1 00:00:04,101 --> 00:00:07,037 (西郷吉之助) 朝廷より賜りし 錦の御旗じゃ。 2 00:00:07,037 --> 00:00:09,039 (徳川慶喜)錦の御旗じゃと!? 3 00:00:09,039 --> 00:00:12,176 <錦の御旗を掲げた 反徳川勢力。・ 4 00:00:12,176 --> 00:00:17,047 一方 朝敵の汚名を着せられた徳川慶喜は 少数の家臣を連れ・ 5 00:00:17,047 --> 00:00:19,049 江戸に逃げ帰ってしまったのです> 6 00:00:19,049 --> 00:00:22,819 (天璋院) よもや 慶喜公が逃げ帰ってくるとは…。 7 00:00:22,819 --> 00:00:26,323 (重野)公方様を追って 江戸へ 攻め入ってまいるのでしょうか? 8 00:00:26,323 --> 00:00:29,860 <大奥の女性たちは 徳川家が官軍の手によって・ 9 00:00:29,860 --> 00:00:33,730 滅ぼされるかもしれないと 恐れおののくのでした> 10 00:00:33,730 --> 00:00:37,334 (本寿院) 今すぐ 慶喜の首 差し出すのじゃ! 11 00:00:37,334 --> 00:00:39,703 (静寛院)慶喜公を許すことは できませぬ。 12 00:00:39,703 --> 00:00:44,875 (滝山)あのお方のお命と引き換えに 徳川のお家が安泰となるのでしたら…。 13 00:00:44,875 --> 00:00:50,547 あなたは… 家族です。 家族…。 14 00:00:50,547 --> 00:00:55,719 私は 命を懸けて あなたを守らねばなりませぬ。 15 00:00:55,719 --> 00:01:02,159 <そして 天璋院は 大奥の運命を ある人物に託すこととなるのです> 16 00:01:02,159 --> 00:01:16,173 ・~(テーマ音楽) 17 00:01:16,173 --> 00:03:46,173 ・~ 18 00:03:49,059 --> 00:03:54,197 大奥では 逃げ帰ってきた 慶喜様を追って・ 19 00:03:54,197 --> 00:04:00,197 官軍が 江戸に攻め下るとの噂が 飛び交っておりました。 20 00:04:03,473 --> 00:04:12,482 朝廷に奉る 慶喜さん助命の嘆願書です。 ありがとうございます。 21 00:04:12,482 --> 00:04:16,782 これで慶喜殿も助かるかもしれませぬ。 22 00:04:21,191 --> 00:04:31,168 ただ この書状が 間違いなく朝廷に届けられるか…。 23 00:04:31,168 --> 00:04:36,868 (土御門藤子)私が お届けいたします。 藤子…。 24 00:04:39,843 --> 00:04:49,143 (藤子)この命に代えましても どうか お任せあそばしていただかされ。 25 00:04:50,854 --> 00:04:56,326 都は 摩や長州の軍勢で あふれかえっておるというが・ 26 00:04:56,326 --> 00:04:58,395 それを知っての上でか? 27 00:04:58,395 --> 00:05:04,095 それゆえ ほかの者に 任せるわけにはまいらぬのです。 28 00:05:07,003 --> 00:05:16,303 分かった。 そなたに預けよう。 ありがたき幸せに存じます。 29 00:05:24,387 --> 00:05:30,193 私も 朝廷への嘆願を 近衛家に頼むことにいたしました。 30 00:05:30,193 --> 00:05:37,033 この文を お読みいただければ お力になってくださるかと。 31 00:05:37,033 --> 00:05:39,733 (唐橋)天璋院様。 32 00:05:42,873 --> 00:05:50,180 (唐橋)そちらは 私にお任せくださいませ。 そちに? 33 00:05:50,180 --> 00:05:56,052 天璋院様 唐橋は 都の事情に通じておりまする。 34 00:05:56,052 --> 00:05:58,054 (重野)そうでありましたな。 35 00:05:58,054 --> 00:06:07,354 徳川家の御ため 天璋院様の御ため お任せいただければ 光栄に存じます。 36 00:06:13,403 --> 00:06:18,642 唐橋… すまぬ。 37 00:06:18,642 --> 00:06:23,280 このような時にしか お役に立てませぬゆえ。 38 00:06:23,280 --> 00:06:27,817 よろしく頼んだぞ。 頼みましたぞ。 39 00:06:27,817 --> 00:06:30,720 お任せくださいませ! 40 00:06:30,720 --> 00:06:41,364 ・~ 41 00:06:41,364 --> 00:06:44,167 (歌橋)本寿院様! おお~っ・ 42 00:06:44,167 --> 00:06:48,838 大御台 見つけたぞ。 一緒に飲まぬか? 43 00:06:48,838 --> 00:06:55,712 おっ 滝山も どうじゃ? 本寿院様 このような昼間から 酒など。 44 00:06:55,712 --> 00:07:00,850 よいではないか! 憂さを晴らしたいのじゃ。 45 00:07:00,850 --> 00:07:07,958 母上様 今は大事なる時。 慶喜殿も謹慎しておいでなのですよ。 46 00:07:07,958 --> 00:07:10,860 慶喜が どうした。・ 47 00:07:10,860 --> 00:07:17,267 徳川が追い詰められたは すべて あの者のせいではないか。 48 00:07:17,267 --> 00:07:23,473 何が謹慎じゃ。 これ見よがしになあ… こざかしい。 