1 00:00:36,786 --> 00:00:40,106 (市)香とは そもそも 仏前を清めるために→ 2 00:00:40,106 --> 00:00:47,280 用いられてきた。 香合 組香と さまざまな楽しみ方があるが→ 3 00:00:47,280 --> 00:00:52,351 まずは おのが好みの香りを 見つけることじゃ。 4 00:00:52,351 --> 00:00:55,121 好みの香りを見つける? 5 00:00:55,121 --> 00:00:59,321 茶々から 順に試してみよ。 (茶々)はい。 6 00:01:10,453 --> 00:01:16,125 わあ~ この香り。 私は これが好きにございます。 7 00:01:16,125 --> 00:01:21,247 そうか。 やはりな。 はい? 8 00:01:21,247 --> 00:01:26,786 それは 浮嶋という。 そなたたちの父 長政様が→ 9 00:01:26,786 --> 00:01:31,274 お好きだった香りじゃ。 そうでございましたか。 10 00:01:31,274 --> 00:01:33,793 (須磨)ご出陣あそばす前→ 11 00:01:33,793 --> 00:01:37,293 御髪に たきしめられるほどで ございました。 12 00:01:38,848 --> 00:01:41,348 (初)私にも。 13 00:01:48,841 --> 00:01:54,964 まことに。 父上を思い出します。 14 00:01:54,964 --> 00:01:57,617 江も 聞いてみよ。 15 00:01:57,617 --> 00:02:14,617 ♪♪~ 16 00:02:14,617 --> 00:02:18,317 これが 父上の香り…。 17 00:02:33,286 --> 00:02:36,272 私は これ! これが好きにございます。 18 00:02:36,272 --> 00:02:40,943 空蝉のう。 ゆかしい名前ですね。 19 00:02:40,943 --> 00:02:44,614 「源氏物語」の女人の名ではないか。 20 00:02:44,614 --> 00:02:46,914 道理で。 21 00:02:49,619 --> 00:02:51,787 江は どうじゃ? 22 00:02:51,787 --> 00:02:55,958 はい。 気に入った香りが見つからぬか? 23 00:02:55,958 --> 00:02:59,629 無理もない。 雅なる香りの心→ 24 00:02:59,629 --> 00:03:02,929 がさつな そなたに 分かるはずがないわ。 25 00:03:06,953 --> 00:03:09,953 どれが どれだか…。 26 00:03:11,607 --> 00:03:14,907 何が 何だか…。 27 00:03:19,615 --> 00:03:21,615 (一同)ああっ! は… は…。 28 00:03:23,953 --> 00:03:25,953 (ため息) 29 00:03:29,292 --> 00:03:31,277 (くしゃみ) 30 00:03:31,277 --> 00:03:35,281 うわっ! 江! (くしゃみ) 31 00:03:35,281 --> 00:03:40,286 ♪♪~(テーマ音楽) 32 00:03:40,286 --> 00:06:12,986 ♪♪~ 33 00:06:24,283 --> 00:06:27,787 馬揃えにございますか? 馬揃え? 34 00:06:27,787 --> 00:06:30,940 「ヒヒ~ン」の馬にございますか? 35 00:06:30,940 --> 00:06:34,944 本来は 軍馬を集めて 優劣を競わせるものだが→ 36 00:06:34,944 --> 00:06:40,015 兄上 織田信長様のお考えは 全く 違う。 37 00:06:40,015 --> 00:06:43,285 兄上様は きらびやかな お祭りとなさる→ 38 00:06:43,285 --> 00:06:47,273 おつもりなのではありませぬか? それよ。 39 00:06:47,273 --> 00:06:52,611 此度 諸将が競うは 行列の壮麗さ 装束 飾りのけんらんさという。 40 00:06:52,611 --> 00:06:57,633 それゆえ おのおの あたう限りの 贅を尽くすべしとのお達しじゃ。 41 00:06:57,633 --> 00:07:00,953 わしも 何を着るか 思案しておるところよ。 42 00:07:00,953 --> 00:07:04,290 その催しには 私たちも行けるのでしょうか? 43 00:07:04,290 --> 00:07:07,793 「必ず そなたたちを連れて参れ」 との仰せじゃ。 44 00:07:07,793 --> 00:07:09,793 うれしい! 45 00:07:11,614 --> 00:07:14,800 馬揃え…。 伯父上は どのようなものを→ 46 00:07:14,800 --> 00:07:16,952 見せて下さるのでしょう。 47 00:07:16,952 --> 00:07:20,956 (信長)ここに 特別あつらえの桟敷を設けよ。 48 00:07:20,956 --> 00:07:23,459 …と おっしゃいますと? 49 00:07:23,459 --> 00:07:27,112 此度の馬揃えは 摂関家のみならず→ 50 00:07:27,112 --> 00:07:31,951 帝にも ご上覧頂く。 お上にございますか? 51 00:07:31,951 --> 00:07:35,271 悪いか? とんでもないことにござります! 52 00:07:35,271 --> 00:07:38,624 馬揃えを お上にも お楽しみ頂きたいという→ 53 00:07:38,624 --> 00:07:42,611 御屋形様のお気持ちは 分かりまする。 分かりまするが…。 54 00:07:42,611 --> 00:07:45,631 そうではない。 55 00:07:45,631 --> 00:07:50,119 帝ご自身までもが 馬揃えをご見物あそばされる。 56 00:07:50,119 --> 00:07:53,622 そこが肝心なのじゃ。 