44,210 《ってことは 私だけ 仲間外れなの?》 307 00:20:48,214 --> 00:20:51,217 (配達員) 失礼しました。 (配達員) 失礼します。 308 00:20:54,220 --> 00:20:57,156 (照) 剛太郎さま。 (剛太郎) はい。 309 00:20:57,223 --> 00:21:03,229 (照) 記憶が 戻られたそうで。 おめでとうございます。 310 00:21:13,239 --> 00:21:15,174 (配達員) よいしょ。 311 00:21:15,241 --> 00:21:19,245 (配達員) どうりで 軽いと 思ったんだよ。 312 00:21:22,248 --> 00:21:29,188 お母さんは 私の お母さんじゃないの? 313 00:21:35,194 --> 00:21:38,131 \(泣き声) (配達員) えっ? えっ? えっ? 314 00:21:38,197 --> 00:21:40,199 \(泣き声) (配達員) 開けろ。 315 00:21:40,199 --> 00:22:01,220 ♪~ 316 00:22:01,220 --> 00:22:07,226 詳しく お話 聞かせて いただけますでしょうか?