1 00:00:00,934 --> 00:00:06,240 ♬~ 2 00:00:10,978 --> 00:00:17,651 これは 1964年に放送された アルゼンチンのテレビ番組。 3 00:00:17,651 --> 00:00:22,956 あの4人組が登場する… はずだった。 4 00:00:27,995 --> 00:00:36,670 新聞各紙も ビートルズ初の南米訪問を 大々的に報じていた。 5 00:00:36,670 --> 00:00:40,541 ♬~ 6 00:00:40,541 --> 00:00:47,314 登場したのは ビートルズのコピーバンド 「アメリカン・ビートルズ」だった。 7 00:00:47,314 --> 00:00:51,018 ブッキングの途中で 本物と勘違いされ➡ 8 00:00:51,018 --> 00:00:54,721 偽情報が ひとり歩きしたのだった。 9 00:00:56,890 --> 00:01:02,596 観客は 違和感を持ちながらも 熱狂した。 10 00:01:04,298 --> 00:01:09,002 (拍手と歓声) 11 00:01:39,100 --> 00:01:41,935 (歓声) 12 00:01:41,935 --> 00:01:48,342 本物のビートルズは 1966年のアメリカ・ツアーを最後に➡ 13 00:01:48,342 --> 00:01:52,346 ステージに立たなくなっていた。 14 00:01:57,351 --> 00:02:02,623 4人は そろいのスーツを脱ぎ捨て ひげを生やし➡ 15 00:02:02,623 --> 00:02:05,525 アイドルであることをやめた。 16 00:02:05,525 --> 00:02:09,496 そして スタジオでの楽曲制作に没頭し➡ 17 00:02:09,496 --> 00:02:13,200 新しい音楽世界を切り開いた。 18 00:02:17,637 --> 00:02:23,643 その音楽は 鉄のカーテンの向こう側にも 届いていた。 19 00:02:25,312 --> 00:02:29,182 西側のロックが禁止されていた ソ連で➡ 20 00:02:29,182 --> 00:02:35,188 若者たちは 身の危険を冒しながら ビートルズを聴いた。 21 00:02:36,923 --> 00:02:43,630 長髪の若者は 見つかると 容赦なく 丸刈りにされた。 22 00:02:46,333 --> 00:02:51,672 それでも 若者たちは ビートルズを聴き続けた。 23 00:02:51,672 --> 00:02:58,679 後に ペレストロイカを担う政治家も そんな若者の一人だった。 24 00:03:15,862 --> 00:03:19,299 ♬~ 25 00:03:19,299 --> 00:03:24,638 ビートルズが火を付けた 若者たちの自由を求める心は➡ 26 00:03:24,638 --> 00:03:29,643 やがて 国家を大きく揺るがしていった。 27 00:03:46,326 --> 00:03:50,197 「映像の世紀 バタフライエフェクト」。 28 00:03:50,197 --> 00:03:55,502 今回は 「青の時代」と呼ばれる活動後期。 29 00:03:57,337 --> 00:04:01,608 自由を奪われた世界で ビートルズを知った若者たちは➡ 30 00:04:01,608 --> 00:04:05,479 その後 何を引き起こしたのか。 31 00:04:05,479 --> 00:04:10,183 時空を超えた 奇跡の物語である。 32 00:04:17,958 --> 00:04:22,295 これは 最後のライブを終え ケニアで休暇を過ごす➡ 33 00:04:22,295 --> 00:04:26,299 ポール・マッカートニーのホームムービー。 34 00:04:27,968 --> 00:04:31,638 メンバーは それぞれ ライブから解放されて➡ 35 00:04:31,638 --> 00:04:35,642 自由な時間を満喫していた。 36 00:05:09,276 --> 00:05:14,581 これは アメリカで放送された音楽番組。 37 00:05:19,286 --> 00:05:23,156 ビートルズが姿を消して 8か月。 38 00:05:23,156 --> 00:05:29,462 熱くなるのも早かったが 冷めるのも早かった。 39 00:05:33,834 --> 00:05:39,973 しかし その間に ビートルズは すさまじい進化を遂げていた。 40 00:05:39,973 --> 00:05:45,846 ♬~ 41 00:05:45,846 --> 00:05:49,149 これは 史上初の… 42 00:05:52,986 --> 00:05:59,326 新曲「愛こそはすべて」のレコーディングが 生中継された。 