1 00:00:36,497 --> 00:00:39,367 (加賀屋朔・ナレーション) < まだ 幼い頃 自分の家には➡ 2 00:00:39,367 --> 00:00:42,386 なぜ 父がいないのか 聞いたことがある> 3 00:00:42,386 --> 00:00:44,438 (加賀屋の母・回想)⦅ん? 何?⦆ 4 00:00:44,438 --> 00:00:47,658 ⦅なんで うちには お父さんがいないの?⦆ 5 00:00:47,658 --> 00:00:50,228 (加賀屋の母)⦅そこにいるわよ⦆ 6 00:00:50,228 --> 00:00:55,628 < そう言って 母が指さしたのが 大量に積まれた本だった> 7 00:00:57,101 --> 00:00:59,220 (加賀屋の母) ⦅ごほっ… ごほごほっ…⦆ 8 00:00:59,220 --> 00:01:02,156 < あとになって 父は 著名な作家で➡ 9 00:01:02,156 --> 00:01:05,860 母は その愛人なのだと聞かされた> 10 00:01:05,860 --> 00:01:09,263 < その男は 最後まで 母の見舞いにも➡ 11 00:01:09,263 --> 00:01:12,316 葬式にも 姿を現すことはなく…> 12 00:01:12,316 --> 00:01:16,020 (弁護士)⦅葬式代は こちらで すべて持ちます。➡ 13 00:01:16,020 --> 00:01:20,424 こちらは 今後の生活費と学費にと⦆ 14 00:01:20,424 --> 00:01:25,846 < よこしたのは 弁護士と 俺名義の通帳だった> 15 00:01:25,846 --> 00:01:30,134 ⦅そのお金で この家を買います⦆ 16 00:01:30,134 --> 00:01:33,971 ⦅これからは 一切の援助は 必要ないとお伝えください⦆ 17 00:01:33,971 --> 00:01:37,541 <高校には行かず 働いて生活費を稼ぎ➡ 18 00:01:37,541 --> 00:01:41,341 ためた金で 大検を受け 大学に入学した> 19 00:01:43,097 --> 00:01:47,197 <彼女と出会ったのは 大学2年の春だった> 20 00:01:48,569 --> 00:01:54,141 <天村千夜香。 家庭教師先の生徒だった> 21 00:01:54,141 --> 00:01:57,828 (千夜香)⦅ねえ 先生⦆ ⦅うん?⦆ 22 00:01:57,828 --> 00:02:01,899 (千夜香) ⦅せきれい本手って知ってる?➡ 23 00:02:01,899 --> 00:02:05,253 知ってるんだ⦆ ⦅どこで覚えたんだよ⦆ 24 00:02:05,253 --> 00:02:07,705 (千夜香) ⦅えっ 「みだらな女教師の秘密」⦆ 25 00:02:07,705 --> 00:02:10,675 ⦅そんな本 読むんじゃないよ⦆ (千夜香)⦅学校で没収されたの⦆ 26 00:02:10,675 --> 00:02:12,660 ⦅当然だろ⦆ (千夜香)⦅えっ なんで?➡ 27 00:02:12,660 --> 00:02:15,263 だって 谷崎潤一郎も 三島由紀夫も➡ 28 00:02:15,263 --> 00:02:19,600 永井荷風も なんにも言われなかったのに⦆ 29 00:02:19,600 --> 00:02:22,053 ⦅確かに それは言えてるな⦆ 30 00:02:22,053 --> 00:02:25,339 (千夜香)⦅でしょ?⦆ ⦅うん⦆ 31 00:02:25,339 --> 00:02:29,944 (千夜香)⦅うちの学校さ すごいお嬢様ばっかなんだけど➡ 32 00:02:29,944 --> 00:02:32,813 実際 セックスの話しかしないんだよ⦆ ⦅声が大きい⦆ 33 00:02:32,813 --> 00:02:34,813 ⦅ご両親に聞こえるぞ⦆ 34 00:02:37,568 --> 00:02:43,207 (千夜香) ⦅ああ… うちは 全然 大丈夫。