1 00:00:36,624 --> 00:00:39,627 10月の半ばを 過ぎたばかりだというのに➡ 2 00:00:39,627 --> 00:00:46,767 富士山頂の気温は 一日中 零下4度 5度の寒さだった。 3 00:00:46,767 --> 00:01:15,796 ♬~ 4 00:01:15,796 --> 00:01:19,300 夏の間 生息していた 生き物たちも➡ 5 00:01:19,300 --> 00:01:24,800 冬が近づくにつれ 次第に姿を消していく。 6 00:01:26,807 --> 00:01:31,646 富士山頂で冬を越す生き物は ほとんど いない。 7 00:01:31,646 --> 00:01:46,160 ♬~ 8 00:01:46,160 --> 00:01:51,132 (千代子)園子を捨てていく。 そげん思われても構いません。 9 00:01:51,132 --> 00:01:55,269 「お母様は お父様と一緒に闘ったのよ」と➡ 10 00:01:55,269 --> 00:01:58,773 そう この子に言いたい。 11 00:01:58,773 --> 00:02:03,644 ♬~ 12 00:02:03,644 --> 00:02:08,783 夢が かなったんですね。 13 00:02:08,783 --> 00:02:15,122 ♬~ 14 00:02:15,122 --> 00:02:17,158 (風の音) 15 00:02:17,158 --> 00:02:19,158 キャッ! 16 00:02:40,748 --> 00:02:45,620 (到)どうだ? 千代子 頭痛の方は。 もう だいぶ よくなりました。 17 00:02:45,620 --> 00:02:50,758 ここに お鍋をかぶっているような そんな程度に。 18 00:02:50,758 --> 00:02:54,262 これ お前が生けたのか? はい。 19 00:02:54,262 --> 00:02:57,164 清さんが 麓で採ってくれたんです。 20 00:02:57,164 --> 00:03:00,134 少しは 彩りがないと。 21 00:03:00,134 --> 00:03:02,770 うまいもんだ。 22 00:03:02,770 --> 00:03:06,641 今日は 薪炭室の整理整頓を やってしまいますね。 23 00:03:06,641 --> 00:03:11,779 何が どのくらい残ってるのか 一度 表にしてみますわ。 24 00:03:11,779 --> 00:03:16,779 隙間風が入るところに 目張りしてしまいますね。 25 00:03:21,789 --> 00:03:44,745 ♬~ 26 00:03:44,745 --> 00:03:51,619 日本で 初めて天気予報が 発表されたのは 明治17年。 27 00:03:51,619 --> 00:03:58,619 そこから 近代化するまでに 多くの歳月を必要とした。 28 00:04:02,763 --> 00:04:08,636 気象衛星が実用化されたのは 1978年。 29 00:04:08,636 --> 00:04:12,773 昭和53年である。 30 00:04:12,773 --> 00:04:31,726 ♬~ 31 00:04:31,726 --> 00:04:36,226 また 風力計が止まったのですか? 32 00:04:46,240 --> 00:04:49,740 これからは 氷との闘いだ。 33 00:04:58,252 --> 00:05:01,155 到さん。 34 00:05:01,155 --> 00:05:06,127 私に 観測を手伝わせて頂けませんか? 35 00:05:06,127 --> 00:05:08,262 え? 36 00:05:08,262 --> 00:05:11,766 確かに 気象学は 難しい学問ですが➡ 37 00:05:11,766 --> 00:05:16,270 機械がやる事を書き留めるぐらい 私にだって できます。 38 00:05:16,270 --> 00:05:18,773 何だ 急に? 39 00:05:18,773 --> 00:05:23,644 その訳は これですわ。 40 00:05:23,644 --> 00:05:26,280 よ~くご覧になって。 41 00:05:26,280 --> 00:05:34,088 あなたのお顔 ひどく疲れ切って… 寝不足よ。 42 00:05:34,088 --> 00:05:40,728 このままでは 一冬越す事なんて 到底できないわ。 43 00:05:40,728 --> 00:05:46,600 昼の間だけでも あなたの代わりに 私が観測を致します。 44 00:05:46,600 --> 00:05:50,600 あなたは 夜に備えて 寝ていらして。 45 00:05:53,741 --> 00:05:56,644 いや。 46 00:05:56,644 --> 00:06:02,750 今でも十分 進んで雑用をよくしてくれてる。 47 00:06:02,750 --> 00:06:07,254 これ以上 お前に手伝ってもらう事はない。 48 00:06:07,254 --> 00:06:11,759 第一 お前に観測ができるものか。 49 00:06:11,759 --> 00:06:15,759 あなたに 見て頂きたいものがあります。 50 00:06:18,632 --> 00:06:23,270 これは 今さっき 観測したばかりの数値です。 51 00:06:23,270 --> 00:06:28,270 あなたが観測したものと 比べてみてもらえますか? 52 00:06:37,718 --> 00:06:43,591 風速 気温…。 53 00:06:43,591 --> 00:06:47,728 気圧まで…。 54 00:06:47,728 --> 00:06:51,232 確か 測定した値に➡ 55 00:06:51,232 --> 00:06:56,737 器差補正 温度補正 重力補正を 加えるのですよね? 56 00:06:56,737 --> 00:06:59,640 誰に教わったのだ? 