1 00:00:34,404 --> 00:00:38,104 (秀忠)戦に行く。 総大将としてな。 2 00:00:39,743 --> 00:00:42,912 (家康)我らを待つは かつてない 大戦ぞ。→ 3 00:00:42,912 --> 00:00:47,712 その決戦の舞台に立つが そなたの務めと心得よ。 4 00:00:49,402 --> 00:00:52,906 <戦国史上最大の一戦。→ 5 00:00:52,906 --> 00:00:57,394 策に勝る家康が 三成を下した。→ 6 00:00:57,394 --> 00:01:02,065 しかし 3万8,000の兵を率いる秀忠は→ 7 00:01:02,065 --> 00:01:09,739 真田幸村の抵抗に遭い あろう事か 関ヶ原に たどりつけなかった。→ 8 00:01:09,739 --> 00:01:15,061 戦に勝利した者 敗北した者 間に合わなかった者。→ 9 00:01:15,061 --> 00:01:20,761 この戦いに 男たちが見いだしたものとは> 10 00:01:22,402 --> 00:01:30,744 ♪♪~(テーマ音楽) 11 00:01:30,744 --> 00:03:59,744 ♪♪~ 12 00:04:11,738 --> 00:04:16,075 (市)<関ヶ原での 徳川方大勝利の知らせが→ 13 00:04:16,075 --> 00:04:20,079 早馬で もたらされ→ 14 00:04:20,079 --> 00:04:25,401 江戸のお城は お祭り騒ぎとなっておりました> 15 00:04:25,401 --> 00:04:31,401 ♪♪~(歌声) 16 00:04:33,076 --> 00:04:35,061 (江)遅れた?! 17 00:04:35,061 --> 00:04:37,397 (大姥局)関ヶ原にか?! 18 00:04:37,397 --> 00:04:41,901 はい。 関ヶ原の大戦に。→ 19 00:04:41,901 --> 00:04:44,220 上田城を攻められた後→ 20 00:04:44,220 --> 00:04:47,390 大殿様のもとへ 急がれようとしたものの→ 21 00:04:47,390 --> 00:04:51,728 木曽路は名うての山道。 木曽川も水かさを増して→ 22 00:04:51,728 --> 00:04:54,397 進むに進めず…。 つまりは→ 23 00:04:54,397 --> 00:04:57,550 間に合わなかった という事じゃな? 24 00:04:57,550 --> 00:04:59,903 はっ。 25 00:04:59,903 --> 00:05:01,888 (ため息) 26 00:05:01,888 --> 00:05:05,391 なんという…。 27 00:05:05,391 --> 00:05:08,394 (笑い声) 28 00:05:08,394 --> 00:05:11,230 何が おかしゅうございまするか?! 29 00:05:11,230 --> 00:05:16,069 おかしいではないか。 4万の大軍を任されながら→ 30 00:05:16,069 --> 00:05:19,055 事もあろうに 関ヶ原に遅れるなど。 31 00:05:19,055 --> 00:05:22,392 若様は 御大将にございまするぞ。 32 00:05:22,392 --> 00:05:27,730 いかにも 秀忠様らしいではないか。 のう? 33 00:05:27,730 --> 00:05:31,567 (ヨシ)はあ… ハハハハハハ! 34 00:05:31,567 --> 00:05:36,556 まあ… なんという! 35 00:05:36,556 --> 00:05:38,574 うう…。 36 00:05:38,574 --> 00:05:41,744 お方様! 大丈夫じゃ。 37 00:05:41,744 --> 00:05:47,400 お下品に笑っておいでだからに ございましょう。 38 00:05:47,400 --> 00:05:51,700 もしや? はあ まあ…。 39 00:05:54,407 --> 00:06:00,396 となれば 戦の前に授かりし やや。 40 00:06:00,396 --> 00:06:03,900 此度こそ 男子に違いありませぬ。 41 00:06:03,900 --> 00:06:07,400 そうじゃな。 ううっ。 42 00:06:14,727 --> 00:06:17,427 <そのころ> 43 00:06:30,560 --> 00:06:33,360 お召し上がり下さいまし。 44 00:06:36,399 --> 00:06:38,899 (石田)すまぬ…。 45 00:06:47,910 --> 00:06:50,580 何が起こりましょうと  回想  この三成→ 46 00:06:50,580 --> 00:06:52,899 淀の方様をお守り致します。 47 00:06:52,899 --> 00:06:54,899 (淀)三成…。 48 00:07:00,073 --> 00:07:06,073 <戦から5日後 家康様は 大津城に入られました> 49 00:07:08,731 --> 00:07:14,904 此度は よう戦って下された。 礼を申しまするぞ。 50 00:07:14,904 --> 00:07:18,404 (龍子)まことに 大変でした。 51 00:07:20,893 --> 00:07:25,398 (初)それで 夫は? 