1 00:00:01,635 --> 00:00:05,439 {\an8}(律) ⟨僕のうち 早川家は 平凡だけど 温かな家庭です⟩ 2 00:00:05,506 --> 00:00:08,442 {\an8}⟨そんな ある日 母が 病気で 倒れてしまい…⟩ 3 00:00:08,509 --> 00:00:11,445 {\an8}(恭子) 律。 お母さん 負けないから。 4 00:00:11,512 --> 00:00:13,447 {\an8}(律) ⟨嫌なこと つらいことが あっても→ 5 00:00:13,514 --> 00:00:15,449 {\an8}おいしいものを 食べれば 元気になれる⟩ 6 00:00:15,516 --> 00:00:19,453 {\an8}⟨それは 僕が 母から学んだ 人生の道しるべだ⟩ 7 00:00:19,520 --> 00:00:22,456 {\an8}⟨だけど このとき 僕は まだ 分かっていなかったんだ⟩ 8 00:00:22,523 --> 00:00:27,528 {\an8}⟨現実は そんなに 優しいこと ばかりじゃないってことを⟩ 9 00:00:34,535 --> 00:00:36,470 {\an8}(一同) いただきます。 10 00:00:36,537 --> 00:00:38,472 {\an8}(調) 今日さ 母ちゃん 帰ってくんだよな?→ 11 00:00:38,539 --> 00:00:40,474 {\an8}じゃあ 今夜 すき焼きにしない? 12 00:00:40,541 --> 00:00:43,477 {\an8}(奏) もう。 しー兄ぃったら 食べることばっか。→ 13 00:00:43,544 --> 00:00:45,479 {\an8}でも いいかも。 お母さんの すき焼き。 14 00:00:45,546 --> 00:00:48,482 {\an8}(調) だろ? みんなでさ 病院 迎えに行って→ 15 00:00:48,549 --> 00:00:51,485 {\an8}帰りに 買い物して 帰ろうよ。 (奏) いいね。 16 00:00:51,552 --> 00:00:53,554 {\an8}(律) そのことなんだけど。 17 00:00:55,556 --> 00:00:57,491 {\an8}お母さんの入院が 少し 長引きそうなんだ。 18 00:00:57,558 --> 00:01:01,495 {\an8}検査で ちょっと 悪い部分が 見つかって。 19 00:01:01,562 --> 00:01:06,434 {\an8}(奏) お母さんの病気 重いの? (調) 長引くって どれくらいだよ? 20 00:01:06,500 --> 00:01:08,436 {\an8}(律) 分からない。 もしかしたら→ 21 00:01:08,502 --> 00:01:11,439 {\an8}すぐに 帰れるかもしれないし 時間が かかるかも。 22 00:01:11,505 --> 00:01:14,442 {\an8}でも 花山先生は 大丈夫だって 言ってくれてる。 23 00:01:14,508 --> 00:01:16,444 お母さんも 絶対 元気になるって。 24 00:01:16,510 --> 00:01:21,515 だから それまで 調も カナも 頑張れるか? 25 00:01:23,517 --> 00:01:26,454 (調) 当ったり前だろ? なあ? 奏。 26 00:01:26,520 --> 00:01:28,456 (奏) うん…。 27 00:01:28,522 --> 00:01:30,458 (調) 声が 小せえんだよ。 もっと 元気に言えよ。 28 00:01:30,524 --> 00:01:32,460 (奏) だって…。 29 00:01:32,526 --> 00:01:34,462 うちの母ちゃん 最強なんだ。 30 00:01:34,528 --> 00:01:37,465 病気なんかに 負けるわけないだろ? 31 00:01:37,531 --> 00:01:44,472 (律) カナ。 兄ちゃんも 頑張るから カナも 一緒に頑張ろう。 なっ? 32 00:01:44,538 --> 00:01:47,475 (奏) うん。 (律) よし。 33 00:01:47,541 --> 00:01:49,477 じゃあ 家事は 分担するとして。 (調) うん。 34 00:01:49,543 --> 00:01:52,480 (律) 平日の お母さんの世話は 兄ちゃんが するから。 35 00:01:52,546 --> 00:01:55,483 (調) 俺たちも やるって。 (奏) そうだよ。 36 00:01:55,549 --> 00:01:57,485 (律) 2人には 今までどおり→ 37 00:01:57,551 --> 00:01:59,487 勉強とか 部活とか 頑張ってほしいんだ。 38 00:01:59,553 --> 00:02:04,425 それが お母さんの 希望でもあると 思うから。 39 00:02:04,492 --> 00:02:07,428 (奏) 分かった。 (調) うん。 40 00:02:07,495 --> 00:02:09,497 (律) うん。 