1 00:01:11,249 --> 00:01:13,251 部長が左遷!? そんなバカな! 2 00:01:13,251 --> 00:01:18,256 寺田 声 大きいって。 岩井は黙ってろ。 3 00:01:18,256 --> 00:01:22,260 左遷じゃなく異動だ。 それに バカなことであっても 4 00:01:22,260 --> 00:01:25,263 会社の命令を受け入れるのが サラリーマンだ。 5 00:01:25,263 --> 00:01:29,267 でも 次の常務は 小沢部長だって ほぼ決まってたじゃないですか。 6 00:01:29,267 --> 00:01:31,286 それを信じて 俺たちも頑張ってきたんですよ。 7 00:01:31,286 --> 00:01:34,206 創業家一族を うまく取り込んだやつがいたのさ。 8 00:01:34,206 --> 00:01:39,211 成績を残せば それでいいと 思っていた俺が 愚かだったよ。 9 00:01:39,211 --> 00:01:42,214 そんな…。 10 00:01:42,214 --> 00:01:46,214 これも運命さ。 まあ お前たちは頑張るんだな。 11 00:01:49,221 --> 00:01:51,223 マスター お勘定。 こいつらの分も。 12 00:01:51,223 --> 00:01:54,226 (マスター)はい。 13 00:01:54,226 --> 00:01:56,228 いつ 東京を たたれるんですか? 14 00:01:56,228 --> 00:01:58,230 来週だ。 そんな急に? 15 00:01:58,230 --> 00:02:01,233 こっちにいても やることは ないだろ。 16 00:02:01,233 --> 00:02:03,235 立つ鳥 跡を濁さず ってやつだよ。 17 00:02:03,235 --> 00:02:05,237 じゃあ 送別会をやりましょう。 18 00:02:05,237 --> 00:02:08,240 今週の金曜日 俺 小沢派の連中に できるだけ…。 19 00:02:08,240 --> 00:02:10,242 いらんよ そんなもん。 20 00:02:10,242 --> 00:02:12,244 昔から言ってるだろ。 21 00:02:12,244 --> 00:02:14,246 ビジネスは クールに。 涙は 禁物だって。 22 00:02:14,246 --> 00:02:17,249 でも…。 じゃあな。 23 00:02:17,249 --> 00:02:19,251 ありがとうございました。 (寺田)必ず 連絡します。 24 00:02:19,251 --> 00:02:22,251 金曜日は 絶対 空けといてください。 25 00:02:45,210 --> 00:02:48,213 やめておいた方が いいんじゃないのか? 26 00:02:48,213 --> 00:02:50,215 えっ? 27 00:02:50,215 --> 00:02:52,217 送別会だよ。 28 00:02:52,217 --> 00:02:55,220 分かってるよ。 あの人が 湿っぽいことが嫌いなのは。 29 00:02:55,220 --> 00:02:57,222 でも 何もしない っていうわけには いかないだろ。 30 00:02:57,222 --> 00:03:02,227 そうじゃない。 俺たちの出世を考えれば 31 00:03:02,227 --> 00:03:05,230 これ以上 あの人に関わるのは 得策じゃないと言ってるんだ。 32 00:03:05,230 --> 00:03:10,235 えっ? 今度の常務は 小沢部長の政敵だ。 33 00:03:10,235 --> 00:03:14,239 小沢派を一掃するという噂もある。 34 00:03:14,239 --> 00:03:17,239 今 変な動きをすれば にらまれるぞ。 35 00:03:20,245 --> 00:03:24,249 俺は ごめんするぜ 送別会。 お前。 36 00:03:24,249 --> 00:03:28,253 今まで どれだけ 小沢部長に 世話になってきたと思ってんだ? 37 00:03:28,253 --> 00:03:33,191 お前こそ 沈む船に いつまで しがみついてるつもりだ? 38 00:03:33,191 --> 00:03:35,193 部長も言ってただろ。 39 00:03:35,193 --> 00:03:39,193 ビジネスは クールに。 涙は 禁物だってな。 40 00:03:42,200 --> 00:03:45,200 ありがとうございました。 41 00:04:13,231 --> 00:04:15,233 マスター。 はい。 42 00:04:15,233 --> 00:04:18,236 お代わり。 43 00:04:18,236 --> 00:04:23,241 もう やめた方が いいんじゃないんですか? 44 00:04:23,241 --> 00:04:26,241 俺には できないです。 45 00:04:29,247 --> 00:04:33,184 出世とか そういうの。 46 00:04:33,184 --> 00:04:38,189 頭では分かってんです。 でも 体制が変わった瞬間 47 00:04:38,189 --> 00:04:41,189 こうも あっさり 部長を裏切るなんて…。 48 00:04:43,194 --> 00:04:45,196 (メガネさん)寺ちゃん あの部長さんに 49 00:04:45,196 --> 00:04:49,200 ずいぶん 鍛えられていたもんな。 50 00:04:49,200 --> 00:04:52,203 ええ。 51 00:04:52,203 --> 00:04:57,208 名刺の出し方から 頭を下げる角度まで 52 00:04:57,208 --> 00:05:00,211 全て 部長に仕込まれました。 53 00:05:00,211 --> 00:05:06,217 僕 冬でも コートを着ないんですよ。 54 00:05:06,217 --> 00:05:10,221 営業先で すぐに 挨拶が できるからです。 55 00:05:10,221 --> 00:05:13,224 部長が 若いころに そうしていたと聞いて 56 00:05:13,224 --> 00:05:15,226 まねをしました。 