1 00:00:02,270 --> 00:00:06,670 [あさは早速 東京の大隈重信に➡ 2 00:00:06,670 --> 00:00:11,010 手紙を書きました。 そして…] 3 00:00:11,010 --> 00:00:14,350 (新次郎)へ? もう東京 行くて? (あさ)へぇ。 4 00:00:14,350 --> 00:00:16,680 手紙のお返事が なかなか来ぇへんさかい➡ 5 00:00:16,680 --> 00:00:19,580 いろいろ 噂 聞いてみましたら 政府 辞めはってから➡ 6 00:00:19,580 --> 00:00:22,550 大隈様のお宅には 毎日 何十人ものお客さんが➡ 7 00:00:22,550 --> 00:00:25,390 詰めかけてはるそうなんだす。 そやさかい うちも➡ 8 00:00:25,390 --> 00:00:28,860 そこに加わってみよて 思いまして。 はぁ~ そらそら。 9 00:00:28,860 --> 00:00:32,360 社交的なお方だすのやなぁ。 (うめ)おあさ様 テケツだす。 10 00:00:32,360 --> 00:00:35,360 へぇ おおきに。 11 00:00:37,240 --> 00:00:40,240 ほんなら 行ってきます。 12 00:00:40,240 --> 00:00:44,880 (あくび) あ… お母様 おはようございます。 13 00:00:44,880 --> 00:00:48,550 行ってまいります。 (よの)行っといで。 14 00:00:48,550 --> 00:00:51,580 (藍之助)行っといでやす。 お早う お帰りよう。 15 00:00:51,580 --> 00:00:56,050 気ぃ付けてな! あら 決して 早うは帰ってけぇへんのやろな。 16 00:00:56,050 --> 00:01:00,490 新次郎様 申し訳ございまへん。 (かの)せやけど 心配な事だすな。 17 00:01:00,490 --> 00:01:06,000 は? 何が? へぇ 近頃 また噂になってるみたいなんだす。 18 00:01:06,000 --> 00:01:09,330 炭坑 銀行と お作りになった奥様が➡ 19 00:01:09,330 --> 00:01:13,510 今度は おなごの大学校に 入れ込んでしもてるいうて。 20 00:01:13,510 --> 00:01:16,840 おなごが目立ついうのは ええ事ばっかりや➡ 21 00:01:16,840 --> 00:01:19,640 あらしまへんよってなぁ。 22 00:01:27,550 --> 00:01:31,690 ♬「朝の空を見上げて」 23 00:01:31,690 --> 00:01:36,030 ♬「今日という一日が」 24 00:01:36,030 --> 00:01:40,900 ♬「笑顔でいられるように」 25 00:01:40,900 --> 00:01:45,700 ♬「そっと お願いした」 26 00:01:45,700 --> 00:01:50,040 ♬「時には雨も降って」 27 00:01:50,040 --> 00:01:54,380 ♬「涙も溢れるけど」 28 00:01:54,380 --> 00:01:59,250 ♬「思い通りにならない日は」 29 00:01:59,250 --> 00:02:03,990 ♬「明日 頑張ろう」 30 00:02:03,990 --> 00:02:08,330 ♬「ずっと見てる夢は」 31 00:02:08,330 --> 00:02:12,830 ♬「私が もう一人いて」 32 00:02:12,830 --> 00:02:17,170 ♬「やりたいこと 好きなように」 33 00:02:17,170 --> 00:02:21,040 ♬「自由にできる夢」 34 00:02:21,040 --> 00:02:25,340 ♬「人生は紙飛行機」 35 00:02:25,340 --> 00:02:30,680 ♬「願い乗せて飛んで行くよ」 36 00:02:30,680 --> 00:02:35,350 ♬「風の中を力の限り」 37 00:02:35,350 --> 00:02:41,650 ♬「さあ 心のままに」 38 00:02:43,700 --> 00:02:48,570 [東京に到着した あさは 大隈の屋敷へと向かいました] 39 00:02:48,570 --> 00:02:52,040 ごめんやす。 40 00:02:52,040 --> 00:02:54,370 あっ…。 41 00:02:54,370 --> 00:02:59,240 やぁ ほんま ようけのお客さんやこと。 42 00:02:59,240 --> 00:03:01,740 ≪いらっしゃいませ。 43 00:03:05,980 --> 00:03:08,650 ごめんやす。 あの うち…。 44 00:03:08,650 --> 00:03:12,320 まあ 今 片づけさせようと 思っていましたのに➡ 45 00:03:12,320 --> 00:03:15,990 きれいにして頂いて どうも ありがとうございます。 