1 00:00:08,091 --> 00:00:13,063 (山本君子)だぁ~ この景色を見てると→ 2 00:00:13,063 --> 00:00:18,068 インスタントコーヒーですら 極上に思えるから 不思議よね。 3 00:00:19,102 --> 00:00:23,073 (電話) 4 00:00:23,073 --> 00:00:27,110 磯次郎 電話! 5 00:00:27,110 --> 00:00:29,112 (電話) 6 00:00:31,081 --> 00:00:33,083 もしもし…。 7 00:00:33,083 --> 00:00:36,119 (山本志摩子) 「もしもし 君子さん?」 8 00:00:36,119 --> 00:00:39,122 姪のみっちゃんに 赤ちゃんが生まれたの。 9 00:00:39,122 --> 00:00:42,092 今日 病院に行ってみようと 思うんだけど→ 10 00:00:42,092 --> 00:00:45,128 君子さんも 来ない? 11 00:00:45,128 --> 00:00:50,100 お義母様… 私 本日は 取材が入って…。 12 00:00:50,100 --> 00:00:55,138 じゃあ 明日にしましょうか。 明日も その次も無理です! 13 00:00:55,138 --> 00:00:57,140 失礼します。 (電話の切れる音) 14 00:01:00,110 --> 00:01:02,112 はぁ…。 15 00:01:04,081 --> 00:01:06,083 磯次郎 会社に遅れるぞ! 16 00:01:07,050 --> 00:01:11,054 (山本磯次郎)え… 君ちゃん なんか怒ってんの? 17 00:01:11,054 --> 00:01:16,093 見て わかれ! わかった。 はっはっは…。 18 00:01:16,093 --> 00:01:18,061 また無茶な仕事 押しつけられたんでしょ。 19 00:01:18,061 --> 00:01:22,099 全然 わかってない! 原因はお義母さんだよ。 20 00:01:22,099 --> 00:01:25,102 毎日 毎朝 毎晩 電話かけてきて→ 21 00:01:25,102 --> 00:01:27,070 実家に誘うのは やめて頂けないか! 22 00:01:27,070 --> 00:01:30,073 母さん 君ちゃんの事 気に入ってくれたんだ。 23 00:01:30,073 --> 00:01:35,078 ああ よかった。 僕 安心したよ。 24 00:01:36,113 --> 00:01:38,081 勝手に安心すな! 25 00:01:39,082 --> 00:01:42,119 (佐倉里穂) ボーノ先生の15分ダイエット。 26 00:01:42,119 --> 00:01:45,122 日本人なのに なぜボーノ? 27 00:01:45,122 --> 00:01:48,091 ちょっと面倒な取材でさぁ。 28 00:01:50,093 --> 00:01:53,130 みんな やりたがらない… と? 29 00:01:53,130 --> 00:01:58,101 ボーノ先生がね 毎回 決められた事を 指定の時間に行なってるか→ 30 00:01:58,101 --> 00:02:01,071 報告いれろって言ってるのよ。 毎回? 31 00:02:01,071 --> 00:02:04,040 運動は5分ずつ 朝 昼 晩 3回。 32 00:02:04,040 --> 00:02:07,043 運動の前と後には 報告の連絡をいれろって。 33 00:02:07,043 --> 00:02:11,081 それと 運動の様子を ビデオで記録にとってくれって。 34 00:02:11,081 --> 00:02:14,050 お断りします。 ボーノ先生 今 結構きてるし→ 35 00:02:14,050 --> 00:02:16,052 ウケるよ この記事。 無理です。 36 00:02:16,052 --> 00:02:20,090 もう行かないと それじゃあ。 ギャラ…。 37 00:02:20,090 --> 00:02:23,059 1ページあたり 5000円アップでどうっすか? 38 00:02:27,063 --> 00:02:29,065 やりましょう! 39 00:02:36,072 --> 00:02:38,074 「ハーイ ボーノです」 40 00:02:38,074 --> 00:02:41,111 「ボーノのうきうきハッピー ダンスダイエット」 41 00:02:41,111 --> 00:02:46,082 「ボーノ負荷チューブと ボーノ発汗ベルトを装着します」 42 00:02:46,082 --> 00:02:49,085 「さあ レッツ ダンシング!」 こうか…? 43 00:02:50,120 --> 00:02:52,122 「イェーイ イェイ イェイ イェーイ!」 44 00:02:52,122 --> 00:02:54,090 「スマイル! スマイル!」 45 00:02:54,090 --> 00:02:57,093 ♬~(ラテンの音楽) 46 00:02:57,093 --> 00:03:05,101 ハッ ハッ ハッ こうか… フッ ハッ…。 47 00:03:07,070 --> 00:03:10,040 「フーッ フーッ! 笑顔!」 48 00:03:10,040 --> 00:03:13,043 ただいま~ うわっ! 49 00:03:13,043 --> 00:03:17,080 何やってんの? え? 仕事だよ 仕事。 50 00:03:17,080 --> 00:03:20,050 夢のお台場暮らしを 維持するためにはね→ 51 00:03:20,050 --> 00:03:24,054 薄利多売で なんでも書かなきゃならないの! 52 00:03:24,054 --> 00:03:26,089 (電話) 53 00:03:26,089 --> 00:03:30,060 磯 電話! はい! 54 00:03:30,060 --> 00:03:32,062 (電話) 55 00:03:32,062 --> 00:03:36,099 はい 山本でござい… ああ 母さん? うん…。 56 00:03:36,099 --> 00:03:38,101 実家には 絶対行かないぞ。 57 00:03:38,101 --> 00:03:44,074 えっ そんな… わかった。 今から すぐ帰る。 58 00:03:44,074 --> 00:03:47,110 うん もちろん君子も連れて。 じゃあ あとで。 59 00:03:47,110 --> 00:03:50,080 コラッ 磯次郎 私の予定を勝手に…。 60 00:03:50,080 --> 00:03:53,083 死んじゃったぁ! …え? 61 00:03:54,084 --> 00:03:58,121 磯次郎からすると 大叔父様にあたる方が→ 62 00:03:58,121 --> 00:04:01,024 亡くなられて…。 (里穂)「大叔父様?」 63 00:04:01,024 --> 00:04:05,028 子供の頃 よく遊んでもらったんですよ。 64 00:04:07,030 --> 00:04:13,069 まだ83歳だったのになぁ。 …だそうです。 65 00:04:13,069 --> 00:04:18,041 それで 例の体験取材なんですけど 他のライターに…。 66 00:04:18,041 --> 00:04:20,043 「1ページ5000円アップ」 67 00:04:22,078 --> 00:04:24,080 「頼りにしてるよ 槇村ちゃん」 68 00:04:24,080 --> 00:04:26,082 (電話の切れる音) 69 00:04:26,082 --> 00:04:29,052 あれ? もしもし…? 70 00:04:32,088 --> 00:04:34,090 どうしよう…。 71 00:04:34,090 --> 00:04:36,092 また断れなかった。 72 00:04:36,092 --> 00:04:39,062 とか言いながら 機材一式持ってきてるじゃん。 73 00:04:39,062 --> 00:04:45,101 え… これは万一の時に備えて。 大丈夫。 74 00:04:45,101 --> 00:04:49,072 葬式なんていったところで うちでやるわけじゃないんだし。 75 00:04:50,073 --> 00:04:55,078 そっか… だよね。 うん だよ。 76 00:04:56,112 --> 00:04:58,081 《二度とごめんだ》 77 00:04:58,081 --> 00:05:05,088 《そう思った この家に こんなに 早く舞い戻ってこようとは…》 78 00:05:09,059 --> 00:05:11,061 ただいま。 79 00:05:11,061 --> 00:05:14,030 お帰りなさい。 待ってたのよ。 80 00:05:14,030 --> 00:05:19,069 ねえ お葬式 うちでやるの? ええ 叔父さんのうち狭いし→ 81 00:05:19,069 --> 00:05:22,072 ここの方が 何かとね。 