➡ 35 00:02:43,207 --> 00:02:45,693 どっちも不倫相手のとこだから⦆ 36 00:02:45,693 --> 00:02:51,415 ♬~ 37 00:02:51,415 --> 00:02:53,884 (千夜香)⦅絶対 結婚なんかしない⦆ 38 00:02:53,884 --> 00:02:59,040 ♬~ 39 00:02:59,040 --> 00:03:00,925 ⦅うん…➡ 40 00:03:00,925 --> 00:03:04,245 まあ 俺も 結婚に いいイメージはないか⦆ 41 00:03:04,245 --> 00:03:10,251 ♬~ 42 00:03:10,251 --> 00:03:15,051 (千夜香) ⦅でも セックスはしてみたい⦆ 43 00:03:19,160 --> 00:03:21,362 ⦅するなら 先生とがいい⦆ 44 00:03:21,362 --> 00:03:29,570 ♬~ 45 00:03:29,570 --> 00:03:33,207 <彼女と僕は よく似ていた> 46 00:03:33,207 --> 00:03:36,811 <愛というものを 信じていなかった> 47 00:03:36,811 --> 00:03:40,448 <今思えば 捨てられた動物が生きるために➡ 48 00:03:40,448 --> 00:03:45,219 お互いを温め合うような そんな始まりだった> 49 00:03:45,219 --> 00:04:04,472 ♬~ 50 00:04:04,472 --> 00:04:24,308 ♬~ 51 00:04:24,308 --> 00:04:31,308 ♬~ 52 00:04:32,950 --> 00:04:36,520 <彼女は 高校を出て 俺の家に住むようになった> 53 00:04:36,520 --> 00:04:39,273 ⦅何 書いてるの?⦆ 54 00:04:39,273 --> 00:04:43,027 ⦅ああ 小説⦆ 55 00:04:43,027 --> 00:04:45,396 (千夜香)⦅小説!?⦆ ⦅ゼミの課題⦆ 56 00:04:45,396 --> 00:04:48,496 ⦅大したものじゃないよ⦆ ⦅どんな話?⦆ 57 00:04:51,402 --> 00:04:53,804 ⦅恋愛…⦆ 58 00:04:53,804 --> 00:04:57,408 ⦅恋愛!? 読みたい!⦆ 59 00:04:57,408 --> 00:05:00,561 ⦅朔さんが書いた恋愛小説➡ 60 00:05:00,561 --> 00:05:02,561 読みたい⦆ 61 00:05:20,714 --> 00:05:24,114 ⦅ああ… せめて なんか言ってよ?⦆ 62 00:05:26,637 --> 00:05:29,323 ⦅ううっ…⦆ ⦅えっ? 泣いてんの!?⦆ 63 00:05:29,323 --> 00:05:31,942 ⦅なんで泣いてんの。 えっ? 何 何 何?⦆ 64 00:05:31,942 --> 00:05:35,442 ⦅うう~… ううっ…⦆ ⦅何?⦆ 65 00:05:37,598 --> 00:05:39,967 ⦅どうした?⦆ ⦅朔さん!⦆ 66 00:05:39,967 --> 00:05:41,967 ⦅はい⦆ 67 00:05:43,387 --> 00:05:47,541 ⦅絶対 小説家なった方がいいよ!⦆ 68 00:05:47,541 --> 00:05:49,577 ⦅絶対⦆ 69 00:05:49,577 --> 00:05:51,762 ⦅いや 俺は…⦆ 70 00:05:51,762 --> 00:05:57,301 (千夜香)⦅だって 朔さんの言葉➡ 71 00:05:57,301 --> 00:06:01,889 すごいきれいだから⦆ 72 00:06:01,889 --> 00:06:03,989 ⦅また 書いてほしい⦆ 73 00:06:07,328 --> 00:06:09,328 ⦅ありがとう⦆ 74 00:06:11,115 --> 00:06:16,237 <彼女が あまりにも喜ぶので 1話 2話と増えていき➡ 75 00:06:16,237 --> 00:06:19,537 いつしか 自分自身が 夢中になって書いていた> 76 00:06:22,193 --> 00:06:25,393 < そんな自分に 吐き気がした> 77 00:06:28,682 --> 00:06:30,718 <消したはずの父親に➡ 78 00:06:30,718 --> 00:06:35,818 お前は 所詮 俺と同じだ そう笑われているようで> 79 00:06:38,209 --> 00:06:40,244 ⦅千夜香!⦆ (千夜香)⦅ん?⦆ 80 00:06:40,244 --> 00:06:42,713 ⦅新人賞 勝手に送ったの?⦆ 81 00:06:42,713 --> 00:06:45,916 (千夜香)⦅選ばれたんだ⦆ ⦅なんで そんなことすんの⦆ 82 00:06:45,916 --> 00:06:50,921 (千夜香)⦅だって 絶対 小説家になるべきだから。