1 00:00:03,807 --> 00:00:09,212 (島津斉興)なぜ わしが 当主の座を追われねばならぬのだ! 2 00:00:09,212 --> 00:00:16,553 斉彬め! 父である このわしを 陥れよって。 3 00:00:16,553 --> 00:00:20,891 <隠居した前藩主 斉興と 側室 お由羅は・ 4 00:00:20,891 --> 00:00:25,762 このころ 江戸 高輪にある 藩の屋敷で 健在でした。・ 5 00:00:25,762 --> 00:00:30,233 一方 篤姫は 輿入れが 正式に決まるまでの間・ 6 00:00:30,233 --> 00:00:34,037 芝の屋敷で 斉彬や 正室 英姫と・ 7 00:00:34,037 --> 00:00:36,940 一緒に暮らしていました。・ 8 00:00:36,940 --> 00:00:41,411 斉興と斉彬は かつて 家督を巡って対立し・ 9 00:00:41,411 --> 00:00:44,915 藩を二分する騒動にまで 発展しました。・ 10 00:00:44,915 --> 00:00:49,252 結果 斉彬が藩主と決まってからも その時のしこりは・ 11 00:00:49,252 --> 00:00:53,924 いまだに解決されないまま 残されていたのです。・ 12 00:00:53,924 --> 00:00:58,428 そして このことが 今 また 新たな難問となって・ 13 00:00:58,428 --> 00:01:01,865 篤姫の身に 降りかかろうとしていました> 14 00:01:01,865 --> 00:01:15,879 ・~(テーマ音楽) 15 00:01:15,879 --> 00:03:44,879 ・~ 16 00:03:46,563 --> 00:03:50,433 嘉永7年4月。 17 00:03:50,433 --> 00:03:54,437 父 忠剛様の死から ひとつき・ 18 00:03:54,437 --> 00:03:58,174 篤姫様は その悲しみを乗り越えて・ 19 00:03:58,174 --> 00:04:02,874 江戸での暮らしに 慣れようとしておられました。 20 00:04:06,049 --> 00:04:08,818 (虎寿丸)姉上 もう一番じゃ もう一番! 21 00:04:08,818 --> 00:04:13,189 斉彬様のご嫡男 虎寿丸様とは・ 22 00:04:13,189 --> 00:04:18,489 まことのきょうだいのように 仲よくなっておいででした。 23 00:04:20,063 --> 00:04:28,204 一方 西郷様は 藩の庭方役に 抜てきされておりました。 24 00:04:28,204 --> 00:04:33,710 庭方役とは お殿様じきじきの指示を受け・ 25 00:04:33,710 --> 00:04:38,910 さまざまな職務をこなす 役回りでございます。 26 00:04:42,886 --> 00:04:45,789 (島津斉彬)西郷。 (西郷吉之助)はっ。 27 00:04:45,789 --> 00:04:50,026 そちに頼みたいことがある。 近う。 28 00:04:50,026 --> 00:04:52,026 はっ。 29 00:04:54,864 --> 00:04:58,564 もっとじゃ。 はっ。 30 00:05:02,172 --> 00:05:06,172 面を上げよ。 はっ。 31 00:05:09,512 --> 00:05:12,415 我が娘 お篤のことだが・ 32 00:05:12,415 --> 00:05:17,387 明くる年にも 将軍家に輿入れの運びとなっておる。 33 00:05:17,387 --> 00:05:19,522 将軍家…。 34 00:05:19,522 --> 00:05:22,425 十三代 家定様に嫁ぐのじゃ。 35 00:05:22,425 --> 00:05:25,862 将軍様に!? 36 00:05:25,862 --> 00:05:32,562 その輿入れ道具 一切の調達を そちに任せたいのじゃ。 37 00:05:34,204 --> 00:05:42,545 はっ。 ただ… 殿 まことに畏れながら そのような大役・ 38 00:05:42,545 --> 00:05:46,216 某のごとき武骨者には 到底 無理でございもす。 39 00:05:46,216 --> 00:05:50,086 西郷。 はっ。 40 00:05:50,086 --> 00:05:55,786 わしの前で 二度と 無理という言葉を使うな。 41 00:05:57,560 --> 00:05:59,560 はっ。 42 00:06:01,231 --> 00:06:06,503 とにもかくにも お篤の肩身が狭くならぬよう・ 43 00:06:06,503 --> 00:06:11,174 くれぐれも配慮して 万端相調えよ。 44 00:06:11,174 --> 00:06:14,077 承知つかまつりましてございもす。 45 00:06:14,077 --> 00:06:16,077 (虎寿丸)姉上 早う! 46 00:06:17,847 --> 00:06:20,183 あっ 父上。 47 00:06:20,183 --> 00:06:23,086 虎寿丸 何をしておる。 48 00:06:23,086 --> 00:06:25,386 (篤姫)そちらはなりませぬ。 49 00:06:27,524 --> 00:06:30,860 父上様 申し訳ございません。 50 00:06:30,860 --> 00:06:33,860 虎寿丸様 さあ こちらへ。 51 00:06:37,734 --> 00:06:39,869 西郷さん。 52 00:06:39,869 --> 00:06:41,804 はっ。 53 00:06:41,804 --> 00:06:45,208 何じゃ そちらは面識があるのか? 54 00:06:45,208 --> 00:06:49,078 はい。 お懐かしゅうございます。 55 00:06:49,078 --> 00:06:54,217 皆さんは 息災ですか? はっ。 56 00:06:54,217 --> 00:06:58,917 尚五郎さんも。 はっ。 57 00:07:00,557 --> 00:07:03,826 そちは 姉上の知り合いか? 