46 00:03:15,990 --> 00:03:20,330 あら 初めて いらっしゃる お客様ですわね? 47 00:03:20,330 --> 00:03:23,230 へぇ お初に お目にかかります。 48 00:03:23,230 --> 00:03:26,670 どなたかの 奥様でしたでしょうか? 49 00:03:26,670 --> 00:03:30,540 大阪言葉を話される お客様といえば…。 あ… いいや。 50 00:03:30,540 --> 00:03:33,010 うちは 一人で参りました。 51 00:03:33,010 --> 00:03:37,520 大阪で銀行の商いしております 白岡あさと申します。 52 00:03:37,520 --> 00:03:41,350 ああっ 白岡あささん! 53 00:03:41,350 --> 00:03:44,260 まあ お見えになるのを➡ 54 00:03:44,260 --> 00:03:48,230 うちの大隈 楽しみにしていたんですのよ。 55 00:03:48,230 --> 00:03:51,860 へ!? 楽しみに? 56 00:03:51,860 --> 00:03:54,530 (笑い声) 57 00:03:54,530 --> 00:03:59,040 なんて事だす…。 へえ~ 君。 女だてらに➡ 58 00:03:59,040 --> 00:04:03,010 大隈先生に 話しに来たのですか? それは緊張もするでしょう。 59 00:04:03,010 --> 00:04:06,310 いいや 違いますのや。 うち 今までは➡ 60 00:04:06,310 --> 00:04:09,650 初めて行くとこ行くとこ 大抵は お猿さんがいたりして➡ 61 00:04:09,650 --> 00:04:11,980 びっくりぽんな事 ばっかりだしたのに➡ 62 00:04:11,980 --> 00:04:14,890 こない親切に 中に入れて頂けるやなんて…。 63 00:04:14,890 --> 00:04:18,760 猿? 何をおっしゃってるんですか 白岡さん。 64 00:04:18,760 --> 00:04:21,490 せっかく大阪からいらしたのに そんな所で➡ 65 00:04:21,490 --> 00:04:23,830 立ったままでいらしたら いつまでも➡ 66 00:04:23,830 --> 00:04:26,870 話なんか できませんことよ。 さあ。 67 00:04:26,870 --> 00:04:32,170 あなた。 大阪の加野銀行の 白岡あささんです。 68 00:04:32,170 --> 00:04:34,840 ほら あなたが 楽しみにしていらした! 69 00:04:34,840 --> 00:04:39,340 (大隈)おっ あなたが 女だてらに 金儲けに成功して➡ 70 00:04:39,340 --> 00:04:42,010 銀行を作ったという 例の女の人であるか。 71 00:04:42,010 --> 00:04:44,680 いや これは お目にかかれて 光栄である。 72 00:04:44,680 --> 00:04:48,020 我が輩が大隈重信であります。 73 00:04:48,020 --> 00:04:51,690 お初に お目にかかります。 白岡でございます。 74 00:04:51,690 --> 00:04:57,200 諸君。 この人はね なんと 女子にも大学校が必要だと➡ 75 00:04:57,200 --> 00:05:01,070 そういう先進的な事を 考えていらっしゃる➡ 76 00:05:01,070 --> 00:05:05,300 大阪の偉大な実業家であるので ありますぞ! 77 00:05:05,300 --> 00:05:08,210 (ざわめき) 78 00:05:08,210 --> 00:05:11,980 [あさは その時 気付いたのでした。➡ 79 00:05:11,980 --> 00:05:15,650 今 この館では 自分こそが➡ 80 00:05:15,650 --> 00:05:19,980 みんなにとっての お猿さんなのかもしれない事に] 81 00:05:19,980 --> 00:05:24,320 へぇ! いかにも この白岡あさ いつか この日本にも➡ 82 00:05:24,320 --> 00:05:26,990 おなごの大学校をと そう願いまして➡ 83 00:05:26,990 --> 00:05:30,860 大隈様に ご意見伺おうと 大阪から この東京・早稲田まで➡ 84 00:05:30,860 --> 00:05:34,870 やって参りました。 皆様 どうぞ よろしゅう! 85 00:05:34,870 --> 00:05:41,010 まあ。 これは あっぱれ! 恥ずかしからぬ 男ぶり。 86 00:05:41,010 --> 00:05:43,910 いや 女ぶりであるなぁ。 87 00:05:43,910 --> 00:05:46,880 (笑い声) 88 00:05:46,880 --> 00:05:50,680 白岡夫人。 