1 00:00:02,351 --> 00:00:06,121 強気な姿勢をアピールするねらい があると見られます。 2 00:00:10,159 --> 00:00:12,211 プロ野球は6試合です。 3 00:00:37,052 --> 00:00:56,205 ♬~ 4 00:00:56,205 --> 00:00:58,707 (善左衛門)大石様。 (條右衛門)首尾はいかに。 5 00:00:58,707 --> 00:01:03,212 (内蔵助)吉良上野介殿の みしるしをあげ➡ 6 00:01:03,212 --> 00:01:07,082 亡き殿の恨みを晴らしたる事 大慶至極。 7 00:01:07,082 --> 00:01:11,782 ついに 本懐遂げましてござる! 8 00:01:17,226 --> 00:01:19,161 安兵衛殿。 9 00:01:19,161 --> 00:01:22,564 (安兵衛) 存外 造作もなく討ち取った。 10 00:01:22,564 --> 00:01:26,902 <元禄15年12月14日深夜。➡ 11 00:01:26,902 --> 00:01:30,572 江戸中を驚かせた 一大事件が起きた。➡ 12 00:01:30,572 --> 00:01:34,443 大石内蔵助率いる 赤穂浅野家浪士による➡ 13 00:01:34,443 --> 00:01:38,180 吉良邸討ち入りである> 14 00:01:38,180 --> 00:01:42,518 (條右衛門)きよ殿 みかんを。 (きよ)はい。 15 00:01:42,518 --> 00:01:47,189 <仇討ちに加わった浪士は 四十七人> 16 00:01:47,189 --> 00:01:59,889 ♬~ 17 00:02:05,207 --> 00:02:07,907 十郎左様。 18 00:02:17,786 --> 00:02:20,286 (善左衛門)きよ。 19 00:02:24,560 --> 00:02:27,896 みかんは全て 無くなり申した! 20 00:02:27,896 --> 00:02:30,696 (條右衛門) 一同 ご無事でございました! 21 00:02:36,605 --> 00:02:40,542 ようやく ご本望を…。 22 00:02:40,542 --> 00:02:42,544 (十郎左衛門)ああ。 23 00:02:42,544 --> 00:03:15,210 ♬~ 24 00:03:15,210 --> 00:03:17,880 きよ殿。 25 00:03:17,880 --> 00:03:20,880 どうか息災で。 26 00:03:43,839 --> 00:03:48,177 <そして ここに もう一人。➡ 27 00:03:48,177 --> 00:03:53,477 四十八人目の忠臣がいた> 28 00:04:06,862 --> 00:04:08,797 (弥兵衛)きよ殿。➡ 29 00:04:08,797 --> 00:04:11,533 きよ殿。 30 00:04:11,533 --> 00:04:16,205 何だ? きよ殿は 血相を変えて。 (ほり)さあ。 31 00:04:16,205 --> 00:04:20,375 どうやら 殿の御前で 琴を披露する事になったようです。 32 00:04:20,375 --> 00:04:22,411 まあ それで。 33 00:04:22,411 --> 00:04:26,882 おきよ殿は 大事の前には 必ず 桜の木の下で➡ 34 00:04:26,882 --> 00:04:29,218 気持ちを整えるのだとか。 35 00:04:29,218 --> 00:04:33,918 きよ殿! 粗相なきよう 精進なされ。 36 00:04:37,826 --> 00:04:41,826 堀部様 ありがとうございまする。 37 00:04:46,168 --> 00:04:48,668 (滝岡)おきよ さあ。 38 00:04:59,715 --> 00:05:03,519 (大学)ほう。 十郎左衛門が 鼓を。 39 00:05:03,519 --> 00:05:07,219 殿の格別のお計らいにございます。 40 00:05:17,533 --> 00:06:25,400 ♬~ 41 00:06:25,400 --> 00:06:30,400 <これが 私たちの出会いでした> 42 00:06:33,475 --> 00:06:38,146 きよの琴といい 十郎左衛門の鼓といい➡ 43 00:06:38,146 --> 00:06:40,082 見事でした。 44 00:06:40,082 --> 00:06:44,486 ほんに。 見事な音色でございました。 