57 00:07:53,622 --> 00:07:59,295 おそれながら… 御屋形様は もはや→ 58 00:07:59,295 --> 00:08:02,965 お上までをも 思うがままに動かすと? 59 00:08:02,965 --> 00:08:08,265 いまだ わしに服属せぬ諸大名も さぞや 恐れおののくであろう。 60 00:08:10,940 --> 00:08:13,442 そういうことでありますれば この光秀→ 61 00:08:13,442 --> 00:08:15,961 奉行が職から お外し願いとうございまする! 62 00:08:15,961 --> 00:08:18,661 ならぬ! お言葉ながら! 63 00:08:22,785 --> 00:08:25,788 馬揃えには南蛮人も呼ぶ。 64 00:08:25,788 --> 00:08:28,791 古きものを尊び 異国風を嫌うお主が→ 65 00:08:28,791 --> 00:08:32,111 いかなる手際を見せるか。 66 00:08:32,111 --> 00:08:35,311 今から 楽しみにしておるわ。 67 00:08:41,620 --> 00:08:44,106 (秀吉)くそ~! なぜ わしは→ 68 00:08:44,106 --> 00:08:47,126 馬揃えに加わることが できぬのじゃ?! 69 00:08:47,126 --> 00:08:50,629 (羽柴秀長)兄者 我らは中国攻めの最中じゃ。 70 00:08:50,629 --> 00:08:53,282 分かっておるわい。 しかし… しかしじゃ。 71 00:08:53,282 --> 00:08:58,270 明智殿が奉行を務めるとて お気になさることはありませぬ。 72 00:08:58,270 --> 00:09:02,608 そうはいくか! 中途から 織田家に加わった新参者に→ 73 00:09:02,608 --> 00:09:05,277 出世争いの先を越されたような ものではないか。 74 00:09:05,277 --> 00:09:09,281 さにあらず。 羽柴殿は 戦場にて→ 75 00:09:09,281 --> 00:09:11,951 功を立てられれば よろしいのでござる。 76 00:09:11,951 --> 00:09:14,620 官兵衛殿の言われるとおりじゃ。 77 00:09:14,620 --> 00:09:17,456 今は 目の前の合戦のことのみ 考えようぞ。 78 00:09:17,456 --> 00:09:23,278 合戦と言うても 城を囲んで 敵が弱るのを待つだけじゃ。 79 00:09:23,278 --> 00:09:25,798 面白うも何ともないわ! 80 00:09:25,798 --> 00:09:27,798 うわっ! 81 00:09:31,620 --> 00:09:33,620 おい! 82 00:09:35,290 --> 00:09:40,112 こうなったら こっそり 京へ出向いてやろうか。 83 00:09:40,112 --> 00:09:45,451 御屋形様のげきりんに触れれば 今度こそ 首が飛びまする。 84 00:09:45,451 --> 00:09:49,621 いつかの安土のようには 参りませぬぞ。 85 00:09:49,621 --> 00:09:51,957 安土? 86 00:09:51,957 --> 00:09:56,628 あ~ お市様も ご覧になるに違いない。 87 00:09:56,628 --> 00:09:58,614 はあ。 88 00:09:58,614 --> 00:10:02,117 あ 京じゃ! 行きたい! 89 00:10:02,117 --> 00:10:05,120 今すぐ 京へ上りたい! 京じゃ 京じゃ…。 90 00:10:05,120 --> 00:10:12,294 <天正9年の春 私と娘たちは 京の町を訪れました> 91 00:10:12,294 --> 00:10:15,948 美しゅうございましたね 清水からの眺めは。 92 00:10:15,948 --> 00:10:19,118 まこと 目が洗われるとは あのことじゃの。 93 00:10:19,118 --> 00:10:22,287 母上 次は どこへ参りましょうか? 94 00:10:22,287 --> 00:10:24,273 そうじゃなあ。 95 00:10:24,273 --> 00:10:26,273 あ! 96 00:10:29,611 --> 00:10:31,911 (鐘の音) 97 00:10:36,618 --> 00:10:38,618 明智様~! 98 00:10:46,945 --> 00:10:49,945 おお! これは。 99 00:10:55,604 --> 00:10:59,904 初めて お目にかかります。 たまと申します。 100 00:11:05,447 --> 00:11:07,449 たま様…。 101 00:11:07,449 --> 00:11:12,504 たま殿は 細川家のご嫡男 忠興殿に嫁いでおられる。 102 00:11:12,504 --> 00:11:16,608 細川様… あの名門の? 103 00:11:16,608 --> 00:11:21,280 ご婚儀の媒酌をしたのが 兄 信長じゃ。 104 00:11:21,280 --> 00:11:24,980 まことに ありがたきことにて。 105 00:11:30,956 --> 00:11:36,011 此度の馬揃え 明智様が お奉行役と聞いております。 106 00:11:36,011 --> 00:11:42,951 はあ。 身に余る大役にて 精一杯 励んでおります。 107 00:11:42,951 --> 00:11:46,288 馬揃え 楽しみにしております。 108 00:11:46,288 --> 00:11:50,275 それは うれしゅうござりまする。 109 00:11:50,275 --> 00:11:55,280 某 馬の鍛錬など ありまするもので→ 110 00:11:55,280 --> 00:11:59,280 これにて ごめんつかまつりまする。 111 00:12:04,439 --> 00:12:09,111 お父上は 少しお疲れのご様子では ありませぬか? 112 00:12:09,111 --> 00:12:12,281 このところ 多忙ゆえと存じます。