82 00:05:22,072 --> 00:05:27,043 そっか… サブじっちゃんも 喜んでくれるよね きっと。 83 00:05:27,043 --> 00:05:29,079 そうね。 84 00:05:29,079 --> 00:05:33,083 今ね 父さんと奈緒が 叔父さんのご遺体をお迎えに→ 85 00:05:33,083 --> 00:05:38,054 病院に行ってるから。 あら? 君子さん その格好は…? 86 00:05:39,089 --> 00:05:44,060 あ… 喪服ですが。 87 00:05:44,060 --> 00:05:46,062 そんなんじゃ 準備出来ないじゃない。 88 00:05:46,062 --> 00:05:50,066 あっ いいわ 私の貸してあげる。 89 00:05:51,101 --> 00:05:53,103 は? 90 00:05:59,109 --> 00:06:01,010 あの… お手伝いします。 91 00:06:01,010 --> 00:06:04,013 君子さ~ん ダメよ。 は? 92 00:06:04,013 --> 00:06:08,051 お葬式では お台所は 隣組の方にお任せするの。 93 00:06:08,051 --> 00:06:12,021 隣組? 向こう三軒両隣の方たちよ。 94 00:06:12,021 --> 00:06:16,059 身内は お料理には タッチしない しきたりなの。 95 00:06:16,059 --> 00:06:18,061 しきたり? 96 00:06:18,061 --> 00:06:22,031 身内は身内で やらなきゃ いけない事 山ほどあるんだから。 97 00:06:22,031 --> 00:06:25,034 まずは 君子さん お掃除 お願い出来る? 98 00:06:25,034 --> 00:06:31,040 わかりました。 それで どこを? とりあえず 家の中 全部。 99 00:06:33,042 --> 00:06:35,044 全部!? 100 00:06:40,049 --> 00:06:42,051 なんで こうなる? 101 00:06:42,051 --> 00:06:47,090 はっは 大丈夫。 朝までには終わるよ。 102 00:06:47,090 --> 00:06:50,059 そして なぜ 実家に戻ると 働き者になるんだ? 103 00:06:50,059 --> 00:06:52,061 この この この…! 104 00:06:52,061 --> 00:06:55,064 本当に助かるわ。 105 00:06:55,064 --> 00:06:59,102 栄太郎夫婦は 明日にならないと 来られないっていうのよ。 106 00:06:59,102 --> 00:07:02,038 大丈夫 僕らが な~んでもやるからさ。 107 00:07:02,038 --> 00:07:05,041 ね 君ちゃん。 108 00:07:05,041 --> 00:07:09,012 あっ そうそう 君子さん これもね。 109 00:07:12,048 --> 00:07:14,050 は…。 110 00:07:17,020 --> 00:07:19,022 似合うね。 111 00:07:22,058 --> 00:07:25,061 廊下 掃除してきます。 112 00:07:31,034 --> 00:07:35,038 なんか怒ってない? 君子さん。 なんで怒るの? 113 00:07:36,072 --> 00:07:41,044 いつ電話しても そっけないし…。 忙しいだけだよ。 114 00:07:41,044 --> 00:07:44,080 そうかしら? もしかして ここに来るの→ 115 00:07:44,080 --> 00:07:47,050 本当は 嫌なんじゃない? え? 116 00:07:47,050 --> 00:07:51,054 お葬式の手伝いなんてさせられて 迷惑なんじゃ? 117 00:07:51,054 --> 00:07:55,091 そんな事…。 母さんの事 嫌いなんじゃない? 118 00:07:55,091 --> 00:07:59,062 それはないよ 嫌いなんて。 本当に? 119 00:07:59,062 --> 00:08:01,030 うん。 君子 葬式の手伝いなんて 初めてだから→ 120 00:08:01,030 --> 00:08:04,000 母さんに いろいろ教えて欲しい って言ってたぐらいだもん。 121 00:08:04,000 --> 00:08:06,002 まあ そうなの? 122 00:08:06,002 --> 00:08:10,039 うん。 あれで 結構 照れ屋なところあるから。 123 00:08:10,039 --> 00:08:13,042 ああ そういう事なら 母さん 君子さんに→ 124 00:08:13,042 --> 00:08:15,011 いろいろ 教えてあげなきゃね。 125 00:08:15,011 --> 00:08:19,015 君子も喜ぶよ。 126 00:08:20,049 --> 00:08:25,021 ねえ だったら 2人で仕切ってみる? この葬儀。 127 00:08:25,021 --> 00:08:27,023 え? お葬式を仕切ったら→ 128 00:08:27,023 --> 00:08:33,029 一人前ですもの。 あなたたちが みんなに認めて頂くチャンスよ。 129 00:08:35,031 --> 00:08:39,068 だよね。 うん 僕 お葬式なら 何度も出た事があるし→ 130 00:08:39,068 --> 00:08:45,041 大体の事は わかってるから… よし 僕に任せてよ! 131 00:08:50,079 --> 00:08:56,052 なんだ… 不安が とぐろを巻き始めている。 132 00:08:58,054 --> 00:09:00,089 寒っ! 133 00:09:00,089 --> 00:09:09,065 ♬~ 134 00:09:10,033 --> 00:09:14,003 おいしょ…。 はぁ…。 135 00:09:14,003 --> 00:09:18,041 家の掃除のあとは 墓か? 朝飯も食わずに。 136 00:09:18,041 --> 00:09:25,014 さあ 張り切って磨きますか。 で 君んちの墓は どれ? 137 00:09:25,014 --> 00:09:28,051 どれって? だから どれを磨けばいいのさ。 138 00:09:28,051 --> 00:09:31,020 全部だけど。 何!? 139 00:09:33,022 --> 00:09:37,060 これ全部 山本家代々の墓だもん。 140 00:09:37,060 --> 00:09:41,030 君んちは 人が死ぬたんびに 墓石 立ててんのか? 141 00:09:41,030 --> 00:09:43,032 ん? 142 00:09:43,032 --> 00:09:46,069 親鸞聖人は言った。 143 00:09:46,069 --> 00:09:50,073 「俺が死んだら 遺体は賀茂川の魚に与えよ」と。 144 00:09:50,073 --> 00:09:54,043 つまり 墓なんぞ どうでもいい という事じゃないのかね。 145 00:10:00,083 --> 00:10:03,052 いつまで たった1つに てこずってるんだ! 146 00:10:03,052 --> 00:10:06,055 この ひいおばあちゃん 好きだったんだよね。 147 00:10:10,093 --> 00:10:12,061 わかったよ 次 磨くよ。 148 00:10:18,101 --> 00:10:21,070 この叔母さんって キレイな人だったんだよね。 149 00:10:23,072 --> 00:10:26,109 墓掃除で思い出を語るな! 150 00:10:26,109 --> 00:10:28,111 (お腹のなる音) 151 00:10:31,080 --> 00:10:34,083 (山本理恵) 本当にご無沙汰してしまって。 152 00:10:34,083 --> 00:10:36,119 なかなか風邪が ぬけなかったものですから。 153 00:10:36,119 --> 00:10:39,122 (山本波男)うむ。 無理しないで。 154 00:10:39,122 --> 00:10:42,091 あ いえ でも 何かお手伝いを。 大丈夫よ。 155 00:10:42,091 --> 00:10:46,129 今回は 磯次郎夫婦に 任せる事にしたから。 156 00:10:46,129 --> 00:10:48,131 え? 157 00:10:49,132 --> 00:10:51,100 ≪ただいま! 158 00:10:51,100 --> 00:10:54,103 あの子がね 僕に任せてって。 159 00:10:54,103 --> 00:10:58,107 今もね 2人で お墓掃除に行ってくれてたのよ。 160 00:10:59,142 --> 00:11:02,045 (守山由美)ねえ 本当に 磯次郎に仕切らせるつもり? 161 00:11:02,045 --> 00:11:04,080 (山本奈緒)チャレンジャーだね 母さん。 