1 00:00:36,923 --> 00:00:40,593 (秀忠)私の妻になりたいと あなたが思うまで待つ事にします。 2 00:00:40,593 --> 00:00:43,579 (江)あの…! 無理をしてまで 夫婦になる事はない。 3 00:00:43,579 --> 00:00:47,250 これは勝負です。 勝負? 4 00:00:47,250 --> 00:00:51,450 夫婦になる事を 先に望んだ方の負けですからね。 5 00:00:55,591 --> 00:00:57,927 (ヨシ)お方様。→ 6 00:00:57,927 --> 00:01:01,227 お方様! ふんっ! 7 00:01:10,590 --> 00:01:12,592 はっ! 8 00:01:12,592 --> 00:01:16,292 ここは 徳川家にござりまするぞ。 9 00:01:21,083 --> 00:01:23,269 しまった…! 10 00:01:23,269 --> 00:01:33,596 ♪♪~ 11 00:01:33,596 --> 00:01:35,596 お方様! 12 00:01:43,923 --> 00:01:45,923 ≪おはようございます! 13 00:01:49,595 --> 00:01:52,895 よく寝るものですねえ。 14 00:01:57,253 --> 00:02:01,253 昨夜は なかなか 寝つけなかったもので…。 15 00:02:02,925 --> 00:02:08,431 私も寝られませんでした。 あなたの寝言と 歯ぎしりで。 16 00:02:08,431 --> 00:02:10,431 うそです! 17 00:02:12,084 --> 00:02:14,086 ≪(正信)ちと よろしゅうございましょうか。 18 00:02:14,086 --> 00:02:16,086 (秀忠)入れ。 19 00:02:25,264 --> 00:02:29,085 せんだって 京の聚楽第で お目に かかりました→ 20 00:02:29,085 --> 00:02:33,256 本多佐渡守正信でござる。 21 00:02:33,256 --> 00:02:37,256 改めまして 江にございます。 22 00:02:44,250 --> 00:02:48,254 は? (正信)ご無礼を。 ただ お方様は→ 23 00:02:48,254 --> 00:02:51,924 織田信長公の姪御におわす 格別なる お方。→ 24 00:02:51,924 --> 00:02:55,261 こうして 若のご正室に お迎えする事かない→ 25 00:02:55,261 --> 00:02:58,561 ただただ 感慨無量にござります。 26 00:03:00,249 --> 00:03:04,253 そんな…。 この者は 口が うまいのです。 27 00:03:04,253 --> 00:03:06,756 は? 28 00:03:06,756 --> 00:03:09,925 (おなかが鳴る音) 29 00:03:09,925 --> 00:03:13,929 もしや 朝げが まだなのでは? 30 00:03:13,929 --> 00:03:17,099 まあ…。 (正信)ああ それは いけませぬ。 若。 31 00:03:17,099 --> 00:03:20,269 食べていらしたら どうですか? 32 00:03:20,269 --> 00:03:22,269 はい。 33 00:03:28,577 --> 00:03:35,918 おそれながら かわいらしきお方に ござりまするなあ。 ハハハ! 34 00:03:35,918 --> 00:03:39,118 あれで 私より6つも年上だぞ。 35 00:03:40,756 --> 00:03:45,077 女子は 年かさにこした事はない とも申します。→ 36 00:03:45,077 --> 00:03:49,777 寛容で 懐深く 穏やかで。 37 00:03:54,587 --> 00:03:57,590 どれも当てはまらぬわ。 38 00:03:57,590 --> 00:04:05,931 ♪♪~(テーマ音楽) 39 00:04:05,931 --> 00:06:35,231 ♪♪~ 40 00:07:01,590 --> 00:07:04,290 それは お完様の…。 41 00:07:06,595 --> 00:07:09,395 持ってきてしもうた。 42 00:07:11,100 --> 00:07:13,252  回想  (完)母上! 43 00:07:13,252 --> 00:07:34,256 ♪♪~ 44 00:07:34,256 --> 00:07:37,256 お方様 それは もしや…。 45 00:07:42,932 --> 00:07:45,232 秀勝様の形見じゃ。 46 00:07:48,921 --> 00:07:52,424 (ヨシ)それは いくら何でも…。 47 00:07:52,424 --> 00:07:57,079 新しき ご夫君たる秀忠様に 無礼なのではありますまいか。 48 00:07:57,079 --> 00:07:59,379 分かっておる! 49 00:08:01,250 --> 00:08:05,950 いずれは どうにかせねば ならぬのであろうな。 50 00:08:07,923 --> 00:08:10,723 (ため息) 51 00:08:15,764 --> 00:08:20,264  回想  (秀勝)そなたを妻にでき 幸せであった。 