1 00:00:33,566 --> 00:00:35,584 珈琲 いかがでしょう? 2 00:00:35,584 --> 00:00:37,770 すっごく すっごく おいしいです これ。 ありがとうございます。 3 00:00:37,770 --> 00:00:41,590 ヘラヘラ 笑ってんじゃねえぞ。 4 00:00:41,590 --> 00:00:44,760 ヘドが出んだよ その顔! 5 00:00:44,760 --> 00:00:48,414 キャーッ! いっ… てぇ~! 6 00:00:48,414 --> 00:00:50,583 ハァ ハァ ハァ…。 7 00:00:50,583 --> 00:00:56,272 なんだ? これ。 これ? これ 私の宝物。 8 00:00:56,272 --> 00:00:59,625 珈琲に 出会えたとき➡ 9 00:00:59,625 --> 00:01:02,695 世界が 変わった気がしました。 10 00:01:02,695 --> 00:01:06,582 ちょっとした加減で 変わってくるもんだよ。 11 00:01:06,582 --> 00:01:10,582 珈琲の味も 人間も。 12 00:01:20,095 --> 00:01:22,915 大好きなんです! 13 00:01:22,915 --> 00:01:24,915 青山さんの珈琲が! 14 00:01:27,586 --> 00:01:29,571 やっと 見つけたよ。 15 00:01:29,571 --> 00:01:31,924 僕だけの と~らモン。 16 00:01:31,924 --> 00:01:35,995 さあ! 楽しい珈琲タイムだよ。 17 00:01:35,995 --> 00:01:37,913 なんで 垣根さんが ここに? 18 00:01:37,913 --> 00:01:39,915 僕だけの とらモンに なっておくれよ。 19 00:01:39,915 --> 00:01:42,115 フフフッ。 20 00:01:52,578 --> 00:01:54,930 昔のお前が お手本なんだ。 21 00:01:54,930 --> 00:01:56,965 あんなふうに 淡々と おしゃれな温度で➡ 22 00:01:56,965 --> 00:01:59,084 暴力を 振るいたいんだ。 23 00:01:59,084 --> 00:02:02,438 だから とらモン アルバイト 続行だよ! 24 00:02:02,438 --> 00:02:06,275 僕に あの おしゃれな暴力を教えてよ! 25 00:02:06,275 --> 00:02:08,975 今の収入の 3倍 払うよ。 26 00:02:11,930 --> 00:02:17,230 あらあら… あんまり 反抗的な態度だと…。 27 00:02:19,271 --> 00:02:21,590 この サイコパス女の鼓膜 破る ジャブでも 入れちゃうよ? あっ…。 28 00:02:21,590 --> 00:02:23,659 あっ…。 29 00:02:23,659 --> 00:02:26,428 ねえ 戻っておいでよ とらモン。 30 00:02:26,428 --> 00:02:28,928 僕だけの とらモンに なっておくれよ。 31 00:02:37,356 --> 00:02:39,925 うわっ! わっ いって…。 32 00:02:39,925 --> 00:02:45,225 ハァ ハァ ハァ… えっ… えっ…。 33 00:02:50,018 --> 00:02:53,255 別れた日から数えて 17歳。 34 00:02:53,255 --> 00:02:55,257 17にもなれば➡ 35 00:02:55,257 --> 00:02:58,160 ものの分別できる年だよな? もう…。 36 00:02:58,160 --> 00:03:02,247 うわっ! (せきこむ声) 37 00:03:02,247 --> 00:03:05,584 うっ…。 (せきこむ声) 38 00:03:05,584 --> 00:03:08,087 淡々と おしゃれな暴力? 39 00:03:08,087 --> 00:03:11,573 うっ…。 ねえよ そんなの。 40 00:03:11,573 --> 00:03:14,743 骨が折れるときの 低くて鈍い音。 41 00:03:14,743 --> 00:03:18,097 変に あったかくて ぬるつく 人の血のにおい。 42 00:03:18,097 --> 00:03:20,265 肉が破ける感触…。 43 00:03:20,265 --> 00:03:22,251 そういうの 全部 しんどくて たまんなくて➡ 44 00:03:22,251 --> 00:03:24,236 ここんとこ 殺さなきゃ➡ 45 00:03:24,236 --> 00:03:27,256 やってらんなかったよ あんなこと!! 46 00:03:27,256 --> 00:03:30,592 んっ? 足は 速くなったか? 47 00:03:30,592 --> 00:03:32,594 話は おもしろくなったか? 48 00:03:32,594 --> 00:03:35,097 そういう武器を 身につけて 自分の力で➡ 49 00:03:35,097 --> 00:03:38,600 のし上がってくんじゃ なかったのか? うるさい 黙れ! 50 00:03:38,600 --> 00:03:42,588 なら どうしろっていうんだよ! お前も わかってるだろ? 51 00:03:42,588 --> 00:03:44,923 僕は 人から愛される才能が ないんだ。 52 00:03:44,923 --> 00:03:47,593 僕のために 毒入り珈琲を 飲んでくれるヤツなんか➡ 53 00:03:47,593 --> 00:03:49,578 1人もいない! 54 00:03:49,578 --> 00:03:53,582 なら 権力と暴力で塗り固めるしか 僕には…! 55 00:03:53,582 --> 00:03:59,087 じゃあ… そうやって 手に入れた 珈琲牛乳は➡ 56 00:03:59,087 --> 00:04:01,087 おいしかったですか? 57 00:04:04,259 --> 00:04:24,096 ♬~ 58 00:04:24,096 --> 00:04:27,599 ⦅あれ…? 59 00:04:27,599 --> 00:04:31,103 味 しないよ…⦆ 60 00:04:31,103 --> 00:04:33,605 誰のせいだよ? お前だろ? 61 00:04:33,605 --> 00:04:36,608 お前が 僕を裏切ったから こんなことに なったんだろ? 