➡ 83 00:06:50,921 --> 00:06:54,121 ふふっ そっか⦆ 84 00:07:01,982 --> 00:07:07,254 ⦅母親を苦しめた男と 同じ職業なんて➡ 85 00:07:07,254 --> 00:07:11,992 この世で 最も軽蔑する男と同じなんて➡ 86 00:07:11,992 --> 00:07:13,992 滑稽だよ⦆ 87 00:07:21,068 --> 00:07:23,068 ⦅朔さん⦆ 88 00:07:27,041 --> 00:07:30,041 ⦅あなたは 小説家になるべきだと思う⦆ 89 00:07:34,114 --> 00:07:37,468 ⦅朔さんの小説読んで➡ 90 00:07:37,468 --> 00:07:41,355 すごいドキドキした⦆ 91 00:07:41,355 --> 00:07:43,655 ⦅胸が苦しくなった⦆ 92 00:07:48,812 --> 00:07:52,850 ⦅朔さんにしか書けない セリフだと思った⦆ 93 00:07:52,850 --> 00:08:03,327 ♬~ 94 00:08:03,327 --> 00:08:07,827 ⦅私は 朔さんといて幸せだよ⦆ 95 00:08:11,485 --> 00:08:16,840 ⦅朔さんとなら信じられる⦆ 96 00:08:16,840 --> 00:08:19,540 ⦅唯一の「愛」だってあるんだって⦆ 97 00:08:23,263 --> 00:08:26,016 ⦅はははっ⦆ 98 00:08:26,016 --> 00:08:28,816 ⦅笑った~⦆ ⦅ごめん ごめん⦆ 99 00:08:30,971 --> 00:08:32,923 ⦅せっかく言ったのに⦆ 100 00:08:32,923 --> 00:08:41,131 ♬~ 101 00:08:41,131 --> 00:08:44,831 ⦅どうしたの?⦆ ⦅別に⦆ 102 00:08:46,353 --> 00:08:52,159 <結婚しよう… そう言いかけて やめた> 103 00:08:52,159 --> 00:08:55,095 < この子を 一生守れる。 自信を持って➡ 104 00:08:55,095 --> 00:09:00,234 そう言える小説家になれたら ちゃんとプロポーズしよう> 105 00:09:00,234 --> 00:09:02,770 < そう心に決めた> 106 00:09:02,770 --> 00:09:04,770 (千夜香)⦅サイン下さい!⦆ 107 00:09:06,724 --> 00:09:08,892 ⦅俺のサインなんかもらって どうするんだよ⦆ 108 00:09:08,892 --> 00:09:11,412 ⦅いいから⦆ ⦅だいたい書籍化されたわけでも➡ 109 00:09:11,412 --> 00:09:14,732 ないのに…⦆ ⦅いいから! して!⦆ 110 00:09:14,732 --> 00:09:27,945 ♬~ 111 00:09:27,945 --> 00:09:30,831 ⦅はい。 これでいいですか?⦆ 112 00:09:30,831 --> 00:09:38,038 ♬~ 113 00:09:38,038 --> 00:09:39,957 ⦅宝物にするんだ⦆ 114 00:09:39,957 --> 00:09:42,326 < こぼれるような笑顔が 好きだった> 115 00:09:42,326 --> 00:09:45,763 ⦅なくさないもん! ずっと こうやって寝るもん⦆ 116 00:09:45,763 --> 00:09:48,132 ⦅絶対 負けられない⦆ (千夜香)⦅えっ 待って…⦆ 117 00:09:48,132 --> 00:09:51,335 ⦅あっ! はははっ⦆ (千夜香)⦅あははっ!⦆ 118 00:09:51,335 --> 00:09:53,470 ⦅あっ…⦆ (千夜香)⦅あっ!⦆ 119 00:09:53,470 --> 00:09:55,939 (2人)⦅あははっ⦆ 120 00:09:55,939 --> 00:09:58,358 (千夜香)⦅私の勝ち⦆ ⦅ああ~ 負けた~⦆ 121 00:09:58,358 --> 00:10:02,312 (千夜香)⦅ふふふっ⦆ ⦅あぁ…⦆ 122 00:10:02,312 --> 00:10:05,315 (千夜香)⦅ねえ 大丈夫?⦆ ⦅えっ?⦆ 123 00:10:05,315 --> 00:10:08,635 (千夜香)⦅うん ここんとこ ずっと書きっぱなしだから⦆ 124 00:10:08,635 --> 00:10:12,322 ⦅ああ ごめん。 