1 00:00:35,137 --> 00:00:38,807 (市)<天正16年が明けて間もなく> 2 00:00:38,807 --> 00:00:42,978 (石田) なんと… 帝をでございますか?! 3 00:00:42,978 --> 00:00:48,050 (秀吉)そうじゃ。 来る4月 帝と その ご一行を→ 4 00:00:48,050 --> 00:00:51,319 ここ聚楽第に お迎えする。 5 00:00:51,319 --> 00:00:54,489 ああ… はあ。→ 6 00:00:54,489 --> 00:00:59,161 しかしながら 帝の行幸となりますと→ 7 00:00:59,161 --> 00:01:03,148 足利将軍家への 後花園天皇以来の事。 8 00:01:03,148 --> 00:01:07,319 確か 150年ぶりになるかと 存じまするが。 9 00:01:07,319 --> 00:01:13,475 さすが三成。 よう知っておるではないか。 10 00:01:13,475 --> 00:01:19,481 では 聚楽第を これほど豪華に おしつらえになったのも…。 11 00:01:19,481 --> 00:01:25,821 ひとえに 帝を おもてなしし奉るためである。 12 00:01:25,821 --> 00:01:29,157 はあ…。 足利風情でのうて→ 13 00:01:29,157 --> 00:01:33,478 我が豊臣家に お運び頂くのじゃ。 14 00:01:33,478 --> 00:01:35,478 はっ。 15 00:01:37,983 --> 00:01:41,820 道筋では 音曲を奏でさせ→ 16 00:01:41,820 --> 00:01:53,820 その中を帝 摂家 公家 武家衆らの 行列が 粛然と進むのじゃ。 17 00:01:55,484 --> 00:02:02,484 京の者たちは 皆々 腰を抜かすであろう。 18 00:02:05,477 --> 00:02:07,477 のう? 19 00:02:09,147 --> 00:02:11,483 御意。 20 00:02:11,483 --> 00:02:13,485 (江)行幸? 21 00:02:13,485 --> 00:02:16,154 それは いかなるものなのじゃ? 22 00:02:16,154 --> 00:02:20,158 (サキ)畏れ多くも 天子様が 内裏から お出ましになり→ 23 00:02:20,158 --> 00:02:24,146 いずこかへ お成りあそばす事にございます。 24 00:02:24,146 --> 00:02:26,481 帝がのう。 25 00:02:26,481 --> 00:02:29,818 (ヨシ)その行幸しかり 殿下は このところ→ 26 00:02:29,818 --> 00:02:34,823 大変な勢いとか。 何か よき事でもあったのかのう? 27 00:02:34,823 --> 00:02:37,993 さ… さあ。 28 00:02:37,993 --> 00:02:43,493  回想  (秀吉)あなた様を 命懸けで お守り致します。 29 00:02:47,819 --> 00:02:52,874 それはそうと 姉上の縁組みじゃ。 その後 どうなっておる? 30 00:02:52,874 --> 00:02:55,994 まず大事なのは そちらではないのか? 31 00:02:55,994 --> 00:03:00,482 あれや これやで 殿下も お忙しいのでは? 32 00:03:00,482 --> 00:03:03,819 何をおいても 姉上の お輿入れを急ぐように→ 33 00:03:03,819 --> 00:03:06,819 催促せよ。 (サキ)はあ…。 34 00:03:08,490 --> 00:03:12,160 (茶々)皆 外してくれぬか。 35 00:03:12,160 --> 00:03:21,820 ♪♪~ 36 00:03:21,820 --> 00:03:25,157 江。 37 00:03:25,157 --> 00:03:29,144 そなたに 話がある。 38 00:03:29,144 --> 00:03:31,479 話? 39 00:03:31,479 --> 00:03:40,155 ♪♪~(テーマ音楽) 40 00:03:40,155 --> 00:06:09,155 ♪♪~ 41 00:06:24,152 --> 00:06:30,475 姉上が 猿と…? 42 00:06:30,475 --> 00:06:34,475 許せ… 江。 43 00:06:36,164 --> 00:06:44,464 猿は 父上と母上 柴田の義父の 仇ではありませぬか! 44 00:06:49,828 --> 00:06:52,831 分かっておる。 45 00:06:52,831 --> 00:07:01,823 では 姉上は 猿の側室になられたのですか? 46 00:07:01,823 --> 00:07:03,808 側室ではない。 47 00:07:03,808 --> 00:07:05,808 側室です! 48 00:07:08,480 --> 00:07:10,480 江! 49 00:07:15,820 --> 00:07:20,120 すまぬ 江…。 50 00:07:22,143 --> 00:07:25,146 すまぬ…。 51 00:07:25,146 --> 00:07:27,946 (北政所)お茶々様と? 52 00:07:34,472 --> 00:07:36,825 すまぬ! おね。 