49 00:07:23,473 --> 00:07:28,144 (歌橋)あっ! 危ない! お危のうございます 本寿院様。 50 00:07:28,144 --> 00:07:35,844 大事ないない。 気持ちように酔うただけじゃ。 51 00:07:37,821 --> 00:07:40,657 歌橋。 はい。 52 00:07:40,657 --> 00:07:44,527 昼日中の酒は やめていただくよう。 よいな。 53 00:07:44,527 --> 00:07:50,166 承知いたしました。 本寿院様。 さあ お部屋に参りましょう。・ 54 00:07:50,166 --> 00:07:52,102 本寿院様。 55 00:07:52,102 --> 00:07:59,309 一方 京では 摩から このお方が 到着しておられました。 56 00:07:59,309 --> 00:08:01,244 (小松帯刀)まことに面目ない。 57 00:08:01,244 --> 00:08:05,782 新政府樹立という時に 後れを取ってしまいました。 58 00:08:05,782 --> 00:08:08,118 (大久保一蔵)お具合は もう? 59 00:08:08,118 --> 00:08:11,988 ええ。 脚の痛みも だいぶ よくなりました。 60 00:08:11,988 --> 00:08:15,458 (岩倉具視)摩さんのご家老が 加わってくだされば・ 61 00:08:15,458 --> 00:08:18,795 我らに怖いものなしですわ。 62 00:08:18,795 --> 00:08:22,132 畏れ入ります。 63 00:08:22,132 --> 00:08:25,802 王政復古により 発足した新政府は・ 64 00:08:25,802 --> 00:08:29,973 総裁に 有栖川宮熾仁親王様・ 65 00:08:29,973 --> 00:08:32,809 副総裁に 三条実美様・ 66 00:08:32,809 --> 00:08:36,479 岩倉具視様が おつきあそばしもした。 67 00:08:36,479 --> 00:08:42,285 小松様には 総裁局顧問をお任せしたい。・ 68 00:08:42,285 --> 00:08:45,822 それと いずれ 外国事務局をのう。 69 00:08:45,822 --> 00:08:50,694 摩こそ 外国との交渉の 窓口になるべきでごわす。 70 00:08:50,694 --> 00:08:57,394 それには 小松様をおいて ほかには おられぬと考えた次第でございもす。 71 00:08:59,369 --> 00:09:04,207 分かりました。 身に余る大役ではございますが・ 72 00:09:04,207 --> 00:09:09,045 お引き受けいたしましょう。 そいは よかった。 73 00:09:09,045 --> 00:09:19,345 よろしゅう頼みますぞ。 こちらこそ よろしくお願いいたします。 74 00:09:24,127 --> 00:09:29,127 あの… 西郷さんは どちらに? 75 00:09:30,800 --> 00:09:39,509 戦支度に かかりきりでございもす。 戦になるのですか…。 76 00:09:39,509 --> 00:09:44,147 それは どうしても 避けられないことなのでしょうか。 77 00:09:44,147 --> 00:09:49,486 西郷さんには 江戸攻めの参謀に ついていただきます。・ 78 00:09:49,486 --> 00:09:54,991 これから 正式に 任ぜられる運びとなりましょう。 79 00:09:54,991 --> 00:09:59,162 西郷さんが参謀に…。 80 00:09:59,162 --> 00:10:03,500 西郷様は 江戸攻めの一切を取りしきる・ 81 00:10:03,500 --> 00:10:10,200 参謀という重要なお役目を 任されることになったのです。 82 00:10:14,511 --> 00:10:17,547 (大山綱良)大砲の数は こいでよかか? 83 00:10:17,547 --> 00:10:20,183 (海江田信義)間違いなかです。 すんもはん。 84 00:10:20,183 --> 00:10:23,883 ご家老の小松さあが 見えもしたぞ。 85 00:10:26,055 --> 00:10:29,192 小松様が…。 86 00:10:29,192 --> 00:10:32,195 会えぬ? 会えぬとは どういうことですか? 87 00:10:32,195 --> 00:10:34,864 (伊地知正治) 今は お会いできぬちゅうばかりで…。 88 00:10:34,864 --> 00:10:36,800 西郷さんと 是非 話がしたいのです。 89 00:10:36,800 --> 00:10:43,873 小松様 こいから 戦が始まっとでごわす。 切迫しておっとでごわす。 90 00:10:43,873 --> 00:10:46,209 それは分かります。 分かりますが…。 91 00:10:46,209 --> 00:10:49,879 こいまでの西郷さあのようなわけには いかんとでごわす。 92 00:10:49,879 --> 00:10:55,351 どうかご理解ください。 93 00:10:55,351 --> 00:11:00,557 こんなことを言いたくはありませんが 私は 家老ですよ。 94 00:11:00,557 --> 00:11:02,525 ここを通してもらいましょう。 95 00:11:02,525 --> 00:11:11,201 そいは困りもす。 おいたちは もはや 摩の軍ではありもはん。 96 00:11:11,201 --> 00:11:14,401 朝廷の軍じゃとでごわす。 97 00:11:18,041 --> 00:11:24,180 たとえ ご家老でも勝手は許されもはん。 