1 00:00:05,910 --> 00:00:09,681 >>サッカーJ1は浦和レッズの 第2ステージ優勝が決まりました。 2 00:00:33,938 --> 00:00:39,344 (瑶泉院)きよには わらわの耳になってもらいたい。 3 00:00:39,344 --> 00:00:41,279 (きよ)耳? 4 00:00:41,279 --> 00:00:43,214 <浅野内匠頭は➡ 5 00:00:43,214 --> 00:00:46,684 刃傷事件を起こした その日のうちに 切腹となり➡ 6 00:00:46,684 --> 00:00:53,358 遺体は 泉岳寺へ運ばれ 埋葬された。➡ 7 00:00:53,358 --> 00:00:58,029 泉岳寺に集まった家臣は おのおのの立場から対立> 8 00:00:58,029 --> 00:01:02,901 (弥兵衛)だからといって 勝手に ご埋葬などしてよいというのか! 9 00:01:02,901 --> 00:01:04,903 (十郎左衛門) 吉良様が生きているならば➡ 10 00:01:04,903 --> 00:01:07,705 仇討ちも辞さぬ。 11 00:01:07,705 --> 00:01:09,641 仇討ち…。 12 00:01:09,641 --> 00:01:15,580 <そして 十郎左衛門は 筆頭家老 大石内蔵助に会うため➡ 13 00:01:15,580 --> 00:01:18,716 赤穂へ旅立つ事となる> 14 00:01:18,716 --> 00:01:24,589 必ず 帰ってきて下さい。 15 00:01:24,589 --> 00:01:26,591 必ず。 16 00:01:26,591 --> 00:01:31,062 そればかりは分からぬ。 17 00:01:31,062 --> 00:01:33,362 十郎左様…。 18 00:01:35,667 --> 00:01:39,003 十郎左様。 19 00:01:39,003 --> 00:01:42,340 十郎左様! 20 00:01:42,340 --> 00:01:46,340 十郎左様~! 21 00:01:54,919 --> 00:02:02,660 ≪(読経) 22 00:02:02,660 --> 00:02:09,033 <まさか このまま 江戸にお戻りにならない➡ 23 00:02:09,033 --> 00:02:12,733 などという事が…> 24 00:02:15,907 --> 00:02:20,044 十郎左様…。 25 00:02:20,044 --> 00:02:27,385 ♬~ 26 00:02:27,385 --> 00:02:32,824 <元禄14年3月19日早朝。➡ 27 00:02:32,824 --> 00:02:36,995 赤穂城に 江戸からの急報第1便が届き➡ 28 00:02:36,995 --> 00:02:43,668 ようやく 大石らは 内匠頭の刃傷事件を知った。➡ 29 00:02:43,668 --> 00:02:46,968 そして その夜> 30 00:02:48,540 --> 00:02:51,009 申し上げます。 ただいま 江戸より➡ 31 00:02:51,009 --> 00:02:53,344 原 惣右衛門殿 大石瀬左衛門殿の➡ 32 00:02:53,344 --> 00:02:55,280 早駕籠が到着致しました。 分かった。 33 00:02:55,280 --> 00:02:57,280 すぐに通せ。 はっ! 34 00:03:08,359 --> 00:03:10,295 (原)ご家老。 (瀬左衛門)ご家老。 35 00:03:10,295 --> 00:03:13,865 原殿 瀬左衛門も 大儀であった。 36 00:03:13,865 --> 00:03:15,900 こちらを。 37 00:03:15,900 --> 00:03:21,372 ご老中 土屋相模守様からの お申し渡しと➡ 38 00:03:21,372 --> 00:03:26,072 浅野家皆様からの書状。 39 00:03:27,712 --> 00:03:33,518 そして これは…➡ 40 00:03:33,518 --> 00:03:35,987 ご切腹の後の➡ 41 00:03:35,987 --> 00:03:42,660 殿の… お亡骸引き取り書で ござりまする。 42 00:03:42,660 --> 00:03:44,596 (忠左衛門)ご切腹!? 43 00:03:44,596 --> 00:03:47,999 殿は ご切腹あそばしたのか! 