1 00:00:34,403 --> 00:00:38,407 (秀忠)先の豊臣との戦をもって→ 2 00:00:38,407 --> 00:00:40,893 長き乱世は終わった。 3 00:00:40,893 --> 00:00:46,415 <大坂の陣を終えた秀忠は 次々と法令を発布> 4 00:00:46,415 --> 00:00:48,401 (一同)ははっ。 5 00:00:48,401 --> 00:00:54,907 <名実ともに 二代将軍 秀忠の世が 始まった。 しかし…> 6 00:00:54,907 --> 00:00:57,226 (福)大御所様の お口から→ 7 00:00:57,226 --> 00:01:00,413 お世継ぎが 竹千代様である事→ 8 00:01:00,413 --> 00:01:03,416 いま一度 仰せになっては 頂けませんでしょうか? 9 00:01:03,416 --> 00:01:08,404 <徳川の天下を継ぐのは 長男 竹千代か→ 10 00:01:08,404 --> 00:01:11,724 次男 国松か。→ 11 00:01:11,724 --> 00:01:14,393 世継ぎ問題が持ち上がる中→ 12 00:01:14,393 --> 00:01:18,898 母として息子と向き合おうとする 江であったが…> 13 00:01:18,898 --> 00:01:20,898 (江)竹千代? 14 00:01:27,406 --> 00:01:36,065 ♪♪~(テーマ音楽) 15 00:01:36,065 --> 00:04:05,065 ♪♪~ 16 00:04:23,415 --> 00:04:27,415 (常高院)竹千代は なぜ 化粧などしたのじゃ? 17 00:04:32,408 --> 00:04:34,393 どうなのじゃ? 18 00:04:34,393 --> 00:04:37,396 時々の お遊びにござります。 19 00:04:37,396 --> 00:04:40,916 それと知りながら ほっておいたのか? 20 00:04:40,916 --> 00:04:44,737 (竹千代)福を叱らないで下さい。 21 00:04:44,737 --> 00:04:47,437 私が やりたくて やった事です。 22 00:04:50,409 --> 00:04:56,398 5月の戦で そなたの伯母上と おいとこが亡くなられた。 23 00:04:56,398 --> 00:05:00,903 姉の千も つらい思いをしておる。 24 00:05:00,903 --> 00:05:03,739 そんな時に…。 25 00:05:03,739 --> 00:05:07,739 戦など やめればよかったのです。 26 00:05:10,062 --> 00:05:12,081 何じゃと? 27 00:05:12,081 --> 00:05:16,568 戦で伯母上たちを殺したのは 父上ではありませんか! 28 00:05:16,568 --> 00:05:18,568 竹千代! 29 00:05:21,407 --> 00:05:23,575 竹千代様! 30 00:05:23,575 --> 00:05:32,401 ♪♪~ 31 00:05:32,401 --> 00:05:37,406 化粧の事ですが お世継ぎの件に 差し障るのでしょうか? 32 00:05:37,406 --> 00:05:43,729 そなた 林 羅山にまで 話しておるそうじゃな。 33 00:05:43,729 --> 00:05:46,732 林先生は 仰せでした。 34 00:05:46,732 --> 00:05:51,070  回想  (羅山)兄 弟にも 守るべき順がある。 35 00:05:51,070 --> 00:05:56,770 長男の竹千代君が継ぐのがよいと 私は思う。 36 00:05:58,410 --> 00:06:02,915 世継ぎについては 当主である私が決める。 37 00:06:02,915 --> 00:06:07,086 されど ご長男でおいでの 竹千代様こそが ふさわしいと…。 38 00:06:07,086 --> 00:06:09,571 口出しは無用じゃ。 39 00:06:09,571 --> 00:06:34,771 ♪♪~ 40 00:06:44,390 --> 00:06:47,743 叱られたのか? 41 00:06:47,743 --> 00:06:50,443 大した事ありませぬ。 42 00:06:59,738 --> 00:07:02,038 されど…。 43 00:07:06,061 --> 00:07:08,361 これは捨てましょう。 44 00:07:10,399 --> 00:07:12,699 分かっておる。 45 00:07:31,737 --> 00:07:33,737 いえ。 46 00:07:37,059 --> 00:07:39,759 大事に致しましょう。 47 00:07:48,570 --> 00:07:53,625 どうも ふに落ちぬ。 なぜ 化粧など。 