1 00:00:04,268 --> 00:00:09,406 ♪♪ だから 抱きしめるよ 2 00:00:09,406 --> 00:00:15,045 ♪♪ そう、 何度も何度も 何度でも 3 00:00:15,045 --> 00:00:21,835 ♪♪ その答えを 君とだけ 見つけたい 4 00:00:21,835 --> 00:00:27,535 ♪♪~ 5 00:00:33,564 --> 00:00:37,234 (古畑)えー。 学校には さまざまな 規則があります。 6 00:00:37,234 --> 00:00:40,237 髪の毛は まゆ毛に 掛かってはいけないとか→ 7 00:00:40,237 --> 00:00:44,558 スカートは ひざ上 何センチでなければならないとか。 8 00:00:44,558 --> 00:00:47,578 わたしの通っていた高校にも こんな校則がありました。 9 00:00:47,578 --> 00:00:51,231 すなわち 自転車で 通学してはならない。 10 00:00:51,231 --> 00:00:54,902 登校するときは 必ず ネクタイをしなければならない。 11 00:00:54,902 --> 00:00:59,556 うなじは いつも 刈り上げてなければならない。 12 00:00:59,556 --> 00:01:06,563 つまり そのときの反動で 今のわたしがいるわけで。 フフフ…。 13 00:01:06,563 --> 00:01:16,556 ♪~ (テーマ ソング) 14 00:01:16,556 --> 00:01:36,560 ♪~ 15 00:01:36,560 --> 00:01:55,860 ♪♪~ 16 00:01:58,231 --> 00:02:08,225 (賛美歌) 17 00:02:08,225 --> 00:02:28,228 ♪~ 18 00:02:28,228 --> 00:02:38,238 ♪♪~ 19 00:02:38,238 --> 00:02:48,231 (ギターの弾き語り) 20 00:02:48,231 --> 00:03:08,235 ♪♪~ 21 00:03:08,235 --> 00:03:12,235 ♪~ 22 00:03:22,232 --> 00:03:42,235 ♪~ 23 00:03:42,235 --> 00:03:52,229 ♪♪~ 24 00:03:52,229 --> 00:04:08,228 ♪~ 25 00:04:08,228 --> 00:04:23,228 (マリア・カラスの歌声) 26 00:04:25,228 --> 00:04:45,232 ♪~ 27 00:04:45,232 --> 00:05:04,234 ♪♪~ 28 00:05:04,234 --> 00:05:06,236 (阿部)ハァ。 29 00:05:06,236 --> 00:05:09,236 (ノック) はい。 30 00:05:12,909 --> 00:05:15,562 (阿部)どうかしました?(ヨリエ)ちょっと よろしいかしら? 31 00:05:15,562 --> 00:05:17,162 どうぞ。 32 00:05:26,907 --> 00:05:30,227 授業で ジェームズ・ジョイスを 使いたいんです。 33 00:05:30,227 --> 00:05:34,564 先生 お持ちじゃなかったかしら?(阿部)「ジョイス」ですか? 34 00:05:34,564 --> 00:05:38,235 ウチの図書館 欲しい本が あったためしがないんです。 35 00:05:38,235 --> 00:05:43,890 (阿部)ジョイスの何を? 『ダブリン市民』 あると思いますよ。→ 36 00:05:43,890 --> 00:05:52,190 えーっと 確か。 あれ? この間 見たんだけどな。 37 00:05:53,900 --> 00:06:09,916 ♪~ 38 00:06:09,916 --> 00:06:14,905 ♪♪~ 39 00:06:14,905 --> 00:06:16,907 (阿部)どうして? 40 00:06:16,907 --> 00:06:36,893 ♪~ 41 00:06:36,893 --> 00:06:56,896 ♪♪~ 42 00:06:56,896 --> 00:07:16,900 ♪~ 43 00:07:16,900 --> 00:07:36,903 ♪♪~ 44 00:07:36,903 --> 00:07:38,503 ♪~ 45 00:07:40,557 --> 00:08:00,560 ♪~ 46 00:08:00,560 --> 00:08:07,567 ♪♪~ 47 00:08:07,567 --> 00:08:12,555 (今泉)古畑さん! (古畑)ああ 今泉君。 遠いよ。 48 00:08:12,555 --> 00:08:14,557 (今泉)自転車で お見えになるとは 思いませんでした。 49 00:08:14,557 --> 00:08:17,227 (古畑)いや。 健康に 気を遣ってるんだよ これでも。 50 00:08:17,227 --> 00:08:19,562 (今泉)大変いいと 思います。 あっ あちらです。 51 00:08:19,562 --> 00:08:26,236 いや。 ちょっと 待って。 これ。 こっち持って。 はい。 52 00:08:26,236 --> 00:08:29,556 あれ? 届かないね。 あっ。 ちょっと 君 君 君! 53 00:08:29,556 --> 00:08:31,891 (警官)はっ はあ。これ ちょっと 持っててくれる? 54 00:08:31,891 --> 00:08:34,561 セリーヌって 結構 高いんだよ。 はっ。 しっかり 持ってて。 55 00:08:34,561 --> 00:08:37,230 女子校ですよ 古畑さん。えっ? しかも 全寮制。 56 00:08:37,230 --> 00:08:39,232 何か 神秘的じゃないですか。ホントだね。 57 00:08:39,232 --> 00:08:42,532 事件現場としては 最高ですね。行こうよ。 あちらです。 58 00:08:44,571 --> 00:08:47,891 (生徒たちのざわめき) 59 00:08:47,891 --> 00:08:51,911 亡くなったのは 阿部 哲也さん。 36歳。 国語の先生です。 60 00:08:51,911 --> 00:08:55,231 死体が発見されたのは ご自分の部屋で…。 61 00:08:55,231 --> 00:08:58,234 君じゃないよ。 僕なんだよ。 (生徒たちの歓声) 62 00:08:58,234 --> 00:09:00,570 それで どうしたの? 死亡推定時刻は→ 63 00:09:00,570 --> 00:09:04,224 午後10時から11時の間。今朝になって生徒が発見しました。 64 00:09:04,224 --> 00:09:06,559 (生徒たちの歓声) 65 00:09:06,559 --> 00:09:11,559 ♪~ 66 00:09:14,901 --> 00:09:17,237 あっ 古畑さん。 67 00:09:17,237 --> 00:09:20,890 状況から考えまして この台に 乗ってですね→ 68 00:09:20,890 --> 00:09:25,228 棚の上のほうの本を しまうか出すかしているときに→ 69 00:09:25,228 --> 00:09:28,565 バランスを崩して 後ろに フゥ。 倒れてしまったんじゃないかと。 70 00:09:28,565 --> 00:09:30,565 そして 運悪く…。 71 00:09:34,904 --> 00:09:38,892 こう 後頭部を ダンベルに ぶつけてしまったと。 72 00:09:38,892 --> 00:09:41,911 古畑さん 聞いてますか!? 疲れちゃったよ もう。 73 00:09:41,911 --> 00:09:44,564 古畑さん! 今泉君さ。 帰り タクシー拾って帰るから→ 74 00:09:44,564 --> 00:09:46,900 自転車 乗って帰ってよ。お願いしますよ! 75 00:09:46,900 --> 00:09:50,570 遠いよ ここ 第一。 ちゃんと聞いてるから 続けて。 76 00:09:50,570 --> 00:09:55,558 ダンベルには血痕が付着していました。 後頭部の傷と→ 77 00:09:55,558 --> 00:09:59,229 ダンベルの柄の太さも ぴったり 一致します。 78 00:09:59,229 --> 00:10:01,564 ずいぶん おしゃれな人だったようです。 79 00:10:01,564 --> 00:10:03,900 生徒にも モテたんじゃないですか? 80 00:10:03,900 --> 00:10:05,902 顔なんか 中村 雅俊って 感じですもん。 