44 00:03:47,999 --> 00:03:50,699 ははあ。 45 00:03:52,870 --> 00:03:57,342 (原)お亡骸は 泉岳寺にご埋葬となり➡ 46 00:03:57,342 --> 00:04:02,680 浅野家は お家断絶 領地没収。 47 00:04:02,680 --> 00:04:09,020 この赤穂の城も! 48 00:04:09,020 --> 00:04:11,856 原殿! (大野)瀬左衛門! 49 00:04:11,856 --> 00:04:14,656 2人を休ませよ! (家臣たち)はっ! 50 00:04:16,361 --> 00:04:18,861 しっかりせい! 51 00:04:21,032 --> 00:04:26,032 殿が… ご切腹。 52 00:04:34,979 --> 00:04:41,853 <浅野家のお屋敷での暮らしは はるかかなたの夢のよう。➡ 53 00:04:41,853 --> 00:04:48,326 お殿様 奥方様の前で 披露したお琴。➡ 54 00:04:48,326 --> 00:04:52,626 お幸せそうに寄り添っていらした お二人> 55 00:04:58,002 --> 00:05:05,702 <けれど お殿様は もう この世におられないのです> 56 00:05:09,614 --> 00:05:19,314 <母様。 これから 私たちは そして 浅野家の皆々様は…> 57 00:05:21,025 --> 00:05:23,928 (元哲)きよ。 58 00:05:23,928 --> 00:05:29,228 お前に客人だ。 59 00:05:52,657 --> 00:05:57,995 拙者は これより 赤穂へ参ります。 60 00:05:57,995 --> 00:06:01,666 赤穂へ。 お一人で? 61 00:06:01,666 --> 00:06:03,601 父は既に出立し➡ 62 00:06:03,601 --> 00:06:06,537 拙者は 江戸へ残るよう 申しつけられました。 63 00:06:06,537 --> 00:06:12,310 されど 家中の方々は 次々 赤穂へ向かわれているご様子。 64 00:06:12,310 --> 00:06:16,214 いまだ部屋住みとはいえ 村松家嫡男➡ 65 00:06:16,214 --> 00:06:19,217 江戸で 安穏としている訳には まいりませぬ。 66 00:06:19,217 --> 00:06:24,889 我が命 浅野家にささげる覚悟。 67 00:06:24,889 --> 00:06:31,362 赤穂で 皆々様と命運を 共にするつもりでござります。 68 00:06:31,362 --> 00:06:33,965 村松様。 69 00:06:33,965 --> 00:06:42,306 きよ殿。 後に残す母と 弟 政右衛門を➡ 70 00:06:42,306 --> 00:06:45,977 何とぞ よろしくお頼み申す。 71 00:06:45,977 --> 00:06:57,277 拙者は そなたを いまだ 許嫁と思うておりますゆえ。 72 00:07:00,324 --> 00:07:05,496 村松様。 私…。 73 00:07:05,496 --> 00:07:15,673 ♬~ 74 00:07:15,673 --> 00:07:19,343 承知致しました。 75 00:07:19,343 --> 00:07:29,643 母上様の事 弟様の事 しかと 承りました。 76 00:07:34,826 --> 00:07:38,296 きよ殿と このように言葉を交わしたのは➡ 77 00:07:38,296 --> 00:07:40,231 初めての事でしたな。 78 00:07:40,231 --> 00:07:42,467 え? 79 00:07:42,467 --> 00:07:48,967 あ… ご無礼つかまつった。 では これにて。 80 00:07:57,949 --> 00:08:06,991 <縁談は なき事にと 喉元まで出かかりました。➡ 81 00:08:06,991 --> 00:08:14,332 けれど 己の命を懸け 赤穂へ 向かおうとしているお方に➡ 82 00:08:14,332 --> 00:08:20,032 それを口にする事は どうしてもできませんでした> 83 00:08:32,283 --> 00:08:39,156 村松様は お父上を追い 赤穂へ たたれました。 