1 00:00:01,980 --> 00:00:05,380 [炭坑の落盤事故を起こした サトシは➡ 2 00:00:05,380 --> 00:00:10,720 幼なじみの新次郎に連れられて 警察へと出頭していきました] 3 00:00:10,720 --> 00:00:14,550 (亀助)はぁ ほっとしましたわ。 4 00:00:14,550 --> 00:00:18,730 これで一段落だすな。 (うめ)ほんまだすなぁ。 5 00:00:18,730 --> 00:00:23,600 怪しい男の正体も分かりましたし。 (弥七)せやけど わてが見たのは➡ 6 00:00:23,600 --> 00:00:26,400 あの男やありまへんで。 へ? 7 00:00:26,400 --> 00:00:31,070 それ ほんまか? 弥七。 へぇ。 わてが見た男は➡ 8 00:00:31,070 --> 00:00:34,940 もっと年も上で 背ぇも わてと変わらなんださかい。 9 00:00:34,940 --> 00:00:37,940 それに にらみつけるいうより 何や こう➡ 10 00:00:37,940 --> 00:00:41,780 「ヘヘヘ」て笑て 中 見てたみたいで。 (あさ)笑てた? 11 00:00:41,780 --> 00:00:45,250 それやったら やっぱり…。 八っちゃんか? 12 00:00:45,250 --> 00:00:48,590 せやけど 八っちゃんさんは 背の高い お人だしたし。 13 00:00:48,590 --> 00:00:51,490 (榮三郎) それに肝心の炭坑の一件かて➡ 14 00:00:51,490 --> 00:00:55,460 まだ何も片づいた訳や あらしまへんで。 若旦さん。 15 00:00:55,460 --> 00:00:58,770 なんぼ 犯人が捕まったからゆうて➡ 16 00:00:58,770 --> 00:01:02,040 あの男から 償い金が取れる訳やなし➡ 17 00:01:02,040 --> 00:01:04,370 立て直しに お金がかかるのも➡ 18 00:01:04,370 --> 00:01:09,240 しばらく石炭が採られへん事にも 何も変わりはあらしまへん。 19 00:01:09,240 --> 00:01:11,710 やっぱり あの炭坑は もう…。 20 00:01:11,710 --> 00:01:17,050 うちは 炭坑を手放す気は あらしまへん! おあさ様。 21 00:01:17,050 --> 00:01:22,220 何べんも言うてますとおり 炭坑は うちの始めた商いだす。 22 00:01:22,220 --> 00:01:24,890 事故が起きたさかいいうて 途中で放り出す事は➡ 23 00:01:24,890 --> 00:01:27,790 決して でけへんのだす。 おあさ様 やめとくなはれ! 24 00:01:27,790 --> 00:01:32,400 いいや。 こればっかりは 引かれしまへん。 25 00:01:32,400 --> 00:01:35,400 また始まってもうた…。 26 00:01:37,740 --> 00:01:41,610 ♬「朝の空を見上げて」 27 00:01:41,610 --> 00:01:46,080 ♬「今日という一日が」 28 00:01:46,080 --> 00:01:50,950 ♬「笑顔でいられるように」 29 00:01:50,950 --> 00:01:55,760 ♬「そっと お願いした」 30 00:01:55,760 --> 00:02:00,030 ♬「時には雨も降って」 31 00:02:00,030 --> 00:02:04,360 ♬「涙も溢れるけど」 32 00:02:04,360 --> 00:02:09,240 ♬「思い通りにならない日は」 33 00:02:09,240 --> 00:02:14,040 ♬「明日 頑張ろう」 34 00:02:14,040 --> 00:02:18,380 ♬「ずっと見てる夢は」 35 00:02:18,380 --> 00:02:22,880 ♬「私が もう一人いて」 36 00:02:22,880 --> 00:02:27,220 ♬「やりたいこと 好きなように」 37 00:02:27,220 --> 00:02:31,090 ♬「自由にできる夢」 38 00:02:31,090 --> 00:02:35,390 ♬「人生は紙飛行機」 39 00:02:35,390 --> 00:02:40,730 ♬「願い乗せて飛んで行くよ」 40 00:02:40,730 --> 00:02:45,400 ♬「風の中を力の限り」 41 00:02:45,400 --> 00:02:51,700 ♬「さあ 心のままに」 42 00:02:54,410 --> 00:02:59,110 (新次郎)こら 何してますのや? 43 00:03:02,020 --> 00:03:05,060 にらめっこでも してますのかいなぁ? 