1 00:00:01,168 --> 00:00:09,543 ♬~ 2 00:00:09,543 --> 00:00:15,349 アメリカ ニューメキシコ州の 砂漠の中にある史跡。 3 00:00:15,349 --> 00:00:21,655 年に2回だけ 特別に公開され 多くの人が訪れる。 4 00:00:27,928 --> 00:00:34,635 1945年7月 世界初の原爆実験が 行われた場所である。 5 00:00:36,370 --> 00:00:40,073 (爆発音) 6 00:01:09,536 --> 00:01:17,744 アメリカ1国しか持たなかった核兵器は 80年後 9か国が持つに至った。 7 00:01:17,744 --> 00:01:23,150 ソ連に核兵器をもたらしたのは アメリカの原爆開発に参加していた科学者が➡ 8 00:01:23,150 --> 00:01:27,321 ひそかに持ち出した設計図だった。 9 00:01:27,321 --> 00:01:33,026 その後も イギリス フランスと 核保有国は増え続ける。 10 00:01:34,728 --> 00:01:40,634 1964年 アジア初の核保有国となったのは 中国だった。 11 00:01:40,634 --> 00:01:43,937 (爆発音) 12 00:01:46,340 --> 00:01:50,644 核開発は 毛沢東の悲願だった。 13 00:01:52,446 --> 00:02:01,655 1974年には インドが核実験を行う。 中国の脅威に備えるためだった。 14 00:02:04,725 --> 00:02:11,198 2006年 北朝鮮が核の保有を認めた。 15 00:02:11,198 --> 00:02:17,804 ソ連崩壊後 仕事を失ったウクライナの科学者を スカウトしたといわれる。 16 00:02:19,506 --> 00:02:24,945 そして今 ロシアは度々 核の使用をちらつかせ➡ 17 00:02:24,945 --> 00:02:28,348 世界の緊張は高まっている。 18 00:02:42,729 --> 00:02:50,937 「映像の世紀バタフライエフェクト」。 2回シリーズで 核の80年を振り返る。 19 00:02:52,439 --> 00:02:58,845 破滅をもたらすと知りながら なぜ核は世界に広がったのか。 20 00:02:58,845 --> 00:03:03,550 核拡散の80年の記録である。 21 00:03:13,960 --> 00:03:21,768 1945年8月。 アメリカは 第2次世界大戦の勝利に沸いていた。 22 00:03:23,637 --> 00:03:31,545 その数日前に アメリカは日本へ 2発の原爆を投下していた。 23 00:04:00,807 --> 00:04:04,678 その年の12月 ニューヨークで➡ 24 00:04:04,678 --> 00:04:09,649 政財界の大物が一堂に会して 原子力エネルギーの利用について話し合う➡ 25 00:04:09,649 --> 00:04:13,153 シンポジウムが開かれた。 26 00:04:15,388 --> 00:04:24,297 壇上に並ぶ人々を マンハッタン計画を指揮した 陸軍のレズリー・グローブスが紹介した。 27 00:05:05,272 --> 00:05:12,012 マンハッタン計画でプルトニウムを製造した デュポンの技術部長 グリーンウォルトは➡ 28 00:05:12,012 --> 00:05:18,518 原子力エネルギーの民間転用に ビジネスチャンスを見いだしていた。 29 00:05:34,134 --> 00:05:36,736 世界最大の化学メーカー… 30 00:05:38,972 --> 00:05:47,681 マンハッタン計画が立ち上がった時 陸軍から真っ先に参加を要請された。 31 00:05:47,681 --> 00:05:53,186 しかし デュポンは マンハッタン計画への参加に消極的だった。 32 00:05:54,921 --> 00:06:01,261 第1次世界大戦の時 弾薬の供給で 莫大な利益を上げ➡ 33 00:06:01,261 --> 00:06:06,066 「死の商人」のレッテルを 貼られたからだった。 34 00:06:34,961 --> 00:06:41,401 デュポンは 世論の批判をかわすため 開発で得た特許は国に提供し➡ 35 00:06:41,401 --> 00:06:45,138 利益は1ドルだけとする契約を結んだ。 36 00:06:45,138 --> 00:06:50,944 だが 原価の名目で得た開発費は 莫大だった。 37 00:07:21,908 --> 00:07:28,114 戦後 グリーンウォルトは デュポンの社長に就任した。 