1 00:01:14,674 --> 00:01:20,246 クリエイティブな人は 経験から影響を受ける 2 00:01:20,780 --> 00:01:27,387 自分の店と他のレストランを いつも比較していたら― 3 00:01:27,520 --> 00:01:30,690 仕事に影響が出てしまう 4 00:01:38,364 --> 00:01:41,134 大きな都市にある店は― 5 00:01:41,267 --> 00:01:46,773 店同士が 影響し合ってるように感じる 6 00:01:51,411 --> 00:01:56,149 “フェーヴィーケン”の 周りには店がない 7 00:01:56,249 --> 00:01:59,119 比較する必要がないんだ 8 00:02:00,120 --> 00:02:01,721 僕らだけの世界だから― 9 00:02:03,423 --> 00:02:05,425 ある意味 制限がない 10 00:02:13,766 --> 00:02:18,371 NETFLIX オリジナルドキュメンタリー 11 00:03:17,263 --> 00:03:20,199 いい店を作るのは難しい 12 00:03:22,435 --> 00:03:24,237 何もない場所で いい店を作るのは― 13 00:03:24,237 --> 00:03:25,705 何もない場所で いい店を作るのは― マグナスの料理学校講師 ロッタ・アスフォルム 14 00:03:25,705 --> 00:03:25,905 マグナスの料理学校講師 ロッタ・アスフォルム 15 00:03:25,905 --> 00:03:27,674 マグナスの料理学校講師 ロッタ・アスフォルム 不可能よ 16 00:03:29,609 --> 00:03:32,645 〝フェーヴィーケン〞 17 00:03:32,779 --> 00:03:35,682 だからマグナスの店は 特別なの 世界のベスト・レストラン50 18 00:03:35,682 --> 00:03:35,782 だからマグナスの店は 特別なの 19 00:03:35,782 --> 00:03:38,251 だからマグナスの店は 特別なの 2014年 第19位 20 00:03:41,254 --> 00:03:46,226 彼の店は 大地や木や水に囲まれてる 21 00:03:47,227 --> 00:03:49,696 何もない場所に立ってる 22 00:03:51,331 --> 00:03:55,268 ある意味 急進的な店だ 23 00:03:55,535 --> 00:03:57,670 そこでしか 味わえない― 24 00:03:57,804 --> 00:04:01,541 新たな食の 発見があるんだ 「ニューヨーカー」 ライター ビル・ビュフォード 25 00:04:05,445 --> 00:04:09,549 レストランを開くには 適してない場所だ 26 00:04:10,583 --> 00:04:13,953 まずは飛行機で トロンハイムまで行く 27 00:04:14,287 --> 00:04:16,956 レンタカーでGPSを見ながら 28 00:04:17,290 --> 00:04:19,859 ノルウェーの フィヨルドを過ぎる 29 00:04:19,959 --> 00:04:23,296 するとおとぎの国が現れる 30 00:04:23,496 --> 00:04:27,867 まるで狩猟小屋のような レストランだ 「サヴール」 編集長 アダム・サックス 31 00:04:27,867 --> 00:04:27,967 「サヴール」 編集長 アダム・サックス 32 00:04:27,967 --> 00:04:30,703 「サヴール」 編集長 アダム・サックス 他には何もない 33 00:04:33,706 --> 00:04:37,844 太古からある 北欧の隠れ家のようだ 34 00:04:38,544 --> 00:04:41,614 マグナスの 想像力や情熱を― 35 00:04:41,714 --> 00:04:45,752 形にしたような空間になってる 36 00:04:45,918 --> 00:04:50,556 食べる前から ロマンチックな旅が始まってる 37 00:05:04,804 --> 00:05:09,442 マグナスの店は 何もない場所にあるから― 38 00:05:09,542 --> 00:05:11,944 特別な料理法を駆使する 39 00:05:12,612 --> 00:05:14,681 1分半後に盛り付け 40 00:05:14,847 --> 00:05:17,717 マイキー 盛り付けを頼む 41 00:05:17,884 --> 00:05:24,457 彼は15万年前の料理法を研究し 取り入れているんだ 42 00:05:24,557 --> 00:05:27,026 それがとても新しい 43 00:05:28,528 --> 00:05:29,896 誰もやってない 44 00:05:31,497 --> 00:05:34,734 “フェーヴィーケン”に 初めて行った時― 45 00:05:35,001 --> 00:05:37,737 魔法かと思ったわ 〝ファイドン〞 出版担当 エミリア・テラーニ 46 00:05:39,572 --> 00:05:43,843 味がパワフルで驚いたの 47 00:05:46,512 --> 00:05:49,782 すべての食材が生きてるんだ 48 00:05:49,916 --> 00:05:52,385 肉や魚の 小さな1切れも― 世界のベスト・レストラン50 フランス議長 アンドレア・ペトリーニ 49 00:05:52,385 --> 00:05:54,454 肉や魚の 小さな1切れも― 50 00:05:54,620 --> 00:05:57,390 葉っぱでさえも生きてる 51 00:05:58,891 --> 00:06:01,928 彼 独自のやり方がある 52 00:06:02,061 --> 00:06:07,667 三つ星レストランのような 豪華な料理は作らない 53 00:06:07,800 --> 00:06:11,537 おいしさの追求に 全力を注いでる 54 00:06:13,539 --> 00:06:14,774 準備は? 55 00:06:16,576 --> 00:06:17,810 いい感じだ 56 00:06:19,145 --> 00:06:22,949 “フェーヴィーケン”の 周辺では― 57 00:06:23,049 --> 00:06:26,552 1年の半分は何も育たない 58 00:06:27,153 --> 00:06:31,958 店をやるのは かなり挑戦的なことだわ 59 00:06:40,867 --> 00:06:47,673 スウェーデン ヤェルペン 60 00:06:51,043 --> 00:06:54,580 〈エンドウ豆は まだできないのか?〉 