81 00:10:05,902 --> 00:10:07,904 じゃあ 口紅もつけてたんだね。 82 00:10:07,904 --> 00:10:09,889 生徒から 没収したんじゃないですか? 83 00:10:09,889 --> 00:10:11,558 まっ そういうわけで 今のところは→ 84 00:10:11,558 --> 00:10:14,561 事件性はないものと 思われます。 ご質問は? 85 00:10:14,561 --> 00:10:19,566 それ 何の本?『罪と罰』 ちょっと貸して。 86 00:10:19,566 --> 00:10:23,903 これもう 動かしちゃっていいの? (鑑識官)あっ どうぞ。 87 00:10:23,903 --> 00:10:25,905 あーあー あーあー。しまおうとしてたんですかね。 88 00:10:25,905 --> 00:10:27,557 それはないでしょう。どうして 分かるんです? 89 00:10:27,557 --> 00:10:29,559 周り 見てごらんなさいよ。 ホトケさん 整理整とんとは→ 90 00:10:29,559 --> 00:10:32,562 無縁だったみたいだよ。これだけ散らかす人が わざわざ→ 91 00:10:32,562 --> 00:10:34,898 台にまで上がって 片づけるかい?なる。 92 00:10:34,898 --> 00:10:38,234 棚から 出そうとしてたんだよ。 今泉君 ちょっと 横になって。 93 00:10:38,234 --> 00:10:40,587 えっ? いやあ。 横になって。 94 00:10:40,587 --> 00:10:43,573 何ですか? 早く。 95 00:10:43,573 --> 00:10:45,558 いや そこじゃなくて ホトケさんと 並んでみて。 96 00:10:45,558 --> 00:10:51,564 いやですよ! いいから。 早く! もう疲れたよ。 97 00:10:51,564 --> 00:10:53,566 こうですか? ホトケさんにくっついて。 98 00:10:53,566 --> 00:10:55,568 ああ いいよ。 台に上がって。でも 古畑さん! 99 00:10:55,568 --> 00:10:58,571 いいから 台に上がって! 100 00:10:58,571 --> 00:11:01,224 あーあ。 よいしょ。 101 00:11:01,224 --> 00:11:03,243 ホトケさんの背丈 大体 君と一緒だからさ。 102 00:11:03,243 --> 00:11:05,895 台に上がって 本を取るとしたら いちばんの上の 棚しかないよ。 103 00:11:05,895 --> 00:11:07,495 それ 置いてみて。 104 00:11:11,234 --> 00:11:12,902 あっ おかしいですね。 ダメですね。 105 00:11:12,902 --> 00:11:14,571 君んち 本棚あるの?ありません。 106 00:11:14,571 --> 00:11:16,239 本 どうしてんの?ありません。 ああ そう。 107 00:11:16,239 --> 00:11:18,558 その手の本棚はね 高さが 段によって 変えられるんだよ。 108 00:11:18,558 --> 00:11:20,560 で… 普通 でかい本 下のほうに置くでしょ。 109 00:11:20,560 --> 00:11:22,896 棚は下にいくほど高くなってるの。 覚えときなさい そのくらい。 110 00:11:22,896 --> 00:11:24,898 そういえば 微妙に違いますね。 ちょっと 貸してごらん。 111 00:11:24,898 --> 00:11:27,498 はっ。 貸してごらん。 よいしょ。 112 00:11:30,570 --> 00:11:33,570 いよっ。 入らないでしょう。 113 00:11:36,559 --> 00:11:38,159 ふむ。 114 00:11:44,567 --> 00:11:48,571 んー。 どう思う?いやあ。 分からない? 115 00:11:48,571 --> 00:11:53,226 はっ。 台に上がってみて。 今の本 取ってみて。 116 00:11:53,226 --> 00:11:56,896 ねえ。 ここの本を取るのにどうして踏み台 使ったんでしょう? 117 00:11:56,896 --> 00:12:03,496 妙ですね。 妙だねえ。 ええっと。 うーん。 118 00:12:08,891 --> 00:12:10,491 あれえ? 119 00:12:14,230 --> 00:12:15,898 (鑑識官)そろそろ バラしちゃっていいかな? あっ ちょっと待って。 120 00:12:15,898 --> 00:12:17,567 古畑さん やっと やる気 出てきたみたいだから。 121 00:12:17,567 --> 00:12:19,567 もう 下りてもいいよ。はっ。 122 00:12:23,556 --> 00:12:27,226 何か?んー。 血痕! 123 00:12:27,226 --> 00:12:29,562 こんなとこまで 飛んでるよ。 ええ。 124 00:12:29,562 --> 00:12:33,232 どう思う? ずいぶん 飛びましたねえ。 125 00:12:33,232 --> 00:12:36,569 そんなこと言ってんじゃないんだよ。 どういうことでしょうか。 126 00:12:36,569 --> 00:12:39,555 倒れたとき このドア 開いてたんだよ。 127 00:12:39,555 --> 00:12:42,892 なる。 あっ でも。 何? 128 00:12:42,892 --> 00:12:45,561 生徒たちは ドアは 閉まってたって 言ってました。 129 00:12:45,561 --> 00:12:48,247 鍵も 掛かってたって。 130 00:12:48,247 --> 00:12:51,901 誰か ドアを閉めた人間が いるってことですよ。 131 00:12:51,901 --> 00:12:54,570 殺しですよ。 古畑さん これは! 132 00:12:54,570 --> 00:13:07,250 ♪~ 133 00:13:07,250 --> 00:13:10,550 これは 何だ?何です? 134 00:13:12,555 --> 00:13:14,891 どうして こういうふうになってるの。 135 00:13:14,891 --> 00:13:17,560 何か 傷が いっぱいついてますね。 136 00:13:17,560 --> 00:13:20,560 カニ食べたあとに よくこうなるけど。 137 00:13:22,565 --> 00:13:34,560 ♪~ 138 00:13:34,560 --> 00:13:44,904 ♪♪~ 139 00:13:44,904 --> 00:13:49,225 どういうことですか? ちょっと 待った。 140 00:13:49,225 --> 00:13:50,825 持って。はっ。 141 00:13:54,230 --> 00:13:56,566 ちょっと ピンセット貸して。はい。 142 00:13:56,566 --> 00:14:07,566 ♪~ 143 00:17:27,560 --> 00:17:30,229 (青木)殺人ですか? はい。 可能性は十分にございます。 144 00:17:30,229 --> 00:17:33,916 恐ろしいことですわ。 ただですね まだ 断定はできません。 145 00:17:33,916 --> 00:17:38,237 と申しますのも 殺人にしてはおかしなところが多すぎるんです。 146 00:17:38,237 --> 00:17:42,224 と言いますと? ええとですね。 まあ お食べになって。 147 00:17:42,224 --> 00:17:43,893 ありがとうございます。 頂きます。 148 00:17:43,893 --> 00:17:46,562 普通ですね 殺しの場合 誰でも ドアは閉めておきます。 149 00:17:46,562 --> 00:17:48,898 これ まあ心理的に考えても 当然のことで→ 150 00:17:48,898 --> 00:17:51,567 えー。 事に及んでる最中に 誰かが のぞき込む場合も→ 151 00:17:51,567 --> 00:17:53,903 あるわけですから 普通 閉めておきます。 152 00:17:53,903 --> 00:17:57,223 どうして開いてたのか それが 分からないんですねえ。 153 00:17:57,223 --> 00:18:01,560 恐ろしいことですわ。 ええ。 それから ボタンも気になります。 154 00:18:01,560 --> 00:18:04,230 「ボタン」? はい。 遺体が握ってたんです。 