1 00:00:01,360 --> 00:00:02,810 (リカ)いいんですか? 社長。→ 2 00:00:02,810 --> 00:00:05,680 あのカメラマン 今風の イケメンって感じで。 3 00:00:05,680 --> 00:00:08,740 (悠里)二度と 会わないで。 (宇津木)二度と連絡は取りません。 4 00:00:08,740 --> 00:00:12,740 (宇津木)僕の方からは。 (晶)過ちを 犯してしまう?→ 5 00:00:12,740 --> 00:00:17,750 それなら 心配いらない。 これは 過ちなんかじゃない。 6 00:00:17,750 --> 00:00:22,750 (宇津木)僕の父親は 早乙女 修一です。 自殺した。 7 00:00:22,750 --> 00:00:24,760 (辰也)てめえ 人の娘の気持ち 何だと思ってんだよ! 8 00:00:24,760 --> 00:00:27,760 (悠里)要するに 何がしたいの? 9 00:00:27,760 --> 00:00:29,760 (宇津木)DNA鑑定です。 10 00:00:35,770 --> 00:00:38,770 (修一)《家族は 励みになるっていうけど→ 11 00:00:38,770 --> 00:00:41,770 俺は ちょっと 考え方 違うかな》→ 12 00:00:41,770 --> 00:00:45,780 《頑張れるだろうけど 戦うことは できないだろ》→ 13 00:00:45,780 --> 00:00:50,780 《だから 子供できたら バトン 渡すってことじゃないか》→ 14 00:00:50,780 --> 00:00:54,790 《もう 俺は いいから その子が 戦えるように》 15 00:01:07,730 --> 00:01:12,740 僕は 約束を守りましたよ。 晶ちゃんを 家に帰した。 16 00:01:12,740 --> 00:01:16,740 (修一)《子供? どっちが ほしいかって?》→ 17 00:01:16,740 --> 00:01:22,750 《俺は 早乙女の長男だから。 まあ そういうの抜きにしても→ 18 00:01:22,750 --> 00:01:27,750 やっぱり キャッチボールしたいじゃん。 息子とはさ》 19 00:01:27,750 --> 00:01:30,750 口を開けて。 えっ? 20 00:01:32,760 --> 00:01:35,760 あなたの DNAを採らせて。 21 00:01:46,770 --> 00:01:51,770 約束は わたしも守るわ。 22 00:01:54,780 --> 00:01:56,780 (子供)《これ》 (子供)《みんなで 作ったの》→ 23 00:01:56,780 --> 00:02:01,720 《一生懸命 作ったんだ》 (修一)《おっ。 ありがとう》 24 00:02:03,720 --> 00:02:06,720 ありがとうございます。 25 00:02:39,320 --> 00:02:41,320 ありがとう。 26 00:02:43,320 --> 00:02:45,320 (リカ)あのう 社長。→ 27 00:02:45,320 --> 00:02:48,330 保坂さんは いつごろから 社長の運転手を? 28 00:02:48,330 --> 00:02:50,330 もとは 父の運転手さんでね。 29 00:02:50,330 --> 00:02:53,330 わたしに 付いてるのは かれこれ 20年近くになるかしら。 30 00:02:53,330 --> 00:02:55,330 (リカ)無口な方ですよね。 31 00:02:55,330 --> 00:03:01,270 あの人は わたしの送迎が どんなに早くても 深夜でも→ 32 00:03:01,270 --> 00:03:03,270 不平不満は 一切 漏らさないわ。 33 00:03:03,270 --> 00:03:07,040 というよりも 社長。 わたし 保坂さんが 口を利いたとこ→ 34 00:03:07,050 --> 00:03:08,670 まだ 一度も 見たことがないんです。 35 00:03:08,670 --> 00:03:10,670 わたしだって かれこれ 20年近く 聞いてないわよ。 36 00:03:10,670 --> 00:03:12,670 ええーっ。 ええーっ。 37 00:03:12,670 --> 00:03:14,680 何よ。 その コントみたいな リアクション。 38 00:03:14,680 --> 00:03:18,680 指輪なさってますから 結婚してるんですよね? 39 00:03:18,680 --> 00:03:20,680 そうねぇ。 わたしだったら耐えられないです。 40 00:03:20,680 --> 00:03:22,680 無口な だんなさんって。 41 00:03:22,680 --> 00:03:24,690 本来 男の脳はね→ 42 00:03:24,690 --> 00:03:28,690 何か 結論づけられる会話しか したがらないらしいわ。 43 00:03:28,690 --> 00:03:31,690 対して 女は とにかく しゃべることに 意味がある。 44 00:03:31,690 --> 00:03:34,700 少なくとも カワイイとか 愛してるとか→ 45 00:03:34,700 --> 00:03:36,700 聞いたら 返してほしいですよね。 46 00:03:36,700 --> 00:03:39,700 あなた そんなこと いちいち 男に聞くの? 47 00:03:39,700 --> 00:03:42,700 確認ですよ。 確認。 日々の 愛情確認です。 48 00:03:42,700 --> 00:03:45,710 男の おしゃべりは 不誠実の証しともいうわ。 49 00:03:45,710 --> 00:03:48,710 9割は 嘘だから。 そうなんですか。 50 00:03:48,710 --> 00:03:51,710 だから まじめや 誠実さを 測るには→ 51 00:03:51,710 --> 00:03:53,710 無口な人の方が 信用できるということよ。 52 00:03:53,710 --> 00:03:55,580 でも それだと→ 53 00:03:55,580 --> 00:03:58,580 自分に愛情がないと判断する 女の価値観とは→ 54 00:03:58,580 --> 00:04:00,600 永遠に交わることのない テーマね。 55 00:04:00,600 --> 00:04:02,770 だって つまらないじゃないですか。 56 00:04:02,770 --> 00:04:05,770 一緒にいて 会話が弾まないと。 オウムを飼いなさい。 57 00:04:05,770 --> 00:04:08,770 カワイイとか 愛してるとか 返してほしいなら。 58 00:04:08,770 --> 00:04:12,780 そんなぁ。 気持ち こもってないですよ。 オウムじゃ。 59 00:04:12,780 --> 00:04:16,780 そんなぁ。 バカね。 男の言葉に 気持ちなんか こもってないわよ。 60 00:04:16,780 --> 00:04:20,780 言葉より 態度よ。 いかに 汗を かいてくれるかよ。 61 00:04:20,780 --> 00:04:22,790 でも 社長だって 言われたくないですか? 62 00:04:22,790 --> 00:04:25,790 奇麗だとか 愛してるとか。 嘘でも。 63 00:04:30,790 --> 00:04:34,800 フフフ。 社長。 カワイイです。 64 00:04:34,800 --> 00:04:36,800 オウム 飼おうかしら。 65 00:04:42,810 --> 00:04:44,810 (辰也)ああ! お前 うるせえよ! お前。 近所迷惑だろ。 66 00:04:44,810 --> 00:04:49,810 (廉)久々 引っ張りだしたからさ。 そのうち いい音 出るから。 67 00:04:49,810 --> 00:04:52,820 何なんですか? いったい。 