1 00:00:13,814 --> 00:00:32,199 ♬~ 2 00:00:32,199 --> 00:00:36,069 (渡辺半蔵守綱)待ってくれよ~。 なあ いいだろう?➡ 3 00:00:36,069 --> 00:00:39,640 ほら 別に 夫婦になろうっちゅうわけじゃ ないんだからさ。 4 00:00:39,640 --> 00:00:42,976 時々 遊ぶだけじゃ。 5 00:00:42,976 --> 00:00:45,812 (美代)あ…。 6 00:00:45,812 --> 00:00:49,650 気楽に考えりゃいいんだよ。 7 00:00:49,650 --> 00:00:52,452 ちょ ちょ ちょ ちょ…。 8 00:00:54,454 --> 00:00:56,990 仲よく➡ 9 00:00:56,990 --> 00:00:59,293 しようぜ。 10 00:01:03,096 --> 00:01:05,999 んっ いてててて…! ちょ ちょ ちょ…! 11 00:01:05,999 --> 00:01:09,269 いてえ~! 何するんじゃ! 12 00:01:09,269 --> 00:01:25,585 ♬~ 13 00:01:31,525 --> 00:01:36,964 さてさて 一向一揆を鎮めた我らが神の君➡ 14 00:01:36,964 --> 00:01:39,100 三河国内の支配を一気に強め➡ 15 00:01:39,100 --> 00:01:46,306 更には 今川方への調略も じわじわと進めておられました。 16 00:01:46,306 --> 00:01:51,979 ここは 後の浜松 遠江 引間城。 17 00:01:51,979 --> 00:01:55,015 城主は 飯尾連龍殿。 18 00:01:55,015 --> 00:01:58,852 あのお田鶴様の夫でございます。 19 00:01:58,852 --> 00:02:03,256 三河をまとめ上げたお手並みに 感服いたしました。 20 00:02:03,256 --> 00:02:08,061 これからは 松平殿と共に歩みとうござる。 21 00:02:09,763 --> 00:02:13,600 (酒井忠次) 飯尾殿が我らと結んでくだされば➡ 22 00:02:13,600 --> 00:02:16,503 これほど心強いことはござりませぬ。 23 00:02:16,503 --> 00:02:21,475 (松平家康)とはいえ わしらも 今川と戦をしたいわけではござらぬ。 24 00:02:21,475 --> 00:02:24,277 某も同じく。 25 00:02:33,620 --> 00:02:40,394 今川と松平殿の間を うまく取り持ちたいと考えております。 26 00:02:40,394 --> 00:02:44,798 大戦をしても 誰も得をしませんでな。 27 00:02:44,798 --> 00:02:48,668 仰せのとおり! いや~➡ 28 00:02:48,668 --> 00:02:53,507 海老すくいをご披露したい気分でござ…。 やめておけ。 29 00:02:53,507 --> 00:02:59,146 時に連龍殿 奥方様は 息災でござろうか。 30 00:02:59,146 --> 00:03:02,382 我が妻 田鶴と家康殿の奥方様は➡ 31 00:03:02,382 --> 00:03:04,751 幼なじみでしたな。 ええ。 32 00:03:04,751 --> 00:03:09,389 (田鶴)お瀬名様や 参りましょう。 (瀬名)はい。 お田鶴様。 33 00:03:09,389 --> 00:03:15,595 しかし… 奥方様の兄 鵜殿長照殿を某は…。 34 00:03:19,132 --> 00:03:21,401 かかれ~! 35 00:03:21,401 --> 00:03:26,273 (鵜殿長照)戦いとうはなかったぞ… 元康。 36 00:03:26,273 --> 00:03:30,143 何の この世の常でござる。 37 00:03:30,143 --> 00:03:33,013 田鶴も そのことは よう分かっております。 38 00:03:33,013 --> 00:03:36,983 今日も家康殿とお会いするのを 大層 楽しみにしておりましたが➡ 39 00:03:36,983 --> 00:03:40,120 あいにく風邪をひき 床に伏せっておりまして。 40 00:03:40,120 --> 00:03:45,992 はあ~ それを聞いて安堵いたしました。 どうぞ お大事に。 41 00:03:45,992 --> 00:03:50,764 (忠次)やはり この辺で海老すくいを…。 やめておけと言っておるだろう。 42 00:03:50,764 --> 00:03:53,300 (飯尾)是非 所望したい。 (忠次)♬「ハァ」 43 00:03:53,300 --> 00:04:00,107 ♬「川また どこら程に おりゃしゃぁす」 (飯尾)よっ! 44 00:04:00,107 --> 00:04:05,245 ♬「鮒 鮎 鮒 鮎 鮒 鮎 鮒 鮎 ハァ」 45 00:04:05,245 --> 00:04:13,120 ♬~ 46 00:04:13,120 --> 00:06:54,814 ♬~ 47 00:07:03,723 --> 00:07:36,923 ♬~ 48 00:07:36,923 --> 00:07:39,259 (瀬名)西の山沿いの方では➡ 49 00:07:39,259 --> 00:07:41,261 盗みが増えているそうで。➡ 50 00:07:41,261 --> 00:07:46,766 それから 乙川の橋が壊れそうなので 直してもらいたいと。 51 00:07:46,766 --> 00:07:50,103 それから…➡ 52 00:07:50,103 --> 00:07:52,405 聞いておられます? 53 00:07:52,405 --> 00:07:55,108 聞いておる 聞いておる。 54 00:07:55,108 --> 00:07:58,778 民は まことに さまざまな悩みを抱えております。 55 00:07:58,778 --> 00:08:01,348 さあ お飲みください。 56 00:08:01,348 --> 00:08:03,416 これは苦手じゃ。 57 00:08:03,416 --> 00:08:07,721 精がつくそうでございます。 召し上がれ。 58 00:08:11,891 --> 00:08:15,895 あ~。 フフフフ…。 59 00:08:18,064 --> 00:08:21,935 お方様 客人がお見えでございます。 60 00:08:21,935 --> 00:08:25,939 ここは誰もが気軽に立ち寄れる場所じゃ 通すがよい。 61 00:08:25,939 --> 00:08:30,377 不用心はいかん。 どこのもんじゃ? 62 00:08:30,377 --> 00:08:33,079 於大の方様で。 63 00:08:33,079 --> 00:08:35,115 (2人)え~…。 64 00:08:35,115 --> 00:08:38,885 (於大の方)まことによい所を頂いたのう。 