1 00:00:06,069 --> 00:00:11,069 <お客様総合窓口まで お気軽にお電話ください> 2 00:01:22,645 --> 00:01:42,665 ♬~ 3 00:01:42,665 --> 00:02:02,685 ♬~ 4 00:02:02,685 --> 00:02:22,639 ♬~ 5 00:02:22,639 --> 00:02:35,639 ♬~ 6 00:03:19,696 --> 00:03:22,632 (子供たちの笑い声) 7 00:03:22,632 --> 00:03:24,634 (残九郎)これはだな➡ 8 00:03:24,634 --> 00:03:29,639 頑張った人は 道が開けちゃうぞということだ!➡ 9 00:03:29,639 --> 00:03:33,643 いいか 書き写したか? 次へ行く➡ 10 00:03:33,643 --> 00:03:39,649 「子のたまわく 過ちて 改めざる」➡ 11 00:03:39,649 --> 00:03:41,651 「これを 過ちという」➡ 12 00:03:41,651 --> 00:03:43,653 これはだな➡ 13 00:03:43,653 --> 00:03:47,657 過ったり 間違ったりしたが それを改めないと➡ 14 00:03:47,657 --> 00:03:52,662 それが それこそが 過ちだということだ 15 00:03:52,662 --> 00:03:55,665 (残九郎)おら! 聞いてるのか 16 00:03:55,665 --> 00:03:58,668 (子供たちの笑い声) 17 00:03:58,668 --> 00:04:01,671 駄目だな 休憩だ 休憩 18 00:04:01,671 --> 00:04:03,671 おい 諭吉 諭吉 19 00:04:09,679 --> 00:04:11,681 まんじゅう食うぞ 20 00:04:11,681 --> 00:04:13,683 (子供たち)わーい 分かった分かった 今やるから ほら 21 00:04:13,683 --> 00:04:16,686 こら こら 押すな 22 00:04:16,686 --> 00:04:19,689 お前ら こういう物を こういうことすると駄目だぞ 23 00:04:19,689 --> 00:04:21,624 ≪ 駄目だっつうの あっ! 24 00:04:21,624 --> 00:04:25,628 ≪ あーっ! ≪(子供たち)あーっ! 25 00:04:25,628 --> 00:04:28,628 こら! いいかげんにせんか! 26 00:04:30,633 --> 00:04:32,635 (麻佐女)愚か者! 27 00:04:32,635 --> 00:04:36,639 いやしくも 神君 家康公と 血筋を同じゅうする➡ 28 00:04:36,639 --> 00:04:40,643 我が 大給松平家の当主が➡ 29 00:04:40,643 --> 00:04:42,645 昌平黌なら まだしも➡ 30 00:04:42,645 --> 00:04:45,648 町場の寺子屋の 師匠も務まらんとあっては➡ 31 00:04:45,648 --> 00:04:49,652 何たる ふがいなさ お家の恥! 32 00:04:49,652 --> 00:04:52,652 腹を切れ! 介しゃくして進ぜよう 33 00:04:54,657 --> 00:05:00,657 死… 死ぬ前に 最後のお給金を 34 00:05:07,670 --> 00:05:09,670 お給金 35 00:05:15,678 --> 00:05:17,680 お給金 ささやかな 36 00:05:17,680 --> 00:05:21,617 幼子に ものを教えて 徳を積むばかりか➡ 37 00:05:21,617 --> 00:05:25,621 お給金まで 38 00:05:25,621 --> 00:05:29,625 もっとも これで どれほどのものが 口に入るか 39 00:05:29,625 --> 00:05:33,629 申し訳ございません 次なる かたてわざを 40 00:05:33,629 --> 00:05:35,631 九郎 はっ 41 00:05:35,631 --> 00:05:39,635 その 左のたもとの中のものは? 42 00:05:39,635 --> 00:05:41,635 えっ? 43 00:05:51,647 --> 00:05:53,649 これこそ…➡ 44 00:05:53,649 --> 00:05:56,649 これこそ 最後のお給金! 45 00:06:01,657 --> 00:06:06,662 (三味線) 46 00:06:06,662 --> 00:06:16,672 ♬~ 47 00:06:16,672 --> 00:06:18,672 あっ! 48 00:06:20,676 --> 00:06:22,612 (蔦吉)どうしたんだい 49 00:06:22,612 --> 00:06:24,612 ねえさん あれ 50 00:06:32,622 --> 00:06:35,625 (船頭)どうやら 息はあるようです 51 00:06:35,625 --> 00:06:39,629 (客)おい 面倒には関わるな 放っておけ 52 00:06:39,629 --> 00:06:42,629 船頭さん 舟 寄せとくれ (船頭)へい 53 00:06:46,636 --> 00:06:48,638 おい 佐次 54 00:06:48,638 --> 00:06:52,642 何かさ 空から 銭がじゃらじゃら 降ってくるような もうけ話は➡ 55 00:06:52,642 --> 00:06:57,647 ないもんかね えっ? (佐次)銭を拾うどころか…➡ 56 00:06:57,647 --> 00:06:59,649 人間拾っちゃいましたよ 57 00:06:59,649 --> 00:07:01,651 (梅吉)中! 58 00:07:01,651 --> 00:07:13,663 ♬~ 59 00:07:13,663 --> 00:07:16,666 (佐次)3日前の夜 蔦吉ねえさんが 見つけてきたんですよ 60 00:07:16,666 --> 00:07:18,668 酔狂なやつだな 61 00:07:18,668 --> 00:07:20,670 (佐次)大川に浮かんでる ぼろ舟の中で➡ 62 00:07:20,670 --> 00:07:22,605 気ぃ失って 倒れてたんですよ そんでもってね➡ 63 00:07:22,605 --> 00:07:24,607 あっしら ここに運んできたのは いいんですが➡ 64 00:07:24,607 --> 00:07:29,612 次の朝 目ぇ覚ましたら 驚くじゃありませんか➡ 65 00:07:29,612 --> 00:07:33,616 自分が誰なのか どっから来たのか 全然 覚えてないっつうんですよ 66 00:07:33,616 --> 00:07:36,619 (梅吉)本当に そんなことってあるんですかね 67 00:07:36,619 --> 00:07:41,624 (佐次)でね もう あっしら どうしていいもんやら 68 00:07:41,624 --> 00:07:44,627 (伝三郎)何やってんだ 69 00:07:44,627 --> 00:07:46,627 おい 酔狂 70 00:07:56,639 --> 00:07:58,641 (伝三郎)何か 思い出されたか 71 00:07:58,641 --> 00:08:00,641 いや… 72 00:08:03,646 --> 00:08:06,649 (伝三郎) ああ あれは 私のいとこで➡ 73 00:08:06,649 --> 00:08:08,651 松平残九郎っていう者だ➡ 74 00:08:08,651 --> 00:08:11,654 ぶらぶらして いささか いいかげんなところもあるが➡ 75 00:08:11,654 --> 00:08:14,657 悪い人間ではない➡ 76 00:08:14,657 --> 00:08:18,661 そうか 何も思い出せぬとなると➡ 77 00:08:18,661 --> 00:08:20,663 いつまでも このままっていうわけにはいかんな 78 00:08:20,663 --> 00:08:23,599 (伝三郎)ちょっと 蔦吉殿の話を聞いてみてくれ 79 00:08:23,599 --> 00:08:27,603 (蔦吉)どうでしょう しばらく 寺子屋の師匠をやってみては 80 00:08:27,603 --> 00:08:29,605 (男性)寺子屋の? 81 00:08:29,605 --> 00:08:33,609 うちの近くのお寺で 子供たちに 読み書きを教えてるんですが➡ 82 00:08:33,609 --> 00:08:35,611 和尚さんが 師匠をやってくださる方を➡ 83 00:08:35,611 --> 00:08:37,613 お探しなんです 84 00:08:37,613 --> 00:08:42,618 実は ちょっと前に ちょっとありましてね 85 00:08:42,618 --> 00:08:44,618 (佐次)ハハハ… 86 00:08:47,623 --> 00:08:52,628 私に 務まるだろうか 87 00:08:52,628 --> 00:08:56,628 子供たちといると 少しは お気持ちも 88 00:09:03,639 --> 00:09:05,641 (伝三郎)よし 決まった 89 00:09:05,641 --> 00:09:08,644 じゃあ 住む場所は 私が どっか 長屋に口を利いてやろう 90 00:09:08,644 --> 00:09:12,644 となると 名なしでは困るな 91 00:09:14,650 --> 00:09:16,650 大川の… 92 00:09:18,654 --> 00:09:24,594 上から こう… 春やって来た人だから➡ 93 00:09:24,594 --> 00:09:26,596 川上春太郎と 名乗ってはいかがかな 94 00:09:26,596 --> 00:09:29,599 やぼってえな おい 伝三郎 (伝三郎)な… 何だ 95 00:09:29,599 --> 00:09:31,601 いつもながら お前 気が利かねえっていうかさ➡ 96 00:09:31,601 --> 00:09:34,604 もうちょっと ほら な… もう 悲しいぜ おい なっ? 97 00:09:34,604 --> 00:09:38,608 (伝三郎)な… 何を言うか (男性)いや それで結構 98 00:09:38,608 --> 00:09:41,611 その名前 気に入りました 99 00:09:41,611 --> 00:09:45,611 万事 よろしくお願い申し上げる 100 00:09:52,622 --> 00:09:54,622 (お光)フフッ 101 00:10:00,630 --> 00:10:02,632 よっ 102 00:10:02,632 --> 00:10:06,636 おっ! お… 珍しいね フフッ 103 00:10:06,636 --> 00:10:09,639 (おえん)蔦ちゃん ちょっと悪いけど 手ぇ貸してくれないかい 104 00:10:09,639 --> 00:10:11,639 (蔦吉)はい 105 00:10:22,585 --> 00:10:25,588 ああ たまには こういう柄も いいかなと思って 106 00:10:25,588 --> 00:10:28,588 (お光)それ 春太郎さんのですよ 107 00:10:31,594 --> 00:10:33,596 あ痛た 108 00:10:33,596 --> 00:10:38,601 (春太郎)「子のたまわく」 (子供たち)「子のたまわく」 109 00:10:38,601 --> 00:10:41,604 (春太郎)「巧言令色 鮮なし仁」と 110 00:10:41,604 --> 00:10:45,608 (子供たち)「巧言令色 鮮なし仁」 111 00:10:45,608 --> 00:10:50,613 (春太郎)はい もう一度 「巧言令色 鮮なし仁」と 112 00:10:50,613 --> 00:10:55,613 (子供たち)「巧言令色 鮮なし仁」 113 00:11:07,630 --> 00:11:09,632 うまい うむ 114 00:11:09,632 --> 00:11:14,637 はい そう ぐっと 力を入れて ここを… 115 00:11:14,637 --> 00:11:16,639 ああ うまい うまい 116 00:11:16,639 --> 00:11:18,641 そう ここをぐっと 117 00:11:18,641 --> 00:11:22,645 よし うまい うまい➡ 118 00:11:22,645 --> 00:11:24,645 そう ここをぐっと 119 00:11:27,650 --> 00:11:32,650 (春太郎)よし うまく書けた ハハハッ 120 00:11:39,662 --> 00:11:42,665 (子供)はっけよい のこった! のこった のこった➡ 121 00:11:42,665 --> 00:11:45,668 のこった のこった (子供)けんけんぱ けんけん… 122 00:11:45,668 --> 00:11:47,670 (子供)のこった のこった のこった のこった! 123 00:11:47,670 --> 00:11:51,674 (子供)けんけんぱ… (子供)のこった のこった… 124 00:11:51,674 --> 00:11:54,677 よかった➡ 125 00:11:54,677 --> 00:11:57,680 いえ 春太郎さん➡ 126 00:11:57,680 --> 00:12:00,683 まるで ずっと前から 寺子屋の師匠だったみたいに➡ 127 00:12:00,683 --> 00:12:03,686 板に付いてらっしゃるから 128 00:12:03,686 --> 00:12:08,691 初めは 自分が何者であるかすら 思い出せぬことが➡ 129 00:12:08,691 --> 00:12:11,694 つらく 情けなかった 130 00:12:11,694 --> 00:12:16,699 だが なじんでみれば➡ 131 00:12:16,699 --> 00:12:19,699 こんな 穏やかな暮らしも いいもんだ 132 00:12:21,637 --> 00:12:25,641 (春太郎)あなたには 