1 00:00:10,764 --> 00:00:20,107 ♬~ 2 00:00:20,107 --> 00:00:23,110 (ナレーター) <大石の復讐の決意を聞いて➡ 3 00:00:23,110 --> 00:00:27,114 分裂寸前の同志が 再び団結を契り合った➡ 4 00:00:27,114 --> 00:00:29,783 京 円山会議を持ち➡ 5 00:00:29,783 --> 00:00:34,121 上方の同志が江戸に集まった> 6 00:00:34,121 --> 00:00:37,791 <吉良の屋敷のある 本所松坂町は➡ 7 00:00:37,791 --> 00:00:45,132 隅田川からほど遠からぬ 相撲で有名な両国国技館の近く➡ 8 00:00:45,132 --> 00:00:51,472 東京都墨田区 両国3丁目13番地である> 9 00:00:51,472 --> 00:00:54,141 <この本所付近に➡ 10 00:00:54,141 --> 00:00:59,480 名を偽り 決行の日に 思いをはせながら耐えて忍ぶ➡ 11 00:00:59,480 --> 00:01:04,480 浅野の家臣たちの 苦闘の日が続いていたのである> 12 00:01:08,088 --> 00:01:12,760 <戦いは 浅野家の男たちだけではない> 13 00:01:12,760 --> 00:01:19,099 <吉良家の家臣 上杉家からの 付け人たちの戦いでもあった> 14 00:01:19,099 --> 00:01:39,119 ♬~ 15 00:01:39,119 --> 00:01:59,139 ♬~ 16 00:01:59,139 --> 00:02:19,093 ♬~ 17 00:02:19,093 --> 00:02:39,113 ♬~ 18 00:02:39,113 --> 00:02:58,465 ♬~ 19 00:06:52,099 --> 00:06:59,106 ♬~ 20 00:06:59,106 --> 00:07:01,775 (清水)堀部安兵衛 奥田孫太夫➡ 21 00:07:01,775 --> 00:07:05,779 前原伊助 この3人の家を襲う➡ 22 00:07:05,779 --> 00:07:10,450 居合わせた赤穂の奴らは すべて殺せ➡ 23 00:07:10,450 --> 00:07:13,787 あくまでも 押し込み強盗を装うこと➡ 24 00:07:13,787 --> 00:07:17,124 吉良のお家の名は決して出すな (家臣たち)はっ 25 00:07:17,124 --> 00:07:37,144 ♬~ 26 00:07:37,144 --> 00:07:52,426 ♬~ 27 00:07:52,426 --> 00:07:55,762 (安兵衛) おい いいかげんにして寝ろよ 28 00:07:55,762 --> 00:07:57,764 はあ… 29 00:07:57,764 --> 00:08:00,100 そんなもの 手間賃よりも 30 00:08:00,100 --> 00:08:02,769 油代のほうが高くつくぞ 31 00:08:02,769 --> 00:08:05,105 ≪(足音) 32 00:08:05,105 --> 00:08:07,107 起きろ! 33 00:08:07,107 --> 00:08:15,782 ♬~ 34 00:08:15,782 --> 00:08:17,784 出ろ! 表へ出ろ! 35 00:08:17,784 --> 00:08:37,804 ♬~ 36 00:08:37,804 --> 00:08:47,747 ♬~ 37 00:08:47,747 --> 00:08:58,091 ♬~ 38 00:08:58,091 --> 00:09:01,094 <長江長左衛門こと 堀部安兵衛宅では➡ 39 00:09:01,094 --> 00:09:04,431 横川勘平 木村岡右衛門 軽傷➡ 40 00:09:04,431 --> 00:09:07,731 中村清右衛門 小山田庄左衛門 重傷> 41 00:09:09,102 --> 00:09:12,105 <西村丹下こと奥田孫太夫宅では➡ 42 00:09:12,105 --> 00:09:15,442 奥田貞右衛門 中田理平次 軽傷> 43 00:09:15,442 --> 00:09:21,448 <米屋 五兵衛こと前原伊助宅では 幸い誰も居合わさなかった> 44 00:09:21,448 --> 00:09:23,450 <浅野方も吉良方も➡ 45 00:09:23,450 --> 00:09:26,453 事件を伏せたので 公にはならなかった> 46 00:09:26,453 --> 00:09:41,353 ♬~ 47 00:09:42,402 --> 00:09:44,738 <てんまつを聞いて 衝撃を受けたのは➡ 48 00:09:44,738 --> 00:09:49,409 吉良家防衛を陰で支える 上杉家の家中だった> 49 00:09:49,409 --> 00:09:52,078 なんというばか者どもだ! 50 00:09:52,078 --> 00:09:54,414 我らにはなんの相談もなく 51 00:09:54,414 --> 00:09:57,751 吉良家側だけで 突っ走ったもようで 52 00:09:57,751 --> 00:10:01,421 (色部)公儀は こういう争いを 待っておるのだぞ➡ 53 00:10:01,421 --> 00:10:07,427 争わせて浅野の浪人どもを罰し 吉良家を潰す➡ 54 00:10:07,427 --> 00:10:13,427 あわよくば 当上杉家も巻き込んで潰す 55 00:10:14,434 --> 00:10:16,770 (小林)我が藩を? 56 00:10:16,770 --> 00:10:20,770 それが公儀の… 柳沢の狙いだ 57 00:10:22,442 --> 00:10:26,446 <衝撃は浅野側をも襲っていた> 58 00:10:26,446 --> 00:10:29,783 <これほどの積極的な攻撃を 吉良側が見せようとは➡ 59 00:10:29,783 --> 00:10:32,786 思いもかけなかったのである> 60 00:10:32,786 --> 00:10:37,791 <江戸の 同志たちには焦りがあった> 61 00:10:37,791 --> 00:10:42,729 <そして 江戸へ続々下りつつある 上方の同志たちには➡ 62 00:10:42,729 --> 00:10:45,732 また別な悩みがあった> 63 00:10:45,732 --> 00:10:50,737 ♬~ 64 00:10:50,737 --> 00:10:54,407 <家族を残す者は生活費を 置いてこなければならず➡ 65 00:10:54,407 --> 00:10:57,744 連れてくる者は旅費がいった> 66 00:10:57,744 --> 00:11:00,747 <上方から江戸まで130里➡ 67 00:11:00,747 --> 00:11:02,749 所要日数12~13日➡ 68 00:11:02,749 --> 00:11:07,087 旅費1人 ほぼ3両 大金である> 69 00:11:07,087 --> 00:11:10,757 (番士)女には女の関所手形がいる なければ通行は相ならん! 70 00:11:10,757 --> 00:11:16,429 ♬~ 71 00:11:16,429 --> 00:11:19,766 このとおり往来切手には 私の母 妹とあります 72 00:11:19,766 --> 00:11:21,768 何とぞ お目こぼしを! 