84 00:08:39,156 --> 00:08:42,627 そうか。 85 00:08:42,627 --> 00:08:47,127 父様。 何だ? 86 00:08:49,967 --> 00:08:55,306 村松様とのご縁談は➡ 87 00:08:55,306 --> 00:09:01,006 なき事にしとうございます。 88 00:09:10,321 --> 00:09:16,321 これより 堀部様のお宅に 出かけてまいります。 89 00:09:56,834 --> 00:10:01,305 男手が足りないと駆り出されてな。 90 00:10:01,305 --> 00:10:03,605 よし。 91 00:10:05,176 --> 00:10:08,179 では 堀部様も赤穂へ? 92 00:10:08,179 --> 00:10:11,649 (ほり)江戸にいても らちが明かぬと仰せられて。 93 00:10:11,649 --> 00:10:14,318 高田様 奥田様と共に。 94 00:10:14,318 --> 00:10:16,654 さようでございますか。 95 00:10:16,654 --> 00:10:20,524 (弥兵衛) それでこそ婿殿と申したのよ。 96 00:10:20,524 --> 00:10:24,996 とにかく 赤穂へ行かねば始まらん。 97 00:10:24,996 --> 00:10:31,669 わしとて いま少し若ければ 真っ先に 駆けつけたものを…。 98 00:10:31,669 --> 00:10:35,006 (ほり)それぐらいにして 條右衛門殿も こちらへ。 99 00:10:35,006 --> 00:10:37,675 はい。 100 00:10:37,675 --> 00:10:42,013 赤穂は 今頃 どのような事に。 101 00:10:42,013 --> 00:10:44,682 既に 急報は届いておるはず。 102 00:10:44,682 --> 00:10:47,351 今頃は 大騒ぎだろう。 103 00:10:47,351 --> 00:10:51,222 (弥兵衛)程なく 開城を迫られるはずじゃが➡ 104 00:10:51,222 --> 00:10:57,361 大石様が そう やすやすと 城を明け渡すとは思えぬ。 105 00:10:57,361 --> 00:10:59,296 え? 106 00:10:59,296 --> 00:11:06,370 赤穂城は 先々代様が 御自ら 築かれた城。 107 00:11:06,370 --> 00:11:13,244 いわば 浅野家の命とも申すべき城じゃ。 108 00:11:13,244 --> 00:11:20,918 籠城抗戦。 城を枕に 討ち死に。 109 00:11:20,918 --> 00:11:22,920 戦か…。 110 00:11:22,920 --> 00:11:30,394 (弥兵衛)あるいは 追い腹 切腹。 111 00:11:30,394 --> 00:11:40,204 ♬~ 112 00:11:40,204 --> 00:11:45,342 おほり様は よろしいのですか? え? 113 00:11:45,342 --> 00:11:51,682 堀部様が もしも 帰らぬ人と…。 114 00:11:51,682 --> 00:11:57,555 そのつもりで送り出しました。 115 00:11:57,555 --> 00:12:06,030 私とて 武士の妻でございますゆえ 覚悟は出来ております。 116 00:12:06,030 --> 00:12:11,902 武士たるもの お家と共に潔く散ろうと➡ 117 00:12:11,902 --> 00:12:14,202 思われるのではありませんか? 118 00:12:19,376 --> 00:12:22,046 (片岡)城の大手門前で切腹! 119 00:12:22,046 --> 00:12:24,715 切腹と申されたのですか 大石様は。 120 00:12:24,715 --> 00:12:27,618 (忠左衛門) 大石様は 大学様がおられる限り➡ 121 00:12:27,618 --> 00:12:31,589 ご公儀へ お家再興を 第一に願うべきと考えておられる。 122 00:12:31,589 --> 00:12:35,659 故に 開城の折には 我ら全ての家臣が➡ 123 00:12:35,659 --> 00:12:41,532 城の門前で 追い腹を切り 死をもって お跡目を願い出ると。 