1 00:00:10,133 --> 00:00:11,533 (巴(ともえ))お瀬名(せな)や! 2 00:00:13,567 --> 00:00:16,934 元康(もとやす)殿… ハア ハア… 3 00:00:17,000 --> 00:00:20,033 ご無事に 岡崎(おかざき)へ入られたそうじゃ 4 00:00:21,200 --> 00:00:22,900 (瀬名)岡崎へ…! 5 00:00:23,667 --> 00:00:30,200 (語り)桶狭間(おけはざま)合戦の混乱の中 妻子が待つ駿府(すんぷ)に帰ることかなわず 6 00:00:32,100 --> 00:00:36,533 (松平(まつだいら)元康)我ら これより 本領 岡崎へ入る! 7 00:00:36,734 --> 00:00:38,000 (家臣たち)道を空けい! 8 00:00:39,633 --> 00:00:45,800 (語り)やむをえず 故郷 岡崎に入ることとなった神の君 9 00:00:49,967 --> 00:00:52,266 (今川(いまがわ)の家臣)使いはまだか! 急げ! 10 00:00:53,333 --> 00:00:56,800 (今川氏真(うじざね))“元康 そなたの働き― 11 00:00:56,867 --> 00:01:01,133 今川家中の鑑(かがみ)であり 余の誇りである” 12 00:01:02,333 --> 00:01:04,800 “余は 直ちに今川を立て直し― 13 00:01:05,400 --> 00:01:07,734 我が父の敵を討つ” 14 00:01:08,667 --> 00:01:11,100 “そなたは 岡崎にとどまり― 15 00:01:11,367 --> 00:01:14,533 三河(みかわ)から織田(おだ)勢を ことごとく打ち払え” 16 00:01:15,467 --> 00:01:20,133 “しかる後に 駿府に帰参し 余をそばで支えよ” 17 00:01:23,333 --> 00:01:27,033 三河の織田勢を打ち払ったら 駿府へ帰ってこいと仰せじゃ! 18 00:01:27,567 --> 00:01:30,800 わしは 氏真様の側近になるんじゃ 19 00:01:31,600 --> 00:01:33,033 (酒井(さかい)忠次(ただつぐ))ようございましたな 殿 20 00:01:33,100 --> 00:01:38,066 ああ 我が心は 常に今川様と共にある 21 00:01:38,133 --> 00:01:40,400 それを よう分かってくださっておる! 22 00:01:41,900 --> 00:01:44,734 (石川(いしかわ)数正(かずまさ)) “織田勢を打ち払ったら”… 23 00:01:45,367 --> 00:01:48,533 我らだけで三河を平定せよと? 24 00:01:57,433 --> 00:02:02,233 やらねば わしは駿府へは帰れぬ… 25 00:02:05,667 --> 00:02:07,233 (鳥居(とりい)忠吉(ただよし))早(はよ)う 早う 26 00:02:07,600 --> 00:02:10,333 (元康)じい どこへ連れていく気じゃ 27 00:02:10,567 --> 00:02:13,300 (数正)無理をなさると 傷が開きますぞ 28 00:02:17,800 --> 00:02:19,233 何じゃ これは… 29 00:02:19,667 --> 00:02:21,900 (鳥居元忠(もとただ))わしも知りませなんだが― 30 00:02:21,967 --> 00:02:25,066 父がコツコツと ため込んだものだそうで 31 00:02:25,333 --> 00:02:28,600 (平岩(ひらいわ)親吉(ちかよし))殿が この城の主(あるじ)と なられた時のためにのう 32 00:02:28,934 --> 00:02:32,600 (忠次)なんと… (数正)どうやって こんなに… 33 00:02:32,667 --> 00:02:36,400 (忠吉)ヘヘヘヘ… 勘定方は わしじゃ 34 00:02:36,967 --> 00:02:42,300 ご城代を欺いて 銭っこ ためるぐらい 何でもないわ 35 00:02:42,600 --> 00:02:44,633 (親吉)槍(やり)や鎧(よろい)もあるわ! 36 00:02:44,700 --> 00:02:48,000 (忠次)殿 戦ができますぞ! 37 00:02:48,633 --> 00:02:51,300 ♪ 銭 太刀 金 槍 38 00:02:51,500 --> 00:02:53,734 (元忠・忠次・親吉)♪ 銭 太刀 金 槍 39 00:02:53,934 --> 00:02:56,066 ♪ 銭 太刀 金 槍 40 00:02:56,133 --> 00:02:59,166 (忠次)♪ ハア 敵は 41 00:02:59,233 --> 00:03:02,934 ♪ どこら程に おらしゃぁす ハア 42 00:03:03,200 --> 00:03:06,967 (忠吉・元忠・忠次・親吉) ♪ 海老(えび)すくい 海老すくい 43 00:03:07,033 --> 00:03:08,533 じいも やめとけ 44 00:03:09,066 --> 00:03:10,767 (忠吉)お…? (元康)死ぬぞ! 45 00:03:10,967 --> 00:03:13,800 (忠吉・元忠・忠次・親吉) ♪ 海老すくい 海老すくい 46 00:03:13,867 --> 00:03:14,867 (忠次)♪ ハア 47 00:03:15,266 --> 00:03:22,266 ♪~ 48 00:05:49,867 --> 00:05:56,867 ~♪ 49 00:05:56,934 --> 00:05:59,166 (いななき) (織田信長(のぶなが))竹千代(たけちよ)! 50 00:06:00,633 --> 00:06:05,166 (語り)織田信長は 桶狭間合戦の勝利に勢いづき― 51 00:06:05,233 --> 00:06:08,467 今川方への攻勢を強めておりました 52 00:06:09,233 --> 00:06:15,533 我らが神の君は その最前線で 織田勢と相対することとなったのです 53 00:06:18,967 --> 00:06:22,233 目下の敵は かつて松平家を裏切り― 54 00:06:22,300 --> 00:06:26,467 織田方に転じた水野(みずの)信元(のぶもと) 55 00:06:26,667 --> 00:06:29,100 君の母上 於大(おだい)の方の― 56 00:06:29,166 --> 00:06:30,333 兄でございます 57 00:06:30,400 --> 00:06:32,367 (水野信元) 俺は まだまだ いくぞ 58 00:06:32,967 --> 00:06:34,066 (久松(ひさまつ)長家(ながいえ)) いつもながら― 59 00:06:34,133 --> 00:06:36,533 水野殿は 