1 00:00:34,533 --> 00:00:36,668 (お俊)お父っつぁん! 2 00:00:36,668 --> 00:00:40,505 <伝七の女房 お俊の父親 米次は➡ 3 00:00:40,505 --> 00:00:44,342 お俊が16の時 誤って人を殺めた罪で➡ 4 00:00:44,342 --> 00:00:46,678 島送りに処せられた> 5 00:00:46,678 --> 00:00:48,613 (お俊)お父っつぁんが? 6 00:00:48,613 --> 00:00:51,349 <そして 去年 伝七と お俊は➡ 7 00:00:51,349 --> 00:00:56,849 米次が島で死んだという知らせを 耳にした> 8 00:01:05,897 --> 00:01:09,701 <しかし 米次は生きていた。➡ 9 00:01:09,701 --> 00:01:13,901 そして 江戸に向かっていた> 10 00:01:15,507 --> 00:01:19,411 (米次)松蔵…。 11 00:01:19,411 --> 00:01:23,111 待ってろよ 松蔵! 12 00:01:27,552 --> 00:01:33,252 <江戸時代 庶民にとって 花見は欠かせない娯楽であった> 13 00:01:36,661 --> 00:01:40,861 (藤助)おい 見ろよ。 14 00:01:47,672 --> 00:01:50,175 どこかのお殿様に 仕えてらっしゃる➡ 15 00:01:50,175 --> 00:01:52,510 奥女中さんよねぇ? 16 00:01:52,510 --> 00:01:56,014 (小春)お忍びで 花見ってとこですか? 17 00:01:56,014 --> 00:01:59,214 さすが きれいな人ばっかり。 18 00:02:03,521 --> 00:02:06,558 (勘太) 桜がかすむほどの美しさだなぁ。 19 00:02:06,558 --> 00:02:09,758 (藤助)うんうん。 めったに見られねえよ。 20 00:02:12,697 --> 00:02:16,868 (伝七)本当に いい景色だなぁ。 21 00:02:16,868 --> 00:02:21,868 いつもの景色は ひどいって? あ いてててて! 痛えじゃねえか。 22 00:02:32,984 --> 00:02:35,684 ヘヘッ。 ハハハ。 23 00:02:37,822 --> 00:02:41,159 ああ 我らと一緒に 一献どうだ? 24 00:02:41,159 --> 00:02:45,664 女ばかりでは つまらんだろう。 楽しませてやるぞ。 25 00:02:45,664 --> 00:02:48,333 (初)どちらのご家中です? ご家中…? 26 00:02:48,333 --> 00:02:51,169 いいから こっちへ来い! (たたく音) 27 00:02:51,169 --> 00:02:53,104 (鈴)無礼なまねは許しません。 28 00:02:53,104 --> 00:02:55,104 何だと!? 29 00:02:56,841 --> 00:03:01,541 え…? この町人め 邪魔立てするか! 30 00:03:04,516 --> 00:03:06,516 文治! (勘太)何やってんだ!? 31 00:03:08,186 --> 00:03:10,121 いや…。 32 00:03:10,121 --> 00:03:12,057 お待ち下さいまし! 33 00:03:12,057 --> 00:03:16,528 あっしは 黒門町の伝七と申します。 34 00:03:16,528 --> 00:03:21,032 うちの者が 何か失礼な事を 致しやしたでしょうか? 35 00:03:21,032 --> 00:03:24,732 もし そうなら どうぞ お許し下さいまし。 36 00:03:31,209 --> 00:03:33,178 キャ~! 37 00:03:33,178 --> 00:03:35,178 (文治)鈴! 38 00:03:38,483 --> 00:03:40,483 おい! 39 00:03:49,127 --> 00:03:52,664 待て! 勘太! がってんでぇ! 40 00:03:52,664 --> 00:03:55,500 ちょっと我慢しておくんなせえよ。 41 00:03:55,500 --> 00:03:58,169 うっ! お鈴様…。 42 00:03:58,169 --> 00:04:04,342 あっ しっかりしなせえ! お鈴様! お鈴様! お鈴様! 43 00:04:04,342 --> 00:04:11,642 ♬~ 44 00:04:23,194 --> 00:04:25,394 お鈴様! 先生。 45 00:04:33,471 --> 00:04:35,407 ここは? 46 00:04:35,407 --> 00:04:39,811 この伝七親分が あなたを連れてきてくれたんです。 47 00:04:39,811 --> 00:04:42,147 ありがとうございます。 48 00:04:42,147 --> 00:04:48,920 私は 旗本 橋本家に仕える 奥女中で 鈴と申します。 49 00:04:48,920 --> 00:04:51,156 黒門町の伝七でございます。 50 00:04:51,156 --> 00:04:53,825 しばらく ここで 養生しておゆきなさい。 51 00:04:53,825 --> 00:04:55,760 でも…。 52 00:04:55,760 --> 00:04:59,497 お屋敷の方は大丈夫です。 皆 先に戻りました。 53 00:04:59,497 --> 00:05:02,000 そう。 54 00:05:02,000 --> 00:05:04,502 お鈴様。 55 00:05:04,502 --> 00:05:08,173 失礼な事を お伺いするようでございますが➡ 56 00:05:08,173 --> 00:05:11,676 誰かに狙われるような事は…? 57 00:05:11,676 --> 00:05:14,512 いえ そのような事は…。 58 00:05:14,512 --> 00:05:16,848 あ さようでございますか。 59 00:05:16,848 --> 00:05:19,184 ご無礼ではございますが…➡ 60 00:05:19,184 --> 00:05:22,854 お屋敷うちに もめ事なんぞは…? 