124 00:12:41,532 --> 00:12:44,168 (田中)それで 皆様は何と? 125 00:12:44,168 --> 00:12:46,504 (中村)ほかの皆々様は 何とお考えですか? 126 00:12:46,504 --> 00:12:49,006 考えは さまざまだ。 127 00:12:49,006 --> 00:12:52,042 大野様は 真っ向から 異を唱えられておられる。 128 00:12:52,042 --> 00:12:54,879 大野様は 「この城で 幕府のお目付に➡ 129 00:12:54,879 --> 00:12:57,348 お跡目を願い出るなど ふらちにすぎる。➡ 130 00:12:57,348 --> 00:13:02,019 まずは 開城し ご公儀からの 沙汰を待つべき」と言うて➡ 131 00:13:02,019 --> 00:13:06,719 今も 真っ二つに割れ 話し合いの最中。 132 00:13:17,368 --> 00:13:22,039 (内蔵助)よう参ったのう。 ご苦労であった。 133 00:13:22,039 --> 00:13:24,375 (4人)はっ。 134 00:13:24,375 --> 00:13:31,048 殿のお亡骸お引き取り ご埋葬については➡ 135 00:13:31,048 --> 00:13:35,653 そなたらの格段の働きがあったと 聞いておる。➡ 136 00:13:35,653 --> 00:13:38,653 礼を申すぞ。 137 00:13:40,324 --> 00:13:43,994 ご家老様。 138 00:13:43,994 --> 00:13:49,667 ご家老様は まことに そのような お考えでござりますか? 139 00:13:49,667 --> 00:13:52,002 うん? 140 00:13:52,002 --> 00:13:56,340 大手門前で 追い腹と。 141 00:13:56,340 --> 00:13:59,009 お言葉ながら そのような事で➡ 142 00:13:59,009 --> 00:14:03,709 殿のお恨み 晴らせると お思いでござりましょうか。 143 00:14:05,883 --> 00:14:08,686 こちらの口上書きは➡ 144 00:14:08,686 --> 00:14:14,024 殿が 片岡様と私に託された ご遺言でござります。 145 00:14:14,024 --> 00:14:16,694 ご遺言。 146 00:14:16,694 --> 00:14:18,994 聞かせてくれい。 147 00:14:23,033 --> 00:14:28,372 「この段 かねて知らせ申すべく候えども➡ 148 00:14:28,372 --> 00:14:34,979 今日 やむをえざる事に候ゆえ 知らせ申さず候。➡ 149 00:14:34,979 --> 00:14:38,779 不審に存ずべく候」。 150 00:14:43,320 --> 00:14:48,020 殿のご無念 いかばかりかと。 151 00:14:49,660 --> 00:14:56,000 (片岡)吉良様の生き死には いまだ 明らかではござりませぬ。 152 00:14:56,000 --> 00:15:01,300 我らは 恐らく 吉良様は生きていると…。 153 00:15:07,011 --> 00:15:10,881 なぜ そのように考える? 154 00:15:10,881 --> 00:15:14,351 吉良様の生死が いまだに分からぬというのは➡ 155 00:15:14,351 --> 00:15:17,254 あまりに妙なお話。 156 00:15:17,254 --> 00:15:23,027 ご公儀が 故意に伏せてるとしか 思えぬのです。 157 00:15:23,027 --> 00:15:26,363 もし 生きているなら その吉良様に➡ 158 00:15:26,363 --> 00:15:28,866 何のおとがめもないのは おかしいではありませぬか! 159 00:15:28,866 --> 00:15:33,837 我らは 死を恐れている訳ではござらぬ。 160 00:15:33,837 --> 00:15:37,308 殿と共に死ぬるとあれば本望。 161 00:15:37,308 --> 00:15:41,308 それゆえ この髻を…。 162 00:15:49,653 --> 00:15:54,992 ご家老様。 