53 00:07:36,825 --> 00:07:39,125 許せ! このとおり。 54 00:07:41,813 --> 00:07:47,813 そうなったもの もはや 致し方ありますまい。 55 00:07:52,307 --> 00:07:57,607 あれほど お茶々様に ご執心だったのですから。 56 00:08:00,482 --> 00:08:07,182 おねならば そう言うてくれると思うたわ。 57 00:08:10,325 --> 00:08:13,478 おね! 58 00:08:13,478 --> 00:08:19,150 帝の聚楽第行幸 立派に成し遂げてみせるでのう! 59 00:08:19,150 --> 00:08:21,152 なあ! 60 00:08:21,152 --> 00:08:24,489 腕が鳴るわ! ハハハハ! 61 00:08:24,489 --> 00:08:36,484 ♪♪~ 62 00:08:36,484 --> 00:08:39,784 <そして迎えた4月半ば> 63 00:08:42,824 --> 00:08:47,479 <秀吉は 行幸のため上洛していた 諸大名に→ 64 00:08:47,479 --> 00:08:52,779 帝の前で 秀吉への誓い状を出させます> 65 00:08:58,490 --> 00:09:06,147 <その中には 「関白の命令には 背かない」との一文も。→ 66 00:09:06,147 --> 00:09:09,484 秀吉は帝の権威を巧みに利用し→ 67 00:09:09,484 --> 00:09:14,484 豊臣への絶対服従を 誓わせたのでございます> 68 00:09:18,476 --> 00:09:23,147 (家康)ほう! お茶々様と。 69 00:09:23,147 --> 00:09:26,150 それは それは。 70 00:09:26,150 --> 00:09:32,473 いや~ すっかり のぼせ上がってしまいましてのう。 71 00:09:32,473 --> 00:09:37,145 その お気持ちを お茶々様が お受けになったと。 72 00:09:37,145 --> 00:09:41,149 「猿の一念 岩をも通す」ですかな。 73 00:09:41,149 --> 00:09:45,803 ハッハハハハ! お茶々様といえば→ 74 00:09:45,803 --> 00:09:49,503 言うまでもなく 織田様の姪御。 75 00:09:52,160 --> 00:09:56,460 徳川殿。 何が言いたい? 76 00:09:58,483 --> 00:10:02,153 別に 含みはござりませぬ。 77 00:10:02,153 --> 00:10:10,144 ただ 今でも 信長公は 武家の誰もが恐れ敬う お方。 78 00:10:10,144 --> 00:10:14,148 帝のお力に加え 織田家の力までが→ 79 00:10:14,148 --> 00:10:19,804 関白殿下のものになるのではと 思うたまで。 80 00:10:19,804 --> 00:10:24,475 十分に含みがあるではござらぬか。 81 00:10:24,475 --> 00:10:26,811 はあ。 82 00:10:26,811 --> 00:10:30,481 されど 今は そこまで頭が回らぬ。 83 00:10:30,481 --> 00:10:37,805 ほれた女子の顔しか浮かばぬ うぶな童のようなものじゃ。 84 00:10:37,805 --> 00:10:40,158 ハッハハハハ! 85 00:10:40,158 --> 00:10:44,812 (利休)心配なのは お江様ですな。 86 00:10:44,812 --> 00:10:46,831 お江殿? 87 00:10:46,831 --> 00:10:50,151 水をさすでない。 江など関わりないわ。 88 00:10:50,151 --> 00:10:52,451 そうでっしゃろか。 89 00:10:54,155 --> 00:11:03,481 おそれながら 殿下は ご姉妹には仇。 90 00:11:03,481 --> 00:11:05,781 下手をしたら…。 91 00:11:11,472 --> 00:11:13,992 ばかを申すな。 92 00:11:13,992 --> 00:11:19,792 いや あの姫なら分かりませぬぞ。 93 00:11:21,482 --> 00:11:23,484 はい。 94 00:11:23,484 --> 00:11:32,477 ♪♪~ 95 00:11:32,477 --> 00:11:35,480 <それより 数日後> 96 00:11:35,480 --> 00:11:40,818 お茶々様と殿下が…? そうじゃ。 97 00:11:40,818 --> 00:11:45,473 お茶々様と殿下が…。 何度も申すでない! 98 00:11:45,473 --> 00:11:48,826 しかしながら その事 気付きませんとは→ 99 00:11:48,826 --> 00:11:51,526 私とした事が…。 100 00:11:55,483 --> 00:11:57,483 はは~。 101 00:12:00,822 --> 00:12:05,522 姉上が 猿などと…。 102 00:12:09,147 --> 00:12:12,817 あの…。 何じゃ? 103 00:12:12,817 --> 00:12:16,471 その関白殿下ですが…。 