155 00:18:04,230 --> 00:18:07,566 まあ 恐ろしい。 今 お見せします。 どこへやったかな。 156 00:18:07,566 --> 00:18:09,919 ありました ありました。 これです。 157 00:18:09,919 --> 00:18:11,570 あっ! ええ これ。 心当たり…。 158 00:18:11,570 --> 00:18:15,224 あっ いえ。 あの 心当たり…。 さあ。 ちょっと ご覧に…。 159 00:18:15,224 --> 00:18:17,560 犯人のものかもしれないんです。あら やだ! 心当たり…。 160 00:18:17,560 --> 00:18:20,563 ちゃんと 見てもらえますか?ちょっと 見せて。 はい。 161 00:18:20,563 --> 00:18:23,916 あのー。あっ。 はっ はっ…。 162 00:18:23,916 --> 00:18:25,901 まっ いい いい。はい。 163 00:18:25,901 --> 00:18:27,903 もしも これがですね 犯人のものだとしたら→ 164 00:18:27,903 --> 00:18:31,223 どうして 現場に残していったのか それが 分からないんですね。 165 00:18:31,223 --> 00:18:33,225 ハァ。 普通 持ち帰り…。 あの しまいましたから 大丈夫ですよ。 166 00:18:33,225 --> 00:18:34,894 ハァ。 普通 持ち帰ります。 167 00:18:34,894 --> 00:18:37,897 すいません。 こういうこと 慣れてないものですから。 168 00:18:37,897 --> 00:18:39,899 誰だって そうですよ。 頂きます。 169 00:18:39,899 --> 00:18:42,568 亡くなった 阿部先生というのは どういう方だったんですか? 170 00:18:42,568 --> 00:18:45,571 とても 教育熱心な先生でした。 171 00:18:45,571 --> 00:18:48,891 親身になって 生徒 一人一人と接して→ 172 00:18:48,891 --> 00:18:51,894 生徒たちからも かなり 慕われてたはずです。 173 00:18:51,894 --> 00:18:54,230 いわゆる 金八先生ですね?何ですか? フッフッフ。 174 00:18:54,230 --> 00:18:56,565 いや 金八先生というのは テレビで 武田 鉄矢が演じていた→ 175 00:18:56,565 --> 00:18:58,567 教師のことです。やめなさい。 ご存じないって。 176 00:18:58,567 --> 00:19:01,904 ごめんなさい。 私 テレビ あんまり 見ないものですから。 ですよね。 177 00:19:01,904 --> 00:19:06,225 あの でもって 先生方の間では どうだったんですか? 178 00:19:06,225 --> 00:19:10,896 私どもの学校は 宗教が 母体となっておりますもので→ 179 00:19:10,896 --> 00:19:14,233 戒律を基に定めた 校則というものがございます。 180 00:19:14,233 --> 00:19:18,904 正直 生徒たちの中には それを 窮屈と 感じる者もいるようで→ 181 00:19:18,904 --> 00:19:21,557 阿部先生は そういった生徒と一緒に→ 182 00:19:21,557 --> 00:19:24,226 校則を見直そうという 運動を起こされておりました。 183 00:19:24,226 --> 00:19:27,229 つまり 中村 雅俊ですね。誰? フッフッフ。 184 00:19:27,229 --> 00:19:29,565 『ゆうひが丘の総理大臣』です。 『あさひが丘の大統領』→ 185 00:19:29,565 --> 00:19:31,233 っていうのも ありましたね。やめなさい。 テレビ→ 186 00:19:31,233 --> 00:19:32,902 ご覧にならないと おっしゃってるでしょう。 187 00:19:32,902 --> 00:19:35,571 あっ すいません。職員の中には そういった考えを→ 188 00:19:35,571 --> 00:19:39,558 快く思わない先生も おりましたことも 事実ですわ。 189 00:19:39,558 --> 00:19:44,563 で… あの 学長のご意見は?規則は必要です。 190 00:19:44,563 --> 00:19:48,901 でも 意見を戦わせることも 必要だと思っております。 191 00:19:48,901 --> 00:19:52,571 すばらしいことです。 まるで 赤木 春恵さんですね。 192 00:19:52,571 --> 00:19:56,909 誰? 忘れてください。いえいえ。 193 00:19:56,909 --> 00:20:04,567 古畑さん。 学内に 犯人がいるんですか? えー。 194 00:20:04,567 --> 00:20:08,571 先生方の お部屋なんですけども 部屋のマスターキーというのは→ 195 00:20:08,571 --> 00:20:10,556 どういうような 管理になってるんですか? 196 00:20:10,556 --> 00:20:14,556 鍵は 寮長の宇佐美先生が 保管してらっしゃるはずです。 197 00:20:18,230 --> 00:20:19,899 ちょっと お待ちになって いただけますか。 198 00:20:19,899 --> 00:20:23,235 はい。 どうぞ どうぞ。失礼します。 199 00:20:23,235 --> 00:20:25,905 (ヨリエ)あっ。 ドアは 開けておいてください。 えっ? 200 00:20:25,905 --> 00:20:29,225 気になさらないで。 そういう決まりなんです。 201 00:20:29,225 --> 00:20:31,894 あっ 決まりごとですか。男性を 部屋に入れるときは→  202 00:20:31,894 --> 00:20:33,896 ドアは 開けておかなければ ならないんです。 203 00:20:33,896 --> 00:20:36,565 ああ。 戒律ってヤツですか。(ヨリエ)ええ。 ああ なるほど。 204 00:20:36,565 --> 00:20:39,568 じゃ 開けたままで。はい。 205 00:20:39,568 --> 00:20:43,889 みんなに配って。 (なぎさ) 分かりました。 失礼します。 206 00:20:43,889 --> 00:20:46,909 お疲れさま。 どうも。 207 00:20:46,909 --> 00:20:49,562 (ヨリエ)どうぞ。 失礼します。 208 00:20:49,562 --> 00:20:52,231 そうですか。 男性といるときは ドアを…。 209 00:20:52,231 --> 00:20:55,568 んー。 あれ? ちょっと 待ってください。 おかしいな。 210 00:20:55,568 --> 00:20:58,571 あの 先程まで 応接室で 学長のお話を→ 211 00:20:58,571 --> 00:21:01,891 伺ってたんですけども そのときドアは 閉まってましたよ。 なあ? 212 00:21:01,891 --> 00:21:04,226 ええ。 別に 何も 言われませんでしたけども。 213 00:21:04,226 --> 00:21:08,564 あの方は 人格者ですけど 決して 敬けんな信者では ありませんの。 214 00:21:08,564 --> 00:21:11,567 はい?お茶 飲んでたでしょう? 215 00:21:11,567 --> 00:21:14,587 飲んでましたよ。ホントは あれも いけないんです。 216 00:21:14,587 --> 00:21:19,225 刺激物ですから。 へえ。 ガブガブ 飲んでましたよ。 217 00:21:19,225 --> 00:21:22,578 とんだ 赤木 春恵ですねえ。 フフフ…。 218 00:21:22,578 --> 00:21:25,564 生活指導の宇佐美です。 あっ どうも。 古畑と申します。 219 00:21:25,564 --> 00:21:27,900 お務め ご苦労さま。 この度は とんだことで。 220 00:21:27,900 --> 00:21:30,903 どうぞ。 失礼します。 221 00:21:30,903 --> 00:21:33,556 事故ではないと 伺いましたが。 ええ。 222 00:21:33,556 --> 00:21:36,225 まだ あの 決まったわけでは ないんですけども。 223 00:21:36,225 --> 00:21:38,561 信じられませんね。 