61 00:05:22,854 --> 00:05:26,724 当家に限って そのような事はございません。 62 00:05:26,724 --> 00:05:30,528 あ こりゃ 失礼致しやした。 63 00:05:30,528 --> 00:05:32,497 ああ そうそう。 64 00:05:32,497 --> 00:05:37,802 文治とは お知り合いでございますか? 65 00:05:37,802 --> 00:05:43,608 随分 昔の… 知り合いです。 66 00:05:43,608 --> 00:05:47,512 へえ そうでございましたか。 67 00:05:47,512 --> 00:05:50,381 (早瀬)手裏剣か…。➡ 68 00:05:50,381 --> 00:05:53,351 こりゃ 珍しいものを使ったもんだなぁ。 69 00:05:53,351 --> 00:05:56,488 香取神道流の 棒手裏剣でございますね。 70 00:05:56,488 --> 00:05:59,390 ほう 詳しいな。 ああ ちょいとばかり…。 71 00:05:59,390 --> 00:06:03,161 で 賊の顔は見たのかい? いや それは…。 72 00:06:03,161 --> 00:06:06,831 しかし 大勢の花見客に 害が及ばなかったのは➡ 73 00:06:06,831 --> 00:06:10,168 不幸中の幸いでございますよ。 いやいや➡ 74 00:06:10,168 --> 00:06:14,339 賊は 誰かれ構わずてぇ事ではなく➡ 75 00:06:14,339 --> 00:06:19,177 その奥女中が狙いだったんだよ。 うん。 76 00:06:19,177 --> 00:06:32,824 ♬~ 77 00:06:32,824 --> 00:06:35,324 お鈴様…。 78 00:06:37,128 --> 00:06:40,828 はい。 あの…。 79 00:07:06,157 --> 00:07:10,828 きれいになったな… 見違えた。 80 00:07:10,828 --> 00:07:15,166 5年ぶり。 ああ。 81 00:07:15,166 --> 00:07:20,505 御用聞きになったんだ…。 いや 伝七親分の下で働いてる。 82 00:07:20,505 --> 00:07:26,177 そう。 伝七親分って いい人なのね。 83 00:07:26,177 --> 00:07:28,112 え? 84 00:07:28,112 --> 00:07:33,412 文治さん 前より生き生きしてる。 85 00:07:37,455 --> 00:07:42,327 5年前 どうして 急にいなくなった? 86 00:07:42,327 --> 00:07:47,165 旗本の奥女中って…。 なりたかったのよ ずっと。 87 00:07:47,165 --> 00:07:50,468 私みたいな者でも➡ 88 00:07:50,468 --> 00:07:54,339 世に出る道が 開けるかもしれないでしょ。 89 00:07:54,339 --> 00:07:58,142 お仕えする殿様のお手がついて➡ 90 00:07:58,142 --> 00:08:02,142 跡継ぎを産んだらって… そういう事かい? 91 00:08:04,015 --> 00:08:09,815 そういう事も… あるでしょうね。 92 00:08:14,158 --> 00:08:17,358 賊は 俺が捕まえる。 93 00:08:23,501 --> 00:08:48,459 ♬~ 94 00:08:48,459 --> 00:08:51,296 [ 回想 ] (文治)作ったんだ…。 95 00:08:51,296 --> 00:08:56,496 文治さんが? うん。 きれい。 96 00:09:09,480 --> 00:09:14,986 文治さんが ずっと思ってた人は お鈴さんだったんだ。 97 00:09:14,986 --> 00:09:16,921 お鈴さんも文治も➡ 98 00:09:16,921 --> 00:09:20,325 ただの昔の知り合いだ っつってんだけどな。 99 00:09:20,325 --> 00:09:22,827 そう言うしかないんじゃない? 100 00:09:22,827 --> 00:09:25,496 もう 身分が違うんだから。 101 00:09:25,496 --> 00:09:29,167 だろうな。 102 00:09:29,167 --> 00:09:33,438 初めて 文治さんを うちに連れてきたのは➡ 103 00:09:33,438 --> 00:09:35,940 菊乃屋で 酔いつぶれてたからでしょ? 104 00:09:35,940 --> 00:09:41,746 ああ… 何だか ほっとけなくてなぁ。 105 00:09:41,746 --> 00:09:46,284 初めはね どこか すねてるみたいで➡ 106 00:09:46,284 --> 00:09:49,120 扱いにくい子だなって 思ったのよ 私。 107 00:09:49,120 --> 00:09:52,023 そうだったのかい。 「おはよう」って言っても➡ 108 00:09:52,023 --> 00:09:55,460 目も合わせてくれなかった。 ああ…。 109 00:09:55,460 --> 00:10:00,798 けど 時々 うちで ごはんを食べるようになって➡ 110 00:10:00,798 --> 00:10:04,669 深川飯 出した時ね…。 ああ ありゃ うめえやぁ。 111 00:10:04,669 --> 00:10:07,672 あさり汁を 飯に ぶっかけてなぁ。 112 00:10:07,672 --> 00:10:10,508 文治さんも 「おいしい おいしい」って➡ 113 00:10:10,508 --> 00:10:13,378 お代わりしてくれたんだけど…➡ 114 00:10:13,378 --> 00:10:18,149 ふっと見たら 泣いてたの。 え? 115 00:10:18,149 --> 00:10:20,818 で 私 こっそり聞いたの。 うん。 116 00:10:20,818 --> 00:10:24,989 「泣くほど まずいのか?」