1 00:00:33,001 --> 00:00:36,201 ≫ チュン チュン…(鳥の鳴き声) 2 00:00:46,031 --> 00:00:48,231 (月白鹿子)ホテル? 3 00:00:51,620 --> 00:00:53,620 はっ!? 4 00:00:55,490 --> 00:00:57,490 裸! 5 00:00:59,211 --> 00:01:02,831 (心の声) ≪えっ 私 処女なのに…≫ 6 00:01:02,831 --> 00:01:04,749 あっ ああ! 7 00:01:04,749 --> 00:01:24,436 ♬~ 8 00:01:24,436 --> 00:01:44,439 ♬~ 9 00:01:44,439 --> 00:01:51,139 ♬~ 10 00:01:56,868 --> 00:01:59,738 初恋は 本の登場人物。 11 00:01:59,738 --> 00:02:03,438 本に囲まれていれば 幸せだった。 12 00:02:09,231 --> 00:02:11,733 なんで 主人公が こんな男 好きになるのか➡ 13 00:02:11,733 --> 00:02:14,753 分からないんですよね。 女たらしだし➡ 14 00:02:14,753 --> 00:02:16,855 全然 いいところないじゃないですか。 15 00:02:16,855 --> 00:02:21,042 (樋口)恋って そういうものだと 思うんですけど…。➡ 16 00:02:21,042 --> 00:02:25,463 あっ あと ここの ラブシーンのことなんですけど。➡ 17 00:02:25,463 --> 00:02:29,534 ここ 主人公 どんな反応すると思いますか? 18 00:02:29,534 --> 00:02:33,572 えっ…。 月白さんって 26歳ですよね。 19 00:02:33,572 --> 00:02:36,972 こういうふうに迫られたら なんて言いますか? 20 00:02:38,944 --> 00:02:41,496 あっ…。 21 00:02:41,496 --> 00:02:45,784 あっ! 私と一緒に堕ちて! 22 00:02:45,784 --> 00:02:47,784 とか? 23 00:02:49,437 --> 00:02:53,775 月白さん 恋愛したことないんですか? 24 00:02:53,775 --> 00:02:55,827 あはっ。 25 00:02:55,827 --> 00:02:57,879 私だって この年になるまで➡ 26 00:02:57,879 --> 00:03:01,533 まったくそういうことがないなんて 思ってなかった。 27 00:03:01,533 --> 00:03:04,133 ははっ… ふふふっ。 28 00:03:07,105 --> 00:03:10,775 ≪本以上に 夢中になれる人なんていなかった≫ 29 00:03:10,775 --> 00:03:16,514 ≪私にとって 恋愛なんて ファンタジーの世界の話≫ 30 00:03:16,514 --> 00:03:19,250 (鏡花) 月白さん 婚活してるんですか? 31 00:03:19,250 --> 00:03:22,887 いや 違うよ。 あれ… あれ… あれだよ ほら➡ 32 00:03:22,887 --> 00:03:26,257 さっきのさ 新人作家さんの資料集め。 33 00:03:26,257 --> 00:03:29,557 (鏡花)ああ~ なんだ。 34 00:03:31,997 --> 00:03:33,997 はぁ~。 35 00:03:38,536 --> 00:03:41,673 (望月千広)はい。 あっ ありがと。 36 00:03:41,673 --> 00:03:44,342 だめんずが主人公の話だっけ? 37 00:03:44,342 --> 00:03:47,028 うん…。 38 00:03:47,028 --> 00:03:51,549 あっ 望月はさ ダメな女に ハマったことある? 39 00:03:51,549 --> 00:03:54,719 はあ!? なんだよ 急に。 40 00:03:54,719 --> 00:03:59,024 やっぱ 全然いいところがなくても 好きになっちゃうもの? 41 00:03:59,024 --> 00:04:01,843 まあ 確かに… 好きな人だったら➡ 42 00:04:01,843 --> 00:04:04,896 ダメなところも かわいく見えたりするかな。 43 00:04:04,896 --> 00:04:08,133 ふ~ん…。 