104 00:12:16,471 --> 00:12:19,490 何じゃ! 105 00:12:19,490 --> 00:12:22,190 お城に お越しとか。 106 00:12:29,817 --> 00:12:34,155 どうじゃ ちと地味かの? 107 00:12:34,155 --> 00:12:36,491 よく お似合いにござりまする。 108 00:12:36,491 --> 00:12:40,491 お茶々に会えるのは 久しぶりじゃゆえのう。 109 00:12:42,146 --> 00:12:49,446 それにしても ほれ抜いた女子に 会える喜びというのは…。 110 00:12:51,305 --> 00:12:54,809 まあ そちには分からぬか。 111 00:12:54,809 --> 00:12:58,162 それは 分からぬではありませぬ。 112 00:12:58,162 --> 00:13:00,162 ほう。 113 00:13:01,816 --> 00:13:07,516 好いた女子がおるのか? どこの どのようなる女子じゃ? 114 00:13:09,140 --> 00:13:13,144 某には とても手の届かぬ お方にて。 115 00:13:13,144 --> 00:13:18,149 そのような事で どうする! この わしを見よ。 116 00:13:18,149 --> 00:13:24,155 気弱になったら そこまでぞ。 ハハハハ! 117 00:13:24,155 --> 00:13:26,155 は。 118 00:13:28,159 --> 00:13:30,812 おったな。 119 00:13:30,812 --> 00:13:32,812 うげっ。 120 00:13:39,804 --> 00:13:41,823 姫様。 121 00:13:41,823 --> 00:13:46,310 この… この泥棒猿めが! 何じゃと?! 122 00:13:46,310 --> 00:13:48,830 よくも 姉上を 手込めにしおったな! 123 00:13:48,830 --> 00:13:50,982 なにも わしが 無理強いした訳ではないわ。 124 00:13:50,982 --> 00:13:54,485 うそをつけ! うそではない。 茶々も自ら…。 125 00:13:54,485 --> 00:13:57,488 茶々などと呼ぶな! 汚らわしい! 126 00:13:57,488 --> 00:13:59,657 おい こら お江! 今のは許せんぞ。 127 00:13:59,657 --> 00:14:03,161 うるさい! うるさいじゃと?! 128 00:14:03,161 --> 00:14:06,497 江 よさぬか。 129 00:14:06,497 --> 00:14:08,497 姉上…。 130 00:14:11,486 --> 00:14:13,986 申し訳ございませぬ。 131 00:14:17,475 --> 00:14:23,147 いやいや よいのじゃ。 132 00:14:23,147 --> 00:14:27,485 落ち着いて話をしようではないか。 のう? 133 00:14:27,485 --> 00:14:30,485 江 座ってはくれぬか? 134 00:14:32,139 --> 00:14:37,839 そうじゃ。 ゆっくり話そうぞ。 のう? 135 00:14:41,816 --> 00:14:47,488 ♪♪~ 136 00:14:47,488 --> 00:14:49,657 江! 姫様! 137 00:14:49,657 --> 00:15:09,710 ♪♪~ 138 00:15:09,710 --> 00:15:12,480 姫様。 139 00:15:12,480 --> 00:15:15,483 (泣き声) 140 00:15:15,483 --> 00:15:18,483 猿も姉上も許さぬ。 141 00:15:20,821 --> 00:15:26,477 でも 姉君と妹御が そのような事では…。 142 00:15:26,477 --> 00:15:32,817 許さぬ! 断じて許さぬ! 143 00:15:32,817 --> 00:15:44,145 ♪♪~ 144 00:15:44,145 --> 00:15:46,445 <そして> 145 00:15:55,489 --> 00:15:58,142 あ… あの 姫様? 146 00:15:58,142 --> 00:16:14,475 ♪♪~ 147 00:16:14,475 --> 00:16:17,812 あの… 姫様? 148 00:16:17,812 --> 00:16:23,150 私は 己の定めた事を貫く。 149 00:16:23,150 --> 00:16:25,150 それだけじゃ。 150 00:16:30,825 --> 00:16:36,480 (龍子)困ったものねえ。 聞きましたよ。 お茶々様と→ 151 00:16:36,480 --> 00:16:40,818 口も おききにならないそうでは ありませぬか。 152 00:16:40,818 --> 00:16:45,156 あんなに仲のよかった ご姉妹がねえ。 153 00:16:45,156 --> 00:16:49,956 なんとも嘆かわしいというか おいたわしいというか。 154 00:16:52,163 --> 00:16:54,982 龍子様は 平気なのですか? 155 00:16:54,982 --> 00:16:57,652 え? 何が? 156 00:16:57,652 --> 00:17:02,707 秀吉の心が その…→ 157 00:17:02,707 --> 00:17:06,477 姉上に移ったという事なのですよ。 