62 00:04:36,608 --> 00:04:39,645 偉そうに 講釈 垂れてんじゃねえよ。 63 00:04:39,645 --> 00:04:41,680 抗争が 悪化する前に➡ 64 00:04:41,680 --> 00:04:44,616 さっさと 金 盗んで とんずらしたくせに。 65 00:04:44,616 --> 00:04:47,216 三代目…。 66 00:04:51,089 --> 00:04:56,595 あの金は 二代目が コイツに渡したボーナスです。 67 00:04:56,595 --> 00:04:59,932 はっ? 68 00:04:59,932 --> 00:05:04,603 大事な息子が 誘拐されるのを 阻止した礼に…。 69 00:05:04,603 --> 00:05:07,756 しかも➡ 70 00:05:07,756 --> 00:05:14,930 二代目は… 死ぬ間際まで ずっと ぼっちゃんのことを…。 71 00:05:14,930 --> 00:05:20,602 (夕張)あの日… 抗争があった日➡ 72 00:05:20,602 --> 00:05:22,588 二代目は 以前から対立していた➡ 73 00:05:22,588 --> 00:05:24,673 権田組の組長に 会いにいきました。 74 00:05:24,673 --> 00:05:26,775 ⦅じゃ 組長 そういうことで⦆ 75 00:05:26,775 --> 00:05:29,094 (夕張) 手打ちの話を するためです。 76 00:05:29,094 --> 00:05:32,281 ⦅行くぞ。 (組員たち)はい。 77 00:05:32,281 --> 00:05:34,933 せがれに よろしくな。 78 00:05:34,933 --> 00:05:36,935 あぁ? 79 00:05:36,935 --> 00:05:41,940 けど あんなんが 跡目で大丈夫か? なぁ? 80 00:05:41,940 --> 00:05:48,247 おい… オメエんところのもんだったのかよ? 81 00:05:48,247 --> 00:05:51,600 うちのせがれに 手ぇ 出したのはよう。 82 00:05:51,600 --> 00:05:54,436 あぁ… いや その…。 83 00:05:54,436 --> 00:05:57,606 夕張。 はい。 84 00:05:57,606 --> 00:06:01,106 手打ちは なしだ。 85 00:06:03,612 --> 00:06:05,612 おりゃ~!! 86 00:06:08,617 --> 00:06:12,617 しっかりしてくださいよ! うっ うぅ…。 87 00:06:15,274 --> 00:06:20,078 発端がよ➡ 88 00:06:20,078 --> 00:06:24,466 せがれだってことは➡ 89 00:06:24,466 --> 00:06:27,603 絶対によ➡ 90 00:06:27,603 --> 00:06:29,603 言うなよ…。 91 00:06:32,591 --> 00:06:36,612 アイツにもよ➡ 92 00:06:36,612 --> 00:06:41,583 重荷に なっちまうから…。 93 00:06:41,583 --> 00:06:45,621 せがれのこと➡ 94 00:06:45,621 --> 00:06:48,590 よろしく頼むな…⦆ 95 00:06:48,590 --> 00:06:53,578 ふざけんな! 信じるわけないだろ そんな美談! 96 00:06:53,578 --> 00:06:57,633 父さんが 子煩悩? 97 00:06:57,633 --> 00:07:01,586 ハハッ… 無理があるだろ それ。 98 00:07:01,586 --> 00:07:06,258 あの人は いつも忙しくて 僕に 目も くれたことがないよ。 99 00:07:06,258 --> 00:07:10,112 ただの 一度も…。 それは 違います。 100 00:07:10,112 --> 00:07:14,149 俺が 二代目と話すのは いつも➡ 101 00:07:14,149 --> 00:07:17,936 ぼっちゃん様の 近況報告でした。 102 00:07:17,936 --> 00:07:21,606 ⦅助かったよ。 103 00:07:21,606 --> 00:07:23,759 そんな…。 104 00:07:23,759 --> 00:07:27,929 いいんだよ 取っとけ。 105 00:07:27,929 --> 00:07:32,284 そんで お前は 足洗え。 えっ? 106 00:07:32,284 --> 00:07:35,437 そうか… 自分の力で➡ 107 00:07:35,437 --> 00:07:38,440 のし上がっていくって 言ったのか アイツ。 108 00:07:38,440 --> 00:07:40,940 いっちょ前に…。 109 00:07:44,262 --> 00:07:46,262 うれしいじゃねえか。 110 00:07:49,117 --> 00:07:51,253 せがれはな➡ 111 00:07:51,253 --> 00:07:57,092 俺の意思を 継いでいける 器があると思ってる。 112 00:07:57,092 --> 00:07:59,611 まあ ちょっと気は弱いがな。 113 00:07:59,611 --> 00:08:01,613 (せきばらい) 114 00:08:01,613 --> 00:08:03,582 でも 何が大事なのか➡ 115 00:08:03,582 --> 00:08:08,103 それが わかる 聡いところが あるからな。 116 00:08:08,103 --> 00:08:14,109 そう育ってほしくて 聡 って 俺が名付けたんだ。 117 00:08:14,109 --> 00:08:18,909 そのとおりに なってんだろ? 118 00:08:21,616 --> 00:08:26,972 二代目は こんなもん 望んじゃいねえぞ! 119 00:08:26,972 --> 00:08:32,672 二代目ではなく… 三代目との 約束です! 120 00:08:35,597 --> 00:08:39,651 ぼっちゃん様のこと➡ 121 00:08:39,651 --> 00:08:44,423 よろしくお願いします…。 122 00:08:44,423 --> 00:08:49,444 ずっと そばにいてやれなかった 俺の代わりに➡ 123 00:08:49,444 --> 00:08:53,644 どうか… 守ってやってください!