1 00:00:33,534 --> 00:00:36,938 (順吉)この男が ばあさんの財産 乗っ取ろうとしたんだよ。 2 00:00:36,938 --> 00:00:40,808 (朋美)もう二度と 先生の前に 姿を現さないで下さい。 3 00:00:40,808 --> 00:00:42,810 がん… ですか? 4 00:00:42,810 --> 00:00:46,614 (山岡)悩まれるのは あなたに未来があるからです。 5 00:00:46,614 --> 00:00:50,952 この少年は がれきの町となった 荒野の中に➡ 6 00:00:50,952 --> 00:00:57,625 呆然と立ち尽くしていました。 そして その先の がれきの中に➡ 7 00:00:57,625 --> 00:01:06,300 彼の妹もいました。 彼の妹は… 生きていました。 8 00:01:06,300 --> 00:01:12,974 そして そのあとで 彼は…。 9 00:01:12,974 --> 00:01:16,844 ♬~ 10 00:01:16,844 --> 00:01:21,649 一つの罪を犯しました…。 11 00:01:21,649 --> 00:01:33,649 ♬~ 12 00:01:37,131 --> 00:01:43,131 この少年は… 私です。 13 00:01:48,809 --> 00:01:53,948 原爆だけが 悪魔ではありません。 14 00:01:53,948 --> 00:02:03,248 人間の… 私の心の中にも 悪魔が住み着いたのです。 15 00:02:05,559 --> 00:02:07,559 先生…。 16 00:02:09,497 --> 00:02:11,797 大野さん…。 17 00:02:13,968 --> 00:02:21,668 人の心は… 弱いものです。 18 00:02:29,517 --> 00:02:32,920 先生…。 19 00:02:32,920 --> 00:02:38,592 私… 先生と亀田さんに 初めて お会いした時➡ 20 00:02:38,592 --> 00:02:44,465 先生に 救われたような気がしました。 21 00:02:44,465 --> 00:02:53,465 私は 夫から逃げて… 主婦という仕事から逃げて…。 22 00:02:55,943 --> 00:03:01,243 家族からも逃げて… 家を飛び出したんです。 23 00:03:03,284 --> 00:03:08,956 いえ… 自分自身から 逃げていたのかもしれません。 24 00:03:08,956 --> 00:03:11,625 自分の未来からも…。 25 00:03:11,625 --> 00:03:15,296 ♬~ 26 00:03:15,296 --> 00:03:22,296 私… 自分の道を見失っていたんです。 27 00:03:24,305 --> 00:03:35,583 そんな時 亀田さんが 「僕たちは長崎に行きます」って。 28 00:03:35,583 --> 00:03:39,920 ♬~ 29 00:03:39,920 --> 00:03:52,933 その時から お二人は… 長崎は… 私の道しるべになったんです。 30 00:03:52,933 --> 00:03:55,269 ♬~ 31 00:03:55,269 --> 00:03:57,605 (章吾)乗っていきますか? 32 00:03:57,605 --> 00:04:15,156 ♬~ 33 00:04:15,156 --> 00:04:17,925 先生…。 34 00:04:17,925 --> 00:04:24,298 ご家族を亡くした方々の悲しみが どれほどのものか➡ 35 00:04:24,298 --> 00:04:31,572 私には よく分かりませんが 先生のその… 心の痛みは➡ 36 00:04:31,572 --> 00:04:38,245 きっと 人の心に 深く届くのではないでしょうか。 37 00:04:38,245 --> 00:04:59,545 ♬~ 38 00:05:19,620 --> 00:05:29,296 昭和20年8月9日 私は この真下には いませんでした。 39 00:05:29,296 --> 00:05:33,167 長崎に向かう 列車の中にいたのです。 40 00:05:33,167 --> 00:05:37,905 炎天下を半日かけて 線路伝いに歩き➡ 41 00:05:37,905 --> 00:05:43,577 私は 無残に破壊された 故郷を見たのです。 42 00:05:43,577 --> 00:05:46,247 家に向かう道すがら➡ 43 00:05:46,247 --> 00:05:53,120 町の外に向かって歩く 何人もの人々に出会いました。 44 00:05:53,120 --> 00:06:01,595 髪は逆立ち 皮膚は焼けただれ 虚ろな目をした無言の行列です。 45 00:06:01,595 --> 00:06:10,604 私は怖かった。 目を合わさずに 必死に家に向かいました。 46 00:06:10,604 --> 00:06:16,477 長崎の 破壊され尽くした がれきの中に立った時➡ 47 00:06:16,477 --> 00:06:26,153 点々と 白い雪のようなものが 見えました。 それは人骨でした。 48 00:06:26,153 --> 00:06:33,827 私は その場に膝を折り 号泣致しました。 49 00:06:33,827 --> 00:06:35,763 そして その向こうに➡ 50 00:06:35,763 --> 00:06:41,235 黒焦げになった父と母の姿を 見つけたのです。 51 00:06:41,235 --> 00:06:45,906 その時には 悲しいという気持ちが 湧いてきませんでした。 52 00:06:45,906 --> 00:06:53,581 私の涙が止まりました。 あまりにも熱い空気の中で➡ 53 00:06:53,581 --> 00:06:58,919 私の涙も かれ果てたのかもしれません。 54 00:06:58,919 --> 00:07:00,854 その時です…。 55 00:07:00,854 --> 00:07:03,791 (千代子)お兄ちゃん…。 千代子! 56 00:07:03,791 --> 00:07:09,563 大丈夫か? 