1 00:00:35,289 --> 00:00:37,291 (明)「君に 手紙を書くのは➡ 2 00:00:37,291 --> 00:00:40,294 おそらく これが 最後になるだろう」➡ 3 00:00:40,294 --> 00:00:43,297 「私の命は あとわずかで 尽きてしまうが➡ 4 00:00:43,297 --> 00:00:48,302 それまでに 君への贈り物を 用意するつもりだ」➡ 5 00:00:48,302 --> 00:00:50,304 「贈り物を 手に入れるために➡ 6 00:00:50,304 --> 00:00:55,309 君にしか 分からない 暗号文を 残そうと思う」➡ 7 00:00:55,309 --> 00:01:01,315 「見事 謎が解き明かされ 君が 私の永遠の思いを➡ 8 00:01:01,315 --> 00:01:05,319 受け取ってくれることを 願っている」 9 00:01:05,319 --> 00:01:08,319 (明)うっ!? あっ。 10 00:01:36,284 --> 00:01:38,286 [インターホン](邦代) ビブリア古書堂の方ですか? 11 00:01:38,286 --> 00:01:41,289 (栞子)はい。 店主の 篠川です。 12 00:01:41,289 --> 00:01:45,289 [インターホン](邦代)お待ちしていました。 どうぞ 中へ。 13 00:01:49,297 --> 00:01:52,300 (邦代)ここは 姉の住まいなんです。 14 00:01:52,300 --> 00:01:54,302 (栞子)来城 慶子さんの 妹さんですか? 15 00:01:54,302 --> 00:01:57,305 (邦代)ええ。 邦代といいます。 16 00:01:57,305 --> 00:02:01,309 (邦代)昨日の依頼の電話も 姉の代理で かけました。 17 00:02:01,309 --> 00:02:05,313 (栞子)古書に関する 特別な相談と おっしゃっていましたが➡ 18 00:02:05,313 --> 00:02:08,316 誰の どの作品なのか 聞いていらっしゃいますか? 19 00:02:08,316 --> 00:02:13,321 (邦代)さあ? 私 あまり 本には 興味がないので。➡ 20 00:02:13,321 --> 00:02:18,326 ただ 作家の名前は 分かりますよ。 21 00:02:18,326 --> 00:02:22,330 姉が 筋金入りの マニアですから。 22 00:02:22,330 --> 00:02:24,330 (栞子)どなたのですか? 23 00:02:27,335 --> 00:02:29,335 江戸川 乱歩です。 24 00:02:33,274 --> 00:02:35,276 すごい。 25 00:02:35,276 --> 00:02:38,279 (邦代)姉を呼んできますから しばし お待ちを。 26 00:02:38,279 --> 00:02:40,281 (大輔)はい。➡ 27 00:02:40,281 --> 00:02:42,283 確かに 江戸川 乱歩ばっかりですね。 28 00:02:42,283 --> 00:02:45,286 私の知るかぎりで 乱歩の生前に出版した➡ 29 00:02:45,286 --> 00:02:48,289 大人向けの著書は 全て 揃っているようです。 30 00:02:48,289 --> 00:02:50,291 (大輔)すごい コレクションってことですか? 31 00:02:50,291 --> 00:02:54,295 はい。 作品が掲載された 雑誌の バックナンバーまで あるなんて。 32 00:02:54,295 --> 00:02:57,298 何か グッズも 色々と あるんですね。 33 00:02:57,298 --> 00:02:59,298 あっ。 ホントですね。 34 00:03:03,304 --> 00:03:06,307 これも 何か 意味があるんですか? 35 00:03:06,307 --> 00:03:10,311 はい。 『押絵と旅する男』という 短編で 蜃気楼が出てくるんです。 36 00:03:10,311 --> 00:03:14,315 じゃあ これは? デビュー作が 『二銭銅貨』なんです。 37 00:03:14,315 --> 00:03:16,317 これは? 『鏡地獄』で 主人公が➡ 38 00:03:16,317 --> 00:03:20,321 収集していたものの 一つですね。 39 00:03:20,321 --> 00:03:24,325 何だ? これ。 変な タイトルですね。 40 00:03:24,325 --> 00:03:26,327 あっ! これは➡ 41 00:03:26,327 --> 00:03:30,331 探偵作家たちが リレー形式で 発表した 合作小説です。 42 00:03:30,331 --> 00:03:33,267 乱歩の他に 横溝 正史や 夢野 久作など➡ 43 00:03:33,267 --> 00:03:38,272 豪華な顔触れが 参加しています。 ふーん。 44 00:03:38,272 --> 00:03:40,274 あっ。 えっ? 45 00:03:40,274 --> 00:03:44,278 これ。 ヒトリ書房で 買ったんですね。 46 00:03:44,278 --> 00:03:48,282 ああ。 あそこは ミステリーや SFに強いですから。 47 00:03:48,282 --> 00:03:50,284 それに…。 ≪(邦代)お待たせしました。 48 00:03:50,284 --> 00:03:52,284 あっ!? 49 00:03:54,288 --> 00:03:57,291 (邦代)気を付けてください。 大事な本なんで。 50 00:03:57,291 --> 00:03:59,291 すいません。 すいません。 51 00:04:03,297 --> 00:04:08,302 慶子ちゃん。 ビブリア古書堂の 五浦さんと 篠川さんよ。 52 00:04:08,302 --> 00:04:11,302 初めまして。 初めまして。 53 00:04:13,307 --> 00:04:21,315 姉は 昨年 喉頭がんを患って 声帯を切除しました。➡ 54 00:04:21,315 --> 00:04:25,319 ここにある本は 全て 姉の夫の コレクションです。➡ 55 00:04:25,319 --> 00:04:31,342 彼は 昨年のクリスマスに 事故で 急死してしまったんですが➡ 56 00:04:31,342 --> 00:04:36,264 昔 「ビブリア古書堂の 女性店員 篠川という人は➡ 57 00:04:36,264 --> 00:04:41,269 蔵書を見ただけで その持ち主の人格や 思考まで➡ 58 00:04:41,269 --> 00:04:46,274 言い当てることが できる」って そう 姉に言ってたそうです。➡ 59 00:04:46,274 --> 00:04:51,279 でも…。 それは 母のことです。 60 00:04:51,279 --> 00:04:55,283 そうだったの? ハハッ。 61 00:04:55,283 --> 00:04:58,286 あの。 私たち その方に お願い事があって。 62 00:04:58,286 --> 00:05:01,289 よかったら 私が お話を伺います。 63 00:05:01,289 --> 00:05:04,292 フッ。 あなたが? 64 00:05:04,292 --> 00:05:07,295 はい。 きっと お役に立てると思います。 65 00:05:07,295 --> 00:05:10,298 このことは そんなに 簡単なことじゃないんです。 66 00:05:10,298 --> 00:05:15,298 大丈夫です。 任せてください。 67 00:05:25,313 --> 00:05:29,317 姉は ここにある本 全て➡ 68 00:05:29,317 --> 00:05:32,253 ビブリア古書堂に売ると 言っています。 69 00:05:32,253 --> 00:05:35,256 えっ!? 70 00:05:35,256 --> 00:05:40,261 ただし 条件があります。 条件? 71 00:05:40,261 --> 00:05:49,270 ♬~ 72 00:05:49,270 --> 00:05:53,274 金庫? 旧日本軍の 特注品です。 