57 00:06:59,640 --> 00:07:02,610 あなたから教わりました。 58 00:07:02,610 --> 00:07:07,248 俺から? 観測のしかたは ここに来て➡ 59 00:07:07,248 --> 00:07:12,086 あなたの後をついて回って 覚えました。 観測の専門知識は➡ 60 00:07:12,086 --> 00:07:17,758 あなたが和田先生から頂いた 「気象観測」という本で。 61 00:07:17,758 --> 00:07:20,758 あの本を…。 62 00:07:24,265 --> 00:07:28,135 いつの間に…。 63 00:07:28,135 --> 00:07:32,706 すみません あなたに お断りもなく。 64 00:07:32,706 --> 00:07:38,212 でも 私 ここに来て あなたを 手伝おうと決めてましたから。 65 00:07:38,212 --> 00:07:41,712 あらかじめ 勉強を。 66 00:07:47,221 --> 00:07:50,721 あきれたやつだよ お前は。 67 00:07:54,562 --> 00:07:58,732 ♬~ 68 00:07:58,732 --> 00:08:03,604 示している値に 必ず 目の高さを合わせて読み取る事。 69 00:08:03,604 --> 00:08:06,240 それから 体温が伝わらないように➡ 70 00:08:06,240 --> 00:08:11,740 寒暖計には なるべく体を近づけず 息も止める事。 71 00:08:13,414 --> 00:08:16,250 温度の変化を防ぐために➡ 72 00:08:16,250 --> 00:08:20,120 この付着温度計の値を 先に読む事を 忘れないように。 73 00:08:20,120 --> 00:08:22,122 はい。 74 00:08:22,122 --> 00:08:25,759 水銀を上下させるねじは 非常に繊細に出来ているから➡ 75 00:08:25,759 --> 00:08:29,759 ゆっくり回す事。 はい。 76 00:08:32,566 --> 00:08:39,566 しかし 気圧の読み方まで 勉強したとは 恐れ入ったな。 77 00:08:43,711 --> 00:08:49,216 まずは 風の強さを 体で感じる事。 そして あの風杯が➡ 78 00:08:49,216 --> 00:08:52,720 風に即した動きを しているかどうか 注意して見る。 79 00:08:52,720 --> 00:08:56,590 もし 何かおかしいと思ったら すぐに知らせてくれ。 はい。 80 00:08:56,590 --> 00:08:59,590 じゃあ 戻ろう。 81 00:09:01,729 --> 00:09:03,729 キャッ! あっ!? 82 00:09:10,237 --> 00:09:13,741 命綱を決して忘れない事。 83 00:09:13,741 --> 00:09:15,741 はい。 84 00:09:22,249 --> 00:09:28,756 では とりあえず 横になるが➡ 85 00:09:28,756 --> 00:09:32,626 何か分からない事があれば すぐに呼んでくれ。 86 00:09:32,626 --> 00:09:34,626 はい。 87 00:10:05,592 --> 00:10:21,592 ≪(風の音) 88 00:10:49,770 --> 00:11:02,783 ♬~ 89 00:11:02,783 --> 00:11:04,718 おやすみなさい。 90 00:11:04,718 --> 00:11:53,767 ♬~ 91 00:11:53,767 --> 00:11:55,702 千代子。 92 00:11:55,702 --> 00:12:28,702 ♬~ 93 00:12:38,745 --> 00:12:41,248 千代子。 94 00:12:41,248 --> 00:12:46,753 もっと寝てらしたら よかったのに。 いや。 95 00:12:46,753 --> 00:12:49,753 すっきりした。 96 00:12:58,765 --> 00:13:01,265 静かだな。 97 00:13:06,273 --> 00:13:10,143 言葉がないわ。 98 00:13:10,143 --> 00:13:13,143 圧倒されて。 99 00:13:15,782 --> 00:13:20,654 いつか 園子にも見せてあげたい。 100 00:13:20,654 --> 00:13:58,759 ♬~ 101 00:13:58,759 --> 00:14:01,662 出来ました。 102 00:14:01,662 --> 00:14:20,147 ♬~ 103 00:14:20,147 --> 00:14:25,786 これで 私も 野中観測所の一員ですね。 104 00:14:25,786 --> 00:14:37,230 ♬~ 105 00:14:37,230 --> 00:14:41,730 (和田)誤算でした。 この新聞…。 106 00:14:45,939 --> 00:14:50,744 この記事が出るやいなや 大きな反響が寄せられました。 107 00:14:50,744 --> 00:14:55,615 その多くは 到君 特に 千代子さんの勇気➡ 108 00:14:55,615 --> 00:14:59,753 その志をたたえるものです。 109 00:14:59,753 --> 00:15:02,656 では…。 (和田)私も 立場上➡ 110 00:15:02,656 --> 00:15:06,093 もろ手を挙げての賛同は 難しかったのですが➡ 111 00:15:06,093 --> 00:15:11,765 実は 千代子さんの妻としての 覚悟に 非常に胸打たれ➡ 112 00:15:11,765 --> 00:15:15,635 今だから言いますが まさに 夫婦の手本➡ 113 00:15:15,635 --> 00:15:19,635 婦女子の鑑だと 感心しておりました。 