1 00:00:02,202 --> 00:00:06,139 (八巻卯之吉)いただきます。 2 00:00:06,139 --> 00:00:14,848 ♬~ 3 00:00:21,955 --> 00:00:24,858 おいしいですよ。 4 00:00:24,858 --> 00:00:27,561 あっ…! 5 00:00:29,830 --> 00:00:33,533 今 お茶をお持ちいたします。 6 00:00:38,972 --> 00:00:42,843 あれから おカネさんとは どうなったんでげすかね? 7 00:00:42,843 --> 00:00:45,646 さてねえ。 8 00:00:45,646 --> 00:00:47,948 (銀八)そんな また…。 9 00:00:50,317 --> 00:00:52,252 ⚟(荒海)旦那! 10 00:00:52,252 --> 00:00:54,187 朝早くから ごめんなすって! 11 00:00:54,187 --> 00:00:56,990 どうしたんだい? 下総の利根川べりに➡ 12 00:00:56,990 --> 00:00:59,893 でっかい化け物が現れたそうでござんす。 13 00:00:59,893 --> 00:01:03,263 化け物? (荒海)へい。 これを。 14 00:01:03,263 --> 00:01:07,601 眉唾物だと思ったんですが たまたま 見回り中の代官所のお役人が➡ 15 00:01:07,601 --> 00:01:09,937 そいつに襲われ おっ死んじまったとか。 16 00:01:09,937 --> 00:01:13,807 そうなると うそだともいえねえ。 17 00:01:13,807 --> 00:01:17,611 「身の丈 十丈ほどの大化け物が➡ 18 00:01:17,611 --> 00:01:20,948 口から火を吹いて暴れ回った」? 19 00:01:20,948 --> 00:01:25,619 へえ~! 化け物かい。 いるなら見てみたいねえ。 20 00:01:25,619 --> 00:01:29,957 若旦那は 幽霊は苦手なのに こういう話には飛びつくんでげすね。 21 00:01:29,957 --> 00:01:34,628 しかし 将軍様が 日光社参をなさるってときに➡ 22 00:01:34,628 --> 00:01:37,965 利根川べりの葛橋村での この騒ぎだ。 23 00:01:37,965 --> 00:01:40,300 葛橋村でげすか!? 24 00:01:40,300 --> 00:01:43,637 どうしたんだい? あっしの田舎ですよ。 25 00:01:43,637 --> 00:01:47,307 この長雨で 川が あふれそうっていうだけで大変なのに➡ 26 00:01:47,307 --> 00:01:50,611 そんな化け物まで出ちまったら…。 27 00:01:52,179 --> 00:01:54,648 ⚟(喜七)若旦那! 28 00:01:54,648 --> 00:01:58,352 すぐに三国屋のほうへ。 大事な御用でございます。 29 00:02:05,592 --> 00:02:11,465 (沢田彦太郎)利根川沿いの下総の村々が 大水に のまれようとしている。 30 00:02:11,465 --> 00:02:14,935 化け物のせいかねえ? 31 00:02:14,935 --> 00:02:17,838 真面目に聞け。 32 00:02:17,838 --> 00:02:21,274 急ぎ 手を打たねばならんのだ。 33 00:02:21,274 --> 00:02:25,946 あの辺りは わしら町方役人の暮らしを支える➡ 34 00:02:25,946 --> 00:02:28,615 大事な土地である。 35 00:02:28,615 --> 00:02:31,518 そこでだ。 36 00:02:31,518 --> 00:02:36,957 また 三国屋が お金を貸すことになったんだよ。 37 00:02:36,957 --> 00:02:39,292 そうだろう? 彦坊。 38 00:02:39,292 --> 00:02:41,962 あっ いや…。 39 00:02:41,962 --> 00:02:44,865 あの… その物言い なんとか…。 40 00:02:44,865 --> 00:02:47,300 何? 41 00:02:47,300 --> 00:02:49,603 いえ…。 42 00:02:51,171 --> 00:02:56,309 かの地が 今 どうなっておるのか 見てまいれと➡ 43 00:02:56,309 --> 00:03:03,917 甘利様が わしに じきじき 密命を下された。 よって➡ 44 00:03:03,917 --> 00:03:07,587 おぬしも供をせよ。 私がですかい? 45 00:03:07,587 --> 00:03:10,490 ご領地を守るに なんぼ かかるんか➡ 46 00:03:10,490 --> 00:03:15,462 三国屋の名代として あんたが見てきなはれ。 47 00:03:15,462 --> 00:03:18,231 はい。 分かりました。 48 00:03:18,231 --> 00:03:22,602 いいんですかい? 料理屋も何もないとこなのに。 49 00:03:22,602 --> 00:03:27,908 若旦那は化け物を見たいんでげすよ。 幽霊は怖いくせに。 50 00:03:33,246 --> 00:03:44,958 ♬~ 51 00:04:03,243 --> 00:04:05,178 (徳川家政)なんたることか。 52 00:04:05,178 --> 00:04:09,116 利根川は どうなっておる? 万一 堤が崩れれば➡ 53 00:04:09,116 --> 00:04:12,252 どれだけの害を被るか 思いも及ばぬ。 54 00:04:12,252 --> 00:04:14,921 ただいま かの地には 物見を差し向けております。 55 00:04:14,921 --> 00:04:16,857 追って知らせが入るかと。 56 00:04:16,857 --> 00:04:19,793 早急にいたせ。 はっ。 57 00:04:19,793 --> 00:04:26,533 それにつきましても 日光社参の儀 何とぞ ご再考を願い奉りまする。 58 00:04:26,533 --> 00:04:29,936 余が言いだしたことを 取り下げろと申すか。 59 00:04:29,936 --> 00:04:32,839 尾張は 手を貸すと言っておるぞ。 60 00:04:32,839 --> 00:04:34,841 ははっ…! 61 00:04:36,610 --> 00:04:40,947 <こちらは 下総への街道でございます> 62 00:04:40,947 --> 00:04:43,283 (銀八)どうして 由利之丞さんが? 63 00:04:43,283 --> 00:04:46,953 (由利之丞)うん? いや 弥五さんが来れればよかったんだけど➡ 64 00:04:46,953 --> 00:04:51,291 三国屋の用心棒を頼まれちゃってさ それで おいらだけでもってね。 