→ 113 00:12:12,281 --> 00:12:15,784 広い馬場や お歴々のための お席 どれも これも→ 114 00:12:15,784 --> 00:12:18,287 急ごしらえだったそうに ございます。→ 115 00:12:18,287 --> 00:12:22,958 お公家衆 武家衆 どちらにも 粗相のないよう 心を砕いて。 116 00:12:22,958 --> 00:12:25,158 大変なのですね。 117 00:12:26,795 --> 00:12:29,281 どなたかに お仕えするということは→ 118 00:12:29,281 --> 00:12:31,781 そういうことですから。 119 00:12:34,286 --> 00:12:38,607 <そして 馬揃え当日。→ 120 00:12:38,607 --> 00:12:44,607 京の都に 20万ともいわれる人々が 詰めかけました> 121 00:12:46,281 --> 00:12:48,283 (どよめき) 122 00:12:48,283 --> 00:12:50,285 来た! 123 00:12:50,285 --> 00:12:59,611 ♪♪~ 124 00:12:59,611 --> 00:13:02,611 うわ~。 すご~い。 125 00:13:05,300 --> 00:13:09,600 お市様 あちらを。 父の手勢が やって参ります。 126 00:13:13,442 --> 00:13:15,642 明智様~! 127 00:13:17,946 --> 00:13:20,115 (ため息) 128 00:13:20,115 --> 00:13:22,451 なんと きらびやかな。 129 00:13:22,451 --> 00:13:37,516 ♪♪~ 130 00:13:37,516 --> 00:13:40,216 伯父上~! 伯父上! 131 00:13:44,957 --> 00:13:48,944 坊丸殿! 力丸殿! 拝見しておりますよ! 132 00:13:48,944 --> 00:13:51,244 ここです ここ! 初です~! 133 00:13:52,948 --> 00:13:56,952 きゃ~! これ 初! 134 00:13:56,952 --> 00:14:02,958 先頭の武将が 越前の柴田勝家殿にございます。 135 00:14:02,958 --> 00:14:06,158 お名前は よく存じております。 136 00:14:11,950 --> 00:14:17,650 <そして 長い長い隊列の最後尾には…> 137 00:15:02,784 --> 00:15:09,458 皆々! 時は 春である。 138 00:15:09,458 --> 00:15:14,958 我が春 信長が春である! 139 00:15:16,782 --> 00:15:23,605 そして 世の春 皆々の春である! 140 00:15:23,605 --> 00:15:27,305 世の春… 皆々の春? 141 00:15:29,961 --> 00:15:36,952 喜ぶがよい。 寿ぐがよい。 142 00:15:36,952 --> 00:15:41,606 酔いしれるがよいぞ! 143 00:15:41,606 --> 00:15:54,936 ♪♪~ 144 00:15:54,936 --> 00:16:02,944 (歓声) 145 00:16:02,944 --> 00:16:20,278 ♪♪~ 146 00:16:20,278 --> 00:16:23,281 はあ…。 147 00:16:23,281 --> 00:16:27,452 母上 すごいものでございましたね。 148 00:16:27,452 --> 00:16:31,252 ああ そうじゃな。 149 00:16:36,945 --> 00:16:40,615 <その夜 私と娘たちは→ 150 00:16:40,615 --> 00:16:44,615 兄の宿所である本能寺に 招かれました> 151 00:16:49,941 --> 00:16:51,941 あ…! 152 00:17:01,953 --> 00:17:03,953 お~。 153 00:17:06,775 --> 00:17:08,794 ホホホ。 154 00:17:08,794 --> 00:17:11,613 江 達者にしておったか。 155 00:17:11,613 --> 00:17:14,282 お~っとっと… ひゃ~。 156 00:17:14,282 --> 00:17:18,286 フフッ 聞くまでもないか。 157 00:17:18,286 --> 00:17:24,286 こ… 今宵は お招き頂き ありがとうございました。 158 00:17:27,612 --> 00:17:30,115 市たちは 来ぬか。 159 00:17:30,115 --> 00:17:35,120 母や姉たちは 「疲れたから」と言って…。 160 00:17:35,120 --> 00:17:40,959 でも 伯父上に会いたくないとか 決して そういう訳では…。 161 00:17:40,959 --> 00:17:42,959 そういうことか。 162 00:17:46,615 --> 00:17:49,951 どうであった? 馬揃えは。 163 00:17:49,951 --> 00:17:55,607 身が震えるほど すばらしゅうございました。 164 00:17:55,607 --> 00:18:00,695 そうか。 京の者どもも 大いに喜んでおったわ。 165 00:18:00,695 --> 00:18:02,895 はい。 166 00:18:07,619 --> 00:18:13,291 この香りは? ほう 香が分かるか? 167 00:18:13,291 --> 00:18:16,611 これは 東大寺という。 東大寺…。 168 00:18:16,611 --> 00:18:26,621 ♪♪~ 169 00:18:26,621 --> 00:18:28,957 これです。 170 00:18:28,957 --> 00:18:31,626 これです 私の香りは。 171 00:18:31,626 --> 00:18:34,946 そちの香り? 母上に言われたのです。 