千代子 大丈夫か? 57 00:07:09,563 --> 00:07:15,469 お兄ちゃん… お兄ちゃん…。 58 00:07:15,469 --> 00:07:33,754 ♬~ 59 00:07:33,754 --> 00:07:42,463 お水… お水… お水…。 60 00:07:42,463 --> 00:07:47,234 ♬~ 61 00:07:47,234 --> 00:07:50,571 ここで休もうな。 千代子 ここで休もうな。 62 00:07:50,571 --> 00:07:52,871 待っとれよ 千代子。 63 00:07:57,911 --> 00:08:01,248 お水を下さい。 64 00:08:01,248 --> 00:08:03,183 お水を下さい。 お水を もらえませんか? 65 00:08:03,183 --> 00:08:05,586 お水を下さい。 少しでいいんです。 66 00:08:05,586 --> 00:08:08,922 お水を もらえませんでしょうか? 少しでいいんです。 67 00:08:08,922 --> 00:08:11,825 少しで… なんとか…。 少しでいいんです! 68 00:08:11,825 --> 00:08:15,796 (泣き声) お水を下さい。 69 00:08:15,796 --> 00:08:19,496 千代子 お水もらったぞ! 70 00:08:25,272 --> 00:08:27,972 千代子…。 71 00:08:29,943 --> 00:08:33,643 千代子… 千代子…。 72 00:08:35,749 --> 00:08:42,890 私は 妹が望んだ最後の水を 飲んでしまったのです。 73 00:08:42,890 --> 00:08:52,900 千代子は 私が殺したも同然です。 私は 断罪されるべき人間です。 74 00:08:52,900 --> 00:09:01,241 大野さん… 私こそ あなたに 感謝しなければなりません。 75 00:09:01,241 --> 00:09:04,144 ♬~ 76 00:09:04,144 --> 00:09:08,582 あの雨の中にいた あなたは➡ 77 00:09:08,582 --> 00:09:13,253 地に足を着け はだしで立っておられた。 78 00:09:13,253 --> 00:09:18,125 それは美しい姿でした。 79 00:09:18,125 --> 00:09:25,265 大野さん… 私こそ あなたに救われたのですよ。 80 00:09:25,265 --> 00:09:29,603 ♬~ 81 00:09:29,603 --> 00:09:32,206 先生…。 82 00:09:32,206 --> 00:09:41,215 ♬~ 83 00:09:41,215 --> 00:09:50,557 先生… また一緒に 旅を続けてくれませんか? 84 00:09:50,557 --> 00:09:56,897 ♬~ 85 00:09:56,897 --> 00:09:59,197 もう少しだけ…。 86 00:10:01,235 --> 00:10:45,612 ♬~ 87 00:10:45,612 --> 00:10:49,950 亀田君…。 はい。 88 00:10:49,950 --> 00:10:53,250 私は ここまでです。 89 00:10:56,623 --> 00:11:01,495 悲劇に大きいも小さいも ありません。 90 00:11:01,495 --> 00:11:09,495 今度は… あなたが自己開示を する番では ないでしょうか? 91 00:11:15,309 --> 00:11:21,648 旅は終わりません。 少し離れるだけです。 92 00:11:21,648 --> 00:11:25,648 私は ここに 優太君と残ります。 93 00:11:29,990 --> 00:11:31,925 大野さん…。 94 00:11:31,925 --> 00:11:34,595 はい。 95 00:11:34,595 --> 00:11:40,467 亀田君の話を聞いてあげて下さい。 96 00:11:40,467 --> 00:11:42,767 はい。 97 00:12:07,961 --> 00:12:13,834 ここが 母の働いていた場所です。 98 00:12:13,834 --> 00:12:19,134 施設を出たあとに 一度だけ ここに来ました。 99 00:12:21,308 --> 00:12:28,982 父の顔は知りませんが この島の炭坑夫だったそうです。 100 00:12:28,982 --> 00:12:33,253 養護施設には 5歳の時に引き取られました。 101 00:12:33,253 --> 00:12:38,926 山岡先生と初めてお会いしたのは 10歳の時です。 102 00:12:38,926 --> 00:12:45,265 施設の人と一緒に 祈念館で 先生のお話を聞きました。 103 00:12:45,265 --> 00:12:52,265 その時 「廃墟に立つ少年」の写真も 見ました。 104 00:12:56,276 --> 00:13:02,950 覚えているのは 先生の目と手です。 105 00:13:02,950 --> 00:13:05,852 悲しい目だなと思いました。 106 00:13:05,852 --> 00:13:12,626 それと同時に 怒ってもいるようでした。 107 00:13:12,626 --> 00:13:21,635 世界に… 人に… 全てに悲しんでいて…➡ 108 00:13:21,635 --> 00:13:26,506 自分にも怒っているような 目でした。 109 00:13:26,506 --> 00:13:32,245 僕も… 誰かに怒っていました。 110 00:13:32,245 --> 00:13:35,245 誰かに…。 111 00:13:37,117 --> 00:13:45,258 人と自分です。 偽る事を覚えて…➡ 112 00:13:45,258 --> 00:13:50,958 施設を出てから ずっと 人をだまして生きてきました。 113 00:13:54,267 --> 00:13:59,139 それでも 人を救った気に なってたんです。 114 00:13:59,139 --> 00:14:06,847 僕に だまされた人は 笑顔になるからです。 