⦆ 124 00:08:57,419 --> 00:09:01,590 人に愛される才能は ないなんて 言わないでください どうか! 125 00:09:01,590 --> 00:09:06,261 二代目も 青山も この私も➡ 126 00:09:06,261 --> 00:09:09,281 ぼっちゃんのことを 思って…! ウソだ! 127 00:09:09,281 --> 00:09:12,167 なんで 今まで 言ってくれなかったんだよ! 128 00:09:12,167 --> 00:09:15,667 何を言っても 言い訳に なってしまうから…。 129 00:09:19,925 --> 00:09:21,927 行けよ。 130 00:09:21,927 --> 00:09:25,097 大丈夫だ あとは 俺に任せろ。 131 00:09:25,097 --> 00:09:27,099 夕張さん…。 132 00:09:27,099 --> 00:09:29,951 いつか ちゃんと 話すべきだったんだ。 133 00:09:29,951 --> 00:09:33,021 お前が いるときに話すのが 筋だと思ってよ。 134 00:09:33,021 --> 00:09:37,221 ありがとうございます。 135 00:09:40,612 --> 00:09:43,281 ぼっちゃん様。 136 00:09:43,281 --> 00:09:46,585 あなたは まだ 組を継ぐには 幼すぎた。 137 00:09:46,585 --> 00:09:48,920 相当な 重荷だったでしょう? 138 00:09:48,920 --> 00:09:51,573 ひとまず 組を 夕張さんに 任せるっていう選択も➡ 139 00:09:51,573 --> 00:09:54,759 あったんじゃないですか? はぁ? 140 00:09:54,759 --> 00:09:57,112 じいさんと父さんが 必死で作り上げた この組を➡ 141 00:09:57,112 --> 00:10:00,682 僕以外に 任せる? 142 00:10:00,682 --> 00:10:03,585 あるわけないだろ そんな選択肢! 143 00:10:03,585 --> 00:10:05,585 僕を なめるな!! 144 00:10:07,589 --> 00:10:09,608 ⦅誰が そんな ダサいこと するもんか! 145 00:10:09,608 --> 00:10:11,608 僕を なめるな!⦆ 146 00:10:16,248 --> 00:10:20,248 失礼いたしました… 三代目。 147 00:10:30,579 --> 00:10:34,766 ぺい! オメエも もう 行け。 えっ? 148 00:10:34,766 --> 00:10:37,252 長いこと 兄貴分 憎んでるフリすんのも➡ 149 00:10:37,252 --> 00:10:40,252 しんどかったろ? もう いいぞ。 150 00:10:42,691 --> 00:10:47,596 だけど… そんなこと 今更 言われたって➡ 151 00:10:47,596 --> 00:10:51,596 兄貴の 永遠のラブなんて 誰も ゲットできないんだよ! 152 00:12:48,633 --> 00:12:51,133 兄貴の 永遠のラブなんて 誰も ゲットできないんだよ! 153 00:12:55,623 --> 00:13:00,929 捨てられたのは アンタだけじゃないんだ… 三代目。 154 00:13:00,929 --> 00:13:05,617 俺と兄貴は 長い間 ずっと 一緒に暮らしていたんだ。 155 00:13:05,617 --> 00:13:09,604 親に捨てられた同士 肩寄せ合って 生きてきた。 156 00:13:09,604 --> 00:13:12,490 兄貴のことなら 俺が いちばん 知ってます! 157 00:13:12,490 --> 00:13:14,526 牛丼に これでもかっていうくらいに➡ 158 00:13:14,526 --> 00:13:17,779 山盛りに 紅しょうがを のせること。 159 00:13:17,779 --> 00:13:21,766 リンゴの皮を むくのが 異常に うまいこと。 160 00:13:21,766 --> 00:13:26,271 洗濯物の 畳み方には 妙なこだわりが あること。 161 00:13:26,271 --> 00:13:30,608 甘い歯磨き粉じゃなきゃ だめなこと。 162 00:13:30,608 --> 00:13:36,614 こう見えて 意外と 幽霊とか お化けに 弱いこと。 163 00:13:36,614 --> 00:13:43,438 雨の日には ひどい頭痛に 悩まされること。 164 00:13:43,438 --> 00:13:49,444 俺は そんな兄貴を いつも そばで見てきたんだ。 165 00:13:49,444 --> 00:13:53,948 ずっと 一緒にいられると 思ってたんだ。 166 00:13:53,948 --> 00:14:00,955 だのに 兄貴は… はぁ~ 俺を 置いていってしまった…。 167 00:14:00,955 --> 00:14:03,608 フッ…。 168 00:14:03,608 --> 00:14:07,796 や~っぱり ぺいちゃんも とらモンのことを 愛してたんだね。 169 00:14:07,796 --> 00:14:09,798 でも! とらモンを➡ 170 00:14:09,798 --> 00:14:12,684 いちばん 愛してるのは この 僕だよ! 171 00:14:12,684 --> 00:14:16,621 あの… ちょっと待ってください。 172 00:14:16,621 --> 00:14:18,623 お言葉ですが➡ 173 00:14:18,623 --> 00:14:21,509 青山さんの 珈琲への ひたむきな愛を➡ 174 00:14:21,509 --> 00:14:25,613 一緒に 育むことができるのは この私です! 175 00:14:25,613 --> 00:14:27,615 なんだよ その 自己主張! 176 00:14:27,615 --> 00:14:31,786 私は 今後の青山さん および 青山さんの 移動珈琲店を➡ 177 00:14:31,786 --> 00:14:33,788 全身全霊で 支えていくつもりです! 178 00:14:33,788 --> 00:14:35,790 なんで アンタが 出しゃばるんだよ! 179 00:14:35,790 --> 00:14:39,627 だって… ぺいさん 珈琲のこと 全然 わからないじゃないですか。 