98 00:11:24,180 --> 00:11:27,684 それでも通してください。 99 00:11:27,684 --> 00:11:30,484 通すのだ! 100 00:11:32,856 --> 00:11:37,193 そいは困りもす。 通せ! 101 00:11:37,193 --> 00:11:42,193 (伊地知)ご家老! (大久保)小松様! 102 00:11:47,704 --> 00:11:50,039 これは 一体 どういうことなのです!? 103 00:11:50,039 --> 00:11:54,210 西郷さんは 何を考えているのですか? 104 00:11:54,210 --> 00:11:57,113 恐らくは 小松様に会うて・ 105 00:11:57,113 --> 00:12:01,551 気持ちが ぐらつくとが 嫌じゃっとでございもんそ。 106 00:12:01,551 --> 00:12:07,156 ぐらつくとは 慶喜殿を攻めることがですか? 107 00:12:07,156 --> 00:12:14,831 このところ おいも 吉之助さあが 分からんごつなることがありもす。 108 00:12:14,831 --> 00:12:18,501 分からない? 109 00:12:18,501 --> 00:12:23,673 慶喜公の処分についても 江戸攻めに関しても・ 110 00:12:23,673 --> 00:12:27,543 過酷ちいうか 容赦なかところがありもす。・ 111 00:12:27,543 --> 00:12:30,446 吉之助さあらしくなかちいうか・ 112 00:12:30,446 --> 00:12:34,183 前の おっとりしたところが 消えてしもうて。 113 00:12:34,183 --> 00:12:36,686 それは…? 114 00:12:36,686 --> 00:12:43,486 分かりもはん。 吉之助さあが変わってしもうたとか…。 115 00:12:45,395 --> 00:12:50,533 西郷さんに 何があったというのだ。 116 00:12:50,533 --> 00:12:53,036 その数日後・ 117 00:12:53,036 --> 00:13:01,744 天璋院様の文を携えた唐橋様が 京に到着なさいました。 が…。 118 00:13:01,744 --> 00:13:08,151 父 忠熙は 具合が悪うて・ 119 00:13:08,151 --> 00:13:10,987 今は 伏せっております。 120 00:13:10,987 --> 00:13:15,491 この書状を ご覧いただくだけで 結構なのでございます。 121 00:13:15,491 --> 00:13:20,830 体に さわりますさかい それも かなわしません。 122 00:13:20,830 --> 00:13:26,169 ならば 天璋院様の このお手紙を 朝廷のしかるべき方に…。 123 00:13:26,169 --> 00:13:28,869 無理どすな。 124 00:13:30,840 --> 00:13:37,140 何とぞ… 何とぞ お願いつかまつりまする。 125 00:13:38,715 --> 00:13:42,018 今 そないなことをしやはったら・ 126 00:13:42,018 --> 00:13:46,856 どんな大きい火の粉が 飛んでくることやら。 127 00:13:46,856 --> 00:13:50,693 これだけ お頼みしても かないませぬか? 128 00:13:50,693 --> 00:13:57,193 あきらめとくなはれ。 そろそろ出かけますよってに。 129 00:14:14,484 --> 00:14:18,821 (幾島)私 幾島と申します。 130 00:14:18,821 --> 00:14:22,658 江戸城 大奥よりのお使者が 参られたと聞きまして・ 131 00:14:22,658 --> 00:14:24,594 駆けつけましてございます。 132 00:14:24,594 --> 00:14:30,833 あの 天璋院様より 御用を命じられました 唐橋と申します。 133 00:14:30,833 --> 00:14:33,533 天璋院様…。 134 00:14:35,671 --> 00:14:42,845 なんと お懐かしい お名前ですこと。 135 00:14:42,845 --> 00:14:55,425 ・~ 136 00:14:55,425 --> 00:14:57,860 (お琴)痛いんどすか? 137 00:14:57,860 --> 00:15:03,666 いや 大したことはない。 どうした? 138 00:15:03,666 --> 00:15:09,472 幾島さんいうお方が お見えどすけど。 幾島? 139 00:15:09,472 --> 00:15:15,144 それは貫禄のある 女子さんでいらっしゃいますえ。 140 00:15:15,144 --> 00:15:17,814 お久しぶりでございます。 141 00:15:17,814 --> 00:15:26,489 篤姫様 天璋院様の老女をつとめました 幾島と申します。 142 00:15:26,489 --> 00:15:29,789 幾島殿…。 143 00:15:32,361 --> 00:15:34,363 ああ…。 144 00:15:34,363 --> 00:15:38,000 ご対面は ここまでと させていただきまする。 145 00:15:38,000 --> 00:15:42,505 幾島といいます。 本当に恐ろしいのです。 146 00:15:42,505 --> 00:15:45,408 そうなのですか? 147 00:15:45,408 --> 00:15:49,378 あ… あの時の…。 148 00:15:49,378 --> 00:15:55,518 あの 何か? あっ いえ…。 