もうちょっとで完成するんだ⦆ 125 00:10:12,322 --> 00:10:16,677 (千夜香) ⦅うん… あんま無理しないでね⦆ 126 00:10:16,677 --> 00:10:18,677 ⦅ありがとう⦆ 127 00:10:23,350 --> 00:10:26,336 (千夜香)⦅あっ 見て⦆ ⦅ん?⦆ 128 00:10:26,336 --> 00:10:30,636 (千夜香)⦅月がきれい⦆ ⦅あっ ほんとだ⦆ 129 00:10:34,711 --> 00:10:38,011 ⦅このまま 時間が止まればいいのに⦆ 130 00:10:45,072 --> 00:10:48,275 <俺は 思い知った> 131 00:10:48,275 --> 00:10:55,766 ♬~ 132 00:10:55,766 --> 00:11:00,537 <俺は 所詮➡ 133 00:11:00,537 --> 00:11:03,637 父親の血を継いだ 生き物なのだと> 134 00:13:16,707 --> 00:13:19,293 ピッ はい…。 135 00:13:19,293 --> 00:13:22,696 (月白鹿子) お疲れさまです 月白です。 136 00:13:22,696 --> 00:13:27,651 お疲れさま。 体調… どうですか? 137 00:13:27,651 --> 00:13:32,506 心配かけて申し訳ない。 原稿は もうすぐ上がるから。 138 00:13:32,506 --> 00:13:36,893 あっ あの… 実は 別件で➡ 139 00:13:36,893 --> 00:13:40,193 フリーの記者の方から 連絡がありまして。 140 00:13:41,732 --> 00:13:44,968 ⦅フォトエッセイを同時発売?⦆ 141 00:13:44,968 --> 00:13:48,805 (瑠奈)⦅はい。 加賀屋先生は 作品だけでなく➡ 142 00:13:48,805 --> 00:13:51,708 その私生活も 関心の的です。➡ 143 00:13:51,708 --> 00:13:54,945 次回の書籍化に合わせて ぜひ 御社から➡ 144 00:13:54,945 --> 00:13:59,282 先生の 初のフォトエッセイを 発売してはどうかと⦆ 145 00:13:59,282 --> 00:14:03,337 ⦅もちろん 加賀屋先生にも 確認してみますが➡ 146 00:14:03,337 --> 00:14:07,341 先生は 今後 執筆以外の活動は 控えたいというご意向でして⦆ 147 00:14:07,341 --> 00:14:09,760 (瑠奈)⦅分かってます。 ですから➡ 148 00:14:09,760 --> 00:14:14,181 こうして 月白さんに お願いしているんです。➡ 149 00:14:14,181 --> 00:14:17,684 月白さん 悪い話じゃないと思います。➡ 150 00:14:17,684 --> 00:14:23,156 同時に書店に並べば インパクトも 話題性も十分です。➡ 151 00:14:23,156 --> 00:14:26,856 加賀屋朔の新境地 見てみたくありませんか?➡ 152 00:14:29,146 --> 00:14:31,331 先生に お手間は取らせません。➡ 153 00:14:31,331 --> 00:14:35,686 私がインタビューした内容を まとめる形で考えています⦆ 154 00:14:35,686 --> 00:14:39,740 私の方から断るのも と思いまして…。 155 00:14:39,740 --> 00:14:41,742 いかがですか? 156 00:14:41,742 --> 00:14:44,928 月白君は どう思う? 157 00:14:44,928 --> 00:14:46,928 私は…。 158 00:14:48,415 --> 00:14:53,720 先生が いい作品を書くために…➡ 159 00:14:53,720 --> 00:14:58,120 殻を破る その一歩になるのであれば…。 160 00:14:59,810 --> 00:15:02,145 その人に伝えておいて。 161 00:15:02,145 --> 00:15:05,766 これから 数日間 京都で取材だから➡ 162 00:15:05,766 --> 00:15:08,719 金曜の21時なら 時間が作れるって。 163 00:15:08,719 --> 00:15:11,238 お受けして大丈夫なんですか!? 164 00:15:11,238 --> 00:15:13,838 君も来てくれないかな。 