48 00:07:53,625 --> 00:08:00,082 竹千代の事を 母として分かってやれぬ事が→ 49 00:08:00,082 --> 00:08:02,782 悔やまれてなりませぬ。 50 00:08:05,404 --> 00:08:07,404 あの…。 51 00:08:11,727 --> 00:08:16,064 竹千代に あのような事を 言われようとはな。 52 00:08:16,064 --> 00:08:20,364  回想  戦で伯母上たちを殺したのは 父上ではありませんか! 53 00:08:24,740 --> 00:08:27,409 お気になさる事では…。 54 00:08:27,409 --> 00:08:30,746 気にはしておりませぬ。 55 00:08:30,746 --> 00:08:36,401 ただ 私と似ているところが あると思いまして。 56 00:08:36,401 --> 00:08:38,737 (常高院)秀忠様と? 57 00:08:38,737 --> 00:08:44,076 私も 今に至るも 父と素直に話ができませぬ。 58 00:08:44,076 --> 00:08:49,064 それは 先の戦の事で? 59 00:08:49,064 --> 00:08:52,064 いえ ずっと以前から。 60 00:08:57,573 --> 00:08:59,773 (国松)父上! 61 00:09:04,413 --> 00:09:07,399 えいっ! 62 00:09:07,399 --> 00:09:10,099 えいっ えいっ えいっ! 63 00:09:11,737 --> 00:09:14,037 えいっ えいっ えいっ! 64 00:09:18,410 --> 00:09:22,748 やはり 世継ぎは国松じゃな。 65 00:09:22,748 --> 00:09:25,417 (国松)えいっ!→ 66 00:09:25,417 --> 00:09:28,417 えいっ えいっ えいっ! 67 00:09:36,078 --> 00:09:45,571 ♪♪~ 68 00:09:45,571 --> 00:09:47,771 (国松)隙ありっ! 69 00:09:49,408 --> 00:09:53,245 あと一歩であったな。 いえ 半歩です。 70 00:09:53,245 --> 00:09:55,445 こやつめ。 71 00:10:05,073 --> 00:10:11,396 (市)<やがて 年が明け 元和2年正月> 72 00:10:11,396 --> 00:10:18,086 昨年は 大きな戦があった。 つらく悲しき戦であった。→ 73 00:10:18,086 --> 00:10:23,742 されど 多くの血を流した時代は 終わった。 74 00:10:23,742 --> 00:10:26,742 今年は よき年にして参ろうぞ。 75 00:10:28,797 --> 00:10:30,997 (民部卿局)はは~っ! 76 00:10:34,069 --> 00:10:37,406 こ… これは ご無礼をば。 77 00:10:37,406 --> 00:10:47,416 ♪♪~ 78 00:10:47,416 --> 00:10:55,390 <大坂の陣で 夫 秀頼を失ってから 秀忠様と口をきかぬ千でしたが> 79 00:10:55,390 --> 00:10:57,390 千。 80 00:11:00,062 --> 00:11:02,762 父上に お酌をしては どうじゃ? 81 00:11:21,066 --> 00:11:25,070 年も改まったのじゃ。 82 00:11:25,070 --> 00:11:29,074 気持ちも改めては どうじゃ? 83 00:11:29,074 --> 00:11:35,414 父上様は 泰平の世を築くため 懸命に努めておられる。 84 00:11:35,414 --> 00:11:39,714 そなたが味わった悲しみを 繰り返さぬためにな。 85 00:11:41,403 --> 00:11:43,703 (千)私は…。 86 00:11:50,395 --> 00:11:53,081 父上を許しません。 87 00:11:53,081 --> 00:12:07,381 ♪♪~ 88 00:12:09,398 --> 00:12:13,398 <一方 駿府の このお方は> 89 00:12:15,737 --> 00:12:20,409 (正信)いつに変わらぬ お腕前にござりまするな。 90 00:12:20,409 --> 00:12:27,065 (家康)そちも 元は鷹匠であろう。 昔に戻って どうじゃ? 91 00:12:27,065 --> 00:12:31,069 老骨の身には いささか つろうござりまする。 92 00:12:31,069 --> 00:12:37,409 わしへの当てつけか? ハハハハ。 93 00:12:37,409 --> 00:12:41,079 江戸の秀忠様ですが→ 94 00:12:41,079 --> 00:12:44,416 幕府の仕組みを見直すなど→ 95 00:12:44,416 --> 00:12:48,070 見事な将軍ぶりを 示しておいでにござりまする。 