52 00:08:24,590 --> 00:08:27,242 (家康)2人が 夫婦として 並んでおるというのは→ 53 00:08:27,242 --> 00:08:31,442 うれしいもんじゃ。 のう? 江。 54 00:08:33,098 --> 00:08:35,584 (家康)江? 55 00:08:35,584 --> 00:08:37,920 え? 56 00:08:37,920 --> 00:08:41,256 あ… はい。 57 00:08:41,256 --> 00:08:44,256 そちを そう呼べる事を 喜んでおる。 58 00:08:45,928 --> 00:08:51,917 初めて会うてから十数年。 堺から 共に逃げた事もあったな。 59 00:08:51,917 --> 00:08:54,617 本能寺の時にございましたね。 60 00:08:56,255 --> 00:09:01,260 フフ… まるで父上に嫁いだようですね。 61 00:09:01,260 --> 00:09:03,929 わしは それくらい気に入っておる。 62 00:09:03,929 --> 00:09:07,929 嫁に来てくれるよう 自ら頼み込んだのだからな。 63 00:09:13,589 --> 00:09:17,259 次は… 子じゃな。 64 00:09:17,259 --> 00:09:20,262 はい 励んでおりまする。 65 00:09:20,262 --> 00:09:22,247 (せきこみ) 66 00:09:22,247 --> 00:09:24,947 大事ないか? ほれ。 67 00:09:27,586 --> 00:09:32,591 ハハハハハ! 仲のよい事じゃ。 68 00:09:32,591 --> 00:09:36,245 これなら 子も 早々に望めるというものじゃの! 69 00:09:36,245 --> 00:09:38,931 はあ。 (笑い声) 70 00:09:38,931 --> 00:09:41,583 できれば 男がよい。 71 00:09:41,583 --> 00:09:44,920 立派な世継ぎを もたらしてくれよ。 72 00:09:44,920 --> 00:09:47,256 そのような…。 73 00:09:47,256 --> 00:09:51,593 (せきこみ) 74 00:09:51,593 --> 00:10:04,590 ♪♪~ 75 00:10:04,590 --> 00:10:06,890 不満そうですね。 76 00:10:08,594 --> 00:10:14,416 いきなり男子を産めなどと… 私は道具ではありません。 77 00:10:14,416 --> 00:10:18,087 武家に嫁げば まずは 男子を産む事を求められるは→ 78 00:10:18,087 --> 00:10:22,925 当然の事。 それだけの事で 怒るのも どうかと。 79 00:10:22,925 --> 00:10:25,761 私には屈辱です。 80 00:10:25,761 --> 00:10:28,914 父は 側室に 山ほど 子を産ませていますよ。 81 00:10:28,914 --> 00:10:32,251 既に 男子は 8人目が生まれたとか。 82 00:10:32,251 --> 00:10:35,254 いや… あきれたものです。 83 00:10:35,254 --> 00:10:38,257 はあ…。 84 00:10:38,257 --> 00:10:41,243 起きていても疲れるばかりです。 85 00:10:41,243 --> 00:10:43,543 あ… それと。 86 00:10:45,247 --> 00:10:50,919 その丁寧な言葉遣いは いかがかと…。 87 00:10:50,919 --> 00:10:54,256 あなたは 私より はるかに年上ですよ。 88 00:10:54,256 --> 00:10:57,926 そして 私たちは 名ばかりの夫婦です。 89 00:10:57,926 --> 00:10:59,926 では。 90 00:11:04,600 --> 00:11:45,300 ♪♪~ 91 00:11:51,246 --> 00:11:53,246 (ため息) 92 00:12:03,258 --> 00:12:05,258 ≪おはようございます! 93 00:12:07,579 --> 00:12:10,279 無理に起きる事はありませんよ。 94 00:12:20,259 --> 00:12:23,559 あの… どちらへ? お城です。 95 00:12:27,766 --> 00:12:30,566 行ってらっしゃいませ! 96 00:12:39,261 --> 00:12:41,263 (ため息) 97 00:12:41,263 --> 00:12:44,263 また そのようなものを…。 98 00:12:47,586 --> 00:12:49,886 お方様。 何じゃ? 99 00:12:52,925 --> 00:12:54,925 姉様? 100 00:13:01,266 --> 00:13:03,966 姉様! (初)江! 101 00:13:05,604 --> 00:13:09,604 江~! え? 102 00:13:11,260 --> 00:13:13,912 義兄上様に側室が?! 