65 00:08:38,885 --> 00:08:41,788 はい。 一向宗の一揆で➡ 66 00:08:41,788 --> 00:08:46,393 民の声を聴くことが いかに大事か思い知りました。 67 00:08:46,393 --> 00:08:54,100 私は里にいて 民の悩みや願いを聴き それを殿にお届けしたい。 68 00:08:54,100 --> 00:08:58,938 里と城を私がつなぎたいと 殿に そうお願いをし➡ 69 00:08:58,938 --> 00:09:02,242 この築山を頂きました。 70 00:09:03,777 --> 00:09:06,346 それは よい心掛けじゃ。 71 00:09:06,346 --> 00:09:10,216 これからも 私も もっと頻繁に遊びに参ろう。 72 00:09:10,216 --> 00:09:12,218 もっと…? 73 00:09:12,218 --> 00:09:14,220 フフッ。 74 00:09:14,220 --> 00:09:20,560 (笑い声) 75 00:09:20,560 --> 00:09:23,897 母上 何の用で参られたのですか? 76 00:09:23,897 --> 00:09:28,768 大事な話をしに来たのじゃ。 殿もご一緒で好都合。 77 00:09:28,768 --> 00:09:32,372 お瀬名殿。 はあ。 78 00:09:32,372 --> 00:09:36,242 この築山の主になられたのじゃから➡ 79 00:09:36,242 --> 00:09:40,113 これからは 築山殿とお呼びせねばならぬかのう。 80 00:09:40,113 --> 00:09:42,582 瀬名で結構でございます。 81 00:09:42,582 --> 00:09:46,453 竹千代とお亀は もうだいぶ手が離れたのじゃろう? 82 00:09:46,453 --> 00:09:49,923 手習いやら稽古事やら 忙しくしております。 83 00:09:49,923 --> 00:09:54,928 で 次の子は いつお産みやる? 84 00:10:01,534 --> 00:10:05,472 お二人は 仲むつまじいようにお見受けする。 85 00:10:05,472 --> 00:10:12,946 それなのに 次の子が一向に授からぬ。 これは どういうことじゃろう? 86 00:10:12,946 --> 00:10:18,117 どうと言われましても…。 ああ こればかりは授かりものですから。 87 00:10:18,117 --> 00:10:20,420 それはな お瀬名殿➡ 88 00:10:20,420 --> 00:10:25,625 そなたが もう おなごとして しまいじゃということじゃ。 89 00:10:25,625 --> 00:10:28,128 な… なんという言い方を! 90 00:10:28,128 --> 00:10:31,030 私は まだ そのような年では…。 91 00:10:31,030 --> 00:10:33,433 齢は関わりないのですよ。 92 00:10:33,433 --> 00:10:37,303 子を産まなくなったら 御用済みなのです。 93 00:10:37,303 --> 00:10:41,174 ひどい…! いくら母上とて 無礼がすぎる! 94 00:10:41,174 --> 00:10:45,812 いや だって そうじゃろう? 子を産むのは妻の務め。 95 00:10:45,812 --> 00:10:49,649 私なんて 殿のほかに6人も産みましたぞ。 96 00:10:49,649 --> 00:10:52,552 男3 女3。 97 00:10:52,552 --> 00:10:55,822 瀬名 気にするな。 2人で十分じゃ。 98 00:10:55,822 --> 00:10:59,993 十分なもんですか。 竹と亀が死んじゃったら どうなさる。 99 00:10:59,993 --> 00:11:02,595 死んじゃったらって なんてことを! 100 00:11:02,595 --> 00:11:04,631 瀬名! 何じゃ! ぶつのか!? 101 00:11:04,631 --> 00:11:06,766 落ち着け 瀬名! 母上が悪い! 102 00:11:06,766 --> 00:11:10,603 私は 殿に 早う側室を置きなされと➡ 103 00:11:10,603 --> 00:11:13,106 言いたいだけじゃ! 側室!? 104 00:11:13,106 --> 00:11:16,142 もっとこう ポンポン ポンポン産む おなごを めとりなされ。 105 00:11:16,142 --> 00:11:18,912 私が見繕ってしんぜましょう。 106 00:11:18,912 --> 00:11:22,415 側室など 要りませぬ。 私は 瀬名がおればよい。 107 00:11:22,415 --> 00:11:25,952 殿は もはや ただの国衆ではありませんよ。➡ 108 00:11:25,952 --> 00:11:27,987 三河一国を束ねるお立場。 109 00:11:27,987 --> 00:11:31,758 子を どんどん作って あっちとくっつけ こっちとくっつけ➡ 110 00:11:31,758 --> 00:11:35,962 松平家を盤石なものにしていかねば ならぬでしょう! 111 00:11:38,298 --> 00:11:42,168 帰ってくだされ。 もう つまらぬことを言いに来なさるな! 112 00:11:42,168 --> 00:11:44,170 ここは誰でも来てよいところ…。 113 00:11:44,170 --> 00:11:46,973 母上以外じゃ! なんと…! 114 00:11:46,973 --> 00:11:49,008 さあ。 母に向かって…!さあ。 115 00:11:49,008 --> 00:11:51,311 嫌です。 お立ちくだされ。 帰ってくだされ。 116 00:11:51,311 --> 00:11:53,246 お待ちくだされ! 117 00:11:53,246 --> 00:11:55,248 ああ…! 118 00:11:57,984 --> 00:12:03,256 側室選びは この瀬名にも やらせてくださいませ。 119 00:12:03,256 --> 00:12:05,592 えっ? どうか➡ 120 00:12:05,592 --> 00:12:08,628 やらせてくださいませ。 121 00:12:08,628 --> 00:12:12,265 あっ も… それは もちろんじゃ。 122 00:12:12,265 --> 00:12:17,136 正室である そなたのお目にかなう おなごでなくてはならぬからのう。 123 00:12:17,136 --> 00:12:20,773 共に よいおなごを探しましょうぞ。 124 00:12:20,773 --> 00:12:23,676 はい! 125 00:12:23,676 --> 00:12:25,645 えっ? 126 00:12:25,645 --> 00:12:27,947 (お梅)殿のご側室? 