114 00:15:22,776 --> 00:15:26,646 (勝良)いや この間は えらいけんまくだったのが➡ 115 00:15:26,646 --> 00:15:29,549 今日は ほくほくえびす顔だ。 116 00:15:29,549 --> 00:15:33,220 どうやら 世論が後押ししたらしい。 117 00:15:33,220 --> 00:15:38,091 (清)僕の学友も 驚いていました。 あの日本一の山 富士山の頂上に➡ 118 00:15:38,091 --> 00:15:42,729 夫婦で滞在 冬季気象観測に挑んでいると。 119 00:15:42,729 --> 00:15:45,232 前代未聞の挑戦だと。 120 00:15:45,232 --> 00:15:47,734 (とみ子)おかげで こちらは このありさま。 121 00:15:47,734 --> 00:15:50,237 本当に もう琴子ときたら➡ 122 00:15:50,237 --> 00:15:52,906 いやいやばっかりで 困ってしまうわ。 123 00:15:52,906 --> 00:15:58,712 到や清は 聞き分けがよかったのに この子は 気ばっかり強くて。 124 00:15:58,712 --> 00:16:01,248 母親似のようですね。 ハハッ。 125 00:16:01,248 --> 00:16:03,183 聞こえてますよ。 126 00:16:03,183 --> 00:16:06,753 野中家の女性は皆 気が強いんですよ。 127 00:16:06,753 --> 00:16:09,656 母上しかり 姉さんしかり。 128 00:16:09,656 --> 00:16:14,628 一番気が強いのは 千代子ですよ。 129 00:16:14,628 --> 00:16:19,766 本当に あの子は 皆の反対を押し切って➡ 130 00:16:19,766 --> 00:16:23,270 富士登頂を 成し遂げてしまうんですから。➡ 131 00:16:23,270 --> 00:16:28,775 図らずして 世のご婦人方を 勇気づけたようですね。 132 00:16:28,775 --> 00:16:32,646 驚くぞ。 春になって 2人 下山したら。 133 00:16:32,646 --> 00:16:37,584 (清)しかし 春の前には 冬が…。➡ 134 00:16:37,584 --> 00:16:45,725 もうすぐ11月。 あの小さな小屋で 嵐のような雪や氷をしのげるか。 135 00:16:45,725 --> 00:16:50,725 僕は 行ってみて 正直 心配です。 136 00:17:09,749 --> 00:17:14,749 (園子)お母様 お母様。 137 00:17:16,623 --> 00:17:18,623 お母様! 138 00:17:32,706 --> 00:17:34,706 園子。 139 00:17:37,577 --> 00:17:42,716 あなたなのね? 園子。 140 00:17:42,716 --> 00:17:49,589 いいの 寝ていらして下さい。 だいぶお疲れみたいだもの。 141 00:17:49,589 --> 00:17:53,727 大変でしょう? 富士山は。 142 00:17:53,727 --> 00:17:57,597 ええ そうなの。 143 00:17:57,597 --> 00:18:05,739 本当は もう ずっと 頭が痛くて 息が苦しくて➡ 144 00:18:05,739 --> 00:18:09,242 体も とても重いの。 145 00:18:09,242 --> 00:18:14,742 お父様の前で無理して 平気なふりなさるから。 146 00:18:17,751 --> 00:18:21,621 あなたに会いたい 園子。 147 00:18:21,621 --> 00:18:24,624 私もよ。 148 00:18:24,624 --> 00:19:42,702 ♬~ 149 00:19:42,702 --> 00:19:48,702 今日は 穏やかだな。 ええ。 150 00:19:53,713 --> 00:19:57,584 さっき読んだ お前が作った歌。 151 00:19:57,584 --> 00:20:03,223 ああ あれですか。 ちょっと思いついたので。 152 00:20:03,223 --> 00:20:07,723 いつか 園子にも詠んで聞かせようかと。 153 00:20:09,729 --> 00:20:15,429 じゃあ 俺も 一首詠むか。 え? 154 00:20:27,747 --> 00:20:30,650 山の神? 155 00:20:30,650 --> 00:20:35,255 ああ。 つまり お前の事だ。 156 00:20:35,255 --> 00:20:40,126 今や 観測所を牛耳っている山の神 野中千代子が➡ 157 00:20:40,126 --> 00:20:45,265 雪山で 風にあおられ すってんころりん転ぶ歌だ。 158 00:20:45,265 --> 00:20:48,768 まあ ひどい。 フフッ。 159 00:20:48,768 --> 00:20:50,804 キャッ! ああ。 160 00:20:50,804 --> 00:20:55,642 ハハッ。 また 山の神が すってんころりんか。 161 00:20:55,642 --> 00:20:59,779 もう そんな事ばっかり おっしゃってたら➡ 162 00:20:59,779 --> 00:21:02,115 今度は あなたの歌を詠みますよ。 163 00:21:02,115 --> 00:21:06,815 うんと変な歌にしますからね 覚えてらっしゃい。 164 00:21:12,759 --> 00:21:22,059 (風の音) 165 00:21:50,263 --> 00:21:56,136 ♬~ 166 00:21:56,136 --> 00:21:58,772 水銀が動かない!? 167 00:21:58,772 --> 00:22:02,642 すいません 起こしてしまって。 ちょっと見て頂けます? 168 00:22:02,642 --> 00:22:14,788 ♬~ 169 00:22:14,788 --> 00:22:21,661 ガラスに ひびが入って 真空が なくなったようだ。 