44 00:03:05,060 --> 00:03:08,190 イタタタタ! 何しますねん! は? ハハッ。 45 00:03:08,190 --> 00:03:12,030 はぁ…。 分かりました。 46 00:03:12,030 --> 00:03:15,370 ひとまず… ひとまず 今は➡ 47 00:03:15,370 --> 00:03:18,700 お姉さんの意見を聞く事に 致しまひょ。 え? 48 00:03:18,700 --> 00:03:22,380 雁助が送ってきた見積もり もう一回 見てみましたら➡ 49 00:03:22,380 --> 00:03:26,250 どないかなるかて ちょっと思えてきましたんや。 50 00:03:26,250 --> 00:03:28,710 榮三郎さん! ひとまずだっせ。 51 00:03:28,710 --> 00:03:32,050 ひとまず あの予定どおりに…。 うちも あの見積もり見て➡ 52 00:03:32,050 --> 00:03:34,950 おんなじ事 思たんだす! 雁助さんの見込みどおり➡ 53 00:03:34,950 --> 00:03:39,390 立て直しが半年で済んで そこから 採炭が うまい事いきだしたら➡ 54 00:03:39,390 --> 00:03:43,730 どないか2年半で また儲けが出るようになるて! 55 00:03:43,730 --> 00:03:46,630 (よの)仲よさそうに何の話だす? 56 00:03:46,630 --> 00:03:49,600 (うめ)へぇ それが 商いの話なんだす。 57 00:03:49,600 --> 00:03:52,740 でも 2年半は 都合よう見積もり過ぎだす。 58 00:03:52,740 --> 00:03:55,410 3年は見とかんと。 そうだすな。 59 00:03:55,410 --> 00:03:57,740 坑夫さんも また 集め直さな あかんし。 60 00:03:57,740 --> 00:04:00,510 それに 今すぐ 当面のお金は 借りなあきまへん。 61 00:04:00,510 --> 00:04:04,020 そうだすな。 あ… すぐ 蔵から 帳簿を持ってきます。 62 00:04:04,020 --> 00:04:08,690 今まで お姉さんがためた蓄えかて 全部 無くなりますのやで。 63 00:04:08,690 --> 00:04:12,020 お姉さんが願ってはった 銀行やなんて夢も➡ 64 00:04:12,020 --> 00:04:15,530 もう かなわへんけど よろしいのか? 65 00:04:15,530 --> 00:04:20,030 へぇ! 諦める訳やあらしまへんけど➡ 66 00:04:20,030 --> 00:04:22,700 ひとまず… ひとまず 今は➡ 67 00:04:22,700 --> 00:04:26,570 銀行の事は 置いておく事に 致しましょ! 68 00:04:26,570 --> 00:04:29,580 あ~あ~! また あないに大股で。 69 00:04:29,580 --> 00:04:32,710 ほんまに もう 馬車馬のような お人やなぁ。 70 00:04:32,710 --> 00:04:35,050 (笑い声) ほんまになぁ。 71 00:04:35,050 --> 00:04:38,380 わて一人では 到底 止められはしまへんわ。 72 00:04:38,380 --> 00:04:42,720 あ~ぁ 雁助 早 帰ってけえへんかなぁ。 73 00:04:42,720 --> 00:04:45,630 榮三郎。 ん? 74 00:04:45,630 --> 00:04:48,390 おおきに! 75 00:04:48,390 --> 00:04:52,900 お… お礼なんて言われても 困ります。 76 00:04:52,900 --> 00:04:57,570 お兄ちゃんも これからは わての味方してくれやす。 へぇ。 77 00:04:57,570 --> 00:05:06,180 (笑い声) 78 00:05:06,180 --> 00:05:11,680 (正吉)そうか 警察へ行きましたか。 79 00:05:11,680 --> 00:05:16,190 へぇ すっきりした顔してましたわ。 80 00:05:16,190 --> 00:05:21,030 そやけど あのころは お前にも つらい思いさせましたな。 81 00:05:21,030 --> 00:05:25,360 私の事 恨んでますやろ? へぇ。 82 00:05:25,360 --> 00:05:30,040 わてなぁ お父ちゃんの事 ただのケチや思てましたわ。 83 00:05:30,040 --> 00:05:34,710 ただのケチ? アホな事 言わんとき もう…。 84 00:05:34,710 --> 00:05:36,740 (笑い声) 85 00:05:36,740 --> 00:05:41,050 せやけどなぁ 今やったら分かります。 