あれだったら 昼飯行く? 44 00:04:08,133 --> 00:04:10,168 話聞くけど。 あっ じゃあ…。 45 00:04:10,168 --> 00:04:12,868 ≫(川端) 月白さん! 編集長 呼んでます。 46 00:04:14,305 --> 00:04:16,305 ごめん 望月。 47 00:04:19,010 --> 00:04:22,697 加賀屋先生の担当? 48 00:04:22,697 --> 00:04:24,716 (三島)そうだ。 49 00:04:24,716 --> 00:04:28,370 加賀屋先生って あの加賀屋朔先生ですよね? 50 00:04:28,370 --> 00:04:31,906 いろいろあって 前の担当が飛んでな。 51 00:04:31,906 --> 00:04:33,906 飛んだ? 52 00:04:35,877 --> 00:04:38,577 すみません。 (三島)ああ~…。 53 00:04:41,049 --> 00:04:43,049 あっ。 54 00:04:49,324 --> 00:04:53,094 今の連載は あと数回だから 受け取るだけ 受け取ればいい。 55 00:04:53,094 --> 00:04:55,513 並行して 次回作についても話しておいて。 56 00:04:55,513 --> 00:04:57,599 はい! 57 00:04:57,599 --> 00:05:02,854 (三島) 念願の編集部 頑張れよ 新人! 58 00:05:02,854 --> 00:05:06,691 ♬~ 59 00:05:06,691 --> 00:05:10,145 (ナレーション)<加賀屋朔。 超人気ミステリー作家> 60 00:05:10,145 --> 00:05:12,464 <作品の多くが 映画化されており➡ 61 00:05:12,464 --> 00:05:15,667 その甘いマスクで メディア出演も多数> 62 00:05:15,667 --> 00:05:19,137 <好きな作家ランキングでは 常に上位にランクイン> 63 00:05:19,137 --> 00:05:22,957 <今年度 中野文学賞候補の一人だ> 64 00:05:22,957 --> 00:05:26,761 <月白鹿子 26歳 入社4年目> 65 00:05:26,761 --> 00:05:29,981 <夢だった 文芸編集部配属1ヶ月で➡ 66 00:05:29,981 --> 00:05:35,103 加賀屋朔先生の担当に任命。 これって まさかの…> 67 00:05:35,103 --> 00:05:37,103 大抜擢! 68 00:05:39,457 --> 00:05:41,426 ≫(七星)あっ もっちー。 69 00:05:41,426 --> 00:05:45,029 七星。 (七星)聞いたわよ。 月白ちゃん➡ 70 00:05:45,029 --> 00:05:48,032 加賀屋朔の担当なんでしょ? はあ!? 71 00:05:48,032 --> 00:05:50,618 なんで 俺が知らないのに 校閲のお前が知ってんだよ。 72 00:05:50,618 --> 00:05:53,371 (七星)さっき 誰かが噂してるの 聞いちゃったのよね~。 73 00:05:53,371 --> 00:05:55,540 ねえ 大丈夫なの? 74 00:05:55,540 --> 00:05:59,040 加賀屋先生っていったら 女グセの悪さで有名じゃない! 75 00:06:00,328 --> 00:06:03,381 ああ~ 気になってる? 気になってるんでしょ? 76 00:06:03,381 --> 00:06:06,201 なってない! そんなことより➡ 77 00:06:06,201 --> 00:06:08,770 加賀屋先生の担当って すげぇキツいんだよ。 78 00:06:08,770 --> 00:06:12,857 そっちの方が心配だよ。 まあ ああいう編集の仕事に➡ 79 00:06:12,857 --> 00:06:17,011 夢持ち過ぎてるタイプ 長持ちしないのよね~。 80 00:06:17,011 --> 00:06:20,548 月白は向いてるよ。 死ぬほど 本読んでるし。 81 00:06:20,548 --> 00:06:22,550 だから 厄介なのよ。 82 00:06:22,550 --> 00:06:26,150 もっちーくらいの熱量の方が うまい距離感でやれるのよ! 83 00:06:28,523 --> 00:06:31,242 褒めてんのよ! 