1 00:00:04,005 --> 00:00:06,941 ⟨文学オタクのルナと 専業主婦の涼子⟩ 2 00:00:07,008 --> 00:00:10,945 {\an8}⟨文学の知識で さまざまな事件を 解決してきた2人⟩ 3 00:00:11,012 --> 00:00:12,947 {\an8}(ルナ) つながった。 4 00:00:13,013 --> 00:00:14,949 ⟨ルナと確執を抱えた父の→ 5 00:00:15,015 --> 00:00:17,952 パソコンの パスワード探しに大苦戦⟩ 6 00:00:18,018 --> 00:00:21,956 (美里) 手術しないとダメだって 成功率は20%。 7 00:00:22,023 --> 00:00:24,458 {\an8}(ルナ) 会えると思う? (涼子) いいかげんにしなよ! 8 00:00:24,525 --> 00:00:28,529 {\an8}⟨いよいよ最終章 2人の運命や いかに⟩ 9 00:00:39,039 --> 00:00:41,976 (涼子) 手術? お父さんが? 10 00:00:42,042 --> 00:00:45,980 (ルナ) 医者の不養生とは よく言ったものよねぇ。 11 00:00:46,046 --> 00:00:48,482 父は いつも言ってた。 12 00:00:48,549 --> 00:00:51,986 人をよく見ろ 窮地にあれば助けろ。 13 00:00:52,052 --> 00:00:56,991 医療と法律の知識があれば 大部分の人間を救うことができる。 14 00:00:57,057 --> 00:01:02,930 だから 医師か法律家のどちらかを 目指しなさいって。 15 00:01:02,997 --> 00:01:06,434 (涼子) でも 文学も好きなんでしょ? 16 00:01:06,500 --> 00:01:10,438 (ルナ) 読解力を鍛えるための勉学として 必要だと思ってるだけ。 17 00:01:10,504 --> 00:01:14,508 文学では人を救えない ハッキリそう言われた。 18 00:01:16,010 --> 00:01:17,945 (田村) お見舞いには? 19 00:01:18,012 --> 00:01:20,948 (ルナ) 父の真意が分からないことにはね。 20 00:01:21,015 --> 00:01:22,450 (涼子) 真意? 21 00:01:22,516 --> 00:01:28,456 (ルナ) パソコン あの中には何らかの 父の真意が隠されてる気がして。 22 00:01:28,522 --> 00:01:31,459 (涼子) ママがそう言うなら→ 23 00:01:31,525 --> 00:01:34,462 何としても パスワード見つけよう。 24 00:01:34,528 --> 00:01:35,963 (ルナ) うん。 25 00:01:36,030 --> 00:01:37,965 実は うちの常連さんで→ 26 00:01:38,032 --> 00:01:40,468 銀座で画廊のオーナーを している方がいてね。 27 00:01:40,534 --> 00:01:44,472 ここで毎晩のように 文学談義をしていたの。 28 00:01:44,538 --> 00:01:46,974 (富士子) 〔「月がキレイですね」→ 29 00:01:47,041 --> 00:01:51,979 …が漱石の名言っていわれるのは 納得いかないのよね〕 30 00:01:52,046 --> 00:01:53,981 〔彼の作品の中には→ 31 00:01:54,048 --> 00:01:57,985 もっと素晴らしい愛の表現が たくさんあるじゃない〕 32 00:01:58,052 --> 00:02:00,488 (ルナ) 〔富士子さん 何がお好きですか?〕 33 00:02:00,554 --> 00:02:04,425 {\an8}(2人) 〔せ~の 「夢十夜」!〕 34 00:02:04,492 --> 00:02:07,428 {\an8}(ルナ) 〔あっ 一緒! 最高ですよね!〕 >> 〔ハハハ…〕 35 00:02:07,495 --> 00:02:10,931 {\an8}(2人) 〔「100年 待っていてください」〕 36 00:02:10,998 --> 00:02:13,934 (ルナ) 〔あ~ それです~!〕 >> 〔ハハハ…〕 37 00:02:14,001 --> 00:02:16,937 (ルナの声) 富士子さんも 夏目漱石先生が大好きで→ 38 00:02:17,004 --> 00:02:20,441 好き過ぎて 夏目先生が生まれた街に→ 39 00:02:20,508 --> 00:02:24,945 お家を買ったぐらい。 (涼子) ハハ… ママ顔負けのオタクだ。 40 00:02:25,012 --> 00:02:29,450 (ルナ) メールしてるんだけどね 返信が来なくて。 41 00:02:29,517 --> 00:02:33,954 (涼子) 電話してみたら? 善は急げだよ。 42 00:02:34,021 --> 00:02:36,023 (ルナ) そうね。 43 00:02:39,026 --> 00:02:41,962 (涼子) じゃあ 私はそろそろ。 (小湊) あっ どうも。 44 00:02:42,029 --> 00:02:45,966 (田村) 僕も ごちそうさまでした。 >> 仕事 戻んの? 45 00:02:46,033 --> 00:02:49,970 (田村) これから徹夜で報告書作りです。 46 00:02:50,037 --> 00:02:53,974 >> てか田村君さ うちの店 食堂だと思ってない? 47 00:02:54,041 --> 00:02:55,976 (田村) え? ヘヘ…。 48 00:02:56,043 --> 00:02:59,046 >> いや エヘヘじゃないよ。 49 00:03:02,550 --> 00:03:04,919 (涼子) どうしたの? 50 00:03:04,985 --> 00:03:07,421 (ルナ) 富士子さん…→ 51 00:03:07,488 --> 00:03:09,924 4日前に亡くなったって…。 52 00:03:09,990 --> 00:03:11,492 (涼子) えっ!? 53 00:03:14,995 --> 00:03:17,932 (ルナ) 2年前に脳梗塞を患ってから→ 54 00:03:17,998 --> 00:03:22,436 同居の娘さんが ずっと介護をしていたんですって。 55 00:03:22,503 --> 00:03:25,439 それだけでも 大変だったでしょうに→ 56 00:03:25,506 --> 00:03:28,943 去年の秋に がんが見つかったって。 57 00:03:29,009 --> 00:03:30,945 (涼子) ご主人は? 58 00:03:31,011 --> 00:03:33,447 (ルナ) 若い頃に離婚してる。 59 00:03:33,514 --> 00:03:38,452 離婚した後は 女手一つで お子さん3人を育て上げたって。 60 00:03:38,519 --> 00:03:40,955 (涼子) そうなんだ…。 61 00:03:41,021 --> 00:03:44,458 あっ ここが夏目坂? 62 00:03:44,525 --> 00:03:46,961 (ルナ) 夏目先生の随筆によると→ 63 00:03:47,027 --> 00:03:50,464 先生のお父さまは この辺りの地主だったそうよ。 64 00:03:50,531 --> 00:03:53,033 (涼子) へぇ~。 65 00:03:58,038 --> 00:04:02,476 {\an8}(涼子) 日本を代表する作家の ゆかりの地か。 66 00:04:02,543 --> 00:04:05,913 {\an8}(ルナ) 先生の作品で 一番読まれている「こころ」は→ 67 00:04:05,980 --> 00:04:10,918 名実ともに 日本の小説の 最高峰といっていいと思う。 68 00:04:10,985 --> 00:04:14,922 大学生のわたくしが出会った先生。 69 00:04:14,989 --> 00:04:18,425 わたくしは 先生と交流を深めるうちに→ 70 00:04:18,492 --> 00:04:22,930 謎多い先生の人生に 強い興味を抱いていきます。 71 00:04:22,997 --> 00:04:27,935 明治の末 父の看病のために 帰省していたわたくしの元に→ 72 00:04:28,002 --> 00:04:30,938 先生から分厚い書簡が届きます。 73 00:04:31,005 --> 00:04:33,941 「あなたが この手紙を 手に取る頃には→ 74 00:04:34,008 --> 00:04:36,944 私は もう この世にはいないでしょう」。 75 00:04:37,011 --> 00:04:42,449 そんなふうに始まる手紙には 先生が抱えてきた後悔と苦悩が→ 76 00:04:42,516 --> 00:04:45,519 赤裸々に書かれていました。 77 00:04:48,522 --> 00:04:52,960 (ルナ) 裏切ったり裏切られたり 恋やお金が人を狂わせたり。 