45 00:06:44,486 --> 00:06:50,292 私も 十郎左衛門の鼓を 初めて耳に致しましたが➡ 46 00:06:50,292 --> 00:06:54,162 ありきたりの鼓とは 格が違う。➡ 47 00:06:54,162 --> 00:06:57,833 京の愛宕山教学院で修行をしたと 聞いておりましたが➡ 48 00:06:57,833 --> 00:07:02,170 いや~ これほどのものとは。 のう? 49 00:07:02,170 --> 00:07:04,840 さようでござりまするな。 50 00:07:04,840 --> 00:07:07,676 いえ お褒め頂けるようなものでは。 51 00:07:07,676 --> 00:07:11,346 いやいやいや。 しかし それだけの腕前を➡ 52 00:07:11,346 --> 00:07:16,852 主の命とはいえ 封じてしまうとは まことに惜しい。➡ 53 00:07:16,852 --> 00:07:18,787 兄上も 時世に合わせ➡ 54 00:07:18,787 --> 00:07:21,523 豪壮な能舞台を しつらえられたのですから➡ 55 00:07:21,523 --> 00:07:23,458 是非とも 十郎左衛門の鼓と…。 56 00:07:23,458 --> 00:07:26,395 (長矩)分かったような口をきくな。 57 00:07:26,395 --> 00:07:30,532 武士に 本来 風流事など無用じゃ! 58 00:07:30,532 --> 00:07:33,232 殿。 殿。 59 00:07:42,477 --> 00:07:45,380 <私の伯母 仙桂尼は➡ 60 00:07:45,380 --> 00:07:48,817 浅野家先代奥方様に仕えた後➡ 61 00:07:48,817 --> 00:07:53,155 この寺で菩提を弔っていました。➡ 62 00:07:53,155 --> 00:07:58,660 私は 阿久利様の代参として ここを訪ねる時だけ➡ 63 00:07:58,660 --> 00:08:00,696 外出を許されていました> 64 00:08:00,696 --> 00:08:04,833 (仙桂尼)殿は 生真面目なお方。 65 00:08:04,833 --> 00:08:11,506 浅野家の質実剛健な家風を かたくなに守っておられるのです。 66 00:08:11,506 --> 00:08:13,442 質実剛健…。 67 00:08:13,442 --> 00:08:16,942 武士は 文武に精進すべし。 68 00:08:19,181 --> 00:08:24,181 武士の風流事は お嫌いなのじゃ。 69 00:08:26,054 --> 00:08:30,192 はあ~。 それにしても 恐ろしゅうございました。 70 00:08:30,192 --> 00:08:32,461 頭から湯気が立つとは まさに…。 71 00:08:32,461 --> 00:08:35,797 きよ! 背筋。 72 00:08:35,797 --> 00:08:37,733 はっ。 73 00:08:37,733 --> 00:08:42,471 年増女のような ため息をつくものではありませぬ 。 74 00:08:42,471 --> 00:08:44,806 はい。 75 00:08:44,806 --> 00:08:51,146 きよも ようやく ご奉公がかなったのです。 76 00:08:51,146 --> 00:08:59,321 一日も早く 浅野家で 一人前の作法を身につける事じゃ。 77 00:08:59,321 --> 00:09:01,256 はい。 78 00:09:01,256 --> 00:09:11,500 そなたの父は そなたの母のために 武士の身分を捨てた不忠義者。 79 00:09:11,500 --> 00:09:19,800 ここで しくじれば 他家への奉公など ありませぬぞ。 80 00:09:28,850 --> 00:09:33,121 ≪おだんごは いかがですか~。 81 00:09:33,121 --> 00:09:36,024 (ため息) 82 00:09:36,024 --> 00:09:38,927 (條右衛門)きよ! おい きよ! 83 00:09:38,927 --> 00:09:40,996 お~い! あっ。 84 00:09:40,996 --> 00:09:45,467 どうした ため息など ついて。 もう お役御免になったのか? 85 00:09:45,467 --> 00:09:47,803 おじ様に言われたくありません。 