149 00:15:55,518 --> 00:16:02,125 本日 急に伺いましたのは ほかでもありませぬ。 150 00:16:02,125 --> 00:16:09,465 天璋院様から 慶喜様のお命を お助け願いたいと・ 151 00:16:09,465 --> 00:16:16,765 このような嘆願書が 参っているのでございますが。 152 00:16:20,109 --> 00:16:27,850 今 京は 慶喜様憎し それ一色でございますので…。 153 00:16:27,850 --> 00:16:31,487 無理からぬことですね。 154 00:16:31,487 --> 00:16:40,496 そこで 摩藩ご家老の小松様に お願いがございます。 155 00:16:40,496 --> 00:16:42,431 はい。 156 00:16:42,431 --> 00:16:50,731 江戸攻めを おやめくださるよう お計らい願えませんでしょうか。 157 00:16:52,508 --> 00:16:59,849 私も 無益な戦は 避けるべきだと考えております。 158 00:16:59,849 --> 00:17:05,121 しかし 慶喜公の首を挙げねば・ 159 00:17:05,121 --> 00:17:08,991 日本を一つにできないと 考えている者もいるようで…。 160 00:17:08,991 --> 00:17:12,995 それは どなたが? 161 00:17:12,995 --> 00:17:19,468 特に 西郷という者が。 162 00:17:19,468 --> 00:17:21,404 西郷殿…。 163 00:17:21,404 --> 00:17:26,104 西郷殿。 よくぞ ここまで なされました。 164 00:17:29,145 --> 00:17:32,815 すんもはん すんもはん… ほっといたしもしたもんで…。 165 00:17:32,815 --> 00:17:36,686 これは また 懐かしいお名前で。 166 00:17:36,686 --> 00:17:43,159 此度の出兵では 官軍の参謀を務めます。 167 00:17:43,159 --> 00:17:48,965 ならば 西郷殿を 説き伏せてくださいませ。 168 00:17:48,965 --> 00:17:58,708 それが… お恥ずかしいことに 会うことすら かなわぬのです。 169 00:17:58,708 --> 00:18:05,008 会えぬ? 家老である私を避けているようなのです。 170 00:18:09,318 --> 00:18:17,460 それにしても なんと皮肉な…。・ 171 00:18:17,460 --> 00:18:28,160 天璋院様のご婚礼に奔走された西郷殿が 江戸攻めの参謀とは…。 172 00:18:31,007 --> 00:18:37,146 幾島殿に 一つ お願いしたいことがございます。 173 00:18:37,146 --> 00:18:43,819 もう これしか 西郷さんを動かす手だては ないと思います。 174 00:18:43,819 --> 00:18:46,856 いかなることにございましょう。 175 00:18:46,856 --> 00:18:49,992 一方 江戸では…。 176 00:18:49,992 --> 00:18:54,163 (勝 麟太郎) この度 陸軍総裁を仰せつかった・ 177 00:18:54,163 --> 00:18:57,066 勝安房守でございます。 178 00:18:57,066 --> 00:19:01,671 (板倉勝静) して 長軍とは いかに戦うつもりか。 179 00:19:01,671 --> 00:19:04,440 (松平容保) 我が方には 12隻の軍艦がござる。 180 00:19:04,440 --> 00:19:09,245 それを駿河から相模にかけての海沿いに 待ち受けさせ・ 181 00:19:09,245 --> 00:19:14,083 江戸へ入ろうとする長軍を たたくという策が よろしいかと。 182 00:19:14,083 --> 00:19:18,988 こちらから 大坂湾に乗り込む手もありまするぞ。 183 00:19:18,988 --> 00:19:21,791 戦はいたしませぬ。 184 00:19:21,791 --> 00:19:25,127 何故か! そのような腰抜けなことで・ 185 00:19:25,127 --> 00:19:28,798 陸軍総裁とは笑わせるのう! お黙りあれ! 186 00:19:28,798 --> 00:19:34,136 よろしいか方々 今は 戦をする時にあらず。 187 00:19:34,136 --> 00:19:41,010 天璋院様 静寛院様も 朝廷に 嘆願書を書いておいでです。 188 00:19:41,010 --> 00:19:47,149 かようなる時に むやみに騒ぎ立てて何とされます! 189 00:19:47,149 --> 00:19:49,449 しかし…。 190 00:19:53,022 --> 00:20:00,322 ほかに道はない。 こうするしかないのだ。 191 00:20:05,167 --> 00:20:09,505 それから間もない 2月12日。 192 00:20:09,505 --> 00:20:14,009 慶喜様は 更なる恭順の意を表すため・ 193 00:20:14,009 --> 00:20:22,209 江戸城を出て 上野 寛永寺で 謹慎を続けることになりました。 194 00:20:25,187 --> 00:20:29,058 それと同じ頃 京では・ 195 00:20:29,058 --> 00:20:35,358 慶喜様討伐の軍勢が ついに出立したのです。 196 00:20:43,539 --> 00:20:48,839 ついに長軍が 江戸を目指して動きだしました。 