78 00:04:53,027 --> 00:04:56,463 文学が描き出す 人間の業については→ 79 00:04:56,530 --> 00:05:00,467 富士子さんとも よく語り合った。 (涼子) へぇ~。 80 00:05:00,534 --> 00:05:02,903 (ルナ) 実はね 彼女→ 81 00:05:02,970 --> 00:05:06,907 私が小説家だってことに うすうす気付いてたみたいなの。 82 00:05:06,974 --> 00:05:08,909 (涼子) えっ そうなの? 83 00:05:08,976 --> 00:05:12,913 (ルナ) いつか きちんと 打ち明けようと思ってるうちに…。 84 00:05:12,980 --> 00:05:15,983 もっと早くに言えばよかった。 85 00:05:17,985 --> 00:05:20,487 {\an8}(菊雄) 池松君。 (池松) あっ。 86 00:05:22,489 --> 00:05:26,927 いや~ まさか僕が重原先生の 担当をさせてもらえるなんて→ 87 00:05:26,994 --> 00:05:28,429 夢みたいです。 88 00:05:28,495 --> 00:05:32,433 (菊雄) あの人は いろいろ大変だけど やりがいあると思うよ。 89 00:05:32,499 --> 00:05:37,438 タイトルはどうなった? あぁ それがですね…。 90 00:05:37,504 --> 00:05:40,441 (菊雄) え? まだ決まってないの? 91 00:05:40,507 --> 00:05:45,446 暫定で主人公の名前にしようか って話にはなってるんですけどね。 92 00:05:45,512 --> 00:05:48,449 「三四郎」とか 「アンナ・カレーニナ」みたいな。 93 00:05:48,515 --> 00:05:50,517 あぁ…。 94 00:05:54,521 --> 00:05:58,959 お待ちしておりました 次女の菜名子です。 95 00:05:59,026 --> 00:06:03,397 (ルナ) 闘病していたことも存じ上げず 申し訳ありません。 96 00:06:03,464 --> 00:06:05,399 >> いいえ。 97 00:06:05,466 --> 00:06:06,967 どうぞ。 98 00:06:24,485 --> 00:06:26,987 (ルナ) キレイなお庭ですね。 99 00:06:29,490 --> 00:06:32,426 >> 母は この家が大好きでした。 100 00:06:32,493 --> 00:06:35,996 ちょうど私が生まれた頃に 買ったそうです。 101 00:06:38,499 --> 00:06:42,436 (ルナ) 若々しくて お元気な方でした。 102 00:06:42,503 --> 00:06:45,506 (涼子) お会いしてみたかったな。 103 00:06:49,510 --> 00:06:51,445 (ルナ) この方は? 104 00:06:51,512 --> 00:06:53,447 >> 啓介さんです。 105 00:06:53,514 --> 00:06:56,450 半年前に再婚したんです。 106 00:06:56,517 --> 00:06:58,452 (ルナ) 再婚? 107 00:06:58,519 --> 00:07:01,455 >> 病院の院内図書館で知り合って→ 108 00:07:01,522 --> 00:07:05,392 夏目漱石の話で 意気投合したみたいです。 109 00:07:05,459 --> 00:07:08,896 (涼子) 文学がつなぐ ご縁だったんですね。 110 00:07:08,962 --> 00:07:12,900 >> 最初は きょうだいみんな 反対したんです。 111 00:07:12,966 --> 00:07:16,403 でも 会ってみたら とてもいい方で。 112 00:07:16,470 --> 00:07:19,406 この家で母が息を引き取るまで→ 113 00:07:19,473 --> 00:07:23,410 付きっきりで看病してくれました。 114 00:07:23,477 --> 00:07:27,915 (涼子) 最期の時間を 好きな方と過ごせたんですね。 115 00:07:27,981 --> 00:07:29,983 >> はい。 116 00:07:33,987 --> 00:07:36,423 (雄太郎) 姉ちゃんばっかり ずるいって言ってんの! 117 00:07:36,490 --> 00:07:38,425 母さんに家 買ってもらったり→ 118 00:07:38,492 --> 00:07:40,427 子供の学費まで 出してもらってんだろ? 119 00:07:40,494 --> 00:07:42,429 (美央子) きょうだい3等分で いいじゃない! 120 00:07:42,496 --> 00:07:44,431 (美央子) どうして自分だけ多めに もらおうって発想になるの!? 121 00:07:44,498 --> 00:07:47,501 (菜名子) やめて! お客さま 来てるんだから。 122 00:07:49,002 --> 00:07:53,440 お母さんのお友達 お線香上げに来てくださったの。 123 00:07:53,507 --> 00:07:57,444 母が生前お世話になりました 長女の美央子です。 124 00:07:57,511 --> 00:07:59,513 長男の雄太郎です。 125 00:08:01,014 --> 00:08:04,384 お恥ずかしいところを お見せしてしまって…。 126 00:08:04,451 --> 00:08:09,389 (ルナ) 富士子さん 遺言書は残して いらっしゃらなかったんですか? 127 00:08:09,456 --> 00:08:11,892 >> 見つかりました。 128 00:08:11,959 --> 00:08:15,896 初七日が明けてから開封する ことになってるんですけど。 129 00:08:15,963 --> 00:08:20,901 姉も兄も 口を開けば お金の話ばかりで。 130 00:08:20,968 --> 00:08:25,405 2人とも介護にはノータッチで お見舞いにも来なかったのに→ 131 00:08:25,472 --> 00:08:31,411 3等分っていうのも何だかな って感じなんですけどね。 132 00:08:31,478 --> 00:08:34,414 (涼子) 介護は 菜名子さんお一人で? 133 00:08:34,481 --> 00:08:38,418 >> 啓介さんが来てくれるまでは そうでした。 134 00:08:38,485 --> 00:08:42,923 (涼子) あの… 配偶者の方の相続は? 135 00:08:42,990 --> 00:08:45,926 あっ ごめんなさい 立ち入ったことを。 136 00:08:45,993 --> 00:08:47,928 >> いえ。 137 00:08:47,995 --> 00:08:50,931 啓介さんは結婚する時に→ 138 00:08:50,998 --> 00:08:54,434 相続を放棄するという念書を 書いてくれたんです。 139 00:08:54,501 --> 00:08:57,437 資産が目当てと 思われたくないからって。 140 00:08:57,504 --> 00:08:59,506 (ルナ) そうでしたか。 141 00:09:01,008 --> 00:09:02,876 ごちそうさまでした。 142 00:09:02,943 --> 00:09:04,945 お邪魔しました。 143 00:09:07,447 --> 00:09:11,885 >> お帰りになる前に 母の形見分けを させていただけませんか? 144 00:09:11,952 --> 00:09:14,454 母の本をお分けしたいんです。 145 00:09:21,461 --> 00:09:23,397 啓介さん。 146 00:09:23,463 --> 00:09:25,899 (啓介) 菜名子さん そちらは? 147 00:09:25,966 --> 00:09:30,404 あっ お母さんのお友達の ルナさんと涼子さん。 148 00:09:30,470 --> 00:09:32,406 お参りに来てくださったんです。 149 00:09:32,472 --> 00:09:34,975 妻がお世話になりました。 150 00:09:36,977 --> 00:09:38,912 何してるんですか? 151 00:09:38,979 --> 00:09:41,415 早いとこ売ろうと思いましてね。 152 00:09:41,481 --> 00:09:44,918 え? 何をですか? >> 本ですよ。 153 00:09:44,985 --> 00:09:47,421 まぁ こんなもの→ 154 00:09:47,487 --> 00:09:50,424 二束三文にもならないと 思いますがね。 155 00:09:50,490 --> 00:09:53,927 待ってください 母が大事にしていた蔵書ですよ。 156 00:09:53,994 --> 00:09:57,931 面倒な遺品整理は 迅速にやった方がいいんです。 