58 00:07:03,826 --> 00:07:05,762 はっ。 59 00:07:05,762 --> 00:07:09,165 大きいのう。 乗ってみたい。 肩を貸せ。 60 00:07:09,165 --> 00:07:11,501 アハハ…。 61 00:07:11,501 --> 00:07:28,051 ・~ 62 00:07:28,051 --> 00:07:30,520 さあ ゆっくりと立つのじゃ。 63 00:07:30,520 --> 00:07:33,189 はっ。 64 00:07:33,189 --> 00:07:35,525 高いのう。 65 00:07:35,525 --> 00:07:38,995 (西郷)アハハ… はい~ はい~。 66 00:07:38,995 --> 00:07:41,531 西郷さん 重くはないですか? 67 00:07:41,531 --> 00:07:44,434 何のこれしき。 何でもございません。 68 00:07:44,434 --> 00:07:48,434 虎寿丸様 しっかりと つかまっててくださいね。 69 00:07:50,873 --> 00:07:53,173 もっと高くいきますか? 70 00:07:59,382 --> 00:08:01,818 (肝付尚五郎)庭方役!? 西郷さんが? 71 00:08:01,818 --> 00:08:05,818 (大久保正助)はい。 大層な抜てきのようです。 72 00:08:08,491 --> 00:08:15,191 うらやましく思うておいででしょうね。 うらやましいです。 73 00:08:16,833 --> 00:08:22,171 私も 殿のおそばで広い世界を見・ 74 00:08:22,171 --> 00:08:27,471 いずれは お家を担うような 働きをしたいものです。 75 00:08:32,181 --> 00:08:37,854 大久保さんは 吉田松陰という 人物のことを ご存じですか? 76 00:08:37,854 --> 00:08:44,527 もちろんです。 ペルリの艦隊に近づき 密航しようとしたという。 77 00:08:44,527 --> 00:08:48,197 じゃっどん 結局は 乗船は かなわなかったはずでしょう? 78 00:08:48,197 --> 00:08:54,003 ええ。 でも 私は 何と言うか 腹の底から感動を覚えたのです。 79 00:08:54,003 --> 00:08:57,540 ああした やり方があったのかと。 80 00:08:57,540 --> 00:09:03,813 肝付様 失礼ながら 人のことより ご自分のことを…。 81 00:09:03,813 --> 00:09:05,748 自分の? 82 00:09:05,748 --> 00:09:09,485 肝付様には 分け隔てなく人と接し・ 83 00:09:09,485 --> 00:09:13,356 それゆえに 人と人を結ぶ力がおありです。 84 00:09:13,356 --> 00:09:16,359 そうでしょうか。 そうなのです。 85 00:09:16,359 --> 00:09:19,829 よって 必ずや それが認められ・ 86 00:09:19,829 --> 00:09:23,499 江戸へ呼ばれる日が来ると 信じております。 87 00:09:23,499 --> 00:09:27,370 それは ありがとうございます。 88 00:09:27,370 --> 00:09:32,975 あの 大久保さんは どうお考えなのですか? 89 00:09:32,975 --> 00:09:37,814 つまり これからのことというか…。 90 00:09:37,814 --> 00:09:42,185 せんだって 私は ご記録所勤めから・ 91 00:09:42,185 --> 00:09:46,355 御蔵役へと お取り立ていただきました。 はい。 92 00:09:46,355 --> 00:09:52,228 年貢米を蔵に納める時 どうしても こぼれ落ちる米があります。 93 00:09:52,228 --> 00:09:59,068 その米を集めて 自分のものにできるのが 御蔵役の いわば役得です。 94 00:09:59,068 --> 00:10:02,872 貧しい我が家への ご配慮だと思います。 95 00:10:02,872 --> 00:10:07,744 殿じきじきのものではないとしても 私は 感謝しております。 96 00:10:07,744 --> 00:10:09,879 はい。 97 00:10:09,879 --> 00:10:18,179 父が帰ってこない限り 私に先は… 未来は見えないのです。 98 00:10:22,225 --> 00:10:25,027 (フク)これは 肝付様。 99 00:10:25,027 --> 00:10:26,963 お邪魔しております。 100 00:10:26,963 --> 00:10:31,801 母上 肝付様に頂きました。 101 00:10:31,801 --> 00:10:35,571 いつも お気遣いありがとうございます。 102 00:10:35,571 --> 00:10:37,571 いいえ。 103 00:10:39,442 --> 00:10:43,913 (お幸)なんとも よき香りにございますね。 104 00:10:43,913 --> 00:10:46,816 (お近)せめてものご供養にと思いまして。 105 00:10:46,816 --> 00:10:50,419 (島津忠敬)かたじけのうございます。 106 00:10:50,419 --> 00:10:52,755 いえ…。 107 00:10:52,755 --> 00:10:57,260 夫も さぞや喜んでおりましょう。 108 00:10:57,260 --> 00:11:01,597 篤姫様は お父上様のことは? 109 00:11:01,597 --> 00:11:04,297 ええ。 110 00:11:08,204 --> 00:11:12,875 先日 文が届きました。 111 00:11:12,875 --> 00:11:19,549 本人も つらかったでしょうに 私のことを案じてくれています。 112 00:11:19,549 --> 00:11:22,249 そうですか。 113 00:11:25,721 --> 00:11:35,431 4月の末 幕府は 朝廷に アメリカとの和親条約締結を報告。 