1 00:00:01,070 --> 00:00:07,770 ♬〜 2 00:00:10,800 --> 00:00:13,430 春。 3 00:00:13,430 --> 00:00:15,970 街は 明るく 4 00:00:15,970 --> 00:00:19,070 希望に満ちあふれているように見える。 5 00:00:21,590 --> 00:00:23,900 ところが…。 6 00:00:56,100 --> 00:00:58,900 私は ある本と出会った。 7 00:01:00,590 --> 00:01:03,230 「絶望名言」。 8 00:01:03,230 --> 00:01:08,530 ネガティブな名言を紹介している。 偉人や文豪たちが残した 9 00:01:34,770 --> 00:01:36,800 本には こうある。 10 00:01:36,800 --> 00:01:41,430 「絶望の言葉のほうが心にしみるときも」。 11 00:01:41,430 --> 00:01:44,130 少し分かる気がする。 12 00:01:48,100 --> 00:01:51,840 どうして絶望の言葉にひかれるのか。 13 00:01:51,840 --> 00:01:55,230 答えを探しに街に出た。 14 00:01:57,230 --> 00:02:01,530 ♬〜 15 00:02:05,770 --> 00:02:10,770 どんなことに絶望しているのだろう。 今 人々は 16 00:03:25,170 --> 00:03:29,770 📞(呼び出し音) 17 00:03:29,770 --> 00:03:34,130 私は ある人に連絡を取った。 18 00:03:34,130 --> 00:03:37,930 頭木さんでしょうか? 📞(頭木)はい もしもし。 19 00:03:39,930 --> 00:03:44,330 「絶望名言」の著者 頭木弘樹さん。 20 00:04:00,300 --> 00:04:05,070 フランツ・カフカの 頭木さんは 20世紀初頭の小説家 21 00:04:05,070 --> 00:04:08,260 翻訳 研究を行ってきた。 22 00:04:09,900 --> 00:04:13,770 生涯 不条理や孤独を書き続けたカフカ。 23 00:04:13,770 --> 00:04:17,770 その人生観が反映されているという。 作品には 24 00:04:32,630 --> 00:04:35,030 (取材者)それ そういうので言うと。 25 00:05:31,660 --> 00:05:44,770 ♬〜 26 00:05:44,770 --> 00:05:49,070 どう向き合っているのだろう。 人々は 絶望と 27 00:06:15,100 --> 00:06:17,300 これから先も… 28 00:06:27,590 --> 00:06:30,900 そんな中 ある青年と出会った。 29 00:06:45,970 --> 00:06:48,300 「絶望から逃げる」。 30 00:06:48,300 --> 00:06:53,500 奥村さん 26歳は そう語る。 都内で理容師をしている 31 00:06:56,030 --> 00:06:59,400 きっかけは まだ駆け出しだった頃。 32 00:06:59,400 --> 00:07:03,590 上司から日々厳しい指導を受けたという。 33 00:07:20,230 --> 00:07:25,770 理容師を続けることを選んだ。 悩んだ末 職場をかえて 34 00:07:25,770 --> 00:07:31,970 円満な関係を築いているそうだ。 今では かつての上司とも 35 00:08:08,740 --> 00:08:12,740 …っていうふうに思いますね。 36 00:08:14,430 --> 00:08:30,230 ♬〜 37 00:08:30,230 --> 00:08:33,530 気になる女性に出会った。 38 00:08:35,840 --> 00:08:39,630 路上でパフォーマンスをしているという。 39 00:08:43,930 --> 00:08:46,130 見せてもらった。 40 00:09:17,770 --> 00:09:20,530 吉野さん 60歳。 41 00:09:20,530 --> 00:09:25,130 5年近く全国を旅している。 42 00:09:55,800 --> 00:10:01,500 彼女の人生も 絶望の連続だったという。 43 00:10:30,100 --> 00:10:33,300 そこで意外な出会いがあった。 44 00:11:52,330 --> 00:11:56,530 絶望があるから 違う生き方が見つかる。 45 00:11:56,530 --> 00:11:59,840 頭木さんは どう考えるんだろう。 46 00:12:40,590 --> 00:12:46,100 思わぬ答えがあった。 絶望について街で聞いていると 47 00:13:04,530 --> 00:13:10,330 経営しているという。 男性は 都内で少し変わったカフェを 48 00:13:10,330 --> 00:13:15,230 コンセプトは 「ネガティブな人 大歓迎」。 49 00:13:32,100 --> 00:13:34,330 店長の岡田さん。 50 00:13:34,330 --> 00:13:38,300 彼の抱える絶望は 3年前に経験した 51 00:13:38,300 --> 00:13:41,300 かつての恋人との死別。 52 00:13:50,740 --> 00:13:53,230 やっぱ その時… 53 00:13:56,840 --> 00:14:00,530 で やっぱり もう なんですかね… 54 00:14:16,700 --> 00:14:21,800 生きる希望を失いかけていた岡田さん。 絶望の中で 55 00:14:24,230 --> 00:14:28,970 彼女と共に引き取り 世話をしていた 支えとなったのは 当時 56 00:14:28,970 --> 00:14:31,460 ペットの存在だった。 57 00:15:01,230 --> 00:15:07,740 始めようとしている岡田さん。 現在 行き場のない犬や猫の保護活動を 58 00:15:09,970 --> 00:15:15,970 歩んでいくつもりだという。 絶望を胸に抱えたまま この先の人生を 59 00:15:44,800 --> 00:15:49,000 ずっと気になっていたことがあった。 私には 60 00:15:51,870 --> 00:15:55,530 「絶望名言」の著者 頭木さん。 61 00:15:55,530 --> 00:15:59,530 絶望の言葉を集めてきたのだろうか。 どうして 62 00:16:20,590 --> 00:16:23,970 二十歳の時 潰瘍性大腸炎という 63 00:16:23,970 --> 00:16:26,870 難病を発症した頭木さん。 64 00:16:26,870 --> 00:16:32,970 入退院を繰り返す生活を余儀なくされた。 その後 13年にわたって 65 00:17:18,590 --> 00:17:22,590 カフカの言葉。 そんなさなかで出会ったのが 66 00:17:45,000 --> 00:17:47,400 これねえ… 67 00:18:26,430 --> 00:18:33,130 寄り添ってくれるもの。 絶望の言葉。 それは倒れたままの自分に 68 00:18:34,770 --> 00:18:37,260 (頭木)やっぱり あれですね あの…。 69 00:19:03,770 --> 00:19:07,770 人生の隣には いつも絶望がある。 70 00:19:09,900 --> 00:19:15,300 耳を傾けていきたい。 だから 私は絶望の言葉に 71 00:19:17,000 --> 00:19:19,500 そう思った。 72 00:19:21,000 --> 00:19:29,400 ♬〜