86 00:09:47,803 --> 00:09:51,473 全く! どうにかしたら いかがですか? その格好。 87 00:09:51,473 --> 00:09:55,811 その頭も。 そんな事ですから いつまでたっても 仕官の先が。 88 00:09:55,811 --> 00:09:58,146 おい! 條右衛門! 89 00:09:58,146 --> 00:10:00,081 お~い! 90 00:10:00,081 --> 00:10:05,020 お~ きよ殿。 ちょうどよい。 兄じゃの試合が始まるぞ。 91 00:10:05,020 --> 00:10:07,020 兄様の? 92 00:10:08,790 --> 00:10:10,790 やあ! 93 00:10:21,369 --> 00:10:23,839 あ…。 94 00:10:23,839 --> 00:10:30,178 ご存じか。 殿の寵臣 礒貝十郎左衛門殿だ。 95 00:10:30,178 --> 00:10:32,178 あ… いえ。 96 00:10:46,194 --> 00:10:51,066 あの門六が これほど腕を上げるとは。 97 00:10:51,066 --> 00:10:54,069 門六? 98 00:10:54,069 --> 00:10:56,069 やあ! 99 00:10:57,806 --> 00:10:59,741 えい! 100 00:10:59,741 --> 00:11:02,544 やあ! 101 00:11:02,544 --> 00:11:05,881 えい! 102 00:11:05,881 --> 00:11:08,550 門六様。 103 00:11:08,550 --> 00:11:11,050 (善左衛門)うあ~! 104 00:11:16,424 --> 00:11:18,424 (堀内)それまで! 105 00:11:20,161 --> 00:11:22,097 (善左衛門)やあ~! 106 00:11:22,097 --> 00:11:31,239 (笑い声) 107 00:11:31,239 --> 00:11:33,842 うあ~! 108 00:11:33,842 --> 00:11:36,142 よさぬか! 善左衛門。 109 00:11:39,514 --> 00:11:41,449 兄様。 110 00:11:41,449 --> 00:11:44,185 これだから けんかえもんなどと 呼ばれるのだ。 111 00:11:44,185 --> 00:11:46,855 善左衛門 よさぬか! 112 00:11:46,855 --> 00:12:08,855 ♬~ 113 00:12:15,550 --> 00:12:19,888 兄様! おやめ下さい。 もう やめて! 114 00:12:19,888 --> 00:12:21,888 きよ。 115 00:12:27,762 --> 00:12:32,467 お前も 奉公にあがったからといって➡ 116 00:12:32,467 --> 00:12:34,467 いい気になるな! 117 00:12:37,172 --> 00:13:02,397 ♬~ 118 00:13:02,397 --> 00:13:10,538 <もしも その日 そのまま お屋敷に帰っていたなら➡ 119 00:13:10,538 --> 00:13:16,838 私の生涯は 全く別のものに なっていたかもしれません> 120 00:13:25,553 --> 00:13:32,160 <牛石の背中をなでると 願いが かなうと教えてくれたのは➡ 121 00:13:32,160 --> 00:13:35,830 亡くなった母でした> 122 00:13:35,830 --> 00:13:48,410 ♬~ 123 00:13:48,410 --> 00:13:56,851 どうか 兄様の狼藉が おさまりますように。 124 00:13:56,851 --> 00:14:09,197 ♬~ 125 00:14:09,197 --> 00:14:11,132 門六様。 126 00:14:11,132 --> 00:14:16,132 何をそんなに懸命に 願っていたのだ? きよ殿。 127 00:14:20,542 --> 00:14:24,212 それでは 気付いていらしたのですか。 128 00:14:24,212 --> 00:14:27,048 琴を披露した あの時から。 129 00:14:27,048 --> 00:14:31,553 幼い頃と同じ顔をしていた。 え…。 130 00:14:31,553 --> 00:14:36,391 何かに夢中になると 怒ったような顔になる。 