103 00:13:13,912 --> 00:13:17,416 しかも 子がおったのじゃ。 104 00:13:17,416 --> 00:13:22,916 お子が?! それも 男子がじゃ。 105 00:13:24,590 --> 00:13:26,909  回想  (高次)すまぬ 初。 太閤殿下より→ 106 00:13:26,909 --> 00:13:31,597 たっての お薦めでな。 どうにも 断りようがのうて…。 107 00:13:31,597 --> 00:13:35,584 それを 今になって何故?! 108 00:13:35,584 --> 00:13:41,590 子を欲しがる そなたを見ておると 忍びのうてな。 109 00:13:41,590 --> 00:13:45,260 ともかく これで はっきり致しました。 110 00:13:45,260 --> 00:13:48,080 子ができぬのは 私のせい。 111 00:13:48,080 --> 00:13:51,250 どうぞ 離縁でも何でもして下さりませ! 112 00:13:51,250 --> 00:13:53,936 初! 早まった事を言うでない。 113 00:13:53,936 --> 00:13:56,255 ご無礼致します! 114 00:13:56,255 --> 00:14:00,592 おい 初! 初! 115 00:14:00,592 --> 00:14:04,292 (すすり泣き) 116 00:14:06,932 --> 00:14:08,917 あの…。 117 00:14:08,917 --> 00:14:11,253 江 子を産んでくれ。 118 00:14:11,253 --> 00:14:15,757 どんどん産んで 1人 私にくれ。 119 00:14:15,757 --> 00:14:19,261 はあ?! 頼む。 このとおりじゃ。 120 00:14:19,261 --> 00:14:22,748 でも そういう訳には…。 121 00:14:22,748 --> 00:14:24,933 けちを申すでない! 122 00:14:24,933 --> 00:14:27,433 そういう事でもなくて…。 123 00:14:29,254 --> 00:14:31,923 いまだ 夫婦でない?! 124 00:14:31,923 --> 00:14:36,223 ですから 子など 望みようがないのです。 125 00:14:38,764 --> 00:14:41,767 何を笑うておる? すぐに わびよ。 126 00:14:41,767 --> 00:14:45,103 私が悪うございましたと。 嫌です。 127 00:14:45,103 --> 00:14:49,257 こちらから頭を下げるなど 断じて願い下げです。 128 00:14:49,257 --> 00:15:04,589 ♪♪~ 129 00:15:04,589 --> 00:15:07,259 これは何じゃ? これは…。 130 00:15:07,259 --> 00:15:10,746 そなた このようなもの いつまでも…。 131 00:15:10,746 --> 00:15:13,915 お返し下さい! (秀忠)おいでなされませ。 132 00:15:13,915 --> 00:15:15,915 あ…。 133 00:15:17,586 --> 00:15:19,588 ああ…! 134 00:15:19,588 --> 00:15:22,591 ああ~! 135 00:15:22,591 --> 00:15:25,591 あ~! 痛い…。 136 00:15:28,096 --> 00:15:30,896 何か 御用でも? 137 00:15:36,922 --> 00:15:40,425 義姉上様が お越しと聞き ご挨拶に参りました。 138 00:15:40,425 --> 00:15:42,427 秀忠にございます。 139 00:15:42,427 --> 00:15:46,598 すぐ上の姉 初にございます。 140 00:15:46,598 --> 00:15:49,418 ご夫君は 近江の名家 京極家ご当主→ 141 00:15:49,418 --> 00:15:53,088 高次様にございましたね。 はい まあ…。 142 00:15:53,088 --> 00:15:56,425 大津6万石の城主におなりとか。 143 00:15:56,425 --> 00:16:00,262 太閤殿下じきじきの お取り立てと 聞き及んでおります。 144 00:16:00,262 --> 00:16:03,598 政の事は よく分かりませぬが。 145 00:16:03,598 --> 00:16:07,269 武士の働きは よき奥方様あってこそ。 146 00:16:07,269 --> 00:16:11,923 行き届きませぬが どうぞ ごゆっくりなされて下さりませ。 147 00:16:11,923 --> 00:16:21,767 ♪♪~ 148 00:16:21,767 --> 00:16:26,755 よき お人ではないか。 外面がよいのです。 149 00:16:26,755 --> 00:16:30,759 何にせよ 夫婦になる ならぬなど そなたの わがままじゃ。 150 00:16:30,759 --> 00:16:33,259 とにかく頭を下げよ。 