57 00:05:15,226 --> 00:05:21,232 コートを畳む時間があったら まずは 挨拶というわけだ。 58 00:05:21,232 --> 00:05:27,238 部長は 仕事に厳しく 人を あまり褒めないので 59 00:05:27,238 --> 00:05:30,241 嫌っている連中も多いんです。 60 00:05:30,241 --> 00:05:37,182 けど 僕が 仕事で大きなミスをしたとき 61 00:05:37,182 --> 00:05:40,185 お前のミスは 俺のミスだと 62 00:05:40,185 --> 00:05:45,190 責任の全てを かぶってくれたこともありました。 63 00:05:45,190 --> 00:05:48,193 あの人について 8年。 64 00:05:48,193 --> 00:05:51,196 褒められたことは 一度も ないんですが 65 00:05:51,196 --> 00:05:53,198 今の俺があるのは 66 00:05:53,198 --> 00:05:57,198 間違いなく あの人の おかげなんです。 67 00:06:00,205 --> 00:06:02,207 ですから マスター。 68 00:06:02,207 --> 00:06:05,210 金曜日の送別会 よろしく お願いします。 69 00:06:05,210 --> 00:06:07,212 はい。 70 00:06:07,212 --> 00:06:09,214 何人 参加するかは分かりませんが 71 00:06:09,214 --> 00:06:14,219 小沢部長を 盛大に送り出そうと思うんです。 72 00:06:14,219 --> 00:06:16,221 しかし 本人は 73 00:06:16,221 --> 00:06:19,224 そんなことは するなと 言ったんじゃないのか。 74 00:06:19,224 --> 00:06:23,228 俺が 何とか説得します。 75 00:06:23,228 --> 00:06:26,231 何人ぐらい いらっしゃいますかね? 76 00:06:26,231 --> 00:06:29,234 あ~ 少なくとも 10人くらいは。 77 00:06:29,234 --> 00:06:31,252 決まったら 連絡させてもらいます。 78 00:06:31,252 --> 00:06:33,252 はい。 お待ちしてます。 79 00:07:06,204 --> 00:07:08,206 マスター。 はい。 80 00:07:08,206 --> 00:07:11,209 約束の時間は 7時だったのに…。 81 00:07:11,209 --> 00:07:13,211 すいません。 いいえ。 82 00:07:13,211 --> 00:07:17,215 仲間には 一通り 声を掛けたんですが。 83 00:07:17,215 --> 00:07:20,218 小沢部長さんには? 84 00:07:20,218 --> 00:07:26,224 もちろん 伝えてあります。 手紙も送ったし 奥さんにも直接。 85 00:07:26,224 --> 00:07:30,224 きっと 来てくれると思います。 はい。 86 00:07:58,189 --> 00:08:08,199 (バイブレーターの音) 87 00:08:08,199 --> 00:08:12,203 どうぞ。 誰の迷惑にも なりませんから。 88 00:08:12,203 --> 00:08:14,203 すいません。 89 00:08:16,207 --> 00:08:19,210 もしもし。 90 00:08:19,210 --> 00:08:21,212 ああ 部長は まだ来ていない。 91 00:08:21,212 --> 00:08:24,215 それより 送別会に来ないと 言っていた お前が 何の用だ。 92 00:08:24,215 --> 00:08:27,218 (岩井) 新しい常務から連絡があった。 93 00:08:27,218 --> 00:08:31,239 (岩井)今 銀座で飲んでいるから お前を誘って すぐに来いって。 94 00:08:31,239 --> 00:08:33,157 (岩井)どうする? 95 00:08:33,157 --> 00:08:35,159 えっ…。 96 00:08:35,159 --> 00:08:41,165 いや やっぱり 俺は部長を待つ。 97 00:08:41,165 --> 00:08:44,168 分かってる… 分かってるって言ってんだろ! 98 00:08:44,168 --> 00:08:49,168 会社とか出世とか そういう問題じゃねえんだよ! 99 00:09:06,190 --> 00:09:09,193 大きな声を出して すみませんでした。 100 00:09:09,193 --> 00:09:11,193 いいえ。 101 00:09:41,159 --> 00:09:44,162 マスター。 はい。 102 00:09:44,162 --> 00:09:47,165 俺 バカですかね? 103 00:09:47,165 --> 00:09:49,167 いや…。 104 00:09:49,167 --> 00:09:53,171 あ~ 私は サラリーマンの世界は 知らないんですけども 105 00:09:53,171 --> 00:09:56,174 バカには見えません。 106 00:09:56,174 --> 00:10:02,174 だって サラリーマンである以前に 人間ですからね。 107 00:10:15,193 --> 00:10:17,193 いらっしゃいませ。 108 00:12:41,205 --> 00:12:43,205 いらっしゃいませ。 109 00:12:48,212 --> 00:12:50,214 部長…。 110 00:12:50,214 --> 00:12:55,219 まだ いたのか。 頑固なやつめ。 111 00:12:55,219 --> 00:12:59,223 はい! お待ちしておりました! 112 00:12:59,223 --> 00:13:03,227 あっ 俺しか いませんけど…。 113 00:13:03,227 --> 00:13:06,230 あっ どうぞ。 114 00:13:06,230 --> 00:13:08,230 いらっしゃいませ。 115 00:13:29,253 --> 00:13:32,256 どうぞ。 