1 00:00:02,970 --> 00:00:06,607 まあ 谷のおじ様ですね。 2 00:00:06,607 --> 00:00:09,810 ええ。 3 00:00:09,810 --> 00:00:13,614 蔵をね 整理してたら 遺品のトロンボーンが出てきたんですよ。 4 00:00:13,614 --> 00:00:15,549 懐かしくて。 5 00:00:15,549 --> 00:00:17,985 ジャズ お好きでしたよね。 6 00:00:17,985 --> 00:00:22,623 ええ おじさんの吹くジャズ よかったなあ。 7 00:00:22,623 --> 00:00:24,925 ん? こんな感じかな? 8 00:00:28,028 --> 00:00:30,831 いや 音が出ない。 難しいな これ。 9 00:00:30,831 --> 00:00:36,436 ♬~ 10 00:00:36,436 --> 00:00:40,040 「美の壺」を彩ってきたジャズ。 11 00:00:40,040 --> 00:00:43,243 今回は そのジャズが主役です。 12 00:00:43,243 --> 00:00:51,952 ♬~ 13 00:00:51,952 --> 00:00:57,157 登場するのは ジャズの極意を知る 名うてのミュージシャン。 14 00:00:57,157 --> 00:01:02,863 ♬~ 15 00:01:02,863 --> 00:01:06,567 ジャズを語るのは プレーヤーだけではありません。 16 00:01:18,478 --> 00:01:22,049 落語の師匠まで? 17 00:01:22,049 --> 00:01:25,018 15周年を迎えた「美の壺」。 18 00:01:25,018 --> 00:01:28,622 クールで かっこいい ジャズの魅力に迫ります。 19 00:01:39,833 --> 00:01:44,638 日本有数の品ぞろえを誇る ジャズの専門店。 20 00:01:46,273 --> 00:01:49,810 あら? 落語家の林家正蔵さん。 21 00:01:49,810 --> 00:01:51,812 何してるんですか? 22 00:01:56,016 --> 00:02:01,455 掘り出し物はないかという作業を 「餌箱をつつく」といいます。 23 00:02:01,455 --> 00:02:06,159 ジャズファンの大先輩から 教わった言葉です。 24 00:02:10,497 --> 00:02:15,502 正蔵さんは 40年を超える 熱烈なジャズファン。 25 00:02:18,171 --> 00:02:20,507 あ~ 大野さん! こんにちは。 26 00:02:20,507 --> 00:02:24,378 店員の大野さんとは 10年来のつきあい。 27 00:02:24,378 --> 00:02:27,814 結構また いいのが入りまして。 持ってなかったです。 28 00:02:27,814 --> 00:02:30,717 これは かなり…。 いいメンバーだね。 29 00:02:30,717 --> 00:02:33,487 そうですね 師匠好みのやつかと。 30 00:02:33,487 --> 00:02:38,692 ジャズ談義に熱が入り 時を忘れることもあるとか。 31 00:02:38,692 --> 00:02:41,595 今 あんまり出回らないですね これ。 32 00:02:44,998 --> 00:02:49,836 かつては レコードで ジャズを聴いていた正蔵さん。 33 00:02:49,836 --> 00:02:55,542 ズート・シムズ。 ソプラノ・サックス。 34 00:02:55,542 --> 00:03:00,147 落語で忙しくなった今は CDで楽しんでいます。 35 00:03:04,951 --> 00:03:08,855 それでも手元にはLPジャケットが。 36 00:03:08,855 --> 00:03:17,297 ♬~ 37 00:03:17,297 --> 00:03:22,702 ジャケット… ジャケット愛が 強いんでしょうね。 38 00:03:25,038 --> 00:03:29,042 いいじゃないですか タバコを片手にね。 39 00:03:29,042 --> 00:03:33,947 時代っぽいじゃないですか。 やさぐれ感が あるじゃないですか。 40 00:03:35,682 --> 00:03:46,293 ジャズの魅力は 例えば 有名なスタンダード曲がありますね。 41 00:03:46,293 --> 00:03:48,295 でも… 42 00:04:12,385 --> 00:04:17,090 今 だから落語家やって もう 60にならんとすると… 43 00:04:34,474 --> 00:04:36,776 今日 最初のツボは… 44 00:04:45,519 --> 00:04:50,924 ジャズを楽しむには ちょっとしたコツがあるんです。 45 00:04:50,924 --> 00:04:58,298 日本を代表するジャズピアニスト 山下洋輔さんに教えて頂きました。 