172 00:18:34,946 --> 00:18:39,618 「香を学びたければ まず 好きな香りを見つけよ」と。 173 00:18:39,618 --> 00:18:44,956 そうか。 この香りがのう。 174 00:18:44,956 --> 00:18:47,275 あの… 何か? 175 00:18:47,275 --> 00:18:50,612 ん? いや。 176 00:18:50,612 --> 00:18:54,612 そちは やはり 面白き女子よのう。 177 00:18:56,801 --> 00:18:59,955 開けてみよ。 これは? 178 00:18:59,955 --> 00:19:02,290 約束の品じゃ。 179 00:19:02,290 --> 00:19:04,590 約束の? 180 00:19:08,780 --> 00:19:10,780 あ! 181 00:19:13,785 --> 00:19:19,291 わあ~! ありがとうございます。 182 00:19:19,291 --> 00:19:22,591 気に入ったか? はい! 183 00:19:32,621 --> 00:19:39,821 江は 存じておるか? バテレンの伝えおる デウスなるものを。 184 00:19:41,446 --> 00:19:46,646 デウス? いいえ。 185 00:19:48,620 --> 00:19:52,440 天にあって 宇宙をつかさどる者。 186 00:19:52,440 --> 00:19:57,529 万物の創り主にして 全知全能の神だそうじゃ。 187 00:19:57,529 --> 00:19:59,948 笑わせよる。 188 00:19:59,948 --> 00:20:04,452 でも 神様は どこかに いらっしゃるかもしれません。 189 00:20:04,452 --> 00:20:07,622 おりはせぬ。 190 00:20:07,622 --> 00:20:14,963 わしは あらゆる神仏を拒まぬ。 なぜか分かるか? 191 00:20:14,963 --> 00:20:17,949 人には それぞれ 信じるものがあるから? 192 00:20:17,949 --> 00:20:23,955 違う。 神仏の教えとは しょせん 人間が作りしもの。 193 00:20:23,955 --> 00:20:29,611 どれもこれも 妄想 迷信 絵そらごとにすぎぬからじゃ。 194 00:20:29,611 --> 00:20:31,613 絵そらごと? 195 00:20:31,613 --> 00:20:35,913 真なる神があるとすれば それは…。 196 00:20:39,954 --> 00:20:45,010 この織田信長をおいて 他にはない。 197 00:20:45,010 --> 00:20:52,450 今日の馬揃えも わしが神たる者に 上り詰めた証しの一つじゃ。 198 00:20:52,450 --> 00:20:59,290 知っておるか? 安土に摠見寺という寺がある。 199 00:20:59,290 --> 00:21:02,293 いえ。 いずれは あの寺を→ 200 00:21:02,293 --> 00:21:06,293 わしを あがめ奉らせる場とする。 201 00:21:08,116 --> 00:21:13,616 拝むに値する者は わし以外にはおらぬ。 202 00:21:20,628 --> 00:21:24,282 神も仏も信じぬと言われた 伯父上が→ 203 00:21:24,282 --> 00:21:27,619 今度は ご自分が神だと言われる。 204 00:21:27,619 --> 00:21:31,419 そんなの おかしいと思います。 205 00:21:37,962 --> 00:21:47,662 人は 己の望むままに 神になどなれません。 206 00:21:50,625 --> 00:21:56,948 どんなに伯父上が お偉くても それだけは無理にございます。 207 00:21:56,948 --> 00:22:02,437 わしに向かって 言いたいことを言いおる。 208 00:22:02,437 --> 00:22:04,637 申します。 209 00:22:06,274 --> 00:22:10,779 畏れ多いという お心が→ 210 00:22:10,779 --> 00:22:14,979 伯父上には ないのですか? 211 00:22:19,771 --> 00:22:24,442 己を信じることと 己が神になることは→ 212 00:22:24,442 --> 00:22:26,742 違うと思います! 213 00:22:31,616 --> 00:22:38,106 こやつめ… 思うたままを口にしおって。 214 00:22:38,106 --> 00:22:45,606 だって それが 伯父上の教えではありませんか。 215 00:22:49,284 --> 00:22:51,584 そうであったな。 216 00:22:53,788 --> 00:22:57,108 その言葉に偽りはない。 217 00:22:57,108 --> 00:23:04,308 己を信じて 思うままを話し 思うまま生きればよい。 218 00:23:05,950 --> 00:23:07,952 はい。 219 00:23:07,952 --> 00:23:20,281 ♪♪~ 220 00:23:20,281 --> 00:23:23,981 己の信じる道を行け 江。 221 00:23:25,620 --> 00:23:30,291 己の信じる道…。 222 00:23:30,291 --> 00:23:33,591 思うておるより 時は早い。 223 00:23:36,614 --> 00:23:39,284 人生は短いぞ。 224 00:23:39,284 --> 00:23:50,278 ♪♪~ 225 00:23:50,278 --> 00:23:52,278 伯父上! 226 00:23:58,286 --> 00:24:01,456 己を「神」とのう。 227 00:24:01,456 --> 00:24:07,956 己を神になぞらえるなど… 私は嫌にございます。 228 00:24:17,956 --> 00:24:21,292 それは? 香木です。 