165 00:15:16,176 --> 00:15:20,397 はい 分かりました。 じゃあ。 166 00:15:20,397 --> 00:15:22,966 あっ 先生。 何? 167 00:15:22,966 --> 00:15:25,969 (光稀)朔! 168 00:15:25,969 --> 00:15:28,972 どうした? あっ…。 169 00:15:28,972 --> 00:15:33,260 いえ また ご連絡します。 170 00:15:33,260 --> 00:15:46,556 ♬~ 171 00:15:46,556 --> 00:15:50,477 (光稀)朔 タクシー来たってば。 ああ ごめん。 172 00:15:50,477 --> 00:15:55,177 (光稀)どうしたの? いや 行こう。 173 00:15:59,853 --> 00:16:05,892 有明さん 二人っきりのときは 朔って呼ぶんだ。 174 00:16:05,892 --> 00:16:10,692 っていうか 京都に取材って…。 175 00:16:13,166 --> 00:16:19,389 それって もしかして 二人で泊まるの? 176 00:16:19,389 --> 00:16:23,777 (心の声)≪私との関係って 今 どうなってるの?≫ 177 00:16:23,777 --> 00:16:26,263 ≪先生 好きって言ってくれたよね?≫ 178 00:16:26,263 --> 00:16:30,834 ≪私 信じていいんだよね?≫ 179 00:16:30,834 --> 00:16:33,834 ⦅光稀 ありがとう⦆ 180 00:16:35,188 --> 00:16:41,244 ≪そうか 私 嫉妬してるんだ≫ 181 00:16:41,244 --> 00:16:44,531 ≪みんな こういうとき どうしてるんだろう≫ 182 00:16:44,531 --> 00:16:46,731 ≪相談する相手もいない…≫ 183 00:16:48,768 --> 00:16:50,804 ≪そういえば…≫ 184 00:16:50,804 --> 00:16:53,940 ♬~ 185 00:16:53,940 --> 00:16:56,793 (千夜香)⦅鹿子ちゃん 大人になったら 小説家になれるよ⦆ 186 00:16:56,793 --> 00:16:59,729 ⦅なれるかな?⦆ (千夜香)⦅なれるよ~⦆ 187 00:16:59,729 --> 00:17:02,182 ⦅≫ 天村さん!⦆ 188 00:17:02,182 --> 00:17:04,234 ⦅じゃあね 鹿子ちゃん⦆ ⦅バイバイ⦆ 189 00:17:04,234 --> 00:17:06,570 (千夜香)⦅バイバイ⦆ 190 00:17:06,570 --> 00:17:11,070 千夜香さん 何してるんだろう…。 191 00:17:13,777 --> 00:17:18,031 というわけで 本日から よろしくお願いします 師匠! 192 00:17:18,031 --> 00:17:20,400 (暁里) 急に 担当替わるってなんなの!?➡ 193 00:17:20,400 --> 00:17:24,504 嫌がらせ!? まさか 私が 千広君のこと好きなの➡ 194 00:17:24,504 --> 00:17:28,004 パパに話したんじゃないでしょうね。 言ってません 言ってません! 195 00:17:29,626 --> 00:17:34,080 (暁里)まあ いい機会なのかも。➡ 196 00:17:34,080 --> 00:17:37,100 また 振られちゃった。➡ 197 00:17:37,100 --> 00:17:39,603 4回目。 えっ…。 198 00:17:39,603 --> 00:17:41,655 (暁里) あんたのこと好きだからって。 199 00:17:41,655 --> 00:17:43,857 すみません…。 (暁里)すみませんって 何!?➡ 200 00:17:43,857 --> 00:17:47,894 バカにしてる!? 申し訳ありません! 201 00:17:47,894 --> 00:17:54,284 (暁里)あぁ~あ もう 全然 手が動かなくなっちゃった。➡ 202 00:17:54,284 --> 00:17:59,522 千広君に振り向いてほしくて 頑張ってただけなのかな。➡ 203 00:17:59,522 --> 00:18:01,942 で そっちは? どうなってんの? 204 00:18:01,942 --> 00:18:04,961 あっ 暁里さん それより 打ち合わせを…。 