1 00:00:26,627 --> 00:00:29,630 {\an8}(剛太郎) 記憶が 戻った話です。 (里子) できることなら→ 2 00:00:29,697 --> 00:00:32,299 {\an8}あの日に 戻りたい。 (剛太郎) もう一度→ 3 00:00:32,366 --> 00:00:34,301 {\an8}あの日から やり直そう。 4 00:00:34,368 --> 00:00:36,303 {\an8}\(里子) 雄介さん。 くすぐられると→ 5 00:00:36,370 --> 00:00:39,306 {\an8}ホントに うれしそうなんだもん。 (まき) 雄介さん? 6 00:00:39,373 --> 00:00:42,309 {\an8}\(剛太郎) やめろって。 里子。 (まき) 里子? 7 00:00:42,376 --> 00:00:50,317 {\an8}(里子) こうしてると ホントに あの日に 戻ったみたいだね。 8 00:00:50,384 --> 00:00:55,322 {\an8}\(剛太郎) 何か 記憶を なくしてたことが→ 9 00:00:55,389 --> 00:00:59,260 {\an8}嘘みたいに 感じるよ。 10 00:00:59,326 --> 00:01:04,265 {\an8}(まき) 剛太郎さん? 里子さん? 11 00:01:04,331 --> 00:01:06,267 {\an8}(里子) 雄介さん。 (剛太郎) うん? 12 00:01:06,333 --> 00:01:12,339 {\an8}(里子) 私のこと もう一度 好きになった? 13 00:01:18,345 --> 00:01:26,287 {\an8}(剛太郎) 私 石原 雄介は→ 14 00:01:26,353 --> 00:01:33,360 {\an8}遠藤 里子さんに もう一度 恋をしました。 15 00:01:36,363 --> 00:01:47,374 {\an8}(里子) でも もう 戻れないんだね。 16 00:01:51,378 --> 00:01:55,316 (剛太郎) もう一度 やり直さないか? 17 00:01:55,382 --> 00:02:03,324 (里子) それは もう できない。 私には 春子も いるし。 18 00:02:08,329 --> 00:02:10,331 (剛太郎) そうだな。 19 00:02:12,333 --> 00:02:23,277 (里子) 雄介さん。 ホントに これで お別れにしましょう。 20 00:02:23,344 --> 00:02:32,286 私は 春子を 何としてでも 岩上から 取り戻して→ 21 00:02:32,353 --> 00:02:39,360 この町を出て 新しい町で 人生を 歩んでいきます。 22 00:02:41,362 --> 00:02:44,365 (剛太郎) 分かった。 23 00:02:47,368 --> 00:02:52,306 (剛太郎) できることは 何でもする。 力になる。 24 00:02:52,373 --> 00:02:54,375 (里子) ありがとう。 25 00:02:56,377 --> 00:02:58,312 \(物音) 26 00:03:06,320 --> 00:03:10,257 (里子) まきさん!? (剛太郎) まきさん…。 27 00:03:10,324 --> 00:03:13,260 (まき) 私に隠れて 密会するだなんて。 28 00:03:13,327 --> 00:03:18,265 お二人とも 何て ふしだらな方たちなの? 29 00:03:18,332 --> 00:03:22,336 お二人とも 不潔です。 30 00:03:24,338 --> 00:03:27,274 (里子) まきさん。 勘違い しないでください。 31 00:03:27,341 --> 00:03:29,276 (まき) 何が 勘違いなんですか? 32 00:03:29,343 --> 00:03:34,281 たった今 「好きになった」 「もう一度 恋をしました」と→ 33 00:03:34,348 --> 00:03:41,288 おっしゃる お二人の やりとりを 確かに この耳で聞いたんです。 34 00:03:41,355 --> 00:03:44,291 勘違いだなんて 言い訳をするなんて→ 35 00:03:44,358 --> 00:03:48,295 里子さん。 私を 侮辱なさる おつもりですか? 36 00:03:48,362 --> 00:03:51,298 (里子) 侮辱だなんて。 そんなつもりは ありません。 37 00:03:51,365 --> 00:03:56,303 (まき) だったら どうして こんなことに なったのか→ 38 00:03:56,370 --> 00:03:59,306 きちんと 説明してちょうだい。 39 00:04:01,308 --> 00:04:08,248 (剛太郎) 私と 里子さんは 私が 記憶を なくす前 夫婦だったんです。 