197 00:20:50,413 --> 00:20:53,113 いよいよじゃな。 198 00:20:58,888 --> 00:21:05,161 軍の参謀の名前を ご存じでしょうか。 いいや。 199 00:21:05,161 --> 00:21:10,032 西郷吉之助と申す者だと。 200 00:21:10,032 --> 00:21:12,835 西郷じゃと…。 201 00:21:12,835 --> 00:21:16,172 (勝)天璋院様ご存じの者と聞きました。 202 00:21:16,172 --> 00:21:21,844 そして 総大将は 有栖川宮様。 203 00:21:21,844 --> 00:21:26,144 和宮様の許婚だった方でございます。 204 00:21:31,320 --> 00:21:35,120 なんということじゃ…。 205 00:21:37,860 --> 00:21:43,532 あの… 天璋院様。 206 00:21:43,532 --> 00:21:47,403 以前 策があると申しました。 207 00:21:47,403 --> 00:21:50,873 戦わずして勝つ。 208 00:21:50,873 --> 00:21:54,343 無策が何よりの策であると 申しておったな。 209 00:21:54,343 --> 00:21:56,879 おっしゃるとおりにございます。 210 00:21:56,879 --> 00:22:04,179 それについては 考えておりますゆえ どうぞ お心安らかにおわしませ。 211 00:22:05,688 --> 00:22:12,828 それは 難しいのう。 難しい? 212 00:22:12,828 --> 00:22:19,168 敵軍が向かってきているというのに 心安らかになど…。 213 00:22:19,168 --> 00:22:23,172 存外 肝が お小さいのですな。 214 00:22:23,172 --> 00:22:30,679 こう見えても 私は女子ぞ。 今でも 足が すくんでおるわ。 215 00:22:30,679 --> 00:22:34,517 それは 私も同様にて。 216 00:22:34,517 --> 00:22:45,160 ・~ 217 00:22:45,160 --> 00:22:48,197 有栖川宮さんが…。 218 00:22:48,197 --> 00:22:57,697 江戸攻めの総督だそうです。 お気持ち お察しいたしまする。 219 00:23:00,543 --> 00:23:06,815 母上様こそ お里の軍勢に攻められるのやて・ 220 00:23:06,815 --> 00:23:11,487 なんと むごいことで あらしゃいましょう。 221 00:23:11,487 --> 00:23:18,160 私たちは よく似ておりますね。 222 00:23:18,160 --> 00:23:29,171 私たちは どこまでも 同じような運命を たどっていくのやもしれませんね。 223 00:23:29,171 --> 00:23:34,043 ならば それはそれ・ 224 00:23:34,043 --> 00:23:41,343 手を携えて生きてまいりましょう。 そういたしますか。 225 00:23:45,521 --> 00:23:49,858 (滝山)失礼つかまつります。 226 00:23:49,858 --> 00:23:55,030 天璋院様 唐橋が 京より戻りましてございます。 227 00:23:55,030 --> 00:23:59,201 唐橋が? すぐに参る。 228 00:23:59,201 --> 00:24:08,201 お役に立てず まことに面目次第もございません。 229 00:24:09,812 --> 00:24:18,112 そうであったか…。 とにもかくにも ご苦労であった。 230 00:24:26,362 --> 00:24:34,503 唐橋は 京で 天璋院様ゆかりの方に お会いしたとのことにございます。 231 00:24:34,503 --> 00:24:37,503 ゆかりの者? 232 00:24:41,844 --> 00:24:44,747 (幾島)ご無礼つかまつりまする。 233 00:24:44,747 --> 00:24:55,747 (雷鳴) 234 00:24:57,393 --> 00:25:01,864 そなた…。 235 00:25:01,864 --> 00:25:06,164 お懐かしゅうございます。 236 00:25:09,672 --> 00:25:13,475 幾島…。 237 00:25:13,475 --> 00:25:22,151 ・~ 238 00:25:22,151 --> 00:25:29,024 これは まことか? 夢ではないのか!? 239 00:25:29,024 --> 00:25:31,160 あっ…。 240 00:25:31,160 --> 00:25:35,460 夢ではないようにございますね。 241 00:25:41,503 --> 00:25:44,803 会いたかった。 242 00:25:46,375 --> 00:25:49,378 会いたかったぞ! 243 00:25:49,378 --> 00:25:56,518 それほど お喜びいただけるとは 思ってもおりませなんだ。 244 00:25:56,518 --> 00:25:59,421 相変わらず 口が減らぬのう。 245 00:25:59,421 --> 00:26:06,328 天璋院様こそ 一本気なところは 少しも変わっておられぬようで。 246 00:26:06,328 --> 00:26:10,632 そうでなければ 私が私でなくなる。 247 00:26:10,632 --> 00:26:16,832 私も 口が減らなくてこその 幾島でございます。 248 00:26:22,344 --> 00:26:29,485 それで 参った本当の用向きは何じゃ? 