41 00:02:36,524 --> 00:02:41,462 (恭子) そう。 調も カナも 分かってくれたのね? 42 00:02:41,529 --> 00:02:44,465 (律) それで 本当の病名だけど→ 43 00:02:44,532 --> 00:02:46,467 今は 伏せておこうと 思ってるんだ。 44 00:02:46,534 --> 00:02:48,469 やっぱり 知ったら ショックだろうし→ 45 00:02:48,536 --> 00:02:51,472 2人には 余計な心配 かけたくないから。 46 00:02:51,539 --> 00:02:55,476 (恭子) ごめんね。 律にばかり つらい思いをさせて。 47 00:02:55,543 --> 00:02:57,478 (律) 気にしないで。 48 00:02:57,545 --> 00:03:02,416 あっ。 それより 台所で これ 見つけたよ。 49 00:03:02,483 --> 00:03:04,485 (恭子) あら。 50 00:03:07,488 --> 00:03:10,424 (律) 小さいころ ニンジンが 嫌いだったなんて 忘れてたよ。 51 00:03:10,491 --> 00:03:16,497 今の僕に 好き嫌いが ないのは お母さんの おかげだったんだね。 52 00:03:21,502 --> 00:03:25,439 (律) あっ。 そろそろ 行かないと。 53 00:03:25,506 --> 00:03:28,442 (恭子) 気を付けてね。 54 00:03:28,509 --> 00:03:32,446 (律) 僕も これ見て 料理 頑張るから お母さんも 頑張って。 55 00:03:32,513 --> 00:03:34,448 (恭子) うん。 ありがとう。 56 00:03:34,515 --> 00:03:37,518 (律) うん。 いってきます。 (恭子) いってらっしゃい。 57 00:03:47,528 --> 00:03:49,463 (大洋)《養子だということは→ 58 00:03:49,530 --> 00:03:52,466 律が 二十歳になってから 伝えよう》→ 59 00:03:52,533 --> 00:03:56,470 《生みの親に 会いたいと言うなら 止めずに その上で→ 60 00:03:56,537 --> 00:04:00,474 どちらと 暮らしたいかは 律に 決めてもらおう》 61 00:04:00,541 --> 00:04:04,411 (恭子)《そうね…》 62 00:04:04,478 --> 00:04:09,416 (大洋)《大丈夫。 律は 俺たちを 選んでくれる》 63 00:04:09,483 --> 00:04:12,486 (大洋)《律は 俺たちの子だ》 64 00:04:12,486 --> 00:04:23,497 ♪~ 65 00:04:29,336 --> 00:04:33,273 (律) 牛乳 牛乳…。 66 00:04:33,340 --> 00:04:39,279 牛乳。 食パン。 後は…。 67 00:04:39,346 --> 00:04:42,282 キッチンペーパー。 68 00:04:42,349 --> 00:04:45,285 (斎木) お前 近ごろ 所帯じみてきたな。 69 00:04:45,352 --> 00:04:47,287 (律) えっ? そう? 70 00:04:47,354 --> 00:04:49,289 (若月) 意外と 主夫に 向いてたりして。 71 00:04:49,356 --> 00:04:52,293 (律) 自分でも 知らなかったけど 料理 結構 好きみたいだよ。 72 00:04:52,359 --> 00:04:57,297 (斎木) ふん。 今 はやりの 料理男子か。 軟弱だな。 73 00:04:57,364 --> 00:04:59,299 (斎木) 俺は 「男子 厨房に入らず」の 主義だが。 74 00:04:59,366 --> 00:05:03,237 (若月) いつの時代だよ? それより 律。 75 00:05:03,303 --> 00:05:07,307 お前 最近 講義 休みがちらしいけど 大丈夫か? 76 00:05:09,309 --> 00:05:11,245 律! (律) あっ。 ごめん。 77 00:05:11,311 --> 00:05:15,249 豚ひき 100g 59円に 気持ち 持ってかれてた。 78 00:05:15,315 --> 00:05:18,252 ねえ。 ひき肉だったら 何 食べたい? 79 00:05:18,318 --> 00:05:21,255 (若月) うーん。 俺は やっぱ ピーマンの肉詰めかな。 80 00:05:21,321 --> 00:05:25,259 (斎木) フッ。 ひき肉といったら スパゲティ ミートソースだろ。→ 81 00:05:25,325 --> 00:05:28,262 麺は もちろん ソフト麺でな。 (若月) はあ?→ 82 00:05:28,329 --> 00:05:30,264 ソフト麺って 何だよ? “X-MEN”の 新キャラか? 83 00:05:30,330 --> 00:05:32,266 (斎木) 愚か者が。 