115 00:14:06,847 --> 00:14:10,817 その度に 苦しいんです。 116 00:14:10,817 --> 00:14:19,117 でも なぜか… そうなってでも 人の笑った顔が見たくなるんです。 117 00:14:21,495 --> 00:14:27,495 そうやって… だまし続けて生きてきたんです。 118 00:14:29,970 --> 00:14:37,577 僕の表情も 口から出る言葉も ウソばかりなんです。 119 00:14:37,577 --> 00:14:39,913 亀田さん…。 120 00:14:39,913 --> 00:14:47,913 でも 大野さんと出会って 僕も救われました。 121 00:14:49,923 --> 00:14:53,223 そんな…。 122 00:14:57,597 --> 00:15:02,269 本当は この島に来るのが怖かった。 123 00:15:02,269 --> 00:15:07,941 でも… みんなと一緒に 来たかったんです。 124 00:15:07,941 --> 00:15:16,283 ♬~ 125 00:15:16,283 --> 00:15:23,156 やり残した事があります。 それを済ませようと思います。 126 00:15:23,156 --> 00:15:26,626 ♬~ 127 00:15:26,626 --> 00:15:28,962 はい。 128 00:15:28,962 --> 00:15:32,662 ♬~ 129 00:15:36,770 --> 00:15:41,908 山岡さん。 何ですか? 優太君。 130 00:15:41,908 --> 00:15:47,581 山岡さんの話を みんなに 話したらいいと思うんだ。 131 00:15:47,581 --> 00:15:53,920 千代子の話を みんなに 語るというのですか? 132 00:15:53,920 --> 00:15:56,823 そう…。 133 00:15:56,823 --> 00:16:02,596 最後の一滴の水と 命の話ですよ。 134 00:16:02,596 --> 00:16:04,596 うん…。 135 00:16:06,466 --> 00:16:10,766 山岡さんの言葉は みんなに伝わるよ。 136 00:16:12,939 --> 00:16:20,639 私は… 優太君自身の言葉を 聞いてみたいです。 137 00:16:35,562 --> 00:16:40,233 ねえ…。 何? 138 00:16:40,233 --> 00:16:47,233 ここ 出ていくの? うん…。 139 00:16:49,242 --> 00:16:53,942 お願いがあるんだけど。 いいよ。 140 00:16:55,916 --> 00:17:01,254 この語り部の会なんだけど…。 141 00:17:01,254 --> 00:17:05,592 戦争や原爆を知ってる世代が どんどん少なくなってるだろ。 142 00:17:05,592 --> 00:17:08,261 だから そういう人たちの体験を 若い人たちが➡ 143 00:17:08,261 --> 00:17:11,932 少しでも語り継いでいこう っていう会なんだ。 144 00:17:11,932 --> 00:17:17,804 僕なんかでも 参加できるのかな? 145 00:17:17,804 --> 00:17:20,504 優太君が? うん。 146 00:17:23,944 --> 00:17:30,283 どんな話を? 山岡さんの話。 147 00:17:30,283 --> 00:17:37,283 先生は? 僕の話を聞きたいって…。 148 00:17:39,092 --> 00:17:42,792 会の人なら知ってるよ。 149 00:17:50,237 --> 00:17:53,537 (優太)すいません。 150 00:17:57,110 --> 00:18:05,585 森村優太です。 東京から来ました。 この会に参加したいと思って。 151 00:18:05,585 --> 00:18:08,488 よろしくお願いします…。 152 00:18:08,488 --> 00:18:13,927 それで 君は どんな話をするつもりなの? 153 00:18:13,927 --> 00:18:16,227 それは…。 154 00:18:19,599 --> 00:18:22,936 僕らは 遊びやボランティアで やってる訳じゃないんで➡ 155 00:18:22,936 --> 00:18:26,606 はっきりしてもらわないと 困るんだよね。 156 00:18:26,606 --> 00:18:29,276 森村君は 長崎の事 どこで知ったのかな? 157 00:18:29,276 --> 00:18:33,976 東京では 原爆の事とか ちゃんと教えてるんですか? 158 00:18:35,882 --> 00:18:40,553 語り部の山岡先生に 教えてもらいました。 159 00:18:40,553 --> 00:18:44,224 山岡さんですって。 山岡先生。 山岡さんか…。 160 00:18:44,224 --> 00:18:46,924 先生は すごい人です。 161 00:19:17,123 --> 00:19:19,592 (桂子)ここは? 162 00:19:19,592 --> 00:19:24,264 今日から ここが 桂子の新しいおうちだよ。 163 00:19:24,264 --> 00:19:27,600 おうち? 164 00:19:27,600 --> 00:19:29,600 そう…。 165 00:19:35,875 --> 00:19:39,575 あなたの おうちは? 166 00:19:44,551 --> 00:19:51,424 うちは… もうないんだ。 167 00:19:51,424 --> 00:19:56,724 また 旅に出るの? 168 00:20:00,567 --> 00:20:02,867 そう…。 169 00:20:05,438 --> 00:20:09,242 加藤桂子さんですね? 170 00:20:09,242 --> 00:20:14,114 そうです。 よろしくお願いします。 171 00:20:14,114 --> 00:20:19,814 じゃあ 桂子さん 行きましょうか。 お友達も たくさんいますよ。 