38 00:07:28,114 --> 00:07:31,518 2年後 水爆の製造を受注した際にも➡ 39 00:07:31,518 --> 00:07:38,124 利益は1ドルだが 10億ドルを超える開発費用を受け取った。 40 00:07:42,529 --> 00:07:47,367 原爆製造には 他にも多くの企業が関わっていた。 41 00:07:47,367 --> 00:07:53,173 アメリカ屈指の自動車メーカー クライスラーも その一つである。 42 00:07:56,076 --> 00:08:04,484 社長のカウフマン・ケラーは ウラン濃縮の過程に 不可欠な拡散器 3,500台を納入する➡ 43 00:08:04,484 --> 00:08:08,188 極秘契約を取り付けた。 44 00:08:48,161 --> 00:08:54,300 戦後も クライスラーは 国防総省からミサイルの発注を受け➡ 45 00:08:54,300 --> 00:08:57,904 事業を拡大していった。 46 00:09:04,377 --> 00:09:09,182 原爆製造は 高収入の雇用も生み出していた。 47 00:09:11,584 --> 00:09:20,193 原爆に不可欠な ウラン235を 天然ウランから分離するための装置 カルトロン。 48 00:09:22,162 --> 00:09:28,968 この制御装置の操作のために 4,000人の女性が募集された。 49 00:09:30,670 --> 00:09:36,076 女性たちは カルトロン・ガールズと呼ばれた。 50 00:10:27,560 --> 00:10:35,635 これを機に 軍の主導の下 民間企業が 最先端の兵器開発を秘密裏に担う➡ 51 00:10:35,635 --> 00:10:40,039 軍産複合体制が確立した。 52 00:11:15,208 --> 00:11:19,078 3, 2, 1, Fire! 53 00:11:19,078 --> 00:11:22,949 (爆発音) 54 00:11:22,949 --> 00:11:29,722 1946年7月 アメリカは 戦後初の原爆実験を➡ 55 00:11:29,722 --> 00:11:34,327 太平洋上のビキニ環礁で行った。 56 00:11:40,099 --> 00:11:47,407 実験前に行った 島民への説明会の映像である。 57 00:12:02,322 --> 00:12:10,230 (現地語) 58 00:12:32,318 --> 00:12:40,026 ビキニ環礁では 23回の核実験が行われ 住民は強制移住させられた。 59 00:12:40,026 --> 00:12:45,832 放射性降下物による甲状腺疾患や死産 先天異常など➡ 60 00:12:45,832 --> 00:12:50,436 住民の健康被害が報告されている。 61 00:12:53,473 --> 00:13:00,079 アメリカは 太平洋で 109回の核実験を行った。 62 00:13:01,714 --> 00:13:09,822 10年間は核を独占し ソ連との冷戦で 有利に立てると考えていた。 しかし…。 63 00:13:11,724 --> 00:13:14,694 (爆発音) 64 00:13:14,694 --> 00:13:21,501 1949年 ソ連が原爆実験を成功させた。 65 00:13:21,501 --> 00:13:26,906 アメリカの予想より6年も早く ソ連が核を手に入れた。 66 00:13:29,142 --> 00:13:35,081 アメリカ国内では ソ連に機密情報を渡した 原爆スパイがいるのではと➡ 67 00:13:35,081 --> 00:13:38,685 疑いの声が上がった。 68 00:14:00,106 --> 00:14:09,415 実際に マンハッタン計画の参加者の中には 数十人規模のソ連エージェントがいた。 69 00:14:11,417 --> 00:14:15,388 その一人が セオドア・ホール。 70 00:14:15,388 --> 00:14:21,894 ハーバード大学卒業後 最年少の18歳で マンハッタン計画に参加していた。 71 00:14:23,930 --> 00:14:30,403 1945年 秋 ホールは ニューヨークのソ連領事館に行き➡ 72 00:14:30,403 --> 00:14:37,310 長崎に投下されたプルトニウム型爆弾の 設計図を手渡していた。 73 00:15:09,242 --> 00:15:16,816 1950年には マンハッタン計画の 中心人物の一人が逮捕された。 74 00:15:16,816 --> 00:15:20,686 クラウス・フックス。 75 00:15:20,686 --> 00:15:25,291 戦前 ドイツで共産党に入党していた。 