157 00:09:57,998 --> 00:10:02,436 遺族だと感情的になって なかなか進まないでしょう。 158 00:10:02,502 --> 00:10:06,940 (ルナ) ご主人も ご遺族ですよね。 159 00:10:07,007 --> 00:10:11,445 >> もちろん 僕だって悲しいですよ。 160 00:10:11,511 --> 00:10:15,949 でも 家を売る前に 少しは整理しておかないと。 161 00:10:16,016 --> 00:10:20,454 は? この家は売りませんよ! 162 00:10:20,520 --> 00:10:25,459 でも 美央子さんも雄太郎さんも 売る気満々ですよ。 163 00:10:25,525 --> 00:10:28,962 2人は今更 ここに住む気もないでしょうし。 164 00:10:29,029 --> 00:10:30,964 そんなことさせません。 165 00:10:31,031 --> 00:10:34,968 ここは 母が愛した大切な家です。 166 00:10:35,035 --> 00:10:40,974 いや そもそも あなた方に権限はないんですよ。 167 00:10:41,041 --> 00:10:45,979 家と土地の権利は 僕が持つことになるんで。 168 00:10:46,046 --> 00:10:47,981 (菜名子) えっ でも→ 169 00:10:48,048 --> 00:10:51,485 遺産は放棄するっていう 約束ですよね? 170 00:10:51,551 --> 00:10:55,989 そうでも言わないと 結婚させてくれなかったでしょ? 171 00:10:56,056 --> 00:11:01,995 法律上 配偶者には 遺産相続の権利があるんです。 172 00:11:02,062 --> 00:11:03,997 ご存じですよね? 173 00:11:05,999 --> 00:11:07,934 (啓介) 遺言書には→ 174 00:11:08,001 --> 00:11:11,438 不動産・金融資産を含む 全ての財産を→ 175 00:11:11,505 --> 00:11:13,940 僕に譲ると書いてあります。 176 00:11:14,007 --> 00:11:16,443 頼んだわけじゃないですよ。 177 00:11:16,510 --> 00:11:18,512 彼女の遺志です。 178 00:11:22,516 --> 00:11:26,453 (ルナ) 1つ お聞きしても よろしいでしょうか? 179 00:11:26,520 --> 00:11:28,455 >> はい? 180 00:11:28,522 --> 00:11:32,459 (ルナ) 夏目漱石先生がきっかけで 親しくなられたと聞きました。 181 00:11:32,526 --> 00:11:37,964 富士子さんとは 夏目先生について どんな話をされたんでしょうか? 182 00:11:38,031 --> 00:11:42,469 >> あなたに お話ししたところで 分からないでしょう? 183 00:11:42,536 --> 00:11:44,971 (ルナ) 夏目先生の作品にも→ 184 00:11:45,038 --> 00:11:48,975 相続問題を扱ったものが たくさんありますよね。 185 00:11:49,042 --> 00:11:51,978 >> ああ そうですね。 186 00:11:52,045 --> 00:11:55,982 (ルナ) どの作品が印象に残ってます? 187 00:11:56,049 --> 00:12:00,987 >> いろいろあり過ぎて すぐには出てきませんけども。 188 00:12:01,054 --> 00:12:04,424 (ルナ) 例えば 「門」はどうでしょう。 189 00:12:04,491 --> 00:12:07,928 その箱の中にも 入っているようですけれど。 190 00:12:07,994 --> 00:12:12,933 >> あ~ 「門」ね! 確かにそうだ。 191 00:12:12,999 --> 00:12:16,436 (ルナ) 「坊っちゃん」や「こころ」も そうですよね。 192 00:12:16,503 --> 00:12:20,440 >> いや~ たくさんありますよね。 193 00:12:20,507 --> 00:12:26,446 啓介さん 漱石が好きだなんて ウソなんじゃないんですか? 194 00:12:26,513 --> 00:12:28,949 もう今更どうでもいいでしょう。 195 00:12:29,015 --> 00:12:31,017 いいわけないじゃないですか! 196 00:12:33,520 --> 00:12:35,956 (涼子) あの~ 私たちは そろそろ…。 197 00:12:36,022 --> 00:12:39,960 >> 最初から家も財産も 乗っ取るつもりだったわけね。 198 00:12:40,026 --> 00:12:44,464 すっかり だまされてた。 >> 変だと思ったんだよ。 199 00:12:44,531 --> 00:12:47,467 いい年した ばあさんに 言い寄るなんてさ。 200 00:12:47,534 --> 00:12:51,972 (ルナ) 富士子さんはステキな方です 年齢は関係ないかと。 201 00:12:52,038 --> 00:12:55,976 >> あんたに財産を分ける気は これっぽっちもないから。 202 00:12:56,042 --> 00:12:57,978 念書だって書いたんだろ。 203 00:12:58,044 --> 00:13:03,416 全財産を僕に譲ると 彼女は遺言書で明言してるんです。 204 00:13:03,483 --> 00:13:08,488 ウソだと思うなら 今ここで 遺言書を開封したらどうですか。 205 00:13:11,491 --> 00:13:13,493 (解錠音) 206 00:13:15,495 --> 00:13:18,431 (菜名子) あれ!? >> ない! 遺言書 なくなってる! 207 00:13:18,498 --> 00:13:20,934 えっ? (雄太郎) は? 208 00:13:21,001 --> 00:13:22,936 朝 金庫 閉まってたよね? 209 00:13:23,003 --> 00:13:25,438 姉さんたちも見たよね? >> うん。 210 00:13:25,505 --> 00:13:29,943 暗証番号 知ってるのは あなた方だけですよ。 211 00:13:30,010 --> 00:13:35,949 つまり 3人のうち誰かが 持ち出したってことですよね。 212 00:13:36,016 --> 00:13:38,451 持ち出すって 何のために? 213 00:13:38,518 --> 00:13:41,454 全財産を僕に託すという 文面を見て→ 214 00:13:41,521 --> 00:13:44,457 慌てて隠したんでしょう。 (雄太郎) ちょっと待てって。 215 00:13:44,524 --> 00:13:48,962 おっさんに全財産を相続させる って話が そもそもウソだろ! 216 00:13:49,029 --> 00:13:50,964 持ち出したのは あんただ! 217 00:13:51,031 --> 00:13:54,034 だから僕は 暗証番号を知らないんですよ! 218 00:13:56,536 --> 00:13:58,972 遺言書を捜すしかない。 219 00:13:59,039 --> 00:14:02,475 中身を読めば 全部ハッキリするでしょう。 220 00:14:02,542 --> 00:14:07,414 (ルナ) 部外者は いない方がいいですね 私たちは これで。 221 00:14:07,480 --> 00:14:09,416 (啓介) いや お二方。 222 00:14:09,482 --> 00:14:11,918 捜索に 立ち会っていただけませんか? 223 00:14:11,985 --> 00:14:14,921 (涼子) は? いや 私たちは…。 224 00:14:14,988 --> 00:14:18,925 >> 遺言書を隠した人間が 捜すふりをして→ 225 00:14:18,992 --> 00:14:21,928 こっそり 処分してしまうかもしれない。 226 00:14:21,995 --> 00:14:25,432 だから見張っててほしいんですよ。 227 00:14:25,498 --> 00:14:27,500 (涼子) 見張りって…。 228 00:14:29,502 --> 00:14:31,438 (ルナ) 分かりました。 229 00:14:31,504 --> 00:14:35,008 ここは 助っ人に来てもらいましょう。 230 00:14:36,509 --> 00:14:39,946 (田村) どうも 刑事です。 >> どうも 元刑事です! 231 00:14:40,013 --> 00:14:43,450 (ルナ) 家宅捜索も見張りも お手の物な方たちです。 232 00:14:43,516 --> 00:14:46,453 連絡したら お休みだっていうので 来ていただきました。 