弟は? 52 00:07:25,398 --> 00:07:28,401 高野山に 使者を立てておりますが→ 53 00:07:28,401 --> 00:07:34,907 我が援軍が駆けつける前に 城を明け渡した事を深く恥じ→ 54 00:07:34,907 --> 00:07:38,411 山を下りて下さらぬのです。 55 00:07:38,411 --> 00:07:41,397 いかにも 夫らしゅうござります。 56 00:07:41,397 --> 00:07:43,399 ほんに。 57 00:07:43,399 --> 00:07:48,071 京極殿には いくら礼を言うても 言い切れませぬ。 58 00:07:48,071 --> 00:07:54,727 近々 若狭一国 8万5,000石を 差し上げとう存じまする。 59 00:07:54,727 --> 00:07:57,427 すごいわ! ねえ。 60 00:07:59,065 --> 00:08:03,386 高次様が どれほどの お覚悟で 戦われたか。 61 00:08:03,386 --> 00:08:08,407 (高次)勝手を許せよ 初。  回想  62 00:08:08,407 --> 00:08:11,394 それくらいの事 当然にござります! 63 00:08:11,394 --> 00:08:17,400 初殿! いや 仰せのとおり。 64 00:08:17,400 --> 00:08:23,072 やはり 浅井の三姉妹は 強うござるな。 65 00:08:23,072 --> 00:08:25,272 (侍女)ご無礼つかまつります。 66 00:08:26,909 --> 00:08:30,062 いかがした? 67 00:08:30,062 --> 00:08:33,062 (ウメ)徳川秀忠様が ご到着にござりまする。 68 00:08:41,891 --> 00:08:45,061 会わぬ? 父上が そう言うておるのか? 69 00:08:45,061 --> 00:08:49,061 (正信) ご気分が すぐれぬとの事にて。 70 00:08:54,237 --> 00:09:00,743 (大久保)若殿! 関ヶ原に遅れし事 すべて 某の咎にて。 71 00:09:00,743 --> 00:09:05,798 この忠隣 腹を切り おわび致しまする! 72 00:09:05,798 --> 00:09:10,736 私も いかようなる お咎めも 受けまする。 73 00:09:10,736 --> 00:09:14,407 そなたたちが 思い詰める事はない。 74 00:09:14,407 --> 00:09:19,407 責めは すべて 大将たる私が背負う。 75 00:09:21,731 --> 00:09:29,071 <そして 秀忠様と家康様の会見が かなったのは 3日後> 76 00:09:29,071 --> 00:09:40,071 ♪♪~ 77 00:09:52,745 --> 00:09:58,734 此度は 総大将のお役目を頂きながら→ 78 00:09:58,734 --> 00:10:07,727 御意に かないませなんだ事 衷心より おわび申し上げます。 79 00:10:07,727 --> 00:10:09,912 わびれば済むのか? 80 00:10:09,912 --> 00:10:15,401 しかしながら あれは…。 関ヶ原に後れをとりました事→ 81 00:10:15,401 --> 00:10:18,401 すべて 己の咎にて。 82 00:10:20,072 --> 00:10:24,272 いかなる処罰も お受けする覚悟にござります。 83 00:10:25,895 --> 00:10:28,695 まあ よい。 84 00:10:33,736 --> 00:10:37,536 戦には勝ったのだしな。 85 00:10:41,727 --> 00:10:44,747 何じゃ? 86 00:10:44,747 --> 00:10:48,384 小言の一つも 言うてほしいのか? 87 00:10:48,384 --> 00:10:52,388 ならば なぜ…。 そなたに会わなんだか。 88 00:10:52,388 --> 00:10:57,059 すぐに会うたのでは 周りに示しがつかぬと? 89 00:10:57,059 --> 00:11:01,059 それが 上に立つ者の気配りよ。 90 00:11:05,718 --> 00:11:15,061 上田城の真田に 無用の戦を仕掛け 手もなく ひねられたとか。 91 00:11:15,061 --> 00:11:17,061 はっ。 92 00:11:19,732 --> 00:11:24,432 それでも そなたは 徳川を担う嫡男じゃ。 93 00:11:26,072 --> 00:11:31,772 痛き目に遭い そちも学んだであろう。 94 00:11:33,896 --> 00:11:38,234 此度の戦は それでよい。 95 00:11:38,234 --> 00:11:44,434 いや 初めての大将にしては ようやった。 96 00:11:46,409 --> 00:11:52,398 そのような事は 言われたくありません。 97 00:11:52,398 --> 00:11:55,067 何? 98 00:11:55,067 --> 00:12:01,891 私の不手際で 何人の者を死なせたか。→ 99 00:12:01,891 --> 00:12:06,062 何千何万の兵を苦しめたか…。 100 00:12:06,062 --> 00:12:09,065 されど それが戦じゃ。 101 00:12:09,065 --> 00:12:11,065 ならば! 102 00:12:13,069 --> 00:12:17,740 私は戦など 真っ平ごめんでござります! 