180 00:14:39,627 --> 00:14:42,964 イラっとくるわ~! ずうずうしい 嫌な女! 181 00:14:42,964 --> 00:14:45,784 ぺいちゃん 僕のために とらモンと 一緒に行って➡ 182 00:14:45,784 --> 00:14:48,136 あの女が 近づかないように よ~く 見張っといておくれ! 183 00:14:48,136 --> 00:14:50,138 承知しました 三代目! 184 00:14:50,138 --> 00:14:52,974 あんな女に 僕の とらモンを 取られたら たまるか! 185 00:14:52,974 --> 00:14:56,628 青山さん 行きましょう! 186 00:14:56,628 --> 00:14:59,228 まだ やること 残ってますよね! 187 00:15:02,484 --> 00:15:04,519 はい。 188 00:15:04,519 --> 00:15:09,607 すみません 垣根さん… 運転 お任せしてしまって…。 189 00:15:09,607 --> 00:15:11,609 あ~ とんでもない。 190 00:15:11,609 --> 00:15:14,662 青山さんは ケガされてるんですから 休んでてください。 191 00:15:14,662 --> 00:15:17,765 私 こう見えて 運転 大好きなんです! 192 00:15:17,765 --> 00:15:20,768 地元の峠で よく 腕を鳴らしてたんです。 193 00:15:20,768 --> 00:15:23,304 あぁ… どうりで…。 194 00:15:23,304 --> 00:15:26,391 あっ もしかして スピード 出しすぎですか? 195 00:15:26,391 --> 00:15:28,927 はぁ~ 早く 目的地に着かなくちゃって➡ 196 00:15:28,927 --> 00:15:30,927 気持ちが はやって…。 197 00:15:34,616 --> 00:15:37,118 青山さん…。 198 00:15:37,118 --> 00:15:41,606 三代目の方は これから 大丈夫でしょうか? 199 00:15:41,606 --> 00:15:44,459 大丈夫だと思います。 200 00:15:44,459 --> 00:15:47,095 あのころと まったく 変わってなかったので。 201 00:15:47,095 --> 00:15:50,298 目が…。 202 00:15:50,298 --> 00:15:54,953 で? いつ 到着すんだよ? たこジジイの 親戚の家は。 203 00:15:54,953 --> 00:15:56,955 頑張ります! 204 00:15:56,955 --> 00:15:59,755 飛ばせ 飛ばせ~! 205 00:16:13,605 --> 00:16:15,607 なんすか? それ。 206 00:16:15,607 --> 00:16:17,609 おぉ~ 起きてたのか。 207 00:16:17,609 --> 00:16:22,614 もうすぐでしょ? じいさんの 親戚の家。 208 00:16:22,614 --> 00:16:25,149 たこさんの骨。 209 00:16:25,149 --> 00:16:27,302 ゲッ…。 210 00:16:27,302 --> 00:16:29,721 おもしろい形。 211 00:16:29,721 --> 00:16:34,221 喉仏の骨です。 へぇ~。 212 00:16:37,645 --> 00:16:40,615 この辺りですか? 213 00:16:40,615 --> 00:16:43,915 あっ あの あそこで止めてください。 214 00:16:51,626 --> 00:16:55,196 はぁ~。 215 00:16:55,196 --> 00:17:00,296 いってくるね~。 (戸の開閉音) 216 00:17:04,639 --> 00:17:08,610 何か 用ですか? 217 00:17:08,610 --> 00:17:14,782 あの~ え~ こ こちらの おじいさんは…? 218 00:17:14,782 --> 00:17:17,285 うちに おじいさんなんて いませんけど? 219 00:17:17,285 --> 00:17:20,939 あっ はい あの~ かつて いた おじいさんと➡ 220 00:17:20,939 --> 00:17:22,941 お知り合いの 俺は➡ 221 00:17:22,941 --> 00:17:25,610 その たこのお骨を お墓に 一緒に…。 222 00:17:25,610 --> 00:17:28,613 兄貴 何を言ってるのか さっぱり わかりません。 223 00:17:28,613 --> 00:17:32,267 こんにちは あの… こちらの 青山さんが➡ 224 00:17:32,267 --> 00:17:34,285 お宅の おじい様に➡ 225 00:17:34,285 --> 00:17:36,287 生前 たいへん お世話になりまして➡ 226 00:17:36,287 --> 00:17:38,289 で 一度 どうしても➡ 227 00:17:38,289 --> 00:17:40,608 ご挨拶に伺いたいと 申しております。 228 00:17:40,608 --> 00:17:43,608 だから うちには おじいさんなんて いません。 229 00:17:48,600 --> 00:17:50,768 あれ おっかしいな~? 230 00:17:50,768 --> 00:17:52,954 確かに この住所で 間違いないんだけど…。 231 00:17:52,954 --> 00:17:55,306 あの… こちらの おじいさんに➡ 232 00:17:55,306 --> 00:17:59,377 珈琲の入れ方を 伝授していただいたんです。 233 00:17:59,377 --> 00:18:01,279 珈琲? 234 00:18:01,279 --> 00:18:05,779 はい 珈琲です。 235 00:18:11,723 --> 00:18:15,777 おばあちゃ~ん お客さん! (戸を開ける音) 236 00:18:15,777 --> 00:18:21,132 えっ… おばあちゃん? どういうこと? 237 00:18:21,132 --> 00:18:25,620 ってことは… たこさんの奥さんは…。 238 00:18:25,620 --> 00:18:27,620 生きてる…。 239 00:21:25,583 --> 00:21:28,085 遠いところ わざわざ…。 