61 00:06:54,680 --> 00:06:55,815 〈まだだ〉 62 00:06:56,482 --> 00:06:57,750 急げ 63 00:06:58,017 --> 00:06:59,118 マイキー 64 00:07:02,155 --> 00:07:07,693 技術を学ぶことは簡単だが それはクリエイティブではない 65 00:07:09,662 --> 00:07:12,031 おもしろいのは開発すること 66 00:07:14,667 --> 00:07:18,137 数週間や1年で できることじゃない 67 00:07:21,607 --> 00:07:24,977 創造をするための 土台が必要だ 68 00:07:26,212 --> 00:07:31,684 スウェーデン モーシル 酪農場 69 00:07:43,029 --> 00:07:47,133 牛肉には さほど興味がなかった 70 00:07:51,504 --> 00:07:54,907 タンパク質だけで 味は少ないと思ってた 71 00:08:00,813 --> 00:08:05,785 50年前は 牛の用途が分かれてなかった 72 00:08:05,885 --> 00:08:08,721 しかし畜産のやり方が変わり 73 00:08:08,821 --> 00:08:12,959 牛は2つに 分類されるようになった 74 00:08:13,759 --> 00:08:16,929 1つは乳のために飼育する牛 75 00:08:17,530 --> 00:08:22,835 8年から10年ぐらい生きて 乳を出すために― 76 00:08:23,169 --> 00:08:25,872 大量の穀物を消費する 77 00:08:27,707 --> 00:08:29,709 もう1つは肉牛 78 00:08:30,076 --> 00:08:33,646 肉牛も大量の穀物を消費する 79 00:08:33,913 --> 00:08:37,216 早く大きく育てて 出荷するためだ 80 00:08:37,550 --> 00:08:41,888 大きくするためだけに エサを与えてるようなものだ 81 00:08:43,523 --> 00:08:45,558 非常に効率が悪い 82 00:08:48,160 --> 00:08:52,865 そこで乳牛の肉を 店で提供することにした 83 00:08:53,032 --> 00:08:56,068 従来のやり方はバカバカしい 84 00:08:59,605 --> 00:09:03,576 初めて料理に使った乳牛は― 85 00:09:03,676 --> 00:09:06,312 肉牛にはない深みがあった 86 00:09:06,679 --> 00:09:09,081 そこから牛に興味を持った 87 00:09:10,650 --> 00:09:13,819 いい牧場で牧草を食べて― 88 00:09:13,920 --> 00:09:17,857 放牧で育てられた乳牛は 素晴らしいんだ 89 00:09:17,990 --> 00:09:23,262 味が濃くて 食感が良く サシもたくさん入ってる 90 00:09:26,999 --> 00:09:31,571 新たな発見をした瞬間 気持ちが高ぶる 91 00:09:32,972 --> 00:09:38,177 誰も活用していない知識を 発見した時とかね 92 00:09:41,080 --> 00:09:43,015 マイキー 運んでくれ 93 00:09:49,855 --> 00:09:54,694 食材を理解したり 技術を学ぶには時間がかかる 94 00:09:54,794 --> 00:09:58,764 それを必要と思わない シェフもいる 95 00:09:59,832 --> 00:10:03,269 シェフの仕事を 怠けているんだと思う 96 00:10:06,038 --> 00:10:11,043 レストランは 現状に満足してはならない 97 00:10:11,177 --> 00:10:15,915 興味があるものは 積極的に取り入れたほうがいい 98 00:10:16,048 --> 00:10:21,921 だから新しいものがないか 調査が必要なんだ 99 00:10:23,255 --> 00:10:27,660 それをどう取り入れるか 考えないといけない 100 00:10:37,136 --> 00:10:39,038 片付けてくれるか? 101 00:10:39,238 --> 00:10:40,272 ありがとう 102 00:10:52,918 --> 00:10:55,154 マッシュルーム・ソースだけど 103 00:10:55,254 --> 00:10:56,122 ええ 104 00:10:56,288 --> 00:10:59,325 バーチシロップと塩を― 105 00:10:59,425 --> 00:11:02,094 もう少しだけ入れても いいと思う 106 00:11:03,229 --> 00:11:08,267 厨房のことは どんな些細なことでも気付く 107 00:11:08,668 --> 00:11:10,403 開発に かかわったからね 108 00:11:11,771 --> 00:11:13,239 今日はよかった 〝フェーヴィーケン〞 営業後のミーティング 109 00:11:13,239 --> 00:11:14,306 〝フェーヴィーケン〞 営業後のミーティング 110 00:11:14,306 --> 00:11:17,376 〝フェーヴィーケン〞 営業後のミーティング 特別いいわけじゃ ないけど 111 00:11:17,376 --> 00:11:18,244 〝フェーヴィーケン〞 営業後のミーティング 112 00:11:18,244 --> 00:11:21,047 〝フェーヴィーケン〞 営業後のミーティング だが これは気に入らないね 113 00:11:21,047 --> 00:11:22,048 だが これは気に入らないね 114 00:11:22,314 --> 00:11:28,020 ニンジンの塩漬けの代わりに ニンジン・フレークを使った 115 00:11:28,120 --> 00:11:30,256 僕はあり得ないと思う 116 00:11:30,389 --> 00:11:34,760 生のニンジンは 塩漬けの代わりにならない 117 00:11:34,894 --> 00:11:37,063 塩気がまったく違う 118 00:11:37,830 --> 00:11:40,099 ピクルスのほうがいい 119 00:11:42,701 --> 00:11:47,740 料理は他のクリエイティブな 仕事とは違う 120 00:11:48,140 --> 00:11:50,276 一発勝負なんだ 121 00:11:50,743 --> 00:11:53,012 最初の料理だ 122 00:11:55,714 --> 00:11:56,982 次はカニ 123 00:11:58,084 --> 00:12:02,955 “今日のカニは失敗だ”とは お客さんに言えない 124 00:12:03,055 --> 