68 00:04:52,820 --> 00:04:54,820 週末 慰問に行くんだよ。 慰問? 69 00:04:54,820 --> 00:04:58,820 刑務所の 受刑者の前で 演奏するらしいんだよ。 70 00:04:58,820 --> 00:05:01,330 ああ。 ボランティアですか。 71 00:05:01,330 --> 00:05:03,330 (廉)そう。 早乙女ファミリー みんなでね。 72 00:05:03,330 --> 00:05:05,330 ってことは 社長も? あれ? 73 00:05:05,330 --> 00:05:07,340 母さんのハープ 聴いたことないの?→ 74 00:05:07,340 --> 00:05:09,340 会社のラウンジに 置いてあるでしょ。 75 00:05:09,340 --> 00:05:11,340 ただの飾りだと 思ってました。 76 00:05:11,340 --> 00:05:13,340 洸兄は チェロ。 晶は フルートを吹く。 77 00:05:13,340 --> 00:05:16,340 で 俺が ほらを吹くと。 ぴったりですね。 78 00:05:16,340 --> 00:05:18,350 でしょ。 (廉)リカさんも ピアノくらいは→ 79 00:05:18,350 --> 00:05:21,350 習ってたでしょ? ええ まあ。 小さいときは。 80 00:05:21,350 --> 00:05:27,360 ふーん。 だけどなぁ 究極の楽器は→ 81 00:05:27,360 --> 00:05:30,360 女の肉体だっていうよ。 (廉)それ どういう意味? 82 00:05:30,360 --> 00:05:33,360 がきには まだ 早えよ。 ねえ。 リカちゃん! フフフ。 83 00:05:33,360 --> 00:05:36,360 また やらしい目で わたしを 見ないでください! 84 00:05:36,360 --> 00:05:38,370 ♪♪(バイオリンの演奏) 85 00:05:38,370 --> 00:05:40,370 (廉)だんだん 思い出してきた。 86 00:05:44,370 --> 00:05:47,380 社長。 受刑者の前で また うたうんでしょうね。 87 00:05:47,380 --> 00:05:49,380 人生は 何度でも やり直しが利く…。 88 00:05:49,380 --> 00:05:56,380 ♪♪(廉と辰也の ハミング) 89 00:05:56,380 --> 00:06:00,400 皆さん 涙を流して 心が 洗われていく。 90 00:06:02,320 --> 00:06:06,330 早乙女ファミリーの 愛の力で! 91 00:06:18,340 --> 00:06:24,350 (晶)嘘よ。 そんなこと 嘘。 92 00:06:24,350 --> 00:06:28,350 (丈治)もともと あいつの目的は これだったんだ。 93 00:06:28,350 --> 00:06:33,350 修一さんの息子。 その証明を。 94 00:06:33,350 --> 00:06:37,350 (晶)だったら どうして わたしに? 95 00:06:44,370 --> 00:06:48,370 普通に現れて そんな要求したら→ 96 00:06:48,370 --> 00:06:51,370 警察でも 呼ばれるのが 落ちだろ。 97 00:06:53,370 --> 00:06:57,380 わたしを…。 そうね。 98 00:06:57,380 --> 00:07:00,380 だましていたことになる。 99 00:07:05,320 --> 00:07:07,320 (洸)晶! 100 00:07:10,320 --> 00:07:13,330 (テーブルを たたく音) 101 00:07:13,330 --> 00:07:18,330 よかったのか? こんなこと 晶に伝えて。 102 00:07:18,330 --> 00:07:20,330 (洸)そうですよ 母さん。 何も。 103 00:07:20,330 --> 00:07:23,340 後で 知った方が ショックを 受けるわよ。 104 00:07:23,340 --> 00:07:26,340 それに 晶は 知る権利がある。 105 00:07:28,340 --> 00:07:34,350 こんなもの。 時間と金の無駄だと 思うけどね。 106 00:07:34,350 --> 00:07:36,350 とにかく 調べて。 107 00:07:36,350 --> 00:07:42,360 母さんは もしかしたらと 思ってるんですね? 108 00:07:42,360 --> 00:07:46,150 わたしは あなたたちに→ 109 00:07:46,150 --> 00:07:48,990 胸騒ぎがすると 言ったことが あったわね。 110 00:07:48,990 --> 00:07:50,520 ええ。 111 00:07:50,520 --> 00:07:55,530 それは もしかしたら そういうことなのかもしれない。 112 00:07:55,530 --> 00:07:57,530 兄さんの息子を前に→ 113 00:07:57,530 --> 00:08:04,470 わたし自身の 早乙女の血脈が ざわめいたのかも。 114 00:08:04,470 --> 00:08:06,470 (スタッフ)お疲れさまでした。 (宇津木)お疲れさまです。 115 00:08:06,470 --> 00:08:09,470 (スタッフ)お疲れでした。 (宇津木)お疲れさまでした。 116 00:08:14,480 --> 00:08:19,480 晶。 どうしたの? こんなとこに。 117 00:08:22,490 --> 00:08:29,500 ひどいと思う。 わたしを だましてたことは。 118 00:08:29,500 --> 00:08:32,500 ものすごく ひどいと思う。 119 00:08:34,500 --> 00:08:36,500 聞いたんだね? 120 00:08:36,500 --> 00:08:41,510 (晶)ひっぱたいて ふざけないで 何だと思ってるのよって。→ 121 00:08:41,510 --> 00:08:45,510 最初は 頭にきて そうしようと思った。 122 00:08:45,510 --> 00:08:48,520 (宇津木)構わないよ。 それで 気が済むなら。 123 00:08:48,520 --> 00:08:51,520 気なんか 済まないわよ! 124 00:08:54,520 --> 00:08:58,530 そうだね。 すまない。 125 00:08:58,530 --> 00:09:01,530 だけど…。 126 00:09:06,470 --> 00:09:16,480 だけどね そのことは もういいと 考え直したの。 127 00:09:16,480 --> 00:09:20,480 始まりは どうであれ→ 128 00:09:20,480 --> 00:09:27,480 今 あなたは わたしを どう思っているの? 129 00:09:32,490 --> 00:09:35,490 それが 知りたくて。 130 00:09:38,500 --> 00:09:41,500 あなたの口から 聞きたくて。 131 00:09:44,510 --> 00:09:52,510 不安で 涙が出ちゃうの。 132 00:10:09,530 --> 00:10:16,540 ごめんよ。 ホントに ごめん。 133 00:10:16,540 --> 00:10:18,540 (晶)ずるいよ。 134 00:10:20,540 --> 00:10:24,550 そんなんじゃないって 言ったでしょ。→ 135 00:10:24,550 --> 00:10:28,550 わたしが 言ってほしい言葉は。 136 00:10:28,550 --> 00:10:31,550 俺は…。 137 00:10:36,560 --> 00:10:38,560 俺は…。 138 00:10:41,560 --> 00:10:43,560 何だろう? 