162 00:11:04,080 --> 00:11:07,083 何 言うのよ。 父さんは この事知ってたの? 163 00:11:09,052 --> 00:11:12,055 うむ。 ね 父さんも→ 164 00:11:12,055 --> 00:11:14,090 こうおっしゃってる事だし。 (山本栄太郎)「うむ」しか→ 165 00:11:14,090 --> 00:11:17,093 言ってないけど。 それだけで通じるの 私には。 166 00:11:18,061 --> 00:11:21,064 あっ お帰り 兄さん。 おう。 167 00:11:21,064 --> 00:11:24,100 お久し振りです。 (理恵)お久し振りです。 168 00:11:24,100 --> 00:11:27,103 君子です。 こないだ結婚したばかりの。 169 00:11:27,103 --> 00:11:30,073 初めまして。 初めまして 理恵です。 170 00:11:30,073 --> 00:11:33,109 この間は ごめんなさいね。 披露宴 出席出来なくて。 171 00:11:33,109 --> 00:11:36,112 あっ いえいえ そんな…。 どうぞ。 172 00:11:36,112 --> 00:11:40,083 そういう事だから 理恵さんは ゆっくりしてて。 173 00:11:42,085 --> 00:11:45,121 ね 君子さん。 はい? 174 00:11:45,121 --> 00:11:48,091 今回の葬儀は全部 あなたと磯次郎で→ 175 00:11:48,091 --> 00:11:53,129 仕切ってくれるのよね? 任せてよ 僕たちに! 176 00:11:53,129 --> 00:11:56,132 葬式の事なら 大体わかってるしね。 177 00:11:57,133 --> 00:12:02,071 そうそう 追悼文は どなたにお願いした? 178 00:12:02,071 --> 00:12:05,041 え? 「え?」って。 179 00:12:05,041 --> 00:12:07,043 忘れてた? 180 00:12:07,043 --> 00:12:12,081 いや あの…。 どうするの? 早くしないと→ 181 00:12:12,081 --> 00:12:15,051 間に合わないわよ。 182 00:12:19,088 --> 00:12:22,091 あの… 追悼文って? 183 00:12:22,091 --> 00:12:25,061 この辺りでは 故人の追悼文を印刷してね→ 184 00:12:25,061 --> 00:12:28,064 明日の朝の朝刊に挟んで 町に配るんです。 185 00:12:28,064 --> 00:12:33,102 故人の知人で 文章を書ける地元の先生や→ 186 00:12:33,102 --> 00:12:36,072 町議会の人なんかに お願いするんだけどねぇ。 187 00:12:36,072 --> 00:12:39,108 (由美)磯次郎 全然わかってないじゃない。 188 00:12:39,108 --> 00:12:44,080 さ 探すよ 今から。 えっ でも もう時間がねぇ。 189 00:12:44,080 --> 00:12:46,082 そうだ! 190 00:12:46,082 --> 00:12:49,085 うちには文章のプロが いるじゃない! 191 00:12:51,120 --> 00:12:53,122 え!? 192 00:12:53,122 --> 00:12:56,092 君ちゃんなら 楽勝だよね これぐらい。 193 00:12:59,128 --> 00:13:02,131 (苦笑い) 194 00:13:03,032 --> 00:13:05,034 おおっ! 195 00:13:06,068 --> 00:13:08,070 なぜ 私たちが 葬儀を仕切る事になっている! 196 00:13:08,070 --> 00:13:10,072 そうすれば みんなが 認めてくれるって言うから。 197 00:13:10,072 --> 00:13:14,043 「僕に任せて」って言ったのか? 言ったわけか この口が! 198 00:13:15,044 --> 00:13:18,080 言いました。 冗談じゃないよ! 199 00:13:18,080 --> 00:13:22,051 元々 私は こんなとこに来るのは 嫌だったんだ。 200 00:13:22,051 --> 00:13:25,054 なのに その上 お葬式を仕切るって…。 201 00:13:25,054 --> 00:13:35,064 (携帯電話) 202 00:13:36,098 --> 00:13:38,100 あ…。 203 00:13:39,101 --> 00:13:42,071 もしもし ボーノ先生 すいません わざわざ。 204 00:13:42,071 --> 00:13:45,074 ええ ですよね。 体操の時間ですよね。 205 00:13:45,074 --> 00:13:47,109 (ボーノ先生)「今すぐ 始めなさい。 いい加減な事したら→ 206 00:13:47,109 --> 00:13:49,111 出版社に抗議するわよ」 207 00:13:49,111 --> 00:13:51,080 (電話の切れる音) 208 00:13:53,082 --> 00:13:55,084 はぁ…。 209 00:14:04,060 --> 00:14:06,062 変なの。 210 00:14:06,062 --> 00:14:09,031 つけてやるのが決まりなの。 211 00:14:11,033 --> 00:14:14,070 ちゃんと撮ってよね。 はい。 212 00:14:14,070 --> 00:14:17,073 ♬~(ラテンの音楽) 213 00:14:17,073 --> 00:14:20,042 「ハーイ リズムをよく聞いて!」 214 00:14:20,042 --> 00:14:27,083 ♬~(ラテンの音楽) 215 00:14:27,083 --> 00:14:30,052 勝手な事言って ごめんね。 216 00:14:33,089 --> 00:14:36,092 でも 僕には君ちゃんしか 頼れる人はいないんだよ。 217 00:14:39,061 --> 00:14:42,064 追悼文 断ってこようか? ね。 218 00:14:45,101 --> 00:14:50,072 わかったよ。 僕1人で なんとかするよ。 219 00:14:54,110 --> 00:14:57,113 「笑顔! ハッピー! ハッピー! ハッピー!」 220 00:14:59,081 --> 00:15:01,083 出来ないくせに。 221 00:15:03,052 --> 00:15:07,023 追悼文を書くには 故人の情報がいる。 222 00:15:07,023 --> 00:15:11,027 取材は私がやるから 磯はアルバム探しといで。 223 00:15:13,062 --> 00:15:15,031 うん! ありがとう 君ちゃん。 224 00:15:23,072 --> 00:15:26,042 お墓掃除ぐらいで偉そうに! 225 00:15:26,042 --> 00:15:29,045 私だって 最初の年のお盆に 草むしり させられたわよ! 226 00:15:29,045 --> 00:15:32,081 別にさあ 君子さん 偉そうになんかしてなかっただろ。 227 00:15:32,081 --> 00:15:37,053 大体 お義母さんもお義母さんよ。 「君子さん 君子さん」って。 228 00:15:37,053 --> 00:15:43,092 お袋 理恵に気を使ってるんだよ。 だから負担かけまいとしてさ。 229 00:15:43,092 --> 00:15:45,061 私は 長男の嫁よ。 230 00:15:45,061 --> 00:15:47,063 その私が来てるっていうのに→ 231 00:15:47,063 --> 00:15:50,099 次男の嫁が葬儀を仕切るって どういう事? 232 00:15:50,099 --> 00:15:56,072 あのさあ 山本家の行事に 出たくないって言ったの理恵だよ。 233 00:15:56,072 --> 00:16:01,077 それとこれとは 話が別。 ホント 男ってわかってないんだから。 234 00:16:02,011 --> 00:16:05,014 お通夜が終わったら 私 東京帰るからね! 235 00:16:05,014 --> 00:16:09,051 え!? ちょっと どこ行くの? 236 00:16:09,051 --> 00:16:11,020 トイレ。 237 00:16:22,031 --> 00:16:26,068 あれ? これだけですか? 238 00:16:26,068 --> 00:16:30,072 精進料理だからね。 何か? 239 00:16:30,072 --> 00:16:33,042 いえいえ… いただきます。 240 00:16:37,079 --> 00:16:39,081 君ちゃん…。 