1 00:00:03,529 --> 00:00:05,514 52.2%でした。 2 00:00:34,093 --> 00:00:38,497 これは 乱世を生きる 一人の足軽の物語である。 3 00:00:38,497 --> 00:00:41,834 その者は ただひたすら 戦国の荒れ野を駆け巡り➡ 4 00:00:41,834 --> 00:00:44,170 いとしい人を守り続けた。 5 00:00:44,170 --> 00:00:47,506 だが その者には秘密があった。 6 00:00:47,506 --> 00:00:52,178 その足軽とは 平成生まれの女子高生だったのだ。 7 00:00:52,178 --> 00:00:56,048 (尊)来月 もうないよ。 (唯)…は? 8 00:00:56,048 --> 00:01:00,853 今回のが最後だから。 …えっ? 9 00:01:00,853 --> 00:01:03,189 今ので もう燃料は空っぽ。 10 00:01:03,189 --> 00:01:05,124 (美香子) 若君から聞かなかったの? 11 00:01:05,124 --> 00:01:08,424 うそ…。 12 00:01:21,540 --> 00:01:27,413 (忠清)「うそをついた事 すまなかった。 許してほしい。➡ 13 00:01:27,413 --> 00:01:33,486 お前には 戦のない世で 幸せに暮らしてほしい。➡ 14 00:01:33,486 --> 00:01:41,160 わしも こちらの世で 必ず 生き抜いてみせよう」。 15 00:01:41,160 --> 00:01:43,095 (扉が開く音) 16 00:01:43,095 --> 00:01:47,095 うわ… 病んでる。 17 00:01:59,512 --> 00:02:02,181 お姉ちゃんが 金メダルかじってる 写真 どうしたの? 18 00:02:02,181 --> 00:02:06,181 知らない。 19 00:02:07,853 --> 00:02:11,190 あんた 今日 学校 行ったんだってね。 20 00:02:11,190 --> 00:02:15,528 学校… 超ラクでした。 21 00:02:15,528 --> 00:02:19,198 ここんとこの いろいろに比べたら。 22 00:02:19,198 --> 00:02:22,535 いいなあ。 23 00:02:22,535 --> 00:02:25,204 私は もう駄目。 24 00:02:25,204 --> 00:02:32,011 若君がいない世界なんて 生きてたって意味ない。 25 00:02:32,011 --> 00:02:36,011 若君は そういうの 喜ばないと思う。 26 00:02:38,484 --> 00:02:41,153 若君が好きなお姉ちゃんは➡ 27 00:02:41,153 --> 00:02:43,822 きっと 元気なお姉ちゃんだと 思うから。 28 00:02:43,822 --> 00:02:45,758 好きって 誰を? 29 00:02:45,758 --> 00:02:51,058 若君は お姉ちゃんが 一番好きだって言ってた。 30 00:02:53,165 --> 00:02:58,037 いつ? どこで? どんなふうに? 31 00:02:58,037 --> 00:03:01,507 手足は 棒きれのごとく。 32 00:03:01,507 --> 00:03:03,842 目と口が よう動き➡ 33 00:03:03,842 --> 00:03:09,515 肌は浅黒く むじなのような…。 34 00:03:09,515 --> 00:03:15,187 わしは 唯ほど好もしいおなごに 会うた事がない。 35 00:03:15,187 --> 00:03:19,187 若君が? 36 00:03:22,861 --> 00:03:26,198 だからさ そう言ってくれた 若君のためにも…。 37 00:03:26,198 --> 00:03:30,069 タイムマシンが使えなくなったのって 燃料が切れたからだよね? 38 00:03:30,069 --> 00:03:32,471 まあ そうだけど。 39 00:03:32,471 --> 00:03:37,142 あと どれぐらいで出来るの? 40 00:03:37,142 --> 00:03:43,816 1回分の宇宙線をためるのに 2か月。 往復で4か月。 41 00:03:43,816 --> 00:03:47,686 燃料にするのに 圧力をかけるから➡ 42 00:03:47,686 --> 00:03:49,688 3年。 43 00:03:49,688 --> 00:03:53,826 燃料があったら また使えるの? 44 00:03:53,826 --> 00:03:58,697 生きて新しき年を迎え 定めを変えてみせる。 45 00:03:58,697 --> 00:04:01,166 尊~! <…って若君が言ってたもん。➡ 46 00:04:01,166 --> 00:04:04,069 歴史を変えて 永禄2年を 生き抜いてくれるはず> 47 00:04:04,069 --> 00:04:06,839 ねえねえ ねえねえ。 まだ。 今 やってる。 48 00:04:06,839 --> 00:04:13,512 急いで。 若君の告白を この耳で じかに聞くんだから。 49 00:04:13,512 --> 00:04:18,512 お守りに 大事なこれ 貸してあげたんだから。 50 00:04:20,185 --> 00:04:23,856 尊! 51 00:04:23,856 --> 00:04:27,156 ジャ~ン! 出来た? 52 00:04:29,528 --> 00:04:33,399 尊。 ジャ~ン! ねっ 出来た? 53 00:04:33,399 --> 00:04:39,099 <そして 平成30年 戦国時代の永禄3年を迎えた> 54 00:04:42,107 --> 00:04:48,013 若君が どうか どうか 生き延びていますように。 55 00:04:48,013 --> 00:04:50,482 <そして 春> 56 00:04:50,482 --> 00:04:53,385 新しい史料? 