224 00:21:38,561 --> 00:21:42,565 まあ 我々としましても あらゆる可能性をですね。 225 00:21:42,565 --> 00:21:46,902 ええっと。 マスターキーのことですよね。 はい そうです。 226 00:21:46,902 --> 00:21:50,556 私が保管してます。 寮長ですから。 で… どちらに? 227 00:21:50,556 --> 00:21:52,892 机の引き出しにあります。 引き出しには 鍵は? 228 00:21:52,892 --> 00:21:56,896 掛けてます。 私以外に持ち出せる 人間はございませんわ。 229 00:21:56,896 --> 00:22:00,496 ありがとうございます。どうぞ。 すいません。 230 00:22:04,236 --> 00:22:07,573 あの これは?お白湯です。 231 00:22:07,573 --> 00:22:10,573 ただのお湯ですか?そうです。 232 00:22:14,230 --> 00:22:17,230 味がありません。お湯ですから。 233 00:22:21,237 --> 00:22:24,557 あっ そうだ。 先生なら お分かりになるかもしれない。 234 00:22:24,557 --> 00:22:28,227 これ… 何のボタンか 心当たりございませんか? 235 00:22:28,227 --> 00:22:30,229 これは? ええ。 亡くなった阿部先生が→ 236 00:22:30,229 --> 00:22:32,898 握ってらっしゃったんですけども。 かなり特殊なボタンで→ 237 00:22:32,898 --> 00:22:35,568 わたし 今まで こんなの 見たことがございません。 238 00:22:35,568 --> 00:22:39,572 そしてですね。 あの こっち側 ここにですね→ 239 00:22:39,572 --> 00:22:42,558 糸が付いてるんですね。 まるで 力いっぱい→ 240 00:22:42,558 --> 00:22:44,560 引っ張ったような そんな感じです。 241 00:22:44,560 --> 00:22:46,896 ええ。 まずは このボタンの持ち主を→ 242 00:22:46,896 --> 00:22:49,231 捜すところから 始めようと思ってるんですが。 243 00:22:49,231 --> 00:22:53,235 だとしたら それは かなり大変な 作業かもしれませんね。 244 00:22:53,235 --> 00:22:56,555 と… 申しますと?これは 学校から配給されている→ 245 00:22:56,555 --> 00:22:59,225 ガウンのボタンですね。 「ガウン」? 246 00:22:59,225 --> 00:23:04,563 ええ。 生徒も教師も みんな 持ってますわ。 もちろん 私も。 247 00:23:04,563 --> 00:23:09,568 はあ。 ガウンのボタンですか。 248 00:23:09,568 --> 00:23:17,559 ♪~ 249 00:23:17,559 --> 00:23:21,580 これです。 ああ… 配給されてるんですか。 250 00:23:21,580 --> 00:23:24,900 制服のようなものです。 そうですか。 251 00:23:24,900 --> 00:23:27,903 みんな 持ってるんだ。古畑さん。 んー。 252 00:23:27,903 --> 00:23:32,558 ≪[TEL] ごめんなさい。 どうぞ。 253 00:23:32,558 --> 00:23:36,228 ≪[TEL] ちょっと。はい。 254 00:23:36,228 --> 00:23:44,236 はい。 分かりました。 ええ。 ここに いらっしゃいます。 255 00:23:44,236 --> 00:23:47,556 聞いてみます。 256 00:23:47,556 --> 00:23:49,892 学長からです。 はい。 3時から 阿部先生の→ 257 00:23:49,892 --> 00:23:53,562 追悼の儀式があるんですけど 古畑さんも どうですかって。 258 00:23:53,562 --> 00:23:55,862 えー。 それじゃあ ぜひ。 259 00:23:57,583 --> 00:24:07,559 ♪~ 260 00:24:07,559 --> 00:24:09,559 出しなさい。 261 00:24:13,565 --> 00:24:16,568 (ヨリエ)今週 一週間 礼拝堂の床ふき。 262 00:24:16,568 --> 00:24:18,570 (生徒たち)はい。 263 00:24:18,570 --> 00:24:28,564 (賛美歌) 264 00:24:28,564 --> 00:24:48,567 ♪~ 265 00:24:48,567 --> 00:25:08,237 ♪♪~ 266 00:25:08,237 --> 00:25:10,889 (なぎさ)どうぞ。(古畑)ああ どうも。 267 00:25:10,889 --> 00:25:12,891 (今泉)ありがとう。 ああー。 10年くらい→ 268 00:25:12,891 --> 00:25:15,227 使ってないみたいですから 結構 汚れてますけど。 269 00:25:15,227 --> 00:25:17,563 いや もう ベッドさえあれば それだけで 十分です。 270 00:25:17,563 --> 00:25:19,231 あっ 二段ベッドじゃないですか。 そうだね。 271 00:25:19,231 --> 00:25:20,899 一回 寝てみたかったんですよ。 こういうの。 272 00:25:20,899 --> 00:25:22,901 フッフッフ。中学一年生用だから→ 273 00:25:22,901 --> 00:25:24,903 ちょっと 小さいかもしれませんよ。 いやいや。 274 00:25:24,903 --> 00:25:26,905 僕 上の段でいいですか?かまわないよ。 275 00:25:26,905 --> 00:25:29,558 今 毛布 持ってきます。 開けとかないと ドア。 276 00:25:29,558 --> 00:25:33,562 今どき そんなしきたり 守ってる生徒 誰もいませんよ。 277 00:25:33,562 --> 00:25:36,899 そうなんだ。寮長先生ぐらいかな。 278 00:25:36,899 --> 00:25:41,904 ああ。 宇佐美先生。何か 足りないものがあったら→ 279 00:25:41,904 --> 00:25:43,906 言ってください。 どうもありがとう。 280 00:25:43,906 --> 00:25:47,226 あの ちょっと 質問していいかな? 281 00:25:47,226 --> 00:25:50,562 わたし 犯人じゃありませんよ。いやいや いやいや。 あの。 282 00:25:50,562 --> 00:25:53,899 実際には みんな あんまり その 校則とか 守ってないの? 283 00:25:53,899 --> 00:25:56,235 そりゃあ 先生の前では ちゃんとやってますけど。 284 00:25:56,235 --> 00:25:59,571 じゃあ 例えば コーヒーとかも 飲んでるんだ。 285 00:25:59,571 --> 00:26:02,891 部屋まで来たらごちそうしますよ。タバコもある? あると思います。 286 00:26:02,891 --> 00:26:04,893 タバコは まずいでしょう。 タバコは。 287 00:26:04,893 --> 00:26:07,896 やっぱ 刑事さん。フフフ…。 うまいなあ 誘導尋問。 288 00:26:07,896 --> 00:26:10,566 寮長先生には 内緒にしておくよ。 それじゃ ごゆっくり。 289 00:26:10,566 --> 00:26:13,235 あと一つ。 すぐに終わる。 290 00:26:13,235 --> 00:26:14,903 警察手帳って 本当に 持ってるんですか? 291 00:26:14,903 --> 00:26:17,890 警察…? 持ってるよ。 見てもいいですか? 292 00:26:17,890 --> 00:26:20,225 うん。 あっ 見せてさしあげて。 古畑さんは? 293 00:26:20,225 --> 00:26:22,825 いや かさばるから持ってきてない。 見せてさしあげて。 294 00:26:25,230 --> 00:26:28,250 へえ。 初めて見た。テレビの刑事が 持ってるのとは→ 295 00:26:28,250 --> 00:26:30,850 ちょっと 色が違うんだよ。 ふーん。 296 00:26:32,905 --> 00:26:37,226 あのー。 