158 00:17:06,477 --> 00:17:09,163 側室は 10人以上もいるのよ。 159 00:17:09,163 --> 00:17:12,463 いちいち 目くじら立ててたら 身が もちません。 160 00:17:14,485 --> 00:17:16,804 そうですか。 161 00:17:16,804 --> 00:17:21,492 食べた。 ウフフ。 162 00:17:21,492 --> 00:17:25,146 でも お茶々様は 肌の色艶もよく→ 163 00:17:25,146 --> 00:17:29,150 一段と麗しゅうなられた ご様子ね。→ 164 00:17:29,150 --> 00:17:32,486 やっぱり 女は男よね。 165 00:17:32,486 --> 00:17:36,286 好いて好かれた男あっての 女ですよ。 166 00:17:38,659 --> 00:17:42,480 もう 結構です。 167 00:17:42,480 --> 00:17:56,143 ♪♪~ 168 00:17:56,143 --> 00:18:01,482 お茶々様が とうとう… ねえ。 169 00:18:01,482 --> 00:18:05,486 <そして その翌日からというもの> 170 00:18:05,486 --> 00:18:08,139 お一人で… など。 171 00:18:08,139 --> 00:18:10,157 よいのじゃ。 172 00:18:10,157 --> 00:18:22,486 ♪♪~ 173 00:18:22,486 --> 00:18:25,473 お茶々様…。 174 00:18:25,473 --> 00:18:32,146 今は 江の怒りが解けるのを 待つしかない。 175 00:18:32,146 --> 00:18:49,814 ♪♪~ 176 00:18:49,814 --> 00:18:53,984  回想  姉上は 猿の側室に なられたのですか? 177 00:18:53,984 --> 00:18:56,784 側室ではない。 側室です! 178 00:19:01,492 --> 00:19:03,492 (秀勝)お江殿。 179 00:19:07,481 --> 00:19:09,781 秀勝様! 180 00:19:11,485 --> 00:19:13,804 御無沙汰しておりまする。 181 00:19:13,804 --> 00:19:15,804 はい。 182 00:19:21,645 --> 00:19:23,981 また いつの日か  回想  お目に かかれる時を→ 183 00:19:23,981 --> 00:19:26,801 楽しみにしております。 184 00:19:26,801 --> 00:19:32,656 <秀吉の甥 秀勝様は 秀吉に逆らい 謹慎を命じられ→ 185 00:19:32,656 --> 00:19:37,161 大坂城を離れていたのでした> 186 00:19:37,161 --> 00:19:39,997 あの… あのあとは? 187 00:19:39,997 --> 00:19:42,983 今は 父のもとに 身を寄せております。 188 00:19:42,983 --> 00:19:44,985 そうですか。 189 00:19:44,985 --> 00:19:48,139 あ… でも という事は→ 190 00:19:48,139 --> 00:19:52,476 秀吉殿の怒りが 解けたという事ですか? 191 00:19:52,476 --> 00:19:57,476 叔父は 私を許したいようです。 しかし 断ってきました。 192 00:19:59,150 --> 00:20:01,485 断った? 193 00:20:01,485 --> 00:20:04,985 許されねばならぬ事など してはおりませぬゆえ。 194 00:20:06,557 --> 00:20:08,976 でも…。 195 00:20:08,976 --> 00:20:12,146 江殿も そうだとか。 196 00:20:12,146 --> 00:20:14,498 え? 197 00:20:14,498 --> 00:20:17,198 叔父と姉君の事 聞きました。 198 00:20:21,155 --> 00:20:24,158 あなたも許したいのでしょう。 199 00:20:24,158 --> 00:20:27,158 でも 許せない。 200 00:20:31,498 --> 00:20:34,498 許せる訳がありません。 201 00:20:36,136 --> 00:20:40,824 しかし 起きてしまった事は…。 あなただって→ 202 00:20:40,824 --> 00:20:44,828 秀吉殿を… あなたを許そうとしている人を→ 203 00:20:44,828 --> 00:20:47,528 許さないのでしょ? 204 00:20:51,485 --> 00:20:53,985 そうですね。 205 00:20:55,656 --> 00:21:01,456 でも 私の心は安らかです。 江殿は そうではない。 206 00:21:03,163 --> 00:21:05,163 え? 207 00:21:08,485 --> 00:21:10,785 では これにて。 208 00:21:12,489 --> 00:21:16,827 あなたの心が安らかになる事を 祈っております。 