57 00:04:53,385 --> 00:04:55,354 (木村)これから 郷土史家の先生の所に行くんだ。 58 00:04:55,354 --> 00:04:59,158 松丸家から 羽木忠高に宛てた 手紙が見つかったらしい。 59 00:04:59,158 --> 00:05:02,061 ちょちょちょちょ… 羽木忠高って➡ 60 00:05:02,061 --> 00:05:04,061 若君のお父さん? 61 00:05:05,831 --> 00:05:10,502 この手紙の日付がな…。 62 00:05:10,502 --> 00:05:14,840 「永禄三年三月」。 うん。 63 00:05:14,840 --> 00:05:18,510 羽木家は滅びてなかったんだ! 永禄2年を生き延びた。 64 00:05:18,510 --> 00:05:21,180 あ~ ここに書いてあるだろう。 65 00:05:21,180 --> 00:05:25,851 うん。 「こたびの高山勢との戦に 勝利された事➡ 66 00:05:25,851 --> 00:05:29,188 心よりお祝い申し上げる」と。 67 00:05:29,188 --> 00:05:32,458 高山勢に勝った! うん。 68 00:05:32,458 --> 00:05:35,458 えっ じゃあじゃあ 若君は? 69 00:05:37,129 --> 00:05:41,800 うん? ここ。 70 00:05:41,800 --> 00:05:44,703 「阿湖」って書いてないっすか? おお よく分かったな。 71 00:05:44,703 --> 00:05:48,140 そうなんだよ。 この手紙の趣旨はだな➡ 72 00:05:48,140 --> 00:05:50,809 戦が勝利したので 先送りになっていた➡ 73 00:05:50,809 --> 00:05:54,680 忠清と松丸阿湖の婚儀を いよいよ 執り行おうと…。 74 00:05:54,680 --> 00:05:57,149 あ? あ? 速川。 75 00:05:57,149 --> 00:06:01,019 俺のタブレット持って どこに行く? 76 00:06:01,019 --> 00:06:06,158 すいません。 おお。 ハハッ…。 77 00:06:06,158 --> 00:06:08,827 代わりに いいもんやろう。 はい? 78 00:06:08,827 --> 00:06:12,498 こないだ 小垣市の発掘調査してる 知り合いからもらったんだ。 79 00:06:12,498 --> 00:06:15,834 かなり古い写真で ちょっと見にくいんだが…。 80 00:06:15,834 --> 00:06:18,737 お前に よく似てるだろう。 81 00:06:18,737 --> 00:06:22,174 これ…。 この写真 どこで? 82 00:06:22,174 --> 00:06:24,874 小垣城の近くの古戦場だそうだ。 83 00:06:27,846 --> 00:06:30,182 古戦場。 84 00:06:30,182 --> 00:06:32,785 戦国時代に写真なんてないし➡ 85 00:06:32,785 --> 00:06:35,454 何で そんなとこに 紛れ込んでたのか分からんが。 86 00:06:35,454 --> 00:06:37,790 私だ。 87 00:06:37,790 --> 00:06:41,460 お前のご先祖様だな きっと。 88 00:06:41,460 --> 00:06:44,363 お前に会いに出てきたんだ。 89 00:06:44,363 --> 00:06:46,799 俺は いつも思うんだ。 90 00:06:46,799 --> 00:06:51,136 発掘ってのは 発見じゃない 再会だ。 91 00:06:51,136 --> 00:06:54,473 遠い昔で 俺たちと 同じように生きてた誰かが➡ 92 00:06:54,473 --> 00:06:56,809 こう 土の中に潜ってさ➡ 93 00:06:56,809 --> 00:07:01,809 タイムマシンみたいに 会いに来てくれたんだなって。 94 00:07:07,820 --> 00:07:11,490 先生。 95 00:07:11,490 --> 00:07:14,790 ありがとう。 96 00:07:16,361 --> 00:07:20,499 あっ! 速川 自転車! 97 00:07:20,499 --> 00:07:27,840 ♬~ 98 00:07:27,840 --> 00:07:31,176 尊は? (覚)えっ? 実験室。 99 00:07:31,176 --> 00:07:34,079 (爆発音) わ~! イテッ…。 100 00:07:34,079 --> 00:07:37,779 何だ? 何? 何があったの? 101 00:07:47,125 --> 00:07:49,125 あ~…。 102 00:08:13,819 --> 00:08:16,722 (尊)宇宙線にかける圧力を 10倍にしてみたんだ。 103 00:08:16,722 --> 00:08:19,691 もっと早く燃料が出来ると 思ったんだけど…。 104 00:08:19,691 --> 00:08:25,163 それで爆発? なんて事したの。 105 00:08:25,163 --> 00:08:27,499 今夜は 満月だし➡ 106 00:08:27,499 --> 00:08:32,771 また お姉ちゃんが 寂しがるかなと思って。➡ 107 00:08:32,771 --> 00:08:35,071 お姉ちゃん。 108 00:08:48,320 --> 00:08:52,457 ケガしなくて よかったね。 109 00:08:52,457 --> 00:08:55,794 生きてて よかった。 110 00:08:55,794 --> 00:08:58,130 唯…。 111 00:08:58,130 --> 00:09:02,467 で あの装置が直るのに あと どれぐらい時間がかかるの? 