よいな? 151 00:16:35,097 --> 00:16:38,266 あの どちらへ? 152 00:16:38,266 --> 00:16:41,420 帰るのじゃ。 帰る? 153 00:16:41,420 --> 00:16:45,620 何とのう 高次様の お顔が 見とうなったでなあ。 154 00:16:47,259 --> 00:16:49,259 はあ…。 155 00:16:56,918 --> 00:17:01,618 本日は 姉が お騒がせしました。 156 00:17:04,259 --> 00:17:09,931 姉妹というのは どういうものなのですか? 157 00:17:09,931 --> 00:17:12,934 「どう」と おっしゃいますと? 158 00:17:12,934 --> 00:17:17,634 親しい身内であり 女同士でもあり。 159 00:17:19,257 --> 00:17:25,430 う~ん そうですねえ…。 160 00:17:25,430 --> 00:17:28,930 あ~ いいです。 特に 聞きたい訳ではありませんから。 161 00:17:30,502 --> 00:17:34,589 あの… お城では何を? 162 00:17:34,589 --> 00:17:38,927 知りたいのですか? む… むろんです。 163 00:17:38,927 --> 00:17:42,914 ほう… 私の事を知りたい。 という事は→ 164 00:17:42,914 --> 00:17:45,584 私と夫婦になりたいと? 165 00:17:45,584 --> 00:17:48,920 そういう事ではありません! なら よいではありませんか。 166 00:17:48,920 --> 00:17:51,423 これからは 互いに 知りたい事だけを→ 167 00:17:51,423 --> 00:17:54,123 聞く事にしましょう。 では。 168 00:18:00,932 --> 00:19:28,632 ♪♪~ 169 00:19:37,262 --> 00:19:39,262 ん…。 170 00:20:01,936 --> 00:20:06,758 (市)<そして ある日の事> 171 00:20:06,758 --> 00:20:10,095 ご病気?! 秀吉様が? 172 00:20:10,095 --> 00:20:13,248 どんな お具合なのですか? 173 00:20:13,248 --> 00:20:15,767 心配されるのですか? 174 00:20:15,767 --> 00:20:19,967 親の仇で あなたを 3度も嫁に出した男なのに? 175 00:20:22,257 --> 00:20:25,957 今は 姉の夫です。 176 00:20:27,595 --> 00:20:33,295 うん… では 城に行って 殿下に会って確かめればよい。 177 00:20:56,257 --> 00:21:07,919 ♪♪~ 178 00:21:07,919 --> 00:21:10,255 (ため息) 179 00:21:10,255 --> 00:21:47,255 ♪♪~ 180 00:21:50,929 --> 00:21:54,265 秀吉様のご病気は お悪いのでしょうか? 181 00:21:54,265 --> 00:21:58,937 医者は 当初 はやりの風邪ではないかとな。 182 00:21:58,937 --> 00:22:02,574 しかし せきが止まらず 熱が下がらず→ 183 00:22:02,574 --> 00:22:05,927 食も細うおなりで。 184 00:22:05,927 --> 00:22:12,267 重い病という事ですか…。 大した事はないと思うが→ 185 00:22:12,267 --> 00:22:17,967 ただ 殿下が お嘆きであったぞ。 186 00:22:19,591 --> 00:22:24,262 江とは 口もきかぬままになっておると。 187 00:22:24,262 --> 00:22:26,247 (せきばらい) 188 00:22:26,247 --> 00:22:30,251 ま そなたが それほど心配していると知れば→ 189 00:22:30,251 --> 00:22:33,755 殿下も お喜びであろう。 190 00:22:33,755 --> 00:22:39,594 天下人に何かあらば 世の中が変わってしまいますゆえ。 191 00:22:39,594 --> 00:22:43,264 そうじゃのう…。 192 00:22:43,264 --> 00:22:47,252 それで どうじゃ? は? 193 00:22:47,252 --> 00:22:52,924 孫じゃ。 秀忠の子は まだ できぬのか? 194 00:22:52,924 --> 00:22:55,924 あっ 励んでおります。 195 00:23:01,583 --> 00:23:04,883 では これにて。 196 00:23:18,583 --> 00:23:21,769 殿下の病状から目を離すな。 197 00:23:21,769 --> 00:23:23,769 ははっ。 198 00:23:28,576 --> 00:23:32,914 <同じ頃 当の秀吉はといえば…> 199 00:23:32,914 --> 00:23:37,252 (北政所)今日は お顔の色が よいようですね。 