241 00:16:39,081 --> 00:16:41,050 君ちゃん! 242 00:16:43,052 --> 00:16:47,056 ちょっと… ちょっと来て 置いて。 何? 243 00:16:48,090 --> 00:16:51,060 どうしよう… まだ連絡してない 親戚の人がいたよ。 244 00:16:52,061 --> 00:16:58,100 はぁ… もう 「ご連絡が遅くなって 申し訳ありませんでした」って→ 245 00:16:58,100 --> 00:17:01,003 丁寧に謝って お通夜と葬儀の時間を伝える。 246 00:17:01,003 --> 00:17:05,041 怒られないかなぁ。 って心配してるより 先に連絡! 247 00:17:05,041 --> 00:17:10,012 はい! もう… はぁ…。 248 00:17:10,012 --> 00:17:12,014 あっ! 249 00:17:12,014 --> 00:17:15,051 君子さ~ん 君子さん。 はい。 250 00:17:15,051 --> 00:17:18,020 これ 葬儀社の方から 返礼品のカタログ。 251 00:17:18,020 --> 00:17:24,060 私は これか これがいいと 思ってるんだけど どうかしらね? 252 00:17:24,060 --> 00:17:27,063 これで よろしいんじゃ ないでしょうか…。 253 00:17:34,070 --> 00:17:38,040 大丈夫よ。 君子さんなら やれるわ。 254 00:17:38,040 --> 00:17:40,042 頑張って! 255 00:17:49,051 --> 00:17:52,054 山本です。 昼の体操 只今終わりました。 256 00:17:52,054 --> 00:17:55,091 ≫君ちゃ~ん! すいません。 257 00:17:55,091 --> 00:17:57,093 君ちゃん どうしよう? いつも頼んでる酒屋さん→ 258 00:17:57,093 --> 00:18:00,062 今日 お休みだって。 電話帳! 259 00:18:00,062 --> 00:18:02,064 2番目に近い酒屋は どこだ! 260 00:18:03,032 --> 00:18:05,000 はい! 261 00:18:10,039 --> 00:18:12,041 すいません…。 262 00:18:37,099 --> 00:18:39,101 ビールを4ケースとですね ウーロン茶を2ケース。 263 00:18:39,101 --> 00:18:43,072 あと日本酒と焼酎も適当に。 はい… はい お願いします。 264 00:18:44,073 --> 00:18:47,076 さっすが君ちゃん 仕事が早いね うん。 265 00:18:51,080 --> 00:18:54,083 もはや怒る気にもなれない。 266 00:18:54,083 --> 00:18:56,085 (お腹のなる音) 267 00:18:58,120 --> 00:19:01,090 準備の方は 大丈夫? お酒は? 268 00:19:01,090 --> 00:19:04,093 もちろん手配済み。 269 00:19:04,093 --> 00:19:07,129 お寺さんのご住職 気難しい方だから→ 270 00:19:07,129 --> 00:19:11,100 お迎えは くれぐれも 失礼のないようにね。 271 00:19:11,100 --> 00:19:15,104 大丈夫。 もう手配してあるよ。 272 00:19:15,104 --> 00:19:17,139 お迎え用に リムジンを手配したよ。 273 00:19:17,139 --> 00:19:20,142 リムジン? 274 00:19:20,142 --> 00:19:24,113 それは 誰が運転するんだい? もちろん 僕が。 275 00:19:24,113 --> 00:19:28,150 そ… それは ちょっ…。 276 00:19:28,150 --> 00:19:31,120 君子さん お赤飯も お願いね。 277 00:19:31,120 --> 00:19:33,122 はい? 278 00:19:33,122 --> 00:19:37,092 お赤飯だけは 身内が用意するしきたりなのよ。 279 00:19:37,092 --> 00:19:39,061 よろしくね。 280 00:19:41,063 --> 00:19:43,098 お葬式なのに お赤飯? 281 00:19:43,098 --> 00:19:46,101 じゃあ 僕 住職迎えに行って来る。 282 00:19:46,101 --> 00:19:48,070 え? ちょっと 磯! 283 00:19:48,070 --> 00:19:50,072 ≪(理恵)君子さん! 284 00:19:50,072 --> 00:19:53,108 助かるわ。 君子さんが いろいろしてくださって。 285 00:19:53,108 --> 00:19:56,111 何かお手伝い出来る事があれば なんでも言ってね。 286 00:19:56,111 --> 00:19:59,081 あ… 本当ですか? 287 00:19:59,081 --> 00:20:04,119 じゃあ お赤飯を。 お赤飯? 288 00:20:04,119 --> 00:20:07,122 ええ なんか炊かなきゃ いけないらしくて。 289 00:20:07,122 --> 00:20:12,094 ふふっ… お葬式に お赤飯なんて 炊くわけないじゃない。 290 00:20:14,129 --> 00:20:18,100 そうですよね。 当たり前でしょう。 291 00:20:18,100 --> 00:20:21,103 常識で考えなさいよ。 292 00:20:21,103 --> 00:20:24,106 変わった人ねぇ ふふふ…。 293 00:20:28,110 --> 00:20:32,114 あれ? 手伝ってくださるのでは…。 294 00:20:32,114 --> 00:20:36,051 ≪君子さ~ん ちょっといいかしら? 295 00:20:36,051 --> 00:20:38,053 はーい! 296 00:20:39,054 --> 00:20:42,091 君子さん 追悼文のために 三郎さんのお話→ 297 00:20:42,091 --> 00:20:46,061 聞かせて頂ける人に 集まって頂いたから。 298 00:20:46,061 --> 00:20:48,063 本当ですか? 299 00:20:49,064 --> 00:20:52,067 皆さん お願い致します。 300 00:20:55,070 --> 00:20:57,072 こんなに…。 301 00:20:57,072 --> 00:21:00,075 君子さん 頑張って。 302 00:21:06,081 --> 00:21:08,083 …どうも。 303 00:21:12,121 --> 00:21:14,123 では 伺います。 304 00:21:14,123 --> 00:21:18,093 サブじっちゃんとは どんな方だったんですか? 305 00:21:18,093 --> 00:21:21,130 まあ 女好きだな。 (一同 笑い) 306 00:21:21,130 --> 00:21:25,100 今の町長と 女の取り合いしたんだもんな。 307 00:21:25,100 --> 00:21:28,103 それと ほら 今の住職とも 食堂の花ちゃんを。 308 00:21:29,104 --> 00:21:35,110 女性がらみ以外の なんかこう 心温まるエピソードを手短に。 309 00:21:35,110 --> 00:21:42,051 三郎さんっていったら 女だろう。 まあ ちょっと聞きなよ。 310 00:21:42,051 --> 00:21:47,089 その花ちゃんにな 住職が 頭のてっぺんまで真っ赤にして→ 311 00:21:47,089 --> 00:21:53,062 恋文を渡したんだな。 それを聞いた三郎さんが→ 312 00:21:53,062 --> 00:21:58,100 よし 俺もだと言って 恋文を書いたんだ。 313 00:21:58,100 --> 00:22:00,102 ≪そん時じゃないよ! ≪いや その時だよ。 314 00:22:00,102 --> 00:22:03,072 何言ってんだよ なあ。 315 00:22:03,072 --> 00:22:09,111 (もめる声) 316 00:22:09,111 --> 00:22:15,084 すいませ~ん! すいませ~ん! お1人ずつ お願いしま~す! 317 00:22:18,120 --> 00:22:20,122 お1人ずつ…。 318 00:22:24,093 --> 00:22:26,095 (あくび) 319 00:22:26,095 --> 00:22:29,131 なぜ ここに来ると 金にもならん文字を→ 320 00:22:29,131 --> 00:22:32,101 書くはめになるのか。 321 00:22:33,102 --> 00:22:36,105 よし… 完了。 322 00:22:37,072 --> 00:22:40,042 次 ボーノ体操。 