112 00:09:02,467 --> 00:09:08,140 5年? 7年? 10年後? 20年後? 113 00:09:08,140 --> 00:09:11,043 いつ戦国時代に戻れる? 114 00:09:11,043 --> 00:09:14,012 何年かかってもいい。 すぐ直して! 115 00:09:14,012 --> 00:09:18,150 30年かかっても 50年たっても 無理なものは 無理なの! 116 00:09:18,150 --> 00:09:20,819 今夜。 はあ? えっ? 117 00:09:20,819 --> 00:09:26,158 今夜の満月で 飛ぼうと思えば飛べる。 118 00:09:26,158 --> 00:09:29,828 時空転移装置は壊れてないんだ。 119 00:09:29,828 --> 00:09:35,634 この爆発で 二度と 燃料を作る事はできないけど。 120 00:09:35,634 --> 00:09:40,772 燃料 今 どれぐらい? 121 00:09:40,772 --> 00:09:45,444 この半年でためた分が 2回分。 122 00:09:45,444 --> 00:09:47,379 2回。 123 00:09:47,379 --> 00:09:50,782 1往復か。 124 00:09:50,782 --> 00:09:54,453 駄目よ。 いい加減 諦めなさい! 125 00:09:54,453 --> 00:09:56,788 同じ世界で 生きられない人の事を➡ 126 00:09:56,788 --> 00:10:01,088 何で そこまで 追いかけなくちゃいけないの! 127 00:10:09,134 --> 00:10:13,472 唯? 小垣市の古戦場から出てきたって。 128 00:10:13,472 --> 00:10:17,342 古戦場って 戦の跡? 129 00:10:17,342 --> 00:10:20,812 お姉ちゃんの写真? 130 00:10:20,812 --> 00:10:22,748 若君が持ってったんだ。 131 00:10:22,748 --> 00:10:26,485 じゃあ 若君は そこで…。 132 00:10:26,485 --> 00:10:31,356 違う。 若君は死んでない。 133 00:10:31,356 --> 00:10:35,160 若君は あの場所で生きてたんだよ。 134 00:10:35,160 --> 00:10:38,860 そして こうやって会いに来てくれた。 135 00:10:41,500 --> 00:10:45,170 だから私も行く。 行って 若君を助ける。 136 00:10:45,170 --> 00:10:50,842 あんた 言ってる事がメチャクチャ。 同じ事で笑ったり 涙が出たり➡ 137 00:10:50,842 --> 00:10:53,512 絶対に生きててほしいって➡ 138 00:10:53,512 --> 00:10:56,848 胸のここんところが ギュ~ッてなったり。 139 00:10:56,848 --> 00:11:02,721 それって 同じ世界で 生きてるって事じゃない! 140 00:11:02,721 --> 00:11:05,524 じゃあさ こういうのは どうかな? 141 00:11:05,524 --> 00:11:08,427 おとうさんが 昔読んだ小説に こういうのがあったんだ。 142 00:11:08,427 --> 00:11:12,397 タイムスリップして知り合った恋人同士が 離れ離れになったけど➡ 143 00:11:12,397 --> 00:11:15,200 生まれ変わって戻ってきて…。 生まれ変わりなんて 意味ない。 144 00:11:15,200 --> 00:11:17,135 えっ? 145 00:11:17,135 --> 00:11:23,135 私が命懸けで守った若君は 一人しかいない。 146 00:11:29,214 --> 00:11:35,514 お願い。 あと1度だけ行かせて下さい。 147 00:11:38,023 --> 00:11:46,023 私 走って走って 若君を守りたい。 148 00:11:52,437 --> 00:11:56,842 これで本当に最後だから。 149 00:11:56,842 --> 00:11:59,511 分かった。 150 00:11:59,511 --> 00:12:03,381 それと…。 151 00:12:03,381 --> 00:12:09,187 ジャジャ~ン! 金のけむり玉とゴーグル。 ゴーグル? 152 00:12:09,187 --> 00:12:11,857 何それ? 153 00:12:11,857 --> 00:12:14,760 この玉を 地面に投げつけると➡ 154 00:12:14,760 --> 00:12:19,731 1時間だけ 100m四方を 真っ白な煙で覆えるんだ。 155 00:12:19,731 --> 00:12:22,868 その中は ゴーグルをつけた人しか見えない。 156 00:12:22,868 --> 00:12:26,204 危険な時に使って。 157 00:12:26,204 --> 00:12:28,140 しゃっ! 158 00:12:28,140 --> 00:12:30,075 おとうさんは これ。 159 00:12:30,075 --> 00:12:32,477 バカの一つ覚えで 申し訳ないけど➡ 160 00:12:32,477 --> 00:12:34,813 レンコンの挟み揚げ。 161 00:12:34,813 --> 00:12:39,151 戦国の皆さんで。 162 00:12:39,151 --> 00:12:42,053 わ~ 揚げたて。 163 00:12:42,053 --> 00:12:44,823 絶対に戻ってくるんだぞ。 164 00:12:44,823 --> 00:12:49,123 そいでまた みんなで 挟み揚げ食べような。 165 00:12:51,496 --> 00:12:54,166 ありがとう! 166 00:12:54,166 --> 00:12:58,036 皆さんのおかげで 私➡ 167 00:12:58,036 --> 00:13:01,506 思いっきり 若君の婚儀を ぶち壊す事ができます! 