73 00:05:53,274 --> 00:05:55,276 それで? 74 00:05:55,276 --> 00:05:59,276 この金庫を開けるための 暗号を 解いていただきたいんです。 75 00:06:01,282 --> 00:06:03,284 はっ? 76 00:06:03,284 --> 00:06:08,289 ♬~ 77 00:06:08,289 --> 00:06:18,289 ♬~ 78 00:08:22,289 --> 00:08:24,291 (志田)金庫の 暗号解読? はい。 79 00:08:24,291 --> 00:08:27,294 この金庫を 開けるには 鍵 4桁の ダイヤルナンバー➡ 80 00:08:27,294 --> 00:08:31,298 暗証文字の 3つを 揃えなければならないんです。 81 00:08:31,298 --> 00:08:33,300 (文也)暗証文字って 何? 82 00:08:33,300 --> 00:08:35,302 ここに ボタンが付いた プレートがあるでしょ? 83 00:08:35,302 --> 00:08:39,306 一つ一つに 五十音の片仮名が 書いてあるんです。 84 00:08:39,306 --> 00:08:42,309 (志田)パスワードってやつか。 こいつは 手ごわそうだな。 85 00:08:42,309 --> 00:08:44,311 ダイヤルナンバーも 分かってないですしね。 86 00:08:44,311 --> 00:08:48,315 4桁だとすると 乱歩の生誕年や 没後年➡ 87 00:08:48,315 --> 00:08:50,317 デビュー年の可能性が 高いでしょう。 88 00:08:50,317 --> 00:08:52,319 中には 何が入ってんの? 89 00:08:52,319 --> 00:08:54,321 来城さんの 旦那さまが残した➡ 90 00:08:54,321 --> 00:08:57,324 乱歩に ゆかりのある 貴重な品だって。 91 00:08:57,324 --> 00:08:59,326 (志田)しかし 来城 慶子なんて 名前 聞いたことねえぞ。 92 00:08:59,326 --> 00:09:01,328 (志田)ホントに うちの客だったのか? 93 00:09:01,328 --> 00:09:05,332 ずっと 目録販売で 購入されていたそうです。 94 00:09:05,332 --> 00:09:08,335 昔の顧客名簿に お名前が 載っているかもしれませんね。 95 00:09:08,335 --> 00:09:13,340 目録販売って 何ですか? まあ 今で言う 通販だな。 96 00:09:13,340 --> 00:09:16,343 うちが送った 目録を見て 電話とか はがきで 注文すんだよ。 97 00:09:16,343 --> 00:09:20,343 まあ そっちの業務は 栞子の母親が 仕切ってたんだ。 98 00:09:27,288 --> 00:09:32,293 ありませんね。 ということは 手掛かりは。 99 00:09:32,293 --> 00:09:36,297 《あっ。 これ。 ヒトリ書房で 買ったんですね》 100 00:09:36,297 --> 00:09:38,297 どうしますか? 101 00:09:49,310 --> 00:09:53,314 あっ。 あの。 102 00:09:53,314 --> 00:09:55,316 (直美)いらっしゃいませ。 103 00:09:55,316 --> 00:10:00,321 こんにちは。 あの。 井上さんは いらっしゃいますか? 104 00:10:00,321 --> 00:10:03,324 (直美)間もなく 戻ってくると 思いますが。 105 00:10:03,324 --> 00:10:06,327 では 本を 見させていただいてます。 106 00:10:06,327 --> 00:10:09,330 (直美)ええ。 どうぞ。 107 00:10:09,330 --> 00:10:12,333 乱歩も いっぱい 置いてありますね。 108 00:10:12,333 --> 00:10:15,336 井上さんは 乱歩に 特別な思い入れを➡ 109 00:10:15,336 --> 00:10:17,338 お持ちなんだと思います。 そうなんですか? 110 00:10:17,338 --> 00:10:22,276 ええ。 乱歩は デビュー前に 古書店を 経営していたんですが➡ 111 00:10:22,276 --> 00:10:26,280 その店の名前は 三人書房と いいます。 112 00:10:26,280 --> 00:10:28,282 ヒトリ書房は その もじりでしょう。 113 00:10:28,282 --> 00:10:30,284 (直美)詳しいんですね 乱歩のこと。 114 00:10:30,284 --> 00:10:33,287 ああ。 (直美)私は ここで働いてるのに➡ 115 00:10:33,287 --> 00:10:36,290 実は 「少年探偵団」シリーズしか 読んだことが ないんです。 116 00:10:36,290 --> 00:10:40,294 「少年探偵団」シリーズ。 どの作品が お好きですか? 117 00:10:40,294 --> 00:10:46,300 (直美)『塔上の奇術師』とか。 あっ。 特に 『魔法人形』が好きでした。 118 00:10:46,300 --> 00:10:48,302 『魔法人形』 私も大好きです。 119 00:10:48,302 --> 00:10:53,307 小学生のころに 読んだきりなのに よく覚えているわ。 120 00:10:53,307 --> 00:10:56,307 ≪(戸の開閉音) 121 00:10:58,312 --> 00:11:00,314 (井上)何の用だ? えっ。 122 00:11:00,314 --> 00:11:03,317 ちょっと お聞きしたいことが ありまして。 123 00:11:03,317 --> 00:11:06,320 (井上)聞きたいこと? あの。 井上さんは➡ 124 00:11:06,320 --> 00:11:11,325 来城 慶子さんという方を ご存じですか? 125 00:11:11,325 --> 00:11:14,328 知らないね。 たぶん ヒトリ書房さんで➡ 126 00:11:14,328 --> 00:11:16,330 乱歩作品を 購入されたことが あると思うんですが。 127 00:11:16,330 --> 00:11:19,330 知らないと 言ってるだろ。 128 00:11:23,270 --> 00:11:25,272 で 結局 何も 情報はなしか? 129 00:11:25,272 --> 00:11:29,276 あの 店番してた女性 井上さんの 奥さんですかね? 130 00:11:29,276 --> 00:11:32,279 井上さんは 独身だったはずです。 131 00:11:32,279 --> 00:11:35,282 彼女は 昔 ヒトリ書房で 働いてたことがあんだよ。 132 00:11:35,282 --> 00:11:38,285 父親が 死んだのを機に 実家に戻ってきたみてえだな。 133 00:11:38,285 --> 00:11:40,287 父親? 鹿山 明っていってな➡ 134 00:11:40,287 --> 00:11:45,292 有名な 政治学者だったんだよ。 鹿山 明。 135 00:11:45,292 --> 00:11:48,295 (藤波)明文大学の 学長だった人でしょ? 136 00:11:48,295 --> 00:11:51,298 (藤波)去年のクリスマスに 事故死したんだよね。 137 00:11:51,298 --> 00:11:53,300 クリスマス? 138 00:11:53,300 --> 00:11:56,303 階段から 足を滑らして 転落したの。 139 00:11:56,303 --> 00:11:59,306 (邦代)《彼は 昨年のクリスマスに➡ 140 00:11:59,306 --> 00:12:02,309 事故で 急死してしまったんですが》 141 00:12:02,309 --> 00:12:06,313 (藤波)ねえ? 知ってる? 鹿山さんって➡ 142 00:12:06,313 --> 00:12:09,316 死に際に ダイイングメッセージ 残したらしいよ。 143 00:12:09,316 --> 00:12:11,318 ダイイングメッセージ? イエス。 144 00:12:11,318 --> 00:12:18,325 数字の 1915。 