46 00:04:58,298 --> 00:05:02,769 曲は ジャズのスタンダード 「チュニジアの夜」。 47 00:05:02,769 --> 00:05:12,212 ♬~ 48 00:05:12,212 --> 00:05:15,982 それぞれが気ままに演奏しているように 見えるジャズですが➡ 49 00:05:15,982 --> 00:05:19,386 基本になる構成があります。 50 00:05:22,756 --> 00:05:27,160 これが「リードシート」と呼ばれる ジャズの譜面。 51 00:05:27,160 --> 00:05:31,498 大抵は1枚か2枚に収まります。 52 00:05:31,498 --> 00:05:35,368 この曲は3つのブロックに 分かれています。 53 00:05:35,368 --> 00:05:41,608 最初は「イントロ」 次が曲のメインになる「テーマ」➡ 54 00:05:41,608 --> 00:05:46,112 そして「インタールード」と呼ばれる間奏。 55 00:05:46,112 --> 00:05:48,148 一度 テーマをみんなで弾いたら➡ 56 00:05:48,148 --> 00:05:52,953 それぞれが ソロを取って 繰り返し演奏します。 57 00:05:52,953 --> 00:05:59,593 そのため たった1枚の譜面で 何分も演奏を続けられるのです。 58 00:05:59,593 --> 00:06:07,200 ♬~ 59 00:06:07,200 --> 00:06:10,870 ジャズの花 アドリブが始まりました。 60 00:06:10,870 --> 00:06:16,676 テーマを踏まえながら その場で曲を作り 即興演奏をします。 61 00:06:16,676 --> 00:06:32,058 ♬~ 62 00:06:32,058 --> 00:06:38,265 どんな演奏になるのか メンバーすら分かりません。 63 00:06:38,265 --> 00:06:43,103 相手の出方に反応しながら 演奏に絡みます。 64 00:06:43,103 --> 00:06:50,810 ♬~ 65 00:06:50,810 --> 00:06:53,747 ここからは ピアノのアドリブ。 66 00:06:53,747 --> 00:07:03,857 ♬~ 67 00:07:18,371 --> 00:07:51,037 ♬~ 68 00:07:51,037 --> 00:08:20,066 ♬~ 69 00:08:20,066 --> 00:09:39,879 ♬~ 70 00:09:42,682 --> 00:09:44,684 OK OK! 71 00:09:46,553 --> 00:09:51,791 ♬~ 72 00:09:51,791 --> 00:09:58,565 山下さんの真骨頂といえば 60年代後半に始めた「フリージャズ」。 73 00:09:58,565 --> 00:10:01,167 基本的な構成すら なくした➡ 74 00:10:01,167 --> 00:10:06,673 自由を極めた過激なジャズで 世界的な存在になりました。 75 00:10:08,908 --> 00:10:14,481 山下さんのフリージャズの代表曲 「グガン」です。 76 00:10:14,481 --> 00:10:56,289 ♬~ 77 00:11:03,830 --> 00:11:07,267 …だというふうに考えていいわけです。 78 00:11:07,267 --> 00:11:11,871 ですから トランペッターは 唇が切れるまで吹いていいわけだし➡ 79 00:11:11,871 --> 00:11:14,474 78歳になって… 80 00:11:27,187 --> 00:11:29,289 OK! 81 00:11:34,294 --> 00:11:37,530 え~っ トロンボーンの次は ギターですか? 82 00:11:37,530 --> 00:11:40,400 蔵の奥ね 探してたら 他にも おじさんのもの➡ 83 00:11:40,400 --> 00:11:43,703 いろいろ こうやってね 出てきたのよ。 84 00:11:43,703 --> 00:11:46,306 お~。 85 00:11:46,306 --> 00:11:48,408 へえ~。 86 00:11:50,643 --> 00:11:53,913 僕ね 左利きだから ちょっと難しいんだよ。 87 00:11:53,913 --> 00:11:58,418 いや~ しかし不思議だな。 おじさん ギターも持ってたんだ。 88 00:11:58,418 --> 00:12:01,154 あれ? 何これ。 89 00:12:01,154 --> 00:12:03,590 植木屋? どういう意味? 90 00:12:03,590 --> 00:12:08,428 あ~ おじ様の親友だった 植木さんのですよ。 91 00:12:08,428 --> 00:12:10,430 ガチョーン! 92 00:12:20,873 --> 00:12:26,212 ジャズでギターがソロ楽器になったのは 1930年代。 