96 00:12:48,070 --> 00:12:51,770 相変わらず 不粋な男じゃのう。 97 00:12:53,408 --> 00:13:00,398 政の事 秀忠に任せておる。 いちいち伝えるには及ばぬ。 98 00:13:00,398 --> 00:13:03,401 はっ。 見てのとおり→ 99 00:13:03,401 --> 00:13:09,401 今は 好きな鷹狩り三昧。 悠々自適の毎日じゃ。 100 00:13:11,076 --> 00:13:14,729 次は 相良辺りに足を延ばすか。 101 00:13:14,729 --> 00:13:17,399 (正純)はっ。 (家康)そちも つきあえ。 102 00:13:17,399 --> 00:13:20,699 たまには 親子で語らっては どうじゃ? 103 00:13:23,738 --> 00:13:26,038 ありがたき事にて。 104 00:13:30,395 --> 00:13:32,747 うっ…。 105 00:13:32,747 --> 00:13:34,747 (正純)大御所様?! 106 00:13:36,418 --> 00:13:39,404 医者を呼ぶのじゃ! (家臣)はっ! 107 00:13:39,404 --> 00:13:42,908 義父上様が?! (家臣)重い食あたりに かかられ→ 108 00:13:42,908 --> 00:13:45,577 2日前より寝込んでおられるとか。 109 00:13:45,577 --> 00:13:48,396 それで? 今は お熱も下がられ→ 110 00:13:48,396 --> 00:13:51,399 もう 心配はあるまいとの事に ござります。 111 00:13:51,399 --> 00:13:53,735 (ため息) 112 00:13:53,735 --> 00:13:57,906 すぐにも 駿府へ おいでなさいませ。 113 00:13:57,906 --> 00:14:02,106 なぜだ? 治まったのであろう。 114 00:14:06,064 --> 00:14:10,364 万一の事あらば 取り返しがつかぬのですよ。 115 00:14:12,070 --> 00:14:14,072 うむ…。 116 00:14:14,072 --> 00:14:19,127 それに 義父上様と お心が通じぬ事→ 117 00:14:19,127 --> 00:14:22,731 気にしておられたでは ありませんか。 118 00:14:22,731 --> 00:14:28,069 よき折です。 ちゃんと お話をしておいでなさいませ。 119 00:14:28,069 --> 00:14:30,405 いつ 行くかのう。 120 00:14:30,405 --> 00:14:34,105 今すぐ おたちなされませ。 121 00:14:37,412 --> 00:14:41,750 <秀忠様が 江戸をたたれたのは 2月1日> 122 00:14:41,750 --> 00:14:46,750 そうか。 秀忠様が 駿府へのう。 123 00:14:48,406 --> 00:14:54,406 急な病との事 大事にならねばよいのですが。 124 00:14:56,081 --> 00:15:01,081 家康様は 姉上や秀頼を追い詰めし お方。 125 00:15:02,904 --> 00:15:05,073 憎うはないのか? 126 00:15:05,073 --> 00:15:07,773 それとこれとは別です。 127 00:15:12,747 --> 00:15:16,418 そなたも大人になったものじゃ。 128 00:15:16,418 --> 00:15:20,405 とにかく 今は 秀忠様です。 129 00:15:20,405 --> 00:15:27,705 義父上様と 互いに心を開かねば。 親子なのですから。 130 00:15:29,748 --> 00:15:36,404 ならば そなたは どうなのじゃ? 131 00:15:36,404 --> 00:15:41,104 竹千代と あれきり 話もしておらぬではないか。 132 00:15:43,745 --> 00:15:48,083 何より 心の中にあるものを→ 133 00:15:48,083 --> 00:15:51,383 見てやらねば ならぬのではないか? 134 00:15:53,738 --> 00:15:55,740 江。 135 00:15:55,740 --> 00:16:20,040 ♪♪~ 136 00:16:25,737 --> 00:16:27,737 大御所様。 137 00:16:32,727 --> 00:16:37,065 秀忠! いかがした? 138 00:16:37,065 --> 00:16:39,365 (ため息) 139 00:16:41,403 --> 00:16:44,739 寝ておいででなくて よいのですか? 140 00:16:44,739 --> 00:16:48,910 まさか わざわざ 見舞いに来たのではあるまいな? 141 00:16:48,910 --> 00:16:52,710 親が倒れたのです。 