172 00:20:27,260 --> 00:20:29,960 ちょっと待って。 173 00:20:43,276 --> 00:20:45,576 好きよ…。 174 00:20:47,614 --> 00:20:50,283 ウソつき…。 175 00:20:50,283 --> 00:20:58,158 ♬~ 176 00:20:58,158 --> 00:21:02,295 行ってらっしゃい。 177 00:21:02,295 --> 00:21:23,316 ♬~ 178 00:21:23,316 --> 00:21:25,985 亀田さん…。 179 00:21:25,985 --> 00:21:29,322 ♬~ 180 00:21:29,322 --> 00:21:32,592 どうしたんですか? 181 00:21:32,592 --> 00:21:36,930 ♬~ 182 00:21:36,930 --> 00:21:41,601 これから 警察に行きます。 183 00:21:41,601 --> 00:21:50,610 ♬~ 184 00:21:50,610 --> 00:21:53,910 大野さん…。 はい。 185 00:21:57,484 --> 00:22:00,784 優太君は きっと大丈夫です。 186 00:22:03,623 --> 00:22:07,623 僕に これをくれました。 187 00:22:10,296 --> 00:22:12,596 タマコ。 188 00:22:16,636 --> 00:22:22,509 章吾さん… 今まで ありがとうございました。 189 00:22:22,509 --> 00:22:27,509 いえ… 僕の方こそ。 190 00:22:31,918 --> 00:22:35,618 抱き締めてもいいですか? 191 00:22:50,937 --> 00:23:21,237 ♬~ 192 00:23:24,637 --> 00:23:30,337 (篠崎)今日は俺が当番なんだ。 邪魔するなって言ったろ。 193 00:23:32,912 --> 00:23:39,586 邪魔は せんよ。 お前が嫌だと 言うなら 黙っててやるよ。 194 00:23:39,586 --> 00:23:41,586 えっ? 195 00:23:43,923 --> 00:23:49,596 フフフッ。 そうか そうか。 分かったよ。 196 00:23:49,596 --> 00:23:55,268 お前 うちに居づらいんだろう。 ハハッ。 197 00:23:55,268 --> 00:24:01,941 森村君っていったか? この子に お前の話 したんだ。 198 00:24:01,941 --> 00:24:05,812 お前みたいに 人間嫌いで 偏屈な男が➡ 199 00:24:05,812 --> 00:24:09,616 何を血迷ったか 見ず知らずの若い連中を➡ 200 00:24:09,616 --> 00:24:14,487 うちに泊めるなんてのはな 何か理由があるんだろうって。 201 00:24:14,487 --> 00:24:17,290 どんな理由だ? 202 00:24:17,290 --> 00:24:23,630 年取って 男が独り暮らししてると どんなに意地張ったって➡ 203 00:24:23,630 --> 00:24:31,904 心細くなるもんだってな。 山岡孝吉も人恋しくなったのか? 204 00:24:31,904 --> 00:24:36,776 ただのジジイになったって事だよ。 そのとおりだよ。 205 00:24:36,776 --> 00:24:43,516 ほう… お前 負けを認めるのか? 206 00:24:43,516 --> 00:24:48,216 私が みんなに救われたんだ。 207 00:24:50,256 --> 00:24:54,927 ほう~ そりゃいいな~。 208 00:24:54,927 --> 00:25:03,269 篠崎 お前も長生きしろよ。 えっ? ハハハッ。 209 00:25:03,269 --> 00:25:09,142 俺たちの言葉が 若い人に 届くまでは 死ねやせんよ。 210 00:25:09,142 --> 00:25:11,442 ハハハハッ。 211 00:25:35,902 --> 00:25:40,902 [スピーカ] 212 00:25:42,775 --> 00:25:44,911 もしもし? 213 00:25:44,911 --> 00:25:46,846 (浩光)優太が? 214 00:25:46,846 --> 00:25:49,582 語り部の会に参加して➡ 215 00:25:49,582 --> 00:25:52,485 みんなの前で話したいって 自分から言ったのよ。 216 00:25:52,485 --> 00:25:58,925 [スピーカ]若い人たちが 被爆者の声を 語り継ぐ会なのよ。 217 00:25:58,925 --> 00:26:03,262 ふ~ん。 よく分かんねえな。 自分が体験した事じゃなく➡ 218 00:26:03,262 --> 00:26:07,934 人の体験を語るって事? だから それが会の趣旨なのよ。 219 00:26:07,934 --> 00:26:09,869 被爆体験者は みんな お年寄りで➡ 220 00:26:09,869 --> 00:26:13,272 語り続ける人たちが 少なくなってきてるの。 221 00:26:13,272 --> 00:26:17,143 だから 若い人たちが それを自分たちの声として➡ 222 00:26:17,143 --> 00:26:22,281 語り継ごうという会なのよ。 その会にね 優太が自分から➡ 223 00:26:22,281 --> 00:26:26,953 参加したいって決めたのよ。 すごいと思わない? 224 00:26:26,953 --> 00:26:29,622 そんな事よりも あいつは今 高校に戻って➡ 225 00:26:29,622 --> 00:26:31,891 きちんと勉強しなきゃいけない 時期なんじゃないのか? 226 00:26:31,891 --> 00:26:34,560 そんな ボランティアみたいな事 やってる場合じゃないだろ? 227 00:26:34,560 --> 00:26:37,463 [スピーカ]いいのかよ? あいつの母親として➡ 228 00:26:37,463 --> 00:26:40,233 しっかり見守ってやれよ 自分の子どもだろ? 