ソフト麺といったら→ 84 00:05:32,332 --> 00:05:35,269 昭和 学校給食の 金字塔だろ。 (若月) 意味不明。→ 85 00:05:35,335 --> 00:05:37,271 まあ 今夜は ピーマンの肉詰めで 決まりだね。 86 00:05:37,337 --> 00:05:41,275 (斎木) 否。 ミートソースだ。 (若月) どっちだよ? 律。 87 00:05:41,341 --> 00:05:44,278 (律) ひき肉っていったら やっぱり ギョーザだよね。 88 00:05:44,344 --> 00:05:46,346 (斎木・若月) なら 聞くな! 89 00:05:48,348 --> 00:05:50,284 (恭子) お願いね。 (圭介) うん。 90 00:05:50,350 --> 00:05:53,287 (律) 圭介叔父さん。 (圭介) おう。 律。 91 00:05:53,353 --> 00:05:57,291 (律) こんにちは。 (恭子) これ お見舞いに もらったのよ。 92 00:05:57,357 --> 00:05:59,293 (律) ああ。 すいません。 (圭介) いやいや。→ 93 00:05:59,359 --> 00:06:02,229 それじゃ 俺は 先生と 話があるから。→ 94 00:06:02,296 --> 00:06:06,233 姉さん。 体 大事にして。 (恭子) うん。 95 00:06:06,300 --> 00:06:08,302 (圭介) それじゃあ。 律 後でな。 96 00:06:11,305 --> 00:06:15,242 (恭子) どう? 調と 奏は 元気に やってる? 97 00:06:15,309 --> 00:06:20,247 (律) うん。 調は 部活 頑張ってるし 奏は 今日 ダンス教室の日。 98 00:06:20,314 --> 00:06:24,251 (恭子) そう。 律も いいのよ。 99 00:06:24,318 --> 00:06:26,253 こんなに ちょくちょく 来てくれなくても。 100 00:06:26,320 --> 00:06:31,258 あなただって 大学があるんだし。 (律) 大丈夫。 言ったでしょ? 101 00:06:31,325 --> 00:06:33,260 ノート 貸してくれる 友達が いるって。 102 00:06:33,327 --> 00:06:37,264 (恭子) それでも。 建築家に なるんだったら→ 103 00:06:37,331 --> 00:06:41,268 今から きちんと 勉強しとかないと。 104 00:06:41,335 --> 00:06:43,270 (律) そうだね。 105 00:06:43,337 --> 00:06:48,275 (恭子) 律の造る家。 お母さん 楽しみに してるんだからね。 106 00:06:48,342 --> 00:06:50,344 (律) 分かってる。 107 00:06:53,347 --> 00:06:57,284 (律) ⟨僕が 建築学科に 入ったのは 家族が 安らげる→ 108 00:06:57,351 --> 00:07:01,288 温かい家を つくりたいという 夢があるからだ⟩ 109 00:07:01,355 --> 00:07:03,290 ⟨でも…⟩ 110 00:07:12,299 --> 00:07:15,235 (圭介) 律。 お見舞い もう いいのか? 111 00:07:15,302 --> 00:07:19,239 (律) はい。 先生。 母が いつも お世話になってます。 112 00:07:19,306 --> 00:07:24,244 (花山) おう。 で 今も 圭介と話したんだが→ 113 00:07:24,311 --> 00:07:28,248 お母さんの退院 もう少し 先になりそうなんだ。→ 114 00:07:28,315 --> 00:07:31,251 ただ がんは 徐々に 小さくなってきてるから→ 115 00:07:31,318 --> 00:07:35,255 心配すんな。 (律) はい…。 116 00:07:35,322 --> 00:07:37,257 (花山) 何か あんのか? 117 00:07:37,324 --> 00:07:40,260 (律) 実は 入院費なんですけど…。 118 00:07:40,327 --> 00:07:43,263 (花山) バカだな。 子供が 金のことなんか 気にすんな。 119 00:07:43,330 --> 00:07:45,265 (律) でも…。 (花山) その件については→ 120 00:07:45,332 --> 00:07:49,269 俺も 便宜を図ってもらえるように 病院と 交渉してるし。 121 00:07:49,336 --> 00:07:52,272 圭介が…。 なっ? (圭介) うん。 122 00:07:52,339 --> 00:07:54,274 (律) 圭介叔父さん? (圭介) 姉さんには→ 123 00:07:54,341 --> 00:07:57,277 色々 世話になったから うちが 用立てるよ。 124 00:07:57,344 --> 00:08:00,280 (律) いや。 そういうわけには…。 (圭介) 俺が そうしたいんだ。 125 00:08:00,347 --> 00:08:02,282 そうさしてくれ。 (花山) いいんじゃないか?→ 126 00:08:02,349 --> 00:08:04,351 ここは 甘えて。 127 00:08:06,353 --> 00:08:09,289 (律) すみません。 ありがとうございます。 128 00:08:09,356 --> 00:08:12,292 そうそう。 子供は 大人に 甘えりゃいいの。 129 00:08:12,359 --> 00:08:15,295 (花山) 律は 気を使い過ぎるからな。→ 130 00:08:15,362 --> 00:08:17,297 お前。 あんま 心配ばっかりしてると→ 131 00:08:17,364 --> 00:08:21,301 将来 はげるぞ。 (圭介) あっ。 それ 怖いなぁ。 132 00:08:21,368 --> 00:08:24,371 お互いにな? (圭介) あっ。 もっと怖いな それ。 133 00:08:31,378 --> 00:08:35,382 (律) お父さん。 これで いいんだよね? 134 00:08:38,385 --> 00:08:40,320 \(ドアの開く音) \(調・奏) ただいま! 135 00:08:40,387 --> 00:08:42,322 (調) ああー。 喉 渇いた。 (律) おかえり。 136 00:08:42,389 --> 00:08:44,324 (奏) 律兄ぃ。 今夜 ご飯 何? 137 00:08:44,391 --> 00:08:47,327 (律) ギョーザだよ。 作るの 手伝ってくれる? 138 00:08:47,394 --> 00:08:49,396 (奏) うん。 139 00:09:08,348 --> 00:09:10,284 カナちゃん。 準備 完了です! 140 00:09:10,350 --> 00:09:12,286 (律) はい。 じゃあ この生地を 混ぜて。 141 00:09:12,352 --> 00:09:14,288 (奏) 皮から 作るの? (律) うん。 142 00:09:14,354 --> 00:09:16,290 お湯を 足したくなっても ぐっと 我慢だよ? 143 00:09:16,356 --> 00:09:19,359 (奏) ラジャー。 (律) うん。 144 00:09:22,362 --> 00:09:26,300 >> あのさ…。 (律) うん? 145 00:09:26,366 --> 00:09:28,302 やっぱ いい。 146 00:09:28,368 --> 00:09:30,370 (奏) 何 あれ? 147 00:09:30,370 --> 00:09:52,392 ♪~ 148 00:09:54,394 --> 00:09:56,330 (圭介) ただいま。 (みつ子) おかえりなさい。 149 00:09:56,396 --> 00:09:58,332 で お姉さん どうだった? 150 00:09:58,398 --> 00:10:00,334 (圭介) 気丈に 振る舞ってはいたけど→ 151 00:10:00,400 --> 00:10:05,272 結構 しんどそうだったな。 (みつ子) そう。 お気の毒ね。 152 00:10:05,339 --> 00:10:09,276 律にも 会ったんだけど あいつ 入院費のこと 心配しててさ。 153 00:10:09,343 --> 00:10:11,278 言ったんでしょ? うちで 負担するって。 154 00:10:11,345 --> 00:10:13,280 (圭介) ああ。 言ったよ。→ 155 00:10:13,347 --> 00:10:16,283 律のやつ 一応 礼は言ってたけど→ 156 00:10:16,350 --> 00:10:18,285 納得したのか どうか。 157 00:10:18,352 --> 00:10:21,288 (みつ子) あの子 責任感が 強いからね。 158 00:10:21,355 --> 00:10:24,291 それでさ みつ子。 ちょっと 相談があるんだけど。 159 00:10:24,358 --> 00:10:26,360 えっ? 160 00:10:31,365 --> 00:10:34,301 \(恭子) 調と カナを? 161 00:10:34,368 --> 00:10:38,305 (圭介) 環の部屋が 空いてるし 2人なら 預かれるから。→ 162 00:10:38,372 --> 00:10:41,308 みつ子も いいって言ってくれた。 (恭子) 律は? 163 00:10:41,375 --> 00:10:45,312 あいつは もう 大人なんだから 一人で やっていけるだろ。 164 00:10:45,379 --> 00:10:48,315 (恭子) そうね。 でも…。 165 00:10:48,382 --> 00:10:50,317 姉さん。 きょうだいを→ 166 00:10:50,384 --> 00:10:52,319 一緒にしときたい 気持ちは 分かるけど→ 167 00:10:52,386 --> 00:10:55,322 今のままじゃ 律の負担が 大きい。