00:12:07,326 “悪いけど別の日に来て” なんてね 125 00:12:13,899 --> 00:12:15,267 運ぶ準備を 126 00:12:15,901 --> 00:12:17,036 いい感じだ 127 00:12:17,169 --> 00:12:22,141 最後の2皿は クリームが少しだけ多いかな 128 00:12:24,977 --> 00:12:27,146 完璧が求められるわ 129 00:12:27,279 --> 00:12:27,913 大変だけど 真面目に働けば大丈夫 130 00:12:27,913 --> 00:12:31,117 大変だけど 真面目に働けば大丈夫 〝フェーヴィーケン〞 コック ミア・ボーランド 131 00:12:32,051 --> 00:12:33,219 半分がいい 132 00:12:33,319 --> 00:12:35,121 残りも同様に 133 00:12:35,788 --> 00:12:40,226 “フェーヴィーケン”の厨房は 他の店と大きく違う 134 00:12:40,826 --> 00:12:46,398 大きな店では見習いが 食材を切ったりする 135 00:12:46,499 --> 00:12:50,336 その上の人たちが 下ごしらえなどをし― 136 00:12:50,469 --> 00:12:54,807 最後に僕みたいな人が 盛り付けをする 137 00:12:55,141 --> 00:13:00,045 それだと見習いの 責任感が養われない 138 00:13:01,780 --> 00:13:03,315 クリームがいいね 139 00:13:05,251 --> 00:13:06,218 切った? 140 00:13:06,385 --> 00:13:08,420 マイキー 切ってくれ 141 00:13:10,956 --> 00:13:12,925 素晴らしいね 142 00:13:13,526 --> 00:13:15,861 ここでのやり方はこうだ 143 00:13:16,228 --> 00:13:21,000 すべての料理を指揮する人が 1人いる 144 00:13:21,100 --> 00:13:26,238 その下で最も経験が少ない 見習いが働くんだ 145 00:13:26,405 --> 00:13:31,043 経験のあるコックは 一番奥で料理をしてる 146 00:13:36,248 --> 00:13:40,986 ベルトコンベアの作業の ようにはせず― 147 00:13:41,120 --> 00:13:46,258 全員が最後まで 料理にかかわってるんだ 148 00:14:01,874 --> 00:14:02,474 今? 149 00:14:03,075 --> 00:14:04,109 水気が多い 150 00:14:04,210 --> 00:14:05,211 やり直します 151 00:14:05,311 --> 00:14:08,280 真空調理をしたのは君か? 152 00:14:09,215 --> 00:14:11,150 さっき教えただろ? 153 00:14:11,850 --> 00:14:14,887 残ってる肉はあるか? 154 00:14:14,987 --> 00:14:15,988 ない 155 00:14:19,358 --> 00:14:22,494 ちゃんと見てないとダメだ 156 00:14:30,369 --> 00:14:31,036   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 157 00:14:31,036 --> 00:14:33,906   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 158 00:14:31,036 --> 00:14:33,906 〈写真はおもしろいな〉 159 00:14:33,906 --> 00:14:34,039   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 160 00:14:34,039 --> 00:14:36,976   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 161 00:14:34,039 --> 00:14:36,976 〈時が過ぎるのは早い〉 162 00:14:36,976 --> 00:14:37,176   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 163 00:14:37,176 --> 00:14:38,444   スウェーデン   エステルスンド   マグナスの両親の家 164 00:14:37,176 --> 00:14:38,444 〈そうだな〉 165 00:14:39,178 --> 00:14:42,248 〈当時のことを思い出すね〉 166 00:14:42,348 --> 00:14:44,183 〈ユールボードだ〉 167 00:14:44,283 --> 00:14:48,053 〈クリスマスになると 食べてたよな〉 168 00:14:49,955 --> 00:14:55,060 大人になって この地に 戻ってくるとは思わなかった 169 00:14:55,327 --> 00:14:59,331 ここでの生活は 好きではなかった 170 00:14:59,465 --> 00:15:01,567 ずっと耐えていた 171 00:15:08,007 --> 00:15:11,911 イェムトランドで 自然に囲まれて育った 172 00:15:12,611 --> 00:15:17,549 美しい自然の中で よく狩りや釣りをしていた 173 00:15:19,418 --> 00:15:23,689 毎日 自然に触れていると 飽きてくる 174 00:15:26,959 --> 00:15:31,630 まさか地元の店で 働くとは思わなかった 175 00:15:32,064 --> 00:15:36,101 しかも 実験的な料理を出す店でね 176 00:15:36,302 --> 00:15:39,104 そんな店は ここにはなかった 177 00:15:42,341 --> 00:15:47,446 若くて野心のあった僕は 実家を出て料理学校に進んだ 178 00:15:47,546 --> 00:15:51,016 他の野心的なシェフと同じだ 179 00:15:54,653 --> 00:15:56,655 〈息子は私たちに―〉 マグナスの両親 アンデルス& アンキ・ニルソン 180 00:15:56,655 --> 00:15:56,989 マグナスの両親 アンデルス& アンキ・ニルソン 181 00:15:56,989 --> 00:16:01,360 マグナスの両親 アンデルス& アンキ・ニルソン 〈〝オーレの料理学校に 行きたい〞と言った〉 182 00:16:01,527 --> 00:16:06,665 〈私は“近場にも料理学校は あるだろう?”