240 00:21:28,085 --> 00:21:31,455 あっ ごめんなさい こんな姿で。 241 00:21:31,455 --> 00:21:34,625 ちょっと 風邪気味で…。 242 00:21:34,625 --> 00:21:37,625 大した おもてなしは できませんけど…。 243 00:21:39,597 --> 00:21:43,601 珈琲でも いかがかしら? 244 00:21:43,601 --> 00:21:46,954 ぜひ…。 245 00:21:46,954 --> 00:23:10,271 ♬~ 246 00:23:10,271 --> 00:23:13,591 おい これ 絶対 人違いだって。 247 00:23:13,591 --> 00:23:16,761 こんな きれいな ばあさんが たこジジイの奥さんなわけないよ。 248 00:23:16,761 --> 00:23:18,763 ちょっと 黙ってろ。 249 00:23:18,763 --> 00:23:31,075 ♬~ 250 00:23:31,075 --> 00:23:33,094 どうぞ 召し上がれ。 251 00:23:33,094 --> 00:23:36,247 久しぶりだから うまく入れられたか 心配だけど➡ 252 00:23:36,247 --> 00:23:38,416 お友達も どうぞ。 253 00:23:38,416 --> 00:23:40,616 いただきます。 254 00:23:50,594 --> 00:23:54,594 この珈琲 青山さんの珈琲と おんなじ味です。 255 00:23:57,585 --> 00:24:02,885 俺じゃなくて… たこじいさんの味です…。 256 00:24:05,926 --> 00:24:08,596 フフッ…。 257 00:24:08,596 --> 00:24:10,931 そりゃ そうよ…。 258 00:24:10,931 --> 00:24:13,584 たこさんに 珈琲の入れ方を 教えたのは➡ 259 00:24:13,584 --> 00:24:15,569 私ですもの。 260 00:24:15,569 --> 00:24:18,589 えっ? 261 00:24:18,589 --> 00:24:24,261 そう… あなたが 受け継いでくれてるのね。 262 00:24:24,261 --> 00:24:26,961 うれしいわ。 263 00:24:28,933 --> 00:24:31,233 あの…。 264 00:24:35,606 --> 00:24:41,996 これが… たこじいさんの骨です…。 265 00:24:41,996 --> 00:24:44,615 奥さんと 同じお墓に 入りたいと言っていたので➡ 266 00:24:44,615 --> 00:24:46,615 どうしても お渡ししたくて…。 267 00:26:49,607 --> 00:26:51,607 あの…。 268 00:26:56,630 --> 00:27:02,786 これが… たこじいさんの骨です…。 269 00:27:02,786 --> 00:27:05,472 奥さんと 同じお墓に 入りたいと言っていたので➡ 270 00:27:05,472 --> 00:27:07,972 どうしても お渡ししたくて…。 271 00:27:13,364 --> 00:27:15,864 どうもありがとう…。 272 00:27:20,287 --> 00:27:23,457 でも あの人ったら➡ 273 00:27:23,457 --> 00:27:28,629 私のほうが 先に死んでしまったと 思ってたのかしら…。 274 00:27:28,629 --> 00:27:32,132 まあ 無理もないけど…。 275 00:27:32,132 --> 00:27:37,232 幼いころから 体が 弱かったものですから…。 276 00:27:44,628 --> 00:27:47,928 じいさんの… 喉仏です。 277 00:28:01,879 --> 00:28:04,665 きっと たくさんの珈琲が➡ 278 00:28:04,665 --> 00:28:07,665 彼の喉を とおったんでしょうね。 279 00:28:09,620 --> 00:28:15,125 ねえ あなたたちの知る たこさんは どんな人だった? 280 00:28:15,125 --> 00:28:19,964 やっぱり 底抜けに粋で ポップだったのかしら? 281 00:28:19,964 --> 00:28:23,634 はい… そりゃ もう。 282 00:28:23,634 --> 00:28:25,953 フフフフッ…。 283 00:28:25,953 --> 00:28:33,027 相変わらずだったのね~ 安心したわ フフッ。 284 00:28:33,027 --> 00:28:38,933 フフッ… 嫌だわ。 285 00:28:38,933 --> 00:28:45,973 珈琲の香りが 遠い記憶の 呼び水に なってしまったみたい。 286 00:28:45,973 --> 00:28:50,673 私と たこさんはね 幼なじみだったの。 287 00:28:55,699 --> 00:28:58,285 ⦅≪さっちゃ~ん! 288 00:28:58,285 --> 00:29:00,654 ≪さっちゃ~ん! 289 00:29:00,654 --> 00:29:05,259 さっちゃ~ん! 290 00:29:05,259 --> 00:29:08,963 フフフッ フフフフ…。 291 00:29:08,963 --> 00:29:11,763 たこさんったら フフフッ。 292 00:29:13,951 --> 00:29:15,953 フフフッ。 293 00:29:15,953 --> 00:29:17,972 はい お土産。 294 00:29:17,972 --> 00:29:20,272 わぁ~ きれい! 295 00:29:22,293 --> 00:29:24,628 どうもありがとう。 うん。 296 00:29:24,628 --> 00:29:26,780 フフッ。 297 00:29:26,780 --> 00:29:30,184 入って 今 珈琲 入れるわ。 298 00:29:30,184 --> 00:29:33,787 どう? 体の具合は。 299 00:29:33,787 --> 00:29:35,789 とっても 調子がいいのよ。 300 00:29:35,789 --> 00:29:37,808 きっと 今日は➡ 301 00:29:37,808 --> 00:29:41,362 たこさんが 来てくれるんだって 思っていたの。 