1 00:00:01,800 --> 00:00:08,540 (伊作)お~い! おったぞ! おった! 親分おんなったぞ! 2 00:00:08,540 --> 00:00:10,840 (あさ)親分さん! 3 00:00:12,880 --> 00:00:15,780 (カズ)ああた…! 4 00:00:15,780 --> 00:00:20,550 (すすり泣き) 5 00:00:20,550 --> 00:00:23,450 (治郎作)カズ…。 6 00:00:23,450 --> 00:00:26,890 (伊作)側道に逃げ込んで 助かったっち。 7 00:00:26,890 --> 00:00:31,230 (宮部)さすが親分ちゃね。 (笑い声) 8 00:00:31,230 --> 00:00:35,100 危機一髪やったとたい。 ヘヘヘ。 何が 危機一髪ね! 9 00:00:35,100 --> 00:00:37,900 あっ イテェ…。 どんだけ心配した事か! 10 00:00:37,900 --> 00:00:40,940 ほんまに よろしおました。 11 00:00:40,940 --> 00:00:46,080 奥さん あんたも来とんなったが。 すまんかったのう。 12 00:00:46,080 --> 00:00:49,110 こっちんこつは 任せとけっちゅうたのに…。 13 00:00:49,110 --> 00:00:53,420 何 言うてはりますねん! 怪我までしはったいうのに。 14 00:00:53,420 --> 00:00:59,220 何ね こげなたぁ 大した事なか。 唾ば つけとったら治るったい。 15 00:00:59,220 --> 00:01:01,520 (笑い声) 16 00:01:10,840 --> 00:01:14,740 ♬「朝の空を見上げて」 17 00:01:14,740 --> 00:01:19,210 ♬「今日という一日が」 18 00:01:19,210 --> 00:01:24,080 ♬「笑顔でいられるように」 19 00:01:24,080 --> 00:01:28,890 ♬「そっと お願いした」 20 00:01:28,890 --> 00:01:33,220 ♬「時には雨も降って」 21 00:01:33,220 --> 00:01:37,560 ♬「涙も溢れるけど」 22 00:01:37,560 --> 00:01:42,430 ♬「思い通りにならない日は」 23 00:01:42,430 --> 00:01:47,240 ♬「明日 頑張ろう」 24 00:01:47,240 --> 00:01:51,580 ♬「ずっと見てる夢は」 25 00:01:51,580 --> 00:01:56,080 ♬「私が もう一人いて」 26 00:01:56,080 --> 00:02:00,350 ♬「やりたいこと 好きなように」 27 00:02:00,350 --> 00:02:04,220 ♬「自由にできる夢」 28 00:02:04,220 --> 00:02:08,530 ♬「人生は紙飛行機」 29 00:02:08,530 --> 00:02:13,870 ♬「願い乗せて飛んで行くよ」 30 00:02:13,870 --> 00:02:18,540 ♬「風の中を力の限り」 31 00:02:18,540 --> 00:02:25,040 ♬「さあ 心のままに」 32 00:02:25,040 --> 00:02:29,880 (友厚)もし 誰かが故意に 坑道に火薬を仕掛けて➡ 33 00:02:29,880 --> 00:02:35,550 落盤さしたんやとしたら これは 事故やのうて事件です。 34 00:02:35,550 --> 00:02:37,890 (亀助)事件!? 35 00:02:37,890 --> 00:02:41,230 五代様 おおきに ありがとうございます。 36 00:02:41,230 --> 00:02:44,900 そやけど 今 うちがせなあかん事は➡ 37 00:02:44,900 --> 00:02:49,770 犯人 捜す事やのうて 一日でも早う ここを復旧さして➡ 38 00:02:49,770 --> 00:02:53,910 坑夫の皆さんに安心してもろて もういっぺん➡ 39 00:02:53,910 --> 00:02:58,240 この炭坑で 働けるようにする事だす。 40 00:02:58,240 --> 00:03:05,050 あなた様が一緒に来てくれはって ほんまに心強うございました。 41 00:03:05,050 --> 00:03:07,550 おおきに。 42 00:03:11,790 --> 00:03:13,730 ん? 43 00:03:13,730 --> 00:03:17,730 いいや。 あきれた言うたんですわ。 