と言ったよ〉 183 00:16:07,399 --> 00:16:09,134 〈だが彼は―〉 184 00:16:09,268 --> 00:16:15,007 〈“オーレの学校が一番だ”と 言い張って 家を出た〉 185 00:16:18,210 --> 00:16:20,646 スウェーデン オーレ 〝オーレ料理学校〞 186 00:16:20,646 --> 00:16:21,747 スウェーデン オーレ 〝オーレ料理学校〞 ここを〝栄誉の殿堂〞と 呼んでるわ 187 00:16:21,747 --> 00:16:24,683 ここを〝栄誉の殿堂〞と 呼んでるわ 188 00:16:24,984 --> 00:16:28,387 活躍してる卒業生の 写真を貼ってる 189 00:16:28,487 --> 00:16:30,155 ほら 彼よ 190 00:16:31,023 --> 00:16:31,657 マグナス 191 00:16:33,425 --> 00:16:38,364 入学当初 彼は小さくてシャイだった 192 00:16:38,530 --> 00:16:42,601 自分の殻を 破ろうとしていた マグナスの料理学校講師 ロッタ・アスフォルム 193 00:16:46,038 --> 00:16:51,110 まるで発明家のように いろんなスパイスを試していた 194 00:16:51,276 --> 00:16:54,013 塩の代わりに甘味を入れたり 195 00:16:54,113 --> 00:16:58,150 砂糖の代わりに 酸味を入れたりしてたわ 196 00:16:58,384 --> 00:17:00,252 制限を知らなかった 197 00:17:00,419 --> 00:17:05,190 “マグナス 本当にそれで いいの?”と聞くと― 198 00:17:05,357 --> 00:17:09,695 彼は“試してみたいんだ”と 言ったわ 199 00:17:13,565 --> 00:17:17,669 彼が伝統的なレシピを 作ることもあったけど― 200 00:17:18,037 --> 00:17:21,140 つまらないと思っていたみたい 201 00:17:21,306 --> 00:17:26,545 彼が息苦しさを感じてるのが 分かったわ 202 00:17:29,615 --> 00:17:32,751 彼の同級生たちは驚いてる 203 00:17:33,118 --> 00:17:36,789 “フェーヴィーケン”のような 店を― 204 00:17:37,089 --> 00:17:39,358 マグナスが任されるなんてね 205 00:17:41,593 --> 00:17:45,297 “どうして 彼が成功したんだ?” 206 00:17:45,397 --> 00:17:50,469 “彼はどんなことをしてる?” “僕らとは何が違う?”と 207 00:17:50,569 --> 00:17:51,837 不思議に思ってる 208 00:17:54,773 --> 00:18:01,080 彼らは料理本を読むけど マグナスは読まないで創作する 209 00:18:02,381 --> 00:18:10,456 ビールを注入したザルガイ 210 00:18:25,637 --> 00:18:29,441 新しいものだけを 追い求めてはいけない 211 00:18:29,541 --> 00:18:33,545 恐ろしいことに レシピは 作る人がいなければ― 212 00:18:33,679 --> 00:18:37,516 あっという間に消えてしまう 213 00:18:44,156 --> 00:18:49,294 1世代後には その料理を 作れる人がいなくなる 214 00:18:50,229 --> 00:18:55,601 3世代後には その料理の 写真しか存在しなくなる 215 00:18:57,669 --> 00:19:03,275 1000年前の料理のことは 知る術がない 216 00:19:03,542 --> 00:19:06,311 彫刻や絵画とは違う 217 00:19:06,411 --> 00:19:12,217 古代ギリシャの彫刻は 今でも見ることができる 218 00:19:12,384 --> 00:19:13,619 だが古代のハムは 残ってない 219 00:19:13,619 --> 00:19:15,888 だが古代のハムは 残ってない ライチョウ キノコ おいしいペースト 220 00:19:15,888 --> 00:19:16,188 ライチョウ キノコ おいしいペースト 221 00:19:16,188 --> 00:19:17,789 ライチョウ キノコ おいしいペースト 知る術がないんだ 222 00:19:17,789 --> 00:19:18,857 ライチョウ キノコ おいしいペースト 223 00:19:18,857 --> 00:19:20,759 ライチョウ キノコ おいしいペースト だからこそ食文化は 大切なんだ 224 00:19:20,759 --> 00:19:22,227 だからこそ食文化は 大切なんだ 225 00:19:22,327 --> 00:19:24,730 誰もが食べる必要がある 226 00:19:24,863 --> 00:19:27,466 こんな大事な文化はない 227 00:19:34,540 --> 00:19:38,744 北欧料理と聞くと グラブラックスやニシンや― 228 00:19:38,877 --> 00:19:41,547 オープンサンドを 思い浮かべる 229 00:19:41,713 --> 00:19:44,283 だがそれはほんの一部だ 230 00:19:46,451 --> 00:19:52,257 多くのレシピが忘れ去られ 消えてしまってるんだ 231 00:19:54,493 --> 00:19:59,464 僕の仕事はそれらの料理を 生かしておくことだ 232 00:20:04,770 --> 00:20:07,973 ある日“北欧料理の本を 書かないか”と― 233 00:20:08,307 --> 00:20:10,909 出版社に言われたんだ 234 00:20:11,243 --> 00:20:15,914 北欧の家庭料理の起源などを 調査しながらね 235 00:20:21,220 --> 00:20:26,258 東はフィンランド 西はグリーンランドまで 236 00:20:26,391 --> 00:20:29,294 地域によって料理は様々だ 237 00:20:29,962 --> 00:20:31,697 僕は調査を始めた 238 00:20:36,535 --> 00:20:38,971 北欧地域を旅し― 239 00:20:39,304 --> 00:20:42,808 人と話したり レシピを探したりした 240 00:20:42,941 --> 00:20:47,946 そして様々な食文化を 記録していったんだ 241 00:20:55,420 --> 00:20:59,658 