168 00:13:01,506 --> 00:13:04,176 えっ? 婚儀を? ぶち壊す? 169 00:13:04,176 --> 00:13:06,845 じゃあ 行ってきます。 (覚)なあ 唯! 170 00:13:06,845 --> 00:13:11,545 若君と松丸阿湖を 結婚なんかさせるもんか! 171 00:13:13,185 --> 00:13:15,854 おかあさんも おとうさんも そんな事させるために➡ 172 00:13:15,854 --> 00:13:20,725 許したんじゃないぞ! 唯! 173 00:13:20,725 --> 00:13:25,864 思いっきり ぶち壊してきなさい! (2人)へっ? 174 00:13:25,864 --> 00:13:27,799 お母さん。 175 00:13:27,799 --> 00:13:31,736 好きなだけ走って 好きなだけ暴れて➡ 176 00:13:31,736 --> 00:13:37,475 それで 今度こそ若君と一緒に! 177 00:13:37,475 --> 00:13:40,475 (覚)ああ! 178 00:13:45,350 --> 00:13:53,024 <する。 土の匂い 草の匂い 川の水の匂い。➡ 179 00:13:53,024 --> 00:13:56,324 そして…> 180 00:13:58,163 --> 00:14:01,833 うわ~! レンコンの揚げ物臭 すごっ! 181 00:14:01,833 --> 00:14:03,768 (2人)わ~! 182 00:14:03,768 --> 00:14:06,705 いきなり現れよった! 何者じゃあ? 183 00:14:06,705 --> 00:14:09,174 匂いまで 何やら うろんな。 184 00:14:09,174 --> 00:14:13,874 唯之助です! 足軽の唯之助です! 185 00:14:20,518 --> 00:14:22,454 (小平太)いかがした? (竹三郎)はっ。 186 00:14:22,454 --> 00:14:25,857 それが 今朝方 足軽どもが 連れてまいりました者が…。 187 00:14:25,857 --> 00:14:29,527 小平太様! お前は…。 188 00:14:29,527 --> 00:14:31,863 お久しぶりでございます。 唯之助です。 189 00:14:31,863 --> 00:14:34,163 生きておったのか。 190 00:14:36,701 --> 00:14:41,473 う~ん 何やら 香ばしい香りがするが。 191 00:14:41,473 --> 00:14:43,808 唯之助が携えておりました 食べ物が➡ 192 00:14:43,808 --> 00:14:46,711 その… 大層 おいしゅうございまして。 193 00:14:46,711 --> 00:14:50,711 再会のしるしに 小平太様も。 194 00:14:52,484 --> 00:14:55,153 母上の所へ 連れてまいれ。 (竹三郎)はっ。 195 00:14:55,153 --> 00:14:59,153 母上? (吉乃)小平太殿。 196 00:15:01,026 --> 00:15:03,028 (吉乃)唯之助。 197 00:15:03,028 --> 00:15:06,164 これは母上。 198 00:15:06,164 --> 00:15:11,164 えっ えっ? 母上って… おふくろ様? 199 00:15:13,038 --> 00:15:19,511 驚いた。 おふくろ様… 吉乃様が 小平太パパと再婚してたなんて。 200 00:15:19,511 --> 00:15:23,381 おふくろ様でよい。 私の事もよい。 201 00:15:23,381 --> 00:15:28,186 それより お前 なぜ戻ってきた? 若君から じきじきに➡ 202 00:15:28,186 --> 00:15:31,486 唯之助は生まれ故郷へ帰ったと お聞きしておったが。 203 00:15:33,024 --> 00:15:39,464 実は 唯之助 志を立てて 戻ってまいりました。 204 00:15:39,464 --> 00:15:41,399 何を たくらんでおる? 205 00:15:41,399 --> 00:15:46,805 なんとしてでも城に入り 若君様の婚儀を阻止しようと。 206 00:15:46,805 --> 00:15:50,675 ご安心下さい。 さる者より若君様のお気持ちは➡ 207 00:15:50,675 --> 00:15:54,479 既に唯之助にありと 情報を得ております。 208 00:15:54,479 --> 00:15:58,149 私を見れば 若君様も必ずや…。 209 00:15:58,149 --> 00:16:01,052 なりませぬ。 えっ? 210 00:16:01,052 --> 00:16:06,052 このご婚儀は 若君がお決めになった事。 211 00:16:08,159 --> 00:16:11,496 若君様が? そなたがおらぬ間に➡ 212 00:16:11,496 --> 00:16:16,496 若君が どれほどご苦労されたか 分かりますか? 213 00:16:19,170 --> 00:16:22,073 お前が城を辞して後➡ 214 00:16:22,073 --> 00:16:27,512 若君は 総領を成之様に譲られると 申されたのです。 215 00:16:27,512 --> 00:16:33,512 己は戦に寄らぬ 和平の道を探りたいと。 216 00:16:35,120 --> 00:16:39,457 跡を継がない? そのような事許されるはずもない。 217 00:16:39,457 --> 00:16:42,127 若君のお言葉は 殿の逆鱗に触れ➡ 218 00:16:42,127 --> 00:16:45,463 家中が揺れ動く まさに そのさなか➡ 219 00:16:45,463 --> 00:16:51,336 高山は 2度も奇襲をかけてきたのです。 