40 00:04:08,315 --> 00:04:12,252 (まき) 何を おっしゃっているのか 分かりません。 41 00:04:12,319 --> 00:04:17,257 剛太郎さんは アメリカで 奥さまを 事故で 亡くされて→ 42 00:04:17,324 --> 00:04:19,259 すみれさんを 連れて→ 43 00:04:19,326 --> 00:04:24,264 私と 結婚してくださったのでは ありませんか? 44 00:04:24,331 --> 00:04:30,270 それなのに 里子さんと 夫婦だったなんて。 45 00:04:30,337 --> 00:04:35,275 密会の言い訳としては あまりにも 陳腐ですわ。 46 00:04:35,342 --> 00:04:40,281 (里子) まきさん。 ホントなんです。 47 00:04:40,347 --> 00:04:46,286 10年前。 私と 雄介さんは 確かに 夫婦だったんです。 48 00:04:46,353 --> 00:04:49,289 (まき) 雄介さんって 誰なんですか? 49 00:04:49,356 --> 00:04:52,293 (剛太郎) まきさん。 落ち着いて 聞いてください。 50 00:04:52,359 --> 00:04:54,294 (まき) 落ち着けですって!? 51 00:04:54,361 --> 00:04:58,232 10年間 信じてきた 夫が→ 52 00:04:58,298 --> 00:05:04,238 私の 無二の親友である 里子さんと→ 53 00:05:04,305 --> 00:05:11,311 密会する現場に 遭遇して 落ち着けるわけが ないじゃない。 54 00:05:13,313 --> 00:05:15,315 (里子) まきさん。 55 00:05:17,317 --> 00:05:23,323 私と 初めて 会ったときのこと 覚えてますか? 56 00:05:25,325 --> 00:05:28,262 枝川会館に 行って→ 57 00:05:28,329 --> 00:05:32,332 私が まきさんに ご説明してたときのこと。 58 00:05:34,334 --> 00:05:39,273 《宮崎先生。 スランプで 器を 作れなくなってしまったんです》 59 00:05:39,339 --> 00:05:43,277 《私の 亡くなった主人も 絵描きを していたんですけど→ 60 00:05:43,343 --> 00:05:45,279 スランプに 陥ったとき→ 61 00:05:45,345 --> 00:05:47,281 同じようなことを 言っていたんです》 62 00:05:47,347 --> 00:05:52,286 《だから 何となく 分かるんです》 63 00:05:52,353 --> 00:05:57,224 (まき) その 亡くなられた ご主人って いうのは? 64 00:05:57,291 --> 00:06:02,229 (里子) そうなんです。 今は まきさんの ご主人の→ 65 00:06:02,296 --> 00:06:06,233 枝川 剛太郎さんなんです。 66 00:06:06,300 --> 00:06:08,235 (まき) どうして そんなことに? 67 00:06:08,302 --> 00:06:18,245 (里子) 私も 雄介さんと 再会したときは ホントに 驚きました。 68 00:06:18,312 --> 00:06:21,248 (まき) おかしいですわ。 69 00:06:21,315 --> 00:06:25,252 亡くなったと 思っていた ご主人に 再会したのなら→ 70 00:06:25,319 --> 00:06:28,255 どうして そんなことに なったのか? 71 00:06:28,322 --> 00:06:32,259 私なら 確かめずには いられないですわ。 72 00:06:32,326 --> 00:06:41,268 (里子) 私は 親友の まきさんから ご主人が あなたにとって→ 73 00:06:41,335 --> 00:06:48,275 どれだけ 信用していて 必要なのか 聞いていたから→ 74 00:06:48,342 --> 00:06:53,280 確かめるのは できなかったんです。 75 00:06:53,347 --> 00:06:55,282 (まき) 里子さん。 76 00:06:55,349 --> 00:07:01,221 (里子) それに 私には 春子がいます。 77 00:07:01,288 --> 00:07:07,227 まきさん。 この前→ 78 00:07:07,294 --> 00:07:12,232 私と 春子が 実の親子では ないって→ 79 00:07:12,299 --> 00:07:17,304 まきさんに 話されたときに 言えなかった話を しますね。 80 00:07:20,307 --> 00:07:29,249 (里子) 10年前。 私は 全てに 絶望して 死のうって 思ったんです。 