僕は旅で 新たな発見をたくさんした 242 00:20:59,758 --> 00:21:04,496 それが今の店のメニューに 生かされてる 243 00:21:05,364 --> 00:21:09,301 例えば灰で包んだ ウズラの卵 244 00:21:09,434 --> 00:21:12,904 アイスランド料理に 影響を受けた一品だ 245 00:21:14,873 --> 00:21:20,045 アイスランドではアヒルの卵を 灰の中で料理する 246 00:21:20,412 --> 00:21:24,983 薫製場に落ちてる灰が 使われる 247 00:21:25,317 --> 00:21:27,052 ヒツジのフンの灰だ 248 00:21:28,654 --> 00:21:32,391 アルカリ性の強い灰で 卵は熟成される 249 00:21:32,491 --> 00:21:34,626 元々はアジア料理だとか 250 00:21:35,394 --> 00:21:39,431 伝統が残っていて 素晴らしいと思った 251 00:21:39,598 --> 00:21:42,734 その卵のことを本に書き― 252 00:21:42,868 --> 00:21:44,836 2年後 店で出すことにした 253 00:21:44,836 --> 00:21:46,371 2年後 店で出すことにした 254 00:21:44,836 --> 00:21:46,371 灰で包んだウズラの卵 マスとマリーゴールド 255 00:21:46,371 --> 00:21:46,471 灰で包んだウズラの卵 マスとマリーゴールド 256 00:21:46,471 --> 00:21:49,975 灰で包んだウズラの卵 マスとマリーゴールド 257 00:21:46,471 --> 00:21:49,975 アイスランドのレシピ そのものではないが― 258 00:21:49,975 --> 00:21:50,075 灰で包んだウズラの卵 マスとマリーゴールド 259 00:21:50,075 --> 00:21:50,876 灰で包んだウズラの卵 マスとマリーゴールド 260 00:21:50,075 --> 00:21:50,876 伝統は引き継いでいる 261 00:21:50,876 --> 00:21:52,744 伝統は引き継いでいる 262 00:21:55,781 --> 00:22:01,019 レシピを生かし続けるために できる唯一のことは― 263 00:22:01,353 --> 00:22:04,089 時代に順応させることだ 264 00:22:04,456 --> 00:22:08,627 博物館で保存することは できないんだ 265 00:22:11,963 --> 00:22:14,800 今日の予約は14人 266 00:22:14,933 --> 00:22:17,469 宿泊は12人です 267 00:22:18,070 --> 00:22:22,641 4人客が2組 2人客が3組 268 00:22:23,508 --> 00:22:27,045 今日はアレルギーの人はいない 269 00:22:30,048 --> 00:22:32,584 今夜のメニューは― 270 00:22:33,518 --> 00:22:35,387 新しい料理だ 271 00:22:36,455 --> 00:22:38,356 料理名はヴェリング 272 00:22:38,457 --> 00:22:41,426 新しい料理を多く出したい 273 00:22:41,526 --> 00:22:44,830 無理なら 今まで通りの料理を出そう 274 00:22:45,497 --> 00:22:48,533 マイクが15皿分 準備してる 275 00:22:54,573 --> 00:22:57,542 “店で使う食材は旬か?”と 276 00:22:59,111 --> 00:23:01,446 聞かれることがある 277 00:23:01,546 --> 00:23:05,650 ここでは2月になると 何も育たない 278 00:23:05,751 --> 00:23:08,386 それでも野菜は提供してる 279 00:23:08,553 --> 00:23:13,558 前年の秋に採って 保存してあった野菜だ 280 00:23:13,692 --> 00:23:15,794 料理に深みが出る 281 00:23:19,865 --> 00:23:23,568 冬に何も育たない場所なのに 282 00:23:23,668 --> 00:23:28,573 彼は地元の食材しか 使おうとしない 283 00:23:28,707 --> 00:23:31,543 クレイジーな挑戦だよ 284 00:23:31,943 --> 00:23:33,979 自殺行為に近い 285 00:23:37,516 --> 00:23:39,584 子供の頃から― 286 00:23:39,684 --> 00:23:43,588 食材を保存する様子を 見てきた 287 00:23:43,989 --> 00:23:46,825 3月にジャガイモを 食べるなら― 288 00:23:46,925 --> 00:23:50,462 8月に収穫して保存しておく 289 00:23:51,029 --> 00:23:52,631 そうするしかない 290 00:23:53,899 --> 00:23:56,735 ある意味 季節と戦ってる 291 00:24:01,573 --> 00:24:06,178 古い保存法は 店でも取り入れてる 292 00:24:06,478 --> 00:24:10,782 おかげで新しい 料理のスタイルが 〝フェーヴィーケン〞 地下貯蔵室 293 00:24:10,782 --> 00:24:11,516 〝フェーヴィーケン〞 地下貯蔵室 294 00:24:11,516 --> 00:24:12,918 〝フェーヴィーケン〞 地下貯蔵室 出来上がった 295 00:24:12,918 --> 00:24:13,018 〝フェーヴィーケン〞 地下貯蔵室 296 00:24:13,018 --> 00:24:14,719 〝フェーヴィーケン〞 地下貯蔵室 保存についての研究を さらに進めた 297 00:24:14,719 --> 00:24:16,855 保存についての研究を さらに進めた 298 00:24:19,457 --> 00:24:22,127 肉を加工するのは 保存法の1つだ 299 00:24:22,994 --> 00:24:26,998 根菜類を収穫して 貯蔵室に入れるのも 300 00:24:28,567 --> 00:24:31,136 キュウリを漬けることも 301 00:24:31,603 --> 00:24:35,607 秋に狩りをして 肉を冷凍することも 302 00:24:39,711 --> 00:24:42,581 伝統的な保存法は効率がいい 303 00:24:43,048 --> 00:24:47,519 だからこそみんな 昔から続けてきたんだ 