え? 170 00:22:21,661 --> 00:22:28,301 機械の構造が 高所に 耐えられなかったのかもしれない。 171 00:22:28,301 --> 00:22:33,801 では 観測記録は? 172 00:22:35,408 --> 00:22:40,246 今日で 途切れてしまう。 173 00:22:40,246 --> 00:22:47,746 ♬~ 174 00:22:57,263 --> 00:23:01,763 なに 気圧だけだ。 175 00:23:08,775 --> 00:23:12,645 私が壊したのかしら…。 え? 176 00:23:12,645 --> 00:23:15,448 私のねじの回し方が 悪かったんじゃ…。 177 00:23:15,448 --> 00:23:20,748 だから 何度も言っただろう。 お前のせいじゃない。 178 00:23:22,789 --> 00:23:26,125 ここは 富士山頂だ。 179 00:23:26,125 --> 00:23:29,796 日本中 いや 世界中探しても➡ 180 00:23:29,796 --> 00:23:35,602 4,000m近い高所で 冬の気圧を観測した例はない。 181 00:23:35,602 --> 00:23:40,740 つまり 予想だにしない事が起きるんだ。 182 00:23:40,740 --> 00:23:49,749 (風の音) 183 00:23:49,749 --> 00:23:51,684 雪が…。 184 00:23:51,684 --> 00:23:54,684 目張りをしましょう。 185 00:23:59,759 --> 00:24:02,262 はあ…。 千代子! 186 00:24:02,262 --> 00:24:05,164 おい 千代子。 大丈夫…。 187 00:24:05,164 --> 00:24:09,769 どうした? どこが苦しい? 大丈夫ですから…。 188 00:24:09,769 --> 00:24:32,725 ♬~ 189 00:24:32,725 --> 00:24:36,596 おい 何してる? ごはんの支度を…。 190 00:24:36,596 --> 00:24:41,734 いいから 今日は寝ていろ。 なっ。 191 00:24:41,734 --> 00:24:47,234 紅葉が… 枯れてしまったわ。 192 00:24:48,908 --> 00:24:52,745 急に 室内が乾燥したからだ。 193 00:24:52,745 --> 00:24:54,745 ほら。 194 00:24:58,618 --> 00:25:05,758 空気が乾燥すると 体にも障る。 多分 お前も それで。 195 00:25:05,758 --> 00:25:09,629 いいえ これは 高山病よ。 196 00:25:09,629 --> 00:25:14,267 まだ お山の空気に慣れていないだけ。 197 00:25:14,267 --> 00:25:17,767 間もなく よくなりますわ。 198 00:25:21,774 --> 00:25:25,645 では 千代子 こうしよう。 199 00:25:25,645 --> 00:25:28,548 とにかく お前は寝ていて➡ 200 00:25:28,548 --> 00:25:31,584 観測時間になったら 俺を起こしてくれないか。 201 00:25:31,584 --> 00:25:34,584 それだけでも 俺は助かる。 202 00:25:36,723 --> 00:25:41,723 元気になったら また手伝ってくれ 頼む。 203 00:25:47,734 --> 00:25:51,734 では 少しの間だけ。 204 00:26:11,758 --> 00:26:14,758 あなた。 205 00:26:16,629 --> 00:26:18,629 あなた。 206 00:26:28,775 --> 00:26:34,213 ちょうど2時間だ。 優秀な時計でしょう? 207 00:26:34,213 --> 00:26:37,013 ああ ありがたい。 208 00:26:39,085 --> 00:26:41,585 (戸をたたく音) 209 00:26:43,723 --> 00:26:46,225 何かしら? 210 00:26:46,225 --> 00:26:50,096 (戸をたたく音) 211 00:26:50,096 --> 00:26:54,100 ≪(重三郎)野中先生! 開けてくんにゃあか!➡ 212 00:26:54,100 --> 00:26:59,600 お見舞あに 登ってきたずら! 待って下さい 今 開けます! 213 00:27:03,643 --> 00:27:06,612 (重三郎)いや~ うわ~。 214 00:27:06,612 --> 00:27:09,612 はあ はあ はあ…。 215 00:27:12,752 --> 00:27:14,687 熊吉さん…。 216 00:27:14,687 --> 00:27:18,687 千代子 お二人に砂糖湯を。 はい。 217 00:27:24,263 --> 00:27:28,134 (重三郎) ようやっと 落ち着いたずら。➡ 218 00:27:28,134 --> 00:27:32,134 ごちそうさんずら。 いいえ。 219 00:27:40,713 --> 00:27:44,584 この悪天候の中 よく いらっしゃいました。 220 00:27:44,584 --> 00:27:50,890 ああ おら 與平治の甥の 重三郎っちゅうもんずら。 221 00:27:50,890 --> 00:27:53,793 與平治さんから よく伺っています。 222 00:27:53,793 --> 00:27:57,663 (重三郎)いや~ 勝手知った山と 思ってたんだけど➡ 223 00:27:57,663 --> 00:28:01,601 冬のてっぺんが こんなもんとは…。 224 00:28:01,601 --> 00:28:05,738 (熊吉)あの… これ。 