220 00:16:51,336 --> 00:16:54,472 若君は 己の望みを断ち➡ 221 00:16:54,472 --> 00:16:58,343 総領として戦う事を ご決断されました。 222 00:16:58,343 --> 00:17:04,643 全軍を率いて出陣し 高山を追い払われたのです。 223 00:17:09,821 --> 00:17:16,521 <私がいない間 若君は一人で ずっと 戦い続けてたんだ> 224 00:17:18,496 --> 00:17:24,369 唯之助。 お前が どれほど若君を思うておるか➡ 225 00:17:24,369 --> 00:17:28,840 よう存じておる。 おふくろ様。 226 00:17:28,840 --> 00:17:33,678 だが こたびのご婚儀は この戦を経て➡ 227 00:17:33,678 --> 00:17:37,449 若君が羽木家 家臣 領民のため➡ 228 00:17:37,449 --> 00:17:41,319 ご自身でご決断された事。 229 00:17:41,319 --> 00:17:45,019 邪魔をしてはなりませぬ。 230 00:17:54,799 --> 00:17:57,702 あのままで よろしいのですか? 231 00:17:57,702 --> 00:18:00,702 よいのです。 232 00:18:02,474 --> 00:18:05,376 一つ 頼みがあります。 233 00:18:05,376 --> 00:18:10,348 唯之助が戻った事を 決して若君に言うてはなりませぬ。 234 00:18:10,348 --> 00:18:13,485 阿湖姫様との婚礼が終わるまでは。 235 00:18:13,485 --> 00:18:17,155 婚礼が何か? ああ いえ。 236 00:18:17,155 --> 00:18:22,827 落ち着きのない子ゆえ 婚礼を騒がせてはと。 237 00:18:22,827 --> 00:18:27,827 しかし もう既に 姿がありませぬが。 238 00:18:29,501 --> 00:18:32,103 唯之助! 239 00:18:32,103 --> 00:18:48,453 ♬~(笛) 240 00:18:48,453 --> 00:18:52,123 若君。 241 00:18:52,123 --> 00:18:55,423 半年ぶりだ~。 242 00:18:57,462 --> 00:19:01,162 (阿湖)若君様。 243 00:19:07,805 --> 00:19:11,142 どうされた? 侍女の姿が見えぬようだが。 244 00:19:11,142 --> 00:19:15,813 私を部屋から出そうとせぬゆえ そっと参りました。 245 00:19:15,813 --> 00:19:19,684 それは頼もしい。 246 00:19:19,684 --> 00:19:22,487 笑ってる。 247 00:19:22,487 --> 00:19:25,390 笛を聴かせて頂けませぬか? 248 00:19:25,390 --> 00:19:28,359 姫も いかがじゃ? 合わせてみぬか? 249 00:19:28,359 --> 00:19:30,361 一緒に? 250 00:19:30,361 --> 00:19:33,765 私は 笛は…。 251 00:19:33,765 --> 00:19:35,700 (カエルの鳴き声) 252 00:19:35,700 --> 00:19:39,700 あっ。 253 00:20:00,992 --> 00:20:04,128 蛙ではないか。 はい。 254 00:20:04,128 --> 00:20:07,465 幼き頃より 兄たちと 野を駆け回っておりました。 255 00:20:07,465 --> 00:20:09,801 笛より こういう事が得意でございます。 256 00:20:09,801 --> 00:20:12,501 ほう。 257 00:20:14,472 --> 00:20:18,810 すげえ 楽しそう。 258 00:20:18,810 --> 00:20:21,479 (小平太)若君様。 259 00:20:21,479 --> 00:20:28,179 領内の見回りを。 今 参る。 260 00:20:32,824 --> 00:20:37,161 お前 何か食したか? 何やら 匂いがするが。 261 00:20:37,161 --> 00:20:39,831 申し訳ございませぬ! 262 00:20:39,831 --> 00:20:46,170 その… 今朝 その… 遠来の客がありまして。 263 00:20:46,170 --> 00:20:51,870 その者の携えておりましたレンコンが 大層 美味で。 264 00:20:53,511 --> 00:20:56,414 レンコン…。 265 00:20:56,414 --> 00:20:58,714 客とは どのような? 266 00:21:06,524 --> 00:21:11,396 一目 若君に会いたかっただけなのに。 267 00:21:11,396 --> 00:21:15,867 ほかの女に ほほ笑みかけてるなんて。 268 00:21:15,867 --> 00:21:20,538 見とうはなかったか? うん。 269 00:21:20,538 --> 00:21:24,238 だから 私は当分 梅谷村に…。 270 00:21:27,211 --> 00:21:30,882 若君! 271 00:21:30,882 --> 00:21:34,582 どうして? 272 00:21:36,154 --> 00:21:40,491 私 ずっと若君に会いたくて…。 何をしておる? 273 00:21:40,491 --> 00:21:44,191 え? 何故 戻ってまいった? 274 00:21:50,168 --> 00:21:54,868 わしが どのような思いで お前を帰したと。 275 00:21:57,041 --> 00:22:17,195 ♬~ 276 00:22:17,195 --> 00:22:19,864 いかがして戻ってまいった? 277 00:22:19,864 --> 00:22:23,534 また 行き来できるようになったのか? 