感謝している 133 00:12:25,641 --> 00:12:27,643 (犬の鳴き声) 134 00:12:27,643 --> 00:12:30,646 (子供)ころだ! ころころ (子供)ころ 135 00:12:30,646 --> 00:12:32,648 (子供)待て 136 00:12:32,648 --> 00:12:36,648 (子供たち)ころ 137 00:12:39,655 --> 00:12:59,675 ♬~ 138 00:12:59,675 --> 00:13:04,680 ♬~ 139 00:13:04,680 --> 00:13:06,682 この がまの油を取るのには➡ 140 00:13:06,682 --> 00:13:10,686 四方に鏡を張り その中に がまを追い込む 141 00:13:10,686 --> 00:13:15,691 するってえと 小心者のがまは 自分の醜い姿を見て驚き➡ 142 00:13:15,691 --> 00:13:18,694 脂汗を たらーりたらりと流す 143 00:13:18,694 --> 00:13:22,631 その油を すくい取り 三七 二十一日の間➡ 144 00:13:22,631 --> 00:13:24,633 柳の小枝をもって煮炊きしめ➡ 145 00:13:24,633 --> 00:13:28,637 テレメンテイカに マンテイカ 唐天竺 南蛮渡来の妙薬を➡ 146 00:13:28,637 --> 00:13:30,639 煮炊きしめて 入り合わせ 練り固めた物が➡ 147 00:13:30,639 --> 00:13:33,642 この がまの油だ! 148 00:13:33,642 --> 00:13:35,644 この がまの油の効能は➡ 149 00:13:35,644 --> 00:13:38,647 出痔 雁瘡 瘍 梅瘡 150 00:13:38,647 --> 00:13:41,650 いぼ痔 切れ痔 脱肛に効く! 151 00:13:41,650 --> 00:13:44,653 まだある! 152 00:13:44,653 --> 00:13:46,655 ≪ 1枚が2枚 2枚が4枚 153 00:13:46,655 --> 00:13:48,657 (信左右衛門)あ… とっつぁん お茶くれ 154 00:13:48,657 --> 00:13:52,661 ≪ 4枚が8枚 8枚が16枚 16枚が32枚 155 00:13:52,661 --> 00:13:54,663 ≪ えーい めんどくさい 156 00:13:54,663 --> 00:14:01,670 春は3月 落花の形 比良の暮雪は 雪降りの形! 157 00:14:01,670 --> 00:14:05,674 この がまの油 古くは 川中島の戦いにて➡ 158 00:14:05,674 --> 00:14:07,676 上杉謙信と 武田… (梅吉)痛ーい!➡ 159 00:14:07,676 --> 00:14:10,679 痛い! 痛え どうなされた! 160 00:14:10,679 --> 00:14:13,682 (梅吉)切った 切った 包丁で切った 痛え! 161 00:14:13,682 --> 00:14:19,688 大変だ 大変だ いざ がまの油が参上つかまつる 162 00:14:19,688 --> 00:14:23,688 よーく がまの油を塗り込んで 163 00:14:25,628 --> 00:14:27,630 おお! (梅吉)おお! 164 00:14:27,630 --> 00:14:30,633 (梅吉・残九郎)治った! 治った! 165 00:14:30,633 --> 00:14:33,636 (女性たち)頂戴! お並びください お並びください 166 00:14:33,636 --> 00:14:35,638 ありがとうございます (女性)頂戴! 167 00:14:35,638 --> 00:14:39,642 ありがとうございます ≪(男性)暴れ馬だ 気をつけろ! 168 00:14:39,642 --> 00:14:41,644 (男性)暴れ馬だ 169 00:14:41,644 --> 00:15:01,664 ♬~ 170 00:15:01,664 --> 00:15:04,667 ♬~ 171 00:15:04,667 --> 00:15:06,669 おうおう… 172 00:15:06,669 --> 00:15:10,673 ほらほら… おいおい 173 00:15:10,673 --> 00:15:12,675 ばかたれが 174 00:15:12,675 --> 00:15:16,679 大丈夫か ああ怖かった 怖かった (女性)お嬢様 175 00:15:16,679 --> 00:15:18,681 よし… 立てるか (女性)ありがとうございました➡ 176 00:15:18,681 --> 00:15:22,618 ありがとうございました (信左右衛門)ああ 痛た 177 00:15:22,618 --> 00:15:24,620 足やられたみたいだな 178 00:15:24,620 --> 00:15:27,620 佐次 舟久 医者だ (佐次)へい! 179 00:15:30,626 --> 00:15:32,626 よし つかまれ (信左右衛門)かたじけない 180 00:15:34,630 --> 00:15:37,633 それ (梅吉)御用だ 181 00:15:37,633 --> 00:15:39,635 がまの油 塗りやしょう 置きやがれ! 182 00:15:39,635 --> 00:15:42,635 あんな物 効くわけねえだろう たこ! 183 00:15:46,642 --> 00:15:49,642 ありがとうございました (医師)じゃあ お大事に 184 00:15:52,648 --> 00:15:54,650 (信左右衛門)皆様方には➡ 185 00:15:54,650 --> 00:15:58,654 とんだ ごやっかいをおかけし お恥ずかしい次第でござる 186 00:15:58,654 --> 00:16:01,657 とんでもねえ そうですよ 187 00:16:01,657 --> 00:16:03,659 お侍さんが いらっしゃらなかったら➡ 188 00:16:03,659 --> 00:16:06,662 あの子供 馬に蹴られて 死んでましたよ 189 00:16:06,662 --> 00:16:08,664 申し遅れましたが➡ 190 00:16:08,664 --> 00:16:11,667 拙者 常陸の国 真壁から出てまいりました➡ 191 00:16:11,667 --> 00:16:17,673 鳥居信左右衛門と申します 松平残九郎家正だ 192 00:16:17,673 --> 00:16:19,675 真壁ですか 193 00:16:19,675 --> 00:16:23,612 いや うちの おりよがね 真壁にいたもんですから 194 00:16:23,612 --> 00:16:25,614 うちの りよだって うちの りよだって 195 00:16:25,614 --> 00:16:27,616 うちの りよでしょう! 