233 00:14:46,519 --> 00:14:51,024 >> さぁ 始めましょうか 二手に分かれて捜しましょう。 234 00:15:00,033 --> 00:15:02,902 (田村) ガサ入れでチェックする場所は 一通り調べましたけど→ 235 00:15:02,969 --> 00:15:05,405 見当たりませんね。 (涼子) うん。 236 00:15:05,472 --> 00:15:10,410 >> えっ! このフォーク まだ取ってあったんだ。 237 00:15:10,477 --> 00:15:13,980 (菜名子) あ~ これ懐かしい。 238 00:15:15,982 --> 00:15:20,487 家族全員分のおかずが ど~んと豪快にのってたな。 239 00:15:21,488 --> 00:15:24,924 お母さん 仕事 忙しかったからね。 240 00:15:24,991 --> 00:15:26,426 (富士子) 〔目玉焼き〕 241 00:15:26,493 --> 00:15:29,929 (菜名子の声) それでも必ず ご飯は作ってくれてた。 242 00:15:29,996 --> 00:15:31,998 〔座って食べなさい〕 243 00:15:36,503 --> 00:15:38,438 ハァ~。 244 00:15:38,505 --> 00:15:42,942 この席で お母さん 何 考えてたんだろう? 245 00:15:43,009 --> 00:15:45,945 飯 どうするかな~ とかじゃないの? 246 00:15:46,012 --> 00:15:48,448 それだけじゃないでしょ。 247 00:15:48,515 --> 00:15:53,520 家族でも 分からないことって いっぱいあるよ。 248 00:15:55,522 --> 00:15:59,459 (田村) この前 ノッピーのお母さんが 言ってたんですよね。 249 00:15:59,526 --> 00:16:04,898 あいつのこと理解したくて いろいろ勉強したって。 250 00:16:04,964 --> 00:16:07,901 (涼子) ママも パソコンを開くことで→ 251 00:16:07,967 --> 00:16:10,904 お父さんを 知ろうとしてるんだよね。 252 00:16:10,970 --> 00:16:14,974 (田村) う~ん 最初は そうだったかもしれないけど…。 253 00:16:16,476 --> 00:16:20,914 今は時間稼ぎして 逃げてるようにも見えるんです。 254 00:16:20,980 --> 00:16:23,917 親父さんと向き合うことから。 255 00:16:23,984 --> 00:16:34,928 ♪~ 256 00:16:34,994 --> 00:16:40,934 (英介) この部屋のものは 全部 処分してくれ。 257 00:16:41,000 --> 00:16:43,937 (美里) えっ? でも…。 258 00:16:44,003 --> 00:16:49,509 身を軽くしておくに 越したことはないからな。 259 00:16:51,010 --> 00:16:56,449 この前 処分してくれって 言われたパソコン→ 260 00:16:56,516 --> 00:16:59,953 あれ あの子に渡しちゃった。 261 00:17:00,019 --> 00:17:04,391 (英介) また 余計なことを。 262 00:17:04,457 --> 00:17:06,893 まぁいい。 263 00:17:06,960 --> 00:17:11,398 パスワードもかけてるし どうせ開けん。 264 00:17:11,464 --> 00:17:14,901 意外と解けちゃうかもよ。 265 00:17:14,968 --> 00:17:18,405 あなたに似て 負けず嫌いだから。 266 00:17:18,471 --> 00:17:20,473 フンっ。 267 00:17:29,983 --> 00:17:32,919 いや~ 経験が生かせなくて面目ない。 268 00:17:32,986 --> 00:17:36,923 (ルナ) いいえ お休みの日に 駆り出しちゃって ごめんなさい。 269 00:17:36,990 --> 00:17:38,425 >> いや~。 270 00:17:38,491 --> 00:17:42,929 バーでの経験は 割と役に立ってるんですけどね~。 271 00:17:42,996 --> 00:17:45,432 マーキームーンで 作り方 覚えたカクテル→ 272 00:17:45,498 --> 00:17:49,436 この前 実家で親父に出したら すごい喜んでくれましてね。 273 00:17:49,502 --> 00:17:52,439 意外なとこで 親孝行できちゃいました。 274 00:17:52,505 --> 00:17:57,444 刑事さん辞めて バーで働くなんて 親御さん驚かれたでしょ? 275 00:17:57,510 --> 00:18:00,447 いや~ 意外とそうでもないですよ。 276 00:18:00,513 --> 00:18:03,383 いい年になってくると 子供は思い通りにならないって→ 277 00:18:03,450 --> 00:18:05,385 分かってくるんでしょうね。 278 00:18:05,452 --> 00:18:08,955 お前の人生だ 好きにしろ って言ってくれてます。 279 00:18:09,956 --> 00:18:12,892 (美央子) あっ このミシン まだあったんだ。 280 00:18:12,959 --> 00:18:14,961 これ動くのかな? 281 00:18:16,963 --> 00:18:20,400 母がよく 私たちに 服を作ってくれてたんです。 282 00:18:20,467 --> 00:18:22,902 洋裁が趣味だったんで。 283 00:18:22,969 --> 00:18:26,406 そう これ! 懐かしい。 284 00:18:26,473 --> 00:18:28,408 (ルナ) ステキです。 285 00:18:28,475 --> 00:18:32,412 >> しかし まだまだ物が多いなぁ。 286 00:18:32,479 --> 00:18:34,981 早いとこ整理しないと。 287 00:18:44,924 --> 00:18:49,362 へぇ~ この部屋 今 こんな感じなんだ。 288 00:18:49,429 --> 00:18:51,865 ここは元々 客間だったんですけど→ 289 00:18:51,931 --> 00:18:55,935 リフォームして 母と啓介さんの寝室にしたんです。 290 00:19:03,443 --> 00:19:06,880 (涼子) あっ ここにも本棚。 291 00:19:06,946 --> 00:19:10,383 (田村) 本の間も捜してみましょうか。 292 00:19:10,450 --> 00:19:13,887 (涼子) 漱石。 293 00:19:13,953 --> 00:19:18,391 「こころ」 「坊っちゃん」 「道草」。 294 00:19:18,458 --> 00:19:19,893 え~と…。 295 00:19:19,959 --> 00:19:22,395 (田村) あっ 「虞美人草」ですね。 296 00:19:22,462 --> 00:19:24,397 (涼子) くびじんそう? 297 00:19:24,464 --> 00:19:27,901 これ 全部2階にもあった。 298 00:19:27,967 --> 00:19:31,404 (田村) 同じ本が2冊ずつ…。 299 00:19:31,471 --> 00:19:33,406 (カーテンを開ける音) 300 00:19:33,473 --> 00:19:36,843 (雄太郎) あれ? こっち側にも 庭つくったんだ。 301 00:19:36,910 --> 00:19:38,845 (菜名子) あぁ 裏庭。 302 00:19:38,912 --> 00:19:41,848 (涼子) あぁ お花かわいい! 303 00:19:41,915 --> 00:19:43,850 ワンちゃんも遊べそうですね。 304 00:19:43,917 --> 00:19:47,854 >> あ~ 犬は入れないんです 柵があるんで。 305 00:19:47,921 --> 00:19:50,356 (涼子) あっ そうなんですね。 306 00:19:50,423 --> 00:19:53,860 >> リフォームと庭づくりは 啓介さんに任せてたんで→ 307 00:19:53,927 --> 00:19:56,362 よく分からないんですけど。 308 00:19:56,429 --> 00:19:59,866 犬に踏み荒らされるのが 嫌だったのかもしれませんね。 309 00:19:59,933 --> 00:20:03,369 犬が好きなふりを してただけなのかも。 310 00:20:03,436 --> 00:20:05,438 絶対そうだろ。 311 00:20:07,440 --> 00:20:10,944 (啓介) 結局 見つかりませんでしたね。 312 00:20:12,946 --> 00:20:14,881 仕方ありません。 