43 00:05:59,326 --> 00:06:22,616 ♬~ 44 00:06:44,838 --> 00:06:53,146 ♬~ 45 00:06:56,516 --> 00:07:04,157 同じ月 ライブ休止後 第1作目の アルバムが発売された。 46 00:07:04,157 --> 00:07:08,595 ♬~ 47 00:07:08,595 --> 00:07:12,465 騒音と言われることも多かった ビートルズの音楽は➡ 48 00:07:12,465 --> 00:07:17,604 インド音楽 クラシック シュールレアリスム➡ 49 00:07:17,604 --> 00:07:24,945 古今東西の文化を取り入れた芸術に 進化していた。 50 00:07:24,945 --> 00:07:32,819 ♬~ 51 00:07:32,819 --> 00:07:44,964 ♬~ 52 00:07:44,964 --> 00:08:00,680 ♬~ 53 00:08:02,248 --> 00:08:07,587 この曲は ビートルズの最高傑作と 評価する人も多い➡ 54 00:08:07,587 --> 00:08:10,924 アルバムのラストナンバー。 55 00:08:10,924 --> 00:08:23,937 ♬~ 56 00:08:26,940 --> 00:08:33,613 この曲のレコーディングには 40人のオーケストラが参加した。 57 00:08:33,613 --> 00:08:42,288 もはや ライブでの再現など考えない 複雑で高度な音楽表現が満載されていた。 58 00:08:42,288 --> 00:08:45,992 ♬~ 59 00:08:51,297 --> 00:08:56,169 アルバムの裏には 曲の歌詞が印刷された。 60 00:08:56,169 --> 00:09:00,173 当時は前例のないことだった。 61 00:09:03,576 --> 00:09:10,917 アルバムは イギリスでの 23週連続1位をはじめ 世界中で大ヒット。 62 00:09:10,917 --> 00:09:18,224 今も 世界最高のロックアルバムの一つに 数えられている。 63 00:09:50,590 --> 00:09:53,960 しかし 収録曲の一つが➡ 64 00:09:53,960 --> 00:09:57,831 BBCから 放送禁止処分を受けてしまう。 65 00:09:57,831 --> 00:10:07,507 ♬~ 66 00:10:07,507 --> 00:10:10,310 「turn on」という表現が➡ 67 00:10:10,310 --> 00:10:16,015 「ドラッグをきめる」ということを意味する 隠語だったからだ。 68 00:10:18,985 --> 00:10:23,656 更に この曲も放送禁止処分を受けた。 69 00:10:23,656 --> 00:10:27,327 ♬~ 70 00:10:27,327 --> 00:10:34,033 タイトルの頭文字が 薬物 LSDを示しているという疑いをかけられた。 71 00:10:37,670 --> 00:10:42,976 この疑いに ジョンは後に こう答えている。 72 00:11:08,635 --> 00:11:16,309 しかし アルバム制作時 4人は 実際に LSDを使用していた。 73 00:11:16,309 --> 00:11:18,978 もちろん違法だったが➡ 74 00:11:18,978 --> 00:11:24,284 当時 他にも多くのミュージシャンが 公然と使っていた。 75 00:11:25,852 --> 00:11:30,857 イギリスのテレビ局が ポールを追及した。 76 00:12:07,493 --> 00:12:11,965 ビートルズとドラッグの結び付きに 喝采を送ったのが➡ 77 00:12:11,965 --> 00:12:18,838 アメリカ西海岸に出現していた 「ヒッピー」と呼ばれる若者たちだった。 78 00:12:18,838 --> 00:12:25,979 ♬~ 79 00:12:25,979 --> 00:12:28,648 ベトナム戦争反対。 80 00:12:28,648 --> 00:12:31,551 既存の秩序に ノーを叫ぶヒッピーは➡ 81 00:12:31,551 --> 00:12:37,657 ドラッグで 平和で美しい世界が やって来ると信じていた。 82 00:12:37,657 --> 00:12:44,364 その中心にあったのが ビートルズだった。 83 00:13:14,293 --> 00:13:19,165 1967年8月 ジョージ・ハリスンが➡ 84 00:13:19,165 --> 00:13:24,871 ヒッピー・ムーブメントの中心 サンフランシスコを訪れた。 85 00:13:28,641 --> 00:13:34,947 新しい若者文化の出現を期待していたが 裏切られた。 86 00:13:57,670 --> 00:14:04,677 その後 ヒッピー・ムーブメントは ある事件をきっかけに収束していく。 