304 00:24:48,119 --> 00:24:53,959 彼は昔ながらの方法を取り入れ モダンな食事を作ってる 305 00:24:56,094 --> 00:25:00,265 栄養豊富で 素晴らしい料理になってる 306 00:25:00,599 --> 00:25:04,736 彼には才能があるから できるんだ 307 00:25:12,210 --> 00:25:16,681 他の店では あまり使われない技術を― 308 00:25:17,048 --> 00:25:19,818 取り入れるのがおもしろい 309 00:25:20,685 --> 00:25:24,923 そして料理を徐々に 磨いていき― 310 00:25:25,056 --> 00:25:28,093 完璧に近づけていくんだ 311 00:25:29,828 --> 00:25:40,005 カッテージチーズ・パイ キノコのプリザーブ 312 00:25:40,171 --> 00:25:41,539 テイシー 313 00:25:42,707 --> 00:25:44,609 皿をきれいにしてくれ 314 00:25:45,710 --> 00:25:48,280 ヘウィンが盛り付けてる皿 315 00:25:52,183 --> 00:25:53,251 手はきれい? 316 00:25:57,188 --> 00:25:58,723 こんな感じ? 317 00:25:59,591 --> 00:26:04,329 料理学校に入った時 最高の店を作るのが夢だった 318 00:26:05,597 --> 00:26:08,700 どうすればいいか よく考えてた 319 00:26:11,136 --> 00:26:16,274 卒業後は より良い環境に 身を置くことにした 320 00:26:16,841 --> 00:26:18,343 パリだ 321 00:26:21,846 --> 00:26:27,752 フランスで修業をするのは 厳しいが 最高だ 322 00:26:27,953 --> 00:26:33,024 パリでしか学べない 食材の扱い方がある 323 00:26:33,158 --> 00:26:36,761 だからって クリエイティブにはなれないし 324 00:26:37,162 --> 00:26:39,264 成功するかは分からない 325 00:26:39,364 --> 00:26:43,134 だが知識はそこでしか学べない 326 00:26:44,369 --> 00:26:49,741 フランス語が話せなかったから 仕事が見つからなかった 327 00:26:51,276 --> 00:26:55,046 パリ中の店に履歴書を送った 328 00:26:55,146 --> 00:26:59,084 三つ星や二つ星はすべて 一つ星の店も 329 00:26:59,217 --> 00:27:04,322 返事はほとんど来なくて 大変だった 330 00:27:07,192 --> 00:27:11,997 近所に“アストランス”という 一つ星の店があった 331 00:27:12,797 --> 00:27:16,935 あきらめて帰国しようと 考えてる時だった 332 00:27:19,404 --> 00:27:22,107 僕はその店に行き― 333 00:27:22,340 --> 00:27:26,711 “できる仕事はない?”と シェフのパスカルに聞いた 334 00:27:27,946 --> 00:27:31,082 人は募集してなかった 335 00:27:34,719 --> 00:27:38,723 パスカルは“イエス”とは 言わなかったが― 336 00:27:38,923 --> 00:27:41,092 “ノー”とも言わなかった 337 00:27:41,826 --> 00:27:44,796 だから僕はその後 数週間― 338 00:27:44,963 --> 00:27:48,700 ほぼ毎朝“アストランス”に 通った 339 00:27:49,367 --> 00:27:52,937 パスカルは僕を 追い払うのも面倒になり― 340 00:27:53,838 --> 00:27:55,974 厨房に入れてくれた 341 00:27:57,375 --> 00:28:00,378 その後 数年間働いたよ 342 00:28:02,313 --> 00:28:05,717 そこで重要なことを学んだ 343 00:28:05,817 --> 00:28:09,454 “料理は食材を 超えることはできない” 344 00:28:11,189 --> 00:28:14,826 素晴らしい食材を 生かさないといけない 345 00:28:15,693 --> 00:28:19,264 それを知らないシェフは多い 346 00:28:35,480 --> 00:28:36,915 準備はいい? 347 00:28:42,787 --> 00:28:46,324 店では テイスティングメニューを出す 348 00:28:46,758 --> 00:28:49,394 食を一番 楽しんでもらえる 349 00:28:53,865 --> 00:28:55,467 計画さえすれば― 350 00:28:55,767 --> 00:28:59,170 厨房の切り盛りは 大変ではない 351 00:29:00,438 --> 00:29:05,877 難しいのはお客さんの 食べるタイミングを読むこと 352 00:29:06,044 --> 00:29:09,214 食べるペースを作るんだ 353 00:29:10,281 --> 00:29:15,453 テイスティングメニューでは 20品ぐらい出してる 354 00:29:16,287 --> 00:29:19,891 食べるのにかなり時間がかかる 355 00:29:22,494 --> 00:29:26,765 最初は少ない料理を 7品ぐらい次々に出す 356 00:29:26,998 --> 00:29:29,934 180秒に1品のペースだ 357 00:29:30,068 --> 00:29:32,537 食べ終わると 次のを出す 358 00:29:38,243 --> 00:29:41,346 その後はペースを落とす 359 00:29:42,914 --> 00:29:47,418 7~8分に1品のペースで 出すようにする 360 00:29:53,491 --> 00:29:57,095 ワインを飲み 30分ほど経過したら― 361 00:29:57,228 --> 00:29:59,464 再びペースを上げる 362 00:30:01,065 --> 00:30:03,868 そしてペースを落とす 363 00:30:05,570 --> 00:30:10,041 2時間半あれば 30品は出せるよ 364 00:30:11,910 --> 00:30:16,514 タイミングを考えて出せば ペースが早いとは思わない 365 00:30:17,315 --> 00:30:18,950 おいしいだけだ 366 