229 00:24:21,292 --> 00:24:24,279 香木? 230 00:24:24,279 --> 00:24:31,452 確か 「東大寺」という香木だとか。 231 00:24:31,452 --> 00:24:34,956 東大寺じゃと?! はい。 232 00:24:34,956 --> 00:24:38,276 大変なものを…。 233 00:24:38,276 --> 00:24:42,280 それは 蘭奢待なるものじゃ。 234 00:24:42,280 --> 00:24:46,618 蘭奢待? 遠く 奈良の都の昔→ 235 00:24:46,618 --> 00:24:50,955 唐の国から伝来した 大きな伽羅の香木で→ 236 00:24:50,955 --> 00:24:55,255 東大寺正倉院秘蔵の名香なのじゃ。 237 00:24:56,961 --> 00:25:01,115 それを 数年前に 兄上様が→ 238 00:25:01,115 --> 00:25:06,187 事もあろうに 自らの手で切り取ったのじゃ。 239 00:25:06,187 --> 00:25:11,609 ただならぬことと 世間は騒然となった。 240 00:25:11,609 --> 00:25:17,282 そんな貴重なものなのですか? 241 00:25:17,282 --> 00:25:21,953 それを そなたにとはな。 242 00:25:21,953 --> 00:25:26,653 そのようなもの とても持ってはいられません。 243 00:25:31,629 --> 00:25:41,929 伯父上に もはや 怖いものは何もないのですね。 244 00:25:49,614 --> 00:25:54,619 <その後も 織田の軍勢は とどまるところを知らず→ 245 00:25:54,619 --> 00:26:00,608 各地で 刃向かう者たちを 次々に打ち破っていきました。→ 246 00:26:00,608 --> 00:26:05,630 明けて 天正10年3月には…> 247 00:26:05,630 --> 00:26:08,116 あそこじゃ~! こっちだ! 248 00:26:08,116 --> 00:26:10,284 (一同)やあ~っ! 249 00:26:10,284 --> 00:26:12,620 殿を守るぞ! 250 00:26:12,620 --> 00:26:14,622 (戦の喚声) 251 00:26:14,622 --> 00:26:19,293 <長きにわたって 兄 信長を 悩ませてきた武田家が→ 252 00:26:19,293 --> 00:26:26,617 ついに滅亡。 宿願の天下統一は 目前に迫ったのでした> 253 00:26:26,617 --> 00:26:29,287 信忠。 (信忠)はっ。 254 00:26:29,287 --> 00:26:33,624 此度の働き 見事であった。 ははっ。 255 00:26:33,624 --> 00:26:37,612 わしが出陣するまでもなかった ということじゃな。 256 00:26:37,612 --> 00:26:41,312 (笑い声) 257 00:26:47,288 --> 00:26:51,943 まことに おめでとうござりまする。 258 00:26:51,943 --> 00:26:58,950 我らも骨折って ご奉公したかいが あったというものにございます。 259 00:26:58,950 --> 00:27:05,773 光秀 お主などは どこで骨を折った? 260 00:27:05,773 --> 00:27:07,773 は? 261 00:27:13,781 --> 00:27:19,081 言うてみよ! どこで武功を立てたというのか?! 262 00:27:20,788 --> 00:27:23,291 あっ あ~っ! 263 00:27:23,291 --> 00:27:28,591 お許し下されませ! お許し下されませ! 264 00:27:34,786 --> 00:27:38,956 (家康)まあまあ。 せっかくの めでたき席にござります。 265 00:27:38,956 --> 00:27:41,626 ここは この家康に免じて→ 266 00:27:41,626 --> 00:27:44,946 それくらいになさっては 下さりませぬか? 267 00:27:44,946 --> 00:28:02,613 ♪♪~ 268 00:28:02,613 --> 00:28:06,313 大事ござらぬか? はっ。 269 00:28:07,952 --> 00:28:10,271 かたじけのう存ずる。 270 00:28:10,271 --> 00:28:24,786 ♪♪~ 271 00:28:24,786 --> 00:28:29,624 <武田家滅亡の知らせは この私のもとへも届き…> 272 00:28:29,624 --> 00:28:34,612 伯父上に会いにですか? 安土への凱旋の途中→ 273 00:28:34,612 --> 00:28:40,952 尾張の清洲城に立ち寄るゆえ 江を伴って参れとのことじゃ。 274 00:28:40,952 --> 00:28:43,621 私は行きません。 275 00:28:43,621 --> 00:28:46,791 行かぬ? 伯父上は もう→ 276 00:28:46,791 --> 00:28:50,628 私の好きな伯父上ではありません。 277 00:28:50,628 --> 00:28:54,928 神様にでも仏様にでも 勝手に なればよいのです。 278 00:28:58,936 --> 00:29:02,940 <そして 4月の半ば過ぎ…> 279 00:29:02,940 --> 00:29:20,458 ♪♪~ 280 00:29:20,458 --> 00:29:24,958 そうか。 江は来ぬか。 281 00:29:26,781 --> 00:29:32,954 私も これをお届けに 参ったまでにございます。 282 00:29:32,954 --> 00:29:36,440 そちは 京都でも わしに会いに来なかったな。 283 00:29:36,440 --> 00:29:41,640 話すことは何もないということか。 お好きに お取り下さいませ。 