強うござるなあ 60 00:06:36,600 --> 00:06:38,066 (水野)ああ この世を渡るは― 61 00:06:38,133 --> 00:06:39,500 所詮 博打(ばくち)よ 62 00:06:40,166 --> 00:06:44,500 どちらに張るか これを間違えるやつは生き残れん 63 00:06:44,967 --> 00:06:46,967 あのバカのごとくな 64 00:06:47,800 --> 00:06:49,133 バカ? 65 00:06:50,133 --> 00:06:51,333 俺の甥(おい)っ子だ 66 00:06:52,633 --> 00:06:53,867 (数正)平八郎(へいはちろう) 67 00:06:54,500 --> 00:06:58,133 水野のいる刈谷(かりや)の城 攻め落とせると申すなら― 68 00:06:58,200 --> 00:07:00,467 その方に先駆けを任せるが 69 00:07:03,600 --> 00:07:05,000 (本多(ほんだ)忠勝(ただかつ))刈谷… 70 00:07:07,100 --> 00:07:10,900 あれは 城でござったか てっきり犬小屋かと 71 00:07:10,967 --> 00:07:13,667 (本多忠真(ただざね))大口をたたくな あほたわけ! 72 00:07:15,567 --> 00:07:17,033 その前に 73 00:07:20,900 --> 00:07:22,266 殿に伺っておきたい 74 00:07:22,800 --> 00:07:25,066 (忠真)伺うな 無礼者! (元康)よい 75 00:07:26,400 --> 00:07:27,400 許す 76 00:07:29,033 --> 00:07:34,200 水野信元 殿の母君の兄と存ずるが― 77 00:07:35,867 --> 00:07:37,767 首をとって構わぬか 78 00:07:38,000 --> 00:07:39,166 (忠真)口の利き方ぁ! 79 00:07:39,233 --> 00:07:42,233 生き別れの母君のことを おもんばかっておるのです 80 00:07:44,233 --> 00:07:45,967 (松平の家臣)お主ら! 81 00:07:47,000 --> 00:07:50,900 裏切るだけでは足りず お方様まで! 82 00:07:51,500 --> 00:07:57,400 (語り)君の母上 於大の方は 実家の水野が織田方へ転じたため― 83 00:07:57,800 --> 00:08:03,500 生まれて間もない君を置いて 離縁を余儀なくされたのでございます 84 00:08:03,567 --> 00:08:07,734 (竹千代の泣き声) 85 00:08:07,800 --> 00:08:12,066 (泣き声) 86 00:08:12,133 --> 00:08:15,400 (元康)母上のことは 顔も覚えておらぬが― 87 00:08:15,467 --> 00:08:19,200 幼い頃は よう着物や菓子を送ってくださった 88 00:08:19,533 --> 00:08:21,166 便りに添えてな 89 00:08:21,834 --> 00:08:26,467 わしを思う お優しい言葉が つづられておったわ 90 00:08:28,467 --> 00:08:29,800 だが― 91 00:08:32,166 --> 00:08:35,100 水野信元なる男は― 92 00:08:36,000 --> 00:08:37,467 わしは嫌いじゃ 93 00:08:39,533 --> 00:08:43,367 (親吉)急げ~い! 急げ 急げ 急げ 急げい! 94 00:08:43,433 --> 00:08:45,400 (元忠)ついに始まるんじゃ! 95 00:08:45,467 --> 00:08:49,433 わしらの殿が 三河から織田勢を追い払う戦がのう! 96 00:08:49,500 --> 00:08:51,600 心して 飯を作れ~い! 97 00:08:51,667 --> 00:08:53,600 (登与(とよ))はい 邪魔 邪魔… 98 00:08:53,667 --> 00:09:00,166 (語り)こうして 三河のために 立ち上がりし神の君のもとに… 99 00:09:00,233 --> 00:09:02,000 お~! 100 00:09:02,066 --> 00:09:05,367 (語り)多くの民が 駆けつけたのでございます 101 00:09:11,600 --> 00:09:15,567 (元康)“お瀬名 おなかの子は 健やかであるか” 102 00:09:16,400 --> 00:09:18,600 “竹千代は 息災であるか” 103 00:09:19,500 --> 00:09:22,967 “お義父上(ちちうえ) お義母上(ははうえ)は お変わりないか” 104 00:09:29,233 --> 00:09:33,934 “わしは 岡崎で 氏真様のお指図を果たさんとしている” 105 00:09:34,633 --> 00:09:37,800 “案ずるな たやすい務めじゃ” 106 00:09:40,266 --> 00:09:44,800 “やり遂げたら駿府に戻り 氏真様のおそばに仕える” 107 00:09:45,667 --> 00:09:48,533 “お前たちにも もうすぐ会える” 108 00:09:49,266 --> 00:09:52,066 “また皆で 仲よう暮らそう” 109 00:09:52,934 --> 00:09:58,934 “わしが帰るまで 駿府に残る家来たちをよろしく頼む” 110 00:09:59,867 --> 00:10:03,800 はあ… まあ 一安心じゃな 111 00:10:09,133 --> 00:10:10,567 何か? 112 00:10:10,867 --> 00:10:12,600 (関口(せきぐち)氏純(うじずみ))いや… 別に 113 00:10:12,834 --> 00:10:16,834 (瀬名)竹 父上は もうすぐお帰りになりますよ 114 00:10:18,500 --> 00:10:20,834 あ~ ホッとしたら おなかがすいた 115 00:10:21,100 --> 00:10:24,000 (巴)アッハハッ (瀬名)たねや 膳は まだ? 116 00:10:24,066 --> 00:10:25,066 (たね)あらあら 117 00:10:25,133 --> 00:10:27,800 お喉を通らないなんて おっしゃっていたのに 118 00:10:36,266 --> 00:10:38,600 そんなに おなかが おすきですか? 119 00:10:40,567 --> 00:10:42,200 (氏純)瀬名? (瀬名)う… 120 00:10:44,033 --> 00:10:45,533 産まれる… 121 00:10:45,834 --> 00:10:48,700 (巴)い… 急ぎ産婆を! お湯を沸かして! 