44 00:03:17,730 --> 00:03:21,870 まあ けど… あささんが そうしたいんやったら➡ 45 00:03:21,870 --> 00:03:25,540 そないしたら よろし。 46 00:03:25,540 --> 00:03:31,210 これは一つ 貸しですわ。 そのうち大阪で返してもらいます。 47 00:03:31,210 --> 00:03:34,210 ほな グッバイ。 48 00:03:40,550 --> 00:03:44,890 <それから すぐに 落盤事故の調査が始まり…> 49 00:03:44,890 --> 00:03:49,760 報奨で儲け増やそうなんち 大阪商人は あくどいのう。 50 00:03:49,760 --> 00:03:53,230 そないな事あらしまへん! 何!? 51 00:03:53,230 --> 00:03:57,100 <より多くの報奨を望む 坑夫たちの欲望が➡ 52 00:03:57,100 --> 00:03:59,840 落盤事故につながったとして➡ 53 00:03:59,840 --> 00:04:04,840 あさは 警察から 厳しく追及されました> 54 00:04:07,180 --> 00:04:09,510 失礼致します。 55 00:04:09,510 --> 00:04:15,210 (正吉)ご苦労はんやったなぁ。 いいや。 うちの力不足で…。 56 00:04:16,850 --> 00:04:19,360 (榮三郎)落盤事故の処理に➡ 57 00:04:19,360 --> 00:04:25,160 怪我した親方への見舞金 坑夫たちへの補償金に…➡ 58 00:04:25,160 --> 00:04:28,030 全部 払てたら えらい額になります! 59 00:04:28,030 --> 00:04:31,070 (新次郎)そやけど その額を削るいうのは➡ 60 00:04:31,070 --> 00:04:34,810 人の道に外れるいう事だす。 それはしたら あかん。 61 00:04:34,810 --> 00:04:39,740 そら そうやけど…。 今の加野屋に 余裕はあらしまへん! 62 00:04:39,740 --> 00:04:43,510 (雁助)若旦さんのおっしゃるのも もっともな事だす。➡ 63 00:04:43,510 --> 00:04:49,420 書類 見さしてもらいましたけど これから先 事故の後始末は➡ 64 00:04:49,420 --> 00:04:54,560 もっと手間取る事になる思います。 再開させるにも➡ 65 00:04:54,560 --> 00:04:59,230 かなりの時間がかかります。 一時でも気ぃ許して➡ 66 00:04:59,230 --> 00:05:03,100 また何かあったら その時こそ もう加野屋は おしまいだす! 67 00:05:03,100 --> 00:05:05,840 せやさかい 二度と事故があれへんよう➡ 68 00:05:05,840 --> 00:05:10,010 九州に戻ったら うちが毎日 坑道に入って 監督しよ思てます。 69 00:05:10,010 --> 00:05:13,850 え? お姉さん また行く気だすか? 千代は? 70 00:05:13,850 --> 00:05:16,750 そうだすで。 若奥さんと亀助の2人で➡ 71 00:05:16,750 --> 00:05:19,720 なんとかなるもんや あらしまへん!➡ 72 00:05:19,720 --> 00:05:23,190 わてから申し上げるのは 心苦しいんだすけど➡ 73 00:05:23,190 --> 00:05:29,190 加野炭坑は もう手放した方が ええんと違いますやろか? 74 00:05:45,210 --> 00:05:47,510 (よの)あささ~ん。 75 00:05:49,880 --> 00:05:52,780 これ 千代に。 76 00:05:52,780 --> 00:05:55,220 なぁ。 77 00:05:55,220 --> 00:06:00,220 あれ? どないしたんだす? 78 00:06:01,830 --> 00:06:07,170 久しぶりに お乳あげよ思たのに➡ 79 00:06:07,170 --> 00:06:12,840 出ぇへんように なってしもてました。 80 00:06:12,840 --> 00:06:17,180 向こう行ってる時 張って張って➡ 81 00:06:17,180 --> 00:06:22,850 痛うて 無理やり搾ってしもたさかい…。 82 00:06:22,850 --> 00:06:25,750 よろしいのや。 83 00:06:25,750 --> 00:06:33,490 もう お乳があらへんかっても 十分 育つ頃だす。 84 00:06:33,490 --> 00:06:38,400 心配せんかて よろし。 85 00:06:38,400 --> 00:06:40,870 へぇ。 