116 00:13:32,256 --> 00:13:34,258 どうぞ。 117 00:13:34,258 --> 00:13:41,198 部長 飲む前に 俺から 挨拶をさせてください。 118 00:13:41,198 --> 00:13:43,198 え~…。 119 00:13:46,203 --> 00:13:55,212 これまでの 8年間 本当に ありがとうございました。 120 00:13:55,212 --> 00:13:57,212 ああ。 121 00:14:04,221 --> 00:14:08,221 それでは 乾杯。 122 00:14:23,240 --> 00:14:30,247 そういえば 俺に 酒の飲み方を 教えてくれたのも 部長でしたね。 123 00:14:30,247 --> 00:14:32,249 そうだったかな。 124 00:14:32,249 --> 00:14:35,269 ええ。 125 00:14:35,269 --> 00:14:39,190 お前 新しい常務に 呼ばれてるんだろ? 126 00:14:39,190 --> 00:14:42,193 えっ? 127 00:14:42,193 --> 00:14:45,196 バカが 1人 あなたを待ってるんで 128 00:14:45,196 --> 00:14:47,196 行ってやってくださいって。 129 00:14:49,200 --> 00:14:51,200 岩井が? 130 00:14:53,204 --> 00:14:57,208 いい仲間を持ったな。 131 00:14:57,208 --> 00:14:59,208 はい。 132 00:15:01,212 --> 00:15:05,216 ホントは それでも 俺は 来るつもりは なかったんだ。 133 00:15:05,216 --> 00:15:10,221 東京 最後の夜を 女房と楽しもうと思ったからな。 134 00:15:10,221 --> 00:15:15,226 でも 彼は 必ず待ってるから 行ってこいって 135 00:15:15,226 --> 00:15:19,230 女房も しつこく言うもんだから ここに寄ったってわけだ。 136 00:15:19,230 --> 00:15:23,234 そしたら 案の定 お前がいた。 137 00:15:23,234 --> 00:15:27,234 何か すみません。 138 00:15:31,242 --> 00:15:33,244 マスター。 はい。 139 00:15:33,244 --> 00:15:36,180 ドランブイは ありますか? ございます。 140 00:15:36,180 --> 00:15:39,183 それを 1本 私から こいつに贈りたい。 141 00:15:39,183 --> 00:15:41,183 かしこまりました。 142 00:15:48,192 --> 00:15:50,192 ドランブイでございます。 143 00:15:58,202 --> 00:16:01,205 じゃあ 私は これで 失礼する。 144 00:16:01,205 --> 00:16:03,207 えっ… もうですか? 145 00:16:03,207 --> 00:16:06,210 女房 待たせてるんだ。 悪いな。 146 00:16:06,210 --> 00:16:09,210 マスター。 今日は ありがとう。 ありがとうございました。 147 00:16:24,228 --> 00:16:26,230 じゃあな。 部長。 148 00:16:26,230 --> 00:16:29,233 んっ? 149 00:16:29,233 --> 00:16:32,236 部長の言う ビジネスは クールに。 150 00:16:32,236 --> 00:16:35,256 涙は 禁物って あれは できないかもしれませんが 151 00:16:35,256 --> 00:16:41,178 それでも 頑張りますから。 152 00:16:41,178 --> 00:16:44,178 楽しみにしていてください。 153 00:17:11,208 --> 00:17:14,211 (寺田)マスター。 はい。 154 00:17:14,211 --> 00:17:16,213 これ どうやって飲むんですか? 155 00:17:16,213 --> 00:17:18,215 リキュールですが 156 00:17:18,215 --> 00:17:21,215 ストレートでもロックでも おいしいですよ。 157 00:17:23,220 --> 00:17:28,220 じゃあ ロックで。 かしこまりました。 158 00:18:01,192 --> 00:18:04,192 お待たせしました。 どうぞ。 159 00:18:16,207 --> 00:18:18,207 いただきます。 160 00:18:31,222 --> 00:18:34,225 うまい。 161 00:18:34,225 --> 00:18:39,163 味は甘いのに ウイスキーみたいなコクがあって 162 00:18:39,163 --> 00:18:41,165 香りも すごく爽やかだ。 163 00:18:41,165 --> 00:18:43,167 このドランブイというのは 164 00:18:43,167 --> 00:18:48,172 ゲール語で 満足のいく酒という意味です。 165 00:18:48,172 --> 00:18:52,176 あの ハードボイルドの名優 ハンフリー ボガートも 166 00:18:52,176 --> 00:18:54,178 好んで飲んでいたそうですよ。 167 00:18:54,178 --> 00:18:58,182 へえ~ そうなんだ。 168 00:18:58,182 --> 00:19:04,188 でも 部長は 何で俺に このお酒を くれたんだろ? 169 00:19:04,188 --> 00:19:08,192 それは このドランブイの歴史に 関係があるんじゃないですかね? 170 00:19:08,192 --> 00:19:11,195 歴史? はい。 171 00:19:11,195 --> 00:19:14,198 ちょっと 長い お話に なるんですけども 172 00:19:14,198 --> 00:19:17,201 お教えしましょうか? お願いします。 