103 00:12:17,740 --> 00:12:38,728 ♪♪~ 104 00:12:38,728 --> 00:12:42,732 あやつが怒ったところ 初めて見たわ。 105 00:12:42,732 --> 00:12:49,071 殿の ねらいどおりで ございますか? 106 00:12:49,071 --> 00:12:52,391 ん? 此度の戦で→ 107 00:12:52,391 --> 00:12:59,191 若殿は 間違いのう 一回り大きくなられました。 108 00:13:00,900 --> 00:13:02,900 うむ。 109 00:13:04,570 --> 00:13:10,393 <一方 近江の山中に 身を隠していた三成は> 110 00:13:10,393 --> 00:13:14,393 ≪捜せ! 必ず見つけ出すのじゃ! 111 00:13:23,389 --> 00:13:26,689 これは これは…。 112 00:13:28,461 --> 00:13:32,261 少し お痩せになったかな? 113 00:13:34,400 --> 00:13:37,400 いましめを解いてさしあげよ。 はっ! 114 00:13:56,405 --> 00:14:00,743 洞窟に 隠れておられたそうですな。→ 115 00:14:00,743 --> 00:14:06,043 ご領地の村人が 皆で かくもうておったとか。 116 00:14:08,400 --> 00:14:12,404 戦が決すると 関ヶ原から退き→ 117 00:14:12,404 --> 00:14:17,076 山中に身を潜めておった という事は…。 118 00:14:17,076 --> 00:14:20,563 (石田)大坂に逃れて 機あらば→ 119 00:14:20,563 --> 00:14:23,566 再び 兵を挙げるつもりにござった。 120 00:14:23,566 --> 00:14:31,066 (家康)となると 生きておられては やはり 困りますな。 121 00:14:35,394 --> 00:14:44,737 関ヶ原に集まりし兵は ひととき 8万にも及び→ 122 00:14:44,737 --> 00:14:49,437 我が方を上回っておったそうな。 123 00:14:51,410 --> 00:14:59,710 此度ばかりは この家康 負け戦を覚悟致し申した。 124 00:15:02,738 --> 00:15:10,038 されど 随分と裏切りに遭い申した。 125 00:15:11,730 --> 00:15:14,030 嘆かわしい。 126 00:15:16,785 --> 00:15:22,408 では… これにて。 127 00:15:22,408 --> 00:15:54,223 ♪♪~ 128 00:15:54,223 --> 00:15:56,223 待て。 129 00:16:01,564 --> 00:16:03,566 下がれ。 130 00:16:03,566 --> 00:16:05,566 (家臣たち)はっ! 131 00:16:21,734 --> 00:16:26,934 私は 納得がいきませぬ。 132 00:16:33,395 --> 00:16:39,068 総大将たる毛利は来ず 諸侯の裏切りに遭い それでも→ 133 00:16:39,068 --> 00:16:45,741 太閤殿下の恩に報いようと戦った 石田殿が 罪人とは。 134 00:16:45,741 --> 00:16:50,396 裏切りに遭うたは 己の器の限り。 135 00:16:50,396 --> 00:16:53,082 されど 自分のような→ 136 00:16:53,082 --> 00:16:57,052 関ヶ原にも遅れた者が 勝った側に連なるなど…。 137 00:16:57,052 --> 00:17:01,056 あなたは そうした器の人です。 138 00:17:01,056 --> 00:17:05,756 それは 共に酒を飲んだ折 察しておりました。 139 00:17:10,065 --> 00:17:14,765 お父上譲りの大きな器だ。 140 00:17:16,572 --> 00:17:21,060 先ほど 言われましたな。 141 00:17:21,060 --> 00:17:26,065 某が 太閤殿下の恩に報いようと 戦ったと。 142 00:17:26,065 --> 00:17:28,734 は。 143 00:17:28,734 --> 00:17:32,404 それだけではないのやも しれませぬ。 144 00:17:32,404 --> 00:17:34,704 では 何のために? 145 00:17:36,742 --> 00:17:39,442 ある お方のために…。 146 00:17:41,080 --> 00:17:47,080 その お方を お守りするために。 147 00:17:49,738 --> 00:17:52,725 一つ お願いしたい。 148 00:17:52,725 --> 00:17:54,725 はっ。 149 00:17:57,413 --> 00:18:02,051 豊臣を お守り頂きたい。 150 00:18:02,051 --> 00:18:11,351 秀頼公と 淀の方様を お守り頂きたいのでございます。 151 00:18:13,228 --> 00:18:20,028 それが 死にゆく者の 最後の願いにござりまする。 152 00:18:22,071 --> 00:18:40,723 ♪♪~ 153 00:18:40,723 --> 00:18:48,023 <三成は 大坂と堺 更に 京の町を引き回され…> 154 00:18:53,385 --> 00:18:56,071 淀の方様…。 