宇佐美先生って どういう人? 297 00:26:37,226 --> 00:26:41,897 人間じゃないですね。言うねえ。 容赦ないですから。 298 00:26:41,897 --> 00:26:44,233 生徒いじめるのに 人生 懸けてるとこ あるみたい。 299 00:26:44,233 --> 00:26:45,901 じゃあ あの 亡くなった阿部先生は? 300 00:26:45,901 --> 00:26:48,921 いい先生。 死んじゃって すごいショック。 301 00:26:48,921 --> 00:26:50,889 すごく 人気あったみたいだね。 302 00:26:50,889 --> 00:26:53,892 わたしたちのこと 本当に 考えてくれてたみたいだったし。 303 00:26:53,892 --> 00:26:57,229 それで 二人は 仲悪かったの? 宇佐美先生と阿部先生は。 304 00:26:57,229 --> 00:26:59,829 最悪でしょう。 しょっちゅう もめてたし。 305 00:27:01,567 --> 00:27:05,237 ありがとう。 ああ。 それと あの→ 306 00:27:05,237 --> 00:27:08,891 生徒手帳 読みたいんだけど 一冊 手に入れてもらえないかな。 307 00:27:08,891 --> 00:27:11,560 わたしのでよければ どうぞ。そう。 ありがとう。 308 00:27:11,560 --> 00:27:14,860 読んだら すぐに返すね。 助かる。 どうもありがとう。 309 00:27:16,899 --> 00:27:19,568 そこ あんまり動くと 底 抜けますよ。 310 00:27:19,568 --> 00:27:22,571 うん。 (底が抜ける音) 311 00:27:22,571 --> 00:27:24,871 直しときなさいよ。 あ痛っ。 312 00:30:59,905 --> 00:31:04,893 いやあ。 しかし 想像以上に すごいよ ここの校則は。 313 00:31:04,893 --> 00:31:07,562 これ全部 守ってたら 何にもできなくなるよ。 314 00:31:07,562 --> 00:31:09,898 あっ 例えば?例えば。 315 00:31:09,898 --> 00:31:14,252 「人を欺いてはならない」 まあ これは当然として。 316 00:31:14,252 --> 00:31:18,223 「笑顔を見せてはならない」 「唄を口ずさんではならない」 317 00:31:18,223 --> 00:31:21,226 「踊ってはならない」 「化粧をしてはならない」 318 00:31:21,226 --> 00:31:22,894 楽しいことは 全部 ダメじゃないですか。 319 00:31:22,894 --> 00:31:26,898 いやあ しかし…。 ≪(ノック) はい どうぞ。 320 00:31:26,898 --> 00:31:29,901 お食事の準備ができました。 321 00:31:29,901 --> 00:31:37,225 (食前の祈り) 322 00:31:37,225 --> 00:31:41,525 さっ どうぞ。じゃ 頂こうか。 323 00:31:47,235 --> 00:31:51,556 古畑さん 頂いてますか?はい。 324 00:31:51,556 --> 00:31:54,226 古畑さんの舌には 合わないみたいです。 325 00:31:54,226 --> 00:31:55,894 あら。いえ。 そんなことないです。 326 00:31:55,894 --> 00:31:59,231 いやいや。 あの おいしいです。 どんどん 召し上がってください。 327 00:31:59,231 --> 00:32:01,900 いや しかし あのほら これだけで おなかいっぱいにしちゃうと→ 328 00:32:01,900 --> 00:32:03,919 このあとのごちそうが 入らなくなりますから。 329 00:32:03,919 --> 00:32:06,905 あら。 あとなんかございませんよ。はい? 330 00:32:06,905 --> 00:32:12,227 あの ずっと これだけですか? これだけです。 331 00:32:12,227 --> 00:32:15,580 ああ そうなんだ。 フフフフ。 そうですか。 332 00:32:15,580 --> 00:32:17,566 いくらでも 入りますね。 それは…。 333 00:32:17,566 --> 00:32:21,903 (青木)お替わり自由ですから。ひゃっほう。 334 00:32:21,903 --> 00:32:24,239 あの 宇佐美先生。 はい。 335 00:32:24,239 --> 00:32:28,894 あのー。 亡くなった阿部先生。 ええ。 336 00:32:28,894 --> 00:32:31,229 あの この学校にしては かなり その→ 337 00:32:31,229 --> 00:32:34,916 型破りな先生だったみたいですね。 宇佐美先生。 338 00:32:34,916 --> 00:32:39,905 それは お塩ですか? ええ。 すいません ちょっと。 339 00:32:39,905 --> 00:32:42,891 恐れ入ります。 340 00:32:42,891 --> 00:32:44,893 彼は…。はい。 341 00:32:44,893 --> 00:32:48,563 この学校には 向いていたとは お世辞にも言えませんでした。 342 00:32:48,563 --> 00:32:52,234 生徒たちを 校則で縛ることには 反対の立場だったって聞きました。 343 00:32:52,234 --> 00:32:55,904 (ヨリエ)あの方は 自由という言葉の意味を履き違えていました。 344 00:32:55,904 --> 00:32:58,557 秩序のないところに 自由はありません。 345 00:32:58,557 --> 00:33:00,559 それに比べて 宇佐美先生は 厳しいようですね。 346 00:33:00,559 --> 00:33:03,895 生徒さんに 聞きましたよ。 すっかり 嫌われてます。 347 00:33:03,895 --> 00:33:07,899 フフフ…。 かけすぎじゃないかしら。 348 00:33:07,899 --> 00:33:19,227 はい? そうかな。 いや あの 味が締まってきました。 はい。 349 00:33:19,227 --> 00:33:23,899 しかし あの 生徒の皆さんも 大変だなあ。 350 00:33:23,899 --> 00:33:26,234 それを承知で 入学してきたんでしょう。 351 00:33:26,234 --> 00:33:29,571 まあ 確かに。 私も ここの出身です。 352 00:33:29,571 --> 00:33:32,224 はい。 一度も つらいと 思ったことは ありませんでした。 353 00:33:32,224 --> 00:33:34,824 そうですか。 大した…。 354 00:33:40,232 --> 00:33:42,901 そうだ。 そうだ そうだ そうだ 先生。 355 00:33:42,901 --> 00:33:46,571 あのー 例のガウン。 はい。 356 00:33:46,571 --> 00:33:48,907 購買部へ行って 一枚 お借りしてきました。 357 00:33:48,907 --> 00:33:52,894 えー。 これです。 ええ。 358 00:33:52,894 --> 00:33:57,899 わたしね 現物見て 分かったんですけども→ 359 00:33:57,899 --> 00:34:00,235 これ かなり特殊なデザインで ボタンが一個しか→ 360 00:34:00,235 --> 00:34:03,572 付いてないんですね。 ええ。 はい。 ということはですよ。 361 00:34:03,572 --> 00:34:10,228 このボタンが ポンと外れちゃったら 前がベローンと開いてしまうわけです。 362 00:34:10,228 --> 00:34:12,914 はい。 つまり ボタンが外れたら どんなまぬけな人間でも→ 363 00:34:12,914 --> 00:34:15,567 すぐに 気がつくはずです。 気がついたら すぐに拾います。 364 00:34:15,567 --> 00:34:20,906 こんなボタン めったにありませんから 無くしたら大変だ。 ええ。 365 00:34:20,906 --> 00:34:22,891 ということはですよ。 先生がおっしゃってた→ 366 00:34:22,891 --> 00:34:25,226 ボタンは 最初から 落ちていたのではないか→ 367 00:34:25,226 --> 00:34:27,562 という説は ちょっと 怪しくなってきます。 