114 00:11:35,431 --> 00:11:47,009 (孝明天皇)外夷の力によって 開国せば 日本国を汚す憂い これあり。 115 00:11:47,009 --> 00:11:52,815 (鷹司政通)ただ 幕府は 2つの港を与えたわけではなく・ 116 00:11:52,815 --> 00:11:56,786 向こうに 貸すようなものやと。 117 00:11:56,786 --> 00:12:03,359 鎖国は 幕府租法のはず。 118 00:12:03,359 --> 00:12:09,165 これより悪いことにならぬよう。 119 00:12:09,165 --> 00:12:16,865 異国嫌いの孝明天皇は 大層 お嘆きあそばされました。 120 00:12:18,541 --> 00:12:20,476 その幕府では・ 121 00:12:20,476 --> 00:12:29,552 条約の締結を不服とした 水戸の徳川斉昭様が 海防参与を辞任。 122 00:12:29,552 --> 00:12:31,487 更に…。 123 00:12:31,487 --> 00:12:34,023 (徳川斉昭)ほかに よき者もおらぬゆえ・ 124 00:12:34,023 --> 00:12:37,560 島津の姫を御台所にとは 何たることか! 125 00:12:37,560 --> 00:12:41,030 (阿部正弘)されど それは 大奥の望むところにて・ 126 00:12:41,030 --> 00:12:44,901 御台様がいないゆえの不都合を 幾度も訴えられておりまする。 127 00:12:44,901 --> 00:12:47,803 大奥など どうでもよい。 128 00:12:47,803 --> 00:12:51,774 そもそも斉彬のやりようを見られよ。 129 00:12:51,774 --> 00:12:53,910 と言われますと? 130 00:12:53,910 --> 00:12:58,247 世子の虎寿丸と 近衛の姫との縁組みを調え・ 131 00:12:58,247 --> 00:13:02,685 片や 一の姫を 将軍家に嫁がせようとしておる。 132 00:13:02,685 --> 00:13:05,588 これが どういうことか お分かりか? 133 00:13:05,588 --> 00:13:07,990 さあ 一向に。 134 00:13:07,990 --> 00:13:10,860 朝廷と幕府 双方を・ 135 00:13:10,860 --> 00:13:15,197 手中に収めようとして おるのかもしれぬということじゃ。 136 00:13:15,197 --> 00:13:19,068 かようなことは申したくありませんが。 うむ? 137 00:13:19,068 --> 00:13:23,873 ご子息の慶喜様は 一橋家の当主となっておいでです。 138 00:13:23,873 --> 00:13:27,376 それが どうした。 御三卿の一橋家は・ 139 00:13:27,376 --> 00:13:30,212 将軍職を継ぐこともかなう お家柄。 140 00:13:30,212 --> 00:13:35,017 さすれば 水戸様にも 似たような たくらみありと…。 141 00:13:35,017 --> 00:13:38,888 このわしが さような企てを 巡らそうはずがあるまい! 142 00:13:38,888 --> 00:13:41,390 重々 承知しております。 143 00:13:41,390 --> 00:13:47,590 とにかく 摩に気を許してはならぬ。 よいな! 144 00:13:52,101 --> 00:13:54,401 ところが…。 145 00:13:56,238 --> 00:13:59,141 虎寿丸様が…・ 146 00:13:59,141 --> 00:14:01,577 亡くなった…? 147 00:14:01,577 --> 00:14:08,577 (川上筑後)はい。 腹痛と熱に苦しまれ そのまま…。 148 00:14:15,124 --> 00:14:18,060 虎寿丸…。 149 00:14:18,060 --> 00:14:38,214 ・~ 150 00:14:38,214 --> 00:14:42,514 (供の者たち)殿! 殿! 151 00:14:44,086 --> 00:14:47,890 お父上様が!? すぐに見舞いに参る! 152 00:14:47,890 --> 00:14:49,825 (小の島)そのようなわけには まいりませぬ。 153 00:14:49,825 --> 00:14:51,761 かまわぬ。 すぐに取り計らえ! 154 00:14:51,761 --> 00:14:56,899 (小の島)奥方様も お目通り かなわぬのでございますよ。 155 00:14:56,899 --> 00:15:12,982 ・~ 156 00:15:12,982 --> 00:15:18,521 (英姫)屋敷うちの祠 ことごとく手分けして清めたうえ・ 157 00:15:18,521 --> 00:15:23,859 殿のご快癒 お祈り申し上げよ。 (侍女たち)はい。 158 00:15:23,859 --> 00:15:28,559 我々は それぞれに願をかける。 159 00:15:30,733 --> 00:15:35,471 神仏に 殿のご無事を お願い申し上げるのじゃ。 160 00:15:35,471 --> 00:15:38,407 はい。 161 00:15:38,407 --> 00:16:12,407 (読経) 162 00:16:18,514 --> 00:16:22,852 今日より 食を断ち申した。 163 00:16:22,852 --> 00:16:29,152 殿の代わりに 私の命をお取りくだされ。 164 00:16:31,193 --> 00:16:33,863 (読経) 165 00:16:33,863 --> 00:16:41,737 お家を挙げての祈りもむなしく 斉彬様の病は長引き…。 166 00:16:41,737 --> 00:16:47,877 知らせは やがて摩に達しました。 167 00:16:47,877 --> 00:16:52,381 (有馬新七)調伏じゃ。 お由羅の調伏に間違いなか! 168 00:16:52,381 --> 00:16:56,218 (有村雄助)あん女子の首をばとらん限り 殿の病は治らん! 