209 00:21:16,827 --> 00:21:38,482 ♪♪~ 210 00:21:38,482 --> 00:21:44,154 安らかになる事など…→ 211 00:21:44,154 --> 00:21:46,490 ありません。 212 00:21:46,490 --> 00:22:07,144 ♪♪~ 213 00:22:07,144 --> 00:22:09,844 (初)江! 元気じゃったか? 214 00:22:11,815 --> 00:22:14,015 姉様?! 215 00:22:17,154 --> 00:22:20,140 お~! ハハハ! 216 00:22:20,140 --> 00:22:24,828 う~ 苦しいではないか。 離さぬか 江! 217 00:22:24,828 --> 00:22:28,128 (笑い声) 218 00:22:31,151 --> 00:22:36,156 姉上に呼ばれた? 呼ばれた訳ではない。 219 00:22:36,156 --> 00:22:38,856 文が参ったのじゃ。 文? 220 00:22:40,811 --> 00:22:44,648 殿下と ただならぬ仲となった事→ 221 00:22:44,648 --> 00:22:49,148 それと 江が口をきいてくれぬと 嘆いておいでであった。 222 00:22:52,990 --> 00:22:56,477 しかたがあるまい。 しかたがない? 223 00:22:56,477 --> 00:23:01,982 男と女は げせぬもの。 何があっても おかしゅうないわ。 224 00:23:01,982 --> 00:23:03,984 そんな…。 225 00:23:03,984 --> 00:23:08,822 まあ そなたには 分からぬやもしれぬがな。 226 00:23:08,822 --> 00:23:11,975 姉様には分かると 仰せなのですか? 227 00:23:11,975 --> 00:23:14,978 当たり前じゃ。 私も女。 228 00:23:14,978 --> 00:23:20,178 殊に 高次様との暮らしの いかに満ち足りたものか。 229 00:23:25,489 --> 00:23:29,489 こうしておる今でも 会いとうて会いとうてならぬわ。 230 00:23:33,814 --> 00:23:37,484 ならば 帰ればよいではないですか。 231 00:23:37,484 --> 00:23:42,139 そうはいかぬ。 なんとしてでも 姉 妹の溝を埋めねばな。 232 00:23:42,139 --> 00:23:54,818 ♪♪~ 233 00:23:54,818 --> 00:23:59,118 初… 初ではないか! 234 00:24:05,813 --> 00:24:09,513 姉上 お久しぶりにござります。 235 00:24:11,151 --> 00:24:13,651 元気そうじゃ。 236 00:24:22,162 --> 00:24:24,162 江…。 237 00:24:28,318 --> 00:24:32,823 ほれ 言うのじゃ。 「姉上をお許し申し上げます」と。 238 00:24:32,823 --> 00:24:36,523 「これまで 大変 申し訳ございませんでした」とな。 239 00:24:40,314 --> 00:24:42,649 ほれ 頭を下げぬか! 240 00:24:42,649 --> 00:24:46,149 姉上と口をきかぬとは 無礼千万であるぞ。 241 00:24:49,156 --> 00:24:51,475 よし これでよい。 242 00:24:51,475 --> 00:24:54,975 姉上 これで 江も分かったはずです。 243 00:25:04,471 --> 00:25:07,975 姫様 よき折にございます。 244 00:25:07,975 --> 00:25:11,645 あの事を お話しになっては いかがでしょうか。 245 00:25:11,645 --> 00:25:13,945 あの事? 246 00:25:18,485 --> 00:25:26,827 今 私の おなかには→ 247 00:25:26,827 --> 00:25:29,646 ややが おるのじゃ。 248 00:25:29,646 --> 00:25:34,485 (初)やや?! まことにござりますか? 249 00:25:34,485 --> 00:25:36,487 ああ。 250 00:25:36,487 --> 00:25:40,187 という事は 殿下の…。 251 00:25:41,975 --> 00:25:47,775 それは… それは それは おめでとうござります。 252 00:25:50,150 --> 00:25:56,640 実を申せば 秀吉様との事→ 253 00:25:56,640 --> 00:26:01,144 心のどこかで迷いがあった。 254 00:26:01,144 --> 00:26:07,150 もしも 父上 母上に 許して頂けぬのなら→ 255 00:26:07,150 --> 00:26:10,487 命を奪ってくれとも願うた。 256 00:26:10,487 --> 00:26:13,187 (初)そこまでの事を…。 257 00:26:15,158 --> 00:26:24,858 そうしたら この おなかに 子が宿った。 258 00:26:27,137 --> 00:26:37,214 それを知った時 初めて 許された思いがしたのじゃ。 259 00:26:37,214 --> 00:26:39,714 そんな訳はありませぬ。 