131 00:14:36,391 --> 00:14:42,391 琴を弾く真剣なまなざしが あのころのきよ殿 そのまま。 132 00:14:45,500 --> 00:14:50,839 私は 全く気付きませんでした。 133 00:14:50,839 --> 00:14:55,839 門六様が あまりにご立派になられて…。 134 00:14:57,512 --> 00:15:03,184 まるで 雲の上のお方のようです。 135 00:15:03,184 --> 00:15:07,884 なのに 兄ときたら ご無礼を…。 136 00:15:09,524 --> 00:15:11,860 謝るような事ではない。 137 00:15:11,860 --> 00:15:14,529 道場で 兄じゃが殴りかかってきた時➡ 138 00:15:14,529 --> 00:15:16,464 私は むしろ 懐かしかった。 139 00:15:16,464 --> 00:15:18,399 懐かしい? 140 00:15:18,399 --> 00:15:22,203 身分は違えど 心根は あのころのまま。 141 00:15:22,203 --> 00:15:24,139 少しも変わらぬ。 142 00:15:24,139 --> 00:15:28,877 いいえ。 兄は ただのあぶれ者です。 143 00:15:28,877 --> 00:15:33,148 仕官がかなわぬ事を父のせいにし けんかばかり。 144 00:15:33,148 --> 00:15:37,148 近頃では お寺にも寄り付かないのです。 145 00:15:39,821 --> 00:15:46,694 礒貝様は お父上が浪々の身となり 京へ上られたと。 146 00:15:46,694 --> 00:15:50,832 寺の稚児となり 修行していた私に➡ 147 00:15:50,832 --> 00:15:55,703 堀部弥兵衛様が 浅野家への仕官を 推挙して下さったのだ。 148 00:15:55,703 --> 00:15:59,174 その時 殿の御前で➡ 149 00:15:59,174 --> 00:16:03,511 芸事は一切断ち 武術学問に励むと誓った。 150 00:16:03,511 --> 00:16:10,852 なのに 奥方様のお望みとはいえ 鼓など…。 151 00:16:10,852 --> 00:16:17,725 けれど 私には 夢のようなひとときでした。 152 00:16:17,725 --> 00:16:23,025 まるで 心と心が響き合うような…。 153 00:16:26,201 --> 00:16:29,871 (鐘の音) 154 00:16:29,871 --> 00:16:33,741 いけませぬ。 もう戻らなければ。 155 00:16:33,741 --> 00:16:36,144 兄の事は言えませぬ。 156 00:16:36,144 --> 00:16:41,144 ようやく ご奉公にあがれた身 きちんと お勤めせねば。 157 00:16:43,484 --> 00:16:47,822 きよ殿 次に 仙桂尼様のところへ 行かれるのは いつ? 158 00:16:47,822 --> 00:16:52,493 分かりませぬ。 奥方様から 代参を承る事はありますが➡ 159 00:16:52,493 --> 00:16:55,193 それが いつかは。 160 00:16:58,666 --> 00:17:03,866 <それが 恋の始まりでした> 161 00:17:11,846 --> 00:17:18,720 <されど 互いに お殿様と奥方様にお仕えする身。➡ 162 00:17:18,720 --> 00:17:25,420 主の許しなく 男女が会うなど 許される事ではありません> 163 00:17:29,197 --> 00:17:32,197 きよ殿。 164 00:17:35,003 --> 00:17:37,303 礒貝様。 165 00:17:45,480 --> 00:17:51,780 きよ殿 無量院へ伺う日があれば…。 166 00:17:56,491 --> 00:18:01,162 ここへ 印をつけておいて もらえぬか。 167 00:18:01,162 --> 00:18:05,033 え? 168 00:18:05,033 --> 00:18:10,733 私も行けると分かれば 外しておく。 169 00:18:18,513 --> 00:18:22,016 承知致しました。 170 00:18:22,016 --> 00:19:06,160 ♬~ 171 00:19:06,160 --> 00:19:13,034 <私たちは 人目を忍び 会うようになりました> 172 00:19:13,034 --> 00:19:53,474 ♬~ 173 00:19:53,474 --> 00:19:56,377 いつ以来であろう。 