169 00:16:56,218 --> 00:17:00,556 江戸じゃ! 有志を募って お由羅を斬りに参る! 170 00:17:00,556 --> 00:17:03,826 っしゃ! ちょっと待ってください! 171 00:17:03,826 --> 00:17:08,126 お殿様がご病気の今 さような騒ぎを起こせば どうなります? 172 00:17:09,698 --> 00:17:13,502 肝付さあは 殿を死なせても よかっち仰せですか。 173 00:17:13,502 --> 00:17:16,338 そんなことは言っていません。 しかし…。 174 00:17:16,338 --> 00:17:19,842 跡取りを巡る騒動か。 175 00:17:19,842 --> 00:17:23,345 島津家は 間違いなく お取りつぶしじゃな。 176 00:17:23,345 --> 00:17:25,681 お取りつぶしじゃっち!? 177 00:17:25,681 --> 00:17:27,983 金繰りにあえぐ ご公義は・ 178 00:17:27,983 --> 00:17:32,521 国持ち大名の不始末を 虎視眈々と狙うておる。 179 00:17:32,521 --> 00:17:34,990 ましてや 摩は 77万石・ 180 00:17:34,990 --> 00:17:37,526 ここぞとばかりに 飛びついてくるじゃろう。 181 00:17:37,526 --> 00:17:39,862 私も そう思います。 182 00:17:39,862 --> 00:17:42,765 じゃっどん 斉興様とお由羅は・ 183 00:17:42,765 --> 00:17:45,668 正助どんやら お父上を 処分させた元凶じゃ。・ 184 00:17:45,668 --> 00:17:48,003 敵のごとき相手ではなかか。 185 00:17:48,003 --> 00:17:52,841 そげな小さかことを言うておっては 摩を丸ごと見ることはできん。 186 00:17:52,841 --> 00:17:57,213 下手に動いて 国をば つぶしたかとか! 187 00:17:57,213 --> 00:17:59,213 えい! 188 00:18:04,486 --> 00:18:06,422 (ため息) 189 00:18:06,422 --> 00:18:09,158 大久保さんに救っていただきました。 190 00:18:09,158 --> 00:18:12,962 いや そいでも 我々は まだいい。 191 00:18:12,962 --> 00:18:17,499 気になるのは 江戸の吉之助さあたちです。 192 00:18:17,499 --> 00:18:24,799 つらいでしょうね。 すぐそばで お殿様を見ているのですから。 193 00:18:30,079 --> 00:18:38,520 半年あまりがたち 元号が 嘉永から安政に改まっても・ 194 00:18:38,520 --> 00:18:44,820 斉彬様の容体は 一向によくなりませんでした。 195 00:18:48,998 --> 00:18:51,066 (有村俊斎)こい以上は待てん。・ 196 00:18:51,066 --> 00:18:55,204 一刻も早う お由羅を討つべきじゃ。 (伊地知正治)うむ。 197 00:18:55,204 --> 00:18:58,874 (大山綱良)そいどん どこで どげんして討つのか…。 198 00:18:58,874 --> 00:19:03,712 そいは これから考えるとしてじゃな。 199 00:19:03,712 --> 00:19:21,130 ・~ 200 00:19:21,130 --> 00:19:28,130 斉興様が 住まいとされておる 高輪の屋敷じゃ。 201 00:19:30,506 --> 00:19:33,842 お由羅の部屋は ここになる。 202 00:19:33,842 --> 00:19:38,142 西郷さん。 吉之助さあ…。 203 00:19:41,517 --> 00:19:46,855 どげんすっか 皆で相談じゃ。 204 00:19:46,855 --> 00:19:50,855 その翌日のこと…。 205 00:19:56,865 --> 00:19:59,565 (川上)殿…。 206 00:20:01,537 --> 00:20:05,207 川上か? はっ。 207 00:20:05,207 --> 00:20:09,878 西郷を これへ。 は? 208 00:20:09,878 --> 00:20:13,878 すぐに呼べ! ははっ。 209 00:20:18,887 --> 00:20:22,558 西郷吉之助 まかり越しましてございもす。 210 00:20:22,558 --> 00:20:27,429 そこでは声が届かぬ。 近う。 211 00:20:27,429 --> 00:20:29,431 はっ。 されど…。 212 00:20:29,431 --> 00:20:34,169 かまわぬ! 近う寄れ。 213 00:20:34,169 --> 00:20:36,469 はっ。 214 00:20:50,586 --> 00:20:56,258 これでも わしは 用心深い方でのう。 215 00:20:56,258 --> 00:21:02,064 屋敷のあちこちに 人を潜り込ませておる。 216 00:21:02,064 --> 00:21:04,867 は…。 217 00:21:04,867 --> 00:21:08,737 子細は省く。 218 00:21:08,737 --> 00:21:16,737 今 そちが企んでおること すべて断念せよ。 219 00:21:19,214 --> 00:21:21,150 は…。 220 00:21:21,150 --> 00:21:23,886 そちのことじゃ。 221 00:21:23,886 --> 00:21:33,228 事を起こした後 咎は 一人で負うつもりであろう。 222 00:21:33,228 --> 00:21:37,099 だが それでは・ 223 00:21:37,099 --> 00:21:45,799 そちを江戸まで連れてきた わしの思いは どうなる? 224 00:21:51,580 --> 00:21:54,280 殿…。 225 00:21:57,920 --> 00:22:01,757 西郷…。 