93 00:12:26,212 --> 00:12:29,415 エレキギターの発明が きっかけでした。 94 00:12:32,619 --> 00:12:38,224 その強く伸びのある音色が ある若者に インスピレーションを与え➡ 95 00:12:38,224 --> 00:12:41,828 ジャズギターの歴史を 変えることになります。 96 00:12:45,498 --> 00:12:51,404 ジャズギタリストの田辺充邦さんに 紹介して頂きます。 97 00:12:51,404 --> 00:12:57,644 これは すごい代物なんですけど これは 1937年のものかな? 98 00:12:57,644 --> 00:13:01,447 チャーリー・クリスチャン・モデルという 名前で みんな呼んじゃったりしてます。 99 00:13:01,447 --> 00:13:03,549 すばらしいギターですね。 100 00:13:05,318 --> 00:13:11,124 チャーリー・クリスチャンは エレキギターで ソロを弾いた先駆者の一人。 101 00:13:11,124 --> 00:13:17,030 それまで ギターはリズムを刻むだけの 地味な伴奏楽器でした。 102 00:13:18,998 --> 00:13:22,101 今日の僕ら ジャズギタリストが あるのは➡ 103 00:13:22,101 --> 00:13:29,375 彼が いなかったら ねっ 50年 60年後でも いまだに僕らは➡ 104 00:13:29,375 --> 00:13:31,944 …って刻んでたかもしれないんですけど 彼のおかげで…。 105 00:13:31,944 --> 00:13:36,416 ♬~ 106 00:13:36,416 --> 00:13:38,718 …みたいなことが できるようになったと。 107 00:13:38,718 --> 00:13:43,056 それぐらい すごい人が チャーリー・クリスチャンさんという方。 108 00:13:43,056 --> 00:13:45,625 たぶん すごいジャジーな いい音すると思いますけど➡ 109 00:13:45,625 --> 00:13:48,528 ちょっと聴いてくださいね。 110 00:13:48,528 --> 00:14:02,075 ♬~ 111 00:14:02,075 --> 00:14:05,778 チャーリー・クリスチャンの 流れるような旋律は➡ 112 00:14:05,778 --> 00:14:10,183 ギターを花形楽器へと押し上げました。 113 00:14:10,183 --> 00:14:15,788 25歳で亡くなるまでの僅か数年間に 生み出した そのサウンドは➡ 114 00:14:15,788 --> 00:14:19,292 今も ジャズギターのスタンダードです。 115 00:14:29,702 --> 00:14:34,173 ジャズギター もう一人の巨人 ウェス・モンゴメリー。 116 00:14:34,173 --> 00:14:38,044 オクターブ奏法など 独自の弾き方を生み出し➡ 117 00:14:38,044 --> 00:14:40,947 一世を風靡しました。 118 00:14:45,218 --> 00:14:49,489 モンゴメリーが使っていたのと 同じタイプのギター。 119 00:14:49,489 --> 00:14:52,492 音の出し方に特徴があります。 120 00:14:54,327 --> 00:14:57,363 ウェス・モンゴメリーという人はですね ピックを使わないんです。 121 00:14:57,363 --> 00:15:00,666 親指で全部 弾くんですね こう。 122 00:15:00,666 --> 00:15:07,106 ♬~ 123 00:15:07,106 --> 00:15:09,675 都市伝説みたいに なってまして➡ 124 00:15:09,675 --> 00:15:14,447 家で練習してたら 奥さんに うるさいって言われて➡ 125 00:15:14,447 --> 00:15:16,783 指で こう小さい音で弾くようになった。 126 00:15:16,783 --> 00:15:19,218 そしたら それが 速く弾けるようになったから➡ 127 00:15:19,218 --> 00:15:21,220 もう ピック持たなくてもいいや。 128 00:15:21,220 --> 00:15:25,658 じゃ ウェスの曲で有名な「ロードソング」 という曲を聴いてください。 129 00:15:25,658 --> 00:15:34,200 ♬~ 130 00:15:34,200 --> 00:15:38,137 偶然に身につけた 親指だけの奏法。 131 00:15:38,137 --> 00:15:43,843 それが ジャズの甘く官能的な音色を 作り出しました。 132 00:15:46,379 --> 00:15:48,981 今日 二つ目のツボは… 133 00:15:55,121 --> 00:16:04,430 ♬~ 134 00:16:04,430 --> 00:16:12,138 ジャズの誕生は 19世紀末のアメリカ南部 ニューオーリンズ。 