323 00:22:40,042 --> 00:22:42,044 (お腹のなる音) 324 00:22:48,050 --> 00:22:50,052 はぁ…。 325 00:22:51,053 --> 00:22:54,056 ≪(ボーノ)「ハイ! 腰!」 326 00:22:57,092 --> 00:22:59,061 ≪「前後に!」 327 00:23:00,062 --> 00:23:03,098 母さん 母さん ちょっと…。 328 00:23:03,098 --> 00:23:05,100 ≪「胸張って 胸張って!」 329 00:23:06,101 --> 00:23:08,070 ハッ フッ フッ! 330 00:23:08,070 --> 00:23:10,072 ≫君子さーん ちょっといいかしら? 331 00:23:10,072 --> 00:23:13,108 あ…! はい! 332 00:23:13,108 --> 00:23:17,112 ≫あ… ごめんなさい。 追悼文書いてるとこ悪いんだけど→ 333 00:23:17,112 --> 00:23:21,083 ちょっと 変な声が 聞こえたもんだから…。 334 00:23:21,083 --> 00:23:23,085 えっ? 335 00:23:24,119 --> 00:23:28,090 「ハッ! ハッ! ハッ!」 336 00:23:28,090 --> 00:23:31,093 あっ… あの…→ 337 00:23:31,093 --> 00:23:37,032 ちょっと… 追悼文 読み上げているだけなんで…。 338 00:23:37,032 --> 00:23:39,034 ≫君子さん? はい。 339 00:23:39,034 --> 00:23:41,036 あっ! 340 00:23:43,071 --> 00:23:46,041 怪しい。 変な男 引っ張り込んでんじゃないの? 341 00:23:46,041 --> 00:23:48,043 まさか そんな…。 342 00:23:49,044 --> 00:23:53,048 君子さーん とにかく ここ開けて! 343 00:23:54,082 --> 00:23:57,052 あぁ ちょ ちょっと…! ちょっと待ってください! 344 00:23:57,052 --> 00:23:59,054 君子さん? 345 00:23:59,054 --> 00:24:02,090 「イェイ イェイ イェイ! イェーイ! ハイ!」 346 00:24:02,090 --> 00:24:05,060 君子さん 中 誰かいるの? 347 00:24:06,061 --> 00:24:09,064 「ヤホォー!」 …いいえ! 348 00:24:09,064 --> 00:24:12,100 君子さん。 「ハッピー! ハッピー!」 349 00:24:12,100 --> 00:24:18,073 「ハッピー! ハッピー! ハッピー! フゥ!」 350 00:24:19,074 --> 00:24:21,076 ああっ! 351 00:24:24,112 --> 00:24:31,119 (DVDの音) 352 00:24:31,119 --> 00:24:33,121 あなた… 一体…? 353 00:24:33,121 --> 00:24:37,059 いや… いや… これは その…。 354 00:24:37,059 --> 00:24:40,062 母さん! 住職はまだか? って。 355 00:24:40,062 --> 00:24:43,031 えっ まだ見えてないの? もう みんな心配してるよ。 356 00:24:43,031 --> 00:24:46,034 山向こうのゲンさんちみたいに 怒って帰っちゃって→ 357 00:24:46,034 --> 00:24:48,070 通夜 延期になったら どうしよう って…。 358 00:24:48,070 --> 00:24:50,072 君子さん! 359 00:24:50,072 --> 00:24:54,042 何がなんでも お連れするように 磯次郎に伝えて。 360 00:24:54,042 --> 00:24:57,079 …はい! 遅れるかもしれないって→ 361 00:24:57,079 --> 00:24:59,081 私は 皆さんに お話ししておきましょう。 362 00:24:59,081 --> 00:25:04,052 あ… 出る前に そのピンクだけは外してね。 363 00:25:06,054 --> 00:25:10,092 磯次郎と結婚するだけあって… 理解不能な人だわ。 364 00:25:10,092 --> 00:25:12,060 (叔母)こんな時に なんて嫁だろうね! 365 00:25:12,060 --> 00:25:14,062 すみません。 366 00:25:16,064 --> 00:25:19,101 (DVDの音) 367 00:25:19,101 --> 00:25:22,070 (ため息) 368 00:25:22,070 --> 00:25:24,072 やってしまった…。 369 00:25:24,072 --> 00:25:34,082 (携帯電話) 370 00:25:36,051 --> 00:25:39,021 もしもし? 「君ちゃん 助けて!」 371 00:25:44,059 --> 00:25:46,061 あぁ…。 372 00:25:49,031 --> 00:25:51,033 どーしよう…。 373 00:25:51,033 --> 00:25:54,069 ≪磯次郎ー! 来た! 374 00:25:54,069 --> 00:25:57,072 君ちゃん 待ってたよ! 375 00:25:58,073 --> 00:26:00,042 なんで こんな狭い道 通る! 376 00:26:00,042 --> 00:26:02,044 だって 近道になるかな~ って思って。 377 00:26:02,044 --> 00:26:07,082 も~! 出来ないなら 出来ないって言いなよ! 378 00:26:07,082 --> 00:26:09,051 え? 無理なんだから。 379 00:26:09,051 --> 00:26:12,054 磯次郎が仕切るなんて。 これだって そう。 380 00:26:12,054 --> 00:26:15,090 こんな でっかい車 運転出来るわけないじゃないか→ 381 00:26:15,090 --> 00:26:17,092 ペーパードライバーなんだから。 382 00:26:19,061 --> 00:26:23,065 でも… 君ちゃんを見習わなきゃ って思ったんだよ。 383 00:26:24,099 --> 00:26:26,101 は? 仕事でもなんでも→ 384 00:26:26,101 --> 00:26:29,071 君ちゃん 出来そうもない状況でも 引き受けちゃうじゃない? 385 00:26:30,072 --> 00:26:33,075 悪かったな 節操なくて。 だけど なんだかんだで→ 386 00:26:33,075 --> 00:26:35,077 こなしちゃうんだよ! 君ちゃんは。 387 00:26:37,012 --> 00:26:43,018 それを見てたら… 僕も頑張らなきゃって…。 388 00:26:46,021 --> 00:26:48,023 ≫(住職)帰る! 389 00:26:49,024 --> 00:26:52,060 住職! お通夜は? 知るか! 390 00:26:52,060 --> 00:26:56,031 え… 住職様! あ… 君ちゃん どうしよう。 391 00:26:58,033 --> 00:27:01,069 サブじっちゃんは怒らなかった! 392 00:27:01,069 --> 00:27:04,072 食堂の花さんを あなたに取られても→ 393 00:27:04,072 --> 00:27:08,043 サブじっちゃんは 素直に2人の幸せを祈ってた。 394 00:27:08,043 --> 00:27:10,078 君ちゃん…。 フン。 395 00:27:10,078 --> 00:27:13,081 三郎が? そんなわけあるか! 396 00:27:13,081 --> 00:27:17,052 サブじっちゃんは みんなに言ってたそうです。 397 00:27:17,052 --> 00:27:20,088 「花ちゃんは 男を見る目があった」って。 398 00:27:20,088 --> 00:27:23,091 「あいつとなら安心だ」って。 399 00:27:24,092 --> 00:27:26,061 失礼はお詫びします。 400 00:27:26,061 --> 00:27:29,064 サブじっちゃんのために お経をあげてやってください。 401 00:27:29,064 --> 00:27:31,066 よろしくお願いします! 402 00:27:34,102 --> 00:27:36,071 磯…! 403 00:27:49,051 --> 00:27:51,053 うん。 404 00:27:51,053 --> 00:27:53,021 磯は自転車でしょ。 はい! 405 00:28:07,102 --> 00:28:11,073 (住職)なんでまた あんなのと結婚なんて…。 