284 00:29:45,616 --> 00:29:48,786 それは そちではなく 江に やったものじゃ。 285 00:29:48,786 --> 00:29:51,956 「いらぬなら捨てよ」と 伝えるがよい。 286 00:29:51,956 --> 00:29:56,460 そのような…。 それと→ 287 00:29:56,460 --> 00:30:00,260 そちに話がなくとも わしにはある。 288 00:30:01,949 --> 00:30:06,787 どうじゃ? わしのもとに戻る気はないか。 289 00:30:06,787 --> 00:30:13,794 それは 娘たちを連れて ということにございましょうか? 290 00:30:13,794 --> 00:30:18,282 そちの娘たちを わしの養女としたいと思うておる。 291 00:30:18,282 --> 00:30:21,452 それは? 茶々だが。 292 00:30:21,452 --> 00:30:24,272 茶々? あれは ゆくゆくは→ 293 00:30:24,272 --> 00:30:27,959 帝の后としたいと思うておる。 294 00:30:27,959 --> 00:30:32,113 今 何と? 帝は 御年65と ご高齢。 295 00:30:32,113 --> 00:30:36,284 誠仁親王様に ご譲位なさりたい お心じゃ。 296 00:30:36,284 --> 00:30:41,355 その親王様の御子に 茶々をめとらせたい。 297 00:30:41,355 --> 00:30:46,611 お待ち下さい。 初は 大名家に嫁がせる。 298 00:30:46,611 --> 00:30:51,911 江は しばらく わしの手元に置くつもりじゃ。 299 00:30:56,687 --> 00:31:03,778 帝の后に立てるとは また 畏れ多いことを。 300 00:31:03,778 --> 00:31:09,116 「畏れ多い」のう。 江も同じことを言うておったわ。 301 00:31:09,116 --> 00:31:11,619 「わしは神ではない」とな。 302 00:31:11,619 --> 00:31:17,625 兄上様は 神ではございませぬ。 神ならぬ人の身。 303 00:31:17,625 --> 00:31:22,625 そこまで上り詰めたら…。 上り詰めたら? 304 00:31:24,615 --> 00:31:27,615 あとは 落ちるだけにございましょう。 305 00:31:30,621 --> 00:31:33,921 言いにくいことを言いおる。 306 00:31:38,112 --> 00:31:43,612 先ほどの茶々のことですが。 うむ。 307 00:31:45,786 --> 00:31:48,789 お断り申し上げます。 308 00:31:48,789 --> 00:31:52,793 娘たちも 私も 兄上様の道具にされるのは→ 309 00:31:52,793 --> 00:31:56,293 断じて 御免こうむりとうございます。 310 00:32:03,788 --> 00:32:09,588 わしではなく 天下泰平のためだとしてもか? 311 00:32:11,278 --> 00:32:14,115 おっしゃることが よく 分かりませぬが。 312 00:32:14,115 --> 00:32:17,284 そちは わしが上り詰めたと言うた。 313 00:32:17,284 --> 00:32:22,106 申しました。 まだ そうは言えぬ。 314 00:32:22,106 --> 00:32:26,777 揺るぎなき泰平の世を築いた時に 初めて→ 315 00:32:26,777 --> 00:32:30,577 己が上り詰めたと 安どできるのであろう。 316 00:32:33,617 --> 00:32:39,440 兄上様が 戦のない世を お望みだとでも? 317 00:32:39,440 --> 00:32:45,279 それがため 今まで 戦いに戦いを重ねてきたのじゃ。 318 00:32:45,279 --> 00:32:49,283 けれども そのため 何万 何十万の者が→ 319 00:32:49,283 --> 00:32:53,104 命を落として参りました。 我が夫 長政も…。 320 00:32:53,104 --> 00:32:59,276 世の中が 大きく変わる時には 多くの血が流されるものじゃ。 321 00:32:59,276 --> 00:33:02,976 それは 都合のよい理屈にございます。 322 00:33:04,782 --> 00:33:10,621 そのようなことは どうでもよい。 誰かが やらねばならなかった。 323 00:33:10,621 --> 00:33:14,921 そして わしが それをやったまでのことよ。 324 00:33:16,610 --> 00:33:22,310 なぜ… なぜ 兄上様だったのですか? 325 00:33:23,951 --> 00:33:25,951 さあな。 326 00:33:28,289 --> 00:33:36,113 ただ 憎まれ 恐れられる者は 一人でよい。 327 00:33:36,113 --> 00:33:41,913 しかる後 泰平の世が来れば それでよい。 328 00:33:45,106 --> 00:33:47,906 泰平の世? 329 00:33:51,112 --> 00:33:57,912 それが 「世の春 皆々の春」で ございますか? 330 00:33:59,620 --> 00:34:04,291 日本を一つに束ねるには 帝の威光が欠かせぬ。 331 00:34:04,291 --> 00:34:08,112 しかし 今や それは衰えかけておる。 332 00:34:08,112 --> 00:34:10,948 我が姪たる茶々が嫁げば→ 333 00:34:10,948 --> 00:34:14,952 わしに向けられた憎しみと恐怖は そのまま→ 334 00:34:14,952 --> 00:34:19,607 帝を畏れ敬う思いへと 変じるであろう。 335 00:34:19,607 --> 00:34:25,307 我が春 信長が春である! 336 00:34:26,947 --> 00:34:30,247 兄上様は そこまでのことを…。 