174 00:19:56,377 --> 00:20:03,484 こんなに優しく穏やかな心持ちに なったのは。 175 00:20:03,484 --> 00:20:07,355 12の年に京に上り 寺に入り➡ 176 00:20:07,355 --> 00:20:11,159 その後は 殿にお仕えし➡ 177 00:20:11,159 --> 00:20:16,030 一時も 気の休まる事はなかった。 178 00:20:16,030 --> 00:20:20,530 きよ殿に 礼を言わねばならぬな。 179 00:20:23,171 --> 00:20:26,074 <私とて同じ。➡ 180 00:20:26,074 --> 00:20:31,774 十郎左様と共にいるだけで 幸せでした> 181 00:20:38,653 --> 00:20:42,523 <なのに ある時を境に➡ 182 00:20:42,523 --> 00:20:47,195 十郎左様とお会いする事が かなわなくなったのです。➡ 183 00:20:47,195 --> 00:20:54,068 来る日も来る日も 印はつけられたまま。➡ 184 00:20:54,068 --> 00:20:58,206 外される事はありませんでした> 185 00:20:58,206 --> 00:21:11,219 ♬~ 186 00:21:11,219 --> 00:21:17,219 <夏が 過ぎようとしていました> 187 00:21:21,562 --> 00:21:25,066 まあ! お国元に戻られたら➡ 188 00:21:25,066 --> 00:21:28,569 また ご出世なさるのですか? 礒貝様は。 189 00:21:28,569 --> 00:21:31,472 (滝岡) お殿様の一番のお気に入りゆえ➡ 190 00:21:31,472 --> 00:21:35,176 ほかのご家来衆とは お扱いが違うのでございましょう。 191 00:21:35,176 --> 00:21:38,212 そろそろ お国元で よきお相手を見つけ➡ 192 00:21:38,212 --> 00:21:41,849 身を固めさせようとの お考えではありませぬか? 193 00:21:41,849 --> 00:21:45,520 (成瀬) お国元に帰られるのは いつ? 194 00:21:45,520 --> 00:21:49,857 出立は 3日後じゃ。 のう 婿殿。 はい。 195 00:21:49,857 --> 00:21:55,196 (ほり)これで また一年 お屋敷内も さみしくなりますね。 196 00:21:55,196 --> 00:21:59,534 寂しいというか 暇になるがな。 197 00:21:59,534 --> 00:22:03,871 (ほり) 父上は また そのような事を。 198 00:22:03,871 --> 00:22:08,709 いや~ それにしても十郎左衛門の 出世ぶりには驚いた。➡ 199 00:22:08,709 --> 00:22:13,214 御側用人というではないか。 御側用人? 200 00:22:13,214 --> 00:22:21,088 側近中の側近じゃ。 あの門六が たった8年の間に➡ 201 00:22:21,088 --> 00:22:26,761 御小姓から150石取りにまで 上り詰めるとは。➡ 202 00:22:26,761 --> 00:22:29,564 安兵衛といい 十郎左衛門といい➡ 203 00:22:29,564 --> 00:22:32,833 わしの目に 狂いはなかったという事だ。 204 00:22:32,833 --> 00:22:36,170 (弥兵衛の笑い声) 205 00:22:36,170 --> 00:22:42,970 <やはり 十郎左様は 雲の上のお人> 206 00:22:45,846 --> 00:22:48,749 <2人きりでお会いするなど➡ 207 00:22:48,749 --> 00:22:53,049 もう かなわぬ事なのでしょうか> 208 00:22:57,858 --> 00:23:01,729 (ほり)どうしたのです? 209 00:23:01,729 --> 00:23:04,198 こんな所で。 210 00:23:04,198 --> 00:23:06,534 いえ…。 211 00:23:06,534 --> 00:23:11,205 おきよ殿。 212 00:23:11,205 --> 00:23:15,076 お気を付けなさいませよ。 