1 00:00:01,810 --> 00:00:06,510 (菊)あの山が 山王寺屋なんだすなぁ。 2 00:00:09,890 --> 00:00:15,220 [はつと惣兵衛の母 菊が亡くなりました] 3 00:00:15,220 --> 00:00:17,890 (養之助)僕は 一生 ここで生きていく。➡ 4 00:00:17,890 --> 00:00:20,800 せやよって…➡ 5 00:00:20,800 --> 00:00:26,570 お兄ちゃんは安心して 大阪戻ってくれて ええで。 6 00:00:26,570 --> 00:00:28,870 (藍之助)うん。 7 00:00:30,910 --> 00:00:36,580 [そして あさと はつの母 梨江も…] 8 00:00:36,580 --> 00:00:39,580 (あさ)お母はん。 9 00:00:41,250 --> 00:00:43,920 (忠興)ええ娘やったで。➡ 10 00:00:43,920 --> 00:00:48,620 今は 自慢の娘に なってしまいおったわ。 11 00:00:52,430 --> 00:00:56,100 [春になって 女学校を卒業した千代は➡ 12 00:00:56,100 --> 00:00:59,430 希望どおり 花嫁修業を始めました] 13 00:00:59,430 --> 00:01:02,870 (宜)おはようございます! (一同)おはようさんだす。 14 00:01:02,870 --> 00:01:09,040 [また 親友の宜は あさの計らいで 見習いとして働き始めました] 15 00:01:09,040 --> 00:01:11,550 (榮三郎) お兄ちゃん えらい事だす! 16 00:01:11,550 --> 00:01:14,380 (新次郎)何や? どないしましたんや? 17 00:01:14,380 --> 00:01:18,550 雁助 仕事中に頭打って倒れたて! 18 00:01:18,550 --> 00:01:20,890 は? (亀助)雁助さんが!? 19 00:01:20,890 --> 00:01:26,760 [神戸で マッチの工場を営む雁助の 事故の知らせでした] 20 00:01:26,760 --> 00:01:30,900 ♬「朝の空を見上げて」 21 00:01:30,900 --> 00:01:35,240 ♬「今日という一日が」 22 00:01:35,240 --> 00:01:40,110 ♬「笑顔でいられるように」 23 00:01:40,110 --> 00:01:44,910 ♬「そっと お願いした」 24 00:01:44,910 --> 00:01:49,250 ♬「時には雨も降って」 25 00:01:49,250 --> 00:01:53,590 ♬「涙も溢れるけど」 26 00:01:53,590 --> 00:01:58,460 ♬「思い通りに ならない日は」 27 00:01:58,460 --> 00:02:03,200 ♬「明日 頑張ろう」 28 00:02:03,200 --> 00:02:07,540 ♬「ずっと見てる夢は」 29 00:02:07,540 --> 00:02:12,040 ♬「私が もう一人いて」 30 00:02:12,040 --> 00:02:16,380 ♬「やりたいこと 好きなように」 31 00:02:16,380 --> 00:02:20,250 ♬「自由にできる夢」 32 00:02:20,250 --> 00:02:24,550 ♬「人生は紙飛行機」 33 00:02:24,550 --> 00:02:29,890 ♬「願い乗せて飛んで行くよ」 34 00:02:29,890 --> 00:02:34,560 ♬「風の中を力の限り」 35 00:02:34,560 --> 00:02:38,900 ♬「さあ 心のままに」 36 00:02:38,900 --> 00:02:43,770 ♬「365日」 37 00:02:43,770 --> 00:02:46,410 ♬「飛んで行け!」 38 00:02:46,410 --> 00:02:48,910 ♬「飛んでみよう!」 39 00:02:48,910 --> 00:02:51,250 ♬「飛んで行け!」 40 00:02:51,250 --> 00:02:55,420 ♬「飛んでみよう!」 41 00:02:55,420 --> 00:03:00,020 (弥七)何でも 工場の棚の上から 石油缶が落ちてきて➡ 42 00:03:00,020 --> 00:03:04,360 それが 運悪う 雁助さんの頭に ぶつかってしもたて…。 43 00:03:04,360 --> 00:03:07,860 (佑作)頭いうたら 大ごとだすがな! へぇ。 44 00:03:07,860 --> 00:03:11,530 雁助さんは? 目ぇ覚めへんままなんだす。 45 00:03:11,530 --> 00:03:13,570 (どよめき) 46 00:03:13,570 --> 00:03:17,870 (千代)広げて 潰すの。 