225 00:28:05,738 --> 00:28:08,241 あら お野菜。 226 00:28:08,241 --> 00:28:12,111 これは 助かる。 最も足りない物だ。 227 00:28:12,111 --> 00:28:17,611 これ 東京の和田先生から 言づかったずら。 228 00:28:28,628 --> 00:28:34,700 「貴殿の観測 国民周知の事となれり➡ 229 00:28:34,700 --> 00:28:39,572 健闘祈る 様子知らせよ」。 230 00:28:39,572 --> 00:28:42,575 和田先生が…。 231 00:28:42,575 --> 00:28:47,213 ほかには何か 家から手紙などは? 232 00:28:47,213 --> 00:28:54,086 それがよ 急に決まった登山でよ。 とんかく無事を確認してよ➡ 233 00:28:54,086 --> 00:28:58,724 これらの物を 渡してくんにゃあかと。 234 00:28:58,724 --> 00:29:02,228 それでは 今夜 手紙をしたためます。 235 00:29:02,228 --> 00:29:05,728 どうか お二人は ゆっくり休んで下さい。 236 00:29:11,737 --> 00:29:14,640 大丈夫か? 千代子。 237 00:29:14,640 --> 00:29:20,746 ♬~ 238 00:29:20,746 --> 00:29:24,617 寒いか? 薪をつぎ足そう。 239 00:29:24,617 --> 00:29:35,695 ♬~ 240 00:29:35,695 --> 00:29:39,565 だんだん ストーブも効かなくなってきたな。 241 00:29:39,565 --> 00:29:42,568 いよいよ 冬到来だ。 242 00:29:42,568 --> 00:30:01,721 ♬~ 243 00:30:01,721 --> 00:30:05,591 そんじゃあ おらっちは これで。 244 00:30:05,591 --> 00:30:08,591 ご苦労さまでした。 245 00:30:10,730 --> 00:30:16,602 そんでよ 奥さん。 鶴吉んとこ 女の子ずら。 246 00:30:16,602 --> 00:30:19,739 まあ それは うれしいお知らせだわ。 247 00:30:19,739 --> 00:30:23,739 おめでとうございますと お伝え下さい。 へえ。 248 00:30:25,611 --> 00:30:28,748 お体にゃ 気ぃ付けて。 249 00:30:28,748 --> 00:30:35,621 熊吉さんも お達者でね。 また お会いしましょう。 250 00:30:35,621 --> 00:30:39,621 さあ 天気が変わらぬうちに 早く。 251 00:30:59,712 --> 00:31:02,648 つらかったろう 千代子。 252 00:31:02,648 --> 00:31:04,648 千代子! 253 00:31:09,789 --> 00:31:12,692 ひどい熱だ。 254 00:31:12,692 --> 00:31:19,692 もう誰にも はばかる事はない。 ゆっくり休め。 立てるか? 255 00:31:28,808 --> 00:31:31,711 すみません。 256 00:31:31,711 --> 00:31:36,615 結局 足手まといに。 257 00:31:36,615 --> 00:31:39,752 申し訳ありません。 258 00:31:39,752 --> 00:31:43,622 いいから とにかく休め。 259 00:31:43,622 --> 00:31:47,622 治るまで決して動くな。 いいな。 260 00:31:56,769 --> 00:32:36,242 ♬~ 261 00:32:36,242 --> 00:32:40,112 さあ 千代子 懐炉だ。 これで温まれ。 262 00:32:40,112 --> 00:32:47,253 ♬~ 263 00:32:47,253 --> 00:32:50,156 とうとう 声が出なくなったか。 264 00:32:50,156 --> 00:32:53,156 どれ 口を開けてごらん。 265 00:32:56,762 --> 00:33:02,635 前より腫れてきてる。 やはり へんとう腺だ。 266 00:33:02,635 --> 00:33:06,772 これでは 食べ物も喉を通るまい。 267 00:33:06,772 --> 00:33:09,772 早く引くといいが…。 268 00:33:15,114 --> 00:33:38,814 (風の音) 269 00:34:07,766 --> 00:34:11,637 ひどい暴風雪だ。 270 00:34:11,637 --> 00:34:14,637 おい どうした? 271 00:34:25,784 --> 00:34:29,784 「喉の腫れ物を お切り取り下さいませ」。 272 00:34:42,735 --> 00:34:45,638 「このまま 放置致さば➡ 273 00:34:45,638 --> 00:34:49,638 私は 息詰まりて死ぬやもしれず」。 274 00:34:58,751 --> 00:35:01,654 俺は 素人だ。 275 00:35:01,654 --> 00:35:04,623 素人の俺が切れば➡ 276 00:35:04,623 --> 00:35:08,623 お前を殺してしまう事に なるかもしれん。 277 00:35:21,774 --> 00:35:25,277 「どのみち 死ぬなれば➡ 278 00:35:25,277 --> 00:35:28,180 あなた様の手にかかりて➡ 279 00:35:28,180 --> 00:35:31,180 死にとうございます」。 280 00:35:44,630 --> 00:36:16,629 ♬~ 281 00:36:16,629 --> 00:36:20,266 できるだけ 大きく口を開けろ。 282 00:36:20,266 --> 00:36:24,770 そして 痛くても 決して動くな。 