65 00:04:51,291 --> 00:04:55,629 どうせ 八巻の供をすれば 小遣い稼ぎに なるとでも思っておるんだろう。 66 00:04:55,629 --> 00:04:58,298 違うよ! おいらは そんな けちな野郎じゃ…。 67 00:04:58,298 --> 00:05:00,567 図星でげす。 68 00:05:00,567 --> 00:05:04,237 それにしても 卯之さんが お役に張り切るなんて珍しいじゃないか。 69 00:05:04,237 --> 00:05:07,140 私は➡ 70 00:05:07,140 --> 00:05:11,578 これを確かめに来たんだよ。 うん? 71 00:05:11,578 --> 00:05:14,915 ええっ? 化け物の出る所かい? 72 00:05:14,915 --> 00:05:18,251 気になるだろう? 73 00:05:18,251 --> 00:05:22,923 でも 美鈴さんは残って こっちの勉強をしていたほうが…。 74 00:05:22,923 --> 00:05:27,260 卯之吉様に もしものことがないともかぎりませぬ。 75 00:05:27,260 --> 00:05:30,597 皆さんがいるから大丈夫ですよ。 76 00:05:30,597 --> 00:05:36,469 当てになりません。 いざというとき 私がお守りせねば…。 77 00:05:36,469 --> 00:05:39,172 (沢田)先を急ぐぞ。 78 00:05:43,610 --> 00:05:55,622 ♬~ 79 00:05:55,622 --> 00:05:59,326 <そのころ 甲府では…> 80 00:06:01,228 --> 00:06:05,565 ⚟(足音) 81 00:06:05,565 --> 00:06:07,901 三国屋が来てくれたおかげで➡ 82 00:06:07,901 --> 00:06:11,905 この地の民の暮らしも 良くなってきておる。 83 00:06:14,241 --> 00:06:19,112 <こちらは 上様の弟君 幸千代君でございます。➡ 84 00:06:19,112 --> 00:06:23,917 見れば見るほど 卯之吉と うり二つ> 85 00:06:23,917 --> 00:06:27,587 三国屋 江戸は どうなっておる? 86 00:06:27,587 --> 00:06:34,461 何故 上様は この不景気に 日光社参をお望みなのじゃ? 87 00:06:34,461 --> 00:06:38,598 将軍家の御行列が通れば➡ 88 00:06:38,598 --> 00:06:44,938 各宿場をはじめ 沿道には おびただしい金銭が落ちます。 89 00:06:44,938 --> 00:06:50,610 まあ 飢えた者たちには 干天の慈雨となりましょうが…。 90 00:06:50,610 --> 00:06:54,281 その考えは 尾張と聞く。 91 00:06:54,281 --> 00:06:57,617 尾張でございますか…? 92 00:06:57,617 --> 00:06:59,953 何かあるのか? 93 00:06:59,953 --> 00:07:05,759 いや… 甘利様と尾張附家老の坂田様とは➡ 94 00:07:05,759 --> 00:07:09,229 昔ながらの因縁がござりまする。 95 00:07:09,229 --> 00:07:11,932 因縁じゃと? 96 00:07:20,573 --> 00:07:23,476 (坂田正重)本日は お招きいただき➡ 97 00:07:23,476 --> 00:07:27,447 誠に恐縮千万でございまする。 98 00:07:27,447 --> 00:07:31,584 堅苦しい挨拶は なしじゃ。 99 00:07:31,584 --> 00:07:35,922 互いに もとは徳川親藩の三男坊。 100 00:07:35,922 --> 00:07:40,260 部屋住みの冷や飯食いだったが➡ 101 00:07:40,260 --> 00:07:45,932 わしは甘利家へ そなたは坂田家へ それぞれ 養子に入った。 102 00:07:45,932 --> 00:07:49,269 ですが 今や 甘利様は老中となり➡ 103 00:07:49,269 --> 00:07:53,940 天下の舵取りを 上様から任せられているご身分。 104 00:07:53,940 --> 00:08:00,213 そんな甘利様が わざわざ この私めに何用でございます? 105 00:08:00,213 --> 00:08:05,552 坂田殿 いわば 親族と見込んで頼み入る。 106 00:08:05,552 --> 00:08:12,859 こたびの日光社参を取りやめるようにと 尾張家より上様に進言してはくれぬか? 107 00:08:14,561 --> 00:08:19,899 天下万民のため そうしてはいただけまいか? 108 00:08:19,899 --> 00:08:22,902 頼む。 このとおりじゃ。 109 00:08:24,571 --> 00:08:27,474 その件につきましては➡ 110 00:08:27,474 --> 00:08:33,580 万難を排して 上様のご意向に従うのみにござる。 111 00:08:33,580 --> 00:08:39,252 我が尾張は さように心得ておりまする。 112 00:08:39,252 --> 00:08:42,922 ♬~ 113 00:08:42,922 --> 00:08:45,825 (徳右衛門)かつて お二人は➡ 114 00:08:45,825 --> 00:08:50,263 どちらが甘利家の養子となって 跡を継ぐかで➡ 115 00:08:50,263 --> 00:08:53,933 その座を競い合ったことが…。 116 00:08:53,933 --> 00:08:57,270 勝った甘利が後の老中に➡ 117 00:08:57,270 --> 00:09:02,876 敗れた坂田は 尾張の家老になったということか。 118 00:09:02,876 --> 00:09:08,748 それが遺恨となって この一件に関わっていると…。 119 00:09:08,748 --> 00:09:16,222 ♬~ 120 00:09:16,222 --> 00:09:18,525 フッ…。 121 00:09:20,894 --> 00:09:24,597 若旦那 川は すぐそこでげす。 122 00:09:36,910 --> 00:09:41,781 これが あふれたら 大変なことになるねえ。 123 00:09:41,781 --> 00:09:45,485 こんな水かさ 見たことねえでげす。 124 00:09:57,931 --> 00:10:03,937 <そして 夕方近く 下総の村に着いたのでございます> 125 00:10:05,605 --> 00:10:10,310 おじさん お久しぶりでげす。 (銀兵衛)ああ 銀八 立派になって…。 126 00:10:11,945 --> 00:10:16,816 江戸南町奉行所の内与力 沢田彦太郎である。 