368 00:34:27,562 --> 00:34:29,230 これは やっぱり 阿部先生が 誰かから→ 369 00:34:29,230 --> 00:34:35,904 むしり取ったと 考えるのが いちばん 自然なようです。 はい。 370 00:34:35,904 --> 00:34:42,227 えー。 ただですね。 あの 分からないのは→ 371 00:34:42,227 --> 00:34:45,897 どうして その 犯人は ボタンを持ち去らなかったのか。 372 00:34:45,897 --> 00:34:50,235 彼女は… ああ そうだ。 言いませんでしたっけ。 373 00:34:50,235 --> 00:34:53,571 犯人は 女性です! ウチには 男の職員もいますよ。 374 00:34:53,571 --> 00:34:55,557 はい。 しかし ドアが開いてました。 375 00:34:55,557 --> 00:34:57,559 血痕が 廊下まで 飛んでいたんです。 376 00:34:57,559 --> 00:35:00,228 えー。 戒律にありましたね。 「男性と一緒にいるときは→ 377 00:35:00,228 --> 00:35:02,230 ドアは 開けておかなければならない」 378 00:35:02,230 --> 00:35:07,902 従って 犯人は 女性です。 でもって この犯人はですね。 379 00:35:07,902 --> 00:35:10,905 事故に見せかけるために いろいろ 工作してるんです。 380 00:35:10,905 --> 00:35:14,225 だとすれば 絶対 ボタンは 残していくべきではなかった。 381 00:35:14,225 --> 00:35:17,228 死体が きつく握りしめていたので 取り返せなかったというのは→ 382 00:35:17,228 --> 00:35:19,230 どうですか?はい。 最初は そう思いました。 383 00:35:19,230 --> 00:35:23,234 しかし 死んだ直後は まだ 死後硬直は 始まっていません。 384 00:35:23,234 --> 00:35:25,904 指を開ければ 簡単に 取り出せたはずなんです。 385 00:35:25,904 --> 00:35:28,239 どうして それをしなかったのか? んー。 386 00:35:28,239 --> 00:35:33,895 それが 分からないんですねえ。 えー。 あー。 387 00:35:33,895 --> 00:35:36,898 いい感じになってきました。 君 よく食べるねえ。 388 00:35:36,898 --> 00:35:39,567 いや しかし。んっ? 最高に うまいですねえ。 389 00:35:39,567 --> 00:35:41,252 そう。 よかったねえ。 390 00:35:41,252 --> 00:35:42,904 (青木)気に入っていただけて うれしいわ。 391 00:35:42,904 --> 00:35:44,889 ちょっと これは 何なんですか?(青木)マッシュポテトです。 392 00:35:44,889 --> 00:35:46,891 全部? ふーん。 こっちから→ 393 00:35:46,891 --> 00:35:49,894 にんじんを混ぜた 赤マッシュ。はあ。 グリーンピースを混ぜた 緑マッシュ。 394 00:35:49,894 --> 00:35:52,914 きれいだねえ。 そして あれが マッシュポテトと マッシュポテトを混ぜた→ 395 00:35:52,914 --> 00:35:54,899 ダブルマッシュです。「ダブルマッシュ」!? 396 00:35:54,899 --> 00:35:57,235 じゃあ あれですか。 肉類は一切 お食べにならないんですか? 397 00:35:57,235 --> 00:35:59,237 食べません。魚も。 ええ。 398 00:35:59,237 --> 00:36:02,223 徹底してますね。 これも 戒律ですか? 399 00:36:02,223 --> 00:36:05,823 私ども 死んだ動物に 触ってはいけないんですの。 400 00:36:07,896 --> 00:36:10,899 触ってはいけないんですか? (青木)ええ。 ですから→ 401 00:36:10,899 --> 00:36:12,901 当然 調理をする人間が おりませんの。 402 00:36:12,901 --> 00:36:15,904 あの 死んだ動物には 触れないんですか? 403 00:36:15,904 --> 00:36:19,904 (青木)ええ。ふーん。 なるほど。 404 00:36:26,231 --> 00:36:29,234 ≪(古畑)先生! 405 00:36:29,234 --> 00:36:34,239 えー。 やっと分かりました。 ボタンの謎が。 406 00:36:34,239 --> 00:36:38,893 はい。 犯人は ボタンが外れたことも 知っていたし→ 407 00:36:38,893 --> 00:36:40,895 死体が握っていることも 知っていました。 408 00:36:40,895 --> 00:36:42,914 しかし 取り返すことは 不可能だったんです。 409 00:36:42,914 --> 00:36:46,234 なぜならば 死体に触ることが できなかったからです。 410 00:36:46,234 --> 00:36:48,903 戒律を 破ることになるからです。 つまり→ 411 00:36:48,903 --> 00:36:52,891 死んだ動物の体には 触れてはならないんです。 412 00:36:52,891 --> 00:36:55,560 それで やっと分かりました。 死体の指に付いていた→ 413 00:36:55,560 --> 00:36:58,563 細かい傷の意味が。 犯人は 直接 触れないので→ 414 00:36:58,563 --> 00:37:02,250 その場にあった ハサミを使って 指を こじ開けようとしたんです。 415 00:37:02,250 --> 00:37:06,237 しかし 焦りもあったんでしょう。 思うようにはいかなかった。 416 00:37:06,237 --> 00:37:10,558 先生。 えー。 この事件の犯人はですね。 417 00:37:10,558 --> 00:37:13,578 何よりも 戒律を大事にする 人物のようです。 418 00:37:13,578 --> 00:37:15,897 そして その人物は かたくななまでに→ 419 00:37:15,897 --> 00:37:18,900 戒律を守り通しています。 だから ドアも開けておいた。 420 00:37:18,900 --> 00:37:21,569 いかがでしょう? この推理は。 421 00:37:21,569 --> 00:37:23,571 すばらしいわ。ありがとうございます。 422 00:37:23,571 --> 00:37:26,224 でも だからといって 私を犯人と 決めつけるのは どうかしら。 423 00:37:26,224 --> 00:37:28,893 ちょっ ちょっと 待ってください。 古畑さん。 424 00:37:28,893 --> 00:37:30,895 はい。 そろそろ 本音でまいりましょう。 425 00:37:30,895 --> 00:37:32,580 いや。 わたし そういうつもりで 言ったんじゃないんです。 426 00:37:32,580 --> 00:37:35,567 あなたが 私を 疑ってらっしゃるのは とてもよく 分かりました。 427 00:37:35,567 --> 00:37:39,237 いやあ。 参ったなあ。 それも 私が この学校で→ 428 00:37:39,237 --> 00:37:41,890 誰よりも 戒律を重んじるという それだけの理由で。 429 00:37:41,890 --> 00:37:43,558 あのー。 お気に障られたんだったら→ 430 00:37:43,558 --> 00:37:45,894 謝ります。 申し訳ありませんでした。 431 00:37:45,894 --> 00:37:51,583 ちなみに 先生。 えー。 ゆうべは 何をしてらっしゃいました? 432 00:37:51,583 --> 00:37:55,904 8時には 自室へ戻りました。んー。 で… そのあとは? 433 00:37:55,904 --> 00:38:02,227 そのあとは ずっと部屋で マリア・カラスを 聴いておりました。 434 00:38:02,227 --> 00:38:03,827 ありがとうございました。 435 00:38:05,897 --> 00:38:07,899 いいわ。 はい? 私が 阿部先生を→ 436 00:38:07,899 --> 00:38:10,902 殺したとしましょうか。 