135 00:16:12,138 --> 00:16:19,345 奴隷から解放された黒人たちが 生活のため 歓楽街で演奏を始めます。 136 00:16:19,345 --> 00:16:24,183 その「魂の叫び」が ジャズを生み出しました。 137 00:16:24,183 --> 00:16:33,926 ♬~ 138 00:16:33,926 --> 00:17:42,094 ♬~ 139 00:17:42,094 --> 00:17:46,299 ビッグバンドのダンスミュージックを 聴くと やっぱり… 140 00:17:57,143 --> 00:18:03,749 ♬~ 141 00:18:06,319 --> 00:18:43,889 ♬~ 142 00:18:43,889 --> 00:18:46,792 100年を超えるジャズの歴史の中で➡ 143 00:18:46,792 --> 00:18:51,197 光を放っては消えていった プレーヤーたち。 144 00:18:51,197 --> 00:18:57,370 一人一人の工夫や情熱が ジャズのリズムに刻み込まれています。 145 00:18:57,370 --> 00:19:03,876 ♬~ 146 00:19:05,745 --> 00:19:08,247 え~っ 今度は何? 147 00:19:08,247 --> 00:19:12,084 え? おじさんの家ね 蔵が大きいもんだから➡ 148 00:19:12,084 --> 00:19:16,756 バンドの仲間のものも 預かってたんじゃないかな。 149 00:19:16,756 --> 00:19:20,926 こんなに たくさん どうするんですか? 150 00:19:20,926 --> 00:19:27,433 う~ん 確かに。 いや~ 困ったよね。 今更 返しにも行けないし。 151 00:19:29,568 --> 00:19:34,674 そうだ! これ使って ジャズバー始めよう。 152 00:19:45,117 --> 00:19:48,788 サックス奏者の本多俊之さん。 153 00:19:48,788 --> 00:19:54,794 旺盛なライブ活動だけでなく 映画やドラマの音楽も手がけています。 154 00:20:00,766 --> 00:20:05,871 その活動を支えているのが 愛用のサクソフォンです。 155 00:20:09,809 --> 00:20:13,412 本多さんの楽器を作った工場です。 156 00:20:16,482 --> 00:20:21,020 実は 世界3大サックスメーカーの一つ。 157 00:20:21,020 --> 00:20:26,926 600近い部品を 職人たちが組み立てています。 158 00:20:26,926 --> 00:20:32,431 主な材料は真鍮。 銅と亜鉛の合金です。 159 00:20:32,431 --> 00:20:36,736 混ぜる比率を変えることで 音質が変わります。 160 00:20:41,440 --> 00:20:44,844 響きを決めるのは 管の厚み。 161 00:20:44,844 --> 00:20:49,548 薄すぎると音が割れ 厚すぎると響きません。 162 00:20:55,988 --> 00:21:00,793 数百分の1ミリの差で 音が変わります。 163 00:21:06,365 --> 00:21:12,271 それを職人たちは 手で触った感覚だけで判断します。 164 00:21:16,475 --> 00:21:22,882 こだわりの音を求めて 世界中の プレーヤーからオーダーが入ります。 165 00:21:26,685 --> 00:21:33,259 本多さんが今 使っている アルトサックスは 10年前に作ったもの。 166 00:21:33,259 --> 00:21:37,129 その時 ちょっと変わった注文をしました。 167 00:21:37,129 --> 00:21:40,633 それは きれいなだけではない音。 168 00:21:50,976 --> 00:21:58,651 本多さんから いろんな指摘 要望を頂いて まずは材質をいろいろ変えて➡ 169 00:21:58,651 --> 00:22:05,558 3種類の材質の違ったものを まず作って吹いてもらう。 170 00:22:05,558 --> 00:22:10,462 その中の たまたま一本が 本多さんに気に入って頂いたんで。 171 00:22:12,865 --> 00:22:15,467 これが選ばれた一本。 172 00:22:15,467 --> 00:22:19,338 材質は ごく一般的な真鍮です。 173 00:22:19,338 --> 00:22:23,008 特に高価なものではありませんでした。 174 00:22:23,008 --> 00:22:27,613 しかし それを極限まで薄く削りました。 175 00:22:27,613 --> 00:22:29,615 どんな音なのでしょう? 176 00:22:38,190 --> 00:22:40,192 リクエストの中に… 177 00:22:52,638 --> 00:22:54,840 だから いい意味での…。 