00:30:22,153 --> 00:30:23,888 〈ジェスパー〉 367 00:30:23,988 --> 00:30:29,093 〈天板はもっと きれいにしてもらわないと〉 368 00:30:29,260 --> 00:30:30,161 〈君には―〉 369 00:30:31,062 --> 00:30:33,998 〈いい手本に なってもらいたい〉 370 00:30:35,166 --> 00:30:37,068 〈みんなのために〉 371 00:30:52,517 --> 00:30:56,254 3年半ほどして “アストランス”を去った 372 00:30:57,989 --> 00:31:03,061 そしてシャンパーニュ地方に パスカルと行くことにした 373 00:31:04,162 --> 00:31:06,231 店を開くつもりだった 374 00:31:07,131 --> 00:31:12,203 だけど金融危機が起きて 保留になったから― 375 00:31:14,505 --> 00:31:16,608 ストックホルムで働いた 376 00:31:26,050 --> 00:31:28,920 仕事は楽しめなかった 377 00:31:29,053 --> 00:31:31,890 いい食材がなかったんだ 378 00:31:34,993 --> 00:31:39,130 それに自分の料理が 作れなかった 379 00:31:39,597 --> 00:31:42,333 料理を作っても― 380 00:31:43,635 --> 00:31:47,205 “アストランス”の影響が 強く出ていた 381 00:31:47,605 --> 00:31:50,208 自分の料理ではなかった 382 00:31:52,977 --> 00:31:56,614 他人の料理を 何となくコピーして― 383 00:31:56,915 --> 00:31:59,183 作ってる気分だった 384 00:32:06,591 --> 00:32:12,530 クリエイティブな人間が 他の人の料理を作るのは― 385 00:32:13,698 --> 00:32:15,133 いい気分じゃない 386 00:32:19,237 --> 00:32:21,973 料理への興味を失った 387 00:32:38,990 --> 00:32:43,361 人間は何かをしないと 生きていけない 388 00:32:45,396 --> 00:32:48,533 僕はいい物が作れないなら― 389 00:32:48,666 --> 00:32:52,470 やるのはバカらしいと思ってた 390 00:32:55,440 --> 00:33:00,144 僕はよく突発的に 大きな決断を下す 391 00:33:00,645 --> 00:33:03,448 座ってじっくり考えたり― 392 00:33:03,548 --> 00:33:08,686 リストを作ったりなんてことは しないで決める 393 00:33:10,455 --> 00:33:12,290 料理する必要はない 394 00:33:13,157 --> 00:33:15,193 だからやめた 395 00:33:17,295 --> 00:33:18,162 終わりだ 396 00:34:34,238 --> 00:34:37,642 “フェーヴィーケン”で 働いてた友人が― 397 00:34:40,244 --> 00:34:42,280 僕に仕事をくれた 398 00:34:43,781 --> 00:34:47,785 “ワインに詳しい人を 探してる” 399 00:34:48,319 --> 00:34:50,321 “相談役をやらないか?”と 400 00:34:54,859 --> 00:34:58,796 レストランに戻るつもりは なかった 401 00:35:04,102 --> 00:35:06,304 だが仕事を受けた 402 00:35:06,404 --> 00:35:10,341 妻が出産を控えていて 働く必要があったんだ 403 00:35:13,811 --> 00:35:17,682 “短い間 相談役をやるだけだ” 404 00:35:17,782 --> 00:35:19,817 “料理はしない”と― 405 00:35:20,151 --> 00:35:22,687 自分に言い聞かせてた 406 00:35:25,890 --> 00:35:29,227 だがオーナーと気が合ったんだ 407 00:35:29,327 --> 00:35:33,231 そして“もう1年 働かないか?”と誘われた 408 00:35:33,331 --> 00:35:37,568 “店を立て直すのを 手伝ってほしい”と 409 00:35:40,338 --> 00:35:43,574 だから再び料理を始めた 410 00:35:43,708 --> 00:35:47,245 店を立て直すには 僕が料理しないと― 411 00:35:48,146 --> 00:35:50,248 他にやる人がいなかった 412 00:36:12,670 --> 00:36:14,338 創作した物は― 413 00:36:14,805 --> 00:36:17,942 創作した人を反映している 414 00:36:18,242 --> 00:36:21,879 その人の経験や 人となりが表れてる 415 00:36:24,348 --> 00:36:27,485 型を使ってはダメなんだ 416 00:36:30,388 --> 00:36:31,756 こうですか? 417 00:36:32,356 --> 00:36:35,193 これとこれの間ぐらい 418 00:36:35,359 --> 00:36:38,262 スフィンクスの目のような形 419 00:36:38,396 --> 00:36:39,697 そう思いました 420 00:36:39,964 --> 00:36:44,235 エジプトの石像の目に 似てるって 421 00:36:44,335 --> 00:36:46,904 まったく同じじゃなくていい 422 00:36:48,706 --> 00:36:50,575 だいたい一緒ならね 423 00:36:50,741 --> 00:36:54,612 イェムトランドには いい食材がたくさんある 424 00:36:54,712 --> 00:36:58,883 手付かずの自然が 残っている地域なんだ 425 00:36:58,983 --> 00:37:02,753 子供の頃は それが当たり前すぎて― 426 00:37:02,853 --> 00:37:04,555 感謝してなかった 427 00:37:08,960 --> 00:37:13,397 前はフランスの食材が 一番だと思ってた 428 00:37:13,497 --> 00:37:17,268 だがここのホタテは素晴らしい 429 00:37:17,368 --> 00:37:19,937 他の店では手に入らないだろう 430 00:37:22,540 --> 00:37:24,675 ホタテはどう? 