→ 168 00:10:55,389 --> 00:10:58,325 あいつ 入院費の心配まで してたんだよ。→ 169 00:10:58,392 --> 00:11:01,328 金銭的に 考えても これが 最善の方法だよ。→ 170 00:11:01,395 --> 00:11:05,265 姉さんには 昔 散々 世話になったしさ。 171 00:11:05,332 --> 00:11:09,336 こんなときぐらい 頼りにしてくれよ。 172 00:11:15,342 --> 00:11:18,278 (律) ⟨調が そんなことに なっているなんて→ 173 00:11:18,345 --> 00:11:20,280 知ることもなく…⟩ 174 00:11:20,347 --> 00:11:24,284 ⟨僕は ただ 毎日 おなかを すかせて 帰ってくる→ 175 00:11:24,351 --> 00:11:26,286 弟と 妹の 胃袋を 満たすことばかりを→ 176 00:11:26,353 --> 00:11:29,289 考えていたんだ⟩ 177 00:11:29,356 --> 00:11:32,292 ⟨誰かのために 食事を作るという 作業は→ 178 00:11:32,359 --> 00:11:35,295 時々 押し寄せてくる 様々な感情から→ 179 00:11:35,362 --> 00:11:38,365 僕を 解放してくれた⟩ 180 00:11:40,367 --> 00:11:43,303 今日は 夏野菜カレーだよ。 (奏) いただきます。 181 00:11:43,370 --> 00:11:46,306 (律) いただきます。 182 00:11:46,373 --> 00:11:48,308 (奏) うん! おいしい。→ 183 00:11:48,375 --> 00:11:50,310 律兄ぃ。 また 料理の腕 上げたんじゃない? 184 00:11:50,377 --> 00:11:53,313 (律) そうかな? 185 00:11:53,380 --> 00:11:56,316 調。 食べないのか? >> ピーマン 入ってる。 186 00:11:56,383 --> 00:11:59,319 (律) ああ。 でも カレーと一緒なら 平気だろ? 187 00:11:59,386 --> 00:12:02,255 平気じゃねえよ。 俺が ピーマン 大っ嫌いだって 知ってるくせに→ 188 00:12:02,322 --> 00:12:04,257 何で 入れんだよ? (奏) はあ?→ 189 00:12:04,324 --> 00:12:07,260 何 わがまま 言ってんの? そんな 好き嫌いが 多いから→ 190 00:12:07,327 --> 00:12:09,329 背が 伸びない…。 (調) うっせえな! 191 00:12:11,331 --> 00:12:14,267 (調) もう いい。 コンビニで 何か 買ってくる。 192 00:12:14,334 --> 00:12:17,270 (奏) 何 あれ? 193 00:12:17,337 --> 00:12:19,339 \(ドアの開閉音) 194 00:12:23,343 --> 00:12:30,350 ♪~ 195 00:12:30,350 --> 00:12:33,220 母ちゃん。 196 00:12:33,286 --> 00:12:39,226 (恭子) 来ると思った。 (調) えっ? 何で? 197 00:12:39,292 --> 00:12:42,229 律兄ぃかよ。 198 00:12:42,295 --> 00:12:44,297 (恭子) おいで。 199 00:12:51,304 --> 00:12:56,243 (恭子) 聞いたわよ。 ピーマンぐらいで ケンカなんか しないの。 200 00:12:56,309 --> 00:12:59,246 (調) ピーマンなんて どうだって いいんだよ。→ 201 00:12:59,312 --> 00:13:03,250 俺が 怒ってんの もっと 違うことでさ。 202 00:13:03,316 --> 00:13:06,253 (恭子) 何か あった? 203 00:13:06,319 --> 00:13:12,259 (調) あのさ。 入院費って どれくらい 掛かんの? 204 00:13:12,325 --> 00:13:14,261 (恭子) どうしたの? いきなり。 205 00:13:14,327 --> 00:13:16,263 (調) だって うちって 貧乏なんだろ?→ 206 00:13:16,329 --> 00:13:19,266 最近 おかずに モヤシばっか 出るし。→ 207 00:13:19,332 --> 00:13:24,271 肉なんて めったに出ないし。 出たとしても ひき肉だし。 208 00:13:24,337 --> 00:13:28,275 律兄ぃは スーパーのチラシばっか 見てるし。 209 00:13:28,341 --> 00:13:33,213 (恭子) 大丈夫よ。 調は お金のことなんか 心配しなくて いいの。 210 00:13:33,280 --> 00:13:37,284 >> じゃあ 律兄ぃは 何で? (恭子) えっ? 211 00:13:37,284 --> 00:13:47,294 ♪~ 212 00:13:49,296 --> 00:13:55,235 律兄ぃ。 