動機は何ですか? 437 00:38:10,902 --> 00:38:12,904 ですから そういうつもりで 言ったんじゃないんです。 438 00:38:12,904 --> 00:38:15,907 確かに 私と阿部先生は 何度も ぶつかりました。 439 00:38:15,907 --> 00:38:17,892 でも それが何です? 宇佐美先生。 440 00:38:17,892 --> 00:38:20,562 教育方針の違いだけで 私は 殺人を犯すのですか? 441 00:38:20,562 --> 00:38:27,235 いや。 フフフ。 参ったなあ。 えー。 ただ こうも考えられます。 442 00:38:27,235 --> 00:38:29,904 伺いましょう。 んー。 443 00:38:29,904 --> 00:38:33,558 あなたにとって この学校は人生そのものとも言える存在です。 444 00:38:33,558 --> 00:38:35,894 戒律を守ることは あなたにしてみれば→ 445 00:38:35,894 --> 00:38:37,896 生きる目標でもある。 ところが→ 446 00:38:37,896 --> 00:38:41,896 それを 根底から揺さぶる人物が 現れたとしたら。 447 00:38:43,902 --> 00:38:47,906 あなたは 誤解されてます。 そうでしょうか。 448 00:38:47,906 --> 00:38:49,906 お見せしたいものが ありますの。 449 00:38:54,562 --> 00:38:57,232 (青木)とんでもない話ですわ 全く。 450 00:38:57,232 --> 00:38:59,234 確かに 宇佐美先生と 阿部先生とは→ 451 00:38:59,234 --> 00:39:01,903 いろいろございました。 でも だからといって。 452 00:39:01,903 --> 00:39:04,239 (ヨリエ)学長。 あの これは 阿部先生が ご自分で→ 453 00:39:04,239 --> 00:39:05,907 書かれたんですか?(青木)そうです。 454 00:39:05,907 --> 00:39:08,226 いつごろのことですか?今週の初めです。 はあ。 455 00:39:08,226 --> 00:39:10,562 お読みになりました? 読みました。 456 00:39:10,562 --> 00:39:13,565 これで お分かりでしょう。 実は 阿部先生は→ 457 00:39:13,565 --> 00:39:16,234 この手紙を残して 学校を去ろうとしてたんです。 458 00:39:16,234 --> 00:39:18,903 かなり 悩んでらっしゃった みたいですねえ。 459 00:39:18,903 --> 00:39:21,890 (青木)先生は 自分に 自信をなくしていました。→ 460 00:39:21,890 --> 00:39:24,909 学校の改革が 思うように いかなかったせいもあって→ 461 00:39:24,909 --> 00:39:26,895 教職を離れると 言ってました。 それを→ 462 00:39:26,895 --> 00:39:30,565 私と 宇佐美先生とで 止めたんです。 463 00:39:30,565 --> 00:39:34,903 状況は 飲み込めました。(青木)お分かりいただけましたか。 464 00:39:34,903 --> 00:39:38,890 はい。(青木)ですから 宇佐美先生には→ 465 00:39:38,890 --> 00:39:42,894 阿部先生を 恨む理由なんて これっぽっちも ありませんの。 466 00:39:42,894 --> 00:39:49,234 宇佐美先生。どうも申し訳ございませんでした。 467 00:39:49,234 --> 00:39:52,904 分かっていただければ それでいいんです。 468 00:39:52,904 --> 00:39:56,241 本当に 申し訳ございませんでした。 469 00:39:56,241 --> 00:40:05,900 ♪~ 470 00:40:05,900 --> 00:40:08,903 (今泉のいびき) 471 00:40:08,903 --> 00:40:13,558 「笑顔を見せてはならない」 「唄を口ずさんではならない」 472 00:40:13,558 --> 00:40:17,858 「踊ってはならない」 「化粧をしてはならない」 473 00:40:21,232 --> 00:40:22,832 化粧…? 474 00:40:25,903 --> 00:40:33,895 ♪~ 475 00:40:33,895 --> 00:40:37,231 (今泉)何なんですか? 突然。 何ですか? 476 00:40:37,231 --> 00:40:39,901 うん? 口紅だよ。 ええ。 477 00:40:39,901 --> 00:40:41,903 今泉君 仕事だ。 はい。 478 00:40:41,903 --> 00:40:44,555 最近 口紅を没収された生徒を 見つけ出すんだ。 479 00:40:44,555 --> 00:40:46,855 今からですか?大至急! はい! 480 00:40:51,229 --> 00:40:55,233 (祐子)わたしのです。 たぶん。 481 00:40:55,233 --> 00:40:59,237 どうして分かる?(祐子)ここに シールが。 482 00:40:59,237 --> 00:41:03,891 いつ 没収されたの?(祐子)一か月前くらい。 483 00:41:03,891 --> 00:41:07,228 誰に?(祐子)寮長先生。 484 00:41:07,228 --> 00:41:12,233 宇佐美先生だね?(祐子)ええ。 ありがとう。 485 00:41:12,233 --> 00:41:14,902 (祐子)やだ。 どうした? 486 00:41:14,902 --> 00:41:18,239 (祐子)誰か使ってる。 どうして分かる? 487 00:41:18,239 --> 00:41:25,229 だって おニューだったんですよ。 ひどい。 フフフフ。 そう。 488 00:41:25,229 --> 00:41:27,899 これ 預かっていいかな?(祐子)あっ はい。 489 00:41:27,899 --> 00:41:30,234 ありがとう。 とても助かった。 部屋に戻っていいよ。 490 00:41:30,234 --> 00:41:33,905 はい。 どうもありがとう。 失礼します。 お休みなさい。 491 00:41:33,905 --> 00:41:40,895 ♪~ 492 00:41:40,895 --> 00:41:44,232 えー。 これで すべての謎は 解決です。 493 00:41:44,232 --> 00:41:47,902 もちろん 犯人は 宇佐美先生です。 494 00:41:47,902 --> 00:41:51,239 今回のポイントは 動機。 もう お分かりですね。 495 00:41:51,239 --> 00:41:55,539 ヒントは これ。 古畑 任三郎でした。 496 00:45:58,903 --> 00:46:04,892 ≪(古畑)お早いですね。習慣ですから。 497 00:46:04,892 --> 00:46:09,897 えー。 ゆうべ 阿部先生の部屋で これ 見つけました。 498 00:46:09,897 --> 00:46:11,899 んー。 最初に あの部屋に 入ったときから→ 499 00:46:11,899 --> 00:46:13,901 気にはなってたんですが あのときは まだ→ 500 00:46:13,901 --> 00:46:17,238 これが 何を意味しているのか 分からなかったんです。 501 00:46:17,238 --> 00:46:21,559 えー。 最初 この口紅は 生徒から 没収したんだろうと思いました。 502 00:46:21,559 --> 00:46:24,228 しかし よくよく考えてみると 阿部先生は→ 503 00:46:24,228 --> 00:46:27,248 生徒を 規則で縛ることには 反対だったはずです。 504 00:46:27,248 --> 00:46:30,234 ではなぜ 生徒の口紅があったのか? 505 00:46:30,234 --> 00:46:34,555 調べてみると案の定 没収したのは 阿部先生ではなく あなたでした。 506 00:46:34,555 --> 00:46:37,224 だとすれば 一体 この口紅は いつ あなたから→ 507 00:46:37,224 --> 00:46:41,228 阿部先生に渡ったのか? しかも。 508 00:46:41,228 --> 00:46:46,250 えー。 使った形跡まであります。 