どういう意味だと 思う? 145 00:12:18,325 --> 00:12:22,325 1915。 146 00:12:25,265 --> 00:12:29,265 (藤波)また ひらめいたか? 何? 教えて。 ねえ? 何? 147 00:12:32,272 --> 00:12:35,272 ありました。 (3人)えっ!? 148 00:12:39,279 --> 00:12:44,279 (3人)おっ。 住所を見てください。 149 00:12:51,291 --> 00:12:53,291 (3人)あっ! 150 00:12:57,297 --> 00:13:04,304 ここにある 乱歩コレクションは 鹿山 明さんのものだったんですね。 151 00:13:04,304 --> 00:13:07,307 どうして それが 分かったんですか? 152 00:13:07,307 --> 00:13:11,311 ダイイングメッセージです。 ダイイングメッセージ? 153 00:13:11,311 --> 00:13:15,315 鹿山さんは 去年のクリスマスに 事故で 亡くなられたんですが➡ 154 00:13:15,315 --> 00:13:20,337 死の間際に 「1915」という 数字を 書き残していたんです。 155 00:13:20,337 --> 00:13:22,256 コレクションの持ち主も また➡ 156 00:13:22,256 --> 00:13:26,260 去年のクリスマスに 事故で 亡くなられています。 157 00:13:26,260 --> 00:13:32,266 そして 彼は 金庫を開けるための 暗号を 残そうとしていましたね。 158 00:13:32,266 --> 00:13:36,270 だから 両者の間に 何か つながりが あるのかと思って。 159 00:13:36,270 --> 00:13:39,273 それで 気が付いたんです。 160 00:13:39,273 --> 00:13:43,277 乱歩が 初めて書いた 探偵小説は 『火縄銃』という 作品です。 161 00:13:43,277 --> 00:13:45,279 『二銭銅貨』だって 言ってませんでした? 162 00:13:45,279 --> 00:13:47,281 それは デビュー作です。 163 00:13:47,281 --> 00:13:51,285 『火縄銃』は 『二銭銅貨』より 後に 世に出ているんですが➡ 164 00:13:51,285 --> 00:13:56,290 実は 『火縄銃』というのは 乱歩が 大学生のとき➡ 165 00:13:56,290 --> 00:13:58,292 すでに 書かれていたものなんです。 166 00:13:58,292 --> 00:14:01,295 へえー。 で それが? 167 00:14:01,295 --> 00:14:04,298 乱歩の 探偵作家としての スタート地点は➡ 168 00:14:04,298 --> 00:14:11,305 『火縄銃』を書いた年。 つまり 1915年だということです。 169 00:14:11,305 --> 00:14:13,307 1915!? 170 00:14:13,307 --> 00:14:17,311 鹿山さんが 書き残したのは おそらく ダイヤルナンバーの➡ 171 00:14:17,311 --> 00:14:20,311 数字だったのでは ないでしょうか? 172 00:14:22,249 --> 00:14:27,249 慶子ちゃん。 この方たちに ホントのことを お話ししたら? 173 00:14:32,259 --> 00:14:36,263 ここは 明さんの別宅です。➡ 174 00:14:36,263 --> 00:14:43,270 つまり 慶子は 明さんの めかけだったってこと。➡ 175 00:14:43,270 --> 00:14:47,274 明さんとは 大学教授と 生徒という関係で 始まって。➡ 176 00:14:47,274 --> 00:14:53,280 それから 38年間 ずっと この家で 暮らしているんです。 177 00:14:53,280 --> 00:14:56,283 38年? (邦代)明さんは➡ 178 00:14:56,283 --> 00:15:04,291 事故で亡くなる前 実は 昨年の夏 余命宣告を 受けているんです。➡ 179 00:15:04,291 --> 00:15:08,295 そのときに 慶子ちゃんに こう告白したそうです。➡ 180 00:15:08,295 --> 00:15:13,300 「俺が死んだら 金庫を開けるように」って。➡ 181 00:15:13,300 --> 00:15:15,302 そのときは 方法を聞いても➡ 182 00:15:15,302 --> 00:15:17,304 教えてくれなかった らしいんだけど。 183 00:15:17,304 --> 00:15:23,243 明さんが 事故で亡くなった 翌日 手紙が届いたそうです。 184 00:15:23,243 --> 00:15:25,243 翌日? 185 00:15:31,251 --> 00:15:37,257 鹿山さんは 金庫を開けるための 暗号を残そうとしていたんですね。 186 00:15:37,257 --> 00:15:44,264 (邦代)でも その準備が整う前に 命を落としてしまったんです。➡ 187 00:15:44,264 --> 00:15:48,268 それで どうしても 金庫のことが 気になって➡ 188 00:15:48,268 --> 00:15:51,271 長男の 義彦さんのところに 連絡してみたんです。➡ 189 00:15:51,271 --> 00:15:56,276 そしたら 電話口で 散々 なじられました。➡ 190 00:15:56,276 --> 00:16:02,282 でも 姉の病気のことを話すと さすがに ふびんだと思ったのか➡ 191 00:16:02,282 --> 00:16:07,287 この別宅は くれてやるし 金庫の鍵も 探してやるって。➡ 192 00:16:07,287 --> 00:16:13,293 ただし 何があっても 親父との関係は 口外するなと。 193 00:16:13,293 --> 00:16:23,236 ♬~ 194 00:16:23,236 --> 00:16:25,238 あっ。 いえ。 195 00:16:25,238 --> 00:16:30,243 (邦代)どうにか 暗号解読に 協力していただけませんか? 196 00:16:30,243 --> 00:16:35,248 私からも お願いします。 197 00:16:35,248 --> 00:16:38,248 分かりました。 198 00:16:40,253 --> 00:16:44,257 (邦代)明さんは かつて 推理作家を志していたそうです。➡ 199 00:16:44,257 --> 00:16:49,262 でも 大学時代に 学長だった 鹿山 繁之さんに 気に入られて➡ 200 00:16:49,262 --> 00:16:52,265 娘さんと 結婚して 後継ぎになって。➡ 201 00:16:52,265 --> 00:16:57,270 それを機に 乱歩好きの自分を 封印せざるを得なかったそうです。 202 00:16:57,270 --> 00:16:59,272 どうして 乱歩が好きだと いけないんですか? 203 00:16:59,272 --> 00:17:02,275 (邦代)当時 探偵小説というものは➡ 204 00:17:02,275 --> 00:17:05,278 低俗なものだと 思われてたようです。 205 00:17:05,278 --> 00:17:08,281 中でも 乱歩の作品は➡ 206 00:17:08,281 --> 00:17:13,286 いわゆる 異常心理や 残酷な 犯罪描写などが➡ 207 00:17:13,286 --> 00:17:16,289 前面に押し出された 作品が 多くなっていきましたから➡ 208 00:17:16,289 --> 00:17:21,228 教育者の 趣味としては 体裁が悪かったんでしょう。 209 00:17:21,228 --> 00:17:26,233 では コレクションを 隠しておくために この別宅を? 210 00:17:26,233 --> 00:17:30,237 (邦代)ええ。 ここの コレクションは 明さんと➡ 211 00:17:30,237 --> 00:17:32,239 実の父親の 総吉さんが 集めたものです。 212 00:17:32,239 --> 00:17:35,242 えっ? 親子 揃って 乱歩マニアなんですか? 