196 00:16:27,616 --> 00:16:30,619 ねっ? (おえん)フフフ… 197 00:16:30,619 --> 00:16:33,622 あっ お疲れでしょう ゆっくり お休みなさいまし 198 00:16:33,622 --> 00:16:35,624 いやいや あの そうはしておれんのじゃ 199 00:16:35,624 --> 00:16:37,626 (おえん)いや 危ないです むちゃしちゃいけねえよ 200 00:16:37,626 --> 00:16:40,629 いやいや いや ゆっくりして もらわなくちゃ 困るんだよ 201 00:16:40,629 --> 00:16:43,632 さっき助けたのはな 大店の娘御でさ➡ 202 00:16:43,632 --> 00:16:45,634 10両ばかし もらっちまったんだ 203 00:16:45,634 --> 00:16:48,637 ここなら遠慮はいらねえや なっ? ええ 204 00:16:48,637 --> 00:16:51,640 どうぞ 御遠慮なく 205 00:16:51,640 --> 00:16:54,640 はあ… かたじけない 206 00:17:00,649 --> 00:17:03,652 (子供たち)♬ 何で 背が低いの➡ 207 00:17:03,652 --> 00:17:07,656 ♬ 親の日に とと食べて➡ 208 00:17:07,656 --> 00:17:11,660 ♬ それで 背が低いの➡ 209 00:17:11,660 --> 00:17:14,663 ♬ 後ろの正面 誰 210 00:17:14,663 --> 00:17:16,665 (子供)お松 (子供たち)当たり! 211 00:17:16,665 --> 00:17:19,668 (りよ)御免くださいませ 212 00:17:19,668 --> 00:17:21,668 (春太郎)はい 213 00:17:24,606 --> 00:17:28,610 この子にも そろそろ 読み書きを 習わせたいと思いまして 214 00:17:28,610 --> 00:17:31,613 それに 遠方から出てまいりましたので➡ 215 00:17:31,613 --> 00:17:35,617 まだ お友達ができないものですから 216 00:17:35,617 --> 00:17:41,623 ここには 八重殿と同じ年頃の 友達が たくさんいますよ 217 00:17:41,623 --> 00:17:44,626 江戸にみえる前は どちらに 218 00:17:44,626 --> 00:17:47,629 真壁に住んでおりました 219 00:17:47,629 --> 00:17:52,634 (和尚)おお 真壁というと 確か 常陸の国でしたな 220 00:17:52,634 --> 00:17:55,637 (りよ)はい (和尚)善は急げと申します➡ 221 00:17:55,637 --> 00:17:57,639 あしたからでも すぐに おいでなされ 222 00:17:57,639 --> 00:18:00,642 (りよ)はい よろしくお願いいたします 223 00:18:00,642 --> 00:18:04,646 のう 川上さん それで よろしかろう 224 00:18:04,646 --> 00:18:06,648 もし 225 00:18:06,648 --> 00:18:11,648 あっ はい それで結構です 226 00:18:28,604 --> 00:18:30,604 (皿の割れる音) 227 00:18:33,609 --> 00:18:36,612 (佐次)おりよさん どうしたんです さっきから 228 00:18:36,612 --> 00:18:38,614 (りよ)申し訳ありません➡ 229 00:18:38,614 --> 00:18:41,614 少し 考え事をしていたものですから 230 00:18:43,619 --> 00:18:47,623 (りよ)今日 昼間 八重を 寺子屋へ連れてまいりました 231 00:18:47,623 --> 00:18:50,626 へえ そうですか 232 00:18:50,626 --> 00:18:55,631 その折 かねてより 話に聞き及んでおりました➡ 233 00:18:55,631 --> 00:18:58,634 川上春太郎先生に お目にかかったのですが➡ 234 00:18:58,634 --> 00:19:01,637 あのお方 以前➡ 235 00:19:01,637 --> 00:19:05,641 どこかで お会いしたことが あるような気がいたしまして➡ 236 00:19:05,641 --> 00:19:10,646 アハッ でも 気のせいですよね 237 00:19:10,646 --> 00:19:13,649 他人の空似ですよ 238 00:19:13,649 --> 00:19:17,653 そうか お八重ちゃんを寺子屋にね 239 00:19:17,653 --> 00:19:19,653 (りよ)はい 240 00:19:40,609 --> 00:19:42,609 《ああーっ!》 241 00:19:51,620 --> 00:20:09,638 ♬~ 242 00:20:09,638 --> 00:20:11,640 (喜助)これは 梅さん どうしました 朝早くから 243 00:20:11,640 --> 00:20:13,642 (梅吉)しーっ! 旦那は 244 00:20:13,642 --> 00:20:16,642 (よね)まだ お休みですよ 245 00:20:21,583 --> 00:20:23,583 旦那 246 00:20:25,587 --> 00:20:27,589 旦那! 247 00:20:27,589 --> 00:20:29,589 早く起きてくださいよ 248 00:20:31,593 --> 00:20:34,596 げろ➡ 249 00:20:34,596 --> 00:20:36,598 げろ (麻佐女)かえるか 250 00:20:36,598 --> 00:20:38,598 (梅吉)どいた! どいた! 251 00:20:58,620 --> 00:21:00,622 (平井) 本当に 心当たりはないんだな 252 00:21:00,622 --> 00:21:03,625 (春太郎)ない (平井)しかし もう一度よく 253 00:21:03,625 --> 00:21:05,625 (春太郎) 心当たりはないと申しておる! 