俺。 139 00:10:43,560 --> 00:10:47,570 自分で 自分のことが 分かんなくなっちまった。 140 00:11:05,520 --> 00:11:07,520 ごめんなさいね。 141 00:11:07,520 --> 00:11:09,520 丈治には 慰問のことは 内緒にしておきたいの。 142 00:11:09,520 --> 00:11:11,520 分かってます。 143 00:12:26,620 --> 00:12:29,620 (晶)《あなたが 早乙女だったら→ 144 00:12:29,620 --> 00:12:34,620 わたしたちは いとこということになってしまうのね》 145 00:12:34,620 --> 00:12:36,620 (宇津木)《そうだね》 146 00:12:38,630 --> 00:12:40,630 (晶)《付き合うことは できない》 147 00:12:48,640 --> 00:12:52,640 わたしは とても 複雑な気持ちよ。 148 00:12:54,640 --> 00:12:58,650 あなたの望みが かなうといい。→ 149 00:12:58,650 --> 00:13:01,650 でも このことだけは かなわないでほしい。 150 00:13:03,650 --> 00:13:07,660 そんなふうに 思ってしまうの。 151 00:13:07,660 --> 00:13:10,660 (丈治)彼の母親は ちゃんと 結婚してる。→ 152 00:13:10,660 --> 00:13:14,660 宇津木 裕也という やくざ者だな 父親は。→ 153 00:13:14,660 --> 00:13:18,690 薬物売買 強盗 傷害 何でもありだ。 154 00:13:18,690 --> 00:13:20,600 もし 兄さんと 関係があったとしたら→ 155 00:13:20,600 --> 00:13:23,610 母親と 不倫していたと いうことになる。 156 00:13:23,610 --> 00:13:25,610 不倫!? 157 00:13:25,610 --> 00:13:27,220 あっ。 すいません。 158 00:13:27,220 --> 00:13:31,230 あり得ないだろ。 第一 どこで 出会ったって いうんだよ? 159 00:13:31,230 --> 00:13:34,230 母親は 伊豆のホテル街の コンパニオンだった。 160 00:13:34,230 --> 00:13:37,230 とにかく 母親と会ってみるわ。 161 00:13:37,230 --> 00:13:41,240 そいつは どうかな? 無駄だと思うけど。 162 00:13:41,240 --> 00:13:44,240 どうして? 亡くなってると いうことは ないでしょ。 163 00:13:44,240 --> 00:13:46,240 口は利かないぜ。 164 00:13:46,240 --> 00:13:50,550 保坂さんと 一緒ですね。 でも 女性で 無口って珍しい。 165 00:13:50,550 --> 00:13:52,250 ♪♪(フルートの演奏) 保坂さんと 一緒ですね。 でも 女性で 無口って珍しい。 166 00:13:52,250 --> 00:13:56,560 言い直すよ。 利かないんじゃなくて→ ♪♪(フルートの演奏) 167 00:13:56,560 --> 00:13:57,250 言い直すよ。 利かないんじゃなくて→ 168 00:13:57,250 --> 00:13:59,250 利けないんだ。 169 00:13:59,250 --> 00:14:09,260 ♪♪~ 170 00:14:09,260 --> 00:14:13,270 (宇津木)変顔して 変顔。 (晶)えっ!? 171 00:14:13,270 --> 00:14:15,270 (シャッター音) 172 00:14:15,270 --> 00:14:19,210 (宇津木)ハハハ! もう1回。 (シャッター音) 173 00:14:19,210 --> 00:14:22,210 ほら。 ハハハ。 (晶)ハハハ。 174 00:14:22,210 --> 00:14:24,210 はい。 交代 交代。 (宇津木)えーっ!? 175 00:14:24,210 --> 00:14:27,210 (晶)いくよ。 (シャッター音) 176 00:14:27,210 --> 00:14:29,210 (晶)何? その顔。 177 00:14:31,220 --> 00:14:34,220 あなた 不倫したこと あるわね? 178 00:14:34,220 --> 00:14:36,220 いえ。 そんな。 179 00:14:36,220 --> 00:14:41,230 さっき 身に覚えがあるという 反応。 見逃さないわよ。 180 00:14:41,230 --> 00:14:44,230 ハハッ。 すいません 社長。 一度だけです。 181 00:14:44,230 --> 00:14:46,230 一度あれば 十分よ。 182 00:14:46,230 --> 00:14:49,240 前の会社に 入りたてのとき 親会社の部長さんと。 183 00:14:49,240 --> 00:14:51,240 新入社員は まず 仕事でしょう。 184 00:14:51,240 --> 00:14:55,240 仕事のことで 色々 相談 乗っていただいてるうちに つい。 185 00:14:55,240 --> 00:14:57,240 あなたの 「つい」は 聞き飽きたわ。 186 00:14:57,240 --> 00:15:00,250 結婚しているという かせで 盛り上がったというか。 187 00:15:00,250 --> 00:15:03,250 自分のものには ならない もどかしさが。 188 00:15:03,250 --> 00:15:05,250 会えない時間が 愛を育てるというか。 189 00:15:05,250 --> 00:15:07,250 そんなもの 愛じゃないでしょう。 190 00:15:07,250 --> 00:15:10,260 はい 社長。 そんなもの 愛じゃなかったです。 191 00:15:10,260 --> 00:15:12,260 奥さんの立場からいえば 最低よ。 192 00:15:12,260 --> 00:15:15,260 あっ。 いえ 社長。 その方 奥さんは いません。 193 00:15:15,260 --> 00:15:17,260 結婚してるって 言ったじゃない。 194 00:15:17,260 --> 00:15:19,200 ええ。 ですから だんなさんは います。 195 00:15:19,200 --> 00:15:23,200 ちょっと待って。 あなたが言う 部長っていうのは→ 196 00:15:23,200 --> 00:15:27,210 男じゃないの? いえ。 女性です。 197 00:15:27,210 --> 00:15:31,210 つまり あなたは 同性同士で そういう関係に? 198 00:15:31,210 --> 00:15:35,220 また そこにも 一つ かせがあって盛り上がるというか。 199 00:15:35,220 --> 00:15:37,220 分かってるの? あなた。 200 00:15:37,220 --> 00:15:40,220 今 とても 恐ろしい告白をしてるのよ。 201 00:15:40,220 --> 00:15:43,220 はい 社長。 そのことで→ 202 00:15:43,220 --> 00:15:46,230 社長の わたしを見る目が 変わるのが つらいです。 203 00:15:46,230 --> 00:15:48,230 変わるわよ。 がら変わりよ。 204 00:15:48,230 --> 00:15:51,230 おちおち あなたのそばで 上着も 脱げないわよ。 205 00:15:51,230 --> 00:15:54,230 部長! …じゃなくて 社長! 206 00:15:54,230 --> 00:15:57,230 やめてよ その猫なで声。 鳥肌 ぶわーよ。 