178 00:22:58,277 --> 00:23:05,150 ♬~ 179 00:23:05,150 --> 00:23:08,754 追い求める理想の音とは何か? 180 00:23:08,754 --> 00:23:13,292 その答えは本多さんしか分かりません。 181 00:23:13,292 --> 00:23:15,494 今日 最後のツボは… 182 00:23:25,571 --> 00:23:28,474 岩手県一関市。 183 00:23:28,474 --> 00:23:31,977 ここに ジャズの聖地があります。 184 00:23:35,080 --> 00:23:39,285 古い土蔵を改造した「ジャズ喫茶」です。 185 00:23:43,489 --> 00:23:48,961 ジャズ喫茶は ジャズのレコードを ただ ひたすら聴くための場所。 186 00:23:48,961 --> 00:23:51,664 日本独自の文化です。 187 00:23:58,637 --> 00:24:04,443 中でも ここは「日本一 音の良い ジャズ喫茶」と呼ばれます。 188 00:24:10,349 --> 00:24:13,152 マスターの菅原正二さん。 189 00:24:13,152 --> 00:24:19,958 1970年の開店以来 最高の音質を追い求めてきました。 190 00:24:24,763 --> 00:24:29,868 音の抜けを良くしたいと 天井板を抜いたことも。 191 00:24:36,709 --> 00:24:41,413 基本 リクエストには応えません。 192 00:24:41,413 --> 00:24:45,818 かけるのは 自分で選んだレコードのみ。 193 00:24:50,255 --> 00:24:55,728 ♬~ 194 00:24:55,728 --> 00:25:02,034 レコードの針が拾う振動を増幅するのは ビンテージのパワーアンプ。 195 00:25:02,034 --> 00:25:04,536 その数 なんと6台。 196 00:25:06,638 --> 00:25:10,943 その理由は スピーカーが6つあるから。 197 00:25:19,184 --> 00:25:24,390 そして低音。 それが左右で計6つ。 198 00:25:26,392 --> 00:25:32,197 それぞれに専用アンプを割り振る 大がかりなシステムです。 199 00:25:36,502 --> 00:25:44,143 菅原さんのこだわりは 最高の音質を大音量で鳴らすこと。 200 00:25:44,143 --> 00:25:48,013 調整には細心の注意が必要です。 201 00:25:48,013 --> 00:25:51,250 スピーカーの位置が ほんの1ミリ ずれただけで➡ 202 00:25:51,250 --> 00:25:54,353 音が変わってしまうのだとか。 203 00:25:57,623 --> 00:26:00,125 菅原さんは言います。 204 00:26:00,125 --> 00:26:06,432 レコードをかけるのではなく レコードを演奏するのだと。 205 00:26:07,966 --> 00:26:13,572 だから音の最終チェックは スピーカーを背にして。 206 00:26:15,340 --> 00:26:17,443 後ろ向きの方がね… 207 00:26:24,750 --> 00:26:30,956 何か 分かるみたいな感じが するんですよ。 208 00:26:35,794 --> 00:26:38,997 で 自然に こうなってるんです。 209 00:26:42,568 --> 00:26:46,071 レコードも同じ音は2度と出ない。 210 00:26:48,040 --> 00:26:53,745 菅原さんの音を聴くために 世界中から ジャズファンが訪れます。 211 00:26:57,716 --> 00:27:04,323 「美の壺」の題字を書いている紫舟さんも 菅原さんの音の大ファンです。 212 00:27:07,059 --> 00:27:09,161 菅原さんの音のすごいところは… 213 00:27:25,244 --> 00:27:31,149 半世紀にわたって ジャズファンを楽しませてきた このお店。 214 00:27:35,053 --> 00:27:39,158 しかし今 客席には誰もいません。 215 00:27:39,158 --> 00:27:43,028 コロナ禍で店を休んでいるのです。 216 00:27:43,028 --> 00:27:48,333 でも今日も大音量のジャズが 響き渡っています。 217 00:28:20,666 --> 00:28:24,536 ようこそ! ジャズバー草刈。 218 00:28:24,536 --> 00:28:36,848 ♬~ 219 00:28:38,584 --> 00:28:45,891 イェーイ! 次のリクエストは「スーダラ節」。 220 00:28:49,995 --> 00:28:54,399 これからも ジャズと「美の壺」を よろしくお願いします。