86 00:06:40,870 --> 00:06:44,200 そうだすなぁ。 87 00:06:44,200 --> 00:06:48,870 痛かったやろなぁ。 88 00:06:48,870 --> 00:06:53,740 一人で よう我慢しましたなぁ。 89 00:06:53,740 --> 00:06:57,880 なぁ。 はい 千代。 90 00:06:57,880 --> 00:07:12,160 ♬~ 91 00:07:12,160 --> 00:07:18,500 あさ一人に任してしもて 苦労かけましたなぁ。 92 00:07:18,500 --> 00:07:26,380 うちこそ 加野屋に 迷惑かけてしまいました。 93 00:07:26,380 --> 00:07:31,020 銀行 作るどころか➡ 94 00:07:31,020 --> 00:07:36,220 これで また… 借金地獄だす。 95 00:07:44,860 --> 00:07:47,160 やっと…。 96 00:07:49,530 --> 00:07:55,530 やっと ちょっとずつ うまい事 いき始めてると思うてたのに…。 97 00:07:58,210 --> 00:08:01,110 あさ。 98 00:08:01,110 --> 00:08:05,020 負けた事あれへん人生やなんて➡ 99 00:08:05,020 --> 00:08:08,850 面白い事なんかあらしまへん。 100 00:08:08,850 --> 00:08:11,860 勝ってばっかりいてたら➡ 101 00:08:11,860 --> 00:08:17,160 人の心なんて 分からへんようになります。 102 00:08:17,160 --> 00:08:23,500 こら 神さんがくれはった 試練だす。 103 00:08:23,500 --> 00:08:29,370 「七転び八起き」ていいますやろ。 104 00:08:29,370 --> 00:08:34,150 はぁ… そうだすな。 105 00:08:34,150 --> 00:08:39,520 まだ 7回 転んでまへんわな。 106 00:08:39,520 --> 00:08:44,390 御一新と 今回の事故と…➡ 107 00:08:44,390 --> 00:08:47,390 たった2つだす。 108 00:08:47,390 --> 00:08:50,860 あと つわりとな。 109 00:08:50,860 --> 00:08:55,530 そうや。 あれは ひどおました。 110 00:08:55,530 --> 00:08:58,530 なぁ 千代。 111 00:09:01,140 --> 00:09:05,010 千代。 お母ちゃんな➡ 112 00:09:05,010 --> 00:09:12,480 お父ちゃんが言わはったとおり 「七転び八起き」…。 113 00:09:12,480 --> 00:09:19,820 いいや 「九転び十起き」思て 負けしまへんで。 114 00:09:19,820 --> 00:09:23,690 「九転び十起き」? 115 00:09:23,690 --> 00:09:28,500 まだ そない転ぶつもり なんかいな。 116 00:09:28,500 --> 00:09:32,340 千代ちゃん。 あんたのお母ちゃんな➡ 117 00:09:32,340 --> 00:09:36,010 こないな お人だすわ。 118 00:09:36,010 --> 00:09:43,750 やっぱり こないなお母ちゃん あかしまへんやろか? いいや。 119 00:09:43,750 --> 00:09:47,720 それでこそ あさだす。 120 00:09:47,720 --> 00:10:01,170 ♬~ 121 00:10:01,170 --> 00:10:05,070 へ? 今 何と おっしゃったんだす? 122 00:10:05,070 --> 00:10:07,540 そやさかい 雁助➡ 123 00:10:07,540 --> 00:10:12,210 お前に 九州の炭坑へ 行ってもらいたいのや。 124 00:10:12,210 --> 00:10:16,880 わてが 九州に!? あの炭坑だけは➡ 125 00:10:16,880 --> 00:10:20,750 何があっても 手放したらいけまへん。 126 00:10:20,750 --> 00:10:25,220 石炭はな この先 きっと➡ 127 00:10:25,220 --> 00:10:32,900 この家を次の代まで守ってくれる 礎になる。 128 00:10:32,900 --> 00:10:38,570 お前が言うとおり あさちゃん 一人が どんだけ頑張っても➡ 129 00:10:38,570 --> 00:10:46,240 もう どうにもできしまへん。 新次郎でも榮三郎でも あかん。 