81 00:07:29,316 --> 00:07:34,254 (まき) 里子さん。 本当のことなの? 82 00:07:34,321 --> 00:07:40,260 (里子) 死ぬ前に 最後に お別れを 言おうと→ 83 00:07:40,327 --> 00:07:44,264 友人のところに 行ったときに→ 84 00:07:44,331 --> 00:07:50,270 隣の部屋で 親に放置されていた 赤ん坊が→ 85 00:07:50,337 --> 00:07:53,273 大声で 泣いていたんです。 86 00:07:53,340 --> 00:07:58,212 このままだと 親に 殺されるかもしれない。 87 00:07:58,278 --> 00:08:04,218 そう 聞いた 私は その子を連れて→ 88 00:08:04,284 --> 00:08:07,287 一緒に 死のうって 決めました。 89 00:08:09,289 --> 00:08:16,230 まきさん。 私 施設で暮らしてたとき→ 90 00:08:16,296 --> 00:08:23,237 施設の人に 「あなたの お母さんは あなたを連れて→ 91 00:08:23,303 --> 00:08:29,309 心中しようとして 死んだ」って 言われたんです。 92 00:08:31,311 --> 00:08:40,254 私 海の中で 赤ちゃん 抱きながら→ 93 00:08:40,320 --> 00:08:43,257 「ああ。 お母さんも→ 94 00:08:43,323 --> 00:08:50,264 私と 同じこと しようと してたんだ」って 思ったら…。 95 00:08:50,330 --> 00:08:55,269 そしたら どこからか→ 96 00:08:55,335 --> 00:09:02,209 お母さんが 私の名前を 呼ぶ声が 聞こえたんです。 97 00:09:02,276 --> 00:09:06,213 そのとき 赤ちゃんも 急に 泣きだして→ 98 00:09:06,280 --> 00:09:16,223 海から出て その子に お乳を 与えながら→ 99 00:09:16,290 --> 00:09:23,230 私 この子を 春子として 育てようって 決めたんです。 100 00:09:23,297 --> 00:09:33,240 だから 春子は 私の 運命を 懸けた娘。 私の子供なんです。 101 00:09:33,307 --> 00:09:42,249 私にとって 一番 大切なのは 今の 春子との生活なんです。 102 00:09:42,316 --> 00:09:49,256 (剛太郎) その 春子ちゃんが かつて 私と 里子さんが 夫婦で→ 103 00:09:49,323 --> 00:09:51,258 すみれが 2人の子供であるという 事実を→ 104 00:09:51,325 --> 00:09:56,263 知ってしまったと いうことを 伝えるために ここに来たんです。 105 00:09:56,330 --> 00:09:58,265 (まき) そうだったんですか。 106 00:09:58,332 --> 00:10:01,268 (剛太郎) ですが 10年前のことを 話しているうちに→ 107 00:10:01,335 --> 00:10:05,272 つい 私が 懐かしく 思ってしまい→ 108 00:10:05,339 --> 00:10:07,274 里子さんを 巻き込んでしまっただけなんです。 109 00:10:07,341 --> 00:10:13,280 ホントに 密会していたわけでは ないんです。 信じてください。 110 00:10:13,347 --> 00:10:19,286 (里子) 私も つい 10年前に 戻ったみたいに なってしまって。 111 00:10:19,353 --> 00:10:23,290 ホントに すいません。 (まき) でも どうして? 112 00:10:23,357 --> 00:10:26,293 10年前に 里子さんの ご主人だった方が→ 113 00:10:26,360 --> 00:10:29,363 今は 私の主人に? 114 00:10:32,366 --> 00:10:38,372 (まき) 剛太郎さんも そのことについて ご存じないのですか? 115 00:10:41,375 --> 00:10:45,312 (まき) ご存じなのですね? 116 00:10:45,379 --> 00:10:50,317 どうして? ご存じなのに 何も おっしゃってくださらないのですか? 117 00:10:50,384 --> 00:10:53,320 (里子) まきさん。 世の中には 知らない方が いいことも→ 118 00:10:53,387 --> 00:11:00,327 あるんじゃ ないんですか? (まき) そうですね。 119 00:11:02,329 --> 00:11:07,267 お父さまなら 全てを ご存じのはずです。 120 00:11:07,334 --> 00:11:11,271 分かりました。 