84 00:06:31,242 --> 00:06:33,342 あざす…。 85 00:06:42,353 --> 00:06:45,453 ≪ようやく ここまで来た≫ 86 00:06:48,076 --> 00:06:51,496 ≪加賀屋先生と 一緒に 抱き締めたくなるような➡ 87 00:06:51,496 --> 00:06:54,349 そんな一冊を作るんだ≫ 88 00:06:54,349 --> 00:06:58,303 ピンポーン(チャイム) ふぅ~。 89 00:06:58,303 --> 00:07:05,310 ♬~ 90 00:07:05,310 --> 00:07:08,062 ピンポーン 91 00:07:08,062 --> 00:07:26,181 ♬~ 92 00:07:26,181 --> 00:07:29,500 月白で~す。 93 00:07:29,500 --> 00:07:31,753 加賀屋先生? 94 00:07:31,753 --> 00:07:36,257 ♬~ 95 00:07:36,257 --> 00:07:38,257 いらっしゃいま…。 96 00:07:40,378 --> 00:07:42,378 ドサッ! 97 00:07:46,918 --> 00:07:48,918 (光稀)誰? 98 00:07:54,926 --> 00:07:57,528 (光稀)加賀屋君の担当さん? 99 00:07:57,528 --> 00:08:00,528 はい! すみません。 100 00:08:03,985 --> 00:08:07,185 (光稀) 加賀屋君 担当さん 来てるよ。 101 00:08:10,742 --> 00:08:13,461 (加賀屋朔)ええ~っと 誰だっけ? 102 00:08:13,461 --> 00:08:17,031 あっ 緑線社の月白と申します! 103 00:08:17,031 --> 00:08:20,631 本日から先生の担当に…。 あぁ…。 104 00:08:23,571 --> 00:08:26,624 ≪この人たち こんな状況見られて なんで うろたえないの!?≫ 105 00:08:26,624 --> 00:08:28,643 ≪何 普通に着替えてんの!?≫ 106 00:08:28,643 --> 00:08:31,663 ≪分かんない! 処女 分かんない!≫ 107 00:08:31,663 --> 00:08:33,948 (光稀)じゃあ。 うん。 108 00:08:33,948 --> 00:08:36,050 (光稀)お疲れさま。 109 00:08:36,050 --> 00:08:38,453 はい。 お願いします。 110 00:08:38,453 --> 00:08:40,939 ありがとうございます! あっ あの! 111 00:08:40,939 --> 00:08:44,642 さっきの方は 奥様ですか? 112 00:08:44,642 --> 00:08:50,665 いや? じゃ 彼女… 恋人ですか? 113 00:08:50,665 --> 00:08:53,017 赤文社の担当の人。 114 00:08:53,017 --> 00:08:54,919 ≪担当!?≫ 115 00:08:54,919 --> 00:08:58,456 おやすみなさい…。 あっ あの~ 先生! 116 00:08:58,456 --> 00:09:02,360 次回作の 打ち合わせについてなんですが。 117 00:09:02,360 --> 00:09:06,664 そういうの 大丈夫です。 また こちらから連絡します。 118 00:09:06,664 --> 00:09:10,535 それだけ お願いします。 えっ…。 119 00:09:10,535 --> 00:09:12,487 ≪夢は 作家さんと一緒に➡ 120 00:09:12,487 --> 00:09:18,087 抱き締めたくなるような一冊を 作ること… だったのに≫ 121 00:09:22,764 --> 00:09:27,802 こんなの編集者の仕事じゃない! 122 00:09:27,802 --> 00:09:30,421 心の声 漏れてるぞ。 123 00:09:30,421 --> 00:09:32,590 望月。 同期だけど➡ 124 00:09:32,590 --> 00:09:35,727 ここでは先輩なんだからさ。 なんでも聞いてよ。 125 00:09:35,727 --> 00:09:38,446 先輩! こんなの➡ 126 00:09:38,446 --> 00:09:40,946 編集者の仕事じゃないですよね!? 