200 00:23:37,252 --> 00:23:41,089 (秀吉)ああ… そうかのう。 201 00:23:41,089 --> 00:23:43,424 (せきこみ) 202 00:23:43,424 --> 00:23:46,124 ≪(淀)ごめんつかまつりまする。 203 00:23:48,496 --> 00:23:55,103 おお 拾や。 こちゃへ。 204 00:23:55,103 --> 00:23:58,423 (拾)父上! おう おう おう おう。 205 00:23:58,423 --> 00:24:03,912 ハハハ! 目方が増えたのではないか? 206 00:24:03,912 --> 00:24:11,412 ほ~ら 重い 重い。 重うなったわ。 207 00:24:13,254 --> 00:24:17,592 江から 文が参りました。 208 00:24:17,592 --> 00:24:20,245 江? 209 00:24:20,245 --> 00:24:24,749 お前様を案じておるのでしょう。 210 00:24:24,749 --> 00:24:29,249 あやつの減らず口を 聞きたいものじゃなあ。 211 00:24:30,922 --> 00:24:35,260 ならば 呼びまするか? 212 00:24:35,260 --> 00:24:38,580 江は来ませぬ。 213 00:24:38,580 --> 00:24:42,880 ここに来れば 完に会う事になりますゆえ。 214 00:24:47,605 --> 00:24:57,932 江から娘を奪ったゆえ 寝込むような事になったのかのう。 215 00:24:57,932 --> 00:25:01,586 (石田)何を気弱な事を 仰せられまするか。 216 00:25:01,586 --> 00:25:06,286 江に会いたいのなら お前様が行きなされ。 217 00:25:08,242 --> 00:25:10,762 わしがのう…。 218 00:25:10,762 --> 00:25:15,562 そのためにも 元気におなりあそばす事です。 219 00:25:17,936 --> 00:25:21,936 そうじゃのう。 はあ~。 220 00:25:23,925 --> 00:25:26,625 <その言葉が 効いたかどうか…> 221 00:25:28,262 --> 00:25:33,584 拾や! こっちじゃ こっちじゃ。 222 00:25:33,584 --> 00:25:36,254 (拾)わあ~! ハハハ! 223 00:25:36,254 --> 00:25:42,243 此度は 殿下の病平癒を 帝までが ご祈願あそばされたとか。 224 00:25:42,243 --> 00:25:44,595 へえ。 225 00:25:44,595 --> 00:25:47,295 亡くなったら亡くなったで よいではないか。 226 00:25:49,917 --> 00:25:52,437 なんと なげやりな。 227 00:25:52,437 --> 00:25:56,924 殿下も 御年58。 天下人として 今のうちに いろいろと考え→ 228 00:25:56,924 --> 00:26:00,078 手を打っておいででしょう。 229 00:26:00,078 --> 00:26:03,778 それは そうやもしれませぬが。 230 00:26:05,933 --> 00:26:08,920 すみません。 は? 231 00:26:08,920 --> 00:26:13,220 知りたい事以外は 口をきかぬ約束でした。 では。 232 00:26:15,760 --> 00:26:17,960 若! 233 00:26:21,916 --> 00:26:26,254 ♪♪~ 234 00:26:26,254 --> 00:26:31,259 <それからも 2人の仲が変わる事はなく…> 235 00:26:31,259 --> 00:26:52,580 ♪♪~ 236 00:26:52,580 --> 00:26:55,917 (うぐいすの鳴き声) 237 00:26:55,917 --> 00:26:58,753 (襖の開く音) 238 00:26:58,753 --> 00:27:31,252 ♪♪~ 239 00:27:31,252 --> 00:27:34,922 <秀忠様が 数か月を 江戸で過ごされるという→ 240 00:27:34,922 --> 00:27:39,243 擦れ違いがあったものの…> 241 00:27:39,243 --> 00:27:41,596 お帰りなさいませ。 242 00:27:41,596 --> 00:28:03,935 ♪♪~ 243 00:28:03,935 --> 00:28:07,255 <1年ほどの月日を重ねても→ 244 00:28:07,255 --> 00:28:12,255 互いへの関わり方が 変わる事はありませんでした> 245 00:28:13,928 --> 00:28:18,249 (秀忠)くたびれておる? はあ。 お方様が嫁がれて→ 246 00:28:18,249 --> 00:28:22,920 間もなく 10か月。 されど 以前のような→ 247 00:28:22,920 --> 00:28:25,756 生き生きした お顔が 見られませぬ。 248 00:28:25,756 --> 00:28:28,926 ま 某が口を挟む事では ありますまいが…。 