剛太郎さんが 何も おっしゃらないのであれば→ 121 00:11:11,338 --> 00:11:15,275 私は お父さまに お聞きします。 122 00:11:15,342 --> 00:11:20,280 (剛太郎) まきさん。 行かない方が いい。 123 00:11:20,347 --> 00:11:22,282 里子さんの 言うとおり→ 124 00:11:22,349 --> 00:11:25,352 聞かなくて いいことも あると思います。 125 00:11:27,354 --> 00:11:29,289 (照) 旦那さま!? 126 00:11:29,356 --> 00:11:33,293 (大造) こんな状況では 病院で 寝ている方が つらい。 127 00:11:33,360 --> 00:11:38,298 (大造) 現実から 逃げようと していると 思われるのは→ 128 00:11:38,365 --> 00:11:44,304 何があっても 私は 嫌なんだ。 だから 退院させてもらった。 129 00:11:44,371 --> 00:11:49,309 (照) 分かりました。 それでは あらためて。→ 130 00:11:49,376 --> 00:11:52,379 おかえりなさいませ。 (大造) うむ。 131 00:11:57,384 --> 00:12:01,321 (照) ベッドで 横にならなくて 大丈夫なのですか? 132 00:12:01,388 --> 00:12:08,328 (大造) 心の病は 自分との闘いでも あると→ 133 00:12:08,395 --> 00:12:12,332 以前 何かの本で 読んだことがある。 134 00:12:12,399 --> 00:12:15,335 私は 放浪の旅を やめて→ 135 00:12:15,402 --> 00:12:23,343 ここで 自分と 闘うことに 決めた。 136 00:12:23,410 --> 00:12:25,345 (照) かしこまりました。 137 00:12:25,412 --> 00:12:29,349 では 用があるときには 私を お呼びくださいませ。 138 00:12:29,416 --> 00:12:31,418 (大造) ああ。 139 00:12:33,420 --> 00:12:36,356 (まき) 密会なんて 言って すみませんでした。 140 00:12:36,423 --> 00:12:42,362 (里子) いえ。 今までどおり お友達でいて いいですか? 141 00:12:42,429 --> 00:12:44,364 (まき) 私の方こそ お願いします。 142 00:12:44,431 --> 00:12:49,369 (剛太郎) 行きましょうか? (まき) はい。 143 00:12:49,436 --> 00:12:51,438 (剛太郎) じゃあ。 144 00:12:56,443 --> 00:13:01,381 \(戸の開閉音) 145 00:13:03,383 --> 00:13:05,318 \(すみれ) こんにちは。 (宮崎) ああ。 すみれちゃん。→ 146 00:13:05,385 --> 00:13:07,320 今日は どうかしたんですか? 147 00:13:07,387 --> 00:13:11,324 (すみれ) 春子さんは 今日は いらしていませんか? 148 00:13:11,391 --> 00:13:14,327 (宮崎) ああ。 私も さっき 病院から 戻ったところで→ 149 00:13:14,394 --> 00:13:18,331 里子さんと 春子ちゃんは 今日 どうしてるか 分からないんです。 150 00:13:18,398 --> 00:13:22,335 (すみれ) そうですか。 (宮崎) ああ。 そうそう。 151 00:13:22,402 --> 00:13:24,337 (宮崎) 春子ちゃんが 作った 自己犠牲の物語。 152 00:13:24,404 --> 00:13:28,341 なかなか 面白かったよ。 (すみれ) 自己犠牲の物語ですか? 153 00:13:28,408 --> 00:13:31,344 (宮崎) うん。 すみれちゃんから たくさん 借りた→ 154 00:13:31,411 --> 00:13:33,346 “ごんぎつね”とかの 自己犠牲の物語が→ 155 00:13:33,413 --> 00:13:36,349 面白かったから 今度は 自分で 作ってみたって。 156 00:13:36,416 --> 00:13:41,354 (すみれ) そうですか。 どんな お話なんですか?→ 157 00:13:41,421 --> 00:13:45,358 聞かせていただけますか? (宮崎) ああ…。→ 158 00:13:45,425 --> 00:13:48,428 じゃあ あっちで。 (すみれ) はい。 159 00:13:50,430 --> 00:13:53,366 (順子) 里子姉ちゃん。 そのまま まきさんから→ 160 00:13:53,433 --> 00:13:55,368 雄介さんを 奪っちゃえば よかったのに。 161 00:13:55,435 --> 00:13:57,304 (里子) 私は そんなつもりは ないわ。 162 00:13:57,370 --> 00:14:01,308 里子姉ちゃんって ホント いつまでたっても 優等生だよね。 163 00:14:01,374 --> 00:14:05,312 (里子) 優等生なんかじゃなくて 当たり前のことよ。 164 00:14:05,378 --> 00:14:08,315 それで まきさんは ホントに お父さんから→ 165 00:14:08,381 --> 00:14:11,318 どうして 雄介さんから 剛太郎さんに なったのか→ 166 00:14:11,384 --> 00:14:13,320 聞き出すつもりなのかな? 167 00:14:13,386 --> 00:14:16,323 (里子) 私も 雄介さんも 止めたんだけどね。 168 00:14:16,389 --> 00:14:18,325 里子姉ちゃんは 知ってるの? 169 00:14:18,391 --> 00:14:22,329 (里子) 知らないわ。 知りたいとも 思わないし。 170 00:14:22,395 --> 00:14:27,334 私は 今の事実を受け入れるだけで 精いっぱいだもの。 171 00:14:27,400 --> 00:14:32,339 うん。 春子ちゃん。 今 どうしてるかな? 172 00:14:32,405 --> 00:14:38,345 (里子) 私 岩上に電話して 春子に会って ちゃんと 話してみる。 173 00:14:38,411 --> 00:14:42,349 >> そうだね。 (里子) うん。 174 00:14:42,415 --> 00:14:46,353 私が 春子に 直接 会って 全てを 話したら→ 175 00:14:46,419 --> 00:14:49,422 あの子も 分かってくれると 思うの。 176 00:14:49,422 --> 00:14:59,366 ♪~ 177 00:14:59,366 --> 00:15:02,302 10年前。 里子さんと→ 178 00:15:02,369 --> 00:15:05,305 すみれちゃんの お父さんが 結婚していて すみれちゃんが→ 179 00:15:05,372 --> 00:15:08,308 生まれるところから この お話は 始まるんだ。 180 00:15:08,375 --> 00:15:14,314 里子さんと お父さまが 夫婦で 生まれた子供が 私? 181 00:15:14,381 --> 00:15:18,318 どうして こんな物語を 春子さんは 思い付いたのかしら? 182 00:15:18,385 --> 00:15:21,321 そこが 春子ちゃんの いつもの ユニークなところだよ。 183 00:15:21,388 --> 00:15:25,325 おまけにね そのころの名前も ちゃんと 考えてあるんだ。 184 00:15:25,392 --> 00:15:27,327 (すみれ) どんな 名前ですか? 185 00:15:27,394 --> 00:15:31,331 すみれちゃんの お父さんが 石原 雄介で→ 186 00:15:31,398 --> 00:15:36,336 里子さんが 石原 里子。 すみれちゃんが 春子ちゃん。 187 00:15:36,403 --> 00:15:40,340 私が 春子さん? どうして? 188 00:15:40,407 --> 00:15:44,344 大丈夫。 その名前は ちゃんと 後で 元に戻るから。 189 00:15:44,411 --> 00:15:47,347 元に戻る? (宮崎) うん。 190 00:15:47,414 --> 00:15:49,349 じゃあ 続けるよ。 (すみれ) はい。 191 00:15:49,416 --> 00:15:54,354 (宮崎) 春子ちゃんだった すみれちゃんが 生まれて直後→ 192 00:15:54,421 --> 00:15:59,292 事故が 起こります。 その事故で すみれちゃんの お父さん。→ 193 00:15:59,359 --> 00:16:01,294 つまり 石原 雄介さんと→ 194 00:16:01,361 --> 00:16:05,298 赤ちゃんの 春子ちゃんだった すみれちゃんが 亡くなってしまい→ 195 00:16:05,365 --> 00:16:08,301 里子さんが 独りぼっちに なってしまうんだ。 196 00:16:08,368 --> 00:16:10,303 (すみれ) 10年前の事故で→ 197 00:16:10,370 --> 00:16:14,307 里子さんの ご主人だった 私の お父さまと→ 198 00:16:14,374 --> 00:16:19,312 赤ちゃんだった 私が 死んで 里子さんが 独りぼっちに?→ 199 00:16:19,379 --> 00:16:22,315 どういうこと? (宮崎) うん。 