確かに ここ日本は➡ 89 00:05:50,680 --> 00:05:55,850 かねてより 女子を軽んじる風潮が あったのである。 90 00:05:55,850 --> 00:06:02,460 しかし 明治になって以降 この国の女子教育は一気に進んだ。 91 00:06:02,460 --> 00:06:09,230 そして 我が輩は この国の現在の女子教育の指針➡ 92 00:06:09,230 --> 00:06:13,170 おなごの主な天職たるは➡ 93 00:06:13,170 --> 00:06:18,010 賢母良妻という考えに 間違いはないと思うのである。 94 00:06:18,010 --> 00:06:21,850 ああ…。 まさに綾子夫人の事ですなぁ! 95 00:06:21,850 --> 00:06:25,480 そのとおり! まあ みんな おだてて。 96 00:06:25,480 --> 00:06:31,290 いや まさに そのとおり。 確かに 女子教育について➡ 97 00:06:31,290 --> 00:06:35,490 我が国は外国に後れを取っておる。 しかし 我が輩は➡ 98 00:06:35,490 --> 00:06:38,530 今の女子の教育は その賢母良妻をつくるには➡ 99 00:06:38,530 --> 00:06:44,000 十分に値すると考えるのである。 賢母良妻…。 100 00:06:44,000 --> 00:06:48,670 まだまだ 西洋諸国においても 困難である女子大学校を➡ 101 00:06:48,670 --> 00:06:52,010 我が国に持ち込むのは…➡ 102 00:06:52,010 --> 00:06:56,850 いささか早急ではないかと 考えるのであるが いかがかな? 103 00:06:56,850 --> 00:07:02,620 へぇ 大隈先生。 うちも賢母良妻に憧れております。 104 00:07:02,620 --> 00:07:05,520 それに うちの小さい頃と違て➡ 105 00:07:05,520 --> 00:07:08,290 おなごも 小学校から学べるようになり➡ 106 00:07:08,290 --> 00:07:12,460 高等小学校や 娘の通う 女学校の話を聞いた時も➡ 107 00:07:12,460 --> 00:07:17,300 ただただ 羨ましい思いました。 ええ時代になったなぁて。 108 00:07:17,300 --> 00:07:20,640 ほんま 十分や思てたんだす。 109 00:07:20,640 --> 00:07:25,980 うちは… なんてアホやったんだすやろ! 110 00:07:25,980 --> 00:07:28,310 アホ? アホ? 111 00:07:28,310 --> 00:07:32,650 へぇ。 そないな事で満足するやて さながら 道の向こうに➡ 112 00:07:32,650 --> 00:07:36,320 小さい頃から焦がれてた宝玉が あるかも分かれへんのに➡ 113 00:07:36,320 --> 00:07:39,990 近くに落ちてたビー玉拾て わぁと喜んで帰ろとしてた➡ 114 00:07:39,990 --> 00:07:42,660 ただの子どもでございます。 115 00:07:42,660 --> 00:07:46,330 うちは 政府が打ち出したところの おなごは これで十分やろいう➡ 116 00:07:46,330 --> 00:07:49,670 考えに まるで流されてたんだす。 今においても➡ 117 00:07:49,670 --> 00:07:52,340 男子と女子の教育は まるで違てます! 118 00:07:52,340 --> 00:07:55,010 男子は 学ぶ気さえあったら➡ 119 00:07:55,010 --> 00:07:58,340 中学校 高等学校 大学校へと 道が開けてますけど➡ 120 00:07:58,340 --> 00:08:01,950 おなごは せいぜい女学校 師範学校しかあらしまへん。 121 00:08:01,950 --> 00:08:06,820 しかも 学べる年月は ずっと短い。 また 教科書 見ましても➡ 122 00:08:06,820 --> 00:08:09,820 女学校は 婦女の道徳に 重きが置かれ過ぎて➡ 123 00:08:09,820 --> 00:08:13,560 世に出て役に立つ実学が 男子に比べて あまりに少ない。 124 00:08:13,560 --> 00:08:18,500 初めから教育の目指すとこが 男子は学問 おなごは花嫁修業と➡ 125 00:08:18,500 --> 00:08:22,630 明らかに違てしもてんのだす。 おなごに学問なんか要らん。 126 00:08:22,630 --> 00:08:25,540 学ぶ場さえ用意しといたら それで十分やろいう➡ 127 00:08:25,540 --> 00:08:28,970 そもそもの考えが 今日の おなごの高等教育の➡ 128 00:08:28,970 --> 00:08:31,880 大きい足かせに なってるのでございます! 