73 00:11:21,768 --> 00:11:24,437 (番士) ならん 戻ってもらい直してこい 74 00:11:24,437 --> 00:11:27,107 大阪へ!? 戻りの路銀もありません! 75 00:11:27,107 --> 00:11:29,109 お願いします! (番士)ええいっ 76 00:11:29,109 --> 00:11:32,779 <女調べは天下のご大法であった> 77 00:11:32,779 --> 00:11:36,116 <人質としての 大名の妻子の足止めのために➡ 78 00:11:36,116 --> 00:11:38,785 女の通行には ことに厳しく➡ 79 00:11:38,785 --> 00:11:41,388 女だけの女手形が必要なことを➡ 80 00:11:41,388 --> 00:11:46,688 16歳で まだ世慣れぬ右衛門七は 知らなかったのである> 81 00:11:47,727 --> 00:11:51,064 路銀はぎりぎり 82 00:11:51,064 --> 00:11:56,069 大阪へ戻ったら もう出てはこれない 83 00:11:56,069 --> 00:12:02,409 そもそも わたくしたちが ついてきたのが無理でした 84 00:12:02,409 --> 00:12:06,409 ここで別れましょう 85 00:12:07,414 --> 00:12:11,751 死んだ親父さまの跡を継いで 86 00:12:11,751 --> 00:12:14,751 立派に働いておくれ 87 00:12:19,759 --> 00:12:24,759 さあ これは… お前が持っておゆき 88 00:12:26,766 --> 00:12:28,768 それはできません 89 00:12:28,768 --> 00:12:31,771 母上たちの路銀や 帰ってからの 暮らしはどうなります 90 00:12:31,771 --> 00:12:34,107 いいえ 91 00:12:34,107 --> 00:12:37,777 この夏 病死なされるとき 92 00:12:37,777 --> 00:12:41,677 親父さまが くれぐれも戒められました➡ 93 00:12:43,717 --> 00:12:49,389 右衛門七が 俺に代わって事をなす身➡ 94 00:12:49,389 --> 00:12:52,389 息子として頼ってはならぬと… 95 00:12:53,727 --> 00:12:58,064 それを 女親の甘さで 96 00:12:58,064 --> 00:13:06,072 せめて江戸まで一緒にと 思ったのが未練でした 97 00:13:06,072 --> 00:13:11,745 さあ お行きなさい 98 00:13:11,745 --> 00:13:14,748 いえ それはできません 99 00:13:14,748 --> 00:13:22,422 男は心を鬼にせねばならぬときが あるものです 100 00:13:22,422 --> 00:13:26,422 そんな弱いことでどうします お行きなさい! 101 00:13:30,096 --> 00:13:33,396 <苦難には まったく別な形もあった> 102 00:13:37,437 --> 00:13:41,775 (女性)お休みなさいまし どうぞ 餅をお召し上がりくださいまし 103 00:13:41,775 --> 00:13:43,777 (女性)お休みなさいまし (女性)あっ どうぞ➡ 104 00:13:43,777 --> 00:13:48,448 お休みなさいまし どうぞ 餅をお召し上がりくださいまし➡ 105 00:13:48,448 --> 00:13:51,117 さあ どうぞ どうぞ さあさあ➡ 106 00:13:51,117 --> 00:13:56,790 はい ありがとうございます お疲れさまでございます➡ 107 00:13:56,790 --> 00:14:00,126 茶飯に田楽でようございますか? (女性)お酒はいかがですか? 108 00:14:00,126 --> 00:14:02,128 (神崎)ああ つけてもらおうか (丑五郎)俺にも1本くれ 109 00:14:02,128 --> 00:14:04,464 (女性)茶飯に田楽 (女性)お銚子1本 110 00:14:04,464 --> 00:14:07,133 (女性)あいよ (丑五郎)おい! 俺にくれよ 111 00:14:07,133 --> 00:14:10,433 (女性)おかみさんに内緒だよ 丑さん 112 00:14:12,138 --> 00:14:16,476 はい 旦那 お酌すっぺ (神崎)すまん 113 00:14:16,476 --> 00:14:19,479 (丑五郎)おい 俺にも酌してくれよ 114 00:14:19,479 --> 00:14:22,148 アハッ 茶わん酒に酌できねえべ 115 00:14:22,148 --> 00:14:26,748 (女性たちの笑い声) 116 00:14:30,156 --> 00:14:33,493 旦那 もし 旦那 117 00:14:33,493 --> 00:14:35,495 (神崎)私のことか? (丑五郎)へえ 118 00:14:35,495 --> 00:14:38,498 旦那 これから山越しだっぺ (神崎)うん 119 00:14:38,498 --> 00:14:41,768 馬どうだ? (神崎)いや 歩く 120 00:14:41,768 --> 00:14:44,771 安くしとくで 小田原まで500 (神崎)歩きたいんだよ 121 00:14:44,771 --> 00:14:50,109 それに私は馬が嫌いだ (丑五郎)なんだ? 馬が嫌えだ? 122 00:14:50,109 --> 00:14:52,445 丑さん よしなよ (女性)そうよ 123 00:14:52,445 --> 00:14:54,781 押し売りはいけねえよ (丑五郎)押し売りだと?➡ 124 00:14:54,781 --> 00:14:57,116 もう1回言ってみろ! (神崎)まあまあ まあまあ 125 00:14:57,116 --> 00:15:00,119 機嫌を直して 126 00:15:00,119 --> 00:15:03,790 これで一杯やってくれ なっ (丑五郎)なんだこれは? 127 00:15:03,790 --> 00:15:06,459 酒手くださったんじゃないか (丑五郎)酒手? 128 00:15:06,459 --> 00:15:10,463 俺は こんなもん欲しくて 言ってんじゃねえんだ! 129 00:15:10,463 --> 00:15:13,132 そうか… (丑五郎)ああ お侍➡ 130 00:15:13,132 --> 00:15:16,469 馬が嫌えで お侍が務まるんかよ 131 00:15:16,469 --> 00:15:21,474 ははあ 読めた おめえ侍じゃなかんべ 132 00:15:21,474 --> 00:15:23,476 偽者だんべ (女性)丑さん! 133 00:15:23,476 --> 00:15:26,145 偽者だ 偽者! 