もし 母ちゃんの 入院が長引いたら 大学 辞める。 213 00:13:55,302 --> 00:13:59,239 俺や 奏には いつもどおりしろって 言ってたくせに。 214 00:13:59,306 --> 00:14:01,241 自分は どうなんだよ? 215 00:14:01,308 --> 00:14:04,244 何で 相談もなしに 勝手に 決めんだよ? 216 00:14:04,311 --> 00:14:11,251 俺だって 早川家の男なんだぞ。 (恭子) 調。 217 00:14:11,318 --> 00:14:17,257 母ちゃん。 俺 圭介叔父さんとこ 行く。 218 00:14:17,324 --> 00:14:19,259 (恭子) えっ? 219 00:14:19,326 --> 00:14:21,261 昨日 聞いちゃったんだ。 220 00:14:21,328 --> 00:14:26,266 俺たちが いなかったら 生活費 浮くだろ? 221 00:14:26,333 --> 00:14:30,270 そしたら 律兄ぃの負担も 減る。 222 00:14:30,337 --> 00:14:33,206 律兄ぃ。 大学 辞めなくて済むから。 223 00:14:33,273 --> 00:14:39,212 (恭子) でも 離れて 暮らすことになるのよ? 224 00:14:39,279 --> 00:14:44,284 ばらばらに なったって 家族なのは 変わんねえよ。 225 00:14:47,287 --> 00:14:52,292 (恭子) そうね。 分かった。 226 00:14:56,296 --> 00:15:01,234 >> 母ちゃん。 (恭子) 調は 優しい子ね。 227 00:15:01,301 --> 00:15:04,304 ありがとう。 調。 228 00:15:07,307 --> 00:15:10,243 (斎木) そうか。 休学を。 229 00:15:10,310 --> 00:15:13,246 (律) バイトは 続けるから 2人には いつでも 会えると思うけどね。 230 00:15:13,313 --> 00:15:16,249 でもさ もったいなくね? せっかく 入ったのに。 231 00:15:16,316 --> 00:15:19,252 (律) 辞めるわけじゃないよ。 お母さんが 退院するまでだから。 232 00:15:19,319 --> 00:15:22,255 (三崎) 律。 (律) はい。 233 00:15:22,322 --> 00:15:24,257 (三崎) お前 それ ちゃんと 母ちゃんに 相談したのか? 234 00:15:24,324 --> 00:15:26,259 (律) いえ。 まだ。 235 00:15:26,326 --> 00:15:28,261 (三崎) 学校 通わせてくれたのは 母ちゃんだろう?→ 236 00:15:28,328 --> 00:15:31,264 だったら 決める前に 言うのが 筋じゃねえのか? 237 00:15:31,331 --> 00:15:33,199 (律) それは…。 238 00:15:33,266 --> 00:15:36,202 \(絹江) 言ったら 認めちゃくれないよ。→ 239 00:15:36,269 --> 00:15:39,205 だから 男は バカだっていうんだよ。 240 00:15:39,272 --> 00:15:42,208 (絹江) 律。 あんたもさ 子供じゃないんだから→ 241 00:15:42,275 --> 00:15:45,211 自分のことは 自分で考えな。→ 242 00:15:45,278 --> 00:15:47,280 ちょっと 買い物 行ってくるわ。 (三崎) うん。 243 00:15:53,286 --> 00:15:58,291 (律)「蜂蜜 または 砂糖を加えた 熱湯に さっと 通す」 244 00:16:00,293 --> 00:16:05,231 ⟨どうしたら いいのか 答えなんて 分からなかった⟩ 245 00:16:05,298 --> 00:16:10,236 ⟨でも 今は 自分に できることを やっていくしかない⟩ 246 00:16:10,303 --> 00:16:14,240 ⟨このときの僕は 自分のことで いっぱい いっぱいで→ 247 00:16:14,307 --> 00:16:18,244 調の気持ちに 気付いてやる 余裕なんて なかったんだ⟩ 248 00:16:18,311 --> 00:16:20,246 \(奏) しー兄ぃ。 また 怒っちゃわない? 249 00:16:20,313 --> 00:16:22,248 (律) 苦味取りするから 大丈夫だと 思うよ。 250 00:16:22,315 --> 00:16:26,319 \(ドアの開閉音) (奏) あっ。 おかえり。 251 00:16:30,323 --> 00:16:33,259 (奏) 叔父さん。 (圭介) よう。 奏。 252 00:16:33,326 --> 00:16:35,261 (律) どうしたんですか? (圭介) 突然だけど→ 253 00:16:35,328 --> 00:16:39,265 調と 奏を うちで しばらく 預かることにしたから。 