200 00:16:22,382 --> 00:16:25,318 それから 10年間の時間が 流れます。 201 00:16:25,385 --> 00:16:29,322 (すみれ) 10年間。 つまり 今ですね。 202 00:16:29,389 --> 00:16:31,324 (宮崎) うん。 そういうことに なるね。 203 00:16:31,391 --> 00:16:35,328 じゃあ 続けるよ。 10年後 里子さんは→ 204 00:16:35,395 --> 00:16:38,331 亡くなったはずの ご主人と 再会するんだ。 205 00:16:38,398 --> 00:16:43,336 2人とも 生きていたんですね。 (宮崎) そう。 生きていたんだ。 206 00:16:43,403 --> 00:16:46,339 だけど すみれちゃんの お父さんは 記憶を なくしていて→ 207 00:16:46,406 --> 00:16:49,342 里子さんと 会っても 誰だか 分からないんだ。 208 00:16:49,409 --> 00:16:54,347 記憶を なくしていて 誰だか 分からない。 209 00:16:54,414 --> 00:16:59,285 それで ある日 すみれちゃんの お父さんが→ 210 00:16:59,352 --> 00:17:01,287 記憶を 取り戻して→ 211 00:17:01,354 --> 00:17:03,289 里子さんと 結婚していたころのことを→ 212 00:17:03,356 --> 00:17:06,292 思い出すんだ。 (すみれ) 記憶が戻る? 213 00:17:06,359 --> 00:17:11,297 ということは 石原 雄介に 戻ったと いうことですか? 214 00:17:11,364 --> 00:17:17,303 (宮崎) うん。 そうなるよね。 でも 記憶が 戻ったことは→ 215 00:17:17,370 --> 00:17:21,307 すみれちゃんも まきさんも 誰も知らない。 216 00:17:21,374 --> 00:17:25,311 ということは 私も 春子に戻るってこと? 217 00:17:25,378 --> 00:17:32,318 (宮崎) うん。 そうなると 春子ちゃんが 2人になるよね? 218 00:17:32,385 --> 00:17:34,320 はい。 219 00:17:34,387 --> 00:17:36,322 そこで 春子ちゃんは 考えた。 220 00:17:36,389 --> 00:17:41,327 10年前。 里子さんが どこかから 連れてきた 赤ちゃん。 221 00:17:41,394 --> 00:17:44,330 つまり もう一人の 春子ちゃんを 登場させるんだ。 222 00:17:44,397 --> 00:17:47,333 もう一人の 春子さん? (宮崎) うん。 223 00:17:47,400 --> 00:17:51,337 その 春子ちゃんが 全ての事実を 知ったとして→ 224 00:17:51,404 --> 00:17:54,340 どうやって その 春子ちゃんを 主人公に→ 225 00:17:54,407 --> 00:17:58,344 自己犠牲で みんなを 幸せに できる物語を 作れるかって→ 226 00:17:58,411 --> 00:18:00,346 相談されたんだ。 227 00:18:00,413 --> 00:18:04,350 (すみれ) それで 先生は 何て お答えになったんですか? 228 00:18:04,417 --> 00:18:08,354 (宮崎) うん。 それだったら 春子ちゃんが 身を引いて→ 229 00:18:08,421 --> 00:18:11,357 本当の お父さんか お母さんを 捜す旅に出る ラストが→ 230 00:18:11,424 --> 00:18:13,359 いいんじゃないかって 話したんだ。 231 00:18:13,426 --> 00:18:18,364 本当の お父さんか お母さんを 捜し出す。 232 00:18:18,431 --> 00:18:21,367 自分が犠牲になって つらくても→ 233 00:18:21,434 --> 00:18:23,369 みんなの幸せのために 行動することが→ 234 00:18:23,436 --> 00:18:25,371 自己犠牲の物語だからね。 235 00:18:25,438 --> 00:18:32,178 春子さんの 本当の お父さん お母さん。 236 00:18:33,580 --> 00:18:36,749 (板谷) あいにく 皆さま ご不在なのですが。 237 00:18:36,816 --> 00:18:38,751 (岩上) それじゃあ 待たせてもらいますよ。 238 00:18:38,818 --> 00:18:45,758 (板谷) 申し訳ございません。 📱 239 00:18:45,825 --> 00:18:47,760 (岩上) はい。 