偽侍だよ 134 00:15:26,145 --> 00:15:30,149 この二本棒もよう 竹光だんべ これ ハッ 135 00:15:30,149 --> 00:15:32,151 無礼者! (丑五郎)あっ 136 00:15:32,151 --> 00:15:34,821 (女性たちの悲鳴) 137 00:15:34,821 --> 00:15:38,157 (丑五郎のおびえる声) 138 00:15:38,157 --> 00:15:43,096 ♬~ 139 00:15:43,096 --> 00:15:46,432 <この瞬間 神崎に自制が戻った> 140 00:15:46,432 --> 00:15:50,436 <人目を引いてはならぬ 役人が出る騒ぎにしてはならぬ➡ 141 00:15:50,436 --> 00:15:53,036 浅野家の名が出てはならぬ> 142 00:15:55,441 --> 00:15:57,741 おもしれえ 斬れ!➡ 143 00:15:58,778 --> 00:16:03,783 偽侍に人が斬れっか 見してもらうべ 斬れ➡ 144 00:16:03,783 --> 00:16:07,453 どこの家中の なんのなにがしかを きっちり名乗ってから斬れよ 145 00:16:07,453 --> 00:16:11,124 おらっ 偽侍 おらっ 斬れ! ああっ? 146 00:16:11,124 --> 00:16:14,460 悪かった (丑五郎)えっ? 147 00:16:14,460 --> 00:16:18,798 短気を起こして悪かった➡ 148 00:16:18,798 --> 00:16:22,802 謝る (丑五郎)謝る? 149 00:16:22,802 --> 00:16:25,138 おい 謝るんなら ちゃんと謝れよ 150 00:16:25,138 --> 00:16:28,808 なんだ そのへん 突っ立ったまんまでよ~ んっ? 151 00:16:28,808 --> 00:16:34,814 ♬~ 152 00:16:34,814 --> 00:16:38,151 機嫌を直してくれ すまん 153 00:16:38,151 --> 00:16:40,753 まだまだ ちゃんとしてねえ 154 00:16:40,753 --> 00:16:43,423 わび状も書いてもらうべ おう わび状も書け 155 00:16:43,423 --> 00:16:45,758 丑! なんてことをお言いだよ お武家さまに 156 00:16:45,758 --> 00:16:47,760 謝りてえっつうからよ しかたねえべ 157 00:16:47,760 --> 00:16:49,762 おっ かなで書けよ 158 00:16:49,762 --> 00:16:52,432 四角い字は読めねえかんな うそ書かれても分かんねえからよ 159 00:16:52,432 --> 00:16:54,767 お武家さま およしなさいまし! 160 00:16:54,767 --> 00:16:57,103 もう この男は 酔うと癖が悪うございます 161 00:16:57,103 --> 00:17:00,106 あとで叱っておきますから さあさっ 早くお立ちを… 162 00:17:00,106 --> 00:17:02,106 (神崎)いや 私の過ちだから➡ 163 00:17:06,779 --> 00:17:09,115 これでいいか? (丑五郎)んんっ 164 00:17:09,115 --> 00:17:11,117 なんだ? (神崎)ああ それは逆さだ 165 00:17:11,117 --> 00:17:13,119 ああ 分かってる! 166 00:17:13,119 --> 00:17:16,456 「このた びきで んにし…」 167 00:17:16,456 --> 00:17:18,791 (神崎)「このたび きでんにしつれいのだん➡ 168 00:17:18,791 --> 00:17:21,127 ひとえに おわびつかまつりそうろう」 169 00:17:21,127 --> 00:17:24,464 「ごじつのため しょうもん…」 (丑五郎)ああ 読めらい! 170 00:17:24,464 --> 00:17:27,800 「よって くだまきゃ かんざけよかろう」 171 00:17:27,800 --> 00:17:30,803 (神崎)「よって くだんのごとし かんざきよごろう」 だ 172 00:17:30,803 --> 00:17:32,805 チッ ヘッ 173 00:17:32,805 --> 00:17:37,477 おい 俺のなあ 股くぐれ 股くぐれよ こらあっ! 174 00:17:37,477 --> 00:17:50,089 ♬~ 175 00:17:50,089 --> 00:17:53,092 <ならぬ堪忍 するが堪忍> 176 00:17:53,092 --> 00:17:57,096 <有名な 神崎与五郎の股くぐりである> 177 00:17:57,096 --> 00:17:59,766 <この丑五郎は討ち入り後➡ 178 00:17:59,766 --> 00:18:03,102 四十七士の中に 神崎の名があるのを知り➡ 179 00:18:03,102 --> 00:18:07,106 驚き 後悔し 頭を丸めて➡ 180 00:18:07,106 --> 00:18:11,110 生涯 神崎の墓の 墓守となったと伝えられる> 181 00:18:11,110 --> 00:18:20,453 ♬~ 182 00:18:20,453 --> 00:18:26,793 <三次浅野家は故内匠頭の後室 瑤泉院の実家である> 183 00:18:26,793 --> 00:18:30,797 <ここで瑤泉院は 亡き夫の菩提を弔いながら➡ 184 00:18:30,797 --> 00:18:33,800 ひっそりと過ごしていた> 185 00:18:33,800 --> 00:18:46,079 ♬~ 186 00:18:46,079 --> 00:18:48,081 (瑤泉院)<内蔵助は➡ 187 00:18:48,081 --> 00:18:51,751 何をしてるのでござりましょう> 188 00:18:51,751 --> 00:18:56,051 <いまだ 山科より出てまいりませぬ> 189 00:18:58,758 --> 00:19:02,095 (色部)大石が消えた 190 00:19:02,095 --> 00:19:05,765 消えた… と申しますと? 191 00:19:05,765 --> 00:19:12,438 (色部)山科の家から 息子の主税と共に消えてしまった 192 00:19:12,438 --> 00:19:16,442 同じく消えたのが 潮田又之丞 菅谷半之丞 193 00:19:16,442 --> 00:19:19,445 近松勘六 早水藤左衛門 194 00:19:19,445 --> 00:19:24,745 そして 三村次郎左衛門の5人 195 00:19:26,452 --> 00:19:31,124 江戸へたったのです 5人は供です 196 00:19:31,124 --> 00:19:35,795 と思うが 東海道 中山道➡ 197 00:19:35,795 --> 00:19:39,799 どちらにも姿を見せぬ➡ 198 00:19:39,799 --> 00:19:43,736 消えてしまった 199 00:19:43,736 --> 00:19:45,736 姿を変えて下ったのでしょう 200 00:19:50,076 --> 00:19:53,746 探ってくれ そして見つけだしたら 201 00:19:53,746 --> 00:19:56,346 大石を守れ 202 00:20:01,087 --> 00:20:07,426 大石を守れ… と仰せられる? (色部)そうだ➡ 203 00:20:07,426 --> 00:20:09,762 吉良のばかどもは きっと狙う➡ 204 00:20:09,762 --> 00:20:12,765 ほかにも狙っておる筋が ないとも限らん➡ 205 00:20:12,765 --> 00:20:18,365 守れ そして 無事に江戸へ入れろ 206 00:20:20,439 --> 00:20:22,739 無事に江戸へ? 