254 00:16:39,332 --> 00:16:41,267 (奏・律) えっ? (圭介) 姉さんの入院も→ 255 00:16:41,334 --> 00:16:43,269 まだ かかるだろうし。→ 256 00:16:43,336 --> 00:16:45,271 このままじゃ 律の負担が 大きいだろ? 257 00:16:45,338 --> 00:16:48,274 (奏) カナと しー兄ぃだけ? やだよ そんなの。 258 00:16:48,341 --> 00:16:50,276 (律) 叔父さん。 お心遣いは うれしいですけど→ 259 00:16:50,343 --> 00:16:53,279 僕なら 大丈夫です。 今のままでも やっていけます…。 260 00:16:53,346 --> 00:16:56,282 (調) 俺は 叔父さんとこ 行くぜ。 (律) 調? 261 00:16:56,349 --> 00:16:59,285 (調) 律兄ぃの料理さ 俺の嫌いなもん 入ってるし。 262 00:16:59,352 --> 00:17:02,288 自己満足で 迷惑なんだよ。 (奏) しー兄ぃ。 何 言ってんの? 263 00:17:02,355 --> 00:17:05,291 (調) うっせえな。 ほら。 支度するぞ。 264 00:17:05,358 --> 00:17:08,294 (奏) ちょっ。 痛いよ。 放して! (圭介) 律。→ 265 00:17:08,361 --> 00:17:11,297 これは 姉さんと話した 結果なんだ。 266 00:17:11,364 --> 00:17:13,299 (律) お母さんと? (圭介) ああ。→ 267 00:17:13,366 --> 00:17:17,370 色々 考えて これが 一番いいって。 268 00:17:19,372 --> 00:17:22,308 (調) ほら。 ぐずぐず すんな。 269 00:17:22,375 --> 00:17:24,377 (奏) 律兄ぃ。 270 00:17:27,380 --> 00:17:30,383 (圭介) 律。 また 連絡するから。 (調) ほら。 早く。 271 00:17:33,319 --> 00:17:35,321 \(ドアの閉まる音) 272 00:17:39,325 --> 00:17:41,261 (圭介) 環の部屋 使ってくれ。 きょうだいだから→ 273 00:17:41,327 --> 00:17:43,263 一緒で いいよな? (調) はい。 274 00:17:43,329 --> 00:17:45,265 (みつ子) 遠慮しないで 何でも 言ってね。→ 275 00:17:45,331 --> 00:17:48,334 親戚同士なんだから。 (調) ありがとうございます。 276 00:17:51,337 --> 00:17:57,343 ご飯 できたら すぐ 呼ぶわね。 (圭介) 今日は 何の ご飯かな? 277 00:17:59,345 --> 00:18:03,283 (調) お前 みつ子叔母さんの前で 分かりやすい態度 取んなよ。→ 278 00:18:03,349 --> 00:18:05,285 まあ お前 ブラコンだし 律兄ぃから 離れる→ 279 00:18:05,351 --> 00:18:07,287 いい機会なんじゃねえの? 280 00:18:07,353 --> 00:18:09,289 うるさいな。 何よ。 勝手に 決めて。 281 00:18:09,355 --> 00:18:11,291 しょうがねえだろ? このままだと 律兄ぃ→ 282 00:18:11,357 --> 00:18:13,293 大学 辞めなきゃなんねえかも しんねえんだぞ。 283 00:18:13,359 --> 00:18:16,296 えっ? 何で? (調) 何でって…。 284 00:18:16,362 --> 00:18:18,298 俺たちの面倒 見る時間だったり→ 285 00:18:18,364 --> 00:18:20,300 うちに お金が無かったり。 色々 大変なんだよ。 286 00:18:20,366 --> 00:18:23,303 だったら そう言えばいいじゃん。 何も ケンカしなくたって。 287 00:18:23,369 --> 00:18:28,308 うっせえな。 俺は 律兄ぃに 怒ってんだよ。 288 00:18:28,374 --> 00:18:32,312 とにかく お前 誰にも 余計なこと 言うなよ。 289 00:18:35,315 --> 00:18:37,250 (みつ子) それにしても 律君。→ 290 00:18:37,317 --> 00:18:39,252 休学するまで 思い詰めてたなんて。 291 00:18:39,319 --> 00:18:41,254 (圭介) 俺も 姉さんから聞いて 驚いたよ。 292 00:18:41,321 --> 00:18:44,257 (みつ子) あの子は いい子過ぎない?→ 293 00:18:44,324 --> 00:18:46,259 昔から 優等生だったけど。 