406 00:28:11,073 --> 00:28:14,109 はい? 磯次郎の事は→ 407 00:28:14,109 --> 00:28:17,112 子供の頃から よう知っとるが…。 408 00:28:17,112 --> 00:28:23,085 なんでですかね… ダメなもん同士 楽っていうか→ 409 00:28:23,085 --> 00:28:30,092 恋愛関係っていうより 戦友…? 運命共同体みたいなもんですかね。 410 00:28:31,093 --> 00:28:34,129 新婚なのに 夢もロマンもないですけど。 411 00:28:34,129 --> 00:28:38,133 夢やロマンじゃ 夫婦は続かんよ。 412 00:28:38,133 --> 00:28:40,102 ですよね? 413 00:28:43,105 --> 00:28:46,108 君ちゃーん! ごめーん! 414 00:28:49,111 --> 00:28:52,114 君ちゃん! あぁ…。 415 00:28:52,114 --> 00:28:54,149 ここからなら さすがに大丈夫でしょう。 416 00:28:54,149 --> 00:28:56,051 え 君ちゃんは? 417 00:28:56,051 --> 00:29:00,088 ひとっ走り 印刷所まで行って 追悼文 入稿してくる。 降りて。 418 00:29:00,088 --> 00:29:03,091 気をつけて! お通夜までには帰るから。 419 00:29:03,091 --> 00:29:05,093 うん。 頑張って! 420 00:29:06,061 --> 00:29:08,063 ハァ ハァ…。 421 00:29:08,063 --> 00:29:10,098 (住職)よい戦友 見つけたの。 422 00:29:10,098 --> 00:29:12,100 はい? 423 00:29:15,103 --> 00:29:18,073 ≪(叔父)おぉ 住職! 424 00:29:18,073 --> 00:29:20,108 いらっしゃったぞ! いやいやいや…。 425 00:29:20,108 --> 00:29:25,113 遅れて… すまんかったの。 426 00:29:27,082 --> 00:29:30,118 さっ どうぞ。 (一同)どうぞ どうぞ。 427 00:29:30,118 --> 00:29:33,121 ご苦労さんです。 どうぞ。 428 00:29:34,122 --> 00:29:36,091 あの住職が謝った。 429 00:29:36,091 --> 00:29:40,128 謝るなんて 珍しい事もあるもんだね~。 430 00:29:40,128 --> 00:29:44,132 すごいよ 磯次郎君! あの気難しい住職を→ 431 00:29:44,132 --> 00:29:46,101 無事 連れてきただけでも 立派なのに! 432 00:29:46,101 --> 00:29:48,103 あ いや 僕は…。 433 00:29:48,103 --> 00:29:54,142 母さんもホッとしたわ。 ありがとう 磯次郎。 434 00:29:54,142 --> 00:29:58,113 当然だよ これぐらい! ハハハッ! 435 00:29:59,080 --> 00:30:04,052 (鈴の音) 436 00:30:04,052 --> 00:30:12,060 (読経) 437 00:30:12,060 --> 00:30:15,063 (お腹の鳴る音) 438 00:30:15,063 --> 00:30:21,102 (読経) 439 00:30:21,102 --> 00:30:24,072 あ… すいません。 440 00:30:26,074 --> 00:30:28,076 (子供たちの はしゃぎ声) 441 00:30:30,111 --> 00:30:34,082 今日の住職のお経 いつもの倍だったよね? 442 00:30:34,082 --> 00:30:36,084 いや 心がこもってたわよ。 そうそうそう。 443 00:30:36,084 --> 00:30:38,119 (叔母)磯次郎君の手柄だわ。 ねえ? 444 00:30:38,119 --> 00:30:41,122 いや そんな…。 うーん 立派 立派。 445 00:30:41,122 --> 00:30:45,093 ほらほら… 君子さんも食べれば? ねえ。 446 00:30:46,094 --> 00:30:48,096 あぁ…。 447 00:30:51,132 --> 00:30:53,101 ≪(由美)君子さん! 448 00:30:53,101 --> 00:30:56,104 え…? ちょっと。 449 00:30:58,073 --> 00:31:00,041 あ…! ちょっと! 450 00:31:00,041 --> 00:31:02,043 は… はい! 451 00:31:03,044 --> 00:31:05,046 うまっ。 452 00:31:08,083 --> 00:31:10,051 えっ…? お赤飯? 453 00:31:10,051 --> 00:31:13,054 どこにもないんだけど 用意してあるわよね? 454 00:31:15,090 --> 00:31:18,093 いえ…。 やだ。 作ってないの? 455 00:31:18,093 --> 00:31:22,063 だって お葬式で そんなの 出すわけないってお義姉さんも…。 456 00:31:22,063 --> 00:31:26,101 お葬式に お赤飯なんて 炊くわけないじゃない。 457 00:31:26,101 --> 00:31:28,103 常識で考えなさいよ。 458 00:31:28,103 --> 00:31:30,071 お義姉さん…? お義姉さん! 459 00:31:30,071 --> 00:31:34,109 通夜が終わったら 夫婦2人して とっとと帰ったわよ。 460 00:31:34,109 --> 00:31:37,112 えっ!? この辺りでは→ 461 00:31:37,112 --> 00:31:40,081 80歳を超えたお葬式では お赤飯を配るのよ。 462 00:31:41,082 --> 00:31:45,120 その歳まで 天寿を全うして 旅立つ事が出来た→ 463 00:31:45,120 --> 00:31:47,122 めでたいっていう意味でね。 464 00:31:47,122 --> 00:31:49,090 そんなしきたりが…? 465 00:31:49,090 --> 00:31:51,092 それを持って帰って食べると→ 466 00:31:51,092 --> 00:31:54,129 長生き出来るっていう 言い伝えもあるの。 467 00:31:54,129 --> 00:31:57,032 (由美)ああ… どうすんのよ お赤飯なしで。 468 00:31:57,032 --> 00:32:01,069 ごめんなさい。 説明しなかった 私が悪いのよね~。 469 00:32:01,069 --> 00:32:03,071 (由美)お母さんが 悪いんじゃないでしょう? 470 00:32:03,071 --> 00:32:05,073 すいません! 作ります 今すぐ。 471 00:32:05,073 --> 00:32:08,043 いや 今すぐって… 君子さん 昨日も寝てないでしょ? 472 00:32:08,043 --> 00:32:11,079 (守山保)なんなら 僕 車で行って どっかで買ってきましょうか? 473 00:32:11,079 --> 00:32:13,081 今から買えるところなんか どこにもないわよ。 474 00:32:13,081 --> 00:32:15,083 いや でもさ… すいません。 475 00:32:16,051 --> 00:32:19,054 やります! 作ります 私。 476 00:32:19,054 --> 00:32:21,056 すいません。 477 00:32:22,090 --> 00:32:27,062 ったくもう…。 母さんも 姑らしく ビシッと注意しないと。 478 00:32:27,062 --> 00:32:29,064 だって かわいそうじゃな~い。 479 00:32:29,064 --> 00:32:32,100 姑が嫁に気ぃ使って どうすんのよ! 480 00:32:32,100 --> 00:32:34,102 え…。 481 00:32:36,071 --> 00:32:39,074 「小豆は水洗いして 水1カップで茹で→ 482 00:32:39,074 --> 00:32:42,077 沸騰したら 重曹を加え…」 483 00:32:43,111 --> 00:32:45,113 重曹? 484 00:32:45,113 --> 00:32:52,087 ♬~ 485 00:32:55,123 --> 00:32:57,092 あっ…! 486 00:33:03,031 --> 00:33:05,033 いただきます! 487 00:33:05,033 --> 00:33:10,071 ♬~ 488 00:33:10,071 --> 00:33:12,073 うーん! 489 00:33:15,043 --> 00:33:18,046 おいしいですぅ~! 