173 00:19:17,201 --> 00:19:20,204 そもそも ドランブイというのは 174 00:19:20,204 --> 00:19:24,208 スコットランドの スチュアート王家に伝わる 秘蔵酒でした。 175 00:19:24,208 --> 00:19:28,212 ところが 1745年。 176 00:19:28,212 --> 00:19:31,215 スチュアート王家の チャールズ・エドワード王子は 177 00:19:31,215 --> 00:19:35,235 王位継承を巡って 戦いを始めたんです。 178 00:19:35,235 --> 00:19:39,156 (松ちゃん)私が スチュアート家の 正統な王様だ。 179 00:19:39,156 --> 00:19:43,160 けれど その戦いは 徐々に 不利なものとなり 180 00:19:43,160 --> 00:19:47,164 王子は スコットランドの西部へ 逃げていきます。 181 00:19:47,164 --> 00:19:53,170 そんな王子の首には 多額の賞金が かけられていました。 182 00:19:53,170 --> 00:19:56,173 捕まるのは 時間の問題。 183 00:19:56,173 --> 00:20:00,177 誰もが そう思った そのときでした。 184 00:20:00,177 --> 00:20:02,179 ハイランドの氏族たちが 185 00:20:02,179 --> 00:20:05,182 王子を助けようと 立ち上がったのです。 186 00:20:05,182 --> 00:20:12,189 中でも 苦難の逃避行を支えたのが 豪族の マッキンノンです。 187 00:20:12,189 --> 00:20:16,193 賞金ごときで 寝返る 私では ない! 188 00:20:16,193 --> 00:20:19,196 王子 お逃げなさい。 189 00:20:19,196 --> 00:20:25,202 この恩は 一生 忘れないぞ。 マッキンノン! 190 00:20:25,202 --> 00:20:28,205 マッキンノンは 忠義の男でした。 191 00:20:28,205 --> 00:20:31,208 どんな不利な状況でも 王子を裏切らず 192 00:20:31,208 --> 00:20:33,210 その おかげで 王子は 193 00:20:33,210 --> 00:20:38,148 無事 フランスへ 亡命することができたのです。 194 00:20:38,148 --> 00:20:42,148 と まあ こんなエピソードが 残ってるんですよ。 195 00:20:44,154 --> 00:20:47,157 それが ドランブイと どう関係してくるんですか? 196 00:20:47,157 --> 00:20:50,160 その後 エドワード王子は 197 00:20:50,160 --> 00:20:54,164 マッキンノン一族に 褒美を贈りたいと考えたんです。 198 00:20:54,164 --> 00:20:58,168 そこで思い付いたのが 門外不出とされていた 199 00:20:58,168 --> 00:21:05,175 スチュアート王家に伝わる秘蔵酒 ドランブイの製造法だったんです。 200 00:21:05,175 --> 00:21:13,183 つまり 争いに敗れて 国を去った王子が 部長で 201 00:21:13,183 --> 00:21:16,186 俺が マッキンノン。 202 00:21:16,186 --> 00:21:20,190 部長さんは ドランブイを通じて 203 00:21:20,190 --> 00:21:23,193 自分に忠義を尽くしてくれた 寺田さんに 204 00:21:23,193 --> 00:21:28,198 感謝の思いを 伝えたかったんでしょうね。 205 00:21:28,198 --> 00:21:33,198 今まで支えてくれて ありがとうって。 206 00:21:43,147 --> 00:21:47,147 もう一杯 おつぎしましょうか? はい。 207 00:21:57,161 --> 00:21:59,161 どうぞ。 208 00:22:03,167 --> 00:22:12,176 俺 あの人に怒られてばかりで 209 00:22:12,176 --> 00:22:17,181 駄目な部下だって 思われているって 210 00:22:17,181 --> 00:22:19,181 いつも思っていました。 211 00:22:28,192 --> 00:22:36,192 ビジネスは クールに。 涙は 禁物だって言ってたくせに。 212 00:22:38,202 --> 00:22:48,202 何だよ。 部長が一番 情に厚いじゃないかよ。 213 00:23:15,239 --> 00:23:19,243 たった1人でしたけど 214 00:23:19,243 --> 00:23:23,247 部長の送別会をやれて よかったです。 215 00:23:23,247 --> 00:23:25,247 ええ。 216 00:23:29,253 --> 00:23:37,253 部長。 俺は いつまでも あなたの 忠実な部下です。 217 00:27:21,384 --> 00:27:25,388 そうですか…。 218 00:27:25,388 --> 00:27:28,391 すまない。 219 00:27:28,391 --> 00:27:30,393 いえ。 220 00:27:30,393 --> 00:27:35,398 でも 信じてほしい。 僕は 変わらず 君のことを…。 221 00:27:35,398 --> 00:27:37,417 ごめんなさい。 222 00:27:37,417 --> 00:27:39,336 ミドリ! 223 00:27:39,336 --> 00:27:41,338 (佐野)マスター すみません お会計を。 224 00:27:41,338 --> 00:27:43,340 (マスター)お代は 今度 いらしたときで結構です。 225 00:27:43,340 --> 00:27:45,340 すいません。 226 00:27:55,352 --> 00:27:57,354 (松ちゃん)マスター。 はい? 227 00:27:57,354 --> 00:28:00,357 あのカップル…。 