205 00:18:04,961 --> 00:18:07,881 (暁里) あのあと うまくいったんでしょ? 206 00:18:07,881 --> 00:18:11,481 それは…。 207 00:18:13,136 --> 00:18:16,623 ≫(暁里)はあ~!? 208 00:18:16,623 --> 00:18:18,625 バン! (暁里)何それ! 209 00:18:18,625 --> 00:18:21,077 寸前までヤッといて 追い出すって どういうこと!?➡ 210 00:18:21,077 --> 00:18:23,546 朔ちゃん 何考えてんの!? 最低! 211 00:18:23,546 --> 00:18:28,685 暁里さん 声おっきい! それで 巨乳の女と泊まりで取材!? 212 00:18:28,685 --> 00:18:31,304 絶対 ヤッてんじゃん! 落ち着いてください! 213 00:18:31,304 --> 00:18:34,591 あぁ~あ 信じられない! どうでもいい女と➡ 214 00:18:34,591 --> 00:18:37,294 適当に遊ぶのは 勝手にしてって感じだけど➡ 215 00:18:37,294 --> 00:18:41,398 自分のこと好きな女つかまえて 思わせぶりなことして 放置して➡ 216 00:18:41,398 --> 00:18:44,868 巨乳の女と温泉旅行!? バン! 217 00:18:44,868 --> 00:18:48,989 ふざけんなよ! 取材です 取材! 218 00:18:48,989 --> 00:18:52,609 (鏡花)巨乳の女と 温泉旅行…。 219 00:18:52,609 --> 00:18:55,762 (川端)方向性 変えたんですかね。 220 00:18:55,762 --> 00:18:58,531 それでいいの!? 嫌じゃないの!? 221 00:18:58,531 --> 00:19:02,068 嫌ですよ! 222 00:19:02,068 --> 00:19:04,471 初めて知りました。 223 00:19:04,471 --> 00:19:09,271 嫉妬って 本当に 醜い…。 224 00:19:11,711 --> 00:19:16,516 やっぱり 先生が 私なんか 好きになるわけないんだって➡ 225 00:19:16,516 --> 00:19:20,854 思い知りました。 226 00:19:20,854 --> 00:19:25,254 はぁ… ちょっと くじけそう…。 227 00:19:27,427 --> 00:19:32,127 あっ… ははっ。 また 怒られちゃいますね。 228 00:19:35,602 --> 00:19:39,202 恋したら 誰だって そうなるよ。 229 00:21:47,700 --> 00:21:51,500 ただいま。 おかえりなさい。 230 00:21:55,308 --> 00:21:58,208 なんか 久しぶりだな。 231 00:21:59,979 --> 00:22:03,983 先生…。 うん? 232 00:22:03,983 --> 00:22:06,686 いえ…。 233 00:22:06,686 --> 00:22:09,689 ≪いっぱい 言いたいことあったのに…≫ 234 00:22:09,689 --> 00:22:13,693 ≪顔見ると もう なんでもよくなっちゃう…≫ 235 00:22:13,693 --> 00:22:16,095 あっ そうだ。 236 00:22:16,095 --> 00:22:18,095 ≪(瑠奈)加賀屋先生! 237 00:22:20,633 --> 00:22:23,470 (瑠奈)小笠原です。 よろしくお願いいたします。 238 00:22:23,470 --> 00:22:25,472 加賀屋です。 (瑠奈)お席 こちらです。 239 00:22:25,472 --> 00:22:27,474 はい。 240 00:22:27,474 --> 00:22:32,946 ♬~ 241 00:22:32,946 --> 00:22:36,416 (瑠奈)先生は 原稿用紙にペンと アナログですが➡ 242 00:22:36,416 --> 00:22:39,385 何か 特別なこだわりが? いや➡ 243 00:22:39,385 --> 00:22:43,022 別に こだわりとかじゃなくて 昔から 個人的に➡ 244 00:22:43,022 --> 00:22:45,959 あのタイピング音が どうしても苦手で…。 245 00:22:45,959 --> 00:22:48,661 文字に 血が通ってない感じがして。 