254 00:21:09,631 --> 00:21:12,631 誰かと 人違いされたのであろう 255 00:21:17,639 --> 00:21:20,642 2人掛かりで 寝込みを襲われ 返り討ち 256 00:21:20,642 --> 00:21:24,646 しかも 自分は かすり傷一つ負ってない 257 00:21:24,646 --> 00:21:28,646 ぞっとするほどの使い手だな 258 00:21:34,656 --> 00:21:37,659 (子供たち)さようなら おう まっすぐ帰れよ 259 00:21:37,659 --> 00:21:39,659 (子供)分かってるよ いーっ! 260 00:21:44,666 --> 00:21:47,666 (子供たち)さようなら (春太郎)ああ さようなら 261 00:21:56,678 --> 00:22:00,682 どうだ あいつらの世話は 大変だろう 262 00:22:00,682 --> 00:22:03,685 いや そうでもない 毎朝 あの子たちの声を聞くと➡ 263 00:22:03,685 --> 00:22:05,685 元気が出る 264 00:22:17,699 --> 00:22:19,699 剣は… 265 00:22:21,636 --> 00:22:23,636 剣は 誰に習った 266 00:22:28,643 --> 00:22:31,646 生きるためというより➡ 267 00:22:31,646 --> 00:22:34,646 必死で 生き延びるための剣に見えた 268 00:22:45,660 --> 00:22:47,660 邪魔したな 269 00:23:00,675 --> 00:23:03,675 どうした 鳥居様が ひどい熱で 270 00:23:12,687 --> 00:23:14,687 (信左右衛門)ああ… 271 00:23:21,630 --> 00:23:24,633 ああ… そのまま 272 00:23:24,633 --> 00:23:26,633 面目ない 273 00:23:33,642 --> 00:23:36,645 残九郎殿 はっ 274 00:23:36,645 --> 00:23:40,649 拙者が せがれに家督を譲ったことは➡ 275 00:23:40,649 --> 00:23:43,652 もう お話しいたしましたな 276 00:23:43,652 --> 00:23:46,652 確か 一人息子だと 277 00:23:48,657 --> 00:23:54,657 実は その下に もう一人 息子がいるのです 278 00:23:56,665 --> 00:24:03,672 25年前 3歳のとき 養子に出しまして 279 00:24:03,672 --> 00:24:07,676 それは どういう 280 00:24:07,676 --> 00:24:09,678 養子の先は➡ 281 00:24:09,678 --> 00:24:15,684 代々 藩の御重役を勤められる お家柄ですが➡ 282 00:24:15,684 --> 00:24:19,688 お子に恵まれなかったため➡ 283 00:24:19,688 --> 00:24:22,624 縁あって 拙者の息子を➡ 284 00:24:22,624 --> 00:24:26,628 跡取りとして お迎えくだすったのです 285 00:24:26,628 --> 00:24:32,634 御当主の源太夫という お名前から 一字頂戴し➡ 286 00:24:32,634 --> 00:24:38,640 源兵衛という立派な名で 287 00:24:38,640 --> 00:24:40,642 しかし➡ 288 00:24:40,642 --> 00:24:46,648 強く たくましくあれと望まれる 御当主に対して➡ 289 00:24:46,648 --> 00:24:54,656 あの子は 草木や 生き物と 戯れることを好む➡ 290 00:24:54,656 --> 00:24:57,659 内気な性格 291 00:24:57,659 --> 00:25:02,664 よく一人で 泣いておったそうです➡ 292 00:25:02,664 --> 00:25:07,669 そして 7歳の秋のこと 293 00:25:07,669 --> 00:25:12,674 (源太夫)《剣の稽古を怠って 今度は何を始めたかと思うたら➡ 294 00:25:12,674 --> 00:25:16,678 薄汚い 捨て犬などを 屋敷の中へ連れ込みおって!》 295 00:25:16,678 --> 00:25:19,681 (源太夫)《源兵衛! その犬を外へ放り出せ》 296 00:25:19,681 --> 00:25:21,616 (源兵衛)《嫌です》 297 00:25:21,616 --> 00:25:23,618 (源太夫)《言うことを聞け!》 (源兵衛)《嫌だ》 298 00:25:23,618 --> 00:25:26,621 (源太夫)《お前というやつは どうして いつも➡ 299 00:25:26,621 --> 00:25:29,624 こそこそとして 行いが卑しいのだ!》➡ 300 00:25:29,624 --> 00:25:33,628 《今日という今日は その 腐った性根を たたき直してやる》 301 00:25:33,628 --> 00:25:49,644 ♬~ 302 00:25:49,644 --> 00:25:53,644 《悔しいか! 悔しかったら 強くなってみろ》 303 00:25:55,650 --> 00:25:57,652 (泣き声) 304 00:25:57,652 --> 00:25:59,654 (信左右衛門)長ずるにつれ➡ 305 00:25:59,654 --> 00:26:05,660 あの子の心は すっかり ねじ曲がってしまったのです➡ 306 00:26:05,660 --> 00:26:10,665 聞こえてくるのは 悪い話ばかり➡ 307 00:26:10,665 --> 00:26:15,670 ここ数年の行状のひどさは➡ 308 00:26:15,670 --> 00:26:19,670 耳を覆いたくなるほどで 309 00:26:22,611 --> 00:26:24,613 この春➡ 310 00:26:24,613 --> 00:26:30,619 訳あって 国を出てしまったのです 311 00:26:30,619 --> 00:26:35,624 その源兵衛殿を捜しに 江戸へ? 312 00:26:35,624 --> 00:26:37,626 当ては? 313 00:26:37,626 --> 00:26:40,629 実は 江戸詰めの藩士が➡ 314 00:26:40,629 --> 00:26:46,635 本所近くで 源兵衛らしき者を見かけたと 315 00:26:46,635 --> 00:26:51,640 捜し当てて どうなさるおつもりだ 316 00:26:51,640 --> 00:26:54,640 実の父として… 317 00:26:58,647 --> 00:27:01,647 してやれることは… 318 00:27:03,652 --> 00:27:06,655 その 鳥居殿というお方 319 00:27:06,655 --> 00:27:09,658 御子息のことを さぞ 案じておられよう 320 00:27:09,658 --> 00:27:13,658 できるだけのことを してあげるがよい はっ 321 00:27:15,664 --> 00:27:20,664 ハハハッ さすが 母上 地獄鼻 322 00:27:22,604 --> 00:27:25,607 これは? 