228 00:28:00,357 --> 00:28:02,357 不倫でしょ? はっ? 229 00:28:04,361 --> 00:28:08,365 あらかた こんな感じでしょ。 230 00:28:08,365 --> 00:28:10,367 2人は 会社の上司と部下。 231 00:28:10,367 --> 00:28:15,372 しかし 男の家庭は円満だ。 今の暮らしに満足している。 232 00:28:15,372 --> 00:28:17,374 なのに 女は離婚を迫った。 233 00:28:17,374 --> 00:28:19,376 「奥さんと別れてくれるって 言ったじゃない」 234 00:28:19,376 --> 00:28:21,378 男は あれこれと嘘をつく。 235 00:28:21,378 --> 00:28:24,381 「愛してるのは 君だけだよ」 236 00:28:24,381 --> 00:28:26,383 ううう…。 237 00:28:26,383 --> 00:28:29,386 チクショー。 何だか だんだん腹が立ってきた! 238 00:28:29,386 --> 00:28:33,623 戸籍の汚れてない男は ここにいるっちゅうのに! もう! 239 00:28:33,623 --> 00:28:35,625 (メガネさん) だったら 想像しなきゃいいだろ。 240 00:28:35,625 --> 00:28:38,562 松ちゃんの想像とは まったく 正反対ですから。 241 00:28:38,562 --> 00:28:41,565 正反対? どういうこと? 242 00:28:41,565 --> 00:28:44,568 お二人は 純粋な お付き合いをしてます。 243 00:28:44,568 --> 00:28:48,572 それに 佐野さんは 彼女に プロポーズをしてるんですよ。 244 00:28:48,572 --> 00:28:51,575 プロポーズ!? あんな若い子に!? 245 00:28:51,575 --> 00:28:54,578 もともと 佐野さんは 結婚されてました。 246 00:28:54,578 --> 00:28:57,581 でも 5年前に 奥さんを 病気で亡くされたんですよ。 247 00:28:57,581 --> 00:29:00,584 確か 娘が 2人いたよな。 はい。 248 00:29:00,584 --> 00:29:03,587 えっ メガネさん あの人 知ってんの? 249 00:29:03,587 --> 00:29:06,590 奥さんが生きていたころ よく ここに 顔を出してたんだ。 250 00:29:06,590 --> 00:29:09,593 ふーん。 奥さんを亡くしてからは 251 00:29:09,593 --> 00:29:13,597 男手一つで 娘さんたちを 育ててきたんですよ。 252 00:29:13,597 --> 00:29:16,600 しかし その娘たちも 大きくなった。 253 00:29:16,600 --> 00:29:21,605 はい。 確か 上が高校生 下が中学生でしたね。 254 00:29:21,605 --> 00:29:24,608 で 佐野さんも 少し前を向かれるようになって。 255 00:29:24,608 --> 00:29:26,610 奥さんからも遺言で 256 00:29:26,610 --> 00:29:31,615 「あなたは まだ若いんだから あなたの人生を生きてほしい」と 257 00:29:31,615 --> 00:29:35,619 言われていたそうですよ。 そうだったのか…。 258 00:29:35,619 --> 00:29:38,555 そんなときに出会ったのが 彼女でした。 259 00:29:38,555 --> 00:29:44,555 私がお会いしたのは 確か 半年ほど前でしょうかね。 260 00:29:57,574 --> 00:30:00,574 どなたか おみえになるんですか? 261 00:30:02,579 --> 00:30:05,582 ええ…。 262 00:30:05,582 --> 00:30:08,585 彼女です。 ああ。 263 00:30:08,585 --> 00:30:11,588 僕には 若すぎる彼女なんですが 264 00:30:11,588 --> 00:30:15,592 できたら 結婚したいなと 思ってる人なんです。 265 00:30:15,592 --> 00:30:19,596 そうですか。 それはそれは。 266 00:30:19,596 --> 00:30:23,600 娘たちには まだ 結婚のことは 伏せているんですが 267 00:30:23,600 --> 00:30:25,602 彼女に 一度 会わせたら 268 00:30:25,602 --> 00:30:28,605 「いい人だね」って こう言ってくれて。 269 00:30:28,605 --> 00:30:31,608 よかったですね。 270 00:30:31,608 --> 00:30:33,610 この年で ちょっと 恥ずかしいですね。 271 00:30:33,610 --> 00:30:36,613 そんな 恥ずかしいことなんか 何にもありませんよ。 272 00:30:36,613 --> 00:30:39,549 どうか お幸せに なっていただきたいですね。 273 00:30:39,549 --> 00:30:42,552 ありがとうございます。 274 00:30:42,552 --> 00:30:46,556 そうだ お祝いは 何にいたしましょうかね? 275 00:30:46,556 --> 00:30:48,558 いえ… そんな いいですよ。 276 00:30:48,558 --> 00:30:50,560 いえいえ もう ご遠慮なさらずに。 277 00:30:50,560 --> 00:30:52,562 えー。 278 00:30:52,562 --> 00:30:54,564 あっ じゃあ 279 00:30:54,564 --> 00:30:57,567 彼女に ぴったしの カクテルを作ってもらおうかな。 280 00:30:57,567 --> 00:30:59,569 え… そんなんで よろしいんですか? 281 00:30:59,569 --> 00:31:01,571 もちろんです。 282 00:31:01,571 --> 00:31:03,573 分かりました。 じゃあ そのときに 283 00:31:03,573 --> 00:31:06,573 これもプレゼントしましょう。 