249 00:28:28,926 --> 00:28:32,246 あの者はな…。 は。 250 00:28:32,246 --> 00:28:37,268 秀勝殿の形見を 後生大事に携えておる。 251 00:28:37,268 --> 00:28:40,588 それが許せぬと? 252 00:28:40,588 --> 00:28:43,090 そういう事ではない。 253 00:28:43,090 --> 00:28:48,146 ただ 前の夫を思うておる女子を 妻と思えるか? 254 00:28:48,146 --> 00:28:51,599 アハハ。 255 00:28:51,599 --> 00:28:57,299 それは やはり 悋気 やきもちではございますまいか? 256 00:29:00,424 --> 00:29:04,595 そなた さぞや 女子に もてたであろうのう。 257 00:29:04,595 --> 00:29:07,598 は? さように思うは→ 258 00:29:07,598 --> 00:29:13,254 やきもちをたんと食らい その味を よう知っておるがゆえじゃ。 259 00:29:13,254 --> 00:29:15,254 若。 260 00:29:16,924 --> 00:29:23,247 私にも ようは分からぬのだ。 ただ あの者とおると→ 261 00:29:23,247 --> 00:29:29,247 気が詰まる。 いささか疲れたわ。 262 00:29:33,925 --> 00:29:38,925 <そして 秋になって間もない一日> 263 00:29:46,604 --> 00:29:48,589 お呼びにござりましょうか? 264 00:29:48,589 --> 00:29:52,093 伏見のお城に行ってはくれぬか? 265 00:29:52,093 --> 00:29:54,093 お城に? 266 00:29:59,934 --> 00:30:09,634 これを 姉上に渡してもらいたいのじゃ。 267 00:30:16,601 --> 00:30:18,901 はい。 268 00:30:21,656 --> 00:30:24,592 離縁? 269 00:30:24,592 --> 00:30:29,292 私を この家から 追って頂きたいのです。 270 00:30:31,582 --> 00:30:36,087 その旨をしたためた文を 姉に渡すよう→ 271 00:30:36,087 --> 00:30:38,887 乳母に持たせました。 272 00:30:40,758 --> 00:30:47,258 秀吉様より命じて頂く形を 取るのが 一番よいかと。 273 00:30:50,584 --> 00:30:56,590 私には ひと言の相談もなしに。 あまり愉快ではありませんね。 274 00:30:56,590 --> 00:31:00,094 此度の件 私の勝手な一存である事も→ 275 00:31:00,094 --> 00:31:02,594 文では触れておきました。 276 00:31:15,593 --> 00:31:17,593 なるほど。 277 00:31:24,585 --> 00:31:29,256 その話は 明日にしましょう。 278 00:31:29,256 --> 00:31:31,258 え? 279 00:31:31,258 --> 00:32:16,253 ♪♪~ 280 00:32:16,253 --> 00:32:25,246 ほかに道はない。 これで よかったのじゃ。 281 00:32:25,246 --> 00:32:28,249 ≪(侍女)火事です! 火事にござります!→ 282 00:32:28,249 --> 00:32:32,253 皆様! 起きて下さい! 火事にござります! 283 00:32:32,253 --> 00:32:34,588 ≪(家臣たち)火事だ! 284 00:32:34,588 --> 00:32:38,259 (逃げ惑う声) (侍女)お方様! 285 00:32:38,259 --> 00:32:40,428 お方様! この先は 危のうございます。 286 00:32:40,428 --> 00:32:44,265 早く お逃げ下さい! こちらへ! 287 00:32:44,265 --> 00:32:48,269 火の回りが早いぞ! 早く水を持ってこい! 急げ! 288 00:32:48,269 --> 00:32:54,925 ♪♪~ 289 00:32:54,925 --> 00:32:56,911 (侍女たち)お方様! 290 00:32:56,911 --> 00:33:37,251 ♪♪~ 291 00:33:37,251 --> 00:33:40,604 完…。 292 00:33:40,604 --> 00:33:42,904 秀勝様…。 293 00:33:46,260 --> 00:33:49,930 (秀忠)江! 江! 294 00:33:49,930 --> 00:33:52,930 江… 江! 295 00:33:54,585 --> 00:33:57,755 しっかりしろ! 江。 296 00:33:57,755 --> 00:33:59,755 あっ…。 297 00:34:03,594 --> 00:34:05,894 参るぞ! あ…。 298 00:34:09,750 --> 00:34:12,586 (家臣)若殿様じゃ~! 