知らぬ顔はできませぬ。 142 00:16:55,917 --> 00:16:58,117 江じゃな? 143 00:17:00,071 --> 00:17:03,391 ハハハハ! まあ よい。 144 00:17:03,391 --> 00:17:06,891 たまには 息抜きもよかろう。 145 00:17:12,734 --> 00:17:19,074 まさか 薬は ご自分で? 己の世話は 己で焼くわい。 146 00:17:19,074 --> 00:17:21,074 ≪お邪魔つかまつりまする。 147 00:17:27,082 --> 00:17:30,752 京都の近衛右大臣様 ならびに 庭田中納言様より→ 148 00:17:30,752 --> 00:17:33,738 お見舞いの お使者が お見えにございます。 149 00:17:33,738 --> 00:17:44,399 ♪♪~ 150 00:17:44,399 --> 00:17:47,752 (正純)仙台の伊達政宗様 お越しにございます。 151 00:17:47,752 --> 00:17:52,741 いちいち 取り次がんでよい。 はっ。 152 00:17:52,741 --> 00:17:55,560 見舞い 見舞いと→ 153 00:17:55,560 --> 00:18:00,760 まるで 死ぬのを待っておると 言わんばかりではないか ハハハ。 154 00:18:02,901 --> 00:18:07,972 あ… どうじゃ やってみるか? 155 00:18:07,972 --> 00:18:12,394 いえ。 まずは 着替えて参ります。 156 00:18:12,394 --> 00:18:16,398 <それより 1か月余り後> 157 00:18:16,398 --> 00:18:20,068 秀忠様は 何をしておられるのじゃ。 158 00:18:20,068 --> 00:18:23,768 すぐに様子を知らせてほしいと 言うたのに。 159 00:18:25,407 --> 00:18:28,743 「知らせがないは よき知らせ」と…。 160 00:18:28,743 --> 00:18:30,743 もう よい。 161 00:18:33,398 --> 00:18:35,398 御台様? 162 00:18:38,069 --> 00:18:42,407 親父も落ち着いておる。 これ以上 駿府にいては→ 163 00:18:42,407 --> 00:18:45,243 江戸の政が おろそかになるばかりだ。 164 00:18:45,243 --> 00:18:48,413 それゆえ 私が戻ります。 165 00:18:48,413 --> 00:18:50,565 しかしだな…。 166 00:18:50,565 --> 00:18:52,565 若。 167 00:18:55,069 --> 00:19:01,409 よき折です。 大御所様と ゆっくり 語り合われてはいかがですか? 168 00:19:01,409 --> 00:19:05,230 語り合う事などないわ。 169 00:19:05,230 --> 00:19:07,230 若…。 170 00:19:17,892 --> 00:19:20,092 江…! 171 00:19:22,730 --> 00:19:31,739 ♪♪~ 172 00:19:31,739 --> 00:19:33,739 何だ? 173 00:19:39,063 --> 00:19:43,863 もう少し 右。 そう! それじゃ。 174 00:19:46,070 --> 00:19:49,070 次は ドクダミをな。 175 00:20:04,405 --> 00:20:11,405 そなた わしに 文句を言いに 来たのではないのか? 176 00:20:14,065 --> 00:20:17,065 言いたい事があれば 申してみよ。 177 00:20:30,398 --> 00:20:36,070 義父上様は 大うそつきにございます。 178 00:20:36,070 --> 00:20:39,407  回想  この家に来て間違いはなかった。 179 00:20:39,407 --> 00:20:44,062 必ずや そう思うて頂けるよう 私も努めまする。 180 00:20:44,062 --> 00:20:48,062 なのに つらい事ばかり。 181 00:20:49,751 --> 00:20:56,751 では 徳川に来て間違いだったと? 182 00:20:59,410 --> 00:21:01,410 それは…。 183 00:21:03,081 --> 00:21:07,781 されど 義父上様を憎んだ事もあります。 184 00:21:09,404 --> 00:21:15,743 娘を次々に嫁に出され それに…。 185 00:21:15,743 --> 00:21:18,243 淀殿か。 186 00:21:22,734 --> 00:21:27,739 あれほど つらい戦はなかった。 187 00:21:27,739 --> 00:21:34,078 なれど 避けて通れぬ道でもあった。 