278 00:22:23,534 --> 00:22:28,206 うん。 こっちへ来て あと1回です。 279 00:22:28,206 --> 00:22:33,906 そうか。 では帰れるのだな。 280 00:22:36,814 --> 00:22:41,686 どうやって私を帰そうか 考えてるんですか? いや…。 281 00:22:41,686 --> 00:22:44,689 婚礼を ぶち壊しに来た私が 邪魔なんでしょう! 282 00:22:44,689 --> 00:22:51,689 そうか。 お前は 婚礼を ぶち壊しに来たのか。 283 00:23:01,038 --> 00:23:06,811 でも… それは無理なんですよね。 284 00:23:06,811 --> 00:23:09,180 若君は 松丸の姫と➡ 285 00:23:09,180 --> 00:23:12,850 結婚しなくちゃ いけないんですよね。 286 00:23:12,850 --> 00:23:19,524 殿様や家臣 領民や みんなのために。 287 00:23:19,524 --> 00:23:25,524 でも ひと言だけ言ってほしくて。 288 00:23:30,868 --> 00:23:36,140 若君様が 私の事 どう思っているか。 289 00:23:36,140 --> 00:23:39,840 それで戻ったというのか。 290 00:23:44,816 --> 00:23:48,486 <言って 大切だって。➡ 291 00:23:48,486 --> 00:23:53,157 唯ほど好ましい おなごに 会った事はないって。➡ 292 00:23:53,157 --> 00:23:56,457 言って!> 293 00:23:58,496 --> 00:24:07,171 わしは 心から➡ 294 00:24:07,171 --> 00:24:10,508 お前に礼を申さねばならぬ。 295 00:24:10,508 --> 00:24:12,844 えっ? 296 00:24:12,844 --> 00:24:17,544 羽木家総領 九八郎忠清として。 297 00:24:20,718 --> 00:24:23,855 <っしゃ!> 298 00:24:23,855 --> 00:24:25,790 ああっ! 299 00:24:25,790 --> 00:24:27,725 何をしておる たわけ。 いいんです! 300 00:24:27,725 --> 00:24:30,728 よくはない…。 私 決めてたんです。 301 00:24:30,728 --> 00:24:34,465 今度 若君に会えたら もう あっちには帰らないって。 302 00:24:34,465 --> 00:24:37,465 ずっと若君のそばにいるって。 303 00:24:40,338 --> 00:24:46,077 会えなくなるのは もう二度と嫌だから。 304 00:24:46,077 --> 00:24:48,777 唯。 305 00:24:51,816 --> 00:24:56,153 私の気持ちは変わりません。 どこまでもお供します。 306 00:24:56,153 --> 00:24:58,089 走って走って。 307 00:24:58,089 --> 00:25:05,089 私は 若君様の… 羽木九八郎忠清様の足軽だから。 308 00:25:14,171 --> 00:25:16,107 唯! 309 00:25:16,107 --> 00:25:33,807 ♬~ 310 00:25:37,128 --> 00:25:40,464 (忠高) こたびの高山との戦における ぬしの働き➡ 311 00:25:40,464 --> 00:25:44,135 見事であった。 はっ。 312 00:25:44,135 --> 00:25:51,008 松丸との婚儀がなれば 高山への備えは盤石となろう。 313 00:25:51,008 --> 00:25:53,811 ぬしが 跡を継がぬと 言いだした時は➡ 314 00:25:53,811 --> 00:25:58,149 成敗も辞さぬと わしも一度は腹をくくったが。 315 00:25:58,149 --> 00:26:01,849 (笑い声) 316 00:26:05,022 --> 00:26:09,760 なぜ あのような事を言いだした? 317 00:26:09,760 --> 00:26:15,060 夢を見たのです。 戦のない世の。 318 00:26:17,835 --> 00:26:22,173 親と子が 兄 弟が むつまじく暮らす➡ 319 00:26:22,173 --> 00:26:25,076 後の世の夢でござる。 320 00:26:25,076 --> 00:26:28,512 ただ一人のおなごを めとり➡ 321 00:26:28,512 --> 00:26:33,212 子をなし 穏やかに暮らし。 322 00:26:36,320 --> 00:26:40,124 なるほど。 323 00:26:40,124 --> 00:26:43,995 夢じゃ。 324 00:26:43,995 --> 00:26:49,995 現を逃げる お前の弱さじゃ。 325 00:26:53,671 --> 00:26:57,971 二度と そのような事を 申しませぬ。 326 00:27:01,145 --> 00:27:06,484 はあ…。 阿湖姫は いいやつだけどさ。 327 00:27:06,484 --> 00:27:12,156 唯之助 そなたは 私の話し相手に なってくれればよい。 328 00:27:12,156 --> 00:27:15,493 そうそう優しくできるほど➡ 329 00:27:15,493 --> 00:27:18,793 心広くないよ 私。 330 00:27:20,364 --> 00:27:24,835 若君だって➡ 331 00:27:24,835 --> 00:27:29,507 ギュ~ッてしてくれたもん。 332 00:27:29,507 --> 00:27:33,377 ギュ~ッて。 333 00:27:33,377 --> 00:27:36,781 (三之助) 唯之助 「ギュ~」とは何じゃ? 