127 00:10:16,816 --> 00:10:20,286 一同 出迎えご苦労。 はっ。 128 00:10:20,286 --> 00:10:23,957 よくおいでくださいました。 名主の銀兵衛でございます。 129 00:10:23,957 --> 00:10:29,629 こたびの大水に加えて 化け物騒ぎで 困り果てておりました。 130 00:10:29,629 --> 00:10:33,299 だが 今日は もう 日が暮れる。 調べは明日からだ。 131 00:10:33,299 --> 00:10:36,603 お部屋のほうは ご用意してございますので。 132 00:10:38,972 --> 00:10:43,309 銀八 ありがとうよ。 お前まで駆けつけてくれて。 133 00:10:43,309 --> 00:10:46,212 (銀八)いやいや…。 でも 大したもんだなあ。 134 00:10:46,212 --> 00:10:49,983 偉いお方たちと一緒とは この村の出世頭だよ。 135 00:10:49,983 --> 00:10:52,318 (銀八)いやいや そんな そんな…。 お前がいれば安心だ!➡ 136 00:10:52,318 --> 00:10:55,221 よろしく頼むな! (銀八)ああ うん… ハハハ! 137 00:10:55,221 --> 00:10:57,223 ⚟懐かしいだろう? 138 00:10:59,192 --> 00:11:03,263 遠路はるばる ご苦労さまです。 139 00:11:03,263 --> 00:11:07,133 こちらが 三国屋の若旦那で 卯之吉様。 140 00:11:07,133 --> 00:11:10,603 江戸一番の売れっ子役者の 由利之丞さん。 141 00:11:10,603 --> 00:11:14,941 そして 剣の達人 美鈴様。 (銀兵衛)ああ…!➡ 142 00:11:14,941 --> 00:11:20,613 どこにでもいるようですな おてんばの娘様は。 ハハハハ…! 143 00:11:20,613 --> 00:11:22,949 ⚟銀八兄さん! 144 00:11:22,949 --> 00:11:25,285 えっ? 「兄さん」? 145 00:11:25,285 --> 00:11:29,155 (銀兵衛)娘のお初だよ。 (お初)お久しぶりです。 146 00:11:29,155 --> 00:11:33,159 あの小さかった お初坊かい? いつも おいらの後をついて歩いてた…。 147 00:11:33,159 --> 00:11:35,929 銀八兄さんに これを食べてもらおうと思って➡ 148 00:11:35,929 --> 00:11:37,864 狩りに行ってたの。 149 00:11:37,864 --> 00:11:39,832 すぐに支度するね。 150 00:11:39,832 --> 00:11:44,971 ああ…。 あんなきれいになって。 151 00:11:44,971 --> 00:11:48,641 実はのう 江戸に行きたいと言ってるんだ。 152 00:11:48,641 --> 00:11:51,544 江戸に? ああ。 153 00:11:51,544 --> 00:11:55,982 そこで お前に お初のことを頼みたいんだよ。 154 00:11:55,982 --> 00:11:58,651 あっしにですかい? ああ。 155 00:11:58,651 --> 00:12:01,554 ⚟銀兵衛さ~ん! はいはい! 156 00:12:01,554 --> 00:12:03,856 ちょっと失礼しますよ。 157 00:12:05,925 --> 00:12:08,928 何で あっしに…? 158 00:12:15,268 --> 00:12:18,271 まさか…。 159 00:12:25,612 --> 00:12:29,949 <そのころ こちらでは…> 160 00:12:29,949 --> 00:12:34,821 で 下総のほうは いかがじゃ? 161 00:12:34,821 --> 00:12:38,625 はっ。 もくろみどおり 進んでいるようです。 162 00:12:38,625 --> 00:12:43,296 今頃 甘利は 気が気でないであろうな。 163 00:12:43,296 --> 00:12:50,637 日光社参に加え 今回の大水ではな。 はっ。 164 00:12:50,637 --> 00:12:53,973 この大水の中 もし 何者かが➡ 165 00:12:53,973 --> 00:12:56,309 ここの堤を壊したならば➡ 166 00:12:56,309 --> 00:13:00,580 下総の下流一帯は水浸しじゃ。 167 00:13:00,580 --> 00:13:05,885 下総の民は いささか哀れにございますが…。 168 00:13:09,255 --> 00:13:14,927 わしも この地で暮らす者たちのことを思うと➡ 169 00:13:14,927 --> 00:13:18,264 胸が痛い。 170 00:13:18,264 --> 00:13:22,602 だが 今の幕府を立て直し➡ 171 00:13:22,602 --> 00:13:25,271 尾張を要に➡ 172 00:13:25,271 --> 00:13:28,941 より良き新たな世を つくり上げるためには➡ 173 00:13:28,941 --> 00:13:33,279 少々の犠牲は やむをえまい。 174 00:13:33,279 --> 00:13:37,617 夢を語るだけでは 事は起こせませぬ。 175 00:13:37,617 --> 00:13:41,954 笹月 頼んだぞ。 176 00:13:41,954 --> 00:13:44,857 はっ! 177 00:13:44,857 --> 00:13:50,296 <そして その命を受けた 世直し衆の燕二郎たちも➡ 178 00:13:50,296 --> 00:13:54,634 この下総に来ていたのでございます> 179 00:13:54,634 --> 00:13:57,303 剣豪同心の八巻が? 180 00:13:57,303 --> 00:13:59,972 ああ。 町人に化けてはいたが➡ 181 00:13:59,972 --> 00:14:03,676 内与力の沢田と一緒なのが何よりの証拠。 182 00:14:05,578 --> 00:14:11,451 あいつだけは許せねえ。 仲間が何人もやられてんだ。 183 00:14:11,451 --> 00:14:14,253 しかし 何で また 町人のなりしてんだ? 184 00:14:14,253 --> 00:14:18,591 剣豪のうえに 神出鬼没と聞く。 身を隠すためであろう。➡ 185 00:14:18,591 --> 00:14:22,261 恐ろしい男だ。 186 00:14:22,261 --> 00:14:25,965 <とんだ勘違いでございます> 187 00:14:27,600 --> 00:14:32,271 <そして 翌日> 188 00:14:32,271 --> 00:14:36,609 ああ~… よく寝た。 189 00:14:36,609 --> 00:14:39,278 あれ? 