188 00:21:34,078 --> 00:21:37,078 私は そうは思いません。 189 00:21:39,067 --> 00:21:41,067 ほう。 190 00:21:45,406 --> 00:21:47,406 どうした? 191 00:21:50,411 --> 00:21:52,411 いえ。 192 00:21:58,419 --> 00:22:01,719 竹千代と国松は 息災にしておるのか? 193 00:22:03,741 --> 00:22:05,741 はい。 194 00:22:12,083 --> 00:22:14,383 実は…。 195 00:22:16,738 --> 00:22:19,038 義父上様?! 196 00:22:24,412 --> 00:22:27,065 誰か… 誰かおらぬか?! 197 00:22:27,065 --> 00:22:39,410 ♪♪~ 198 00:22:39,410 --> 00:22:42,063 落ち着かれましてございます。 199 00:22:42,063 --> 00:23:06,738 ♪♪~ 200 00:23:06,738 --> 00:23:10,074 秀忠。 201 00:23:10,074 --> 00:23:13,374 まだ おったのか。 202 00:23:41,406 --> 00:23:44,706 そなたに みとられようとはの。 203 00:23:46,728 --> 00:23:50,398 その お言葉は まだ早いのでは? 204 00:23:50,398 --> 00:23:52,698 フフフフ。 205 00:23:54,902 --> 00:23:59,702 わしの父は 24で亡くなった。 206 00:24:01,409 --> 00:24:07,732 わしは 父の臨終に 立ち会うておらん。 207 00:24:07,732 --> 00:24:15,732 6つの年から 織田家へ 人質に出されておったからのう。 208 00:24:17,408 --> 00:24:25,408 その後 19の年まで 今川家の人質じゃ。 209 00:24:27,235 --> 00:24:33,741 (秀忠)桶狭間で 信長公が今川を破るまで…。 210 00:24:33,741 --> 00:24:37,728 戦が憎うてのう。 211 00:24:37,728 --> 00:24:39,747 憎い? 212 00:24:39,747 --> 00:24:45,747 戦のない世が来ればと どれほど 願うたか。 213 00:24:49,073 --> 00:24:55,396 (家康)乱世は 酷な運命を与えもした。 214 00:24:55,396 --> 00:25:01,696 妻と 嫡男 信康を殺させた事じゃ。 215 00:25:04,405 --> 00:25:09,060 その時に誓うた。 216 00:25:09,060 --> 00:25:15,060 時が来れば 必ず天下を取ってやる… と。 217 00:25:17,401 --> 00:25:23,908 (家康)されど 本能寺の変で 世は一変した。 218 00:25:23,908 --> 00:25:26,744 天下は再び乱れ→ 219 00:25:26,744 --> 00:25:32,044 取るか取られるか まさに 乱世じゃ。 220 00:25:36,087 --> 00:25:43,394 戦のない世が欲しいなら この手で作るしかない。 221 00:25:43,394 --> 00:25:50,735 それゆえ そなたと兄を 人質にも出した。 222 00:25:50,735 --> 00:25:55,035 すべては 天下泰平のためだと? 223 00:25:56,724 --> 00:25:59,024 そうじゃ。 224 00:26:03,080 --> 00:26:05,080 秀忠。 225 00:26:06,734 --> 00:26:08,736 はっ。 226 00:26:08,736 --> 00:26:14,742 わしが なぜ そなたを将軍としたか分かるか? 227 00:26:14,742 --> 00:26:17,042 それは…。 228 00:26:20,081 --> 00:26:25,403 私が 父上の意のままとなる男で あったからでしょう。 229 00:26:25,403 --> 00:26:28,403 ハハハハハハハ! 230 00:26:30,391 --> 00:26:32,910 逆じゃ。 231 00:26:32,910 --> 00:26:34,896 逆? 232 00:26:34,896 --> 00:26:38,399 そなたは 「世継ぎなど御免。→ 233 00:26:38,399 --> 00:26:42,399 将軍など くそ食らえ」と 思うておった。 234 00:26:45,072 --> 00:26:55,733 そうした者しか わしの思いは 継げぬと思うたのじゃ。 235 00:26:55,733 --> 00:27:02,033 それゆえ 秀頼様と淀殿も 殺させたと? 