334 00:27:36,781 --> 00:27:42,453 三之助 孫四郎 すっかり見違えちゃって。 335 00:27:42,453 --> 00:27:45,453 (孫四郎)唯之助 ギュ~とせえ。 336 00:27:47,124 --> 00:27:51,996 よ~し 景気づけに ギュッとしちゃうよ。 337 00:27:51,996 --> 00:27:54,799 わっ! 338 00:27:54,799 --> 00:27:58,469 わっ ちょっと! ちょっと待ちなさいよ! 339 00:27:58,469 --> 00:28:01,169 この! 340 00:28:05,142 --> 00:28:10,481 (坂口)しかし かえすがえすも許せませぬな。 341 00:28:10,481 --> 00:28:17,181 忠清め 一度は成之様に 家督を譲ると申しながら…。 342 00:28:18,823 --> 00:28:22,523 成之様が 恥をかいただけではありませぬか。 343 00:28:24,161 --> 00:28:27,064 もし この戦に勝利し➡ 344 00:28:27,064 --> 00:28:31,035 我ら羽木家が 新しい年を迎えた折には➡ 345 00:28:31,035 --> 00:28:35,439 羽木家の跡目を 兄上にお譲りしたいと。 346 00:28:35,439 --> 00:28:37,374 (成之)何だと? 347 00:28:37,374 --> 00:28:41,674 この城と父上を お頼み申します。 348 00:28:45,783 --> 00:28:51,122 実は 高山の殿は 松丸と手を組みたいと➡ 349 00:28:51,122 --> 00:28:53,791 望んでおられるのです。 350 00:28:53,791 --> 00:28:57,461 かくなる上は 忠清の婚儀を潰し➡ 351 00:28:57,461 --> 00:29:04,135 我が高山に 阿湖姫を迎え入れられぬかと。 352 00:29:04,135 --> 00:29:12,135 まことに それで 忠清の勢いを 阻む事ができるとお思いか? 353 00:29:17,148 --> 00:29:22,820 (久)なんと! 松丸の姫をさらい 高山の総領に めとらせると? 354 00:29:22,820 --> 00:29:26,157 坂口殿が そのように。 355 00:29:26,157 --> 00:29:30,828 そうか。 356 00:29:30,828 --> 00:29:34,431 どうした? 357 00:29:34,431 --> 00:29:40,104 (如古坊)お前は それでよいのか? 358 00:29:40,104 --> 00:29:47,804 忠清は… あの男は 一度は お前に 全てを託そうとしたのじゃ。 359 00:29:49,446 --> 00:29:55,746 ここは 忠清に従う道もあるのでは? 360 00:29:58,122 --> 00:30:02,793 如古坊殿。 361 00:30:02,793 --> 00:30:08,666 そなただけが この子の事を心の底から…。 362 00:30:08,666 --> 00:30:12,966 礼を申す。 363 00:30:36,160 --> 00:30:38,829 甘蔓作りか? 364 00:30:38,829 --> 00:30:43,701 ああ。 アマツルは季節を過ぎたが➡ 365 00:30:43,701 --> 00:30:46,170 このツルも 似たような液が出る。 366 00:30:46,170 --> 00:30:50,507 煮詰めれば甘く うまい汁がのう。 367 00:30:50,507 --> 00:30:57,207 うん! 母上様は 甘いものが お好きじゃ。 368 00:30:59,516 --> 00:31:07,391 ♬~ 369 00:31:07,391 --> 00:31:11,391 手伝おう。 貸せ。 370 00:31:19,203 --> 00:31:24,074 昔 寺の裏山で このようにアマツルを採ったのう。 371 00:31:24,074 --> 00:31:27,878 甘い汁が出る事を 教えてくれたのも➡ 372 00:31:27,878 --> 00:31:31,878 お前だった。 373 00:31:33,484 --> 00:31:37,821 そうじゃったかの。 374 00:31:37,821 --> 00:31:55,839 ♬~ 375 00:31:55,839 --> 00:31:59,539 如古坊殿は? 376 00:32:02,513 --> 00:32:06,813 ここには二度と戻りませぬ。 377 00:32:09,853 --> 00:32:14,553 ようやりました。 378 00:32:21,865 --> 00:32:26,537 あの者は お前を裏切り➡ 379 00:32:26,537 --> 00:32:32,142 お前を 忠清の前に ひざまずかせようとしたのです。 380 00:32:32,142 --> 00:32:37,014 地獄へは 母が共に落ちましょうぞ。 381 00:32:37,014 --> 00:32:41,314 (成之)いいえ。 382 00:32:43,487 --> 00:32:47,487 己が決めた事にございます。 383 00:32:49,360 --> 00:32:52,830 姫様 お呼びでしょうか? 384 00:32:52,830 --> 00:32:55,499 シッ! あの~ 実は 私➡ 385 00:32:55,499 --> 00:32:58,836 借りてたものを返しに ご城下へ出る事になってて➡ 386 00:32:58,836 --> 00:33:02,836 今日は あまり話し相手には…。 存じておる。 387 00:33:05,709 --> 00:33:09,480 私も 連れていってくれぬか? は? 388 00:33:09,480 --> 00:33:12,182 かめは 本丸に出向いておる。 今が好機じゃ。 