卯之さんは? 190 00:14:39,278 --> 00:14:41,948 沢田様と検分に出られました。 191 00:14:41,948 --> 00:14:46,819 化け物が気になるみたいで。 ふ~ん…。 192 00:14:46,819 --> 00:14:49,822 何だい? こんなもの わざわざ。 193 00:14:49,822 --> 00:14:52,959 何かのときのための用心でげす。 194 00:14:52,959 --> 00:14:57,663 ふ~ん 用心ねえ…。 195 00:15:03,903 --> 00:15:09,242 (沢田)このままでは 大水が下総まで流れ込み➡ 196 00:15:09,242 --> 00:15:16,916 天領ばかりか この村の田畑は水に沈んでしまう。 197 00:15:16,916 --> 00:15:20,586 ああ なんとかせねば。 198 00:15:20,586 --> 00:15:25,925 あの化け物が出たのは もっと上流ですかねえ? 199 00:15:25,925 --> 00:15:28,227 ⚟卯之吉さ~ん! 200 00:15:31,264 --> 00:15:34,267 濱島先生じゃありませんか。 201 00:15:38,604 --> 00:15:41,507 濱島与右衛門と申します。 202 00:15:41,507 --> 00:15:44,477 おぬしが濱島か。 203 00:15:44,477 --> 00:15:48,614 洲崎の開拓の頭だな。 はっ。 204 00:15:48,614 --> 00:15:52,485 人助けのお好きな先生です。 205 00:15:52,485 --> 00:15:56,956 下総の難儀を知り 足を運ばれたんですね? 206 00:15:56,956 --> 00:16:02,562 この地は 我が門人のふるさとにて 相談され その地を見ておりました。 207 00:16:02,562 --> 00:16:05,231 急を要します。 208 00:16:05,231 --> 00:16:09,569 このままでは この辺りの田畑は すべて大水で駄目になってしまいます。 209 00:16:09,569 --> 00:16:14,907 分かっておる。 早急に手を打たねばならん。 210 00:16:14,907 --> 00:16:17,243 だが どうしたらよいか…。 211 00:16:17,243 --> 00:16:19,912 策はあります。 212 00:16:19,912 --> 00:16:22,582 (沢田)大水を防ぐ手だてが あるというのか? 213 00:16:22,582 --> 00:16:25,918 はい。 214 00:16:25,918 --> 00:16:30,790 川の水を逃がし 池を造るのでございます。 215 00:16:30,790 --> 00:16:33,259 池ですか? 216 00:16:33,259 --> 00:16:35,928 この辺りは もとは沼地。 217 00:16:35,928 --> 00:16:39,599 そこに水を導き 池を造るのでございます。 218 00:16:39,599 --> 00:16:43,269 待て。 もとは沼地だが➡ 219 00:16:43,269 --> 00:16:47,607 将軍家代々の事業で開拓し 今は新田となっておる。 220 00:16:47,607 --> 00:16:49,542 そこを池にするなど…。 221 00:16:49,542 --> 00:16:55,481 ですが 今 この危機を救うには それしか策はございません。 222 00:16:55,481 --> 00:16:59,619 大水を防ぐためには ここから➡ 223 00:16:59,619 --> 00:17:03,222 川の水を逃がすのでございます。 224 00:17:03,222 --> 00:17:06,125 上流の新田の水没は免れませぬが➡ 225 00:17:06,125 --> 00:17:09,562 下流の多くの村々は水害から救えます。 (沢田)だが…。 226 00:17:09,562 --> 00:17:14,433 多くを救うため 少しの犠牲は しかたございません。 227 00:17:14,433 --> 00:17:16,435 (沢田)しかし…➡ 228 00:17:16,435 --> 00:17:20,206 いずれにせよ わしの一存では動けん。 229 00:17:20,206 --> 00:17:23,576 すぐに 甘利様に このことはお知らせする。 230 00:17:23,576 --> 00:17:27,914 その返事が来るまで待て。 事は一刻を争います! 231 00:17:27,914 --> 00:17:32,618 何とぞ 速やかなご決断を。 232 00:17:34,253 --> 00:17:36,188 濱島先生➡ 233 00:17:36,188 --> 00:17:41,928 それでは 弱い者を切り捨てることに なってしまうのではないですか? 234 00:17:41,928 --> 00:17:44,830 それは…。 235 00:17:44,830 --> 00:17:49,602 先生は みんなのために 頑張っておられるのでしょう? 236 00:17:49,602 --> 00:17:58,945 ♬~ 237 00:17:58,945 --> 00:18:01,847 役人の立場など考えてる場合か…! 238 00:18:01,847 --> 00:18:05,751 所詮 卯之吉さんも 何の苦労も知らずに生きてきた若旦那だ! 239 00:18:05,751 --> 00:18:10,222 卯之吉様は 誰よりも 皆のことをお考えになっています。 240 00:18:10,222 --> 00:18:12,525 何!? 241 00:18:17,563 --> 00:18:22,234 そんな遠慮すんなって! いいから 手柄話を聞かせろよ。 242 00:18:22,234 --> 00:18:25,571 手柄話って言われても困るでげす。 243 00:18:25,571 --> 00:18:28,908 みんな 江戸での銀八の働きぶりを 聞きたいんだよ。 244 00:18:28,908 --> 00:18:32,244 こんな田舎でも 八巻様のご評判は伝わってる。 245 00:18:32,244 --> 00:18:35,915 銀八は その一の子分の岡っ引き! 246 00:18:35,915 --> 00:18:38,818 だから おいらは 岡っ引きというより➡ 247 00:18:38,818 --> 00:18:41,520 太鼓持ちで…。 ⚟おい あれ…。 248 00:18:43,789 --> 00:18:47,259 銀八 遠慮せず 話してやれ。 249 00:18:47,259 --> 00:18:49,195 はあ? 八巻様だ! 250 00:18:49,195 --> 00:18:53,132 剣豪同心だ! (由利之丞)ばれちまったら しかたがねえ。 