229 00:26:40,233 --> 00:26:42,902 あなたの子どもです! 230 00:26:42,902 --> 00:26:46,572 [スピーカ]優太が変わろうとしてる姿を➡ 231 00:26:46,572 --> 00:26:49,242 あなたにも見てもらおうと 思ったけど➡ 232 00:26:49,242 --> 00:26:53,112 でも 興味なさそうね。 ボランティアっていうのが➡ 233 00:26:53,112 --> 00:26:55,114 俺には 自己満にしか 思えないんだよ。 234 00:26:55,114 --> 00:26:58,918 私が言いたいのは そういう事じゃないわ。 235 00:26:58,918 --> 00:27:01,254 長崎に来いって話だろ? 236 00:27:01,254 --> 00:27:08,594 本当に 人の話の聞けない人ね~。 いいわ もう! じゃあ! 237 00:27:08,594 --> 00:27:12,265 おい? ちょっと! [スピーカ](不通音) 何だよ? 238 00:27:12,265 --> 00:27:15,601 (健太)お母さんだろ? おう 何だ いたのか。 239 00:27:15,601 --> 00:27:19,472 いたよ ずっと前からね。 そうか。 240 00:27:19,472 --> 00:27:23,772 いいのかよ? 何が? 241 00:27:26,612 --> 00:27:49,569 ♬~ 242 00:27:49,569 --> 00:27:53,239 (大森)いいんじゃないの 若い人が こういう事やるってのは。 243 00:27:53,239 --> 00:27:55,908 ありがとうございます。 あの これ ここに➡ 244 00:27:55,908 --> 00:27:59,579 置かせてもらっていいですか? ああ。 じゃあ 紐つけて➡ 245 00:27:59,579 --> 00:28:04,450 栓抜きんとこ ぶら下げとけば? はい ありがとうございます。 246 00:28:04,450 --> 00:28:07,253 ♬~ 247 00:28:07,253 --> 00:28:09,589 大野さん。 はい。 248 00:28:09,589 --> 00:28:12,258 こういう言葉 知ってる? 249 00:28:12,258 --> 00:28:14,193 ♬~ 250 00:28:14,193 --> 00:28:19,599 「怒りの広島 祈りの長崎」。 251 00:28:19,599 --> 00:28:22,935 祈りの…。 252 00:28:22,935 --> 00:28:25,838 長崎らしいだろ。 253 00:28:25,838 --> 00:28:28,608 ♬~ 254 00:28:28,608 --> 00:28:31,510 はい。 255 00:28:31,510 --> 00:28:35,414 (知佐子)こんにちは…。 あっ 久しぶり! 256 00:28:35,414 --> 00:28:40,553 知佐子! あ~ どうしたの? 257 00:28:40,553 --> 00:28:43,222 ちょっと 朋美の顔 見たくなってね。 258 00:28:43,222 --> 00:28:46,893 え~ うれしいな~。 また お知り合い? 259 00:28:46,893 --> 00:28:50,763 昔からの親友なんです。 こんにちは。 260 00:28:50,763 --> 00:28:53,766 昼休みだから 外で ゆっくりしてくれば? 261 00:28:53,766 --> 00:28:56,235 いいんですか? うん。 262 00:28:56,235 --> 00:28:59,906 すいません。 263 00:28:59,906 --> 00:29:04,577 随分さ こっちに なじんでるよね? うん。 264 00:29:04,577 --> 00:29:08,915 どうすんの? このまま 腰据えちゃうの~? 265 00:29:08,915 --> 00:29:13,786 そうだね~。 どうするかな~? 266 00:29:13,786 --> 00:29:20,259 旦那さんの事は どうすんのよ? あの人は 何にも変わらないね。 267 00:29:20,259 --> 00:29:23,930 優太の事で 私に 結構 厳しく言ってくるんだけど➡ 268 00:29:23,930 --> 00:29:30,603 自分は全然。 優太の事に あんまり興味ないみたい。 269 00:29:30,603 --> 00:29:34,206 でも あの人だけが 悪い訳じゃないのよ。 270 00:29:34,206 --> 00:29:37,877 私もね 子育てに かかりっきりで➡ 271 00:29:37,877 --> 00:29:43,215 あの人の事 ほったらかしに してた時もあるし…。 272 00:29:43,215 --> 00:29:49,889 愛っていうか 寄り添う気持ち? みたいなものが➡ 273 00:29:49,889 --> 00:29:53,225 いつから どっちから 足りなくなっていったのか➡ 274 00:29:53,225 --> 00:29:55,895 私にも よく分かんないの。 275 00:29:55,895 --> 00:29:59,765 男と暮らしていくのって 楽じゃないよね~。 276 00:29:59,765 --> 00:30:07,239 砂漠に 花を咲かせるっていうかさ 面倒でも 毎日お水あげたり➡ 277 00:30:07,239 --> 00:30:12,111 今どんな感じなのかなって 様子見て 世話してあげたり➡ 278 00:30:12,111 --> 00:30:14,580 そういうの ちゃんと やっとかないと➡ 279 00:30:14,580 --> 00:30:17,917 愛って かれちゃうんだよね~。 280 00:30:17,917 --> 00:30:24,790 疲れてくると 何か そういうのは 努力? 281 00:30:24,790 --> 00:30:28,561 形だけに思えてくる時も あるけどさ➡ 282 00:30:28,561 --> 00:30:33,933 それでも 続けてかないとさ…。 