127 00:09:42,667 --> 00:09:45,003 仕事だよ。 うそ。 128 00:09:45,003 --> 00:09:48,106 加賀屋朔が書いたってだけで 売れるんだよ。 129 00:09:48,106 --> 00:09:51,242 俺らの仕事は 作家さんが書くことだけに➡ 130 00:09:51,242 --> 00:09:53,061 集中できる環境を整えること。 131 00:09:53,061 --> 00:09:55,880 でも 企画を提案したり 内容だって…➡ 132 00:09:55,880 --> 00:09:58,616 ほら 作家さんの新しい可能性を…。 133 00:09:58,616 --> 00:10:03,204 余計なことしない方がいいぞ。 特に 加賀屋先生は。 134 00:10:03,204 --> 00:10:05,523 えっ? 135 00:10:05,523 --> 00:10:10,211 俺らは 内容に首を突っ込まず 褒めて おだてて➡ 136 00:10:10,211 --> 00:10:13,247 先生との良好な関係が 崩れないよう➡ 137 00:10:13,247 --> 00:10:15,950 言われたことだけをやる。 138 00:10:15,950 --> 00:10:17,950 でもさ…。 139 00:10:20,421 --> 00:10:24,175 月白は 小説が好きすぎるんだよ。 140 00:10:24,175 --> 00:10:27,875 えっ 望月は好きじゃないの? 141 00:10:29,931 --> 00:10:31,883 編集者が 真摯に向き合えば➡ 142 00:10:31,883 --> 00:10:35,086 作家さんだって きっと信頼してくれるはず。 143 00:10:35,086 --> 00:10:37,839 (マナーモード) 144 00:10:37,839 --> 00:10:42,143 あっ。 ふふっ。 (マナーモード) 145 00:10:42,143 --> 00:10:45,063 はい! もしもし 月白です! 146 00:10:45,063 --> 00:10:48,232 あんぱん食べたい。 10分以内。 よろしく。 147 00:10:48,232 --> 00:10:51,332 ブチッ ツー ツー…(電話が切れる音) えっ? 148 00:10:54,322 --> 00:10:56,322 10分!? 149 00:12:58,996 --> 00:13:03,467 はぁ はぁ はぁ はぁ…。 150 00:13:03,467 --> 00:13:05,453 誰だっけ…。 151 00:13:05,453 --> 00:13:10,107 緑線社の月白です‼ 152 00:13:10,107 --> 00:13:14,896 ああ~ あんぱん。 どうも。 153 00:13:14,896 --> 00:13:17,215 ≪あんぱんじゃねぇし≫ 154 00:13:17,215 --> 00:13:19,150 いただきます。 155 00:13:19,150 --> 00:13:26,274 ♬~ 156 00:13:26,274 --> 00:13:30,478 あっ 食べます? 157 00:13:30,478 --> 00:13:33,264 勤務中ですので。 158 00:13:33,264 --> 00:13:35,333 そう。 159 00:13:35,333 --> 00:13:38,833 ≪この人 テレビで見るより 相当 感じ悪い≫ 160 00:13:41,522 --> 00:13:45,459 先生 中野文学賞の 待ち会なんですけれども➡ 161 00:13:45,459 --> 00:13:48,045 ソロモンズでよろしいでしょうか? 待ち会? 162 00:13:48,045 --> 00:13:51,899 はい! 関係者全員で 先生と一緒に 受賞の一報を➡ 163 00:13:51,899 --> 00:13:54,068 待たせていただく食事会 通称 待ち会です! 164 00:13:54,068 --> 00:13:57,288 知ってます。 すみません。 165 00:13:57,288 --> 00:13:59,257 そういうの やんなくていいんだけどな…。 166 00:13:59,257 --> 00:14:02,627 えっ? 別に どこでもいいです。 167 00:14:02,627 --> 00:14:07,932 承知いたしました。 授賞式会場も 車で すぐですし。 