新しい お給金で 323 00:27:25,607 --> 00:27:27,607 何と 324 00:27:29,611 --> 00:27:34,616 うんうん お久しぶりで 325 00:27:34,616 --> 00:27:37,619 ハハハ… いただきます 326 00:27:37,619 --> 00:27:41,623 思えば そなたの父上も➡ 327 00:27:41,623 --> 00:27:46,628 そなたたちのことを いつも気に掛けておられた 328 00:27:46,628 --> 00:27:48,630 されど 父上は➡ 329 00:27:48,630 --> 00:27:51,633 なぜ あれほど 兄上たちに厳しかったのか 330 00:27:51,633 --> 00:27:54,636 父上の稽古は 度を超していた 331 00:27:54,636 --> 00:27:57,639 それがもとで 兄上たちは 命を落とされた 332 00:27:57,639 --> 00:28:01,643 九郎! 口を慎むのじゃ 333 00:28:01,643 --> 00:28:04,646 父上が そなたたちに厳しくされたのは➡ 334 00:28:04,646 --> 00:28:08,646 そなたたちの 武士としての行く末を思えばこそ 335 00:28:10,652 --> 00:28:14,656 行く末を思うあまり…➡ 336 00:28:14,656 --> 00:28:17,656 不幸なことに あのように… 337 00:28:28,603 --> 00:28:33,603 (すすり泣き) 338 00:28:37,612 --> 00:28:39,614 (りよ) 毎度どうも ありがとうございます 339 00:28:39,614 --> 00:28:41,614 (客)毎度 (客)ごちそうさん 340 00:28:43,618 --> 00:28:45,620 (佐次)いらっしゃい (りよ)いらっしゃいませ 341 00:28:45,620 --> 00:28:49,624 (伝三郎)おう 俺にも 飯くれ (佐次)へい 342 00:28:49,624 --> 00:28:52,627 俺 酒だ! 酒 (佐次)はい 343 00:28:52,627 --> 00:28:56,631 (伝三郎)苦労したぞ 御苦労さん 344 00:28:56,631 --> 00:28:58,633 奉行所内の つてを頼って➡ 345 00:28:58,633 --> 00:29:00,635 真壁の 江戸詰めの藩士を 紹介してもらい➡ 346 00:29:00,635 --> 00:29:02,637 そいつらに さんざん飲み食いさせ➡ 347 00:29:02,637 --> 00:29:05,640 御機嫌を取り 遠回しに あれやこれや聞き出す 348 00:29:05,640 --> 00:29:07,642 何で 俺が こんなことまで しなきゃいかんのだ 349 00:29:07,642 --> 00:29:09,644 恩に着る 恩に着る 恩に着る 350 00:29:09,644 --> 00:29:11,646 だいぶ 金を使ったからな 351 00:29:11,646 --> 00:29:15,650 詳しくは 全部ここに書き出してある 352 00:29:15,650 --> 00:29:17,652 随分 細かいんだな 当たり前だ 353 00:29:17,652 --> 00:29:20,655 お前 ちゃんと返せよ それ はい 354 00:29:20,655 --> 00:29:22,655 (佐次)はい お酒 お待ち 355 00:29:26,594 --> 00:29:28,596 おい おう 356 00:29:28,596 --> 00:29:31,599 ところで どうだ 何か分かったのか 357 00:29:31,599 --> 00:29:33,599 まあ待て 358 00:29:38,606 --> 00:29:42,610 ≪(伝三郎) まず 黒田源兵衛の養父は➡ 359 00:29:42,610 --> 00:29:47,615 真壁藩の大目付の 黒田源太夫だ➡ 360 00:29:47,615 --> 00:29:49,617 それから お前が聞いたとおり➡ 361 00:29:49,617 --> 00:29:52,620 確かに 江戸屋敷には 黒田源兵衛らしき男を➡ 362 00:29:52,620 --> 00:29:55,623 本所近辺で見かけたと 言っている者がいるらしい➡ 363 00:29:55,623 --> 00:29:57,625 しかし 往来で見かけたというだけで➡ 364 00:29:57,625 --> 00:29:59,627 それ以上のことは 何も分からん 365 00:29:59,627 --> 00:30:03,631 そのかわり 藩内のうわさ話は たっぷり聞かされたぞ 366 00:30:03,631 --> 00:30:05,633 何だ 源兵衛っていうのは➡ 367 00:30:05,633 --> 00:30:07,633 とんでもないやつだな 368 00:30:09,637 --> 00:30:12,640 (伝三郎)勤めを放り出して 放とうの限りを尽くす➡ 369 00:30:12,640 --> 00:30:17,645 酒を飲んでは 暴れ 人を斬ったこともあるそうだ➡ 370 00:30:17,645 --> 00:30:19,647 おまけに 遊ぶ金を得るために ゆすりたかりまで➡ 371 00:30:19,647 --> 00:30:23,585 やってたっていうんだからな➡ 372 00:30:23,585 --> 00:30:26,588 だが 養子とはいえ 大目付の長男である上➡ 373 00:30:26,588 --> 00:30:28,590 恐ろしいまでに 剣の腕が立つため➡ 374 00:30:28,590 --> 00:30:31,590 誰も 手出しはできなかったそうだ 375 00:30:33,595 --> 00:30:35,597 はい お待ち (伝三郎)おう 376 00:30:35,597 --> 00:30:39,601 ちょっとね うちの おりよさんが 気になることを➡ 377 00:30:39,601 --> 00:30:43,605 おりよさん 今の話 (りよ)はい 378 00:30:43,605 --> 00:30:47,609 失礼ながら 先ほどより あちらへ➡ 379 00:30:47,609 --> 00:30:50,612 お二人の お話声が聞こえてまいりまして 380 00:30:50,612 --> 00:30:57,619 確か 真壁藩 大目付 黒田などと おっしゃっていたかと 381 00:30:57,619 --> 00:31:00,622 (伝三郎)おお そうか りよさんは 真壁にいらしたんだな 382 00:31:00,622 --> 00:31:05,627 はい その黒田家の御長男 源兵衛様と➡ 383 00:31:05,627 --> 00:31:07,629 八重が 寺子屋で お世話になっている➡ 384 00:31:07,629 --> 00:31:12,634 春太郎先生とが うり二つなのです 385 00:31:12,634 --> 00:31:15,634 まさかとは思いますが 386 00:32:00,682 --> 00:32:04,686 源兵衛が 養父殺し? 387 00:32:04,686 --> 00:32:06,688 (伝三郎)黒田家としては 体面を保つために➡ 388 00:32:06,688 --> 00:32:09,691 これまで 源兵衛の悪行の 尻拭いを続けてきた 389 00:32:09,691 --> 00:32:13,695 だが