313 00:20:14,948 --> 00:20:19,385 不本意ですが 法定相続分で我慢しますよ。 314 00:20:19,452 --> 00:20:20,887 えっ? 315 00:20:20,954 --> 00:20:25,391 配偶者が受け取れるのは2分の1 約3億ですね。 316 00:20:25,458 --> 00:20:27,393 (小声で) 3億。 317 00:20:27,460 --> 00:20:30,897 (啓介) あなた方にも それぞれ1億は入ります。 318 00:20:30,964 --> 00:20:32,966 よかったですね。 319 00:20:36,903 --> 00:20:38,838 おっさん 変じゃね? 320 00:20:38,905 --> 00:20:41,341 遺言書が見つからないなら なおさら全財産よこせって→ 321 00:20:41,407 --> 00:20:43,343 言いそうなのに。 322 00:20:43,409 --> 00:20:48,348 (田村) っていうか 特に何にも解決してませんよね。 323 00:20:48,414 --> 00:20:53,353 (ルナ) 遺言書は出てこない 持ち去った犯人も分からない。 324 00:20:53,419 --> 00:20:56,356 動機も。 (犬の吠え声) 325 00:20:56,422 --> 00:21:01,427 (啓介) \ヘクトー! こら ヘクトー 何してるんだ/ 326 00:21:05,431 --> 00:21:08,434 またスリッパ グチャグチャにして。 327 00:21:09,936 --> 00:21:13,873 (ルナ) 啓介さん 今 何て? 328 00:21:13,940 --> 00:21:16,876 >> スリッパ そろえても すぐグチャグチャに。 329 00:21:16,943 --> 00:21:20,380 (ルナ) そうじゃなくて ワンちゃんの名前。 330 00:21:20,446 --> 00:21:22,949 >> ヘクトーですけど。 331 00:21:26,953 --> 00:21:29,389 (涼子) ママ? 332 00:21:29,455 --> 00:21:33,459 (ルナ) もしかして ガラス戸の中…。 333 00:21:37,397 --> 00:21:39,332 (ルナ) この部屋は? 334 00:21:39,399 --> 00:21:42,335 (涼子) 夫婦の寝室として リフォームしたんですって。 335 00:21:42,402 --> 00:21:45,838 (ルナ) リフォーム… ここかもしれない。 336 00:21:45,905 --> 00:21:49,342 >> ガラス戸が付いた家具なら 2階にもありますけど。 337 00:21:49,409 --> 00:21:51,344 (ルナ) あっ ごめんなさい。 338 00:21:51,411 --> 00:21:53,346 そういう意味で 言ったんじゃないんです。 339 00:21:53,413 --> 00:21:57,350 {\an8}「ガラス戸の中」ではなく 「硝子戸の中」。 340 00:21:57,417 --> 00:22:00,353 {\an8}夏目先生の随筆のタイトルです。 341 00:22:00,420 --> 00:22:23,876 ♪~ 342 00:22:23,943 --> 00:22:25,378 (ルナ) あった。 343 00:22:25,445 --> 00:22:27,447 {\an8}>> えっ…。 ウソ…。 344 00:22:38,024 --> 00:22:40,460 (田村) 我々は もういいんじゃないすかね。 345 00:22:40,526 --> 00:22:42,962 >> けど この子がさぁ。 346 00:22:43,029 --> 00:22:44,964 ねぇ。 347 00:22:45,031 --> 00:22:47,467 (ルナ) 「硝子戸の中」には→ 348 00:22:47,533 --> 00:22:51,971 夏目先生の家に 泥棒が入った後の ことが書いてあります。 349 00:22:52,038 --> 00:22:56,976 「そのことがあって以来 私の家では 柱を切り組みにして→ 350 00:22:57,043 --> 00:23:00,980 その中へ 有り金を隠す方法を講じた」。 351 00:23:01,047 --> 00:23:04,984 漱石マニアの富士子さんは リフォームの時に→ 352 00:23:05,051 --> 00:23:07,987 同じ細工をしたんじゃないかと 思ったんです。 353 00:23:08,054 --> 00:23:10,923 (田村) 切り組みって何すか? >> ん? 354 00:23:10,990 --> 00:23:13,426 材木を切って 組み合わせてるやつ。 355 00:23:13,493 --> 00:23:15,928 ほら 日本酒の升とかさ。 (田村) あ~。 356 00:23:15,995 --> 00:23:19,432 >> 何のために そんなこと…? 357 00:23:19,499 --> 00:23:24,437 好きな作家と同じことをしたい という遊び心というか→ 358 00:23:24,504 --> 00:23:26,939 ファン心理というか。 359 00:23:27,006 --> 00:23:29,942 お母さん 万年筆も→ 360 00:23:30,009 --> 00:23:33,446 漱石が愛用してたのと 同じものを使ってた。 361 00:23:33,513 --> 00:23:35,948 (田村) 推し活みたいなもんか。 362 00:23:36,015 --> 00:23:41,020 >> 何であんな所に新しい飾り柱を 立てたんだろうとは思ってたけど。 363 00:23:43,523 --> 00:23:47,460 (ルナ) この引き出しの存在を 知っていたのは 恐らく ただ一人。 364 00:23:47,527 --> 00:23:49,462 リフォームの後→ 365 00:23:49,529 --> 00:23:52,965 この部屋で富士子さんと 一緒に過ごしていた相手。 366 00:23:53,032 --> 00:23:55,968 啓介さん。 367 00:23:56,035 --> 00:24:00,473 (涼子) でも 金庫の暗証番号 知らないって。 368 00:24:00,540 --> 00:24:04,977 (ルナ) 暗証番号は 例えば 富士子さんのお誕生日とか? 369 00:24:05,044 --> 00:24:06,979 >> そうです 何で? 370 00:24:07,046 --> 00:24:09,982 (ルナ) きょうだい全員が覚えやすい数字。 371 00:24:10,049 --> 00:24:13,419 啓介さんにも 予想しやすい数字です。 372 00:24:13,486 --> 00:24:17,924 (雄太郎) 遺言書は おっさんが隠したってことか。 373 00:24:17,990 --> 00:24:20,927 これを私たちに見られたら 困ると思ったってことよね。 374 00:24:20,993 --> 00:24:22,929 開けてみましょう。 375 00:24:22,995 --> 00:24:37,443 ♪~ 376 00:24:37,510 --> 00:24:42,448 「高坂富士子の財産は 全て三人の子供→ 377 00:24:42,515 --> 00:24:47,453 長女・美央子 長男・雄太郎 次女・菜名子に→ 378 00:24:47,520 --> 00:24:49,956 等しく相続させる。 379 00:24:50,022 --> 00:24:56,028 配偶者・啓介には 相続させないものとする」。 380 00:25:02,535 --> 00:25:07,473 (涼子) 自筆の日付も入ってるし 印も押してある。 381 00:25:07,540 --> 00:25:11,477 (ルナ) 富士子さんの遺言書で 間違いなさそうですね。 382 00:25:11,544 --> 00:25:14,981 >> やっぱり おっさんは外されてたわけだ。 383 00:25:15,047 --> 00:25:18,484 私たちをだまして この家を 売ろうとしていたあなたを→ 384 00:25:18,551 --> 00:25:21,487 置いておくわけにはいきません。 >> ちょっと待って。 385 00:25:21,554 --> 00:25:24,991 僕だって 遺留分を 請求できるわけだから→ 386 00:25:25,057 --> 00:25:26,993 この家に とどまる権利がある。 387 00:25:27,059 --> 00:25:31,497 (ルナ) 残念ながら 啓介さんには その権利はありません。 388 00:25:31,564 --> 00:25:32,999 >> はぁ!? 389 00:25:33,065 --> 00:25:35,001 (ルナ) 民法891条。 390 00:25:35,067 --> 00:25:40,006 被相続人の遺言書を 偽造し 変造し 破棄し→ 391 00:25:40,072 --> 00:25:44,010 または隠匿した者は 相続人になることはできない。 