168 00:14:07,932 --> 00:14:10,201 本気で獲れると思ってるの? 169 00:14:10,201 --> 00:14:12,201 えっ? 170 00:14:14,171 --> 00:14:16,424 ごちそうさま。 171 00:14:16,424 --> 00:14:20,094 あっ 先生! 次回作について なんですけれども➡ 172 00:14:20,094 --> 00:14:23,194 私 いくつか企画案を…。 大丈夫です。 173 00:14:24,932 --> 00:14:27,032 その辺 掃除しといてください。 174 00:14:31,238 --> 00:14:33,338 はい…。 175 00:14:46,003 --> 00:14:54,478 ♬~ 176 00:14:54,478 --> 00:14:57,848 ≪新作の紹介って これだけなんだ…≫ 177 00:14:57,848 --> 00:15:00,768 ≪なんか複雑≫ 178 00:15:00,768 --> 00:15:03,587 (回想) ⦅俺らは 内容に首を突っ込まず➡ 179 00:15:03,587 --> 00:15:07,041 褒めて おだてて 先生との良好な関係が➡ 180 00:15:07,041 --> 00:15:10,061 崩れないよう 言われたことだけをやる⦆ 181 00:15:10,061 --> 00:15:16,701 ♬~ 182 00:15:16,701 --> 00:15:22,801 ≪おだてましょう。 先生が それで 気持ちよく書けるなら≫ 183 00:15:24,025 --> 00:15:28,546 先生 これ 読みました。 格好よかったです。 184 00:15:28,546 --> 00:15:30,898 モデルさんみたいで。 あっ 私の友達も…。 185 00:15:30,898 --> 00:15:35,636 お疲れさまでした。 次からは おたくで書きません。 186 00:15:35,636 --> 00:15:37,588 お帰りください。 187 00:15:37,588 --> 00:15:42,643 ♬~ 188 00:15:42,643 --> 00:15:47,615 んん~…。 月白。 お~い。 189 00:15:47,615 --> 00:15:52,002 嫌われた~…。 190 00:15:52,002 --> 00:15:56,157 余計なことしたんだろ。 どうしよう~➡ 191 00:15:56,157 --> 00:15:59,226 電話 出てもらえないし 連載 もう終わるし➡ 192 00:15:59,226 --> 00:16:02,012 次 うちで書いてもらえなかったら 私のせいだ…。 193 00:16:02,012 --> 00:16:05,112 月白 後ろ。 後ろ? 194 00:16:10,921 --> 00:16:14,725 編集長! 加賀屋君との打ち合わせ➡ 195 00:16:14,725 --> 00:16:18,512 進んでるか? あっ いや ああ~…➡ 196 00:16:18,512 --> 00:16:22,616 そうですね 打ち合わせ…➡ 197 00:16:22,616 --> 00:16:25,216 えっ はい…。 198 00:16:28,022 --> 00:16:32,276 (三島)月白 加賀屋君の作品 読んだことあるよな。 199 00:16:32,276 --> 00:16:34,678 はい もちろん 全部 読んでます。 200 00:16:34,678 --> 00:16:36,881 どう思う? 201 00:16:36,881 --> 00:16:41,218 あっ… 安定したおもしろさが あると思います。 202 00:16:41,218 --> 00:16:45,423 幅広い読者層にも支持される 読みやすい文体で…。 203 00:16:45,423 --> 00:16:48,609 月白は どう思うの? 204 00:16:48,609 --> 00:16:58,335 ♬~ 205 00:16:58,335 --> 00:17:09,930 ♬~ 206 00:17:09,930 --> 00:17:11,930 よいしょ…。 207 00:17:13,350 --> 00:17:18,072 ≪確かにおもしろい。 でも➡ 208 00:17:18,072 --> 00:17:23,611 確実に 部数は落ちはじめてる…≫ 209 00:17:23,611 --> 00:17:27,381 ≪安定したおもしろさがある≫ 210 00:17:27,381 --> 00:17:32,603 ≪でも 心に残る一冊にならない≫ 211 00:17:32,603 --> 00:17:37,575 ≪何かが足りない。 