吉良様が もし生きているならば➡ 163 00:15:54,992 --> 00:15:59,663 我らが取るべき道は 一つ。 ご家老様! 164 00:15:59,663 --> 00:16:01,963 (中村)ご家老様! 165 00:16:16,680 --> 00:16:21,280 <このお屋敷の中に 吉良様は…> 166 00:16:25,689 --> 00:16:28,025 何をしておる。 167 00:16:28,025 --> 00:16:30,928 あ… あの… いえ。 168 00:16:30,928 --> 00:16:33,831 どこの誰だ? 169 00:16:33,831 --> 00:16:37,301 屋敷内をのぞき込むなど 不届き千万。 170 00:16:37,301 --> 00:16:39,636 せんだっての騒ぎよりこの方➡ 171 00:16:39,636 --> 00:16:42,539 よからぬ者が増え 迷惑をしておるのだ。 172 00:16:42,539 --> 00:16:45,309 名を名乗れ。 173 00:16:45,309 --> 00:16:49,980 怪しい者ではございませぬ。 名を名乗れと言うておるのだ。 174 00:16:49,980 --> 00:16:52,316 あの…。 175 00:16:52,316 --> 00:16:54,251 (孫三郎)きよ殿。 176 00:16:54,251 --> 00:16:56,987 木屋のおじ様。 177 00:16:56,987 --> 00:17:02,659 手前は 両国で材木商を営む 木屋孫三郎と申す者。 178 00:17:02,659 --> 00:17:06,497 この者の 遠縁にあたる者でございます。 179 00:17:06,497 --> 00:17:09,166 親戚? 180 00:17:09,166 --> 00:17:13,837 本日は こちらの 奥方様付女中 ちさ様へ➡ 181 00:17:13,837 --> 00:17:19,837 お里から お届け物を頼まれまして。 182 00:17:25,349 --> 00:17:29,219 木屋様! 何故 このような所まで。 183 00:17:29,219 --> 00:17:35,626 そなたのお里から 奥方様へ お見舞いの品じゃ。 184 00:17:35,626 --> 00:17:39,926 まあ。 ありがとう存じます。 185 00:17:54,645 --> 00:17:59,516 吉良様が 生きておられる。 そは まことか? 186 00:17:59,516 --> 00:18:03,816 はい。 確かな事にございます。 187 00:18:11,662 --> 00:18:17,534 木屋孫三郎殿が 吉良家の奥向きに 奉公している ちさという娘に➡ 188 00:18:17,534 --> 00:18:21,338 じかに確かめたのです。 189 00:18:21,338 --> 00:18:27,678 その娘によりますと 吉良様は あの日 江戸城内にて➡ 190 00:18:27,678 --> 00:18:31,348 額と背に お殿様から刀傷を受け➡ 191 00:18:31,348 --> 00:18:36,620 お屋敷に戻られた後は しばらくは ご養生されていたようですが➡ 192 00:18:36,620 --> 00:18:41,920 今は すっかり傷も癒え お元気になられていると。 193 00:18:44,294 --> 00:18:50,167 木屋孫三郎は 確か… 扶持奉行 村松喜兵衛の…。 194 00:18:50,167 --> 00:18:52,970 弟でございます。 195 00:18:52,970 --> 00:18:55,639 そして 仙桂尼様とは いとこ同士。 196 00:18:55,639 --> 00:19:00,978 では 仙桂尼様が 木屋を動かしたのか。 197 00:19:00,978 --> 00:19:04,848 はい。 198 00:19:04,848 --> 00:19:09,653 木屋殿も 浅野家の行く末を案じ➡ 199 00:19:09,653 --> 00:19:14,353 何としても お家のお役に 立ちたいと申されております。 200 00:19:16,326 --> 00:19:21,198 きよ。 よう知らせてくれた。 201 00:19:21,198 --> 00:19:24,001 いえ。 202 00:19:24,001 --> 00:19:29,673 すぐに 仙桂尼に文を。 そなた 届けてくれるな? 