302 00:29:41,362 --> 00:30:16,630 ♬~ 303 00:30:16,630 --> 00:30:19,630 どうぞ。 ありがとう。 304 00:30:28,625 --> 00:30:32,329 う~ん うめぇ~! 305 00:30:32,329 --> 00:30:34,665 さっちゃんの珈琲は 世界一だ! 306 00:30:34,665 --> 00:30:39,620 フフッ もう うまいこと言って フフフッ。 307 00:30:39,620 --> 00:30:43,290 たこさんと こんなふうに 珈琲を 飲めることだけが➡ 308 00:30:43,290 --> 00:30:46,126 私の 唯一の楽しみなの。 309 00:30:46,126 --> 00:30:49,663 だから 上手に入れたくて。 310 00:30:49,663 --> 00:30:55,119 唯一の楽しみって… いけねえなぁ。 311 00:30:55,119 --> 00:30:58,622 さっちゃん! そいつは いけねえよ。 312 00:30:58,622 --> 00:31:00,991 フフッ まあ 俺もさ➡ 313 00:31:00,991 --> 00:31:05,629 人に言えるような 明るい生い立ちじゃねえけどさ➡ 314 00:31:05,629 --> 00:31:08,799 まあ 不幸にのまれるのって しゃくだろ? 315 00:31:08,799 --> 00:31:13,954 だから 隙を見て なんでも 腹抱えて 笑ってやんの。 316 00:31:13,954 --> 00:31:19,359 こんな世界 ポップにしてやったぞ~! ってな⦆ 317 00:31:19,359 --> 00:31:21,445 (幸子) 小さいころから 病気がちで➡ 318 00:31:21,445 --> 00:31:26,450 親兄弟にも 疎まれて 離れに 独りぼっち。 319 00:31:26,450 --> 00:31:29,269 私自身も すぐに お迎えが➡ 320 00:31:29,269 --> 00:31:31,622 くるものだとばかり 思っていたのに➡ 321 00:31:31,622 --> 00:31:34,725 なかなか これが しぶとくて…。 322 00:31:34,725 --> 00:31:36,727 ⦅キャッ! (頬を叩く音) 323 00:31:36,727 --> 00:31:39,947 なんて 汚らわしい娘だ! 324 00:31:39,947 --> 00:31:45,102 まさか 地主様に ささげる体を 汚してないだろうな? 325 00:31:45,102 --> 00:31:48,605 お父様… それだけは 勘弁してください! 326 00:31:48,605 --> 00:31:50,607 身の程を わきまえろ!! 327 00:31:50,607 --> 00:31:54,111 もう 決まったことなんだからね。 ねっ⦆ 328 00:31:54,111 --> 00:31:56,613 (幸子) 病弱な 私の身の置き場に困った➡ 329 00:31:56,613 --> 00:32:01,652 親や親戚が 私を 親子ほど 年の離れた➡ 330 00:32:01,652 --> 00:32:04,938 地主様のとこに お嫁に 行かせようとしたの。 331 00:32:04,938 --> 00:32:12,379 ⦅たこさん… 私 もう…。 332 00:32:12,379 --> 00:32:18,118 ポップに 生きるの… 無理かもしれない…。 333 00:32:18,118 --> 00:32:21,618 うっ うぅ…。 334 00:32:25,592 --> 00:32:27,592 さっちゃん…。 335 00:32:30,113 --> 00:32:34,613 だめだ… もう 俺 見てらんねえ…。 336 00:32:42,609 --> 00:32:46,613 俺と 一緒になってくれねえか? 337 00:32:46,613 --> 00:32:50,617 俺は 金も名声も ねえ たこ坊主だけど➡ 338 00:32:50,617 --> 00:32:56,607 さっちゃんを思う気持ちだけは 他の誰にも 負けねえ。 339 00:32:56,607 --> 00:33:00,107 たこさん…。 340 00:33:05,716 --> 00:33:11,455 フフフッ フフフフ…! 341 00:33:11,455 --> 00:33:13,824 まるで ゆでだこよ フフフッ。 342 00:33:13,824 --> 00:33:17,628 アハハハッ。 343 00:33:17,628 --> 00:33:19,630 ウフフフ…!⦆ 344 00:33:19,630 --> 00:33:24,284 (幸子)そうして 私たちは 一緒に暮らし始めたの。 345 00:33:24,284 --> 00:33:28,305 当然 親族には勘当されて。 346 00:33:28,305 --> 00:33:30,958 私たちは とても 貧乏だったけれど➡ 347 00:33:30,958 --> 00:33:35,258 でも 本当に幸せだったわ。 348 00:33:42,636 --> 00:33:47,124 ⦅う~ん… 68点。 349 00:33:47,124 --> 00:33:51,128 さっちゃんは 珈琲に関しては 辛口で いけねえや! 350 00:33:51,128 --> 00:33:53,628 (笑い声) 351 00:33:56,950 --> 00:34:00,604 こんなふうに 笑って過ごせるなんて 夢みたい。 352 00:34:00,604 --> 00:34:04,458 私 このまま 死んでもいいくらいよ。 353 00:34:04,458 --> 00:34:07,027 なに 言ってんだ さっちゃん。 354 00:34:07,027 --> 00:34:10,227 もっと 欲張れよ! もっと もっと! 355 00:34:12,115 --> 00:34:15,953 たこさんは? かなえたい夢は あるの? 356 00:34:15,953 --> 00:34:19,306 俺? 357 00:34:19,306 --> 00:34:22,326 俺はなぁ➡ 358 00:34:22,326 --> 00:34:28,115 死んだら さっちゃんと 同じ墓に 入りたいかな。 359 00:34:28,115 --> 00:34:30,100 たこさん…。 