何? なんだ?≫ 212 00:17:37,575 --> 00:17:47,284 ♬~ 213 00:17:47,284 --> 00:17:58,512 ♬~ 214 00:17:58,512 --> 00:18:03,033 ≪書籍化されていない 加賀屋朔のデビュー作≫ 215 00:18:03,033 --> 00:18:07,333 ≪私が 恋を知った物語≫ 216 00:20:12,029 --> 00:20:17,117 ♬~(店内BGM) 217 00:20:17,117 --> 00:20:19,420 よろしくお願いいたします。 月白と申します。 218 00:20:19,420 --> 00:20:21,572 (鈴木)鈴木でございます。 (三島)こいつ 昔 ラグビー部で…。 219 00:20:21,572 --> 00:20:28,245 ♬~ 220 00:20:28,245 --> 00:20:30,431 (芥川)あっ これ お願い。 あっ! 221 00:20:30,431 --> 00:20:34,531 私 店員じゃ…。 (芥川)失礼。 222 00:20:37,655 --> 00:20:39,655 最悪…。 223 00:20:41,075 --> 00:20:43,075 ≫(女性)加賀屋先生! 224 00:20:45,029 --> 00:20:48,082 (女性)新作 拝見しました。 225 00:20:48,082 --> 00:20:50,782 (男性)あのトリックは 先生にしか書けない作品で…。 226 00:20:54,989 --> 00:20:58,325 ⦅加賀屋君の担当さん?⦆ 227 00:20:58,325 --> 00:21:00,577 あっ お久しぶりです。 228 00:21:00,577 --> 00:21:04,431 (三島)どうも。 元気? なんとか。 先生は? 229 00:21:04,431 --> 00:21:06,431 (三島)元気だな~。 230 00:21:15,659 --> 00:21:19,296 (光稀)赤文社の有明です。 先日は 先生のお宅で。 231 00:21:19,296 --> 00:21:24,034 すみません。 緑線社の月白です。 232 00:21:24,034 --> 00:21:26,820 てっきり 奥様かと。 233 00:21:26,820 --> 00:21:30,774 (光稀)ふふっ。 あんな人と結婚したら 大変ね。 234 00:21:30,774 --> 00:21:33,510 そうですよねぇ! 235 00:21:33,510 --> 00:21:35,510 すみません…。 236 00:21:37,648 --> 00:21:40,348 お互い頑張りましょうね。 237 00:21:43,887 --> 00:21:45,887 ははっ…。 238 00:21:54,164 --> 00:21:56,016 (七星)エロい女ね。 239 00:21:56,016 --> 00:22:00,120 七星君!? (七星)ほら シミになるわよ。 240 00:22:00,120 --> 00:22:02,372 ありがとう。 大丈夫? 241 00:22:02,372 --> 00:22:06,160 うん…。 なんか飲み物とか持ってこようか? 242 00:22:06,160 --> 00:22:09,163 大丈夫。 私 お酒 弱いから。 243 00:22:09,163 --> 00:22:12,363 あっ そっか。 はぁ~…。 244 00:22:14,868 --> 00:22:17,471 ≪うるうるした瞳に濡れた唇≫ 245 00:22:17,471 --> 00:22:20,324 ≪細いのに出るとこ出てる パーフェクトボディー…≫ 246 00:22:20,324 --> 00:22:22,176 ≪落ち着いた佇まいに 美しい所作…≫ 247 00:22:22,176 --> 00:22:26,280 ≪エロい! 何あれ 本当に編集者!?≫ 248 00:22:26,280 --> 00:22:28,866 ≪っていうか さっきから ずっと 加賀屋先生の隣にいるけど…≫ 249 00:22:28,866 --> 00:22:31,518 ≪もしかして つきあっ… いや➡ 250 00:22:31,518 --> 00:22:35,255 彼女だとは言ってなかったか…≫ 251 00:22:35,255 --> 00:22:37,958 ≪まさか その いわゆる…➡ 252 00:22:37,958 --> 00:22:42,446 そそそ… そういう 接待!?