226 00:22:01,757 --> 00:22:03,957 はい。 227 00:22:05,727 --> 00:22:16,872 わしや 島津家のためと 考えておるかもしれぬが それは違う。 228 00:22:16,872 --> 00:22:26,172 そちの怒りは 私憤である。 いかにも小さい。 229 00:22:29,451 --> 00:22:35,891 目先のことは 点にすぎぬぞ。 230 00:22:35,891 --> 00:22:39,191 西郷…。 231 00:22:42,397 --> 00:22:50,897 その大きな眼で 世界を広がりとして見よ。 232 00:22:52,908 --> 00:23:05,208 そちならば できると思うからこそ わしは そばに呼んだのだ。 233 00:23:11,293 --> 00:23:17,866 ありがたき… ありがたき幸せ。 234 00:23:17,866 --> 00:23:39,555 ・~ 235 00:23:39,555 --> 00:23:42,255 うわ~! 236 00:23:43,892 --> 00:23:45,827 呪詛? 237 00:23:45,827 --> 00:23:50,766 (幾島)屋敷内は その噂で 持ちきりにございます。 238 00:23:50,766 --> 00:23:53,602 本当に本当なのであろうか。 239 00:23:53,602 --> 00:23:58,440 お由羅様の調伏は 疑いないかと。 240 00:23:58,440 --> 00:24:02,177 斉興様は 実のお父上ではないか。 241 00:24:02,177 --> 00:24:04,846 は…。 242 00:24:04,846 --> 00:24:08,850 幾島は お二人にお会いしたことはあるのか? 243 00:24:08,850 --> 00:24:14,523 お姿を ちらと 拝見したくらいにございます。 244 00:24:14,523 --> 00:24:18,860 お会いしてみたいものじゃな。 245 00:24:18,860 --> 00:24:21,530 姫様…。 246 00:24:21,530 --> 00:24:29,404 昔 母上に教えられた。 「一方聞いて沙汰するな」と。 247 00:24:29,404 --> 00:24:33,241 向こうには向こうの言い分があろう。 248 00:24:33,241 --> 00:24:35,377 それが分からぬうちは・ 249 00:24:35,377 --> 00:24:38,280 軽々しいことを 口にしてはならぬのじゃ。 250 00:24:38,280 --> 00:24:41,183 それは分かりますが…。 251 00:24:41,183 --> 00:24:45,887 私は この目で確かめたい。 252 00:24:45,887 --> 00:24:47,823 確かめるとは? 253 00:24:47,823 --> 00:24:51,523 呪詛などできる お方たちなのかどうか。 254 00:24:54,229 --> 00:25:00,102 幾島。 斉興様のお屋敷に行けるよう 計ってくれ。 255 00:25:00,102 --> 00:25:03,839 そのようなことは 無理にございます。 256 00:25:03,839 --> 00:25:07,839 そちなら できよう。 頼む。 257 00:25:12,848 --> 00:25:15,684 (川上)とんでもないことでございます。・ 258 00:25:15,684 --> 00:25:18,720 この時期 ご隠居様に お会いになるなど。 259 00:25:18,720 --> 00:25:21,556 江戸に上がって 1年以上が過ぎるが・ 260 00:25:21,556 --> 00:25:26,862 私は まだ 斉興様にご挨拶に伺っておらぬ。 261 00:25:26,862 --> 00:25:28,864 お父上様のご病気も・ 262 00:25:28,864 --> 00:25:32,200 それが たたってのことやもしれぬと 思うてな。 263 00:25:32,200 --> 00:25:34,536 疑われるだけですぞ。 264 00:25:34,536 --> 00:25:38,407 高輪のお屋敷に入り込んで 何をなさるおつもりかと。 265 00:25:38,407 --> 00:25:42,210 (幾島)川上様。 何でござるか? 266 00:25:42,210 --> 00:25:57,759 ・~ 267 00:25:57,759 --> 00:25:59,761 これは…。 268 00:25:59,761 --> 00:26:08,336 ご覧のとおり ご隠居様より 高輪のお屋敷にて 姫様をお待ちすると。 269 00:26:08,336 --> 00:26:12,507 ということじゃ。 は…。 270 00:26:12,507 --> 00:26:16,178 それと 私が高輪に参ること・ 271 00:26:16,178 --> 00:26:19,514 お父上様 お母上様には 伏せておくように。 272 00:26:19,514 --> 00:26:24,186 しかし…。 ご心配をおかけしてはならぬゆえじゃ。 273 00:26:24,186 --> 00:26:28,186 しかと頼んだぞ。 (川上)ははっ。 274 00:26:40,535 --> 00:26:43,205 何が 一の姫じゃ! 275 00:26:43,205 --> 00:26:49,205 たかが分家の娘を わしに断りもなく引き入れおって。 276 00:26:51,079 --> 00:26:57,385 (お由羅)殿も物好きなこと。 だからといって なにも会わずとも。 277 00:26:57,385 --> 00:27:00,585 おもしろいではないか。 278 00:27:03,658 --> 00:27:08,830 どれほど あか抜けぬ娘か 確かめるおつもりなのですか? 279 00:27:08,830 --> 00:27:14,169 ああ ついでに 江戸の作法も 教えてやろうぞ。 280 00:27:14,169 --> 00:27:18,469 ハハハハハ…。 