360 00:34:30,100 --> 00:34:34,104 フフッ… さっちゃんの夢は どんなだ? 361 00:34:34,104 --> 00:34:36,957 私? 362 00:34:36,957 --> 00:34:40,327 私はね…⦆ 363 00:34:40,327 --> 00:34:45,616 そのうち たこさんとの間に 男の子が生まれてね➡ 364 00:34:45,616 --> 00:34:47,601 はぁ~ もともと➡ 365 00:34:47,601 --> 00:34:51,121 体が弱かったうえでの 出産だったので➡ 366 00:34:51,121 --> 00:34:54,775 更に 弱ってしまったの…。 367 00:34:54,775 --> 00:35:06,119 (赤ん坊の泣き声) 368 00:35:06,119 --> 00:35:11,775 ⦅あっつ… あつあつ あつ…。 369 00:35:11,775 --> 00:35:14,294 お待たせ さっちゃん どうぞ。 370 00:35:14,294 --> 00:35:16,263 (赤ん坊の泣き声) 371 00:35:16,263 --> 00:35:18,915 (せきこむ声) 372 00:35:18,915 --> 00:35:20,951 さっちゃん 大丈夫? (せきこむ声) 373 00:35:20,951 --> 00:35:23,620 ほらほら ほら… どうした どうした どうした? 374 00:35:23,620 --> 00:35:25,605 大丈夫…。 375 00:35:25,605 --> 00:35:29,993 さっちゃん すまねえ…。 376 00:35:29,993 --> 00:35:32,279 俺に かい性がありゃ➡ 377 00:35:32,279 --> 00:35:36,616 こんなに 病気が 進行することも なかったのに…。 378 00:35:36,616 --> 00:35:40,437 ううん 大丈夫よ…。 379 00:35:40,437 --> 00:35:43,290 (せきこむ声) 380 00:35:43,290 --> 00:35:46,810 さっちゃん… さっちゃん 大丈夫?⦆ 381 00:35:46,810 --> 00:35:48,862 (幸子)幸せと 反比例して➡ 382 00:35:48,862 --> 00:35:52,282 私の病気は ひどくなっていったの…。 383 00:35:52,282 --> 00:35:56,953 そうして たこさんは ある決断を してしまった…。 384 00:35:56,953 --> 00:35:58,939 ⦅お願いします…。 385 00:35:58,939 --> 00:36:01,942 さっちゃんを助けるために お金が 必要なんです! 386 00:36:01,942 --> 00:36:03,960 (蹴る音) 387 00:36:03,960 --> 00:36:06,660 どの面 下げて 来やがった!!⦆ 388 00:36:11,785 --> 00:36:15,205 (幸子)そのまま たこさんは 行ってしまった…。 389 00:36:15,205 --> 00:36:17,705 ⦅お願いします!⦆ (幸子)何も 言わずに…。 390 00:38:34,644 --> 00:38:36,680 (幸子)そのまま たこさんは 行ってしまった…。 391 00:38:36,680 --> 00:38:41,151 ⦅お願いします!⦆ (幸子)何も言わずに…。 392 00:38:41,151 --> 00:38:45,722 結局 たこさんとは それっきり…。 393 00:38:45,722 --> 00:38:50,627 捜そうとすると 父母に 潰されたわ。 394 00:38:50,627 --> 00:38:53,613 治療のおかげで➡ 395 00:38:53,613 --> 00:38:57,784 私の病気は よくなって 持ちこたえた。 396 00:38:57,784 --> 00:39:02,305 こうして 長生きして 孫の顔も 見られたのは➡ 397 00:39:02,305 --> 00:39:07,978 あのときの たこさんの 決断のおかげ。 398 00:39:07,978 --> 00:39:12,449 それなのに たこさんったら➡ 399 00:39:12,449 --> 00:39:15,649 たった1人で 逝ってしまった…。 400 00:39:18,605 --> 00:39:22,626 1人じゃ なかったです…。 401 00:39:22,626 --> 00:39:25,962 えっ? 402 00:39:25,962 --> 00:39:31,618 確かに 死に際は 1人でしたけど でも➡ 403 00:39:31,618 --> 00:39:37,107 たこさんの周りには いつも 人が あふれてました。 404 00:39:37,107 --> 00:39:40,543 たこさんが入れる珈琲を 待ってる人が いっぱい いて➡ 405 00:39:40,543 --> 00:39:43,613 騒がしいくらいで…。 406 00:39:43,613 --> 00:39:48,785 俺は 最後まで わからなかったです。 407 00:39:48,785 --> 00:39:53,957 たこさんが 珈琲豆を いったい どこから 仕入れてくるのか…。 408 00:39:53,957 --> 00:39:57,327 たまに ものすごく 高級そうな豆を 仕入れてきて➡ 409 00:39:57,327 --> 00:40:00,597 それは さすがに 1人で じっくり 味わうと思うじゃないですか? 410 00:40:00,597 --> 00:40:03,767 でも… やっぱり あの じいさん➡ 411 00:40:03,767 --> 00:40:06,636 気前よく みんなに振る舞っちゃうんですよ。 412 00:40:06,636 --> 00:40:09,656 最後は 自分の分まで なくなって…。 413 00:40:09,656 --> 00:40:11,942 で 残念そうな顔で➡ 414 00:40:11,942 --> 00:40:14,961 他のみんなが 飲んでる姿 見てるんですけど。 415 00:40:14,961 --> 00:40:19,866 みんなが 喜んでくれればいいんだ って言って 強がり 言いだして。 416 00:40:19,866 --> 00:40:24,621 フフフッ たこさんらしいわ フフフッ。 417 00:40:24,621 --> 00:40:27,621 目に浮かぶ。 ハハッ。 