≫ 253 00:22:42,446 --> 00:22:44,398 ≪そういうの 本当にあるの!?≫ 254 00:22:44,398 --> 00:23:01,682 ♬~ 255 00:23:01,682 --> 00:23:03,682 月白? 256 00:23:05,085 --> 00:23:07,688 はっ!? どうした? 257 00:23:07,688 --> 00:23:10,524 あっ いや… ふふふっ。 258 00:23:10,524 --> 00:23:12,559 獲れるといいな 中野賞。 259 00:23:12,559 --> 00:23:15,659 あっ うん…。 260 00:23:17,164 --> 00:23:20,083 (女性)賞 獲ると思います 先生。 (男性)間違いないですね。 261 00:23:20,083 --> 00:23:23,187 (女性) お友達にも また 宣伝しないと。 262 00:23:23,187 --> 00:23:25,689 あっ ちょっと失礼。 263 00:23:25,689 --> 00:23:28,942 加賀屋です。 264 00:23:28,942 --> 00:23:32,242 カシャ カシャ!(カメラのシャッター音) はい。 265 00:23:34,148 --> 00:23:38,948 分かりました。 どうも ありがとうございます。 266 00:23:40,954 --> 00:23:42,954 パタン(携帯を閉じる音) 267 00:23:44,958 --> 00:23:51,658 んっ… 残念でした。 皆さん どうも ありがとうございました。 268 00:23:53,734 --> 00:23:55,719 ありがとうございました。 269 00:23:55,719 --> 00:24:02,319 パチパチパチパチ… 270 00:24:11,151 --> 00:24:16,073 (芥川)赤文社の女 相変わらず 加賀屋の隣 べったりだな。 271 00:24:16,073 --> 00:24:19,710 (夏目)緑線社の担当が 女になったのも 枕だろ どうせ。 272 00:24:19,710 --> 00:24:23,697 (芥川)いいよな~ 女は 寝てれば原稿もらえて。 273 00:24:23,697 --> 00:24:26,583 (夏目)正直 加賀屋朔も もう限界でしょ。➡ 274 00:24:26,583 --> 00:24:29,953 名前だけ。 (芥川)写真集でも出した方が➡ 275 00:24:29,953 --> 00:24:32,022 売れるんじゃねぇの。 (夏目)あれなら➡ 276 00:24:32,022 --> 00:24:34,922 俺が書いてもバレねぇよ あははっ。 277 00:24:38,462 --> 00:24:42,115 限界って 誰が? 278 00:24:42,115 --> 00:24:44,818 (芥川)あっ? 279 00:24:44,818 --> 00:24:48,889 加賀屋先生のことですか? (夏目)誰? 280 00:24:48,889 --> 00:24:55,512 (芥川)あっ あれ? 加賀屋の喜び組の1人? 281 00:24:55,512 --> 00:25:00,212 加賀屋先生の担当ですが 何か? 282 00:25:03,470 --> 00:25:07,541 そうですよ。 はっきり言って➡ 283 00:25:07,541 --> 00:25:12,162 先生の今回のこの作品 最悪でした。 284 00:25:12,162 --> 00:25:16,800 んなこた分かってますよ。 こちとら 先生の作品➡ 285 00:25:16,800 --> 00:25:22,472 全部 読んでんですから。 書籍化されてないデビュー作から。 286 00:25:22,472 --> 00:25:29,846 あんな… 美しくて熱い文章 初めて見て。 287 00:25:29,846 --> 00:25:36,620 ドキドキして ああ~ 次は どんな話なんだろうって。 288 00:25:36,620 --> 00:25:41,408 早く続きが読みたくって 発売日まで待ちきれなくて。 289 00:25:41,408 --> 00:25:44,928 こんなふうに思ったの初めてで。 (川端)望月さん あれ。 290 00:25:44,928 --> 00:25:47,481 いつからか 全然 思わなくなりました。 