207 00:20:25,444 --> 00:20:27,446 大石が江戸へ入れば 208 00:20:27,446 --> 00:20:31,450 浅野の者どもは 大石中心に結集する 209 00:20:31,450 --> 00:20:36,122 結集して動けば 徒党を組んだ罪になる 210 00:20:36,122 --> 00:20:43,062 公儀も捨て置くわけにはいかず 捕らえざるをえん 211 00:20:43,062 --> 00:20:48,401 公儀の手で片づけさせるために 無事に江戸へ入れろ 212 00:22:56,429 --> 00:23:00,729 <草津は 東海道と中山道の分岐点である> 213 00:23:01,767 --> 00:23:07,367 <こつ然と消えた内蔵助は その草津にいた> 214 00:23:08,441 --> 00:23:11,110 <大石内蔵助という名前でなく➡ 215 00:23:11,110 --> 00:23:16,110 京の公家 日野家の用人 垣見五郎兵衛として> 216 00:23:17,783 --> 00:23:21,454 <大石家は 摂関 近衛家の家来筋であり➡ 217 00:23:21,454 --> 00:23:27,054 その手づるで日野家の用人に なりすましたのである> 218 00:23:40,406 --> 00:23:44,076 どうも 他人の名前でいるのは 落ち着きませんね 219 00:23:44,076 --> 00:23:46,412 (内蔵助)この際 しかたがあるまい 220 00:23:46,412 --> 00:23:50,412 せっかくの近衛さまのお心入れだ 221 00:23:52,418 --> 00:23:56,088 <しかし 本物の垣見五郎兵衛もまた➡ 222 00:23:56,088 --> 00:23:59,091 この草津の宿に入った> 223 00:23:59,091 --> 00:24:19,111 ♬~ 224 00:24:19,111 --> 00:24:34,460 ♬~ 225 00:24:34,460 --> 00:24:36,395 一大事です! 226 00:24:36,395 --> 00:24:38,397 本物の垣見五郎兵衛どのが 227 00:24:38,397 --> 00:24:41,066 まいられました! (主税)父上! 228 00:24:41,066 --> 00:24:54,747 ♬~ 229 00:24:54,747 --> 00:24:57,082 (家臣) 役人 この関札はどういうことだ? 230 00:24:57,082 --> 00:24:59,752 (役人)ご覧のとおり 垣見五郎兵衛さま➡ 231 00:24:59,752 --> 00:25:02,421 ご本陣に ただ今ご宿泊… (家臣)何をばかな! 232 00:25:02,421 --> 00:25:04,757 ≪(家臣)こちらこそ 日野少納言さまご用人 233 00:25:04,757 --> 00:25:06,759 ≪ 垣見さまである! ≪(役人)えっ!? 234 00:25:06,759 --> 00:25:09,762 ≪(家臣)垣見さま! (垣見)おもしろい 235 00:25:09,762 --> 00:25:13,432 我が名を騙るとは 236 00:25:13,432 --> 00:25:16,769 そやつの面体 しかと改めよ 237 00:25:16,769 --> 00:25:19,772 ≪(家臣)案内せい 偽者の面の皮 引き剥いでくれる! 238 00:25:19,772 --> 00:25:29,782 ♬~ 239 00:25:29,782 --> 00:25:39,792 ♬~ 240 00:25:39,792 --> 00:25:42,795 何事だ! 無礼であろう! (家臣)人の名を騙るくせ者だ!➡ 241 00:25:42,795 --> 00:25:45,130 かまわん 引っ立てい! (役人たち)はっ 242 00:25:45,130 --> 00:25:47,130 ≪(垣見)待て! 243 00:25:56,475 --> 00:26:00,075 そのほうらは控えておれ (家臣たち)はっ 244 00:26:18,163 --> 00:26:23,836 お初に御意を得申す 拙者 垣見五郎兵衛と申す 245 00:26:23,836 --> 00:26:27,840 たわ言を ほう 246 00:26:27,840 --> 00:26:33,440 日野少納言さま用人 垣見五郎兵衛は拙者でござる 247 00:26:36,115 --> 00:26:40,452 フフッ あきれた奴め 248 00:26:40,452 --> 00:26:45,124 そこまで居直るとは よくよくの事情もあろう 249 00:26:45,124 --> 00:26:47,126 宿場を騒がせとうはない 250 00:26:47,126 --> 00:26:52,131 見逃してつかわすゆえ 早々に立ち去れ 251 00:26:52,131 --> 00:26:56,135 それは こちらの申すことじゃ 何? 252 00:26:56,135 --> 00:27:01,807 さてさて 肝の太い偽者じゃ 253 00:27:01,807 --> 00:27:04,807 (家臣)おのれ 重ね重ね無礼な! (垣見)控えと申すに!➡ 254 00:27:15,821 --> 00:27:20,159 そのほう あくまでも 垣見五郎兵衛と言い張るか 255 00:27:20,159 --> 00:27:22,459 いかにも 256 00:27:25,497 --> 00:27:30,502 では 聞こう 少納言さまのお年はいかに? 257 00:27:30,502 --> 00:27:34,173 庚辰 32歳であらせられる 258 00:27:34,173 --> 00:27:40,112 お子たちの名は? ご嫡男 宣昭さま ご次男 宣正さま 259 00:27:40,112 --> 00:27:43,115 奥方さまは? 政子さまじゃ 260 00:27:43,115 --> 00:27:47,119 フッ フフフフフッ… 261 00:27:47,119 --> 00:27:49,455 しれ者め 262 00:27:49,455 --> 00:27:53,459 よく調べ上げたものだ 263 00:27:53,459 --> 00:27:56,128 しからば 今ひとつ 264 00:27:56,128 --> 00:27:58,130 少納言さまのご花押 265 00:27:58,130 --> 00:28:03,730 禁裏さまのご印の備わった 往来切手 所持しておろうな? 