そうそう。 47 00:03:17,870 --> 00:03:21,210 (かの)それから もう何日も 気ぃ付かへんままみたいで。 48 00:03:21,210 --> 00:03:24,110 (よの)そら 心配な事やなぁ。 49 00:03:24,110 --> 00:03:27,110 あの 大番頭さんが…。 50 00:03:32,720 --> 00:03:36,590 (榮三郎)実は 雁助の奥さんからの 手紙には続きがあって➡ 51 00:03:36,590 --> 00:03:41,730 お金を融通してほしいて (平十郎) 書いてあるんだすわ。 お金ですか。 52 00:03:41,730 --> 00:03:44,570 お店 背負てる者が 倒れたんやさかい➡ 53 00:03:44,570 --> 00:03:47,240 そら 困ってはりますやろなぁ。 54 00:03:47,240 --> 00:03:50,140 わて ちょっと明日 行って じかに話 聞いてこう思います。 55 00:03:50,140 --> 00:03:53,410 よっしゃ。 わても行こ。 そうだすな うちも。 56 00:03:53,410 --> 00:03:57,910 あきまへん! お気持ちは分かりますけど➡ 57 00:03:57,910 --> 00:04:00,820 頭取と社長は どないかなっても➡ 58 00:04:00,820 --> 00:04:04,720 奥さんは 女子大学校の方の予定が ギッシリあって➡ 59 00:04:04,720 --> 00:04:09,190 とてもやないけど そないな時間 あらしまへん。 ああ…。 60 00:04:09,190 --> 00:04:13,060 月末には また九州 行かな あかんのだっせ? 61 00:04:13,060 --> 00:04:17,070 新しぃに手ぇつけたとこの開発が 大詰めで…。 62 00:04:17,070 --> 00:04:23,200 そら わてかて 雁助さんの事 心配だすけどなぁ…。 63 00:04:23,200 --> 00:04:26,540 そうだしたな。 64 00:04:26,540 --> 00:04:29,210 分かりました。 ほんなら うちは➡ 65 00:04:29,210 --> 00:04:32,050 宜ちゃんと一緒に回りますさかい 亀助さんは➡ 66 00:04:32,050 --> 00:04:35,080 頭取と旦那様と一緒に 神戸に行ってきとくなはれ。 67 00:04:35,080 --> 00:04:39,790 え? いや そやけど…。 そうや! それから…。 68 00:04:39,790 --> 00:04:43,560 (うめ)へ? うちに神戸に行けて? 69 00:04:43,560 --> 00:04:46,900 そうだす。 行ってきてほしいんだす。 70 00:04:46,900 --> 00:04:50,570 そないな事 行ける訳 あらしまへん。 何で うちが…。 71 00:04:50,570 --> 00:04:55,240 何でだす? 何で 行ったら あきまへんのや? 72 00:04:55,240 --> 00:04:58,570 うちと大番頭さんは…➡ 73 00:04:58,570 --> 00:05:03,180 雁助さんは おんなじお家で 一時 共に働いてた➡ 74 00:05:03,180 --> 00:05:06,080 奉公人同士いうだけのご縁だす。 75 00:05:06,080 --> 00:05:09,520 それが わざわざ 神戸まで お見舞いやて…。 76 00:05:09,520 --> 00:05:14,860 向こうには 奥様かて ご家族かて いてはるいいますのに。 77 00:05:14,860 --> 00:05:19,730 そやけど… もし このまま 目ぇ覚まさへんかったら➡ 78 00:05:19,730 --> 00:05:23,360 一生 お会いする事も でけしまへんのやで? 79 00:05:23,360 --> 00:05:27,200 かましまへん。 加野屋を出ていきはった時に➡ 80 00:05:27,200 --> 00:05:31,540 もう一生 会う事もあらへん やろなて思てましたんやさかい。 81 00:05:31,540 --> 00:05:35,540 二度と お顔を見る事かて…。 82 00:05:38,880 --> 00:05:41,180 (戸が開く音) 83 00:05:43,550 --> 00:05:46,220 ご苦労さんだす。 84 00:05:46,220 --> 00:05:49,220 (猫の鳴き声) 85 00:05:51,890 --> 00:05:54,800 [ 回想 ] (鳴き声) (雁助)よしよしよし。 86 00:05:54,800 --> 00:06:04,840 ♬~ 87 00:06:04,840 --> 00:06:08,180 [その翌日] 88 00:06:08,180 --> 00:06:13,050 白岡さん。 