1 00:00:34,087 --> 00:00:44,087 ♬~(テーマ音楽) 2 00:01:42,155 --> 00:01:45,642 (秀臣)師匠と決別した私は➡ 3 00:01:45,642 --> 00:01:51,414 静の実家の木地工場から 少しずつ 事業を拡張して➡ 4 00:01:51,414 --> 00:01:53,983 今の製作所を作りました。 5 00:01:53,983 --> 00:01:58,321 (奈津子)それで 着々と 成功を収めはったんですね。 6 00:01:58,321 --> 00:02:02,308 経営が 軌道に乗るに従って➡ 7 00:02:02,308 --> 00:02:06,980 職人をやってる時には 見えなかったものが➡ 8 00:02:06,980 --> 00:02:09,082 次第に見えてきました。 9 00:02:09,082 --> 00:02:12,151 それは? 10 00:02:12,151 --> 00:02:18,074 伝統は 技術を受け継ぐ者だけがいても➡ 11 00:02:18,074 --> 00:02:21,144 伝わっては いかない。 12 00:02:21,144 --> 00:02:25,081 それを確実に 次代に手渡していく➡ 13 00:02:25,081 --> 00:02:28,418 役割を担う者がいなければ。 14 00:02:28,418 --> 00:02:33,089 そして やっと 分かったんです。 15 00:02:33,089 --> 00:02:40,089 それこそが 製作所の 私の仕事だと。 16 00:02:43,149 --> 00:02:47,153 (秀臣)小浜は 塗箸の町。 17 00:02:47,153 --> 00:02:54,143 製作所を大きくする事によって それを 全国に アピールできる。 18 00:02:54,143 --> 00:03:01,343 それは 伝統若狭塗箸を守る事に ほかならない。 19 00:03:04,003 --> 00:03:10,076 そうして 先代のお役に立てる。 20 00:03:10,076 --> 00:03:14,147 そう思ったんです。 21 00:03:14,147 --> 00:03:16,149 (正典)秀臣さん…。 22 00:03:16,149 --> 00:03:20,253 (糸子) ほしたら「合併や 合併や」って➡ 23 00:03:20,253 --> 00:03:23,053 何べんも言うとんなったんも? 24 00:03:26,109 --> 00:03:29,145 ほっとしましたよ。 25 00:03:29,145 --> 00:03:33,116 正典君が 小浜に帰っていらした時は。 26 00:03:33,116 --> 00:03:39,138 ♬~ 27 00:03:39,138 --> 00:03:43,159 (小次郎)母ちゃん もう ええやな。 28 00:03:43,159 --> 00:03:47,180 秀臣さんは ずっと 伝統若狭塗箸を➡ 29 00:03:47,180 --> 00:03:52,101 大事に 思い続けてくれてた事は 分かったんやさけ。 30 00:03:52,101 --> 00:03:56,155 (小梅)あかん。 31 00:03:56,155 --> 00:03:59,142 お母さん。 32 00:03:59,142 --> 00:04:02,142 (小次郎)許したりいな…。 33 00:04:05,098 --> 00:04:08,084 …嫌や。 34 00:04:08,084 --> 00:04:11,154 嫌や! 35 00:04:11,154 --> 00:04:18,154 秀臣が 正太郎ちゃんを 傷つけた事は 変わりない! 36 00:04:22,081 --> 00:04:27,086 ほやさけ それは 誤解やったんやろが。 37 00:04:27,086 --> 00:04:30,973 いいんです。 38 00:04:30,973 --> 00:04:36,079 許してもらいたくて 話した訳では ありませんから。 39 00:04:36,079 --> 00:04:40,149 (喜代美)あの~。 40 00:04:40,149 --> 00:04:45,138 もしかして…。 41 00:04:45,138 --> 00:04:49,142 いや… やっぱり 何でもない。 (正典)何ど? 42 00:04:49,142 --> 00:04:53,146 気持ち悪いやん 言うてえな! 43 00:04:53,146 --> 00:04:58,251 おじいちゃんが 怒っとったんは➡ 44 00:04:58,251 --> 00:05:04,674 塗箸 捨てたとか ほんな事やなくて…。 45 00:05:04,674 --> 00:05:07,243 エーコのお父さんが➡ 46 00:05:07,243 --> 00:05:13,043 他人みたいな顔して 出ていってしもたからと違う? 47 00:05:17,086 --> 00:05:22,575 昔 草若師匠が 草々にいさんの事 破門にした事があんねん。 48 00:05:22,575 --> 00:05:25,812 師匠は ほんまの子供や思て 育てとったのに➡ 49 00:05:25,812 --> 00:05:30,083 草々にいさんが いつまでも 他人みたいに遠慮しとった事が➡ 50 00:05:30,083 --> 00:05:34,087 何よりも許せんかったって。 51 00:05:34,087 --> 00:05:42,087 おじいちゃんも ほうやったんと違うかな思て。 