236 00:27:03,741 --> 00:27:08,741 将軍を継いだ上は 覚悟を持たせたいと? 237 00:27:10,748 --> 00:27:21,409 これからは 徳川の世を継ぐ事が そなたの役目と心得よ。 238 00:27:21,409 --> 00:27:28,749 さすれば 泰平の世は 何代も続くであろう。 239 00:27:28,749 --> 00:27:31,068 何代も…。 240 00:27:31,068 --> 00:27:34,368 それは そなた次第。 241 00:27:39,393 --> 00:27:45,393 秀忠には それができると見込んだのじゃ。 242 00:27:54,075 --> 00:27:59,875 父としては どうなのですか? 243 00:28:02,750 --> 00:28:04,750 父? 244 00:28:07,805 --> 00:28:12,305 将軍としてではなく 一人の子として。 245 00:28:14,729 --> 00:28:18,029 私を どう見ておいでなのですか? 246 00:28:29,410 --> 00:28:31,395 かわいいのよ。 247 00:28:31,395 --> 00:28:37,752 ♪♪~ 248 00:28:37,752 --> 00:28:43,741 かわゆうて かわゆうてならぬゆえ 迷いもした。 249 00:28:43,741 --> 00:28:51,082 将軍とする事も わしの世継ぎとする事も。 250 00:28:51,082 --> 00:29:00,741 ♪♪~ 251 00:29:00,741 --> 00:29:06,063 ようやく 言えたがや。 252 00:29:06,063 --> 00:29:08,749 死ぬ前に。 253 00:29:08,749 --> 00:29:20,411 ♪♪~ 254 00:29:20,411 --> 00:29:24,749 私は これまで→ 255 00:29:24,749 --> 00:29:30,071 父上が死んでくれればよいと 何度も願いました。 256 00:29:30,071 --> 00:29:32,907 …であろうな。 257 00:29:32,907 --> 00:29:37,978 されど 今は…→ 258 00:29:37,978 --> 00:29:43,400 父上を失うのが 恐ろしゅうございます。 259 00:29:43,400 --> 00:29:48,072 いや そなたは もう立派な将軍じゃ。 260 00:29:48,072 --> 00:29:50,072 いえ。 261 00:29:57,731 --> 00:30:02,031 私も 一人の子として申しております。 262 00:30:05,072 --> 00:30:09,372 父上を失いたくないと。 263 00:30:14,732 --> 00:30:19,032 私も ようやく言えました。 264 00:30:24,725 --> 00:30:27,425 互いに不器用よのう。 265 00:30:30,915 --> 00:30:33,115 親子ですゆえ。 266 00:30:36,403 --> 00:30:38,906 そうじゃな。 267 00:30:38,906 --> 00:30:55,106 ♪♪~ 268 00:30:56,740 --> 00:31:00,060 <そして その数日後> 269 00:31:00,060 --> 00:31:05,900 何じゃ その手つきは。 もそっと こう 丁寧にやらんかい。 270 00:31:05,900 --> 00:31:09,403 ならば ご自分で おやりになれば よいではありませんか。 271 00:31:09,403 --> 00:31:12,072 よし。 じゃあ 代われ。 272 00:31:12,072 --> 00:31:14,742 少し お休み下さりませ。 ん? 273 00:31:14,742 --> 00:31:18,913 大丈夫じゃ。 その顔色なら 当分 死なぬわ。 274 00:31:18,913 --> 00:31:24,113 ハハハハハ! そうか。 275 00:31:27,071 --> 00:31:31,075 う~ん まったく もう! 276 00:31:31,075 --> 00:31:34,578 そなたには 気の落ち着く薬が要るのう。 277 00:31:34,578 --> 00:31:37,398 は? よし! 278 00:31:37,398 --> 00:31:40,401 取ってくるか。 義父上様? 279 00:31:40,401 --> 00:31:42,403 ああ 大丈夫じゃ。 280 00:31:42,403 --> 00:31:45,072 ならば ご一緒に。 281 00:31:45,072 --> 00:31:47,772 秀忠を見張っておれ。 282 00:31:58,068 --> 00:32:01,906 たまには 一人にせんかい。 283 00:32:01,906 --> 00:32:03,906 はあ。 