122 00:10:52,567 --> 00:10:54,900 (水野兵1)裏に回られた! 抜かせるな! 123 00:11:16,800 --> 00:11:18,233 (水野兵2)くっそ…! 124 00:11:20,266 --> 00:11:22,000 (忠勝)おりゃ~! 125 00:11:27,000 --> 00:11:28,133 おりゃ~! 126 00:11:28,200 --> 00:11:29,200 (水野兵3)やあ~! 127 00:11:29,667 --> 00:11:31,934 (忠勝)名を上げたい者は― 128 00:11:33,166 --> 00:11:34,600 我に続け~! 129 00:11:34,667 --> 00:11:35,967 (一同)お~! 130 00:11:36,033 --> 00:11:38,700 (家臣)町口門(まちぐちもん)を突破したぞ~! 131 00:11:39,133 --> 00:11:41,600 存外 もろいかもしれませぬな 132 00:11:47,967 --> 00:11:50,600 つくづく博打の才のないやつだ 133 00:11:52,066 --> 00:11:56,300 (久松)まだ気付いておらぬようですな 134 00:11:56,367 --> 00:11:57,900 (水野)分かっとらんのよ 135 00:11:57,967 --> 00:12:03,633 戦っている相手は俺ではなく 俺の後ろにおる お方だと 136 00:12:06,133 --> 00:12:09,600 背中に気を付けろよ! 甥っ子 137 00:12:09,800 --> 00:12:12,567 (忠次)二ノ郭(くるわ)は こちらから攻めるがよかろう 138 00:12:12,633 --> 00:12:15,166 (数正)ここが狭くなっておるからな (忠次)おう 139 00:12:17,934 --> 00:12:19,266 (使番)申し上げます! 140 00:12:21,200 --> 00:12:23,033 背後より 新手が迫っております 141 00:12:23,300 --> 00:12:24,300 (忠次)背後!? 142 00:12:24,367 --> 00:12:27,233 (数正)いずれの手勢じゃ (使番)織田の加勢と思われます 143 00:12:27,834 --> 00:12:29,066 織田勢!? 144 00:12:29,767 --> 00:12:31,033 (忠次)殿! 145 00:12:32,567 --> 00:12:34,567 (いななき) 146 00:12:34,633 --> 00:12:36,300 (数正)挟まれまする! 147 00:12:37,934 --> 00:12:40,734 (元康)引け! 引け引け! 引け~! 148 00:12:41,233 --> 00:12:42,800 引け! 早う! 149 00:12:43,500 --> 00:12:45,967 (家臣1)水を! (家臣2)少し待ってくれ! 150 00:12:48,400 --> 00:12:51,467 (家臣3)坂部(さかべ)又三郎(またさぶろう)正彦(まさひこ) 行方知れず 151 00:12:53,433 --> 00:12:56,500 日影村(ひかげむら) 甚三郎(じんざぶろう) 討ち死に 152 00:12:59,166 --> 00:13:01,767 (家臣4)長澤(ながさわ)惣四郎(そうしろう) 討ち死に 153 00:13:02,100 --> 00:13:04,934 (家臣3)竜泉寺村(りゅうせんじむら) 利蔵(としぞう) 討ち死に 154 00:13:06,200 --> 00:13:09,200 (家臣5)日影村 周作(しゅうさく) 討ち死に 155 00:13:09,266 --> 00:13:11,133 (家臣4)坂部藤内(とうない) 討ち死に 156 00:13:11,467 --> 00:13:13,934 (家臣3)野口(のぐち)茂吉(もきち) 行方知れず 157 00:13:14,000 --> 00:13:17,133 (家臣4)奥山田村(おくやまだむら) 弥太郎(やたろう) 討ち死に 158 00:13:17,333 --> 00:13:20,834 (家臣3)市場村(いちばむら) 直作(なおさく) 行方知れず 159 00:13:22,200 --> 00:13:24,834 (家臣4)本多平八郎忠勝 討ち死に 160 00:13:25,467 --> 00:13:28,667 (夏目(なつめ)広次(ひろつぐ))何? いま一度 申せ 161 00:13:29,967 --> 00:13:33,533 (家臣4)本多平八郎忠勝 討ち死に 162 00:13:42,967 --> 00:13:44,133 うわっ! 163 00:13:44,900 --> 00:13:45,900 プッ! 164 00:13:45,967 --> 00:13:47,500 (せきこみ) 165 00:13:47,567 --> 00:13:49,100 プッ! あ~! 166 00:14:06,633 --> 00:14:08,600 信長ぁ… 167 00:14:08,967 --> 00:14:10,600 (銃声) 168 00:14:12,900 --> 00:14:15,500 狩りにおいて 肝心な役目は何と心得る? 169 00:14:15,967 --> 00:14:19,900 (水野)獲物を追い込む役目と 存じまする 170 00:14:23,300 --> 00:14:24,767 (銃声) 171 00:14:28,867 --> 00:14:30,500 しかと追い込め 172 00:14:32,166 --> 00:14:33,967 兎(うさぎ)を俺の目の前に 173 00:14:34,300 --> 00:14:37,467 か… か… 必ずや 174 00:14:37,533 --> 00:14:39,033 (銃声) (水野)うわっ! 殿… 175 00:14:39,100 --> 00:14:42,734 (風鈴の音) 176 00:14:42,800 --> 00:14:44,166 (元忠)殿~! 177 00:14:44,567 --> 00:14:46,734 殿! 