392 00:25:44,076 --> 00:25:49,015 つまり あなたは既に 相続権を失っているんです。 393 00:25:49,081 --> 00:25:52,518 >> 余計なことを! あんたのせいで…。 394 00:25:52,585 --> 00:25:55,521 (ルナ) ヒントをくれたのは 啓介さんですよ? 395 00:25:55,588 --> 00:25:57,023 >> あぁ? 396 00:25:57,089 --> 00:26:02,028 (ルナ) あなたの一言で 隠し場所を 発見することができたんです。 397 00:26:02,094 --> 00:26:06,532 「ヘクトー」 ワンちゃんの名前を 呼びましたよね。 398 00:26:06,599 --> 00:26:09,035 >> それが何です? 399 00:26:09,101 --> 00:26:12,972 (ルナ) 夏目先生が かわいがっていた 犬の名前も「ヘクトー」。 400 00:26:13,039 --> 00:26:16,976 これも「硝子戸の中」に出てくる エピソードです。 401 00:26:17,043 --> 00:26:21,047 その名前を聞いて もしかしたらと思ったんです。 402 00:26:23,049 --> 00:26:25,484 >> 早く出ていってください! 403 00:26:25,551 --> 00:26:28,988 ここは お母さんと私たちの家です。 404 00:26:29,055 --> 00:26:31,490 何で そんなに この家にこだわるんです? 405 00:26:31,557 --> 00:26:36,996 不動産屋が言ってましたよ 大した資産価値はないって。 406 00:26:37,063 --> 00:26:39,999 でも土地は かなりいい値段で 売れるみたいなんで→ 407 00:26:40,066 --> 00:26:42,501 早いとこ査定して…。 いや 売らねえから! 408 00:26:42,568 --> 00:26:47,006 ん? 雄太郎さんと美央子さんは 売るつもりでしたよね? 409 00:26:47,073 --> 00:26:48,574 売らないわよ! 410 00:26:56,082 --> 00:26:59,518 (啓介) 荷物をまとめてきます。 411 00:26:59,585 --> 00:27:02,088 では ごきげんよう。 412 00:27:07,093 --> 00:27:09,528 野宮さんたちのおかげです。 413 00:27:09,595 --> 00:27:12,465 本当に ありがとうございました。 414 00:27:12,531 --> 00:27:15,034 (美央子:雄太郎) ありがとうございました。 415 00:27:20,806 --> 00:27:24,744 (ルナ) 今日は ありがとう いてくれて心強かったです。 416 00:27:24,810 --> 00:27:28,247 >> いやいや よし じゃあ 飲み行くか。 417 00:27:28,314 --> 00:27:31,250 (田村) あ~ ちょっと これから 実家に顔出してきます。 418 00:27:31,317 --> 00:27:33,753 何か 急に親の顔 見たくなっちゃって。 419 00:27:33,819 --> 00:27:36,822 (小湊) うん 失礼します。 420 00:27:45,331 --> 00:27:48,768 (涼子) 漱石のお父さんが この辺りの地主って話も→ 421 00:27:48,834 --> 00:27:52,271 もしかして 「硝子戸の中」のエピソード? 422 00:27:52,338 --> 00:27:53,773 (ルナ) そう。 423 00:27:53,839 --> 00:27:57,209 (涼子) 漱石情報が満載なんだね。 424 00:27:57,276 --> 00:28:02,214 その本 富士子さんの所にも あったよ 2冊。 425 00:28:02,281 --> 00:28:04,717 オタクあるあるってやつ? 426 00:28:04,784 --> 00:28:08,721 (ルナ) えっ 「硝子戸の中」が 2冊あったってこと? 427 00:28:08,788 --> 00:28:11,223 (涼子) うん 他にもあった。 428 00:28:11,290 --> 00:28:13,793 ほとんどが漱石の本だった。 429 00:28:16,295 --> 00:28:19,732 あっ かわいい ポピー。 430 00:28:19,799 --> 00:28:22,234 富士子さんのお庭にも あったよね? 431 00:28:22,301 --> 00:28:25,738 (ルナ) え? あの日本庭園みたいなお庭? 432 00:28:25,805 --> 00:28:28,741 (涼子) あっ そうか ママは見てないんだ。 433 00:28:28,808 --> 00:28:33,312 リフォームした寝室から見える裏庭に いっぱい咲いてたの。 434 00:28:39,318 --> 00:28:42,755 (ルナ) ワンちゃんがいるのに ポピー? 435 00:28:42,822 --> 00:28:45,257 (涼子) 確か 柵がしてあって→ 436 00:28:45,324 --> 00:28:48,327 ワンちゃんが入れないように してあるって言ってた。 437 00:28:49,829 --> 00:28:53,766 (ルナ) 2冊あった夏目先生の本 タイトル覚えてる? 438 00:28:53,833 --> 00:28:57,703 (涼子) えっと 「こころ」でしょ。 439 00:28:57,770 --> 00:29:01,774 「坊っちゃん」と「道草」 「虞美人草」。 440 00:29:16,288 --> 00:29:25,231 ♪~ 441 00:29:25,297 --> 00:29:27,233 (ルナ) 《柱の引き出し…》 442 00:29:27,299 --> 00:29:31,804 (菜名子) 〔好きな作家と同じことをしたい という遊び心というか…〕 443 00:29:34,306 --> 00:29:36,242 (ルナ) 《庭のポピー…》 444 00:29:36,308 --> 00:29:40,246 (涼子) 〔柵がしてあって ワンちゃんが入れないように…〕 445 00:29:40,312 --> 00:29:41,747 (ルナ) 《ヘクトー…》 446 00:29:41,814 --> 00:29:44,316 (啓介) 〔ヘクトー! こら ヘクトー〕 447 00:29:47,820 --> 00:29:49,755 (ルナ) 《2冊の本…》 448 00:29:49,822 --> 00:29:53,759 >> 〔啓介さん 漱石が好きだなんて ウソなんじゃないんですか?〕 449 00:29:53,826 --> 00:30:14,213 ♪~ 450 00:30:14,280 --> 00:30:16,715 (ルナ) つながりました。 451 00:30:16,782 --> 00:30:19,785 涼子 戻りましょう。 452 00:30:31,797 --> 00:30:34,733 >> ちゃんと出ていきますよ。 453 00:30:34,800 --> 00:30:37,803 もう荷造りも終わったんで。 454 00:30:39,305 --> 00:30:43,309 {\an8}(ルナ) 裏庭を見せていただけませんか? 455 00:30:52,318 --> 00:30:54,320 >> どうぞ。 456 00:30:59,325 --> 00:31:02,328 (柵を閉める音) 457 00:31:07,833 --> 00:31:09,768 (ルナ) 啓介さん。 458 00:31:09,835 --> 00:31:12,771 100年 待つつもりですか? 459 00:31:12,838 --> 00:31:14,773 >> はい? 460 00:31:14,840 --> 00:31:18,777 (ルナ) これ 百合ですよね? 461 00:31:18,844 --> 00:31:20,779 >> 違いますよ。 462 00:31:20,846 --> 00:31:22,781 (ルナ) いいえ 百合です。 463 00:31:22,848 --> 00:31:25,284 だからヘクトーが 入ってこないように→ 464 00:31:25,351 --> 00:31:27,286 柵をしてるんですね。 465 00:31:27,353 --> 00:31:30,289 百合はワンちゃんには毒ですから。 466 00:31:30,356 --> 00:31:32,291 もちろんポピーも。 467 00:31:32,358 --> 00:31:34,793 >> また思い込みでグダグダと。 468 00:31:34,860 --> 00:31:36,795 (ルナ) もうやめませんか? 469 00:31:36,862 --> 00:31:40,733 夏目先生のこと 知らないふりするのは。 