127 00:12:27,947 --> 00:12:31,818 (登与)そうなのよ。 誰ぞ よき者を知らんか? 128 00:12:31,818 --> 00:12:35,421 (お杉)私たちの知り合いには そんな家柄の者はねえ。 129 00:12:35,421 --> 00:12:37,790 家柄は さほど問わんらしい。 130 00:12:37,790 --> 00:12:42,295 何より働き者で 子を よう産みそうな おなごじゃ。 131 00:12:42,295 --> 00:12:45,198 えっ じゃあ…。 私たちでも? 132 00:12:45,198 --> 00:12:49,435 あとは 殿からのご寵愛を受けそうであればな。 133 00:12:49,435 --> 00:12:51,504 私も もうちょっと若ければねえ。 134 00:12:51,504 --> 00:12:55,808 行ってみりんよ 見込みあるかも! あんたこそ! 135 00:12:55,808 --> 00:12:58,811 愛嬌があると よう言われます。 136 00:13:00,380 --> 00:13:03,750 名は? 杉です。うん。 137 00:13:03,750 --> 00:13:06,386 みそ造りなら負けません。 138 00:13:06,386 --> 00:13:11,224 梅です。うん。 こう見えて 体が丈夫です。 139 00:13:11,224 --> 00:13:14,927 クニです。おう。 フネと申します。おう。 140 00:13:14,927 --> 00:13:16,863 サクと申します。 おう。 141 00:13:16,863 --> 00:13:22,268 (忠次)鈴木の家来の娘 おたか 17でございますね。 142 00:13:22,268 --> 00:13:28,408 (おたか)私は ふだんから 飯をた~くさん食べるたちでぇ➡ 143 00:13:28,408 --> 00:13:32,278 湯漬けなら 何杯でも食べてしまいます! 144 00:13:32,278 --> 00:13:38,618 だから 子も た~くさんた~くさん 産めると存じまする! 145 00:13:38,618 --> 00:13:41,521 いくつ? 17でございます! 146 00:13:41,521 --> 00:13:43,489 本当は? 147 00:13:43,489 --> 00:13:46,492 (おとみ)27です。 148 00:13:46,492 --> 00:13:48,795 えっ? 149 00:13:48,795 --> 00:13:52,131 ♬「我が恋」 150 00:13:52,131 --> 00:13:56,636 (赤ちゃんの泣き声) おっかあ まだ? 151 00:13:56,636 --> 00:13:59,972 これ! 大暴れすな! (忠次)おい 次じゃ! 152 00:13:59,972 --> 00:14:03,576 (おしげ)あ… あ… やっぱり嫌! 153 00:14:03,576 --> 00:14:07,914 あ…。 やだ 帰る! 154 00:14:07,914 --> 00:14:13,252 私には これといって取り柄はありませぬが…。 155 00:14:13,252 --> 00:14:15,188 (せきばらい) 156 00:14:15,188 --> 00:14:20,193 殿がお喜びになることなら… フフフ…。 157 00:14:21,928 --> 00:14:24,397 どんなことでも。 158 00:14:24,397 --> 00:14:26,766 よ… よいではないか。 159 00:14:26,766 --> 00:14:30,636 なりませぬ。次。 つ… 次や。 160 00:14:30,636 --> 00:14:35,274 (瀬名)はあ~ なかなか よいおなごが おらぬものですね。 161 00:14:35,274 --> 00:14:39,612 そうかな わしは何人か…。 (於大)また 日を改めてやりましょう。 162 00:14:39,612 --> 00:14:43,483 (登与)それがよろしいかと。 (忠次)私も もう少し探してみます。 163 00:14:43,483 --> 00:14:45,785 あっ 殿は お忙しいでしょうから➡ 164 00:14:45,785 --> 00:14:47,820 その折は もう いらっしゃらなくても ようございます。 165 00:14:47,820 --> 00:14:50,123 えっ…。 そうねえ。でも➡ 166 00:14:50,123 --> 00:14:54,293 わしの側室を選ぶんじゃから…。 まあまあ 私たちにお任せくだされ。 167 00:14:54,293 --> 00:14:56,963 いや でも わしがおらねば…。 はっきり申し上げて➡ 168 00:14:56,963 --> 00:15:01,934 殿は おなごを見る目が全くございませぬ。 私は別として。 169 00:15:01,934 --> 00:15:05,772 ろくなのを選ばないでしょうから 口出しご無用。 170 00:15:05,772 --> 00:15:09,909 いや… でも…。 171 00:15:09,909 --> 00:15:12,245 いや ちょ…。 172 00:15:12,245 --> 00:15:14,547 ハハ…。 173 00:15:16,115 --> 00:15:18,418 何じゃ…。 174 00:15:31,931 --> 00:15:35,768 おわあ… これは立派なイノシシじゃ! 175 00:15:35,768 --> 00:15:38,404 今朝 罠にかかっていたそうで。 おおっ。 176 00:15:38,404 --> 00:15:41,941 今日は シシ汁でございますね! お~。 177 00:15:41,941 --> 00:15:46,112 獣を好まぬ者は食べんでよいぞ。 で 登与さんが さばくの? 178 00:15:46,112 --> 00:15:51,918 私も これは さすがに無理ですよ。 殿方でないと。 179 00:15:56,122 --> 00:15:59,025 わしにできるわけなかろう。 180 00:15:59,025 --> 00:16:01,894 誰か さばける者はおらんか? 181 00:16:01,894 --> 00:16:05,731 おい 誰かおらんか? 誰か! 182 00:16:05,731 --> 00:16:08,367 (お葉)お下がりください。 183 00:16:08,367 --> 00:16:20,580 ♬~ 184 00:16:20,580 --> 00:16:24,283 (お葉)お下がりください。 こちらへ。 185 00:16:26,752 --> 00:16:29,255 1 2 3…。 186 00:16:30,923 --> 00:16:34,727 (イノシシの鳴き声) 187 00:16:38,264 --> 00:16:40,266 (お葉)そい! 188 00:16:43,402 --> 00:16:52,945 ♬~ 189 00:16:52,945 --> 00:16:55,948 桶。 