490 00:33:20,081 --> 00:33:22,083 すみません! 491 00:33:22,083 --> 00:33:25,053 ≪困るのよぉ 志摩子さん。 ≪ホントですよ。 492 00:33:25,053 --> 00:33:27,055 すみません。 493 00:33:28,089 --> 00:33:32,093 どうかしたんですか? あのね…→ 494 00:33:32,093 --> 00:33:35,063 お墓にお供えするはずのお料理が なくなってしまったの。 495 00:33:35,063 --> 00:33:41,102 ゆうべ帰る前は ちゃーんと… この布巾の下にあったのよ! 496 00:33:41,102 --> 00:33:45,073 誰かが食べたとしか思えないの。 まさか…! 497 00:33:45,073 --> 00:33:48,109 間違いないわ。 犯人は 山本家の誰かよ! 498 00:33:48,109 --> 00:33:51,112 うちには そんな 罰当たりな人間は…。 499 00:33:51,112 --> 00:33:53,081 おります! えっ? 500 00:33:53,081 --> 00:33:55,083 ここに…。 501 00:33:56,051 --> 00:33:58,053 君子さん まさか…。 502 00:33:58,053 --> 00:34:01,022 残り物だと思って つい…。 すいません! 503 00:34:01,022 --> 00:34:03,024 えーっ!? 504 00:34:04,059 --> 00:34:07,062 ごめんなさい すぐ作り直しますから。 505 00:34:07,062 --> 00:34:09,030 ダメダメダメ! あなたは身内でしょ? 506 00:34:09,030 --> 00:34:11,032 作ってもらうわけには いかないの! 507 00:34:11,032 --> 00:34:16,071 まったくねぇ… ちょっと間に合うかしら? 508 00:34:16,071 --> 00:34:19,040 さっ 急ぎましょう。 すみませーん 本当に! 509 00:34:19,040 --> 00:34:22,043 すいません! すみませーん。 510 00:34:22,043 --> 00:34:24,045 すみません。 511 00:34:32,053 --> 00:34:34,055 (由美)母さーん! 512 00:34:35,090 --> 00:34:37,092 ねえ 追悼文 読んだ? え? 513 00:34:37,092 --> 00:34:40,061 あれじゃ まるで サブじっちゃんの暴露記事よ! 514 00:34:40,061 --> 00:34:43,064 何? どうかした? 昨日 取材した事を→ 515 00:34:43,064 --> 00:34:46,101 書いただけなんですけど…。 何言ってんの 追悼文よ。 516 00:34:46,101 --> 00:34:50,071 嘘でもいいから 適当に ほめた事書くのが常識じゃない。 517 00:34:51,072 --> 00:34:53,074 嘘でよかったんですか…? 518 00:34:54,109 --> 00:34:57,112 僕はね おもしろいと 思ったけどなぁ。 519 00:34:57,112 --> 00:34:59,080 どこがよ! サブじっちゃんの女関係→ 520 00:34:59,080 --> 00:35:01,082 おもしろおかしく 書いただけじゃない。 521 00:35:01,082 --> 00:35:03,084 今から訂正文を…。 (由美)間に合わない! 522 00:35:03,084 --> 00:35:06,121 叔父さんたちも怒ってるわよ。 ≪(咳払い) 523 00:35:06,121 --> 00:35:10,091 あら… もう時間ですか? ん。 524 00:35:10,091 --> 00:35:12,093 ご住職 待たせるわけにはいかないわ。 525 00:35:12,093 --> 00:35:14,129 ねっ みんな 広間へ。 526 00:35:14,129 --> 00:35:16,131 行こう ねっ。 何よ! 527 00:35:16,131 --> 00:35:18,133 すいません。 ほら… ほら。 528 00:35:18,133 --> 00:35:20,101 …あぁ。 529 00:35:23,104 --> 00:35:25,140 すいませんでした。 530 00:35:25,140 --> 00:35:27,142 話はあとで。 さっ早く。 531 00:35:29,110 --> 00:35:31,112 君ちゃん 行こ。 532 00:35:37,152 --> 00:35:39,120 (波男)母さん。 533 00:35:40,121 --> 00:35:42,123 これ。 えっ? 534 00:35:42,123 --> 00:35:46,127 君子さんが書いた… 追悼文。 535 00:35:53,134 --> 00:35:55,170 (鈴の音) 536 00:35:55,170 --> 00:36:14,155 (読経) 537 00:36:17,091 --> 00:36:19,093 (叔母)それにしても なんだったんだろうね→ 538 00:36:19,093 --> 00:36:23,131 あの君子さんの踊り。 (一同の笑い声) 539 00:36:23,131 --> 00:36:26,100 お供え物は盗み食いするしねぇ。 非常識だよね。 540 00:36:26,100 --> 00:36:28,102 ≪失礼します。 541 00:36:32,140 --> 00:36:37,111 皆様 本日は どうもありがとうございました。 542 00:36:37,111 --> 00:36:40,114 (叔父)いやぁ 磯次郎 お疲れさん! 543 00:36:40,114 --> 00:36:43,151 立派だったよ 葬儀。 よく仕切った! 544 00:36:43,151 --> 00:36:45,153 いや そんな…。 正直 あんたが→ 545 00:36:45,153 --> 00:36:47,121 仕切れるなんて 思ってなかった。 546 00:36:47,121 --> 00:36:49,123 ホントご苦労さまでした 磯次郎君。 547 00:36:49,123 --> 00:36:52,160 いえ… まあ 僕の力なんて…。 548 00:36:52,160 --> 00:36:55,163 いいから よくやったよ 磯次郎なぁ。 さあ 座って座って。 549 00:36:55,163 --> 00:36:57,131 飲もう 飲もう。 すいません。 550 00:36:57,131 --> 00:37:00,134 今日は飲もう。 (携帯電話のバイブ音) 551 00:37:00,134 --> 00:37:04,072 あ…。 (携帯電話のバイブ音) 552 00:37:04,072 --> 00:37:07,075 ああっ…! すいません。 553 00:37:07,075 --> 00:37:10,078 携帯電話? (由美)そうよ いつもいつも…。 554 00:37:11,112 --> 00:37:13,081 もしもし 山本…。 555 00:37:13,081 --> 00:37:15,083 (ボーノ)「どういう事!? 一日中 連絡もなしで→ 556 00:37:15,083 --> 00:37:17,085 電話にも出ないで!」 557 00:37:18,119 --> 00:37:22,123 すいません。 実は 親戚が亡くなりまして…。 558 00:37:22,123 --> 00:37:24,092 「言い訳なんか聞きたくない!」 559 00:37:24,092 --> 00:37:27,095 「出版社に抗議して あなたの事は 降ろしてもらうわよ!」 560 00:37:28,129 --> 00:37:30,131 でしたら 勝手にどうぞ! 561 00:37:34,102 --> 00:37:36,104 あっ… あぁ…! 562 00:37:37,105 --> 00:37:40,108 しまった! もう…。 563 00:37:41,142 --> 00:37:43,111 (ため息) 564 00:37:45,113 --> 00:37:48,116 何やってんだろう 私…。 565 00:37:51,152 --> 00:37:53,121 (ため息) 566 00:37:54,122 --> 00:37:58,159 ≪(叔母)謙遜しないの。 磯次郎君 ホント頑張ったよ! 567 00:37:58,159 --> 00:38:03,064 ≪それに比べて 君子さん ひどいよね~。 568 00:38:03,064 --> 00:38:05,099 ≪(由美)仕事は全部 磯次郎にやらせて→ 569 00:38:05,099 --> 00:38:08,102 ようやく出来た追悼文が あれじゃねぇ。 570 00:38:08,102 --> 00:38:12,073 磯次郎君が気の毒よ~。 (叔父)そのとおり うん。 