87 00:14:06,479 --> 00:14:11,617 これは ビートルズと人気を二分していた ローリング・ストーンズの➡ 88 00:14:11,617 --> 00:14:14,520 フリー・コンサートの映像。 89 00:14:14,520 --> 00:14:22,628 ♬~ 90 00:14:22,628 --> 00:14:27,967 数十万の観客が集まった会場は ドラッグ使用者で あふれ返り➡ 91 00:14:27,967 --> 00:14:32,271 乱闘が しばしば起こった。 92 00:14:46,986 --> 00:14:53,292 そして 混乱の中 黒人の若者が刺殺された。 93 00:14:57,330 --> 00:14:59,332 (悲鳴) 94 00:15:03,136 --> 00:15:07,940 ヒッピーに向けられる目は 厳しさを増した。 95 00:15:07,940 --> 00:15:15,248 ベトナム戦争が終わると ヒッピー・ムーブメントは うそのように消え去った。 96 00:15:22,955 --> 00:15:26,292 1967年8月。 97 00:15:26,292 --> 00:15:30,163 ビートルズを ショックな出来事が襲った。 98 00:15:30,163 --> 00:15:36,936 マネージャー ブライアン・エプスタインが 睡眠薬の過剰摂取で急死した。 99 00:15:36,936 --> 00:15:40,239 まだ32歳だった。 100 00:16:18,945 --> 00:16:22,815 4人は 自立を模索する。 101 00:16:22,815 --> 00:16:28,821 ロンドンの一等地に アパレルショップの経営を始めた。 102 00:16:31,958 --> 00:16:37,630 1968年には アップル社の設立を発表。 103 00:16:37,630 --> 00:16:45,338 ビートルズは 音楽ビジネスに加え 他の業種にも挑戦しようとした。 104 00:17:00,586 --> 00:17:04,790 1968年11月。 105 00:17:04,790 --> 00:17:09,595 アップルから 初めてのアルバムが発売された。 106 00:17:09,595 --> 00:17:12,265 ♬~ 107 00:17:12,265 --> 00:17:18,137 エプスタインは 生前 政治的なテーマは 避けるように伝えていた。 108 00:17:18,137 --> 00:17:25,278 エプスタイン亡きあと ビートルズは 新たなステップに進もうとしていた。 109 00:17:25,278 --> 00:17:50,970 ♬~ 110 00:17:52,505 --> 00:17:59,645 当時のソ連では ビートルズをはじめ 西側のロックは禁じられていた。 111 00:17:59,645 --> 00:18:05,651 西側の自由な思想が広まることを 恐れたからだった。 112 00:18:19,599 --> 00:18:26,472 自由に聴くことができたのは 国の審査をパスした音楽だけだった。 113 00:18:26,472 --> 00:18:30,242 ♬~(歌声) 114 00:18:30,242 --> 00:18:35,948 ♬~ 115 00:18:35,948 --> 00:18:38,618 (拍手) 116 00:18:38,618 --> 00:18:42,488 これは 国営テレビで放送された➡ 117 00:18:42,488 --> 00:18:48,194 西側のビートルズ・ブームを皮肉った プロパガンダ映像。 118 00:19:10,249 --> 00:19:13,586 乏しい情報を精いっぱい使って➡ 119 00:19:13,586 --> 00:19:17,289 ビートルズ・ブームをこき下ろそうとした。 120 00:19:19,925 --> 00:19:22,828 しかし こうしたプロパガンダは➡ 121 00:19:22,828 --> 00:19:27,533 かえって 若者を ビートルズに惹きつけることとなった。 122 00:19:30,269 --> 00:19:36,275 これは ソ連で 違法に生産されていた… 123 00:19:37,943 --> 00:19:41,614 病院で廃棄された レントゲン写真に➡ 124 00:19:41,614 --> 00:19:46,318 ビートルズの音楽を ひそかに刻んだ。 125 00:19:48,287 --> 00:19:51,190 逮捕される危険もありながら➡ 126 00:19:51,190 --> 00:19:56,495 数百万枚の ろっ骨レコードが 売り買いされた。 127 00:20:00,866 --> 00:20:05,638 西側も ビートルズを利用しようとした。 