155 00:18:56,071 --> 00:19:11,403 ♪♪~ 156 00:19:11,403 --> 00:19:13,903 おさらばにござる! やあっ! 157 00:19:17,075 --> 00:19:19,394 三成が? (天野)はっ。→ 158 00:19:19,394 --> 00:19:24,900 首は 京の三条橋に さらされた由にございます。 159 00:19:24,900 --> 00:19:31,073 居城 佐和山城も既に落城 一族は そろって自害。 160 00:19:31,073 --> 00:19:35,060 城には 金銀一枚 米の蓄えさえなく→ 161 00:19:35,060 --> 00:19:38,080 困窮の極みと察せられたとか。 162 00:19:38,080 --> 00:19:43,135 関ヶ原に すべてをなげうち そのあげく失うとは→ 163 00:19:43,135 --> 00:19:46,935 まこと 愚かのひと言に 尽きまする。 164 00:19:49,892 --> 00:19:52,895 金銀など どうでもよかったのじゃ。 165 00:19:52,895 --> 00:19:54,913 は? 166 00:19:54,913 --> 00:20:00,713 亡き秀吉様の ご遺志を継ぎ 豊臣をもり立てる事かなえばな。 167 00:20:02,387 --> 00:20:08,387 三成は そうした男であった。 168 00:20:10,729 --> 00:20:12,731 うっ…。 169 00:20:12,731 --> 00:20:15,031 薬を持て。 はい。 170 00:20:23,725 --> 00:20:25,725 うっ…。 171 00:20:35,070 --> 00:20:45,397 ♪♪~ 172 00:20:45,397 --> 00:20:49,697 (大姥局) そなた みごもっておるな? 173 00:20:54,056 --> 00:20:56,056 よもや…。 174 00:20:57,726 --> 00:21:05,726 <一方 秀忠様を伴い 家康様は 大坂に入られました> 175 00:21:11,390 --> 00:21:15,727 (秀頼)此度の戦 大儀であった。 176 00:21:15,727 --> 00:21:17,727 ははっ。 177 00:21:19,898 --> 00:21:24,953 石田三成はじめ 豊臣家に 弓引こうとしておりました→ 178 00:21:24,953 --> 00:21:30,742 不逞の者たちは これを 退治致しましてございます。 179 00:21:30,742 --> 00:21:34,913 されど三成は 太閤殿下に→ 180 00:21:34,913 --> 00:21:39,401 誰よりも 忠義を尽くしてくれました。 181 00:21:39,401 --> 00:21:44,406 某も 同じ思いにござりまする。 182 00:21:44,406 --> 00:21:49,061 石田殿が謀反を企てる事なくば→ 183 00:21:49,061 --> 00:21:54,066 共に 豊臣を もり立てていけたものをと。 184 00:21:54,066 --> 00:21:57,402 豊臣をもり立てるとは→ 185 00:21:57,402 --> 00:22:03,702 徳川殿の ご本心 まことの心でしょうか? 186 00:22:06,078 --> 00:22:09,898 亡き殿下に 固く誓いましたとおり→ 187 00:22:09,898 --> 00:22:16,398 ひたすら 豊臣家に ご奉公して参る所存にございます。 188 00:22:20,392 --> 00:22:27,065 おそれながら 亡き石田殿が 最後に言い残しました。 189 00:22:27,065 --> 00:22:36,408 豊臣のため 秀頼様 淀の方様を 守ってほしいと。 190 00:22:36,408 --> 00:22:39,227 三成が? 此度の戦に臨まれた→ 191 00:22:39,227 --> 00:22:45,067 石田殿の胸中 私などには思いも寄らぬ→ 192 00:22:45,067 --> 00:22:48,367 ただならぬ お覚悟が あったと存じます。 193 00:22:54,076 --> 00:22:56,376 そうですか。 194 00:22:58,730 --> 00:23:05,030  回想  ある お方のために… そのお方を お守りするために。 195 00:23:10,075 --> 00:23:13,775 秀忠殿。 は。 196 00:23:16,732 --> 00:23:21,720 江は 息災にしておりましょうか? 197 00:23:21,720 --> 00:23:24,720 いつも やり込められておりまする。 198 00:23:26,725 --> 00:23:34,733 強そうに見えて 感じやすく もろいところがある子です。 199 00:23:34,733 --> 00:23:37,433 よろしく頼みます。 200 00:23:39,388 --> 00:23:42,724 我が妻 江のためにも→ 201 00:23:42,724 --> 00:23:50,065 ひとえに 豊臣家への 忠勤を尽くす覚悟にございます。 202 00:23:50,065 --> 00:23:55,765 それを聞き 何より うれしゅう存じまする。 203 00:23:57,406 --> 00:23:59,406 ははっ。 