76 00:15:26,993 --> 00:15:30,930 フックスは ソ連が最も欲しがっていた➡ 77 00:15:30,930 --> 00:15:38,004 プルトニウムを瞬時に超臨界状態にするための 装置 「爆縮レンズ」の構造など➡ 78 00:15:38,004 --> 00:15:42,408 最高機密を ソ連に流していた。 79 00:15:47,780 --> 00:15:55,321 フックスは 9年間投獄された後 故郷の社会主義国 東ドイツに戻り➡ 80 00:15:55,321 --> 00:15:59,125 英雄として迎えられた。 81 00:16:04,030 --> 00:16:09,268 1950年 朝鮮戦争が勃発した。 82 00:16:09,268 --> 00:16:16,976 アメリカとソビエト 核を保有する2つの大国が 初めて対峙する戦争だった。 83 00:16:18,611 --> 00:16:24,317 アメリカ国内では 原爆を使うべきだという声が上がる。 84 00:16:47,073 --> 00:16:52,545 核兵器を 朝鮮戦争で実戦使用することを想定し➡ 85 00:16:52,545 --> 00:16:59,752 ネバダ州に実験場がつくられ 実験と演習が繰り返された。 86 00:17:19,605 --> 00:17:24,810 演習に参加した兵士たちに 放射線による二次被害について➡ 87 00:17:24,810 --> 00:17:28,614 正しく伝えられることはなかった。 88 00:18:25,304 --> 00:18:34,313 核実験に参加した 25万の兵士たちは 後に「アトミック・ソルジャー」と呼ばれた。 89 00:19:35,708 --> 00:19:39,111 奇妙な映像が残されている。 90 00:19:41,514 --> 00:19:45,484 実験場に立つ 5人の将校。 91 00:19:45,484 --> 00:19:51,590 足元には 「爆心地 5人」と書かれている。 92 00:19:53,526 --> 00:19:59,632 1957年 小型の迎撃用核ロケットが開発され➡ 93 00:19:59,632 --> 00:20:06,238 実験の安全性を示すために撮影された プロパガンダ映像である。 94 00:20:06,238 --> 00:20:10,543 一人が 実況中継をしていた。 95 00:20:58,023 --> 00:21:03,829 核実験に参加した兵士たちは 政府が定める秘密協定の下➡ 96 00:21:03,829 --> 00:21:07,066 実験に参加したことや 放射線を浴びたことを➡ 97 00:21:07,066 --> 00:21:11,570 第三者に話すのを禁じられた。 98 00:21:17,109 --> 00:21:21,514 1953年 新たな大統領となったのは➡ 99 00:21:21,514 --> 00:21:27,820 ノルマンディー作戦を成功に導いた英雄 アイゼンハワーだった。 100 00:21:31,190 --> 00:21:37,663 アイゼンハワーは 中国に対し 核を使用すると威嚇することで➡ 101 00:21:37,663 --> 00:21:42,468 朝鮮戦争を休戦に持ち込んだといわれる。 102 00:21:45,037 --> 00:21:50,676 そして 新たな国防戦略 「ニュールック政策」を掲げた。 103 00:21:50,676 --> 00:21:56,348 軍事費削減を図りながらも ソ連に対する抑止力を維持するために➡ 104 00:21:56,348 --> 00:22:02,254 生産コストの低い核兵器に 依存する政策だった。 105 00:22:17,136 --> 00:22:24,243 1952年 アメリカは 新たな核兵器を開発した。 106 00:22:24,243 --> 00:22:26,845 3, 2, 1. 107 00:22:26,845 --> 00:22:30,049 (爆発音) 108 00:22:30,049 --> 00:22:38,123 広島に投下した原爆の 650倍の破壊力を持つ 水爆である。 109 00:22:38,123 --> 00:22:42,428 製造に関わったのは デュポン ウェスティングハウスなど➡ 110 00:22:42,428 --> 00:22:47,233 軍産複合体に関わる企業だった。 111 00:22:47,233 --> 00:22:49,201 (爆発音) 112 00:22:49,201 --> 00:22:55,107 翌年 ソ連も水爆実験に成功した。 113 00:22:59,578 --> 00:23:07,887 1952年 3か国目の核保有国となったのは イギリスだった。 114 00:23:10,189 --> 00:23:13,492 ♬~ 115 00:23:29,174 --> 00:23:35,314 イギリスの原爆開発を率いた 科学者 ウィリアム・ペニー。 