130 00:10:46,240 --> 00:10:54,540 あの山を守れるのは 立ち直せるのは あんただけや。 131 00:10:58,260 --> 00:11:01,860 いいや。 大旦さんの おっしゃる事は➡ 132 00:11:01,860 --> 00:11:05,530 わては 何でも聞こ思てます。 そやけど➡ 133 00:11:05,530 --> 00:11:08,370 この加野屋を離れる事だけは でけしまへん! 134 00:11:08,370 --> 00:11:14,170 私の… 最後の頼みや。 135 00:11:14,170 --> 00:11:17,070 最後…。 136 00:11:17,070 --> 00:11:25,780 もし あんたが私の死に目に あわれへんかったとしても…➡ 137 00:11:25,780 --> 00:11:30,750 それでも私は あんたに行ってほしいのや。 138 00:11:30,750 --> 00:11:47,570 ♬~ 139 00:11:47,570 --> 00:11:50,240 (うめ)やぁ 番頭さん。 140 00:11:50,240 --> 00:11:54,910 うめさん あんたに 頼みがありますんや。 へぇ。 141 00:11:54,910 --> 00:12:00,720 もし 万が一 大旦那さんに何かあったら➡ 142 00:12:00,720 --> 00:12:06,360 すぐ 文を送ってほしいんや。 うちが 番頭さんに文を? 143 00:12:06,360 --> 00:12:11,230 そうや。 頼んだで。 144 00:12:11,230 --> 00:12:13,930 はい…。 145 00:12:16,870 --> 00:12:20,540 <それから数日後> 146 00:12:20,540 --> 00:12:24,380 お前が いてへんようになったら 困りますのに…。 147 00:12:24,380 --> 00:12:27,880 心配あらしまへん。 わてが教えられる事は➡ 148 00:12:27,880 --> 00:12:32,380 全て お教え致しました。 どうぞ お気張りやす。 へぇ。 149 00:12:32,380 --> 00:12:34,420 雁助。 150 00:12:34,420 --> 00:12:40,560 よう分かっております。 どうぞ 任せとくんなはれ。 うん。 151 00:12:40,560 --> 00:12:44,430 みんな 加野屋のために 励みなはれや! 152 00:12:44,430 --> 00:12:47,330 (一同)へぇ! (弥七)お早う お帰りやす! 153 00:12:47,330 --> 00:12:50,130 (一同)お早う お帰りやす! 154 00:12:53,900 --> 00:12:56,810 ほな 行ってまいります。 155 00:12:56,810 --> 00:13:10,850 ♬~ 156 00:13:10,850 --> 00:13:14,730 (亀助)サトシやったら あの男だすけど? 157 00:13:14,730 --> 00:13:20,860 やっぱり…。 大旦さんの思てはったとおりや。 158 00:13:20,860 --> 00:13:23,530 はぁ…。 159 00:13:23,530 --> 00:13:29,210 ようやっと これで 大阪 帰れますわ。 ハハッ。 160 00:13:29,210 --> 00:13:34,080 果たして 大番頭さんに わての代わりが務まるかどうか➡ 161 00:13:34,080 --> 00:13:36,580 分からしまへんけど…。 162 00:13:39,550 --> 00:13:44,220 きさん 誰な? 163 00:13:44,220 --> 00:13:49,890 あんた 松造やな。 164 00:13:49,890 --> 00:13:55,570 わてや。 あのころ 手代やった雁助や。 165 00:13:55,570 --> 00:13:59,870 さあ 昔話でもしまひょか。 166 00:14:06,210 --> 00:14:08,680 なぁ うめ。 へぇ。 167 00:14:08,680 --> 00:14:11,720 こないだ 泣いてへんかった? へ? 168 00:14:11,720 --> 00:14:16,420 うめは この30年 泣いた覚えなどありまへん。 169 00:14:16,420 --> 00:14:18,860 そうやなぁ…。 ≪(物音) 170 00:14:18,860 --> 00:14:21,760 ≪(正吉のうめき声) 171 00:14:21,760 --> 00:14:24,060 お父様? 172 00:14:26,200 --> 00:14:29,900 お父様! 大旦さん! 大旦さん!