213 00:17:35,242 --> 00:17:38,245 (邦代)そうだったみたいです。 214 00:17:38,245 --> 00:17:42,249 あの。 前に来たときから 気になっていたんですが➡ 215 00:17:42,249 --> 00:17:45,252 このスペースには 何かが 置いてあったんですよね? 216 00:17:45,252 --> 00:17:50,257 それは 「少年探偵手帳」だったんじゃ ないですか? 217 00:17:50,257 --> 00:17:52,259 何ですか? それ。 218 00:17:52,259 --> 00:17:54,261 「少年探偵団」シリーズが 連載されていた➡ 219 00:17:54,261 --> 00:17:57,264 『少年』という 雑誌の付録です。 220 00:17:57,264 --> 00:18:00,267 この BDバッジと並んで 人気があった➡ 221 00:18:00,267 --> 00:18:05,272 代表的な グッズですから もしかしたらと思って。 222 00:18:05,272 --> 00:18:11,278 確かに 「少年探偵手帳」は そこに 置いてあったそうです。 223 00:18:11,278 --> 00:18:14,281 でも いつの間にか なくなってたって。 224 00:18:14,281 --> 00:18:17,284 なくなった? 225 00:18:17,284 --> 00:18:20,287 最後に見たのは いつだったか 覚えていませんか? 226 00:18:20,287 --> 00:18:23,290 (邦代)そういえば 去年の秋ごろに➡ 227 00:18:23,290 --> 00:18:27,294 明さんが 手に取って 眺めていたって。 228 00:18:27,294 --> 00:18:29,296 それ以降は 見た記憶が ないそうです。 229 00:18:29,296 --> 00:18:33,300 コレクションは ここに あるものが 全てですか? 230 00:18:33,300 --> 00:18:37,300 「少年探偵団」シリーズが 見当たらないんですが? 231 00:18:39,306 --> 00:18:45,306 姉が ここに 初めて 来たときから なかったそうです。 232 00:18:55,322 --> 00:19:00,327 好きなことを 好きって言えねえ 人生なんて 俺は 嫌だね。 233 00:19:00,327 --> 00:19:03,330 (亜弥)今なら 江戸川 乱歩を 読んでたって 全然 普通なのに。 234 00:19:03,330 --> 00:19:05,332 (奈津実)よく そんな 息苦しいところに➡ 235 00:19:05,332 --> 00:19:07,334 婿入りする気になれるよね。 (さやか)別に➡ 236 00:19:07,334 --> 00:19:09,336 奥さんのことだって 好きだったわけじゃないんでしょ? 237 00:19:09,336 --> 00:19:11,338 (藤波) やむを得なかったんじゃない? 238 00:19:11,338 --> 00:19:13,340 えっ? 239 00:19:13,340 --> 00:19:19,346 (藤波)ほら。 ここに 鹿山 明の 実の父親のことが 書いてある。 240 00:19:19,346 --> 00:19:22,282 「鹿山 明。 享年 85歳」 241 00:19:22,282 --> 00:19:24,284 「愛知県 名古屋市 中区 大須にて➡ 242 00:19:24,284 --> 00:19:27,287 前島 総吉氏の 長男として 生まれる」 243 00:19:27,287 --> 00:19:33,293 「総吉は 人力車夫や ホテル従業員 露天商など 職を転々とした末➡ 244 00:19:33,293 --> 00:19:36,296 ゴム製品 製造会社を興して 成功」 245 00:19:36,296 --> 00:19:40,300 「一時 業績不振に陥り 倒産が危ぶまれた際に➡ 246 00:19:40,300 --> 00:19:44,304 鹿山 繁之の 援助によって 窮地を救われた」 247 00:19:44,304 --> 00:19:48,308 ああ。 援助。 248 00:19:48,308 --> 00:19:53,313 うん。 なるほどな。 それじゃ 断れねえわけだ。 249 00:19:53,313 --> 00:19:58,318 [TEL] 250 00:19:58,318 --> 00:20:02,322 もしもし? ☎五浦さん。 変なんです。 251 00:20:02,322 --> 00:20:05,325 どうしたんですか? 今 来城さんから 電話があって➡ 252 00:20:05,325 --> 00:20:08,328 義彦さんが いきなり 1週間以内に➡ 253 00:20:08,328 --> 00:20:11,331 別宅から 出ていくようにと 言ってきたそうです。 254 00:20:11,331 --> 00:20:13,333 どうして 急に? ☎それに➡ 255 00:20:13,333 --> 00:20:17,337 明さんの コレクションの 引き渡しも 要求されたって。 256 00:20:17,337 --> 00:20:19,339 [TEL]あれ? コレクションのことは➡ 257 00:20:19,339 --> 00:20:21,274 鹿山家の人間は 知らないはずですよね? 258 00:20:21,274 --> 00:20:26,274 おそらく 何か 状況が 変わったんだと思います。 259 00:22:01,308 --> 00:22:05,308 (義彦)立ち退きの件なら 撤回する気は ありませんよ。 260 00:22:09,316 --> 00:22:11,318 では 金庫の鍵だけでも。 261 00:22:11,318 --> 00:22:14,321 (義彦)そんなものは どこにもなかった。➡ 262 00:22:14,321 --> 00:22:18,325 見つかったとしても お渡しする気は ありませんがね。 263 00:22:18,325 --> 00:22:22,329 (義彦)まったく。 あの親父に 愛人がいたとはね。 264 00:22:22,329 --> 00:22:25,332 しかも 江戸川 乱歩の コレクターだなんて➡ 265 00:22:25,332 --> 00:22:31,338 冗談にも 程がある。 なあ? (直美)ええ。 266 00:22:31,338 --> 00:22:34,341 (義彦)信じられないでしょうけど わが家では 子供は➡ 267 00:22:34,341 --> 00:22:38,345 偉人の伝記と 百科事典ぐらいしか 読ませてもらえなかったんですよ。 268 00:22:38,345 --> 00:22:41,348 (義彦)子供を 厳しく 縛り付けておいて➡ 269 00:22:41,348 --> 00:22:44,351 自分は 陰で 好き放題 やっていたなんて➡ 270 00:22:44,351 --> 00:22:49,356 父親としても 教育者としても 最低です。➡ 271 00:22:49,356 --> 00:22:52,359 さあ。 どうぞ お引き取りください。 272 00:22:52,359 --> 00:22:58,365 あっ あの。 一つだけ。 一つだけ お願いがあります。 273 00:22:58,365 --> 00:23:01,301 (義彦)何ですか? お父さまの書斎を➡ 274 00:23:01,301 --> 00:23:04,304 見せていただけませんか? 何のために? 275 00:23:04,304 --> 00:23:08,304 本棚の本を 確認したいんです。 276 00:23:13,313 --> 00:23:15,313 (直美)どうぞ。 277 00:23:17,317 --> 00:23:20,320 失礼します。 278 00:23:20,320 --> 00:23:24,324 お父さまの蔵書は ここに あるだけですか? 279 00:23:24,324 --> 00:23:27,327 (直美)はい。 どうかされましたか? 280 00:23:27,327 --> 00:23:32,332 ええ。 「少年探偵団」シリーズが 別宅に なかったもので。 281 00:23:32,332 --> 00:23:36,336 もしかしたら こちらに あるのではないかと思って。 