266 00:28:10,809 --> 00:28:15,147 当然 所持しているはず 267 00:28:15,147 --> 00:28:18,147 拝見つかまつろう 268 00:28:22,488 --> 00:28:25,491 やむをえまい 269 00:28:25,491 --> 00:28:30,491 そなたのみ披見許す 270 00:29:29,154 --> 00:29:49,108 ♬~ 271 00:29:49,108 --> 00:30:03,122 ♬~ 272 00:30:03,122 --> 00:30:08,794 浮世の風の冷たさに 頼る人々も皆 散り散り 273 00:30:08,794 --> 00:30:13,465 この年の瀬が月も花も見納めと 274 00:30:13,465 --> 00:30:17,136 心に決めての急ぎ旅でござる 275 00:30:17,136 --> 00:30:22,141 ♬~ 276 00:30:22,141 --> 00:30:25,477 確かに拝見つかまつった 277 00:30:25,477 --> 00:30:31,817 ♬~ 278 00:30:31,817 --> 00:30:37,417 恐れ入った 偽者は いかにもこのほう➡ 279 00:30:40,092 --> 00:30:43,762 先ほどよりの無礼 お許しくだされ 280 00:30:43,762 --> 00:30:45,764 (家臣)これはいかなこと! (家臣)垣見さま! 281 00:30:45,764 --> 00:30:49,768 (垣見)黙れ このまま引き揚げよう (家臣)なにゆえ!➡ 282 00:30:49,768 --> 00:30:51,770 こなたは これほどの騒動を起こして➡ 283 00:30:51,770 --> 00:30:54,773 そのままでは済ますまい! 控えい! 284 00:30:54,773 --> 00:31:01,446 よくよくの事情もあろう このまま見逃してつかわす 285 00:31:01,446 --> 00:31:04,046 裏より ひそかに立ち去れ 286 00:31:05,784 --> 00:31:08,384 ありがたき そのお言葉 287 00:31:11,456 --> 00:31:14,126 しからば 288 00:31:14,126 --> 00:31:21,133 それがしが所持いたす 偽りの往来切手 289 00:31:21,133 --> 00:31:25,137 ご貴殿に引き渡し申すほどに 290 00:31:25,137 --> 00:31:29,141 いかようにも ご処分あれ 291 00:31:29,141 --> 00:31:49,094 ♬~ 292 00:31:49,094 --> 00:32:05,777 ♬~ 293 00:32:05,777 --> 00:32:09,448 浮世の風の 憂さつらさ 294 00:32:09,448 --> 00:32:14,119 京は伏見辺りにて浮き名を流した 295 00:32:14,119 --> 00:32:20,459 浮き大尽とやらの 『里げしき』と申す唄 296 00:32:20,459 --> 00:32:23,128 その唄の心もしのばれる 297 00:32:23,128 --> 00:32:25,130 ♬ 『里げしき』 298 00:32:25,130 --> 00:32:38,744 ♬ 更けて郭の 299 00:32:38,744 --> 00:32:50,422 ♬ よそおい見れば 300 00:32:50,422 --> 00:33:03,101 ♬ 宵の灯火 301 00:33:03,101 --> 00:33:18,116 ♬ うちそむき寝の 302 00:33:18,116 --> 00:33:29,461 ♬ 夢の花さえ 303 00:33:29,461 --> 00:33:34,466 ♬ 散らす… 304 00:38:36,434 --> 00:38:42,440 ♬~ 305 00:38:42,440 --> 00:38:44,442 (辰)おうおうおう おやじ!➡ 306 00:38:44,442 --> 00:38:46,778 人聞きの悪いこと 言うんじゃねえや➡ 307 00:38:46,778 --> 00:38:49,781 てめえ 俺がすりだっていうのか おう! 308 00:38:49,781 --> 00:38:52,117 (門屋)お前さんがすった! 私の財布を 309 00:38:52,117 --> 00:38:55,120 (辰)ヘヘヘッ おう おもしれえじゃねえか➡ 310 00:38:55,120 --> 00:38:57,455 見やがれ!➡ 311 00:38:57,455 --> 00:39:00,125 おう おやじ どこに目ん玉つけてやがんだい➡ 312 00:39:00,125 --> 00:39:03,795 おう どこにあるよ ああっ? 313 00:39:03,795 --> 00:39:07,465 財布がなあ いったいどこにあるよ! 314 00:39:07,465 --> 00:39:10,468 どうしたんだ 辰 (辰)おう 315 00:39:10,468 --> 00:39:13,805 俺をよう すりだとさ (男)すり… 316 00:39:13,805 --> 00:39:16,808 見ろ! 他人さまどころかなあ 317 00:39:16,808 --> 00:39:20,478 自前の財布もねえ からっけつの この俺をよ! 318 00:39:20,478 --> 00:39:22,814 もう分かった もういいから… (辰)おう➡ 319 00:39:22,814 --> 00:39:25,750 なんだと? もういいだと? 320 00:39:25,750 --> 00:39:29,421 (男)おうおう 財布が 出てこないじゃ済まねえぜ➡ 321 00:39:29,421 --> 00:39:31,423 旦那の懐に残ってんだぜ➡ 322 00:39:31,423 --> 00:39:34,426 それとも そのお娘の懐か? 323 00:39:34,426 --> 00:39:37,429 2人とも 裸になって疑いを晴らせよ 324 00:39:37,429 --> 00:39:41,429 あっ ああ! あいてっ ああ… 325 00:39:42,434 --> 00:39:45,103 (毛利)財布はここにある (門屋)あっ これです 326 00:39:45,103 --> 00:39:47,439 てめえ! 327 00:39:47,439 --> 00:39:49,774 (男)とりゃっ (辰)野郎!➡ 328 00:39:49,774 --> 00:39:54,112 うおっ あたあた… くそ~っ 329 00:39:54,112 --> 00:39:56,781 ほら! もってけ 330 00:39:56,781 --> 00:40:01,786 お武家さま ありがとうございました 331 00:40:01,786 --> 00:40:09,794 (駕籠かきたち)えっほ えっほ えっほ えっほ… 332 00:40:09,794 --> 00:40:11,796 (駕籠かき)はい どうぞ 333 00:40:11,796 --> 00:40:13,798 <毛利小平太が助けたのは➡ 334 00:40:13,798 --> 00:40:15,800 日本橋の献残屋➡ 335 00:40:15,800 --> 00:40:17,802 門屋の親子だった> 336 00:40:17,802 --> 00:40:22,807 ♬~ 337 00:40:22,807 --> 00:40:26,144 (門屋)ささっ お入りくださいまし 338 00:40:26,144 --> 00:40:31,483 <献残屋とは 賄賂横行の世相が 生んだ新商売で➡ 339 00:40:31,483 --> 00:40:37,822 献上品を引き取り 売りさばく 今で言う贈答品交換業である> 340 00:40:37,822 --> 00:40:40,825 <すなわち 賄賂の下取りによって➡ 341 00:40:40,825 --> 00:40:44,125 権力者とも結びつきのある 商売だった> 342 00:40:46,498 --> 00:40:49,167 ≪(門屋)ささっ おひとつどうぞ ≪(毛利)お構いくださるな 343 00:40:49,167 --> 00:40:51,503 ≪ 何ほどのことも いたしてはおりませぬのに 344 00:40:51,503 --> 00:40:57,175 何をおっしゃいます 本当に助かりました 345 00:40:57,175 --> 00:41:02,847 ことに この子が取り返しのつかぬ 恥を受けますところを 346 00:41:02,847 --> 00:41:08,186 あっ 思い出しても体が震えます ありがとうございました 347 00:41:08,186 --> 00:41:12,524 商いのことに娘を連れていくのは 異なことでございますが… 348 00:41:12,524 --> 00:41:15,193 あっ さあ どうぞ どうぞ 349 00:41:15,193 --> 00:41:19,197 何しろ 一人娘でございまして 350 00:41:19,197 --> 00:41:21,866 そのうえ 母親を亡くしましてからは 351 00:41:21,866 --> 00:41:24,536 わたしくしと二人っきり いや もう 352 00:41:24,536 --> 00:41:28,807 うちでも これだけが頼りでございまして 353 00:41:28,807 --> 00:41:32,143 商いはともかく よそさまとの掛け合い 354 00:41:32,143 --> 00:41:34,145 ゆすり たかりとの応対 355 00:41:34,145 --> 00:41:36,815 女では力の足りぬことが多くて… 356 00:41:36,815 --> 00:41:40,151 掛け合い応対 大変でしょうね 357 00:41:40,151 --> 00:41:42,821 我らの旧主は 小さな藩ではありましたが 358 00:41:42,821 --> 00:41:47,158 わたくしは納戸役 刀持つすべしか知らぬ わたくしが 359 00:41:47,158 --> 00:41:50,829 商人との掛け合い いや 汗をかきました 360 00:41:50,829 --> 00:41:56,501 旧主と申されますと? 失礼ながらご浪々の身で? 361 00:41:56,501 --> 00:42:00,505 はあ おはやりのお取り潰しで 362 00:42:00,505 --> 00:42:02,507 それならば ねえ お父さま 363 00:42:02,507 --> 00:42:04,843 うちの仕事を お手伝いいただけたら 364 00:42:04,843 --> 00:42:06,845 うん 365 00:42:06,845 --> 00:42:10,515 お武家さまや ご高家衆への 出入りもございますし 366 00:42:10,515 --> 00:42:13,184 ぜひ お手伝いをいただければ 367 00:42:13,184 --> 00:42:19,190 いや 吉良さまなども なかなか ご挨拶のうるさいところでして 368 00:42:19,190 --> 00:42:24,490 吉良さま? ほう ご高家の? (門屋)はい 369 00:42:27,465 --> 00:42:29,467 <11月5日➡ 370 00:42:29,467 --> 00:42:33,805 内蔵助は鎌倉や 川崎の仮住まいを経て➡ 371 00:42:33,805 --> 00:42:36,474 ひそかに江戸へ入った> 372 00:42:36,474 --> 00:42:38,810 <直接入らなかったのは➡ 373 00:42:38,810 --> 00:42:43,810 幕府や吉良 上杉側を 警戒してのことだった> 374 00:42:50,822 --> 00:42:54,158 (弥兵衛) いよいよ本懐を遂げられまする 375 00:42:54,158 --> 00:42:57,161 (弥兵衛のすすり泣き) 376 00:42:57,161 --> 00:43:01,499 うれしゅうござる うれしゅうござる… 377 00:43:01,499 --> 00:43:03,501 一同 大石さまにお会いしたく 378 00:43:03,501 --> 00:43:06,170 気をはやらせおりますが 抑えました 379 00:43:06,170 --> 00:43:08,506 大勢押しかけては目につく 380 00:43:08,506 --> 00:43:12,176 それでなくともこれからは 出入りが増えますからな 381 00:43:12,176 --> 00:43:15,847 ところが親父どのは 頑として聞き入れず 382 00:43:15,847 --> 00:43:19,183 このとおりまいりました お許しください 383 00:43:19,183 --> 00:43:21,853 宿屋に人が出入りして 何を疑われようぞ 384 00:43:21,853 --> 00:43:25,189 もはや決行のとき 小細工はよしにせい! 385 00:43:25,189 --> 00:43:29,127 しかし 決行の前に公儀に捕らわれては 386 00:43:29,127 --> 00:43:31,462 せっかくの苦心も水の泡じゃ 387 00:43:31,462 --> 00:43:33,798 ご公儀が? なぜ我らを? 388 00:43:33,798 --> 00:43:38,469 それがしを頭に事を企てるは 徒党の罪 389 00:43:38,469 --> 00:43:44,142 我らを江戸へひとまとめにして 網を打つ腹がないとは言い切れん 390 00:43:44,142 --> 00:43:46,477 くれぐれも用心 391 00:43:46,477 --> 00:43:48,479 さて もろもろの手配は? 392 00:43:48,479 --> 00:43:53,818 討ち入りの服装 黒小袖 もも引き 脚絆 わらじを用い 393 00:43:53,818 --> 00:43:55,820 合い言葉を用いる 394 00:43:55,820 --> 00:43:59,420 武器は随意 以上 達しおきました 395 00:44:00,491 --> 00:44:03,828 (安兵衛)着込みと 帯に鎖の縫い込み必要と存ずる 396 00:44:03,828 --> 00:44:09,834 槍 なぎなた 弓のほか 竹ばしご 斧 のこ 掛け矢など用意せねば 397 00:44:09,834 --> 00:44:14,505 いずれも目立たぬようにな (安兵衛たち)はっ 398 00:44:14,505 --> 00:44:16,505 して 吉良邸の絵図面は? 399 00:44:19,510 --> 00:44:24,182 屋敷の前のあるじ 松平登之助のときの図面です 400 00:44:24,182 --> 00:44:28,453 これに内外を見回っては 書き直しを入れておるんですが 401 00:44:28,453 --> 00:44:31,789 内部は 要塞堅固に作り直したと聞く 402 00:44:31,789 --> 00:44:36,127 それを探り出さねば (吉田)さて それがなかなか… 403 00:44:36,127 --> 00:44:45,136 ♬~ 404 00:44:45,136 --> 00:44:48,806 本当に よくお似合いよ 405 00:44:48,806 --> 00:44:53,478 お刀は当分 まゆがお預かりします よろしいこと? 