418 00:40:29,626 --> 00:40:35,615 で もし… もし➡ 419 00:40:35,615 --> 00:40:37,951 今の生活から 抜け出せたら➡ 420 00:40:37,951 --> 00:40:40,603 何が やりたいかって 聞いたときに➡ 421 00:40:40,603 --> 00:40:44,024 移動珈琲屋を やりたい って 言っていて…。 422 00:40:44,024 --> 00:40:46,793 ⦅日本中 いろんなとこ回ってさ➡ 423 00:40:46,793 --> 00:40:52,215 俺の珈琲を いろんな人に 飲んでもらうんだよ⦆ 424 00:40:52,215 --> 00:40:56,786 それは… たこさんだけの 夢じゃなかったのよ。 425 00:40:56,786 --> 00:41:01,624 私の夢でも あったの。 えっ!? 426 00:41:01,624 --> 00:41:04,778 ⦅私ね たこさん…。 427 00:41:04,778 --> 00:41:07,647 珈琲のお店を やりたいの。 428 00:41:07,647 --> 00:41:10,967 喫茶店? ううん。 429 00:41:10,967 --> 00:41:14,954 珈琲の 移動販売のお店。 430 00:41:14,954 --> 00:41:16,956 いろんな人に➡ 431 00:41:16,956 --> 00:41:20,777 私と たこさんの作る珈琲を 飲んでもらいたいの。 432 00:41:20,777 --> 00:41:23,613 移動珈琲屋か…。 433 00:41:23,613 --> 00:41:26,449 フフッ そいつは いい! 434 00:41:26,449 --> 00:41:28,449 最高じゃねえか さっちゃん!⦆ 435 00:41:33,623 --> 00:41:41,614 たこさん… 一緒に お墓に入りましょう。 436 00:41:41,614 --> 00:41:44,617 ずっと 一緒よ…。 437 00:41:44,617 --> 00:41:46,617 絶対…。 438 00:41:49,155 --> 00:41:51,655 はぁ~。 439 00:42:02,619 --> 00:42:13,619 (骨を砕く音) 440 00:42:46,312 --> 00:42:53,686 これで… たこさんは 私の一部です。 441 00:42:53,686 --> 00:42:55,686 フフッ…。 442 00:43:05,982 --> 00:43:11,821 ここにね 腕のいい石材屋さんに頼んで➡ 443 00:43:11,821 --> 00:43:16,976 とびっきりの墓石を 用意してもらおうと思ってるの。 444 00:43:16,976 --> 00:43:22,632 私は ここで たこさんと 一緒に眠るの。 445 00:43:22,632 --> 00:43:24,801 そうね! 446 00:43:24,801 --> 00:43:28,638 たこの形の墓石に しようかしら。 447 00:43:28,638 --> 00:44:23,643 ♬~ 448 00:44:23,643 --> 00:44:26,643 たこさんの 珈琲の味。 449 00:44:39,659 --> 00:44:44,659 青山さんの珈琲は やっぱり 特別に おいしいです。 450 00:44:47,317 --> 00:44:49,335 うん…。 451 00:44:49,335 --> 00:44:53,235 おばあちゃんの珈琲も おいしいけど この珈琲も。 452 00:44:57,660 --> 00:45:00,660 はぁ~。 453 00:45:09,155 --> 00:45:11,155 フッ…。 454 00:45:21,467 --> 00:45:26,167 ⦅どうせなら 小粋にポップに 生きたいからね。 455 00:45:28,174 --> 00:45:30,143 フフッ⦆ 456 00:45:30,143 --> 00:45:34,943 おい たこジジイ。 457 00:45:44,741 --> 00:45:47,741 最高に ポップじゃねえか! 458 00:46:12,635 --> 00:46:16,189 (夕張)失礼します。 ご報告です 三代目。 んっ? 459 00:46:16,189 --> 00:46:18,725 ぺいのヤツから 営業メールが来ました。 460 00:46:18,725 --> 00:46:21,144 近くで 出店してるから 来ないかと…。 461 00:46:21,144 --> 00:46:23,646 ふざけた自撮りも 添付されてます。 462 00:46:23,646 --> 00:46:26,632 だいぶ 気味悪いね。 463 00:46:26,632 --> 00:46:28,651 夕張 行ってみたら? 464 00:46:28,651 --> 00:46:32,071 三代目 あれから 一度も ヤツと 会ってないじゃないっすか。 465 00:46:32,071 --> 00:46:33,990 もう そろそろ いいんじゃないっすか? 466 00:46:33,990 --> 00:46:36,659 まだ だめ。 三代目として➡ 467 00:46:36,659 --> 00:46:39,145 僕が もっと もっと 立派になってからじゃないと➡ 468 00:46:39,145 --> 00:46:42,065 とらモンに 会えないよ。 469 00:46:42,065 --> 00:46:48,654 そうじゃないと➡ 470 00:46:48,654 --> 00:46:52,208 とらモンに プロポーズできないよ。 471 00:46:52,208 --> 00:46:55,311 えっ… 冗談ですよね? 三代目…。 472 00:46:55,311 --> 00:46:57,997 兄貴 これ ここで いいっすか? 473 00:46:57,997 --> 00:46:59,997 うん 並べて。 はい。 474 00:47:07,657 --> 00:47:09,657 珈琲 ください。 475 00:47:14,630 --> 00:47:16,930 はい 喜んで。 476 00:47:23,806 --> 00:47:26,209 2つで? ういっす。 477 00:47:26,209 --> 00:47:28,227 ブレンド 2つ。 はい。 478 00:47:28,227 --> 00:47:30,727 いらっしゃいませ~ メニューで~す。 479 00:47:32,648 --> 00:47:34,648 ありがとうございました。 480 00:47:40,623 --> 00:47:43,623 珈琲 いかがでしょう?