283 00:36:24,770 --> 00:36:51,730 ♬~ 284 00:36:51,730 --> 00:36:58,604 うっ… ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 285 00:36:58,604 --> 00:37:02,741 ♬~ 286 00:37:02,741 --> 00:37:06,612 いいぞ 千代子。 血膿が出てる。 287 00:37:06,612 --> 00:37:10,616 あと数か所 腫れてる。 辛抱しきれるか? 288 00:37:10,616 --> 00:37:19,758 ♬~ 289 00:37:19,758 --> 00:37:26,632 ゴホッ ゴホッ ゴホッ… ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 290 00:37:26,632 --> 00:38:03,736 ♬~ 291 00:38:03,736 --> 00:38:09,608 かゆを作ってみたが あっという間に冷たくなる。 292 00:38:09,608 --> 00:38:13,746 梅干しも すっかり干からびて…。 293 00:38:13,746 --> 00:38:23,756 ♬~ 294 00:38:23,756 --> 00:38:29,756 下がらないな。 喉の腫れは 引いたのに。 295 00:38:32,564 --> 00:38:37,703 それとも 俺が しくじったか…。 296 00:38:37,703 --> 00:38:42,574 ♬~ 297 00:38:42,574 --> 00:38:46,712 聞こえるか? 俺の声が。 298 00:38:46,712 --> 00:38:52,584 ♬~ 299 00:38:52,584 --> 00:38:55,721 (園子) だから 心配ですって言ったの。 300 00:38:55,721 --> 00:39:00,221 お父様の前で 平気なふりばかりなさって。 301 00:39:03,595 --> 00:39:06,732 ごめんね 園子。 302 00:39:06,732 --> 00:39:13,732 もう あなたのもとに 帰れないかもしれない。 303 00:39:15,407 --> 00:39:20,707 お約束したでしょう 必ず お迎えに来るって。 304 00:39:22,748 --> 00:39:32,748 もし 私が死んだら お父様は どうなるのかしら? 305 00:39:35,694 --> 00:39:39,694 いってしまうの? お母様。 306 00:39:41,567 --> 00:39:45,704 (園子)私たちを置いて?➡ 307 00:39:45,704 --> 00:39:50,209 もう遊んで下さらないの? 308 00:39:50,209 --> 00:39:53,111 鶴さんは? 309 00:39:53,111 --> 00:39:57,082 一緒に折って下さらないの? 310 00:39:57,082 --> 00:40:01,720 ♬~ 311 00:40:01,720 --> 00:40:06,592 もう… 体が…。 312 00:40:06,592 --> 00:40:09,092 お母様! 313 00:40:11,230 --> 00:40:13,730 お母様! 314 00:40:20,239 --> 00:40:22,739 千代子。 315 00:40:24,743 --> 00:40:29,743 ほら 鶴だ 園子の。 316 00:40:31,617 --> 00:40:37,756 園子が待ってる。 早く元気を出せ。 317 00:40:37,756 --> 00:40:41,756 山の神だろう お前は。 318 00:40:45,631 --> 00:40:47,631 千代子。 319 00:40:53,772 --> 00:40:55,772 ありがとう。 320 00:40:58,644 --> 00:41:06,785 お前が来てくれて 俺は 随分救われた。 321 00:41:06,785 --> 00:41:14,785 観測も 飯も 飾ってくれた紅葉も。 322 00:41:18,797 --> 00:41:24,797 何より お前の笑った顔。 323 00:41:27,806 --> 00:41:31,806 1人だったら 今頃 俺は…。 324 00:41:39,751 --> 00:41:44,751 分かってる むちゃだった。 325 00:41:47,626 --> 00:41:53,765 そんな俺を心配してくれて➡ 326 00:41:53,765 --> 00:41:56,765 こんな所にまで…。 327 00:42:01,640 --> 00:42:03,640 千代子。 328 00:42:06,778 --> 00:42:09,681 頼む。 329 00:42:09,681 --> 00:42:12,681 このまま 逝くな。 330 00:42:14,653 --> 00:42:20,653 もう一度 目を覚まして この小屋を取りしきってくれ。 331 00:42:23,795 --> 00:42:25,795 頼む。 332 00:42:27,666 --> 00:42:29,668 逝くな。 333 00:42:29,668 --> 00:42:36,742 ♬~ 334 00:42:36,742 --> 00:42:39,645 (園子)お母様。 335 00:42:39,645 --> 00:42:46,251 しっかりなさって。 ねえ 何のために お山にいらしたの? 336 00:42:46,251 --> 00:42:53,759 お父様を助けるため 一緒に おうちに帰るためでしょう? 337 00:42:53,759 --> 00:42:56,261 生きて! 338 00:42:56,261 --> 00:42:59,765 戻ってらして! 339 00:42:59,765 --> 00:43:02,668 お母様! 340 00:43:02,668 --> 00:43:11,668 ♬~ 341 00:43:23,789 --> 00:43:25,789 園子…。 