203 00:19:29,673 --> 00:19:32,943 かしこまりました。 204 00:19:32,943 --> 00:19:36,613 そうか…。 205 00:19:36,613 --> 00:19:41,313 やはり 吉良様は生きておられたか。 206 00:19:42,953 --> 00:19:48,292 だが なぜ ご公儀は 吉良様を生かしたのか。 207 00:19:48,292 --> 00:19:51,128 なぜ けんか両成敗と されなかったのか。 208 00:19:51,128 --> 00:19:54,164 なぜ お殿様だけが ご切腹となり➡ 209 00:19:54,164 --> 00:19:57,301 吉良様が のうのうと生きておられるのか。 210 00:19:57,301 --> 00:19:59,970 奥方様…。 211 00:19:59,970 --> 00:20:01,905 三次浅野家では➡ 212 00:20:01,905 --> 00:20:06,643 悪口は 刀で斬りかかるより 卑怯な振る舞いとの教えがある。 213 00:20:06,643 --> 00:20:10,981 斬りかかるより 卑怯。 214 00:20:10,981 --> 00:20:17,321 吉良様は 公の場にて 殿に どれだけの悪口を浴びせたのか。 215 00:20:17,321 --> 00:20:20,824 殿は どれだけの恥辱を 味わわれたのか。 216 00:20:20,824 --> 00:20:25,662 きよ。 殿は ご自身のお立場も 家臣の事も忘れ➡ 217 00:20:25,662 --> 00:20:27,962 斬りかかられたのであるぞ! 218 00:20:33,337 --> 00:20:39,009 殿のお胸に どれだけの…。 219 00:20:39,009 --> 00:20:42,709 どれだけの…。 220 00:20:44,681 --> 00:20:47,981 奥方様…。 221 00:21:00,030 --> 00:21:07,371 <私は すぐに 奥方様の文を 仙桂尼様へ 届けに参りました。➡ 222 00:21:07,371 --> 00:21:12,042 仙桂尼様は お家再興の嘆願に出かけ➡ 223 00:21:12,042 --> 00:21:18,042 その帰りに 泉岳寺に 立ち寄っていらっしゃいました> 224 00:21:25,389 --> 00:21:32,195 (仙桂尼)吉良様ご存命のうわさは ほかからも聞こえてきていたが…。 225 00:21:32,195 --> 00:21:36,333 やはり 生きておられたか。 226 00:21:36,333 --> 00:21:40,003 おうわさが あったのでございますか? 227 00:21:40,003 --> 00:21:42,003 ああ。 228 00:21:43,874 --> 00:21:50,647 奥方様は 今 吉良様への怒りで あふれておられる。 229 00:21:50,647 --> 00:21:56,553 すぐにも これを 赤穂へ お知らせになられよう。 230 00:21:56,553 --> 00:22:01,853 赤穂は どうなるのでしょう。 231 00:22:08,031 --> 00:22:13,904 赤穂と江戸は 離れ過ぎている。 232 00:22:13,904 --> 00:22:15,906 え? 233 00:22:15,906 --> 00:22:20,610 次々と 新たな知らせが入り➡ 234 00:22:20,610 --> 00:22:24,581 追い打ちをかけるように 続々と ご家来衆が➡ 235 00:22:24,581 --> 00:22:27,718 江戸から赤穂へ。 236 00:22:27,718 --> 00:22:33,323 混乱は 免れぬであろう。 237 00:22:33,323 --> 00:22:41,523 大石様が これを どう采配されるか。 238 00:22:44,334 --> 00:22:48,672 されど きよ。 はい。 239 00:22:48,672 --> 00:22:55,345 我ら女にできる事は いや 我らが なすべき事は➡ 240 00:22:55,345 --> 00:23:00,217 無駄な血を流さず 女同士の つてを頼り➡ 241 00:23:00,217 --> 00:23:05,217 お家の再興をお願いする事。 