207 00:15:59,240 --> 00:16:02,240 ハハハ。 冗談ですよ 社長。 208 00:16:02,240 --> 00:16:06,250 昨日 読んだ レディコミです。 わたし 極めて ノーマルですから。 209 00:16:06,250 --> 00:16:11,250 ハハッ。 あら? 社長 やだ。 210 00:16:11,250 --> 00:16:13,250 怒っちゃったんですか? 211 00:16:13,250 --> 00:16:16,260 かせよね。 はっ? 212 00:16:16,260 --> 00:16:20,190 晶も彼も いけないという かせで 盛り上がる。 213 00:16:20,190 --> 00:16:51,230 ♪♪~ 214 00:16:51,230 --> 00:16:56,230 (宇津木)いつの間にか まるで ミイラ取りが ミイラですよ。 215 00:16:58,230 --> 00:17:02,240 晶に あなたも 恋愛感情を? 216 00:17:02,240 --> 00:17:04,240 (宇津木)僕は 必死で抑えてますけどね。 217 00:17:04,240 --> 00:17:10,240 当然よ。 少なくとも 検査の結果が 出るまでは。 218 00:17:10,240 --> 00:17:12,240 分かってます。 219 00:17:15,250 --> 00:17:18,270 今日 あなたに来てもらったのは→ 220 00:17:18,270 --> 00:17:21,190 先に 望みを 聞いておきたいと 思ったから。 221 00:17:21,190 --> 00:17:24,190 望み? そうよ。 222 00:17:24,190 --> 00:17:29,200 これが 早乙女の 業務全般の概要よ。 223 00:17:29,200 --> 00:17:33,200 のんびりしたいと いうのなら 海外に 幾つかゴルフ場もある。 224 00:17:33,200 --> 00:17:36,200 そこのオーナーを 任せてもいい。 225 00:17:36,200 --> 00:17:40,210 取りあえずよ。 226 00:17:40,210 --> 00:17:44,210 それとも いきなり もっと中枢に 入りたい? 227 00:17:44,210 --> 00:17:46,210 ホールディングスの 取締のポジション。 228 00:17:46,210 --> 00:17:53,220 望めば 何でも可能よ。 早乙女の 正統な後継者ならば。 229 00:17:53,220 --> 00:18:00,220 当座のお金も 必要ね。 お母さんの治療費。 入院代も。 230 00:18:03,230 --> 00:18:06,230 そっちの方は もう 調べたんですね。 231 00:18:06,230 --> 00:18:09,240 ええ。 DVってやつですよ。 232 00:18:09,240 --> 00:18:14,240 薬中の親父が 母さんを殴って それで あんな姿に。 233 00:18:14,240 --> 00:18:18,210 ひどいわね。 あなたも そういう環境に。 234 00:18:18,210 --> 00:18:21,080 劣悪も いいとこでしょう。 235 00:18:21,080 --> 00:18:25,090 警察が 捕まえなかったら 俺が 親父 ぶっ殺してましたよ。 236 00:18:25,090 --> 00:18:31,090 ホントは あなたの お母さんと 話してみたかった。 237 00:18:31,090 --> 00:18:33,090 すでに 結婚していたなら→ 238 00:18:33,090 --> 00:18:35,100 兄は 不倫していたことに なるでしょ。 239 00:18:35,100 --> 00:18:40,100 そのころは 親父から 逃げてたそうです。 240 00:18:40,100 --> 00:18:44,100 伊豆に? 接点がないって いうんですか? 241 00:18:44,100 --> 00:18:47,110 場末のコンパニオンと スーパースターだった あなたの お兄さんとは。 242 00:18:47,110 --> 00:18:52,110 フフッ。 普通に考えれば 誰でも そう。 243 00:19:02,120 --> 00:19:06,130 母と あなたの お兄さんだ。 244 00:19:06,130 --> 00:19:10,130 合成じゃ ありませんよ。 何なら 専門家に確かめてください。 245 00:19:10,130 --> 00:19:12,130 それから…。 246 00:19:14,130 --> 00:19:17,130 俺は 別に 望みなんかない。 247 00:19:19,170 --> 00:19:22,180 ただ 父親が あんな くずじゃなかった。 248 00:19:22,180 --> 00:19:24,180 俺の父親は みんなが注目した 素晴らしい人だったと→ 249 00:19:24,180 --> 00:19:28,180 そう 証明したいだけなんです。 金なんか 要らない。 250 00:19:28,180 --> 00:19:30,180 金持ちは 何でもかんでも それで 済ませようとする。 251 00:19:30,180 --> 00:19:33,190 寄ってくる人間は みんな それ目当てだと 思ってる! 252 00:19:33,190 --> 00:19:35,190 俺は違う! 253 00:19:41,190 --> 00:19:43,200 違います。 254 00:20:00,210 --> 00:20:06,210 彼 兄さんの息子だと言うのよ。 255 00:20:09,220 --> 00:20:14,220 こんな 兄さんの顔 初めて 見たわ。 256 00:20:36,030 --> 00:20:39,030 (聖子)あっ。 あっ。 257 00:20:44,030 --> 00:20:50,120 わたし 聖子ちゃん。 お友達になりましょ。 258 00:20:50,120 --> 00:20:52,120 ≪(ノック) 259 00:20:52,120 --> 00:20:54,120 (聖子)あっ。 あっ。 あっ。 260 00:21:02,130 --> 00:21:05,140 (丈治)あれ? 社長は? 261 00:21:05,140 --> 00:21:09,140 あっ。 さあ? わたしは。 262 00:21:12,140 --> 00:21:16,150 「灯台下暗し」とは よく言ったもんだ。→ 263 00:21:16,150 --> 00:21:22,090 意外と近くにいる。 そう踏んで 調べていたけど。→ 264 00:21:22,090 --> 00:21:27,090 まさか 出入りの清掃会社の 契約社員だったとは。 265 00:21:32,100 --> 00:21:36,100 丹羽 聖子さんですよね? 266 00:21:38,100 --> 00:21:40,100 (聖子)あっ… あっ!? 267 00:21:46,110 --> 00:21:48,110 (丈治)待ちなさい! 268 00:21:53,120 --> 00:22:00,120 あああ…。 269 00:22:07,130 --> 00:22:09,130 ハッ! 270 00:22:09,130 --> 00:22:11,130 あっ。 おはようございます。 271 00:22:11,130 --> 00:22:14,140 (丈治)君 悠里と 一緒じゃないのか? 272 00:22:14,140 --> 00:22:16,140 今日は お休みを頂いて。 273 00:22:16,140 --> 00:22:19,140 せっかくなんで 体でも 鍛えようかと。 274 00:22:19,140 --> 00:22:23,080 でも あんまり 急にやると 筋肉痛になっちゃいますかね? 275 00:22:23,080 --> 00:22:26,080 晶はともかく 洸の姿も 見えないけど。 276 00:22:26,080 --> 00:22:31,090 ああ。 