86 00:05:41,050 --> 00:05:47,390 お家を守るいうのは そないな つらい決断の積み重ねなんやて。 87 00:05:47,390 --> 00:05:53,060 商いちゅうもんはな いつでも必ず➡ 88 00:05:53,060 --> 00:05:57,930 何か もう どうしようもならん ちゅうとこが来ますのやわ。 89 00:05:57,930 --> 00:06:02,870 その時に すぐに人から お金 借りたりしていたら➡ 90 00:06:02,870 --> 00:06:06,340 また あかんようになります。 91 00:06:06,340 --> 00:06:11,180 へぇ しんどい時こそ 人に頼らず➡ 92 00:06:11,180 --> 00:06:15,010 自分の足で 乗り越えていかな あかん。 93 00:06:15,010 --> 00:06:19,350 わてな あさから その事 学びましたんや。 94 00:06:19,350 --> 00:06:22,020 そうか。 ほう。 95 00:06:22,020 --> 00:06:26,530 へぇ。 わても ちょっとは あさの仕事の手伝いでも➡ 96 00:06:26,530 --> 00:06:29,560 してみよか… てな。 ほんまかいな? 97 00:06:29,560 --> 00:06:32,030 ハハッ。 どないだっしゃろなぁ? 98 00:06:32,030 --> 00:06:34,930 へえ そうだすか。 99 00:06:34,930 --> 00:06:39,910 こら まあ うそでも お前の口から そんな言葉が出たて➡ 100 00:06:39,910 --> 00:06:43,040 榮三郎が知ったら喜びます。 101 00:06:43,040 --> 00:06:48,380 違う違う違う違う…。 ほんまに うれしいのは➡ 102 00:06:48,380 --> 00:06:51,050 私や。 ハハハハ。 103 00:06:51,050 --> 00:06:53,090 へぇ。 104 00:06:53,090 --> 00:06:56,290 (笑い声) 105 00:07:03,330 --> 00:07:05,660 よのさん。 へぇ。 106 00:07:05,660 --> 00:07:12,000 今日は ちょっと 伽羅の香りは きついな。 107 00:07:12,000 --> 00:07:15,880 へぇ ほな マナカに致しましょうか? 108 00:07:15,880 --> 00:07:19,880 あ… そうして。 うん。 109 00:07:19,880 --> 00:07:24,020 ≪(千代の泣き声) 110 00:07:24,020 --> 00:07:26,920 また 泣いてますがな。 111 00:07:26,920 --> 00:07:29,360 (泣き声) あ~。 112 00:07:29,360 --> 00:07:32,260 (2人)ワワワ ワワワ。 ワワワ ワワワ。 113 00:07:32,260 --> 00:07:34,690 あさ。 へぇ。 114 00:07:34,690 --> 00:07:40,390 (千代の泣き声) 115 00:07:55,010 --> 00:07:59,390 千代ちゃん 来てくれたんかいな。 116 00:07:59,390 --> 00:08:03,260 ああ… ちょっとだけ➡ 117 00:08:03,260 --> 00:08:06,260 顔 見せて。 118 00:08:09,660 --> 00:08:14,000 かいらしいなぁ。 この子 大きなったら➡ 119 00:08:14,000 --> 00:08:17,500 どんな べっぴんさんに なりますのやろなぁ。 120 00:08:17,500 --> 00:08:20,540 もうちょっと 見てたいなぁ。 121 00:08:20,540 --> 00:08:25,010 心配せんかて 大阪一の べっぴんさんになりますわ。 122 00:08:25,010 --> 00:08:28,680 そら それで ちょっと困りますな。 123 00:08:28,680 --> 00:08:32,680 ハハッ。 わがまま言うたはりますわ。 124 00:08:35,020 --> 00:08:41,690 榮三郎。 お前なぁ 早い事 結婚して…。 125 00:08:41,690 --> 00:08:45,360 なぁ? 奥さん持って…。 126 00:08:45,360 --> 00:08:51,240 婚礼の事は よのに みんな任してるさかいな。 127 00:08:51,240 --> 00:08:57,710 わては お母ちゃんみたいな かわいらしい お嫁さんもろて➡ 128 00:08:57,710 --> 00:09:03,980 きっと お父ちゃんみたいな ええ お父ちゃんになります。 129 00:09:03,980 --> 00:09:08,850 うれしい事 言うてくれるがな。 