って。 んな訳ねえだろ! 117 00:10:24,989 --> 00:10:28,326 そしたらね…。 うん。 118 00:10:28,326 --> 00:10:31,229 いなくなった女と 最後に食べたのが➡ 119 00:10:31,229 --> 00:10:33,831 深川飯だったんだって。 120 00:10:33,831 --> 00:10:36,501 お鈴さんか。 121 00:10:36,501 --> 00:10:39,170 うめえよ おかみさん。 122 00:10:39,170 --> 00:10:43,870 それからは ちゃんと目を見て 笑ってくれるようになった。 123 00:10:45,510 --> 00:10:49,380 お俊の事 おっ母さんみてえに 思ってんだよ。 124 00:10:49,380 --> 00:10:53,184 え~っ!? あんな大きな息子? (笑い声) 125 00:10:53,184 --> 00:10:58,856 文治のやつはさぁ 早くに 親御さん 亡くしてるからなぁ。 126 00:10:58,856 --> 00:11:03,194 じゃあ 伝さんは お父っつぁん? 127 00:11:03,194 --> 00:11:05,863 嫌だよ あんな でけえ息子。 128 00:11:05,863 --> 00:11:10,663 何それ! (笑い声) 129 00:11:22,213 --> 00:11:24,213 (仙五郎)竹蔵。 130 00:11:28,719 --> 00:11:31,419 (仙五郎)調子は どうだい? 131 00:11:33,691 --> 00:11:36,891 次は 必ず しとめる。 132 00:11:41,833 --> 00:11:44,735 楽しみだな。 133 00:11:44,735 --> 00:11:50,842 <数日後 大店を狙った 押し込み強盗が起きた> 134 00:11:50,842 --> 00:11:54,679 (早瀬)むごい事をしやがるなぁ…。 135 00:11:54,679 --> 00:11:56,614 あっ! 136 00:11:56,614 --> 00:12:00,184 すまん! (文治)親分! 137 00:12:00,184 --> 00:12:03,221 お鈴様を狙った手裏剣と 同じものだ。 138 00:12:03,221 --> 00:12:07,058 って事は 同じ賊って事か…。 (早瀬)ああ。➡ 139 00:12:07,058 --> 00:12:11,358 手裏剣を使うなんてのは 珍しいからなぁ。 140 00:12:13,364 --> 00:12:19,164 <そして 手裏剣を使った 押し込み強盗が続いて起こった> 141 00:12:21,706 --> 00:12:25,209 (早瀬)おいおい また手裏剣かぁ! 142 00:12:25,209 --> 00:12:27,144 早瀬様。 うん? 143 00:12:27,144 --> 00:12:31,816 お鈴様を襲った賊と 立て続けにあった押し込みは➡ 144 00:12:31,816 --> 00:12:35,653 別の者の仕業のような 気がします。 なぜだ? 145 00:12:35,653 --> 00:12:38,489 2件の押し込みは いずれも➡ 146 00:12:38,489 --> 00:12:42,360 匕首で皆やられていて 手裏剣は外れてます。 147 00:12:42,360 --> 00:12:46,831 お鈴様を襲った賊は もっと すご腕でございました。 148 00:12:46,831 --> 00:12:50,701 しかし ほれ 同じ手裏剣が残っておる。 149 00:12:50,701 --> 00:12:54,505 騒ぎの最中で たまたま 人に命中しなかったんだろう。 150 00:12:54,505 --> 00:12:59,205 そうでございましょうかねぇ…。 151 00:13:06,117 --> 00:13:09,117 うん あっぱれ! 152 00:13:10,855 --> 00:13:13,891 はい。 たけのこ炊いたの 食べて。 153 00:13:13,891 --> 00:13:16,027 いつも すいやせん。 154 00:13:16,027 --> 00:13:18,696 (手裏剣の音) キャッ! 155 00:13:18,696 --> 00:13:21,198 待ちやがれ! 深追いするな! 156 00:13:21,198 --> 00:13:23,534 伝さん! 中へ! 157 00:13:23,534 --> 00:13:33,344 ♬~ 158 00:13:33,344 --> 00:13:35,344 あ~っ! 159 00:13:42,019 --> 00:13:44,519 [ 回想 ] どうぞ お許し下さいまし。 160 00:13:49,493 --> 00:13:53,193 やっぱり 俺か…。 161 00:13:56,367 --> 00:13:59,837 (遠山)殺したいほど 恨んでるってんだから➡ 162 00:13:59,837 --> 00:14:04,008 昔 おめえが手にかけたやつに 関わりがあるんじゃねえのか? 163 00:14:04,008 --> 00:14:05,943 へい。 164 00:14:05,943 --> 00:14:12,717 今まで 一人だけいたなぁ… 手裏剣の名手が。 165 00:14:12,717 --> 00:14:15,620 竹次郎…。 166 00:14:15,620 --> 00:14:20,358 江島の仙五郎に雇われた 手裏剣使いでございました。 167 00:14:20,358 --> 00:14:23,394 お! 江島の仙五郎といえば➡ 168 00:14:23,394 --> 00:14:28,099 押し入った先の者全て 情け容赦なく斬り殺す盗賊で➡ 169 00:14:28,099 --> 00:14:31,469 いまだ 縛についていない 極悪人でございますね。 170 00:14:31,469 --> 00:14:35,339 その一味の竹次郎を 伝七が? 171 00:14:35,339 --> 00:14:41,178 ありゃ 10年前の事でございます。 