337 00:34:33,287 --> 00:34:39,587 いま一度問う。 娘を連れて わしのそばに来ぬか? 338 00:34:43,280 --> 00:34:47,618 私も いま一度申します。 339 00:34:47,618 --> 00:34:54,318 私は 兄上様の道具でも人形でも ございませぬ。 340 00:34:57,678 --> 00:35:00,948 ただ…→ 341 00:35:00,948 --> 00:35:10,248 己自身で しかと定めた後 おそばに戻りたいと思います。 342 00:35:13,944 --> 00:35:15,946 そうか。 343 00:35:15,946 --> 00:35:27,274 ♪♪~ 344 00:35:27,274 --> 00:35:33,274 乱世は もうすぐ終わる。 これも 無用になるということじゃ。 345 00:35:38,619 --> 00:35:40,621 これは? 346 00:35:40,621 --> 00:35:45,943 「天下布武」とは 武力で世を統一する意味にあらず。 347 00:35:45,943 --> 00:35:52,283 公家 寺家 武家とある中で 武家こそが要となり→ 348 00:35:52,283 --> 00:35:56,954 天下をまとめようとするものじゃ。 349 00:35:56,954 --> 00:36:01,275 それが かなえば 役目は終わる。 350 00:36:01,275 --> 00:36:07,281 ならば 新しい印判を 作らねばなりませぬね。 351 00:36:07,281 --> 00:36:09,950 そうじゃな。 352 00:36:09,950 --> 00:36:15,005 次は どのような言葉に なさるのですか? 353 00:36:15,005 --> 00:36:21,295 日本が一つとなり 世が静まってから→ 354 00:36:21,295 --> 00:36:23,795 考えるとしよう。 355 00:36:30,621 --> 00:36:36,277 何と申しましょうか…。 ん? 356 00:36:36,277 --> 00:36:43,951 本日は 兄上様と初めて→ 357 00:36:43,951 --> 00:36:48,289 心が通い合うたような気が 致します。 358 00:36:48,289 --> 00:36:54,289 そちは 思いどおりにならぬ。 わしには何も変わらぬがな。 359 00:36:58,282 --> 00:37:06,282 <これが 兄 信長と過ごす 最後の時となりました> 360 00:37:13,297 --> 00:37:18,118 あれから ずっと 悔やんでおりました。 361 00:37:18,118 --> 00:37:21,121 悔やむ? 私は 伯父上に→ 362 00:37:21,121 --> 00:37:24,274 ひどいことを申しました。 363 00:37:24,274 --> 00:37:29,947 好き勝手言ったのは 私の方でした。 364 00:37:29,947 --> 00:37:34,247 母上と ご一緒すればよかった。 365 00:37:38,272 --> 00:37:42,572 これも 私に下された。 366 00:37:44,294 --> 00:37:49,116 「天下布武」? 兄上様は 申された。 367 00:37:49,116 --> 00:37:54,188 「天下布武」とは 武力で世を統一する意味にあらず。 368 00:37:54,188 --> 00:37:59,610 武力で この世を統一するのではない。 369 00:37:59,610 --> 00:38:07,284 私は これまで 兄上様に心を許せずにおった。 370 00:38:07,284 --> 00:38:13,290 そなたの父の命を 奪われたことでな。 371 00:38:13,290 --> 00:38:18,112 でも 兄上様が→ 372 00:38:18,112 --> 00:38:21,615 おのが身を 犠牲にする覚悟を持って→ 373 00:38:21,615 --> 00:38:26,453 天下泰平を 願うておられることを知った。 374 00:38:26,453 --> 00:38:29,106 初めてな。 375 00:38:29,106 --> 00:38:31,306 母上。 376 00:38:34,445 --> 00:38:38,645 私は 伯父上に会いたいです。 377 00:38:41,618 --> 00:38:45,956 もう一度 お会いして 謝りとうございます。 378 00:38:45,956 --> 00:38:52,629 ♪♪~ 379 00:38:52,629 --> 00:38:56,617 <そして そのころ 兄 信長は…> 380 00:38:56,617 --> 00:39:00,604 (信長)間もなく兵を送る 四国討伐の件だが。 381 00:39:00,604 --> 00:39:02,623 (明智)はっ。 382 00:39:02,623 --> 00:39:07,277 (信長)お主を 総大将から外すことにした。→ 383 00:39:07,277 --> 00:39:12,116 代わって 我が三男 信孝を任ずる。 384 00:39:12,116 --> 00:39:14,952 何故にございましょうか?! 385 00:39:14,952 --> 00:39:18,288 四国の大名衆とは 長きにわたって→ 386 00:39:18,288 --> 00:39:21,275 某が 取り次ぎ役を 務めて参りました。 387 00:39:21,275 --> 00:39:24,445 お主には 別の仕事を与える。 388 00:39:24,445 --> 00:39:27,645 訳は お教え下さらんのでしょうか? 389 00:39:39,510 --> 00:39:42,010 そちは 幾つになる? 390 00:39:45,616 --> 00:39:49,119 55にござりまするが。 391 00:39:49,119 --> 00:39:51,455 隠居してもよい年じゃのう。 392 00:39:51,455 --> 00:39:55,275 それが 訳なのでござりましょうか? 