殿! 178 00:14:50,934 --> 00:14:53,533 (元康)彦(ひこ)? どうした 179 00:14:53,767 --> 00:14:57,600 それが… あ… あ~ 180 00:14:58,300 --> 00:14:59,467 おっ… あ… 181 00:15:00,266 --> 00:15:01,700 あ… あちらに 182 00:15:06,033 --> 00:15:08,800 (元康)太守様… 太守様! 183 00:15:09,600 --> 00:15:13,533 (今川義元(よしもと))おう 元康 邪魔しておるぞ 184 00:15:16,133 --> 00:15:17,900 何じゃ 185 00:15:18,133 --> 00:15:19,500 皆が… 186 00:15:20,233 --> 00:15:24,600 太守様は 桶狭間にて 織田信長めに… 187 00:15:24,667 --> 00:15:27,967 (義元)お主まで だまされて何とする 188 00:15:29,667 --> 00:15:32,834 この今川義元 189 00:15:33,567 --> 00:15:38,233 織田信長ごときに 討ち取られるわけがなかろう 190 00:15:39,867 --> 00:15:41,667 私は てっきり… 191 00:15:42,100 --> 00:15:45,867 いいえ きっと そうであろうと 思っておりました! 192 00:15:46,867 --> 00:15:48,367 やり直しじゃ 193 00:15:51,633 --> 00:15:54,367 駿府へ帰ろう 194 00:16:08,166 --> 00:16:09,166 (瀬名)殿 195 00:16:10,133 --> 00:16:11,500 (元康)瀬名! 196 00:16:12,233 --> 00:16:13,600 竹千代! 197 00:16:17,066 --> 00:16:19,166 お会いしとうございました 198 00:16:22,400 --> 00:16:23,834 わしもじゃ! 199 00:16:24,967 --> 00:16:26,934 もう どこにも行かぬ! 200 00:16:27,767 --> 00:16:29,767 ずっと一緒じゃ! 201 00:16:30,000 --> 00:16:32,600 (竹千代の泣き声) 202 00:16:37,166 --> 00:16:44,166 (風鈴の音) 203 00:17:01,900 --> 00:17:05,667 (富(とみ))なんと かわいいお姫様だこと! 204 00:17:05,734 --> 00:17:08,000 三河にはおらんて 205 00:17:08,066 --> 00:17:09,400 (ふみ)のう 206 00:17:10,033 --> 00:17:12,967 (富)これ おくるみと おしめ 207 00:17:13,033 --> 00:17:15,667 みんなでお縫いしました お使いくださいませ 208 00:17:15,734 --> 00:17:18,700 ありがとう お富 みんな 209 00:17:19,066 --> 00:17:22,600 (ふみ)早う お殿様にも お見せしとうございますね! 210 00:17:22,667 --> 00:17:27,600 ええ もうすぐお帰りになりますよ 皆の夫たちも 211 00:17:29,233 --> 00:17:33,166 そうだ 皆も それぞれ きれいな衣で夫を迎えたいでしょう 212 00:17:33,233 --> 00:17:35,900 うちに たくさん はぎれがあるから それを使うがよい 213 00:17:36,166 --> 00:17:39,000 (瀬名)さあさ 上がって 上がって (ふみ)あ~ そんな! もったいない 214 00:17:39,066 --> 00:17:40,934 (富)私たちみたいな 三河のもんに… 215 00:17:41,266 --> 00:17:45,400 私も三河者の妻 皆と同じ なっ 216 00:17:45,834 --> 00:17:50,367 (氏純)お聞き及びとは存じまするが 松平殿は 加勢を望んでおりまして… 217 00:17:50,433 --> 00:17:51,567 (氏真)急ぎ届けよ (右筆)はっ 218 00:17:51,734 --> 00:17:54,800 敵方には 尾張(おわり)からの援軍が続々と到着し― 219 00:17:54,867 --> 00:17:56,667 松平は厳しい戦いを強いられ… 220 00:17:56,734 --> 00:17:59,300 うるさい! 今は それどころではない! 221 00:18:02,033 --> 00:18:03,734 元康に伝えよ 222 00:18:04,367 --> 00:18:07,834 助けは必ず送る それまで こらえよと 223 00:18:10,133 --> 00:18:11,200 (氏純)はっ 224 00:18:13,300 --> 00:18:17,867 (氏真)そして 我がもとには そなたの妻子と… 225 00:18:17,934 --> 00:18:20,567 (瀬名)あ~ いや おしっこした! やっ! 226 00:18:21,333 --> 00:18:23,734 (氏真)家来たちがいることを 忘れるな 227 00:18:24,934 --> 00:18:26,166 …とな 228 00:18:26,734 --> 00:18:33,400 (セミの声) 229 00:18:33,467 --> 00:18:39,200 (セミの声) 230 00:18:40,000 --> 00:18:43,367 (武士1)しかし 今川の助けは いつ来るかや 231 00:18:44,166 --> 00:18:47,100 (武士2)本当に来るのか? 平八郎殿 232 00:18:49,533 --> 00:18:51,000 さあな 233 00:18:54,066 --> 00:18:57,734 来るに決まっておろうが! この たわけどもが! 234 00:18:58,033 --> 00:19:00,567 (親吉)彦殿! ええ知らせじゃ! 235 00:19:00,767 --> 00:19:03,400 東条城(とうじょうじょう)より 吉良(きら)義昭(よしあきら)様がお見えにならっせるて! 236 00:19:03,934 --> 00:19:06,033 そうか! 吉良様が! 237 00:19:06,900 --> 00:19:08,033 ふん! 238 00:19:11,000 --> 00:19:15,266 (武士1)変わらん 変わらん のう? 平八郎殿 239 00:19:16,367 --> 00:19:21,400 (語り)吉良義昭は 三河南部を領有する由緒ある家柄で― 240 00:19:21,467 --> 00:19:24,767 忠実なる今川方でございます 241 00:19:24,834 --> 00:19:27,700 (元康)こたびは… (吉良義昭)おおっ 松平殿! 242 00:19:27,767 --> 00:19:29,633 まさに三河武士の誉れ! 243 00:19:30,166 --> 00:19:31,633 果敢に 水野を攻められた― 244 00:19:31,700 --> 00:19:33,100 松平殿のお姿 245 00:19:33,166 --> 00:19:35,400 この義昭 感服いたした! 246 00:19:36,433 --> 00:19:40,633 我ら吉良家は 力の限り 松平殿をお助け申す! 