172 00:14:41,178 --> 00:14:44,482 そのころ あっしは まだ独り身で➡ 173 00:14:44,482 --> 00:14:47,385 鳶を なりわいと致しておりやしたが➡ 174 00:14:47,385 --> 00:14:50,655 それが己の天職とは思えず➡ 175 00:14:50,655 --> 00:14:53,491 いらついた思いを 吐き出すように➡ 176 00:14:53,491 --> 00:14:58,362 お侍に交じって 剣術の道場に 通ったりしておりやした。 177 00:14:58,362 --> 00:15:05,202 あ… あ…。 178 00:15:05,202 --> 00:15:09,402 どうしたい!? 助けて…。 179 00:15:17,014 --> 00:15:19,850 (刺す音) ああっ! 180 00:15:19,850 --> 00:15:22,753 うわぁ! 181 00:15:22,753 --> 00:15:26,190 あ~っ! 182 00:15:26,190 --> 00:15:29,527 お~っ! 183 00:15:29,527 --> 00:15:32,129 (刺す音) うっ! 184 00:15:32,129 --> 00:15:35,800 お頭。 185 00:15:35,800 --> 00:15:39,800 助けて… 助けて。 186 00:15:41,472 --> 00:15:46,143 竹次郎。 面倒くせえ やれ! 187 00:15:46,143 --> 00:15:48,843 …へい。 188 00:15:51,816 --> 00:15:54,485 助けて… 助けて…。 189 00:15:54,485 --> 00:15:56,485 何してやんでぃ!? 190 00:15:58,155 --> 00:16:00,655 何だ てめえは! 191 00:16:09,333 --> 00:16:12,133 逃がすな やれ! 192 00:16:20,678 --> 00:16:23,678 あ~っ! (刺す音) 193 00:16:32,323 --> 00:16:37,962 止めてくれて…➡ 194 00:16:37,962 --> 00:16:42,133 助かった…。 195 00:16:42,133 --> 00:16:49,006 竹次郎の顔は なぜか 笑ったように見えました。 196 00:16:49,006 --> 00:16:54,478 あっしは ただただ 恐ろしさに震えておりやしたが➡ 197 00:16:54,478 --> 00:16:58,349 あの竹次郎の最期の言葉が➡ 198 00:16:58,349 --> 00:17:01,649 耳に こびりついておりやした。 199 00:17:07,992 --> 00:17:10,494 てめえ…。 200 00:17:10,494 --> 00:17:13,831 やっちまえ! (呼び子の音) 201 00:17:13,831 --> 00:17:17,334 引け! (呼び子の音) 202 00:17:17,334 --> 00:17:21,839 仙五郎をはじめ 一味は ほとんど 逃げうせましたが➡ 203 00:17:21,839 --> 00:17:24,341 捕らえられた 一人の手下によって➡ 204 00:17:24,341 --> 00:17:27,678 一味と竹次郎の関わりが➡ 205 00:17:27,678 --> 00:17:31,878 お白洲で 明らかになったんでございます。 206 00:17:38,322 --> 00:17:41,625 その方が伝七か。 へい。 207 00:17:41,625 --> 00:17:43,925 見事な働きであった。 208 00:17:45,796 --> 00:17:51,602 お奉行様… 私をお召し捕り下さいまし。 209 00:17:51,602 --> 00:17:54,602 何と申した? 210 00:17:56,440 --> 00:18:00,344 私は… 人一人の命を➡ 211 00:18:00,344 --> 00:18:03,347 奪いましてございます。 212 00:18:03,347 --> 00:18:08,185 その方が手にかけた竹次郎は 盗っ人であるぞ。 213 00:18:08,185 --> 00:18:11,322 へい。 ですが➡ 214 00:18:11,322 --> 00:18:16,493 私が刺しました時 竹次郎は➡ 215 00:18:16,493 --> 00:18:21,832 「止めてくれて助かった」と 言いやした。 竹次郎は➡ 216 00:18:21,832 --> 00:18:25,336 殺しをしたくなかったんで ございますよ。 217 00:18:25,336 --> 00:18:28,172 なのに 私は…➡ 218 00:18:28,172 --> 00:18:32,172 取り返しのつかねえ事を 致しやした。 219 00:18:38,782 --> 00:18:42,453 伝七。 へい。 220 00:18:42,453 --> 00:18:46,323 おめえは 己を裁いてほしいと言うのだな? 221 00:18:46,323 --> 00:18:48,792 へい。 222 00:18:48,792 --> 00:18:55,132 分かった。 おめえの命は この遠山が預かる。 223 00:18:55,132 --> 00:19:00,804 江戸に暮らす者の命を守るのは わしの役目である。 224 00:19:00,804 --> 00:19:05,676 こたびの一件 本来ならば この遠山が➡ 225 00:19:05,676 --> 00:19:10,481 江島の仙五郎ともども 竹次郎を捕らえ➡ 226 00:19:10,481 --> 00:19:15,152 小僧を助けなければならなかった。 227 00:19:15,152 --> 00:19:18,489 おめえが犯した罪は ま いわば➡ 228 00:19:18,489 --> 00:19:22,326 この遠山への戒めである。 229 00:19:22,326 --> 00:19:25,362 いや めっそうもねえ事でございます。 230 00:19:25,362 --> 00:19:27,998 伝七。 へい。 231 00:19:27,998 --> 00:19:30,334 腹くくれ。 