291 00:25:47,481 --> 00:25:50,183 凡庸なトリック。 お決まりの展開。 292 00:25:50,183 --> 00:25:53,036 自己肯定してるだけの 甘やかされた登場人物➡ 293 00:25:53,036 --> 00:25:55,756 どっかで聞いたことあるような 薄っぺらいセリフの応酬。 294 00:25:55,756 --> 00:25:59,543 何これ… 何これ 読者 バカにしてんの!? 295 00:25:59,543 --> 00:26:04,047 やる気あんのって! (芥川)俺たちは そこまでは…。 296 00:26:04,047 --> 00:26:06,667 加賀屋朔は 限界? 酔っぱらってる? 297 00:26:06,667 --> 00:26:09,036 名前だけ? 何それ。 私は➡ 298 00:26:09,036 --> 00:26:11,755 加賀屋先生の名前だけが 欲しいんじゃない! 299 00:26:11,755 --> 00:26:14,424 加賀屋朔にしか描けない 人間模様がある。 300 00:26:14,424 --> 00:26:16,760 加賀屋朔にしか書けない セリフがある。 301 00:26:16,760 --> 00:26:19,346 私は 先生に 気に入られたいんじゃない。 302 00:26:19,346 --> 00:26:21,365 おだてて 調子に乗らせたいんじゃない。 303 00:26:21,365 --> 00:26:26,470 先生と 最高の一冊が作りたいんです! 304 00:26:26,470 --> 00:26:30,957 加賀屋朔の名前に甘んじてるのは あなたたちなんじゃないですか!? 305 00:26:30,957 --> 00:26:33,193 編集者なら つまんないこと言ってないで➡ 306 00:26:33,193 --> 00:26:35,796 おもしろい本 作ること 考えたらどうですか!? 307 00:26:35,796 --> 00:26:40,984 私は… 絶対に甘やかしませんから! 308 00:26:40,984 --> 00:26:49,693 ♬~ 309 00:26:49,693 --> 00:26:51,795 ふっ…。 310 00:26:51,795 --> 00:26:55,816 先生…。 311 00:26:55,816 --> 00:26:58,969 ≪終わった。 飛ばされる。 下手したらクビだ≫ 312 00:26:58,969 --> 00:27:03,869 ≪いや… 消されるかもしれない≫ 313 00:27:13,433 --> 00:27:24,428 314 00:27:24,428 --> 00:27:28,515 あっ 先生! 315 00:27:28,515 --> 00:27:30,517 言い逃げ? 316 00:27:30,517 --> 00:27:36,217 あの… 先ほどは 本当に…。 317 00:27:38,642 --> 00:27:41,728 さっきのは そそられた。 318 00:27:41,728 --> 00:27:43,728 えっ!? 319 00:27:45,282 --> 00:27:47,167 あっ! 320 00:27:47,167 --> 00:27:56,209 ♬~ 321 00:27:56,209 --> 00:28:00,947 ≪これって これって…≫ 322 00:28:00,947 --> 00:28:05,485 あの… 先生 これって どちらへ…。 323 00:28:05,485 --> 00:28:08,488 45階のスイートルーム。 324 00:28:08,488 --> 00:28:10,907 えっ!? 325 00:28:10,907 --> 00:28:13,593 ピンポン(エレベーター到着音) 326 00:28:13,593 --> 00:28:15,862 ≪うそでしょ!≫ 327 00:28:15,862 --> 00:28:18,265 想像して。 328 00:28:18,265 --> 00:28:20,467 どんな恋がしてみたい? 329 00:28:20,467 --> 00:28:22,385 私じゃ ダメかな? 330 00:28:22,385 --> 00:28:24,821 ごめんね 俺 好きな子がいるんだ。 331 00:28:24,821 --> 00:28:27,274 私と一緒に堕ちて。 332 00:28:27,274 --> 00:28:30,374 文学処女 なめんな。