251 00:18:53,132 --> 00:18:57,269 歌舞伎役者の由利之丞に扮して 旅してきたが➡ 252 00:18:57,269 --> 00:19:01,540 下手な芝居は ここまでだぜ。 253 00:19:01,540 --> 00:19:05,211 (一同)おお~…! ちょっと ちょっと もう…! 254 00:19:05,211 --> 00:19:12,551 何を隠そう 江戸町方きっての剣豪同心 八巻卯之吉とは➡ 255 00:19:12,551 --> 00:19:14,887 おいらのことよ。 256 00:19:14,887 --> 00:19:17,556 よっ! 日本一! 日本一…! 257 00:19:17,556 --> 00:19:20,459 さすがに やりすぎでげす…。 258 00:19:20,459 --> 00:19:26,232 さあ 銀八親分 村の者たちに 手柄話の一つもしてやれ。 259 00:19:26,232 --> 00:19:29,135 (お初)兄さん! 260 00:19:29,135 --> 00:19:34,573 私も 手柄話が聞きたいな。 お願い! 261 00:19:34,573 --> 00:19:37,877 じゃあ とっておきのを一つ。 262 00:19:43,916 --> 00:19:47,253 お待ちください。 263 00:19:47,253 --> 00:19:49,588 一人で動いてはいけません。 264 00:19:49,588 --> 00:19:53,926 卯之吉様や沢田様にご相談されてから…。 時がないのです。 265 00:19:53,926 --> 00:19:56,262 多くの人が苦しんでいる。 266 00:19:56,262 --> 00:19:59,265 手をこまねいてはおれませぬ。 267 00:20:06,272 --> 00:20:08,941 よっ! 銀八親分! 待ってました! 268 00:20:08,941 --> 00:20:13,612 刃が光る! 旦那が危ねえ。 とっさに あっしは前に出て➡ 269 00:20:13,612 --> 00:20:16,515 そいつの刀を 右へ左へと よけていく。 270 00:20:16,515 --> 00:20:18,951 そいつの刃が おいらの足元を狙う。 271 00:20:18,951 --> 00:20:22,288 それを ひょいと よけて 十手を手に取った。 272 00:20:22,288 --> 00:20:24,957 そして 振り下ろされる刀を がちんと受け止めた。 273 00:20:24,957 --> 00:20:30,963 さあ…。 ⚟(寅三)旦那! 旦那! 274 00:20:33,966 --> 00:20:39,839 この寅三 親分より 万一の手助けを 申しつかってまいりやし…。 275 00:20:39,839 --> 00:20:44,310 あれ? おう 八巻の旦那は どこにいらっしゃるんだ? 276 00:20:44,310 --> 00:20:47,646 八巻様は あちらで 銀八親分…。 銀八親分? 277 00:20:47,646 --> 00:20:49,982 おう 銀八! 八巻の旦那は どちらだ? 278 00:20:49,982 --> 00:20:52,651 旦那は向こうでございます。 いや お前 今 こっちにいるって…。 279 00:20:52,651 --> 00:20:55,554 いやいや 向こうでげす…! こっちでげすよ! 280 00:20:55,554 --> 00:20:59,325 (梅本源之丞)おい 由利之丞 何だ? その格好は。 281 00:20:59,325 --> 00:21:03,195 源さん どうしたんだい? (源之丞)ああ 卯之さん。 282 00:21:03,195 --> 00:21:07,933 おカネ殿に頼まれて 当座の金 持ってきた。 283 00:21:07,933 --> 00:21:12,238 ここは お茶屋もないし 使うところはないよ。 284 00:21:19,545 --> 00:21:22,948 ⚟とろとろしてんじゃねえよ…! 285 00:21:22,948 --> 00:21:25,651 燕二郎。 286 00:21:27,286 --> 00:21:29,221 先生…。 287 00:21:29,221 --> 00:21:31,624 一体 何してる? 288 00:21:31,624 --> 00:21:33,959 フッ…。 289 00:21:33,959 --> 00:21:37,830 堤を壊す? なんてことを…! 290 00:21:37,830 --> 00:21:40,633 やっぱり 先生は甘っちょろい。 291 00:21:40,633 --> 00:21:45,304 何? ご家老が言ってたとおりだ。 292 00:21:45,304 --> 00:21:49,642 夢を語りなさるのはいいが 手ぬるいんだよ! 293 00:21:49,642 --> 00:21:54,513 だから 仲間が次々と追い詰められて 死んでいくんだ。 294 00:21:54,513 --> 00:21:57,983 俺たちが 本当の世直しを見せてやりますよ。 295 00:21:57,983 --> 00:21:59,919 何だと? 296 00:21:59,919 --> 00:22:02,822 青二才は引っ込んでな! 297 00:22:02,822 --> 00:22:04,823 貴様…! 298 00:22:06,792 --> 00:22:08,928 行くぞ。 299 00:22:08,928 --> 00:22:33,152 ♬~ 300 00:22:33,152 --> 00:22:36,956  回想 (燕二郎)夢を語りなさるのは いいが手ぬるいんだよ! 301 00:22:36,956 --> 00:22:40,659 だから 仲間が次々と追い詰められて 死んでいくんだ。 302 00:22:44,296 --> 00:22:47,967 ⚟(雷鳴) 303 00:22:47,967 --> 00:22:54,974 ♬~ 304 00:23:18,264 --> 00:23:21,166 しばらくは安静にしていてください。 305 00:23:21,166 --> 00:23:25,137 目を覚ましたら この煎じ薬を。 はい。 306 00:23:25,137 --> 00:23:28,607 私は 調べることがあるので 出かけてきます。 307 00:23:28,607 --> 00:23:30,542 どちらへ? 308 00:23:30,542 --> 00:23:32,945 川です。 309 00:23:32,945 --> 00:23:36,282 大丈夫です。 銀八も一緒ですから。 310 00:23:36,282 --> 00:23:39,618 ですが…。 心配なのは美鈴さんです。 311 00:23:39,618 --> 00:23:45,958 私を守るためだとしても むちゃだけはしないでください。 312 00:23:45,958 --> 00:23:47,960 お願いします。 313 00:24:03,909 --> 00:24:07,780 今度は もっと上流に行ってみようかねえ。 314 00:24:07,780 --> 00:24:10,582 上流でげすか? 