571 00:38:12,073 --> 00:38:15,109 (奈緒)ハァ… やだなぁ→ 572 00:38:15,109 --> 00:38:20,081 嫁って生き物にだけは なりたくないな。 ねっ? 573 00:38:20,081 --> 00:38:22,083 違うんだよ! 574 00:38:22,083 --> 00:38:26,087 ≪ホントは 全部 君子が助けてくれたんだ。 575 00:38:27,121 --> 00:38:29,123 ≪墓を掃除したのも そうだし→ 576 00:38:29,123 --> 00:38:32,093 住職を説得してくれたのも 君子なんだよ! 577 00:38:37,131 --> 00:38:40,101 でも お供え物 食べたのも 君子さんでしょ? 578 00:38:40,101 --> 00:38:42,103 そ… それは…! 579 00:38:42,103 --> 00:38:45,139 磯次郎君は 君子さんの事 かばいたいんですよね。 580 00:38:45,139 --> 00:38:47,141 新婚だもんね。 いや そうじゃなくて…! 581 00:38:47,141 --> 00:38:49,143 あんたの気持ちはわかるけど→ 582 00:38:49,143 --> 00:38:52,113 やっぱり 嫁としては 失格だと思うな。 583 00:38:52,113 --> 00:38:55,116 ≪だから そうじゃなくて…! 584 00:38:57,151 --> 00:39:03,124 でも 悪くなかったわよ あの追悼文。 585 00:39:06,060 --> 00:39:08,062 ≪確かに 君子さん→ 586 00:39:08,062 --> 00:39:12,066 頼りにならないし 失敗ばかりだけど でもね…。 587 00:39:13,101 --> 00:39:17,071 ≪この文章は悪くないと思う。 588 00:39:20,074 --> 00:39:24,078 「女性は太陽で 月で 星である」 589 00:39:25,113 --> 00:39:29,083 「つまり ワシの世界の全てである」 590 00:39:29,083 --> 00:39:35,089 「大叔父・山本三郎 通称サブじっちゃんの口癖でした」 591 00:39:37,091 --> 00:39:42,130 ≪ホント 女性が好きでしたもんね 叔父さん。 592 00:39:42,130 --> 00:39:44,132 ≪(笑い声) ≪(波男)ん。 593 00:39:44,132 --> 00:39:48,102 ≪(由美)でも こんな追悼文は…。 いいんじゃない? 594 00:39:48,102 --> 00:39:50,104 嘘 並べるよりも。 ん。 595 00:39:52,140 --> 00:39:56,110 ≪らしくて いいわよ この文章。 596 00:39:57,111 --> 00:40:00,114 今まで読んだ追悼文の中で→ 597 00:40:00,114 --> 00:40:04,051 私は これが… 一番好き。 598 00:40:04,051 --> 00:40:12,093 ♬~ 599 00:40:12,093 --> 00:40:16,063 ≪君子さんって なんにも出来ない人だけど→ 600 00:40:16,063 --> 00:40:19,100 でもね 山本家に溶け込みたい→ 601 00:40:19,100 --> 00:40:22,103 いい嫁になりたいって 気持ちだけは→ 602 00:40:22,103 --> 00:40:25,072 誰よりあると思うの。 603 00:40:26,073 --> 00:40:30,111 だから それが違うんですってば お義母様…! 604 00:40:30,111 --> 00:40:38,119 ♬~ 605 00:40:38,119 --> 00:40:41,122 ≪至らない点ばかりですが→ 606 00:40:41,122 --> 00:40:46,093 これから 私が しっかり仕込んでいきますので→ 607 00:40:46,093 --> 00:40:50,097 どうか 長い目で 見てあげてください。 608 00:40:52,133 --> 00:40:54,101 んっ。 609 00:40:55,102 --> 00:40:58,139 ≪(叔父)そうだよな。 ≪(笑い声) 610 00:40:58,139 --> 00:41:04,078 ♬~ 611 00:41:04,078 --> 00:41:07,081 もう一度 チャンスを いただけないでしょうか? 612 00:41:07,081 --> 00:41:12,053 私 ボーノ先生のダイエット理論に 深く感銘しておりまして…。 613 00:41:12,053 --> 00:41:17,058 あ… ありがとうございます! いい文章 書かせていただきます! 614 00:41:20,061 --> 00:41:24,065 また 心にもない 大人の嘘をついてしまった。 615 00:41:25,099 --> 00:41:27,101 ≫お疲れさま。 616 00:41:28,102 --> 00:41:31,072 それもこれも お前のせいで…! 617 00:41:31,072 --> 00:41:33,074 ありがとう 君ちゃん。 618 00:41:34,108 --> 00:41:36,110 は…? あんなふうに→ 619 00:41:36,110 --> 00:41:40,081 みんなに ほめられるなんて… 初めてかも。 620 00:41:40,081 --> 00:41:46,120 フフッ… 兄さんたちじゃなくて 僕がほめられるなんて→ 621 00:41:46,120 --> 00:41:49,123 今までなら 考えられなかった。 622 00:41:53,094 --> 00:41:59,100 まあ… 君にも いい部分はあるんだよ きっと。 623 00:42:01,068 --> 00:42:04,071 そうだよね! 624 00:42:04,071 --> 00:42:08,042 妻の私にも いまひとつ 理解出来ていないけどね。 625 00:42:08,042 --> 00:42:10,044 ひどいよ…。 626 00:42:14,081 --> 00:42:17,051 (2人の笑い声) 627 00:42:17,051 --> 00:42:21,055 じゃあさ ちゃんと考えといて。 628 00:42:23,090 --> 00:42:25,092 僕のいいところ。 629 00:42:25,092 --> 00:42:31,065 で… 僕の葬式で また 立派な追悼文 書いてよ。 630 00:42:32,099 --> 00:42:34,101 私が先に逝くかも。 631 00:42:34,101 --> 00:42:37,071 ダメだよ 絶対ダメ! 僕は 君ちゃんの葬式出すために→ 632 00:42:37,071 --> 00:42:41,108 結婚したんじゃないんだから。 何それ 勝手だなぁ。 633 00:42:41,108 --> 00:42:43,110 だって…。 わかった 考えとく。 634 00:42:43,110 --> 00:42:48,082 でも それって たぶん すごく時間のかかる事だから…。 635 00:42:48,082 --> 00:42:51,085 ひどすぎる。 だから…→ 636 00:42:55,122 --> 00:42:59,093 お赤飯が炊けるくらい 長生きしろ。 637 00:43:02,063 --> 00:43:07,034 それまでには… なんとか 考えつくかもしれないから。 638 00:43:10,071 --> 00:43:12,073 うん わかった。 639 00:43:12,073 --> 00:43:31,092 ♬~ 640 00:43:31,092 --> 00:43:33,060 (柏手) 641 00:43:34,061 --> 00:43:40,101 さてと… 東京に帰るとするかね。 うん。 642 00:43:40,101 --> 00:43:43,070 ≪磯次郎! 君子さん 大変! 643 00:43:43,070 --> 00:43:47,074 3軒お隣のおばあ様が 亡くなったそうよ。 644 00:43:47,074 --> 00:43:49,110 えっ!? あの 100歳超えて表彰された? 645 00:43:49,110 --> 00:43:51,112 そうなのよ。 646 00:43:52,113 --> 00:43:56,083 今度は お台所のお手伝いが 出来るわよ 君子さん。 647 00:43:56,083 --> 00:43:58,119 《やっぱり 無理!》 648 00:43:58,119 --> 00:44:02,023 《こんな家… あんなお葬式…!》 649 00:44:02,023 --> 00:44:04,025 《すべて!》 君ちゃん? 650 00:44:04,025 --> 00:44:07,028 勘弁してくださーい! 君ちゃーん! 651 00:44:08,062 --> 00:45:56,137 ♬~