204 00:24:02,744 --> 00:24:07,044 まこと うれしく思いまする。 205 00:24:17,726 --> 00:24:23,065 <波乱の一年が過ぎ 慶長6年を迎えた江戸城。→ 206 00:24:23,065 --> 00:24:25,067 その一角では…> 207 00:24:25,067 --> 00:24:33,767 なんと めでたい。 フフフ。 男子じゃ 男子じゃ。 208 00:24:35,393 --> 00:24:37,693 でかした。 209 00:24:40,065 --> 00:24:43,068 今 何と申した…? 210 00:24:43,068 --> 00:24:48,068 若様の お子が 男子が お産まれにございます。 211 00:24:49,741 --> 00:24:54,229 そもそも これまで 側室の一人も おられなかったというのが→ 212 00:24:54,229 --> 00:24:57,065 おかしな事。 側室? 213 00:24:57,065 --> 00:25:02,737 されど お方様が 男子を お産みさえすれば→ 214 00:25:02,737 --> 00:25:06,575 それこそ 更に 徳川家にとって…。 215 00:25:06,575 --> 00:25:10,412 出ていけ…。 え? 216 00:25:10,412 --> 00:25:12,912 出てゆくのじゃ! 217 00:25:18,720 --> 00:25:25,393 (泣き声) 218 00:25:25,393 --> 00:25:33,393 ♪♪~ 219 00:25:35,070 --> 00:25:38,406 <秀忠様が 大坂から 帰っておいでになったのは→ 220 00:25:38,406 --> 00:25:40,559 その2か月後> 221 00:25:40,559 --> 00:25:42,894 江の具合が悪い? 222 00:25:42,894 --> 00:25:48,094 はい。 近頃は 横になっておられる事が多く…。 223 00:25:49,734 --> 00:25:52,034 どこか 障りでもあるのか? 224 00:25:53,722 --> 00:25:57,392 私の子が? そう申しておりまするが→ 225 00:25:57,392 --> 00:26:00,395 お心当たりは? 226 00:26:00,395 --> 00:26:03,081 ある。 227 00:26:03,081 --> 00:26:09,070 それでこそ 殿方というもの。 ましてや徳川の若様ともなれば→ 228 00:26:09,070 --> 00:26:15,744 側室の4人や5人 大殿様は 20人もいらし…。 229 00:26:15,744 --> 00:26:21,066 ウフフフフ それは さておき→ 230 00:26:21,066 --> 00:26:25,403 お産まれになったは 男子にございまする。 231 00:26:25,403 --> 00:26:29,703 これで 徳川も安泰にございまする。 232 00:26:31,393 --> 00:26:34,729 なぜ 江が子を産んでから 話さなかった? 233 00:26:34,729 --> 00:26:40,735 お方様も お喜びになると 思いましてございます。 234 00:26:40,735 --> 00:26:44,723 江は違う。 はい? 235 00:26:44,723 --> 00:26:47,423 江は そういう女子ではないのだ。 236 00:26:51,396 --> 00:26:53,696 ≪(秀忠)邪魔をするぞ。 237 00:27:00,071 --> 00:27:02,057 無理をするな。 238 00:27:02,057 --> 00:27:05,076 お帰りなさいませ。 ああ。 239 00:27:05,076 --> 00:27:09,397 お迎えにも出ず 申し訳ござりませぬ。 240 00:27:09,397 --> 00:27:11,397 構わぬ。 241 00:27:13,068 --> 00:27:15,068 それより…。 242 00:27:24,896 --> 00:27:30,735 長きにわたる ご出陣 御苦労に存じまする。 243 00:27:30,735 --> 00:27:33,054 ああ。 244 00:27:33,054 --> 00:27:37,225 それで 具合は? 大丈夫なのか? 245 00:27:37,225 --> 00:27:39,225 はい。 246 00:27:43,732 --> 00:27:45,732 そうじゃ。 247 00:27:54,392 --> 00:27:56,392 これを。 248 00:28:00,565 --> 00:28:04,402 おかげで 無事に戻る事ができた。 249 00:28:04,402 --> 00:28:07,202 何よりにございました。 250 00:28:08,907 --> 00:28:10,907 すまぬ。 251 00:28:13,745 --> 00:28:16,045 子の事じゃ。 252 00:28:18,400 --> 00:28:22,737 ただ 戦に行く前に→ 253 00:28:22,737 --> 00:28:27,392 そなたと 気持ちが通じ合うたと 思う前の事であった。 254 00:28:27,392 --> 00:28:31,396 でなければ なつと あのような事には…。 255 00:28:31,396 --> 00:28:34,696 なつ… というのですか。 