282 00:23:36,336 --> 00:23:38,338 あの。 兄の前では➡ 283 00:23:38,338 --> 00:23:42,342 「少年探偵団」シリーズの話は しないでください。 284 00:23:42,342 --> 00:23:45,345 分かっています。 小学生のときに➡ 285 00:23:45,345 --> 00:23:50,350 読んだと おっしゃってましたが どうやって 読まれたんですか? 286 00:23:50,350 --> 00:23:54,354 井上君の部屋で 読ませてもらったんです。 287 00:23:54,354 --> 00:23:56,356 井上君? (直美)井上君とは➡ 288 00:23:56,356 --> 00:24:01,294 家が 近所で 子供のころからの 付き合いなんです。➡ 289 00:24:01,294 --> 00:24:04,297 毎日のように 彼の家に 遊びに行って➡ 290 00:24:04,297 --> 00:24:07,300 夢中になって 読みました。 でも あるとき➡ 291 00:24:07,300 --> 00:24:11,304 我慢できずに 借りて帰った本が 母に見つかって。➡ 292 00:24:11,304 --> 00:24:13,306 続きを読むことは もちろん➡ 293 00:24:13,306 --> 00:24:18,311 井上君と 会うことも 禁止されてしまいました。 294 00:24:18,311 --> 00:24:20,313 それは ちょっと やり過ぎなんじゃ? 295 00:24:20,313 --> 00:24:23,316 (直美)うちは そういう家だったんです。 296 00:24:23,316 --> 00:24:25,318 世間体が 最優先で➡ 297 00:24:25,318 --> 00:24:28,321 私は 離婚することすら 許されなかったんですから。 298 00:24:28,321 --> 00:24:32,325 離婚? 結婚生活が うまくいかなくて➡ 299 00:24:32,325 --> 00:24:38,331 家出してきて しばらく こっちで 働いてたことがあるの。 300 00:24:38,331 --> 00:24:43,336 でも 父も母も 受け入れてくれなくて➡ 301 00:24:43,336 --> 00:24:47,340 無理やり 嫁ぎ先に 追い返されたわ。 302 00:24:47,340 --> 00:24:50,343 《彼女は 昔 ヒトリ書房で 働いてたことがあんだよ》 303 00:24:50,343 --> 00:24:58,351 失礼ですが 井上さんとは どういう間柄なんでしょうか? 304 00:24:58,351 --> 00:25:03,289 (直美)お互いのことを とても 大切に思っているのは 確かです。 305 00:25:03,289 --> 00:25:07,293 でも そんな状況でしたから➡ 306 00:25:07,293 --> 00:25:11,297 特別な間柄になることは ありませんでした。 307 00:25:11,297 --> 00:25:17,303 夫とは もう 死に別れてしまいましたけど。 308 00:25:17,303 --> 00:25:19,305 とにかく それ以来 私は➡ 309 00:25:19,305 --> 00:25:25,311 父にも この部屋にも 一切 近づかないと 決めました。 310 00:25:25,311 --> 00:25:28,314 ホントの父は あの家で➡ 311 00:25:28,314 --> 00:25:35,314 愛人と 乱歩と共に 楽しく 暮らしていたんですよね。 312 00:25:39,325 --> 00:25:42,328 最後に お伺いしたいことが あるんですが。 313 00:25:42,328 --> 00:25:45,331 義彦さんは なぜ 急に➡ 314 00:25:45,331 --> 00:25:49,335 来城さんに対する 態度を 変えられたんでしょうか? 315 00:25:49,335 --> 00:25:54,340 (直美)乱歩コレクションのことを 知ったからだと思います。➡ 316 00:25:54,340 --> 00:26:00,280 まさか そんなに 高価なものが あるとは 思ってもいなかったので。 317 00:26:00,280 --> 00:26:04,284 あの家に 乱歩の コレクションがあることを➡ 318 00:26:04,284 --> 00:26:06,286 どうやって お知りになったんですか? 319 00:26:06,286 --> 00:26:09,289 (直美)えっ? 320 00:26:09,289 --> 00:26:12,292 来城さんと 最初に お電話したときは➡ 321 00:26:12,292 --> 00:26:15,292 ご存じなかったはずですよね? 322 00:26:18,298 --> 00:26:24,298 もしかして 誰かに 何かを 言われたんじゃないですか? 323 00:26:31,311 --> 00:26:33,311 あっ! 324 00:26:51,331 --> 00:26:54,334 (智恵子)久しぶりね。 325 00:26:54,334 --> 00:26:56,336 (智恵子)栞子。 326 00:26:56,336 --> 00:27:07,336 ♬~ 327 00:28:51,317 --> 00:28:54,317 あなただったんですね。 328 00:28:56,322 --> 00:29:00,326 あなたが 義彦さんに 乱歩コレクションのことを➡ 329 00:29:00,326 --> 00:29:06,332 話したんですね。 そうよ。 330 00:29:06,332 --> 00:29:09,335 金庫のことも 知っていたんですか? 331 00:29:09,335 --> 00:29:12,338 ええ。 あの中には きっと➡ 332 00:29:12,338 --> 00:29:15,341 とてつもなく 貴重な品が 入ってるはずよ。 333 00:29:15,341 --> 00:29:19,345 鹿山さんは 何があっても 売る気はないと 言ってたけど➡ 334 00:29:19,345 --> 00:29:22,348 ご遺族に 交渉したら 手に入るかもしれないと思って。 335 00:29:22,348 --> 00:29:27,353 それで 義彦さんが 来城さんを 追い出すように➡ 336 00:29:27,353 --> 00:29:29,355 しむけたんですね。 あら。 337 00:29:29,355 --> 00:29:32,358 人聞き 悪いこと 言わないで。 338 00:29:32,358 --> 00:29:38,364 来城さんとは 面識がなかったし 鹿山家に交渉するのが 筋でしょ? 339 00:29:38,364 --> 00:29:43,302 別宅も コレクションも 金庫も 全て 鹿山家の財産なんだから。 340 00:29:43,302 --> 00:29:47,306 金庫の中身は 鹿山さんが 慶子さんに 残したものです。 341 00:29:47,306 --> 00:29:51,310 本人からの手紙が それを 証明しています。 342 00:29:51,310 --> 00:29:54,310 手紙? はい。 343 00:30:03,322 --> 00:30:08,322 贈り物が 金庫の中にあるなんて 一言も 書いてないじゃない? 344 00:30:11,330 --> 00:30:15,334 でも 鹿山さんは 亡くなる前に 来城さんに➡ 345 00:30:15,334 --> 00:30:18,337 金庫を開けろと 言ったんです。 この暗号というのは そのための。 346 00:30:18,337 --> 00:30:21,340 (智恵子)それが 明記されていない以上➡ 347 00:30:21,340 --> 00:30:26,345 この手紙は 法的には 何も 効力を持たないわ。 348 00:30:26,345 --> 00:30:37,345 ♬~ 349 00:30:43,296 --> 00:30:48,301 よかったんですか? 何も聞かないで。 350 00:30:48,301 --> 00:30:55,308 その。 10年ぶりに 会ったのに。 351 00:30:55,308 --> 00:30:59,312 何も 聞くことなんて ありません。 