116 00:23:35,314 --> 00:23:37,950 絶えず笑みを浮かべていることから➡ 117 00:23:37,950 --> 00:23:40,953 付けられた あだ名は… 118 00:23:44,256 --> 00:23:51,063 ペニーは マンハッタン計画に参加し 原爆の爆風規模の計算を担当していた。 119 00:23:51,063 --> 00:24:00,973 戦後 アメリカが核の知識を独占したため イギリスは独自で 原爆開発にこぎ着けた。 120 00:24:18,257 --> 00:24:23,862 アメリカは 核兵器開発の正当性を 世界にアピールするため➡ 121 00:24:23,862 --> 00:24:28,267 「原子力の平和利用」を 国連で提言する。 122 00:24:29,802 --> 00:24:36,108 原子力研究は 人類の進歩につながると訴えた。 123 00:25:02,701 --> 00:25:04,870 これを受け アメリカでは➡ 124 00:25:04,870 --> 00:25:10,409 軍が管理していた原子力技術に 民間企業もアクセスできるようになり➡ 125 00:25:10,409 --> 00:25:15,314 原子力発電所の建設が推し進められた。 126 00:25:17,182 --> 00:25:22,821 原発建設に真っ先に名乗りを上げたのは アメリカ最大の電気メーカー➡ 127 00:25:22,821 --> 00:25:28,026 ゼネラル・エレクトリック GEである。 128 00:25:46,445 --> 00:25:51,750 「核の平和利用」は 日本にも持ち込まれた。 129 00:25:53,852 --> 00:26:02,361 東京 広島など 全国で 原子力平和利用博覧会が開かれた。 130 00:26:04,496 --> 00:26:08,934 戦後の経済復興が最重要課題だった時代。 131 00:26:08,934 --> 00:26:13,105 原子力は 資源のない日本が 豊かになるためには➡ 132 00:26:13,105 --> 00:26:16,909 不可欠だと宣伝された。 133 00:26:40,532 --> 00:26:45,370 キャンペーンを推進したのは 政財界に強い影響力を持つ➡ 134 00:26:45,370 --> 00:26:49,274 読売新聞社の正力松太郎だった。 135 00:27:05,991 --> 00:27:12,164 正力は アメリカCIAから 資金提供を受けていた。 136 00:27:12,164 --> 00:27:20,305 唯一の被爆国 日本には 核に対する強い抵抗感 不信感があった。 137 00:27:20,305 --> 00:27:28,113 正力は 新聞やテレビを使い 原子力エネルギーの利点を訴えた。 138 00:27:46,832 --> 00:27:52,070 その後 日本各地に原発がつくられていく。 139 00:27:52,070 --> 00:27:56,642 日本のメーカーとともに 福島第一原発の建設に当たったのは➡ 140 00:27:56,642 --> 00:28:00,746 ゼネラル・エレクトリック社だった。 141 00:28:22,100 --> 00:28:26,271 日本につくられた 60基ほどの原子炉の 8割以上が➡ 142 00:28:26,271 --> 00:28:30,142 アメリカ企業の技術を 導入したものだった。 143 00:28:30,142 --> 00:28:38,150 アメリカの掲げた 「原子力の平和利用」は 日本で大きな成功を収めた。 144 00:28:40,185 --> 00:28:45,057 軍産複合体の膨張に それを進めてきた アイゼンハワー自身が➡ 145 00:28:45,057 --> 00:28:48,961 危機感を抱くようになっていた。 146 00:28:48,961 --> 00:28:54,666 生中継された大統領退任演説で こう語った。 147 00:29:10,482 --> 00:29:16,355 しかし 軍産複合体の膨張は その後も止まらなかった。 148 00:29:16,355 --> 00:29:20,592 米ソは 宇宙開発競争にしのぎを削る。 149 00:29:20,592 --> 00:29:25,397 その背後にある目的は 核を搭載したミサイル開発➡ 150 00:29:25,397 --> 00:29:30,002 すなわち 核の運搬手段の開発だった。 151 00:29:32,037 --> 00:29:37,209 この時 誘導ミサイルの開発に当たった 企業の一つが➡ 152 00:29:37,209 --> 00:29:41,079 カウフマン・ケラー社長の下 マンハッタン計画に参加した➡ 153 00:29:41,079 --> 00:29:44,182 クライスラーだった。 