342 00:43:32,597 --> 00:43:39,597 そうね… 園子…。 343 00:43:44,109 --> 00:43:46,609 声が…。 344 00:44:04,763 --> 00:44:14,773 ♬~ 345 00:44:14,773 --> 00:44:16,773 これ…。 346 00:44:19,644 --> 00:44:25,784 そうだ 園子が待ってる。 347 00:44:25,784 --> 00:44:32,591 ♬~ 348 00:44:32,591 --> 00:44:37,591 夢でね… 園子が…。 349 00:44:39,731 --> 00:44:41,731 夢? 350 00:44:44,603 --> 00:44:47,603 怒るのよ。 351 00:44:49,741 --> 00:44:57,616 あなたの前で 無理して➡ 352 00:44:57,616 --> 00:45:01,753 平気なふりして…。 353 00:45:01,753 --> 00:45:04,753 だから こんな事にって。 354 00:45:08,627 --> 00:45:11,627 園子が そんな事を? 355 00:45:13,765 --> 00:45:19,571 通じないのね ここは。 356 00:45:19,571 --> 00:45:23,775 さあ 水を。 357 00:45:23,775 --> 00:45:29,281 ♬~ 358 00:45:29,281 --> 00:45:32,184 ゴホッ ゴホッ…。 359 00:45:32,184 --> 00:45:38,723 ♬~ 360 00:45:38,723 --> 00:45:47,732 平気なふりや 空元気… 通じない。 361 00:45:47,732 --> 00:45:52,604 ♬~ 362 00:45:52,604 --> 00:45:57,604 ああ そういう所だ。 363 00:46:00,745 --> 00:46:06,745 でも あの夕日。 364 00:46:10,755 --> 00:46:16,755 ほかでは とても見られない。 365 00:46:20,765 --> 00:46:26,638 ほかの人は 味わえない。 366 00:46:26,638 --> 00:46:38,717 ♬~ 367 00:46:38,717 --> 00:46:44,589 あなたが夫で よかった。 368 00:46:44,589 --> 00:46:49,728 ♬~ 369 00:46:49,728 --> 00:46:56,601 一緒にいられて よかった。 370 00:46:56,601 --> 00:47:09,748 ♬~ 371 00:47:09,748 --> 00:47:15,748 確かに 大変な土産話が出来たな。 372 00:47:18,757 --> 00:47:24,757 妻の喉を突く夫は そうはいない。 373 00:47:26,631 --> 00:47:29,768 本当 ええ。 374 00:47:29,768 --> 00:47:35,573 きっと みんな 驚きますね。 375 00:47:35,573 --> 00:47:43,715 ♬~ 376 00:47:43,715 --> 00:47:46,618 帰ったら 話そう。 377 00:47:46,618 --> 00:47:50,588 そうですね。 378 00:47:50,588 --> 00:47:56,728 帰ったら… 園子に。 379 00:47:56,728 --> 00:48:21,728 ♬~ 380 00:48:23,755 --> 00:48:29,627 (とみ子)琴子! 本当に あなたっていう人は…! 381 00:48:29,627 --> 00:48:31,563 ≪(戸が開く音) 382 00:48:31,563 --> 00:48:37,202 ≪(勝良)これ 何を騒いでいる? 玄関先まで聞こえるぞ! 383 00:48:37,202 --> 00:48:41,706 何だ これは? 手紙ですよ 糸子姉さんからの。 384 00:48:41,706 --> 00:48:46,211 園子が 風邪ですって。 風邪? 悪いのか? 385 00:48:46,211 --> 00:48:51,082 いえ ほんの鼻風邪程度ですって。 少し長引いてるらしいんですけど。 386 00:48:51,082 --> 00:48:55,720 心配だな。 こちらに呼び戻すか? 387 00:48:55,720 --> 00:48:59,591 でも 汽車や船を乗り継いでの 長旅になりますから➡ 388 00:48:59,591 --> 00:49:02,591 あちらで治した方が。 ≪(割れる音) 389 00:49:17,742 --> 00:49:21,246 (只圓) 何て言うてきた? 野中家は。 390 00:49:21,246 --> 00:49:23,181 (糸子)もうちょっと 気候がようなってから➡ 391 00:49:23,181 --> 00:49:25,750 連れてきたら どげんかって…。 392 00:49:25,750 --> 00:49:28,750 どのみち もう行けないわ。 393 00:49:30,622 --> 00:49:34,559 急に熱が出よったな。 394 00:49:34,559 --> 00:49:37,695 まあ 子どもには よくある事ですけん。 395 00:49:37,695 --> 00:49:41,695 もうしばらく 様子ば見ましょう。 396 00:49:51,709 --> 00:49:56,581 (糸子)きっと お母ちゃまも 今頃 頑張っとるけん。 397 00:49:56,581 --> 00:49:59,584 だから 園子ちゃんも➡ 398 00:49:59,584 --> 00:50:04,722 あんまり 心配かけたらいけんよ。 ねっ。➡ 399 00:50:04,722 --> 00:50:08,722 早う ようならんとね。 