249 00:26:29,485 --> 00:26:36,158 京で 摩藩家老の小松様に お会いしました。 250 00:26:36,158 --> 00:26:39,828 帯刀殿に。 それで? 251 00:26:39,828 --> 00:26:47,169 私は その小松様に頼まれて 江戸に参ったのでございます。 252 00:26:47,169 --> 00:26:51,039 頼まれた。 何をじゃ? 253 00:26:51,039 --> 00:26:55,511 西郷さんに宛てて 天璋院様に 手紙を書いていただきたい。 254 00:26:55,511 --> 00:27:00,849 そして それを 幾島様の手で 届けていただきたいのです。 255 00:27:00,849 --> 00:27:03,752 私がでございますか? 256 00:27:03,752 --> 00:27:10,659 格別なご縁がある お二人なら 西郷を動かせるやもしれません。 257 00:27:10,659 --> 00:27:16,659 とにかく手を尽くして 天璋院様を お守りせねば。 258 00:27:20,335 --> 00:27:27,009 そうか…。 それで そちは わざわざ江戸まで。 259 00:27:27,009 --> 00:27:33,309 なんの 喜んで参りました。 260 00:27:38,687 --> 00:27:46,161 よし 書こう。 西郷に宛てて 私の気持ちをしたためよう。 261 00:27:46,161 --> 00:27:52,668 私も西郷殿に 思いの丈を ぶつけてまいりましょう。 262 00:27:52,668 --> 00:27:58,173 頼んだぞ。 お任せくださいませ。 263 00:27:58,173 --> 00:28:13,121 ・~ 264 00:28:13,121 --> 00:28:20,462 こうしておると まるで 昔に戻ったようじゃな。 265 00:28:20,462 --> 00:28:26,134 そのような のんびりしたことを 仰せになっている お暇がありましたら・ 266 00:28:26,134 --> 00:28:30,434 早くお書きくださいませ。 267 00:28:32,007 --> 00:28:36,778 やはり 昔に戻ったようじゃ。 268 00:28:36,778 --> 00:28:56,131 ・~ 269 00:28:56,131 --> 00:29:03,972 3月になり 官軍の本隊は 早くも江戸近くに到達しておりました。 270 00:29:03,972 --> 00:29:08,243 伊地知さん率いる 東山軍は 二手に分かれて・ 271 00:29:08,243 --> 00:29:12,447 府中と大宮に入っておりもす。 272 00:29:12,447 --> 00:29:19,788 西郷様は 江戸城総攻撃の準備を 整えつつありました。 273 00:29:19,788 --> 00:29:29,464 ・~ 274 00:29:29,464 --> 00:29:34,803 これは 徳川家大奥 天璋院様よりの使いにございますぞ! 275 00:29:34,803 --> 00:29:37,472 無礼はなりませぬ! 276 00:29:37,472 --> 00:29:46,481 いざ 大総督府参謀 西郷吉之助殿に お取り次ぎ願わしゅう! 277 00:29:46,481 --> 00:29:54,823 ・~ 278 00:29:54,823 --> 00:29:58,493 幾島様じゃっち!? 279 00:29:58,493 --> 00:30:07,836 ・~ 280 00:30:07,836 --> 00:30:11,136 面を お上げください。 281 00:30:17,512 --> 00:30:22,512 こいは また お懐かしゅうございもす。 282 00:30:24,186 --> 00:30:31,860 天璋院様から お手紙を預かってきております。 283 00:30:31,860 --> 00:30:35,160 天璋院様から!? 284 00:30:49,878 --> 00:30:53,178 こちらでございます。 285 00:30:56,752 --> 00:31:00,452 畏れ入りましてございもす。 286 00:31:06,828 --> 00:31:12,528 どうぞ お読みくださいませ。 287 00:31:25,514 --> 00:31:35,524 「この度 お願いいたしますのは ほかでもない 徳川慶喜のことです。・ 288 00:31:35,524 --> 00:31:41,196 慶喜と私は かねてより心が通じず・ 289 00:31:41,196 --> 00:31:44,099 将軍職に就いたことも・ 290 00:31:44,099 --> 00:31:47,702 いかがであろうかと 心配しておりましたが・ 291 00:31:47,702 --> 00:31:55,877 朝敵のご沙汰を承ったと聞き 帝に対し まことに畏れ入り奉り・ 292 00:31:55,877 --> 00:32:00,549 深く心を痛めております」。 293 00:32:00,549 --> 00:32:04,519 西郷さん… 西郷吉之助さん! 294 00:32:04,519 --> 00:32:07,155 お供させては いただけませんでしょうか? 295 00:32:07,155 --> 00:32:13,495 何のためじゃ? 姫様を お守りするためでございもす。 296 00:32:13,495 --> 00:32:21,169 「どうか 慶喜の命を助け 徳川家をお救いくださいますよう・ 297 00:32:21,169 --> 00:32:25,507 御所へ おとりなしくださいませんでしょうか。・ 298 00:32:25,507 --> 00:32:28,844 徳川家永続のためならば・ 299 00:32:28,844 --> 00:32:33,682 私の命など どうなろうとも かまいませぬ。