232 00:19:30,334 --> 00:19:32,603 え? 233 00:19:32,603 --> 00:19:37,775 今日この日より 心ならずも奪った命のために➡ 234 00:19:37,775 --> 00:19:43,975 この遠山の下で働くんだ いいな。 235 00:19:48,285 --> 00:19:52,957 そして この紫房の十手を➡ 236 00:19:52,957 --> 00:19:56,293 授けて下すったんでございます。 237 00:19:56,293 --> 00:19:58,329 はあ…。 238 00:19:58,329 --> 00:20:01,329 そんな事が…。 へい。 239 00:20:03,167 --> 00:20:10,474 10年たって その竹次郎の亡霊が現れたか…。 240 00:20:10,474 --> 00:20:15,474 亡霊!? ま… まさか。 241 00:20:21,986 --> 00:20:36,533 ♬~ 242 00:20:36,533 --> 00:20:38,833 [ 回想 ] (手裏剣が当たる音) 243 00:20:43,374 --> 00:20:46,844 (仙五郎)竹蔵。 244 00:20:46,844 --> 00:20:52,544 それは おめえのおやじの形見だ。 245 00:20:54,718 --> 00:20:57,855 もしもの事があったら➡ 246 00:20:57,855 --> 00:21:03,855 おめえの事は頼むって 竹次郎に言われてたんだ。 247 00:21:10,868 --> 00:21:12,903 おめえ…➡ 248 00:21:12,903 --> 00:21:17,041 敵を討ちたかねえか? 249 00:21:17,041 --> 00:21:33,841 ♬~ 250 00:21:43,667 --> 00:21:46,570 押し込み強盗が続いてるのは 知ってるかい? は… はい。 251 00:21:46,570 --> 00:21:50,441 寝てる時 妙な物音とか 聞かなかったかい? さあ…。 252 00:21:50,441 --> 00:21:54,178 おとといの夜 この辺で 妙な連中を見かけなかったかい? 253 00:21:54,178 --> 00:21:56,680 え? おと…。 (せきこみ) 254 00:21:56,680 --> 00:21:58,680 おと… あちっ! 255 00:22:01,852 --> 00:22:11,152 らうや~ すげ替え~。 256 00:22:18,702 --> 00:22:21,371 松蔵…。 257 00:22:21,371 --> 00:22:23,371 (戸が開く音) 258 00:22:25,876 --> 00:22:28,545 何だい? 259 00:22:28,545 --> 00:22:32,149 ここは 松蔵さんちじゃ…? 260 00:22:32,149 --> 00:22:36,820 俺んちだよ! 3年前から住んでるよ。 261 00:22:36,820 --> 00:22:52,836 ♬~ 262 00:22:52,836 --> 00:22:56,507 おう 羅宇屋さんかい。 見ねえ顔だね。 263 00:22:56,507 --> 00:23:00,177 この辺りは 今日が初めてで。 そうかい。 264 00:23:00,177 --> 00:23:04,047 俺は 黒門町で十手を預かってる 伝七ってもんだい。 265 00:23:04,047 --> 00:23:07,918 この辺りで騒動が続いてる。 夜は物騒だから➡ 266 00:23:07,918 --> 00:23:11,918 早めに上がるがいいぜ。 へい。 267 00:23:16,026 --> 00:23:18,326 こりゃ 親分さん ご苦労さんで。 268 00:23:19,897 --> 00:23:22,197 [ 心の声 ] 伝七…。 269 00:23:25,202 --> 00:23:27,702 (物音) 270 00:23:31,074 --> 00:23:33,010 てめえ! 271 00:23:33,010 --> 00:23:50,827 ♬~ 272 00:23:50,827 --> 00:23:53,497 何だ てめえら! 273 00:23:53,497 --> 00:24:02,206 ♬~ 274 00:24:02,206 --> 00:24:06,677 文治さんは来ていませんが…。 何か あったんですか? 275 00:24:06,677 --> 00:24:09,179 いや 大丈夫でごぜえます。 276 00:24:09,179 --> 00:24:13,379 どうぞ お気になさらねえで おくんなせえ。 277 00:24:15,519 --> 00:24:20,857 もう 2~3日もすると ここを 出られるんでございますよね? 278 00:24:20,857 --> 00:24:23,193 おかげさまで。 279 00:24:23,193 --> 00:24:28,065 文治のやつ 一刻も早く 賊をとっ捕まえるんだって➡ 280 00:24:28,065 --> 00:24:31,468 張り切っておりやしたよ。 281 00:24:31,468 --> 00:24:34,504 それじゃ。 あの…。 へい。 282 00:24:34,504 --> 00:24:40,978 文治さんの事 よろしくお願いします。 283 00:24:40,978 --> 00:24:42,978 へい。 284 00:24:54,157 --> 00:24:56,457 え? 285 00:24:59,029 --> 00:25:02,499 お俊! 伝さん! 286 00:25:02,499 --> 00:25:05,999 けがは ねえか!? 大丈夫よ 私は。 287 00:25:11,842 --> 00:25:15,512 「下っ引きは預かった。 伝七一人で➡ 288 00:25:15,512 --> 00:25:18,415 入谷田んぼ外れの一軒家へ来い。➡ 289 00:25:18,415 --> 00:25:23,020 他言すれば 下っ引きの命はない。 竹次郎」。 290 00:25:23,020 --> 00:25:25,689 竹次郎? 勘太さんに知らせてくる! 