128 00:20:05,638 --> 00:20:10,643 東の社会主義国にも届いていた短波放送… 129 00:20:18,217 --> 00:20:23,189 これは ビートルズが そのスタジオを訪れる映像。 130 00:20:23,189 --> 00:20:28,494 ビートルズを出演させ 曲を流し続けた。 131 00:20:47,246 --> 00:20:54,687 ♬~(「Hey Jude」) 132 00:20:54,687 --> 00:20:58,557 妨害電波のノイズが混じった ビートルズだったが➡ 133 00:20:58,557 --> 00:21:03,963 ソ連の若者たちは ラジオに かじりついた。 134 00:21:03,963 --> 00:21:11,971 ♬~ 135 00:21:33,325 --> 00:21:37,196 ソ連当局は 対抗策を打ち出す。 136 00:21:37,196 --> 00:21:42,334 アメリカで ディーン・リードという 共産主義者の歌手を見つけ➡ 137 00:21:42,334 --> 00:21:46,038 スーパースターに仕立てようとした。 138 00:22:00,820 --> 00:22:05,124 もちろん 焼け石に水だった。 139 00:22:09,962 --> 00:22:18,304 ビートルズに憧れ エレキギターを 自分で作ろうとする若者も現れた。 140 00:22:18,304 --> 00:22:20,973 エレキギターの部品を作るには➡ 141 00:22:20,973 --> 00:22:25,844 公衆電話の 音の増幅装置を使えばよい という うわさが広まり➡ 142 00:22:25,844 --> 00:22:30,549 公衆電話が破壊される事件が頻発した。 143 00:22:39,325 --> 00:22:45,998 これは 公衆電話を壊した若者が 警察の取り調べを受ける映像。 144 00:22:45,998 --> 00:22:51,003 エレキギターは もちろん没収された。 145 00:22:55,007 --> 00:23:00,312 髪を伸ばす若者も 続々現れた。 146 00:23:04,817 --> 00:23:09,955 ソ連軍や自警団は 長髪の若者を見つけると➡ 147 00:23:09,955 --> 00:23:15,961 ドラッグ所持の嫌疑をかけ 警察署に連行した。 148 00:23:21,567 --> 00:23:28,574 見つかると 強制的に丸刈りにされることもあった。 149 00:24:08,614 --> 00:24:14,286 しかし ソ連には 例外的に 監視の緩い場所があった。 150 00:24:14,286 --> 00:24:17,189 ソ連を構成する 国の一つ➡ 151 00:24:17,189 --> 00:24:21,960 人口130万の小国 エストニアである。 152 00:24:21,960 --> 00:24:27,833 これは 60年代に行われた ロックコンサートの映像。 153 00:24:27,833 --> 00:24:35,841 社会主義体制には さほど影響はないと 見られたのか 放置されていた。 154 00:25:01,266 --> 00:25:08,140 そのエストニアで 自分で ギターを作り 音楽を始めた若者がいた。 155 00:25:08,140 --> 00:25:11,443 17歳の… 156 00:25:49,314 --> 00:25:56,989 1968年 ビートルズ最大のヒット曲 「Hey Jude」が発売されると➡ 157 00:25:56,989 --> 00:26:02,261 リンナは カバー曲を作り テレビで歌う機会を得た。 158 00:26:02,261 --> 00:26:18,277 ♬~ 159 00:26:18,277 --> 00:26:21,947 ソ連が禁じていた ビートルズ。 160 00:26:21,947 --> 00:26:25,617 しかも そのカバーを ロシア語ではなく➡ 161 00:26:25,617 --> 00:26:30,489 民族の言葉 エストニア語で歌った。 162 00:26:30,489 --> 00:26:35,494 ♬~ 163 00:27:06,592 --> 00:27:09,495 ♬~ 164 00:27:09,495 --> 00:27:14,933 リンナはビートルズのカバーをきっかけに プロデビューを果たした。 165 00:27:14,933 --> 00:27:18,270 その後 国民的歌手となり➡ 166 00:27:18,270 --> 00:27:23,609 ソ連崩壊を導く役割を 担うことになる。 167 00:27:23,609 --> 00:27:28,614 ♬~ 168 00:27:31,483 --> 00:27:38,957 そのころ 当のビートルズの間では 亀裂が生じ始めていた。 169 00:27:38,957 --> 00:27:46,832 1968年8月 リンゴ・スターが ビートルズからの脱退を表明した。 