256 00:28:39,070 --> 00:28:44,743 お子には 会われましたか? 257 00:28:44,743 --> 00:28:46,743 いや。 258 00:28:55,387 --> 00:29:00,387 あなた様に お願いがござります。 259 00:29:02,077 --> 00:29:10,277 お子に 竹千代とお付けになるのは お待ち願えませんか? 260 00:29:22,397 --> 00:29:31,906 この子が もし男子なら 徳川嫡男に伝わる その名は→ 261 00:29:31,906 --> 00:29:36,394 この子のために。 分かった。 262 00:29:36,394 --> 00:29:46,721 ただ もし この子が女子であったなら→ 263 00:29:46,721 --> 00:29:51,226 私を離縁して頂きたいのです。 264 00:29:51,226 --> 00:29:53,226 離縁?! 265 00:30:00,885 --> 00:30:05,407 徳川の跡継ぎも産めぬ女子が→ 266 00:30:05,407 --> 00:30:08,707 いつまでも いる訳には参りませぬ。 267 00:30:16,067 --> 00:30:20,405 これは 私からの願いです。 268 00:30:20,405 --> 00:30:43,061 ♪♪~ 269 00:30:43,061 --> 00:30:46,397 (なつ) どうぞ 見てやって下さいませ。 270 00:30:46,397 --> 00:30:57,397 ♪♪~ 271 00:31:10,054 --> 00:31:13,054 なつ。 はい。 272 00:31:17,395 --> 00:31:20,095 すまぬ。 は? 273 00:31:22,400 --> 00:31:27,472 私は おかしいのかのう? 274 00:31:27,472 --> 00:31:29,472 はい? 275 00:31:31,226 --> 00:31:38,066 北政所様も 姉様でさえ→ 276 00:31:38,066 --> 00:31:43,388 側室が子を産んだ事を 受け入れておった。 277 00:31:43,388 --> 00:31:45,388 なのに…。 278 00:31:47,075 --> 00:31:50,395 あれもこれも まだ分かりませぬ。 279 00:31:50,395 --> 00:31:55,395 おなかの ややが 男子であれば また 事情は変わって参りまする。 280 00:31:59,070 --> 00:32:05,059 そういう事ではないのじゃ。 はい? 281 00:32:05,059 --> 00:32:07,359 つらいのじゃ。 282 00:32:10,732 --> 00:32:18,432 離縁を申し出たのも つらかったからじゃ。 283 00:32:22,560 --> 00:32:29,400 お方様は 若殿様を 思うておいでなのですね。 284 00:32:29,400 --> 00:32:35,073 思うておる? お好きなのでございます。 285 00:32:35,073 --> 00:32:39,073 好き? はい。 286 00:32:41,062 --> 00:32:43,062 好き? 287 00:32:45,733 --> 00:32:50,738 <そして 江が産気づいたのは1か月後> 288 00:32:50,738 --> 00:32:54,742 (息む声) 289 00:32:54,742 --> 00:33:20,735 ♪♪~ 290 00:33:20,735 --> 00:33:23,035 かわいいのう。 291 00:33:27,058 --> 00:33:32,730 この子の名ですが 「勝」としたく存じますが→ 292 00:33:32,730 --> 00:33:35,733 いかがでしょうか? 勝? 293 00:33:35,733 --> 00:33:42,740 さきの戦に勝った事 それに→ 294 00:33:42,740 --> 00:33:48,740 私自身が 己の思いに勝ちたい という事もあります。 295 00:33:50,415 --> 00:33:55,069 そなたが決めたのなら 私に異存はない。 296 00:33:55,069 --> 00:34:07,369 ♪♪~ 297 00:34:12,904 --> 00:34:15,104 無理をするでない。 298 00:34:19,727 --> 00:34:25,027 その子は 姫でした。 299 00:34:29,804 --> 00:34:31,906 それが? 300 00:34:31,906 --> 00:34:40,231 前に お願いしたように 私を離縁して頂きたく→ 301 00:34:40,231 --> 00:34:43,731 お頼み申し上げまする。 302 00:34:45,570 --> 00:34:49,724 なつは 城から出した。 303 00:34:49,724 --> 00:34:51,743 え? 304 00:34:51,743 --> 00:34:56,731 案ぜずとも 暮らしが成り立つようにしてある。 305 00:34:56,731 --> 00:35:02,403 お子は… まさか その お子も お城から?! 306 00:35:02,403 --> 00:35:05,073 出した。 なぜです?! 307 00:35:05,073 --> 00:35:08,743 あなた様にとっては 長男ではありませぬか! 