283 00:30:33,933 --> 00:30:41,607 それでも続けていくと… その先に何が見えるのかな~? 284 00:30:41,607 --> 00:30:44,276 ♬~ 285 00:30:44,276 --> 00:30:48,948 夫婦愛…。 286 00:30:48,948 --> 00:30:56,622 いや 分かんない。 分かんないね~。 フフッ。 287 00:30:56,622 --> 00:31:01,622 ♬~ 288 00:31:03,963 --> 00:31:07,633 (健太)たそがれてるな。 289 00:31:07,633 --> 00:31:13,506 たそがれは夕方だよ。 もう終わってんだよ。 290 00:31:13,506 --> 00:31:19,206 長崎 行こうよ。 何だよ? 291 00:31:25,985 --> 00:31:27,920 どうしたんだ? 292 00:31:27,920 --> 00:31:33,592 優太に言って送ってもらった プリントアウト。 293 00:31:33,592 --> 00:31:37,263 俺 行ってみたいな。 何 のんきな事 言ってんだ? 294 00:31:37,263 --> 00:31:39,932 お前 就職活動だろ? 295 00:31:39,932 --> 00:31:45,805 内定 取れたよ。 広告代理店の白雲堂。 296 00:31:45,805 --> 00:31:51,544 そうか~ いやいやいや 悪くない会社じゃないか。 297 00:31:51,544 --> 00:31:55,481 いや やっぱり お前は ちゃっかりしてんな~。 298 00:31:55,481 --> 00:31:57,950 ちゃっかりって…。 299 00:31:57,950 --> 00:32:02,288 就職決まった息子に 言う言葉かよ。 300 00:32:02,288 --> 00:32:07,626 親父は親父だな やっぱり。 フフッ。 301 00:32:07,626 --> 00:32:10,296 今から 行こうよ。 302 00:32:10,296 --> 00:32:12,231 今は もう 飛行機 飛んでないよ。 303 00:32:12,231 --> 00:32:17,531 お母さんみたいに 車でさ。 車? そう。 304 00:32:19,972 --> 00:32:25,845 バカヤロー… お前も運転しろよ。 305 00:32:25,845 --> 00:32:28,981 いいよ。 よし! 306 00:32:28,981 --> 00:32:35,254 ♬~ 307 00:32:35,254 --> 00:32:39,592 でも びっくりしちゃったね。 優太の事か? 308 00:32:39,592 --> 00:32:44,930 お母さんだよ。 車あげちゃった事か? 309 00:32:44,930 --> 00:32:47,833 それは驚かなかった。 だって お母さんって➡ 310 00:32:47,833 --> 00:32:51,270 そういう事 しそうな感じじゃん。 意外と大胆なんだよ。 311 00:32:51,270 --> 00:32:58,144 そうか~? 俺は驚いたけどね。 親父は気付いてないんだよ。 312 00:32:58,144 --> 00:33:03,282 あの人 割と 思い切りの いいところあったぜ。 313 00:33:03,282 --> 00:33:08,621 思い切りいいか? 森村の弁当とか。 314 00:33:08,621 --> 00:33:12,958 適当なんだろ。 あんまり迷わないんだ。 315 00:33:12,958 --> 00:33:15,861 てか あの人は 迷った事なんか ないんだよ。 316 00:33:15,861 --> 00:33:18,831 俺たちが野菜嫌いで 全然食べないと分かると➡ 317 00:33:18,831 --> 00:33:21,967 無駄だから パッタリ出さなくなる。 318 00:33:21,967 --> 00:33:24,637 代わりに 野菜ジュース 買ってくる人だよ。 319 00:33:24,637 --> 00:33:28,974 森村の弁当とか。 そうそう そんな人。 320 00:33:28,974 --> 00:33:30,974 適当なんだろ。 321 00:33:33,245 --> 00:33:37,583 間に合うかな? 322 00:33:37,583 --> 00:33:40,486 どうなる事か…。 323 00:33:40,486 --> 00:33:46,258 ♬~ 324 00:33:46,258 --> 00:33:48,194 会場 あちらです。 325 00:33:48,194 --> 00:33:52,598 こんにちは。 本日は ありがとうございます。 326 00:33:52,598 --> 00:34:04,210 ♬~ 327 00:34:04,210 --> 00:34:06,946 優太。 328 00:34:06,946 --> 00:34:18,557 ♬~ 329 00:34:18,557 --> 00:34:22,962 森村君 今日は よろしく頼むよ。 330 00:34:22,962 --> 00:34:36,662 ♬~ 331 00:34:38,444 --> 00:34:41,247 語り部の会は 間もなく始まりますので➡ 332 00:34:41,247 --> 00:34:43,182 会場の方に お集まり下さい。 333 00:34:43,182 --> 00:34:46,585 語り部の方は ここで お待ち下さい。 334 00:34:46,585 --> 00:34:49,285 優太 頑張ってね。 335 00:34:59,932 --> 00:35:03,802 「人間とは不思議なもので 苦しみは いつか忘れて➡ 336 00:35:03,802 --> 00:35:09,608 楽しい事のみが思い出されます。 『あのころは苦しかったけど➡ 337 00:35:09,608 --> 00:35:13,279 今は いい思い出だね。 その苦しみも いつか➡ 338 00:35:13,279 --> 00:35:17,950 楽しみに変わるものね』という 言葉を耳にします。➡ 339 00:35:17,950 --> 00:35:25,291 でも 私たち被爆者の声は 違うのです。 