393 00:39:55,275 --> 00:40:00,347 ならば いっそ 某を 家中から ご追放下さりませ! 394 00:40:00,347 --> 00:40:03,147 そうしてほしいのか? 395 00:40:05,118 --> 00:40:07,120 いえ それは…。 396 00:40:07,120 --> 00:40:14,278 案ずるな。 お主は まだ 織田家には役立つ男よ。 397 00:40:14,278 --> 00:40:21,952 織田家には入り用でも 御屋形様には無用だと? 398 00:40:21,952 --> 00:40:25,455 お心を変えて頂けるよう 尽くしまする。 399 00:40:25,455 --> 00:40:27,941 誠心誠意 身を粉にして…。 400 00:40:27,941 --> 00:40:31,141 その分別面が 鼻につくのじゃ! 401 00:40:32,796 --> 00:40:35,296 鼻に つく…。 402 00:40:42,289 --> 00:40:44,789 ともかく 沙汰を待て。 403 00:40:46,460 --> 00:40:48,612 お待ちを! 404 00:40:48,612 --> 00:40:54,312 四国討伐のこと お考え直しては 頂けませぬのでしょうか?! 405 00:40:56,787 --> 00:41:01,842 それほど仕事が欲しいなら…。 はっ! 406 00:41:01,842 --> 00:41:07,297 猿めが助けを求めてきおった。 高松城は水攻めにしておるが→ 407 00:41:07,297 --> 00:41:11,118 今 毛利の大群が出張ってきたら 勝ち目はないとな。 408 00:41:11,118 --> 00:41:13,818 中国攻めにございますか? 409 00:41:15,455 --> 00:41:21,278 出陣を決めた。 毛利を討ち果たし 一気に九州まで平らげるとする。 410 00:41:21,278 --> 00:41:23,614 ははっ! 411 00:41:23,614 --> 00:41:27,451 お主は まっすぐ備中へ向かえ。 412 00:41:27,451 --> 00:41:31,455 備中でござりますか? それは つまり…。 413 00:41:31,455 --> 00:41:34,791 猿の配下につけ。 414 00:41:34,791 --> 00:41:37,291 羽柴殿の配下…?! 415 00:41:41,632 --> 00:41:45,786 猿の下に入るのが気に食わぬか? 416 00:41:45,786 --> 00:41:51,291 正直 申しまして とても我慢なりませぬ。 417 00:41:51,291 --> 00:41:54,461 我慢せよ。 418 00:41:54,461 --> 00:42:00,661 直ちに 兵馬 武具 兵糧を調えて 出陣すべし。 419 00:42:03,787 --> 00:42:05,789 はっ。 420 00:42:05,789 --> 00:42:21,955 ♪♪~ 421 00:42:21,955 --> 00:42:28,612 <悲劇が 重い幕を開けた 瞬間でございました> 422 00:42:28,612 --> 00:42:44,611 ♪♪~ 423 00:42:44,611 --> 00:42:46,911 伯父上…。 424 00:42:49,616 --> 00:42:53,954 もう一度 お会いしとうございます。 425 00:42:53,954 --> 00:42:58,108 <この後 その伯父 信長が→ 426 00:42:58,108 --> 00:43:01,778 思いも寄らぬ変事に 巻き込まれるのを→ 427 00:43:01,778 --> 00:43:05,578 まだ 知らずにいる 江でございました> 428 00:43:07,284 --> 00:43:10,620 敵は 本能寺にあり! 429 00:43:10,620 --> 00:43:13,623 (酒井忠次)本能寺において 異変が起きたもよう! 本能寺? 430 00:43:13,623 --> 00:43:16,443 (本多忠勝)謀反との知らせにて。 謀反でも起こしてみるか? 431 00:43:16,443 --> 00:43:20,280 (宗易) 天下でも取ってみせたるくらいの 気構えになったらよろし。 432 00:43:20,280 --> 00:43:24,618 (明智)首じゃ! 首を探せ! 信長の首を→ 433 00:43:24,618 --> 00:43:27,454 見つけ出すのじゃ! 急がれませ! 434 00:43:27,454 --> 00:43:30,954 伯父上は 生きておられます! 必ず 生きておられます! 435 00:43:34,294 --> 00:43:38,115 <京都市の北に位置する 大徳寺の中に→ 436 00:43:38,115 --> 00:43:43,620 信長の菩提所 総見院があります。→ 437 00:43:43,620 --> 00:43:49,943 ここに 信長の像が残されていました。→ 438 00:43:49,943 --> 00:43:53,947 2体作られたという信長像。→ 439 00:43:53,947 --> 00:43:57,284 そのうち1体は 香木で作られ→ 440 00:43:57,284 --> 00:44:03,284 信長の代わりに火葬されたと 伝わっています> 441 00:44:04,958 --> 00:44:10,614 <奈良県奈良市 東大寺正倉院には→ 442 00:44:10,614 --> 00:44:18,288 天下第一とうたわれる香木が 保管されています。→ 443 00:44:18,288 --> 00:44:25,278 9世紀ごろ 日本に 伝わったとされる 蘭奢待。→ 444 00:44:25,278 --> 00:44:33,578 信長をはじめ 時の権力者によって 切り取られた跡が残されています> 445 00:44:36,957 --> 00:44:42,279 <その香りは天下統一を目前にした 信長にとって→ 446 00:44:42,279 --> 00:44:47,579 天下人の香りが したのかもしれません>