この春 養父はついに 源兵衛を勘当して➡ 390 00:32:13,695 --> 00:32:18,700 新たに 別の養子を迎え入れる 決断をした➡ 391 00:32:18,700 --> 00:32:20,700 それを知った源兵衛は… 392 00:32:25,640 --> 00:32:27,640 (源太夫)《源兵衛!》 393 00:32:36,651 --> 00:32:39,651 (源太夫)《血迷うたか 源兵衛!》 394 00:32:41,656 --> 00:32:43,656 (源太夫)《うわーっ!》 395 00:32:46,661 --> 00:32:48,663 (伝三郎)黒田家は 出奔した源兵衛を討つために➡ 396 00:32:48,663 --> 00:32:52,667 刺客を放ってるらしい 397 00:32:52,667 --> 00:32:54,669 なるほど それでか 398 00:32:54,669 --> 00:32:58,673 鳥居殿は 源兵衛を見つけ出して どうするつもりかな 399 00:32:58,673 --> 00:33:01,676 かくまうか 逃がす算段をするか 400 00:33:01,676 --> 00:33:04,679 いや それはねえ 401 00:33:04,679 --> 00:33:07,682 それはねえだろう 402 00:33:07,682 --> 00:33:10,685 となると… 403 00:33:10,685 --> 00:33:15,690 おい 残九郎 お前 これ以上 深入りするなよ 404 00:33:15,690 --> 00:33:19,694 これは 他国の あるお家の問題だ 405 00:33:19,694 --> 00:33:22,694 お前には どうすることもできないんだぞ 406 00:33:24,632 --> 00:33:29,637 (三味線) 407 00:33:29,637 --> 00:33:33,641 ♬~ 408 00:33:33,641 --> 00:33:37,641 あら もうちょっとだね (蔦吉)ええ 409 00:33:42,650 --> 00:33:46,654 蔦吉 えっ? 410 00:33:46,654 --> 00:33:49,654 あいつは てめえが何者か とっくに気が付いてるぜ 411 00:33:51,659 --> 00:33:55,663 春太郎さんのことですか? 412 00:33:55,663 --> 00:33:58,666 ああ 413 00:33:58,666 --> 00:34:03,671 この間 刺客に襲われた その意味も➡ 414 00:34:03,671 --> 00:34:06,671 あいつは ちゃんと分かってるはずだ 415 00:34:11,679 --> 00:34:16,684 あの人が ここへ来る前に どこで何をしてたか 知りません 416 00:34:16,684 --> 00:34:22,623 私が知ってんのは 寺子屋で 子供たちに読み書きを教えて➡ 417 00:34:22,623 --> 00:34:25,623 私たちと この深川で暮らしている 春太郎さん 418 00:34:27,628 --> 00:34:31,632 ≪(蔦吉)あの人は 裸で流れ着いたときに➡ 419 00:34:31,632 --> 00:34:33,632 きっと 生まれ変わったんですよ 420 00:34:55,656 --> 00:34:57,656 (男性)やーっ! 421 00:35:30,625 --> 00:35:50,645 ♬~ 422 00:35:50,645 --> 00:35:58,653 ♬~ 423 00:35:58,653 --> 00:36:01,653 《血迷うたか 源兵衛》 424 00:36:07,662 --> 00:36:25,662 (春太郎の叫び声) 425 00:36:28,616 --> 00:36:31,619 (おえん)残九郎様 残九郎様 大変なんです 426 00:36:31,619 --> 00:36:33,621 鳥居様が いらっしゃらなくなっちまって 427 00:36:33,621 --> 00:36:36,624 何だって さっき お茶をお持ちしたら➡ 428 00:36:36,624 --> 00:36:41,624 きちんと 部屋が片づいてて このお金と これが 429 00:36:43,631 --> 00:36:45,633 (おえん) お国元へ向けて おたちなら➡ 430 00:36:45,633 --> 00:36:47,635 みんなの顔を見て 御挨拶なさるはずだし➡ 431 00:36:47,635 --> 00:36:50,638 第一 まだ あの足の具合じゃ 何か変わった様子は? 432 00:36:50,638 --> 00:36:53,641 (おえん)いいえ お光 何か気が付いたかい 433 00:36:53,641 --> 00:36:56,644 あっ そういえば 今朝 朝御飯のときに➡ 434 00:36:56,644 --> 00:37:00,648 寺子屋の春太郎先生のことを お尋ねになりました➡ 435 00:37:00,648 --> 00:37:03,648 どんな人で いつ どこから来たのかって 436 00:37:13,661 --> 00:37:16,664 ああ あなたでしたか 437 00:37:16,664 --> 00:37:20,668 (蔦吉)どうかなすったんですか お顔の色が… 438 00:37:20,668 --> 00:37:23,604 いや 今日は何か? 439 00:37:23,604 --> 00:37:29,610 (蔦吉)あっ あの これ お気に召しますかどうか 440 00:37:29,610 --> 00:37:31,612 私に? 441 00:37:31,612 --> 00:37:36,617 大体の見当で仕立てましたんで 一度 袖を通していただこうかと 442 00:37:36,617 --> 00:37:38,617 ありがたい 443 00:37:40,621 --> 00:37:59,640 ♬~ 444 00:37:59,640 --> 00:38:03,644 (信左右衛門) もう これ以上 逃げきれんぞ➡ 445 00:38:03,644 --> 00:38:08,649 追い詰められて 惨めな死にざまをさらすな➡ 446 00:38:08,649 --> 00:38:11,652 その前に 腹を切れ 447 00:38:11,652 --> 00:38:26,600 ♬~ 448 00:38:26,600 --> 00:38:46,620 ♬~ 449 00:38:46,620 --> 00:38:50,620 (信左右衛門) お前を 一人で逝かせはせぬ 450 00:38:53,627 --> 00:38:58,627 (信左右衛門) せめて 最期は武士らしく 451 00:39:00,634 --> 00:39:04,638 (信左右衛門)己の非を認め➡ 452 00:39:04,638 --> 00:39:08,642 ここで一緒に 腹を切れ! 453 00:39:08,642 --> 00:39:11,645 (源兵衛)私が 一体 何をした 454 00:39:11,645 --> 00:39:13,647 (信左右衛門)何を? 455 00:39:13,647 --> 00:39:17,651 お前は 大恩ある養父の 黒田源太夫様を… 456 00:39:17,651 --> 00:39:20,651 だから 恩を返したまでだ! 