284 00:31:18,588 --> 00:31:21,591 こちらです。 285 00:31:21,591 --> 00:31:23,593 クリスタルですか? 286 00:31:23,593 --> 00:31:25,595 はい。 287 00:31:25,595 --> 00:31:28,598 彼女専用のカクテルグラスに。 288 00:31:28,598 --> 00:31:32,602 いや… こんな高価な物 受け取れませんよ。 289 00:31:32,602 --> 00:31:37,540 佐野さんにじゃないですよ。 彼女にプレゼントするんです。 290 00:31:37,540 --> 00:31:39,542 えっ…。 291 00:31:39,542 --> 00:31:43,546 いや… 参ったな これ。 292 00:31:43,546 --> 00:31:45,548 彼女のお名前は? 293 00:31:45,548 --> 00:31:49,552 ミドリ。 松坂ミドリさんです。 294 00:31:49,552 --> 00:31:52,555 松坂ミドリさん。 はい。 295 00:31:52,555 --> 00:31:54,555 はい。 296 00:31:57,560 --> 00:32:00,563 そのときに ミドリさんに作ったのが 297 00:32:00,563 --> 00:32:02,565 このカクテルなんですよ。 298 00:32:02,565 --> 00:32:05,568 へぇ~ ミドリさんだから 緑なんだ。 299 00:32:05,568 --> 00:32:08,571 はい。 フッ… しゃれてるな。 300 00:32:08,571 --> 00:32:11,574 彼女は とても喜んでくれました。 301 00:32:11,574 --> 00:32:15,574 それに これには ある思いを込めたんですよ。 302 00:32:23,586 --> 00:32:26,586 うわ~! 303 00:32:41,638 --> 00:32:43,638 奇麗…。 304 00:32:56,653 --> 00:32:58,653 お待たせしました。 305 00:33:00,657 --> 00:33:04,661 (佐野)このグラスもね 君にって。 306 00:33:04,661 --> 00:33:06,663 ホントですか? 307 00:33:06,663 --> 00:33:08,665 はい。 308 00:33:08,665 --> 00:33:13,670 うれしい。 ありがとうございます。 309 00:33:13,670 --> 00:33:15,670 いただきます。 どうぞ。 310 00:33:23,680 --> 00:33:26,683 おいしい…。 311 00:33:26,683 --> 00:33:29,686 こんなおいしいカクテル 初めてです。 312 00:33:29,686 --> 00:33:32,689 喜んでいただいて光栄です。 313 00:33:32,689 --> 00:33:35,692 何ていう名前の カクテルなんですか? 314 00:33:35,692 --> 00:33:38,628 ミドリ・アレキサンダーです。 315 00:33:38,628 --> 00:33:42,632 ミドリって 私の…。 そうです。 316 00:33:42,632 --> 00:33:47,637 彼女の名前が付いたカクテルが あるんですか? 317 00:33:47,637 --> 00:33:50,640 これを使ったんですよ。 318 00:33:50,640 --> 00:33:53,643 メロンリキュール・ミドリです。 319 00:33:53,643 --> 00:33:57,647 (ミドリ)ホントだ。 ミドリって書いてある。 320 00:33:57,647 --> 00:34:01,651 アレキサンダーというのは ブランデーをベースにしてまして 321 00:34:01,651 --> 00:34:04,654 本来は クレームド・カカオを 使うんですけども 322 00:34:04,654 --> 00:34:07,657 それにかえて このミドリにしました。 323 00:34:07,657 --> 00:34:11,661 それで ミドリ・アレキサンダーと。 はい。 324 00:34:11,661 --> 00:34:13,663 それに アレキサンダーというのは 325 00:34:13,663 --> 00:34:18,668 19世紀中頃のイギリスの 当時の皇太子 エドワードと 326 00:34:18,668 --> 00:34:22,672 アレクサンドラ王女の 婚礼を記念して 327 00:34:22,672 --> 00:34:25,675 その王女に捧げるための カクテルとして 328 00:34:25,675 --> 00:34:27,677 非常に有名なんですよ。 329 00:34:27,677 --> 00:34:31,681 婚礼のカクテル。 330 00:34:31,681 --> 00:34:34,681 はい。 お二人に ぴったりでしょ。 331 00:34:36,686 --> 00:34:38,621 ええ。 332 00:34:38,621 --> 00:34:41,621 参ったな… ハハハ。 333 00:34:46,629 --> 00:34:48,631 ハァー。 おいしい? 334 00:34:48,631 --> 00:34:51,634 うん。 335 00:34:51,634 --> 00:34:55,638 なるほど。 そのカクテルで 結婚を祝おうとしたわけだ。 336 00:34:55,638 --> 00:35:00,643 はい。 そのときのお二人は とても幸せそうでしたね。 337 00:35:00,643 --> 00:35:04,647 でも さっきは どう見ても うまくいってなさそうだったよね。 338 00:35:04,647 --> 00:35:07,650 何があったの? さあ…。 339 00:35:07,650 --> 00:35:10,653 予定では 来月 親族だけで 340 00:35:10,653 --> 00:35:13,653 簡単な式を挙げるって 伺ってましたけどね。 341 00:35:16,659 --> 00:35:18,661 分かった。 