247 00:19:40,700 --> 00:19:41,767 それは 心強… 248 00:19:41,834 --> 00:19:43,333 (吉良)おのおの方! 249 00:19:43,400 --> 00:19:48,266 今川様は すぐに立ち直られ 大軍勢を送ってくださるに違いない! 250 00:19:48,333 --> 00:19:50,100 それまでは この吉良が― 251 00:19:50,767 --> 00:19:55,700 松平殿と共に この三河を守り 織田勢を追い払う! 252 00:19:55,767 --> 00:19:57,967 (元康)かたじけな… (吉良)白湯(さゆ)をもらおう! 253 00:19:58,266 --> 00:20:00,333 白湯をもらおう! 254 00:20:01,667 --> 00:20:03,967 (大久保(おおくぼ)忠世(ただよ))北から回って 水野の領内深くまで― 255 00:20:04,033 --> 00:20:05,734 ぐぐっと入り込みまする 256 00:20:05,800 --> 00:20:08,900 さすれば敵は 慌てて刈谷城から軍勢を繰り出し― 257 00:20:08,967 --> 00:20:11,900 恐らく 石ヶ瀬川(いしがせがわ)辺りで 合戦となりましょう 258 00:20:11,967 --> 00:20:13,367 その間隙(かんげき)をつき― 259 00:20:14,400 --> 00:20:18,133 吉良勢と共に 手薄になった刈谷城を 一気に攻め落としまする! 260 00:20:19,433 --> 00:20:20,600 (忠次)面白いの 261 00:20:21,000 --> 00:20:22,867 私も妙案かと 262 00:20:23,133 --> 00:20:25,800 (忠真)さすが色男殿だわ! 263 00:20:26,400 --> 00:20:30,934 大久保忠世は顔もよいが おつむは もっとよいのでござる 264 00:20:31,000 --> 00:20:33,734 見事 見事! 大勝利 間違いなしじゃ! 265 00:20:34,367 --> 00:20:37,800 よし 皆の者 支度にかかれ! 266 00:20:37,867 --> 00:20:39,100 (一同)はっ! 267 00:20:47,767 --> 00:20:54,767 (カラスの鳴き声) 268 00:21:08,500 --> 00:21:11,333 その者で間違いない 次 269 00:21:16,166 --> 00:21:19,266 (水野)もう一度 恋文を送るか 270 00:21:19,700 --> 00:21:22,333 死にたくなきゃ こっちにつけ と 271 00:21:25,934 --> 00:21:28,233 (元康)次こそは 勝たねばならぬ! 272 00:21:29,033 --> 00:21:31,166 よい策のある者はおらぬか 273 00:21:33,400 --> 00:21:34,734 おらぬのか! 274 00:21:36,600 --> 00:21:39,934 恐れながら この大久保忠世の考えたる策― 275 00:21:40,000 --> 00:21:42,433 妙案であったことは 疑いなきこと 276 00:21:42,734 --> 00:21:46,934 ただ… ツキがなかったばかりなり 277 00:21:47,567 --> 00:21:49,533 なれば もう一たび… 278 00:21:49,600 --> 00:21:50,734 ほかにないか! 279 00:21:50,800 --> 00:21:52,433 (忠世)ほかにないか~! 280 00:21:52,967 --> 00:21:54,266 ないのか! 281 00:21:57,500 --> 00:22:00,500 (小姓)ご無礼つかまつる! 殿! (数正)評定(ひょうじょう)のさなかであるぞ 282 00:22:00,934 --> 00:22:02,200 (小姓)されど! 283 00:22:02,934 --> 00:22:09,934 (争う声と悲鳴) 284 00:22:11,900 --> 00:22:16,133 何しておる! やめい! やめんか! 285 00:22:16,200 --> 00:22:23,200 (争う声と悲鳴) 286 00:22:24,367 --> 00:22:26,033 (家臣)何すんだよ~! 287 00:22:30,433 --> 00:22:32,333 殿のおなりであるぞ! 288 00:22:34,800 --> 00:22:36,467 (数正)彦右衛門(ひこえもん)! 七之助(しちのすけ)! 289 00:22:36,533 --> 00:22:38,967 侍大将であるお前たちが 何たるざまじゃ! 290 00:22:40,166 --> 00:22:43,667 (忠真)平八郎! この あほたわけが! 腹を切れい! 291 00:22:43,734 --> 00:22:47,200 (忠次)まあまあ まあまあ 一体 何があった? 292 00:22:50,467 --> 00:22:52,734 彦! 七! 申せ 293 00:22:55,533 --> 00:23:00,266 こいつら… ここで言うておったんじゃ 294 00:23:01,700 --> 00:23:04,033 今川様の助けは来ん 295 00:23:04,767 --> 00:23:06,333 織田につくべきだと 296 00:23:10,667 --> 00:23:12,467 (親吉)このままだと… 297 00:23:14,900 --> 00:23:16,400 皆 死ぬと… 298 00:23:19,400 --> 00:23:21,000 (忠真)そうなのか!? 平八郎! 299 00:23:21,066 --> 00:23:23,266 (忠勝)俺は 言うてはおらぬが― 300 00:23:26,667 --> 00:23:28,100 考えは同じじゃ 301 00:23:30,100 --> 00:23:33,033 (元忠)今川には お方様たちがおられるのだぞ! 302 00:23:33,100 --> 00:23:34,967 (数正)やめんか! 303 00:23:36,600 --> 00:23:38,333 一同 謹慎せい 304 00:23:43,467 --> 00:23:46,500 (数正)次で負ければ お家は破滅でござる 305 00:23:46,567 --> 00:23:50,967 今川は立ち直る気配なく 軍用金も底をつき始めて… 306 00:23:51,033 --> 00:23:53,467 駿府の三河衆を 見捨てろというのか! 