・ 300 00:32:33,682 --> 00:32:40,188 私は 徳川の土となる 覚悟でございます。・ 301 00:32:40,188 --> 00:32:43,091 ご迷惑でございましょうが・ 302 00:32:43,091 --> 00:32:49,197 あなた様のほかに 頼る相手もございませぬ。・ 303 00:32:49,197 --> 00:32:57,072 どうか くれぐれも哀れみくださり お救いくださいますよう・ 304 00:32:57,072 --> 00:33:03,145 どうぞどうぞ よろしくおくみ取りくださいませ。・ 305 00:33:03,145 --> 00:33:10,445 州隊長様。 天璋院」。 306 00:33:15,157 --> 00:33:23,031 改めて申すまでもなく これは 前代未聞のことにございます。 307 00:33:23,031 --> 00:33:26,668 先々代将軍の御台様が・ 308 00:33:26,668 --> 00:33:34,176 摩の隊長に じかに文をしたためられるなど。 309 00:33:34,176 --> 00:33:37,078 ここまでなさった・ 310 00:33:37,078 --> 00:33:48,523 天璋院様のお気持ちを 何とぞ推し量ってくださいませ。 311 00:33:48,523 --> 00:33:57,532 ・~ 312 00:33:57,532 --> 00:34:00,532 そいは…。 313 00:34:03,138 --> 00:34:08,476 別の話でございもす。 314 00:34:08,476 --> 00:34:11,476 別の話? 315 00:34:13,148 --> 00:34:23,291 徳川家を倒さんかぎり こん国が変わることは ありもはん。 316 00:34:23,291 --> 00:34:28,129 あなたは 一度は お命を捨てた身。 317 00:34:28,129 --> 00:34:30,832 しかも 2度の島送りを経て・ 318 00:34:30,832 --> 00:34:36,705 人の苦しみ つらさを 人一倍お分かりのはず。 319 00:34:36,705 --> 00:34:41,176 学ばれたことも多いはず。 320 00:34:41,176 --> 00:34:44,079 そういうお方が・ 321 00:34:44,079 --> 00:34:50,185 武力をもって 事を終わらせようというのは・ 322 00:34:50,185 --> 00:34:54,856 いかがなものでございましょうか。 323 00:34:54,856 --> 00:35:00,729 なればこそでございもす。 なればこそ? 324 00:35:00,729 --> 00:35:09,971 命を捨て 島であきらめかけても なんとか生き延びてまいりもした。 325 00:35:09,971 --> 00:35:15,143 まだ この世で なすことがあるじゃろうと・ 326 00:35:15,143 --> 00:35:20,815 天が 私に 命じておられるのでございもんそ。 327 00:35:20,815 --> 00:35:26,154 西郷殿は 天璋院様をお忘れか! お分かりください! 328 00:35:26,154 --> 00:35:30,492 天は 徳川を滅ぼせと 命じたのでございましょうか! 329 00:35:30,492 --> 00:35:36,164 天璋院様を これほどまでに苦しめ 追い詰めよと! 330 00:35:36,164 --> 00:35:40,164 そこまでやらんにゃならんとでごわす! 331 00:35:44,039 --> 00:35:50,512 そして そこまでのことができるのは・ 332 00:35:50,512 --> 00:35:55,812 この身をおいて ほかには おりもはん。 333 00:35:57,852 --> 00:36:04,125 徳川と戦うて 戦場の露と消えようとも・ 334 00:36:04,125 --> 00:36:12,125 残された みんなで この国を造っていってくれもんそ。 335 00:36:15,470 --> 00:36:25,770 では… いくら話しても 分かり合えないと。 336 00:36:28,483 --> 00:36:33,783 まっこて すんもはん。 337 00:36:41,830 --> 00:36:54,843 天璋院様に 何か お言づてがありましたら 承りますが…。 338 00:36:54,843 --> 00:37:01,516 おいのような者に お手紙を下さり・ 339 00:37:01,516 --> 00:37:07,322 ありがとうございもすと お伝えください。 340 00:37:07,322 --> 00:37:16,464 そいから… どうかお元気でと…。 341 00:37:16,464 --> 00:37:24,339 江戸に攻め込もうという あなたが お元気でと…。 342 00:37:24,339 --> 00:38:03,639 ・~ 343 00:38:08,716 --> 00:38:12,016 江戸城総攻めは…。 344 00:38:16,124 --> 00:38:22,797 3月15日とする! 全軍に伝えよ! 345 00:38:22,797 --> 00:38:25,097 (一同)ははっ! 346 00:38:34,142 --> 00:38:38,480 悪者になろうとしておる? 西郷がか。 347 00:38:38,480 --> 00:38:41,382 そのように見受けられました。 348 00:38:41,382 --> 00:38:49,991 恐らく 己独りの身に すべてを背負って 死んでいこうとしているかのように。 