242 00:23:06,957 --> 00:23:13,697 男たちは 命を投げ出す事ばかりを 考えておる。 243 00:23:13,697 --> 00:23:16,199 命を…。 244 00:23:16,199 --> 00:23:24,708 あらぬ方へ 事が進まぬよう 祈るばかりじゃ。 245 00:23:24,708 --> 00:23:53,670 ♬~ 246 00:23:53,670 --> 00:24:01,011 ≪(戸の開閉音) 247 00:24:01,011 --> 00:24:31,007 ♬~ 248 00:24:31,007 --> 00:24:36,313 <それから幾日たっても 赤穂がどうなっているのか➡ 249 00:24:36,313 --> 00:24:41,184 その様子を知る事は できませんでした。➡ 250 00:24:41,184 --> 00:24:45,322 赤穂へ駆けつけた男たちは➡ 251 00:24:45,322 --> 00:24:50,994 誰ひとり 江戸へは戻らなかったのです。➡ 252 00:24:50,994 --> 00:24:56,994 無論 十郎左様も> 253 00:25:04,007 --> 00:25:06,343 何の用だ? 254 00:25:06,343 --> 00:25:09,246 (善左衛門) 父上に用ではありませぬ。 255 00:25:09,246 --> 00:25:13,116 きよは おりませぬか? どこぞへ出かけた。 256 00:25:13,116 --> 00:25:15,051 いつ戻ります? 257 00:25:15,051 --> 00:25:17,053 さあな。➡ 258 00:25:17,053 --> 00:25:22,553 よくも ずうずうしく 顔を出せたものだな。 259 00:25:25,362 --> 00:25:28,062 どこで 何をしておる。 260 00:25:30,033 --> 00:25:33,033 (元哲)待て! 261 00:25:37,841 --> 00:25:42,541 きよの事で お前に聞きたい事がある。 262 00:25:51,655 --> 00:25:55,992 遅くなりました。 すぐに 夕げの支度を。 263 00:25:55,992 --> 00:26:00,330 (元哲)来い。 え? 264 00:26:00,330 --> 00:26:02,830 よいから来い。 265 00:26:15,345 --> 00:26:20,016 今日 兄じゃが お前を訪ねてきた。 266 00:26:20,016 --> 00:26:21,952 兄様が? 267 00:26:21,952 --> 00:26:24,688 何の用かと聞いても 答えようとせぬ。 268 00:26:24,688 --> 00:26:28,388 ただ お前に話があると。 269 00:26:31,561 --> 00:26:37,561 きよ。 お前は 何をしようとしている? 270 00:26:44,641 --> 00:26:49,312 礒貝殿か お前の待つ相手は。 271 00:26:49,312 --> 00:26:51,815 父様。 272 00:26:51,815 --> 00:26:58,588 礒貝殿は 殿のために 死ぬる覚悟であろう。 273 00:26:58,588 --> 00:27:02,588 それほど大切なお人か。 274 00:27:13,670 --> 00:27:24,970 これほど 誰かの事を 一筋に思ったのは初めての事。 275 00:27:28,018 --> 00:27:35,291 これほど 離れているのがつらく➡ 276 00:27:35,291 --> 00:27:40,964 生きてお会いしたいと 心が苦しゅうなったのも➡ 277 00:27:40,964 --> 00:27:43,964 初めての事。 278 00:27:49,973 --> 00:27:56,146 父様と母様は 互いの家がありながら➡ 279 00:27:56,146 --> 00:28:02,346 全てを捨て この寺へ逃げ込まれました。 280 00:28:04,320 --> 00:28:14,820 母様は どのような気持ちで この寺へ来られたのか。 281 00:28:17,867 --> 00:28:25,608 ここへ戻ってからというもの その事ばかりを考えておりました。 282 00:28:25,608 --> 00:28:35,618 ♬~ 283 00:28:35,618 --> 00:28:38,955 きよ。 