284 00:32:12,399 --> 00:32:26,413 ♪♪~ 285 00:32:26,413 --> 00:32:29,066 一度に 入れ過ぎではありませんか? 286 00:32:29,066 --> 00:32:32,066 (秀忠)よいのだ。 多ければ一度で済む。 287 00:32:34,071 --> 00:32:38,726 (秀忠)ああ ちょっと…。 はい。 288 00:32:38,726 --> 00:32:42,730 (家康)よき夫婦になったものじゃ。 289 00:32:42,730 --> 00:33:07,404 ♪♪~ 290 00:33:07,404 --> 00:33:15,204 ありがたき一生でござった…。 291 00:33:16,897 --> 00:33:19,249 (秀忠) なかなか うまいではないか。 292 00:33:19,249 --> 00:33:22,736 私に お任せ下さりませ。 ハハハハハ! 293 00:33:22,736 --> 00:33:28,075 秀忠… 江…。 294 00:33:28,075 --> 00:33:38,736 徳川を… 日の本の国を頼んだぞ。 295 00:33:38,736 --> 00:33:59,036 ♪♪~ 296 00:34:01,392 --> 00:34:07,915 <戦乱の世に幕を引くために生き 戦い抜いた武士の→ 297 00:34:07,915 --> 00:34:12,069 静かな ご最期にございました> 298 00:34:12,069 --> 00:34:33,369 ♪♪~ 299 00:34:35,726 --> 00:34:43,726 大きな… 大きなお方が 亡くなられましたね。 300 00:35:01,402 --> 00:35:03,902 そなたと話したいと思うてな。 301 00:35:07,074 --> 00:35:14,398 あの… 世継ぎの事でしたら 国松にして下さりませ。 302 00:35:14,398 --> 00:35:17,401 何故じゃ? 303 00:35:17,401 --> 00:35:26,076 父上も 母上も… 殊に母上は→ 304 00:35:26,076 --> 00:35:30,397 それを お望みだと思います。 305 00:35:30,397 --> 00:35:36,397 それに 徳川の家を継ぐは 次の将軍になる事。 306 00:35:39,072 --> 00:35:42,072 私には無理にございます。 307 00:35:43,744 --> 00:35:46,079 なぜ そう思う? 308 00:35:46,079 --> 00:35:53,403 私は 弱き男です。 戦も好きではありません。 309 00:35:53,403 --> 00:36:00,703 そうか。 そなたは弱く 戦は嫌いか。 310 00:36:11,405 --> 00:36:15,075 そなたに問いたい。 はい。 311 00:36:15,075 --> 00:36:17,744 我が徳川が要となり→ 312 00:36:17,744 --> 00:36:22,744 戦のない世の中を作るとしたら どうであろう? 313 00:36:24,418 --> 00:36:27,404 よき事と存じます。 314 00:36:27,404 --> 00:36:31,104 それは 誰よりも…。 315 00:36:35,729 --> 00:36:39,729 母上が 望んでおいでの事だと思います。 316 00:36:43,737 --> 00:36:45,737 そうか。 317 00:36:48,408 --> 00:36:50,408 はい…。 318 00:36:53,080 --> 00:37:09,413 ♪♪~ 319 00:37:09,413 --> 00:37:13,413 竹千代様! どのような お話で? 320 00:37:17,087 --> 00:37:19,087 福。 321 00:37:23,744 --> 00:37:27,397 世継ぎは諦めよ。 322 00:37:27,397 --> 00:37:41,097 ♪♪~ 323 00:37:49,403 --> 00:37:51,903 ≪(福)ご無礼致しまする。 324 00:37:58,078 --> 00:38:02,899 あの… 御台様。 325 00:38:02,899 --> 00:38:07,404 竹千代様とは どういうお話を されたのでございましょう? 326 00:38:07,404 --> 00:38:11,704 福。 はい。 327 00:38:17,748 --> 00:38:24,448 竹千代は どういう子じゃ? 328 00:38:26,406 --> 00:38:31,411 心優しき若君にございます。 329 00:38:31,411 --> 00:38:34,111 心優しい…。 330 00:38:37,401 --> 00:38:40,070 それゆえ 化粧をしたと? 331 00:38:40,070 --> 00:38:43,370 いえ それは…。 