ですから 今日は 早乙女ファミリーは みんな一緒ですよ。 277 00:22:31,090 --> 00:22:36,090 (丈治)一緒!? 慰問に行かれたんです。 278 00:22:36,090 --> 00:22:41,100 刑務所の受刑者の前で 演奏されるらしいです。 279 00:22:41,100 --> 00:22:43,100 わたしも聴きたいって 言ったんですけど→ 280 00:22:43,100 --> 00:22:47,100 クラシックだと 眠くなるでしょって。 281 00:22:47,100 --> 00:22:49,110 まあ そのとおりなんですけど。 フフフ。 282 00:22:49,110 --> 00:22:52,110 (丈治)着替えて。 すぐに 追い掛けよう。 283 00:22:52,110 --> 00:22:54,110 えっ? わたし 今 着替えたばっかりですよ。 284 00:22:54,110 --> 00:22:57,110 悠里が 慰問など するはずがない。えっ? 285 00:22:57,110 --> 00:23:01,110 あいつが 犯罪者を 許すはずがない。 286 00:23:11,130 --> 00:23:13,130 [TEL]聞いていて。 287 00:23:19,140 --> 00:23:24,070 (丈治)子供のころ 悠里は 犯罪に 巻き込まれたことがある。 288 00:23:24,070 --> 00:23:28,080 えっ? 白昼 2人組の強盗が→ 289 00:23:28,080 --> 00:23:33,080 参宮橋の家に 押し込んできた。 そんなぁ。 それで? 290 00:23:33,080 --> 00:23:36,090 機転を利かせた 若い お手伝いさんが→ 291 00:23:36,090 --> 00:23:40,090 そのとき 悠里を ベッドの下に 隠した。 292 00:23:40,090 --> 00:23:43,090 ああ。 だから 社長は 無事で。 293 00:23:43,090 --> 00:23:48,100 だけど その 悠里を隠した お手伝いさんは→ 294 00:23:48,100 --> 00:23:53,100 そのとき 殺された。 それだけじゃない。 295 00:23:53,100 --> 00:23:59,110 その お手伝いさんは 結婚したばかりの新婚さんだった。 296 00:23:59,110 --> 00:24:04,110 わたし 何て言っていいか。 297 00:24:04,110 --> 00:24:08,110 何も言えない。 そうなるさ。 298 00:24:10,120 --> 00:24:12,120 保坂さんだ。 299 00:24:14,120 --> 00:24:17,130 その 新婚の だんなさんが。 300 00:24:46,090 --> 00:24:49,090 (丈治)それにしたって 明石さんだって→ 301 00:24:49,090 --> 00:24:54,100 そこらの事情 知ってるはずなのにどうして? 302 00:24:54,100 --> 00:24:56,100 蓮見さんが 聞いてたら…。 303 00:24:56,100 --> 00:25:00,100 当然 止めるさ。 大変なことになる。 304 00:25:00,100 --> 00:25:04,110 社長 きっと 保坂さんのために…。 305 00:26:01,120 --> 00:26:04,120 見た目にも ほほえましいほど 初々しく→ 306 00:26:04,120 --> 00:26:07,130 愛し合っていた 若い2人が いました。 307 00:26:07,130 --> 00:26:12,130 彼の方は 少し不器用だけど まじめで 誠実な人間です。 308 00:26:12,130 --> 00:26:16,140 ただ 真っすぐに 彼女を愛していました。 309 00:26:16,140 --> 00:26:18,140 彼女の方は 明るくて→ 310 00:26:18,140 --> 00:26:21,140 かいがいしく よく働く しっかり者です。 311 00:26:21,140 --> 00:26:27,150 やがて 2人は 前世から 決められていたように→ 312 00:26:27,150 --> 00:26:31,150 自然に結ばれ 結婚しました。 313 00:26:31,150 --> 00:26:37,160 ささやかな暮らしだけど 幸せな 幸せな2人。 314 00:26:37,160 --> 00:26:40,160 ところが ある日→ 315 00:26:40,160 --> 00:26:45,160 その幸せは 一瞬のうちに 奪われてしまいました。 316 00:26:47,170 --> 00:26:50,100 [TEL]彼女は 殺されたんです。→ 317 00:26:50,100 --> 00:26:54,110 白昼 入りこんできた 2人組の強盗によってです。→ 318 00:26:54,110 --> 00:26:57,110 彼女は 雇われていた家の 小さな女の子を→ 319 00:26:57,110 --> 00:26:59,110 隠すようにして守り→ 320 00:26:59,110 --> 00:27:03,120 ベッドの下で震える その子の目の前で 殺されました。 321 00:27:03,120 --> 00:27:06,120 [TEL]顔を見られたから。→ 322 00:27:06,120 --> 00:27:10,120 2人の強盗は ただ そんな理由で 彼女を殺しました。→ 323 00:27:10,120 --> 00:27:13,130 新婚ほやほやだった 彼女は→ 324 00:27:13,130 --> 00:27:18,130 何度も何度も 助けてくださいと 哀願しました。→ 325 00:27:18,130 --> 00:27:20,130 おそらく その間中 ずっと→ 326 00:27:20,130 --> 00:27:23,140 あの 不器用な 若いだんなさんの顔を→ 327 00:27:23,140 --> 00:27:27,140 思い浮かべていたことでしょう。 328 00:27:27,140 --> 00:27:30,140 知らせを聞いた 若い彼は→ 329 00:27:30,140 --> 00:27:36,150 涙すら こぼさず ただ ただ 言葉を失いました。 330 00:27:36,150 --> 00:27:40,150 喜びも悲しみも怒りも 全て 通り越して→ 331 00:27:40,150 --> 00:27:43,160 彼は ロボットに なってしまいました。 332 00:27:43,160 --> 00:27:48,180 感情を持ったまま 生きていくのは不可能だったからです。 333 00:27:48,180 --> 00:27:54,180 彼は 機械です。 もう 何も感じない。 334 00:27:59,110 --> 00:28:04,110 心の琴と書いて 心琴という言葉が あります。 335 00:28:04,110 --> 00:28:06,110 赤ちゃんは 生まれたとき→ 336 00:28:06,110 --> 00:28:09,120 心の中に ハープを 持たされています。 337 00:28:09,120 --> 00:28:12,120 それで 他者からの感情を 受け取れるようにです。 338 00:28:12,120 --> 00:28:17,120 そして成長して 自らも その弦を つま弾くことによって→ 339 00:28:17,120 --> 00:28:20,130 人と 交わっていきます。 ただ→ 340 00:28:20,130 --> 00:28:23,130 いけないことをすると その弦は もろく→ 341 00:28:23,130 --> 00:28:25,130 ぷつりと 切れてしまいます。 342 00:28:27,130 --> 00:28:31,140 人の悪口を言うと 切れる。 ♪♪(ハープの音) 343 00:28:31,140 --> 00:28:34,140 人をねたむと 切れる。 ♪♪(ハープの音) 344 00:28:34,140 --> 00:28:38,140 人をだますと 切れる。 ♪♪(ハープの音) 345 00:28:38,140 --> 00:28:41,150 傷つける。 奪う。 犯す。 ♪♪(ハープの音) 346 00:28:41,150 --> 00:28:45,150 そして 殺す。 ♪♪(ハープの音) 347 00:28:45,150 --> 00:28:50,090 そして ついには 奏でる弦が 1本も なくなってしまう。 348 00:28:50,090 --> 00:28:55,090 それが あなたたちよ。 349 00:29:00,100 --> 00:29:04,100 人は 過ちを犯しても 何度でも やり直せると 言う人がいます。 350 00:29:04,100 --> 00:29:06,110 わたしは そんな言葉を聞くたびに笑ってしまいます。 351 00:29:06,110 --> 00:29:10,110 それは 不慮の事故を 犯した人だけであって→ 352 00:29:10,110 --> 00:29:12,110 計画し あるいは 衝動でも→ 353 00:29:12,110 --> 00:29:16,110 悪意の存在した人間には 当てはまりはしない。 決して。 354 00:29:18,120 --> 00:29:20,120 多くの被害者遺族が→ 355 00:29:20,120 --> 00:29:23,120 絶望的な憤りを持って 会見します。 356 00:29:23,120 --> 00:29:26,130 もっと 重い罪を。 極刑をと。 357 00:29:26,130 --> 00:29:29,130 なぜ そんなにも 憤りが続くのかといえば→ 358 00:29:29,130 --> 00:29:34,130 それは 犯罪を犯す 人間たちの中には→ 359 00:29:34,130 --> 00:29:36,130 後悔がない人が いるからです。 360 00:29:38,140 --> 00:29:43,140 唯一の後悔は 捕まったことに対してだけ。 361 00:29:43,140 --> 00:29:47,150 裁判を 有利に導くための 吐き気のするような芝居。 362 00:29:47,150 --> 00:29:52,150 そんな芝居は 遺族たちには 全て 透けて見えるんです。 363 00:29:54,090 --> 00:29:58,090 生い立ちが どうだとか 親に愛されなかったとか→ 364 00:29:58,090 --> 00:30:00,090 社会に 見向きもされなかったとか→ 365 00:30:00,090 --> 00:30:03,100 うんざりするような 言い訳と 自己欺瞞。 366 00:30:03,100 --> 00:30:07,100 言っておきますが 同じような 環境に 押し込まれても。 367 00:30:07,100 --> 00:30:10,100 いいえ。 もっと 過酷な運命に さらされても→ 368 00:30:10,100 --> 00:30:14,110 多くの人は 犯罪など犯したりは 決して しない。 369 00:30:14,110 --> 00:30:18,110 他人を傷つけ だまし 奪い 殺す! 370 00:30:18,110 --> 00:30:20,110 そんなことは しない。 371 00:30:20,110 --> 00:30:23,120 薬物に手を染め お年寄りをだます 振り込め詐欺。 372 00:30:23,120 --> 00:30:28,120 強盗 強姦 殺人。 他人の尊厳を たやすく 奪えるのは→ 373 00:30:28,120 --> 00:30:30,120 赤ちゃんが持たされた ハープの弦が 1本も。 374 00:30:30,120 --> 00:30:33,130 もはや ただの1本も 残されてないから できることよ。 375 00:30:33,130 --> 00:30:35,130 まさか また つるのように→ 376 00:30:35,130 --> 00:30:39,130 弦が生えてくるとでも 思ってるの? 冗談じゃない! 377 00:30:39,130 --> 00:30:43,140 (受刑者)おーい! どうなってんだよ! 378 00:30:43,140 --> 00:30:45,140 かつて この国でも 島流しという 罰があったわ。 379 00:30:45,140 --> 00:30:48,160 わたしは 現代でも そうするべきだと 思っています。 380 00:30:48,160 --> 00:30:50,080 (受刑者)おい こら! 島流しが 無理なら→ 381 00:30:50,080 --> 00:30:53,080 自衛隊の下部組織に入れて 基地から 一歩も 外に出さない。 382 00:30:53,080 --> 00:30:56,080 わたしが 法務大臣なら そうも するでしょう。 383 00:30:56,080 --> 00:30:58,080 (怒鳴り声) 384 00:30:58,080 --> 00:31:00,090 (辰也)廉。 ちっと 晶 連れてけ。 (廉)でも…。 385 00:31:00,090 --> 00:31:03,090 母さんは 僕たちが守る。 (廉)分かった。 386 00:31:03,090 --> 00:31:06,090 (受刑者)くそ女! 人は なぜ 生まれるのか? 387 00:31:06,090 --> 00:31:09,100 言い尽くされて 答えのない 問いがある。 388 00:31:09,100 --> 00:31:11,100 だけど わたしは思う。 389 00:31:11,100 --> 00:31:15,100 赤ちゃんは ハープを手に 宿題を 持たされているのだと。 390 00:31:15,100 --> 00:31:18,100 自分以外の他人を その生涯で 一度でもいい。 391 00:31:18,100 --> 00:31:21,110 自分以上に 愛することが できるかという。 392 00:31:21,110 --> 00:31:25,110 その 人間としての尊厳を 利己主義を超えて 達成するため→ 393 00:31:25,110 --> 00:31:29,120 そのために わたしたちは 生まれて 生きていく。 394 00:31:29,120 --> 00:31:35,120 愛して 生ききってみせること。 あなたは その命題を放棄した。 395 00:31:35,120 --> 00:31:40,120 自分の利益 快楽しか 追求できない。 けだもの! 396 00:31:42,130 --> 00:31:45,130 [TEL]あなたは けだものよ! 397 00:31:50,070 --> 00:31:52,070 廉! 398 00:31:52,070 --> 00:31:56,080 (廉)ヤベえよ。 中 すごいことになってる。 399 00:31:56,080 --> 00:31:58,080 人権など 認めない。 400 00:31:58,080 --> 00:32:02,080 わたしは あなたたちに 人権など 絶対に認めない! 401 00:32:02,080 --> 00:32:04,080 (辰也)悠里。 もう限界だ。 行くぞ。 402 00:32:04,080 --> 00:32:08,090 まだよ。 まだ 言い足りないわ! (洸)母さん! 403 00:32:08,090 --> 00:32:10,090 (受刑者)ごちゃごちゃ うるせえんだよ。→ 404 00:32:10,090 --> 00:32:12,090 うわっ 痛っ。 405 00:32:12,090 --> 00:32:17,100 目を覚ませ 悠里。 行こう。 406 00:32:17,100 --> 00:32:20,100 丈治。 保坂さんは…。 分かってる。 407 00:32:20,100 --> 00:32:23,100 (受刑者)この くそ女! 408 00:32:23,100 --> 00:32:28,110 明石さん。 洸。 悠里を。 (辰也)行くぞ。 