342 00:35:18,661 --> 00:35:20,663 マリッジブルーだ。 343 00:35:20,663 --> 00:35:23,666 彼女 結婚を間近に控えて これでいいのかって。 344 00:35:23,666 --> 00:35:25,668 ほら 彼女 まだ若いから 345 00:35:25,668 --> 00:35:27,670 いきなり 2人の娘さんの 母親になることに 346 00:35:27,670 --> 00:35:29,672 戸惑っちゃったんだよ。 347 00:35:29,672 --> 00:35:32,675 また くだらない想像を。 絶対そうだって。 348 00:35:32,675 --> 00:35:34,677 それを分かったうえで 349 00:35:34,677 --> 00:35:37,614 結婚を 受け入れていたんじゃないのか? 350 00:35:37,614 --> 00:35:40,617 そんな簡単に 受け入れられる もんじゃないと思いますよ。 351 00:35:40,617 --> 00:35:44,617 メガネさんは 女心が分かってないんだよ。 352 00:38:33,356 --> 00:38:35,358 マスター。 はい。 353 00:38:35,358 --> 00:38:37,360 佐野さんとミドリさんだっけ? はい。 354 00:38:37,360 --> 00:38:40,363 最近 全然 来てないね。 ああ…。 355 00:38:40,363 --> 00:38:44,367 まあ そのうち ひょっこり現われますよ。 356 00:38:44,367 --> 00:38:46,369 何かあったのかなぁ。 357 00:38:46,369 --> 00:38:48,369 さあな。 358 00:38:53,376 --> 00:38:55,378 あっ。 あっ…。 359 00:38:55,378 --> 00:38:57,380 いらっしゃいませ。 こんばんは。 360 00:38:57,380 --> 00:39:00,383 こんばんは。 噂をすれば何とやらですよ。 361 00:39:00,383 --> 00:39:02,383 ジロジロ見るんじゃない。 362 00:39:07,390 --> 00:39:10,393 何にいたしましょうか? 363 00:39:10,393 --> 00:39:12,395 ミドリ・アレキサンダーを。 364 00:39:12,395 --> 00:39:14,395 かしこまりました。 365 00:40:07,383 --> 00:40:09,383 お待たせしました。 366 00:40:24,400 --> 00:40:27,336 おいしい。 367 00:40:27,336 --> 00:40:30,336 ありがとうございます。 368 00:40:32,341 --> 00:40:38,341 このグラスで 何杯 飲んだんだろ。 ミドリ・アレキサンダー。 369 00:40:41,350 --> 00:40:46,355 それを知っているのは そのグラスだけでしょうね。 370 00:40:46,355 --> 00:40:48,355 ええ。 371 00:41:00,369 --> 00:41:02,371 マスター。 372 00:41:02,371 --> 00:41:05,374 はい。 お願いがあります。 373 00:41:05,374 --> 00:41:08,377 何でしょう? もうじき ここへ 374 00:41:08,377 --> 00:41:10,379 佐野さんが来ます。 375 00:41:10,379 --> 00:41:15,379 大切な話があるからって 私が呼んだんですけど。 376 00:41:18,387 --> 00:41:24,393 佐野さんの顔を見たら うまく伝えられる自信がなくて…。 377 00:41:24,393 --> 00:41:30,333 だから 代わりに 伝えてもらえないでしょうか? 378 00:41:30,333 --> 00:41:32,333 何をでしょうか? 379 00:41:36,339 --> 00:41:40,343 このグラスを私だと思って 380 00:41:40,343 --> 00:41:44,343 ミドリ・アレキサンダーを 飲んでくださいと。 381 00:41:47,350 --> 00:41:49,350 ミドリさん…。 382 00:42:02,365 --> 00:42:04,365 分かりました。 383 00:42:10,373 --> 00:42:16,373 この半年間 とっても楽しかったです。 384 00:42:18,381 --> 00:42:23,386 マスターの優しい心遣い 感謝してます。 385 00:42:23,386 --> 00:42:25,386 いえ。 386 00:42:34,330 --> 00:42:40,336 これから どうされる おつもりですか? 387 00:42:40,336 --> 00:42:46,336 実家へ帰ります。 仕事も辞めてしまいましたし。 388 00:42:49,345 --> 00:42:52,348 心配しないでくださいね。 389 00:42:52,348 --> 00:42:55,348 こう見えても 私 強いんですよ。 390 00:43:21,377 --> 00:43:25,381 (ミドリ)さようなら マスター。 391 00:43:25,381 --> 00:43:28,317 お気を付けて。 392 00:43:28,317 --> 00:43:32,321 マスターも どうかお元気で。 393 00:43:32,321 --> 00:43:34,321 ミドリさんも。 394 00:43:59,348 --> 00:44:02,351 マスター 彼女 引き留めなくていいの? 395 00:44:02,351 --> 00:44:06,355 実家に帰るってことは 結婚をやめるってことでしょ? 396 00:44:06,355 --> 00:44:09,358 そうなるな。 397 00:44:09,358 --> 00:44:14,363 悩み抜いた末の 結論だと思いますよ。 398 00:44:14,363 --> 00:44:16,363 そんな…。 399 00:44:29,311 --> 00:44:32,314 (佐野)そうですか…。 