406 00:44:53,478 --> 00:45:02,820 ♬~ 407 00:45:02,820 --> 00:45:06,157 (まゆ)これから行くところは ご挨拶のうるさいところなの➡ 408 00:45:06,157 --> 00:45:09,457 ご高家の吉良さま 409 00:45:10,828 --> 00:45:14,832 ご挨拶 きちんと よろしく お願いしますね 小平太さま 410 00:45:14,832 --> 00:45:30,782 ♬~ 411 00:45:30,782 --> 00:45:35,787 いやあ 門屋の娘御 よう来られたな 412 00:45:35,787 --> 00:45:39,123 こちらはお店の 手伝い見習いの者でございます➡ 413 00:45:39,123 --> 00:45:42,794 お見知りおきくださいまし (毛利)お見知りおきください➡ 414 00:45:42,794 --> 00:45:47,794 先日お預かりの品の代金 持参いたしました お改めを 415 00:45:50,134 --> 00:45:53,137 ああ 確かに 416 00:45:53,137 --> 00:45:57,475 アッ ハハハッ まゆどのの婿になる方かな 417 00:45:57,475 --> 00:46:01,813 アハハハハッ しばらく控えてなさい 418 00:46:01,813 --> 00:46:06,484 台所で茶を出させましょう (毛利)あっ あの… 419 00:46:06,484 --> 00:46:10,822 できましたら その間 お庭など 拝見できませんでしょうか 420 00:46:10,822 --> 00:46:14,158 いや わたくし いささか 茶道に心を寄せておりまして 421 00:46:14,158 --> 00:46:18,496 お庭造りなど拝見できましたらと 422 00:46:18,496 --> 00:46:28,106 ♬~ 423 00:46:28,106 --> 00:46:30,441 茶道にご執心だなんて 知らなかった 424 00:46:30,441 --> 00:46:33,778 あっ はあ… 425 00:46:33,778 --> 00:46:36,781 あっ 急がないで 426 00:46:36,781 --> 00:46:46,457 ♬~ 427 00:46:46,457 --> 00:46:50,757 あれがお茶室 一度お茶を頂いたことあるわ 428 00:46:52,130 --> 00:46:54,465 (毛利)あの向こうは? 429 00:46:54,465 --> 00:46:57,135 (まゆ)お仏間と ご隠居さまのお居間らしいわ➡ 430 00:46:57,135 --> 00:46:59,470 入ったことないけど… 431 00:46:59,470 --> 00:47:01,770 あっ ご隠居さまよ 432 00:47:04,475 --> 00:47:07,478 (上野介) 米沢へ移れと申しよるのだ 433 00:47:07,478 --> 00:47:11,149 (家臣)柳沢さまが? (上野介)そうだ➡ 434 00:47:11,149 --> 00:47:16,487 ここでは 上杉家上屋敷からの助けが遠い 435 00:47:16,487 --> 00:47:20,825 いっそ 国の米沢へ移れと… 無責任な 436 00:47:20,825 --> 00:47:24,829 赤穂のばかどもが危険なら なぜご公儀は捕らえぬのだ 437 00:47:24,829 --> 00:47:27,765 世間体をはばかっておるのだ 438 00:47:27,765 --> 00:47:31,765 何もかも このわしに押しつけて知らん顔だ 439 00:47:34,438 --> 00:47:38,776 (毛利) 内塀が こう こう こうなって➡ 440 00:47:38,776 --> 00:47:42,446 仏間 ここが上野介の居間➡ 441 00:47:42,446 --> 00:47:45,449 そして寝所➡ 442 00:47:45,449 --> 00:47:50,454 うわさされているような竹矢来や 土塁の類いは見当たりません➡ 443 00:47:50,454 --> 00:47:52,790 付け人たちの長屋は南側で➡ 444 00:47:52,790 --> 00:47:56,127 母屋との間には やはり ずっと内塀があります 445 00:47:56,127 --> 00:47:59,797 小平太 お手柄であった (吉田)ありがたい ありがたい 446 00:47:59,797 --> 00:48:02,133 おぬしに こんな芸があるとはなあ 447 00:48:02,133 --> 00:48:04,802 献残屋とは いいところに関わりができた 448 00:48:04,802 --> 00:48:07,471 (毛利) もうひとつ 重大な話を聞きました 449 00:48:07,471 --> 00:48:09,473 何? 450 00:48:09,473 --> 00:48:15,813 (毛利)柳沢が上野介に 米沢へ隠居を勧めたそうです 451 00:48:15,813 --> 00:48:19,817 米沢は上杉の膝元 そこへ引っ込まれては 452 00:48:19,817 --> 00:48:22,820 討ちにくくなりますぞ (安兵衛)決行を早めなければ 453 00:48:22,820 --> 00:48:30,428 米沢へ移れば米沢へ赴いて討つ その腹で迷うまい 454 00:48:30,428 --> 00:48:34,098 しかし どうやら柳沢は 455 00:48:34,098 --> 00:48:37,435 我らと吉良 上杉 456 00:48:37,435 --> 00:48:40,104 三つどもえに かみ合わせるつもりだな 457 00:48:40,104 --> 00:48:43,107 (安兵衛)なんと (吉田)と申しますと? 458 00:48:43,107 --> 00:48:49,780 柳沢にとって我らの争いは 喉に刺さったとげ 459 00:48:49,780 --> 00:48:53,451 かみ合わせて 一気に3つを潰す気だ 460 00:48:53,451 --> 00:48:57,455 なるほど それで 我らをやすやすと江戸へ入れ 461 00:48:57,455 --> 00:49:00,791 抑えもせず 動き回らせておるのですな 462 00:49:00,791 --> 00:49:04,462 吉良を本所に移したのは 我らに さあ 討てといわんばかり 463 00:49:04,462 --> 00:49:08,132 しかし よき敵ですな 抱き込むには 上杉は 464 00:49:08,132 --> 00:49:13,137 謙信公以来の名家 15万石の大大名 465 00:49:13,137 --> 00:49:17,475 安兵衛 目的を誤るな 466 00:49:17,475 --> 00:49:20,811 我らが相手はご公儀 467 00:49:20,811 --> 00:49:25,149 これは御定法を無視しての 理不尽なご裁決への 468 00:49:25,149 --> 00:49:28,085 我らが物言いじゃ 469 00:49:28,085 --> 00:49:34,759 そのためにこそ上野介を討つのだ 狙うは吉良ひと筋 470 00:49:34,759 --> 00:49:39,430 さて それには確実に 吉良が在宅する日を探り当てねば 471 00:49:39,430 --> 00:49:44,769 よく茶会をして人を呼ぶ 自分もよく出かける 472 00:49:44,769 --> 00:49:48,105 