281 00:27:25,514 --> 00:27:40,061 ・~ 282 00:27:40,061 --> 00:27:42,761 ・(西郷)姫様! 283 00:27:45,200 --> 00:27:47,869 (川上)何をしておる かような所で! 284 00:27:47,869 --> 00:27:51,706 姫様が 高輪屋敷においでになること 聞きもした。 285 00:27:51,706 --> 00:27:55,377 (川上)お主 どこで それを? 286 00:27:55,377 --> 00:27:57,879 お願いがございもす。 287 00:27:57,879 --> 00:28:02,150 某を お供させては いただけませんでしょうか? 288 00:28:02,150 --> 00:28:06,021 何を言うか! 分をわきまえよ。 289 00:28:06,021 --> 00:28:08,023 何のためじゃ? 290 00:28:08,023 --> 00:28:11,827 姫様を お守りするためでございもす。 291 00:28:11,827 --> 00:28:14,027 (川上)控えよ! 292 00:28:15,697 --> 00:28:21,169 相分かった。 その方に 警護を命ずる。 293 00:28:21,169 --> 00:28:23,505 はっ! 294 00:28:23,505 --> 00:28:31,179 よいか。 万が一のことあらば その方は 打ち首じゃぞ。 295 00:28:31,179 --> 00:28:35,879 この首とられても 姫様は 守りもす。 296 00:28:37,853 --> 00:28:39,788 行こう。 297 00:28:39,788 --> 00:28:41,723 はっ。 298 00:28:41,723 --> 00:28:53,401 ・~ 299 00:28:53,401 --> 00:28:58,701 (斉興)篤子か。 はい。 300 00:29:00,876 --> 00:29:03,876 面を上げい。 301 00:29:20,161 --> 00:29:23,161 そこに控えし者は? 302 00:29:24,833 --> 00:29:29,704 西郷と申します。 姫様の警護を。 303 00:29:29,704 --> 00:29:35,343 大きい男じゃのう。 そちも 面 見せい! 304 00:29:35,343 --> 00:29:37,543 はっ。 305 00:29:39,514 --> 00:29:48,857 まあ 本当に 目も眉も大きいこと。 フフフフフ…。 306 00:29:48,857 --> 00:29:53,528 大殿様 お由羅様。 307 00:29:53,528 --> 00:29:56,528 (斉興)うむ 何じゃ。 308 00:29:58,867 --> 00:30:03,738 本日のお招き まことに ありがたく存じます。 309 00:30:03,738 --> 00:30:08,877 江戸に入って以来 1年を経て いまだ ご挨拶にも伺えず・ 310 00:30:08,877 --> 00:30:11,780 申し訳なき限りにございました。 311 00:30:11,780 --> 00:30:15,550 常ならば お目もじもかなわぬところ・ 312 00:30:15,550 --> 00:30:20,221 ご寛大なお心をもって かように ご引見くださりましたこと・ 313 00:30:20,221 --> 00:30:24,559 ひとえに御礼申し上げまする。 314 00:30:24,559 --> 00:30:30,432 うん うん。 さようなことは あまり気にせぬたちでな。 315 00:30:30,432 --> 00:30:33,234 まあ 楽にいたせ。 316 00:30:33,234 --> 00:30:36,905 ありがとうございます。 317 00:30:36,905 --> 00:30:42,410 で その後 斉彬様のお具合は? 318 00:30:42,410 --> 00:30:47,248 あまり芳しくありませぬ。 高い熱が続いておいでで。 319 00:30:47,248 --> 00:30:52,120 あら それは大変なこと。 320 00:30:52,120 --> 00:30:57,425 しかし 我が せがれながら 気の弱い。・ 321 00:30:57,425 --> 00:31:01,763 息子を亡くしてからは ずっと床に伏せっておるとか。 322 00:31:01,763 --> 00:31:05,734 それぐらいのことは乗り越えずして どうするのじゃ。 323 00:31:05,734 --> 00:31:08,003 我が子を亡くすというのは・ 324 00:31:08,003 --> 00:31:12,803 この世で 何より つらく 悲しいものだと申します。 325 00:31:15,543 --> 00:31:20,882 お由羅様なら お分かりのはず。 326 00:31:20,882 --> 00:31:23,551 それは そうですよ。 327 00:31:23,551 --> 00:31:29,891 思うただけでも この辺りが苦しゅうなります。 328 00:31:29,891 --> 00:31:35,591 うむ。 そなたは 心優しき女子ゆえな。 329 00:31:37,766 --> 00:31:40,902 時に…・ 330 00:31:40,902 --> 00:31:44,406 父上様が 病にお倒れの今・ 331 00:31:44,406 --> 00:31:49,577 芝の屋敷に 不穏な噂が流れているのを ご存じでしょうか? 332 00:31:49,577 --> 00:31:51,513 姫様。 333 00:31:51,513 --> 00:31:55,250 不穏な噂? 334 00:31:55,250 --> 00:31:58,950 どんな噂なのですか? 335 00:32:00,588 --> 00:32:08,196 虎寿丸様が 亡くなったのも 父上様が 病にお倒れになったのも・ 336 00:32:08,196 --> 00:32:12,534 お由羅様の 呪詛のせいではないかとの噂です。 337 00:32:12,534 --> 00:32:15,003 じゅそ? 338 00:32:15,003 --> 00:32:21,543 そればかりでなく 父上様の4人の男子が 命を落とされたこともです。 