299 00:34:12,586 --> 00:34:15,256 (どよめき) 300 00:34:15,256 --> 00:34:18,556 おけがは ありませんか?! よくぞ ご無事で! 301 00:34:20,594 --> 00:34:22,594 秀忠様…。 302 00:34:26,250 --> 00:34:28,950 (家臣)若殿 早う 逃げましょう! 303 00:34:34,758 --> 00:34:36,958 (家臣)若殿様?! 304 00:34:39,246 --> 00:34:41,765 (家臣たち)若! 若様! 305 00:34:41,765 --> 00:35:13,565 ♪♪~ 306 00:35:28,913 --> 00:35:32,213 ここも危のうございます。 遠くへ移られませ! 307 00:35:39,256 --> 00:35:51,752 ♪♪~ 308 00:35:51,752 --> 00:35:54,939 (どよめき) 若殿じゃ! 309 00:35:54,939 --> 00:36:07,601 ♪♪~ 310 00:36:07,601 --> 00:36:10,087 これを… 取りに? 311 00:36:10,087 --> 00:36:14,787 ちと… 焦げてしもうたがの。 312 00:36:17,761 --> 00:36:19,913 (家臣)若殿様! 313 00:36:19,913 --> 00:36:34,094 ♪♪~ 314 00:36:34,094 --> 00:36:39,149 ここも いずれ火が回る。 皆 行くぞ! 315 00:36:39,149 --> 00:36:41,585 (一同)はっ! 316 00:36:41,585 --> 00:36:52,262 ♪♪~ 317 00:36:52,262 --> 00:36:55,432 火は 無事に 消し止めましてございます。→ 318 00:36:55,432 --> 00:36:59,770 大きな けがを負った者も おりませぬ。 319 00:36:59,770 --> 00:37:03,090 そうか。 (正信)夜回りの侍女が 取り落とした火から→ 320 00:37:03,090 --> 00:37:05,926 燃え広がったとの事に ござりまするが。 321 00:37:05,926 --> 00:37:09,926 大事に至らなかったのじゃ。 誰も責めるでない。 322 00:37:11,582 --> 00:37:13,582 は。 323 00:37:33,754 --> 00:37:37,257 お話がございます。 324 00:37:37,257 --> 00:37:42,579 今日は いささか疲れました。 明日にしましょう。 325 00:37:42,579 --> 00:37:47,267 まずは お礼を申し上げねばなりません。 326 00:37:47,267 --> 00:37:55,967 命危うきところ 助けて下さり まことに ありがとう存じました。 327 00:37:57,761 --> 00:37:59,961 それと…。 328 00:38:02,816 --> 00:38:08,922 娘のものを救って頂いた事。 それから私は→ 329 00:38:08,922 --> 00:38:12,622 あなた様に おわびせねばなりません。 330 00:38:20,084 --> 00:38:25,422 これは 亡き夫 秀勝の遺品にございます。 331 00:38:25,422 --> 00:38:28,592 知っていましたよ。 え? 332 00:38:28,592 --> 00:38:32,596 あなたの 物の隠しようというのは 何と言うか…→ 333 00:38:32,596 --> 00:38:34,915 ずさんですから。 334 00:38:34,915 --> 00:38:37,918 では それと知っていながら…。 335 00:38:37,918 --> 00:38:40,618 もう よいではありませんか。 336 00:38:42,923 --> 00:38:46,927 私は間違っておりました。 337 00:38:46,927 --> 00:38:52,227 嫁いだ先に 死に別れた夫の品を 携えてくるなど…。 338 00:38:53,934 --> 00:38:59,923 そのような事 どうでもよいではないですか。 339 00:38:59,923 --> 00:39:03,093 どうでもよい? 340 00:39:03,093 --> 00:39:05,763 それは それほどまでに→ 341 00:39:05,763 --> 00:39:08,916 私への関心がないからという事に ございましょうか? 342 00:39:08,916 --> 00:39:11,251 何をまた…。 343 00:39:11,251 --> 00:39:14,421 確かに これまで意地を張っていたのは→ 344 00:39:14,421 --> 00:39:20,761 申し訳なく存じます。 されど 意地を張るしかなかった私を→ 345 00:39:20,761 --> 00:39:23,597 そのままにしていた あなたも あなたではありませんか?! 346 00:39:23,597 --> 00:39:26,250 落ち着いて下さい。 