260 00:26:42,486 --> 00:26:49,186 猿のややなど 母上は許しておられませぬ! 261 00:26:50,811 --> 00:27:11,164 ♪♪~ 262 00:27:11,164 --> 00:27:13,150 (初)江! 263 00:27:13,150 --> 00:27:23,493 ♪♪~ 264 00:27:23,493 --> 00:27:25,646 おね。 265 00:27:25,646 --> 00:27:27,648 はい。 266 00:27:27,648 --> 00:27:40,477 ♪♪~ 267 00:27:40,477 --> 00:27:44,648 わしに 子が できたんじゃ。 268 00:27:44,648 --> 00:28:03,483 ♪♪~ 269 00:28:03,483 --> 00:28:16,783 やっと… やっと わしの子が できたんじゃ。 270 00:28:18,482 --> 00:28:29,493 これほど うれしい事あろうか。 これほど うれしい事が…。 271 00:28:29,493 --> 00:28:42,489 ♪♪~ 272 00:28:42,489 --> 00:28:50,497 そなたも強情な女子じゃのう。 なぜ 認めてさしあげぬのじゃ。 273 00:28:50,497 --> 00:28:53,483 姉上を見たであろう。 274 00:28:53,483 --> 00:28:58,472 なんと美しく 神々しい事か。 275 00:28:58,472 --> 00:29:01,475 もう 母に おなりなのじゃ。 276 00:29:01,475 --> 00:29:06,775 そなたが おなかにおった頃の 母上のお顔を思い出したわ。 277 00:29:14,154 --> 00:29:16,454 じゃからの 江。 278 00:29:18,475 --> 00:29:25,148 私は 嫌にござります。 279 00:29:25,148 --> 00:29:27,648 なんと強情な…。 280 00:29:34,157 --> 00:29:40,814 母上の事を言うなら… その母上が→ 281 00:29:40,814 --> 00:29:45,485 あれほど嫌い抜いておられた猿の その子を宿すなど…。 282 00:29:45,485 --> 00:29:48,185 しかし 姉上のお子ぞ。 283 00:29:52,492 --> 00:29:54,811 知りませぬ。 284 00:29:54,811 --> 00:29:58,815 己の姉が子を授かった事を 喜べぬとは→ 285 00:29:58,815 --> 00:30:03,153 そなた もはや 人ではない。 鬼じゃ! 夜叉じゃ! 286 00:30:03,153 --> 00:30:05,853 猿より ましにございます! 江! 287 00:30:08,492 --> 00:30:11,144 ≪(足音) 288 00:30:11,144 --> 00:30:13,814 お取り込みのところ 失礼致します。 289 00:30:13,814 --> 00:30:15,814 何じゃ? 290 00:30:21,488 --> 00:30:24,488 え? (ヨシ)お話をと…。 291 00:30:46,813 --> 00:30:49,513 政所様。 292 00:31:00,143 --> 00:31:03,443 これも 役に立たなんだ。 293 00:31:05,816 --> 00:31:10,487 そなたには わびねばならぬな。 294 00:31:10,487 --> 00:31:12,787 そのような…。 295 00:31:14,991 --> 00:31:18,491 あの… では…。 296 00:31:20,046 --> 00:31:22,546 ややの事か? 297 00:31:26,486 --> 00:31:30,490 めでたき事じゃと思うておる。 298 00:31:30,490 --> 00:31:32,490 めでたい? 299 00:31:34,144 --> 00:31:38,148 豊臣家のためにはな。 300 00:31:38,148 --> 00:31:40,648 豊臣の…? 301 00:31:53,163 --> 00:31:57,484 実はな 江。 302 00:31:57,484 --> 00:32:02,784 私も そなたと同じじゃ。 え? 303 00:32:04,808 --> 00:32:09,108 お茶々殿を避けておるのじゃ。 304 00:32:11,481 --> 00:32:13,817 避ける? 305 00:32:13,817 --> 00:32:18,138 「よく やってくれた。 元気な子を産んでくれ」と→ 306 00:32:18,138 --> 00:32:23,827 言いに来たのに 会う事ができぬ。 307 00:32:23,827 --> 00:32:25,827 そうですか。 308 00:32:29,149 --> 00:32:34,154 そなたも さぞや つらかろう。 309 00:32:34,154 --> 00:32:37,490 秀吉は そなたには憎き仇。 310 00:32:37,490 --> 00:32:42,479 その仇に 姉を奪われたも同じじゃ。 311 00:32:42,479 --> 00:32:47,179 でも 政所様こそ…。 312 00:32:48,818 --> 00:32:54,318 私は どこかで覚悟しておった。 