129 00:08:31,880 --> 00:08:35,650 うちは 大隈先生のおっしゃる 「賢母良妻が おなごの主たる➡ 130 00:08:35,650 --> 00:08:38,980 天職である」いう お考えに 異論はございまへん。 131 00:08:38,980 --> 00:08:41,650 そやけど そのためにかて 学ぶ事は必要だす。 132 00:08:41,650 --> 00:08:45,320 芸事や実技も大事だすけど 世の中の動きに疎い➡ 133 00:08:45,320 --> 00:08:48,990 おなごだけでは あかん。 賢母良妻になるためにかて➡ 134 00:08:48,990 --> 00:08:51,900 男女の教育に区別をすべきや あれへんのだす! 135 00:08:51,900 --> 00:08:55,330 君 大隈先生に失礼だろ! そうだ そうだ! 136 00:08:55,330 --> 00:08:59,170 いいや! どうか 最後まで聞いとくなはれ。 137 00:08:59,170 --> 00:09:01,940 おなごも また 社会の一員となり➡ 138 00:09:01,940 --> 00:09:04,840 生きるすべや 人を助けるすべを身につけ➡ 139 00:09:04,840 --> 00:09:08,280 幸せを感じ 社会のためになるよう励む事。 140 00:09:08,280 --> 00:09:12,620 これこそが おなごに 高等教育が必要な理由だす! 141 00:09:12,620 --> 00:09:15,290 今すぐにでも 100年先 見据えて➡ 142 00:09:15,290 --> 00:09:18,960 大きい目で見て 方針 定めるべきやて…。 143 00:09:18,960 --> 00:09:21,860 (せきこみ) 144 00:09:21,860 --> 00:09:28,130 …という事が ここに 書いてありますので➡ 145 00:09:28,130 --> 00:09:30,470 どうか ご一読を。 146 00:09:30,470 --> 00:09:33,500 (せきこみ) 147 00:09:33,500 --> 00:09:36,200 どうぞ。 どうも。 148 00:09:39,180 --> 00:09:42,180 すんまへん。 こら 病やあらしまへん。 149 00:09:42,180 --> 00:09:45,950 うち 体は丈夫で 喉が かれただけだすさかい。 150 00:09:45,950 --> 00:09:48,820 見ていれば分かります。 あんなに一気に➡ 151 00:09:48,820 --> 00:09:52,620 息もつかないで お話しになるなんて… フフフフ。 152 00:09:54,990 --> 00:09:58,330 あの あなた…。 153 00:09:58,330 --> 00:10:01,670 いや これは見事なり! 154 00:10:01,670 --> 00:10:04,340 はい? 驚いた! 155 00:10:04,340 --> 00:10:09,210 いや 見事なプレゼンテーションであった。 我が輩が こんなにも長い時間➡ 156 00:10:09,210 --> 00:10:14,010 反論もせずに人の話を聞いたのは 東京農林学校の福羽氏から➡ 157 00:10:14,010 --> 00:10:19,350 イチゴ栽培の話を聞いた時 以来である。 いや これは驚いた! 158 00:10:19,350 --> 00:10:21,690 イチゴ? 諸君。 159 00:10:21,690 --> 00:10:25,860 今日 この館で 白岡夫人に会った事は➡ 160 00:10:25,860 --> 00:10:30,730 我が輩に会った事より この先 ずっと楽しい話の種になるに➡ 161 00:10:30,730 --> 00:10:35,370 違いないのである。 なぁ! (笑い声) 162 00:10:35,370 --> 00:10:38,700 あ~ 皆さん 今日は ありがとう。 163 00:10:38,700 --> 00:10:44,040 午前の部は この辺りにして そろそろ 私も昼にしよう。 164 00:10:44,040 --> 00:10:47,040 承知致しました。 165 00:10:52,720 --> 00:10:59,060 白岡夫人。 あんた…➡ 166 00:10:59,060 --> 00:11:03,890 いや~ 大した女の人であるなぁ。 167 00:11:03,890 --> 00:11:07,870 え? あ… いいや。 せっかく大隈様の奥様が➡ 168 00:11:07,870 --> 00:11:11,340 楽しみにしてた言うて 通して下さいましたのに➡ 169 00:11:11,340 --> 00:11:14,240 お話ししたい事 全部 お伝えせな思たら➡ 170 00:11:14,240 --> 00:11:17,510 しゃべり過ぎてしもて すんまへんだした。 