はい。 190 00:17:01,220 --> 00:17:04,891 (お葉)よく洗って。 はい。 191 00:17:04,891 --> 00:17:08,394 なんと勇ましい! 192 00:17:11,764 --> 00:17:16,502 (於大)お葉? はい。 西郡の鵜殿の娘でございます。 193 00:17:16,502 --> 00:17:20,373 そのような娘が 城で下働きをしておるのか? 194 00:17:20,373 --> 00:17:23,075 まことに変わったおなごで➡ 195 00:17:23,075 --> 00:17:26,913 負けたる鵜殿家の者が 情けをかけていただくのだから➡ 196 00:17:26,913 --> 00:17:30,783 額に汗して働きたいと 自ら申し出て…。➡ 197 00:17:30,783 --> 00:17:33,686 ふだんは全く影が薄く➡ 198 00:17:33,686 --> 00:17:36,923 いるのか いないのか 分からないほど ひそやかで。➡ 199 00:17:36,923 --> 00:17:41,594 されど 人が嫌がる仕事も進んでやり 万事そつがない。➡ 200 00:17:41,594 --> 00:17:44,397 しかも よう見ると なかなか器量もよくて。➡ 201 00:17:44,397 --> 00:17:46,465 城勤めの娘たちの中には➡ 202 00:17:46,465 --> 00:17:51,170 ひそかに お葉に憧れている者が 大勢おるようでございます。 203 00:17:51,170 --> 00:18:07,753 ♬~ 204 00:18:07,753 --> 00:18:12,458 さすが お葉さんだわ…。 すてき…。 205 00:18:12,458 --> 00:18:16,429 こ~んな大きいイノシシを 鉈で そいっ! 206 00:18:16,429 --> 00:18:23,069 うん! 無駄なおしゃべりは一切しない。 人の悪口も言わない。 207 00:18:23,069 --> 00:18:28,274 そういうおなごは できるおなごです! 私と一緒じゃ。 208 00:18:30,943 --> 00:18:36,616 うん! さすがは鵜殿家の娘。 見事じゃ! 209 00:18:36,616 --> 00:18:40,386 これは たくましい子を産むに違いない! 210 00:18:40,386 --> 00:18:44,390 どうじゃ? お葉。 よい話じゃろ? 211 00:18:46,092 --> 00:18:48,794 (登与)嫌なのか? 212 00:18:50,396 --> 00:18:55,935 思いも寄らぬお話で 困惑いたしております。 213 00:18:55,935 --> 00:18:59,772 (於大)もう決まった話でもあるのか? 214 00:18:59,772 --> 00:19:02,208 いえ。 215 00:19:02,208 --> 00:19:09,915 では やはり… 鵜殿長照殿のことで うちの殿を恨んでおるのか? 216 00:19:16,756 --> 00:19:23,596 私は 鵜殿の分家で 宗家とのつきあいはあまりなく➡ 217 00:19:23,596 --> 00:19:27,366 長照殿のことも よく存じ上げぬ次第。 218 00:19:27,366 --> 00:19:31,237 殿を恨むことなど あろうはずもございませぬ。 219 00:19:31,237 --> 00:19:35,741 こうして 岡崎の城勤めをさせていただき➡ 220 00:19:35,741 --> 00:19:38,778 ただ ありがたく存じておりまする。 221 00:19:38,778 --> 00:19:41,480 じゃあ どうして? 222 00:19:44,450 --> 00:19:47,920 私は…➡ 223 00:19:47,920 --> 00:19:52,258 殿方が好む類いのおなごではないと 分かっておりまするゆえ➡ 224 00:19:52,258 --> 00:19:54,760 殿がお気に召されぬかと。 225 00:19:54,760 --> 00:19:57,396 お気に召されるに決まってます! 226 00:19:57,396 --> 00:20:01,600 そなたを気に入らぬなど そんな けしからぬこと言わせはせぬわ。 227 00:20:01,600 --> 00:20:06,105 殿方の喜ばせ方は 我らが指南いたす! 228 00:20:06,105 --> 00:20:08,808 う~ん…。 229 00:20:13,846 --> 00:20:16,415 (瀬名)このとおり! 230 00:20:16,415 --> 00:20:21,954 殿の側室になっておくれ。 そなたじゃなきゃ 嫌なんじゃ! 231 00:20:21,954 --> 00:20:24,256 お願い! 232 00:20:28,427 --> 00:20:30,930 う~ん…。 233 00:20:33,799 --> 00:20:37,303 そこまで言われてお受けせぬは➡ 234 00:20:37,303 --> 00:20:41,006 武家の女の恥というもの…。 235 00:20:45,044 --> 00:20:48,647 謹んでお受けいたしまする。 236 00:20:48,647 --> 00:20:51,317 よし!よし! ありがとう! 237 00:20:51,317 --> 00:20:53,252 ありがとう お葉! 238 00:20:53,252 --> 00:20:56,822 (歓声) さあさあ これから忙しくなるで。 239 00:20:56,822 --> 00:20:58,757 (瀬名)では。 240 00:20:58,757 --> 00:21:01,594 ちょっと待ってくれ! 何で勝手に決めるんじゃ! 241 00:21:01,594 --> 00:21:04,096 私たちの目に狂いはありません。 242 00:21:04,096 --> 00:21:06,765 あのおなごは いかんじゃろう! どうして? 243 00:21:06,765 --> 00:21:09,668 何とのう不気味で 怖い。 なんてことを! 244 00:21:09,668 --> 00:21:12,271 殿には もったいないくらいのおなごで ございますよ! 245 00:21:12,271 --> 00:21:17,610 じゃが 西郡じゃぞ! 鵜殿家の娘じゃ わしを恨んでるに決まっておる! 246 00:21:17,610 --> 00:21:20,513 恨んでないそうです。 ありがたく存じておると➡ 247 00:21:20,513 --> 00:21:22,948 申しておりました。 口では そう言うじゃろ! 248 00:21:22,948 --> 00:21:26,418 わしは 前から怪しんでおった。 怪しむ? 249 00:21:26,418 --> 00:21:29,321 わざわざ下働きしたいなんて おかしいじゃろ。 