457 00:39:22,590 --> 00:39:24,592 あの方は 昔➡ 458 00:39:24,592 --> 00:39:29,597 木刀にて 私を打ち据え 強くなってみよと仰せられた 459 00:39:29,597 --> 00:39:34,602 時を経て この春 真剣にて お手合わせを願い➡ 460 00:39:34,602 --> 00:39:37,605 今度は 私が勝った 461 00:39:37,605 --> 00:39:39,605 お望みどおりに 462 00:39:46,614 --> 00:39:49,617 (信左右衛門) 良かれと思ってしたことが➡ 463 00:39:49,617 --> 00:39:54,622 こんなことになろうとは… 私はな 464 00:39:54,622 --> 00:39:56,624 我が子の身を思い続けた 実の父か! 465 00:39:56,624 --> 00:39:58,626 物は言いようだ 466 00:39:58,626 --> 00:40:01,629 だが 御貴殿は 軽輩の身に飽き足らず➡ 467 00:40:01,629 --> 00:40:06,634 家柄や 出世への 自らの欲を➡ 468 00:40:06,634 --> 00:40:11,639 私を養子にやることで 満たそうとしたのだ! 469 00:40:11,639 --> 00:40:13,639 そこまで! 470 00:40:20,648 --> 00:40:27,588 どうでも 腹を切らぬというのなら➡ 471 00:40:27,588 --> 00:40:30,588 この私が お前を 472 00:40:56,617 --> 00:40:58,617 (蔦吉)鳥井様!? 473 00:41:11,632 --> 00:41:31,652 ♬~ 474 00:41:31,652 --> 00:41:33,654 ≪ 黒田源兵衛! 475 00:41:33,654 --> 00:41:47,668 ♬~ 476 00:41:47,668 --> 00:41:49,670 こいつだ 477 00:41:49,670 --> 00:41:53,670 こいつが 俺をつくったんだ 478 00:42:00,681 --> 00:42:02,683 (源兵衛)貴様は➡ 479 00:42:02,683 --> 00:42:06,687 俺の剣は 生き延びるための剣だと 言ったな➡ 480 00:42:06,687 --> 00:42:08,689 そのとおりだ!➡ 481 00:42:08,689 --> 00:42:10,691 来る日も来る日も➡ 482 00:42:10,691 --> 00:42:17,698 意気地がないの 卑しいのと 蔑まれ続けた俺が➡ 483 00:42:17,698 --> 00:42:23,637 俺の腹の中が お前のような うつけに分かるか➡ 484 00:42:23,637 --> 00:42:25,639 ハハハ…➡ 485 00:42:25,639 --> 00:42:29,643 俺は 生き延びてみせる!➡ 486 00:42:29,643 --> 00:42:35,643 邪魔立てするやつは 誰であろうと 容赦はせぬ 487 00:42:39,653 --> 00:42:43,657 生まれ変わりてえんならな➡ 488 00:42:43,657 --> 00:42:46,657 まず えんまさんの許しを得てからだ 489 00:43:38,646 --> 00:43:58,666 ♬~ 490 00:43:58,666 --> 00:44:02,670 ♬~ 491 00:44:02,670 --> 00:44:06,674 (和尚) よう お参りくださいました➡ 492 00:44:06,674 --> 00:44:08,676 蔦吉さんにしてみれば➡ 493 00:44:08,676 --> 00:44:12,680 一日も早う 忘れてしまいたいでしょうに 494 00:44:12,680 --> 00:44:15,683 いいえ 495 00:44:15,683 --> 00:44:18,683 ずっと独りぼっちだった あのお方が… 496 00:44:21,622 --> 00:44:26,627 子供たちには お優しいお顔でした 497 00:44:26,627 --> 00:44:41,642 ♬~ 498 00:44:41,642 --> 00:44:44,642 やっと 親子一緒に 499 00:44:47,648 --> 00:44:51,652 てめえが 何をしたかったのか➡ 500 00:44:51,652 --> 00:44:54,655 ゆっくり おやじと話してみりゃいいさ 501 00:44:54,655 --> 00:45:06,667 ♬~ 502 00:45:06,667 --> 00:45:13,674 ≪(子供たち) 「父母の恩は 山よりも高く➡ 503 00:45:13,674 --> 00:45:18,679 海よりも深し」 504 00:45:18,679 --> 00:45:24,618 ≪(麻佐女)そう これを砕いて申せば➡ 505 00:45:24,618 --> 00:45:29,623 親は 身を削って➡ 506 00:45:29,623 --> 00:45:35,629 自らの技を 我が子に伝え 致知を与える 507 00:45:35,629 --> 00:45:39,633 その恩を思えば 子たるもの➡ 508 00:45:39,633 --> 00:45:44,638 長じては 自分は 目刺しをかじっても➡ 509 00:45:44,638 --> 00:45:49,643 親には うなぎをという 心掛けを忘れてはならぬ➡ 510 00:45:49,643 --> 00:45:52,646 よいな (子供たち)はい! 511 00:45:52,646 --> 00:46:12,666 ♬~ 512 00:46:12,666 --> 00:46:32,619 ♬~ 513 00:46:32,619 --> 00:46:52,639 ♬~ 514 00:46:52,639 --> 00:47:12,659 ♬~ 515 00:47:12,659 --> 00:47:15,659 ♬~ 516 00:47:17,664 --> 00:47:19,666 (お町)さあ 引き出物だ➡ 517 00:47:19,666 --> 00:47:23,666 大出入りの祝いに 飯岡の身内を 1匹連れてきたよ 518 00:47:25,606 --> 00:47:27,606 飯岡の助五郎? 519 00:47:31,612 --> 00:47:33,614 (造酒)いや 行かねばならぬ 行かねば この平手➡ 520 00:47:33,614 --> 00:47:36,614 武士としての面目が立たぬ 521 00:47:41,622 --> 00:47:43,624 おんどりゃ! 522 00:47:43,624 --> 00:47:46,624 今度こそ てめえを たたき斬ってやる!