170 00:27:46,832 --> 00:27:52,971 ♬~ 171 00:27:52,971 --> 00:27:55,874 メンバーは リンゴ・スターを説得し➡ 172 00:27:55,874 --> 00:27:59,778 翌月に行われた プロモーション・ビデオの撮影で➡ 173 00:27:59,778 --> 00:28:03,081 久しぶりに 4人がそろった。 174 00:28:30,609 --> 00:28:33,946 苦難は続く。 175 00:28:33,946 --> 00:28:40,619 設立したばかりのアパレルショップが 経営難で閉店に追い込まれる。 176 00:28:40,619 --> 00:28:45,490 エプスタインを失ったビートルズは 周囲に食い物にされ➡ 177 00:28:45,490 --> 00:28:49,795 アップル社も 赤字に転落した。 178 00:28:57,169 --> 00:29:00,572 ♬~ 179 00:29:00,572 --> 00:29:06,245 ジョンは オノ・ヨーコと出会い ソロ活動を始めた。 180 00:29:06,245 --> 00:29:10,949 もはや 修復は不可能になりつつあった。 181 00:29:40,946 --> 00:29:50,255 1969年 ジョンは 4人が 4年前に 女王から受けた勲章を 一人 返還した。 182 00:30:03,201 --> 00:30:06,638 しかし 絆が壊れてもなお➡ 183 00:30:06,638 --> 00:30:12,311 4人がそろうと 傑作が生まれていた。 184 00:30:12,311 --> 00:30:25,857 ♬~ 185 00:30:25,857 --> 00:30:32,164 ♬~ 186 00:31:03,595 --> 00:31:17,309 ♬~ 187 00:31:34,326 --> 00:31:41,333 激動の60年代が終わるとともに ビートルズは 解散した。 188 00:31:59,951 --> 00:32:01,887 (シャッター音) 189 00:32:01,887 --> 00:32:08,293 これは ジョンの自宅で撮影された 4人で写った最後の写真。 190 00:32:08,293 --> 00:32:14,599 ビートルズの活動期間は 8年だった。 191 00:32:24,843 --> 00:32:27,646 それから 10年後。 192 00:32:27,646 --> 00:32:33,318 ジョン・レノンが ファンを名乗る男の 凶弾に倒れた。 193 00:32:33,318 --> 00:32:36,621 40歳だった。 194 00:32:38,190 --> 00:32:40,192 ♬~(歌声) 195 00:32:40,192 --> 00:32:47,332 世界中で 追悼集会が開かれた。 196 00:32:47,332 --> 00:33:00,345 ♬~ 197 00:33:07,953 --> 00:33:15,293 ジョンの死を悲しむ気持ちは ソ連の若者も同じだった。 198 00:33:15,293 --> 00:33:19,598 当局の目を盗んで その死を悼んだ。 199 00:33:28,840 --> 00:33:30,842 (拍手) 200 00:33:30,842 --> 00:33:33,979 1985年。 201 00:33:33,979 --> 00:33:36,882 ゴルバチョフが書記長に就任すると➡ 202 00:33:36,882 --> 00:33:41,186 ソ連では ロックへの規制が解かれた。 203 00:33:43,655 --> 00:33:47,325 ♬~ 204 00:33:47,325 --> 00:33:54,199 隠れて演奏を続けていたロックバンドが 堂々と ステージに立った。 205 00:33:54,199 --> 00:34:06,611 ♬~ 206 00:34:06,611 --> 00:34:10,282 ♬~ 207 00:34:10,282 --> 00:34:16,988 これは ビートルズのコピーバンドを 取り上げた ソ連のドキュメンタリー番組。 208 00:34:45,984 --> 00:34:50,322 ♬~ 209 00:34:50,322 --> 00:34:54,993 バンドは 「Can’t Buy Me Love」に ロシア語の歌詞を乗せ➡ 210 00:34:54,993 --> 00:34:59,831 更なるソ連の変革を訴えた。 211 00:34:59,831 --> 00:35:24,522 ♬~ 212 00:35:26,624 --> 00:35:30,295 もともと規制の緩かったエストニアでは➡ 213 00:35:30,295 --> 00:35:35,300 30万の観客が集まるライブが行われた。 