171 00:11:17,510 --> 00:11:21,850 勢いに任して政府にも失礼な事を。 言ってました 言ってました! 172 00:11:21,850 --> 00:11:24,180 でも まあ いいんじゃないですか? 173 00:11:24,180 --> 00:11:27,220 この人 今は 政府の人ではありませんし。 174 00:11:27,220 --> 00:11:32,890 それに あなたの手紙を読んで 本当に楽しみにしてたんですから。 175 00:11:32,890 --> 00:11:38,200 どんなお顔か どんなお声かって ねえ? そうだ。 176 00:11:38,200 --> 00:11:42,530 いや~ その… 我が輩は➡ 177 00:11:42,530 --> 00:11:47,200 議会のケンカのように その場を言いくるめるような➡ 178 00:11:47,200 --> 00:11:51,380 おじさんたちとの やり取りに もう飽き飽きしていたんだ。 179 00:11:51,380 --> 00:11:53,710 そうだすか。 180 00:11:53,710 --> 00:12:01,410 しかし あんたの弁舌は 実に愉快であった。 181 00:12:05,320 --> 00:12:10,660 老いも若きも 男も女も➡ 182 00:12:10,660 --> 00:12:18,340 民が学べば国も育つ。 それは政府も分かっておるのだ。 183 00:12:18,340 --> 00:12:24,680 しかし 男子の教育概念も 確立されていない中➡ 184 00:12:24,680 --> 00:12:29,010 女子は後回しになっておる。 185 00:12:29,010 --> 00:12:35,350 それに 今は大臣でも何でもない 我が輩に➡ 186 00:12:35,350 --> 00:12:40,690 残念ながら 大した役に立てそうもない。 187 00:12:40,690 --> 00:12:45,560 いいや。 うちは 学校をお作りに なりはりました先輩として➡ 188 00:12:45,560 --> 00:12:50,370 大隈様に お目にかかりに 来たのでございます。 189 00:12:50,370 --> 00:12:53,200 それが こないして お話さしてもろて➡ 190 00:12:53,200 --> 00:12:56,240 愉快やなんて言うてもろて それだけで もう➡ 191 00:12:56,240 --> 00:12:59,540 ほんま ありがたい事やて 思てます。 192 00:13:01,650 --> 00:13:05,650 本当に? へぇ。 193 00:13:09,520 --> 00:13:14,230 爆弾まで投げつけられた 我が輩であるぞ。 194 00:13:14,230 --> 00:13:19,200 あんなに客がおっても 本当の味方など➡ 195 00:13:19,200 --> 00:13:22,670 一人もいないのかもしれん。 196 00:13:22,670 --> 00:13:27,840 そうかも分かりまへんなぁ。 政の世も 商いの世も➡ 197 00:13:27,840 --> 00:13:30,510 どっか 「生き馬の目ぇ抜く」ような➡ 198 00:13:30,510 --> 00:13:33,180 せちがらいとこが ございますさかいなぁ。 199 00:13:33,180 --> 00:13:38,020 そうだよなぁ。 そうであろう? 200 00:13:38,020 --> 00:13:43,820 へぇ。 その点 教育は違いますなぁ。 201 00:13:43,820 --> 00:13:51,360 うん…。 結局 この世に 二心なく残せるのは 人材だけだ。 202 00:13:51,360 --> 00:13:58,040 だからこそ 人を育てるのは 何よりも大切な事なのである。 203 00:13:58,040 --> 00:14:01,310 はっ! 204 00:14:01,310 --> 00:14:03,970 白岡君。 205 00:14:03,970 --> 00:14:06,640 はい。 206 00:14:06,640 --> 00:14:13,520 この大隈 できる限りの協力は させてもらいますぞ。 207 00:14:13,520 --> 00:14:19,220 おおきに… おおきに ありがとうございます! 208 00:14:26,960 --> 00:14:29,870 [そのころ 大阪では➡ 209 00:14:29,870 --> 00:14:36,010 千代が休暇で 親友の宜を連れて 帰ってきました] 210 00:14:36,010 --> 00:14:42,010 (宜)ここが あさ先生の銀行か! 立派なもんやなぁ。 211 00:14:45,020 --> 00:14:50,320 (千代)あ… お父ちゃん! お帰り。 こらこら おそろいで。