307 00:23:54,367 --> 00:23:57,533 (忠次)まあまあ まあまあ 落ち着きなされ 殿 308 00:23:58,600 --> 00:23:59,900 お座りください 309 00:24:04,033 --> 00:24:06,633 策がないわけでもござりませぬ 310 00:24:11,433 --> 00:24:12,633 武田(たけだ)でござる 311 00:24:15,066 --> 00:24:16,066 武田? 312 00:24:16,567 --> 00:24:18,567 (数正)甲斐(かい) 武田信玄(しんげん)か 313 00:24:18,633 --> 00:24:22,600 (忠次)信玄と今川の太守様は 固い絆で結ばれておりました 314 00:24:23,767 --> 00:24:27,967 ならば 我らを助ける務めも また あるはず 315 00:24:28,200 --> 00:24:29,834 (数正)話をつけられようか? 316 00:24:31,467 --> 00:24:35,133 殿が じきじきにお伺いになれば あるいは 317 00:24:41,767 --> 00:24:44,734 (飯富(おぶ)昌景(まさかげ))松平が内々に会いたいと 318 00:24:45,133 --> 00:24:46,367 (武田信玄)ほう 319 00:24:47,700 --> 00:24:52,500 松平なにがし 礼というものを知らぬらしい 320 00:24:58,867 --> 00:25:01,700 松平は たかだか岡崎の小者にすぎぬ 321 00:25:03,000 --> 00:25:08,700 わしと話がしたいのなら まずは 三河の主となってからであろう 322 00:25:09,433 --> 00:25:10,567 (飯富)はあ 323 00:25:11,300 --> 00:25:17,500 (信玄)今川家臣の分際で 主君の頭を越え わしに話しかけるか 324 00:25:19,734 --> 00:25:24,734 この話 聞かなかったことにして進ぜよう 325 00:25:25,700 --> 00:25:27,166 そう伝えよ 326 00:25:33,633 --> 00:25:36,000 格が違うということか…! 327 00:25:36,834 --> 00:25:38,600 (忠次)申し訳ござりませぬ! 328 00:25:41,633 --> 00:25:45,700 (数正)殿 水野が内々にお会いしたいと 329 00:25:45,867 --> 00:25:46,934 (元康)会うものか! 330 00:25:47,400 --> 00:25:51,133 僅かな手勢のみにて 既に この城に向かっておると 331 00:25:51,467 --> 00:25:52,467 何!? 332 00:25:58,367 --> 00:26:02,200 (水野)賽(さい)の目は運次第 みんな そう思っておる 333 00:26:03,033 --> 00:26:04,867 だが 俺は違う 334 00:26:05,600 --> 00:26:07,433 俺は分かるんだ 335 00:26:11,600 --> 00:26:12,767 ふん 336 00:26:18,100 --> 00:26:24,433 まあ お前が 俺を嫌っているのは知っている 337 00:26:24,500 --> 00:26:29,834 だが 俺は バカな甥っ子が かわいい 338 00:26:30,433 --> 00:26:32,100 死なせたくねえ 339 00:26:41,133 --> 00:26:43,367 信長様に頭を下げろ 340 00:26:44,433 --> 00:26:47,667 俺がうま~く 口を利いてやっから 341 00:27:08,767 --> 00:27:10,567 (水野)震えてるじゃねえか 342 00:27:11,767 --> 00:27:15,033 その白湯を飲むのが 斬り込んでくる合図か? 343 00:27:15,867 --> 00:27:17,667 ハハハハハッ 344 00:27:18,533 --> 00:27:20,467 俺を殺したければ やれ 345 00:27:21,900 --> 00:27:25,333 表で待たせている者が死ぬ 346 00:27:26,633 --> 00:27:30,767 ここから先は その者に任せたい 347 00:27:33,800 --> 00:27:35,967 呼び入れて構わぬかな? 348 00:27:52,433 --> 00:27:54,200 (久松)お待たせいたした 349 00:27:55,533 --> 00:27:56,800 (元康)入れ 350 00:28:19,834 --> 00:28:21,600 (水野)察しがついたか? 351 00:28:21,767 --> 00:28:24,967 そうじゃ これなるは俺の妹 352 00:28:25,033 --> 00:28:29,433 そして元康! お前の母 於大だ 353 00:28:30,367 --> 00:28:33,900 今は この久松長家殿の妻だ 354 00:28:42,300 --> 00:28:43,633 母上… 355 00:28:45,867 --> 00:28:48,133 (於大の方)ご立派になられて 356 00:28:53,367 --> 00:28:57,500 (水野)酒井殿 石川殿 うん? 357 00:28:57,567 --> 00:29:02,834 気を利かせて 2人だけにしてやってはいかがか 358 00:29:03,533 --> 00:29:05,033 (数正)おう… 359 00:29:19,867 --> 00:29:22,000 (於大)変わっておらぬ 360 00:29:23,367 --> 00:29:26,133 母は ここが好きでありました 361 00:29:28,533 --> 00:29:31,333 昨日のことのように覚えています 362 00:29:33,533 --> 00:29:36,333 この城に嫁いだ日のこと 363 00:29:37,700 --> 00:29:42,433 小さな そなたを この手で抱いた日のこと 364 00:30:06,967 --> 00:30:08,500 元康… 365 00:30:11,867 --> 00:30:16,834 母上のことを心の中でずっと― 366 00:30:20,200 --> 00:30:22,133 お慕いしておりました 367 00:30:25,433 --> 00:30:30,533 母も そなたを思わぬ日は ありませんでした 368 00:30:36,333 --> 00:30:37,867 母上 369 00:30:55,834 --> 00:30:58,300 (於大)今川と手をお切りなさい 370 00:31:01,200 --> 00:31:03,567 今川は もう おしまいです 371 00:31:06,900 --> 00:31:08,333 母上… 372 00:31:11,500 --> 00:31:15,533 そなたは 信長様には勝てません 373 00:31:22,000 --> 00:31:25,500 信長様は 松平と対等に結び― 374 00:31:25,867 --> 00:31:29,967 三河を そなたに任せてくださると そう仰せです 375 00:31:31,166 --> 00:31:34,166 この上ない ありがたいお話で ございましょう 376 00:31:37,300 --> 00:31:38,700 (元康)母上 377 00:31:39,433 --> 00:31:42,700 母も そなたをそばで支えましょう 378 00:31:42,767 --> 00:31:44,066 母上! 379 00:31:45,000 --> 00:31:48,467 私の妻は 今川御一門衆であり― 380 00:31:48,533 --> 00:31:52,433 駿府には今も 私の妻と子供がおります 381 00:31:54,400 --> 00:31:55,900 それが? 382 00:31:57,233 --> 00:31:59,433 それが何だというのです? 