339 00:32:21,543 --> 00:32:23,878 無礼な! 340 00:32:23,878 --> 00:32:27,749 失礼の段 お許しください。 すべて噂にて。 341 00:32:27,749 --> 00:32:32,554 これは そのようなことのできる 女子ではないわ! 342 00:32:32,554 --> 00:32:39,894 なんと不快な。 前にも 随分と嫌な思いをいたしました。 343 00:32:39,894 --> 00:32:44,566 身に覚えのないことで 多くの者に恨まれ・ 344 00:32:44,566 --> 00:32:50,438 私のせいで罪を受けたと さんざんに そしられ…。・ 345 00:32:50,438 --> 00:32:54,275 なぜに 斉彬様のお子たちを…・ 346 00:32:54,275 --> 00:33:03,051 斉彬様を呪い殺しなど できましょうか…。 347 00:33:03,051 --> 00:33:15,530 ・~ 348 00:33:15,530 --> 00:33:18,830 よかった。 349 00:33:22,871 --> 00:33:25,206 そこまで おっしゃる以上・ 350 00:33:25,206 --> 00:33:30,545 お言葉に うそはないものと存じます。 351 00:33:30,545 --> 00:33:33,448 これで 安心いたしました。 352 00:33:33,448 --> 00:33:36,148 うん うん…。 353 00:33:39,554 --> 00:33:44,425 失礼の数々 どうかお許しくださいませ。 354 00:33:44,425 --> 00:33:50,565 芝の屋敷に戻りましたら 皆に伝えます。 355 00:33:50,565 --> 00:33:57,265 噂は 根も葉もなき まったくの偽りにすぎぬと。 356 00:34:08,850 --> 00:34:12,187 西郷。 はっ。 357 00:34:12,187 --> 00:34:16,858 下々へは その方から しかと申し伝えよ。 358 00:34:16,858 --> 00:34:20,728 はっ。 承知つかまつりましてございもす。 359 00:34:20,728 --> 00:34:30,205 ・~ 360 00:34:30,205 --> 00:34:37,545 ああ…。 私も ホッといたしました。 361 00:34:37,545 --> 00:34:43,418 これで 姫様も 安心して嫁いでいけるというもの。 362 00:34:43,418 --> 00:34:48,556 嫁ぐとな。 そのような話がまいっておるのか? 363 00:34:48,556 --> 00:34:50,491 (幾島)はい。 364 00:34:50,491 --> 00:34:53,791 お相手は どちらに? 365 00:34:57,565 --> 00:35:03,171 ここだけの お話にしていただけますでしょうか。 366 00:35:03,171 --> 00:35:05,871 (斉興)ああ 無論じゃ。 367 00:35:08,509 --> 00:35:15,509 十三代将軍 家定様にございます。 368 00:35:17,185 --> 00:35:19,485 えっ! 369 00:35:21,522 --> 00:35:29,222 それでは… 篤姫様は 将軍家の御台様に…。 370 00:35:32,533 --> 00:35:40,233 くれぐれも 内密に。 よろしくお願いいたします。 371 00:35:45,113 --> 00:35:53,221 大殿様。 お由羅様。 372 00:35:53,221 --> 00:35:58,092 本日は ありがとうございました。 373 00:35:58,092 --> 00:36:24,852 ・~ 374 00:36:24,852 --> 00:36:29,190 本日は 大儀であった。 375 00:36:29,190 --> 00:36:33,890 篤姫様には 感服つかまつりました。 376 00:36:36,531 --> 00:36:39,867 そなたも よう こらえた。 377 00:36:39,867 --> 00:36:42,537 あれで 気が済んだとは思えぬが。 378 00:36:42,537 --> 00:36:48,710 いえ。 姫様は 太い釘を刺してくださいました。 379 00:36:48,710 --> 00:36:52,213 胸のつかえが おりましてございます。 380 00:36:52,213 --> 00:36:54,882 なら よかった。 381 00:36:54,882 --> 00:36:59,554 ようはございませぬ。 私は 疲れました…。 382 00:36:59,554 --> 00:37:02,457 そなたの機転にも 感服したぞ。 383 00:37:02,457 --> 00:37:06,160 まったくもって。 384 00:37:06,160 --> 00:37:08,096 いつも気が抜けませぬ。 385 00:37:08,096 --> 00:37:12,796 姫様は 何をしでかすか分かりませぬゆえ。 386 00:37:21,175 --> 00:37:27,849 あとは 父上様のご回復を 待つばかりじゃな…。 387 00:37:27,849 --> 00:37:32,520 何じゃと? 姫が 高輪のご隠居様に!? 388 00:37:32,520 --> 00:37:34,989 は… はい。 389 00:37:34,989 --> 00:37:37,525 誰が そのようなこと許したのじゃ。 390 00:37:37,525 --> 00:37:42,196 申し訳ございませぬ。 391 00:37:42,196 --> 00:37:45,533 (若女中)大変にございます! (藤野)何じゃ 騒々しい! 392 00:37:45,533 --> 00:37:48,436 それが 高輪のご隠居様と お由羅様から・ 393 00:37:48,436 --> 00:37:51,136 お殿様に お見舞いの品々が…。 394 00:37:52,874 --> 00:37:57,574 高輪よりのお見舞いの品の中に これが。 