250 00:21:29,321 --> 00:21:33,959 殊勝なことを言って この城に潜り込み まんまと わしの側室となって…。 251 00:21:33,959 --> 00:21:37,830 あ… 罠かもしれんぞ! 252 00:21:37,830 --> 00:21:42,635 なるほど… さすがは鵜殿家の娘じゃなあ。 253 00:21:42,635 --> 00:21:45,137 ほれぼれいたしますな。 感心してる場合か! 254 00:21:45,137 --> 00:21:47,973 とにかく もう決まったことでございますから。 255 00:21:47,973 --> 00:21:51,010 強い子を たくさん作りなされや。 (たたく音) 256 00:21:51,010 --> 00:21:56,448 いっ…! 待て おい。 待って! 置いてかないでくれ! 257 00:21:56,448 --> 00:22:13,399 ♬~ 258 00:22:13,399 --> 00:22:15,334  回想 (お葉)お下がりください。 259 00:22:15,334 --> 00:22:19,104 (雷鳴) 260 00:22:19,104 --> 00:22:22,775 (お葉)殿を恨むことなど あろうはずもございませぬ。 261 00:22:22,775 --> 00:22:25,411 (瀬名)殿には もったいないくらいの おなごでございますよ! 262 00:22:25,411 --> 00:22:29,782 (雷鳴) 263 00:22:29,782 --> 00:22:37,656 よいか 寝所を訪ねたらな 袖で顔を隠しておくのじゃぞ。 264 00:22:37,656 --> 00:22:44,296 で そ~っと上目使いで 恥ずかしそうに 見るともなく見る。 265 00:22:44,296 --> 00:22:46,298 こんなふうに。 266 00:22:46,298 --> 00:22:48,634 キャッ! フフッ。 267 00:22:48,634 --> 00:22:53,138 キャッ。 (登与)怖っ。 お方様! 268 00:22:53,138 --> 00:22:56,976 何ぞ 殿がお喜びになりそうな技は おありでございますか? 269 00:22:56,976 --> 00:23:00,746 技… そうね…。 270 00:23:00,746 --> 00:23:04,083 殿は お耳がお弱い。 耳? 271 00:23:04,083 --> 00:23:06,986 こうして お耳を触って差し上げると➡ 272 00:23:06,986 --> 00:23:10,256 へなへな~っとなって 気持ちよさそうにしておる。 おえっ! 273 00:23:10,256 --> 00:23:14,093 そうすると 大抵 赤子のように甘えてくるから➡ 274 00:23:14,093 --> 00:23:18,931 よし よし よしと おなかをなでてやれば もう思いのままじゃ。 275 00:23:18,931 --> 00:23:21,400 お葉や 心得たな? 276 00:23:21,400 --> 00:23:23,702 はい。 277 00:23:27,606 --> 00:23:31,944 ありがたき ご指南 恐悦至極に存じまする! 278 00:23:31,944 --> 00:23:34,780 皆様の教えを しかと胸に刻み➡ 279 00:23:34,780 --> 00:23:40,586 西郡の葉 力の限り お役目を果たしてまいりまする! 280 00:23:40,586 --> 00:23:42,521 行ってまいれ。 281 00:23:42,521 --> 00:23:45,124 しっかりね。 282 00:23:45,124 --> 00:23:47,059 はい。 283 00:23:47,059 --> 00:23:51,563 う~ん 力み過ぎだで。 まあちっと 力抜き! 284 00:24:00,372 --> 00:24:09,581 (足音) 285 00:24:09,581 --> 00:24:14,787 ⚟(お葉)葉にございます。 おつとめに参りました。 286 00:24:17,089 --> 00:24:21,794 入るがよい。 ⚟(お葉)ごめんくださりませ。 287 00:24:23,595 --> 00:24:27,399  回想  (登与)袖で顔を隠しておくのじゃぞ。 288 00:24:27,399 --> 00:24:31,937 上目使いで恥ずかしそうに 見るともなく見る。 289 00:24:31,937 --> 00:24:33,872 (雷鳴) 290 00:24:33,872 --> 00:24:47,419 ♬~ 291 00:24:47,419 --> 00:24:51,623 何じゃ… 何なんじゃ…。 292 00:24:51,623 --> 00:24:58,297 ♬~ 293 00:24:58,297 --> 00:25:00,566 う… 何をする! 294 00:25:00,566 --> 00:25:05,371  回想  (瀬名)殿は お耳がお弱い。 こうして お耳を触って差し上げると➡ 295 00:25:05,371 --> 00:25:08,073 へなへな~っとなって 気持ちよさそうにしておる。 296 00:25:08,073 --> 00:25:10,376 何をしたいんじゃ…。 297 00:25:12,378 --> 00:25:14,313 うっ! 298 00:25:14,313 --> 00:25:16,248 なぜ 耳を…! 299 00:25:16,248 --> 00:25:18,751  回想 (瀬名)よし よし よしと おなかをなでてやれば➡ 300 00:25:18,751 --> 00:25:20,686 もう思いのままじゃ。 301 00:25:20,686 --> 00:25:26,091 よ~し よし よし よし よし…! よ~し よし よし よし よし…! 302 00:25:26,091 --> 00:25:28,594 誰か! よ~し よし よし よし よし…! 303 00:25:28,594 --> 00:25:31,597 誰か! 助けてくれ! 誰か! 304 00:26:02,361 --> 00:26:04,430 はあ…。 305 00:26:04,430 --> 00:26:07,566 (笑い声) 306 00:26:07,566 --> 00:26:10,069 (木下藤吉郎)ケツに敷いとった草履を 慌てて差し出ぇて➡ 307 00:26:10,069 --> 00:26:13,372 「殿のために温めておりましたあ!」と ちょ~らかして!➡ 308 00:26:13,372 --> 00:26:16,275 フフ… 本当は ケッツを あっためとったんだわ! 309 00:26:16,275 --> 00:26:20,913 (笑い声) おう! 松平様 お邪魔しとりますに! 310 00:26:20,913 --> 00:26:24,383 木下殿って 本当に面白いお方で。 