352 00:30:59,312 --> 00:31:02,315 あの人が どこで 何をしていたとしても➡ 353 00:31:02,315 --> 00:31:08,315 それは 私には 無関係だし 何の興味も ありません。 354 00:31:12,325 --> 00:31:16,329 金庫の鍵って ホントに 見つかってないんですかね? 355 00:31:16,329 --> 00:31:20,333 本当だと思います。 356 00:31:20,333 --> 00:31:22,335 ダイイングメッセージのことも➡ 357 00:31:22,335 --> 00:31:26,339 お母さんは 義彦さんから 聞いてますよね? 358 00:31:26,339 --> 00:31:30,343 はい。 母も それが➡ 359 00:31:30,343 --> 00:31:33,346 ダイヤルナンバーだと 察しているはずです。 360 00:31:33,346 --> 00:31:40,346 ハァー。 このままだと 鍵と暗号も とられてしまいますね。 361 00:31:44,290 --> 00:31:47,290 いいえ。 362 00:31:51,297 --> 00:31:55,297 まだ 望みはあります。 363 00:31:58,304 --> 00:32:01,307 (チャイム) 364 00:32:01,307 --> 00:32:04,310 [インターホン](女性)はい。 ビブリア古書堂の者ですが。 365 00:32:04,310 --> 00:32:07,313 義彦さんとの お約束で お伺いしました。 366 00:32:07,313 --> 00:32:11,317 [インターホン](女性)お約束は 確か 5時と 伺っておりますが。 367 00:32:11,317 --> 00:32:16,322 あっ。 4時だと 勘違いしてました。 368 00:32:16,322 --> 00:32:20,326 ビブリア古書堂の人たちが? (井上)お父さんの書斎で➡ 369 00:32:20,326 --> 00:32:23,329 「少年探偵団」シリーズを 探すと言っていた。➡ 370 00:32:23,329 --> 00:32:31,337 それで まずいと思ってね。 (直美)まずいって 何が? 371 00:32:31,337 --> 00:32:36,342 (井上)実は 昔 お父さんに 手紙を出したんだ。 372 00:32:36,342 --> 00:32:41,280 そこには 「お嬢さんとの 結婚を考えている」➡ 373 00:32:41,280 --> 00:32:45,284 「どうか 許してほしい」と 書いてある。➡ 374 00:32:45,284 --> 00:32:48,287 万が一 あの連中が それを 見つけだしてしまったら➡ 375 00:32:48,287 --> 00:32:51,290 君にも 迷惑が掛かるかもしれない。➡ 376 00:32:51,290 --> 00:32:55,294 いや。 だから…。 直美! 377 00:32:55,294 --> 00:32:58,294 どうも 申し訳ありません。 378 00:33:01,300 --> 00:33:05,304 篠川さん。 何をするつもりですか? 379 00:33:05,304 --> 00:33:08,304 [TEL](メールの着信音) 380 00:33:13,312 --> 00:33:16,315 行きましょう。 えっ? 381 00:33:16,315 --> 00:33:18,315 えっ? どこに? 382 00:33:20,319 --> 00:33:23,322 ちょっ。 大丈夫なんですか? 383 00:33:23,322 --> 00:33:25,322 勝手に入って。 384 00:33:31,330 --> 00:33:33,330 えっ? 385 00:33:36,335 --> 00:33:40,272 ちょっ。 えーっ!? あっ。 386 00:33:40,272 --> 00:33:42,274 ちょっ。 篠川さん。 何やってんですか? 387 00:33:42,274 --> 00:33:45,277 五浦さんも 入ってください。 はあ? いや。 388 00:33:45,277 --> 00:33:48,280 まずいですよ そんなの。 大丈夫です。 389 00:33:48,280 --> 00:33:50,282 いやいや いやいや。 そんな。 大丈夫じゃないですよ。 390 00:33:50,282 --> 00:33:53,282 ≪(足音) 義彦さん? 391 00:33:55,287 --> 00:33:58,290 直美さんです。 392 00:33:58,290 --> 00:34:00,292 何で 直美さんが? 早く 入ってください。 393 00:34:00,292 --> 00:34:02,294 いやいや。 でも そんな。 いいから。 早く。 394 00:34:02,294 --> 00:34:05,297 まずいですよ。 こんなところで。 静かにしてください。 395 00:34:05,297 --> 00:34:23,315 ♬~ 396 00:34:23,315 --> 00:34:25,315 (直美)あっ。 397 00:34:40,266 --> 00:34:58,284 ♬~ 398 00:34:58,284 --> 00:35:00,284 あーっ! あっ。 399 00:35:05,291 --> 00:35:08,294 (直美)あなた。 申し訳ありません。 400 00:35:08,294 --> 00:35:10,294 ≪(井上)直美。 401 00:35:16,302 --> 00:35:18,304 井上さん!? 402 00:35:18,304 --> 00:35:21,307 ああ。 違うんです。 あの。 これは 誤解です。 403 00:35:21,307 --> 00:35:25,311 あっ。 たぶん。 (直美)一郎君。 どうして? 404 00:35:25,311 --> 00:35:30,316 私が 言いだしたことなんだ。 えっ? 405 00:35:30,316 --> 00:35:32,318 どういうこと? (井上)こうでもしないと➡ 406 00:35:32,318 --> 00:35:36,322 鍵の隠し場所を 突き止められないと思ったんだ。 407 00:35:36,322 --> 00:35:44,263 (直美)私を だましたの? 手紙の話は 嘘だったの?➡ 408 00:35:44,263 --> 00:35:47,263 最低ね。 409 00:35:57,276 --> 00:36:02,281 ここにあるのは お父さまが お持ちだったものですね? 410 00:36:02,281 --> 00:36:05,284 (直美)そうですけど。 411 00:36:05,284 --> 00:36:10,289 直美さんは 子供のころ これを 愛読されていたんでしょう。 412 00:36:10,289 --> 00:36:12,291 《どの作品が お好きですか?》 413 00:36:12,291 --> 00:36:17,296 《『塔上の奇術師』とか。 あっ。 特に 『魔法人形』が好きでした》 414 00:36:17,296 --> 00:36:20,299 それが? 415 00:36:20,299 --> 00:36:24,303 「少年探偵団」シリーズは 版を変える際に➡ 416 00:36:24,303 --> 00:36:27,306 内容の改訂を 行うことが 多いんですが➡ 417 00:36:27,306 --> 00:36:30,309 題名を 変更することも ありました。 418 00:36:30,309 --> 00:36:34,313 この 『魔法人形』は 光文社版ですが➡ 419 00:36:34,313 --> 00:36:39,335 ポプラ社版では 『悪魔人形』なんです。 420 00:36:39,335 --> 00:36:43,255 井上さんに 確認したんですが 直美さんが 井上さんの部屋で➡ 421 00:36:43,255 --> 00:36:46,258 読んでいたのは ポプラ社版でした。 422 00:36:46,258 --> 00:36:50,262 それで この家の どこかに 光文社版の➡ 423 00:36:50,262 --> 00:36:55,267 「少年探偵団」シリーズが 隠されていると 確信したんです。 424 00:36:55,267 --> 00:36:59,271 あなたは ご両親に 井上さんとの交友を 禁じられて➡ 425 00:36:59,271 --> 00:37:04,276 「少年探偵団」シリーズを 途中で 読むことができなくなった。 