383 00:32:01,600 --> 00:32:05,166 私が今川を裏切れば 妻と子は どうなるか! 384 00:32:05,233 --> 00:32:07,333 それが何だというのです! 385 00:32:07,900 --> 00:32:09,367 つまらぬことです 386 00:32:16,033 --> 00:32:17,133 何ですと…? 387 00:32:18,734 --> 00:32:23,166 そなたの父上は かつて 尾張におった そなたを見捨てました 388 00:32:23,233 --> 00:32:24,967 恨んでおいでか? 389 00:32:28,967 --> 00:32:34,600 私は 大層 立派なご判断であったと思います 390 00:32:42,400 --> 00:32:44,166 主君たる者― 391 00:32:45,300 --> 00:32:46,867 家臣と国のためならば― 392 00:32:46,934 --> 00:32:50,233 己の妻や子ごとき 平気で打ち捨てなされ! 393 00:33:01,900 --> 00:33:03,200 出ていかれよ 394 00:33:07,000 --> 00:33:08,967 今すぐ出ていかれよ 395 00:33:10,467 --> 00:33:11,934 出ていけ! 396 00:33:33,567 --> 00:33:37,033 (於大)そなたを助けている 吉良義昭殿を攻め― 397 00:33:37,100 --> 00:33:39,100 所領を切り取られよ 398 00:33:40,533 --> 00:33:43,033 それが信長様への返事になる 399 00:33:47,166 --> 00:33:50,266 (元康)わしの敵は水野じゃ! 信長じゃ! 400 00:33:51,400 --> 00:33:54,066 わしは今川の家臣じゃ! 401 00:34:04,233 --> 00:34:10,533 (瀬名)“元康様 今日は お富たちと縫い物をいたしました” 402 00:34:10,967 --> 00:34:15,500 “皆 きれいな衣で夫を迎えられると 大喜びで― 403 00:34:15,567 --> 00:34:18,200 瀬名も うれしゅうございました” 404 00:34:20,867 --> 00:34:26,066 “姫も すくすくと育ち 竹も よい子にしています” 405 00:34:27,767 --> 00:34:33,700 “殿がお帰りになる日を 瀬名は心待ちに…” 406 00:34:47,367 --> 00:34:50,300 (忠次)殿 申し上げたき儀が 407 00:34:50,367 --> 00:34:53,700 聞かぬ わしは 聞かんぞ! 408 00:34:53,767 --> 00:34:56,133 (数正)申し上げなければなりませぬ 409 00:34:56,433 --> 00:35:00,467 (元康)数正! 今川様のご恩を忘れたのか!? 410 00:35:02,300 --> 00:35:05,967 そうであろうな お前は情が薄いからな! 411 00:35:06,033 --> 00:35:07,400 (忠次)殿 412 00:35:10,400 --> 00:35:13,867 少し城下を歩きませぬか 413 00:35:26,233 --> 00:35:27,233 (忠吉)ああ…! 414 00:35:27,300 --> 00:35:30,400 (百姓)あ~あ~ もうええて 鳥居様! 415 00:35:30,467 --> 00:35:32,467 わしがやるから 休んどきなって… 416 00:35:36,934 --> 00:35:39,667 (忠次)百姓は たくましゅうございますなぁ 417 00:35:41,700 --> 00:35:47,266 度重なる戦に駆り出され 親兄弟に死なれても― 418 00:35:48,300 --> 00:35:51,367 実りの時になれば このように大はしゃぎ 419 00:35:52,867 --> 00:35:57,567 特に今年は 格別に張り切って刈り入れております 420 00:35:59,500 --> 00:36:02,033 何故か お分かりですか? 421 00:36:05,533 --> 00:36:11,200 今年は 今川様に搾り取られずに済むと 思っておるからです 422 00:36:15,567 --> 00:36:19,400 我らの殿が岡崎に帰ってこられた 423 00:36:20,233 --> 00:36:22,633 もう今川の支配下ではない 424 00:36:23,567 --> 00:36:27,033 これからは たらふく飯が食える 425 00:36:27,734 --> 00:36:29,567 そう思うておるからです 426 00:36:32,133 --> 00:36:36,867 今川から独り立ちしたなど わしは ひと言も申しておらぬ 427 00:36:38,000 --> 00:36:42,066 私が 兵や百姓どもに そう申しました 428 00:36:45,333 --> 00:36:46,667 左衛門(さえもん)… 429 00:36:47,667 --> 00:36:52,633 今川様のために戦えと申しても 兵が集まりませぬで 430 00:36:54,500 --> 00:36:58,300 皆 それほど ひもじい思いを してきたのです 431 00:37:02,133 --> 00:37:07,834 我らのために 殿が三河一国をお切り取りくださる 432 00:37:08,900 --> 00:37:14,367 そう信ずるからこそ 皆 槍を持ち 戦に出張るのでござる 433 00:37:25,533 --> 00:37:27,700 まことに畏れ多いことながら― 434 00:37:28,033 --> 00:37:32,767 我ら 三河衆は皆 とうの昔に 今川を見捨てておりまする! 