213 00:23:15,076 --> 00:23:21,376 狭いお屋敷の中 どこに目があるのか分かりませぬ。 214 00:23:23,551 --> 00:23:26,220 あなただけの事ではなく➡ 215 00:23:26,220 --> 00:23:31,920 お相手にも ご迷惑のかかる事なのですから。 216 00:24:02,056 --> 00:24:06,894 <参勤交代でお国元へ帰られる お殿様への➡ 217 00:24:06,894 --> 00:24:13,094 お別れの宴が開かれたのは その翌日の事でした> 218 00:24:19,573 --> 00:24:25,713 <十郎左様が 鼓を打つ事はなく…> 219 00:24:25,713 --> 00:24:41,162 ♬~ 220 00:24:41,162 --> 00:24:47,862 <すぐそこにいるのに 手の届かぬ 遠いお方> 221 00:24:50,504 --> 00:24:54,175 <お国元へお帰りになれば➡ 222 00:24:54,175 --> 00:24:59,875 そのお姿さえ 見る事がかなわぬように…> 223 00:25:05,686 --> 00:25:08,022 (つま)おきよ殿。 224 00:25:08,022 --> 00:25:12,222 きよ どうしたのじゃ? 225 00:25:24,872 --> 00:25:27,775 申し訳ございませぬ。 226 00:25:27,775 --> 00:25:32,475 いま一度 お願い致しまする。 227 00:26:25,833 --> 00:26:28,533 (片岡)礒貝殿。 228 00:26:45,486 --> 00:26:56,486 ♬~ 229 00:27:29,864 --> 00:27:34,564 夕刻 牛天神に来られぬか。 230 00:27:37,471 --> 00:27:42,343 今日を逃せば もう会えぬ。 231 00:27:42,343 --> 00:28:10,838 ♬~ 232 00:28:10,838 --> 00:28:17,177 <せめて… せめて いま一度だけ> 233 00:28:17,177 --> 00:28:54,014 ♬~ 234 00:28:54,014 --> 00:28:59,753 すまなかった 無理を言い。 235 00:28:59,753 --> 00:29:07,828 国元へ帰る前に いま一度 そなたに会いたかった。 236 00:29:07,828 --> 00:29:11,828 十郎左様…。 237 00:29:14,168 --> 00:29:22,843 きよは 十郎左様が…➡ 238 00:29:22,843 --> 00:29:28,843 もう きよとは お会い下さらないのかと。 239 00:29:31,518 --> 00:29:38,518 きよをお忘れに… なったのかと。 240 00:29:46,033 --> 00:29:49,637 そんな事があるはずがない。 241 00:29:49,637 --> 00:29:53,437 どれだけ会いたかったか。 242 00:29:57,811 --> 00:30:01,611 十郎左様。 243 00:30:11,158 --> 00:30:16,497 きよ殿 願いがある。 244 00:30:16,497 --> 00:30:18,832 え? 245 00:30:18,832 --> 00:30:23,671 そなたの身に着けているものを 一つ欲しい。 246 00:30:23,671 --> 00:30:28,175 身に着けてるもの…。 247 00:30:28,175 --> 00:30:34,048 衣を取り替えるのは いにしえより 恋の証し。 248 00:30:34,048 --> 00:30:40,548 一年の後まで 互いを忘れぬという 証しに。 249 00:30:46,860 --> 00:30:50,160 証し…。 250 00:31:05,546 --> 00:31:09,216 分かりました。 251 00:31:09,216 --> 00:32:06,206 ♬~ 252 00:32:06,206 --> 00:32:14,081 私も 十郎左様が 身に着けているものが➡ 253 00:32:14,081 --> 00:32:17,381 欲しゅうございます。 254 00:32:20,554 --> 00:32:27,254 あなた様を ひとときも忘れぬように。 255 00:32:35,068 --> 00:32:43,177 <この恋が 私の生涯を 大きく変えたのです> 256 00:32:43,177 --> 00:33:59,177 ♬~