154 00:30:07,806 --> 00:30:11,510 ♬~ 155 00:30:13,612 --> 00:30:21,320 これは アメリカ・ロッキード社が開発し イギリスに提供されたミサイルの映像。 156 00:30:21,320 --> 00:30:27,125 軍産複合体のビジネスは 海外にも広がろうとしていた。 157 00:30:35,834 --> 00:30:41,440 1958年 米英相互防衛協定が結ばれ➡ 158 00:30:41,440 --> 00:30:46,344 イギリスは アメリカの核技術を得るに至った。 159 00:30:46,344 --> 00:30:53,852 ロッキード社製の核ミサイルが イギリス軍の原子力潜水艦に提供された。 160 00:30:56,354 --> 00:31:02,260 米英の動きに強く反発したのが フランスだった。 161 00:31:19,010 --> 00:31:28,120 1960年 フランスは 植民地アルジェリアの サハラ砂漠で 原爆実験を実施。 162 00:31:30,055 --> 00:31:36,828 4番目の核保有国となったフランスは その後も NATOを一時脱退し➡ 163 00:31:36,828 --> 00:31:42,334 禁止されていた大気圏内の核実験を 太平洋上で繰り返すなど➡ 164 00:31:42,334 --> 00:31:45,737 独自に開発を進めた。 165 00:31:47,305 --> 00:31:52,344 そして 1964年。 166 00:31:52,344 --> 00:31:55,247 (歓声) 167 00:31:55,247 --> 00:32:00,852 5番目の核保有国となったのは 中国だった。 168 00:32:02,954 --> 00:32:08,393 世界の科学水準から 大きく遅れていた中国。 169 00:32:08,393 --> 00:32:16,701 計算には そろばんを用い 爆薬の調合には 鍋や壺が使われた。 170 00:32:19,171 --> 00:32:22,808 当初は ソ連から技術供与を受けていたが➡ 171 00:32:22,808 --> 00:32:27,979 中ソ関係が悪化すると 独自で開発を進めた。 172 00:32:27,979 --> 00:32:33,485 中心となったのは 欧米で学んだ科学者だった。 173 00:32:35,554 --> 00:32:41,726 1968年 核拡散防止条約が締結された。 174 00:32:41,726 --> 00:32:47,999 核を保有する 5か国以外の国が 核を持つことが禁じられた。 175 00:32:47,999 --> 00:32:54,706 しかしこれは 核保有国の特権を 守るための手段だという 批判も浴びた。 176 00:33:07,352 --> 00:33:10,255 ♬~ 177 00:33:10,255 --> 00:33:13,625 これに反発したのが インドだった。 178 00:33:13,625 --> 00:33:18,129 対立する中国の核保有に 危機感を抱いていた。 179 00:33:19,831 --> 00:33:27,572 1974年 インドは地下核実験を行い 核兵器開発の能力を示し➡ 180 00:33:27,572 --> 00:33:31,443 世界を驚愕させた。 181 00:33:31,443 --> 00:33:33,745 アメリカ議会の調査で➡ 182 00:33:33,745 --> 00:33:38,550 アメリカの核施設で行われた 留学生のための研修に➡ 183 00:33:38,550 --> 00:33:44,456 インドから 14人が参加していた事実が 判明した。 184 00:34:05,377 --> 00:34:12,684 24年後 インドは 6か国目の核保有国となる。 185 00:34:14,719 --> 00:34:23,328 インドの核実験は 国境紛争を抱える 隣国パキスタンの敵愾心に火をつけた。 186 00:34:51,990 --> 00:34:58,663 インドが核保有国となった2週間後 パキスタンは 原爆開発に成功し➡ 187 00:34:58,663 --> 00:35:03,268 7か国目の核保有国となった。 188 00:35:33,498 --> 00:35:40,505 1983年 アメリカは 新たな核戦略を発表する。 189 00:35:43,041 --> 00:35:51,649 宇宙空間に レーザー兵器や迎撃システムを配備し 敵の核ミサイルを破壊する戦略防衛構想➡ 190 00:35:51,649 --> 00:35:55,253 スターウォーズ計画である。 