東京の成澤君から 手紙 届きましたよ。 89 00:06:13,050 --> 00:06:16,520 はぁ ほんまだすか? ああ…。 90 00:06:16,520 --> 00:06:20,020 (成澤)「伊藤博文閣下の お口添えにより➡ 91 00:06:20,020 --> 00:06:22,520 今日 文部大臣 西園寺様➡ 92 00:06:22,520 --> 00:06:27,200 国家教育社の近衛様への 面会かない ご賛同頂き候。➡ 93 00:06:27,200 --> 00:06:31,530 やはり 白岡さんの言うとおり 諦むる事なく思いを伝うれば➡ 94 00:06:31,530 --> 00:06:37,410 伝わる事はあると 小生 学びたり。 このご恩 厚く御礼申し上げ候」。 95 00:06:37,410 --> 00:06:42,180 よろしおました。 人脈が 広がっていきましたのやなぁ。 96 00:06:42,180 --> 00:06:44,880 はい。 あとは 板垣退助様や➡ 97 00:06:44,880 --> 00:06:47,720 渋沢栄一様にも お会いしてくるて 書いてあります。 98 00:06:47,720 --> 00:06:50,750 はぁ~ あさ先生の 言うてはりましたとおり➡ 99 00:06:50,750 --> 00:06:54,220 勘どころを抑えといたら あとは うまい事いくもんなんですね。 100 00:06:54,220 --> 00:06:56,890 そない甘いもんやあらしまへん。 101 00:06:56,890 --> 00:07:00,330 渋沢様は 教育に理解が おありになりますさかい➡ 102 00:07:00,330 --> 00:07:04,500 かえって交渉は その中身が 問われる事になる思います。 103 00:07:04,500 --> 00:07:08,840 はぁ… そうですか。 軽率な事 言うて すみません。 104 00:07:08,840 --> 00:07:12,170 いいや。 そやけど これは ひとまず 朗報だす。 105 00:07:12,170 --> 00:07:14,510 大阪にいてる うちらも もっともっと➡ 106 00:07:14,510 --> 00:07:17,210 頑張らな あきまへん。 はい! 107 00:07:19,850 --> 00:07:23,180 ごめんやす。 お初に お目にかかります。 108 00:07:23,180 --> 00:07:25,850 先日 お手紙 差し上げさしてもらいました➡ 109 00:07:25,850 --> 00:07:28,360 うち 加野屋の…。 ああ… あんたが➡ 110 00:07:28,360 --> 00:07:31,860 あの悪名高い銀行屋の女頭取か。 へ? 111 00:07:31,860 --> 00:07:35,730 おなごの大学校なんか 一切 興味あるこっちゃないさかい➡ 112 00:07:35,730 --> 00:07:38,200 早 帰ってくれるか。 113 00:07:38,200 --> 00:07:41,240 そない思わはるのも よう分かります。 114 00:07:41,240 --> 00:07:45,070 そやけど この本の中にある 教育の話は➡ 115 00:07:45,070 --> 00:07:49,810 政府の伊藤博文様や大隈重信様も 賛同して下さいまして…。 116 00:07:49,810 --> 00:07:54,750 それが何や? 誰が賛同しようが わしは そないなもんに➡ 117 00:07:54,750 --> 00:07:58,220 一切 関わりたない 言うてますんや! 118 00:07:58,220 --> 00:08:02,490 分かりました。 ほんなら これ➡ 119 00:08:02,490 --> 00:08:05,830 ここ 置いていかして もらいますよって➡ 120 00:08:05,830 --> 00:08:09,160 もし 気が向いたら いっぺん チラッとでも よろしいさかい➡ 121 00:08:09,160 --> 00:08:13,860 読んでみとくなはれ。 ほな お願い致します。 122 00:08:16,840 --> 00:08:20,170 宜ちゃん。 行きますで。 123 00:08:20,170 --> 00:08:24,680 [あさは粘り強く 大阪 京都 神戸と➡ 124 00:08:24,680 --> 00:08:27,580 活動の範囲を 拡大していきましたが➡ 125 00:08:27,580 --> 00:08:32,380 なかなか めぼしい収穫は 得られませんでした] 126 00:08:34,390 --> 00:08:37,190 ほんま かないまへんわ。 127 00:08:37,190 --> 00:08:41,860 なんぼ 一部で女子教育の機運が 高まってきたゆうても➡ 128 00:08:41,860 --> 00:08:45,200 おなごに学問なんか要らんゆう 古うからの考えは➡ 129 00:08:45,200 --> 00:08:48,540 そない やすやすと 消えしまへんのやなぁ。 