509 00:46:46,250 --> 00:46:50,905 新品だったはずの口紅が 発見されたときは 使われていた。 510 00:46:50,905 --> 00:46:56,894 この口紅は いつ 誰の唇を 赤く染めたのか? 511 00:46:56,894 --> 00:47:01,232 それを考えたとき ピーンときました。 512 00:47:01,232 --> 00:47:05,236 こうは考えられませんでしょうか。 生徒から恐れられている→ 513 00:47:05,236 --> 00:47:09,236 寮長先生には 実は 重大な秘密があった。 514 00:47:11,225 --> 00:47:15,563 えー。 厳しい戒律の中で 生きてきた 一人の女性。 515 00:47:15,563 --> 00:47:20,234 彼女は 偶然 口紅を手に入れます。 そのとき ずっと抑えていた→ 516 00:47:20,234 --> 00:47:23,904 彼女の女の部分が ほんの少しだけ 顔を出す。 517 00:47:23,904 --> 00:47:26,891 彼女は そっと 自分の唇に 口紅を当てます。 518 00:47:26,891 --> 00:47:30,561 まるで 母親の化粧道具を こっそり使った小学生のように→ 519 00:47:30,561 --> 00:47:35,900 彼女の胸はときめく。 えー。 しかし…。 520 00:47:35,900 --> 00:47:39,904 次の瞬間 激しい後悔が 彼女を襲います。 521 00:47:39,904 --> 00:47:42,890 しかも 悪いことに 慌てて口紅をふき取るところを→ 522 00:47:42,890 --> 00:47:44,892 同僚の教師に 見られてしまった。 523 00:47:44,892 --> 00:47:46,894 彼は 誰にも言わないと 約束をしてくれました。 524 00:47:46,894 --> 00:47:51,899 そして 彼女の禁断の口紅を 彼は 預かります。 525 00:47:51,899 --> 00:47:56,237 ところが 彼女はどうしたか。 526 00:47:56,237 --> 00:47:58,889 自分の 最も見られたくない一面を あろうことか→ 527 00:47:58,889 --> 00:48:01,892 最も見せたくない人物に 見られてしまった。 528 00:48:01,892 --> 00:48:04,578 後悔の念は やがて 殺意へと生まれ変わって…。 529 00:48:04,578 --> 00:48:07,878 えー。 先生。 まだ続けますか? 530 00:48:09,900 --> 00:48:15,900 もう いいわ。 はい。 これが 動機です。 531 00:48:17,892 --> 00:48:19,894 阿部先生に この学校を 辞めないように 言ったのは→ 532 00:48:19,894 --> 00:48:25,232 ここを去られては 殺人の機会を 失ってしまうからですね。 533 00:48:25,232 --> 00:48:27,902 でも 古畑さん。 はい。 534 00:48:27,902 --> 00:48:32,239 すべては あなたの想像でしょう。 はい。 535 00:48:32,239 --> 00:48:37,228 それで 逮捕できるのかしら? できます。 536 00:48:37,228 --> 00:48:40,898 犯人が 自供してくれるからです。 537 00:48:40,898 --> 00:48:46,904 えー。 宇佐美先生。 生徒手帳です。 538 00:48:46,904 --> 00:48:53,561 んー。 ここに書いてあるこの言葉 よーく 思い出してください。 539 00:48:53,561 --> 00:49:01,861 えー。 ここです。 「人を欺いてはならない」 540 00:49:03,904 --> 00:49:06,557 一度 戒律を破ったからには ほかの戒律は→ 541 00:49:06,557 --> 00:49:10,895 死んでも守り抜く。あなたは そう 決意されたはずだ。 542 00:49:10,895 --> 00:49:18,895 単刀直入に伺います。 あなたは 阿部先生を 殺しましたか? 543 00:49:32,917 --> 00:49:38,917 分かりました。 自供します。 544 00:49:42,226 --> 00:49:43,826 ありがとうございます。 545 00:49:50,234 --> 00:49:54,905 本当のことを言うと いつ あなたに→ 546 00:49:54,905 --> 00:49:59,894 その質問をされるか ドキドキしておりましたの。 547 00:49:59,894 --> 00:50:04,565 いやあ。 しかし 先生には 頭が下がります。 考えてみれば→ 548 00:50:04,565 --> 00:50:08,903 あなた わたしの質問に 一度も 嘘の供述をされなかった。 549 00:50:08,903 --> 00:50:10,554 ええ。 んー。 550 00:50:10,554 --> 00:50:13,224 アリバイを聞かれたときも 見事に 切り抜けましたね。 551 00:50:13,224 --> 00:50:17,895 確か 部屋で マリア・カラスを聴いていた。 552 00:50:17,895 --> 00:50:21,899 はい。 んー。 自分の部屋ではなくて→ 553 00:50:21,899 --> 00:50:24,902 阿部先生の部屋で 聴いていたんですね。 554 00:50:24,902 --> 00:50:30,891 私 そのために わざわざ テープを買ったんですよ。 フッフッフ…。 555 00:50:30,891 --> 00:50:36,230 言葉が足りないのは 嘘とは言いません。 556 00:50:36,230 --> 00:50:38,230 感服します。 557 00:50:43,904 --> 00:50:48,225 食堂へ行って 借りてきました。 何ですか? 558 00:50:48,225 --> 00:50:54,899 大丈夫です。 お白湯です。 えー。 温まります。 559 00:50:54,899 --> 00:51:05,893 ♪~ 560 00:51:05,893 --> 00:51:07,895 どうぞ。 561 00:51:07,895 --> 00:51:20,557 ♪~ 562 00:51:20,557 --> 00:51:26,563 ああー。 お白湯も 慣れると うまいもんです。 563 00:51:26,563 --> 00:51:31,902 そうかしら。 私は全然 おいしいとは思わないけど。 564 00:51:31,902 --> 00:51:34,905 あ…。 ハッハッハ。 今でも→ 565 00:51:34,905 --> 00:51:38,892 不思議でしょうがありませんわ。はい? 566 00:51:38,892 --> 00:51:45,232 あの口紅を見たとき どうして あんな衝動に 駆られたのか。 567 00:51:45,232 --> 00:51:51,555 えー。 それは あなたが 女性である証拠です。 568 00:51:51,555 --> 00:51:55,855 あなたに赤い口紅は とってもよく 似合うと思いますよ。 569 00:51:59,229 --> 00:52:01,829 ちっとも うれしくないわ。 570 00:52:03,901 --> 00:52:05,901 フッフッフ…。 571 00:52:09,890 --> 00:52:16,230 んー。 今から思えば 戒律の中に 「人を殺すなかれ」という→ 572 00:52:16,230 --> 00:52:18,830 一文がなかったのが 悔やまれてなりません。 573 00:52:23,237 --> 00:52:27,837 古畑さん。はい。 残念でしたわね。 574 00:52:32,563 --> 00:52:36,863 最初に会ったとき もし あの質問をなさってれば。 575 00:52:40,237 --> 00:52:44,892 そしたら 私 その場で 白状してましたのに。 576 00:52:44,892 --> 00:52:51,899 フッフッフ。 事件解決のスピード記録。 惜しかったですね。 577 00:52:51,899 --> 00:52:54,899 フッフッフ。 578 00:53:01,225 --> 00:53:02,825 フフッ。 579 00:53:15,889 --> 00:53:21,895 ♪~ 580 00:53:21,895 --> 00:53:41,899 ♪~ 581 00:53:41,899 --> 00:54:01,902 ♪♪~ 582 00:54:01,902 --> 00:54:20,902 ♪~