315 00:24:10,582 --> 00:24:14,920 銀八兄さ~ん! どこへ行くの? 316 00:24:14,920 --> 00:24:17,589 化け物の正体を見てやろうと思ってねえ。 317 00:24:17,589 --> 00:24:19,525 私も連れていって! 318 00:24:19,525 --> 00:24:21,460 お初坊は 危ねえから家で待ってな。 319 00:24:21,460 --> 00:24:24,463 兄さんがついてるから大丈夫だよ。 320 00:24:24,463 --> 00:24:27,266 そうか? しょうがねえな。 321 00:24:27,266 --> 00:24:29,935 いざとなったら おいらが守ってやるからよ。 322 00:24:29,935 --> 00:24:32,638 じゃあ 行こうかねえ。 323 00:24:47,486 --> 00:24:50,622  回想 母上…。 324 00:24:50,622 --> 00:24:54,626 今は ゆっくり休むことですよ。 325 00:25:00,899 --> 00:25:04,203 母上…。 326 00:25:10,909 --> 00:25:13,212 お目覚めですか? 327 00:25:16,248 --> 00:25:19,918 ここは…? 門の所で倒れていました。 328 00:25:19,918 --> 00:25:22,921 今は ゆっくりお休みください。 329 00:25:26,592 --> 00:25:32,898 美鈴殿は 我が母に似ておられる。 330 00:25:35,601 --> 00:25:41,940 母は 大火事のとき 身を挺して私を守ってくれ➡ 331 00:25:41,940 --> 00:25:45,811 そして 私一人が生き延びたのです。 332 00:25:45,811 --> 00:25:59,291 ♬~ 333 00:25:59,291 --> 00:26:08,100 あのとき 皆が逃げられる火除地があれば 母は死なずに済んだ。 334 00:26:08,100 --> 00:26:13,806 いや… みんなが助かったのです。 335 00:26:16,575 --> 00:26:23,248 だから 濱島様は 弱い 力のない者たちを助けたいと➡ 336 00:26:23,248 --> 00:26:29,588 皆が幸せに暮らせる そんな世の中にしたいのですね。 337 00:26:29,588 --> 00:26:33,459 私の何がいけなかったのだ…。 338 00:26:33,459 --> 00:26:37,930 何が…。 濱島様。 339 00:26:37,930 --> 00:26:40,632 美鈴殿…。 340 00:26:45,804 --> 00:26:53,278 でも 銀八が八巻の旦那の 一の子分の岡っ引きだなんてな。 341 00:26:53,278 --> 00:26:58,150 故郷に錦を飾りたいのだ。 その気持ちは分かりやすがね。 342 00:26:58,150 --> 00:27:01,553 だが 親分は きっと…。 343 00:27:01,553 --> 00:27:06,892 ばか野郎! 俺がいないと思って…。 344 00:27:06,892 --> 00:27:08,827 ふてえ野郎だ! 345 00:27:08,827 --> 00:27:12,764 うわ~…! ああ くわばら くわばら…。 346 00:27:12,764 --> 00:27:17,236 卯之さんは 三国屋の若旦那 という触れ込みで乗り込んだそうだ。 347 00:27:17,236 --> 00:27:21,907 それなら 由利之丞を 八巻卯之吉 ということにしておこうではないか。 348 00:27:21,907 --> 00:27:25,210 へい。 ⚟源之丞様。 349 00:27:26,778 --> 00:27:29,781 いかがした? 堤を狙う者が…。 350 00:27:32,918 --> 00:27:39,925 <そして 化け物を探しに出た 卯之吉たちはというと…> 351 00:27:48,467 --> 00:27:51,169 あれは…。 えっ? 352 00:27:59,144 --> 00:28:02,548 やはりねえ…。 何でげす? 353 00:28:02,548 --> 00:28:05,217 火薬だよ。 354 00:28:05,217 --> 00:28:07,886 ⚟おい!➡ 355 00:28:07,886 --> 00:28:10,222 何をしてる? 356 00:28:10,222 --> 00:28:16,094 ♬~ 357 00:28:16,094 --> 00:28:19,898 すると その者どもは 濱島先生の知り合いなのか? 358 00:28:19,898 --> 00:28:23,769 そのようです。 早く捕まえねば…。 あっ 卯之さんは? 359 00:28:23,769 --> 00:28:26,572 川へ化け物探しに。 360 00:28:26,572 --> 00:28:29,241 やっかいなことに 巻き込まれてないといいが…。 361 00:28:29,241 --> 00:28:31,176 急ごう。 はい。 362 00:28:31,176 --> 00:28:36,114 ♬~ 363 00:28:36,114 --> 00:28:38,917 おらっ! 早く行けよ! 364 00:28:38,917 --> 00:28:41,920 とっとと歩けよ。 ぐずぐずすんな! 365 00:28:45,791 --> 00:28:48,794 おらっ! さっさと歩け! 366 00:28:52,931 --> 00:28:55,634 のろのろすんじゃねえ…! 367 00:28:58,604 --> 00:29:00,606 おいっ…! 368 00:29:02,207 --> 00:29:06,078 八巻じゃねえかよ! どうして 貴様が…! 369 00:29:06,078 --> 00:29:09,548 ⚟例の場所にいました。 何だと? 370 00:29:09,548 --> 00:29:13,218 このお方は三国屋の若旦那でげす。 371 00:29:13,218 --> 00:29:16,555 三国屋? 八巻に似ているがな…。 372 00:29:16,555 --> 00:29:19,458 よく言われるんでげすよ。 373 00:29:19,458 --> 00:29:24,896 まあ 本物の八巻なら おいそれと捕まったりなんかしねえか。 374 00:29:24,896 --> 00:29:27,799 このふやけた面は 剣豪なんかじゃねえや。 375 00:29:27,799 --> 00:29:30,569 (笑い声) 376 00:29:30,569 --> 00:29:35,240 おや? あれって火薬ですよね? 377 00:29:35,240 --> 00:29:38,910 (燕二郎)何だと? 378 00:29:38,910 --> 00:29:44,583 あれは化け物ではなく 火薬の破裂だったんですねえ。 