130 00:09:08,850 --> 00:09:14,150 そや。 あ… あさちゃん。 131 00:09:16,000 --> 00:09:22,870 うちな 男の子ばっかりしか 生まれしまへんやったやろ? 132 00:09:22,870 --> 00:09:27,610 あんたが来てくれてから もう何や➡ 133 00:09:27,610 --> 00:09:31,480 うちの中が明るうなりましたんや。 134 00:09:31,480 --> 00:09:36,320 お父様 もう よろしいんだす。 何も しゃべらんといとくなはれ。 135 00:09:36,320 --> 00:09:39,320 あさちゃん…。 136 00:09:45,990 --> 00:09:51,990 うちの事 よろしく頼みまっせ。 137 00:09:54,700 --> 00:09:58,000 うん? ああ…。 138 00:10:02,370 --> 00:10:04,670 はぁ…。 139 00:10:08,250 --> 00:10:13,990 よのと2人にしてくれへんか。 140 00:10:13,990 --> 00:10:26,400 ♬~ 141 00:10:26,400 --> 00:10:33,100 すまんなぁ。 お伊勢さんに行かれへなんだ。 142 00:10:34,740 --> 00:10:38,410 そないな事 言わんといとくれやす。 143 00:10:38,410 --> 00:10:41,750 はぁ… 大丈夫だす。 144 00:10:41,750 --> 00:10:45,080 また きっと行けます。 145 00:10:45,080 --> 00:10:49,420 うん そうか。 146 00:10:49,420 --> 00:10:58,430 あ~ 暗峠 越えてなぁ➡ 147 00:10:58,430 --> 00:11:03,870 奈良や… ん~ あれ➡ 148 00:11:03,870 --> 00:11:07,540 そこから 榛原 行って➡ 149 00:11:07,540 --> 00:11:13,710 その先は お伊勢さんまで もう一本道や。 150 00:11:13,710 --> 00:11:18,380 お店が ぎょうさん出てましたなぁ。 151 00:11:18,380 --> 00:11:25,260 そやな。 ああ 何でも 好きなもん買いなはれや。 152 00:11:25,260 --> 00:11:30,960 買うのは後だす。 お参りが先。 153 00:11:30,960 --> 00:11:33,930 ああ そや。 154 00:11:33,930 --> 00:11:39,410 わぁ 大きな鳥居やなぁ。 155 00:11:39,410 --> 00:11:44,280 人は ぎょうさんいてますなぁ。 156 00:11:44,280 --> 00:11:47,980 はぐれんように…。 157 00:11:51,750 --> 00:11:56,750 よ… よのさん。 手。 158 00:12:02,360 --> 00:12:06,700 神さん! 159 00:12:06,700 --> 00:12:11,040 頼んまっせ。 160 00:12:11,040 --> 00:12:20,380 加野屋と私の一家をどうぞ あんばいよう いけますように。 161 00:12:20,380 --> 00:12:28,080 よのさんが うまい事 生きていけますように。 162 00:12:30,720 --> 00:12:35,720 よろしゅう… 頼んまっせ。 163 00:12:43,070 --> 00:12:45,770 お前様? 164 00:12:48,410 --> 00:12:53,750 お前様!? お前様! 165 00:12:53,750 --> 00:12:58,420 あ~ 置いてかんといとくれやす! 166 00:12:58,420 --> 00:13:02,720 お前様! お前様…。 167 00:13:06,020 --> 00:13:08,860 (よの)お前様…。 168 00:13:08,860 --> 00:14:00,210 ♬~ 169 00:14:00,210 --> 00:14:06,210 [加野屋の 一つの時代が終わったのでした] 170 00:14:09,890 --> 00:14:14,360 [そして 正吉のいなくなった 加野屋にも➡ 171 00:14:14,360 --> 00:14:20,060 また 新しい朝が やってまいりました] 172 00:14:22,700 --> 00:14:33,350 ♬~ 173 00:14:33,350 --> 00:14:36,550 お父様…。 174 00:14:36,550 --> 00:14:42,720 [ 回想 ] うちの事 よろしく頼みまっせ。 175 00:14:42,720 --> 00:14:55,020 ♬~