308 00:35:08,743 --> 00:35:14,232 なにも 男子を授からずともよいと 思うておった。 309 00:35:14,232 --> 00:35:18,032 縁者から養子を入れるなど いくらでも手はあるとな。 310 00:35:25,727 --> 00:35:33,027 されど そなたには どれほどの重荷となっていたか…。 311 00:35:34,736 --> 00:35:36,936 許せ。 312 00:35:39,807 --> 00:35:44,607 竹千代という名は そなたが産んだ子にしか与えぬ。 313 00:35:47,064 --> 00:35:52,364 それと 私は生涯 側室は持たぬ。 314 00:36:00,912 --> 00:36:03,397 離縁は 思いとどまってくれ。 315 00:36:03,397 --> 00:36:10,238 ♪♪~ 316 00:36:10,238 --> 00:36:14,238 なぜ 私のような者を…。 317 00:36:15,893 --> 00:36:23,093 思うに 私は どうも 年上の女子が好きなようだな。 318 00:36:25,069 --> 00:36:27,369 それは…。 319 00:36:32,393 --> 00:36:35,413 そなたをという意味だ。 320 00:36:35,413 --> 00:36:44,055 ♪♪~ 321 00:36:44,055 --> 00:36:50,394 もう一度 言うて下さりませ。 322 00:36:50,394 --> 00:36:52,394 言えるか。 323 00:36:59,403 --> 00:37:04,703 お方様 ようございました。 324 00:37:08,396 --> 00:37:13,067 お子は 此度も姫様だったそうじゃな。 325 00:37:13,067 --> 00:37:15,367 はあ。 326 00:37:23,411 --> 00:37:27,732 なのに うれしそうではないか。 327 00:37:27,732 --> 00:37:31,732 はい… はい。 328 00:37:38,392 --> 00:37:41,392 <そして> 329 00:37:47,401 --> 00:37:49,901 面を上げよ。 330 00:37:56,727 --> 00:38:00,064 なつ… じゃな? 331 00:38:00,064 --> 00:38:06,404 はい。 どうか お許し下さりませ。 332 00:38:06,404 --> 00:38:12,727 まことに まことに 申し訳のない事を致しました。 333 00:38:12,727 --> 00:38:16,027 わびるのは こちらの方じゃ。 334 00:38:19,400 --> 00:38:24,700 日々の事や 暮らし向きに 困ってはおらぬか? 335 00:38:26,390 --> 00:38:33,397 はい。 この お屋敷をはじめ 過分に頂戴しておりまする。 336 00:38:33,397 --> 00:38:35,397 そうか。 337 00:38:37,068 --> 00:38:44,725 ≪(赤ちゃんの泣き声) 338 00:38:44,725 --> 00:38:47,061 抱かせてはくれぬか? 339 00:38:47,061 --> 00:38:49,061 は? 340 00:38:51,732 --> 00:38:53,734 はい。 341 00:38:53,734 --> 00:39:12,570 ♪♪~ 342 00:39:12,570 --> 00:39:15,770 秀忠様の お子か…。 343 00:39:19,410 --> 00:39:22,063 いとおしいのう。 344 00:39:22,063 --> 00:39:37,912 ♪♪~ 345 00:39:37,912 --> 00:39:43,712 次は 必ずや男子を挙げてみせるぞ。 346 00:39:45,903 --> 00:39:49,223 秀忠様のためにな。 347 00:39:49,223 --> 00:39:51,223 はい。 348 00:39:54,061 --> 00:40:00,901 ほう… 虎の肉など よいやもしれませぬ。 349 00:40:00,901 --> 00:40:04,905 虎の肉だと?! はい。 350 00:40:04,905 --> 00:40:07,742 どうしたのですか? 351 00:40:07,742 --> 00:40:12,396 ここに 「たけだけしいものを 食するとよい」と→ 352 00:40:12,396 --> 00:40:15,399 書いてありまする。 男子が授かると。 353 00:40:15,399 --> 00:40:17,568 そうなのか?! はい。 354 00:40:17,568 --> 00:40:20,404 虎の肉など 口にできるものか。 355 00:40:20,404 --> 00:40:24,058 そういえば 秀吉様は 朝鮮から取り寄せ→ 356 00:40:24,058 --> 00:40:28,229 召し上がったとか。 はあ~ よくも食えたものだな。 357 00:40:28,229 --> 00:40:30,731 私は食べてみとうございます。 358 00:40:30,731 --> 00:40:34,731 召し上がってみまするか? そうじゃなあ。 359 00:40:36,387 --> 00:40:40,387 もうよい。 この話は おしまいだ。 360 00:40:44,061 --> 00:40:46,061 見よ。 