409 00:32:28,110 --> 00:32:31,110 (受刑者)逃げんのかよ。 おい。 (受刑者)待て こら! 410 00:32:31,110 --> 00:32:48,140 ♪♪~ 411 00:32:53,070 --> 00:32:55,070 (辰也)よう。 412 00:32:57,070 --> 00:32:59,070 (丈治)冗談じゃないっすよ。 (辰也)大変? 後処理。 413 00:32:59,070 --> 00:33:01,070 (丈治)聞き付けた いろんなところから→ 414 00:33:01,070 --> 00:33:06,080 抗議の電話 鳴りっ放しですよ。 法務省からも。 415 00:33:06,080 --> 00:33:09,080 まあ そっちの方は 会長が 応対してくれてますけど。 416 00:33:09,080 --> 00:33:11,080 悪かったな。 417 00:33:11,080 --> 00:33:15,090 こんなことになるの 分かってたはずでしょ。→ 418 00:33:15,090 --> 00:33:20,090 保坂さんの事件 あなただって。 (辰也)ああ。 もちろん 知ってた。 419 00:33:20,090 --> 00:33:23,090 だったら どうして? 420 00:33:26,100 --> 00:33:32,100 (辰也)人間さ 一人で 生きてるわけじゃねえから→ 421 00:33:32,100 --> 00:33:37,110 多少 いろんなこと我慢したり 目を つむることは あるさ。 422 00:33:37,110 --> 00:33:40,110 まあ お互いさまってことも 含めてな。 423 00:33:40,110 --> 00:33:43,120 だけど どうしても。 424 00:33:43,120 --> 00:33:48,090 どうしても 我慢できないことってあると思わないか? 425 00:33:48,090 --> 00:33:51,270 まあ それは。 426 00:33:51,270 --> 00:33:55,270 大人とか 子供とか 関係ねえよ。 そいつまで→ 427 00:33:55,270 --> 00:33:58,270 そんなことまで 我慢したら 耐えられないって。 428 00:33:58,270 --> 00:34:03,280 ぷちんって 限界 超えちまうことだってあるさ。 429 00:34:03,280 --> 00:34:09,290 悠里にとって それほど 幼いころの あの事件は→ 430 00:34:09,290 --> 00:34:14,580 トラウマだったんだ。 (丈治)分かってます。 431 00:34:14,580 --> 00:34:19,590 いや。 分かってねえんだよ。 432 00:34:19,590 --> 00:34:23,590 分かってるつもりかも しれないけど→ 433 00:34:23,590 --> 00:34:26,590 ホントに 分かっちゃいねえんだよ。 434 00:34:29,600 --> 00:34:31,600 あなたは 分かるって いうんですか?→ 435 00:34:31,600 --> 00:34:33,600 つもりじゃなくて。 436 00:34:33,600 --> 00:34:36,600 いや 俺だって 分からねえよ そこまで。→ 437 00:34:36,600 --> 00:34:38,600 分かんないけど→ 438 00:34:38,600 --> 00:34:44,610 大変なことになっても 構わないって あの悠里が。→ 439 00:34:44,610 --> 00:34:47,610 頭のいい 何でも そつなく こなせる→ 440 00:34:47,610 --> 00:34:51,650 あの悠里が どうしても そうしたいって言ったら→ 441 00:34:51,650 --> 00:34:53,650 分かったとしか 言えねえよ。 っていうか→ 442 00:34:53,650 --> 00:34:57,660 ほかの言葉 言いたくねえよ。 443 00:34:57,660 --> 00:35:00,660 子供たちだって そうだ。 444 00:35:00,660 --> 00:35:04,660 理解してんのは 洸くらいかもしれない。 445 00:35:04,660 --> 00:35:10,670 でも 廉や晶だって 分かったとしか 言わなかったよ。 446 00:35:10,670 --> 00:35:16,680 わがままなんて 言ったことのない母ちゃんの頼みだ。 447 00:35:16,680 --> 00:35:21,680 そいつ 黙って聞くのが 家族じゃねえか? 448 00:35:21,680 --> 00:35:26,690 (丈治)フフッ。 家族。 449 00:35:41,700 --> 00:35:44,700 社長! 450 00:35:44,700 --> 00:35:48,710 晶は? 大丈夫です。 451 00:35:48,710 --> 00:35:51,710 洸君と廉君 2人の兄と 久しぶりに 一緒に。 452 00:35:51,710 --> 00:35:57,720 ハァ…。 そう。 社長。 病院に行った方が。 453 00:35:57,720 --> 00:36:02,720 平気。 少し興奮して→ 454 00:36:02,720 --> 00:36:05,720 柄にもなく 血圧 上がっちゃっただけだから。 455 00:36:07,730 --> 00:36:10,730 社長。 うん? 456 00:36:10,730 --> 00:36:13,730 わたし 保坂さんのこと 無口だとか→ 457 00:36:13,730 --> 00:36:17,740 そんな だんなさん 嫌だとか…。 458 00:36:17,740 --> 00:36:21,740 事情 知らなかったんだから 仕方ないわ。 459 00:36:21,740 --> 00:36:24,740 優しくしないでください。 えっ? 460 00:36:24,740 --> 00:36:27,750 いつもみたいに バカって 言ってください。 461 00:36:27,750 --> 00:36:30,750 わたし その方が まだ いくらかは 救われます。 462 00:36:30,750 --> 00:36:34,750 あなた→ 463 00:36:34,750 --> 00:36:36,760 どMなの? 464 00:36:36,760 --> 00:36:39,760 相手にもよるとは 思うんですけど→ 465 00:36:39,760 --> 00:36:44,760 下に入られると 上 上に入られると 下 みたいな。 466 00:36:44,760 --> 00:36:48,750 バカ。 はい。 467 00:36:48,750 --> 00:36:52,700 バカ。 はい! 468 00:36:52,700 --> 00:36:56,710 バーカ! はい!! 469 00:36:56,710 --> 00:37:00,710 わたしだって バカよ。 そんなぁ。 470 00:37:00,710 --> 00:37:07,720 そんなぁ。 ホント。 子供たちを 危険にさらしたわ。 471 00:37:07,720 --> 00:37:10,720 バカな母親。 472 00:37:36,750 --> 00:37:38,750 (惣一)検査の結果は? 473 00:37:38,750 --> 00:37:46,760 (丈治)白鳳大の吉田教授に。 報告書は 悠里に手渡しました。 474 00:37:46,760 --> 00:37:48,690 (惣一)そうか。 475 00:37:48,690 --> 00:37:53,690 会長。 本当に これで よかったんでしょうか? 476 00:37:55,700 --> 00:37:57,700 (宇津木)そんな。 477 00:37:57,700 --> 00:38:03,710 残念ね。 吉田先生は 権威だけど もし不服なら→ 478 00:38:03,710 --> 00:38:06,710 ほかの研究所に 再検査を 依頼してもいいわ。 