379 00:29:44,583 --> 00:29:49,921 火薬は 大きな音のあとに もくもくと煙が上に上る。 380 00:29:49,921 --> 00:29:54,259 それが化け物のように見えたんですね。 381 00:29:54,259 --> 00:29:57,929 よう分かったな! ハハハハ…! 382 00:29:57,929 --> 00:30:00,599 お前たち 村をどうするつもりだ? 383 00:30:00,599 --> 00:30:05,937 川は あふれんばかりだ。 あとは こいつで たちまち 水浸しよ! 384 00:30:05,937 --> 00:30:07,873 ハハハハ…! 385 00:30:07,873 --> 00:30:10,275 (黒淵)もう 問答はいいだろう。 386 00:30:10,275 --> 00:30:13,945 こいつを始末しよう。 (銀八)ああ… ちょっとお待ちください。 387 00:30:13,945 --> 00:30:18,283 人質にすれば 三国屋から 金が たんまり取れるでげすよ。 388 00:30:18,283 --> 00:30:22,154 そいつはいいかもな。 (燕二郎)違えねえ! 389 00:30:22,154 --> 00:30:26,158 ハハハハ…!➡ 390 00:30:26,158 --> 00:30:30,295 さあ そろそろ 火薬の仕掛けに行くぞ! 391 00:30:30,295 --> 00:30:32,597 ⚟おう…! (黒淵)急げ! 392 00:30:34,166 --> 00:30:37,636 堤を火薬で壊す? はい。 393 00:30:37,636 --> 00:30:40,539 ⚟行くぞ! ほら 早く持ってこい。 行くぞ 行くぞ。 394 00:30:40,539 --> 00:30:43,241 さっさと運べ! 395 00:30:47,312 --> 00:30:49,981 このことを すぐに 沢田様に。 396 00:30:49,981 --> 00:30:53,652 私は ここに残り 卯之吉様たちをお助けします。 397 00:30:53,652 --> 00:30:55,654 分かった。 398 00:31:00,459 --> 00:31:03,261 化け物の正体は火薬だった? 399 00:31:03,261 --> 00:31:08,600 はい。 前回の破裂は 火薬の威力を 試すためのものだったようです。 400 00:31:08,600 --> 00:31:11,903 じゃあ これから火薬を仕掛けるとしたら どこだ? 401 00:31:15,273 --> 00:31:17,976 これを見てください。 402 00:31:21,146 --> 00:31:25,283 恐らく この辺りです。 403 00:31:25,283 --> 00:31:27,953 鍼や灸のツボと同じ。 404 00:31:27,953 --> 00:31:30,288 ここに仕掛ければ 水の力を借りて➡ 405 00:31:30,288 --> 00:31:33,191 利根川の堤を 大きく突き崩すことができます。 406 00:31:33,191 --> 00:31:36,161 よし 心得た! 407 00:31:36,161 --> 00:31:42,868 ♬~ 408 00:31:42,868 --> 00:31:44,836 ⚟曲者だ! 409 00:31:44,836 --> 00:31:47,639 ⚟(剣戟の音) ⚟うわっ…! 410 00:31:47,639 --> 00:31:49,975 ⚟(剣戟の音) ⚟ううっ…! 411 00:31:49,975 --> 00:31:52,310 ⚟(剣戟の音) 412 00:31:52,310 --> 00:31:54,613 ううっ…! 413 00:31:58,984 --> 00:32:01,286 美鈴さん…。 414 00:32:04,589 --> 00:32:06,925 若旦那 急ぎやしょう。 415 00:32:06,925 --> 00:32:09,628 はいはい…。 416 00:32:13,265 --> 00:32:16,268 ⚟(物音) 417 00:32:43,628 --> 00:32:47,966 いたぞ。 取り囲め! 418 00:32:47,966 --> 00:32:51,636 邪魔だ…。 あっ…! 419 00:32:51,636 --> 00:32:53,972 何だ? てめえは。 420 00:32:53,972 --> 00:32:56,975 あっ… あのばか。 421 00:32:59,845 --> 00:33:04,549 月下にうごめく不届き者めら…。 422 00:33:07,252 --> 00:33:12,924 剣豪同心 八巻卯之吉 ここに見参! 423 00:33:12,924 --> 00:33:16,228 同心の八巻だ! 引け 引け! 424 00:33:17,796 --> 00:33:20,498 うわ~…! 逃げろ…! 425 00:33:25,937 --> 00:33:29,608 兄さん こっちよ こっち。 426 00:33:29,608 --> 00:33:33,945 こう暗くっちゃ 幽霊が出るかもしれないねえ。 427 00:33:33,945 --> 00:33:36,281 大丈夫よ。 428 00:33:36,281 --> 00:33:38,617 ⚟(黒淵)おい!➡ 429 00:33:38,617 --> 00:33:41,620 こんな所で何してる? 430 00:33:48,960 --> 00:33:52,831 三国屋? (燕二郎)逃げ出しやがったな。 431 00:33:52,831 --> 00:33:57,969 この野郎! ⚟おうおう おうおう! 待て! こら! 432 00:33:57,969 --> 00:34:04,242 そのお方こそ 本物の八巻の旦那よ。 433 00:34:04,242 --> 00:34:08,914 敵の真っただ中に乗り込むとは お見それいたしやした。 434 00:34:08,914 --> 00:34:12,584 こいつが? ⚟(沢田)いたぞ! 435 00:34:12,584 --> 00:34:15,253 一人も逃すな! かかれ! 436 00:34:15,253 --> 00:34:18,256 くそっ…! 437 00:34:21,126 --> 00:34:24,429 銀八! お初ちゃんを。 へい。 438 00:34:26,264 --> 00:34:30,969 同心 八巻をしとめれば 名が上がる! 439 00:34:42,280 --> 00:35:06,471 ♬~ 440 00:35:06,471 --> 00:35:09,441 おい 目を覚ませ。 441 00:35:09,441 --> 00:35:13,244 おおっ… ハハハ…! 442 00:35:13,244 --> 00:35:16,915 源さん? どうなった? 443 00:35:16,915 --> 00:35:18,917 ⚟こっちだ…! 444 00:35:25,590 --> 00:35:28,259 旦那…! 