470 00:31:40,799 --> 00:31:45,804 >> 漱石は 彼女に近づくための口実ですよ。 471 00:31:47,306 --> 00:31:50,309 あなたが僕の化けの皮を 剥がしたんでしょ。 472 00:31:51,810 --> 00:31:54,246 (ルナ) 剥がしたのはニセモノの皮。 473 00:31:54,313 --> 00:31:57,249 私も すっかりだまされました。 474 00:31:57,316 --> 00:32:02,254 あなたは間違いなく 夏目漱石という共通の話題で→ 475 00:32:02,321 --> 00:32:05,758 富士子さんと引かれ合ったんです。 476 00:32:05,824 --> 00:32:08,260 (涼子) どういうこと? 477 00:32:08,327 --> 00:32:12,331 (ルナ) ポピーの別名は 虞美人草。 478 00:32:13,832 --> 00:32:17,770 2冊ずつあった本は 1冊が富士子さんのもの。 479 00:32:17,836 --> 00:32:21,273 もう1冊は 啓介さんが ここに越してくる時に→ 480 00:32:21,340 --> 00:32:23,776 持ってきたものですよね? 481 00:32:23,842 --> 00:32:25,844 そして この百合。 482 00:32:27,846 --> 00:32:32,785 「100年 私の墓のそばに座って 待っていてください。 483 00:32:32,851 --> 00:32:35,354 きっと会いに来ますから」。 484 00:32:36,855 --> 00:32:39,224 夏目先生の「夢十夜」の中で→ 485 00:32:39,291 --> 00:32:43,228 亡くなる女性が 男性に告げるセリフです。 486 00:32:43,295 --> 00:32:49,234 そして100年後 彼女は百合になって戻ってくる。 487 00:32:49,301 --> 00:32:52,304 富士子さんが 大好きだった小説です。 488 00:32:54,306 --> 00:32:58,744 >> あなたも 相当お詳しい。 489 00:32:58,811 --> 00:33:01,246 (ルナ) 教えていただけませんか? 490 00:33:01,313 --> 00:33:06,318 なぜ 財産を乗っ取ろうとする 悪者を演じようとしたのか。 491 00:33:12,825 --> 00:33:15,828 >> ここを守りたかっただけですよ。 492 00:33:17,329 --> 00:33:19,264 彼女は よく→ 493 00:33:19,331 --> 00:33:25,270 この家で家族と過ごした思い出を 話してくれましてね。 494 00:33:25,337 --> 00:33:30,843 私は天涯孤独なもんで うらやましかった。 495 00:33:38,784 --> 00:33:42,721 (啓介) それに ここがなくなったら→ 496 00:33:42,788 --> 00:33:45,724 菜名子さんの居場所も なくなってしまうでしょう。 497 00:33:45,791 --> 00:33:49,728 富士子さんは 菜名子さんのことを→ 498 00:33:49,795 --> 00:33:52,231 最後まで気にかけていたんです。 499 00:33:52,297 --> 00:33:54,733 苦労をかけるばかりで→ 500 00:33:54,800 --> 00:33:58,737 何もしてやれず 申し訳なかったと。 501 00:33:58,804 --> 00:34:03,242 さっき 雄太郎さんと美央子さんが→ 502 00:34:03,308 --> 00:34:06,245 ハッキリ言ってくれました。 503 00:34:06,311 --> 00:34:09,248 「家は売らない」と。 504 00:34:09,314 --> 00:34:11,250 安心しました。 505 00:34:11,316 --> 00:34:13,252 これで もう→ 506 00:34:13,318 --> 00:34:18,257 僕が ここにいる理由が なくなったってわけです。 507 00:34:18,323 --> 00:34:21,260 (ルナ) 啓介さん もしかして→ 508 00:34:21,326 --> 00:34:25,764 あの時 ヘクトーの名前を 呼んだのは わざとですか? 509 00:34:25,831 --> 00:34:28,267 >> ええ。 510 00:34:28,333 --> 00:34:33,772 あの柱の隠し場所を 誰も見つけてくれなかったんで。 511 00:34:33,839 --> 00:34:39,711 遺言書が出てこないことには 話が進みませんからね。 512 00:34:39,778 --> 00:34:42,714 漱石にお詳しい あなたなら→ 513 00:34:42,781 --> 00:34:45,717 「硝子戸の中」のエピソードから→ 514 00:34:45,784 --> 00:34:50,222 あの柱に たどり着いて くれるんじゃないかって。 515 00:34:50,289 --> 00:34:53,225 (ルナ) まんまと 乗せられてしまいました。 516 00:34:53,292 --> 00:34:57,729 富士子さん 笑ってるかも 1本取られたわねって。 517 00:34:57,796 --> 00:34:59,798 >> フフ…。 518 00:35:03,302 --> 00:35:07,306 おっさん まどろっこしいこと しやがって。 519 00:35:13,312 --> 00:35:16,248 リフォームした時ね→ 520 00:35:16,315 --> 00:35:19,751 「このテーブル買い替えたら?」 って言ったの。 521 00:35:19,818 --> 00:35:24,323 でも お母さん 「このままがいい」って。 522 00:35:27,826 --> 00:35:30,262 懐かしいね。 523 00:35:30,329 --> 00:35:35,767 子供の頃は 毎年 お誕生日会やったりね。 524 00:35:35,834 --> 00:35:40,205 (幼い菜名子たち) 〔お母さん お誕生日おめでとう!〕 525 00:35:40,272 --> 00:35:43,208 〔息を吹きかける音〕 〔はい プレゼント!〕 526 00:35:43,275 --> 00:35:46,211 〔うわ~ ありがとう!〕 527 00:35:46,278 --> 00:35:48,213 〔いただきま~す!〕 528 00:35:48,280 --> 00:35:51,216 〔ちょっと! 取り分けてからでしょ〕 529 00:35:51,283 --> 00:35:53,218 〔あっ いけないんだ!〕 530 00:35:53,285 --> 00:35:55,721 〔おはよう〕 〔おはよう〕 531 00:35:55,787 --> 00:35:58,223 〔座って食べなさい 行儀悪い〕 532 00:35:58,290 --> 00:36:00,225 〔お母さん 私 半熟がよかったんだけど〕 533 00:36:00,292 --> 00:36:02,227 〔じゃあ 自分で作りなさい〕 534 00:36:02,294 --> 00:36:04,229 〔いってきま~す!〕 〔いってらっしゃい〕 535 00:36:04,296 --> 00:36:07,232 〔あっ お弁当 忘れてる!〕 〔あっ ありがとう〕 536 00:36:07,299 --> 00:36:10,235 〔は~い お母さん 先 食べててね〕 537 00:36:10,302 --> 00:36:13,238 〔ありがとう いただきます〕 (菜名子) 〔は~い〕 538 00:36:13,305 --> 00:36:37,763 ♪~ 539 00:36:37,829 --> 00:36:41,199 (菜名子) ねぇ。 540 00:36:41,266 --> 00:36:45,203 年に一度でいいから→ 541 00:36:45,270 --> 00:36:50,776 ここに集まれないかな 3人で。 542 00:36:54,279 --> 00:36:56,281 (美央子) うん…。 543 00:36:59,284 --> 00:37:04,222 最初は 婚姻届を 出すつもりはなかったんです。 544 00:37:04,289 --> 00:37:08,727 ただ そばにいて 彼女の人生最後の時まで→ 545 00:37:08,794 --> 00:37:12,230 寄り添えたら それでいいと。 546 00:37:12,297 --> 00:37:17,235 でも ある時 彼女に言われたんです。 547 00:37:17,302 --> 00:37:19,805 (富士子) 〔啓介さん〕 548 00:37:23,809 --> 00:37:26,244 〔私と結婚してくれない?〕 549 00:37:26,311 --> 00:37:28,246 〔え?