332 00:38:46,393 --> 00:38:50,093 いまだに あれだけは信じられぬ。 333 00:38:59,406 --> 00:39:04,728 竹千代様が 化粧をされるは→ 334 00:39:04,728 --> 00:39:09,416 母上を思うお心からにございます。 335 00:39:09,416 --> 00:39:12,402 私を? 336 00:39:12,402 --> 00:39:16,402 1年ばかり前の事にございます。 337 00:39:28,068 --> 00:39:31,768  回想  何をなさっておいでなのです? 338 00:39:33,740 --> 00:39:38,040 これは 母上の紅じゃ。 339 00:39:41,898 --> 00:39:45,235 母上の香りがする。 340 00:39:45,235 --> 00:39:47,435 何ですと…?! 341 00:39:57,581 --> 00:40:00,400 福。 342 00:40:00,400 --> 00:40:05,906 母上じゃ。 母上に似ておらぬか? 343 00:40:05,906 --> 00:40:12,079 私に… 似ておる? 344 00:40:12,079 --> 00:40:17,734 御台様に なかなか お会いできぬ 寂しさから→ 345 00:40:17,734 --> 00:40:21,238 あのような事を…。 346 00:40:21,238 --> 00:40:28,745 故に 私も 何も言えずにおりました。 347 00:40:28,745 --> 00:41:30,740 ♪♪~ 348 00:41:30,740 --> 00:41:33,040 竹千代。 349 00:41:36,746 --> 00:41:39,399 竹千代。 350 00:41:39,399 --> 00:41:41,401 母上。 351 00:41:41,401 --> 00:41:59,736 ♪♪~ 352 00:41:59,736 --> 00:42:04,736 許せ… 竹千代。 353 00:42:07,911 --> 00:42:13,400 母を… 許せよ。 354 00:42:13,400 --> 00:42:27,731 ♪♪~ 355 00:42:27,731 --> 00:42:30,031 母上! 356 00:42:33,403 --> 00:42:35,739 母上! 357 00:42:35,739 --> 00:42:42,412 ≪(竹千代の泣き声) 358 00:42:42,412 --> 00:42:45,065 ≪(竹千代)母上! 359 00:42:45,065 --> 00:42:55,408 ♪♪~ 360 00:42:55,408 --> 00:42:57,394 竹千代…。 361 00:42:57,394 --> 00:43:05,094 <竹千代と江の心が つながった その時にございました> 362 00:43:08,071 --> 00:43:15,061 (高台院)そちは いつまでたっても 面白いのう。 363 00:43:15,061 --> 00:43:18,565 お心の命じるままに 動かれてはいかがでしょう。 364 00:43:18,565 --> 00:43:25,405 母上 姉上 やはり あやつは 変わりませぬ。 365 00:43:25,405 --> 00:43:29,405 そなたは 私の希望だ。 366 00:43:35,081 --> 00:43:38,401 <静岡県静岡市。→ 367 00:43:38,401 --> 00:43:44,701 ここに 家康が晩年を過ごした 駿府城があります> 368 00:43:46,743 --> 00:43:53,443 <この城から 大御所として 天下の采配を振るい続けました> 369 00:43:55,068 --> 00:43:59,739 <家康は 生涯を通じ 心身を鍛え→ 370 00:43:59,739 --> 00:44:03,393 武家のたしなみとされた 鷹狩りを好み→ 371 00:44:03,393 --> 00:44:08,064 質実剛健を貫いたといいます。→ 372 00:44:08,064 --> 00:44:13,903 江戸から連れてきた鷹匠たちを 城外に住まわせた事から→ 373 00:44:13,903 --> 00:44:18,103 鷹匠という地名も残っています> 374 00:44:19,743 --> 00:44:26,733 <久能山を国を見守る重要な場所と 考えていたという家康。→ 375 00:44:26,733 --> 00:44:33,723 死後 その遺言により この山に埋葬されました。→ 376 00:44:33,723 --> 00:44:42,065 翌年には 久能山東照宮が造営され 神として祭られます。→ 377 00:44:42,065 --> 00:44:48,405 偉大な天下人 家康。 江と秀忠は→ 378 00:44:48,405 --> 00:44:54,705 その計り知れない重責を 受け継いでいく事になるのです>