395 00:38:01,382 --> 00:38:06,821 (藤野)当代随一の高僧のご祈とうによる ものだそうにございます。・ 396 00:38:06,821 --> 00:38:15,163 訳が分からぬと申しましょうか… ほんに不思議な姫様でございますね。 397 00:38:15,163 --> 00:39:04,479 ・~ 398 00:39:04,479 --> 00:39:10,284 篤姫様と英姫様の思いが通じたのか・ 399 00:39:10,284 --> 00:39:18,484 斉彬様のご病気は このころから快方へと向かったのでした。 400 00:39:21,829 --> 00:39:26,167 一方 摩では…。 401 00:39:26,167 --> 00:39:28,202 私がですか! 402 00:39:28,202 --> 00:39:32,702 (小松清猷)奥小姓 ならびに ご近習番を申しつける。 403 00:39:41,716 --> 00:39:46,854 (清猷)殿の近くに控える 大事なる勤めである。 404 00:39:46,854 --> 00:39:53,194 あいにく殿は 城には おられぬが 何よりの見習いの時と心得よ。 405 00:39:53,194 --> 00:39:58,366 はっ。 肝付尚五郎 身命を賭して・ 406 00:39:58,366 --> 00:40:04,171 お役目 全うする覚悟にございまする。 うむ。 407 00:40:04,171 --> 00:40:07,074 よかったのう。 はい。 408 00:40:07,074 --> 00:40:09,774 急げ。 はっ。 409 00:40:11,546 --> 00:40:14,448 今日は 朝からバタバタしておってな。 410 00:40:14,448 --> 00:40:17,218 何かあったのでございますか? 411 00:40:17,218 --> 00:40:20,888 今朝 船が着いたのじゃ。 412 00:40:20,888 --> 00:40:26,588 船? うん。 船じゃ。 413 00:40:31,899 --> 00:40:34,569 大久保さん! 414 00:40:34,569 --> 00:40:39,440 その船で 大久保様のお父上が・ 415 00:40:39,440 --> 00:40:46,180 およそ5年間の島流しから お帰りになったのでございます。 416 00:40:46,180 --> 00:40:50,585 (大久保利世)苦労かけたなあ。 417 00:40:50,585 --> 00:40:55,256 よくぞ ご無事で…。 418 00:40:55,256 --> 00:41:04,865 ・~ 419 00:41:04,865 --> 00:41:07,565 肝付さあ…。 420 00:41:09,203 --> 00:41:12,540 大久保さん。 421 00:41:12,540 --> 00:41:18,240 よかった… よかったですね。 422 00:41:19,880 --> 00:41:29,880 肝付さあ こいで… こいでやっと 自分の未来が見えてきもした。 423 00:41:32,226 --> 00:41:37,898 はい… はい。 424 00:41:37,898 --> 00:42:06,927 ・~ 425 00:42:06,927 --> 00:42:09,196 おいしゅうございますか? 426 00:42:09,196 --> 00:42:14,535 ああ… なかなかに美味じゃ。 427 00:42:14,535 --> 00:42:16,470 ようございました。 428 00:42:16,470 --> 00:42:20,875 安政2年 春。 429 00:42:20,875 --> 00:42:27,875 心穏やかな季節が 幕を開けたばかりの頃でした。 430 00:42:32,486 --> 00:42:35,423 篤子の件 いよいよ動きだした。 431 00:42:35,423 --> 00:42:38,426 水戸様が…。 天下に聞こえた うるさ型。 432 00:42:38,426 --> 00:42:40,728 無礼千万じゃ! 愚かにもな。 433 00:42:40,728 --> 00:42:43,397 なぜ わしに問う? 何故にございましょう? 434 00:42:43,397 --> 00:42:46,300 そなたと… 夜桜でも眺めようと思うてのう。 435 00:42:46,300 --> 00:42:48,903 女子として…。 わしへの思い? 436 00:42:48,903 --> 00:42:51,405 あっち~! 江戸へ? 437 00:42:51,405 --> 00:42:53,340 わしは知らぬぞ。 破談じゃな。 438 00:42:53,340 --> 00:42:56,277 江戸へ行くぞ~! 439 00:42:56,277 --> 00:43:01,477 お篤 花見をやるぞ。 お花見にございますか! 440 00:43:04,051 --> 00:43:07,188 <東京都目黒区。・ 441 00:43:07,188 --> 00:43:09,857 目黒不動尊瀧泉寺は・ 442 00:43:09,857 --> 00:43:15,857 西郷吉之助 後の西郷隆盛ゆかりの寺です> 443 00:43:21,202 --> 00:43:25,873 <寺の縁起によると 平安時代に創建され・ 444 00:43:25,873 --> 00:43:30,173 江戸の末期には 大いに にぎわったと伝わります> 445 00:43:35,216 --> 00:43:42,890 <嘉永7年 1854年 摩藩は 藩主 斉彬の急病や・ 446 00:43:42,890 --> 00:43:48,590 五男 虎寿丸の急死など 相次いで不幸に見舞われます> 447 00:43:50,564 --> 00:43:56,437 <西郷は 目黒不動尊で 斉彬の回復を祈願したと・ 448 00:43:56,437 --> 00:43:59,737 親友にあてた手紙に つづっています> 449 00:44:05,079 --> 00:44:09,350 <やがて 快方に向かった斉彬のもと・ 450 00:44:09,350 --> 00:44:14,855 西郷隆盛は 動乱の幕末を駆け抜けていきます> 451 00:44:14,855 --> 00:44:26,855 ・~