361 00:40:49,734 --> 00:40:52,737 ほんに 美しい。 362 00:40:52,737 --> 00:40:56,073 となると… 酒だな。 363 00:40:56,073 --> 00:40:58,726 それは 私も好きにござります。 364 00:40:58,726 --> 00:41:06,400 酒… いや それは どうでございましょうね。 365 00:41:06,400 --> 00:41:08,736 酒… 酒…。 366 00:41:08,736 --> 00:41:11,388 <そのころ 大坂では…> 367 00:41:11,388 --> 00:41:14,388 面を上げよ。 ははっ。 368 00:41:16,744 --> 00:41:20,064 我が子 治長にござりまする。 369 00:41:20,064 --> 00:41:23,364 大野治長にござりまする。 370 00:41:25,736 --> 00:41:34,411 そなたの事 サキより聞いておる。 秀頼の事 よろしゅう頼むぞ。 371 00:41:34,411 --> 00:41:37,731 ははっ。 372 00:41:37,731 --> 00:41:43,404 早速ですが 徳川家康が 論功行賞の末→ 373 00:41:43,404 --> 00:41:48,909 我が豊臣の所領を 200万石から 65万石に→ 374 00:41:48,909 --> 00:41:51,412 つまりは 大名並みに減らしたとか。 375 00:41:51,412 --> 00:41:53,397 なんと…! 376 00:41:53,397 --> 00:41:55,900 家康が 天下を狙っているのは明らか。 377 00:41:55,900 --> 00:42:01,739 我が身命を賭して 豊臣のお家を お守り致しまする。 378 00:42:01,739 --> 00:42:10,064 ♪♪~ 379 00:42:10,064 --> 00:42:15,903 そうだ 大坂で 淀の方様に お会いしたぞ。 380 00:42:15,903 --> 00:42:19,103 姉上に? ああ。 381 00:42:20,724 --> 00:42:25,729 (秀忠)好きな女のために 戦をする男もおるのだな。 382 00:42:25,729 --> 00:42:28,399 え? いや。 383 00:42:28,399 --> 00:42:31,068 よいから飲め。 384 00:42:31,068 --> 00:42:34,738 姉上は 何と仰せでしたか? 385 00:42:34,738 --> 00:42:40,077 ああ… 「江は じゃじゃ馬ゆえ 大変だろう」と仰せだった。 386 00:42:40,077 --> 00:42:42,730 うそです! 姉上が そのような事を→ 387 00:42:42,730 --> 00:42:46,400 仰せになる訳がありません。 そうかのう。 388 00:42:46,400 --> 00:42:48,402 そうです! まあ 飲め。 389 00:42:48,402 --> 00:42:58,062 ♪♪~ 390 00:42:58,062 --> 00:43:05,762 <姉と妹の間に 暗い闇が 広がろうとしておりました> 391 00:43:08,389 --> 00:43:12,560 義父上様が将軍に? (家康)征夷大将軍にござりまする。 392 00:43:12,560 --> 00:43:16,564 千を嫁に出す事になった。 千と秀頼の婚儀じゃと?! 393 00:43:16,564 --> 00:43:19,233 それを勝手に…。 2人に会える道理がありませぬ。 394 00:43:19,233 --> 00:43:22,736 何を言われる! 父上と母上の→ 395 00:43:22,736 --> 00:43:24,905 お役に立ちとうございます。 396 00:43:24,905 --> 00:43:29,059 淀殿には 目を覚まして頂かねばならん。 397 00:43:29,059 --> 00:43:32,059 本当に嫁に行ってもよいのか? 398 00:43:34,064 --> 00:43:41,906 <慶長5年(1600年) 両軍合わせて 15万を超える大軍が→ 399 00:43:41,906 --> 00:43:46,894 ここ関ヶ原で激突しました。→ 400 00:43:46,894 --> 00:43:51,966 徳川家康が陣を構えた 桃配山。→ 401 00:43:51,966 --> 00:43:58,666 家康は 石に座り作戦を練ったと いわれています> 402 00:44:00,724 --> 00:44:05,746 <一方 石田三成は 笹尾山に陣を敷き→ 403 00:44:05,746 --> 00:44:11,402 家康方の軍勢を迎え撃ちますが 敗北。→ 404 00:44:11,402 --> 00:44:16,402 僅か1日で勝負が決します> 405 00:44:18,409 --> 00:44:24,898 <家康は 戦で倒れた なきがらを 敵味方の区別なく→ 406 00:44:24,898 --> 00:44:30,721 手厚く葬らせたといいます。 後に お堂が建てられ→ 407 00:44:30,721 --> 00:44:37,021 今も 地元の人々の手によって 弔われています> 408 00:44:41,065 --> 00:44:44,401 <天下を分けた 男たちの戦が→ 409 00:44:44,401 --> 00:44:52,101 三姉妹の行く末に 更なる試練を 与える事になるのです>