52 00:05:46,082 --> 00:05:52,082 正太郎ちゃんは 分かっとった。 53 00:05:55,141 --> 00:06:02,141 あんたが正典に対して 劣等感 持っとる事も。 54 00:06:07,153 --> 00:06:12,141 出ていく時の捨てゼリフも➡ 55 00:06:12,141 --> 00:06:16,913 ただの強がりや いう事➡ 56 00:06:16,913 --> 00:06:20,113 気がついとった。 57 00:06:22,935 --> 00:06:28,174 ほやからこそ 傷ついたんや。 58 00:06:28,174 --> 00:06:41,137 ♬~ 59 00:06:41,137 --> 00:06:44,137 ほやからこそ…。 60 00:06:46,742 --> 00:06:49,042 許せんのや。 61 00:06:54,150 --> 00:06:57,150 お母さん…。 62 00:07:01,073 --> 00:07:05,144 お母さんも ほうやったんですね。 63 00:07:05,144 --> 00:07:08,814 秀臣さんの事➡ 64 00:07:08,814 --> 00:07:13,753 「大事な 大事な 息子や」 思とったんですね。 65 00:07:13,753 --> 00:07:28,084 ♬~ 66 00:07:28,084 --> 00:07:30,603 おかみさん! 67 00:07:30,603 --> 00:07:37,143 ♬~ 68 00:07:37,143 --> 00:07:40,143 秀臣! 69 00:07:42,098 --> 00:07:45,101 (泣き声) 70 00:07:45,101 --> 00:07:51,090 ごめんね ごめんね 秀臣…。 71 00:07:51,090 --> 00:07:55,077 ごめんね…。 72 00:07:55,077 --> 00:08:11,577 ♬~ 73 00:08:11,577 --> 00:08:17,083 (小梅)ごめんね ごめんね ごめんね 秀臣…。 74 00:08:17,083 --> 00:08:26,083 ♬~ 75 00:08:29,145 --> 00:08:32,145 秀臣さん。 76 00:08:35,985 --> 00:08:41,090 製作所 畳むいうの ちょっと 待ってくれんこ? 77 00:08:41,090 --> 00:08:43,142 はい? 78 00:08:43,142 --> 00:08:46,762 いや いつまでも未熟な 職人の わしに言われても➡ 79 00:08:46,762 --> 00:08:50,149 心細いかもしれんけんど…。 80 00:08:50,149 --> 00:08:57,149 ほんでも 何か できる事が あるかも分からんでえ。 81 00:09:12,088 --> 00:09:15,141 お父さん 待っとん? 82 00:09:15,141 --> 00:09:18,141 (清海)うん。 83 00:09:30,156 --> 00:09:35,177 よかったら 見に来て。 84 00:09:35,177 --> 00:09:39,982 今すぐは 無理かもしれんけど…。 85 00:09:39,982 --> 00:09:47,482 けど 私… エーコと ちゃんと 分かり合いたいでえ。 86 00:09:49,075 --> 00:09:53,075 ほんまの友達になりたいでえ。 87 00:10:08,144 --> 00:10:16,144 悪いけど 私は まだ そんな気になれんさけ。 88 00:10:30,933 --> 00:10:34,133 ただいま! 89 00:10:36,088 --> 00:10:40,910 草々にいさん どねしたんですか!? 90 00:10:40,910 --> 00:10:44,146 え? これ…。 91 00:10:44,146 --> 00:10:47,083 (草々)木曽山の あほが やりよったんや。 92 00:10:47,083 --> 00:10:51,153 えっ!? もしかして 破門にしたんや…。 93 00:10:51,153 --> 00:10:53,923 そんな気力あるか お前。 94 00:10:53,923 --> 00:10:57,076 あ…。 95 00:10:57,076 --> 00:10:59,412 (草原)おう! 若狭 帰ったんか? 96 00:10:59,412 --> 00:11:02,098 あっ ただいま帰りました。 97 00:11:02,098 --> 00:11:06,085 まだ そないしてんのか。 98 00:11:06,085 --> 00:11:11,385 そうかて おかみさんに もろた スーツですよ。 99 00:11:14,143 --> 00:11:16,143 ほれ! 100 00:11:19,148 --> 00:11:21,934 何ですか? 101 00:11:21,934 --> 00:11:25,087 若狭 開けたって。 102 00:11:25,087 --> 00:11:27,087 はい。 103 00:11:32,077 --> 00:11:34,914 ああ! 104 00:11:34,914 --> 00:11:37,114 俺からのプレゼントや。 105 00:11:39,151 --> 00:11:41,137 にいさんからの…? 106 00:11:41,137 --> 00:11:44,140 フフフフッ! 107 00:11:44,140 --> 00:11:48,093 今のお前に ぴったりのはずやで。 