原爆は一生涯➡ 340 00:35:25,291 --> 00:35:30,291 忘れようとしても 忘れる事の できないものなのです」。 341 00:35:32,097 --> 00:35:44,397 (拍手) 342 00:35:46,245 --> 00:35:51,116 次の語りは 東京から特別参加の 森村優太君です。 343 00:35:51,116 --> 00:35:53,585 大きな拍手で お願いします。 344 00:35:53,585 --> 00:36:08,600 (拍手) 345 00:36:08,600 --> 00:36:11,600 (小声で)朋美… 朋美。 346 00:36:36,228 --> 00:36:44,103 すいません… 僕の話は 原爆と関係ありません。 347 00:36:44,103 --> 00:36:46,803 (どよめき) 348 00:36:58,484 --> 00:37:04,923 僕は 高2になってから ずっと引きこもりでした。 349 00:37:04,923 --> 00:37:07,826 学校にも 行かなくなってしまいました。 350 00:37:07,826 --> 00:37:10,796 いつも ゲームばかりして➡ 351 00:37:10,796 --> 00:37:15,567 世界中の誰とも会いたくないと 思っていました。 352 00:37:15,567 --> 00:37:21,473 世界なんて なくなればいいと 思ってました。 353 00:37:21,473 --> 00:37:25,944 僕は 自分の事だけ考えてきたんです。 354 00:37:25,944 --> 00:37:34,753 学校も 友達も 親も 兄弟も➡ 355 00:37:34,753 --> 00:37:39,753 みんな 消えていなくなれば いいって思ってました。 356 00:37:44,897 --> 00:37:50,897 そしたら ある日 お母さんが 消えちゃったんです。 357 00:37:54,239 --> 00:37:57,142 どこに行ったのかなって 思ってたら➡ 358 00:37:57,142 --> 00:38:03,248 お母さんは 長崎にいました。 359 00:38:03,248 --> 00:38:09,248 長崎の あるおじいちゃんの家に いたんです。 360 00:38:14,860 --> 00:38:21,266 これは そのおじいちゃんの 子どもの時の姿です。 361 00:38:21,266 --> 00:38:28,607 原爆の 長崎の町に立つ おじいちゃんの姿です。 362 00:38:28,607 --> 00:38:33,879 僕は このおじいちゃんの話を 聞きました。 363 00:38:33,879 --> 00:38:36,548 僕は 今まで➡ 364 00:38:36,548 --> 00:38:42,248 ほかの人の気持ちなんて 考えた事がありませんでした。 365 00:38:46,558 --> 00:38:53,232 だけど このおじいちゃんの話は すごかったです。 366 00:38:53,232 --> 00:39:00,532 おじいちゃんの悲しい気持ちが 僕には よく分かりました。 367 00:39:08,780 --> 00:39:12,080 おじいちゃんは…。 368 00:39:14,520 --> 00:39:16,922 おじいちゃんは➡ 369 00:39:16,922 --> 00:39:21,222 すごい人だと思います。 370 00:39:46,885 --> 00:39:56,228 原爆のあと 私の妹は 不幸にも亡くなりました。 371 00:39:56,228 --> 00:40:01,099 私の責任でした。 372 00:40:01,099 --> 00:40:11,777 ♬~ 373 00:40:11,777 --> 00:40:17,516 人の運命は分かりません。 けれども 私には➡ 374 00:40:17,516 --> 00:40:21,920 大きな課題が 残されてしまったのです。 375 00:40:21,920 --> 00:40:31,263 すなわち 人間の魂とは何かを 考える事であります。 376 00:40:31,263 --> 00:40:43,609 私が 大勢の人間の死… つまり 大量死に こだわっているのは➡ 377 00:40:43,609 --> 00:40:47,946 たくさんの人間が 死ぬ瞬間に➡ 378 00:40:47,946 --> 00:40:55,287 妹のように涙を流して この世から 消えていったのかと思うと➡ 379 00:40:55,287 --> 00:41:01,159 いても立っても いられないからなのです。 380 00:41:01,159 --> 00:41:08,634 原爆によって 一瞬にして亡くなられた方々は➡ 381 00:41:08,634 --> 00:41:16,308 その瞬間に どのような感情を持たれたのか。 382 00:41:16,308 --> 00:41:23,181 その死者の思いは どこに向かうのか。 383 00:41:23,181 --> 00:41:27,653 消えて なくなってしまうのか。 384 00:41:27,653 --> 00:41:33,258 いいえ 絶対に そんな事は ありえない。 385 00:41:33,258 --> 00:41:37,596 人間の魂なのですから。 386 00:41:37,596 --> 00:41:55,947 ♬~ 387 00:41:55,947 --> 00:41:59,618 (健太)ここが お気に入りなのか? 388 00:41:59,618 --> 00:42:04,489 うん。 ふ~ん…。 389 00:42:04,489 --> 00:42:09,294 ♬~ 390 00:42:09,294 --> 00:42:13,632 お前 学校 どうすんの? 391 00:42:13,632 --> 00:42:17,502 うん…。 392 00:42:17,502 --> 00:42:23,975 どっちにしても… 俺 ちゃっかりしてるからな。 393 00:42:23,975 --> 00:42:26,311 ふ~ん…。 394 00:42:26,311 --> 00:42:45,597 ♬~ 395 00:42:45,597 --> 00:42:48,266 健太は? 396 00:42:48,266 --> 00:42:51,603 何か 急に いなくなった。 