246 00:22:48,661 --> 00:22:54,033 (瑠奈)なるほど…。 文字は 小説家の命とも言えますからね。➡ 247 00:22:54,033 --> 00:22:57,637 小説家を志したきっかけは 何かあるんですか?➡ 248 00:22:57,637 --> 00:23:00,039 大学のときには 劇団の脚本を➡ 249 00:23:00,039 --> 00:23:03,042 手がけたこともあったと 伺いました。 250 00:23:03,042 --> 00:23:08,242 (千夜香)⦅朔さん! 絶対 小説家なった方がいいよ⦆ 251 00:23:09,916 --> 00:23:13,920 特に 覚えてないかな…。 252 00:23:13,920 --> 00:23:17,924 (瑠奈)では 本というものに 触れるきっかけは どうでしょう?➡ 253 00:23:17,924 --> 00:23:20,960 小さい頃から 本が お好きだったんですか? 254 00:23:20,960 --> 00:23:26,733 ああ~ 誕生日には 必ず 母に 本を買ってもらってたね。 255 00:23:26,733 --> 00:23:29,736 (瑠奈) お母様は お元気なんですか? 256 00:23:29,736 --> 00:23:33,139 17のときに病気で。 257 00:23:33,139 --> 00:23:36,142 (瑠奈)お父様は? 258 00:23:36,142 --> 00:23:39,512 うちには 父がいなかったから。 259 00:23:39,512 --> 00:23:42,048 (瑠奈)亡くなられたんですか? 260 00:23:42,048 --> 00:23:44,050 さあ…。 261 00:23:44,050 --> 00:23:49,055 (瑠奈)文学界の重鎮 鶴賀昴が お父様というのは本当ですか? 262 00:23:49,055 --> 00:23:52,825 鶴賀先生といえば 作家であると同時に➡ 263 00:23:52,825 --> 00:23:56,195 名門財閥の御曹司で 資産家のご息女と➡ 264 00:23:56,195 --> 00:23:59,599 ご結婚されていますよね。 でも 鶴賀先生には➡ 265 00:23:59,599 --> 00:24:03,102 奥様のほかに 愛人と呼ばれる女性がいて…➡ 266 00:24:03,102 --> 00:24:07,073 その女性との間に 男の子が1人いらっしゃったとか。 267 00:24:07,073 --> 00:24:10,843 小笠原さん…。 268 00:24:10,843 --> 00:24:13,313 僕が生まれたときには➡ 269 00:24:13,313 --> 00:24:16,449 すでに 父親と呼べるような人はいなくて。 270 00:24:16,449 --> 00:24:20,954 母も 死ぬまで 父について 詳しく話すことはなかったので➡ 271 00:24:20,954 --> 00:24:22,956 父については知りません。 272 00:24:22,956 --> 00:24:28,962 先生のデビュー作 「花冷えの刻」で 書かれてる小説家の父親…➡ 273 00:24:28,962 --> 00:24:32,799 これは 鶴賀先生のことですよね? 274 00:24:32,799 --> 00:24:35,935 小説は フィクションだよ。 275 00:24:35,935 --> 00:24:38,237 じゃあ ノンフィクションで➡ 276 00:24:38,237 --> 00:24:40,807 お父様に 思いを伝えてみませんか? 277 00:24:40,807 --> 00:24:43,943 小笠原さん。 278 00:24:43,943 --> 00:24:47,213 分かりました。 話を変えます。 279 00:24:47,213 --> 00:24:50,116 先生は ご結婚に興味は? 280 00:24:50,116 --> 00:24:55,021 ♬~ 281 00:24:55,021 --> 00:24:57,123 結婚には いいイメージがなくてね。 282 00:24:57,123 --> 00:25:00,723 婚約者の方が亡くなったのと 関係があるんですか? 283 00:25:03,029 --> 00:25:08,801 突然 亡くなったそうですね。 ご病気ですか? 284 00:25:08,801 --> 00:25:10,803 それとも…。 小笠原さん! 