291 00:25:25,689 --> 00:25:27,724 待て! え? これは➡ 292 00:25:27,724 --> 00:25:32,796 俺が片をつけなきゃならねえ事だ。 だって 文治さんが! 293 00:25:32,796 --> 00:25:36,633 文治は どんな事をしてでも 俺が助け出す。 294 00:25:36,633 --> 00:25:40,137 でも…。 信じてくれ。 295 00:25:40,137 --> 00:25:53,684 ♬~ 296 00:25:53,684 --> 00:25:56,984 親分に何の恨みがあるってんだ。 297 00:25:59,489 --> 00:26:02,989 お前なんかに 手出しはさせねえからな。 298 00:26:05,162 --> 00:26:08,498 なぜだ? あ? 299 00:26:08,498 --> 00:26:12,836 借りでもあるのか? 伝七に。 300 00:26:12,836 --> 00:26:16,173 薄っぺらいやつだな お前。 301 00:26:16,173 --> 00:26:21,873 人ってのはな 貸し借りだけで 生きてんじゃねえんだよ! 302 00:26:25,182 --> 00:26:28,085 あっ! 303 00:26:28,085 --> 00:26:31,988 (蹴る音) うっ! 304 00:26:31,988 --> 00:26:51,975 ♬~ 305 00:26:51,975 --> 00:26:55,175 伝七…。 306 00:26:59,316 --> 00:27:03,820 その手裏剣は…。 お前が殺した竹次郎の息子➡ 307 00:27:03,820 --> 00:27:06,723 竹蔵だ。 308 00:27:06,723 --> 00:27:10,494 やっぱりそうか。 309 00:27:10,494 --> 00:27:12,829 竹蔵っていうのか。 310 00:27:12,829 --> 00:27:17,501 そうか そうか。 この10年➡ 311 00:27:17,501 --> 00:27:21,501 どうしてたんだ? おっ母さんは達者か? 312 00:27:24,674 --> 00:27:29,012 どんな暮らしをしてたんだい? 313 00:27:29,012 --> 00:27:31,782 大変だったろうなぁ。 314 00:27:31,782 --> 00:27:34,782 頼れる人は いたのかい? 315 00:27:38,121 --> 00:27:44,628 10年前 あの時 俺に もっと力があったら➡ 316 00:27:44,628 --> 00:27:48,799 おめえのお父っつぁん あんな…➡ 317 00:27:48,799 --> 00:27:55,138 死ぬ事はなかったと思う。 318 00:27:55,138 --> 00:28:00,010 俺を殺して それで気が済むんなら…➡ 319 00:28:00,010 --> 00:28:02,710 そうしろ。 320 00:28:07,150 --> 00:28:09,150 文治! 321 00:28:11,021 --> 00:28:13,023 やめろ! 322 00:28:13,023 --> 00:28:16,827 俺は死ぬ覚悟で ここに来た。 何言ってんだよ 親分! 323 00:28:16,827 --> 00:28:19,729 だから 文治だけは 逃がしてやってくれ。 324 00:28:19,729 --> 00:28:23,700 ほかのやつは どうでもいい。 325 00:28:23,700 --> 00:28:27,500 俺は お前への恨みだけを支えに 生きてきた。 326 00:28:38,148 --> 00:28:41,451 危ねえ! 327 00:28:41,451 --> 00:28:47,324 ♬~ 328 00:28:47,324 --> 00:28:50,794 何しやがる! 竹蔵 悪く思うな。➡ 329 00:28:50,794 --> 00:28:54,297 おめえも 伝七と一緒に やれってさ。 330 00:28:54,297 --> 00:28:57,133 てめえらの頭は 竹蔵の手裏剣 使って➡ 331 00:28:57,133 --> 00:29:01,805 押し込みの罪を全て 竹蔵に なすりつける魂胆だろう。 332 00:29:01,805 --> 00:29:03,805 だったら どうだってんだ!? 333 00:29:05,475 --> 00:29:10,347 (呼び子の音) 334 00:29:10,347 --> 00:29:16,820 ♬~ 335 00:29:16,820 --> 00:29:20,657 神妙にしろい! 早瀬様 後を頼みます! 336 00:29:20,657 --> 00:29:24,157 おう! おい ひっくくれ! へい! 337 00:29:35,305 --> 00:29:37,941 竹蔵…。 338 00:29:37,941 --> 00:29:41,941 押し込みの罪を 俺に なすりつけようとしたのか? 339 00:29:45,615 --> 00:29:48,518 誰に吹き込まれたんだ。 お前は 俺のおやじに➡ 340 00:29:48,518 --> 00:29:51,421 俺の事を頼まれたと言った! 341 00:29:51,421 --> 00:29:54,324 フフッ ヘヘッ。 342 00:29:54,324 --> 00:29:58,795 10年前 てめえのおやじが 下手打ちやがったばっかりに➡ 343 00:29:58,795 --> 00:30:03,667 仕事が やりづらくなったんだよ! 344 00:30:03,667 --> 00:30:08,471 その付けを息子のおめえに 払ってもらって何が悪いんだい? 345 00:30:08,471 --> 00:30:10,771 (足音) 346 00:30:12,809 --> 00:30:17,314 嘘だったんだな 何もかも。 ああ 嘘だよ! 347 00:30:17,314 --> 00:30:19,614 やれ! 348 00:30:27,824 --> 00:30:29,824 しゃらくせえ! 349 00:30:39,169 --> 00:30:42,205 てめえは 江島の仙五郎だな! 