400 00:44:32,314 --> 00:44:35,317 彼女 そんなことを。 401 00:44:35,317 --> 00:44:37,317 はい。 402 00:44:45,327 --> 00:44:49,327 僕がいけなかったんです。 403 00:44:54,336 --> 00:45:03,345 実は 彼女との結婚 娘たちに 反対されたんです。 404 00:45:03,345 --> 00:45:07,349 ミドリさんのことは 嫌いじゃないけど 405 00:45:07,349 --> 00:45:09,349 結婚は 嫌だって。 406 00:45:11,353 --> 00:45:14,356 娘たちの中には 407 00:45:14,356 --> 00:45:18,360 まだ母親が 生きているんでしょうね。 408 00:45:18,360 --> 00:45:21,363 それを聞いたミドリは 409 00:45:21,363 --> 00:45:29,363 これ以上 私がいたら 迷惑だからって 涙も見せずに…。 410 00:45:32,308 --> 00:45:36,308 本当に強い女性です。 411 00:45:38,314 --> 00:45:45,314 僕なんかがいなくても 彼女なら きっと幸せになれる。 412 00:45:53,329 --> 00:45:56,332 佐野さん。 413 00:45:56,332 --> 00:45:58,332 はい。 414 00:46:01,337 --> 00:46:05,337 クリスタルグラスは 美しいですよね。 415 00:46:07,343 --> 00:46:10,346 え… ええ。 416 00:46:10,346 --> 00:46:15,351 透明感のある 美しいクリスタルほど 417 00:46:15,351 --> 00:46:20,351 実は 弱いということを ご存じですか? 418 00:46:25,361 --> 00:46:27,361 はあ…。 419 00:46:33,302 --> 00:46:36,302 ちょっと 見ていてください。 420 00:46:38,307 --> 00:46:42,307 こうして スプーンの先を 当てるだけで。 421 00:46:48,317 --> 00:46:53,317 このように すぐに ヒビが入ってしまいます。 422 00:46:59,328 --> 00:47:03,332 ミドリさんも同じです。 423 00:47:03,332 --> 00:47:06,335 泣かなかったんじゃない。 424 00:47:06,335 --> 00:47:12,335 必死に 涙をこらえていたんじゃ ないでしょうか。 425 00:47:44,306 --> 00:47:46,308 マスター。 426 00:47:46,308 --> 00:47:49,311 はい。 427 00:47:49,311 --> 00:47:52,314 このグラスで 428 00:47:52,314 --> 00:47:55,314 ミドリ・アレキサンダーを 作っていただけないでしょうか? 429 00:47:57,319 --> 00:47:59,319 かしこまりました。 430 00:48:34,356 --> 00:48:38,356 ミドリが 泣いてる…。 431 00:49:22,404 --> 00:49:24,404 まだ 間に合うかもしれない。 432 00:49:27,342 --> 00:49:29,342 すいません。 はい。 433 00:49:46,361 --> 00:49:48,363 うまくいくといいね。 434 00:49:48,363 --> 00:49:50,363 ああ。 435 00:50:09,384 --> 00:50:12,387 今夜も BARレモンハートに お越しいただき 436 00:50:12,387 --> 00:50:14,389 ありがとうございました。 437 00:50:14,389 --> 00:50:19,389 では 今夜 登場したお酒を あらためてご紹介いたします。 438 00:50:22,397 --> 00:50:26,418 スコッチの老舗 ドランブイ・リキュール社が製造する 439 00:50:26,418 --> 00:50:28,337 リキュールです。 440 00:50:28,337 --> 00:50:32,341 その歴史は古く スコットランドの スチュアート王家で 441 00:50:32,341 --> 00:50:36,345 代々 受け継がれてきた 秘蔵酒でした。 442 00:50:36,345 --> 00:50:40,349 18世紀中ごろ 王家争いで 443 00:50:40,349 --> 00:50:43,352 献身的な働きをした マッキンノン家に 444 00:50:43,352 --> 00:50:46,355 その製法が授けられ 445 00:50:46,355 --> 00:50:52,361 200年の時を経て 1906年に 商品化。 446 00:50:52,361 --> 00:50:56,365 英国を代表する リキュールとなりました。 447 00:50:56,365 --> 00:50:59,368 熟成された 数種のスコッチウイスキーに 448 00:50:59,368 --> 00:51:03,372 ハーブやスパイス 蜂蜜などをブレンド。 449 00:51:03,372 --> 00:51:05,374 その上質で 深い味わいは 450 00:51:05,374 --> 00:51:11,380 まさに ドランブイの語源である 満足のゆく酒。 451 00:51:11,380 --> 00:51:17,380 イギリス王家伝統の銘酒を ぜひ一度 お楽しみください。 452 00:51:19,388 --> 00:51:21,390 では また次回。 453 00:51:21,390 --> 00:51:24,390 BARレモンハートで お待ちしております。 454 00:52:01,363 --> 00:52:03,365 マスター はっきり言うぞ。 455 00:52:03,365 --> 00:52:06,368 まずいよ この ジン・トニックは。 456 00:52:06,368 --> 00:52:09,371 老紳士が納得する ジン・トニックを目指す マスター。 457 00:52:09,371 --> 00:52:12,371 果たして その結果は。