311 00:26:24,383 --> 00:26:29,588 いやいや いやいや… ただ 殿も驚いて「猿! やりおるな!」。 312 00:26:29,588 --> 00:26:35,394 松平様には じきじきに お伝えせなならん と思いましてな。 313 00:26:35,394 --> 00:26:38,097 お市様が嫁がれましたに。 314 00:26:38,097 --> 00:26:40,032 お市様…。 315 00:26:40,032 --> 00:26:43,769 (お市の方)市は 心を決めました。➡ 316 00:26:43,769 --> 00:26:50,976 この市が 元康殿をお助けし 強い強い大将にいたしまする。 317 00:26:52,478 --> 00:26:55,781 祝言の時のお市様たるや➡ 318 00:26:55,781 --> 00:26:59,284 もう それはもう この世のものとは思えん美しさで➡ 319 00:26:59,284 --> 00:27:02,788 たまらんかったがや~。 320 00:27:04,723 --> 00:27:08,594 (瀬名)さあさ。 構わんでよい。 あっちに行っておれ。 321 00:27:08,594 --> 00:27:10,596 ありがとうごぜえます。 飲まんでいい! 322 00:27:10,596 --> 00:27:14,299 大事な話じゃ 奥へ行っておれ。 323 00:27:18,904 --> 00:27:23,742 お相手は 北近江の浅井長政様だわ。 324 00:27:23,742 --> 00:27:28,080 浅井長政…。 ありゃ 相当な人物だわ! 325 00:27:28,080 --> 00:27:30,916 西の浅井様と東の松平様➡ 326 00:27:30,916 --> 00:27:33,952 このお二人が しっかりと お役目を果たしてくださりゃ➡ 327 00:27:33,952 --> 00:27:36,722 まっとまっと どえりゃ~ことが おできになるでな! 328 00:27:36,722 --> 00:27:39,391 どえりゃ~こととは? 329 00:27:39,391 --> 00:27:42,928 おったまげるようなことだわ。 330 00:27:42,928 --> 00:27:45,430 んじゃ! フフッ。 331 00:27:47,266 --> 00:27:49,268 本当は悔やんでござるやろ! 332 00:27:49,268 --> 00:27:51,770 いっぺえぐらい やっときゃよかったと 思うてござるわな! 333 00:27:51,770 --> 00:27:53,705 ハッハッハッハッハ…! 334 00:27:53,705 --> 00:27:56,408 いっぺえぐらい やっときゃよかった… いっぺえぐらい…➡ 335 00:27:56,408 --> 00:28:00,712 いっぺえぐらい… ヒャヒャヒャ…! あいつは嫌いじゃ…。 336 00:28:00,712 --> 00:28:03,048 何をやっておけば よかったのです? 337 00:28:03,048 --> 00:28:07,052 おお…! うん… 何のことじゃろうなあ。 338 00:28:14,226 --> 00:28:16,428 はあ…。 339 00:28:18,564 --> 00:28:21,466 喉が渇いた。 340 00:28:21,466 --> 00:28:25,737 おい! 誰か湯を。 341 00:28:25,737 --> 00:28:29,608 誰か! 誰かおらんか! 342 00:28:29,608 --> 00:28:31,610 (物音) 343 00:28:55,400 --> 00:28:57,402 ほ…。 344 00:29:00,539 --> 00:29:02,541 ん…。 345 00:29:04,710 --> 00:29:08,580 そろそろ切れる頃合いかと。 346 00:29:08,580 --> 00:29:10,882 おお…。 347 00:29:16,321 --> 00:29:18,523 ほう…。 348 00:29:20,892 --> 00:29:24,196 (足音) おう。 349 00:29:28,567 --> 00:29:30,502 うん。 350 00:29:30,502 --> 00:29:37,576 ♬~ 351 00:29:37,576 --> 00:29:39,611 おおっ! 352 00:29:39,611 --> 00:29:41,913 おお~! 353 00:29:43,915 --> 00:29:49,388 ここでございましょう。 お~ そこじゃ そうじゃ。 354 00:29:49,388 --> 00:29:59,931 ♬~ 355 00:29:59,931 --> 00:30:03,268 申し訳ございませんでした。 356 00:30:03,268 --> 00:30:06,271 うん? 357 00:30:06,271 --> 00:30:10,075 殿がお気に召す おなごでなくて…。 358 00:30:12,778 --> 00:30:17,649 どうか おいとまを下さいませ。 359 00:30:17,649 --> 00:30:55,353 ♬~ 360 00:30:55,353 --> 00:30:58,323 なんと かわいらしい。 361 00:30:58,323 --> 00:31:01,760 (於大)名は 何とするのじゃ? ふうと。 362 00:31:01,760 --> 00:31:06,631 おふうか 愛らしい名じゃ。 あっ どれどれ。 363 00:31:06,631 --> 00:31:11,103 母上。 お葉に似て 器量よしじゃのう。 364 00:31:11,103 --> 00:31:13,772 鼻筋の辺りは わしに似てると思うがの。 365 00:31:13,772 --> 00:31:16,608 (瀬名)お葉に似て たくましい姫になりましょう。 366 00:31:16,608 --> 00:31:21,279 たくましいといえば わしに似とる…。 お葉に似て 利発な子になるじゃろう。 367 00:31:21,279 --> 00:31:24,616 そうじゃな… お葉に似るとよいな…。 368 00:31:24,616 --> 00:31:29,955 もっともっと産みなされ。 次は男の子じゃ。 369 00:31:29,955 --> 00:31:32,290 (おふうの泣き声) 370 00:31:32,290 --> 00:31:34,226 (於大)お~。 あ…。 371 00:31:34,226 --> 00:31:37,129 (おふうの泣き声) 372 00:31:37,129 --> 00:31:39,965 おう ほれ おふう。 373 00:31:39,965 --> 00:31:44,436 お犬さんじゃぞ。 お犬さんじゃ。 374 00:31:44,436 --> 00:31:49,808 まあ 焦らずに まずは ゆっくり体を休めよ。 375 00:31:49,808 --> 00:31:54,012 まことに ようやってくれた。 