350 00:30:42,205 --> 00:30:44,674 一人残らず やっちまえ! 351 00:30:44,674 --> 00:31:03,059 ♬~ 352 00:31:03,059 --> 00:31:06,529 危ねえ! 353 00:31:06,529 --> 00:31:09,029 親分! 親分! 354 00:31:12,202 --> 00:31:14,871 まだ子どもだった竹蔵は➡ 355 00:31:14,871 --> 00:31:17,907 おめえだけを頼りに 生きてきたんじゃねえのかい! 356 00:31:17,907 --> 00:31:24,381 己の欲のために 人の情けを しゃぶり尽くす ゲス野郎め! 357 00:31:24,381 --> 00:31:29,886 そんな野郎はな この紫房の十手が 許しちゃおかねえ! 358 00:31:29,886 --> 00:31:31,821 覚悟しやがれ! 359 00:31:31,821 --> 00:32:05,821 ♬~ 360 00:32:14,864 --> 00:32:18,364 おい 文治。 へい。 361 00:32:28,211 --> 00:32:31,114 なあ 竹蔵。 362 00:32:31,114 --> 00:32:35,614 もういっぺん やり直してみねえか? 363 00:32:38,021 --> 00:32:44,327 心を失うって事はよ 命を失うって事と➡ 364 00:32:44,327 --> 00:32:47,230 おんなじ事でぇ。 365 00:32:47,230 --> 00:32:51,101 おめえだってさ 泣いたり笑ったりして…。 366 00:32:51,101 --> 00:32:53,101 うるせえ! 367 00:33:09,486 --> 00:33:14,324 竹蔵 その方の罪状について➡ 368 00:33:14,324 --> 00:33:18,194 黒門町の御用聞き 伝七が➡ 369 00:33:18,194 --> 00:33:23,194 罪一等を減じてほしいと 訴えておる。 370 00:33:25,368 --> 00:33:30,168 伝七 訳を申してみよ。 へい。 371 00:33:32,175 --> 00:33:36,012 竹蔵の人生を 狂わしてしまったのは➡ 372 00:33:36,012 --> 00:33:39,482 私でございます。 373 00:33:39,482 --> 00:33:45,355 竹蔵の父親に 手を下していなかったら➡ 374 00:33:45,355 --> 00:33:49,826 竹蔵は 私への恨みだけで➡ 375 00:33:49,826 --> 00:33:53,163 10年という月日を 過ごすような事は➡ 376 00:33:53,163 --> 00:33:55,198 なかったはずでございます。 377 00:33:55,198 --> 00:34:00,503 しかし 竹蔵は お前を殺そうとしたのだぞ。 378 00:34:00,503 --> 00:34:05,842 私は 今 こうして生きております。 379 00:34:05,842 --> 00:34:11,714 お前はよくても もう一人 傷を負わされた者がおる。 380 00:34:11,714 --> 00:34:15,514 証人をこれへ。 はっ。 381 00:34:37,473 --> 00:34:43,346 お前を傷つけた竹蔵を 恨んでおるか? 382 00:34:43,346 --> 00:34:46,816 いいえ。 383 00:34:46,816 --> 00:34:49,719 この傷のおかげで➡ 384 00:34:49,719 --> 00:34:52,689 もう二度と会えないと 思っていた人に➡ 385 00:34:52,689 --> 00:34:56,826 会う事ができました。 386 00:34:56,826 --> 00:35:00,496 その人が達者でいるのか➡ 387 00:35:00,496 --> 00:35:04,367 どんなふうに暮らしているのか➡ 388 00:35:04,367 --> 00:35:08,238 頼りにする人はいるのか…➡ 389 00:35:08,238 --> 00:35:11,538 ずっと気になっておりました。 390 00:35:17,847 --> 00:35:21,684 [ 回想 ] この10年 どうしてたんだ? 391 00:35:21,684 --> 00:35:26,522 おっ母さんは達者か? 392 00:35:26,522 --> 00:35:29,425 どんな暮らしをしてたんだい? 393 00:35:29,425 --> 00:35:32,962 大変だったろうなぁ。 394 00:35:32,962 --> 00:35:35,762 頼れる人はいたのかい? 395 00:35:38,468 --> 00:35:42,805 (鈴)伝七親分が罪を軽くする事を お望みなら➡ 396 00:35:42,805 --> 00:35:46,505 私に異存はございません。 397 00:35:49,479 --> 00:35:54,350 伝七親分の望みは➡ 398 00:35:54,350 --> 00:35:58,550 その人の望みでも ございましょうから。 399 00:36:02,492 --> 00:36:07,830 竹蔵 10年前 お前は いくつであった? 400 00:36:07,830 --> 00:36:10,333 10歳です。 401 00:36:10,333 --> 00:36:17,106 伝七 お前が小僧を助けようとして 竹次郎を刺した時➡ 402 00:36:17,106 --> 00:36:19,606 竹次郎は何と申した? 403 00:36:21,511 --> 00:36:26,211 「止めてくれて 助かった」と。 404 00:36:33,790 --> 00:36:36,292 お奉行様! 405 00:36:36,292 --> 00:36:41,464 竹次郎は あの時 息子の竹蔵の顔が➡ 406 00:36:41,464 --> 00:36:45,134 頭によぎったんでございますよ。 407 00:36:45,134 --> 00:36:51,908 殺せと命じられた小僧と 同じ年頃の息子の顔が。 