400 00:50:11,596 --> 00:50:21,739 ♬~ 401 00:50:21,739 --> 00:50:26,739 (園子)よかった お母様 お元気になって。 402 00:50:29,614 --> 00:50:31,614 園子。 403 00:50:35,753 --> 00:50:39,624 園子 心配かけたわね。 404 00:50:39,624 --> 00:50:45,624 もう大丈夫。 心配かけて ごめんなさい。 405 00:50:48,766 --> 00:50:55,640 うれしかったわ こうして あなたと話せて。 406 00:50:55,640 --> 00:51:00,640 見て頂きたかったの。 え? 407 00:51:02,780 --> 00:51:06,651 お母様に 私の大きくなったところを➡ 408 00:51:06,651 --> 00:51:10,655 今のうちに 見て頂きたくて。 409 00:51:10,655 --> 00:51:14,792 それ どういう…。 410 00:51:14,792 --> 00:51:23,801 ♬~ 411 00:51:23,801 --> 00:51:26,304 園子 ねえ 待って。 412 00:51:26,304 --> 00:51:28,239 園子! 413 00:51:28,239 --> 00:51:31,739 (風の音) 414 00:51:34,746 --> 00:51:39,617 どうした? また 夢でも見たか? 415 00:51:39,617 --> 00:51:44,756 いえ… 何でも。 416 00:51:44,756 --> 00:51:58,756 ♬~ 417 00:52:02,774 --> 00:52:09,647 12月に入ると 最低気温が 零下20度を超える日が続き➡ 418 00:52:09,647 --> 00:52:14,647 野中観測所は 厚い氷の壁に包まれた。 419 00:52:17,789 --> 00:52:22,789 熊吉が運んでくれた野菜も 残り僅かになっていた。 420 00:52:26,798 --> 00:52:31,636 ≪うっ うっ うっ… うん! 421 00:52:31,636 --> 00:52:36,636 到さん。 待ってろ すぐ終わる! 422 00:52:40,245 --> 00:52:43,147 敷居を削る! 423 00:52:43,147 --> 00:52:49,754 敷居を? このままでは 扉が開かなくなる! 424 00:52:49,754 --> 00:52:53,625 そうなったら 本当に閉じ込められてしまう! 425 00:52:53,625 --> 00:52:57,625 内側から引けば 簡単に開くように。 426 00:53:01,766 --> 00:54:01,259 ♬~ 427 00:54:01,259 --> 00:54:04,762 寒くて寝られないか? 428 00:54:04,762 --> 00:54:23,781 ♬~ 429 00:54:23,781 --> 00:54:25,717 温かい。 430 00:54:25,717 --> 00:54:33,591 ♬~ 431 00:54:33,591 --> 00:54:37,228 (割れる音) 432 00:54:37,228 --> 00:54:39,728 電池が…! 433 00:54:52,710 --> 00:54:56,710 割れてしまったの? 電池が。 434 00:55:00,752 --> 00:55:04,752 そしたら 風力計は? 435 00:55:07,625 --> 00:55:13,765 気圧も駄目 風速も駄目…。 436 00:55:13,765 --> 00:55:16,765 もう 気温しか…。 437 00:55:20,638 --> 00:55:24,638 そんなの 気象観測と言えるのか? 438 00:55:29,247 --> 00:55:33,718 ♬~ 439 00:55:33,718 --> 00:55:38,718 なに 電池は まだある。 440 00:55:41,592 --> 00:55:44,592 やれる事をやるだけだ。 441 00:55:47,732 --> 00:55:50,635 表の様子を見てくる。 442 00:55:50,635 --> 00:56:08,753 ♬~ 443 00:56:08,753 --> 00:56:11,656 ≪(倒れる音) 444 00:56:11,656 --> 00:56:25,770 ♬~ 445 00:56:25,770 --> 00:56:28,272 どうなさったの? 446 00:56:28,272 --> 00:56:31,175 しっかりして 到さん! 447 00:56:31,175 --> 00:56:34,712 どうなさったの? しっかりして! 448 00:56:34,712 --> 00:56:38,712 到さん! ねえ 到さん! 449 00:57:01,739 --> 00:57:09,614 ♬「短すぎる 秋の日差し」 450 00:57:09,614 --> 00:57:18,189 ♬「浴びて輝く 横顔を」 451 00:57:18,189 --> 00:57:27,265 ♬「今まぶたに 焼き付けよう」 452 00:57:27,265 --> 00:57:35,706 ♬「二度と 忘れないために」 453 00:57:35,706 --> 00:57:43,581 ♬「嬉しいことも 悲しいことも」 454 00:57:43,581 --> 00:57:51,722 ♬「すべてが 愛しくて」 455 00:57:51,722 --> 00:57:56,594 ♬「二人にしか わからぬ」 456 00:57:56,594 --> 00:58:01,232 ♬「言葉を超えた 言葉」 457 00:58:01,232 --> 00:58:08,739 ♬「今日もまた 交し合うの」 458 00:58:08,739 --> 00:58:13,244 ♬「二人を 分かつ時が」 459 00:58:13,244 --> 00:58:17,748 ♬「たとえ 巡り来ようと」 460 00:58:17,748 --> 00:58:24,748 ♬「永遠に 生き続ける愛」