479 00:38:06,710 --> 00:38:09,710 いえ。 そういうとこは 信用しています。 480 00:38:09,710 --> 00:38:11,720 わたしを? ええ。 481 00:38:11,720 --> 00:38:15,720 晶ちゃんを帰しても 僕の要求など のまないと→ 482 00:38:15,720 --> 00:38:18,720 拒否することも できましたから。 483 00:38:33,160 --> 00:38:35,160 これ。 484 00:38:39,160 --> 00:38:41,170 何だろ これ? 485 00:38:41,170 --> 00:38:45,170 結局 ただの 記念撮影だったんですね。 486 00:38:45,170 --> 00:38:50,110 強化合宿の施設が 当時は そこの近くに あったらしいの。 487 00:38:50,110 --> 00:38:55,110 どのくらいですか? 夏の間 ふたつきほど。 488 00:38:55,110 --> 00:38:58,120 たった ふたつきか。 489 00:38:58,120 --> 00:39:01,120 冷静に考えれば そんな短い間に→ 490 00:39:01,120 --> 00:39:03,120 2人が 恋に 落ちたわけないですよね。 491 00:39:03,120 --> 00:39:07,130 それは 何とも言えないわ。 492 00:39:07,130 --> 00:39:12,130 一瞬で 恋に 落ちることって よく ありますから。 493 00:39:12,130 --> 00:39:15,130 何か 慰められてるのかなぁ 俺。 494 00:39:15,130 --> 00:39:19,140 早乙女の王子から やっぱり ただの平民だってことで。 495 00:39:19,140 --> 00:39:22,140 ごめんなさい。 そういうつもりじゃ。 496 00:39:29,150 --> 00:39:34,150 すみません。 色々 ご迷惑 お掛けしちゃいまして。 497 00:39:38,160 --> 00:39:42,160 (丈治)あなたにとって 本当の お孫さんじゃないですか。 498 00:39:42,160 --> 00:39:44,160 (惣一)どこの誰とも分からぬ→ 499 00:39:44,160 --> 00:39:47,170 行きずりの女に はらませた子供だ。 500 00:39:47,170 --> 00:39:54,110 でも 修一さんの遺書には その女性のことが。 501 00:39:54,110 --> 00:39:59,110 訪ねてきたら よろしく頼むとな。 (丈治)でしたら。 502 00:39:59,110 --> 00:40:06,120 まさか 子供が 腹に いたとは 修一も 知らなかっただろう。 503 00:40:06,120 --> 00:40:09,120 形見分けでも 渡してくれということで。 504 00:40:09,120 --> 00:40:14,130 それでも 実際に 彼は 修一さんの息子です。 505 00:40:14,130 --> 00:40:16,130 (惣一)お前は 何を 気にしている。 506 00:40:16,130 --> 00:40:21,130 悠里に 偽の報告書を 渡したことか。 507 00:40:21,130 --> 00:40:25,140 もちろん そうです。 (惣一)ハハハ。→ 508 00:40:25,140 --> 00:40:31,140 バカなやつだ。 悠里だって わたしと同じように→ 509 00:40:31,140 --> 00:40:34,150 報告書を 改ざんしたに 決まってるだろう。 510 00:40:34,150 --> 00:40:36,150 まさか。 511 00:40:36,150 --> 00:40:41,150 手間を わたしと お前で 省いてやったにすぎんよ。 512 00:40:41,150 --> 00:40:45,160 本当に そうでしょうか。 513 00:40:45,160 --> 00:40:47,160 お前は どうなんだ? 514 00:40:47,160 --> 00:40:52,100 そんな 訳の分からない男の下で 働くようになりたいのか。→ 515 00:40:52,100 --> 00:40:55,690 お前にとっても 自分の息子のように→ 516 00:40:55,690 --> 00:40:59,690 その成長を 見届けてきた 洸よりも。 517 00:41:01,700 --> 00:41:03,700 わたしは…。 518 00:41:03,700 --> 00:41:07,700 この話は これで 終わりだ。 519 00:41:31,730 --> 00:41:38,730 会長。 わたしは…。 (惣一)永遠に。 520 00:41:38,730 --> 00:41:53,730 ♪♪~ 521 00:41:55,680 --> 00:41:58,690 だけど 晶は 喜ぶわよ きっと。 522 00:41:58,690 --> 00:42:01,690 何ていうか それだけが 救いですね。 523 00:42:01,690 --> 00:42:04,690 それだけなんて 言い方 晶ちゃんに 失礼ですよ。 524 00:42:04,690 --> 00:42:06,690 そういう意味じゃなくて。 525 00:42:08,700 --> 00:42:11,700 でも いいんですか? 526 00:42:13,700 --> 00:42:16,700 俺 彼女と。 527 00:42:16,700 --> 00:42:20,710 晶は オリンピックに向けて 大切な時期なの。 528 00:42:20,710 --> 00:42:22,710 はい。 529 00:42:22,710 --> 00:42:24,710 あなたが 晶の 力になってくれるなら→ 530 00:42:24,710 --> 00:42:28,720 邪魔する理由は ない。 社長…。 531 00:42:28,720 --> 00:42:32,720 精いっぱい 応援しますよ。 532 00:42:45,730 --> 00:42:47,020 (修一)《行くよ》 533 00:42:47,020 --> 00:42:48,950 《ああ! カメラ》 534 00:42:48,950 --> 00:42:51,950 《ああ! ぬれる!》 535 00:43:03,970 --> 00:43:05,970 ≪(エレベーターの到着音) 536 00:43:08,970 --> 00:43:11,970 社長。 エレベーター。 537 00:43:16,980 --> 00:43:21,980 それじゃ。 ええ。 538 00:43:25,990 --> 00:43:30,990 でも 社長が 2人の交際を 許可するとは 思いませんでした。 539 00:43:30,990 --> 00:43:35,000 かわいそうだけど どうせ 続かないわ。 540 00:43:35,000 --> 00:43:40,000 どうして そう思われるんですか?まだ 若いから? 541 00:43:40,000 --> 00:43:42,000 違うわ。 542 00:43:42,000 --> 00:43:56,950 ♪♪~ 543 00:43:56,950 --> 00:43:58,950 ハァ…。 544 00:43:58,950 --> 00:44:00,950 うお。 545 00:44:02,960 --> 00:44:05,960 それにしても 嫌な雨ですねぇ。 じめじめして。 546 00:44:05,960 --> 00:44:07,960 そうね。 547 00:44:07,960 --> 00:44:12,960 (保坂)明日は…。 えっ? 548 00:44:14,970 --> 00:44:19,970 (保坂)明日は 晴れるそうです。 549 00:44:32,990 --> 00:44:34,990 そう。 550 00:44:46,000 --> 00:44:56,000 ♪♪~