191 00:35:58,056 --> 00:36:05,163 レーガン大統領は 核兵器を無力化することで 平和を実現するという論理を掲げ➡ 192 00:36:05,163 --> 00:36:08,266 科学者に協力を求めた。 193 00:36:27,018 --> 00:36:32,891 国防総省は スタンフォードやMITなど 全米の有名大学に➡ 194 00:36:32,891 --> 00:36:37,095 高額の研究開発費を配布した。 195 00:36:39,664 --> 00:36:43,468 軍産複合体に 学術機関が加わり➡ 196 00:36:43,468 --> 00:36:50,375 「軍産学複合体」が形成される流れが 一気に加速した。 197 00:36:52,644 --> 00:36:56,948 この動きに反対する科学者が現れた。 198 00:36:56,948 --> 00:37:03,755 40年前 マンハッタン計画に参加した フィリップ・モリソンである。 199 00:37:56,875 --> 00:38:02,247 1991年 ソ連が崩壊した。 200 00:38:02,247 --> 00:38:09,654 冷戦は終結したが 核の流出という 新たなリスクが高まった。 201 00:38:11,456 --> 00:38:15,827 これは ロシア内務省が モスクワ市内で撮影した➡ 202 00:38:15,827 --> 00:38:21,733 核物質の闇取引のシンジケートを摘発する 映像である。 203 00:38:37,115 --> 00:38:43,621 ソ連崩壊からの10年間で 核や放射性物質の盗難や紛失は➡ 204 00:38:43,621 --> 00:38:50,028 明らかになったものだけで 664件 報告されている。 205 00:38:55,800 --> 00:39:03,208 そして21世紀 新たな核の脅威が 東アジアで生まれる。 206 00:39:19,157 --> 00:39:26,865 アメリカは 北朝鮮に核物質を流したと 一人の科学者を名指しした。 207 00:39:26,865 --> 00:39:33,371 パキスタンの「原爆の父」 アブドゥル・カディル・カーンである。 208 00:39:36,140 --> 00:39:40,578 カーンは 核の闇取引のネットワークを組織し➡ 209 00:39:40,578 --> 00:39:48,486 北朝鮮やイラン イラクなど 30か国に核技術を提供したといわれた。 210 00:40:05,303 --> 00:40:10,141 カーンが カタールの放送局 アルジャジーラのインタビューに答える➡ 211 00:40:10,141 --> 00:40:13,344 貴重な映像である。 212 00:41:04,696 --> 00:41:10,601 2024年10月 北朝鮮から8,000人の兵士が➡ 213 00:41:10,601 --> 00:41:16,708 ウクライナとの戦闘を続ける ロシア軍の増援に送られた。 214 00:41:16,708 --> 00:41:21,412 その見返りは ロシアからの 核技術の移転である可能性も➡ 215 00:41:21,412 --> 00:41:24,315 指摘されている。 216 00:41:25,983 --> 00:41:29,520 ロシアは今 宇宙を舞台に移した➡ 217 00:41:29,520 --> 00:41:34,225 新たな核開発を始めていると いわれている。 218 00:41:53,745 --> 00:42:00,084 宇宙空間で核兵器を使い 人工衛星や通信システムを無力化するという➡ 219 00:42:00,084 --> 00:42:03,321 電磁パルス攻撃。 220 00:42:03,321 --> 00:42:07,592 不安定な世界で高まる 恐怖と不信の連鎖が➡ 221 00:42:07,592 --> 00:42:10,895 新たな核兵器開発に駆り立てている。 222 00:42:14,232 --> 00:42:18,803 現在 地球上に存在する核弾頭の数は➡ 223 00:42:18,803 --> 00:42:25,810 東西冷戦時代の7万発から 1万2,000発にまで減っている。 224 00:42:30,348 --> 00:42:38,089 その一方で 核兵器に関連する市場は 兵器の高度化 多様化によって➡ 225 00:42:38,089 --> 00:42:42,193 冷戦時代の4倍になった。 226 00:42:50,668 --> 00:42:57,375 今から70年前 アメリカの核実験に参加した アトミック・ソルジャーが➡ 227 00:42:57,375 --> 00:43:00,978 こんな言葉を残している。 228 00:44:12,283 --> 00:44:39,977 ♬~