313 00:33:05,468 --> 00:33:13,143 しかし よもや 子が できようとは…。 314 00:33:13,143 --> 00:33:21,143 その事は 正直 こたえた。 315 00:33:26,473 --> 00:33:28,473 政所様。 316 00:33:30,143 --> 00:33:36,843 私には とうとう ややは できなんだ。 317 00:33:45,492 --> 00:33:48,192 申し訳ございません。 318 00:33:50,814 --> 00:33:54,150 そなたが わびる事ではない。 319 00:33:54,150 --> 00:34:03,159 それに 此度の事で 私は はっきり気付いたのじゃ。 320 00:34:03,159 --> 00:34:08,481 秀吉の側室たちに 寛大でおられたのも→ 321 00:34:08,481 --> 00:34:14,481 その中の誰にも 子が できなかったからじゃ。 322 00:34:16,823 --> 00:34:25,323 己の醜さ 小ささを まざまざと 見せつけられたような気がしたわ。 323 00:34:27,484 --> 00:34:29,784 醜いなど…。 324 00:34:33,490 --> 00:34:39,490 それは 妻としての思い 女心では? 325 00:34:42,982 --> 00:34:45,782 女心か。 326 00:34:47,654 --> 00:34:58,454 そうじゃな。 それも 間違いのう私の思いじゃ。 327 00:35:01,818 --> 00:35:04,518 大事にせねばな。 328 00:35:09,309 --> 00:35:14,509 何やら 江と話せて すっきりしたわ。 329 00:35:17,817 --> 00:35:21,817 それは ようございました。 330 00:35:25,158 --> 00:35:28,812 しかし そなたは どうするつもりじゃ? 331 00:35:28,812 --> 00:35:33,512 このまま 茶々殿を許さぬのか? 332 00:35:36,820 --> 00:35:39,823 私は…。 333 00:35:39,823 --> 00:35:42,826  回想  あなたも許したいのでしょう。 334 00:35:42,826 --> 00:35:45,326 でも 許せない。 335 00:35:52,819 --> 00:35:55,819 ただな 江。 336 00:36:00,493 --> 00:36:06,149 子とは 不思議なものじゃとは思わぬか? 337 00:36:06,149 --> 00:36:08,149 不思議? 338 00:36:09,819 --> 00:36:16,826 秀吉に命を奪われたに等しい お父上 お母上の思いを→ 339 00:36:16,826 --> 00:36:21,126 茶々殿が受け継ぐのじゃ。 秀吉の子を産む事でな。 340 00:36:23,483 --> 00:36:30,490 考えようによっては 恨みや 憎しみを→ 341 00:36:30,490 --> 00:36:38,498 たった一人の赤子が 拭い去ってくれるようではないか。 342 00:36:38,498 --> 00:36:41,484 憎しみを…。 343 00:36:41,484 --> 00:36:47,140 ほんに 不思議なものじゃ。 344 00:36:47,140 --> 00:36:59,440 ♪♪~ 345 00:37:04,490 --> 00:37:09,829 体をいたわり 丈夫な お子を産んで下され。 346 00:37:09,829 --> 00:37:11,829 はい。 347 00:37:13,983 --> 00:37:20,783 ややの事 秀吉同様 うれしく思うております。 348 00:37:22,825 --> 00:37:25,525 ありがとう存じます。 349 00:37:27,480 --> 00:37:30,316 礼を言うのは こちらじゃ。 350 00:37:30,316 --> 00:37:35,822 茶々殿は 豊臣の子を 産んで下さるのですから。 351 00:37:35,822 --> 00:37:38,022 豊臣の子? 352 00:37:39,993 --> 00:37:45,481 豊臣の子を産むのは お嫌か? 353 00:37:45,481 --> 00:37:52,138 いいえ。 どの家に生まれようと→ 354 00:37:52,138 --> 00:37:56,492 この子が 私の子である事に 変わりはありませぬゆえ。 355 00:37:56,492 --> 00:37:58,992 思い違いなきように。 356 00:38:01,164 --> 00:38:05,818 そなたの子であるとともに そこにおる ややは→ 357 00:38:05,818 --> 00:38:09,118 豊臣の子にございます。 358 00:38:12,642 --> 00:38:14,842 それと もう一つ。 359 00:38:16,479 --> 00:38:23,486 茶々殿は 秀吉の側室ではありませぬ。 360 00:38:23,486 --> 00:38:28,486 既に 秀吉の妻。 361 00:38:30,143 --> 00:38:32,812 妻? 362 00:38:32,812 --> 00:38:36,816 豊臣の家を守るのが私。 363 00:38:36,816 --> 00:38:43,116 豊臣の子を産み 育てるのが 茶々殿。 