445 00:35:28,259 --> 00:35:34,566 一瞬で倒すとは やっぱり すげえ! …のか? 446 00:35:36,134 --> 00:35:39,871 うわさどおりの すごいお同心様だ。 447 00:35:39,871 --> 00:35:42,173 ⚟来い…! (お初)ああっ…! 448 00:36:02,127 --> 00:36:05,897 濱島様。 美鈴殿。 449 00:36:05,897 --> 00:36:08,199 一体 何を? 450 00:36:12,570 --> 00:36:15,240 この火薬で ここを吹っ飛ばす。 451 00:36:15,240 --> 00:36:19,911 そうすれば 下流の堤が破られても 大水にはならない。 452 00:36:19,911 --> 00:36:21,846 危険です。 おやめください。 453 00:36:21,846 --> 00:36:24,783 今の私には こうするより術はないんです。 454 00:36:24,783 --> 00:36:30,255 卯之吉様は あなたを信じているのですよ。 だから 一緒に力を合わせて…。 455 00:36:30,255 --> 00:36:33,158 民の苦しみを救い 仲間たちの悪行を食い止めるためにも➡ 456 00:36:33,158 --> 00:36:35,927 私がやるしかない! 濱島様! 457 00:36:35,927 --> 00:36:37,929 やるしかないんです! 458 00:36:42,267 --> 00:36:45,603 ハハハハ…! 459 00:36:45,603 --> 00:36:48,506 てめえら みんな 吹っ飛ばしてやらあ! 460 00:36:48,506 --> 00:36:50,475 ⚟火薬だ! 逃げろ! 461 00:36:50,475 --> 00:36:53,478 いかん! 皆 下がれ 下がれ。 462 00:36:53,478 --> 00:36:56,614 ハハハハ…! ⚟離れろ! 爆発するぞ! 463 00:36:56,614 --> 00:37:01,219 (燕二郎)これで終わりだ! ハハハハ…! 464 00:37:01,219 --> 00:37:03,521 ハハハ…。 465 00:37:06,091 --> 00:37:10,228 銀八! よくやった! よっ 銀さん! 466 00:37:10,228 --> 00:37:13,565 さすがは俺たちの銀八親分だぜ。 467 00:37:13,565 --> 00:37:15,867 (お初)兄さん! 468 00:37:17,435 --> 00:37:20,438 ⚟(爆発音) 469 00:37:22,240 --> 00:37:28,546 (爆発音) 470 00:37:34,586 --> 00:37:39,257 <そして 翌朝 濱島の策のとおり➡ 471 00:37:39,257 --> 00:37:41,593 川の水は新田へと流れ➡ 472 00:37:41,593 --> 00:37:46,898 下流の多くの村は 救われたのでありました> 473 00:37:53,938 --> 00:37:56,274 ありがとよ。 474 00:37:56,274 --> 00:38:02,547 兄さん かっこよかった。 さすが 江戸一番の岡っ引き! 475 00:38:02,547 --> 00:38:08,887 お初坊… いや お初。 476 00:38:08,887 --> 00:38:11,789 はい。 477 00:38:11,789 --> 00:38:15,560 おめえさえよけりゃ 江戸で おいらと…。 478 00:38:15,560 --> 00:38:19,230 えっ? あの… その…。 479 00:38:19,230 --> 00:38:22,567 直次郎さん! 480 00:38:22,567 --> 00:38:25,470 直次郎? 481 00:38:25,470 --> 00:38:29,240 江戸での後見人をしてくれる人が 見つかったの。 482 00:38:29,240 --> 00:38:32,544 いとこの銀八兄さん。 483 00:38:35,914 --> 00:38:42,253 (直次郎)そりゃ よかった。 これで 晴れて 一緒に暮らせるな。 484 00:38:42,253 --> 00:38:46,257 うん。 一緒だね。 ああ。 485 00:38:48,927 --> 00:38:53,598 ヘヘ… よっ! ご両人! 486 00:38:53,598 --> 00:38:55,533 お似合いでげす! 487 00:38:55,533 --> 00:38:59,270 兄さん よろしくね。 おう 任せとけ お初坊。 488 00:38:59,270 --> 00:39:02,173 よっ! 日本一! 489 00:39:02,173 --> 00:39:04,475 ハハハハ…! 490 00:39:11,549 --> 00:39:17,222 <ところが 数日たっても 濱島と美鈴の行方は➡ 491 00:39:17,222 --> 00:39:20,925 分からないままでございました> 492 00:39:23,094 --> 00:39:25,897 ⚟(源之丞)卯之さん! 493 00:39:25,897 --> 00:39:28,199 卯之さん! 494 00:39:29,767 --> 00:39:34,572 村人が上流で見つけた。 美鈴殿のものだ。 495 00:39:34,572 --> 00:39:44,582 ♬~ 496 00:39:44,582 --> 00:39:50,255  回想 いざというとき 私がお守りせねば…。 497 00:39:50,255 --> 00:39:56,594 ♬~ 498 00:39:56,594 --> 00:40:00,465 卯之さん…。 499 00:40:00,465 --> 00:40:02,934 大丈夫です。 500 00:40:02,934 --> 00:40:07,605 美鈴さんは きっと どこかにいます。 501 00:40:07,605 --> 00:40:13,478 私は そう信じています。 502 00:40:13,478 --> 00:40:25,189 ♬~ 503 00:40:30,628 --> 00:40:33,631 <次回は…> 504 00:40:35,300 --> 00:40:37,235 隅に置けませんね。 505 00:40:37,235 --> 00:40:39,170 あの一件から10年か。 506 00:40:39,170 --> 00:40:42,974 志なくしちまったら 生きてるかいもねえぜ。 507 00:40:42,974 --> 00:40:44,909 変だろう? 変です。 508 00:40:44,909 --> 00:40:46,844 鬼姫が死んだりするか! 509 00:40:46,844 --> 00:40:50,315 どこかで きっと 生きてるはずだ。 510 00:40:50,315 --> 00:42:16,934 ♬~ 511 00:42:16,934 --> 00:42:24,809 ♬~ 512 00:42:24,809 --> 00:42:54,105 ♬~