389 00:33:12,182 --> 00:33:14,118 お気持ちは分かりますけど。 390 00:33:14,118 --> 00:33:17,054 それに 羽木のご城下は これより 私の里となる。 391 00:33:17,054 --> 00:33:21,754 嫁いだ者が里を知らぬのは 奥方として恥じゃ。 392 00:33:25,195 --> 00:33:29,867 唯之助? 393 00:33:29,867 --> 00:33:33,137 しゃっ! そういう事なら 受けて立ちましょう。 394 00:33:33,137 --> 00:33:35,072 私に お任せ下さい。 395 00:33:35,072 --> 00:33:38,809 唯之助。 えっ? どこへ行く? 396 00:33:38,809 --> 00:33:43,109 連れのおなごは 何者じゃ? 397 00:33:44,681 --> 00:33:50,821 松丸家のお女中… あ あ… アンジェリーナ殿を➡ 398 00:33:50,821 --> 00:33:54,691 ご城下に案内せよとの 若君様の仰せにござる。 399 00:33:54,691 --> 00:33:58,162 あ? あ? あ? 400 00:33:58,162 --> 00:34:01,498 アンジェリーナにござりまする。 401 00:34:01,498 --> 00:34:06,170 ああ もう はよ行け。 はい。 402 00:34:06,170 --> 00:34:19,470 ♬~ 403 00:34:25,189 --> 00:34:28,525 阿湖姫が 城を抜け出た。 404 00:34:28,525 --> 00:34:34,131 梅の花の肩裾。 供は 間の抜けた小僧一人。 405 00:34:34,131 --> 00:34:40,471 好機じゃ。 小僧を斬り捨て 姫を引っさらえ。 406 00:34:40,471 --> 00:34:49,813 ♬~ 407 00:34:49,813 --> 00:34:53,150 唯之助は ご用があるのでしょう? うん。 408 00:34:53,150 --> 00:34:57,488 あやめさんっていう人に借りてた かつらと着物を返しに行くんです。 409 00:34:57,488 --> 00:35:00,390 この先を まっすぐ行った 一笠座という…。 (阿湖)キャッ! 410 00:35:00,390 --> 00:35:03,827 ちょっと何? 離せ! 何をするのじゃ! 411 00:35:03,827 --> 00:35:07,164 阿湖様!? (阿湖)何をするのじゃ? 離せ! 412 00:35:07,164 --> 00:35:11,502 阿湖様! とう! 413 00:35:11,502 --> 00:35:14,202 阿湖様 こっちへ! 414 00:35:16,373 --> 00:35:19,073 <囲まれてる> 415 00:35:21,178 --> 00:35:23,178 こっち! 416 00:35:28,519 --> 00:35:30,854 こっちです。 417 00:35:30,854 --> 00:35:44,854 ♬~ 418 00:35:51,808 --> 00:35:57,481 <震えてる> 419 00:35:57,481 --> 00:36:00,384 姫 私と着物を取り替えましょう。 420 00:36:00,384 --> 00:36:04,154 えっ? 私が姫のふりをして走りだし➡ 421 00:36:04,154 --> 00:36:07,491 あいつらを引き付けます。 その間に 姫は逃げて下さい。 422 00:36:07,491 --> 00:36:09,426 されど それでは唯之助が…。 423 00:36:09,426 --> 00:36:12,162 捕まるもんですか あんなおっさんたち。 424 00:36:12,162 --> 00:36:16,462 まっ とにかく急いで。 425 00:36:24,741 --> 00:36:30,514 そなた… おなごか? 426 00:36:30,514 --> 00:36:34,514 げ… しまった。 427 00:36:36,787 --> 00:36:39,456 まっ 説明してる暇はありません。 428 00:36:39,456 --> 00:36:44,456 着替えたら ここにいて。 あいつらが完全にいなくなるまで。 429 00:36:50,467 --> 00:36:56,139 とろいぞ ならず者ども~! 待てえ! 430 00:36:56,139 --> 00:36:59,810 さあ 来た 来た 来た 来た~! 431 00:36:59,810 --> 00:37:01,810 しゃっ! 432 00:37:05,148 --> 00:37:08,051 いかがした? 松丸のご家来衆が➡ 433 00:37:08,051 --> 00:37:11,488 阿湖姫様がおられぬと 騒いでおります。 434 00:37:11,488 --> 00:37:13,423 おられぬ? 435 00:37:13,423 --> 00:37:16,360 (かめ) ほんの少し 目を離した隙に…。 436 00:37:16,360 --> 00:37:18,660 申し訳ございませぬ! 437 00:37:21,164 --> 00:37:24,067 (源三郎)若君様。 438 00:37:24,067 --> 00:37:29,506 門番が 先ほど 松丸の下女が 城下へ出たと申しております。 439 00:37:29,506 --> 00:37:32,109 供に 唯之助を連れて。 440 00:37:32,109 --> 00:37:34,044 何だと? 441 00:37:34,044 --> 00:37:41,118 ♬~ 442 00:37:41,118 --> 00:37:45,989 <私が守る。 阿湖姫を 若君を> 443 00:37:45,989 --> 00:37:54,689 ♬~ 444 00:37:58,135 --> 00:38:00,470 ああ~ ちょっ…。 445 00:38:00,470 --> 00:38:03,470 わっ うっ あ…。