376 00:31:55,981 --> 00:32:03,088 ほら おふう ほれ! ほれほれ。 お犬さんじゃぞ~。 377 00:32:03,088 --> 00:32:05,123 フフフッ ほら。 378 00:32:05,123 --> 00:32:07,959 喉が渇いたと思うと湯が出ている。 379 00:32:07,959 --> 00:32:10,962 汗をかいたと思うと着替えが置いてある。 380 00:32:10,962 --> 00:32:14,099 ふだんは いるかいないか分からぬようなのに➡ 381 00:32:14,099 --> 00:32:19,771 まことにできる おなごとは ああいうものじゃなあ。 うん。 382 00:32:19,771 --> 00:32:23,642 (ぼそりと)すみませんでしたね。 うん? 何か申したか? 383 00:32:23,642 --> 00:32:26,278 ようございましたなあ と。 384 00:32:26,278 --> 00:32:29,181 私たちの目に 狂いはなかったでございましょう? 385 00:32:29,181 --> 00:32:35,420 まことに。 で こよいも お葉を呼んで構わんか? 386 00:32:35,420 --> 00:32:42,194 近頃 多うございませぬか? そうか? まあ 役目じゃからな。 387 00:32:42,194 --> 00:32:46,164 いや そなたが嫌なら…。 388 00:32:46,164 --> 00:32:49,000 嫌じゃありませんよ。 389 00:32:49,000 --> 00:32:52,838 私がお葉を選んだんですから。 そうか。 390 00:32:52,838 --> 00:32:55,540 どうぞ お飲みください。 391 00:33:01,546 --> 00:33:03,915 あ~! 392 00:33:03,915 --> 00:33:09,387 苦手では? 精がつくんじゃろ? もう一杯! 393 00:33:09,387 --> 00:33:18,930 ♬~ 394 00:33:18,930 --> 00:33:26,605 これにて 側室のつとめ 終わりにしていただきとうございまする。 395 00:33:26,605 --> 00:33:29,941 え…。 396 00:33:29,941 --> 00:33:31,877 えっ? 397 00:33:31,877 --> 00:33:35,380 このおつとめは もう…。 398 00:33:38,950 --> 00:33:43,622 えっと…➡ 399 00:33:43,622 --> 00:33:46,124 何故じゃ? 400 00:33:52,297 --> 00:33:54,100 訳を申せ。 401 00:34:00,906 --> 00:34:06,611 では 正直に申し上げます。 402 00:34:10,081 --> 00:34:13,785 好きなお相手が出来ましてございます。 403 00:34:15,587 --> 00:34:18,623 何じゃと…。 404 00:34:18,623 --> 00:34:23,929 わしの側室でありながら… よう そんなことを…。 405 00:34:23,929 --> 00:34:25,964 申し訳ございません! 406 00:34:25,964 --> 00:34:29,267 謝って済むことではない! これは大罪であるぞ! 407 00:34:29,267 --> 00:34:31,603 覚悟しております! 408 00:34:31,603 --> 00:34:34,940 どうぞ お手討ちにしてくださいませ。 409 00:34:34,940 --> 00:34:37,842 相手は どこの誰じゃ。 410 00:34:37,842 --> 00:34:41,713 それは… ご勘弁を…。 411 00:34:41,713 --> 00:34:47,419 ならぬ! 連れてまいれ! そいつを今すぐ ここへ連れてこい! 412 00:34:49,287 --> 00:34:58,964 ♬~ 413 00:34:58,964 --> 00:35:00,899 この者か…? 414 00:35:00,899 --> 00:35:06,404 城勤めをしております 美代にございます。 415 00:35:10,575 --> 00:35:14,879 美代… と申します…。 416 00:35:19,250 --> 00:35:26,925 私は… 昔から殿方が苦手で…➡ 417 00:35:26,925 --> 00:35:31,262 下働きを望んだのも 働いていれば➡ 418 00:35:31,262 --> 00:35:36,101 殿方のもとへ行かなくて済むかもしれぬと 思ったからで…。 419 00:35:36,101 --> 00:35:40,772 そして このお美代を知るうちに➡ 420 00:35:40,772 --> 00:35:45,276 己のまことの気持ちを はっきりと知ったのでございます。 421 00:35:45,276 --> 00:36:03,662 ♬~ 422 00:36:03,662 --> 00:36:06,364 殿のそばめとなったからには➡ 423 00:36:06,364 --> 00:36:08,900 何としても務めを果たそうと➡ 424 00:36:08,900 --> 00:36:13,405 これまで自分をだまし 励んでまいりましたが…。 425 00:36:15,240 --> 00:36:20,745 本当は つらかったのか…? 426 00:36:22,747 --> 00:36:29,521 殿に… 触れられるたびに…➡ 427 00:36:29,521 --> 00:36:31,456 吐きそうに…。 428 00:36:31,456 --> 00:36:34,359 そんなに…? 429 00:36:34,359 --> 00:36:40,165 本当の自分を知ってしまった上は もう無理でございます。 430 00:36:41,933 --> 00:36:46,404 美代が悪いのでございます。 美代をお手討ちにしてくださいませ! 431 00:36:46,404 --> 00:36:50,275 美代に咎はございません! 全ての責めは私に。 432 00:36:50,275 --> 00:36:52,277 私のみをお手討ちに! 433 00:36:52,277 --> 00:36:55,146 いえ! 美代をお手討ちにしてくださいませ! 434 00:36:55,146 --> 00:36:57,782 いえ 私を! 435 00:36:57,782 --> 00:37:00,085 私を! 436 00:37:03,888 --> 00:37:06,224 それで? 437 00:37:06,224 --> 00:37:11,896 もう しょうがないから 全て わしの胸に納めることとした。 438 00:37:11,896 --> 00:37:14,699 お葉の好きにさせる。 439 00:37:16,367 --> 00:37:21,072 そうですか… それが よろしゅうございます。 