284 00:28:38,955 --> 00:28:46,830 母じゃが… さえが あの若さで命をなくしたのは➡ 285 00:28:46,830 --> 00:28:51,968 病のせいだけではない。 286 00:28:51,968 --> 00:28:58,668 捨ててきた身内への 慙愧の思いがあったのだろう。 287 00:29:00,477 --> 00:29:07,977 母じゃには… 子もあったのだ。 288 00:29:11,654 --> 00:29:16,993 その母じゃを連れ逃げた事が 正しかったのか➡ 289 00:29:16,993 --> 00:29:20,693 私には 今でも分からぬ。 290 00:29:24,334 --> 00:29:33,943 きよ。 己の思いを貫くという事は きれい事だけでは済まぬ。 291 00:29:33,943 --> 00:29:38,943 己のした事は 全て 己に返る。 292 00:29:40,817 --> 00:29:46,817 まして 赤穂のご家来衆は これから 何をしでかすのか…。 293 00:29:49,959 --> 00:29:53,659 お前に それほどの覚悟があるのか? 294 00:30:00,303 --> 00:30:07,644 されど 父様と母様の恋が あったからこそ➡ 295 00:30:07,644 --> 00:30:12,315 私は この命を授かったのです。 296 00:30:12,315 --> 00:30:19,015 その恋がなければ 私は この世にいなかった。 297 00:30:21,324 --> 00:30:27,664 それでも 父様は 母様との恋を悔やんでいると➡ 298 00:30:27,664 --> 00:30:30,464 おっしゃるのですか。 299 00:30:39,008 --> 00:30:44,008 お前は やはり さえの娘。 300 00:30:45,882 --> 00:30:50,019 小石川へ行け。 え? 301 00:30:50,019 --> 00:30:53,890 礒貝殿が 江戸へ戻られたそうだ。 302 00:30:53,890 --> 00:31:38,001 ♬~ 303 00:31:38,001 --> 00:31:41,301 十郎左様! 304 00:31:51,014 --> 00:31:53,917 十郎左様。 305 00:31:53,917 --> 00:31:58,354 お会いしとうございました。 306 00:31:58,354 --> 00:32:02,025 ご無事で お帰りに。 307 00:32:02,025 --> 00:32:04,025 ああ。 308 00:32:06,896 --> 00:32:09,699 きよ殿。 309 00:32:09,699 --> 00:32:12,602 伝えねばならぬ事がある。 310 00:32:12,602 --> 00:32:16,039 我らは 赤穂には頼らぬ。 311 00:32:16,039 --> 00:32:22,539 我らは 我らだけで 仇討ちをすると決めた。 312 00:32:25,381 --> 00:32:31,721 お家再興も大事。 だが 吉良様が生きてる限り➡ 313 00:32:31,721 --> 00:32:35,921 殿のご無念を 晴らさずにいられようか。 314 00:32:37,527 --> 00:32:41,998 吉良様の存命 確かめてくれたそうだな。 315 00:32:41,998 --> 00:32:45,298 はい。 316 00:32:46,869 --> 00:32:55,011 きよ殿。 私は 必ず 吉良様を討つ。 317 00:32:55,011 --> 00:33:02,311 たとえ 一人になろうとも この命に代えても 必ず…。 318 00:33:09,559 --> 00:33:12,559 一緒にいさせて下さい。 319 00:33:15,031 --> 00:33:17,867 おそばに いさせて下さい。 320 00:33:17,867 --> 00:33:20,567 きよ殿…。 321 00:33:24,374 --> 00:33:28,244 明日をも知れぬ命なら➡ 322 00:33:28,244 --> 00:33:34,444 最後まで 一緒にいとうございます。 323 00:33:40,323 --> 00:33:47,997 きよを 妻と思って下さいませ。 324 00:33:47,997 --> 00:34:05,997 ♬~