130 00:08:48,540 --> 00:08:50,870 へぇ。 それに➡ 131 00:08:50,870 --> 00:08:53,540 もう うちの悪い噂が 先に回ってて➡ 132 00:08:53,540 --> 00:08:56,380 来た早々に追い返される事かて あるんだす。 133 00:08:56,380 --> 00:08:59,280 そうです。 あげくの果てには➡ 134 00:08:59,280 --> 00:09:02,480 「あの おばさん 刺されても まだ懲りてへん」やなんて➡ 135 00:09:02,480 --> 00:09:06,350 聞こえよがしに 陰口まで たたかれて! ほんま➡ 136 00:09:06,350 --> 00:09:11,160 蹴飛ばしたろか思いました! (サカエ)はぁ ほんまやなぁ。 137 00:09:11,160 --> 00:09:13,490 (工藤)サカエ! 田村君! 138 00:09:13,490 --> 00:09:16,160 (2人)すいません。 139 00:09:16,160 --> 00:09:19,830 懲りてへんなぁて わしも思いますで。 140 00:09:19,830 --> 00:09:23,710 炭坑も えらい大事な時やて 言うてはったのに もう➡ 141 00:09:23,710 --> 00:09:27,710 そない けったいな事に手ぇ出すの やめはったら よろしのに。 142 00:09:27,710 --> 00:09:32,850 へぇ。 工藤様 えらい ご心配おかけして すんまへん。 143 00:09:32,850 --> 00:09:36,720 それに もし 出資したとしますわなぁ➡ 144 00:09:36,720 --> 00:09:40,190 計画どおり 寄付が集まれへんかって➡ 145 00:09:40,190 --> 00:09:44,060 結局 話が流れたら どないしはるつもりですのや? 146 00:09:44,060 --> 00:09:46,960 もし 万が一 そないな事になったら➡ 147 00:09:46,960 --> 00:09:51,200 ほかの出資してくれはる お人に ご迷惑おかけせんように➡ 148 00:09:51,200 --> 00:09:53,700 うちと支援者の山倉さんとで➡ 149 00:09:53,700 --> 00:09:56,540 残りの費用 負担しよて 話し合うてます。 150 00:09:56,540 --> 00:09:59,570 へ!? どうか 工藤様も➡ 151 00:09:59,570 --> 00:10:03,710 懲りへん おばさんが また そないな事 言うてたなぁて➡ 152 00:10:03,710 --> 00:10:07,910 頭の片隅にでも 置いといとくなはれ。 153 00:10:15,890 --> 00:10:20,230 いや 奥さん。 山倉さんは 大富豪ですから いいとしても➡ 154 00:10:20,230 --> 00:10:25,570 加野屋は苦境を乗り越えたばかり。 そこまで背負たら あきません! 155 00:10:25,570 --> 00:10:29,900 あくまで覚悟の話だす。 もちろん きちんと賛同を得て➡ 156 00:10:29,900 --> 00:10:32,940 寄付金 集める事が 前提だすさかい。 しかし➡ 157 00:10:32,940 --> 00:10:36,410 奥さんも もう お分かりのように この先 この国が➡ 158 00:10:36,410 --> 00:10:40,250 いくら発展したとしても おなごに対する考えが➡ 159 00:10:40,250 --> 00:10:45,920 根本的に変わる事は 永久にないでしょう。 永久にて…。 160 00:10:45,920 --> 00:10:50,790 あ… すいません。 言葉が過ぎました。 161 00:10:50,790 --> 00:10:55,260 いいや。 本音 言うてくれはって おおきに。 162 00:10:55,260 --> 00:10:58,600 へぇさんの言葉は うそがあれへんさかい➡ 163 00:10:58,600 --> 00:11:03,870 口先だけ おなごの力が大事とか おなごも 男と おんなじにとか➡ 164 00:11:03,870 --> 00:11:09,540 簡単に言うてる人の言葉より よっぽど 身にしみます。 へぇ。 165 00:11:09,540 --> 00:11:13,380 そうだすなぁ。 長年 当たり前に➡ 166 00:11:13,380 --> 00:11:17,550 考えられてきたもんを 変える事は ほんまに難しい。 167 00:11:17,550 --> 00:11:21,220 せやからこそ まだ懲りてへん言われても➡ 168 00:11:21,220 --> 00:11:25,420 恐れずに飛び込むペンギンは ぎょうさんいてな あかんのだす。 