それに奥方が 今の屋敷をいやがっていて 473 00:49:48,105 --> 00:49:51,442 息子の上杉の下屋敷に 住んでいます 474 00:49:51,442 --> 00:49:54,779 上野介も10日に上げず 泊まりに行くとか 475 00:49:54,779 --> 00:49:57,448 それでは つかみかねるな 尻尾を 476 00:49:57,448 --> 00:50:00,785 逆にいえば 茶会の夜には必ず在宅する 477 00:50:00,785 --> 00:50:03,454 うん そのとおり 478 00:50:03,454 --> 00:50:08,125 吉良家出入りの茶の宗匠 そこへ 弟子入りして探らせればいい 479 00:50:08,125 --> 00:50:10,461 誰がよいかなあ… 480 00:50:10,461 --> 00:50:13,461 源五を使いましょう 481 00:50:17,468 --> 00:50:19,470 <大高源五➡ 482 00:50:19,470 --> 00:50:22,807 子葉という 俳名を持つ俳人であり➡ 483 00:50:22,807 --> 00:50:26,143 茶道のたしなみも深い 教養人である> 484 00:50:26,143 --> 00:50:28,145 <彼が選ばれて➡ 485 00:50:28,145 --> 00:50:31,816 上野介の茶の師である 江戸千家宗匠➡ 486 00:50:31,816 --> 00:50:35,820 四方庵 山田宗のもとへ赴いた> 487 00:50:35,820 --> 00:50:45,830 ♬~ 488 00:50:45,830 --> 00:50:59,176 ♬~ 489 00:50:59,176 --> 00:51:01,846 結構な お服加減じゃ 490 00:51:01,846 --> 00:51:05,182 ご修行は上方で? (大高)はい 491 00:51:05,182 --> 00:51:10,521 店が大阪 仕入れは 京へ上りますので 京にて修行を 492 00:51:10,521 --> 00:51:16,193 このたびは ご縁をたどりまして ぜひ江戸にても修行いたしたく 493 00:51:16,193 --> 00:51:18,529 参上しました 494 00:51:18,529 --> 00:51:22,867 <源五は大阪の呉服商 脇屋新兵衛として➡ 495 00:51:22,867 --> 00:51:26,137 弟子入りを許されたのである> 496 00:51:26,137 --> 00:51:29,473 聞けば 大石が出府したそうではないか 497 00:51:29,473 --> 00:51:34,478 (色部)はあ いつの間にやら江戸へ入りました 498 00:51:34,478 --> 00:51:39,483 大石のもとへ一味の者が集まれば 徒党ではないか 499 00:51:39,483 --> 00:51:42,083 ご公儀は なぜ捕らえぬのかな 500 00:51:43,487 --> 00:51:45,487 さて… 501 00:51:47,825 --> 00:51:50,161 上杉家は なぜ動かぬ 502 00:51:50,161 --> 00:51:56,161 いや 当家の付け人を動かしてでも なぜ大石を始末せぬ! 503 00:51:57,501 --> 00:51:59,837 ご府内で そんなむちゃはできませぬ 504 00:51:59,837 --> 00:52:05,176 上杉家へ身を寄せてもよいのだぞ 奥と共に 505 00:52:05,176 --> 00:52:07,845 (色部)お出入りが ご不自由になりますが➡ 506 00:52:07,845 --> 00:52:11,515 お茶会なども 催しになれなくなりますし 507 00:52:11,515 --> 00:52:15,853 なれば 米沢へ行ってもよい 508 00:52:15,853 --> 00:52:20,191 (色部)雪が 身の丈ほどにも積もりますゆえ➡ 509 00:52:20,191 --> 00:52:25,196 4月になりませぬと 到底 旅はかないません 510 00:52:25,196 --> 00:52:28,799 そんなに寒いとこなのか (色部)はい➡ 511 00:52:28,799 --> 00:52:35,473 5月から8月までが春 夏 秋 あとは冬という土地柄で 512 00:52:35,473 --> 00:52:38,809 茶の湯どころか それでは何もできぬではないか 513 00:52:38,809 --> 00:52:42,813 江戸がいい 江戸がいい 514 00:52:42,813 --> 00:52:45,149 ここを動くまい 515 00:52:45,149 --> 00:52:54,492 ♬~ 516 00:52:54,492 --> 00:52:57,495 (小林)無理にでも 上杉家へなり米沢へなり➡ 517 00:52:57,495 --> 00:53:00,498 お移ししたほうが 安全と思いますが 518 00:53:00,498 --> 00:53:04,835 (色部)大石たちが江戸へ入れば 公儀が動く➡ 519 00:53:04,835 --> 00:53:09,507 そうにらんだのは 間違いだったな 520 00:53:09,507 --> 00:53:13,177 ここ本所へ じいさまを移したのは 521 00:53:13,177 --> 00:53:17,477 大石たちに討ち入らせるためだ 522 00:53:18,849 --> 00:53:24,188 上杉家まで巻き込ませる 柳沢のそろばんに乗ってたまるか 523 00:53:24,188 --> 00:53:27,124 断じて そうはさせぬ 524 00:53:27,124 --> 00:53:29,126 ここで守れ➡ 525 00:53:29,126 --> 00:53:35,132 守り抜いて 大石たちを倒すほかない 526 00:53:35,132 --> 00:53:40,804 彼らが討ち入ったとき 上杉から助けは出せぬ 527 00:53:40,804 --> 00:53:44,475 この前 そう仰せられましたな 528 00:53:44,475 --> 00:53:48,775 まさか ご隠居を見殺しに? 529 00:53:50,481 --> 00:53:53,781 それでは 上杉の面目が立ちませぬ! 530 00:53:56,487 --> 00:53:59,156 (色部)防ぐのだ➡ 531 00:53:59,156 --> 00:54:02,826 防ぎ抜くのだ➡ 532 00:54:02,826 --> 00:54:06,426 それが上杉の面目だ! 533 00:54:08,832 --> 00:54:10,832 防ぎきれなければ? 534 00:54:15,172 --> 00:54:17,472 防ぎきれなければ… 535 00:54:20,511 --> 00:54:23,514 死ね 536 00:54:23,514 --> 00:54:26,116 死んで 上杉の面目立てよと? 537 00:54:26,116 --> 00:54:46,136 ♬~ 538 00:54:46,136 --> 00:55:06,156 ♬~ 539 00:55:06,156 --> 00:55:26,110 ♬~ 540 00:55:26,110 --> 00:55:46,130 ♬~ 541 00:55:46,130 --> 00:55:54,471 ♬~