294 00:18:46,326 --> 00:18:48,261 (圭介) あいつは 根が 優しいやつだからさ。 295 00:18:48,328 --> 00:18:50,263 それにしてもよ。 296 00:18:50,330 --> 00:18:54,267 ねえ。 ホントは あの子 知ってるんじゃないのかしら? 297 00:18:54,334 --> 00:18:58,271 自分が 早川家の子じゃないって。 それで 遠慮して。 298 00:18:58,338 --> 00:19:01,274 おい。 調と 奏が いるんだぞ。 299 00:19:01,341 --> 00:19:04,277 あっ。 ごめんなさい。 (圭介) まったく。→ 300 00:19:04,344 --> 00:19:09,282 気を付けてくれよ? お前は ただでさえ 一言 多いんだから。 301 00:19:09,349 --> 00:19:11,351 うん。 302 00:19:27,367 --> 00:19:30,303 (恭子) これ。 (律) どうして? 303 00:19:30,370 --> 00:19:34,240 (恭子) 調が 拾ったって。 304 00:19:34,307 --> 00:19:36,242 (律) もしかして 調が 急に→ 305 00:19:36,309 --> 00:19:38,244 叔父さんち 行くって 言いだしたのって…。 306 00:19:38,311 --> 00:19:40,246 (恭子) 何で 相談してくれないんだ。 307 00:19:40,313 --> 00:19:45,318 俺だって 早川家の男だぞって 怒ってた。 308 00:19:48,321 --> 00:19:52,258 (律) 家族のためにと 思って 休学を 決めたのに→ 309 00:19:52,325 --> 00:19:54,260 逆に 調に 気を使わせちゃったんだね。 310 00:19:54,327 --> 00:19:59,265 (恭子) ほら。 また そうやって 一人で 抱え込まないの。 311 00:19:59,332 --> 00:20:02,268 (律) そうだね。 ごめん。 312 00:20:02,335 --> 00:20:07,273 (恭子) お母さんが よくなったら また みんなで 暮らせるんだから。 313 00:20:07,340 --> 00:20:12,278 とにかく 律。 あなたは ちゃんと 大学へ 通うこと。 314 00:20:12,345 --> 00:20:16,349 いいわね? (律) 分かった。 315 00:20:16,349 --> 00:20:35,301 ♪~ 316 00:20:35,301 --> 00:20:38,237 \(花山) 律との話 聞こえたよ。→ 317 00:20:38,304 --> 00:20:43,242 いい子だよな みんな。 (恭子) うん。 318 00:20:43,309 --> 00:20:46,246 (花山) 大洋さんと 何 話してたの? 319 00:20:46,312 --> 00:20:52,251 (恭子) 律のこと どうしたら いいかなって。 320 00:20:52,318 --> 00:20:57,256 (花山) もしも 何か 迷ってるなら 自信 持てよ。→ 321 00:20:57,323 --> 00:21:01,260 恭子ちゃんが出した 答えは 大洋さんの 答えだ。 322 00:21:01,327 --> 00:21:04,263 君たちは ホントに よく 似てた。 323 00:21:04,330 --> 00:21:09,268 心の深い部分で 通じ合ってたっていうか。 324 00:21:09,335 --> 00:21:18,277 (恭子) ありがとう。 「自信を持て」か。 そうよね。 325 00:21:18,344 --> 00:21:22,281 大輔君。 お願いが あるんだけど。 326 00:21:22,348 --> 00:21:24,350 えっ? 327 00:21:26,352 --> 00:21:28,354 (律) いただきます。 328 00:21:30,356 --> 00:21:32,225 ⟨離れてても 家族は 家族⟩ 329 00:21:32,291 --> 00:21:34,227 ⟨頭では 分かっていても→ 330 00:21:34,294 --> 00:21:38,231 一人でする 食事は やはり 味気なかった⟩ 331 00:21:38,297 --> 00:21:42,235 ⟨誰もいない 食卓が こんなに 冷たいものだったなんて…⟩ 332 00:21:42,301 --> 00:21:44,303 ⟨だけど…⟩ 333 00:21:46,305 --> 00:21:48,241 ⟨僕の もう一人の弟は→ 334 00:21:48,307 --> 00:21:51,310 ずっと こんな空気を 感じていたんだ⟩ 335 00:21:53,313 --> 00:21:58,251 ⟨そして そのことを 僕も 母も→ 336 00:21:58,317 --> 00:22:00,319 このときは まだ 知らなかった⟩ 337 00:22:00,319 --> 00:22:14,333 ♪~