426 00:37:04,276 --> 00:37:09,281 それで どうしても 続きが読みたくて➡ 427 00:37:09,281 --> 00:37:14,286 お父さまの本を こっそり 読んでいたんじゃありませんか? 428 00:37:14,286 --> 00:37:25,297 ♬~ 429 00:37:25,297 --> 00:37:30,302 夜中に お手洗いに行った帰り この部屋の前を通ったら➡ 430 00:37:30,302 --> 00:37:33,305 妙な音が 聞こえてきたの。➡ 431 00:37:33,305 --> 00:37:37,309 何だろうと思って ドアを 少しだけ 開けてみると。➡ 432 00:37:37,309 --> 00:37:40,246 当時 買ったばかりだった ソファの中に➡ 433 00:37:40,246 --> 00:37:44,250 「少年探偵団」シリーズを 収めている 父の姿が見えたの。➡ 434 00:37:44,250 --> 00:37:48,254 父は 子供みたいな顔をしてた。➡ 435 00:37:48,254 --> 00:37:52,258 あんな うれしそうな顔 見たことがなかった。 436 00:37:52,258 --> 00:37:57,263 私は まだ 10歳だったけど それでも 分かったわ。 437 00:37:57,263 --> 00:38:03,269 このことは 絶対 誰にも 話してはいけないんだって。 438 00:38:03,269 --> 00:38:06,272 お父さまは ホントに 何も➡ 439 00:38:06,272 --> 00:38:09,275 気付いてらっしゃらなかったと 思いますか? 440 00:38:09,275 --> 00:38:11,277 えっ? あれほど 慎重に➡ 441 00:38:11,277 --> 00:38:16,282 二重生活を 隠し通した方が 子供に 秘密の存在を➡ 442 00:38:16,282 --> 00:38:19,285 知られてしまうような うかつな まねをするとは➡ 443 00:38:19,285 --> 00:38:21,287 私には 思えません。 444 00:38:21,287 --> 00:38:26,292 たとえ 知られてしまったとしても 誰かが 大事な コレクションに➡ 445 00:38:26,292 --> 00:38:30,296 触っていたことに 気付かないなんて おかしいです。 446 00:38:30,296 --> 00:38:33,299 どういうことですか? 直美さんが➡ 447 00:38:33,299 --> 00:38:36,302 「少年探偵団」シリーズを 見つけてしまったのは➡ 448 00:38:36,302 --> 00:38:40,306 偶然じゃなかったんです。 449 00:38:40,306 --> 00:38:45,311 鹿山さんは 体裁上 直美さんを 厳しく 叱りつけはしましたが➡ 450 00:38:45,311 --> 00:38:49,315 内心では 同情していたんでしょう。 451 00:38:49,315 --> 00:38:53,319 だから 本を 別宅から 移すことにしたんです。 452 00:38:53,319 --> 00:38:56,322 そして 直美さんが 通り掛かる 頃合いを 見計らって➡ 453 00:38:56,322 --> 00:38:58,324 大きな音を立て➡ 454 00:38:58,324 --> 00:39:01,327 本を隠しているところを わざと見せ。 455 00:39:01,327 --> 00:39:05,331 その後も 直美さんが こっそり 本を読んでいることを➡ 456 00:39:05,331 --> 00:39:11,337 微笑ましい 気持ちで 見逃していたんじゃないでしょうか。 457 00:39:11,337 --> 00:39:16,342 でも 今となっては 確認しようがないわ。 458 00:39:16,342 --> 00:39:18,344 そんなこと ありません。 459 00:39:18,344 --> 00:39:21,347 直美さん 先ほど 言ってましたよね? 460 00:39:21,347 --> 00:39:24,350 「当時 買ったばかりだった ソファの中に➡ 461 00:39:24,350 --> 00:39:31,357 『少年探偵団』シリーズを 収めている 父の姿が見えた」って。 462 00:39:31,357 --> 00:39:36,362 タイミングが よ過ぎると 思いませんか? 463 00:39:36,362 --> 00:39:44,362 鹿山さんは 直美さんのために このソファを 特注したんです。 464 00:39:48,307 --> 00:39:51,310 ソファの中を よく 見ていただけませんか? 465 00:39:51,310 --> 00:39:55,314 おそらく 手帳が 入っているはずです。 466 00:39:55,314 --> 00:39:58,317 (直美)手帳? 黒い表紙に➡ 467 00:39:58,317 --> 00:40:03,317 「少年探偵手帳」と 金色の文字で 書かれています。 468 00:40:20,339 --> 00:40:24,343 ちょっと 中を 見せてもらっても いいでしょうか? 469 00:40:24,343 --> 00:40:27,343 (直美)あっ。 はい。 470 00:40:40,292 --> 00:40:45,292 やっぱり 思ったとおりでした。 えっ? 471 00:40:48,300 --> 00:40:50,300 見てください。 472 00:40:54,306 --> 00:40:59,311 これは…。 鹿山さんの字ですよね? 473 00:40:59,311 --> 00:41:02,314 (直美)ええ。 でも 何で? 474 00:41:02,314 --> 00:41:07,319 これは ずっと 別宅の書庫に 置かれていたものなんですが➡ 475 00:41:07,319 --> 00:41:10,322 気付いたら なくなっていたそうなんです。 476 00:41:10,322 --> 00:41:15,327 (邦代)《去年の秋ごろに 明さんが 手に取って 眺めていたって》 477 00:41:15,327 --> 00:41:21,333 最初は 金庫の暗号と 何か 関係があるのかと思っていました。 478 00:41:21,333 --> 00:41:27,339 でも 違ったんです。 去年の秋というと➡ 479 00:41:27,339 --> 00:41:31,343 鹿山さんは すでに 死期を悟っているはずです。 480 00:41:31,343 --> 00:41:36,348 (邦代)《明さんは 昨年の夏 余命宣告を 受けているんです》 481 00:41:36,348 --> 00:41:41,286 だから 手帳を持ち帰り あなたしか 知らない➡ 482 00:41:41,286 --> 00:41:45,290 この場所に メッセージを 残そうと考えた。 483 00:41:45,290 --> 00:41:50,295 でも いざ 気持ちを 言葉にしようとすると➡ 484 00:41:50,295 --> 00:41:53,295 何も 書けなくなってしまったんでしょう。 485 00:41:55,300 --> 00:41:58,303 その手帳には 幼いころに➡ 486 00:41:58,303 --> 00:42:03,308 「少年探偵団」シリーズを 読ませてあげられなかったこと。 487 00:42:03,308 --> 00:42:06,311 そして 離婚を➡ 488 00:42:06,311 --> 00:42:09,314 許してあげられなかったことに 対する➡ 489 00:42:09,314 --> 00:42:15,314 鹿山さんの おわびの気持ちが 込められているんです。 490 00:42:19,324 --> 00:42:23,328 でも それだけじゃないんです。 491 00:42:23,328 --> 00:42:29,334 直美さん。 最後のページを 開いてみてください。 492 00:42:29,334 --> 00:42:41,280 ♬~ 493 00:42:41,280 --> 00:42:57,296 ♬~ 494 00:42:57,296 --> 00:43:03,302 井上さん。 