349 00:38:49,991 --> 00:38:52,660 己独りの身に…。 350 00:38:52,660 --> 00:38:57,499 そこまでせねば この日本国は 変えられぬと・ 351 00:38:57,499 --> 00:39:01,169 あの者なりに 覚悟をしているのでありましょうが…。 352 00:39:01,169 --> 00:39:06,774 それだけに その意志は固うございます。 353 00:39:06,774 --> 00:39:13,114 西郷は 少しも変わっておらぬのじゃな。 354 00:39:13,114 --> 00:39:15,783 (幾島)はっ? 355 00:39:15,783 --> 00:39:19,654 私の知っておる西郷のままじゃ。 356 00:39:19,654 --> 00:39:24,459 いや さまざまな目に遭うて鍛えられ・ 357 00:39:24,459 --> 00:39:30,459 更に 更に 情篤き男となっているのであろう。 358 00:39:32,133 --> 00:39:38,806 幾島! なんとかなるやもしれぬ。 何ですと? 359 00:39:38,806 --> 00:39:43,144 それをできるやもしれぬ男が 1人だけおる。 360 00:39:43,144 --> 00:39:45,146 それは? 361 00:39:45,146 --> 00:39:50,946 勝を呼べ! 話がしたい。 承知いたしました。 362 00:39:52,820 --> 00:39:59,160 まだ望みが 断たれたわけではないのじゃな。 363 00:39:59,160 --> 00:40:05,460 なんとかなる。 きっと なんとかなる…。 364 00:40:09,804 --> 00:40:17,178 母上様! 今宵は 酒と肴を用意させます。 365 00:40:17,178 --> 00:40:20,515 ごゆるりと お楽しみくださいますように。 366 00:40:20,515 --> 00:40:23,184 されど 酒は慎めと。 367 00:40:23,184 --> 00:40:30,058 希望が わいてきたのです。 景気よく 前祝いをしてくださいませ。 368 00:40:30,058 --> 00:40:33,828 よいのか? はい。 369 00:40:33,828 --> 00:40:41,869 ならば そうさせてもらうかの。 ご存分に どうぞ。 370 00:40:41,869 --> 00:41:13,501 ・~ 371 00:41:13,501 --> 00:41:20,842 その夜のうちに 勝様が 呼び出されたのでございます。 372 00:41:20,842 --> 00:41:25,513 申し上げます。 勝様が ご対面所で お待ちにございます。 373 00:41:25,513 --> 00:41:28,316 分かった。 374 00:41:28,316 --> 00:41:33,154 では 幾島 行ってまいる。 375 00:41:33,154 --> 00:42:21,502 ・~ 376 00:42:21,502 --> 00:42:24,405 江戸城総攻撃の日まで・ 377 00:42:24,405 --> 00:42:29,705 わずか4日と 迫っておりました。 378 00:42:32,513 --> 00:42:36,317 この城を… 城を去ることと相なった。 379 00:42:36,317 --> 00:42:38,252 徳川をたたき潰すのみ。 380 00:42:38,252 --> 00:42:40,855 明け渡し!? 大奥を出ろというのですか? 381 00:42:40,855 --> 00:42:45,326 西郷殿の心を揺り動かす…。 西郷に渡すがよい。 382 00:42:45,326 --> 00:42:49,197 これが西郷の心に届き 動かすと? 383 00:42:49,197 --> 00:42:51,532 お答えくだされ。 384 00:42:51,532 --> 00:42:57,038 わしが残したいのはのう 徳川の心じゃ。 心…。 385 00:42:57,038 --> 00:43:02,009 大奥も 間もなく この世から消えうせる。 386 00:43:02,009 --> 00:43:05,747 <埼玉県川口市。・ 387 00:43:05,747 --> 00:43:12,487 江戸時代 日光御成街道の宿場として 栄えた町です。・ 388 00:43:12,487 --> 00:43:20,361 かつて 関東を治めた代官の陣屋 赤山陣屋が置かれていました。・ 389 00:43:20,361 --> 00:43:23,498 大奥から下がった滝山は・ 390 00:43:23,498 --> 00:43:29,198 仕えていた侍女を頼り この地に移り住みました> 391 00:43:31,372 --> 00:43:39,672 <将軍が日光を参拝する際に休息所とした 錫杖寺に その墓はあります> 392 00:43:42,517 --> 00:43:45,853 <墓石には 大奥での名前・ 393 00:43:45,853 --> 00:43:50,525 滝山と刻み込まれています。・ 394 00:43:50,525 --> 00:43:56,397 一方 天璋院を支え続けた 幾島の生没年などは・ 395 00:43:56,397 --> 00:44:00,535 これまで不明とされてきました。・ 396 00:44:00,535 --> 00:44:04,272 鹿児島県で確認された幾島の墓には・ 397 00:44:04,272 --> 00:44:09,811 天璋院と歩んだ日々のことも 刻まれています。・ 398 00:44:09,811 --> 00:44:16,484 幾島の魂は 帰郷の夢を かなえたのかもしれません> 399 00:44:16,484 --> 00:44:27,184 ・~