108 00:11:48,093 --> 00:11:54,099 ♬~ 109 00:11:54,099 --> 00:11:56,585 ええか 草々。 110 00:11:56,585 --> 00:12:01,307 お前は もう 弟子取って 師匠になったんや。 111 00:12:01,307 --> 00:12:07,107 師匠の事も おかみさんの事も そら 忘れたら あかん。 112 00:12:11,150 --> 00:12:17,139 けど 思い出に しがみついてても あかん。 113 00:12:17,139 --> 00:12:22,077 着るもんも 身の振る舞いも これからは いろんな意味で➡ 114 00:12:22,077 --> 00:12:26,577 身の丈に合うたもん 身につけていかな あかんで。 115 00:12:32,154 --> 00:12:34,454 はい。 116 00:12:36,141 --> 00:12:39,141 ありがとうございました。 117 00:12:42,097 --> 00:12:46,819 よっしゃ 若狭 着てみるで! 118 00:12:46,819 --> 00:12:50,155 おい 木曽山! 鏡や! 鏡 持ってこい! 119 00:12:50,155 --> 00:12:53,655 ちょ… もう 草々にいさん! 120 00:12:55,761 --> 00:13:00,182 それを やめちゅうねん それを! 121 00:13:00,182 --> 00:13:03,085 …で どこまでが お前の算段やったんや? 122 00:13:03,085 --> 00:13:06,138 (四草)何がですか? とぼけんな! 123 00:13:06,138 --> 00:13:08,140 草々に 師匠の自覚 持ってもらいとうて➡ 124 00:13:08,140 --> 00:13:10,142 木曽山に洗濯さしたんやろ? 125 00:13:10,142 --> 00:13:13,145 さあ どうでしょうね。 126 00:13:13,145 --> 00:13:16,482 まっ どっちゃでもええけど…。 127 00:13:16,482 --> 00:13:20,252 スーツ代 半分 払えよ。 …は? 128 00:13:20,252 --> 00:13:24,052 そこまでは 算段してへんかったか。 129 00:13:26,242 --> 00:13:33,082 あ~あ… この塗箸は 千両の値打ちなしか。 130 00:13:33,082 --> 00:13:36,085 まだ そんな事 言うとんけ。 131 00:13:36,085 --> 00:13:38,921 <この正平の作った塗箸には➡ 132 00:13:38,921 --> 00:13:40,923 まだまだ 思いもかけへん展開が➡ 133 00:13:40,923 --> 00:13:43,075 待っております> 134 00:13:43,075 --> 00:13:48,080 (正平)お父ちゃん… ごめん。 135 00:13:48,080 --> 00:13:56,255 ♬~ 136 00:13:56,255 --> 00:13:59,055 やっぱり 僕…。 137 00:14:01,644 --> 00:14:04,096 塗箸は 継げん。 138 00:14:04,096 --> 00:14:20,079 ♬~ 139 00:14:20,079 --> 00:14:22,414 (勇助)似合いませんねえ…。 140 00:14:22,414 --> 00:14:26,414 木曽山君! 似合ういう意味やろ。 141 00:14:28,087 --> 00:14:30,089 あっ そっか。 142 00:14:30,089 --> 00:14:33,142 いい加減に慣れなさい。 はい! 143 00:14:33,142 --> 00:14:38,147 <おばあちゃんが エーコのお父さんを愛したように➡ 144 00:14:38,147 --> 00:14:45,087 そして 亡くなった おかみさんが 草々にいさんを愛したように➡ 145 00:14:45,087 --> 00:14:50,142 私も 木曽山君を 掛けがえのない家族やと思て➡ 146 00:14:50,142 --> 00:14:54,096 愛さなくてはと思いました。➡ 147 00:14:54,096 --> 00:14:56,482 が…➡ 148 00:14:56,482 --> 00:15:02,182 それは 口で言うほど 簡単な事では なかったのです> 149 00:15:05,941 --> 00:15:07,977 始め! 150 00:15:07,977 --> 00:15:10,079 「散髪屋さんの会」が お前の初高座や! 151 00:15:10,079 --> 00:15:12,081 木曽山君の たった一回の初高座やさけ。 152 00:15:12,081 --> 00:15:14,149 怪しい。 153 00:15:14,149 --> 00:15:16,752 (勇助)「うそつくかいがない」 言うんかな。 154 00:15:16,752 --> 00:15:19,755 そういうやつや お前は! 155 00:15:19,755 --> 00:15:22,007 (正平)お姉ちゃんは ちゃんと こうして➡ 156 00:15:22,007 --> 00:15:25,207 人生の ど真ん中 歩いとるやんか。 157 00:15:33,969 --> 00:15:37,269 (すする音) 158 00:15:39,908 --> 00:15:42,208 (すする音) 159 00:15:48,584 --> 00:16:00,584 (かじる音)