直美さんとの結婚を 考えていたというのは➡ 495 00:43:03,302 --> 00:43:07,306 嘘ではないですよね? 496 00:43:07,306 --> 00:43:13,312 鹿山さんへの手紙 本当は 書いたんじゃないですか? 497 00:43:13,312 --> 00:43:17,312 そうなの? 一郎君。 498 00:43:19,318 --> 00:43:24,323 (井上)君が 嫁ぎ先から 飛び出してきて➡ 499 00:43:24,323 --> 00:43:28,327 うちの店で 働いていたときのことだ。 500 00:43:28,327 --> 00:43:32,331 でも 鹿山さんから 突き返されてしまった。 501 00:43:32,331 --> 00:43:34,333 こんなものは 受け取れないって。 502 00:43:34,333 --> 00:43:38,337 鹿山さんは 井上さんと 直美さんの仲を➡ 503 00:43:38,337 --> 00:43:41,273 認めてあげることは できませんでした。 504 00:43:41,273 --> 00:43:50,273 でも 本当は 誰よりも お二人の ご結婚を 望んでいたんです。 505 00:43:53,285 --> 00:43:59,291 バカみたい。 もう 遅過ぎるわよ。 506 00:43:59,291 --> 00:44:03,295 まだ 遅くはないかもしれません。 507 00:44:03,295 --> 00:44:07,299 えっ? だからこそ 鹿山さんは➡ 508 00:44:07,299 --> 00:44:10,302 そのメッセージを 残されたんだと思います。 509 00:44:10,302 --> 00:44:29,321 ♬~ 510 00:44:29,321 --> 00:44:34,326 (井上)君に 話しておかなければ ならないことがある。 511 00:44:34,326 --> 00:44:37,329 (直美)何? 512 00:44:37,329 --> 00:44:41,266 (井上)鹿山さんは 私の恩人なんだ。 513 00:44:41,266 --> 00:44:43,268 (直美)えっ? 514 00:44:43,268 --> 00:44:50,275 (井上)今から 22~23年前 ヒトリ書房は 経営危機に陥った。➡ 515 00:44:50,275 --> 00:44:58,283 そんなとき 突然 鹿山さん うちの店に 来てくれたんだ。 516 00:44:58,283 --> 00:45:01,286 困ってる 私を見て 鹿山さんは➡ 517 00:45:01,286 --> 00:45:06,291 貴重な コレクションの一部を 破格で 私に譲ってくれた。 518 00:45:06,291 --> 00:45:13,298 今後 乱歩関連の珍品が出たら 優先的に 私に譲ってほしい。 519 00:45:13,298 --> 00:45:17,302 そのための 手付けだと 言ってね。➡ 520 00:45:17,302 --> 00:45:21,306 それからの 数年間 私と 鹿山さんは➡ 521 00:45:21,306 --> 00:45:31,316 仕事を通して つながっていた。 来城さんの存在も 知っていた。➡ 522 00:45:31,316 --> 00:45:38,316 でも そのことを 君には 話せなかった。 523 00:45:40,258 --> 00:45:44,262 (井上)ホントに 申し訳ない! (直美)あっ。 ちょっと 待って。➡ 524 00:45:44,262 --> 00:45:47,262 何が何だか 分からない。 525 00:45:51,269 --> 00:45:54,272 (井上)今 話したことを どこからか➡ 526 00:45:54,272 --> 00:45:59,277 嗅ぎつけてきた女が いたんだよ。 (直美)女? 527 00:45:59,277 --> 00:46:05,277 そう。 篠川 智恵子だ。 528 00:46:07,285 --> 00:46:09,285 えっ? 529 00:46:11,289 --> 00:46:13,291 《鹿山さんを?》 (智恵子)《私に➡ 530 00:46:13,291 --> 00:46:15,293 紹介していただけませんか?》 531 00:46:15,293 --> 00:46:20,298 《乱歩の希少本が 手に入ったので ぜひ 見せてさしあげたいの》➡ 532 00:46:20,298 --> 00:46:22,300 《あの方は いつも➡ 533 00:46:22,300 --> 00:46:26,304 目録販売でしか 本を お買いになりませんよね?》➡ 534 00:46:26,304 --> 00:46:32,310 《しかも 送り先は 来城さんという 女性のお宅に》➡ 535 00:46:32,310 --> 00:46:34,312 《きっと ご趣味を知られたら 何かと➡ 536 00:46:34,312 --> 00:46:37,315 ご都合が 悪いんでしょうね》 (井上)《いや》 537 00:46:37,315 --> 00:46:40,315 《それは ちょっと できかねます》 538 00:46:42,254 --> 00:46:45,257 ≪(足音) 539 00:46:45,257 --> 00:46:47,257 (直美)《いらっしゃいませ》 540 00:46:55,267 --> 00:46:57,269 (智恵子)《直美さんは➡ 541 00:46:57,269 --> 00:47:03,275 鹿山さんの 別宅のこと ご存じじゃないみたいですね》 542 00:47:03,275 --> 00:47:09,275 《ホントのことを 知ったら きっと 悲しまれるでしょうね》 543 00:47:16,288 --> 00:47:19,291 篠川 智恵子は まんまと 私から➡ 544 00:47:19,291 --> 00:47:22,291 上得意を 奪い取っていったってわけだ。 545 00:47:25,297 --> 00:47:30,302 (井上)君から あの女が 再び 現れたと聞いてから➡ 546 00:47:30,302 --> 00:47:33,305 ホントは ずっと 思ってたんだ。 547 00:47:33,305 --> 00:47:39,327 金庫の中身は 来城さんが 受け取るべきだって。 548 00:47:39,327 --> 00:47:43,248 あの女が 横取りするなんて 断固として 許せない! 549 00:47:43,248 --> 00:47:50,255 だから 彼女からの 呼び出しに 応じることにしたんだ。➡ 550 00:47:50,255 --> 00:47:55,255 そして さっきの推理を聞かされて 協力することにしたんだ。 551 00:48:06,271 --> 00:48:10,275 (直美)鍵の在りかを 突き止めたいって 言ってたわね? 552 00:48:10,275 --> 00:48:14,279 はい。 「少年探偵団」シリーズと一緒に➡ 553 00:48:14,279 --> 00:48:18,283 金庫の鍵も 隠してあると 思ったんですが。 554 00:48:18,283 --> 00:48:21,286 正解よ。 えっ? 555 00:48:21,286 --> 00:48:25,290 (直美)鍵は この中よ。 見たことがあるの。 556 00:48:25,290 --> 00:48:31,290 すごい。 やりましたね。 篠川さん。 557 00:48:38,303 --> 00:48:40,305 (直美)どうぞ。 558 00:48:40,305 --> 00:48:53,305 ♬~ 559 00:48:59,324 --> 00:49:01,324 どうしました? 560 00:49:05,330 --> 00:49:08,333 (直美)そんな。 おかしいわ。➡ 561 00:49:08,333 --> 00:49:12,337 確かに ここに 入ってたはずなのに。 562 00:49:12,337 --> 00:49:14,337 母です。 563 00:49:21,346 --> 00:49:29,354 母が 先に この場所を見つけて 持ち出したんです。 564 00:49:29,354 --> 00:49:41,299 ♬~ 565 00:49:41,299 --> 00:49:53,299 ♬~ 566 00:49:55,313 --> 00:50:05,313 ♬~