214 00:35:37,635 --> 00:35:42,974 ライブの中心人物は 20年前 「Hey Jude」をカバーし➡ 215 00:35:42,974 --> 00:35:47,846 国民的歌手に成長していた イヴォ・リンナだった。 216 00:35:47,846 --> 00:35:52,651 (歓声) 217 00:35:52,651 --> 00:35:57,322 ♬~ 218 00:35:57,322 --> 00:36:02,327 歌ったのは エストニア語の曲… 219 00:36:03,928 --> 00:36:09,801 人々の愛国心と団結を訴える オリジナル曲だった。 220 00:36:09,801 --> 00:36:22,113 ♬~ 221 00:37:20,939 --> 00:37:27,612 人々は 家に隠し持っていた国旗を振り 歌い続けた。 222 00:37:27,612 --> 00:37:31,950 この出来事は 「歌う革命」と呼ばれ➡ 223 00:37:31,950 --> 00:37:37,822 以後 ソ連からの独立を求める運動に 展開していく。 224 00:37:37,822 --> 00:37:50,835 ♬~ 225 00:37:57,976 --> 00:38:04,682 「歌う革命」は 隣国のラトビア リトアニアにも波及した。 226 00:38:10,255 --> 00:38:17,595 バルト三国の人々が 独立を求め 「人間の鎖」を作った。 227 00:38:17,595 --> 00:38:24,903 全人口の 実に4分の1に当たる 200万人が参加した。 228 00:38:28,606 --> 00:38:36,314 しかし ゴルバチョフは 民主化は進めても 独立を認めるつもりはなかった。 229 00:39:00,905 --> 00:39:06,578 それでも市民は 歌い続けた。 230 00:39:06,578 --> 00:39:13,284 ♬~(歌声) 231 00:39:55,293 --> 00:40:00,164 そして 1991年12月。 232 00:40:00,164 --> 00:40:05,169 大国ソ連は 崩壊した。 233 00:40:21,519 --> 00:40:24,656 2001年11月。 234 00:40:24,656 --> 00:40:30,328 ジョージ・ハリスンが 肺がんで この世を去った。 235 00:40:30,328 --> 00:40:35,633 残されたビートルズは 2人になった。 236 00:40:42,907 --> 00:40:45,343 ♬~ 237 00:40:45,343 --> 00:40:51,015 60歳になったポールが 初めてのロシア公演を行った。 238 00:40:51,015 --> 00:40:55,353 2万人が集まった。 239 00:40:55,353 --> 00:41:00,625 ♬~ 240 00:41:00,625 --> 00:41:05,296 ビートルズを知ってから 40年近く。 241 00:41:05,296 --> 00:41:09,600 やっと 本物に会えた。 242 00:41:25,316 --> 00:41:30,621 ♬~ 243 00:41:33,191 --> 00:41:36,928 この2人も 初めて会った。 244 00:41:36,928 --> 00:41:42,233 ゴルバチョフも ビートルズのファンだった。 245 00:41:53,678 --> 00:41:58,549 ビートルズは この世界をどう変えたのか。 246 00:41:58,549 --> 00:42:01,953 ジョン・レノンは その死の5年前➡ 247 00:42:01,953 --> 00:42:07,258 フランスのテレビ局のインタビューに対し こう語っている。 248 00:42:59,010 --> 00:43:03,714 ♬~ 249 00:43:06,818 --> 00:43:10,288 2021年10月。 250 00:43:10,288 --> 00:43:18,629 もともとは ビートルズの曲名に由来する 小惑星探査機 ルーシーが打ち上げられた。 251 00:43:18,629 --> 00:43:24,335 現在 火星付近を飛行している。 252 00:43:28,306 --> 00:43:33,177 ルーシーには いつか地球に回収される時のために➡ 253 00:43:33,177 --> 00:43:37,482 ビートルズの言葉が 刻まれている。 254 00:43:45,656 --> 00:43:52,964 地球に戻ってくるのは 数百年 あるいは 数千年先…。 255 00:43:56,300 --> 00:43:59,203 (シャッター音) 256 00:43:59,203 --> 00:44:07,044 その時 世界はまだ ビートルズを聴いているだろうか。 257 00:44:07,044 --> 00:44:40,344 ♬~