408 00:36:51,908 --> 00:36:54,644 だから…。 409 00:36:54,644 --> 00:37:00,316 [ 回想 ] 止めてくれて…➡ 410 00:37:00,316 --> 00:37:05,016 助かった…。 411 00:37:07,090 --> 00:37:13,029 それが 竹次郎の 最期の 思いだったんでございます。 412 00:37:13,029 --> 00:37:43,459 ♬~ 413 00:37:43,459 --> 00:37:45,959 沙汰を申し渡す。 414 00:37:48,131 --> 00:37:54,631 竹蔵は 罪一等を減じ 遠島! 415 00:38:02,145 --> 00:38:07,145 本日の裁き これまでと致す。 416 00:38:09,819 --> 00:38:12,655 何も言わないで行こうと 思ってたんだけど…。 417 00:38:12,655 --> 00:38:15,491 え? 418 00:38:15,491 --> 00:38:21,164 5年前 お父っつぁんが病に臥せってね➡ 419 00:38:21,164 --> 00:38:25,501 おっ母さん一人じゃ とても大変で…。 420 00:38:25,501 --> 00:38:32,108 そんな時 遠い親戚から 武家奉公の話が舞い込んだの。 421 00:38:32,108 --> 00:38:35,144 文治さんは きっと➡ 422 00:38:35,144 --> 00:38:39,449 自分を ふがいないって 責めるだろうから➡ 423 00:38:39,449 --> 00:38:45,249 だから 私… 黙って行ったの。 424 00:38:48,791 --> 00:38:54,464 お鈴。 はい。 425 00:38:54,464 --> 00:38:59,135 今 幸せか? 426 00:38:59,135 --> 00:39:06,476 私 今は 若い女中たちに いろいろ教えてるの。 427 00:39:06,476 --> 00:39:09,812 みんな 私を慕ってくれてる。 428 00:39:09,812 --> 00:39:11,812 そうか。 429 00:39:14,684 --> 00:39:17,487 さよなら。 430 00:39:17,487 --> 00:39:46,282 ♬~ 431 00:39:46,282 --> 00:39:49,582 遠山様 ありがとうございました。 432 00:39:52,088 --> 00:39:55,791 おめえに 礼を言われる筋合いはねえよ。 433 00:39:55,791 --> 00:39:57,791 へい…。 434 00:39:59,462 --> 00:40:04,133 あ~あ 花見に行きてえなぁ。 435 00:40:04,133 --> 00:40:07,036 あっしは これから みんなと行ってめえりやす。 436 00:40:07,036 --> 00:40:10,473 この前の仕切り直しで。 (舌打ち) 437 00:40:10,473 --> 00:40:14,644 みんなで飲んで食って 楽しいんだろうなぁ! 438 00:40:14,644 --> 00:40:18,314 そりゃもう! ヘヘッ。 439 00:40:18,314 --> 00:40:20,349 おい。 へい。 440 00:40:20,349 --> 00:40:24,487 これからも 江戸の町 守ってくれよ。 441 00:40:24,487 --> 00:40:26,422 へい! 442 00:40:26,422 --> 00:40:30,293 (笑い声) 443 00:40:30,293 --> 00:40:50,493 ♬~ 444 00:40:52,181 --> 00:40:54,181 はい。 おお ありがとよ。 445 00:40:57,019 --> 00:41:00,890 伝さん。 ん? 元気になったね。 446 00:41:00,890 --> 00:41:03,192 ハハッ 俺は いつだって元気だよ。 447 00:41:03,192 --> 00:41:06,095 お俊が そばで笑っててくれてればな。 448 00:41:06,095 --> 00:41:09,365 フフッ いやだぁ! いてっ 何すんだよ。 449 00:41:09,365 --> 00:41:13,536 (一同)ごちそうさま。 見てんじゃねえよ 本当に全く。 450 00:41:13,536 --> 00:41:16,872 それじゃ そろそろ締めようか? へい。 451 00:41:16,872 --> 00:41:21,210 ヨ~ッ! (一同)ヨヨヨイ ヨヨヨイ ヨヨヨイヨイ! 452 00:41:21,210 --> 00:41:23,145 めでてえな! 453 00:41:23,145 --> 00:41:26,445 (一同の笑い声) 454 00:41:56,846 --> 00:42:01,183 ♬「たとえ 待ちくたびれ」 455 00:42:01,183 --> 00:42:05,855 ♬「あきらめたとしても」 456 00:42:05,855 --> 00:42:11,027 ♬「でもね 人はどこまででも」 457 00:42:11,027 --> 00:42:18,768 ♬「やり直せるはずさ」 458 00:42:18,768 --> 00:42:28,210 ♬「見上げた夜空に 黄金の花が咲く」 459 00:42:28,210 --> 00:42:33,649 ♬「遠く川面 揺らす音がして」 460 00:42:33,649 --> 00:42:43,159 ♬「どうしてもどうしても 追いかけてしまうよ」 461 00:42:43,159 --> 00:42:49,332 ♬「もう一度だけ も一度だけ」 462 00:42:49,332 --> 00:42:54,170 ♬「君に見せたかったんだ」 463 00:42:54,170 --> 00:43:03,179 ♬「こんなにも美しいこの世界」 464 00:43:03,179 --> 00:43:11,887 ♬「だってそうさ 君はがんばったんだ」 465 00:43:11,887 --> 00:43:17,026 ♬「逃げなかった強さを」 466 00:43:17,026 --> 00:43:24,526 ♬「僕は知ってるよ」