435 00:37:34,834 --> 00:37:36,133 やめろ 436 00:37:37,633 --> 00:37:40,066 (忠次)殿のご心中を思えば 左衛門も涙が出ます! 437 00:37:40,133 --> 00:37:42,333 (元康)もうよい やめろ! (忠次)されど… されど! 438 00:37:42,667 --> 00:37:46,266 どうか どうか! どうか ご決心くだされ! 439 00:37:46,700 --> 00:37:48,734 何を申しておるのか分かってるのか! 440 00:37:48,934 --> 00:37:50,300 分かっておりまする 441 00:37:50,700 --> 00:37:53,834 松平のため 岡崎のためでござる! 442 00:37:55,467 --> 00:37:57,567 どうか どうか! 443 00:37:57,633 --> 00:38:00,333 嫌じゃ わしは駿府に帰るんじゃ! 444 00:38:06,100 --> 00:38:09,266 左衛門のことは お手討ちにしてくだされ 445 00:38:12,633 --> 00:38:13,834 よし… 446 00:38:20,400 --> 00:38:22,100 手討ちにしてくれるわ! 447 00:38:22,934 --> 00:38:27,000 (数正)数正も! お手討ちにしてくだされ! 448 00:38:28,800 --> 00:38:32,967 故に どうか ご決心を! 449 00:38:33,200 --> 00:38:34,734 (忠次)三河のために! 450 00:38:35,133 --> 00:38:37,533 嫌じゃ… 嫌じゃ! 嫌じゃ! 451 00:38:37,600 --> 00:38:40,867 (忠次)お願い申し上げまする! (数正)お願い申し上げまする! 452 00:38:49,166 --> 00:38:50,700 嫌じゃ… 453 00:38:57,200 --> 00:38:58,867 嫌じゃ… 454 00:39:04,000 --> 00:39:06,266 わしは駿府に… 455 00:39:08,166 --> 00:39:11,400 妻と子のもとに帰るんじゃあ! 456 00:39:13,834 --> 00:39:20,834 (泣き声) 457 00:39:22,233 --> 00:39:26,867 (泣き声) 458 00:39:27,700 --> 00:39:32,133 (泣き声) 459 00:39:34,000 --> 00:39:39,900 (泣き声) 460 00:40:04,934 --> 00:40:07,667 (家臣)殿~! こちらへ! 461 00:40:07,734 --> 00:40:08,734 あ~! 462 00:40:08,800 --> 00:40:10,066 (吉良)うわっ! 463 00:40:14,567 --> 00:40:19,133 なぜじゃ… 元康殿… 464 00:40:32,600 --> 00:40:36,900 ようやく正しい方に張ったな 465 00:40:43,233 --> 00:40:45,834 (今川の家臣)松平様 離反にございます 466 00:40:47,533 --> 00:40:48,867 嘘(うそ)じゃ… 467 00:41:01,000 --> 00:41:02,433 元康… 468 00:41:04,767 --> 00:41:06,400 (たね)お方様! 469 00:41:06,467 --> 00:41:09,467 (瀬名)皆 参ったか? 今日は… (たね)お富さんたちが… 470 00:41:11,533 --> 00:41:13,367 連れていかれました… 471 00:41:18,033 --> 00:41:21,266 (瀬名)お富! おふみ! みんな! 472 00:41:21,333 --> 00:41:22,600 (富)お方様… 473 00:41:25,333 --> 00:41:26,533 (富)後ろ…! 474 00:41:26,600 --> 00:41:28,133 (今川兵)何をするんだ! (富)お方様! 475 00:41:28,200 --> 00:41:30,567 (瀬名)放しなさい! 何をするのです! 476 00:41:30,633 --> 00:41:31,900 (斬りつける音) 477 00:41:31,967 --> 00:41:34,066 お富~! 478 00:41:34,133 --> 00:41:36,133 (斬りつける音) (瀬名)おふみ! 479 00:41:37,700 --> 00:41:40,934 (瀬名)おふみ! おふみ~! 480 00:41:44,700 --> 00:41:46,033 (たね)やめよ! 481 00:41:47,166 --> 00:41:49,066 (部屋に乗り込む音) 482 00:41:50,233 --> 00:41:52,133 (たね)早う 若様を…! 483 00:41:52,400 --> 00:41:56,667 (侍女たちの悲鳴) 484 00:41:56,734 --> 00:42:01,800 (水野)よ~し 甥っ子! 尾張 清須(きよす)へ行こう 485 00:42:03,400 --> 00:42:06,500 俺たちの殿様に会いに 486 00:42:08,867 --> 00:42:12,467 お前が来るのを 首を長~くしてお待ちだ 487 00:42:16,233 --> 00:42:17,233 えいっ! 488 00:42:33,500 --> 00:42:35,100 (元忠)何じゃ これは… 489 00:42:37,200 --> 00:42:38,600 (信長)白兎 490 00:42:38,667 --> 00:42:39,700 (柴田(しばた)勝家(かついえ))猿! 491 00:42:39,767 --> 00:42:41,333 (木下(きのした)藤吉郎(とうきちろう)) 木下藤吉郎で ございます 492 00:42:41,400 --> 00:42:42,967 (氏真)一人残らず 打ち首! 493 00:42:43,033 --> 00:42:43,967 ふん! 494 00:42:44,033 --> 00:42:45,834 (信長) 今川は滅ぼせ 495 00:42:45,900 --> 00:42:48,533 全てが罠(わな)だったなど 嘘じゃ! 496 00:42:48,800 --> 00:42:50,200 (忠勝)ここは どうかしてるな 497 00:42:50,500 --> 00:42:52,467 (忠次) これが 織田家か… 498 00:42:52,533 --> 00:42:55,233 (お市(いち)の方)力さえあれば 何でも手に入る! 499 00:42:55,934 --> 00:42:58,433 お久しゅうございます 竹殿 500 00:42:58,500 --> 00:43:00,567 (語り)次回 どうする?