169 00:11:28,000 --> 00:11:30,500 ぺんぎ…? 170 00:11:32,230 --> 00:11:36,570 もし うちが フカにパクッと食べられても➡ 171 00:11:36,570 --> 00:11:40,440 すぐに もっともっと立派なペンギンが ようけ生まれるよう➡ 172 00:11:40,440 --> 00:11:46,250 婦人の頭脳を開拓しとかな あかん。 そのための大学校だす。 173 00:11:46,250 --> 00:11:49,150 なぁ? はい! 174 00:11:49,150 --> 00:11:52,850 ほんなら 行ってきます。 へぇ! 175 00:12:00,190 --> 00:12:03,490 はぁ… ほんま なんちゅう お人や。 176 00:12:05,070 --> 00:12:10,770 [そのころ 新次郎たちは 神戸に到着していました] 177 00:12:15,210 --> 00:12:19,510 あんさんが 雁助さんの奥さんだすやろか? 178 00:12:21,880 --> 00:12:27,560 わては 加野屋の新次郎だす。 (ツネ)まあ わざわざ。 179 00:12:27,560 --> 00:12:31,430 初めまして。 私が お手紙 頂戴致しました➡ 180 00:12:31,430 --> 00:12:35,430 加野屋八代目の 白岡榮三郎でございます。 181 00:12:35,430 --> 00:12:38,570 はぁ… 家内でございます。 182 00:12:38,570 --> 00:12:43,910 加野屋様には 夫が長い間 お世話になりまして… なんて➡ 183 00:12:43,910 --> 00:12:48,780 ずっと前に 夫置いて出ていった うちが言うのも何なんですけど…。 184 00:12:48,780 --> 00:12:53,920 いいや この度は えらい事で…。 185 00:12:53,920 --> 00:12:58,620 これが娘のツゲと その娘婿で。 186 00:13:00,190 --> 00:13:06,530 それで 今 雁助さんは? それが 頭打った時に➡ 187 00:13:06,530 --> 00:13:10,360 脳の中で出血 起こしたかも 分かれへんとかで➡ 188 00:13:10,360 --> 00:13:14,560 医者も 正直 もう あかんやろて…。 189 00:13:16,870 --> 00:13:19,170 雁助…。 190 00:13:21,540 --> 00:13:25,410 何で こないな事に なってしもたんか…! 191 00:13:25,410 --> 00:13:28,220 (亀助)大丈夫だすか? 192 00:13:28,220 --> 00:13:31,120 いいや。 お父さんが こないなってしもたら➡ 193 00:13:31,120 --> 00:13:33,550 うちのマッチ工場はおしまいです! 194 00:13:33,550 --> 00:13:38,230 (ツゲ)あんた もう泣かんといて。 しょうがあれへんやないの。 195 00:13:38,230 --> 00:13:42,560 せやけど! 今まで ええ つきあいしてた取引先の問屋や➡ 196 00:13:42,560 --> 00:13:46,230 原材料業者まで お父さん 倒れた言うた途端➡ 197 00:13:46,230 --> 00:13:48,900 急に 貸してた資金 返せ 言い始めて…! 198 00:13:48,900 --> 00:13:51,810 (泣き声) 199 00:13:51,810 --> 00:13:54,780 (竹男)どないしよう…。 200 00:13:54,780 --> 00:14:04,850 ♬~ 201 00:14:04,850 --> 00:14:08,190 雁助! 202 00:14:08,190 --> 00:14:11,190 雁助さん…。 203 00:14:13,860 --> 00:14:19,200 もう何日も こないして 動かへんままなんです。 204 00:14:19,200 --> 00:14:22,200 そうだすか…。 205 00:14:29,840 --> 00:14:32,750 ただいま戻りました。 あ… お帰りなさい。 206 00:14:32,750 --> 00:14:36,550 奥さん ちょっと よろしいですか。 ん? 207 00:14:36,550 --> 00:14:41,250 すいません。 ちょっと これを見て頂きたいんですが。 208 00:14:43,890 --> 00:14:48,760 これは…。 ほんまだすか? (平十郎)へぇ。 209 00:14:48,760 --> 00:14:54,460 [あさにも 時代の足音が 着実に近づいていたのでした]