もしもし。 240 00:18:47,827 --> 00:18:51,764 (里子) 遠藤です。 春子に 会わせてください。 241 00:18:51,831 --> 00:18:55,768 遠藤さん。 242 00:18:55,835 --> 00:18:57,770 (里子) 春子を かえしてください。 243 00:18:57,837 --> 00:19:01,774 かえすも 何も この前 あの子が 勝手に→ 244 00:19:01,841 --> 00:19:04,777 ホテルに 帰ってきたんですよ。 245 00:19:04,844 --> 00:19:06,779 ☏(岩上) まあ いいや。 246 00:19:06,846 --> 00:19:12,785 枝川流か 枝川家の秘密 あんたも 知ってるんでしょ? 247 00:19:12,852 --> 00:19:17,790 それを 教えてくれるのなら あの子を あなたに かえしますよ。 248 00:19:17,857 --> 00:19:19,792 (里子) そんなことは できません。 249 00:19:19,859 --> 00:19:24,797 それでしたら お話は ここまでです。 250 00:19:24,864 --> 00:19:28,735 ですが 話してくれる気になったら いつでも 連絡ください。 251 00:19:28,801 --> 00:19:30,737 そしたら すぐにでも→ 252 00:19:30,803 --> 00:19:33,740 あなたの 春子ちゃんを おかえししますよ。 253 00:19:33,806 --> 00:19:35,808 ☏(通話の切れる音) 254 00:19:35,808 --> 00:19:52,825 ♪~ 255 00:19:55,828 --> 00:19:57,764 (まき) お父さま。 お話を→ 256 00:19:57,830 --> 00:19:59,766 お聞かせいただきたいことが あるのですが→ 257 00:19:59,832 --> 00:20:02,835 よろしいでしょうか? 258 00:20:04,837 --> 00:20:06,773 (大造) もちろんだとも。→ 259 00:20:06,839 --> 00:20:10,777 聞きたいことが あれば 何でも 聞きなさい。 260 00:20:10,843 --> 00:20:14,781 (まき) 本当のことを お話ししていただけますね? 261 00:20:14,847 --> 00:20:16,849 ああ。 262 00:20:18,851 --> 00:20:22,789 (照) 私も ご一緒させていただいて よろしいでしょうか? 263 00:20:22,855 --> 00:20:25,792 (まき) いいえ。 外してください。 (照) ですが 旦那さまの…。 264 00:20:25,858 --> 00:20:29,729 (まき) 今すぐ 下がってください! (照) 申し訳ございません。→ 265 00:20:29,796 --> 00:20:33,800 では 用があれば お呼びくださいませ。 266 00:20:37,804 --> 00:20:42,742 それで 何が 聞きたいのかね? 267 00:20:42,809 --> 00:20:46,746 (まき) 剛太郎さんの記憶が お戻りになられたことを→ 268 00:20:46,813 --> 00:20:50,817 なぜ 私に 教えて くださらなかったのでしょう? 269 00:20:52,819 --> 00:20:55,755 私 たった今→ 270 00:20:55,822 --> 00:21:00,827 剛太郎さんの記憶が お戻りに なられたことを 知りました。 271 00:21:04,831 --> 00:21:08,768 (まき) 剛太郎さんは 記憶を なくされる前→ 272 00:21:08,835 --> 00:21:12,839 石原 雄介という 人だったのですね? 273 00:21:14,841 --> 00:21:23,783 そして 遠藤 里子さんと ご夫婦だったのですね? 274 00:21:23,850 --> 00:21:30,723 私 エアメールの交換で 藤塚 剛太郎さんは→ 275 00:21:30,790 --> 00:21:34,727 アメリカに 住んでいた方だと 信じておりました。 276 00:21:34,794 --> 00:21:36,729 それが どうして→ 277 00:21:36,796 --> 00:21:42,802 遠藤 里子さんの ご主人と 入れ替わってしまったのでしょうか? 278 00:21:44,804 --> 00:21:51,744 このことは お父さまにしか 分からない。 279 00:21:51,811 --> 00:21:56,749 私が 愚かだった。 280 00:21:56,816 --> 00:22:06,826 愚かな 私が まきの笑顔を 見たかっただけだ。