364 00:38:44,824 --> 00:38:49,524 役目の異なる妻と心得られませ。 365 00:38:52,832 --> 00:39:02,532 同じ妻として これからは よろしゅう頼みまする。 366 00:39:04,143 --> 00:39:06,162 政所様…。 367 00:39:06,162 --> 00:39:16,489 ♪♪~ 368 00:39:16,489 --> 00:39:19,826 政所様が そのような…。 369 00:39:19,826 --> 00:39:25,481 政所様は まことに大きな お方じゃ。 370 00:39:25,481 --> 00:39:29,181 猿には 過ぎた女房にございますねえ。 371 00:39:31,154 --> 00:39:33,854 これは ご無礼をば。 372 00:39:40,496 --> 00:39:45,796 私は 豊臣の子を産むのじゃな。 373 00:39:47,487 --> 00:39:53,142 人の運命とは なんとも不可思議なものじゃ。 374 00:39:53,142 --> 00:39:55,142 ほんに。 375 00:39:59,482 --> 00:40:01,782 姉上。 376 00:40:47,146 --> 00:40:49,446 江…。 377 00:40:53,636 --> 00:40:56,636 私は…。 378 00:40:58,491 --> 00:41:05,191 何を どう言えばよいのか 分かりませぬ。 379 00:41:08,818 --> 00:41:11,118 ただ…。 380 00:41:13,823 --> 00:41:20,823 姉上に ややが できたという事は…。 381 00:41:23,149 --> 00:41:32,449 私の甥か姪が 生まれるという事は…。 382 00:41:39,148 --> 00:41:41,848 うれしゅうございます。 383 00:41:43,486 --> 00:41:45,805 江…。 384 00:41:45,805 --> 00:41:57,483 ♪♪~ 385 00:41:57,483 --> 00:42:02,183 すまぬ。 江。 386 00:42:06,142 --> 00:42:08,494 姉上…。 387 00:42:08,494 --> 00:42:15,151 ♪♪~ 388 00:42:15,151 --> 00:42:19,472 江… すまぬ…。 389 00:42:19,472 --> 00:42:30,816 ♪♪~ 390 00:42:30,816 --> 00:42:34,153 帰るぞ。 391 00:42:34,153 --> 00:42:41,811 近江へ帰って 子を作るのじゃ。 高次様との お子をな。 392 00:42:41,811 --> 00:42:51,821 ♪♪~ 393 00:42:51,821 --> 00:42:58,477 <我が娘 茶々が 秀吉の妻となりましょうとは。→ 394 00:42:58,477 --> 00:43:02,481 しかし その事が 後に 江と茶々を→ 395 00:43:02,481 --> 00:43:06,181 大きく 引き裂いてゆくので ございます> 396 00:43:08,321 --> 00:43:11,974 私は 必ずや 立派な子を産んでみせる。 397 00:43:11,974 --> 00:43:15,978 茶々の腹の子が ばかにされたのじゃぞ! 398 00:43:15,978 --> 00:43:18,648 戦? 思い知らせてくれよう。 399 00:43:18,648 --> 00:43:21,984 (石田)淀殿と呼ばれ あがめられる事になりまする。 400 00:43:21,984 --> 00:43:25,154 淀殿? 401 00:43:25,154 --> 00:43:30,854 大切な人が できたのじゃな。 402 00:43:35,481 --> 00:43:41,153 <京都を流れる 宇治川と桂川が かつて合流していた場所に→ 403 00:43:41,153 --> 00:43:44,853 淀城はありました> 404 00:43:47,827 --> 00:43:53,482 <天正17年 秀吉は 現在の妙教寺のある場所に→ 405 00:43:53,482 --> 00:43:59,155 茶々が 子供を産む産所として 城を造らせました。→ 406 00:43:59,155 --> 00:44:05,855 豊臣秀長が 僅か3か月で 完成させたといわれています> 407 00:44:09,148 --> 00:44:12,151 <茶々の懐妊を喜んだ秀吉は→ 408 00:44:12,151 --> 00:44:19,825 前祝いにと 金6,000枚を 諸大名に配ったといいます。→ 409 00:44:19,825 --> 00:44:25,481 その後 茶々は 鶴松を出産。→ 410 00:44:25,481 --> 00:44:30,152 水運の守り神として信仰を集める 與杼神社には→ 411 00:44:30,152 --> 00:44:35,491 鶴松が体調を崩した際 回復の祈願を行った事が→ 412 00:44:35,491 --> 00:44:39,495 伝えられています。→ 413 00:44:39,495 --> 00:44:43,833 淀城で 天下人の嫡男を産んだ 茶々は→ 414 00:44:43,833 --> 00:44:50,533 このあと 淀の方と 呼ばれるようになるのです>