440 00:37:21,072 --> 00:37:26,744 お葉には 側室を無理強いして 悪いことをしました…。 441 00:37:26,744 --> 00:37:32,917 そうじゃな… もう妻のつとめはさせぬ。 442 00:37:32,917 --> 00:37:35,587 残念でございましたなあ 殿。 443 00:37:35,587 --> 00:37:38,389 あのような おなごは もう おらぬでしょうに。 444 00:37:38,389 --> 00:37:40,892 ああ 残念! 445 00:37:43,261 --> 00:37:45,930 苦いのう…。 446 00:37:45,930 --> 00:37:49,601 それで お葉の相手とは? 447 00:37:49,601 --> 00:37:53,104 ああ 美代という侍女でな。 448 00:37:53,104 --> 00:37:55,940 ああ あのおとなしい。 449 00:37:55,940 --> 00:38:02,547 小柄で控えめで かよわそうに見えて 実は しんの強いところが好きらしい。 450 00:38:02,547 --> 00:38:05,350 小柄で 控えめで…? 451 00:38:05,350 --> 00:38:10,188 かよわそうに見えて 実は しんが強い…。 452 00:38:10,188 --> 00:38:12,891 はっ…。 453 00:38:12,891 --> 00:38:14,926 はあ…! 454 00:38:14,926 --> 00:38:28,239 ♬~ 455 00:38:28,239 --> 00:38:30,175 (おふうの泣き声) 456 00:38:30,175 --> 00:38:35,980 神の君 最初のご側室 西郡の局。 457 00:38:35,980 --> 00:38:43,688 一女をもうけ 陰ながら末永く 君をお支えいたしました。 458 00:38:45,657 --> 00:38:50,495 さて このころ 尾張の織田信長は➡ 459 00:38:50,495 --> 00:38:53,765 京の都で起きた政変を受け➡ 460 00:38:53,765 --> 00:38:59,938 その運命の歯車が 大きく動き始めようとしておりました。 461 00:38:59,938 --> 00:39:03,341 (柴田勝家)都より急報あり➡ 462 00:39:03,341 --> 00:39:06,144 将軍様 お討ち死に。 463 00:39:07,879 --> 00:39:11,583 (柴田)天下は ますます乱れましょう。 464 00:39:17,555 --> 00:39:21,059 (織田信長)フフッ…。 465 00:39:21,059 --> 00:39:24,762 甲斐 武田信玄は…。 466 00:39:29,767 --> 00:39:33,371 越後 上杉との戦に見切りをつけ➡ 467 00:39:33,371 --> 00:39:38,676 その目を 新たな獲物に向け始めておりました。 468 00:39:42,580 --> 00:39:47,452 (武田信玄)今川氏真の家臣 ことごとく調略せい。 469 00:39:47,452 --> 00:39:49,454 はっ。 (山県昌景)はっ。 470 00:39:49,454 --> 00:39:51,589 (千代)はっ。 471 00:39:51,589 --> 00:39:57,795 さあ… 東海の都 駿府…。 472 00:40:00,265 --> 00:40:04,135 欲しくなったわ。 473 00:40:04,135 --> 00:40:08,606 その獲物たる 今川氏真は…。 474 00:40:08,606 --> 00:40:12,810 (飯尾)お屋形様… お屋形様! 475 00:40:17,115 --> 00:40:22,787 (今川氏真) 余は 裏切り者は 決して許さん。 476 00:40:22,787 --> 00:40:28,293 この飯尾連龍 お屋形様を裏切ってなどおりませぬ! 477 00:40:32,430 --> 00:40:35,967 (氏真)そなたが➡ 478 00:40:35,967 --> 00:40:40,638 家康と通じておると。 479 00:40:40,638 --> 00:40:44,509 そのようなこと 一体 誰が! 480 00:40:44,509 --> 00:40:57,188 ♬~ 481 00:40:57,188 --> 00:41:00,925 そなたの妻じゃ。 482 00:41:00,925 --> 00:41:17,141 ♬~ 483 00:41:18,776 --> 00:41:20,778 (切る音) 484 00:41:40,631 --> 00:41:43,534 (忠次)殿! 殿! 485 00:41:43,534 --> 00:41:45,503 どうした。 486 00:41:45,503 --> 00:41:49,640 左衛門よ そなたは もう東三河の旗頭なんじゃ…。 487 00:41:49,640 --> 00:41:54,312 ついに… ついに来ました。 武田信玄から。 488 00:41:54,312 --> 00:41:56,314 し… 信玄から? 489 00:41:56,314 --> 00:41:58,649 会うそうでござる。 490 00:41:58,649 --> 00:42:01,252 会う? 信玄が? 491 00:42:01,252 --> 00:42:03,187 わしに? はい。 会う? はい! 492 00:42:03,187 --> 00:42:05,123 信玄が!? はい! 493 00:42:05,123 --> 00:42:08,593 僅かな手勢で ひそやかにならと。 494 00:42:08,593 --> 00:42:18,603 ♬~ 495 00:42:18,603 --> 00:42:20,538 どうしよう! 496 00:42:20,538 --> 00:42:22,473 あ…。 497 00:42:22,473 --> 00:42:28,479 時代は 次の段階へ進もうとしておりました。 498 00:42:30,214 --> 00:42:32,150 (銃声) 499 00:42:32,150 --> 00:42:36,421 もう一度 あの幸せな日々を取り戻さねばならぬ。 500 00:42:36,421 --> 00:42:39,290 あの駿府が こうも やすやすと…。 501 00:42:39,290 --> 00:42:41,292 信玄と談判しろ。 502 00:42:41,292 --> 00:42:44,796 殿が言えば やめてくれるのですか? 503 00:42:44,796 --> 00:42:48,633 お田鶴殿は 降伏させる。 攻め滅ぼすことはせぬ。 504 00:42:48,633 --> 00:42:51,436 かかれ~! やめよ! 505 00:42:51,436 --> 00:42:54,806 目指すは 駿府! 出陣! 506 00:42:54,806 --> 00:42:57,308 次回 どうする?