285 00:25:10,803 --> 00:25:14,440 失礼。 あっ 先生! 286 00:25:14,440 --> 00:25:17,443 何なんですか! 287 00:25:17,443 --> 00:25:21,414 私は 加賀屋先生の殻を 破ろうとしているだけ。 288 00:25:21,414 --> 00:25:24,784 おもしろがっているだけでしょ? 売れればなんでもいいんですか? 289 00:25:24,784 --> 00:25:27,320 あなただって そうでしょ? 290 00:25:27,320 --> 00:25:38,398 ♬~ 291 00:25:38,398 --> 00:25:41,401 先生! 申し訳ありませんでした。 292 00:25:41,401 --> 00:25:44,103 私が 最初から断っていれば…。 いいんだよ。 293 00:25:44,103 --> 00:25:46,105 でも…。 294 00:25:46,105 --> 00:25:49,475 いいんだよ。 本当のことだから。 295 00:25:49,475 --> 00:25:54,047 僕の父は 鶴賀昴だ。 296 00:25:54,047 --> 00:25:57,050 別に それを隠すことも 公表することもない。 297 00:25:57,050 --> 00:25:59,050 関係がない。 298 00:26:01,087 --> 00:26:05,124 婚約されていたのは…。 299 00:26:05,124 --> 00:26:10,129 恋愛ものが書けないと おっしゃっていたのは…。 300 00:26:10,129 --> 00:26:14,429 その人のことが 今でも忘れられないからですか? 301 00:26:16,002 --> 00:26:20,302 先生にとって 私は 何なんですか。 302 00:26:29,849 --> 00:26:33,686 先生の過去に 何があっても➡ 303 00:26:33,686 --> 00:26:38,091 誰を好きでも➡ 304 00:26:38,091 --> 00:26:42,829 私は 先生が好きです。 305 00:26:42,829 --> 00:26:47,829 それだけは 何があっても変わりません。 306 00:26:54,507 --> 00:26:58,978 変わらないものなんてない。 先生。 307 00:26:58,978 --> 00:27:04,050 僕が殺した。 えっ…。 308 00:27:04,050 --> 00:27:06,950 彼女は 僕が殺したんだよ。 309 00:27:09,889 --> 00:27:13,392 僕みたいな男は やめた方がいいよ。 310 00:27:13,392 --> 00:27:15,962 最初は 新鮮で おもしろかったけどね。 311 00:27:15,962 --> 00:27:19,966 正直 君みたいなタイプは 僕には重い。 312 00:27:19,966 --> 00:27:23,302 僕には 面倒な恋愛は向いてない。 313 00:27:23,302 --> 00:27:29,108 望月君みたいな男の方が 君のこと幸せにしてくれるよ。 314 00:27:29,108 --> 00:27:32,011 じゃあ どうして…。 315 00:27:32,011 --> 00:27:36,883 大人の女性は キスぐらいで 勘違いしないよ。 316 00:27:36,883 --> 00:27:39,886 まあ どうしてもっていうなら➡ 317 00:27:39,886 --> 00:27:42,486 抱いてあげてもかまわないけどね。 318 00:27:45,825 --> 00:27:47,825 パシッ! 319 00:27:50,830 --> 00:27:52,965 俺は もともと こういう男だよ。 320 00:27:52,965 --> 00:28:12,251 ♬~ 321 00:28:12,251 --> 00:28:16,656 ♬~ 322 00:28:16,656 --> 00:28:20,026 処女って やっぱり重いのかな。 素直に甘えろよ。 323 00:28:20,026 --> 00:28:22,595 もう誰も 好きになりたくなかった。 324 00:28:22,595 --> 00:28:25,565 変なこと 考えてるんじゃないでしょうね。 325 00:28:25,565 --> 00:28:28,568 いい編集者になります。 326 00:28:28,568 --> 00:28:31,168 文学処女 なめんな。