用があるとか言って。 397 00:42:51,603 --> 00:42:54,940 親といるのが てれくさいんじゃないのか。 398 00:42:54,940 --> 00:42:57,609 そう。 399 00:42:57,609 --> 00:43:05,283 それでな あいつ 就職決めたよ。 いい会社だよ。 400 00:43:05,283 --> 00:43:13,625 すごいじゃない! やっぱり 健太は しっかりしてるわね。 401 00:43:13,625 --> 00:43:18,625 子どもは 2人とも ちゃんと育ったな。 402 00:43:20,499 --> 00:43:25,499 優太も立派だった。 うん。 403 00:43:27,639 --> 00:43:32,639 …で お前は どうするんだ? 404 00:43:37,449 --> 00:43:39,584 私はね…。 405 00:43:39,584 --> 00:43:42,921 ちょっと待った。 406 00:43:42,921 --> 00:43:52,921 俺はだな… 俺は お前に 帰ってきてほしいと思ってる。 407 00:43:54,933 --> 00:43:57,633 分かった。 408 00:44:00,605 --> 00:44:06,945 じゃあ… 私はね…。 409 00:44:06,945 --> 00:44:13,245 私は もう少し ここで 頑張りたいって思ってる。 410 00:44:19,524 --> 00:44:22,494 離婚って言うと思った? 411 00:44:22,494 --> 00:44:24,963 ちょっとな。 412 00:44:24,963 --> 00:44:28,300 そうなんだ。 413 00:44:28,300 --> 00:44:35,907 俺は… 離婚する気はない。 414 00:44:35,907 --> 00:44:40,245 ♬~ 415 00:44:40,245 --> 00:44:44,916 人から見たら 何やってるのか➡ 416 00:44:44,916 --> 00:44:47,586 分からないかも しれないんだけど➡ 417 00:44:47,586 --> 00:44:54,259 私は 今 ここで生きてるって 感じがしてる。 418 00:44:54,259 --> 00:44:57,596 どこに向かってるのか 分からないけど➡ 419 00:44:57,596 --> 00:45:01,933 ず~っと先まで 歩いていってみたい。 420 00:45:01,933 --> 00:45:04,269 ♬~ 421 00:45:04,269 --> 00:45:07,172 わがままだと思う? 422 00:45:07,172 --> 00:45:11,142 ♬~ 423 00:45:11,142 --> 00:45:15,614 すげえな 女って。 424 00:45:15,614 --> 00:45:19,284 こんな 縁もゆかりもない土地に ポ~ンと放り出されて➡ 425 00:45:19,284 --> 00:45:25,957 生きてけって言われたって 俺は 途方に暮れるよ。 426 00:45:25,957 --> 00:45:30,629 それを面白がるって すごいよ。 427 00:45:30,629 --> 00:45:33,231 ♬~ 428 00:45:33,231 --> 00:45:40,105 今の ここが荒野なのよ。 429 00:45:40,105 --> 00:45:43,575 荒野? 430 00:45:43,575 --> 00:45:50,448 それから… 沃野でもあるの。 431 00:45:50,448 --> 00:45:54,586 何だ? 432 00:45:54,586 --> 00:45:57,923 そうね…。 433 00:45:57,923 --> 00:46:01,793 私にも よく分からないけど。 434 00:46:01,793 --> 00:46:06,093 ♬~ 435 00:46:24,616 --> 00:46:29,487 <人間は 皆 ひとりひとりの荒野を 生きている。➡ 436 00:46:29,487 --> 00:46:36,561 でも 荒野を豊かな大地… 沃野にするのも人間だ。➡ 437 00:46:36,561 --> 00:46:43,435 ずっと生きてきた事… これから生きていく事…➡ 438 00:46:43,435 --> 00:46:48,135 だから荒野… なのだ> 439 00:46:50,108 --> 00:46:57,849 ♬~ 440 00:46:57,849 --> 00:47:01,786 はい これ 持っていって。 行ってらっしゃい! 441 00:47:01,786 --> 00:47:24,275 ♬~ 442 00:47:24,275 --> 00:47:30,949 ♬~ 443 00:47:30,949 --> 00:47:42,227 ♬~ 444 00:47:42,227 --> 00:47:45,897 ♬~ 445 00:47:45,897 --> 00:48:00,912 ♬~ 446 00:48:00,912 --> 00:48:04,582 ♬~ 447 00:48:04,582 --> 00:48:22,934 ♬~ 448 00:48:22,934 --> 00:48:35,234 ♬~ 449 00:48:37,215 --> 00:48:49,215 「今はもう たびびととして 長崎の石だたみ 秋の日」。 450 00:48:52,564 --> 00:48:59,237 大野さん。 はい。 451 00:48:59,237 --> 00:49:03,575 出かけましょうか? はい。 452 00:49:03,575 --> 00:49:25,575 ♬~ 453 00:50:38,269 --> 00:50:43,775 1月 九州 沖縄で放送された あるドラマが➡ 454 00:50:43,775 --> 00:50:47,278 感動の輪を広げています。 455 00:50:47,278 --> 00:50:54,578 福岡の港町を舞台に描かれた 小さな幸せの物語です。 456 00:50:56,621 --> 00:51:01,421 (拍手)