〕 550 00:37:28,313 --> 00:37:32,751 〔困らせちゃうって 分かってたけど→ 551 00:37:32,818 --> 00:37:38,757 自分が今 どうしたいかを 大事にしたいなって思ったの〕 552 00:37:40,259 --> 00:37:43,695 (涼子) 自分が どうしたいか…。 553 00:37:43,762 --> 00:37:45,697 >> ええ。 554 00:37:45,764 --> 00:37:52,204 僕には もったいない ステキな人でした。 555 00:37:52,270 --> 00:37:58,210 (涼子) 彼女の望みをかなえて 添い遂げた啓介さんもステキです。 556 00:37:58,276 --> 00:38:03,215 >> いや そんなことはないんですよ。 557 00:38:03,281 --> 00:38:08,286 なぜ僕が 遺言書を隠したと思います? 558 00:38:10,789 --> 00:38:15,227 もうひとつ 理由があるんです。 559 00:38:15,293 --> 00:38:17,729 「金さ君。 560 00:38:17,796 --> 00:38:25,237 金を見ると どんな君子でも すぐ悪人になるのさ」。 561 00:38:25,303 --> 00:38:30,242 (ルナ) 「こころ」に出てくる 先生の言葉ですね。 562 00:38:30,308 --> 00:38:33,812 >> 富士子さんを愛していたのは 本当です。 563 00:38:35,313 --> 00:38:40,686 でも 僕だって聖人君子じゃない。 564 00:38:40,752 --> 00:38:43,188 1億とか2億とか→ 565 00:38:43,255 --> 00:38:47,192 人生が変わる数字を 目の当たりにしたら→ 566 00:38:47,259 --> 00:38:54,199 理性を失って 金が欲しいと 思ってしまうかもしれない。 567 00:38:54,266 --> 00:38:56,702 (ルナ) 理性があるうちに→ 568 00:38:56,768 --> 00:39:00,706 相続資格をなくしておこうと 思ったんですか? 569 00:39:00,772 --> 00:39:05,777 >> 人間なんて 弱いもんですからね。 570 00:39:07,279 --> 00:39:11,717 (ルナ) 生前 富士子さんは 言っていました。 571 00:39:11,783 --> 00:39:16,221 >> 〔もうね 私 男なんて信用してないの〕 572 00:39:16,288 --> 00:39:18,223 〔それより こうして→ 573 00:39:18,290 --> 00:39:22,794 友達と好きなものの話を してる時間が一番幸せ〕 574 00:39:25,297 --> 00:39:30,736 (ルナ) 「こころ」の先生は 自分も人も信用できなかった。 575 00:39:30,802 --> 00:39:36,308 でも最後に 主人公のことを信じると決めた。 576 00:39:37,809 --> 00:39:41,179 富士子さんも そうだったんじゃないでしょうか。 577 00:39:41,246 --> 00:39:43,682 再婚を決めたのは→ 578 00:39:43,749 --> 00:39:48,687 最後に信じたいと思える人に 出会えたから。 579 00:39:48,754 --> 00:40:17,215 ♪~ 580 00:40:17,282 --> 00:40:22,721 (涼子) ⟨富士子さんの形見分けの本は 啓介さんが選んでくれた⟩ 581 00:40:22,788 --> 00:40:26,224 ⟨ママは 「硝子戸の中」⟩ 582 00:40:26,291 --> 00:40:29,795 ⟨私は 「吾輩は猫である」⟩ 583 00:40:34,800 --> 00:40:38,737 (涼子) パスワード 思い付いた? 584 00:40:38,804 --> 00:40:41,740 (ルナ) 富士子さんのお参りに 行ったせいかな。 585 00:40:41,807 --> 00:40:45,243 「吾輩は猫である」の モデルになった猫が→ 586 00:40:45,310 --> 00:40:47,746 亡くなった日かもしれないって。 587 00:40:47,813 --> 00:40:49,748 (涼子) 命日? 588 00:40:49,815 --> 00:40:56,254 (ルナ) 猫が亡くなったのは 明治41年9月13日。 589 00:40:56,321 --> 00:41:02,761 1 9 0 8→ 590 00:41:02,828 --> 00:41:10,335 0 9 1 3。 591 00:41:13,839 --> 00:41:15,273 (モニタ)(エラー音) 592 00:41:15,340 --> 00:41:18,276 (ルナ) 違ったか。 (涼子) ハァ…。 593 00:41:18,343 --> 00:41:22,848 チャンスは あと2回。 (ルナ) だね。 594 00:41:24,850 --> 00:41:27,285 (涼子) ねぇ ママ。 595 00:41:27,352 --> 00:41:32,791 もし このパソコンが 開けなかったら どうするつもり? 596 00:41:32,858 --> 00:41:35,794 (ルナ) どうするって…。 597 00:41:35,861 --> 00:41:41,800 📱(振動音) 598 00:41:43,301 --> 00:41:46,238 (ルナ) はい まーくん? 599 00:41:46,304 --> 00:41:49,241 (正義) おじさんの容体が急変した! 600 00:41:49,307 --> 00:41:50,742 (ルナ) え? 601 00:41:50,809 --> 00:41:52,310 >> \降ろしますね/ 602 00:41:53,812 --> 00:41:58,250 お父さん しっかりね! >> 野宮英介さん 67歳…。 603 00:41:58,316 --> 00:42:01,753 今 野宮病院に 救急搬送されたとこ。 604 00:42:01,820 --> 00:42:05,323 (ルナ) 連絡ありがとう それじゃ。 605 00:42:06,825 --> 00:42:09,828 (涼子) 大変! 救急搬送って…。 606 00:42:13,832 --> 00:42:16,768 (涼子) ママ? 行かないの? 607 00:42:16,835 --> 00:42:18,770 (ルナ) 行けるわけないでしょ。 608 00:42:18,837 --> 00:42:20,839 (涼子) どうして? 609 00:42:24,342 --> 00:42:29,781 (涼子) もう いいかげんにしなよ! 610 00:42:29,848 --> 00:42:33,785 ママ 逃げちゃダメだよ! 611 00:42:33,852 --> 00:42:35,787 お父さんの真意より→ 612 00:42:35,854 --> 00:42:40,292 今は ママが どうしたいかじゃないの? 613 00:42:42,794 --> 00:42:45,230 あの日→ 614 00:42:45,297 --> 00:42:48,733 ママが大阪に 連れ出してくれたおかげで→ 615 00:42:48,800 --> 00:42:52,804 私は 前に進むことができた。 616 00:42:54,806 --> 00:42:57,242 {\an8}あの旅に出るまで→ 617 00:42:57,309 --> 00:43:01,246 {\an8}私の時計が ずっと止まってたみたいに→ 618 00:43:01,313 --> 00:43:06,318 {\an8}ママの時間も 止まってるように見える。 619 00:43:08,820 --> 00:43:12,757 {\an8}ねぇ…→ 620 00:43:12,824 --> 00:43:15,260 {\an8}ママは どうしたいの? 621 00:43:15,327 --> 00:43:32,277 ♪~ 622 00:43:32,344 --> 00:43:35,280 {\an8}>> こちらで お待ちください。 623 00:43:35,347 --> 00:43:36,848 {\an8}お父さん! 624 00:43:39,284 --> 00:43:41,219 {\an8}(涼子) ママ。 625 00:43:41,286 --> 00:43:50,729 ♪~ 626 00:43:50,795 --> 00:43:53,732 {\an8}(ルナ) バブリーちゃん お店 お願い。 627 00:43:53,798 --> 00:43:59,237 {\an8}(涼子) ⟨その先に待っているものが 希望でも絶望でも→ 628 00:43:59,304 --> 00:44:02,807 私はママの味方でいる⟩ 629 00:44:04,809 --> 00:44:08,813 ⟨どんな時でも 味方でいるから⟩ 630 00:44:10,315 --> 00:44:12,250 (ルナ) ありがとうございます。 631 00:44:12,317 --> 00:44:22,827 ♪~