落ち着け? 347 00:39:26,250 --> 00:39:30,587 祝言の日から このかた 女子として ばかにされ→ 348 00:39:30,587 --> 00:39:33,887 軽んじてこられたとしか 思えませぬ! ちと 静まれ。 349 00:39:35,642 --> 00:39:38,442 痛…。 350 00:39:42,916 --> 00:39:45,916 申し訳ありません。 351 00:39:51,925 --> 00:40:00,250 実は あの時 私も 僅かばかり迷いました。 352 00:40:00,250 --> 00:40:02,250 え? 353 00:40:03,921 --> 00:40:05,923 うわっ! 354 00:40:05,923 --> 00:40:07,923 あっ。 355 00:40:22,923 --> 00:40:34,918 ♪♪~ 356 00:40:34,918 --> 00:40:37,087 あなたにとっては→ 357 00:40:37,087 --> 00:40:40,908 大事なものであろうと 思ったから…。 358 00:40:40,908 --> 00:40:58,091 ♪♪~ 359 00:40:58,091 --> 00:41:00,891 今度は泣くのですか? 360 00:41:04,748 --> 00:41:09,248 これまでの事は お許し下さい。 361 00:41:11,255 --> 00:41:22,255 そして私を あなた様の妻として下さりませ。 362 00:41:23,917 --> 00:41:26,253 どうしたというのですか? 363 00:41:26,253 --> 00:41:28,953 分かりません。 364 00:41:31,258 --> 00:41:35,913 されど そう思ったのです。 365 00:41:35,913 --> 00:41:39,917 私に助けられた事で 恩義を感じて? 366 00:41:39,917 --> 00:41:42,586 そういう事ではありません。 367 00:41:42,586 --> 00:41:47,586 では 心から私の妻になりたいと 望んでいると? 368 00:41:50,594 --> 00:41:52,594 はい。 369 00:41:55,432 --> 00:41:59,920 それでは 私の勝ちという事ですね? 370 00:41:59,920 --> 00:42:01,922 は? 371 00:42:01,922 --> 00:42:05,258 どうしたのですか? 372 00:42:05,258 --> 00:42:09,596 何と言うか その おっしゃり方は…。 373 00:42:09,596 --> 00:42:17,921 ♪♪~ 374 00:42:17,921 --> 00:42:22,259 では 夫婦になりましょう。 375 00:42:22,259 --> 00:42:32,252 ♪♪~ 376 00:42:32,252 --> 00:42:34,254 はい。 377 00:42:34,254 --> 00:42:51,254 ♪♪~ 378 00:42:51,254 --> 00:42:57,928 <1年近くの時を経て ようやく妻と夫に。→ 379 00:42:57,928 --> 00:43:04,628 江の生涯で 最大の難産にございました> 380 00:43:08,255 --> 00:43:11,591 出陣じゃ! (家康)殿下は おかしゅうなっておられる。 381 00:43:11,591 --> 00:43:13,593 お言葉に気を付けなされ。 382 00:43:13,593 --> 00:43:16,596 お子を授かりましてございます。 383 00:43:16,596 --> 00:43:20,584 (秀忠)男など つまらぬ。 (拾)父上…。 384 00:43:20,584 --> 00:43:25,922 (秀吉)くれぐれも 秀頼の事 お頼みします。 385 00:43:25,922 --> 00:43:29,722 私は あなたを殺したい。 386 00:43:35,265 --> 00:43:41,088 <伏見は 古くから 京と大坂などの中継地点として→ 387 00:43:41,088 --> 00:43:45,592 大いに にぎわいました。→ 388 00:43:45,592 --> 00:43:50,247 秀吉は 町を見下ろす事のできる山に→ 389 00:43:50,247 --> 00:43:54,584 新たな城を築きます。→ 390 00:43:54,584 --> 00:44:00,584 政治の中心は伏見へと移りました> 391 00:44:03,910 --> 00:44:08,932 <城下には 全国の大名たちが 集まりました。→ 392 00:44:08,932 --> 00:44:14,632 今も その名残が 数多く見受けられます> 393 00:44:18,258 --> 00:44:24,915 <伏見城の南側には 徳川家の 伏見屋敷があったといいます。→ 394 00:44:24,915 --> 00:44:31,915 ここ伏見の地で 江と秀忠は祝言を挙げました> 395 00:44:34,925 --> 00:44:40,931 <豊臣家の更なる繁栄のため 築かれた伏見城の下で→ 396 00:44:40,931 --> 00:44:47,231 江と秀忠の新たな暮らしが 始まるのです>