431 00:37:24,875 --> 00:37:26,978 いいのが入った 432 00:37:28,279 --> 00:37:29,680 ジュニパーは? 433 00:37:30,448 --> 00:37:35,486 “アストランス”も この周辺のホタテを仕入れてる 434 00:37:43,828 --> 00:37:47,865 厨房のドアを開けた瞬間 いい香りがする 435 00:37:49,400 --> 00:37:54,272 この料理は 世界最高のホタテを使ってる 436 00:37:56,407 --> 00:38:00,478 食材が完璧だから 塩も加えない 437 00:38:00,578 --> 00:38:05,549 ジュニパーの枝で火をたき シンプルに料理してる 438 00:38:07,418 --> 00:38:11,322 料理の盛り付けは この地域を表してる 439 00:38:12,790 --> 00:38:17,028 まるで森の一部を 皿に乗せたみたいだ 440 00:38:20,898 --> 00:38:25,469 何度も出してる料理で 今もメニューに載せてる 441 00:38:27,672 --> 00:38:31,342 この店と地域を 象徴してる料理だ ジュニパーの枝で焼いた ホタテ 442 00:38:31,342 --> 00:38:35,746 ジュニパーの枝で焼いた ホタテ 443 00:38:51,562 --> 00:38:55,499 ある日 店が新聞に 大きく取り上げられた 444 00:38:55,599 --> 00:38:58,602 スウェーデンの経済紙だ 445 00:38:59,003 --> 00:39:01,572 評価は満点の25点だった 446 00:39:01,772 --> 00:39:03,674 運ぶ準備は? マイキー 447 00:39:05,943 --> 00:39:07,511 次はマスだ 448 00:39:07,645 --> 00:39:11,415 その後 お客さんが次々とやって来た 449 00:39:13,651 --> 00:39:17,054 また料理が楽しくなっていった 450 00:39:22,493 --> 00:39:27,064 僕は有名店の料理の 影響を受けてるが― 451 00:39:27,832 --> 00:39:30,000 この地の影響も受けてる 452 00:39:32,903 --> 00:39:36,073 マグナスは素晴らしいシェフだ 453 00:39:36,374 --> 00:39:38,976 生まれ育った土地に戻り― 454 00:39:39,076 --> 00:39:42,947 忘れられた 地元の食材を生かしてる 455 00:39:44,382 --> 00:39:46,684 彼こそバイキングだ 456 00:39:47,818 --> 00:39:51,956 乾燥させたブタの血に入れた イクラ 457 00:39:56,093 --> 00:40:00,798 サワードウで包んだブタの頭 グースベリーとタラゴンソルト 458 00:40:03,868 --> 00:40:09,140 タラバガニ 焦げかけのクリーム 459 00:40:11,409 --> 00:40:15,446 カッテージチーズ・パイ 葉と花(秋季) 460 00:40:15,579 --> 00:40:19,083 カッテージチーズ・パイ キノコのプリザーブ(冬季) 461 00:40:20,484 --> 00:40:24,822 ゆでたジャガイモと秋の葉 良質のバター 462 00:40:26,490 --> 00:40:31,429 血のパン ヘラジカのスープ 背脂肪とタマネギ 463 00:40:37,134 --> 00:40:40,905 マス ボグバター 苔のおかゆ(秋季) 464 00:40:41,071 --> 00:40:45,042 マス ボグバター 苔のおかゆ(冬季) 465 00:40:46,444 --> 00:40:51,148 引退した乳牛と おいしいペースト 466 00:40:52,716 --> 00:40:56,854 松樹皮のケーキ 黄身 トウヒのアイス 467 00:41:01,158 --> 00:41:03,060 ハチミツ・パイ フラワービネガー 468 00:41:03,227 --> 00:41:04,962 トナカイのミートパイ 469 00:41:05,129 --> 00:41:06,764 ラズベリー・アイス 470 00:41:06,931 --> 00:41:08,866 初乳とブルーベリー 471 00:41:09,033 --> 00:41:10,968 プリンとクルマバソウ 472 00:41:12,770 --> 00:41:18,609 スイーツ・ボックス 473 00:41:30,588 --> 00:41:35,793 マグナスは世界のどこにいても 戻ってくると思ってた 474 00:41:35,960 --> 00:41:39,096 イェムトランドの人間だもの 475 00:41:50,941 --> 00:41:55,513 北欧の内陸には 独特の雰囲気がある 476 00:41:55,813 --> 00:41:59,216 人口があまり多くない 477 00:42:01,819 --> 00:42:06,757 森や湖が多くて 秘密に包まれた雰囲気 478 00:42:09,693 --> 00:42:12,830 ファンタジーの絵本に 出てきそうだ 479 00:42:16,934 --> 00:42:19,970 彼は他のシェフと逆ね 480 00:42:22,206 --> 00:42:27,244 人の多いニューヨークに 店を作ったんじゃない 481 00:42:27,545 --> 00:42:31,115 何もない場所に人気店を作り 482 00:42:31,248 --> 00:42:33,584 大勢の人を呼び寄せた 483 00:42:37,788 --> 00:42:41,559 このような店を任されて 幸運だ 484 00:42:41,659 --> 00:42:44,295 この地は嫌いだと思ってたが 485 00:42:44,662 --> 00:42:47,831 ずっと好きだったことに 気付いた 486 00:42:48,332 --> 00:42:51,869 そういう気付きがある人は 少ない 487 00:42:52,002 --> 00:42:56,674 たいていチャンスがあれば 地元を離れる 488 00:42:56,874 --> 00:42:58,342 僕の場合は― 489 00:42:59,109 --> 00:43:02,279 チャンスが地元にあったんだ 490 00:43:02,947 --> 00:43:04,281 特別だった 491 00:43:08,152 --> 00:43:10,354 昔と変わらない場所だが― 492 00:43:11,956 --> 00:43:13,924 今は違って見える